新宿・ピットイン、昼の部(14時半〜)。おお、相当な入り。こりゃ、夜の部でも上々だろうし、昼の部としては破格の動員ではないのか。客の年齢層は、何気に高い。ここのところ、プログ・ロック/変拍子好きの方からnouonは支持を受けていると言う話を聞いたことはあったが、なるほど……。デビューCDに入っていた曲である「アヴェレイジ」をやりますというMCで拍手が待ってましたァという感じで上がったりして、固定ファンがついていると確かに思わされた。
日本人二人、米国人と英国人が一人づつ、という東京ベースの4人組であり、編成はヴァイブラフォン、エレクトリック・ピアノ、コントラバス・クラリネット(超低音クラリネットで、形はデカい)、そしてドラム。そんな変わった組み合わせを持つカルテット(2015年4月17日、2015年9月13日、2015年10月9日、2016年3月14日、2017年2月17) だが、その一角を担っていたコントラバス・クラリネットのヒュー・ロイドがこの日をもって脱退。1週間前に荻窪でも彼女たちはライヴをやっているが、この日のギグはこの顔ぶれでの最後のものとなり、オノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日、2017年5月7日)の手により録音もされた。
新曲が多く、デビュー作を出して以降も、地道に練り上げてきていることが伝わる。とともに、特殊編成のもとアンサンブルとソロが独創的に交錯する行き方はこのnouonならではの妙味がいろいろ、と思わずにはいられず。マイナー・キーの曲が多かったが、いい意味でのアブストラクト濃度も強くなっていて、瑞々しいアメーバのようなボーダーレス集団表現を4人は成就させていた。この日の演奏がちゃんと残るのは送り手にとっても受け手にとっても、僥倖であると思う。
始めがあれば、終わりもある。この後の、nouonは? 可能性はいろいろ、楽しみはやまほど……。と、言うしかない。
▶過去の、nouon
http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/
http://43142.diarynote.jp/201509231111454665/
http://43142.diarynote.jp/201510141817129055/
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/
http://43142.diarynote.jp/201702211431013289/
▶過去の、オノセイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201206110945571082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130130
http://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
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http://43142.diarynote.jp/201608020801362894/
http://43142.diarynote.jp/201705081232023349/
<今日は、ヴァイブラフォンの日?>
夕方、現代ジャズ・ヴァイブラフォンの日本人第一人者の赤松敏弘にインタヴューをする。真摯な好現代ジャズ作である新作『シノムニ』(ベガ)リリースに際してのもので、ジャズ・ジャパン誌用。話はいろいろはずむ。nouonのヴァイブ奏者の山田あずさ(2013年5月19日、2014年6月13日、2014年6月15日、2014年10月19日、2014年11月21日、2015年4月17日、2015年5月2日、2015年5月6日、2015年5月22日、2015年5月28日、2015年6月15日、2015年9月13日、2015年11月11日、2016年5月22日、2016年6月13日、2016年9月7日、2017年1月17日、2017年4月27日)とは師事した先生が同じだったりもし、彼女のグループはどんな音なのと、彼からは逆質問されたりもした。昨日は、エドマール・カスタネーダ(2014年1月12日)とのデュオ盤『ライヴ・イン・モントリール』(テラーク)を出す上原ひろみ(2004年11月25日、2005年7月31日、2006年9月3日、2009年9月4日、2010年12月3日、2011年9月3日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年7月25日、2012年12月9日、2014年9月6日、2014年9月7日、2016年9月4日、2016年9月15日、2016年11月16日、2017年5月7日)に取材。CDジャーナル用。相変わらず、快活にして明晰。エドマールとは一緒に欧米を回っており、その中のモントリオール・ジャズ・フェスティヴァルで、該当作はこの6月30日にレコーディングされた。先の『シノムニ』は6月29日と30日の録音。そして、ともに9月下旬のリリース也。いいなあ、録音してすぐに製品化されるというのは。今日のnouonのライヴはe-onkyoから配信されるとともに、フィジカル化もなされるよう。
▶︎過去の、エドマール・カスタネーダ
http://43142.diarynote.jp/201401171004104264/
▶過去の、上原ひろみ
http://43142.diarynote.jp/200411292356580000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101203
http://43142.diarynote.jp/201109121452527893/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201207310933428147/
http://43142.diarynote.jp/201212140959573710/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160915
http://43142.diarynote.jp/201611171021419374/
▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/ 渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/ WUJA BIN BIN
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/ 蝉丸
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/ ダモ鈴木
http://43142.diarynote.jp/201410251052527799/ Down’s Workshop
http://43142.diarynote.jp/201411221353274586/ アトラス
http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201505071132034325/ w.パール・アレキサンダー
http://43142.diarynote.jp/201505240923518276/ MoMo
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/ タクシー・サウダージ
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/ 渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/201509231111454665/ ヒュー・ロイド
http://43142.diarynote.jp/201510141817129055/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/ タクシー・サウダージ
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/ w.パール・アレキサンダー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160613 QUOLOFUNE
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/ WUJA BIN BIN
http://43142.diarynote.jp/?day=20170117 TNT
http://43142.diarynote.jp/201704280745098662/ BLOW UP
http://43142.diarynote.jp/201705081232023349/ w.パール・アレキサンダー
日本人二人、米国人と英国人が一人づつ、という東京ベースの4人組であり、編成はヴァイブラフォン、エレクトリック・ピアノ、コントラバス・クラリネット(超低音クラリネットで、形はデカい)、そしてドラム。そんな変わった組み合わせを持つカルテット(2015年4月17日、2015年9月13日、2015年10月9日、2016年3月14日、2017年2月17) だが、その一角を担っていたコントラバス・クラリネットのヒュー・ロイドがこの日をもって脱退。1週間前に荻窪でも彼女たちはライヴをやっているが、この日のギグはこの顔ぶれでの最後のものとなり、オノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日、2017年5月7日)の手により録音もされた。
新曲が多く、デビュー作を出して以降も、地道に練り上げてきていることが伝わる。とともに、特殊編成のもとアンサンブルとソロが独創的に交錯する行き方はこのnouonならではの妙味がいろいろ、と思わずにはいられず。マイナー・キーの曲が多かったが、いい意味でのアブストラクト濃度も強くなっていて、瑞々しいアメーバのようなボーダーレス集団表現を4人は成就させていた。この日の演奏がちゃんと残るのは送り手にとっても受け手にとっても、僥倖であると思う。
始めがあれば、終わりもある。この後の、nouonは? 可能性はいろいろ、楽しみはやまほど……。と、言うしかない。
▶過去の、nouon
http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/
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▶過去の、オノセイゲン
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<今日は、ヴァイブラフォンの日?>
夕方、現代ジャズ・ヴァイブラフォンの日本人第一人者の赤松敏弘にインタヴューをする。真摯な好現代ジャズ作である新作『シノムニ』(ベガ)リリースに際してのもので、ジャズ・ジャパン誌用。話はいろいろはずむ。nouonのヴァイブ奏者の山田あずさ(2013年5月19日、2014年6月13日、2014年6月15日、2014年10月19日、2014年11月21日、2015年4月17日、2015年5月2日、2015年5月6日、2015年5月22日、2015年5月28日、2015年6月15日、2015年9月13日、2015年11月11日、2016年5月22日、2016年6月13日、2016年9月7日、2017年1月17日、2017年4月27日)とは師事した先生が同じだったりもし、彼女のグループはどんな音なのと、彼からは逆質問されたりもした。昨日は、エドマール・カスタネーダ(2014年1月12日)とのデュオ盤『ライヴ・イン・モントリール』(テラーク)を出す上原ひろみ(2004年11月25日、2005年7月31日、2006年9月3日、2009年9月4日、2010年12月3日、2011年9月3日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年7月25日、2012年12月9日、2014年9月6日、2014年9月7日、2016年9月4日、2016年9月15日、2016年11月16日、2017年5月7日)に取材。CDジャーナル用。相変わらず、快活にして明晰。エドマールとは一緒に欧米を回っており、その中のモントリオール・ジャズ・フェスティヴァルで、該当作はこの6月30日にレコーディングされた。先の『シノムニ』は6月29日と30日の録音。そして、ともに9月下旬のリリース也。いいなあ、録音してすぐに製品化されるというのは。今日のnouonのライヴはe-onkyoから配信されるとともに、フィジカル化もなされるよう。
▶︎過去の、エドマール・カスタネーダ
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▶過去の、上原ひろみ
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▶過去の、山田あずさ
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http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/ WUJA BIN BIN
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http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/ nouon
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ザ・キャンドルズ。ファナ・モリーナ、トクマルシューゴ
2017年8月18日 音楽 2008年にニューヨークで結成された5人組の公演を、南青山・ブルーノート東京で見る(ファースト・ショウ)。2012年以降、メンバーたちはノラ・ジョーンズ(2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日、2012年11月8日)のツアー・サポートもしている。ヴォーカルとギターのジョシュ・ラタンジ(電気とアコースティック・ギターを持つ比率は半々ほどか)、ギターのジェイソン・エイブラハム・ロバーツ(エレクトリック・ギターを主に弾き。スライド・バーを使ってスティール・ギターのような音も出すなどもする)、鍵盤のピート・レム(グランド・ピアノを主に弾く)、エレクトリック・ベースのウェス・ハッチンソン(ピック弾き)、故リヴォン・ヘルム(ザ・バンド)流れの演奏をするドラマーのグレッグ・ウィッゾレック(1曲だけ、レギュラー・グリップで叩いた)が、その構成員だ。
もう絵に描いたような、手作り系アメリカン・ロックを聞かせるバンド。フォーク・ロックやカントリー・ロックの要素も絡めつつ、彼らはそういう表現を外連味なく届ける。フロントに立つジョシュ・ラタンジはもう45歳だそうだが、みんな若めで30代に見える。そのためもあってか、大学の1970年代アメリカン・ロック研究会から巣立ったバンドなんて感想も、ぼくはえた。
そして、面々はなるほどうまい。この手のサウンドを出すには“鉄板”と言いたくなる演奏を見せる。ラタンジとロバーツはギター・ソロを取るとジェリー・ガルシアを想起させもして、グレイトフル・デッドあたりも大きな影響源の一つなのか。また、ラタンジのヴォーカルも強すぎず弱すぎず、すがりつきがいのある歌声のもと味のあるものではなかったか。
そんなパフォーマンスに触れながら、彼らのことをアメリカーナと言う人もいるが、それはないっしょと感じる。ぼくがアメリカーナという言葉にはルーツ・ミュージック要素や合衆国の襞をしっかり抱えた表現であるのにプラスして、移行や転換の感覚〜それはある種の現代的批評とも繋がる〜を持つと言いたくなるが、ザ・キャンドルズはもっと健全で、ポジティヴ。もっと直接的に過去の表現を愛でていると思わせるわけで、それはそれで悪いことではない。シンガー、鍵盤、ドラマーはアロイシウス3というユニットも組んでいるが、もっとルーツィでオルタナティヴでジャム的でもあるそちらの方の方が多分にアメリカーナだと、ぼくは思う。
3枚の既発アルバムはどれもジョシュ・ラタンジの曲で固められていたので、すべてオリジナルで通すのかと思ったら、リトル・フィート(2000年12月8日、2012年5月22日)の1973曲「ロール・アンド・イージー」やザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの1970年曲「オー・スウィート・ナッシン」をやったりもしていて、他にもカヴァーはあったかもしれない。普通、カヴァー曲をやる場合は、MCで断ったりするが、彼らは一切それをしなかった。
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
▶過去の、リトル・フィート
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://43142.diarynote.jp/201205301327209613/
その後、渋谷のWWW Xに移動。会場入りすると、トクマルシューゴ(2012年12月14日、2016年9月4日)が5人編成のバンドを率いてパフォーマンスしている。シンガーとしては何の魅力も感じないが、今の音楽家として大切なものを抱え続けている担い手という印象は変わらない。ちゃんと生の場で広がることをしていて、普通じゃないことと普通であるべきことをうまく綱引きさせている作り手という印象を持ったか。もし定時に始まったなら、1時間近く彼らは演奏したはず。
ギター/キーボードとドラマー(過去と同じ人かは未確認)を従えたファナ・モリーナ(2002年9月7日、9月15日。2003年7月29日、2011年8月1日、2013年12月3日、2015年2月6日、2016年3月17日)は毎度の実演を見せた。よって、大きな驚きはないが、接することがっできてよかった、やっぱし彼女は今のポップ・ミュージックの前線に立っている、と思わせられる。ステージに出てきて、一声を発しただけで、さああと場内に風が流れ、それだけでこれは良い公演だと思わせられちゃったしね。
ヴォーカルすべてにエフェクトをかけていたけど、それは過去もそうだったっけ? またお茶目さをいろいろと出していたが、それも過去の公演はどうだったっけと思わせる。アフト・ビートのコンビネーションを想起させる曲があって、彼女がコンゴ勢主体大所帯ユニットに参加していたこと(2011年8月1日)も思い出した。会場は満場、若い人が多かった。
▶︎過去の、トクマルシューゴ
http://43142.diarynote.jp/201212171530244316/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160904
▶過去の、ファナ・モリーナ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm トゥルー・ピープルズ・セレブレーション(7日)、モリーナ&カブサッキ(15日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20110801 コンゴトロニクスvs.ロッカーズ
http://43142.diarynote.jp/201312171240301597/
http://43142.diarynote.jp/201502071011467530/
http://43142.diarynote.jp/201603221010109346/
<今日も、>
よく飲んだ。ずうっと、こんな生活が続いていて、幸せではあるが。。。。。でも、ぼくの周りも、比較的みんな元気だよなー。
もう絵に描いたような、手作り系アメリカン・ロックを聞かせるバンド。フォーク・ロックやカントリー・ロックの要素も絡めつつ、彼らはそういう表現を外連味なく届ける。フロントに立つジョシュ・ラタンジはもう45歳だそうだが、みんな若めで30代に見える。そのためもあってか、大学の1970年代アメリカン・ロック研究会から巣立ったバンドなんて感想も、ぼくはえた。
そして、面々はなるほどうまい。この手のサウンドを出すには“鉄板”と言いたくなる演奏を見せる。ラタンジとロバーツはギター・ソロを取るとジェリー・ガルシアを想起させもして、グレイトフル・デッドあたりも大きな影響源の一つなのか。また、ラタンジのヴォーカルも強すぎず弱すぎず、すがりつきがいのある歌声のもと味のあるものではなかったか。
そんなパフォーマンスに触れながら、彼らのことをアメリカーナと言う人もいるが、それはないっしょと感じる。ぼくがアメリカーナという言葉にはルーツ・ミュージック要素や合衆国の襞をしっかり抱えた表現であるのにプラスして、移行や転換の感覚〜それはある種の現代的批評とも繋がる〜を持つと言いたくなるが、ザ・キャンドルズはもっと健全で、ポジティヴ。もっと直接的に過去の表現を愛でていると思わせるわけで、それはそれで悪いことではない。シンガー、鍵盤、ドラマーはアロイシウス3というユニットも組んでいるが、もっとルーツィでオルタナティヴでジャム的でもあるそちらの方の方が多分にアメリカーナだと、ぼくは思う。
3枚の既発アルバムはどれもジョシュ・ラタンジの曲で固められていたので、すべてオリジナルで通すのかと思ったら、リトル・フィート(2000年12月8日、2012年5月22日)の1973曲「ロール・アンド・イージー」やザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの1970年曲「オー・スウィート・ナッシン」をやったりもしていて、他にもカヴァーはあったかもしれない。普通、カヴァー曲をやる場合は、MCで断ったりするが、彼らは一切それをしなかった。
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
▶過去の、リトル・フィート
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://43142.diarynote.jp/201205301327209613/
その後、渋谷のWWW Xに移動。会場入りすると、トクマルシューゴ(2012年12月14日、2016年9月4日)が5人編成のバンドを率いてパフォーマンスしている。シンガーとしては何の魅力も感じないが、今の音楽家として大切なものを抱え続けている担い手という印象は変わらない。ちゃんと生の場で広がることをしていて、普通じゃないことと普通であるべきことをうまく綱引きさせている作り手という印象を持ったか。もし定時に始まったなら、1時間近く彼らは演奏したはず。
ギター/キーボードとドラマー(過去と同じ人かは未確認)を従えたファナ・モリーナ(2002年9月7日、9月15日。2003年7月29日、2011年8月1日、2013年12月3日、2015年2月6日、2016年3月17日)は毎度の実演を見せた。よって、大きな驚きはないが、接することがっできてよかった、やっぱし彼女は今のポップ・ミュージックの前線に立っている、と思わせられる。ステージに出てきて、一声を発しただけで、さああと場内に風が流れ、それだけでこれは良い公演だと思わせられちゃったしね。
ヴォーカルすべてにエフェクトをかけていたけど、それは過去もそうだったっけ? またお茶目さをいろいろと出していたが、それも過去の公演はどうだったっけと思わせる。アフト・ビートのコンビネーションを想起させる曲があって、彼女がコンゴ勢主体大所帯ユニットに参加していたこと(2011年8月1日)も思い出した。会場は満場、若い人が多かった。
▶︎過去の、トクマルシューゴ
http://43142.diarynote.jp/201212171530244316/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160904
▶過去の、ファナ・モリーナ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm トゥルー・ピープルズ・セレブレーション(7日)、モリーナ&カブサッキ(15日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20110801 コンゴトロニクスvs.ロッカーズ
http://43142.diarynote.jp/201312171240301597/
http://43142.diarynote.jp/201502071011467530/
http://43142.diarynote.jp/201603221010109346/
<今日も、>
よく飲んだ。ずうっと、こんな生活が続いていて、幸せではあるが。。。。。でも、ぼくの周りも、比較的みんな元気だよなー。
ジェフ・パーカー&ザ・ニュー・ブリード
2017年8月15日 音楽 長年のシカゴ在住を経て、現在はロサンゼルスに居住するジャズ・ギタリストのリーダー公演を見る。丸の内・コットンクラブ。過去にhttp://43142.diarynote.jp/201705161314529397/ てなことを書いている(下部のほう、参照)ぼくは、ファーストとセカンド・ショウを通して見た。そしたら………。なお、同行者は、アルト・サックスとキーボードのジョシュ・ジョンソン(2017年1月16日)、エレクトリック・ベースや鍵盤ベースのポール・ブライアン(彼のみ、白人)、ドラムのジャマイア・ウィリアムズ(2009年5月18日、2012年3月3日、2013年4月1日、2013年6月4日、2014年8月7日、2015年1月22日)。彼らは『ザ・ニュー・ブリード』のレコーディングの主要となる参加者たちである。
ところで、以下の発言は、この5月にパーカーにインタヴューしたときのものである。
——『ザ・ニュー・ブリード』はLAに移ったからこその内容と言えますか?
「ああ。でなきゃ、こういう仕上がりにはなっていなかったよね」
——別の次元に入ってしまった作品じゃないですか? あなたはギター以外の楽器もしていますし。
「うん。LAのシーンはどばーっと広くて、シカゴのようなコミュニティはない。別な言い方をするなら、シカゴにいると一人で音楽を作るということはないけど、LAに来て一人で作ることが増えた。サンプラーを使ったりして一人でデモを作り上げたんだ」
——『ニュー・ブリード』で聞くことができる音なんですが、あなたが作ったトラックと生演奏の比率はどのようなものでしょう?
「……それを言うのは難しいな。デモを元にLAで知り合ったミュージシャンたちが生で再現するという方策を取ったわけだけど、一人で作ったデモとミュージシャンたちで演奏するものが、同じに聞こえるものもあった。すべてのコントロールはぼくが持っていて、即興もしているけど、その即興も元々作ったデモの佇まいを壊さないように留意した。サンプル基調の音楽と即興をブレンドさせるさじ加減が難しかった」
——当然、ポスト・プロダクションにも凝ったわけですよね。
「とっても、ね」
さて、ファースト・セット。そんなわけなので、ぼくはPC音とバンド音の併用で、ライヴはなされると思った。ところが、彼らは生音のみで進んでいくパフォーマンスを展開。というか、『ザ・ニュー・ブリード』の内容とはそんなに重ならないような行き方をパーカーたちは見せた。ジョー・ヘンダーソンやバート・バカラックやジョン・コルトレーンの曲もやったしね。
それ、“ザ・ニュー・ブリード・バンド”ではなく、LA版“ジェフ・パーカー・カルテット”の実演と書くことができるか。ジャマイア・ウィリアムスのビートはやはり今の瘤を持つし、フレッテッドの4弦を弾き『ザ・ニュー・ブリード』では共同プロデュースやミキシングも担当するポール・ブライアンのフュージョンにも純ジャズにもならない演奏もいい感じだし、曲によってはエフェクトもかけるアルトを吹き、鍵盤もいい効果で抑えるジョシュ・ジョンソンも妙味を持つ。こりゃ、おもしろい奏者を揃えたなと思わせるその総体のもと、パーカーはぼくが見た彼のパフォーマンスのなかでは一番長くソロをとる。真っ当にジャズをやろうとしたアルバムを聞いても分かるけど、やっぱり彼は秀逸なジャズ・ギタリスト。他のジャズ・ギタリストとは差別化できるなという引っかかりのあるフレイズを彼は飄々とくりだし、ぼくは大きく頷いた。それから、著名ジャジー・ブルース・ギタリストのT・ボーン・ウォーカーの特徴的なチョーキングのフレイズ〜一部の人には<とって>と言われる〜を、パーカーはファーストでもセカンドでも繰り出す場面があった。パーカーはウォーカーも通っているのは間違いない。
といったわけで、なかなかのもう一つの今のジャズを披露。とはいえ、『ザ・ニュー・ブリード』の再現を求めた聞き手は肩透かしを食わされるところもあったか。と思ったら、2部は出て来たパーカーがPCの蓋を開けてプリセットの下敷き音を流して、切れ目なしに2曲〜『ザ・ニュー・ブリード』のりの演奏を披露。そのあとは『ザ・ニュー・ブリード』唯一のカヴァー曲「ヴィジョンズ」(ボビー・ハッチャーソン作)だったか。で、集団意匠濃度の増したこっちの方(PC音を流したのは、冒頭の2曲+1、2曲だったか)がパーカーの演奏はエフェクターをかけ気味で、フレイズのジャズ臭は低くなる。面白いことに各人の音色の幅が広くなったためか、セカンド・ショウの方では1曲しかブライアンは鍵盤ベースを弾かなかった。ほとんど切れ目なしに演奏された第2部はもっとエラーや歪みの感覚を出してもいい(それは、卓扱いでなされるべき効果か)と思わせるところもあったが、まこと『ザ・ニュー・ブリード』を生の場で開いたものだった。ひゃは。
聞けば、昨日はファーストもセカンド・ショウも、今日のセカンド・ショウで見せたものをやったという。本日、両方見ることができてよかった! それしか、ありません。
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
http://43142.diarynote.jp/201705161314529397/ トータス
▶︎過去の、ジョシュ・ジョンソン
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
▶過去の、ジャマイア・ウィリアムズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130401
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
<今日の、所感>
さすが、お盆。飲み屋も電車も、空き気味だな。
ところで、以下の発言は、この5月にパーカーにインタヴューしたときのものである。
——『ザ・ニュー・ブリード』はLAに移ったからこその内容と言えますか?
「ああ。でなきゃ、こういう仕上がりにはなっていなかったよね」
——別の次元に入ってしまった作品じゃないですか? あなたはギター以外の楽器もしていますし。
「うん。LAのシーンはどばーっと広くて、シカゴのようなコミュニティはない。別な言い方をするなら、シカゴにいると一人で音楽を作るということはないけど、LAに来て一人で作ることが増えた。サンプラーを使ったりして一人でデモを作り上げたんだ」
——『ニュー・ブリード』で聞くことができる音なんですが、あなたが作ったトラックと生演奏の比率はどのようなものでしょう?
「……それを言うのは難しいな。デモを元にLAで知り合ったミュージシャンたちが生で再現するという方策を取ったわけだけど、一人で作ったデモとミュージシャンたちで演奏するものが、同じに聞こえるものもあった。すべてのコントロールはぼくが持っていて、即興もしているけど、その即興も元々作ったデモの佇まいを壊さないように留意した。サンプル基調の音楽と即興をブレンドさせるさじ加減が難しかった」
——当然、ポスト・プロダクションにも凝ったわけですよね。
「とっても、ね」
さて、ファースト・セット。そんなわけなので、ぼくはPC音とバンド音の併用で、ライヴはなされると思った。ところが、彼らは生音のみで進んでいくパフォーマンスを展開。というか、『ザ・ニュー・ブリード』の内容とはそんなに重ならないような行き方をパーカーたちは見せた。ジョー・ヘンダーソンやバート・バカラックやジョン・コルトレーンの曲もやったしね。
それ、“ザ・ニュー・ブリード・バンド”ではなく、LA版“ジェフ・パーカー・カルテット”の実演と書くことができるか。ジャマイア・ウィリアムスのビートはやはり今の瘤を持つし、フレッテッドの4弦を弾き『ザ・ニュー・ブリード』では共同プロデュースやミキシングも担当するポール・ブライアンのフュージョンにも純ジャズにもならない演奏もいい感じだし、曲によってはエフェクトもかけるアルトを吹き、鍵盤もいい効果で抑えるジョシュ・ジョンソンも妙味を持つ。こりゃ、おもしろい奏者を揃えたなと思わせるその総体のもと、パーカーはぼくが見た彼のパフォーマンスのなかでは一番長くソロをとる。真っ当にジャズをやろうとしたアルバムを聞いても分かるけど、やっぱり彼は秀逸なジャズ・ギタリスト。他のジャズ・ギタリストとは差別化できるなという引っかかりのあるフレイズを彼は飄々とくりだし、ぼくは大きく頷いた。それから、著名ジャジー・ブルース・ギタリストのT・ボーン・ウォーカーの特徴的なチョーキングのフレイズ〜一部の人には<とって>と言われる〜を、パーカーはファーストでもセカンドでも繰り出す場面があった。パーカーはウォーカーも通っているのは間違いない。
といったわけで、なかなかのもう一つの今のジャズを披露。とはいえ、『ザ・ニュー・ブリード』の再現を求めた聞き手は肩透かしを食わされるところもあったか。と思ったら、2部は出て来たパーカーがPCの蓋を開けてプリセットの下敷き音を流して、切れ目なしに2曲〜『ザ・ニュー・ブリード』のりの演奏を披露。そのあとは『ザ・ニュー・ブリード』唯一のカヴァー曲「ヴィジョンズ」(ボビー・ハッチャーソン作)だったか。で、集団意匠濃度の増したこっちの方(PC音を流したのは、冒頭の2曲+1、2曲だったか)がパーカーの演奏はエフェクターをかけ気味で、フレイズのジャズ臭は低くなる。面白いことに各人の音色の幅が広くなったためか、セカンド・ショウの方では1曲しかブライアンは鍵盤ベースを弾かなかった。ほとんど切れ目なしに演奏された第2部はもっとエラーや歪みの感覚を出してもいい(それは、卓扱いでなされるべき効果か)と思わせるところもあったが、まこと『ザ・ニュー・ブリード』を生の場で開いたものだった。ひゃは。
聞けば、昨日はファーストもセカンド・ショウも、今日のセカンド・ショウで見せたものをやったという。本日、両方見ることができてよかった! それしか、ありません。
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
http://43142.diarynote.jp/201705161314529397/ トータス
▶︎過去の、ジョシュ・ジョンソン
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
▶過去の、ジャマイア・ウィリアムズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130401
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
<今日の、所感>
さすが、お盆。飲み屋も電車も、空き気味だな。
プリザヴェイション・ホール・ジャズ・バンド
2017年8月11日 音楽 六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。この由緒正しい、ニューオーリンズのブラス主体バンド(2014年7月29日 )の来日は、2年ぶりとなる。陣容は、ダブル・ベースのベン・ジャフィ、テナー・サックスの クリント・メドゲン、トロンボーンのロネル・ジョンソン 、トランペットのブランドン・ルイス 、キーボードのカイル・ルーセル、ドラムのシャノン・パウエルという6人。ジャフィとメゲトンの二人の白人奏者は前回の来日公演にも同行している人で、他の黒人奏者は前回は来ていない。
あともう一人、サックス/クラリネット奏者が同行する予定であったが、来れなくなった。でも、なんも問題なかった。強く、幅広く、気張ったパフォーマンスを6人は悠々と繰り広げる。そして、2014年作『ザッツ・イット!』よりも少し保守化した感もある新作『ソー・イット・イズ』のノリともそんなに重なるところもなく……。いやあ、前回公演よりもぼくはずっと今回の実演の方に感じてしまった。
けっこう長めにやったショウの前後にはドクター・ジョン(2000年5月24日、2002年3月23日、2005年9月20日、2012年2月15日、2013年10月1日)が場内音楽として流されたが、しいて指摘するならドクター・ジョンが持っている同地音楽を俯瞰する審美眼につながる批評性を山ほど持つパフォーマンスを見せてくれたと指摘することができるのではないか。とともに、前回公演とも3分の2異なるメンバーは比較的年を取っていない人たちであり(30代あたりが、主体?)、それもショウの内容には反映されていたか。ソロとかを取らせると管楽器奏者たちは本当に溌剌としていたし、ヴォーカルもきっちり取り、声を重ねていた。
ふむ、構成員の腕はそれぞれに確か。ニューオーリンズは観光客を相手とする仕事ががいろいろとあるため、実のところ同地のプレイヤーの質はそれほど高くないとも言われる。だが、リーダーのジャフィはちゃんとニューオーリンズの音楽の肝を知り、腕の立つ音楽家たちを連れて来ていると思った。
それから、へえと思ったのは、ゴスペル〜チャーチ風味をいくつかの曲でおおいに用いていたこと。ニューオーリンズとは関係ないシカゴのザ・インプレッションズでまず知られるゴスペル・スタンダードの「エイメン」(カーティス・メイフィールトとジョニー・ペイトの作)もやったもんなあ。
今回はニューオーリンズのブラス・バンドのアイコン的(とは、言わない?)な楽器であるスーザフォン奏者は入っておらず。それについては片手落ちと当人たちも思ったのか、ステージ後方中央に同バンドの名前が書かれたチューバが置いてあった。見た目は寂しいが、でも先に書いたようにやっていることは充実しまくり、ぼくはなんの不満もなかった。
アンコールのさい、面々と一緒ににこやかな日本人老夫婦が出てくる。誰かと思えば、外山喜雄(1944年生まれ)/恵子と自ら名乗るではないか。日本のニューオーリンズ・ジャズを代表する演奏家夫婦であり、オールド・ウェイヴのニューオーリンズ・ジャズの啓蒙家。二人は1960年代後期とかにニューオーリンズに渡り、プリザヴェイション・ホールに日参し、ホールやバンドを仕切っていたベン・ジャフィの父親アラン(1987年死去)らと親交を深めたのだという。お二人の名前はよく知っていたが、その当人たちを見るのは初めてナリ。
▶︎過去の、ザ・プリザヴェイション・ホール・ジャズ・バンド
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
▶過去の、ドクター・ジョン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200510030016390000/
http://43142.diarynote.jp/201202161725143619/
http://43142.diarynote.jp/201310050709459564/
<2年前の、ベン・ジャフィ>
以下、彼に行ったインタヴューの抜粋です。
——お父さんのアラン・ジャフィがプリザヴェイション・ホールを始めたわけですから、物心ついたときからそのジャズ・バンドは横にあったわけですよね。
「その通り。だから、最初の出会いというものが、僕の記憶の中にはない(笑い)。だって、生まれたときに、すぐ横にあったがわけだからね。即ホールに連れていからたわけだから、ワクワクドキドキもまたなかった。他の人から話を聞いて、そんなにドキドキできる場だったのかと思ったりもしたね」
——大人になったら、プリザヴェイション・ホール・ジャズ・バンドに入ると思ったのですか。
「いや、フットボールが好きで、セインツ(ニューオーリンズのアメリカン・フットボールのチーム)のファンになりたかった。弱かったけど、まさに我らの誇りのチーム。セインツではなく、エインツ(Ain’ts)なんて呼ばれていた。とはいえ、音楽が横にあるニューオーリンズという街に僕は誇りを持っていて、小さな頃から教会や学校で音楽に親しんでいたよ。そして、ストリート性もまた重要な要件。パレードというのは説明しきれないほどニューオーリンズでは大切なもので、今でも週に2、3回行われていて、ジャズ・フューネラルもある。実際に、今回戻ると92歳でなくなった最年長メンバーだったライオネルのジャズ・フューネラルに参加する。僕は小さな頃から父とジャズ・フューネラルに参加し、ニューオーリンズと音楽は不可分な関係にあることを肌で知った。音楽家になるというよりは、生まれた時点でそういう運命にあったと言ったほうがいい」
——あなたはダブル・ベースやチューバ他、いろいろな楽器をやるけど、音楽学校に通っているんですか?
「小さな頃はちゃんと勉強したわけじゃないけど、ニューオーリンズは家の中に楽器がある。ましてや僕は父がミュージシャンだったから余計にいろいろとあった。小学生に入ってから正式に音楽を勉強したんだけど、高校のころになるとフットボールをやるのはこりゃ無理だよなあとなった。それで、本格的に音楽をやるようになったね。高校は芸術のそれに通った。ウィントン・マルサリス(2000年3月9日)、ハリー・コニックJr. ( 2000年3月31日 )、ブランフォード・マルサリス(2001年10月24日、2010年3月8日、2010年10月21日)、テレンス・ブランチャード(2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)、ドナルド・ハリソン(2014年8月25日、2015年8月22日)なども学んでいる学校だね。そこで今一緒にやっているトロンボーンのマークと出会い、切磋琢磨したんだ。大学ではクラシックを学んだんだけど、実はそのころはニューオーリンズの音楽にはあまり興味がなかった。でも、最終的にはニューオーリンズが大好きだし、その音楽を僕はやるべきなんだという結論に至った。なんか、むくむく情熱が出て来たんだ」
——プリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドに入ったのは、いつでしょう?
「93年の6月だった。ちょうど大学を出た後で、87年に父は死んでいたんだけど、父ともやっていた僕の先生であるジェイムス・プレボストがツアーに出られなくなり、その代わりに僕がバンドに入ったんだ。卒業してパリに行ったこともあったんだけどね」
——プリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドを21年間やっていて、ターニング・ポイントと思えることは?
「いくつか、あったよね。僕がバンドに入ったときは、父と演奏していたミュージシャンがまだ沢山いた。僕としては、そういう素晴らしい先駆者をサポートしようと心に決めた。そんな彼らの力量が落ちていても、僕は彼らを守ろうとした。でも、時代が変わり、我々のファミリーに新しいメンバーが入ることで世代交代が訪れると、僕の役割は変わっていった。サポートする立場から、インスピレーションを出し、新しい物を作り出す役割に変わって来た」
——その変化が、鮮やかな形で表れたのが新作『ザッツ・イット!』と言っていいですか。
「そうだよね。『ザッツ・イット!』でプリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドの新しい面、今の顔というものにたどり着いたと思っている。今もメンバーは。コノチの音楽家血筋にあるミュージシャンも多い。マーク・マンはおじさん二人がメンバーだったし、チャーリーは七世代続いているし、ジョー・ラッセルは三代目。そいういったミュージシャンが集まってもいるので、この地の音楽家として過去とニューオーリンズの歴史に敬意を表することを忘れちゃいけないと思っている。かつ、同時に今の自分たちを反映させるべきであるとも思うよね。音楽的に自分たちが今受けている影響、ルイ・アームストロングからジェイ・Z(2010年8月7日)までが今のプリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドの音楽には入っている。でも、そうしてこそ、今を生きる誠実な音楽家たることができると思っているよ。そして、それゆえに、我々の表現は新たな感動や創造を呼ぶとも。ジェリ−・ロール・モートンをはじめ、昔からニューオーリンズの音楽家は新しいものを作り出して来たわけで、僕たちもそういうことをしているつもりだ」
——ええ、『ザッツ・イット!』は今の音楽として出していると感じますね。
「僕の父がこのプロジェクトを始めたときはまだスケールが小さいものだった。でも、ニューオーリンズの伝統をショーケースするということ、それを広めて行くということを大切にしていた。でも、そういうことは、他の人も違う分野でやっているよね。ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ(2001年2月9日)でのライ・クーダー(2009年11月5日)とか、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ(2004年9月17日、他)、レディスミス・ブラックマンバーゾとか。でも、ザ・ビートルズとかストーンズ(2003年3月15日)のような存在がいると、それらは横に追いやられてしまう。だけど、代々そういう人たちがいて、表現に向かっているのは忘れてはいけない」
——『ザッツ・イット!』のプロデューサを務めたマイ・モーニング・ジャケット(2005年7月30日、2012年3月29日)のジム・ジェームズはどんな役割を果たしたのですか。
「彼はプリザヴェイションに初めて来て感激して、メンバーと私に会って、とてもインスピレーションを受けたし、ホーン効用をいろいろと発想したみたいだ。彼は僕たちを励まし、過去に対しての尊敬の念は、新しいものを作ることでも出せる、という感覚を教えてくれた。彼はまさに同士的な存在だね。しかも、彼は自分がいい思いをしようとかいう打算がなく、僕たちが何か素晴らしいもを出す才能があるというのを献身的に見出してくれた。ほんと、彼はいい影響を与えてくれたと思うな」
——現在、プリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドの構成員は固定されているんですか? 今回の来日メンバーは、その選抜隊ですか。
「この編成で4年間やってきている。いろいろ変わってきたけど、今はこの編成だね。ハリケーン・カトリーナという自然災害があり、それでいろんな意味で変化があった。メンバーにとって、精神的にも肉体的にも、経済的にもそれは打撃を及ぼしたし、それによりメンバーも変わった。まあ、それはバンドだけでなく、ニューオーリンズにとってそうだった。そして、今はこういう形になったわけだけど、面白い事に新しいメンバーが新しい役割とともに入り、好影響を及ばすんだ」
——あなたはプロデューシングにも興味を持つ人であるともと思いますが、今なら誰をプロデュースしたいです?
「あはは。コラボレーションしたいのは、ベック(2000年5月29日、2001年8月18日、2003年4月1日、2009年3月24日)、モデスト・マウス、ジャック・ホワイト(2003年10月21日、2006年3月5日、2010年3月31日)、クエストラヴ(2002年12月29日、 2003年12月2日、 2004年9月19日、2007年1月15日、2013年12月19日)、トム・ウェイツ。僕はジャズ・ミュージシャンをやってきているが、ロックンロール、ヒップホップ、エレクトロ・ミュージック、レゲエ、いろんな音楽を聞いている。そして、(同地の最たるR&Bスターであった)ファッツ・ドミノも好きというわけさ」
▶過去の、ウィントン・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶︎過去の、ハリー・コニックJr.
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶過去の、ブランフォード・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/201003101340038868/
http://43142.diarynote.jp/201010221631583852/
▶過去の、テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
▶過去の、ドナルド・ハリソン
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
http://43142.diarynote.jp/201508231007506736/
▶過去の、ジェイ・Z
http://43142.diarynote.jp/201008261617154352/
▶︎過去の、ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
▶︎過去の、ライ・クーダー
http://43142.diarynote.jp/200911071134384805/
▶︎過去の、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶過去の、マイ・モーニング・ジャケット
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730
http://43142.diarynote.jp/201204021351501388/
▶︎過去の、ベック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm サマーソニック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm
http://43142.diarynote.jp/200903260428284843/
▶過去の、ジャック・ホワイト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htmザ・ホワイト・ストライプス
http://43142.diarynote.jp/200603080248000000/ ザ・ホワイト・ストライプス
http://43142.diarynote.jp/201004080750382797/ ザ・デッド・ウェザー
▶︎過去の、クエストラヴ/ザ・ルーツ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040919
http://43142.diarynote.jp/200701201415300000/
http://43142.diarynote.jp/201312200917503345/
あともう一人、サックス/クラリネット奏者が同行する予定であったが、来れなくなった。でも、なんも問題なかった。強く、幅広く、気張ったパフォーマンスを6人は悠々と繰り広げる。そして、2014年作『ザッツ・イット!』よりも少し保守化した感もある新作『ソー・イット・イズ』のノリともそんなに重なるところもなく……。いやあ、前回公演よりもぼくはずっと今回の実演の方に感じてしまった。
けっこう長めにやったショウの前後にはドクター・ジョン(2000年5月24日、2002年3月23日、2005年9月20日、2012年2月15日、2013年10月1日)が場内音楽として流されたが、しいて指摘するならドクター・ジョンが持っている同地音楽を俯瞰する審美眼につながる批評性を山ほど持つパフォーマンスを見せてくれたと指摘することができるのではないか。とともに、前回公演とも3分の2異なるメンバーは比較的年を取っていない人たちであり(30代あたりが、主体?)、それもショウの内容には反映されていたか。ソロとかを取らせると管楽器奏者たちは本当に溌剌としていたし、ヴォーカルもきっちり取り、声を重ねていた。
ふむ、構成員の腕はそれぞれに確か。ニューオーリンズは観光客を相手とする仕事ががいろいろとあるため、実のところ同地のプレイヤーの質はそれほど高くないとも言われる。だが、リーダーのジャフィはちゃんとニューオーリンズの音楽の肝を知り、腕の立つ音楽家たちを連れて来ていると思った。
それから、へえと思ったのは、ゴスペル〜チャーチ風味をいくつかの曲でおおいに用いていたこと。ニューオーリンズとは関係ないシカゴのザ・インプレッションズでまず知られるゴスペル・スタンダードの「エイメン」(カーティス・メイフィールトとジョニー・ペイトの作)もやったもんなあ。
今回はニューオーリンズのブラス・バンドのアイコン的(とは、言わない?)な楽器であるスーザフォン奏者は入っておらず。それについては片手落ちと当人たちも思ったのか、ステージ後方中央に同バンドの名前が書かれたチューバが置いてあった。見た目は寂しいが、でも先に書いたようにやっていることは充実しまくり、ぼくはなんの不満もなかった。
アンコールのさい、面々と一緒ににこやかな日本人老夫婦が出てくる。誰かと思えば、外山喜雄(1944年生まれ)/恵子と自ら名乗るではないか。日本のニューオーリンズ・ジャズを代表する演奏家夫婦であり、オールド・ウェイヴのニューオーリンズ・ジャズの啓蒙家。二人は1960年代後期とかにニューオーリンズに渡り、プリザヴェイション・ホールに日参し、ホールやバンドを仕切っていたベン・ジャフィの父親アラン(1987年死去)らと親交を深めたのだという。お二人の名前はよく知っていたが、その当人たちを見るのは初めてナリ。
▶︎過去の、ザ・プリザヴェイション・ホール・ジャズ・バンド
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
▶過去の、ドクター・ジョン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200510030016390000/
http://43142.diarynote.jp/201202161725143619/
http://43142.diarynote.jp/201310050709459564/
<2年前の、ベン・ジャフィ>
以下、彼に行ったインタヴューの抜粋です。
——お父さんのアラン・ジャフィがプリザヴェイション・ホールを始めたわけですから、物心ついたときからそのジャズ・バンドは横にあったわけですよね。
「その通り。だから、最初の出会いというものが、僕の記憶の中にはない(笑い)。だって、生まれたときに、すぐ横にあったがわけだからね。即ホールに連れていからたわけだから、ワクワクドキドキもまたなかった。他の人から話を聞いて、そんなにドキドキできる場だったのかと思ったりもしたね」
——大人になったら、プリザヴェイション・ホール・ジャズ・バンドに入ると思ったのですか。
「いや、フットボールが好きで、セインツ(ニューオーリンズのアメリカン・フットボールのチーム)のファンになりたかった。弱かったけど、まさに我らの誇りのチーム。セインツではなく、エインツ(Ain’ts)なんて呼ばれていた。とはいえ、音楽が横にあるニューオーリンズという街に僕は誇りを持っていて、小さな頃から教会や学校で音楽に親しんでいたよ。そして、ストリート性もまた重要な要件。パレードというのは説明しきれないほどニューオーリンズでは大切なもので、今でも週に2、3回行われていて、ジャズ・フューネラルもある。実際に、今回戻ると92歳でなくなった最年長メンバーだったライオネルのジャズ・フューネラルに参加する。僕は小さな頃から父とジャズ・フューネラルに参加し、ニューオーリンズと音楽は不可分な関係にあることを肌で知った。音楽家になるというよりは、生まれた時点でそういう運命にあったと言ったほうがいい」
——あなたはダブル・ベースやチューバ他、いろいろな楽器をやるけど、音楽学校に通っているんですか?
「小さな頃はちゃんと勉強したわけじゃないけど、ニューオーリンズは家の中に楽器がある。ましてや僕は父がミュージシャンだったから余計にいろいろとあった。小学生に入ってから正式に音楽を勉強したんだけど、高校のころになるとフットボールをやるのはこりゃ無理だよなあとなった。それで、本格的に音楽をやるようになったね。高校は芸術のそれに通った。ウィントン・マルサリス(2000年3月9日)、ハリー・コニックJr. ( 2000年3月31日 )、ブランフォード・マルサリス(2001年10月24日、2010年3月8日、2010年10月21日)、テレンス・ブランチャード(2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)、ドナルド・ハリソン(2014年8月25日、2015年8月22日)なども学んでいる学校だね。そこで今一緒にやっているトロンボーンのマークと出会い、切磋琢磨したんだ。大学ではクラシックを学んだんだけど、実はそのころはニューオーリンズの音楽にはあまり興味がなかった。でも、最終的にはニューオーリンズが大好きだし、その音楽を僕はやるべきなんだという結論に至った。なんか、むくむく情熱が出て来たんだ」
——プリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドに入ったのは、いつでしょう?
「93年の6月だった。ちょうど大学を出た後で、87年に父は死んでいたんだけど、父ともやっていた僕の先生であるジェイムス・プレボストがツアーに出られなくなり、その代わりに僕がバンドに入ったんだ。卒業してパリに行ったこともあったんだけどね」
——プリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドを21年間やっていて、ターニング・ポイントと思えることは?
「いくつか、あったよね。僕がバンドに入ったときは、父と演奏していたミュージシャンがまだ沢山いた。僕としては、そういう素晴らしい先駆者をサポートしようと心に決めた。そんな彼らの力量が落ちていても、僕は彼らを守ろうとした。でも、時代が変わり、我々のファミリーに新しいメンバーが入ることで世代交代が訪れると、僕の役割は変わっていった。サポートする立場から、インスピレーションを出し、新しい物を作り出す役割に変わって来た」
——その変化が、鮮やかな形で表れたのが新作『ザッツ・イット!』と言っていいですか。
「そうだよね。『ザッツ・イット!』でプリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドの新しい面、今の顔というものにたどり着いたと思っている。今もメンバーは。コノチの音楽家血筋にあるミュージシャンも多い。マーク・マンはおじさん二人がメンバーだったし、チャーリーは七世代続いているし、ジョー・ラッセルは三代目。そいういったミュージシャンが集まってもいるので、この地の音楽家として過去とニューオーリンズの歴史に敬意を表することを忘れちゃいけないと思っている。かつ、同時に今の自分たちを反映させるべきであるとも思うよね。音楽的に自分たちが今受けている影響、ルイ・アームストロングからジェイ・Z(2010年8月7日)までが今のプリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドの音楽には入っている。でも、そうしてこそ、今を生きる誠実な音楽家たることができると思っているよ。そして、それゆえに、我々の表現は新たな感動や創造を呼ぶとも。ジェリ−・ロール・モートンをはじめ、昔からニューオーリンズの音楽家は新しいものを作り出して来たわけで、僕たちもそういうことをしているつもりだ」
——ええ、『ザッツ・イット!』は今の音楽として出していると感じますね。
「僕の父がこのプロジェクトを始めたときはまだスケールが小さいものだった。でも、ニューオーリンズの伝統をショーケースするということ、それを広めて行くということを大切にしていた。でも、そういうことは、他の人も違う分野でやっているよね。ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ(2001年2月9日)でのライ・クーダー(2009年11月5日)とか、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ(2004年9月17日、他)、レディスミス・ブラックマンバーゾとか。でも、ザ・ビートルズとかストーンズ(2003年3月15日)のような存在がいると、それらは横に追いやられてしまう。だけど、代々そういう人たちがいて、表現に向かっているのは忘れてはいけない」
——『ザッツ・イット!』のプロデューサを務めたマイ・モーニング・ジャケット(2005年7月30日、2012年3月29日)のジム・ジェームズはどんな役割を果たしたのですか。
「彼はプリザヴェイションに初めて来て感激して、メンバーと私に会って、とてもインスピレーションを受けたし、ホーン効用をいろいろと発想したみたいだ。彼は僕たちを励まし、過去に対しての尊敬の念は、新しいものを作ることでも出せる、という感覚を教えてくれた。彼はまさに同士的な存在だね。しかも、彼は自分がいい思いをしようとかいう打算がなく、僕たちが何か素晴らしいもを出す才能があるというのを献身的に見出してくれた。ほんと、彼はいい影響を与えてくれたと思うな」
——現在、プリザヴァイション・ホール・ジャズ・バンドの構成員は固定されているんですか? 今回の来日メンバーは、その選抜隊ですか。
「この編成で4年間やってきている。いろいろ変わってきたけど、今はこの編成だね。ハリケーン・カトリーナという自然災害があり、それでいろんな意味で変化があった。メンバーにとって、精神的にも肉体的にも、経済的にもそれは打撃を及ぼしたし、それによりメンバーも変わった。まあ、それはバンドだけでなく、ニューオーリンズにとってそうだった。そして、今はこういう形になったわけだけど、面白い事に新しいメンバーが新しい役割とともに入り、好影響を及ばすんだ」
——あなたはプロデューシングにも興味を持つ人であるともと思いますが、今なら誰をプロデュースしたいです?
「あはは。コラボレーションしたいのは、ベック(2000年5月29日、2001年8月18日、2003年4月1日、2009年3月24日)、モデスト・マウス、ジャック・ホワイト(2003年10月21日、2006年3月5日、2010年3月31日)、クエストラヴ(2002年12月29日、 2003年12月2日、 2004年9月19日、2007年1月15日、2013年12月19日)、トム・ウェイツ。僕はジャズ・ミュージシャンをやってきているが、ロックンロール、ヒップホップ、エレクトロ・ミュージック、レゲエ、いろんな音楽を聞いている。そして、(同地の最たるR&Bスターであった)ファッツ・ドミノも好きというわけさ」
▶過去の、ウィントン・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶︎過去の、ハリー・コニックJr.
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶過去の、ブランフォード・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/201003101340038868/
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▶過去の、テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
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▶過去の、ドナルド・ハリソン
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▶過去の、ジェイ・Z
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▶︎過去の、ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
▶︎過去の、ライ・クーダー
http://43142.diarynote.jp/200911071134384805/
▶︎過去の、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ
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▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶過去の、マイ・モーニング・ジャケット
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730
http://43142.diarynote.jp/201204021351501388/
▶︎過去の、ベック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm サマーソニック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm
http://43142.diarynote.jp/200903260428284843/
▶過去の、ジャック・ホワイト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htmザ・ホワイト・ストライプス
http://43142.diarynote.jp/200603080248000000/ ザ・ホワイト・ストライプス
http://43142.diarynote.jp/201004080750382797/ ザ・デッド・ウェザー
▶︎過去の、クエストラヴ/ザ・ルーツ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040919
http://43142.diarynote.jp/200701201415300000/
http://43142.diarynote.jp/201312200917503345/
トーラス・ライリー・ウィズ・ディーン・フレイザー
2017年8月10日 音楽 レゲエの名シンガーであったのジミー・ライリー(1947年にキングストン生まれ、2016年NYで死去)の息子であるトーラス・ライリー(1979年、NY生まれ)のショウは、彼のアルバムをプロデュースしたこともある、レゲエの伴奏にこの人ありの名アルト・サックス奏者であるディーン・フレイザー(1957年、キングストン生まれ)を伴ってのもの。他の、ベース、ドラム、ギター、キーボード、パッドという演奏陣は日本のホーム・グロウン(2012年10月20日 )が務めた。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。彼らは、明日の横浜レゲエ祭にも出演する。
朗々とした歌声(少しの濁りを抱え、甲高さから逃れる)をバンド音が支える。ああ、ちゃんとした歌ものレゲエを聞いているナと実感できる。フレイザーはサックスを吹く(エモーショナルなケニー・G、とも言いたくなる音色を出すのだな)だけでなく、ハーモニー・ヴォーカルもしっかりつけた。
▶︎過去の、HOME GROWN
http://43142.diarynote.jp/?day=20121020
<今日の、その後>
流されて、3件ハシゴ。うち、一つは六本木のレゲエ・クラブ。新しめのビルの上階にあったが、あの音で上下から苦情が来ないのはすごい。なのに、お酒が500円と安いのにも驚く。次の店への移動にあたり、外苑東通りでタクシーがなかなか拾えない。おお、なんか懐かしい。まあ、木曜ながら翌日は祭日で(お盆休みの初日になっている人も少なくないだろう)今日は実質ハナキンみたいなものだからな。そこで、この5月に松葉杖を強いられた際に必要から覚えた、タクシーの迎車連絡コールを使う。やっぱ、便利だわ。しかし、夜は結構涼しい。昨日の猛暑はなんだったのか? このまま夏が終わりに向かう感も、少し受けた。
朗々とした歌声(少しの濁りを抱え、甲高さから逃れる)をバンド音が支える。ああ、ちゃんとした歌ものレゲエを聞いているナと実感できる。フレイザーはサックスを吹く(エモーショナルなケニー・G、とも言いたくなる音色を出すのだな)だけでなく、ハーモニー・ヴォーカルもしっかりつけた。
▶︎過去の、HOME GROWN
http://43142.diarynote.jp/?day=20121020
<今日の、その後>
流されて、3件ハシゴ。うち、一つは六本木のレゲエ・クラブ。新しめのビルの上階にあったが、あの音で上下から苦情が来ないのはすごい。なのに、お酒が500円と安いのにも驚く。次の店への移動にあたり、外苑東通りでタクシーがなかなか拾えない。おお、なんか懐かしい。まあ、木曜ながら翌日は祭日で(お盆休みの初日になっている人も少なくないだろう)今日は実質ハナキンみたいなものだからな。そこで、この5月に松葉杖を強いられた際に必要から覚えた、タクシーの迎車連絡コールを使う。やっぱ、便利だわ。しかし、夜は結構涼しい。昨日の猛暑はなんだったのか? このまま夏が終わりに向かう感も、少し受けた。
Eri Liao Trio
2017年8月9日 音楽 台湾原住民のタイヤル族の血を引く台湾人シンガーのエリ・リャオと二人の日本人奏者からなる3人組の初アルバム『紅い木のうた』のリリースをフォロウする公演のファースト・セットを、渋谷・SARAVAH TOKYOで見る。
まず、扱う楽曲属性、その言葉の幅広さに留意しちゃうか。19世紀米国の名作曲家のスティーヴン・フォスターの曲(歌詞は、台湾の合唱団のために同国の言葉に直されたもの)、台湾アミ族の曲(アミ語)、同タイヤル族の曲(タイヤル語)、メンバーのオリジナル(英語)、昭和22年初出の歌謡曲「星の流れに」(日本語)、モンゴ・サンタマリア作の「アフロ・ブルー」(英語)といった塩梅。台湾の歴史に沿う同国のいろんな文化、台湾と日本、アジアと米国といった様々な要件が交錯、溶解させたようなヴォーカル表現と書いてしまうと大袈裟か。
天真爛漫さを聞き手に与えるエリ・リャオは大学や大学院教育は日本で受けており、綺麗な日本語でMCをする。母親が台湾から来て見にきている、なんても言っていたな。また、彼女はNY留学時代にジャズに開眼して歌うようになったそうで、そうすると「アフロ・ブルー」の選曲も納得ですね。用いる歌詞によって、歌が導く風景が異なり、一言でどういうシンガーと書き留めにくいが(やはり、台湾の言葉を用いたものはエスノ性が出るか)、地域軸を個の力や経験でヒョイっと超えていくような不思議な力を持つか。
ギタリストのファルコンとダブル・ベースの小牧良平が、その伴奏陣。結構、エレトリック・ギターを弾く曲が多く、それは半数の曲でゲストとしてくわわったギタリストの鬼怒無月(2003年3月6日、2003年6月30日、2004年1月16日、2005年4月11日、2006年1月21日、2009年10月8日 、2010年3月20日、2012年2月10日、2012年6月13日、2012年6月28日、2012年11月21日、2013年2月11日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日、2017年7月31日)も同様。間を持つ“響きのサウンド”を男性陣は付ける、という説明もありか。わりと淡々とアコースティック・べースを爪弾く小牧に何気に感心したかも。彼の奥にあるのはジャズだろうけど、歌心あるもう一つの土台を作り、多層性を持つこの表現をバランス良く落ち着かせていた。
▶過去の、鬼怒無月
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200504151004040000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/200910140952248669/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100320
http://43142.diarynote.jp/?day=20120210
http://43142.diarynote.jp/?day=20120613
http://43142.diarynote.jp/201207031352302181/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
<今日は、人間センサー>
この夏の気候についての所感は、去年ほどは涼しくはないが、ずっと暑かったそれ以前の夏から比べればマシというもの。本日は正午過ぎに37度超えし、今年一番の暑さであったとか。家にいるときは過剰に暑いとは感じなかったが、午後4時過ぎにインタヴューのために外に出たら、モワモワしてて、汗が吹き出す。ぼくの身体もまた、今日が今年一番の暑さであると知らせていた。
まず、扱う楽曲属性、その言葉の幅広さに留意しちゃうか。19世紀米国の名作曲家のスティーヴン・フォスターの曲(歌詞は、台湾の合唱団のために同国の言葉に直されたもの)、台湾アミ族の曲(アミ語)、同タイヤル族の曲(タイヤル語)、メンバーのオリジナル(英語)、昭和22年初出の歌謡曲「星の流れに」(日本語)、モンゴ・サンタマリア作の「アフロ・ブルー」(英語)といった塩梅。台湾の歴史に沿う同国のいろんな文化、台湾と日本、アジアと米国といった様々な要件が交錯、溶解させたようなヴォーカル表現と書いてしまうと大袈裟か。
天真爛漫さを聞き手に与えるエリ・リャオは大学や大学院教育は日本で受けており、綺麗な日本語でMCをする。母親が台湾から来て見にきている、なんても言っていたな。また、彼女はNY留学時代にジャズに開眼して歌うようになったそうで、そうすると「アフロ・ブルー」の選曲も納得ですね。用いる歌詞によって、歌が導く風景が異なり、一言でどういうシンガーと書き留めにくいが(やはり、台湾の言葉を用いたものはエスノ性が出るか)、地域軸を個の力や経験でヒョイっと超えていくような不思議な力を持つか。
ギタリストのファルコンとダブル・ベースの小牧良平が、その伴奏陣。結構、エレトリック・ギターを弾く曲が多く、それは半数の曲でゲストとしてくわわったギタリストの鬼怒無月(2003年3月6日、2003年6月30日、2004年1月16日、2005年4月11日、2006年1月21日、2009年10月8日 、2010年3月20日、2012年2月10日、2012年6月13日、2012年6月28日、2012年11月21日、2013年2月11日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日、2017年7月31日)も同様。間を持つ“響きのサウンド”を男性陣は付ける、という説明もありか。わりと淡々とアコースティック・べースを爪弾く小牧に何気に感心したかも。彼の奥にあるのはジャズだろうけど、歌心あるもう一つの土台を作り、多層性を持つこの表現をバランス良く落ち着かせていた。
▶過去の、鬼怒無月
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
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http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
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http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
<今日は、人間センサー>
この夏の気候についての所感は、去年ほどは涼しくはないが、ずっと暑かったそれ以前の夏から比べればマシというもの。本日は正午過ぎに37度超えし、今年一番の暑さであったとか。家にいるときは過剰に暑いとは感じなかったが、午後4時過ぎにインタヴューのために外に出たら、モワモワしてて、汗が吹き出す。ぼくの身体もまた、今日が今年一番の暑さであると知らせていた。
MUTE BEATのDUB MASTER X(ミックス)と屋敷 豪太 (ドラム。1999年7月31日、2006年4月2日、15年11月19日)と増井朗人 (トロンボーン。2005年2月19日)の3人を中心に置く、2015年初春結成のダブ・バンド。もともとは、自転車事故で意識不明の状態が続いていたやはりMUTE BEATにいた朝本浩文(1963〜2016年。2000年5月14日)を支援しようという思いのもと、2015年3月にライヴのために組まれたダブ・バンドで、それが面々の朝本への思いとともに続いている。コアの3人に、いとうせいこう(盛り上げ役、肉声。2012年3月21日、2017年3月24日)、 Watusi (ベース)、會田 茂一 (ギター。2005年5月28日)、龍山 一平(キーボード)、 コバヤシケン (テナー・・サックス)、SAKI(トランペット)が加わる。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。
冒頭のファンキーなリフ曲はサウンド・チェックなんて言っていたが、一発で屋敷のドラミングの素晴らしさに唸る。わあ、やっぱり彼はレゲエ・ドラマーであるとも。とともに、DUB MASTER Xの卓裁きのクールさにも頭を垂れる。朝本もUA(2004年7月6日、2004年8月12日、2007年1月27日、2009年5月30日、2014年4月3日)他を手がける敏腕クリエイターであったわけだし、ベーシストの故松永孝義(2005年2月19日、2007年6月29日)もメンバーだったし、ほんとMUTE BEATって才人が集まっていたんだなと思わずにはいられず。いやあ、屋敷とDUB MASTER Xの二人だけでも延々聞き通せてしまうのではないか。快感〜。三菅のほんわかしたアンサンブルも気持ちよかった。
終盤、元ちとせ(2001年12月3日、2007年6月1日)が出てきて2曲歌う。増井が昔、彼女の伴奏をつけたことがあったそう。強い歌声とヴァイタルなビートが噛み合うその1曲目の様に、ぼくはブラック・ウフルーを思い出した。
▶過去の、屋敷豪太
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm 7月31日、シンプリー・レッド
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/201511200934467321/
▶︎過去の、増井朗人
http://43142.diarynote.jp/?day=20050219
▶︎過去の、いとうせいこう
http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170324
▶︎過去の、朝本浩文
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm Infinity
▶︎過去の、會田茂一
http://43142.diarynote.jp/?day=20050528
▶︎過去の、松永孝義
http://43142.diarynote.jp/200502232040290000/
http://43142.diarynote.jp/200707041025510000/
▶過去の、UA
http://43142.diarynote.jp/200407062149440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20040812
http://43142.diarynote.jp/200702010112550000/
http://43142.diarynote.jp/200906061045286071/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140403
▶︎過去の、元ちとせ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200706061351080000/
<今日の、コンソール>
なんと、普段は横の方に卓があるところ、上階の正面の方にセッティングしてDUB MASTER Xは音をさばいていた。今回、PAスピーカーはどうしたのだろう? なお、6日に面々は、ワールド・ハピネスに出演した模様。
冒頭のファンキーなリフ曲はサウンド・チェックなんて言っていたが、一発で屋敷のドラミングの素晴らしさに唸る。わあ、やっぱり彼はレゲエ・ドラマーであるとも。とともに、DUB MASTER Xの卓裁きのクールさにも頭を垂れる。朝本もUA(2004年7月6日、2004年8月12日、2007年1月27日、2009年5月30日、2014年4月3日)他を手がける敏腕クリエイターであったわけだし、ベーシストの故松永孝義(2005年2月19日、2007年6月29日)もメンバーだったし、ほんとMUTE BEATって才人が集まっていたんだなと思わずにはいられず。いやあ、屋敷とDUB MASTER Xの二人だけでも延々聞き通せてしまうのではないか。快感〜。三菅のほんわかしたアンサンブルも気持ちよかった。
終盤、元ちとせ(2001年12月3日、2007年6月1日)が出てきて2曲歌う。増井が昔、彼女の伴奏をつけたことがあったそう。強い歌声とヴァイタルなビートが噛み合うその1曲目の様に、ぼくはブラック・ウフルーを思い出した。
▶過去の、屋敷豪太
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm 7月31日、シンプリー・レッド
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/201511200934467321/
▶︎過去の、増井朗人
http://43142.diarynote.jp/?day=20050219
▶︎過去の、いとうせいこう
http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170324
▶︎過去の、朝本浩文
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm Infinity
▶︎過去の、會田茂一
http://43142.diarynote.jp/?day=20050528
▶︎過去の、松永孝義
http://43142.diarynote.jp/200502232040290000/
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▶過去の、UA
http://43142.diarynote.jp/200407062149440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20040812
http://43142.diarynote.jp/200702010112550000/
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▶︎過去の、元ちとせ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200706061351080000/
<今日の、コンソール>
なんと、普段は横の方に卓があるところ、上階の正面の方にセッティングしてDUB MASTER Xは音をさばいていた。今回、PAスピーカーはどうしたのだろう? なお、6日に面々は、ワールド・ハピネスに出演した模様。
デクラン・オドノヴァン
2017年8月1日 音楽 カナダのシンガー・ソングライター(2015年11月17日)の公演を渋谷・クラブクアトロで見る。フジ・ロック出演者で、2015年にも彼は来日公演を行なっているようだ。ピアノやギターを弾きながら歌う本人を、ギターリスト、電気ベーシスト、ドラマーがサポートする。
少し高めの枯れた声の持ち主で、訥々と自らのメロディと言葉を開いていく。そのショウに接していて、なるほどこれは存在感のあるシンガー・ソングライターだとうなずかされるか。とともに、ピアノ系シンガー・ソングライターの先達、ランディ・ニューマンの存在を思い出させるか。ニューマンほど、歌の音程は甘くはないけれど。途中で、彼はピアノ弾き語りを披露したりもしたが、するとニューマンの影響はより出たか。かつて、いろいろと彼の曲を真似たりもしたのではないか。
▶︎過去の、デクラン・オドノヴァン
http://43142.diarynote.jp/201511181203116234/
<今日の、想起>
彼の「ハンク」という曲の出だしの感じは、ランディ・ニューマンの(曲で、スリー・ドッグ・ナイトのカヴァーでもよく知られる)「ママ・トールド・ミー」を思い出させる。そういえば、ランディ・ニューマンの9年ぶりの新作『Dark Matter』(Nonesuch)がリリースされ、無料配信もされている。変わらぬニューマン節であり、どこかノスタルジックなところもある毎度の編曲仕様。実は、ぼくが一番最初に取材したアーティストはランディ・ニューマン。新卒で出版社に入り配置された雑誌で、初めての編集会議で提案して、やらせてもらった記事が彼のインタヴューだった。<ランディ・ニューマンの、眼鏡の内側>、そのとき付けたタイトルはいまだしっかりと覚えている。
少し高めの枯れた声の持ち主で、訥々と自らのメロディと言葉を開いていく。そのショウに接していて、なるほどこれは存在感のあるシンガー・ソングライターだとうなずかされるか。とともに、ピアノ系シンガー・ソングライターの先達、ランディ・ニューマンの存在を思い出させるか。ニューマンほど、歌の音程は甘くはないけれど。途中で、彼はピアノ弾き語りを披露したりもしたが、するとニューマンの影響はより出たか。かつて、いろいろと彼の曲を真似たりもしたのではないか。
▶︎過去の、デクラン・オドノヴァン
http://43142.diarynote.jp/201511181203116234/
<今日の、想起>
彼の「ハンク」という曲の出だしの感じは、ランディ・ニューマンの(曲で、スリー・ドッグ・ナイトのカヴァーでもよく知られる)「ママ・トールド・ミー」を思い出させる。そういえば、ランディ・ニューマンの9年ぶりの新作『Dark Matter』(Nonesuch)がリリースされ、無料配信もされている。変わらぬニューマン節であり、どこかノスタルジックなところもある毎度の編曲仕様。実は、ぼくが一番最初に取材したアーティストはランディ・ニューマン。新卒で出版社に入り配置された雑誌で、初めての編集会議で提案して、やらせてもらった記事が彼のインタヴューだった。<ランディ・ニューマンの、眼鏡の内側>、そのとき付けたタイトルはいまだしっかりと覚えている。
フロール&ザ・ヴィンマッシュ。エルヴィン・ビショップ
2017年7月31日 音楽 フジ・ロック・フェスティヴァルに出演した二つのバンドの東京公演をはしごする。
まず、渋谷・クラブクアトロで、フロール&ザ・ヴィンマッシュを見る。その旧グループ名は、フロレンシア・ルイス&ロス・オンゴス・オリエンタレス。ルイス(2008年4月4日、2014年6月16日、2015年8月31日)、ギターの鬼怒無月(2003年3月6日、2003年6月30日、2004年1月16日、2005年4月11日、2006年1月21日、2009年10月8日 、2010年3月20日、2012年2月10日、2012年6月13日、2012年6月28日、2012年11月21日、2013年2月11日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、エレクトリック・ベースやヴァイオリンを弾く佐野篤(2006年3月24日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、パーカッションのヤヒロトモヒロ(2007年11月14日、2009年2月8日、2009年10月12日、2010年7月22日、2011年10月26日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、という顔ぶれは不動だ。
ルイスと日本人勢の共作曲なども増え、よりバンドになっているのは明らか。もう随所から湧き上がる両者の信頼の情にちょい胸アツ? とともに、特に前半ロック度を増しているなとも実感。これ、バス・ドラムを置いたヤヒロの演奏に追うところも大きいか。ピアノやキーボードの清水一登(2010年3月20日、2011年7月4日)も2部で何曲か加わった。これ、ラティーナ誌9月号にライヴ評が出ます。
▶過去の、フロレンシア・ルイス
http://43142.diarynote.jp/200804052110160000/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、鬼怒無月
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200504151004040000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/200910140952248669/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100320
http://43142.diarynote.jp/?day=20120210
http://43142.diarynote.jp/?day=20120613
http://43142.diarynote.jp/201207031352302181/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、佐野篤
http://43142.diarynote.jp/200603281333540000/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、ヤヒロトモヒロ
http://43142.diarynote.jp/?day=20071114
http://43142.diarynote.jp/200902102121513506/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/201007241308021448/
http://43142.diarynote.jp/201111141210356758/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶︎過去の、清水一登
http://43142.diarynote.jp/?day=20100320
http://43142.diarynote.jp/?day=20110704
その後は、六本木・ビルボードライブで、米国を代表する重鎮ブルース・ロッカーであるエルヴィン・ビショップのショウを見る。実は、前の公演が想像したより長めで、こちらには遅刻。だが、公演が終わったのは、23時13分。それゆえ、不満ない時間を見ることができました。
わあ、こんなに素晴らしい、ルーツ・ミュージックの担い手だったの? もう見ている端から、そうした感激をえっぱなし。今年のライヴ、ベスト5の一つは決定かななんてことも、ショウを見ながらぼくは思った。感じとして一番近いのは、タージ・マハール(2000年10月12日、2007年4月6日)のショウかもしれないが、もっと線が太くて人間味がある、ともぼくは感じた。
カホンのウィリー・ジョーダン・ジュニア 、トロンボーンのエド・アーリー(アルバート・コリンズ公演のときに来日しているそう)、アコーディオンとキーボードとハーモニカのスティーブン・ウィリス、ギターのボブ・ウェルシュ、エレクトリック・スタンダップ・ベースのルース・デイヴィス、ドラムのボビー・コクランという面々がサポート。うち、ジョーダン・ジュニアとアーリーとコクランはアフリカ系で、ビショップが歌う曲が多いが、彼らがリード・ヴォーカルを取る曲もある。デイヴィスは女性、いい面々が揃ったバンドであると思わずにはいられず。
そのスタートはポール・バターフィールド・ブルース・バンドであり、先にブルース・ロッカーという書き方をしたが、もっと総花的な視野を持ち、人間性の豊かさともつながる開かれた手作り表現を悠々とやる人。親日家であるビショップはけっこう日本語の読み書きができるというのはだいぶ昔に山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日、2016年1月15日)から聞いていたが、MCはかなり日本語でやる。今、74歳のようだが、ときには指にスタイド・バーをはめて演奏したりもした彼は実年齢よりも若く見えた。当然、元気そうだったな。
けっこうニューオーリンズぽい曲があったり、とっても紳士然としたアコーディオン奏者はもろにザディコぽい弾き方をしたり、カホン奏者はウォッシュボードのような音を出したりと、南部に根ざした様々なアーシー要素が魅惑的に重なったショウ。しっかりした知識と確かな技量と豊かな人間性の三位一体とも、それは書きたくなるもので、素晴らしいっ。老後に、こんなバンドをできたら最高だなとも思った。終盤、2曲にはチャー(2002年3月12日、2008年4月20日、2008年6月12日、2008年10月5日、2009年7月25日)が加わった、
▶︎過去の、タージ・マハール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121400260000/
▶︎過去の、チャー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm マイク・クラーク・バンド
http://43142.diarynote.jp/200804220006510000/
http://43142.diarynote.jp/200806180850060000/
http://43142.diarynote.jp/200810061857413394/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090725
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/
<今日の、符号>
午前中に、エルヴィン・ビショップとはフジ・ロックでお互いのステージに客演しあったアーティストを取材をする。今の広角型サザン・ロックの担い手である、ザ・マーカス・キング・バンド。当初は21歳のリーダー(だけ)に取材することになっていたが、メンバーもずらり並んで全メンバー6人に話を聞く(それ、ミュージック・マガジン誌の9月号に掲載される)。オルガン奏者以外は皆まだ20代。キングだけ少し哲学的(?)な言い回しの答えをしていて、へえ〜。1970年代サザン・ロックの総本山たるキャプリコーン・レーベルの話にもなり、メンバーの持っているものを合わせれば、だいたいカタログは全部あるんじゃないか、なんてメンバーの話もありました。ビショップもソロで一番バリバリやっていた頃は、キャプリコーンと契約していたんだよなあ。今日はキャプリコーンが生んだ最大のスターであるグレッグ・オールマンの遺作『サザン・マン』(ラウンダー)の日本盤用のライナー・ノーツ原稿を出したりもして、なんかキャプリコーンづいた日と言える? ちなみに、ラウンダー/コンコードから出る同作、プロデュースはドン・ワズ(2013年2月15日)がやっている。
▶過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130215
まず、渋谷・クラブクアトロで、フロール&ザ・ヴィンマッシュを見る。その旧グループ名は、フロレンシア・ルイス&ロス・オンゴス・オリエンタレス。ルイス(2008年4月4日、2014年6月16日、2015年8月31日)、ギターの鬼怒無月(2003年3月6日、2003年6月30日、2004年1月16日、2005年4月11日、2006年1月21日、2009年10月8日 、2010年3月20日、2012年2月10日、2012年6月13日、2012年6月28日、2012年11月21日、2013年2月11日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、エレクトリック・ベースやヴァイオリンを弾く佐野篤(2006年3月24日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、パーカッションのヤヒロトモヒロ(2007年11月14日、2009年2月8日、2009年10月12日、2010年7月22日、2011年10月26日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、という顔ぶれは不動だ。
ルイスと日本人勢の共作曲なども増え、よりバンドになっているのは明らか。もう随所から湧き上がる両者の信頼の情にちょい胸アツ? とともに、特に前半ロック度を増しているなとも実感。これ、バス・ドラムを置いたヤヒロの演奏に追うところも大きいか。ピアノやキーボードの清水一登(2010年3月20日、2011年7月4日)も2部で何曲か加わった。これ、ラティーナ誌9月号にライヴ評が出ます。
▶過去の、フロレンシア・ルイス
http://43142.diarynote.jp/200804052110160000/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、鬼怒無月
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200504151004040000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/200910140952248669/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100320
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http://43142.diarynote.jp/?day=20120613
http://43142.diarynote.jp/201207031352302181/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、佐野篤
http://43142.diarynote.jp/200603281333540000/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、ヤヒロトモヒロ
http://43142.diarynote.jp/?day=20071114
http://43142.diarynote.jp/200902102121513506/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/201007241308021448/
http://43142.diarynote.jp/201111141210356758/
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http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶︎過去の、清水一登
http://43142.diarynote.jp/?day=20100320
http://43142.diarynote.jp/?day=20110704
その後は、六本木・ビルボードライブで、米国を代表する重鎮ブルース・ロッカーであるエルヴィン・ビショップのショウを見る。実は、前の公演が想像したより長めで、こちらには遅刻。だが、公演が終わったのは、23時13分。それゆえ、不満ない時間を見ることができました。
わあ、こんなに素晴らしい、ルーツ・ミュージックの担い手だったの? もう見ている端から、そうした感激をえっぱなし。今年のライヴ、ベスト5の一つは決定かななんてことも、ショウを見ながらぼくは思った。感じとして一番近いのは、タージ・マハール(2000年10月12日、2007年4月6日)のショウかもしれないが、もっと線が太くて人間味がある、ともぼくは感じた。
カホンのウィリー・ジョーダン・ジュニア 、トロンボーンのエド・アーリー(アルバート・コリンズ公演のときに来日しているそう)、アコーディオンとキーボードとハーモニカのスティーブン・ウィリス、ギターのボブ・ウェルシュ、エレクトリック・スタンダップ・ベースのルース・デイヴィス、ドラムのボビー・コクランという面々がサポート。うち、ジョーダン・ジュニアとアーリーとコクランはアフリカ系で、ビショップが歌う曲が多いが、彼らがリード・ヴォーカルを取る曲もある。デイヴィスは女性、いい面々が揃ったバンドであると思わずにはいられず。
そのスタートはポール・バターフィールド・ブルース・バンドであり、先にブルース・ロッカーという書き方をしたが、もっと総花的な視野を持ち、人間性の豊かさともつながる開かれた手作り表現を悠々とやる人。親日家であるビショップはけっこう日本語の読み書きができるというのはだいぶ昔に山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日、2016年1月15日)から聞いていたが、MCはかなり日本語でやる。今、74歳のようだが、ときには指にスタイド・バーをはめて演奏したりもした彼は実年齢よりも若く見えた。当然、元気そうだったな。
けっこうニューオーリンズぽい曲があったり、とっても紳士然としたアコーディオン奏者はもろにザディコぽい弾き方をしたり、カホン奏者はウォッシュボードのような音を出したりと、南部に根ざした様々なアーシー要素が魅惑的に重なったショウ。しっかりした知識と確かな技量と豊かな人間性の三位一体とも、それは書きたくなるもので、素晴らしいっ。老後に、こんなバンドをできたら最高だなとも思った。終盤、2曲にはチャー(2002年3月12日、2008年4月20日、2008年6月12日、2008年10月5日、2009年7月25日)が加わった、
▶︎過去の、タージ・マハール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121400260000/
▶︎過去の、チャー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm マイク・クラーク・バンド
http://43142.diarynote.jp/200804220006510000/
http://43142.diarynote.jp/200806180850060000/
http://43142.diarynote.jp/200810061857413394/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090725
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/
<今日の、符号>
午前中に、エルヴィン・ビショップとはフジ・ロックでお互いのステージに客演しあったアーティストを取材をする。今の広角型サザン・ロックの担い手である、ザ・マーカス・キング・バンド。当初は21歳のリーダー(だけ)に取材することになっていたが、メンバーもずらり並んで全メンバー6人に話を聞く(それ、ミュージック・マガジン誌の9月号に掲載される)。オルガン奏者以外は皆まだ20代。キングだけ少し哲学的(?)な言い回しの答えをしていて、へえ〜。1970年代サザン・ロックの総本山たるキャプリコーン・レーベルの話にもなり、メンバーの持っているものを合わせれば、だいたいカタログは全部あるんじゃないか、なんてメンバーの話もありました。ビショップもソロで一番バリバリやっていた頃は、キャプリコーンと契約していたんだよなあ。今日はキャプリコーンが生んだ最大のスターであるグレッグ・オールマンの遺作『サザン・マン』(ラウンダー)の日本盤用のライナー・ノーツ原稿を出したりもして、なんかキャプリコーンづいた日と言える? ちなみに、ラウンダー/コンコードから出る同作、プロデュースはドン・ワズ(2013年2月15日)がやっている。
▶過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130215
西海岸ロック〜シンガー・ソングライター表現に長年にわたり貢献してきた重鎮スタジオ・ミュージシャンのリーダー公演(2006年12月22日)を、六本木・ビルボードライブで見る。ファースト・ショウ。
同行ミュージシャンは、現在コーチマーが居住するデンヴァーの友達であるギターのスティーヴ・ポステル、セッション・ベーシスト大家のボブ・グラウブ、ジャクソン・ブラウン・バンドで弾くキーボード奏者のジェフ・ヤング、1970年代はポール・マッカートニーやエルトン・ジョンのアルバムで叩いていたスティーヴ・ホリー。余裕たっぷりに大人のミュージシャンが重なる様には、ああオレは今いいアメリカン・ロックに接しているという気持ちになれた。リズム隊の音がよかったし、ネ。
曲は、ジャクソン・ブラウン、ドン・ヘンリー、ジェイムズ・テイラーなどコーチマーがサポートした人気者達の曲が次々に披露される。コーチマーはかつて2枚のリーダー作を出しているが、そこからの曲はやらなかったはず。リード・ヴォーカルは当人が一番とったが、ポステルとヤングも取った。
▶︎過去の、ダニー・コーチチマー
http://43142.diarynote.jp/200612281419530000/
<今日の、ほのかな幸せと少しの絶望>
外に出て、すぐに日光に当たりバテ、汗ダクダク。ヘロヘロ。普段は出かけずにすむぼくはなんと幸せなのかと思う。とともに、もうぼくは普通の勤め人はできない人間であるかのとも思う。ま、人間て慣れの部分が相当大きいと思いつつ。。。
同行ミュージシャンは、現在コーチマーが居住するデンヴァーの友達であるギターのスティーヴ・ポステル、セッション・ベーシスト大家のボブ・グラウブ、ジャクソン・ブラウン・バンドで弾くキーボード奏者のジェフ・ヤング、1970年代はポール・マッカートニーやエルトン・ジョンのアルバムで叩いていたスティーヴ・ホリー。余裕たっぷりに大人のミュージシャンが重なる様には、ああオレは今いいアメリカン・ロックに接しているという気持ちになれた。リズム隊の音がよかったし、ネ。
曲は、ジャクソン・ブラウン、ドン・ヘンリー、ジェイムズ・テイラーなどコーチマーがサポートした人気者達の曲が次々に披露される。コーチマーはかつて2枚のリーダー作を出しているが、そこからの曲はやらなかったはず。リード・ヴォーカルは当人が一番とったが、ポステルとヤングも取った。
▶︎過去の、ダニー・コーチチマー
http://43142.diarynote.jp/200612281419530000/
<今日の、ほのかな幸せと少しの絶望>
外に出て、すぐに日光に当たりバテ、汗ダクダク。ヘロヘロ。普段は出かけずにすむぼくはなんと幸せなのかと思う。とともに、もうぼくは普通の勤め人はできない人間であるかのとも思う。ま、人間て慣れの部分が相当大きいと思いつつ。。。
本田雅人B.B.STATION
2017年7月28日 音楽 アルト・サックス奏者の本田雅人(2011年3月28日、2015年7月23日、2016年10月9日)が率いるビッグ・バンドの公演。トランペットのエリック・ミヤシロと小澤篤士と金津理仁と小林正弘、トロンボーンの中川英二郎と半田信英と笹栗良太と野々下興一(ベース)、サックスの真野崚磨(アルト)と吉田治(テナー)と鈴木圭(テナー)と鍬田修一(バリトン)と、ピアノの秋田慎治、ギターの梶原順、電気ベースの納浩一、ドラムの則竹裕之という編成による。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
本人曰く、この特徴は「フュージョン〜ファンク系のビッグ・バンド」とのことだが、なるほどオリジナルで固めた演目は少し4ビート的な曲もあったが、多くはタイトなビートを下敷きに、そこにホーンのアンサブル音が百花繚乱する。音が明瞭で、質感がとてもパキパキしている。とともに、このビッグ・バンドならではと思わせられたのは、ソロの多くを本田がとっていたこと。他だったら、もっと構成員にソロを振るが、そこをスパッと割り切ったB.B.STATIONは相当に潔い。ある意味、本田としては、ワン・ホーンによるグループ表現の拡大版みたいな考え方が下地にあるのだろう。エンターテインメント性に富むビッグ・バンド表現の一つのカタチがここにありました。
▶過去の、本田雅人
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/201507251003319800/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161009
<今日の、渋谷>
ライヴを見る前に渋谷下車で用事をこなしたのだが、世(の若者)はすっかり夏休みという感じになっているなあ。お、いわきFCに資本投下で話題のアンダーアーマー、渋谷のショップは109の斜め前にあるのだな。母親も東京住まいだし、今はいわきと直接的な縁がなくなったが、いわきFCについてはとても気になっている。
本人曰く、この特徴は「フュージョン〜ファンク系のビッグ・バンド」とのことだが、なるほどオリジナルで固めた演目は少し4ビート的な曲もあったが、多くはタイトなビートを下敷きに、そこにホーンのアンサブル音が百花繚乱する。音が明瞭で、質感がとてもパキパキしている。とともに、このビッグ・バンドならではと思わせられたのは、ソロの多くを本田がとっていたこと。他だったら、もっと構成員にソロを振るが、そこをスパッと割り切ったB.B.STATIONは相当に潔い。ある意味、本田としては、ワン・ホーンによるグループ表現の拡大版みたいな考え方が下地にあるのだろう。エンターテインメント性に富むビッグ・バンド表現の一つのカタチがここにありました。
▶過去の、本田雅人
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
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<今日の、渋谷>
ライヴを見る前に渋谷下車で用事をこなしたのだが、世(の若者)はすっかり夏休みという感じになっているなあ。お、いわきFCに資本投下で話題のアンダーアーマー、渋谷のショップは109の斜め前にあるのだな。母親も東京住まいだし、今はいわきと直接的な縁がなくなったが、いわきFCについてはとても気になっている。
ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド
2017年7月26日 音楽 今年でデビュー40周年となるザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド(2002年7月30日、2004年7月27日、2004年9月17日、2007年5月15日 、2004年9月17日)の今回の最初の曲は1984年デビュー作のオープナーとなったオリジナルの「ブラックバード・スペシャル」であり、アンコールではやはり同作に入っていたトラディッショナルの『リル・リザ・ジェーン』をやった。まあ、基本やり続けてきた曲で意図はないだろうけど、スタート時を思い出そうとているのかとか、ほんの少し思ってしまったな。
今回の構成員はスーザフォンのカーク・ジョセフ、ヴォーカルや煽り役も担うもトランペッターのグレゴリー・デイヴィス、テナー・サックスのケヴィン・ハリス、バリトン・サックスのロジャー・ルイス、ギターの新村健、ドラムのジュリアン・アディソンという布陣。オリジナル・メンバーは先に名前を出した二人で、前回公演からトランペッターの一人が抜けて新たにロトンボーン奏者が人っていた。新村はニューオーリンズの在住で、タイトなビートを送り出すアディソンはアイオワ州の大学を出ていて、その後に同地にやってきたという。大昔は、デイヴ・ウェックル(2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2016年3月29日)が大好きだったらしい。あ、それからショウの中盤から日本人トランペッターの高澤綾が無理なく入った。面々、女性が入るとうれしそう。
ジョセフの演奏が衰えているのは今に始まったことではないし、もう少し重厚に血湧き上がるようなアンサンブルを取って欲しいとか、1980年代中期の勇姿を知る者にとってはいろいろ不備も感じなくはない。だが、随所にあるニューオーリンズの地のものでしかありえないいろんな美点にどんどん発汗してしまったのは、まぎれもない事実。ぼくは金色に輝く楽器奏者たちが立つステージに接しながら、ここには<黄金の夢>があるぞとも思ってしまったんだよなあ。本編の最後、管楽器奏者たちは場内をパレードのごとく練り歩く。トロンボーン奏者は一切ソロを取らなかったが、横を通った際には一応過不足なく吹いているように聞こえた。8月3日の毎日新聞夕刊にライヴ評が出ます。
▶過去の、ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040727
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/200705181811530000/
▶過去の、デイヴ・ウェックル
http://43142.diarynote.jp/?day=20090618
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120613
http://43142.diarynote.jp/?day=20160329
<今日の、うれしいCD>
唐突に、ベルリンから郵便物が届く。同地に居住するマリンバ/ヴァイブラフォン奏者の齊藤易子さんからのもの。彼女がニコ・メインホールド(ピアノ)とトビアス・シルマー(クラリネット、バス・クラリネット)と組んでいるココトブ(Kokotob)のアルバム『Flying Heart』(Clean Feed、2017)を、丁寧な文面ともに送ってくださった。発売元は、ポルトガルのアヴァン系レーベルとか。その真価を読み解くにはしばしの時間を必要とするだろうが、素晴らしく研ぎ澄まれ、えも言われぬ美が降り注いでいるような内容。曲は各人が出し合っていて、この編成でやる必然性もとても出ている。ディスク・ユニオンが扱い、スポティファイでも聞けるよう。そういえば、8月頭には、17歳で米国に渡りバークリー音楽大学などで学び、現在は独ミュンヘンに居住し来年2月にECMからリーダー・アルバムを発表するドラマーの福盛進也に取材することになっている。
今回の構成員はスーザフォンのカーク・ジョセフ、ヴォーカルや煽り役も担うもトランペッターのグレゴリー・デイヴィス、テナー・サックスのケヴィン・ハリス、バリトン・サックスのロジャー・ルイス、ギターの新村健、ドラムのジュリアン・アディソンという布陣。オリジナル・メンバーは先に名前を出した二人で、前回公演からトランペッターの一人が抜けて新たにロトンボーン奏者が人っていた。新村はニューオーリンズの在住で、タイトなビートを送り出すアディソンはアイオワ州の大学を出ていて、その後に同地にやってきたという。大昔は、デイヴ・ウェックル(2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2016年3月29日)が大好きだったらしい。あ、それからショウの中盤から日本人トランペッターの高澤綾が無理なく入った。面々、女性が入るとうれしそう。
ジョセフの演奏が衰えているのは今に始まったことではないし、もう少し重厚に血湧き上がるようなアンサンブルを取って欲しいとか、1980年代中期の勇姿を知る者にとってはいろいろ不備も感じなくはない。だが、随所にあるニューオーリンズの地のものでしかありえないいろんな美点にどんどん発汗してしまったのは、まぎれもない事実。ぼくは金色に輝く楽器奏者たちが立つステージに接しながら、ここには<黄金の夢>があるぞとも思ってしまったんだよなあ。本編の最後、管楽器奏者たちは場内をパレードのごとく練り歩く。トロンボーン奏者は一切ソロを取らなかったが、横を通った際には一応過不足なく吹いているように聞こえた。8月3日の毎日新聞夕刊にライヴ評が出ます。
▶過去の、ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド
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▶過去の、デイヴ・ウェックル
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<今日の、うれしいCD>
唐突に、ベルリンから郵便物が届く。同地に居住するマリンバ/ヴァイブラフォン奏者の齊藤易子さんからのもの。彼女がニコ・メインホールド(ピアノ)とトビアス・シルマー(クラリネット、バス・クラリネット)と組んでいるココトブ(Kokotob)のアルバム『Flying Heart』(Clean Feed、2017)を、丁寧な文面ともに送ってくださった。発売元は、ポルトガルのアヴァン系レーベルとか。その真価を読み解くにはしばしの時間を必要とするだろうが、素晴らしく研ぎ澄まれ、えも言われぬ美が降り注いでいるような内容。曲は各人が出し合っていて、この編成でやる必然性もとても出ている。ディスク・ユニオンが扱い、スポティファイでも聞けるよう。そういえば、8月頭には、17歳で米国に渡りバークリー音楽大学などで学び、現在は独ミュンヘンに居住し来年2月にECMからリーダー・アルバムを発表するドラマーの福盛進也に取材することになっている。
ベッカ・スティーヴンス・バンド
2017年7月21日 音楽 在ミューヨークのシンガー・ソングライター(2015年1月29日)の新作はなんとマイケル・リーグ(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)のレーベル“グラウンド・アップ”発で単独名義によるリリースであったが、2度目となる来日公演は過去のアルバム名義と同じベッカ・スティーヴンス・バンドによるもの。ギター、ウクレレ、チャランゴを弾きながら歌う彼女をサポートする男性3人(鍵盤、電気ベース、ドラム)は同じ顔ぶれのようだ。
彼女がエレクトリック・ギターを手にして歌ったせいもあるかもしれないが(ベーシストもダブルベースを持参しておらず)、中盤ぐらいまではかなりロックぽくなったなあと思い、聞いていた。歌い方も、前ほど漂う(ファジーな)感覚を持つ歌い方をしなくなったよな。でも、いろいろな余白はあり。過去作で発表していた、フランク・オーシャンやスティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)のカヴァーも披露。新作収録のデイヴィッド・クロスビー(cf.CSN&Y)との共作曲も披露したが、それはクロスビーをスナーキー・パピーの2016年作に呼び、さらにリーグはクロスビーの2016年新作をプロデュースしていることで実現したんだろう。大昔、クロスビーにインタヴューしたことがあったのを唐突に思い出した。いい人だったな。アンコールでは、ジョニ・ミッチェル曲をお茶目な感じで披露した。来週27日毎日新聞夕刊に、この晩の公演評が出ます。
▶︎過去の、ベッカ・スティーヴンス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶︎過去の、スナーキー・パピー/マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
<今日も、サクサク>
今秋の来日に負うドナルド・フェイゲン(2000年5月15日)のムックや特集号の原稿を複数頼まれていて、ここのところフェイゲンの音が仕事部屋ではなりっぱなし。しかし、フェイゲン関連の音ってやっぱりいろんな情報を持つんだろうな、幸いなことに原稿に煮詰まるということはもともとないのだが、本当にスラスラ筆が進んじゃうのでありがたい。だんだん暑くなってきていて、無理したくないしね。2週間前に知人のうちでエアコンのもとで寝ちゃったら風邪をひいてしまい、今年も基本エアコンなしで生活をしようと思ってもいる、ワタシ、、、、。
▶︎過去の、スティーリー・ダン/ドナルド・フェイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
追記:結局、400字×60枚ほどの原稿をすべて締め切り内に送稿。キブンが良い。でも、勝手に頭の中でフェイゲン曲がなったりし、とうぶん聞きたくないかなー。
彼女がエレクトリック・ギターを手にして歌ったせいもあるかもしれないが(ベーシストもダブルベースを持参しておらず)、中盤ぐらいまではかなりロックぽくなったなあと思い、聞いていた。歌い方も、前ほど漂う(ファジーな)感覚を持つ歌い方をしなくなったよな。でも、いろいろな余白はあり。過去作で発表していた、フランク・オーシャンやスティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)のカヴァーも披露。新作収録のデイヴィッド・クロスビー(cf.CSN&Y)との共作曲も披露したが、それはクロスビーをスナーキー・パピーの2016年作に呼び、さらにリーグはクロスビーの2016年新作をプロデュースしていることで実現したんだろう。大昔、クロスビーにインタヴューしたことがあったのを唐突に思い出した。いい人だったな。アンコールでは、ジョニ・ミッチェル曲をお茶目な感じで披露した。来週27日毎日新聞夕刊に、この晩の公演評が出ます。
▶︎過去の、ベッカ・スティーヴンス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶︎過去の、スナーキー・パピー/マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
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<今日も、サクサク>
今秋の来日に負うドナルド・フェイゲン(2000年5月15日)のムックや特集号の原稿を複数頼まれていて、ここのところフェイゲンの音が仕事部屋ではなりっぱなし。しかし、フェイゲン関連の音ってやっぱりいろんな情報を持つんだろうな、幸いなことに原稿に煮詰まるということはもともとないのだが、本当にスラスラ筆が進んじゃうのでありがたい。だんだん暑くなってきていて、無理したくないしね。2週間前に知人のうちでエアコンのもとで寝ちゃったら風邪をひいてしまい、今年も基本エアコンなしで生活をしようと思ってもいる、ワタシ、、、、。
▶︎過去の、スティーリー・ダン/ドナルド・フェイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
追記:結局、400字×60枚ほどの原稿をすべて締め切り内に送稿。キブンが良い。でも、勝手に頭の中でフェイゲン曲がなったりし、とうぶん聞きたくないかなー。
代々木公園で毎年持たれているブラジルフェスティヴァルで、エルバ・ハマーリョを見る。北東部の香りをいろいろ抱えたヴェテランのポップ歌手というおぼろげなイメージを彼女に持っていたが、わりとスリムな彼女は遠目にはそんなに年寄りには見えない。日本でライヴができてうれしいという気持ちを全面に出しもする彼女は本当に華があり、見る物に山のように働きかける力があったな。歌自体も存分に力量に溢れる。そして、それはブラジルのポピュラー音楽の底力の開示にもつながる。こりゃ、酔っ払ってもいるけど、存分に浮かれるなあ。
バンドはギター、ベース、ドラム、パーカッション、そしてキーボード的な使われ方もするアコーディオン。そんなにきっちりサウンド・チェックをやっているとは思えないが、そのしっかりした音になんの不満もない。しかし、今を求めつつもアコーディオン奏者を入れているというのは美味しいポイントで、その奥にバイアォンの偉人であるルイス・ゴンザーガらの存在を透かし見させる。いろんな部分で、ユナイトしているヒューマン・ビート・ミュージックという感じもあり、ほんといい感じだし、フェスの締めくくりの出演者としても最良のものであったろう。途中で、ケペル木村(2016年9月7日、2017年1月8日)や日本人女性がパーカッションで加わったり、日本人集団が出てきた局面もあった。それも、またユナイトですね。
二日間持たれたフェスの二日目、去年より人出は少なかったが、ブラジル人比率はかなり高いナと思った。きっと各所から、渋谷に繰り出しているのだと思う。ラム/カシャーサの専門バー(わりと家から近いんだけど、渋谷とは反対の外側にあるので、とんと足は向かわない)の出店でカイピリーニャのピッチャーを求め手に持っていると、次から次へとブラジル人が笑顔で乾杯を促してくる。あははは。
▶︎過去の、ルイス・ゴンザーガ関連の映画
http://43142.diarynote.jp/201209181232195036/
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
▶︎過去の、ケペル木村
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
http://43142.diarynote.jp/201701091249004326/
<昨日の、驚き>
デイヴィッド・フュージンスキ(2012年2月10日)は1964年生まれ(8歳から19歳まではドイツで暮らす)の米国東海岸在住の変調ギタリストである。スクリーミング・ヘッドレス・トーソズという自己バンドを組んでいた1990年半ばはけっこう日本でも注視を受けていた。ぼくがNYでトーソズのライヴを見たり、来日公演した際にインタヴューしたのはその頃だよな。そんな彼のことを上原ひろみは2007年『タイム・コントロール』で唐突に起用したことがあって、とても驚いたことがあった。彼女にどうしてフューズを起用したのと問うたら、「だって、好きなんだもん。私、ギター・フェチなんですよ」というあっけらかんとした答えが返ってきたことがある。ま、フュージンスキはバークリー音大で教鞭を取っており、その在学中に上原のことを絶賛していたようだが。
そんな彼はミュージシャン・ミュージシャンズでもあって、ムハル・リチャード・エイブラムズ、ロナルド・シャノン・ジャクソン(その『レイヴン・ロック』はジェフ・リー・ジョンソン〜2004年10月28日、2012年9月9日。その訃報に触れているのは、2013年1月30日〜とのツイン・ギター!)、ビリー・ハート、ジョン・メデスキ(1999年8月5日、2000年8月13日、2001年2月5日、2002年9月7日、2012年3月2日)、ミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日、2017年1月18日)といった強者の1990年代のアルバムにいろいろ参加している。また、彼はその頃からクレツマー音楽のフランク・ロンドンととても懇意にしており、彼のアヴァン・クレツマー音楽集団であるハシディック・ニュー・ウェイヴの諸作にも現在までいろいろ参加している。
さて、そんなフュージンスキ率いるスクリーミング・ヘッドレス・トーソズ(ヴォーカル入り変テコ根暗ファンク・バンドと言っていい?)に上原ひろみ(2004年11月25日、2005年7月31日、2006年9月3日、2009年9月4日、2010年12月3日、2011年9月3日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年7月25日、2012年12月9日、2014年9月6日、2014年9月7日、2016年9月4日、2016年9月15日、2016年11月16日)が加わったスタジオ・ライヴ映像が唐突に公開されている。https://www.youtube.com/channel/UCuN64ZhS-Fs4B3LxFrp1NDg 。なんでも、晩年のバーニー・ウォレル(2007年8月7日、2011年8月12日、2012年7月27日、2013年1月30日、2014年10月28日)やマルーン5(2011年5月16日)のジェイムス・ヴァレンティンやグラスパーズ・エキスペリメントのケイシー・ベンジャミン(2009年12月19日、2010年12月16日、2012年6月12日、2013年1月25日、2014年8月20日、2015年6月4日、2015年6月8日)らがゲスト入りしたトーソズの2014年作自主リリース作『Code Red』(なかなか、いい出来と思う。ただ、やっぱり彼のギターの音色がいまいち好みじゃないな)で上原のことも呼びたかったのが彼女多忙にて実現せず、ここにきてえいやっとやってしまったらしい。
なお、そんなフューズの最新リーダー盤は『Flam! Blam!』(Rare Noise,2016)で、現代音楽やエレクトロなどの要素も入った内容も持つ。本人、ギターやシンセ、ヴァイオリン、オーボエ、キーボード、電気ベース、ドラムという顔ぶれでことにあたっている。
追記)上の記載に間違いあり。以下は、この8月に上原自身に顛末を聞いたものだ。
——突然、デイヴィッド・フュージンスキ(ギター)のスクリーミング・ヘッドレス・トーソズとやっている映像がネットにアップされていて、驚きました。
「あれ、1曲参加してと言われて、2年前にやったものなんです。それが、やっと出たんです」
——上原さんって、他者作品への客演はそれほど多くないという印象があるんですが、ゲスト出演をやるやらないの判断の基準はどこに置いているんですか。
「いや、トーソズは大ファンなので。(ゲスト参加は)自分がそこで化学反応が生まれそうかどうかということによりますね」
——まあ、フュージンスキは上原さんの『タイム・コントロール』(2007年)で全面的に参加していますしね。彼はバークリー音大の先生もしているのでしょうか?
「はい。今もそうだと思います。私が卒業する頃に、先生で入ったと思います。ちょうど同時期に、ボストンに住んだというのはラッキーだったと思います」
▶︎過去の、デイヴィッド・フュージンスキ
http://43142.diarynote.jp/201202120849174102/
▶過去の、上原ひろみ
http://43142.diarynote.jp/200411292356580000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101203
http://43142.diarynote.jp/201109121452527893/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201207310933428147/
http://43142.diarynote.jp/201212140959573710/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160915
http://43142.diarynote.jp/201611171021419374/
▶︎過去の、ジェフ・リー・ジョンソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20041028
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/ エスペランサ
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/ R.I.P.
▶︎過去の、ジョン・メデスキ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm 8月13日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 9月7日
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
▶過去の、ミシェル・ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200805090836380000/
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
http://43142.diarynote.jp/201311191050581790/
http://43142.diarynote.jp/201407151135353688/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170118
▶過去の、バーニー・ウォレル
http://43142.diarynote.jp/200708051740450000/
http://43142.diarynote.jp/201206011834355756/
http://43142.diarynote.jp/201208091303253665/
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/
http://43142.diarynote.jp/?day=20141028
▶︎過去の、マルーン5
http://43142.diarynote.jp/201105170923444580/
▶過去の、ケイシー・ベンジャミン
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/201206141342549869/
http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
http://43142.diarynote.jp/201506070919133558/
http://43142.diarynote.jp/201506091124003170/
バンドはギター、ベース、ドラム、パーカッション、そしてキーボード的な使われ方もするアコーディオン。そんなにきっちりサウンド・チェックをやっているとは思えないが、そのしっかりした音になんの不満もない。しかし、今を求めつつもアコーディオン奏者を入れているというのは美味しいポイントで、その奥にバイアォンの偉人であるルイス・ゴンザーガらの存在を透かし見させる。いろんな部分で、ユナイトしているヒューマン・ビート・ミュージックという感じもあり、ほんといい感じだし、フェスの締めくくりの出演者としても最良のものであったろう。途中で、ケペル木村(2016年9月7日、2017年1月8日)や日本人女性がパーカッションで加わったり、日本人集団が出てきた局面もあった。それも、またユナイトですね。
二日間持たれたフェスの二日目、去年より人出は少なかったが、ブラジル人比率はかなり高いナと思った。きっと各所から、渋谷に繰り出しているのだと思う。ラム/カシャーサの専門バー(わりと家から近いんだけど、渋谷とは反対の外側にあるので、とんと足は向かわない)の出店でカイピリーニャのピッチャーを求め手に持っていると、次から次へとブラジル人が笑顔で乾杯を促してくる。あははは。
▶︎過去の、ルイス・ゴンザーガ関連の映画
http://43142.diarynote.jp/201209181232195036/
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
▶︎過去の、ケペル木村
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
http://43142.diarynote.jp/201701091249004326/
<昨日の、驚き>
デイヴィッド・フュージンスキ(2012年2月10日)は1964年生まれ(8歳から19歳まではドイツで暮らす)の米国東海岸在住の変調ギタリストである。スクリーミング・ヘッドレス・トーソズという自己バンドを組んでいた1990年半ばはけっこう日本でも注視を受けていた。ぼくがNYでトーソズのライヴを見たり、来日公演した際にインタヴューしたのはその頃だよな。そんな彼のことを上原ひろみは2007年『タイム・コントロール』で唐突に起用したことがあって、とても驚いたことがあった。彼女にどうしてフューズを起用したのと問うたら、「だって、好きなんだもん。私、ギター・フェチなんですよ」というあっけらかんとした答えが返ってきたことがある。ま、フュージンスキはバークリー音大で教鞭を取っており、その在学中に上原のことを絶賛していたようだが。
そんな彼はミュージシャン・ミュージシャンズでもあって、ムハル・リチャード・エイブラムズ、ロナルド・シャノン・ジャクソン(その『レイヴン・ロック』はジェフ・リー・ジョンソン〜2004年10月28日、2012年9月9日。その訃報に触れているのは、2013年1月30日〜とのツイン・ギター!)、ビリー・ハート、ジョン・メデスキ(1999年8月5日、2000年8月13日、2001年2月5日、2002年9月7日、2012年3月2日)、ミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日、2017年1月18日)といった強者の1990年代のアルバムにいろいろ参加している。また、彼はその頃からクレツマー音楽のフランク・ロンドンととても懇意にしており、彼のアヴァン・クレツマー音楽集団であるハシディック・ニュー・ウェイヴの諸作にも現在までいろいろ参加している。
さて、そんなフュージンスキ率いるスクリーミング・ヘッドレス・トーソズ(ヴォーカル入り変テコ根暗ファンク・バンドと言っていい?)に上原ひろみ(2004年11月25日、2005年7月31日、2006年9月3日、2009年9月4日、2010年12月3日、2011年9月3日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年7月25日、2012年12月9日、2014年9月6日、2014年9月7日、2016年9月4日、2016年9月15日、2016年11月16日)が加わったスタジオ・ライヴ映像が唐突に公開されている。https://www.youtube.com/channel/UCuN64ZhS-Fs4B3LxFrp1NDg 。なんでも、晩年のバーニー・ウォレル(2007年8月7日、2011年8月12日、2012年7月27日、2013年1月30日、2014年10月28日)やマルーン5(2011年5月16日)のジェイムス・ヴァレンティンやグラスパーズ・エキスペリメントのケイシー・ベンジャミン(2009年12月19日、2010年12月16日、2012年6月12日、2013年1月25日、2014年8月20日、2015年6月4日、2015年6月8日)らがゲスト入りしたトーソズの2014年作自主リリース作『Code Red』(なかなか、いい出来と思う。ただ、やっぱり彼のギターの音色がいまいち好みじゃないな)で上原のことも呼びたかったのが彼女多忙にて実現せず、ここにきてえいやっとやってしまったらしい。
なお、そんなフューズの最新リーダー盤は『Flam! Blam!』(Rare Noise,2016)で、現代音楽やエレクトロなどの要素も入った内容も持つ。本人、ギターやシンセ、ヴァイオリン、オーボエ、キーボード、電気ベース、ドラムという顔ぶれでことにあたっている。
追記)上の記載に間違いあり。以下は、この8月に上原自身に顛末を聞いたものだ。
——突然、デイヴィッド・フュージンスキ(ギター)のスクリーミング・ヘッドレス・トーソズとやっている映像がネットにアップされていて、驚きました。
「あれ、1曲参加してと言われて、2年前にやったものなんです。それが、やっと出たんです」
——上原さんって、他者作品への客演はそれほど多くないという印象があるんですが、ゲスト出演をやるやらないの判断の基準はどこに置いているんですか。
「いや、トーソズは大ファンなので。(ゲスト参加は)自分がそこで化学反応が生まれそうかどうかということによりますね」
——まあ、フュージンスキは上原さんの『タイム・コントロール』(2007年)で全面的に参加していますしね。彼はバークリー音大の先生もしているのでしょうか?
「はい。今もそうだと思います。私が卒業する頃に、先生で入ったと思います。ちょうど同時期に、ボストンに住んだというのはラッキーだったと思います」
▶︎過去の、デイヴィッド・フュージンスキ
http://43142.diarynote.jp/201202120849174102/
▶過去の、上原ひろみ
http://43142.diarynote.jp/200411292356580000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
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http://43142.diarynote.jp/201109121452527893/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160915
http://43142.diarynote.jp/201611171021419374/
▶︎過去の、ジェフ・リー・ジョンソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20041028
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/ エスペランサ
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/ R.I.P.
▶︎過去の、ジョン・メデスキ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm 8月13日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 9月7日
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
▶過去の、ミシェル・ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
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http://43142.diarynote.jp/201407151135353688/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170118
▶過去の、バーニー・ウォレル
http://43142.diarynote.jp/200708051740450000/
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http://43142.diarynote.jp/201208091303253665/
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▶︎過去の、マルーン5
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▶過去の、ケイシー・ベンジャミン
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
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http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
http://43142.diarynote.jp/201506070919133558/
http://43142.diarynote.jp/201506091124003170/
まず、知る人ぞ知る個性派才人であるアレハンドロ・ホドロフスキーの2016年フランス/チリ/日本映画である「エンドレス・ポエトリー」を、京橋・テアトル試写室で見る。
23年ぶりに撮った自伝的側面を持つ「リアリティのダンス」(ぼくは、未見)の続編的な映画で、主要な役者は共通もするよう。彼が暮らした1950年代前半のチリのサンチアゴを舞台に、詩人を目指す二十歳前後のホドロフスキ青年の葛藤おおき青春模様が描かれているが。そのホドルフスキ役を演じるのは末息子のアラン・ホドルフスキで、その父親を演じするのはやはりアレハンドロの長男のブロンティス・ホドロフスキー。また、アレハンドロ自身も若き自分に話しかける老いた当人として、ときに画面に出てくる。
その作風や効用をして、“マジック・リアリズム”という言葉があるようだが、確固とした映像哲学や美学から沸き立つ発想や飛躍にわあとなる。冒頭の場面からしてそうで、平面の人々の写真看板を効果的に用いたり、匿名性を出すために街行く人たちにのっぺらとした仮面をかぶせたり。彼の母親にはオペラ歌手をキャスティングしそのセリフだけオペラ歌唱させ(その際は、オーケストラ音も入る)たり、ときどき黒子が出てきて役者たちに小物を渡したり、受け取ったりもする。一方で、映画的な深みも持っているわけで、いろんな部分でため息をつきたくなる。1929年生まれというからアレハンドロ・ホドロフスキーは90歳近いわけだが(絵を見ると、元気そう)、根気も(ときに変テコな)創意も衰えていないようで何より。日本にも鈴木清順のような鬼才がいたが、いやはや、だな。しかし、彼の作った音楽ヴィデオ・クリップってないのだろうか? 見てみたい。目茶向いてそうと、ぼくは思った。
その後は南青山・ブルーノート東京に移動、林立夫(2009年1月16日、2015年10月25日、2016年9月27日)と沼澤尚(1999年8月11日、2000年2月14日、2000年7月29日、2001年2月18日、2001年6月29日、2001年12月9日、2001年12月22日、2002年7月21日、2002年11月15日、2003年2月11日、2003年3月13日、2003年6月22日、2004年1月16日、2004年1月30日、2004年2月21日、2005年2月15日、2005年4月11日、2005年7月30日、2005年9月14日、2005年10月30日、2006年4月17日、2006年5月30日、2006年8月11日、2006年8月24日、2006年12月28日、2007年1月26日,2007年6月3日、2008年1月30日、2008年1月31日、2010年1月12日、2011年10月8日、2012年10月10日、2013年1月6、2013年1月7日、2014年9月2日、2015年10月3日、2016年9月27日、2016年11月18日)という、二人のドラマーが仕切るライヴ・プロジェクトを見る。
演奏陣は他に、ギターの鈴木茂(2013年8月11日、2010年11月21日、2015年10月25日、2015年11月19日、2017年6月19日)、キーボードの森俊之(2001年2月18日、2001年6月29日、2002年11月15日、2003年2月11日、2004年2月21日、2005年9月14日、2006年4月17日、2008年1月31日、2011年10月8日、2012年10月10日、2013年1月6日、2016年9月27日)、ベースの沖山優司(2004年2月21日、2005年9月14日)。そして、ギターと歌の高橋幸宏(2009年10月31日、2011年8月7日、2012年8月12日、2013年8月11日)と歌とときに生ギターも持つLeyona(2000年1月25日、2003年8月7日、2011年5月18日)も頭から登場。また、GRAPEVINEの田中和将(2013年4月13日)も全体の3分の1ぐらいから出てきて、歌ったりギターを弾いた。
懐かしのロック曲やソウル曲を和気藹々と、背伸びせずに披露する。途中で、Leyonaはエタ・ジェイムズ他で知られる「アット・ラスト」を歌ったが、それはドナルド・フェイゲン(2000年5月15日)が中心になったザ・ニューヨーク・ロック・アンド・ソウル・レヴュー名義の『ライヴ・アット・ザ・ビーコン』(ジャイアント、1991年)に入っていたテイク(同盤ではフィービ・スノウが歌った)に似ているかと思った。あ、このAFTER SCHOOL HANGOUTプロジェクトは、他にマイケル・マクドナルドやボズ・スキャッグスなども関与しているそのザ・ニューヨーク・ロック・アンド・ソウル・レヴューのあり方にも似ているかもしれない。
モータウン・ナンバーの「マイ・ガール」ので出だしはリッキー・リー・ジョーンズ(2004年3月26日、2005年12月31日、2010年5月23日、2012年9月27日、2013年8月7日、2016年10月4日)の「恋するチャック」、もしくはリトル・フィート(2000年12月8日、2012年5月22日)の「ディキシー・チキン」みたい(森がビル・ペインみたいな電気ピアノを入れた)と思わすもの。また、終盤にやったザ・ビートルズの「レヴォールーション」もツイン・ドラムであることを生かし、少しリトル・フィートみたいな弾みを持つビートで披露した。そういえば、中盤で高橋は1曲ドラムも(林とのツイン・ドラムにて)叩いた。
▶過去の、林立夫
http://43142.diarynote.jp/200901171017206901/
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160927
▶︎過去の、沼澤尚
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm wマルコス・スザーノ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm シアターブルック 7.29フジ・ロック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm スガシカオ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm wマルコス・スザーノ 12/9
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm シアターブルック+マルコス・スザーノ12/22
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm W.パウリーニョ・モスカ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm サンパウロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm バーナード・ファウラー、ブロンディ・チャップリン、リサ・フィッシャー、ダリル・ジョーンズ、奥田民生、小原礼
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm シアターブルック
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/ w.勝井、怒怒、佐藤
http://43142.diarynote.jp/200402051858240000/ サンパウロ
http://43142.diarynote.jp/200402211239510000/ アズ・ウィー・スピーク
http://43142.diarynote.jp/?day=20050215 wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/200504151004040000/ w勝井
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730 ザ・ブルース・パワー
http://43142.diarynote.jp/200509161722260000/ 大貫妙子
http://43142.diarynote.jp/200511130013450000/ wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060417 ビッグ・ホーンズ・ビー
http://43142.diarynote.jp/200606071931300000/ w.勝井
http://43142.diarynote.jp/?day=20060811 wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/200608271342350000/ wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/200612291257400000/ wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20070126 OKI DUB AINU BAND
http://43142.diarynote.jp/200706061351450000/ ナスノ、不破、他
http://43142.diarynote.jp/200802051634040000/ w.勝井
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/ TOYONO
http://43142.diarynote.jp/201001131101085950/ blues.the-butcher-590213
http://43142.diarynote.jp/201110091300039780/ ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/ OKI DUB AINU BAND
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/ ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/201301151819527787/ w.マルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20140902 blues.the-butcher-590213
http://43142.diarynote.jp/201510051403147675/ シアターブルック
http://43142.diarynote.jp/?day=20160927 大貫妙子
http://43142.diarynote.jp/?day=20161118 OKI AINU DUB BAND
▶︎過去の、森俊之
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm スガシカオ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm サンパウロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/200402051858240000/ サンパウロ
http://43142.diarynote.jp/200402211239510000/ アズ・ウィー・スピーク
http://43142.diarynote.jp/200509161722260000/ 大貫
http://43142.diarynote.jp/?day=20060417 ビッグ・ホーンズ・ビー
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/ TOYONO
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http://43142.diarynote.jp/201110091300039780/ ナッシン・バット・ザ・ファンク
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160927 大貫妙子
▶︎過去の、沖山優司
http://43142.diarynote.jp/200402211239510000/
http://43142.diarynote.jp/200509161722260000/
▶︎過去の、高橋幸宏
http://43142.diarynote.jp/200911010931589797/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20120812
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
▶︎過去の、Leyona
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-1.htm G・ラヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/201105191057129864/
▶︎過去の、田中和将
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▶過去の、リッキー・リー・ジョーンズ
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http://43142.diarynote.jp/?day=20051231
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▶過去の、リトル・フィート
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://43142.diarynote.jp/201205301327209613/
▶︎過去の、スティーリー・ダン/ドナルド・フェイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
<今日の、追記>
ぼくはチリという南米の細長い国についてあまり大きな情報を持っていない〜同国の音楽家の実演も見たことがないか。在仏トーゴ人のピーター・ソロ率いるヴォードゥー・ゲームのキーボード奏者はチリ人ではあったものの〜が、監督のアレハンドロ・ホドロフスキーはパリやメキシコに移り住んだりもしているようだが(現在は、パリ在住のよう)、尖ったところも持つのだろうか。少なくても、この映画を見る限り、首都のサンティアゴはいけている街に思えてしまう。事実、ここに描かれる都市の風景はパリであるとか、今であるとか伝えられたとしても、信じてしまいそうだ。また、スペイン語もラテン音楽で聞くことができるそれとはちょい違う洗練を持つ感じで耳に入ってきたりもする。
なお、御大の有名作である1970年メキシコ映画「エル・トポ」を認め、配給に尽力したとされるのが、米国人音楽プロデュサーのアラン・ダグラス(1931〜2014年)。ジョン・レノンがホドルフスキーの大ファンであったことは知られるが、それはダグラスを通してであったという話もある。彼は1960年初頭にユナイテッド・アーティスツのジャズ部門のA&Rを勤めており、デューク・エリントンの『マネー・ジャングル』(1962年)やビル・エヴァンスとジム・ホールの『アンダーカレント』(1963年)らは彼がプロデューサーとしてクレジットされている。そんなダグラスは、なぜかジミ・ヘンドリックスの捨てテープをたくさん持っていて、死後いろいろとアルバムを出したことで悪評高い人物でもある。だが、その一方、彼は自らのレーベル“ダグラス”(配給は当時キッスやパーラメントを抱えていたカサブランカがした)からロフト・ジャズの様々なコンピレーションを出したり、ザ・ラスト・ポエッツを親身に応援/プロデュースしたりもした。
▶︎過去の、ヴォードゥー・ゲーム
http://43142.diarynote.jp/201609200937548235/
23年ぶりに撮った自伝的側面を持つ「リアリティのダンス」(ぼくは、未見)の続編的な映画で、主要な役者は共通もするよう。彼が暮らした1950年代前半のチリのサンチアゴを舞台に、詩人を目指す二十歳前後のホドロフスキ青年の葛藤おおき青春模様が描かれているが。そのホドルフスキ役を演じるのは末息子のアラン・ホドルフスキで、その父親を演じするのはやはりアレハンドロの長男のブロンティス・ホドロフスキー。また、アレハンドロ自身も若き自分に話しかける老いた当人として、ときに画面に出てくる。
その作風や効用をして、“マジック・リアリズム”という言葉があるようだが、確固とした映像哲学や美学から沸き立つ発想や飛躍にわあとなる。冒頭の場面からしてそうで、平面の人々の写真看板を効果的に用いたり、匿名性を出すために街行く人たちにのっぺらとした仮面をかぶせたり。彼の母親にはオペラ歌手をキャスティングしそのセリフだけオペラ歌唱させ(その際は、オーケストラ音も入る)たり、ときどき黒子が出てきて役者たちに小物を渡したり、受け取ったりもする。一方で、映画的な深みも持っているわけで、いろんな部分でため息をつきたくなる。1929年生まれというからアレハンドロ・ホドロフスキーは90歳近いわけだが(絵を見ると、元気そう)、根気も(ときに変テコな)創意も衰えていないようで何より。日本にも鈴木清順のような鬼才がいたが、いやはや、だな。しかし、彼の作った音楽ヴィデオ・クリップってないのだろうか? 見てみたい。目茶向いてそうと、ぼくは思った。
その後は南青山・ブルーノート東京に移動、林立夫(2009年1月16日、2015年10月25日、2016年9月27日)と沼澤尚(1999年8月11日、2000年2月14日、2000年7月29日、2001年2月18日、2001年6月29日、2001年12月9日、2001年12月22日、2002年7月21日、2002年11月15日、2003年2月11日、2003年3月13日、2003年6月22日、2004年1月16日、2004年1月30日、2004年2月21日、2005年2月15日、2005年4月11日、2005年7月30日、2005年9月14日、2005年10月30日、2006年4月17日、2006年5月30日、2006年8月11日、2006年8月24日、2006年12月28日、2007年1月26日,2007年6月3日、2008年1月30日、2008年1月31日、2010年1月12日、2011年10月8日、2012年10月10日、2013年1月6、2013年1月7日、2014年9月2日、2015年10月3日、2016年9月27日、2016年11月18日)という、二人のドラマーが仕切るライヴ・プロジェクトを見る。
演奏陣は他に、ギターの鈴木茂(2013年8月11日、2010年11月21日、2015年10月25日、2015年11月19日、2017年6月19日)、キーボードの森俊之(2001年2月18日、2001年6月29日、2002年11月15日、2003年2月11日、2004年2月21日、2005年9月14日、2006年4月17日、2008年1月31日、2011年10月8日、2012年10月10日、2013年1月6日、2016年9月27日)、ベースの沖山優司(2004年2月21日、2005年9月14日)。そして、ギターと歌の高橋幸宏(2009年10月31日、2011年8月7日、2012年8月12日、2013年8月11日)と歌とときに生ギターも持つLeyona(2000年1月25日、2003年8月7日、2011年5月18日)も頭から登場。また、GRAPEVINEの田中和将(2013年4月13日)も全体の3分の1ぐらいから出てきて、歌ったりギターを弾いた。
懐かしのロック曲やソウル曲を和気藹々と、背伸びせずに披露する。途中で、Leyonaはエタ・ジェイムズ他で知られる「アット・ラスト」を歌ったが、それはドナルド・フェイゲン(2000年5月15日)が中心になったザ・ニューヨーク・ロック・アンド・ソウル・レヴュー名義の『ライヴ・アット・ザ・ビーコン』(ジャイアント、1991年)に入っていたテイク(同盤ではフィービ・スノウが歌った)に似ているかと思った。あ、このAFTER SCHOOL HANGOUTプロジェクトは、他にマイケル・マクドナルドやボズ・スキャッグスなども関与しているそのザ・ニューヨーク・ロック・アンド・ソウル・レヴューのあり方にも似ているかもしれない。
モータウン・ナンバーの「マイ・ガール」ので出だしはリッキー・リー・ジョーンズ(2004年3月26日、2005年12月31日、2010年5月23日、2012年9月27日、2013年8月7日、2016年10月4日)の「恋するチャック」、もしくはリトル・フィート(2000年12月8日、2012年5月22日)の「ディキシー・チキン」みたい(森がビル・ペインみたいな電気ピアノを入れた)と思わすもの。また、終盤にやったザ・ビートルズの「レヴォールーション」もツイン・ドラムであることを生かし、少しリトル・フィートみたいな弾みを持つビートで披露した。そういえば、中盤で高橋は1曲ドラムも(林とのツイン・ドラムにて)叩いた。
▶過去の、林立夫
http://43142.diarynote.jp/200901171017206901/
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
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▶︎過去の、沼澤尚
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm wマルコス・スザーノ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160927 大貫妙子
▶︎過去の、沖山優司
http://43142.diarynote.jp/200402211239510000/
http://43142.diarynote.jp/200509161722260000/
▶︎過去の、高橋幸宏
http://43142.diarynote.jp/200911010931589797/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110807
http://43142.diarynote.jp/?day=20120812
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
▶︎過去の、Leyona
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-1.htm G・ラヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/201105191057129864/
▶︎過去の、田中和将
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/
▶過去の、リッキー・リー・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/200403261054430000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20051231
http://43142.diarynote.jp/201006031536173725/
http://43142.diarynote.jp/201210021332368431/
http://43142.diarynote.jp/201308110827534904/
http://43142.diarynote.jp/201610110957506440/
▶過去の、リトル・フィート
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://43142.diarynote.jp/201205301327209613/
▶︎過去の、スティーリー・ダン/ドナルド・フェイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
<今日の、追記>
ぼくはチリという南米の細長い国についてあまり大きな情報を持っていない〜同国の音楽家の実演も見たことがないか。在仏トーゴ人のピーター・ソロ率いるヴォードゥー・ゲームのキーボード奏者はチリ人ではあったものの〜が、監督のアレハンドロ・ホドロフスキーはパリやメキシコに移り住んだりもしているようだが(現在は、パリ在住のよう)、尖ったところも持つのだろうか。少なくても、この映画を見る限り、首都のサンティアゴはいけている街に思えてしまう。事実、ここに描かれる都市の風景はパリであるとか、今であるとか伝えられたとしても、信じてしまいそうだ。また、スペイン語もラテン音楽で聞くことができるそれとはちょい違う洗練を持つ感じで耳に入ってきたりもする。
なお、御大の有名作である1970年メキシコ映画「エル・トポ」を認め、配給に尽力したとされるのが、米国人音楽プロデュサーのアラン・ダグラス(1931〜2014年)。ジョン・レノンがホドルフスキーの大ファンであったことは知られるが、それはダグラスを通してであったという話もある。彼は1960年初頭にユナイテッド・アーティスツのジャズ部門のA&Rを勤めており、デューク・エリントンの『マネー・ジャングル』(1962年)やビル・エヴァンスとジム・ホールの『アンダーカレント』(1963年)らは彼がプロデューサーとしてクレジットされている。そんなダグラスは、なぜかジミ・ヘンドリックスの捨てテープをたくさん持っていて、死後いろいろとアルバムを出したことで悪評高い人物でもある。だが、その一方、彼は自らのレーベル“ダグラス”(配給は当時キッスやパーラメントを抱えていたカサブランカがした)からロフト・ジャズの様々なコンピレーションを出したり、ザ・ラスト・ポエッツを親身に応援/プロデュースしたりもした。
▶︎過去の、ヴォードゥー・ゲーム
http://43142.diarynote.jp/201609200937548235/
映画「約束の地、メンフィス〜テイク・ミー・トゥ・ザ・リバー〜」
2017年7月13日 音楽 新宿・K’s cinemaで、2014年米国映画「約束の地、メンフィス〜テイク・ミー・トゥ・ザ・リバー」を見る。サザン・ソウルの場を扱うドキュメンタリー映画というと2013年米国映画「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」(2014年6月26日)を思い出すが、双方の表題が示すように、今回見た映画はスタックスやハイ・サウンドが本拠に置いたテネシー州メンフィスを扱い、前見たものはアラバマ州のフローレンスやシェフィールドにスタジオを構えたフェイムやマッスル・ショールズをネタに置く。まあ、どちらも米国20世紀の代えのない音楽財産を伝えてくれるのは間違いない。
監督をしているマーティン・ショアーはブルース系が強いミュージシャン上がりの人物で、不動産業及びソーシャル・キャピトルという総合エンターテインメントを扱う会社で成功を収めた実業家だ。サンタモニカにオフィスを置くキャピタル・ソーシャル社は映画や音楽やニュー・メディア関連で急成長した会社として知られるそうな。
プロデューサーはそのショアーに加えて、ノース・ミシシッピー・オールスターズ(2004年9月19日)のコーディ・ディッキンソンとハイ〜ザ・ロイヤル・スタジオ所有者/プロデューサーのウィリー・ミッチェルの息子のローレンス・ブー・ミッチェルが務める。業界のやり手とメンフィスの音楽シーンの現場をよく知る者がタッグすることで、このメンフィス音楽讃歌映画は完成を見たとしていいだろう。ディッキンソン兄弟とミッチェルはレコーディングのシーンにも出てくるが、ディッキンソンの親のジム(2008年、メンフィス没)はよく知られるようにボブ・ディランやライ・クーダー他のレコーディングに関わるとともに、グリーン・オン・レッドやアレックス・チルトンやG・ラヴ(2000年1月25日、2004年11月17日、2005年5月25日、2005年6月2日、2006年10月23日、2008年10月9日、2011年11月4日、2014年10月13日)らのプロデューサーを務め、自己名義の好ルーツ・ロック作を何枚もリリースしている偉人だ。
また、終盤のスタジオの場面にはトーキング・ヘッズのジェリー・ハリソンもチラリと登場。エンド・ロールにも音楽作りに関する項目に彼の名前が出てきたはず。彼、近年ブルース・ロック畑のケニー・ウェイン・シェパードやジャム・バンドのザ・ストリング・チーズ・インシデント(2003年4月12日、2004年4月22日、2005年9月28日)の新作を手がていていたりもし、けっこう土臭い音楽に関わっている。
音楽制作現場にいる人間が舵取りをしたブツらしく、映画はメンフィスゆかりのビッグ・ネームや実力者やその他が絡む9つのスタジオ・セッションの模様が柱となる。古い人とスヌープ・ドッグ(格好いいな)らラッパーを組み合わせたりもし、またボビー・ラッシュ(1999年12月10日、2012年4月19日)やシカゴ・ブルースを支えたギタリストのヒューバード・サムリンなどブルース側にいる人物もフィーチャーされるのは制作者の趣味か。ぼくはブルース好きでもあるので、何ら問題はない。その演奏場面の多くはせえので撮られていて、それは往年のメンフィス録音流儀を思い出させて胸アツにさせるだろう。その出演者たちのやりとりや会話も随時流され、アーティストや楽曲やレーベルの歴史についての能書きはそれほど多くない。ま、ぼくはそれでなんら構いませんが。
そうしたなか、1968年4月にメンフィスで起きたキング牧師暗殺の影は小さくなく扱われる。あの事件後に白人と黒人が共存していたスタックスのリベラルな運営/制作に変化が出たのはこれまで指摘されてきた(アトランティックに捨てられた後、アル・ベルによる黒人主導のイケイケ体制がしかれ、白人がメンバーにいたザ・MGズの面々は徐々にスタックスから離れた)が、映画では才能ある黒人音楽家を増やしたくなかったからスタックスはつぶされた云々や、キング牧師が殺されなかったらスタックスは続いたというような言葉も、映画には出てくる。
ヒューバート・サムリン、ボビー・ブルー・ブランド、オフの場面でもいい味出していたギタリストのチャールズ・ピッツらは、撮影後に鬼籍入り。スタジオ場面には絶対的な味や技があるし、こういう映画(でなくてもいいのだが)はもっともっと作られるべきだろう。これを見て、過剰にメンフィスに行って見たいとは思わなかったが。かけがえのないソウルやブルースのかたちについてはいろいろ再認識せざるをえない。
メイヴィス・ステイプルズ、ブッカー・T・ジョーンズ(2008年11月24日、2009年7月25日、2010年2月8日 、2011年9月12日、2012年5月11日、2013年10月29日、2017年4月13日)、デイヴィッド・ポーター(!)、ウィリアム・ベル(2007年7月18日、2015年3月28日)、アル・ベルら、往年の人たちはみんないい感じ。好きな音楽をやっていると幸せな老後が待っている…。この映画を見ると、そう断じたくなる人がいるかもしれない。それから、ちょい進行役みたいな形で、俳優のテレンス・ハワード(TVドラマ「エンパイア」の主役のおっさん)も登場。とってもカッコをつけた彼は、1曲でギターを弾きながら歌う。
▶︎過去の、映画「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」
http://43142.diarynote.jp/201406270933515875/
▶︎過去の、ノース・ミシシッピー・オールスターズ
http://43142.diarynote.jp/200410121003440000/
▶過去の、G・ラヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200411191620390000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050525
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
http://43142.diarynote.jp/200610251744090000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558573845/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111104
http://43142.diarynote.jp/201410210816075554/
▶︎過去の、ザ・ストリング・チーズ・インシデント
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040422
http://43142.diarynote.jp/200510030022330000/
▶︎過去の、ボビー・ラッシュ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm パーク・タワー・ブルース・フェス
http://43142.diarynote.jp/201204200904022166/
▶過去の、ブッカー・T・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090725
http://43142.diarynote.jp/200812110456078867/
http://43142.diarynote.jp/201002090914248826/
http://43142.diarynote.jp/201109151819433479/
http://43142.diarynote.jp/201310301217408539/
http://43142.diarynote.jp/201704161228187684/
▶過去の、ウィリアム・ベル
http://43142.diarynote.jp/200707232251010000/
http://43142.diarynote.jp/201503301741586544/
<今日の、もう一本>
映画館のお客は、見事に中年以上が多し。もう少し、若者がいてもいいがなあ。そして、そのあとは内幸町の試写室に回り、海外でも知名度の高い日本人監督の新作を見る。15日まではSMSなどに出すのはご遠慮くださいと言っていたので、詳しくは書かない。音楽を担当していたのは、鈴木慶一(2004年12月12日、2011年8月7日、2013年8月11日)。先に見たのが映画音楽だったからか、あまり音楽が目立たない映画、いや音楽効果をあまり用いない作品であると思った。
▶︎過去の、鈴木慶一
http://43142.diarynote.jp/200412212058580000/
http://43142.diarynote.jp/201108101635051749/
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
監督をしているマーティン・ショアーはブルース系が強いミュージシャン上がりの人物で、不動産業及びソーシャル・キャピトルという総合エンターテインメントを扱う会社で成功を収めた実業家だ。サンタモニカにオフィスを置くキャピタル・ソーシャル社は映画や音楽やニュー・メディア関連で急成長した会社として知られるそうな。
プロデューサーはそのショアーに加えて、ノース・ミシシッピー・オールスターズ(2004年9月19日)のコーディ・ディッキンソンとハイ〜ザ・ロイヤル・スタジオ所有者/プロデューサーのウィリー・ミッチェルの息子のローレンス・ブー・ミッチェルが務める。業界のやり手とメンフィスの音楽シーンの現場をよく知る者がタッグすることで、このメンフィス音楽讃歌映画は完成を見たとしていいだろう。ディッキンソン兄弟とミッチェルはレコーディングのシーンにも出てくるが、ディッキンソンの親のジム(2008年、メンフィス没)はよく知られるようにボブ・ディランやライ・クーダー他のレコーディングに関わるとともに、グリーン・オン・レッドやアレックス・チルトンやG・ラヴ(2000年1月25日、2004年11月17日、2005年5月25日、2005年6月2日、2006年10月23日、2008年10月9日、2011年11月4日、2014年10月13日)らのプロデューサーを務め、自己名義の好ルーツ・ロック作を何枚もリリースしている偉人だ。
また、終盤のスタジオの場面にはトーキング・ヘッズのジェリー・ハリソンもチラリと登場。エンド・ロールにも音楽作りに関する項目に彼の名前が出てきたはず。彼、近年ブルース・ロック畑のケニー・ウェイン・シェパードやジャム・バンドのザ・ストリング・チーズ・インシデント(2003年4月12日、2004年4月22日、2005年9月28日)の新作を手がていていたりもし、けっこう土臭い音楽に関わっている。
音楽制作現場にいる人間が舵取りをしたブツらしく、映画はメンフィスゆかりのビッグ・ネームや実力者やその他が絡む9つのスタジオ・セッションの模様が柱となる。古い人とスヌープ・ドッグ(格好いいな)らラッパーを組み合わせたりもし、またボビー・ラッシュ(1999年12月10日、2012年4月19日)やシカゴ・ブルースを支えたギタリストのヒューバード・サムリンなどブルース側にいる人物もフィーチャーされるのは制作者の趣味か。ぼくはブルース好きでもあるので、何ら問題はない。その演奏場面の多くはせえので撮られていて、それは往年のメンフィス録音流儀を思い出させて胸アツにさせるだろう。その出演者たちのやりとりや会話も随時流され、アーティストや楽曲やレーベルの歴史についての能書きはそれほど多くない。ま、ぼくはそれでなんら構いませんが。
そうしたなか、1968年4月にメンフィスで起きたキング牧師暗殺の影は小さくなく扱われる。あの事件後に白人と黒人が共存していたスタックスのリベラルな運営/制作に変化が出たのはこれまで指摘されてきた(アトランティックに捨てられた後、アル・ベルによる黒人主導のイケイケ体制がしかれ、白人がメンバーにいたザ・MGズの面々は徐々にスタックスから離れた)が、映画では才能ある黒人音楽家を増やしたくなかったからスタックスはつぶされた云々や、キング牧師が殺されなかったらスタックスは続いたというような言葉も、映画には出てくる。
ヒューバート・サムリン、ボビー・ブルー・ブランド、オフの場面でもいい味出していたギタリストのチャールズ・ピッツらは、撮影後に鬼籍入り。スタジオ場面には絶対的な味や技があるし、こういう映画(でなくてもいいのだが)はもっともっと作られるべきだろう。これを見て、過剰にメンフィスに行って見たいとは思わなかったが。かけがえのないソウルやブルースのかたちについてはいろいろ再認識せざるをえない。
メイヴィス・ステイプルズ、ブッカー・T・ジョーンズ(2008年11月24日、2009年7月25日、2010年2月8日 、2011年9月12日、2012年5月11日、2013年10月29日、2017年4月13日)、デイヴィッド・ポーター(!)、ウィリアム・ベル(2007年7月18日、2015年3月28日)、アル・ベルら、往年の人たちはみんないい感じ。好きな音楽をやっていると幸せな老後が待っている…。この映画を見ると、そう断じたくなる人がいるかもしれない。それから、ちょい進行役みたいな形で、俳優のテレンス・ハワード(TVドラマ「エンパイア」の主役のおっさん)も登場。とってもカッコをつけた彼は、1曲でギターを弾きながら歌う。
▶︎過去の、映画「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」
http://43142.diarynote.jp/201406270933515875/
▶︎過去の、ノース・ミシシッピー・オールスターズ
http://43142.diarynote.jp/200410121003440000/
▶過去の、G・ラヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200411191620390000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050525
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
http://43142.diarynote.jp/200610251744090000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558573845/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111104
http://43142.diarynote.jp/201410210816075554/
▶︎過去の、ザ・ストリング・チーズ・インシデント
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040422
http://43142.diarynote.jp/200510030022330000/
▶︎過去の、ボビー・ラッシュ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm パーク・タワー・ブルース・フェス
http://43142.diarynote.jp/201204200904022166/
▶過去の、ブッカー・T・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090725
http://43142.diarynote.jp/200812110456078867/
http://43142.diarynote.jp/201002090914248826/
http://43142.diarynote.jp/201109151819433479/
http://43142.diarynote.jp/201310301217408539/
http://43142.diarynote.jp/201704161228187684/
▶過去の、ウィリアム・ベル
http://43142.diarynote.jp/200707232251010000/
http://43142.diarynote.jp/201503301741586544/
<今日の、もう一本>
映画館のお客は、見事に中年以上が多し。もう少し、若者がいてもいいがなあ。そして、そのあとは内幸町の試写室に回り、海外でも知名度の高い日本人監督の新作を見る。15日まではSMSなどに出すのはご遠慮くださいと言っていたので、詳しくは書かない。音楽を担当していたのは、鈴木慶一(2004年12月12日、2011年8月7日、2013年8月11日)。先に見たのが映画音楽だったからか、あまり音楽が目立たない映画、いや音楽効果をあまり用いない作品であると思った。
▶︎過去の、鈴木慶一
http://43142.diarynote.jp/200412212058580000/
http://43142.diarynote.jp/201108101635051749/
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
コーリー・キング。エディ・パルミエリ・サルサ・オーケストラ
2017年7月12日 音楽 まず、丸の内・コットンクラブで、コーリー・キング(2013年2月15日、2013年6月4日、2014年5月25日、2014年8月7日、2016年5月31日、2016年12月16日)のリーダー・ライヴを見る。彼の昨年出された初リーダー作『LASHES』はロキシー・ミュージック(2010年7月31日)の『アヴァロン』をなんとなく想起させるようなポップ・アルバムだったが、これはそれをフォロウするものであると言えるのか。同作では一切トロンボーンを吹いていなかったが、ここでは少しではあるが吹いた。
朋友の黒田卓也(2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年5月25日、2015年1月30日、2015年2月15日、2016年9月17日、2016年12月16日)、10代のときからのダチでヘンリーや黒田とはニュー・スクール大学の同窓でもある電気ベースのラシャーン・カーター(2014年5月25日、2015年6月16日、2016年9月17日、2016年12月16日、2017年6月29日)、そして日本調達のエレクトリック・ギターの吉田サトシ(2010年5月9日) とドラムの石若駿(2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日)がパフォーマンス。
ときにプリセット音も敷いた、流動性と含みに満ちたアーバン・ポップを淡々と披露。本人の歌はファルセット、キーボードを弾く場合があるが、マイクを持って歌うときも多い。黒田はソロ・パートを与えられ、曲調に合わせてフリューゲル・ホーンを吹く場合が多かった。
実は伴奏が、ギター、ベース、ドラムだけの曲も少なくなかった。で、それに触れ、ギタリストの吉田サトシの技量に感心。一切ヴォーカルを邪魔せず、かといってその総体に現代的なエッジ感を与えていたそれは見事だった。それから、黒田とヘンリーが一緒にアンサンブルを取る場面に触れ、二人で懐かしめジャズをシャレでやる機会を設けないかとふと思った。いろんな趣味を持つ両者だが、管楽器奏者の趣味は昔気質。ヘンリーはJ.J.ジョンソン、黒田はクリフォード・ブラウンというジャズ・ジャイアンツを思慕している。
▶過去の、コーリー・キング
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
▶過去の、ロキシー・ミュージック
http://43142.diarynote.jp/201008251413325933/
▶︎過去の、フィル・マンザネラ
http://43142.diarynote.jp/201707040941213405/
▶過去の、黒田卓也
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201501310942048841/
http://43142.diarynote.jp/201502170939564537/
http://43142.diarynote.jp/201609201835285184/
http://43142.diarynote.jp/201612181010384754/
▶︎過去の、ラシャーン・カーター
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079
http://43142.diarynote.jp/201506180954176007/
http://43142.diarynote.jp/201609201835285184/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161216
http://43142.diarynote.jp/?day=20170629
▶︎過去の、吉田サトシ
http://43142.diarynote.jp/201005101856373393/
▶︎過去の、石若駿
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
http://43142.diarynote.jp/201606281737237220/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170621
その後は、南青山・ブルーノート東京で、エディ・パルミエリ(2002年11月18日、2009年9月24日、2012年9月10日)のショウを見る。まず、おっと思ったのは、電気キーボードではなく、ヤマハのアップライト型(と、言っていいのかな)ピアノが置いてあったこと。前回に彼を見たときに、パルミエりはなぜちゃんとしたピアノを弾かないのかということをつらつら書いているが、これは少しの変化ありだ。その実際の音は自然とは言い難いものだったが、まだ簡素な電気キーボードを弾かれるよりはなんか有り難みを感じる。カラフルなタクシーよりも、黒塗りのタクシーの方が少し気分がいいというのと、それは同じ感覚? ピアノに音を拾うマイクは設置されておらず、おそらくラインで音は拾われていたと思う。→じゃあ、エレクトリック・ピアノじゃん?
ヴォーカル2、トレス、電気アップライト・ベース、コンガ、ティンバレス、ボンゴ、トロンボーン2、トランペット2という布陣。身長が高めのシンガーのエルマン・オリベーラやトロンボーンのジミー・ボッシュ、トレスのネルソン・ゴンザレスは昔の来日公演から同行しているような。ボンゴは偉人ニッキー・マレーロ(2014年1月25日、2014年1月28日)が叩く。ラリー・ハーロウ(1999年8月28日、2014年1月25日、2014年1月28日、2015年1月15日、2016年3月30日)の2014年公演で来た際はメロメロだったが、ぼくが見ていたところからは一番逆サイドにいた彼、今回はどうだったんだろ? あまり音は聞こえなかった。ベースのルケス・カーティスはビル・オコンネル(2017年6月19日)やブライアン・リンチ(2011年3月26日)作品の常連だが、オーケストラ音をよく弾ませていた。クリスチャン・スコット(2008年7月23日、2008年9月10日、2009年1月31日、2009年9月15日、2010年9月3日、2011年12月17日、2015年10月8日、2016年11月1日)も一時彼のことを起用していたっけ?
最新作は何とローパドープからのリリースとなる、昨年暮れで80歳になったパルミエリ翁は階段歩行は少し辛そうだが、元気。今までで一番、目立つ指さばきをしていたのではないか。とともに、オーケストラ総体もぼくが過去見た中では一番カタマリ感のあることをやっていたんじゃないか。演奏時間は100分近く、特に後半はグイグイ引き付けたし、場内は熱烈ダンス・フロア化していた。出演者も観客も皆んな、もううれしそうだった。
▶︎過去の、エディ・パルミエリ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200909291502561232/
http://43142.diarynote.jp/201209191231217924/
▶過去の、ニッキー・マレーロ
http://43142.diarynote.jp/201401271737069409/
http://43142.diarynote.jp/201401291105093975/
▶過去の、ラリー・ハーロウ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm オーシャン・ブルー・ジャズ・フェスティヴァル
http://43142.diarynote.jp/201401271737069409/
http://43142.diarynote.jp/201401291105093975/
http://43142.diarynote.jp/201501161004061742/
http://43142.diarynote.jp/201603310813244084/
▶︎︎過去の、ビル・オコンネル
http://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
▶︎過去の、ブライアン・リンチ
http://43142.diarynote.jp/?day=20110326 フィル・ウッズ
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080910
http://43142.diarynote.jp/200902030206339619/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/201112201159168538/
http://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
<今日は、弦楽器の日?>
先に見たショウではギタリストの吉田サトシの技量に大きく頷いたが、次に見たショウではトレス奏者のネルソン・ゴンザレスに唸る。過去のパルミエリ公演でも彼については触れているので感心していたのは間違いないが、コーラスもイケる彼の演奏はすごいなあ。ある曲では2つのコードを行き来するサイド・ギター的なバッキングを見せたのだが、タイム感や音色が絶妙で身がとろける。また、時折フィーチャーされるソロもあっち側に飛んでいくようなスピードと力溢れるものでこれは持って行かれちゃう。そんな彼の演奏に触れて思わずにはいられなかったのは、スナーキー・パピー(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)のマイケル・リーグにゴンザレスを聞かせたいナということ。リーグは自分のレーベルから、彼がリーダーとなるワールドっぽい方向性を持つボカンテというバンド作『ストレンジ・サークルズ』(グラウンド・アップ)を出して間もないのだが、それはグアドループ出身の女性シンガー+4人のギター奏者(うち一人はセイクリッド・スティール系の黒人スティール・ギター奏者)+3人の打楽器奏者(うち一人はヴェーセン〜2014年11月20日、2016年11月6日〜のツアーに出ないメンバーであるアンドレー・フェラーリ。また、小川慶太〜2014年8月3日、2016年1月19日〜も構成員だ)という編成を持つものであるのだが、そこにネルソン・ゴンザレスが入っても生えるのではないか。いやマジ、面白がり精神横溢のマイケル・リーグが彼のことを見たら声をかけるはず。『ストレンジ・サークルズ』はライナーノーツ担当盤なのでよく聞いたが、そんなぼくはそう確信する。なお、スナーキー・パピーがビッグになるのを助けたレーベルが、パルミエリの最新作を出しているローパドープですね。
▶︎過去の、ネルソン・ゴンザレス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm ??
http://43142.diarynote.jp/200909291502561232/
http://43142.diarynote.jp/201209191231217924/
▶︎過去の、スナーキー・パピー/マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶︎過去の、ヴェーセン
http://43142.diarynote.jp/201411211148399707/
http://43142.diarynote.jp/201611101508243962/
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160119
朋友の黒田卓也(2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年5月25日、2015年1月30日、2015年2月15日、2016年9月17日、2016年12月16日)、10代のときからのダチでヘンリーや黒田とはニュー・スクール大学の同窓でもある電気ベースのラシャーン・カーター(2014年5月25日、2015年6月16日、2016年9月17日、2016年12月16日、2017年6月29日)、そして日本調達のエレクトリック・ギターの吉田サトシ(2010年5月9日) とドラムの石若駿(2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日)がパフォーマンス。
ときにプリセット音も敷いた、流動性と含みに満ちたアーバン・ポップを淡々と披露。本人の歌はファルセット、キーボードを弾く場合があるが、マイクを持って歌うときも多い。黒田はソロ・パートを与えられ、曲調に合わせてフリューゲル・ホーンを吹く場合が多かった。
実は伴奏が、ギター、ベース、ドラムだけの曲も少なくなかった。で、それに触れ、ギタリストの吉田サトシの技量に感心。一切ヴォーカルを邪魔せず、かといってその総体に現代的なエッジ感を与えていたそれは見事だった。それから、黒田とヘンリーが一緒にアンサンブルを取る場面に触れ、二人で懐かしめジャズをシャレでやる機会を設けないかとふと思った。いろんな趣味を持つ両者だが、管楽器奏者の趣味は昔気質。ヘンリーはJ.J.ジョンソン、黒田はクリフォード・ブラウンというジャズ・ジャイアンツを思慕している。
▶過去の、コーリー・キング
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
▶過去の、ロキシー・ミュージック
http://43142.diarynote.jp/201008251413325933/
▶︎過去の、フィル・マンザネラ
http://43142.diarynote.jp/201707040941213405/
▶過去の、黒田卓也
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201501310942048841/
http://43142.diarynote.jp/201502170939564537/
http://43142.diarynote.jp/201609201835285184/
http://43142.diarynote.jp/201612181010384754/
▶︎過去の、ラシャーン・カーター
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079
http://43142.diarynote.jp/201506180954176007/
http://43142.diarynote.jp/201609201835285184/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161216
http://43142.diarynote.jp/?day=20170629
▶︎過去の、吉田サトシ
http://43142.diarynote.jp/201005101856373393/
▶︎過去の、石若駿
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
http://43142.diarynote.jp/201606281737237220/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170621
その後は、南青山・ブルーノート東京で、エディ・パルミエリ(2002年11月18日、2009年9月24日、2012年9月10日)のショウを見る。まず、おっと思ったのは、電気キーボードではなく、ヤマハのアップライト型(と、言っていいのかな)ピアノが置いてあったこと。前回に彼を見たときに、パルミエりはなぜちゃんとしたピアノを弾かないのかということをつらつら書いているが、これは少しの変化ありだ。その実際の音は自然とは言い難いものだったが、まだ簡素な電気キーボードを弾かれるよりはなんか有り難みを感じる。カラフルなタクシーよりも、黒塗りのタクシーの方が少し気分がいいというのと、それは同じ感覚? ピアノに音を拾うマイクは設置されておらず、おそらくラインで音は拾われていたと思う。→じゃあ、エレクトリック・ピアノじゃん?
ヴォーカル2、トレス、電気アップライト・ベース、コンガ、ティンバレス、ボンゴ、トロンボーン2、トランペット2という布陣。身長が高めのシンガーのエルマン・オリベーラやトロンボーンのジミー・ボッシュ、トレスのネルソン・ゴンザレスは昔の来日公演から同行しているような。ボンゴは偉人ニッキー・マレーロ(2014年1月25日、2014年1月28日)が叩く。ラリー・ハーロウ(1999年8月28日、2014年1月25日、2014年1月28日、2015年1月15日、2016年3月30日)の2014年公演で来た際はメロメロだったが、ぼくが見ていたところからは一番逆サイドにいた彼、今回はどうだったんだろ? あまり音は聞こえなかった。ベースのルケス・カーティスはビル・オコンネル(2017年6月19日)やブライアン・リンチ(2011年3月26日)作品の常連だが、オーケストラ音をよく弾ませていた。クリスチャン・スコット(2008年7月23日、2008年9月10日、2009年1月31日、2009年9月15日、2010年9月3日、2011年12月17日、2015年10月8日、2016年11月1日)も一時彼のことを起用していたっけ?
最新作は何とローパドープからのリリースとなる、昨年暮れで80歳になったパルミエリ翁は階段歩行は少し辛そうだが、元気。今までで一番、目立つ指さばきをしていたのではないか。とともに、オーケストラ総体もぼくが過去見た中では一番カタマリ感のあることをやっていたんじゃないか。演奏時間は100分近く、特に後半はグイグイ引き付けたし、場内は熱烈ダンス・フロア化していた。出演者も観客も皆んな、もううれしそうだった。
▶︎過去の、エディ・パルミエリ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200909291502561232/
http://43142.diarynote.jp/201209191231217924/
▶過去の、ニッキー・マレーロ
http://43142.diarynote.jp/201401271737069409/
http://43142.diarynote.jp/201401291105093975/
▶過去の、ラリー・ハーロウ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm オーシャン・ブルー・ジャズ・フェスティヴァル
http://43142.diarynote.jp/201401271737069409/
http://43142.diarynote.jp/201401291105093975/
http://43142.diarynote.jp/201501161004061742/
http://43142.diarynote.jp/201603310813244084/
▶︎︎過去の、ビル・オコンネル
http://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
▶︎過去の、ブライアン・リンチ
http://43142.diarynote.jp/?day=20110326 フィル・ウッズ
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080910
http://43142.diarynote.jp/200902030206339619/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/201112201159168538/
http://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
<今日は、弦楽器の日?>
先に見たショウではギタリストの吉田サトシの技量に大きく頷いたが、次に見たショウではトレス奏者のネルソン・ゴンザレスに唸る。過去のパルミエリ公演でも彼については触れているので感心していたのは間違いないが、コーラスもイケる彼の演奏はすごいなあ。ある曲では2つのコードを行き来するサイド・ギター的なバッキングを見せたのだが、タイム感や音色が絶妙で身がとろける。また、時折フィーチャーされるソロもあっち側に飛んでいくようなスピードと力溢れるものでこれは持って行かれちゃう。そんな彼の演奏に触れて思わずにはいられなかったのは、スナーキー・パピー(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)のマイケル・リーグにゴンザレスを聞かせたいナということ。リーグは自分のレーベルから、彼がリーダーとなるワールドっぽい方向性を持つボカンテというバンド作『ストレンジ・サークルズ』(グラウンド・アップ)を出して間もないのだが、それはグアドループ出身の女性シンガー+4人のギター奏者(うち一人はセイクリッド・スティール系の黒人スティール・ギター奏者)+3人の打楽器奏者(うち一人はヴェーセン〜2014年11月20日、2016年11月6日〜のツアーに出ないメンバーであるアンドレー・フェラーリ。また、小川慶太〜2014年8月3日、2016年1月19日〜も構成員だ)という編成を持つものであるのだが、そこにネルソン・ゴンザレスが入っても生えるのではないか。いやマジ、面白がり精神横溢のマイケル・リーグが彼のことを見たら声をかけるはず。『ストレンジ・サークルズ』はライナーノーツ担当盤なのでよく聞いたが、そんなぼくはそう確信する。なお、スナーキー・パピーがビッグになるのを助けたレーベルが、パルミエリの最新作を出しているローパドープですね。
▶︎過去の、ネルソン・ゴンザレス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm ??
http://43142.diarynote.jp/200909291502561232/
http://43142.diarynote.jp/201209191231217924/
▶︎過去の、スナーキー・パピー/マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶︎過去の、ヴェーセン
http://43142.diarynote.jp/201411211148399707/
http://43142.diarynote.jp/201611101508243962/
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160119
まず、東銀座・松竹試写室で、2016年アメリカ映画の「スイス・アーミー・マン」を見たのだが、驚くとともに、大きく頷いた。というのも、無人島に一人たどり着いたヘタレ青年の話なのだが、絶望の淵にあった彼のもとに水死体が流れ着くことで、ストーリーは始まる。。。。。その死体はオナラをし(その力でジェット・スキーのように海を移動でき)、口からは真水を噴出し(青年の口を潤し)、火も作り、ぼっ起もし(それは、進む方角を示す)、しゃべりもする。おお、すげえ目茶苦茶、荒唐無稽。しかし、そのぐらいの飛躍や自由な発想を持つ映画があってもいいではないか。もう、その大枠でだけで、とても応援しつつ、見ちゃったな。
青年と死体のサイヴァイヴァルの旅を真面目に描く監督(脚本も)はダニエル・クワンとダニエル・シャイナートの二人からなる、ダニエルズ。彼らはミュージック・ヴィデオの分野で力を発揮してきたチームというが、ところどころのテンポや映像流儀にその流れは見出せるか。だが、そんなことよりも、その突飛な着想を普遍的な、どこか考えさせたり感じ入らせたりする映画に昇華させんとする心意気とスキルに首を垂れたいな。ま、ああいうストーリー展開で良かったのかとは、ぼくは思うけど。
ミュージック・ヴィデオを撮ってきたということで、音楽の扱いも一筋縄では行かない。ここで音楽を担当しているのは、アトランタを拠点とする技ありギター・ロック・バンドのマンチェスター・オーケストラ(デニエルズは彼らのクリップも作っている)のアンディ・ハルとロバート・マクダウェル。で、二人は基本ヴォイスだけでこの映画の音楽を作っている。肉声にエフェクトがかけられたりもするが、その音楽はもう一つの人間的な何かを加味する。なお、死体役を演じるのは映画「ハリー・ポッター」の主役をしていたダニエル・ラドクリフ。よくぞの、怪演だな。
なお、「スイス・アーミー・マン」という邦題は、原題をそのままカタカナにしたもの。いろんな機能を持つスイス・アーミー・ナイフに、本映画での死体がいろいろなことをできることをかけて、そういうタイトルにしたようだ。
その後は、千駄木・Bar Issheeに行き、スイス人その他の即興パフォーマンスに触れる。
ドラマーのニコラス・フィールドといろんな音でテナー・サックスを鳴らすグレゴール・ヴィディのデュオは、即興系ジャズ・ミュージシャンの気概と腕の立ち具合が良く現れる。タイミング、メロディ、音質、情緒、その他の様々な要素が絡んだり、ほつれたり。フィールドはスネアとシンバル一本以外は中華鍋の寸胴とか、プリミティヴなものを並べ創意工夫溢れさせて叩く。実はお店側とのやり取りの行き違いで、ドラムを持ってこなかったために急遽そうした寄せ集めのキットを叩いたようだが、これは面白い。もう技と創造性がバッチリ出ちゃうわけで、興味深くてしょうがなかったな。
起伏に富んだ1発モノの後、”スイス・アーミー・メン”にヴォイスの蜂谷真紀(2008年8月24日、2009年1月8日、2010年9月11日、2014年7月22日、2014年9月25日、2015年5月20日、2015年6月15日、2016年11月2日)とターンテーブルの村田直哉(2016年11月2日)が加わり、4人でひらめきを出し合う。日本人勢の方が、少し前に出る感じはあったか。で、なんか思いつき、いい加減気味にレコードの音を飄々とカットインさせる村田だが、それがとっても効いていたいた。しかし、ヘッドフォンもせず無造作に入れる音がバッチリ決まる彼、すごいな。
フィールドとヴィディ君、けっこう若く見えたが、フィールドは40代だそうで(もう一人は32歳と言っていたっけ)、びっくり。だって、外国人っておっさんぽく見えるもの。でも、フィールドもなんか年々若くなってきていると言っていたな。
▶過去の、蜂谷真紀
http://43142.diarynote.jp/200808260821260000/
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
http://43142.diarynote.jp/201407231341189225/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201410310931316189/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161102
▶︎過去の、村田直哉
http://43142.diarynote.jp/?day=20161102
<今日の、アナログ>
スイスから来た二人は、『DO YOU HAVE A ROOM』という自主制作の二人名義のアナログ・レコードを持ち込んでいる。イケてるジャケット・カヴァーを持つそれを早速聞いたら、笑っちゃうぐらいに本格的な、テナー・サックスとドラムの即興演奏のアルバムだった。そして、そのストロングな行き方は色あせるものではなく、何らかの覇気に満ちた知性と“今”があるとも思わせられる。その二人、この後は山陰を含む西日本でギグをもち、戻って来て7月20日は六本木・スーパー・デラッックス、21日には稲毛のキャンディに出演する。
青年と死体のサイヴァイヴァルの旅を真面目に描く監督(脚本も)はダニエル・クワンとダニエル・シャイナートの二人からなる、ダニエルズ。彼らはミュージック・ヴィデオの分野で力を発揮してきたチームというが、ところどころのテンポや映像流儀にその流れは見出せるか。だが、そんなことよりも、その突飛な着想を普遍的な、どこか考えさせたり感じ入らせたりする映画に昇華させんとする心意気とスキルに首を垂れたいな。ま、ああいうストーリー展開で良かったのかとは、ぼくは思うけど。
ミュージック・ヴィデオを撮ってきたということで、音楽の扱いも一筋縄では行かない。ここで音楽を担当しているのは、アトランタを拠点とする技ありギター・ロック・バンドのマンチェスター・オーケストラ(デニエルズは彼らのクリップも作っている)のアンディ・ハルとロバート・マクダウェル。で、二人は基本ヴォイスだけでこの映画の音楽を作っている。肉声にエフェクトがかけられたりもするが、その音楽はもう一つの人間的な何かを加味する。なお、死体役を演じるのは映画「ハリー・ポッター」の主役をしていたダニエル・ラドクリフ。よくぞの、怪演だな。
なお、「スイス・アーミー・マン」という邦題は、原題をそのままカタカナにしたもの。いろんな機能を持つスイス・アーミー・ナイフに、本映画での死体がいろいろなことをできることをかけて、そういうタイトルにしたようだ。
その後は、千駄木・Bar Issheeに行き、スイス人その他の即興パフォーマンスに触れる。
ドラマーのニコラス・フィールドといろんな音でテナー・サックスを鳴らすグレゴール・ヴィディのデュオは、即興系ジャズ・ミュージシャンの気概と腕の立ち具合が良く現れる。タイミング、メロディ、音質、情緒、その他の様々な要素が絡んだり、ほつれたり。フィールドはスネアとシンバル一本以外は中華鍋の寸胴とか、プリミティヴなものを並べ創意工夫溢れさせて叩く。実はお店側とのやり取りの行き違いで、ドラムを持ってこなかったために急遽そうした寄せ集めのキットを叩いたようだが、これは面白い。もう技と創造性がバッチリ出ちゃうわけで、興味深くてしょうがなかったな。
起伏に富んだ1発モノの後、”スイス・アーミー・メン”にヴォイスの蜂谷真紀(2008年8月24日、2009年1月8日、2010年9月11日、2014年7月22日、2014年9月25日、2015年5月20日、2015年6月15日、2016年11月2日)とターンテーブルの村田直哉(2016年11月2日)が加わり、4人でひらめきを出し合う。日本人勢の方が、少し前に出る感じはあったか。で、なんか思いつき、いい加減気味にレコードの音を飄々とカットインさせる村田だが、それがとっても効いていたいた。しかし、ヘッドフォンもせず無造作に入れる音がバッチリ決まる彼、すごいな。
フィールドとヴィディ君、けっこう若く見えたが、フィールドは40代だそうで(もう一人は32歳と言っていたっけ)、びっくり。だって、外国人っておっさんぽく見えるもの。でも、フィールドもなんか年々若くなってきていると言っていたな。
▶過去の、蜂谷真紀
http://43142.diarynote.jp/200808260821260000/
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
http://43142.diarynote.jp/201407231341189225/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201410310931316189/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161102
▶︎過去の、村田直哉
http://43142.diarynote.jp/?day=20161102
<今日の、アナログ>
スイスから来た二人は、『DO YOU HAVE A ROOM』という自主制作の二人名義のアナログ・レコードを持ち込んでいる。イケてるジャケット・カヴァーを持つそれを早速聞いたら、笑っちゃうぐらいに本格的な、テナー・サックスとドラムの即興演奏のアルバムだった。そして、そのストロングな行き方は色あせるものではなく、何らかの覇気に満ちた知性と“今”があるとも思わせられる。その二人、この後は山陰を含む西日本でギグをもち、戻って来て7月20日は六本木・スーパー・デラッックス、21日には稲毛のキャンディに出演する。
ジャズ・ワールド・ビート
2017年7月8日 音楽 都立大・めぐろパーシモンホールで昨年から持たれているイヴェント、小ホールで持たれた昼の部と、大ホールの夜の部を続けて見る。
昼の部は、完全アコースティックによる設定で持たれる。そのため、いろいろ出演者が組まれていた(皆30分ほどの持ち時間)にもかかわらず、サクサクと進んでいた。いやあ、ノーPAって、生理的に楽。いいなあ。演奏者は素っぴんでやるようなもので大変かもしれないが、こういう場でもできなきゃイカンとも思った。
◇︎ショーロクラブ
すべてオリジナルでまとめた8年ぶりの新作『música bonita』を出したショーロクラブ(2002年3月24日、2014年8月27日)が、先発。ギターの笹子重治(2002年3月24日、2007年11月2日、2007年11月27日、2011年3月25日、2011年12月21日、2012年4月25日、2013年12月26日、2014年8月27日)、バンドリンの秋岡欧(2002年3月24日、2014年8月27日、2015年11月11日)、コントラバスの沢田穣治(2002年3月24日、2010年4月19日、2011年7月24日、2012年5月15日、2012年5月16日、2013年9月6日、2014年8月27日、2017年4月29日)による熟達者3人によるたゆたふ演奏はまろやか。少しセクシャルにも思えたか。
▶過去の、ショーロクラブ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20140827
▶過去の、笹子重治
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200711101231280000/
http://43142.diarynote.jp/200711290932200000/
http://43142.diarynote.jp/201103271554196130/
http://43142.diarynote.jp/201112261518003058/
http://43142.diarynote.jp/201205080617258733/
http://43142.diarynote.jp/201312271037411817/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140827
▶過去の、秋岡欧
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20140827
http://43142.diarynote.jp/?day=20151111
▶過去の、沢田穣治
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/201004211621084144/
http://43142.diarynote.jp/201107310726159855/
http://43142.diarynote.jp/201205301229093694/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120516
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140827
http://43142.diarynote.jp/201704300807298823/
◇田中邦和+佐藤芳明
テナー・サックス奏者の田中邦和(2010年7月1日、2010年12月16日、2012年10月16日、2012年12月11日、2015年12月17日、2016年7月16日)と即興に強いという印象をぼくは持つアコーディオン奏者の佐藤芳明(2009年10月8日、2010年9月11日、2012年2月10日、2013年8月29日、2014年2月9日)が一緒に演奏する。4曲とか、それぞれが簡単にモチーフを出し、音を重ねあった。
▶過去の、田中邦和
http://43142.diarynote.jp/201007081547031840/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121211
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
▶過去の、佐藤芳明
http://43142.diarynote.jp/200910140952248669/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
http://43142.diarynote.jp/?day=20120210
http://43142.diarynote.jp/?day=20130829
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
◇ミニ・ペンギン・カフェ
アーサー・ジェフス(ピアノが中心)とダレン・ベリー(打楽器、鳴り物、ヴァイオリンが中心)、今のペンギン・カフェ(2014年9月27日)の二人が和気藹々と音を重ね合う。ミニマル・ミュージックに微笑みとメロディ性とペーソスを持たせたようなサバけたことを見せたが、それに接すると多くの人は10月に持たれる本公演を見たいと思ったのではないか。
◇過去の。ペンギン・カフェ
http://43142.diarynote.jp/201409291720019557/
◇︎桑原あい
彼女は(2013年9月8日、2016年12月7日)はソロにて。即興から、エグベルト・ヂスモンチ(2008年7月3日、2013年3月27日 )やミシェル・ペトルチアーニ曲、さらに「キャラヴァン」他スタンダード群をマッシュ・アップし崩したものと、4曲披露したか。成長している、しかとそう思わせられました。
▶︎過去の、桑原あい
http://43142.diarynote.jp/?day=20130908
http://43142.diarynote.jp/201612100926461885/
▶過去の、エグベルト・ジスモンチ
http://43142.diarynote.jp/200807041128510000/
http://43142.diarynote.jp/201303290753133066/
▶︎過去の、ミシェル・ペトルチアーニの映画
http://43142.diarynote.jp/201208091509447159/
▶︎過去の、ペトルーチ兄らの公演
http://43142.diarynote.jp/201604190912403018/
◇川嶋哲郎(サックス)
50歳代のテナー・サックス奏者だが、そのソロ・パフォーマンスを見て(1曲はフルートでやった)、その腕のたち具合に驚く。鳴りもいいし、自由自在。すげえ。一部肉声を用いる場合はオヤジくせえと感じもするが、それも親しみやすさを持たせるための方策であるのがわかるし、文句をつけるものではない。いやはや、その道でしっかりと生きてきた人は半端ないと首を垂れました。大学で教えてもいるようだが、こんなの目の前で吹かれたら生徒たちは目が点になるとともに、モチヴェイション倍増だろう。
◇セッション
川島、田中、佐藤、桑原の4人よる即興的合奏も、最後にあった。
デカいホール公演の方には、3組が出演した。
◇二階堂和美 with Gentle Forest Jazz Band
普段は広島県の実家で僧侶をしてもいるというシンガーとそのフル編成のビッグ・バンドによるパフォーマンス。一度トロンボーンのソロもとった指揮者と3人の女性コーラス付き、往年のスウィンギンなジャズとある種歌謡曲的なきらびやかさをミックスしたような実演を聞かせた。ドラマーの松下マサナオ(2013年8月22日、2017年6月21日 )は全部レギュラー・グリップで叩いていた。
▶︎過去の、松下マサナオ/Yasei Collective
http://43142.diarynote.jp/201308251333326263/
http://43142.diarynote.jp/201706220952582448/
◇アントニオ・ザンブージョ
生ギターをつまびきながら歌う40ちょいのポルトガル人をサポートしていたのは、ポルトガル・ギター(12弦。調弦はギターと異なるよう。ロビーに置かれていたが、糸巻きとか造形や処理が綺麗で欲しくなった)、コントラバス、バス・クラリネット(一部クラリネット)、トランペット。まず、そういう楽器構成にまず驚く。おお、どいういう発想でこういう編成に落ち着くのか。と、思ったら、普段はもっと大きなバンドを率いているようで、今回は選抜員たちによるものであったのだそう。腹7分目の感じで歌われ、演奏される、美味しい含みや濃淡を持つ手作り表現。いろいろな、誘いあり。ぼくもそうだが、ファドという表現のイロハをわかっていなくても、異なる地域にはイカした大人の表現がちゃんとあるということは感じずにはいられなかったのではないか。
◇山下洋輔×スガダイロー
大学でジャズを教え始めた山下洋輔(1999年11月10日、2004年7月27日、2006年3月27日、2013年7月10日2009年7月19日、2013年7月27日、2015年7月21日)と、その初年度の教え子であったスガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日)のデュオ。わりと壊れず、対話をする方向で、二人は向き合いながら音を重ねていた。
▶過去の、山下洋輔
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040727
http://43142.diarynote.jp/200907221011377741/
http://43142.diarynote.jp/201307291053021427/
http://43142.diarynote.jp/201507221814047783/
▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/200907131158382767/
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
<今日の、彷徨?>
公演終了後も、また長かった。都立大学で一軒。それで、友達んちに行くことになっていたのだが、知人の求めに従い……渋谷に場所を移す。もう一軒、もう一軒となり。さらに3軒回ったあとは、明るい。赤ワイン、何本開けたろう? 最後はジャックのロックになったが。かつてはこんなこと日常茶飯事で書き留めることもあまりなかったが、じじいになるにつれてやはり頻度は減る。このころは、まだ元気だったと思い出せるように、書いておこう。うわー、じじくせ。
昼の部は、完全アコースティックによる設定で持たれる。そのため、いろいろ出演者が組まれていた(皆30分ほどの持ち時間)にもかかわらず、サクサクと進んでいた。いやあ、ノーPAって、生理的に楽。いいなあ。演奏者は素っぴんでやるようなもので大変かもしれないが、こういう場でもできなきゃイカンとも思った。
◇︎ショーロクラブ
すべてオリジナルでまとめた8年ぶりの新作『música bonita』を出したショーロクラブ(2002年3月24日、2014年8月27日)が、先発。ギターの笹子重治(2002年3月24日、2007年11月2日、2007年11月27日、2011年3月25日、2011年12月21日、2012年4月25日、2013年12月26日、2014年8月27日)、バンドリンの秋岡欧(2002年3月24日、2014年8月27日、2015年11月11日)、コントラバスの沢田穣治(2002年3月24日、2010年4月19日、2011年7月24日、2012年5月15日、2012年5月16日、2013年9月6日、2014年8月27日、2017年4月29日)による熟達者3人によるたゆたふ演奏はまろやか。少しセクシャルにも思えたか。
▶過去の、ショーロクラブ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20140827
▶過去の、笹子重治
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200711101231280000/
http://43142.diarynote.jp/200711290932200000/
http://43142.diarynote.jp/201103271554196130/
http://43142.diarynote.jp/201112261518003058/
http://43142.diarynote.jp/201205080617258733/
http://43142.diarynote.jp/201312271037411817/
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▶過去の、秋岡欧
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20140827
http://43142.diarynote.jp/?day=20151111
▶過去の、沢田穣治
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/201004211621084144/
http://43142.diarynote.jp/201107310726159855/
http://43142.diarynote.jp/201205301229093694/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120516
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
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http://43142.diarynote.jp/201704300807298823/
◇田中邦和+佐藤芳明
テナー・サックス奏者の田中邦和(2010年7月1日、2010年12月16日、2012年10月16日、2012年12月11日、2015年12月17日、2016年7月16日)と即興に強いという印象をぼくは持つアコーディオン奏者の佐藤芳明(2009年10月8日、2010年9月11日、2012年2月10日、2013年8月29日、2014年2月9日)が一緒に演奏する。4曲とか、それぞれが簡単にモチーフを出し、音を重ねあった。
▶過去の、田中邦和
http://43142.diarynote.jp/201007081547031840/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
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▶過去の、佐藤芳明
http://43142.diarynote.jp/200910140952248669/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20120210
http://43142.diarynote.jp/?day=20130829
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
◇ミニ・ペンギン・カフェ
アーサー・ジェフス(ピアノが中心)とダレン・ベリー(打楽器、鳴り物、ヴァイオリンが中心)、今のペンギン・カフェ(2014年9月27日)の二人が和気藹々と音を重ね合う。ミニマル・ミュージックに微笑みとメロディ性とペーソスを持たせたようなサバけたことを見せたが、それに接すると多くの人は10月に持たれる本公演を見たいと思ったのではないか。
◇過去の。ペンギン・カフェ
http://43142.diarynote.jp/201409291720019557/
◇︎桑原あい
彼女は(2013年9月8日、2016年12月7日)はソロにて。即興から、エグベルト・ヂスモンチ(2008年7月3日、2013年3月27日 )やミシェル・ペトルチアーニ曲、さらに「キャラヴァン」他スタンダード群をマッシュ・アップし崩したものと、4曲披露したか。成長している、しかとそう思わせられました。
▶︎過去の、桑原あい
http://43142.diarynote.jp/?day=20130908
http://43142.diarynote.jp/201612100926461885/
▶過去の、エグベルト・ジスモンチ
http://43142.diarynote.jp/200807041128510000/
http://43142.diarynote.jp/201303290753133066/
▶︎過去の、ミシェル・ペトルチアーニの映画
http://43142.diarynote.jp/201208091509447159/
▶︎過去の、ペトルーチ兄らの公演
http://43142.diarynote.jp/201604190912403018/
◇川嶋哲郎(サックス)
50歳代のテナー・サックス奏者だが、そのソロ・パフォーマンスを見て(1曲はフルートでやった)、その腕のたち具合に驚く。鳴りもいいし、自由自在。すげえ。一部肉声を用いる場合はオヤジくせえと感じもするが、それも親しみやすさを持たせるための方策であるのがわかるし、文句をつけるものではない。いやはや、その道でしっかりと生きてきた人は半端ないと首を垂れました。大学で教えてもいるようだが、こんなの目の前で吹かれたら生徒たちは目が点になるとともに、モチヴェイション倍増だろう。
◇セッション
川島、田中、佐藤、桑原の4人よる即興的合奏も、最後にあった。
デカいホール公演の方には、3組が出演した。
◇二階堂和美 with Gentle Forest Jazz Band
普段は広島県の実家で僧侶をしてもいるというシンガーとそのフル編成のビッグ・バンドによるパフォーマンス。一度トロンボーンのソロもとった指揮者と3人の女性コーラス付き、往年のスウィンギンなジャズとある種歌謡曲的なきらびやかさをミックスしたような実演を聞かせた。ドラマーの松下マサナオ(2013年8月22日、2017年6月21日 )は全部レギュラー・グリップで叩いていた。
▶︎過去の、松下マサナオ/Yasei Collective
http://43142.diarynote.jp/201308251333326263/
http://43142.diarynote.jp/201706220952582448/
◇アントニオ・ザンブージョ
生ギターをつまびきながら歌う40ちょいのポルトガル人をサポートしていたのは、ポルトガル・ギター(12弦。調弦はギターと異なるよう。ロビーに置かれていたが、糸巻きとか造形や処理が綺麗で欲しくなった)、コントラバス、バス・クラリネット(一部クラリネット)、トランペット。まず、そういう楽器構成にまず驚く。おお、どいういう発想でこういう編成に落ち着くのか。と、思ったら、普段はもっと大きなバンドを率いているようで、今回は選抜員たちによるものであったのだそう。腹7分目の感じで歌われ、演奏される、美味しい含みや濃淡を持つ手作り表現。いろいろな、誘いあり。ぼくもそうだが、ファドという表現のイロハをわかっていなくても、異なる地域にはイカした大人の表現がちゃんとあるということは感じずにはいられなかったのではないか。
◇山下洋輔×スガダイロー
大学でジャズを教え始めた山下洋輔(1999年11月10日、2004年7月27日、2006年3月27日、2013年7月10日2009年7月19日、2013年7月27日、2015年7月21日)と、その初年度の教え子であったスガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日)のデュオ。わりと壊れず、対話をする方向で、二人は向き合いながら音を重ねていた。
▶過去の、山下洋輔
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040727
http://43142.diarynote.jp/200907221011377741/
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http://43142.diarynote.jp/201507221814047783/
▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/200907131158382767/
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http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
<今日の、彷徨?>
公演終了後も、また長かった。都立大学で一軒。それで、友達んちに行くことになっていたのだが、知人の求めに従い……渋谷に場所を移す。もう一軒、もう一軒となり。さらに3軒回ったあとは、明るい。赤ワイン、何本開けたろう? 最後はジャックのロックになったが。かつてはこんなこと日常茶飯事で書き留めることもあまりなかったが、じじいになるにつれてやはり頻度は減る。このころは、まだ元気だったと思い出せるように、書いておこう。うわー、じじくせ。
なるほど、うまいなと思わされる、ジム・ジャームッシュの2016年アメリカ映画であった。京橋・テアトル試写室で見た。
有名詩人であるウィリアム・カーロス・ウィリアムズ(これまで、日本ではカルロスではなくカーロスと表記されているよう。当然、詩集や自伝の翻訳本も出ている)が医者をやりながら暮らしたニュージャージー州のパターソン市を舞台とする。同地に生まれ育ち、今は市内を回る公共バスの運転手をしているパターソンという名の30代男性(呑気でハイパー気味の、とてもいい関係を保つ専業主婦のアラブ系妻あり。子供はなし)が主人公。朝6時過ぎに起きて、一人でシリアルを食べ、徒歩でバス倉庫に通い、バスを運転し、夕方自宅に帰り、夕食後は犬の散歩のかたわら行きつけのバーでビールを飲む。そんな判で押したような生活を送る地味目の主人公の月曜から日曜にかけての生活を淡々と描くという内容。ジャームッシュは大学時代に詩にハマった青年でもあったらしいが、ここで重要となるのは、主人公は詩が好きで言葉を追い、ノートにメモすることをしていること。その設定が、映画に深みや展開を与える。ちゃんとした市街地と自然をともに持つパターソンは、アレン・ギンズバーグの生誕地でもある。
実は、身の丈にあった平穏人生って捨てたもんじゃないうことを示す、ほのぼの映画であるのかと、事前には思っていた。いや、大雑把にくくればそうなるのかもしれないが、使われる音楽のためもあってか、どこか暗いトーン、別な質感がほのかにが流れていると、ぼくは感じてしまった。そして、それを導くインストの劇中音楽を作っているのはジャームッシュ自身。正確にはこの映画のプロデューサーを務めるカーター・ローガンとのユニットである、スクアルが担っている。彼らは以前のジャームッシュ映画ではギターやドラムも使った情景音楽を提出してもいたが、ここではシンセサイザーで作ったアンビエント調の音楽を提供。不穏さを孕むと言えるそれがあると、たとえばバスが街中を走っているシーンで、急に道を渡る母子をバスが轢いちゃうんじゃないかという思いもぼくはえてしまう……。そんなの、ぼくだけか?
<今日の、追記>
主人公役のアダム・ドライヴァーは純粋なアングロサクソン系の顔立ちではないが、登場する人々にあまり白人がいないのは意識的か。と、思って見ていたが、そのうち意図的なものではないだろうなとも思う。移民国家だよな、アメリカは。アダム・ドライヴァーはコーエン兄弟の2013年映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」(2014年3月27日)にも出ているようだが、どんな役柄だったかぼくは覚えていない。
映画中、重要な場所となるバーの中(そのシーンでは日替わりで、オルガン・ジャズやテディ・ペンダーグラスぽいメロウ・ソウルとかがかかっている)、店主と主人公の会話の中に、ザ・ストゥージズの話もちょい出てくる。おおっ。ジャームッシュは2016年に2本映画を公開していて、もう1本は、ジャームッシュ映画に俳優として出てもいる真性ロッカーのイギー・ポップが1960年代に組んでいたザ・ストゥージズのドキュメンタリー映画となる「ギミー・デンジャー」。本作は8月後半からロードショー公開されるが、「ギミー・デンジャー」も9月初旬から公開となる。
▶︎過去の、映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」
http://43142.diarynote.jp/201403271200427855/
有名詩人であるウィリアム・カーロス・ウィリアムズ(これまで、日本ではカルロスではなくカーロスと表記されているよう。当然、詩集や自伝の翻訳本も出ている)が医者をやりながら暮らしたニュージャージー州のパターソン市を舞台とする。同地に生まれ育ち、今は市内を回る公共バスの運転手をしているパターソンという名の30代男性(呑気でハイパー気味の、とてもいい関係を保つ専業主婦のアラブ系妻あり。子供はなし)が主人公。朝6時過ぎに起きて、一人でシリアルを食べ、徒歩でバス倉庫に通い、バスを運転し、夕方自宅に帰り、夕食後は犬の散歩のかたわら行きつけのバーでビールを飲む。そんな判で押したような生活を送る地味目の主人公の月曜から日曜にかけての生活を淡々と描くという内容。ジャームッシュは大学時代に詩にハマった青年でもあったらしいが、ここで重要となるのは、主人公は詩が好きで言葉を追い、ノートにメモすることをしていること。その設定が、映画に深みや展開を与える。ちゃんとした市街地と自然をともに持つパターソンは、アレン・ギンズバーグの生誕地でもある。
実は、身の丈にあった平穏人生って捨てたもんじゃないうことを示す、ほのぼの映画であるのかと、事前には思っていた。いや、大雑把にくくればそうなるのかもしれないが、使われる音楽のためもあってか、どこか暗いトーン、別な質感がほのかにが流れていると、ぼくは感じてしまった。そして、それを導くインストの劇中音楽を作っているのはジャームッシュ自身。正確にはこの映画のプロデューサーを務めるカーター・ローガンとのユニットである、スクアルが担っている。彼らは以前のジャームッシュ映画ではギターやドラムも使った情景音楽を提出してもいたが、ここではシンセサイザーで作ったアンビエント調の音楽を提供。不穏さを孕むと言えるそれがあると、たとえばバスが街中を走っているシーンで、急に道を渡る母子をバスが轢いちゃうんじゃないかという思いもぼくはえてしまう……。そんなの、ぼくだけか?
<今日の、追記>
主人公役のアダム・ドライヴァーは純粋なアングロサクソン系の顔立ちではないが、登場する人々にあまり白人がいないのは意識的か。と、思って見ていたが、そのうち意図的なものではないだろうなとも思う。移民国家だよな、アメリカは。アダム・ドライヴァーはコーエン兄弟の2013年映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」(2014年3月27日)にも出ているようだが、どんな役柄だったかぼくは覚えていない。
映画中、重要な場所となるバーの中(そのシーンでは日替わりで、オルガン・ジャズやテディ・ペンダーグラスぽいメロウ・ソウルとかがかかっている)、店主と主人公の会話の中に、ザ・ストゥージズの話もちょい出てくる。おおっ。ジャームッシュは2016年に2本映画を公開していて、もう1本は、ジャームッシュ映画に俳優として出てもいる真性ロッカーのイギー・ポップが1960年代に組んでいたザ・ストゥージズのドキュメンタリー映画となる「ギミー・デンジャー」。本作は8月後半からロードショー公開されるが、「ギミー・デンジャー」も9月初旬から公開となる。
▶︎過去の、映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」
http://43142.diarynote.jp/201403271200427855/