ホセ・ジェイムズ。レジーナ・ベル
2016年2月16日 音楽 順調に(?)に来日しているホセ・ジェイムズ(2008年9月18日、2010年11月11日、2011年1月12日、2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年7月27日、2015年2月15日)の今回の同行者は、キーボード(フェンダー・ローズとノード・エレクトロ)の大林武(2014年5月25日、2015年9月5日)とエレクトリック・ベースのソロモン・ドーシー(2012年2月18日、2013年2月15日、2014年7月27日、2015年2月15日)、ドラムのネイト・スミス(2012年5月28日、2015年8月5日)という面々。ザ・ニュー・センチュリー・ジャズ・クインテットというコリーダー・コンボをやっている大林武司はジェイムズのビリー・ホリデイ・トリビュート2015年盤ツアーの途中からアーロン・パークス(2002年7月3日、2005年8月21日、2008年11月22日、2009年2月3日、2012年5月31日、2014年2月5日)に代わってピアノを弾くようになったはず。懐深いハーモニー・ヴォーカルも取るドーシーはジェイムズ表現に欠かせない奏者で、スミスは過去ジェイムズ表現に関わったことがないはずだ。
ジェイムズのカジュアルな格好(変な模様のパンツを履き、ヘア・スタイルは金正日ふう)からも分かるように、今回は非ジャズ志向にあるパフォーマスを披露。ただし、近年の彼のクロスオーヴァー傾向にあるライヴはギター奏者や管奏者が入るなど華やかさを導く編成であったため、今回のシンプルな編成によるライヴはジェイムズの個体を直截に仁王立ちさせていたと書けるか。初期のライヴのあり方に近いとも書けるが、一つだけ大きく異なるのは、彼の出声がかなり大き目となり、堂々悠々感をおおいに出していたこと。経験や自信を積んでいることもあるだろうが、この部分でこれまでよりも進歩していた。何度か、伴奏音に合わせて口(くち)スクラッチもやったが、そういうことは前もやっていたっけ?
次作『Love in a Time of Madness』(Blue Note)の録音をけっこう終えたようだが、3曲だか新曲も披露。ポップ路線にあるアルバムであるよう。うち、1曲はこの2、3日で歌詞が完成したという曲だった。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。
▶過去の、ホセ・ジェイムズ
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201011140051119042/
http://43142.diarynote.jp/201101131336421886/
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201408051020111821/
http://43142.diarynote.jp/201502170939564537/
▶過去の大林武司
http://43142.diarynote.jp/?day=20140525
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶ソロモン・ドーシー
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201408051020111821/
http://43142.diarynote.jp/201502170939564537/
▶過去の、ネイト・スミス
http://43142.diarynote.jp/201205301445023004/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150805
▶過去の、アーロン・パークス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200811241224271906/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090203
http://43142.diarynote.jp/?day=20120531
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
その後、南青山ブルーノートへ、レジーナ・ベルのショウを見に行く。
http://43142.diarynote.jp/201001291748093787/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
上のはURLは、レジーナ・ベル(2008年1月28日、2010年1月28日、2015年2月4日)の過去(1999年以降の)の来日公演に触れた記載だ。それらは、共にピーボ・プライソン(2006年2月9日、2008年1月28日、2010年1月28日 、2012年1月30日、2015年2月4日)の公演に同行してのもの。その際、ぼくは常規を逸したベルのエモーショナルな様に大感激し、単独公演を切望していただけに、彼女の単独公演は待ってました!という感じ。
ん? ちょっと喉を痛めていたかな? そのパフォーマンスに触れると、R&Bという名の真実がもわもわと立ち上がる思いを即得てしまうのだが、今回はそれが少し薄い。声量はあったが、少し声が嗄れているとともに、声の伸びの濃密さが減じているように感じたのだ。だが、凡百のシンガーから見れどうしようもなく大切な精神と流儀を抱えているのは間違いがないが。掛け声一つだけで、グっと来る。そんな人、そうはいません。
今、52歳。彼女の人気や注目度のピークはCBSコロムビアからアルバムを出していた四半世紀前(1989年作『Stay With Me』はR&Bチャート1位で、そこからは2枚のR&Bチャート1位シングル曲も生まれた。そのアルバムは都会派ソウルで引く手あまたのバリー・イーストモンドの制作。かつて、彼女は少し猫をかぶることをディレクションされたんだと思う)と言っていいのだろうが、ソウル・シンガーとして酸いも甘いも知り熟した今もまたピークと言っていいのではないか。昨年も、ザ・ヘヴィウェイツ制作の『The Day Life Began』(Shanchie)を出している。
そしたら、途中でザ・ヘヴィウェイツの一員にして、もう20年強のキャリアを持つヴォーカル・グループのオール・フォー・ワンの一員でもあるジェイミー・ジョーンズが出て来て、数曲自分の歌を歌う。高めの声を持つ巨漢(ばしっと黒いスーツに身を固める)で、本当にいい人そうに見えた。自分が作ったなかで一番お気に入りと言って歌ったソフトな曲は途中でアイリッシュ調の味付けあり。1994年全米1位曲「アイ・スウェアー」はさすがに場内が湧く。
バンドは2キーボード、ギター、ベース、ドラムという編成で、どうやらジョーンズが組んだバンドのよう。前半のほうで、ベルは敬愛する2人の女性歌手であるアレサ・フランクリンの「ロック・ステディ」とチャカ・カーン(2003年10月10日、2008年6月5日、2012年1月10日、2014年9月6日、2014年9月10日)の「テル・ミー・サムシング・グッド」を続けて歌う。こりゃ、いいぞ。とともに、彼女は本当にこの2人が持つ言葉を超える宝を引き継いでいると思わずにはいられず。1コード基調の「ロック・ステディ」のとき、バンドが上手くなったように聞こえた。
最後に、彼女は場内をくまなく回る。これは、ピーボ・ブライソンのサーヴィス所作を受け継いだものか。誠心誠意、1時間45分ぐらいのショウでした。
▶︎過去の、レジーナ・ベル
http://43142.diarynote.jp/201001291748093787/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
▶︎過去の、ピーボ・ブライソン
http://43142.diarynote.jp/200602101812050000/
http://43142.diarynote.jp/200801290949320000/
http://43142.diarynote.jp/201001291748093787/
http://43142.diarynote.jp/201202071446266092/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
▶過去の、チャカ・カーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121525370000/
http://43142.diarynote.jp/201201131546344144/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409111424501752/
<今日の、映像>
ホセ・ジェイムズはパフォーマンスをする前に、前回公演の最後に歌ってもいるサム・クックの「ア・チェンジ・イズ・ゴン・カム」をかけて、一遍の映像を流す。人々(ミュージシャンもいたな)が思い思いの言葉(それは総じて、人と人の繋がりの大切さを示唆するもの)を記したボードを持つ絵が繋がっているもの。次作のテーマはそれに重なるのだろうか。
ジェイムズのカジュアルな格好(変な模様のパンツを履き、ヘア・スタイルは金正日ふう)からも分かるように、今回は非ジャズ志向にあるパフォーマスを披露。ただし、近年の彼のクロスオーヴァー傾向にあるライヴはギター奏者や管奏者が入るなど華やかさを導く編成であったため、今回のシンプルな編成によるライヴはジェイムズの個体を直截に仁王立ちさせていたと書けるか。初期のライヴのあり方に近いとも書けるが、一つだけ大きく異なるのは、彼の出声がかなり大き目となり、堂々悠々感をおおいに出していたこと。経験や自信を積んでいることもあるだろうが、この部分でこれまでよりも進歩していた。何度か、伴奏音に合わせて口(くち)スクラッチもやったが、そういうことは前もやっていたっけ?
次作『Love in a Time of Madness』(Blue Note)の録音をけっこう終えたようだが、3曲だか新曲も披露。ポップ路線にあるアルバムであるよう。うち、1曲はこの2、3日で歌詞が完成したという曲だった。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。
▶過去の、ホセ・ジェイムズ
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201011140051119042/
http://43142.diarynote.jp/201101131336421886/
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http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201408051020111821/
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▶過去の大林武司
http://43142.diarynote.jp/?day=20140525
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▶ソロモン・ドーシー
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
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▶過去の、ネイト・スミス
http://43142.diarynote.jp/201205301445023004/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150805
▶過去の、アーロン・パークス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200811241224271906/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090203
http://43142.diarynote.jp/?day=20120531
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
その後、南青山ブルーノートへ、レジーナ・ベルのショウを見に行く。
http://43142.diarynote.jp/201001291748093787/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
上のはURLは、レジーナ・ベル(2008年1月28日、2010年1月28日、2015年2月4日)の過去(1999年以降の)の来日公演に触れた記載だ。それらは、共にピーボ・プライソン(2006年2月9日、2008年1月28日、2010年1月28日 、2012年1月30日、2015年2月4日)の公演に同行してのもの。その際、ぼくは常規を逸したベルのエモーショナルな様に大感激し、単独公演を切望していただけに、彼女の単独公演は待ってました!という感じ。
ん? ちょっと喉を痛めていたかな? そのパフォーマンスに触れると、R&Bという名の真実がもわもわと立ち上がる思いを即得てしまうのだが、今回はそれが少し薄い。声量はあったが、少し声が嗄れているとともに、声の伸びの濃密さが減じているように感じたのだ。だが、凡百のシンガーから見れどうしようもなく大切な精神と流儀を抱えているのは間違いがないが。掛け声一つだけで、グっと来る。そんな人、そうはいません。
今、52歳。彼女の人気や注目度のピークはCBSコロムビアからアルバムを出していた四半世紀前(1989年作『Stay With Me』はR&Bチャート1位で、そこからは2枚のR&Bチャート1位シングル曲も生まれた。そのアルバムは都会派ソウルで引く手あまたのバリー・イーストモンドの制作。かつて、彼女は少し猫をかぶることをディレクションされたんだと思う)と言っていいのだろうが、ソウル・シンガーとして酸いも甘いも知り熟した今もまたピークと言っていいのではないか。昨年も、ザ・ヘヴィウェイツ制作の『The Day Life Began』(Shanchie)を出している。
そしたら、途中でザ・ヘヴィウェイツの一員にして、もう20年強のキャリアを持つヴォーカル・グループのオール・フォー・ワンの一員でもあるジェイミー・ジョーンズが出て来て、数曲自分の歌を歌う。高めの声を持つ巨漢(ばしっと黒いスーツに身を固める)で、本当にいい人そうに見えた。自分が作ったなかで一番お気に入りと言って歌ったソフトな曲は途中でアイリッシュ調の味付けあり。1994年全米1位曲「アイ・スウェアー」はさすがに場内が湧く。
バンドは2キーボード、ギター、ベース、ドラムという編成で、どうやらジョーンズが組んだバンドのよう。前半のほうで、ベルは敬愛する2人の女性歌手であるアレサ・フランクリンの「ロック・ステディ」とチャカ・カーン(2003年10月10日、2008年6月5日、2012年1月10日、2014年9月6日、2014年9月10日)の「テル・ミー・サムシング・グッド」を続けて歌う。こりゃ、いいぞ。とともに、彼女は本当にこの2人が持つ言葉を超える宝を引き継いでいると思わずにはいられず。1コード基調の「ロック・ステディ」のとき、バンドが上手くなったように聞こえた。
最後に、彼女は場内をくまなく回る。これは、ピーボ・ブライソンのサーヴィス所作を受け継いだものか。誠心誠意、1時間45分ぐらいのショウでした。
▶︎過去の、レジーナ・ベル
http://43142.diarynote.jp/201001291748093787/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
▶︎過去の、ピーボ・ブライソン
http://43142.diarynote.jp/200602101812050000/
http://43142.diarynote.jp/200801290949320000/
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http://43142.diarynote.jp/201202071446266092/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
▶過去の、チャカ・カーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121525370000/
http://43142.diarynote.jp/201201131546344144/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409111424501752/
<今日の、映像>
ホセ・ジェイムズはパフォーマンスをする前に、前回公演の最後に歌ってもいるサム・クックの「ア・チェンジ・イズ・ゴン・カム」をかけて、一遍の映像を流す。人々(ミュージシャンもいたな)が思い思いの言葉(それは総じて、人と人の繋がりの大切さを示唆するもの)を記したボードを持つ絵が繋がっているもの。次作のテーマはそれに重なるのだろうか。
シンガー/シンセシザー・ヴァイブラフォン奏者のロイ・エアーズ((2000年3月23日、2002年8月11日2004年3月10日2008年7月10日、2014年7月19日)は今回、とっても元気だった。実は彼、モーリス・ホワイトより1歳年上なのか。少なくても前回より、歌声がよく出ていて、シンセサイザー・ヴァイブラフォンを弾く頻度も高かった。サイド・ヴォーカル、キーボード、エレクトリック・ベース、ドラムというバンドの演奏陣もいい感じで御大を盛り上げていました。南青山・ブルーノート青山、ファースト・ショウ。
▶過去の、エアーズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200403101442170000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080710
http://43142.diarynote.jp/201407221705302936/
<今日の、考察>
少し大雑把になりすぎてはいるが。ロイ・エアーズは米国ジャズ/ジャズ・マンの底知れなさを、どこか出し続けていると思う。1963年のアルバム・デビュー当初はまっとうな西海岸の純ジャズ・ヴァイヴ奏者。それがジャズのカタチがだいぶ変わってきた1960年代下半期に入ると、彼も動き始める。かなりポップ&サイケ情緒も持つ『Stoned Soul Picnic』(アトランティック、1968年)のジャケットはまるで当時のスライ&ザ・ファミリー・ストーンだと言うのはともかく、自己バンドのユキビティを名乗るようになった1971年作以降はヴォーカルも偏重し、かなりソウル/ファンクに近づいた表現(そこにうっすらとジャジー気分が入るのが気持ちいい)を志向するようになる。彼の場合、モダン・ジャズの世界において傍系の楽器であったヴァイブラフォンが持ち楽器であったというのは変化の志向しやすさを導いたとは言えるわけだが。その路線の完成曲の一つがインコニート(2002年12月20日、2006年9月3日、2011年3月31日、2015年9月27日)のカヴァーでも知られる1976年曲「エヴリバディ・ラヴズ・ザ・サンシャイン」であったろう。また、彼は1980年にはフェラ・クティとの双頭名義作もきっちり作っているのだから、(レスター・ボウイは1977年ぐらいにクティに興味を持ちラゴスに出向いたりもしているが)そのアンテナの持ちようには舌をまいてしまう。そして、ぼくはその奥に、一部のジャズ・マンが抱えていた不思議なスケール感や好奇心の在り処を見て、頷いてしまうのだ。
そして、2月3日に亡くなったE.W.&F.(2006年1月19日、2012年5月17日)を率いたモーリス・ホワイト(彼は1941年生まれ)にも同様の得体の知れないジャズ・マンの宇宙のようなものを見てしまう。ジャズ・ドラマーを志向した彼のシカゴ時代の一番大きな仕事はラムゼイ・ルイス・トリオだった。だが、1960年代後半に彼は新たな時代を見据え、ジャジー・ソウル・バンドであるE.W.&F.を結成し、1972年には更なる音楽性の飛躍を求めて彼はLAに拠点を移す。うぬ、そこらあたりの勘のあり様はすごい。で、ホワイトの場合もっとすごいのは、ジャズがかつてのアフリカン・アメリカンにとって一番の創造性発揮の結果であることをふまえ、1970年代に同様のことをとげるためにはと考えた結果、あの洗練の塊のような精緻にしてスケールの大きなポップ表現を求めたこと。1970 年代中期のあの常規を逸した構築感やメロディアスさに触れると、ぼくはモーリスが黒人の優位性を知らしめるためにはザ・ビートルズに匹敵するようなビート・ポップを作り上げなくてはならないと考えていたとしか思えない。そして、そのクールな動きを導いたのは彼が内に抱えていたリアルな、全盛期のジャズを知る一部の人だけが持ち得た飛躍力であったと思う。そんな彼には、個人的な思い出もいくつかある。まだ健在だった1995年の日本ツアーに同行したり(http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/ 参照)、その何年か後にLAの彼のスタジオで取材したり。どうぞ、安らかに。あなたはあまりにデカいものを米国音楽界に残した。
2月6日には、洒脱ジャジー・ポッパーのダン・ヒックスも亡くなった。ああ、彼もホワイトと同じ1941年生まれだ。ヒックスが12月9日生まれで、ホワイトが12月19日生まれか。ヒックスのライヴを見たのは3回(2001年2月14日、2009年5月27日、2010年6月18日)、やはり見たライヴのことをこうして書き溜めておくのはアリだと思う。ここのとろ、鬼籍入りする有名ミュージシャンが続いているが多いが、前にも書いたことがあるように、それだけ今に連なるポップ・ミュージックが出て来て時間が経つ(やはり、都合良く解釈すれば20世紀はポップ・ミュージックの世紀であったのかな)ようになったのだから、それは避けられないことであるのだと思う。
▶過去の、インコグニート/ブルーイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/201104041101072561/
http://43142.diarynote.jp/201306190743528192/
http://43142.diarynote.jp/201507110856518338/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、E.W.&.F.
http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/
http://43142.diarynote.jp/201205301252113538/
▶過去の、ダン・ヒックス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200906051613277417/
http://43142.diarynote.jp/201006200650338483/
▶過去の、エアーズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200403101442170000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080710
http://43142.diarynote.jp/201407221705302936/
<今日の、考察>
少し大雑把になりすぎてはいるが。ロイ・エアーズは米国ジャズ/ジャズ・マンの底知れなさを、どこか出し続けていると思う。1963年のアルバム・デビュー当初はまっとうな西海岸の純ジャズ・ヴァイヴ奏者。それがジャズのカタチがだいぶ変わってきた1960年代下半期に入ると、彼も動き始める。かなりポップ&サイケ情緒も持つ『Stoned Soul Picnic』(アトランティック、1968年)のジャケットはまるで当時のスライ&ザ・ファミリー・ストーンだと言うのはともかく、自己バンドのユキビティを名乗るようになった1971年作以降はヴォーカルも偏重し、かなりソウル/ファンクに近づいた表現(そこにうっすらとジャジー気分が入るのが気持ちいい)を志向するようになる。彼の場合、モダン・ジャズの世界において傍系の楽器であったヴァイブラフォンが持ち楽器であったというのは変化の志向しやすさを導いたとは言えるわけだが。その路線の完成曲の一つがインコニート(2002年12月20日、2006年9月3日、2011年3月31日、2015年9月27日)のカヴァーでも知られる1976年曲「エヴリバディ・ラヴズ・ザ・サンシャイン」であったろう。また、彼は1980年にはフェラ・クティとの双頭名義作もきっちり作っているのだから、(レスター・ボウイは1977年ぐらいにクティに興味を持ちラゴスに出向いたりもしているが)そのアンテナの持ちようには舌をまいてしまう。そして、ぼくはその奥に、一部のジャズ・マンが抱えていた不思議なスケール感や好奇心の在り処を見て、頷いてしまうのだ。
そして、2月3日に亡くなったE.W.&F.(2006年1月19日、2012年5月17日)を率いたモーリス・ホワイト(彼は1941年生まれ)にも同様の得体の知れないジャズ・マンの宇宙のようなものを見てしまう。ジャズ・ドラマーを志向した彼のシカゴ時代の一番大きな仕事はラムゼイ・ルイス・トリオだった。だが、1960年代後半に彼は新たな時代を見据え、ジャジー・ソウル・バンドであるE.W.&F.を結成し、1972年には更なる音楽性の飛躍を求めて彼はLAに拠点を移す。うぬ、そこらあたりの勘のあり様はすごい。で、ホワイトの場合もっとすごいのは、ジャズがかつてのアフリカン・アメリカンにとって一番の創造性発揮の結果であることをふまえ、1970年代に同様のことをとげるためにはと考えた結果、あの洗練の塊のような精緻にしてスケールの大きなポップ表現を求めたこと。1970 年代中期のあの常規を逸した構築感やメロディアスさに触れると、ぼくはモーリスが黒人の優位性を知らしめるためにはザ・ビートルズに匹敵するようなビート・ポップを作り上げなくてはならないと考えていたとしか思えない。そして、そのクールな動きを導いたのは彼が内に抱えていたリアルな、全盛期のジャズを知る一部の人だけが持ち得た飛躍力であったと思う。そんな彼には、個人的な思い出もいくつかある。まだ健在だった1995年の日本ツアーに同行したり(http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/ 参照)、その何年か後にLAの彼のスタジオで取材したり。どうぞ、安らかに。あなたはあまりにデカいものを米国音楽界に残した。
2月6日には、洒脱ジャジー・ポッパーのダン・ヒックスも亡くなった。ああ、彼もホワイトと同じ1941年生まれだ。ヒックスが12月9日生まれで、ホワイトが12月19日生まれか。ヒックスのライヴを見たのは3回(2001年2月14日、2009年5月27日、2010年6月18日)、やはり見たライヴのことをこうして書き溜めておくのはアリだと思う。ここのとろ、鬼籍入りする有名ミュージシャンが続いているが多いが、前にも書いたことがあるように、それだけ今に連なるポップ・ミュージックが出て来て時間が経つ(やはり、都合良く解釈すれば20世紀はポップ・ミュージックの世紀であったのかな)ようになったのだから、それは避けられないことであるのだと思う。
▶過去の、インコグニート/ブルーイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/201104041101072561/
http://43142.diarynote.jp/201306190743528192/
http://43142.diarynote.jp/201507110856518338/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、E.W.&.F.
http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/
http://43142.diarynote.jp/201205301252113538/
▶過去の、ダン・ヒックス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200906051613277417/
http://43142.diarynote.jp/201006200650338483/
SAUDE! SAUDADE...CARNAVAL2016
2016年2月11日 音楽 私用ありで遅れて会場に入り、4つの出演者のうち、後半の二つを見る。渋谷・クラブクアトロ。なんか華やいでいたなー、皆たのしそうだったなー、お祭りキブンあったなー。ちょうど20回を数えるという、J-ウェイヴの人気ブラジル音楽番組名を冠するこのイヴェントがしっかりと積み上げて来ている無形の何かを感じてしまったりして……。
カンタス村田とサンバマシーンズ(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年5月3日、2014年6月15日)改めカルナヴァケイションは、3人のサンバ・ダンサー付き。そのダンサーの羽のついた煌びやかな纏い物を見て、先日のニューオーリンズのインディン・ファンク・グループのチャ・ワ(2016年2月4日)のフロント陣の衣装を思い出す。つながりあるのか、ないのか?
グループ名が変わったのは昨年からだが、中身は変わらないわけで、つまりブラジル音楽要素を下敷きにする百花繚乱エンターテインメント・ポップを真っすぐに送り出す。途中で、3人のパーカション奏者たちをフィーチャーする場面があって、それは今回のイヴェントの主旨に沿ったものだろうが、楽しくも目新しかった。って、普段もそういうことやっているっけ? 新曲もあり。それは、いまだ週2でスタジオに練習で入っている彼らとしては当然か。
最後の出演者は、Saigenji(2006年6月27日、2007年11月27日、2009年3月14日, 2009年8月9日、2012年6月13日、2013年1月7日、2013年2月11日 、2013年4月12日、2014年2月9日)。リズム・セクションがついたトリオでのパフォーマンスで、後のほうは続々、先に出た出演者たちが加わる。宴、じゃ。カルナヴァケイションの管アレンジもやっているトロンボーン奏者の山田翔一(2012年2月3日)のまっとうなソロに触れ、もっとジャズのほうで勝負できるといいなと思った。
しかし、Saigenjiのオリジナル「ミュージック・ジャンキー」は奇跡的音楽讃歌曲だなあと、聞くたびに思う。話はズレるが、同様に降りて来たんだろうなあ、じい〜んとぼくがなってしまう名曲は、ANEIKY A GO GO!(2009年5月16日、2011年1月15日、2013年3月2日、2013年10月22日)の「星の下」であります。
▶過去の、カンタス村田とサンバマシーンズ関連
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
▶過去の、チャ・ワ
http://43142.diarynote.jp/201602050904482191/
▶過去の、Saigenji
http://43142.diarynote.jp/?day=20060627
http://43142.diarynote.jp/200711290932200000/
http://43142.diarynote.jp/200903161734533723/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090809
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201301151819527787/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
http://43142.diarynote.jp/?day=20130412
http://43142.diarynote.jp/?day=20140209
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/
▶過去の、山田翔一
http://43142.diarynote.jp/201202091202153702/
▶過去の、アニーキー・ア・ゴーゴー
http://43142.diarynote.jp/200905181017287290/
http://43142.diarynote.jp/201101171218542943/
http://43142.diarynote.jp/201303070813599854/
http://43142.diarynote.jp/201310241000242214/
<今日の、MC>
司会は、カルナヴァケイションの村田匠。少し前までリオに行っていたためもあるのか、なんか悪いモノ盛ったように元気だった(苦笑)。そんな彼の弟は、NECグリーンロケッツの有名ラグビー選手である村田穀さん。で、今ラグビーと言えば、ザ・インスペクター・クルーゾが頭に浮かぶ。彼らの新作『Rockfarmers』(Fuckthebassplayer,2016)に入っている「I’m A Japanese Mountain」というトホホな曲のヴィデオ・クリップ(https://youtu.be/cCHuiWf2ntY)には、本拠地が近くザ・インスペクター・クルーゾ(2010年5月7日、2012年10月4日、2014年7月25日、2014年11月20日)と懇意にしているスタド・モントワというラグビー・チームの選手たちが参加している。話はさらに飛ぶが、2007年から2012年にかけてそのチームの監督をやっていたのが元仏代表選手のマルク・ダル・マゾ。彼がスタド・モントワを離れたのは、日本代表ヘッドコーチについたエディ・ジョーンズから、スクラム専任コーチとして呼ばれたからだった。ようは、彼の尽力なくしては昨年のワールドカップの日本チームの快挙もなかったんじゃあ、なのですね。そして、代表に入っていたこともあるフランカーの村田弟もダル・マゾさんには世話になっているはずだ。
▶過去の、ザ・インスペクター・クルーゾ
http://43142.diarynote.jp/201005091451244918/
http://43142.diarynote.jp/201210061012387869/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140725
http://43142.diarynote.jp/201411211148399707/
カンタス村田とサンバマシーンズ(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年5月3日、2014年6月15日)改めカルナヴァケイションは、3人のサンバ・ダンサー付き。そのダンサーの羽のついた煌びやかな纏い物を見て、先日のニューオーリンズのインディン・ファンク・グループのチャ・ワ(2016年2月4日)のフロント陣の衣装を思い出す。つながりあるのか、ないのか?
グループ名が変わったのは昨年からだが、中身は変わらないわけで、つまりブラジル音楽要素を下敷きにする百花繚乱エンターテインメント・ポップを真っすぐに送り出す。途中で、3人のパーカション奏者たちをフィーチャーする場面があって、それは今回のイヴェントの主旨に沿ったものだろうが、楽しくも目新しかった。って、普段もそういうことやっているっけ? 新曲もあり。それは、いまだ週2でスタジオに練習で入っている彼らとしては当然か。
最後の出演者は、Saigenji(2006年6月27日、2007年11月27日、2009年3月14日, 2009年8月9日、2012年6月13日、2013年1月7日、2013年2月11日 、2013年4月12日、2014年2月9日)。リズム・セクションがついたトリオでのパフォーマンスで、後のほうは続々、先に出た出演者たちが加わる。宴、じゃ。カルナヴァケイションの管アレンジもやっているトロンボーン奏者の山田翔一(2012年2月3日)のまっとうなソロに触れ、もっとジャズのほうで勝負できるといいなと思った。
しかし、Saigenjiのオリジナル「ミュージック・ジャンキー」は奇跡的音楽讃歌曲だなあと、聞くたびに思う。話はズレるが、同様に降りて来たんだろうなあ、じい〜んとぼくがなってしまう名曲は、ANEIKY A GO GO!(2009年5月16日、2011年1月15日、2013年3月2日、2013年10月22日)の「星の下」であります。
▶過去の、カンタス村田とサンバマシーンズ関連
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
▶過去の、チャ・ワ
http://43142.diarynote.jp/201602050904482191/
▶過去の、Saigenji
http://43142.diarynote.jp/?day=20060627
http://43142.diarynote.jp/200711290932200000/
http://43142.diarynote.jp/200903161734533723/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090809
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201301151819527787/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
http://43142.diarynote.jp/?day=20130412
http://43142.diarynote.jp/?day=20140209
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▶過去の、山田翔一
http://43142.diarynote.jp/201202091202153702/
▶過去の、アニーキー・ア・ゴーゴー
http://43142.diarynote.jp/200905181017287290/
http://43142.diarynote.jp/201101171218542943/
http://43142.diarynote.jp/201303070813599854/
http://43142.diarynote.jp/201310241000242214/
<今日の、MC>
司会は、カルナヴァケイションの村田匠。少し前までリオに行っていたためもあるのか、なんか悪いモノ盛ったように元気だった(苦笑)。そんな彼の弟は、NECグリーンロケッツの有名ラグビー選手である村田穀さん。で、今ラグビーと言えば、ザ・インスペクター・クルーゾが頭に浮かぶ。彼らの新作『Rockfarmers』(Fuckthebassplayer,2016)に入っている「I’m A Japanese Mountain」というトホホな曲のヴィデオ・クリップ(https://youtu.be/cCHuiWf2ntY)には、本拠地が近くザ・インスペクター・クルーゾ(2010年5月7日、2012年10月4日、2014年7月25日、2014年11月20日)と懇意にしているスタド・モントワというラグビー・チームの選手たちが参加している。話はさらに飛ぶが、2007年から2012年にかけてそのチームの監督をやっていたのが元仏代表選手のマルク・ダル・マゾ。彼がスタド・モントワを離れたのは、日本代表ヘッドコーチについたエディ・ジョーンズから、スクラム専任コーチとして呼ばれたからだった。ようは、彼の尽力なくしては昨年のワールドカップの日本チームの快挙もなかったんじゃあ、なのですね。そして、代表に入っていたこともあるフランカーの村田弟もダル・マゾさんには世話になっているはずだ。
▶過去の、ザ・インスペクター・クルーゾ
http://43142.diarynote.jp/201005091451244918/
http://43142.diarynote.jp/201210061012387869/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140725
http://43142.diarynote.jp/201411211148399707/
ニューオーリンズは、いよいよマルディグラ期間の到来。それを伝えるかのように、マルディグラ・インディアンのチーフ筋を中央に立てたニューオーリンズ・ミュージックを聞かせるグループがやってきた。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
のっけから、セカンド・ラインのドラミング で始まり、わーい。主にMCを勤めていたドラムのジョー・ジェリーニがリーダーシップを取るグループで、例のマルディグラ・インディアンのアトラクティヴな衣装を身につけた2人をフロントに置く。リード・ヴォーカルとタンバリンのスパイボーイ・ジャーワン・ブードローとパーカッションとサブのヴォーカルを担当するビッグ・チーフ・ケントレル・ワトソン。もう少し歌えればなあと思わせるまだ二十歳のスパイボーイは、ザ・ワイルド・マグノリアスに入っていたモンク・ブードローの孫だそう。おお。
他に、スーザホン奏者のウェス・アンダーソンとオルガンのステフィン・マリノワスキ(彼も、まだ20代)、そしてニューオーリンズ在住歴20年のギタリストの山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日、2016年1月15日)が入る。かつて、その道の代表グループ、ザ・ワイルド・マグノリアスの音楽監督をしていた山岸(彼はザ・ワイルド・マグノリアスのお陰で、彼らが一時所属したブルーノートを通してグリーン・カードを取得できた)は時々チャ・ワのライヴに入っている順構成員なのだとか。だが、彼がいなければ日本公演は実現しなかったはずで、メンバー紹介のときは真打ちという感じでドラマーが彼を紹介する。
「アイコ・アイコ」、「シュー・フライ」、「ビッグ・チーフ」などザ・ワイルド・マグノリアスもやっていたニューオーリンズ・トラッディショナル系曲を笑顔でかます。楽しい。とともに、エンターテインメント性の奥からニューオーリンズたる普通じゃない流儀や味が押し寄せてくるわけであり……。
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm ザ・ワイルド・マグノリアス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm ギャラクティック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm ザ・ワイルド・マグノリス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330 パパ・グロウズ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/ 永井隆&ザ・ブルース・パワー(のゲスト)
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/ ウェスト・ロード・ブルーズ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/ ザ・ワイルド・マグノリアス
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/ ジョニー・ヴィダコヴィッチ主導子供音楽教室
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/ パパ・グロウズ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/ 山岸潤史&塩次伸二
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519 KANKAWA主体セッション
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727 パパ・グロウズ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804 ザ・ワイルド・マグノリアス
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/ ジョー・サンプル&ザ・クリオール・ジョー・バンド
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ジョー・サンプル&ザ・クリオール・ジョー・バンド、セッション
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/ チキンシャック
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/ シル・ジョンソン
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/ チキンシャック
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/ バンド・オブ・プレジャー
<今日の、会場>
会場に入ると、マルディグラの光りモノ、飾りモノを店員が思い思いに付けている。←マルディグラの期間中、ニューオーリンズではそれを付けた人であふれる。お店の人たちも、なんかみんな楽しそう。お客さんもネックレスとかつけている人がけっこういて、早めに来店した人にはくばっていたのかな。そして、ショウの終わりには、出演者がステージからそれらをお客に投げる。前にも書いたことがあるが、それはマルディグラのパレードのならわし。かつて、光りモノを受け取った女性のパレード観覧者はおっぱいを出さなくてはいけなかった。
▶過去の、マルディグラ期間のニューオーリンズ
http://43142.diarynote.jp/200702090041480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331460000/
▶過去の、マルディグラ・インディアンについて(ドナルド・ハリソン)
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
のっけから、セカンド・ラインのドラミング で始まり、わーい。主にMCを勤めていたドラムのジョー・ジェリーニがリーダーシップを取るグループで、例のマルディグラ・インディアンのアトラクティヴな衣装を身につけた2人をフロントに置く。リード・ヴォーカルとタンバリンのスパイボーイ・ジャーワン・ブードローとパーカッションとサブのヴォーカルを担当するビッグ・チーフ・ケントレル・ワトソン。もう少し歌えればなあと思わせるまだ二十歳のスパイボーイは、ザ・ワイルド・マグノリアスに入っていたモンク・ブードローの孫だそう。おお。
他に、スーザホン奏者のウェス・アンダーソンとオルガンのステフィン・マリノワスキ(彼も、まだ20代)、そしてニューオーリンズ在住歴20年のギタリストの山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日、2016年1月15日)が入る。かつて、その道の代表グループ、ザ・ワイルド・マグノリアスの音楽監督をしていた山岸(彼はザ・ワイルド・マグノリアスのお陰で、彼らが一時所属したブルーノートを通してグリーン・カードを取得できた)は時々チャ・ワのライヴに入っている順構成員なのだとか。だが、彼がいなければ日本公演は実現しなかったはずで、メンバー紹介のときは真打ちという感じでドラマーが彼を紹介する。
「アイコ・アイコ」、「シュー・フライ」、「ビッグ・チーフ」などザ・ワイルド・マグノリアスもやっていたニューオーリンズ・トラッディショナル系曲を笑顔でかます。楽しい。とともに、エンターテインメント性の奥からニューオーリンズたる普通じゃない流儀や味が押し寄せてくるわけであり……。
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm ザ・ワイルド・マグノリアス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm ギャラクティック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm ザ・ワイルド・マグノリス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330 パパ・グロウズ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/ 永井隆&ザ・ブルース・パワー(のゲスト)
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/ ウェスト・ロード・ブルーズ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/ ザ・ワイルド・マグノリアス
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/ ジョニー・ヴィダコヴィッチ主導子供音楽教室
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/ パパ・グロウズ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/ 山岸潤史&塩次伸二
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519 KANKAWA主体セッション
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727 パパ・グロウズ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804 ザ・ワイルド・マグノリアス
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/ ジョー・サンプル&ザ・クリオール・ジョー・バンド
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ジョー・サンプル&ザ・クリオール・ジョー・バンド、セッション
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/ チキンシャック
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/ シル・ジョンソン
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/ チキンシャック
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/ バンド・オブ・プレジャー
<今日の、会場>
会場に入ると、マルディグラの光りモノ、飾りモノを店員が思い思いに付けている。←マルディグラの期間中、ニューオーリンズではそれを付けた人であふれる。お店の人たちも、なんかみんな楽しそう。お客さんもネックレスとかつけている人がけっこういて、早めに来店した人にはくばっていたのかな。そして、ショウの終わりには、出演者がステージからそれらをお客に投げる。前にも書いたことがあるが、それはマルディグラのパレードのならわし。かつて、光りモノを受け取った女性のパレード観覧者はおっぱいを出さなくてはいけなかった。
▶過去の、マルディグラ期間のニューオーリンズ
http://43142.diarynote.jp/200702090041480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331460000/
▶過去の、マルディグラ・インディアンについて(ドナルド・ハリソン)
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
ローガン・リチャードソン。ピー・ウィー・エリス・ファンク・アセンブリー
2016年2月3日 音楽 まず、南青山・ブルーノート東京で、1980年ミズーリ州カンザス・シテイ生まれで、現在はパリに住むアルト・サックス奏者のリーダー・グループの実演を見る。この2月から、ブルーノート東京は開演時間が30分早まった。
ニュー・スクールでグレッグ・オズビーに教えをこい(すると、新作『シフト』へのジェイソン・モラン〜2007年1月16日、2007年1月17日、2015年1月20日〜参加も納得。モランはオズビーのことを大恩人と感謝しているから)、その過去のアルバムを聞くと、かなり勇ましい音色のもと吹っ切れたジャズ・マンぶりを出しているが、リチャードソンの実演を聞いて再確認したのは、ジャズの担い手として実にまっとうな飛躍を抱えた演奏の手応え。しかも、そこには確かな技術に裏打ちされた美も持つのだから、これは大きくうなずく。こりゃ、彼の不伴奏のソロのパフォーマンスに接しても1時間弱はつき合えるかもなと思った。そんなわけなので、比較的普通のサウンドのもとブロウしても彼は輝けるとも思うのだが、このアフリカ系アメリカ人はそっちのほうにも、完全に成功しているとは言えないが自分のツっぱりやストラグルを投影しようとする。
バンドはいちおう純ピアノ・トリオ+エレクトリック・ギターという編成で、皆非アフリカ系の在ニューヨーカー。リチャードソンの『シフト』はパット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日)がギターを弾いていたが、その代役はマイク・モレーノ(2008年11月22日、2013年9月11日、2015年11月10日)。他に、おタク学生風情で昨年の狭間美帆(2014年7月10日、2015年10月15日)のアルバムにも参加していたサム・ハリス(ピアノ)、テイラー・アイグスティ(2009年6月24日、2013年2月2日、2013年3月19日、2013年9月11日、2015年11月10日)やウォルター・スミスⅢ(2009年3月26日、2015年11月10日)のリーダー作に関与しているアコースティック・ベーシストのハリッシュ・ラグハヴァン、外見が生理的に汚いドラマーのトミー・クラインという面々。みんな、若手というに相応しい顔つきなり。
で、一致団結して、なんでこんなに暗い、難しいブツをやるのかあーと思わずにはいられない曲の土台をだす。拍子もとっても拾いにくいもので、よくもまあ……。逆引き的にそれはサイドマンの腕のたち具合や、リチャードソンの確かな奏者鑑定眼を伝えもするのだが、モレノのぼくの好みからは離れる響き系ギターの利き具合もあって、根暗なほうに行き過ぎではないかとぼくは思った。が、存分に今のもう一つのリアル・ジャズを求める澄んだ気持ちは望外にあふれていたわけで、やはり注視はしたいな。
▶過去の、ジェイソン・モラン
http://43142.diarynote.jp/200701201417260000/
http://43142.diarynote.jp/200701201418210000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150120
▶過去の、マイク・モレーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20081122
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、狭間美帆
http://43142.diarynote.jp/201407111305232157/
http://43142.diarynote.jp/201510181000334516/
▶過去の、ウォルター・スミスⅢ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
▶過去の、テイラー・アイグスティ
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201303221327416224/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
そしたら、次はゆるゆる〜。深刻さゼロで、寛ぎ度100%。JBズやP-ファンク(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日)の得難いブラス・セクション音を担い、いろんなリーダー作を出しているテナー・サックス奏者のピー・ウィ・エリス(2005年9月24日、2007年9月13日、2008年4月1日、2012年4月9日、2012年11月21日、2013年7月4日)のショウを丸の内・コットンクラブで見る。
こちらの同行者は、英国人と米国人のちゃんぽん。1990 年代にUKジャズが話題になったころ、米国GRPからリーダー作を出したこともあるギタリストのトニー・レミー(2013年8月24日)、そしてギャレス・ウィリアムス(電気ピアノ、オルガン)の2人は英国人。ベースはラッド(2007年9月6日、2008年4月1日、2012年10月29日)のバンドにいたこともあるドゥエイン・ピート。そして、ドラマーのジョン・メイダーはオークランド生まれなので、リズム・セクションはベイ・エリア・ファンク系と言っていいのかもしれない。レミー、ウィリアムス、メイダーはエリスの過去作に入っていたことがる。
難しいことは考えず、大雑把にくくればファンク・フュージョンを悠々送り出す。今回はシンガーが同行していないこともあり、最後のほうはエリスは歌う。カリビアンぽい曲ではいろいろとお客の唱和を促し、最後の2曲はJB(2000年8月5日)のカヴァーで、エリスは歌う。そしたら、味はあるけど、とっても下手でどっひゃーとなる。メイシオ・パーカー1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日。2015年7月27日)とはえらい違いだあ。彼は延々とパーラメントの「P-ファンク」の歌詞を呪文のように唱える箇所もあり。
▶過去の、ピー・ウィー・エリス
http://43142.diarynote.jp/?day=20050924
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/200804030050390000/
http://43142.diarynote.jp/201204150858456025/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
http://43142.diarynote.jp/201307071319405650/
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日
▶過去の、ジョージ・クリントン/P-ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
http://43142.diarynote.jp/201504131109395934/
▶過去の、トニー・レミー
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
▶過去の、ラッド
http://43142.diarynote.jp/200709131136190000/
http://43142.diarynote.jp/200804030050390000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121029
▶過去の、メイシオ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130313320000/
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/200901221504141906/
http://43142.diarynote.jp/201002171552164447/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201508050852067247/
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日
<数日前の、メール>
昨年取材したフランスのオーウェル(2015年10月13日)のジェロームからメールが来る。彼の日本での模様を収めたショート・フィルムの案内で、ちょっとしたお土産とか書いてあるのだが、なんとぼくもちょい出て来た。ひゃは。。。
▶過去の、オーウェル
http://43142.diarynote.jp/201510180818151387/
ニュー・スクールでグレッグ・オズビーに教えをこい(すると、新作『シフト』へのジェイソン・モラン〜2007年1月16日、2007年1月17日、2015年1月20日〜参加も納得。モランはオズビーのことを大恩人と感謝しているから)、その過去のアルバムを聞くと、かなり勇ましい音色のもと吹っ切れたジャズ・マンぶりを出しているが、リチャードソンの実演を聞いて再確認したのは、ジャズの担い手として実にまっとうな飛躍を抱えた演奏の手応え。しかも、そこには確かな技術に裏打ちされた美も持つのだから、これは大きくうなずく。こりゃ、彼の不伴奏のソロのパフォーマンスに接しても1時間弱はつき合えるかもなと思った。そんなわけなので、比較的普通のサウンドのもとブロウしても彼は輝けるとも思うのだが、このアフリカ系アメリカ人はそっちのほうにも、完全に成功しているとは言えないが自分のツっぱりやストラグルを投影しようとする。
バンドはいちおう純ピアノ・トリオ+エレクトリック・ギターという編成で、皆非アフリカ系の在ニューヨーカー。リチャードソンの『シフト』はパット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日)がギターを弾いていたが、その代役はマイク・モレーノ(2008年11月22日、2013年9月11日、2015年11月10日)。他に、おタク学生風情で昨年の狭間美帆(2014年7月10日、2015年10月15日)のアルバムにも参加していたサム・ハリス(ピアノ)、テイラー・アイグスティ(2009年6月24日、2013年2月2日、2013年3月19日、2013年9月11日、2015年11月10日)やウォルター・スミスⅢ(2009年3月26日、2015年11月10日)のリーダー作に関与しているアコースティック・ベーシストのハリッシュ・ラグハヴァン、外見が生理的に汚いドラマーのトミー・クラインという面々。みんな、若手というに相応しい顔つきなり。
で、一致団結して、なんでこんなに暗い、難しいブツをやるのかあーと思わずにはいられない曲の土台をだす。拍子もとっても拾いにくいもので、よくもまあ……。逆引き的にそれはサイドマンの腕のたち具合や、リチャードソンの確かな奏者鑑定眼を伝えもするのだが、モレノのぼくの好みからは離れる響き系ギターの利き具合もあって、根暗なほうに行き過ぎではないかとぼくは思った。が、存分に今のもう一つのリアル・ジャズを求める澄んだ気持ちは望外にあふれていたわけで、やはり注視はしたいな。
▶過去の、ジェイソン・モラン
http://43142.diarynote.jp/200701201417260000/
http://43142.diarynote.jp/200701201418210000/
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▶過去の、マイク・モレーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20081122
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
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▶過去の、狭間美帆
http://43142.diarynote.jp/201407111305232157/
http://43142.diarynote.jp/201510181000334516/
▶過去の、ウォルター・スミスⅢ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
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▶過去の、テイラー・アイグスティ
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201303221327416224/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
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そしたら、次はゆるゆる〜。深刻さゼロで、寛ぎ度100%。JBズやP-ファンク(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日)の得難いブラス・セクション音を担い、いろんなリーダー作を出しているテナー・サックス奏者のピー・ウィ・エリス(2005年9月24日、2007年9月13日、2008年4月1日、2012年4月9日、2012年11月21日、2013年7月4日)のショウを丸の内・コットンクラブで見る。
こちらの同行者は、英国人と米国人のちゃんぽん。1990 年代にUKジャズが話題になったころ、米国GRPからリーダー作を出したこともあるギタリストのトニー・レミー(2013年8月24日)、そしてギャレス・ウィリアムス(電気ピアノ、オルガン)の2人は英国人。ベースはラッド(2007年9月6日、2008年4月1日、2012年10月29日)のバンドにいたこともあるドゥエイン・ピート。そして、ドラマーのジョン・メイダーはオークランド生まれなので、リズム・セクションはベイ・エリア・ファンク系と言っていいのかもしれない。レミー、ウィリアムス、メイダーはエリスの過去作に入っていたことがる。
難しいことは考えず、大雑把にくくればファンク・フュージョンを悠々送り出す。今回はシンガーが同行していないこともあり、最後のほうはエリスは歌う。カリビアンぽい曲ではいろいろとお客の唱和を促し、最後の2曲はJB(2000年8月5日)のカヴァーで、エリスは歌う。そしたら、味はあるけど、とっても下手でどっひゃーとなる。メイシオ・パーカー1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日。2015年7月27日)とはえらい違いだあ。彼は延々とパーラメントの「P-ファンク」の歌詞を呪文のように唱える箇所もあり。
▶過去の、ピー・ウィー・エリス
http://43142.diarynote.jp/?day=20050924
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/200804030050390000/
http://43142.diarynote.jp/201204150858456025/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
http://43142.diarynote.jp/201307071319405650/
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日
▶過去の、ジョージ・クリントン/P-ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
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▶過去の、トニー・レミー
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
▶過去の、ラッド
http://43142.diarynote.jp/200709131136190000/
http://43142.diarynote.jp/200804030050390000/
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▶過去の、メイシオ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
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▶過去の、JB
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<数日前の、メール>
昨年取材したフランスのオーウェル(2015年10月13日)のジェロームからメールが来る。彼の日本での模様を収めたショート・フィルムの案内で、ちょっとしたお土産とか書いてあるのだが、なんとぼくもちょい出て来た。ひゃは。。。
▶過去の、オーウェル
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ギタリストの助川太郎と、ドラム/パーカッションの芳垣安洋(2000年7月29日、2000年9月14日、2002年3月17日、2003年6月28日、2004年1月21日、2004年2月6日、2004年5月28日、2004年5月31日、2004年6月2〜3日、2004年10月10日、2004年11月17日、2004年11月19日、2005年2月19日、2005年7月29日,2005年9月6日、2005年9月17日、2005年11月15日、2006年7月7日,2006年12月3日、2007年1月27日、2009年7月26日,2006年8月27日、2007年10月17日、2009年10月8日、2011年3月2日、2013年2月19日、2013年8月29日、他)のデュオの演奏を聞く。 青山・プラッサオンゼ。
「ブラジルの抽象画」という表題がつけられる。が、ファースト・セットは、アルゼンチン曲、キューバの曲、ジャズ曲(セロニアス・モンクの「エヴィデンス」)と、まず続けられる。……なるほど、2人の演奏の流儀がブラジル音楽の襞を通っているということか。「エヴィデンス」は曲名聞かされないと、別のエッジの立った曲と思うよな。
横に鳴り物をいろいろ並べる芳垣はけっこう手でドラムを叩く場合もあり、マレットも用いる。けっこう、新鮮だな。結構、曲種、曲の流れで叩き方や手にする楽器をかえたりして、このデュオがそれなりの積み重ねを持つことが分る。
一方、助川はガット・ギターを手にしているのだが、要所では響く音をさーとインサートさせたり、ギター音にエフェクトをかけたり(それで、ビリンバウのような音を出したりもした)。そこらへん、それほど足でエフェクターをコントロールしている感じもなく、かなり不思議。そのオペレーションにはに小さな任天堂のゲーム器を用いていたようだが、いろいろと試行錯誤した末の、このパフォーマンスなのだろうな。
引き出し豊富にして、多彩。2人で変テコな口琴合戦になる場合もあり。笑った。
▶過去の、芳垣安洋
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm 29日、ROVO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm オーガニック・グルーヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm ONJQ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm ONJQ
http://43142.diarynote.jp/?day=20040121
http://43142.diarynote.jp/?day=20040206
http://43142.diarynote.jp/?day=20040610
http://43142.diarynote.jp/?day=20040611
http://43142.diarynote.jp/200411141142200000/
http://43142.diarynote.jp/200411231717590000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050219
http://43142.diarynote.jp/?day=20050906
http://43142.diarynote.jp/?day=20050729
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http://43142.diarynote.jp/?day=20060707
http://43142.diarynote.jp/?day=20060827
http://43142.diarynote.jp/200612060136540000/
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http://43142.diarynote.jp/200710181835010000/
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http://43142.diarynote.jp/201103040841482385/
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
<今日の、書籍>
デイヴィッド・リッツ渾身のアレサ・フランクリン評伝書の翻訳本「リスペクト」がシンコーミュージックから出た。立派(カヴァー写真を変えたのは、正解だな)、ものすごい文字量。こりゃ、うなる。昼間、脱臼しそうになりながら持ち運び、移動の際に読んだら、読むの夢中になり2度も電車を乗り過ごしてしまった。そう、もともと本を読まないが、だからぼくは本を持ち歩いてはいけないのだ。
「ブラジルの抽象画」という表題がつけられる。が、ファースト・セットは、アルゼンチン曲、キューバの曲、ジャズ曲(セロニアス・モンクの「エヴィデンス」)と、まず続けられる。……なるほど、2人の演奏の流儀がブラジル音楽の襞を通っているということか。「エヴィデンス」は曲名聞かされないと、別のエッジの立った曲と思うよな。
横に鳴り物をいろいろ並べる芳垣はけっこう手でドラムを叩く場合もあり、マレットも用いる。けっこう、新鮮だな。結構、曲種、曲の流れで叩き方や手にする楽器をかえたりして、このデュオがそれなりの積み重ねを持つことが分る。
一方、助川はガット・ギターを手にしているのだが、要所では響く音をさーとインサートさせたり、ギター音にエフェクトをかけたり(それで、ビリンバウのような音を出したりもした)。そこらへん、それほど足でエフェクターをコントロールしている感じもなく、かなり不思議。そのオペレーションにはに小さな任天堂のゲーム器を用いていたようだが、いろいろと試行錯誤した末の、このパフォーマンスなのだろうな。
引き出し豊富にして、多彩。2人で変テコな口琴合戦になる場合もあり。笑った。
▶過去の、芳垣安洋
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm 29日、ROVO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm オーガニック・グルーヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm ONJQ
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<今日の、書籍>
デイヴィッド・リッツ渾身のアレサ・フランクリン評伝書の翻訳本「リスペクト」がシンコーミュージックから出た。立派(カヴァー写真を変えたのは、正解だな)、ものすごい文字量。こりゃ、うなる。昼間、脱臼しそうになりながら持ち運び、移動の際に読んだら、読むの夢中になり2度も電車を乗り過ごしてしまった。そう、もともと本を読まないが、だからぼくは本を持ち歩いてはいけないのだ。
KAZEは日本人とフランス人が組んだ、変則クインテット。ピアノの藤井郷子(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2010年8月6日、2012年7月1日)、トランペットの田村夏樹(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2010年8月6日、2012年7月1日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、他)、トランペットのクリスチャン・プリュヴォ、ドラムのピーター・オリンズという編成による。現在ベルリンを拠点とする藤井/田村夫妻は藤井郷子オーケストラ ベルリンも持っているが、オリンズは2ドラムスの同オーケストラの一員でもあるよう。KAZEとしては3度目の来日となるかな? 今回は豪州ツアーを経ての、全7回の日本ツアーを持っている。
新宿・ピットイン 。おもしろかった。新鮮だった。ちゃんとフリー・ジャズのイディオムの積み重ねを内に持つ奏者たちが、それを踏まえつつ、しなやかにそこから一歩、二歩と踏み出そうとする集合表現が繰り広げられる。ゆえに、ちゃんと構成された部分(デュオになったりとかいった組み合わせの変化もいろいろと)もあり、接していて、ここはどーなっているんだろうと思いつつ、興味深く見れちゃう。けっこう構成された約束事はあるようだが、それを外したり、忘れちゃったりして、臨機応援に流れて行く部分も多々あるようだ。それから、少し電気エフェクトを噛ます箇所もあったかな。
2部ではアルト・サックスの坂田明(2006年8月8日、2008年9月25日、2009年7月19日、010年4月15日、2011年4月1日、2012年10月3日、2013年1月12日、2014年9月7日)が加わる。すると、4人が御大の世界にそうという所もあったろうが、また異なる集団規律や集団的発想のもと、音は生き物として沸き上がる。彼が入って、4人はとってもうれしそう。人と人の繋がりの妙と素敵が、いろいろと見えた。坂田明は例の和調ヴォーカルも繰り出しが、藤井郷子もアンコールでそれに対抗して同様の歌唱を披露。けっこう、歌うまそうだったな。
今を見据えた即興表現をぶちかまさんとする矜持と並外れた手腕、そして澄んだ心の様に、乾杯!
藤井と田村が持つ自己レーベルのリブラは設立20周年とか。これまで、40作ほどアルバムを出しているとか。今回、ライヴに来たお客さんにリブラのCD1枚をプレゼントというサーヴィスをやっていた。在庫整理をかねての、良かったら他のCDも1枚買ってネと言う企業努力ですね。多作家と知られる藤井は他のレーベルからもいろいろアルバムをだしていて、80作ほどリーダー作を持つようだ。
▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァオザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201008261616172628/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120701
▶過去の田村夏樹
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
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▶過去の、田村夏樹
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http://43142.diarynote.jp/?day=20040820 板橋文夫オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200410162220330000/ 板橋文夫オーケストラ
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▶過去の、坂田明
http://43142.diarynote.jp/200608091255180000/
http://43142.diarynote.jp/200809270215092074/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090719
http://43142.diarynote.jp/?day=20100415
http://43142.diarynote.jp/201104041101543361/
http://43142.diarynote.jp/201210060945309832/
http://43142.diarynote.jp/201301161544336447/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
<ここんところの、習慣>
だいたい電車があるうちに帰宅していることもあり、かなり早起き。目が醒める頃はまだ真っ暗だあ。まあ、陽が暮れたら机に向かわないと決めている身としては、仕事時間が増えるわけでもあり、それは心地よい。そして、8時ぐらいにえいやっとやるのは、家じゅうのカーテンをドバぁと開けること。そして、日光を最大限に室内に招き〜冬は本当に陽が入るよなあ〜、部屋に暖を取らせる。なんか、部屋が輝き、呼吸し出すような思いを得ちゃう? とともに、ぼくの身体もどんどん活性化するような思いを得る。と、この所作は、毎日晴天だから可能なこと。それから、ここのところなぜか毎日やっているのは、正午に少し散歩をすること。夜があまりに寒いものだから、気晴らしにそれをし、少しでもほがらかさを保てるようにしようという気持ちが引き金となっている。たぶん。いや、この中旬から急に寒くなって、けっこう参っているんだよなー。とにかく、晴天の日がつづきますように。→と、言いつつ、明日の天気予報は傘印がでている。
新宿・ピットイン 。おもしろかった。新鮮だった。ちゃんとフリー・ジャズのイディオムの積み重ねを内に持つ奏者たちが、それを踏まえつつ、しなやかにそこから一歩、二歩と踏み出そうとする集合表現が繰り広げられる。ゆえに、ちゃんと構成された部分(デュオになったりとかいった組み合わせの変化もいろいろと)もあり、接していて、ここはどーなっているんだろうと思いつつ、興味深く見れちゃう。けっこう構成された約束事はあるようだが、それを外したり、忘れちゃったりして、臨機応援に流れて行く部分も多々あるようだ。それから、少し電気エフェクトを噛ます箇所もあったかな。
2部ではアルト・サックスの坂田明(2006年8月8日、2008年9月25日、2009年7月19日、010年4月15日、2011年4月1日、2012年10月3日、2013年1月12日、2014年9月7日)が加わる。すると、4人が御大の世界にそうという所もあったろうが、また異なる集団規律や集団的発想のもと、音は生き物として沸き上がる。彼が入って、4人はとってもうれしそう。人と人の繋がりの妙と素敵が、いろいろと見えた。坂田明は例の和調ヴォーカルも繰り出しが、藤井郷子もアンコールでそれに対抗して同様の歌唱を披露。けっこう、歌うまそうだったな。
今を見据えた即興表現をぶちかまさんとする矜持と並外れた手腕、そして澄んだ心の様に、乾杯!
藤井と田村が持つ自己レーベルのリブラは設立20周年とか。これまで、40作ほどアルバムを出しているとか。今回、ライヴに来たお客さんにリブラのCD1枚をプレゼントというサーヴィスをやっていた。在庫整理をかねての、良かったら他のCDも1枚買ってネと言う企業努力ですね。多作家と知られる藤井は他のレーベルからもいろいろアルバムをだしていて、80作ほどリーダー作を持つようだ。
▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
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http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァオザーズ・オーケストラ
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▶過去の田村夏樹
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▶過去の、田村夏樹
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▶過去の、坂田明
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<ここんところの、習慣>
だいたい電車があるうちに帰宅していることもあり、かなり早起き。目が醒める頃はまだ真っ暗だあ。まあ、陽が暮れたら机に向かわないと決めている身としては、仕事時間が増えるわけでもあり、それは心地よい。そして、8時ぐらいにえいやっとやるのは、家じゅうのカーテンをドバぁと開けること。そして、日光を最大限に室内に招き〜冬は本当に陽が入るよなあ〜、部屋に暖を取らせる。なんか、部屋が輝き、呼吸し出すような思いを得ちゃう? とともに、ぼくの身体もどんどん活性化するような思いを得る。と、この所作は、毎日晴天だから可能なこと。それから、ここのところなぜか毎日やっているのは、正午に少し散歩をすること。夜があまりに寒いものだから、気晴らしにそれをし、少しでもほがらかさを保てるようにしようという気持ちが引き金となっている。たぶん。いや、この中旬から急に寒くなって、けっこう参っているんだよなー。とにかく、晴天の日がつづきますように。→と、言いつつ、明日の天気予報は傘印がでている。
ジョアンナ・ニューサム。ロイ・ハーグローヴ・クインテット
2016年1月27日 音楽 キリスト品川教会・グローリアチャペルで、別回路を自然体で持つシンガー・ソングライターのジョアンナ・ニューサム(2010年2月8日)を見る。フル・ハウス、立ち見が出ていた。
バンドでいろいろと楽器を持ち替えるライヴに悪いものはない。と、過去に書いたことがあるが、まさにニューサムのショウもそう。ハープとピアノの間を行き来しながら歌う当人は当然のこと、ライアン・フランチェスコーニ(この人だけは名前を知っている)はギターやバンジョー等複数の弦楽器や一部ピアノやカリンバなどを扱い、ドラマーはドラム・セットとキーボードを掛け持ちし、2人の女性はヴァイオリンやヴィオラやコーラスやキーボードなどを担当する。それが曲ごとに変わるのだから、興味深くてしょうがない。2曲続けて、同じ編成でやる場面はなかったのではないか。持ち楽器の変化は意図したものだろう。
ニューサムの物腰は優美、かつどこかおきゃん。こんなに生理的に弾けたというか、曲によってはケイト・ブッシュを想起させるような歌い方をしていたっけかと感じる。が、後で改めて2015年作を聞いてみたら、とくに1曲目はそういう感じなんだな。なんにせよ、いろんな音楽要素や経験を踏まえた、もう一つの風景を見せてくれるアメリカの音楽であるのは間違いない。彼女は途中、チューナーを用いてハープのチューニングをした。
▶過去の、ジョアンナ・ニューサム
http://43142.diarynote.jp/201002090914248826/
この晩はもう一つ、テキサス州出身トランペッター/フリューゲルホーン奏者であるロイ・ハーグローヴ(2003年2月18日、2003年9月21日、2004年12月2日、2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月24日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)のクインテット表現を聞く。ブルーノート東京(セカンド・ショウ)、こちらも盛況だった。
当人に加え、アルト・サックスのジャスティン・ロビンソン(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)、ピアノのサリヴァン・フォートナー(2010年5月30日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)、ベースのアミーン・サリーム(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)、ドラムのジェレミー・クレモンスという面々。ドラマー以外はここのところ、同じ奏者が起用されている。
トランペットとアルト・サックスの二管による、堂々のメインストリーム表現。ソロのあり方、バンド員の相互関係の取り方、レパートリーの持ち方、ジャズ・マンとしての矜持や韜晦の表れ方やエンターテインメント性の出し方……等々。前に彼のライヴの項で同様のことを書いたことがあるが、そうした様々な観点において、ストレート・アヘッドな王道ジャズ表現の“定点観測ユニット”とするべき質や手応えを、ハーグローヴ・カツテットは持つ。いやあ、頼もしい、尊い。実際、プロの奏者たちもお客のなかに散見されたな。
うち1曲はかなりアブストラクトな方向に出た曲をやって、その際のロビンソンの爆発方向に走らないソロはすごかった。ヤラれた。その曲のソロのとき、ハーグローヴはオーネット・コールマン(2006年3月27)の「テーマ・フロム・ア・シンフォニー」のテーマを歌い込む。うしし。それから、ハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日)の1974年エレクリック・ジャズ曲「アクチュアル・プルーフ」をやったのにはニヤニヤしちゃう。このとき急にバスドラがばかすかなり出して、笑った。この曲、昨年秋にはECM契約ピアニストのマルチン・ボシレフスキ(2005年10月26日、2015年9月24日)のトリオも演奏していた。来日アーティストの同曲のアコースティック版を、この半年の間にぼくは2度も聞いているのだな。ハンコックのアーティスト・パワーってすごい。
話は飛ぶが、ディアンジェロの『ヴードゥー』(ヴァージン、2000年)におけるヴェールのような魅惑的なホーン音はハーグローヴが作った。また、同作にはチャーリー・ハンター(1999年6月22日、2002年1月24日、2006年4月17日、2009年1月16日、2015年2月18日)も重要奏者として関与している。新作『ブラック・メサイア』でジャズ・マンを採用したと騒ぐ風潮もあるが、そうしたスタンスは14年前も同じ、いやもっとはっきりしていた。とともに、サウンドの突出性は『ヴィードゥ』のほうが上でしょう。
最後のほうは、例により、ハーグローヴはうれしそうにヴォーカルも取る。サム・クックの「スース・ミー」も披露。余芸には違いないが、どんどん堂々と歌うようになっているな。また、いつものようにたっぷりパフォーマンスし、90分越え。最後はハーグローヴとロビンソンが一緒に吹きながらステージをまず降り、以下時間差でピアノ、ベースと続く。そして、最後はドラマーのクレモンス君が残り、少しソロを披露した。彼えらが、こうエンディングをしたのは初めてですね。
▶過去の、ロイ・ハーグローヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm 18日、ディレクションズ・イン・ミュージック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm 21日
http://43142.diarynote.jp/200412111742300000/
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
▶過去の、ジャスティン・ロビンソン
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
▶過去の、サリヴァン・フォートナー
http://43142.diarynote.jp/201006071814015815/
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
▶過去の、アミーン・サリーム
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
▶過去の、オーネット・コールマン
http://43142.diarynote.jp/200603281335030000/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
▶過去の、マルチン・ボスレフスキ
http://43142.diarynote.jp/200511130011570000/
http://43142.diarynote.jp/201509250943244179/
▶︎過去の、チャーリー・ハンター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200604181149370000/
http://43142.diarynote.jp/200901171017206901/
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
<今日の、能書き>
上で触れたマルチン・ボスレフスキは『Spark of Life』(ECM、2014)でも「アクチュアル・プルーフ」を取り上げている。その理由は以下のとおり。
「僕たちもこんなにおもしろいものになるとは思いもしなかった。(電気のハンコックも好きなの?)聞いたよね。けっこう、フェンダー・ローズもきらいじゃない。あの音色は今も人気があるし、ちょっと弾こうかなと考えなくもない。でも、やはりピアノのはっきりした音が僕は好きだけどね」
バンドでいろいろと楽器を持ち替えるライヴに悪いものはない。と、過去に書いたことがあるが、まさにニューサムのショウもそう。ハープとピアノの間を行き来しながら歌う当人は当然のこと、ライアン・フランチェスコーニ(この人だけは名前を知っている)はギターやバンジョー等複数の弦楽器や一部ピアノやカリンバなどを扱い、ドラマーはドラム・セットとキーボードを掛け持ちし、2人の女性はヴァイオリンやヴィオラやコーラスやキーボードなどを担当する。それが曲ごとに変わるのだから、興味深くてしょうがない。2曲続けて、同じ編成でやる場面はなかったのではないか。持ち楽器の変化は意図したものだろう。
ニューサムの物腰は優美、かつどこかおきゃん。こんなに生理的に弾けたというか、曲によってはケイト・ブッシュを想起させるような歌い方をしていたっけかと感じる。が、後で改めて2015年作を聞いてみたら、とくに1曲目はそういう感じなんだな。なんにせよ、いろんな音楽要素や経験を踏まえた、もう一つの風景を見せてくれるアメリカの音楽であるのは間違いない。彼女は途中、チューナーを用いてハープのチューニングをした。
▶過去の、ジョアンナ・ニューサム
http://43142.diarynote.jp/201002090914248826/
この晩はもう一つ、テキサス州出身トランペッター/フリューゲルホーン奏者であるロイ・ハーグローヴ(2003年2月18日、2003年9月21日、2004年12月2日、2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月24日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)のクインテット表現を聞く。ブルーノート東京(セカンド・ショウ)、こちらも盛況だった。
当人に加え、アルト・サックスのジャスティン・ロビンソン(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)、ピアノのサリヴァン・フォートナー(2010年5月30日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)、ベースのアミーン・サリーム(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日)、ドラムのジェレミー・クレモンスという面々。ドラマー以外はここのところ、同じ奏者が起用されている。
トランペットとアルト・サックスの二管による、堂々のメインストリーム表現。ソロのあり方、バンド員の相互関係の取り方、レパートリーの持ち方、ジャズ・マンとしての矜持や韜晦の表れ方やエンターテインメント性の出し方……等々。前に彼のライヴの項で同様のことを書いたことがあるが、そうした様々な観点において、ストレート・アヘッドな王道ジャズ表現の“定点観測ユニット”とするべき質や手応えを、ハーグローヴ・カツテットは持つ。いやあ、頼もしい、尊い。実際、プロの奏者たちもお客のなかに散見されたな。
うち1曲はかなりアブストラクトな方向に出た曲をやって、その際のロビンソンの爆発方向に走らないソロはすごかった。ヤラれた。その曲のソロのとき、ハーグローヴはオーネット・コールマン(2006年3月27)の「テーマ・フロム・ア・シンフォニー」のテーマを歌い込む。うしし。それから、ハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日)の1974年エレクリック・ジャズ曲「アクチュアル・プルーフ」をやったのにはニヤニヤしちゃう。このとき急にバスドラがばかすかなり出して、笑った。この曲、昨年秋にはECM契約ピアニストのマルチン・ボシレフスキ(2005年10月26日、2015年9月24日)のトリオも演奏していた。来日アーティストの同曲のアコースティック版を、この半年の間にぼくは2度も聞いているのだな。ハンコックのアーティスト・パワーってすごい。
話は飛ぶが、ディアンジェロの『ヴードゥー』(ヴァージン、2000年)におけるヴェールのような魅惑的なホーン音はハーグローヴが作った。また、同作にはチャーリー・ハンター(1999年6月22日、2002年1月24日、2006年4月17日、2009年1月16日、2015年2月18日)も重要奏者として関与している。新作『ブラック・メサイア』でジャズ・マンを採用したと騒ぐ風潮もあるが、そうしたスタンスは14年前も同じ、いやもっとはっきりしていた。とともに、サウンドの突出性は『ヴィードゥ』のほうが上でしょう。
最後のほうは、例により、ハーグローヴはうれしそうにヴォーカルも取る。サム・クックの「スース・ミー」も披露。余芸には違いないが、どんどん堂々と歌うようになっているな。また、いつものようにたっぷりパフォーマンスし、90分越え。最後はハーグローヴとロビンソンが一緒に吹きながらステージをまず降り、以下時間差でピアノ、ベースと続く。そして、最後はドラマーのクレモンス君が残り、少しソロを披露した。彼えらが、こうエンディングをしたのは初めてですね。
▶過去の、ロイ・ハーグローヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm 18日、ディレクションズ・イン・ミュージック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm 21日
http://43142.diarynote.jp/200412111742300000/
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
▶過去の、ジャスティン・ロビンソン
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
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▶過去の、サリヴァン・フォートナー
http://43142.diarynote.jp/201006071814015815/
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▶過去の、アミーン・サリーム
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▶過去の、オーネット・コールマン
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▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
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▶過去の、マルチン・ボスレフスキ
http://43142.diarynote.jp/200511130011570000/
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▶︎過去の、チャーリー・ハンター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
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http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
<今日の、能書き>
上で触れたマルチン・ボスレフスキは『Spark of Life』(ECM、2014)でも「アクチュアル・プルーフ」を取り上げている。その理由は以下のとおり。
「僕たちもこんなにおもしろいものになるとは思いもしなかった。(電気のハンコックも好きなの?)聞いたよね。けっこう、フェンダー・ローズもきらいじゃない。あの音色は今も人気があるし、ちょっと弾こうかなと考えなくもない。でも、やはりピアノのはっきりした音が僕は好きだけどね」
クリス・デイヴ&ザ・ドラムヘッズ。ビーチ・ハウス
2016年1月25日 音楽 復活したディアンジェロ(2015年8月18日)に起用されたドラマー(2009年4月13日、2009年12月19日 、2010年12月16日、2012年9月21日、2013年9月28日、2015年8月18日)のリーダー公演。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。
やはりディアンジェロに重用されたギタリストのアイザイア・シャーキー(2012年9月21日、2013年9月28日、2015年8月18日)を擁する過去のリーダー公演と異なる編成を率いる。ベースのニック・マナック(2013年9月28日)、キーボードのボビー・スパークス(2007年12月13日、2012年12月5日)、トランペットのキーヨン・ハロルド(2014年1月10日)、今回が初来日という打楽器のフランク・モカという顔ぶれにてパフォーマンス。皆、アフリカ系だ。彼がキーボード奏者、トランペッター、パーカッション奏者を擁するのは、今回公演が初めてとなる。
頭と最後に、デイヴはステージ中央に立ち、謝辞をしつつメンバー紹介をする。そんなことするの、初めてのような。パっと見た目は眼鏡をかけた、只のあんちゃんだな。←彼一派が関わり、デイヴが制作者クレジットも1曲受けたアンダーソン・パークの2016年盤『Malib』(OBE)は今年のブラック ・ポップにおけるベスト10に入るかもだな……。で、オープナーはキーヨン・ハロルドの詠唱から始まるそれなりに構成を持つ曲で、セッション風でもあった過去の公演とは少し違うかも、と思わせたが……。徐々に、過去と似たような感じ、マイルス・デイヴィス、ジミ・ヘンドリックス、フェラ・クティらの曲のモチーフを繋ぎ、それでソロを取る……という、過去見せたパターンに近づく。だが、奏者の人数が多く、よりカラフルでもあり、なかなかに興味深い。
とともに、今回の現代ドラミングの匠のビートはガチでそれと重なるパーカッション音付きなので、違う感興を聞き手に与える。パーカッション奏者はラテンやブラジル系ではなく、完全にアフリカン・マナーで叩く。音がデカく、かなりガチンコな質感を持つ叩き手ナリ。それから、ドラムにおいて音によってはエフェクトが適切にかかっていたので、専任のエンジニアが同行していると思えた。デイヴのトレ—ドマークたる輪切りのシンバルは今回も並べるが、ほぼ使わず。ただし、隣りにいたモカは、その片方をよく使っていた。
スパークスはコルグのデジタル・キーボード以外はアナログ・シンセ、クラヴィネット(それで、ギターの音も引き受けていた)、オルガン、エレクトリック・ピアノはヴィンテージもの並べる。一度、彼が無伴奏のソロを取ったら、皆入れなくなり、長〜いソロ・パートとなる場面があって笑った。
▶過去の、クリス・デイヴ
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120921
http://43142.diarynote.jp/?day=20130928
▶過去の、アイザイア・シャーキー
http://43142.diarynote.jp/?day=20120921
http://43142.diarynote.jp/?day=20130928
http://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
▶過去の、ニック・マナック
http://43142.diarynote.jp/?day=20130928
▶過去の、ボビー・スパークス
http://43142.diarynote.jp/?day=20071213
http://43142.diarynote.jp/?day=20121205
▶過去の、キーヨン・ハロルド
http://43142.diarynote.jp/201401161534392423/
その後、渋谷O-イースト。結成10年、ここのところ数枚はサブ・ポップからプロデクツを出している、東海岸ボルチモアをベースとする女男ユニットのビーチ・ハウスを見る。2組前座出演者があったので、ばっちり見ることができた。
フランス出身であるヴィクトリア・ルグランはキーボードを弾きながら歌い(ギターを持って歌うことも)、アレックス・スカリーは黙々とギターを弾く(一部、鍵盤も)。そして、そこにサポートのベーシストとドラマーが加わる。髪が長いヴォクトリア嬢は弾けたキャラを表に出すときがあった。
しかし、海の家というグループ名はある意味、最高だな。晴れやかな部分はゼロ(照明も暗かった)。ひたすら、響き、漂う、淡〜いポップ・ロックを聞かせる。が、その“陰”な部分が今様な心象風景を浮かび上がらせるし、どこか記憶の底にあるむずむずをノックするところもある。ライヴではギター音が効いていて、もっとエッジィな部分を増幅させ出していたか。そういう部分も含めて、実演を見て、生理的な伸びやかさや健やかさも、ぼくは感じた。満場の客からの拍手も大きかった。しかし、場内の暖房、効き過ぎ。
たぶん新作曲中心、かつキャリアを伝える曲もあり。昼間に彼らのウェッブサイトを見たら、25日公演で聞きたい曲をリストのなかから3曲選んでというアンケート項目があった。←各公演ごとに、募っている。それ、活用されたのかな。
<今日の、献本>
高橋健太郎さんの小説「ヘッドフォン・ガール」(アルテス・パブリッシング刊)が送られてきた。おお。音楽の素敵と時空の旅と人間関係の綾をマジカルに交錯させる、冴えた長編。って、まだ読んではいないが。7、8年前に、この準備稿を本人からもらったことがあり、こりゃすげえと唸ったことがあったのだ。その後、時を経て、整理され直し、こうして形になったことを、心から喜ばしく思わう。大昔、小説第2弾にもう取りかかっていると言っていたと記憶するが。
▶過去の、高橋健太郎
http://43142.diarynote.jp/201105191057129864/
http://43142.diarynote.jp/201303260919193369/
やはりディアンジェロに重用されたギタリストのアイザイア・シャーキー(2012年9月21日、2013年9月28日、2015年8月18日)を擁する過去のリーダー公演と異なる編成を率いる。ベースのニック・マナック(2013年9月28日)、キーボードのボビー・スパークス(2007年12月13日、2012年12月5日)、トランペットのキーヨン・ハロルド(2014年1月10日)、今回が初来日という打楽器のフランク・モカという顔ぶれにてパフォーマンス。皆、アフリカ系だ。彼がキーボード奏者、トランペッター、パーカッション奏者を擁するのは、今回公演が初めてとなる。
頭と最後に、デイヴはステージ中央に立ち、謝辞をしつつメンバー紹介をする。そんなことするの、初めてのような。パっと見た目は眼鏡をかけた、只のあんちゃんだな。←彼一派が関わり、デイヴが制作者クレジットも1曲受けたアンダーソン・パークの2016年盤『Malib』(OBE)は今年のブラック ・ポップにおけるベスト10に入るかもだな……。で、オープナーはキーヨン・ハロルドの詠唱から始まるそれなりに構成を持つ曲で、セッション風でもあった過去の公演とは少し違うかも、と思わせたが……。徐々に、過去と似たような感じ、マイルス・デイヴィス、ジミ・ヘンドリックス、フェラ・クティらの曲のモチーフを繋ぎ、それでソロを取る……という、過去見せたパターンに近づく。だが、奏者の人数が多く、よりカラフルでもあり、なかなかに興味深い。
とともに、今回の現代ドラミングの匠のビートはガチでそれと重なるパーカッション音付きなので、違う感興を聞き手に与える。パーカッション奏者はラテンやブラジル系ではなく、完全にアフリカン・マナーで叩く。音がデカく、かなりガチンコな質感を持つ叩き手ナリ。それから、ドラムにおいて音によってはエフェクトが適切にかかっていたので、専任のエンジニアが同行していると思えた。デイヴのトレ—ドマークたる輪切りのシンバルは今回も並べるが、ほぼ使わず。ただし、隣りにいたモカは、その片方をよく使っていた。
スパークスはコルグのデジタル・キーボード以外はアナログ・シンセ、クラヴィネット(それで、ギターの音も引き受けていた)、オルガン、エレクトリック・ピアノはヴィンテージもの並べる。一度、彼が無伴奏のソロを取ったら、皆入れなくなり、長〜いソロ・パートとなる場面があって笑った。
▶過去の、クリス・デイヴ
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20120921
http://43142.diarynote.jp/?day=20130928
▶過去の、アイザイア・シャーキー
http://43142.diarynote.jp/?day=20120921
http://43142.diarynote.jp/?day=20130928
http://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
▶過去の、ニック・マナック
http://43142.diarynote.jp/?day=20130928
▶過去の、ボビー・スパークス
http://43142.diarynote.jp/?day=20071213
http://43142.diarynote.jp/?day=20121205
▶過去の、キーヨン・ハロルド
http://43142.diarynote.jp/201401161534392423/
その後、渋谷O-イースト。結成10年、ここのところ数枚はサブ・ポップからプロデクツを出している、東海岸ボルチモアをベースとする女男ユニットのビーチ・ハウスを見る。2組前座出演者があったので、ばっちり見ることができた。
フランス出身であるヴィクトリア・ルグランはキーボードを弾きながら歌い(ギターを持って歌うことも)、アレックス・スカリーは黙々とギターを弾く(一部、鍵盤も)。そして、そこにサポートのベーシストとドラマーが加わる。髪が長いヴォクトリア嬢は弾けたキャラを表に出すときがあった。
しかし、海の家というグループ名はある意味、最高だな。晴れやかな部分はゼロ(照明も暗かった)。ひたすら、響き、漂う、淡〜いポップ・ロックを聞かせる。が、その“陰”な部分が今様な心象風景を浮かび上がらせるし、どこか記憶の底にあるむずむずをノックするところもある。ライヴではギター音が効いていて、もっとエッジィな部分を増幅させ出していたか。そういう部分も含めて、実演を見て、生理的な伸びやかさや健やかさも、ぼくは感じた。満場の客からの拍手も大きかった。しかし、場内の暖房、効き過ぎ。
たぶん新作曲中心、かつキャリアを伝える曲もあり。昼間に彼らのウェッブサイトを見たら、25日公演で聞きたい曲をリストのなかから3曲選んでというアンケート項目があった。←各公演ごとに、募っている。それ、活用されたのかな。
<今日の、献本>
高橋健太郎さんの小説「ヘッドフォン・ガール」(アルテス・パブリッシング刊)が送られてきた。おお。音楽の素敵と時空の旅と人間関係の綾をマジカルに交錯させる、冴えた長編。って、まだ読んではいないが。7、8年前に、この準備稿を本人からもらったことがあり、こりゃすげえと唸ったことがあったのだ。その後、時を経て、整理され直し、こうして形になったことを、心から喜ばしく思わう。大昔、小説第2弾にもう取りかかっていると言っていたと記憶するが。
▶過去の、高橋健太郎
http://43142.diarynote.jp/201105191057129864/
http://43142.diarynote.jp/201303260919193369/
ジェイムス・チャンス
2016年1月24日 音楽 NYアンダーグラウンド・シーンの妙なる素敵を1980年代前半に伝えたチャンス(2005年7月16日、2010年5月19日)の5年強ぶりの来日公演は、南青山・ブルーノート東京。最終日のファースト・ショウを見たら、後追いと思われる年齢層の客が主であった。ヴォーカル/アルト・サックス/鍵盤の本人に加え、トランペット、キター(彼のみ、アフリカ系。物腰に風情あり)、ベース、ドラムというバンドがつく。
ギターのトーマス・ドンカーはザ・コントーションズ(チャンスの初期/黄金期のバンド)に在籍し、ジョー・ボウイのディーファンクとも掛け持ちしていたトーマス・ドンカー。彼はプーさん(1999年11月3日(2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日、2015年7月8日)が1980年代後期に組んでいた混沌ファンク・バンドのブギー・バンドのメンバーでもあったわけで……なんか、少し感無量。トエランペットのマック・ゴールホン(2014年1月25日、2014年1月28日)はハ—フ・ノート他からジャズ作をだすとともに、柔軟にNYのポップ/ダンス/ラテン録音にいろいろと関わっている人物。ドラムのリチャード・ドゥオーキンも1980年代頭のチャンス表現に関与していた。
今回、一応(ピアノが置いてある)ジャズ・クラブ公演ということで、それを考慮に入れたパフォーマンスを行なったのではないか? 実は初老のベース奏者はエレクトリックとアコースティック(頭の2曲とアンコールの、3曲)を弾き、オープナーはチャンスのスタンダードのピアノ弾き語り。バンド音がついた2曲目も「酒と薔薇の日々」をやはりピアノを弾きながら歌う。その際のピアノ演奏はイビツ、ではあるがキーボード演奏ほどはとっちらかっていない。また、過去の来日公演においては管奏者をバンドに入れることはなかったが、その編成(ゴールホンはビート・ナンバーでもけっこうカップを用いる演奏をしていた。あと、ほんの少し、チャンス調とも言えるひしゃげたキーボード演奏もした)もまたそう指摘できなくもない?
ベース奏者が電気ベースを手にする曲はこれまでのノリに近くなる。やはり、偉大な芸/回路あり。とくにJB調ビート(彼の曲のカヴァーもやった)・ミーツ・ラウンジ・リザースといった感じのものにはヒヒヒとなるとともに、チャンス表現は米国黒人音楽への耽溺をいかに白人として紐解き直すかという課題に臨んでいたのだと再確認させられもする。前回公演(2010年5月19日)のときに感じた、決着の着かないもどかしさのようなものはそれほど感じず。それは、例のタコ踊りもそうだが、エンターテインメントとして成り立つ感覚がデカかかったからだろうか。しかし、チャンスさん(1953年生まれです)の調子っ外れな歌は生理的に豪快であります。
▶過去の、ジェイムズ・チャンス
http://43142.diarynote.jp/200507200104370000/
http://43142.diarynote.jp/201005211249422393/
▶過去の、菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20041103
http://43142.diarynote.jp/201207031322126509/
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/
http://43142.diarynote.jp/201507091044561526/ インタヴュー
▶過去の、マック・ゴールホン(ラリー・ハーロウ同行)
http://43142.diarynote.jp/201401271737069409/
http://43142.diarynote.jp/201401291105093975/
<今日の、もーろく>
ぼくの席のすぐ後に座っていたのは、同業長身のHさん。なんか合図を送られた気がして、振り向くもぜんぜん彼だと分らず。この前、中目黒の飲み屋で偶然一緒になり(そのときも、最初は気付かなかった)、和気あいあいハシゴもしているのに。。終演後、席を立ったさい、彼を認知。すみません。その後、受け付け階のバーでも一緒になったが、横にいた女性が奥さんだと、また認知できず。彼女とは別に、代官山でのある乱暴なパーティでこの前ぐうぜん会って言葉をかわしていたのにー。でも、それは彼女も気付かなかったので、まあ良しとしよう。———で、知り合いの方に連絡デス。どこかで出会ったときにぼくに無視されても、それは悪意からではなく、単なるボケでありますので、失礼御免。
ギターのトーマス・ドンカーはザ・コントーションズ(チャンスの初期/黄金期のバンド)に在籍し、ジョー・ボウイのディーファンクとも掛け持ちしていたトーマス・ドンカー。彼はプーさん(1999年11月3日(2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日、2015年7月8日)が1980年代後期に組んでいた混沌ファンク・バンドのブギー・バンドのメンバーでもあったわけで……なんか、少し感無量。トエランペットのマック・ゴールホン(2014年1月25日、2014年1月28日)はハ—フ・ノート他からジャズ作をだすとともに、柔軟にNYのポップ/ダンス/ラテン録音にいろいろと関わっている人物。ドラムのリチャード・ドゥオーキンも1980年代頭のチャンス表現に関与していた。
今回、一応(ピアノが置いてある)ジャズ・クラブ公演ということで、それを考慮に入れたパフォーマンスを行なったのではないか? 実は初老のベース奏者はエレクトリックとアコースティック(頭の2曲とアンコールの、3曲)を弾き、オープナーはチャンスのスタンダードのピアノ弾き語り。バンド音がついた2曲目も「酒と薔薇の日々」をやはりピアノを弾きながら歌う。その際のピアノ演奏はイビツ、ではあるがキーボード演奏ほどはとっちらかっていない。また、過去の来日公演においては管奏者をバンドに入れることはなかったが、その編成(ゴールホンはビート・ナンバーでもけっこうカップを用いる演奏をしていた。あと、ほんの少し、チャンス調とも言えるひしゃげたキーボード演奏もした)もまたそう指摘できなくもない?
ベース奏者が電気ベースを手にする曲はこれまでのノリに近くなる。やはり、偉大な芸/回路あり。とくにJB調ビート(彼の曲のカヴァーもやった)・ミーツ・ラウンジ・リザースといった感じのものにはヒヒヒとなるとともに、チャンス表現は米国黒人音楽への耽溺をいかに白人として紐解き直すかという課題に臨んでいたのだと再確認させられもする。前回公演(2010年5月19日)のときに感じた、決着の着かないもどかしさのようなものはそれほど感じず。それは、例のタコ踊りもそうだが、エンターテインメントとして成り立つ感覚がデカかかったからだろうか。しかし、チャンスさん(1953年生まれです)の調子っ外れな歌は生理的に豪快であります。
▶過去の、ジェイムズ・チャンス
http://43142.diarynote.jp/200507200104370000/
http://43142.diarynote.jp/201005211249422393/
▶過去の、菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
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http://43142.diarynote.jp/201207031322126509/
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/
http://43142.diarynote.jp/201507091044561526/ インタヴュー
▶過去の、マック・ゴールホン(ラリー・ハーロウ同行)
http://43142.diarynote.jp/201401271737069409/
http://43142.diarynote.jp/201401291105093975/
<今日の、もーろく>
ぼくの席のすぐ後に座っていたのは、同業長身のHさん。なんか合図を送られた気がして、振り向くもぜんぜん彼だと分らず。この前、中目黒の飲み屋で偶然一緒になり(そのときも、最初は気付かなかった)、和気あいあいハシゴもしているのに。。終演後、席を立ったさい、彼を認知。すみません。その後、受け付け階のバーでも一緒になったが、横にいた女性が奥さんだと、また認知できず。彼女とは別に、代官山でのある乱暴なパーティでこの前ぐうぜん会って言葉をかわしていたのにー。でも、それは彼女も気付かなかったので、まあ良しとしよう。———で、知り合いの方に連絡デス。どこかで出会ったときにぼくに無視されても、それは悪意からではなく、単なるボケでありますので、失礼御免。
映画監督のジャック・ドワイヨンと女優/歌手のジェーン・バーキン(2007年11月20日、2011年4月6日)の娘さんのライヴを見る。2012年と昨年に仏ユニヴァーサル系からアルバムを、彼女はリリース。それらの収録曲は、すべて自身のオリジナルだ。バイオを見たら、女優業のほうが長い彼女は、映画「デルフォーヌの場合」(2000年10月16日)にも出ているのか。
南青山・ブルーノート東京。通常の2回ではなく1日1回のみで持たれたショウ、それもあってフル・ハウス。やはり、女性客が多い。皆フランス人のような、キーボード(なにげに、ヴィンテージものを並べていた)、ギター、ベース、ドラムからなるバンドとともに、90分ほどの実演を見せる。奏者たちの力量は確か。曲は短めのものだったので、結構な曲数を披露したのではなかったかな。彼女はギターを弾いて歌う曲も少しあり。終盤に電気ピアノの一人弾き語りもして、最後は客にシング・アロングを求めての生ギターの弾き語りでしめた。
痩身で伸長も高めのドワイヨンの雰囲気は、お洒落なロック姉ちゃん。33歳だからオールド・スクール調とも言えるわけだが、きっぱりスタイルを持っているとも思わせられるか。そんな彼女はMCも曲の歌詞も英語で進めるわけだが、曲はみんなマイナー・キーの暗い曲。それを彼女は低目の嗄れた、ときにシアトリカルとも言える歌唱方も介して歌って行く。途中から、生理としてのブルージーさを感じ、彼女は自分なりのブルースを紡いでいると思わずにはいられなかった。それ、歌詞を吟味すると、また見解が変わるかもしれませんが。
一方、MCをやっているときは、いい人、まっとうな人、開かれた人オーラが横溢。純にうれしそうで、本当に日本でパフォーマンスするのが夢だったみたいだな。
▶過去の、ジェーン・バーキン
http://43142.diarynote.jp/200711290929560000/
http://43142.diarynote.jp/201104091623415118/
▶過去の、映画「デルフォーヌの場合」
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
<今日の、指摘>
ドワイヨンの無頼漢的な、飾らずも男っぽいパフォーマンスは、ジェンダーを巧みに用いた母親に対する反発があるのでは……。と、終演後流れた先で、そのパフォーマンスに大感激していた知人が言っておりました。
南青山・ブルーノート東京。通常の2回ではなく1日1回のみで持たれたショウ、それもあってフル・ハウス。やはり、女性客が多い。皆フランス人のような、キーボード(なにげに、ヴィンテージものを並べていた)、ギター、ベース、ドラムからなるバンドとともに、90分ほどの実演を見せる。奏者たちの力量は確か。曲は短めのものだったので、結構な曲数を披露したのではなかったかな。彼女はギターを弾いて歌う曲も少しあり。終盤に電気ピアノの一人弾き語りもして、最後は客にシング・アロングを求めての生ギターの弾き語りでしめた。
痩身で伸長も高めのドワイヨンの雰囲気は、お洒落なロック姉ちゃん。33歳だからオールド・スクール調とも言えるわけだが、きっぱりスタイルを持っているとも思わせられるか。そんな彼女はMCも曲の歌詞も英語で進めるわけだが、曲はみんなマイナー・キーの暗い曲。それを彼女は低目の嗄れた、ときにシアトリカルとも言える歌唱方も介して歌って行く。途中から、生理としてのブルージーさを感じ、彼女は自分なりのブルースを紡いでいると思わずにはいられなかった。それ、歌詞を吟味すると、また見解が変わるかもしれませんが。
一方、MCをやっているときは、いい人、まっとうな人、開かれた人オーラが横溢。純にうれしそうで、本当に日本でパフォーマンスするのが夢だったみたいだな。
▶過去の、ジェーン・バーキン
http://43142.diarynote.jp/200711290929560000/
http://43142.diarynote.jp/201104091623415118/
▶過去の、映画「デルフォーヌの場合」
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
<今日の、指摘>
ドワイヨンの無頼漢的な、飾らずも男っぽいパフォーマンスは、ジェンダーを巧みに用いた母親に対する反発があるのでは……。と、終演後流れた先で、そのパフォーマンスに大感激していた知人が言っておりました。
バンダ・マグダ。ジョディ・ワトリー
2016年1月19日 音楽 まず、丸の内・コットンクラブで、NYベースの多国籍グループを見る。ギリシア人シンガー/アコーディオン奏者のマグダ・ヤニクゥが率いる広角型の技あり大人ポップ・ユニットで、ヴァイブラフォンの三村未佳、パーカッションの小川慶太(2014年8月3日)とマルセロ・ウォロスキ、ギターのイオグナシオ・エルナデス、ベースのアンドレス・ロトミストロフスキというアルバム『イェラキナ』に参加している面々が同行。スナーキー・パピーのベーシストであるマイケル・リーグがグループ結成時から親身に関わっていて、その2作目『イェラキナ』もプロデューサー関与している。
その『イェラキナ』はブラジル曲、コロンビア曲、ギリシャのトラッド、米シドニー・ベシエ曲、メキシコ曲(カエターノ・ヴェローゾ〜2005年5月23日〜のカヴァーでも知られる「ククルクク・パロマ」)などの曲を、視点アリでカヴァーしたアルバム(とうぜん、いろんな言語で歌われる)だったが、そのファースト『Amour, T’E La?』は仏語で歌う自作曲で固めたアルバムで、ショウではフランス語で歌われる曲もあった。2作目に入っていたルイス・ゴンザーガ(http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/ を参照のこと)曲のカヴァーは、やはりアコーディオンを手にして歌うだけに妙に合う。また、「おいしい水」の改変ヴァージョンも披露した。すでに録音済みの新作は再びオリジナル曲をやっているよう。
それにしても、マグダ・ヤニクゥの個の立ったアピール力はちょっとしたもの。アコーディオンは成人になってから手にしたようだが、堂にいるし、その弾き語りは目を引く。そんな彼女を持ち上げる演奏陣(ギタリスト以外は、コーラスも付ける)は本当に気の知れた仲間といった感じで、非米国要素もいろいろ入った間と流動性を持つサウンドを送り出す。ゆえにアルバムだと、趣味の良い洒脱さを聞き手に感じさせもするのだが、彼女の持ち味が直截に出る実演だともっと素の力強さや人間性の謳歌のようなものが前に出ていた。
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
▶過去の、カエターノ・ヴェローゾ
http://43142.diarynote.jp/200506021846130000/
その後は、六本木・ビルボードライブ東京(セカンド・ショウ)で、ジョディ・ワトリー(2011年2月11日)のショウを見る。<シャラマー リローデット>とタイトルされたパフォーマンス(2015年から、そのパッケージでツアーをしているよう)で、ハワード・ヒューエットとジェフリー・ダニエル役ということか、2人の若い男性ダンサー(一人は5分の1ほどで、リード・ヴォーカルも取る)が彼女を挟むように前に立つ。
基本、ワトリーに関しての印象は前回と重なる。ようは接していて、悪い感情は沸かない。髪型と体形と心意気の迸り具合で、今回はチャカ・カーン(2003年10月10日、2008年6月5日、2012年1月10日、2014年9月6日、2014年9月10日)を少し思い出させるところがあった。嘘? 披露したのはとうぜんシャラマー期の曲だったのだろうけど、終盤男性2人が退いたときは、ソロになってからの曲を歌ったのかな。
驚いたのは、ギター、キーボード、ベース、ドラムという編成のバンドの良さ。各奏者間の音バランスも良く、これは出色のバンド音だと、ぼくは頷いた。それから、ショウが終わったのは、23時20分過ぎ。出し惜しみしません、たっぷり楽しませます、という心意気を感じずにはいられなかったなー。
▶過去の、ジョディ・ワトリー
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
▶過去の、チャカ・カーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121525370000/
http://43142.diarynote.jp/201201131546344144/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409111424501752/
<今日の、ヤニクゥと『Dreamii』>
昼間晴天、陽が部屋に差し込んで気持ちよい。ああいったい、昨日の東京を混乱に陥れた雪、豪雨はなんだったのか? 雪の日は外に出ずに家でのうのうとできて幸せだな〜といつもは非勤め人の幸福を味わっていたのだが、昨日はよんどころのない、人として絶対はずせない用事があり、朝から武蔵野のほうにでかけ、いろいろと移動もし、何かと大変だった。ふう。
ライヴ前に、ヤニクゥ嬢に楽屋でインタヴューをする。彼女、ショートのゴム長靴を履いていた。昨日の天候を受けて、日本で購入したのかな。そんな彼女は溌剌、元気一杯の、とっても気持ちのある人。ギリシャ人のイメージが変わるかも? って、ギリシャ人とちゃんと向き合ったのは今回が初めてだが。彼女、5カ国語に対応できるそうだ。
その際、同行していた三村未佳さんから、2014年リリースの彼女のリーダー作『Dreamii』(S.M.Music.E. Company) をいただく。趣向とメロディ性を秤にかけた自作曲ですべて固めた、ヴァイブラフォンやマリンバなど鍵盤打楽器の細やかにして闊達な演奏を中央に置く全インスト(もちろん、彼女のソロはいろいろ聞けます)の作品。ジャケット・カヴァーはシロフォンを抱えた彼女の写真が用いられている。同作は、彼女とともにマンダ・ヤニクゥとスナーキー・パピーのマイケル・リーグがプロデューサーを務めている。オーガニックな方向性を持つサウンドが付けられているが、リーグは主アレンジャーとしても名が出ている。また、アルバムにはスナーキー・パピーの他のメンバーや小川慶太(彼もバークリー音大出。スナーキー・パピーにも入ってもいる)らも参加し、ヤニクゥがアコーディオンを弾く曲(「Reverie」という、記憶の底にある何かを拾いあげんとするかのような生理的に甘美なメロディアス曲)もある。彼女とマグダ・ヤニクゥはバークリー音楽大学で出会って以来、ずっと密な関係を続けているんだとか。『Dreamii』にはファミリアなミュージシャン・サークルの綾のようなものも見える。
その『イェラキナ』はブラジル曲、コロンビア曲、ギリシャのトラッド、米シドニー・ベシエ曲、メキシコ曲(カエターノ・ヴェローゾ〜2005年5月23日〜のカヴァーでも知られる「ククルクク・パロマ」)などの曲を、視点アリでカヴァーしたアルバム(とうぜん、いろんな言語で歌われる)だったが、そのファースト『Amour, T’E La?』は仏語で歌う自作曲で固めたアルバムで、ショウではフランス語で歌われる曲もあった。2作目に入っていたルイス・ゴンザーガ(http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/ を参照のこと)曲のカヴァーは、やはりアコーディオンを手にして歌うだけに妙に合う。また、「おいしい水」の改変ヴァージョンも披露した。すでに録音済みの新作は再びオリジナル曲をやっているよう。
それにしても、マグダ・ヤニクゥの個の立ったアピール力はちょっとしたもの。アコーディオンは成人になってから手にしたようだが、堂にいるし、その弾き語りは目を引く。そんな彼女を持ち上げる演奏陣(ギタリスト以外は、コーラスも付ける)は本当に気の知れた仲間といった感じで、非米国要素もいろいろ入った間と流動性を持つサウンドを送り出す。ゆえにアルバムだと、趣味の良い洒脱さを聞き手に感じさせもするのだが、彼女の持ち味が直截に出る実演だともっと素の力強さや人間性の謳歌のようなものが前に出ていた。
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
▶過去の、カエターノ・ヴェローゾ
http://43142.diarynote.jp/200506021846130000/
その後は、六本木・ビルボードライブ東京(セカンド・ショウ)で、ジョディ・ワトリー(2011年2月11日)のショウを見る。<シャラマー リローデット>とタイトルされたパフォーマンス(2015年から、そのパッケージでツアーをしているよう)で、ハワード・ヒューエットとジェフリー・ダニエル役ということか、2人の若い男性ダンサー(一人は5分の1ほどで、リード・ヴォーカルも取る)が彼女を挟むように前に立つ。
基本、ワトリーに関しての印象は前回と重なる。ようは接していて、悪い感情は沸かない。髪型と体形と心意気の迸り具合で、今回はチャカ・カーン(2003年10月10日、2008年6月5日、2012年1月10日、2014年9月6日、2014年9月10日)を少し思い出させるところがあった。嘘? 披露したのはとうぜんシャラマー期の曲だったのだろうけど、終盤男性2人が退いたときは、ソロになってからの曲を歌ったのかな。
驚いたのは、ギター、キーボード、ベース、ドラムという編成のバンドの良さ。各奏者間の音バランスも良く、これは出色のバンド音だと、ぼくは頷いた。それから、ショウが終わったのは、23時20分過ぎ。出し惜しみしません、たっぷり楽しませます、という心意気を感じずにはいられなかったなー。
▶過去の、ジョディ・ワトリー
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
▶過去の、チャカ・カーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121525370000/
http://43142.diarynote.jp/201201131546344144/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409111424501752/
<今日の、ヤニクゥと『Dreamii』>
昼間晴天、陽が部屋に差し込んで気持ちよい。ああいったい、昨日の東京を混乱に陥れた雪、豪雨はなんだったのか? 雪の日は外に出ずに家でのうのうとできて幸せだな〜といつもは非勤め人の幸福を味わっていたのだが、昨日はよんどころのない、人として絶対はずせない用事があり、朝から武蔵野のほうにでかけ、いろいろと移動もし、何かと大変だった。ふう。
ライヴ前に、ヤニクゥ嬢に楽屋でインタヴューをする。彼女、ショートのゴム長靴を履いていた。昨日の天候を受けて、日本で購入したのかな。そんな彼女は溌剌、元気一杯の、とっても気持ちのある人。ギリシャ人のイメージが変わるかも? って、ギリシャ人とちゃんと向き合ったのは今回が初めてだが。彼女、5カ国語に対応できるそうだ。
その際、同行していた三村未佳さんから、2014年リリースの彼女のリーダー作『Dreamii』(S.M.Music.E. Company) をいただく。趣向とメロディ性を秤にかけた自作曲ですべて固めた、ヴァイブラフォンやマリンバなど鍵盤打楽器の細やかにして闊達な演奏を中央に置く全インスト(もちろん、彼女のソロはいろいろ聞けます)の作品。ジャケット・カヴァーはシロフォンを抱えた彼女の写真が用いられている。同作は、彼女とともにマンダ・ヤニクゥとスナーキー・パピーのマイケル・リーグがプロデューサーを務めている。オーガニックな方向性を持つサウンドが付けられているが、リーグは主アレンジャーとしても名が出ている。また、アルバムにはスナーキー・パピーの他のメンバーや小川慶太(彼もバークリー音大出。スナーキー・パピーにも入ってもいる)らも参加し、ヤニクゥがアコーディオンを弾く曲(「Reverie」という、記憶の底にある何かを拾いあげんとするかのような生理的に甘美なメロディアス曲)もある。彼女とマグダ・ヤニクゥはバークリー音楽大学で出会って以来、ずっと密な関係を続けているんだとか。『Dreamii』にはファミリアなミュージシャン・サークルの綾のようなものも見える。
バンド・オブ・プレジャー
2016年1月15日 音楽 1990年代上半期に日本で活動した日米混合のバンドのリユニオンのショウを見る。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。約80分やったなか、頭と終わりの曲はブルース曲だった。
ギターのデイヴィッド・T・ウォーカー(2007年12月18日、2010年12月11日、2011年6月21日、2013年10月17日、2015年8月3日)、ギターの山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日)、キーボード/ピアノの続木徹(2013年6月13日、2015年1月29日)、エレクトリック・ベースの東原力哉、ドラムのジェイムス・ギャドソン(2009年5月19日)という顔ぶれは変わらず。山岸のMCによれば、彼のLA録音作『マイ・プレジャー』(1988年、メルダック)でデイヴィッド・Tと共演したときの山ほどの感慨が元で、結成されたバンドとか。あのアルバムには、ギャドソンはもちろんのこと、シュギー・オーティス(2013年4月1日)やボビー・ウォマック(2013年5月12日)も入っていたんだよな。
阿吽の呼吸のもと、悠々。渋く、ときに大胆。米国黒人音楽のエッセンスや機微に満ちた、<人間が弾いている>と思わせるギター演奏がいろんなパターンのもと、弾力るサウンドのもと披露される。バンド・オブ・プレジャー曲のほかにも、T絡みの曲も披露される。また、構成員中最年長のギャドソンは定評ある歌を2曲で披露した。
▶過去の、デイヴィッド・T・ウォーカー
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201012131713443911/
http://43142.diarynote.jp/201106270438075311/
http://43142.diarynote.jp/201310181020496675/
http://43142.diarynote.jp/201508091203108498/
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶過去の、続木徹
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶過去の、ジェイムス・ギャドソン
http://43142.diarynote.jp/200905221026266042/
▶過去の、シュギー・オーティス
http://43142.diarynote.jp/201304031026406106/
▶過去の、ボビー・ウォマック
http://43142.diarynote.jp/201305141107016872/
<今日の、困惑>
ちょい、テンぱってます。
ギターのデイヴィッド・T・ウォーカー(2007年12月18日、2010年12月11日、2011年6月21日、2013年10月17日、2015年8月3日)、ギターの山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日)、キーボード/ピアノの続木徹(2013年6月13日、2015年1月29日)、エレクトリック・ベースの東原力哉、ドラムのジェイムス・ギャドソン(2009年5月19日)という顔ぶれは変わらず。山岸のMCによれば、彼のLA録音作『マイ・プレジャー』(1988年、メルダック)でデイヴィッド・Tと共演したときの山ほどの感慨が元で、結成されたバンドとか。あのアルバムには、ギャドソンはもちろんのこと、シュギー・オーティス(2013年4月1日)やボビー・ウォマック(2013年5月12日)も入っていたんだよな。
阿吽の呼吸のもと、悠々。渋く、ときに大胆。米国黒人音楽のエッセンスや機微に満ちた、<人間が弾いている>と思わせるギター演奏がいろんなパターンのもと、弾力るサウンドのもと披露される。バンド・オブ・プレジャー曲のほかにも、T絡みの曲も披露される。また、構成員中最年長のギャドソンは定評ある歌を2曲で披露した。
▶過去の、デイヴィッド・T・ウォーカー
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201012131713443911/
http://43142.diarynote.jp/201106270438075311/
http://43142.diarynote.jp/201310181020496675/
http://43142.diarynote.jp/201508091203108498/
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
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http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶過去の、続木徹
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶過去の、ジェイムス・ギャドソン
http://43142.diarynote.jp/200905221026266042/
▶過去の、シュギー・オーティス
http://43142.diarynote.jp/201304031026406106/
▶過去の、ボビー・ウォマック
http://43142.diarynote.jp/201305141107016872/
<今日の、困惑>
ちょい、テンぱってます。
日原史絵+フン・タン
2016年1月10日 音楽 下北沢・Com.Café音倉で、日本人の箏のプレイヤーと、ヴェトナム人シンガーが共演する出し物を見る。2人とも、フランスに拠点を置いている。
サイゴンで生まれ1988年から渡仏したというフン・タンについては、何気にジャズ側から知られているだろう。同じくフランスをベースに活動するヴェトナム系感性派ギタリストのグエン・レといろいろと重なり、独アクト・レーベルからも何作かアルバムを彼女は出しているからだ。そんなフン・タンは近年アジア人女性4人からなるカムキティワというグループも持っていて、日原はその一員(そちらでは、三味線も弾く)であるとともに、フン・タンと彼女は2人でパフォーマンスもしているという。今回の出し物は、それを基に置くもののよう。最初から最後まで、2人は和気あいあいとお手合わせする。彼女たちは意志の疎通はフランス語でやっていた。
基本はヴェトナム(北も南も中央も)のトラッドを取り上げ、フン・タンは魅力的な抑揚と声質を持つ歌を歌う。それが持つもやもやはやはり絶対的。ヴェトナム語で歌っているのだろうけど、曲紹介によると、純なラヴ・ソングが多そう。そして、その個のある歌唱/楽曲に沿い、日原が創意を持って箏の演奏を加える。その日原の演奏はかなり巧み。ちゃんとあの楽器の持ち味を理解したうえで、箏という範疇を超えている音を送り出していて、手練だ思わせるし、日本の外に出ていくのも皮膚感覚で納得させる。
ヴェトナム曲に沖縄的な色を加えた場合もあり、この晩のパフォーマンス用に日本の歌(名前失念)や「上を向いて歩こう」を披露したりもした。日原もちょい歌うと存在感あり。そんな2人に触れていて、豪快というかB型ぽさを覚えた? そんな2人はとても仲が良さそう、信頼しあっている感じがあるのも良かった。
<今日の、覚え書き>
会場の、知人率高し。関係ないが、オーネット・コールマン(2006年3月27日)のもとから巣立った父親を持つニーナ・チェリーがこんなコールマン追悼文を書いていたとは→http://www.theguardian.com/music/2015/dec/27/ornette-coleman-remembered-by-neneh-cherry-jazz-saxophonist 知人から教えてもらった。話は飛ぶが、末期がんのバーニー・ウォーレル(2007年8月7日、2011年8月12日、2012年7月27日、2013年1月30日、2014年10月28日)はプロダクツをまとめんと、クラウド・ファウンディングを募っている。→https://www.indiegogo.com/projects/bernie-worrell-retrospectives#/
オーティス・クレイ(2006年7月23日。1942年生まれ)が、8日に心臓発作でお亡くなりになった。
▶過去の、オーネット・コールマン
http://43142.diarynote.jp/200603281335030000/
▶過去の、バーニー・ウォレル
http://43142.diarynote.jp/200708051740450000/
http://43142.diarynote.jp/201206011834355756/
http://43142.diarynote.jp/201208091303253665/
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/
http://43142.diarynote.jp/?day=20141028
▶過去の、オーティス・クレイ
http://43142.diarynote.jp/200607281032040000/
サイゴンで生まれ1988年から渡仏したというフン・タンについては、何気にジャズ側から知られているだろう。同じくフランスをベースに活動するヴェトナム系感性派ギタリストのグエン・レといろいろと重なり、独アクト・レーベルからも何作かアルバムを彼女は出しているからだ。そんなフン・タンは近年アジア人女性4人からなるカムキティワというグループも持っていて、日原はその一員(そちらでは、三味線も弾く)であるとともに、フン・タンと彼女は2人でパフォーマンスもしているという。今回の出し物は、それを基に置くもののよう。最初から最後まで、2人は和気あいあいとお手合わせする。彼女たちは意志の疎通はフランス語でやっていた。
基本はヴェトナム(北も南も中央も)のトラッドを取り上げ、フン・タンは魅力的な抑揚と声質を持つ歌を歌う。それが持つもやもやはやはり絶対的。ヴェトナム語で歌っているのだろうけど、曲紹介によると、純なラヴ・ソングが多そう。そして、その個のある歌唱/楽曲に沿い、日原が創意を持って箏の演奏を加える。その日原の演奏はかなり巧み。ちゃんとあの楽器の持ち味を理解したうえで、箏という範疇を超えている音を送り出していて、手練だ思わせるし、日本の外に出ていくのも皮膚感覚で納得させる。
ヴェトナム曲に沖縄的な色を加えた場合もあり、この晩のパフォーマンス用に日本の歌(名前失念)や「上を向いて歩こう」を披露したりもした。日原もちょい歌うと存在感あり。そんな2人に触れていて、豪快というかB型ぽさを覚えた? そんな2人はとても仲が良さそう、信頼しあっている感じがあるのも良かった。
<今日の、覚え書き>
会場の、知人率高し。関係ないが、オーネット・コールマン(2006年3月27日)のもとから巣立った父親を持つニーナ・チェリーがこんなコールマン追悼文を書いていたとは→http://www.theguardian.com/music/2015/dec/27/ornette-coleman-remembered-by-neneh-cherry-jazz-saxophonist 知人から教えてもらった。話は飛ぶが、末期がんのバーニー・ウォーレル(2007年8月7日、2011年8月12日、2012年7月27日、2013年1月30日、2014年10月28日)はプロダクツをまとめんと、クラウド・ファウンディングを募っている。→https://www.indiegogo.com/projects/bernie-worrell-retrospectives#/
オーティス・クレイ(2006年7月23日。1942年生まれ)が、8日に心臓発作でお亡くなりになった。
▶過去の、オーネット・コールマン
http://43142.diarynote.jp/200603281335030000/
▶過去の、バーニー・ウォレル
http://43142.diarynote.jp/200708051740450000/
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http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/
http://43142.diarynote.jp/?day=20141028
▶過去の、オーティス・クレイ
http://43142.diarynote.jp/200607281032040000/
エリック・ミヤシロ(2010年5月11日、2011年3月10日、2011年3月28日、2011年4月21日、2011年8月6日 、2014年9月7日、2015年9月27日)が統括するビッグ・バンド(2015年1月9日、2015年9月27日)のブルーノート東京の今度の公演は、翌日から3日間同所にトリオで出演するイリアーヌ・イリアス(2006年6月28日、2015年2月8日)をゲストにむかえてのもの。そのイリアスといえば、かつて名ジャズ・アレンジャーであるボブ・ブルックマイヤー率いるビッグ・バンドと共演した『Impulsive!』(Stunt、1997年)というアルバムを出したことがあったわけで、それを参照するところもあるプログラムと言えるだろう。同作収録曲はすべてイリアス曲だったが、そこからのブルックマイヤー編曲のものもやったようだ。
あたまの3曲は、イリアス抜き。うち、1曲は昨年秋のブルーノート・ジャズ・フェスティヴァルで共演した際にもやったパット・メセニーの1983年曲「ソング・フォー・ビルバオ」。実は、シカゴと横浜の2カ所でメセニーとオーケストララの共演を続けて聞いた人によると、ミヤシロ編のほうがずっと良かったそうだ。てな話は置いておいも、メセニーとの共演を済ませた後だと、同オーケストラにとって恐いモノはなし? やっぱり昨年秋の経験は強い糧となり、自信に跳ね返っているんじゃないのか。
その後は、本編最後の1曲を除き、イリアスはピアノ(曲によっては、歌も歌う)で全面的にオーケストラと重なる。想像した以上に、一緒にやる時間が長かった。イリアスは、やはり指使いが達者。いいな。今、彼女は歌を中央に置くしっとり傾向アルバムを作る方向にあるのだが、もう一度鍵盤裁きを主に据える作品を作ってほしい。そういえば、昔インタヴューしたさい渡辺貞夫さんが、最初にブラジル(サンパウロ)に行ったとき、ジャズ・ピアノの天才少女だと彼女のことを紹介されたと言っていたな。うれしい運指に触れながら、そんなことも思い出した。
一つはブラジリアン曲メドレーを華やかにやり、アンコール曲もひねりの効いたアレンジが施された「イパネマの娘」。他は、彼女のオリジナルをやったのか? ジャズという様式の寛容な好奇心と溶解方策があり、音楽家間の敬意ある出会いとやりとりがあり……。いい、プログラムだったと思う。
ところで、イライアスの気さくな様を見ていて、大きくうなずいた。ぼくは、なんか気の強そうな人と思っていたが、それは昨年の2月にインタヴューしたとき、おおきくくつがえされたのだった。こんなに気がよくて寛容な人、そうはいない。事の顛末は以下のとおり、
彼女のインタヴューを急に依頼されたが、その日の夕方はすでに取材仕事を入れていた。だが、場所はビクターとブルーノート東京とタクれば5分で済むところだったので、間に1時間の余裕を持ってイリアーヌの取材を入れた。ところが、最初の取材のほうが、ぼくの前のインタビュアーが大幅に遅刻した関係で1時間おし。急いで移動しても、イリアスの取材には遅刻しちゃいますね。でも、彼女はすんごくニコニコ対応。しかも、なんと通訳が用意できなかったとかで、依頼してきたディレクターと一緒にすることになったのだが、それについても、神対応と言いたくなるほどに、我慢強く懇切丁寧に質問を汲み、ゆっくり噛み砕いて答える。いやはや、イリアスさんは菩薩でいらっしゃいました。
▶過去のエリック・ミヤシロ/ブルーノート東京・オールスターズ・ジャズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/?day=20100511
http://43142.diarynote.jp/?day=20110310
http://43142.diarynote.jp/201104041100266528/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110421
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/ ノー・ネーム・ホー^セズ
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/ ノー・ネーム・ホーセズ
http://43142.diarynote.jp/201501131019359012/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、イリアーヌ・イリアス
http://43142.diarynote.jp/200607041956350000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150208
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
六本木・ビルボードライブと東京に移動。もう一つ見たのは、英国1980年代に活躍したニュー・ウェイヴ系妖艶ポップ・バンドのABC。トレヴァー・ホーンがプロデュースした1982年盤『ザ・レキシコン・オブ・ラヴ』は英国1位になり、当初から話題を呼んだグループという印象が残っている。そのゴージャズなイメージ作りもあって、なんかぼくにとってはニュー・ウェイヴ・バブルといった観も覚えさせるバンドか。フロントに立つマーティン・フライ(彼だけがオリジナル・メンバー)を、キーボード、テナー・サックス/フルート/キーボード、ギター、ベース、ドラムがサポート。ドラマー以外はスーツを着ている。彼らの腕はまっとうだった。
スーツをビシっと身につけたフライにはおおっ。結構禿げていて、往事の顔姿がばしっと思い出せない。でも、わりとちゃんとした身体つきで、禿げもマイマスにならない感じでまとめる様には、おおきく正の感情を抱く。メンバーともども、どこか英国人的というもやもやが伝わってきて、それもよろしい。
送り出される楽曲を聞いて感じたことは、やはり随所でソウル風味をやんわり応用していること。英国ニューウェイヴは1980年代の英国調ソウル・ポップ表現という面が強かったという認識を再度持つ。とともに、いくつかの曲はロキシー・ミュージック(2010年7月31日)の薄口簡素版と言う感じがあって、同勢におけるロキシー・ミュージックの存在の大きさを再確認したかも。
ある種の気取りとテンダーネスと……。スモーキー・ロビンソン讃歌曲「ホエン・ロビンソン・セズ」も披露。どってことないけど、なんかいい気持ちになれたショウでした。
今期はミッドタウンのスケート・リンクはやらたないのかなと思ったら、開いていた。
▶過去の、ロキシー・ミュージック
http://43142.diarynote.jp/201008251413325933/
<今日の、感謝>
年があけていこう、何人かの訃報が届いている。ポール・ブレイ(1999年6月1日)というピアニストを知ることができたのは、僥倖なり。
▶過去の、ポール・ブレイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
あたまの3曲は、イリアス抜き。うち、1曲は昨年秋のブルーノート・ジャズ・フェスティヴァルで共演した際にもやったパット・メセニーの1983年曲「ソング・フォー・ビルバオ」。実は、シカゴと横浜の2カ所でメセニーとオーケストララの共演を続けて聞いた人によると、ミヤシロ編のほうがずっと良かったそうだ。てな話は置いておいも、メセニーとの共演を済ませた後だと、同オーケストラにとって恐いモノはなし? やっぱり昨年秋の経験は強い糧となり、自信に跳ね返っているんじゃないのか。
その後は、本編最後の1曲を除き、イリアスはピアノ(曲によっては、歌も歌う)で全面的にオーケストラと重なる。想像した以上に、一緒にやる時間が長かった。イリアスは、やはり指使いが達者。いいな。今、彼女は歌を中央に置くしっとり傾向アルバムを作る方向にあるのだが、もう一度鍵盤裁きを主に据える作品を作ってほしい。そういえば、昔インタヴューしたさい渡辺貞夫さんが、最初にブラジル(サンパウロ)に行ったとき、ジャズ・ピアノの天才少女だと彼女のことを紹介されたと言っていたな。うれしい運指に触れながら、そんなことも思い出した。
一つはブラジリアン曲メドレーを華やかにやり、アンコール曲もひねりの効いたアレンジが施された「イパネマの娘」。他は、彼女のオリジナルをやったのか? ジャズという様式の寛容な好奇心と溶解方策があり、音楽家間の敬意ある出会いとやりとりがあり……。いい、プログラムだったと思う。
ところで、イライアスの気さくな様を見ていて、大きくうなずいた。ぼくは、なんか気の強そうな人と思っていたが、それは昨年の2月にインタヴューしたとき、おおきくくつがえされたのだった。こんなに気がよくて寛容な人、そうはいない。事の顛末は以下のとおり、
彼女のインタヴューを急に依頼されたが、その日の夕方はすでに取材仕事を入れていた。だが、場所はビクターとブルーノート東京とタクれば5分で済むところだったので、間に1時間の余裕を持ってイリアーヌの取材を入れた。ところが、最初の取材のほうが、ぼくの前のインタビュアーが大幅に遅刻した関係で1時間おし。急いで移動しても、イリアスの取材には遅刻しちゃいますね。でも、彼女はすんごくニコニコ対応。しかも、なんと通訳が用意できなかったとかで、依頼してきたディレクターと一緒にすることになったのだが、それについても、神対応と言いたくなるほどに、我慢強く懇切丁寧に質問を汲み、ゆっくり噛み砕いて答える。いやはや、イリアスさんは菩薩でいらっしゃいました。
▶過去のエリック・ミヤシロ/ブルーノート東京・オールスターズ・ジャズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/?day=20100511
http://43142.diarynote.jp/?day=20110310
http://43142.diarynote.jp/201104041100266528/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110421
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/ ノー・ネーム・ホー^セズ
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/ ノー・ネーム・ホーセズ
http://43142.diarynote.jp/201501131019359012/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、イリアーヌ・イリアス
http://43142.diarynote.jp/200607041956350000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150208
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
六本木・ビルボードライブと東京に移動。もう一つ見たのは、英国1980年代に活躍したニュー・ウェイヴ系妖艶ポップ・バンドのABC。トレヴァー・ホーンがプロデュースした1982年盤『ザ・レキシコン・オブ・ラヴ』は英国1位になり、当初から話題を呼んだグループという印象が残っている。そのゴージャズなイメージ作りもあって、なんかぼくにとってはニュー・ウェイヴ・バブルといった観も覚えさせるバンドか。フロントに立つマーティン・フライ(彼だけがオリジナル・メンバー)を、キーボード、テナー・サックス/フルート/キーボード、ギター、ベース、ドラムがサポート。ドラマー以外はスーツを着ている。彼らの腕はまっとうだった。
スーツをビシっと身につけたフライにはおおっ。結構禿げていて、往事の顔姿がばしっと思い出せない。でも、わりとちゃんとした身体つきで、禿げもマイマスにならない感じでまとめる様には、おおきく正の感情を抱く。メンバーともども、どこか英国人的というもやもやが伝わってきて、それもよろしい。
送り出される楽曲を聞いて感じたことは、やはり随所でソウル風味をやんわり応用していること。英国ニューウェイヴは1980年代の英国調ソウル・ポップ表現という面が強かったという認識を再度持つ。とともに、いくつかの曲はロキシー・ミュージック(2010年7月31日)の薄口簡素版と言う感じがあって、同勢におけるロキシー・ミュージックの存在の大きさを再確認したかも。
ある種の気取りとテンダーネスと……。スモーキー・ロビンソン讃歌曲「ホエン・ロビンソン・セズ」も披露。どってことないけど、なんかいい気持ちになれたショウでした。
今期はミッドタウンのスケート・リンクはやらたないのかなと思ったら、開いていた。
▶過去の、ロキシー・ミュージック
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<今日の、感謝>
年があけていこう、何人かの訃報が届いている。ポール・ブレイ(1999年6月1日)というピアニストを知ることができたのは、僥倖なり。
▶過去の、ポール・ブレイ
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テリー・ボジオ。マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット
2016年1月4日 音楽 新旧の畑違いの、でも秀でた感性と技量を下敷きに置くドラミングで注視を集めるということにかけては共通するかもしれない、2人のドラマーの実演を見る。
まず、六本木・ビルボードライブ東京で、ボジオさん(1950年、サンフランシスコ生まれ。マッチド・グリップで叩いていた)のソロ・パフォーマンスを見る。場内、満場。男性客比率、高し。
で、マジっすか? ステージ上には巨大なドラム・キットがどっか〜ん。バスドラだけでもいくつ並べていたろう。シンバル類やタム類なんてありすぎて、数える気になれない。“打楽器群の森”と言いたくなる巨大(6×3メートル四方ぐらいあるか)なそれは、ステージ上で組むのにどれほどの時間がかかるのか、運搬だってバカみたいに大変だろうなあとか思わずにいられないシロモノ。ハイハットやバスドラ用のペダルも内側にずらりと並んでいて、15個以上あるらしい(笑い)。一見の価値アリ。その視覚的効果も追求したような佇まいに、思わずフランソワ・バシェの打楽器オブジェ(2015年5月9日)を思い出す。そんなものを酔狂に持ってしまった彼は、女房のデイル・ボジオと組んだ化粧系電気味ビート・ポップ・バンドであるミッシング・パーソンズの1983年作で全米アルバム・チャート17位を獲得したこともある。
ぼくにとってのボジオは1970年代中期から数年間フランク・ザッパ・バンドに在籍したことにとどめをさす(彼は、息子のドゥイージル・ザッパ〜2009年4月7日〜の表現に関与したこともあった)が、いろいろと多彩な活動歴を誇る。たとえば、トランペットやシンセサイザーのマーク・アイシャム(映画音楽の大家となる)やギターのピーター・マヌー(1970年代半ばのトム・スコットのL.A.エクスプレスやビリー・コブハム・バンドが最初の大きな仕事)やパトリック・オハーン(ボジオと重なるようにフランク・ザッパ・バンド在籍)の3人とグループ87というバンドを組んだり、ジャパンの故ミック・カーンと一応NYジャズ界隈にいるデイヴィッド・トーン(2000年8月16日、2015年4月10日)との3者連名で『Polytown』(Times Square,1994)というインスト作を出したりもしている。あ、やはりザッパ・バンドの同僚だったヴァイオリン/鍵盤奏者のエディ・ジョブソンが組んでいたU.K.というバンドにビル・ブラフォードの後任として入ったこともあった。さらには、ザ・ブレッカー・ブラザースやジェフ・ベック(2009年2月6日、2015年9月27日)のバンドにいたこともあれば、トニー・レヴィン(2013年6月26日)とつるんでアルバムを出したこともある。また、2000年代を回るとドラム・ソロのアルバムやオーケストラ作を発表してもいる。その『Chamber Works』(Favored Works,2005)はザッパの前衛クラシック作と重なる味を持っていて、うひゃーという感想を聞く者に抱かせることうけあいだ。
なんか、そのハイパーぶりはロック・バンド(アイランドが1988年に送り出したワールド・アット・グランス)からジャズ・トリオ(ピアノはジョン・メデスキ〜1999年8月5日、2000年8月13日、2001年2月15日、2002年9月7日、2004年1月24日、2004年9月5日、2004年9月19日、2007年5月10日、2008年12月16日、2012年3月2日〜、ドラムはフレッド・ホプキンス。アルバムは1998年DIW発)までを涼しい顔をしてやっていたダギー・バウンのスケール感と似ていると言えるかもしれない。そのキャリアとしては、1980年代にザ・ラウンジ・リザースに入っていたのが一番知られるか。
話は飛んだが、そのソロ演奏は主にプリセット音を下敷きに(一部、サンプリングのシークエンスも用いる)、メロディックに化け物ドラムを叩くというもの。彼は手に鳴りものを付けて出来て、また足にも鈴を付け、横においたカホンに座り、それを叩いたり、素朴にカシシやカリンバをいじる場面もあった。世代的にどんなもんだい的に変拍子に望みがちなはずなのに(ましてや、彼はザッパ・バンドではしこたま変拍子を叩かせられたのにも関わらず)、基本ステディなリズムで彼は通す。とともに、今のドラム技巧者は細分化しまくりの先にある譜割の妙を介し、ヒップホップ/プログラム・ビートの先にある逸脱した佇まいを出すのが常だが、彼はとても常識的なビート感覚で通していたのには、なかば拍子抜けしちゃう。テリー・ボジオという名声の行使、力を持つアーティストとしての自由の追求を存分にしていたのは間違いないが。なお、湘南在住であるそうな彼の義理の娘は日本の女性ヘヴィ・メタル・バンドで叩いているそう。
▶フランソク・バシェ関連
http://43142.diarynote.jp/201505111008456782/
▶過去の、デイヴィッド・トーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm 16日のティム・バーン
▶過去の、ドゥイージル・ザッパ
http://43142.diarynote.jp/200904120634441017/
▶過去の、ジェフ・ベック
http://43142.diarynote.jp/200902080200527638/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335
▶過去の、トニー・レヴィン
http://43142.diarynote.jp/201306271617516710/
http://43142.diarynote.jp/201504131108504171/
▶過去の、ジョン・メデスキ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/200401240000000000/
http://43142.diarynote.jp/200409050916440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20040919
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200812281442184528/
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
次は、デイヴィッド・ボウイのもうすぐ出る新作『★』が持つ先鋭性の立役者でもある(http://43142.diarynote.jp/201511270902563984/ の下のほうの記載を参照されたし)ドラマーのマーク・ジュリアナ(2006年5月17日、2015年3月13日)のリーダー・グループを丸の内・コットンクラブで見る。彼(1980年、ニュージャージー州生まれ。ほとんどマッチド・グリップで叩いた)のほうはその新作『ファミリー・ファースト』(Beat Music)と同じ顔ぶれによる実演ですね。
同行者は、ジュアナがアヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日)・トリオ在籍時代の同僚ピアニストであったシャイ・マエストロ(2012年3月12日)、フレッシュ・サウンドからのスペイシーかつスピリチュアルなリーダー作『Sage』も持つテナー・サックスのジェイソン・リグビー、サニーサイドに内省的情緒を持つリーダー作を持つベースのクリス・モリッシーという面々による。蛇足だが、モリッシーの2013年作『North Hero』はジュリアナが参加。そこでピアノを弾いているのはアーロン・パークス(2002年7月3日、2005年8月21日、2008年11月22日、2009年2月3日、2012年5月31日、2014年2月5日)で、プロデュースはモリッシーの前作でドラムを叩いていたザ・バッド・プラス(2003年8月1~2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日)のデイヴィッド・キングがしている。
純ジャズ・カルテットによる、イマジネーションに富み、研ぎすまされてもいたジャズ演奏を鋭意展開。皆腕がたつし、共通の窓を見据え合いつつも、個人技もしっかりと出す。情報量が多いとともに、ジャズとして美点となるファジーさを集団表現に持つにもかかわらず、曲の尺は過剰に長くない。実は、その現代的という事項につながるかもしれない事実にも、ぼくは感心。そこにある曖昧な自由さもそれなりに計算されていたりしてな。素晴らしい現代ジャズ・カルテット表現だと思う。
ジュリアナ(セットは今のドラマーとしては最小と言えるような大きさというか、純ジャズ仕様。ボジオの30分の1と言いたくなるか)はやっぱしジャズが好きなんだあと思わせる、しっかりとツボを抑えた演奏を披露。そして、局所や曲によっては、プログラム風味のイビツさを存分に持つような“左側”にある叩き口を繰り出すのだから、これは快感を覚えるし、うなっちゃう。その感心の度合いは、先のブラッド・メルドーとの指しのメリアナ公演のときをはるかにこえた。
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
▶過去の、シャイ・マエストロ
http://43142.diarynote.jp/201203131840477844/
▶過去の、アーロン・パークス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200811241224271906/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090203
http://43142.diarynote.jp/?day=20120531
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
▶過去の、ザ・バッド・プラス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200509011126570000/
http://43142.diarynote.jp/200802212249200000/
http://43142.diarynote.jp/201103171347055826/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
<今日の、観察>
帰宅時の電車内で、スーツだけの姿の会社員が散見された。そんな1月の光景、そうはないような。まあ、あったかいのは事実。ぼくも会場移動の際、コートを脱いで手に持ったりもした。
まず、六本木・ビルボードライブ東京で、ボジオさん(1950年、サンフランシスコ生まれ。マッチド・グリップで叩いていた)のソロ・パフォーマンスを見る。場内、満場。男性客比率、高し。
で、マジっすか? ステージ上には巨大なドラム・キットがどっか〜ん。バスドラだけでもいくつ並べていたろう。シンバル類やタム類なんてありすぎて、数える気になれない。“打楽器群の森”と言いたくなる巨大(6×3メートル四方ぐらいあるか)なそれは、ステージ上で組むのにどれほどの時間がかかるのか、運搬だってバカみたいに大変だろうなあとか思わずにいられないシロモノ。ハイハットやバスドラ用のペダルも内側にずらりと並んでいて、15個以上あるらしい(笑い)。一見の価値アリ。その視覚的効果も追求したような佇まいに、思わずフランソワ・バシェの打楽器オブジェ(2015年5月9日)を思い出す。そんなものを酔狂に持ってしまった彼は、女房のデイル・ボジオと組んだ化粧系電気味ビート・ポップ・バンドであるミッシング・パーソンズの1983年作で全米アルバム・チャート17位を獲得したこともある。
ぼくにとってのボジオは1970年代中期から数年間フランク・ザッパ・バンドに在籍したことにとどめをさす(彼は、息子のドゥイージル・ザッパ〜2009年4月7日〜の表現に関与したこともあった)が、いろいろと多彩な活動歴を誇る。たとえば、トランペットやシンセサイザーのマーク・アイシャム(映画音楽の大家となる)やギターのピーター・マヌー(1970年代半ばのトム・スコットのL.A.エクスプレスやビリー・コブハム・バンドが最初の大きな仕事)やパトリック・オハーン(ボジオと重なるようにフランク・ザッパ・バンド在籍)の3人とグループ87というバンドを組んだり、ジャパンの故ミック・カーンと一応NYジャズ界隈にいるデイヴィッド・トーン(2000年8月16日、2015年4月10日)との3者連名で『Polytown』(Times Square,1994)というインスト作を出したりもしている。あ、やはりザッパ・バンドの同僚だったヴァイオリン/鍵盤奏者のエディ・ジョブソンが組んでいたU.K.というバンドにビル・ブラフォードの後任として入ったこともあった。さらには、ザ・ブレッカー・ブラザースやジェフ・ベック(2009年2月6日、2015年9月27日)のバンドにいたこともあれば、トニー・レヴィン(2013年6月26日)とつるんでアルバムを出したこともある。また、2000年代を回るとドラム・ソロのアルバムやオーケストラ作を発表してもいる。その『Chamber Works』(Favored Works,2005)はザッパの前衛クラシック作と重なる味を持っていて、うひゃーという感想を聞く者に抱かせることうけあいだ。
なんか、そのハイパーぶりはロック・バンド(アイランドが1988年に送り出したワールド・アット・グランス)からジャズ・トリオ(ピアノはジョン・メデスキ〜1999年8月5日、2000年8月13日、2001年2月15日、2002年9月7日、2004年1月24日、2004年9月5日、2004年9月19日、2007年5月10日、2008年12月16日、2012年3月2日〜、ドラムはフレッド・ホプキンス。アルバムは1998年DIW発)までを涼しい顔をしてやっていたダギー・バウンのスケール感と似ていると言えるかもしれない。そのキャリアとしては、1980年代にザ・ラウンジ・リザースに入っていたのが一番知られるか。
話は飛んだが、そのソロ演奏は主にプリセット音を下敷きに(一部、サンプリングのシークエンスも用いる)、メロディックに化け物ドラムを叩くというもの。彼は手に鳴りものを付けて出来て、また足にも鈴を付け、横においたカホンに座り、それを叩いたり、素朴にカシシやカリンバをいじる場面もあった。世代的にどんなもんだい的に変拍子に望みがちなはずなのに(ましてや、彼はザッパ・バンドではしこたま変拍子を叩かせられたのにも関わらず)、基本ステディなリズムで彼は通す。とともに、今のドラム技巧者は細分化しまくりの先にある譜割の妙を介し、ヒップホップ/プログラム・ビートの先にある逸脱した佇まいを出すのが常だが、彼はとても常識的なビート感覚で通していたのには、なかば拍子抜けしちゃう。テリー・ボジオという名声の行使、力を持つアーティストとしての自由の追求を存分にしていたのは間違いないが。なお、湘南在住であるそうな彼の義理の娘は日本の女性ヘヴィ・メタル・バンドで叩いているそう。
▶フランソク・バシェ関連
http://43142.diarynote.jp/201505111008456782/
▶過去の、デイヴィッド・トーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm 16日のティム・バーン
▶過去の、ドゥイージル・ザッパ
http://43142.diarynote.jp/200904120634441017/
▶過去の、ジェフ・ベック
http://43142.diarynote.jp/200902080200527638/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335
▶過去の、トニー・レヴィン
http://43142.diarynote.jp/201306271617516710/
http://43142.diarynote.jp/201504131108504171/
▶過去の、ジョン・メデスキ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/200401240000000000/
http://43142.diarynote.jp/200409050916440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20040919
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200812281442184528/
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
次は、デイヴィッド・ボウイのもうすぐ出る新作『★』が持つ先鋭性の立役者でもある(http://43142.diarynote.jp/201511270902563984/ の下のほうの記載を参照されたし)ドラマーのマーク・ジュリアナ(2006年5月17日、2015年3月13日)のリーダー・グループを丸の内・コットンクラブで見る。彼(1980年、ニュージャージー州生まれ。ほとんどマッチド・グリップで叩いた)のほうはその新作『ファミリー・ファースト』(Beat Music)と同じ顔ぶれによる実演ですね。
同行者は、ジュアナがアヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日)・トリオ在籍時代の同僚ピアニストであったシャイ・マエストロ(2012年3月12日)、フレッシュ・サウンドからのスペイシーかつスピリチュアルなリーダー作『Sage』も持つテナー・サックスのジェイソン・リグビー、サニーサイドに内省的情緒を持つリーダー作を持つベースのクリス・モリッシーという面々による。蛇足だが、モリッシーの2013年作『North Hero』はジュリアナが参加。そこでピアノを弾いているのはアーロン・パークス(2002年7月3日、2005年8月21日、2008年11月22日、2009年2月3日、2012年5月31日、2014年2月5日)で、プロデュースはモリッシーの前作でドラムを叩いていたザ・バッド・プラス(2003年8月1~2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日)のデイヴィッド・キングがしている。
純ジャズ・カルテットによる、イマジネーションに富み、研ぎすまされてもいたジャズ演奏を鋭意展開。皆腕がたつし、共通の窓を見据え合いつつも、個人技もしっかりと出す。情報量が多いとともに、ジャズとして美点となるファジーさを集団表現に持つにもかかわらず、曲の尺は過剰に長くない。実は、その現代的という事項につながるかもしれない事実にも、ぼくは感心。そこにある曖昧な自由さもそれなりに計算されていたりしてな。素晴らしい現代ジャズ・カルテット表現だと思う。
ジュリアナ(セットは今のドラマーとしては最小と言えるような大きさというか、純ジャズ仕様。ボジオの30分の1と言いたくなるか)はやっぱしジャズが好きなんだあと思わせる、しっかりとツボを抑えた演奏を披露。そして、局所や曲によっては、プログラム風味のイビツさを存分に持つような“左側”にある叩き口を繰り出すのだから、これは快感を覚えるし、うなっちゃう。その感心の度合いは、先のブラッド・メルドーとの指しのメリアナ公演のときをはるかにこえた。
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
▶過去の、シャイ・マエストロ
http://43142.diarynote.jp/201203131840477844/
▶過去の、アーロン・パークス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200811241224271906/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090203
http://43142.diarynote.jp/?day=20120531
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
▶過去の、ザ・バッド・プラス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200509011126570000/
http://43142.diarynote.jp/200802212249200000/
http://43142.diarynote.jp/201103171347055826/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
<今日の、観察>
帰宅時の電車内で、スーツだけの姿の会社員が散見された。そんな1月の光景、そうはないような。まあ、あったかいのは事実。ぼくも会場移動の際、コートを脱いで手に持ったりもした。
ザ・スタイリスティックス
2015年12月27日 音楽 「ユー・アー・エヴリシング」とか「ユー・メイク・ミー・フィール・ブランド・ニュー・デイ」とか「キャント・ギヴ・ユー・エニシング(バット・マイ・ラヴ)」とか……。胸とろけるような代表曲、キラー曲があるのは強いナ。そう、強く思わせられることしきり。それもまた。ポップ・ミュージックであるからゆえ。
フィラデルフィア・ソウルを代表するヴォーカル・グループの公演を、六本木・ビルボードライブ東京で見る。ファースト・ショウ。バンドはキーボード3人、ギター、ベース(日本人)、ドラムで、すべて生音にて。キーボードは、ブラスの音とストリングスの音を1台づつにふるのかと思ったら、あまりそういう感じはなし。2人いれば十分であったか? 彼らは黒基調の格好。そして、4人の主役はグレイ基調のきらびやかなスーツを着用。ハービー・マレルとアリオン・ラヴがオリジナルのシンガーなのかな。そんなにじじいに皆見えず。
なんにせよ、ファルセット主体の素直な肉声が豊穣なメロディのもと、振りやステップを伴いつつ送り出される。その奥には様々な米国ブラック・ミュージックの積み重ねやショウ・ビズ流儀が見え隠れするわけだ。アメリカのある主の娯楽をたっぷりと受けたという気持ちになった。
<今日の、働き者>
毎年やってきているザ・スタイリスティックスだが、今回はハワイ公演を経て、10日過ぎから大晦日まで日本ツアーをする。そして、開けて2日はインディアナ州のハモンドで公演。働くなあ。
フィラデルフィア・ソウルを代表するヴォーカル・グループの公演を、六本木・ビルボードライブ東京で見る。ファースト・ショウ。バンドはキーボード3人、ギター、ベース(日本人)、ドラムで、すべて生音にて。キーボードは、ブラスの音とストリングスの音を1台づつにふるのかと思ったら、あまりそういう感じはなし。2人いれば十分であったか? 彼らは黒基調の格好。そして、4人の主役はグレイ基調のきらびやかなスーツを着用。ハービー・マレルとアリオン・ラヴがオリジナルのシンガーなのかな。そんなにじじいに皆見えず。
なんにせよ、ファルセット主体の素直な肉声が豊穣なメロディのもと、振りやステップを伴いつつ送り出される。その奥には様々な米国ブラック・ミュージックの積み重ねやショウ・ビズ流儀が見え隠れするわけだ。アメリカのある主の娯楽をたっぷりと受けたという気持ちになった。
<今日の、働き者>
毎年やってきているザ・スタイリスティックスだが、今回はハワイ公演を経て、10日過ぎから大晦日まで日本ツアーをする。そして、開けて2日はインディアナ州のハモンドで公演。働くなあ。
1999年に結成されて以来、すっと同じメンバーで活動を続けてきたカルテット(2005年5月2日、2005年7月29日、2005年9月21日、2006年5月29日、2006年8月9日、2006年10月24日、2007年4月14日、2009年10月29日、2012年4月22日)のラスト・ライヴ。三軒茶屋・昭和女子大人見記念講堂。
結成以来、同じ顔ぶれである5人だけのパフォーマンス。彼ららしく、なんのお別れMCもアンコールもなくスパっと終わるのかと思ったら、それはさすがになし。終盤に各メンバーが率直な思いを吐露するとともに、アンコールも2度応えて、3曲を演奏した。やはり、その16年の歩みが積み重ねて来たものは甚大であったことが端々うかがえもした。
一時はけっこうインタヴューをやったりもし、ライナーノーツも複数書いた。とくに、リーダーのOhyamaの(最後の1年は、ドラムの航がその責をになったようだ)ツぱった態度には大きく頷くものがあったりもしたし、いろいろ感じるところはあり。やはり、日本のジャズ/インスト音楽に新風を吹き込んだバンドであったと思う。日経新聞電子版に、この晩のことは書きます。
▶過去の、PE’Z
http://43142.diarynote.jp/?day=20050502
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200510030017510000/
http://43142.diarynote.jp/200605300511290000/
http://43142.diarynote.jp/200608111018540000/
http://43142.diarynote.jp/200610251745190000/
http://43142.diarynote.jp/200704151310510000/
http://43142.diarynote.jp/200910300859204528/
http://43142.diarynote.jp/201205080614265555/
▶過去の、B.M.W./JAW
http://43142.diarynote.jp/200908071452433928/
http://43142.diarynote.jp/201111251251201578/
▶過去の、ヒイズミマサユ機
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
<今日の、ほう>
家の側でやっている大規模建設工事現場に、小さくはない電飾ツリーが立てられているを知る。今はそんなこともして、周辺との軋轢を回避しようとしているのか。ときに来年3月、知人に子供が生まれる。父親は52歳。何人か、ぼくの周りには50歳を過ぎて父親になっている人がいるなあ。いろんな光が、皆に届きますように……。
結成以来、同じ顔ぶれである5人だけのパフォーマンス。彼ららしく、なんのお別れMCもアンコールもなくスパっと終わるのかと思ったら、それはさすがになし。終盤に各メンバーが率直な思いを吐露するとともに、アンコールも2度応えて、3曲を演奏した。やはり、その16年の歩みが積み重ねて来たものは甚大であったことが端々うかがえもした。
一時はけっこうインタヴューをやったりもし、ライナーノーツも複数書いた。とくに、リーダーのOhyamaの(最後の1年は、ドラムの航がその責をになったようだ)ツぱった態度には大きく頷くものがあったりもしたし、いろいろ感じるところはあり。やはり、日本のジャズ/インスト音楽に新風を吹き込んだバンドであったと思う。日経新聞電子版に、この晩のことは書きます。
▶過去の、PE’Z
http://43142.diarynote.jp/?day=20050502
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200510030017510000/
http://43142.diarynote.jp/200605300511290000/
http://43142.diarynote.jp/200608111018540000/
http://43142.diarynote.jp/200610251745190000/
http://43142.diarynote.jp/200704151310510000/
http://43142.diarynote.jp/200910300859204528/
http://43142.diarynote.jp/201205080614265555/
▶過去の、B.M.W./JAW
http://43142.diarynote.jp/200908071452433928/
http://43142.diarynote.jp/201111251251201578/
▶過去の、ヒイズミマサユ機
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
<今日の、ほう>
家の側でやっている大規模建設工事現場に、小さくはない電飾ツリーが立てられているを知る。今はそんなこともして、周辺との軋轢を回避しようとしているのか。ときに来年3月、知人に子供が生まれる。父親は52歳。何人か、ぼくの周りには50歳を過ぎて父親になっている人がいるなあ。いろんな光が、皆に届きますように……。
すでに30年選手となる東海岸大人ロック・バンド(2003年7月27日、2007年2月19日、2009年12月17日、2012年11月6日)のカヴァー曲中心の2015年新作『スタッフ・ライク・ザット・ゼア』をフォロウする公演は、渋谷・O-イースト。忘年会最盛日なぞなんのその、ぎっしり入っていたなあ。
あれ、3人ではなく、4人いる。事情通に聞けば、初期に関わったことがあるギタリストが入っての編成らしい。でもって、驚いたのは、ベーシストがずっとウッド・ベースを弾いていたこと。前はエレクトリックを弾いていたよな。そんな行き方に表れているように、ショウは『スタッフ・ライク・ザット・ゼア』もそうであったように、ゆらゆら薄口、柔和で生理的にアコースティックな手触りを感じさせるパフォーマンス。いやあ、ほんと大人で、含みありまくりと、思わせられた。そういえば、ステージ上の後方には、絵画が何点もかざってあった。
▶過去の、ヨ・ラ・テンゴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/200702252107430000/
http://43142.diarynote.jp/201001051623304748/
http://43142.diarynote.jp/201211151031582896/
<今日の、大人の気配り?>
何かと重なる年の瀬、途中退去しなきゃなと思っていたら、2ショウと言うではないか。ぼくみたいな人が退出しやすいようにと、大人のヨ・ラ・テンゴは間に休憩を入れた? そんなことはないだろうが、ありがたかった。
あれ、3人ではなく、4人いる。事情通に聞けば、初期に関わったことがあるギタリストが入っての編成らしい。でもって、驚いたのは、ベーシストがずっとウッド・ベースを弾いていたこと。前はエレクトリックを弾いていたよな。そんな行き方に表れているように、ショウは『スタッフ・ライク・ザット・ゼア』もそうであったように、ゆらゆら薄口、柔和で生理的にアコースティックな手触りを感じさせるパフォーマンス。いやあ、ほんと大人で、含みありまくりと、思わせられた。そういえば、ステージ上の後方には、絵画が何点もかざってあった。
▶過去の、ヨ・ラ・テンゴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/200702252107430000/
http://43142.diarynote.jp/201001051623304748/
http://43142.diarynote.jp/201211151031582896/
<今日の、大人の気配り?>
何かと重なる年の瀬、途中退去しなきゃなと思っていたら、2ショウと言うではないか。ぼくみたいな人が退出しやすいようにと、大人のヨ・ラ・テンゴは間に休憩を入れた? そんなことはないだろうが、ありがたかった。
渋谷・クラブクアトロ。わードレスが似合うのはいいナ、と素直に思った。やはり、人前に立つ職業ゆえ、それは重要な美点でありますね。2部制で、両方とも彼女(2009年1月29日、2009年6月22日、2009年7月26日、2010年2月25日、2010年5月31日、2011年5月21日、2011年6月5日、2012年6月4日、2012年10月16日、2013年7月4日)は黒のものを身につけていたが、後のほうは丈が短くなる。
ベルギー人ジャズ・ピアニストのエリック・レニーニとパリでレコーディングした2015年作『モノクローム』を下敷きにする公演で、ピアニストの林正樹(2013年9月6日、2015年9月27日)、テナー・サックス奏者の田中邦和(2010年7月1日、2010年12月16日、2012年10月16日、2012年12月11日)がサポート。2人はDouble Torusというデュオを組んでいて、アルバムもリリース。息の合い方はばっちりだ。
1部はジャズ・スタンダード集たる『モノクローム』収録曲を披露し、2部はこれまで発表してきたマイヤーのオリジナル曲をジャジーに紐解く。ほう、彼女のデビュー作の1曲目に置かれていた「ルーム・ブルー」なんてスタンダード的な香りを感じさせるではないか。どちらのセットにせよ、まず痛感させられたのは、彼女の声が良く出ているということ。スタンダードに、ジャズに(マイヤーは昔、ジャズ・ピアノを倣っていた)改めて望んだことがきっかけかどうかは知らぬが、彼女はミュージシャンとしてここにきて一歩上のステージに上がったと思わずにはいられなかった。
▶過去の、エミ・マイヤー
http://43142.diarynote.jp/200901310844354188/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090622
http://43142.diarynote.jp/200907131157415716/
http://43142.diarynote.jp/201002280942269300/
http://43142.diarynote.jp/201006071814527618/
http://43142.diarynote.jp/201105230925539578/
http://43142.diarynote.jp/201106131248013805/
http://43142.diarynote.jp/201206110916017268/
http://43142.diarynote.jp/201210201218283712/
http://43142.diarynote.jp/201307071319405650/
▶過去の、林正樹
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、田中邦和
http://43142.diarynote.jp/201007081547031840/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121211
<今日の、新味>
会場で、普通のブラック・ラベルのジャック・ダニエルとともに、ジャック・ダニエル・テネシー・ハニーというホワイト・ラベルのボトルが置いてある。え、そんなのあるんだア? この新種が出て来たのはそれほど昔ではないらしく、さっさくテイスティング。まず、お勧めの飲み方という、テネシー・ハニーをジンジャエールで割ったものを所望する。お、甘い。メイプル・シロップ味のお酒を飲んでいるという感じ。これだと、バーボンに不慣れな婦女子も飲みやすいか。そんなにイヤではないが、元のテネシー・ハニー自体もハニーという単語が付いているだけあって、甘いのだろう。ふむ、ぼくには甘すぎるな。試しに次はロックでもらうと、やはり甘い。少しブラック・ラベルよりアルコール度は低目かな。
夜半、円山町のクラブの前を通ったら、けっこうなウェイティングの列が出来ている。ええ? もう2時半近く、週末でもないのに、これはどうしたことか。
ベルギー人ジャズ・ピアニストのエリック・レニーニとパリでレコーディングした2015年作『モノクローム』を下敷きにする公演で、ピアニストの林正樹(2013年9月6日、2015年9月27日)、テナー・サックス奏者の田中邦和(2010年7月1日、2010年12月16日、2012年10月16日、2012年12月11日)がサポート。2人はDouble Torusというデュオを組んでいて、アルバムもリリース。息の合い方はばっちりだ。
1部はジャズ・スタンダード集たる『モノクローム』収録曲を披露し、2部はこれまで発表してきたマイヤーのオリジナル曲をジャジーに紐解く。ほう、彼女のデビュー作の1曲目に置かれていた「ルーム・ブルー」なんてスタンダード的な香りを感じさせるではないか。どちらのセットにせよ、まず痛感させられたのは、彼女の声が良く出ているということ。スタンダードに、ジャズに(マイヤーは昔、ジャズ・ピアノを倣っていた)改めて望んだことがきっかけかどうかは知らぬが、彼女はミュージシャンとしてここにきて一歩上のステージに上がったと思わずにはいられなかった。
▶過去の、エミ・マイヤー
http://43142.diarynote.jp/200901310844354188/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090622
http://43142.diarynote.jp/200907131157415716/
http://43142.diarynote.jp/201002280942269300/
http://43142.diarynote.jp/201006071814527618/
http://43142.diarynote.jp/201105230925539578/
http://43142.diarynote.jp/201106131248013805/
http://43142.diarynote.jp/201206110916017268/
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▶過去の、林正樹
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、田中邦和
http://43142.diarynote.jp/201007081547031840/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121211
<今日の、新味>
会場で、普通のブラック・ラベルのジャック・ダニエルとともに、ジャック・ダニエル・テネシー・ハニーというホワイト・ラベルのボトルが置いてある。え、そんなのあるんだア? この新種が出て来たのはそれほど昔ではないらしく、さっさくテイスティング。まず、お勧めの飲み方という、テネシー・ハニーをジンジャエールで割ったものを所望する。お、甘い。メイプル・シロップ味のお酒を飲んでいるという感じ。これだと、バーボンに不慣れな婦女子も飲みやすいか。そんなにイヤではないが、元のテネシー・ハニー自体もハニーという単語が付いているだけあって、甘いのだろう。ふむ、ぼくには甘すぎるな。試しに次はロックでもらうと、やはり甘い。少しブラック・ラベルよりアルコール度は低目かな。
夜半、円山町のクラブの前を通ったら、けっこうなウェイティングの列が出来ている。ええ? もう2時半近く、週末でもないのに、これはどうしたことか。