サマーソニック2009
2009年8月9日 音楽 この日も、駐車場が満車で車をとめるのに苦労する。うーぬ、こうなると電車で来た方がいいかな、飲めるし。会場を歩きながら、やはりサマソニの客層のほうがフジ・ロックより若いなあと改めて思う。それと、こっちもたまにベビー・カーを見るが、赤ちゃん連れは圧倒的にフジのほう多い。
まず見たのは、ビヨンセの妹のソランジュ(ダンス・ステージ)。あら、髪をばっさり短くして、遠目にはダイアナ・キングみたい。太腿、パツンパツン。ショウのイントロは故アイザック・ヘイズの「シャフト」のテーマ曲、その胸騒ぎ曲を演奏するバンドを伴ってのそれはほぼヒップホップ色を払拭したヴォーカル路線を取ると書けるか。どこか洗練されていないともそれは思わせるが、いい人そうなのはよく伝わる。とともに、姉がいかに突出しているのかも。この時間、マリン・スタジアムでやっていたエレファントカシマシも見たかったな。10年強前にアルバムを聞いて、日本人のロックとしてはかなり上質と感じたことがあったから。
この日は多少空の雲行きが怪しいなあというところがあったのだが、再活動なったザ・ヴァセリンズを見ているときに、かなり強い雨が降ったよう。で、野外の小ステージであるシーサイド・ガーデンでSaigenji(2009年3月14日、他)のショウを見ていたら、またそれなりに激しく降ってくる。が、それをものともせず、強く、しなやかで、聞き手も無理なく参加させるショウを展開していた彼には感服。歌は朗々と、ギター演奏はスキルフルに。こういう場だと、ミュージシャンとしての姿勢のありかた、強さのようなものがストレートに出てしまいますね。
そして、ビーチ・ステージに急いで、ウォーのステージにおっかなびっくり触れる。と、書くのも、ほとんどオリジナル・メンバーはいないはずであるから。でも、かつて胸を焦がした西海岸の混合ファンクの雄の実演にはしかと触れたかった。ステージ中央に位置しキーボードを弾き主に歌う人物がリーダーシップを取り、ギター、電気ベース、ハーモニカ、ドラム、パーカッション、リードという7人編成は全盛期のまま。で、彼らは見事に全盛期の躍動や広がりやしぶとさや粘りや味わい深さを持つ表現を嬉々として送り出してくる。昨年のスライ・ストーンほどではないが、一部往年の有名曲に新たな和声感覚やビート感覚の書き加えを施していたりも(それ、奏者たちの個性の噛み合いで自然にそうなった部分もあるか)。いつの間にかけっこう客も集まり、みんなうれしそうに身体を揺らしていたが、それも当然と喝采をあげる。ウォーの名盤に2枚組の73年ライヴ盤があるが、この日のライヴ盤があるなら、それを棚の奥にしまってもいいと思える大好演。で、最後のMCでリーダーシップを取っていたのが一昨年にファンタジー/コンコードからリーダー作を出し来日公演も行ったオリジナル・メンバーのロニー・ジョーダン(2007年11月6日)と知る。わあ! 彼に起用されたミュージシャンたちは皆腕達者、本当に米国はミュージシャンの層が厚いナ。再来日を切望します。
その後、マリン球場に行き、ニーヨ(2006年6月7日)のステージを見る。でかいステージを適切豪華な設定や構成で持て余す事なく使うそれ、やっぱ感心させる。ここには、今のR&B界を代表する伸び伸びと自分を出した若鮎くんがいるぞと実感できたもの。と、思ったら、次に出たビヨンセ(2001年6月25日、2006年9月4日)はよりステージ設定に凝り、完全に単独公演レベルのショウ設定にしていて、すげえ。もう、いろんんな意味で桁違い。プロ意識に貫かれた華あるエンターテインメント感覚の壮絶な具現、それが見事になされていたのは心の狭いロック愛好者でも実感せずにはいられなかったのでは。あと、ニーヨにせよビヨンセにせよ、ロック・リスナーを夢中にさせちゃうぞみたいな意気込みはあったんじゃないか。なんにせよ、今年のサマソニの東京公演の最終日の終盤を盛り上げたのはブラック・アクトだった。
いろいろな属性を持つ出演者が一堂に会し、その選択権は受け手に委ねられる。なんでもありなか、受け手はいろんなものを受け取ったり、知ったりするパスポートを得る。それこそが大音楽フェスティヴァルのいいところなのダと今更ながら思いました。
まず見たのは、ビヨンセの妹のソランジュ(ダンス・ステージ)。あら、髪をばっさり短くして、遠目にはダイアナ・キングみたい。太腿、パツンパツン。ショウのイントロは故アイザック・ヘイズの「シャフト」のテーマ曲、その胸騒ぎ曲を演奏するバンドを伴ってのそれはほぼヒップホップ色を払拭したヴォーカル路線を取ると書けるか。どこか洗練されていないともそれは思わせるが、いい人そうなのはよく伝わる。とともに、姉がいかに突出しているのかも。この時間、マリン・スタジアムでやっていたエレファントカシマシも見たかったな。10年強前にアルバムを聞いて、日本人のロックとしてはかなり上質と感じたことがあったから。
この日は多少空の雲行きが怪しいなあというところがあったのだが、再活動なったザ・ヴァセリンズを見ているときに、かなり強い雨が降ったよう。で、野外の小ステージであるシーサイド・ガーデンでSaigenji(2009年3月14日、他)のショウを見ていたら、またそれなりに激しく降ってくる。が、それをものともせず、強く、しなやかで、聞き手も無理なく参加させるショウを展開していた彼には感服。歌は朗々と、ギター演奏はスキルフルに。こういう場だと、ミュージシャンとしての姿勢のありかた、強さのようなものがストレートに出てしまいますね。
そして、ビーチ・ステージに急いで、ウォーのステージにおっかなびっくり触れる。と、書くのも、ほとんどオリジナル・メンバーはいないはずであるから。でも、かつて胸を焦がした西海岸の混合ファンクの雄の実演にはしかと触れたかった。ステージ中央に位置しキーボードを弾き主に歌う人物がリーダーシップを取り、ギター、電気ベース、ハーモニカ、ドラム、パーカッション、リードという7人編成は全盛期のまま。で、彼らは見事に全盛期の躍動や広がりやしぶとさや粘りや味わい深さを持つ表現を嬉々として送り出してくる。昨年のスライ・ストーンほどではないが、一部往年の有名曲に新たな和声感覚やビート感覚の書き加えを施していたりも(それ、奏者たちの個性の噛み合いで自然にそうなった部分もあるか)。いつの間にかけっこう客も集まり、みんなうれしそうに身体を揺らしていたが、それも当然と喝采をあげる。ウォーの名盤に2枚組の73年ライヴ盤があるが、この日のライヴ盤があるなら、それを棚の奥にしまってもいいと思える大好演。で、最後のMCでリーダーシップを取っていたのが一昨年にファンタジー/コンコードからリーダー作を出し来日公演も行ったオリジナル・メンバーのロニー・ジョーダン(2007年11月6日)と知る。わあ! 彼に起用されたミュージシャンたちは皆腕達者、本当に米国はミュージシャンの層が厚いナ。再来日を切望します。
その後、マリン球場に行き、ニーヨ(2006年6月7日)のステージを見る。でかいステージを適切豪華な設定や構成で持て余す事なく使うそれ、やっぱ感心させる。ここには、今のR&B界を代表する伸び伸びと自分を出した若鮎くんがいるぞと実感できたもの。と、思ったら、次に出たビヨンセ(2001年6月25日、2006年9月4日)はよりステージ設定に凝り、完全に単独公演レベルのショウ設定にしていて、すげえ。もう、いろんんな意味で桁違い。プロ意識に貫かれた華あるエンターテインメント感覚の壮絶な具現、それが見事になされていたのは心の狭いロック愛好者でも実感せずにはいられなかったのでは。あと、ニーヨにせよビヨンセにせよ、ロック・リスナーを夢中にさせちゃうぞみたいな意気込みはあったんじゃないか。なんにせよ、今年のサマソニの東京公演の最終日の終盤を盛り上げたのはブラック・アクトだった。
いろいろな属性を持つ出演者が一堂に会し、その選択権は受け手に委ねられる。なんでもありなか、受け手はいろんなものを受け取ったり、知ったりするパスポートを得る。それこそが大音楽フェスティヴァルのいいところなのダと今更ながら思いました。