ジェイムス・ブレイク。エリマージ
2013年6月4日 音楽 新木場・スタジオコースト。キーボードを弾きながら歌う本人に、ギターや鍵盤担当者とドラム担当者という布陣(ステージに立つ配置も)は昨年の初来日公演(2011年10月12日)と同じ。進め方も基本、同様。それについては、アタマのほう、少しがっかりしたところもあった。才気あふれまくる人、同傾向とはいえ間に新作リリースを挟んでいるわけだし、なんか異なるお膳立てのもと(ステージに出てくる陣容を変えるだけでも、印象は大きく変わる)、自分の世界を開くのもアリだと思えたから。だけど、まったくもって、そのパフォーマンスは訴求力と示唆する力に富み、ぼくはすぐにひきつけられ、頷きまくった。
聞き手の琴線に入り込む力を持つメロディアス美曲のもと、機械仕掛け現代サウンドと電化エフェクトがほどこされたヴァーカルが絡み合うサイバー・ソウル表現が90分送り出された。ああ、なんてメロウで、不思議な光彩や広がりや蠢きの感覚を持つのか。サウンドは前に見たときよりもっと立派、質感が太くなり(ときに、ぼくはビュークのそれを思い出した)、ヴォーカルもより堂々、神々しさと言うと大げさになるけど、より悠然とした感覚を帯びる。そして、おお俺は最良の現代ソウル〜ゴスペルを聞いているという多大な達成感を得てしまう。
満場の観客は息を飲むように、彼の一挙一動に集中。その様に、当人も日本はやっぱいいナと感じたのではないか。MCの声はかなり太い声質を持つが、そのうち生声で歌う、ピアノ弾き語りアルバムを聞いてみたい。本来、それが成り立つ才を持ちつつ、それに飽き足らず、電化サウンド/効果をまとった人間的機微や息遣いを持つ表出進行形表現を求める……その姿勢を最大限に評価しつつも。昨日、ときどき行く渋谷の飲み屋に彼が来店したようだが、背がとても高い人なので、横に座っていたら奇妙な感じを受けるのかな。
その後は、丸の内・コットンクラブで、新進ジャズ・ドラマーのジャマイア・ウィリアムズが中心となる、NYの複合的現代ジャズ・マンが集まったカルテットを見る。
ドラムやヴォーカル(2曲)を担当するジャマイア・ウィリアムズ(2013年4月1日、他)、エスペランサ・スポルディング(2012年9月9日、他)やクリスチャン・スコット(2011年12月17日、他)の新作に参加してもいるトロンボーンや電気ピアノや歌(1曲)を担当するコーリー・キング(2013年2月15日)、ベン・ウィリアムズ(2013年5月21日、他)やクリスチャン・スコットやザ・ネクスト・コレクティヴのアルバムに参加している白人ギタリストのマシュー・スティーヴンス(2009年1月31日)、電気ベースをぐつぐつとサム・ピック多用で弾くヴィセンテ・アーチャー(2007年10月3日、2009年4月13日、2010年7月24日)、という陣容。いや、それぞれに妙味を持つ奏者たちであり、それがある種の窓を見据えて音を出し合う様にゃほのかな発汗を覚える。面々、イケてたナ。
根暗なムードとエッジを併せ持つ楽曲を活きたビートにのせ、ソロをのせる。約3分の1で採用されていたヴォーカルはテーマ部を担うような感じで歌われるが、詠唱的なそれはR&B的と言うよりはロック的。もっと踏み込んで言えば、サウンドののりと相まって、レディオヘッド(2008年10月4日、他)愛好の痕をどこかに感じさせる。本当に、NY在住の30絡みジャズ・ミュージシャンにレイディオヘッドは人気だな。なんにせよ、あのブレイクの圧巻のショウの後、またぐぐいと引きつける実演をやっていたのだから、ウイリアムズたちは立派と言うしかない。ベン・ウィリアムズとのリズム・セクションのコンビで何度も来日している(ジェイソン・モランとか渡辺貞夫とか。昨年のジャワ・ジャズのパット・メセニー・トリオのリズム隊もこの2人が担った)ジャマイア・ウィリアムズだが、さすが高校時代に1年先輩のケンドリック・スコットをビビらせただけある(2013年2月2日、参照)ナと思わせられました。この後、彼らは豪州ツアーに入るよう。
<今日の、青色>
午後4ぐらいから外にでていたのだが、日暮れに向かい、サッカーの日本代表のユニホームを見た人がどんどん目につくようになる。W杯予選のヤマとなる対オーストラリア戦の日。ま、気にならなくはないが、平常心。でも、知人の試合報告メールはツカえた。
聞き手の琴線に入り込む力を持つメロディアス美曲のもと、機械仕掛け現代サウンドと電化エフェクトがほどこされたヴァーカルが絡み合うサイバー・ソウル表現が90分送り出された。ああ、なんてメロウで、不思議な光彩や広がりや蠢きの感覚を持つのか。サウンドは前に見たときよりもっと立派、質感が太くなり(ときに、ぼくはビュークのそれを思い出した)、ヴォーカルもより堂々、神々しさと言うと大げさになるけど、より悠然とした感覚を帯びる。そして、おお俺は最良の現代ソウル〜ゴスペルを聞いているという多大な達成感を得てしまう。
満場の観客は息を飲むように、彼の一挙一動に集中。その様に、当人も日本はやっぱいいナと感じたのではないか。MCの声はかなり太い声質を持つが、そのうち生声で歌う、ピアノ弾き語りアルバムを聞いてみたい。本来、それが成り立つ才を持ちつつ、それに飽き足らず、電化サウンド/効果をまとった人間的機微や息遣いを持つ表出進行形表現を求める……その姿勢を最大限に評価しつつも。昨日、ときどき行く渋谷の飲み屋に彼が来店したようだが、背がとても高い人なので、横に座っていたら奇妙な感じを受けるのかな。
その後は、丸の内・コットンクラブで、新進ジャズ・ドラマーのジャマイア・ウィリアムズが中心となる、NYの複合的現代ジャズ・マンが集まったカルテットを見る。
ドラムやヴォーカル(2曲)を担当するジャマイア・ウィリアムズ(2013年4月1日、他)、エスペランサ・スポルディング(2012年9月9日、他)やクリスチャン・スコット(2011年12月17日、他)の新作に参加してもいるトロンボーンや電気ピアノや歌(1曲)を担当するコーリー・キング(2013年2月15日)、ベン・ウィリアムズ(2013年5月21日、他)やクリスチャン・スコットやザ・ネクスト・コレクティヴのアルバムに参加している白人ギタリストのマシュー・スティーヴンス(2009年1月31日)、電気ベースをぐつぐつとサム・ピック多用で弾くヴィセンテ・アーチャー(2007年10月3日、2009年4月13日、2010年7月24日)、という陣容。いや、それぞれに妙味を持つ奏者たちであり、それがある種の窓を見据えて音を出し合う様にゃほのかな発汗を覚える。面々、イケてたナ。
根暗なムードとエッジを併せ持つ楽曲を活きたビートにのせ、ソロをのせる。約3分の1で採用されていたヴォーカルはテーマ部を担うような感じで歌われるが、詠唱的なそれはR&B的と言うよりはロック的。もっと踏み込んで言えば、サウンドののりと相まって、レディオヘッド(2008年10月4日、他)愛好の痕をどこかに感じさせる。本当に、NY在住の30絡みジャズ・ミュージシャンにレイディオヘッドは人気だな。なんにせよ、あのブレイクの圧巻のショウの後、またぐぐいと引きつける実演をやっていたのだから、ウイリアムズたちは立派と言うしかない。ベン・ウィリアムズとのリズム・セクションのコンビで何度も来日している(ジェイソン・モランとか渡辺貞夫とか。昨年のジャワ・ジャズのパット・メセニー・トリオのリズム隊もこの2人が担った)ジャマイア・ウィリアムズだが、さすが高校時代に1年先輩のケンドリック・スコットをビビらせただけある(2013年2月2日、参照)ナと思わせられました。この後、彼らは豪州ツアーに入るよう。
<今日の、青色>
午後4ぐらいから外にでていたのだが、日暮れに向かい、サッカーの日本代表のユニホームを見た人がどんどん目につくようになる。W杯予選のヤマとなる対オーストラリア戦の日。ま、気にならなくはないが、平常心。でも、知人の試合報告メールはツカえた。
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