ザ・スペシャル・ソースは、一時は鍵盤を入れたりもしたこともあったが、今回はスタート時と同様にベースとドラムだけ。それで十分なのだが、ベースがウッド・ベースではなく電気ベース(フレットレスだったか)専任者で、これがぼくの耳には合わない。G・ラヴの歌とギターにも合っているとも思えず(新作でカヴァーしていたポール・サイモン曲「恋人と分かれる50の方法」のときは辛かった)、そんなこともあってか、彼を数々見たなかでは満足度が低いと思わせられた。Gの歌声も少し嗄れていたな。恵比寿・リキッドルーム。

 その後は、丸の内・コットンクラブで、ジャマイカの敏腕/豪腕奏者たちによる実演を見る。モンティ・アレキサンダー(ピアノ、ピアニカ。1999年8月18日、2006年6月14日)、アーネスト・ラングリン(ギター)、ロビー・シェイクスピア(ベース、2009年3月7日、他)、スライ・ダンバー(ドラム。2009年3月7日、他)の4人という内訳なり。

 基本、スライ&ロビーの強靭ビートに乗る美味しい手癖満載の快活なセッションと言えるか。一応リーダーシップはアレキサンダーが取り、ジミー・クリフ・バンドに在籍しつつ70 年代にすでにアレキサンダー作に入っていたラングリンは最初は椅子に座って地味に弾いていたと思えば途中から立ち上がり変テコ演奏を連発し、シェイスクピアは後半に猫なで声で歌い、ダンバーはヘルメットを被って(笑い)演奏していた。浮かれる者多数、絶対無二の何かがしっかりと。

<今日の、いろいろ>
 モンティ・アレキサンダーは、ぼくの業界先輩(←かなりモテるという話あり)にかなり似ている。見ていて、フフフとなってしまう。彼は純ジャズをやっていたころ、マイルス・デイヴィスとボクシングを一緒に見に行く間柄にあった。そして、そのデイヴィスにボクシングを教えていたのは、キャミオのラリー・ブラックモンのお父さん。そんなこともあり、デイヴィスはキャミオ曲に入ったことがあるのですね。