破天荒オルガン奏者のKankawa/a.k.a.Blue Smith(2002年1月5日、2002年3月26日)が六本木・STB139でやっているオルガン奏者勢揃いにてジャズ・オルガンの巨匠ジミー・スミスの財産を愛でようとする出し物。今回はギタリストが沢山そろったので、もう一つウェス・モンゴメリーというお題目も加えちゃったらしい。そういういい加減さ、いや鷹揚さはバンド・マン的と言えるかな。オルガン奏者4人、ギター奏者6人、電気ベース奏者とドラム奏者が各2人づつ、そして曲によっては3人のホーン・セクションが加わる。総勢、17人なり。

 前田憲男、田代ユリ、酒井潮というヴェテランのオルガン奏者の方々の演奏には今回初めて触れる。みんな、余裕とともに年季入っているよなー。ステージに置いてあるハモンド・オルガンは2台、曲ごとに奏者が変わって行く。Kankawaはステージ横にいて曲間にドスの利いた声で楽しいMC/解説をぶちかます。そうしたなか、一番沸いたのは山岸潤史(2008年9月11日、他)が出てきて演奏しているとき。やっぱ、訴求力が違うよなー。彼と並ぶととっても体型が対比的な是方博邦のエッジィなソロにもニコっ。後半、山岸とともに来日中のグルーヴ・マスターのジェイムズ・ギャドソンがステージに上がり、ドラムを叩く。そりゃ、客は湧きます。

 おっさんたちのプレイグラウンド……。音楽には愛がなくっちゃ、笑顔がなくっちゃ。音楽的にはそんな難しいことや練ったことをやっているわけではないが、歓びと弾む気持ちがあるパフォーマンス群にはコレデイイノダと思わせるものあり。最後はステージに全員出てきて幕。