JAL 国際線エンターテインメント AUDIOジャズCH25(7〜8月)選曲
2019年7月2日 音楽SOUL SERENADE
ソウル曲のジャズ・カヴァーに包まれる <>内は原典アーティスト
1.ドント・ユー・ウォリー・アバウト・ア・シング/ザ・グラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンド(Bankrobber,2017) <スティーヴィー・ワンダー>
2.ソウル・セレナーデ/クインシー・ジョーンズ(Mercury,1964) <キング・カーティス>
3.サンキュー/ザ・ジャズ・クルセイダーズ(Chisa/Motown,1970) <スライ&ザ・ファミリー・ストーン>
4.イズント・シー・ラヴリー/ザ・ビル・ホルマン・バンド(JVC,1988) <スティーヴィー・ワンダー>
5.エヴリデイ・ウィル・ビー・ライク・ア・ホリデイ/ホリー・コール(ブルーノート、1993年) <ウィリアム・ベル>
6.オーヴァージョイド/塩谷哲(ビクター、2003年) <スティーヴィー・ワンダー>
7.ホワッツ・ゴーイン・オン/ウェルドン・アーヴィン (RCA,1976) <マーヴィン・ゲイ>
8.エイント・ノー・サンシャイン/ロドニー・ジョーンズ(ブルーノート、2001) <ビル・ウィザース>
9.イーヴィル/ザ・レニー・ホワイト・プロジェクト(M&I,2001) <アース・ウィンド&ファイアー>
ソウル曲のジャズ・カヴァーに包まれる <>内は原典アーティスト
1.ドント・ユー・ウォリー・アバウト・ア・シング/ザ・グラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンド(Bankrobber,2017) <スティーヴィー・ワンダー>
2.ソウル・セレナーデ/クインシー・ジョーンズ(Mercury,1964) <キング・カーティス>
3.サンキュー/ザ・ジャズ・クルセイダーズ(Chisa/Motown,1970) <スライ&ザ・ファミリー・ストーン>
4.イズント・シー・ラヴリー/ザ・ビル・ホルマン・バンド(JVC,1988) <スティーヴィー・ワンダー>
5.エヴリデイ・ウィル・ビー・ライク・ア・ホリデイ/ホリー・コール(ブルーノート、1993年) <ウィリアム・ベル>
6.オーヴァージョイド/塩谷哲(ビクター、2003年) <スティーヴィー・ワンダー>
7.ホワッツ・ゴーイン・オン/ウェルドン・アーヴィン (RCA,1976) <マーヴィン・ゲイ>
8.エイント・ノー・サンシャイン/ロドニー・ジョーンズ(ブルーノート、2001) <ビル・ウィザース>
9.イーヴィル/ザ・レニー・ホワイト・プロジェクト(M&I,2001) <アース・ウィンド&ファイアー>
藤井郷子+齊藤貿子。カーネーション
2019年6月29日 音楽 渋谷・公園通りクラシックスで、ピアニストの藤井郷子(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2010年8月6日、2012年7月1日、2016年1月28日、2017年1月9日、2017年9月13日、2018年1月8日、2019年1月13日、2019年1月13日)とベルリン在住のヴァイブラフォン奏者の齊藤貿子(2018年7月16日)のデュオによるマチネー公演を見る。5公演持たれた日本ツアーの最終日。松山公演のあとにはホールを借りて、レコーディングもしたそう。
両者、共鳴しあいながら、いろんな音を出し合う。1曲目は斎藤がベルをならして始まり、最初藤井はピアノの弦を糸でこすって響かせる。他にも、藤井はいろんな方策のもと音を出していて、今年出したピアノ・ソロ作はええコレ本当にピアノ一つによる音なのと思わせる仕上がりになっていたが、なるほど。左右マレット2本づつ持ちでことにあたる斎藤は鍵の(縦)端を叩いたり、マレットの肢のお尻の部分で鍵を叩いたり、下の金属共鳴管を叩いたりと、いろいろと枠を外れた奏法で自在に対応。なんと、2曲目はすべて弓で鍵をこすることで終始。おもしろすぎるなあ。
もちろん、正統な(?)楽器演奏で丁々発止する場合もあり。自由に流れるが、基本の曲調/流れの青写真はちゃんとあったはず。また、レコーディングを経て、より整理されてきている部分はあるだろう。ヴァイブラフォンは今のジャズの世界にあっては完全に傍系な楽器となっているが、もっとコンテンポラリーなテクスチャーを持つ表現においてはかなり使いがいのある楽器ではないのいかとも、再確認。その独特の光度や透明感を持つあの楽器の音はそれだけで近代的な建造物のような造形を触れる者にあたえる。
最後のほうの、仲良しな二人の会話がとても面白かった。MC嫌いのぼくが言うのだから、間違いない。この二人による新作にも期待したい。
▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201008261616172628/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120701
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201903231350548821/ モリ・イクエ
https://43142.diarynote.jp/201906280923527705/ 2019年ダウンビート誌クリティクス・ポール
▶︎過去の、齊藤貿子/KOTOTOBU
https://43142.diarynote.jp/201807171220429185/
夕方からは直枝政広(歌、ギター)と大田譲(ベース)のカーネーション(2003年10月3日、2004年12月12日、2006年4月14日、2009年12月23日、2011年3月26日、2012年6月1日、2012年12月8日、2014年3月7日)を見る。草月ホール、あれ横を通る地下鉄の音が漏れ聞こえなくなったような。ここで2日続けての出し物で、今日はストリングス・カルテットが付き、明日はホーン・セクションがつく特別編成による。
サポートはドラムの岡本啓佑、キーボードの伊藤隆博とギターの松江潤。そして、ヴァイオリンの美尾洋乃(2012年6月1日)と美尾洋香、ヴィオラの鈴木千夏、チェロの橋本歩がつく。女性のストリングス陣、半数強で加わっていたか。
過去の弦音が付いていた曲を持ち出すとともに、新曲にそれをつけたものもあり。過去弦付き曲において譜面がなくなってしまったものもあったようで、鈴木博文(編集者をやっていた大昔に原稿を頼んだことがあったが、とってもいい印象あり)とのミオフーやリアル・フィッシュの活動でも知られる美尾洋乃が譜面を聞き起こしたり、新たにつけるなど、ストリングス音全般のケアをしたよう。
そんなお膳立て〜選曲のもと、カーネンションの持つロマンティックな部分、軽妙洒脱な部分が前に出されたショウと指摘できる。とともに、コード進行が格好いいなあとも存分に思わせるとともに、直江の歌力も再確認させる。そういえば、チェロとキーボードをバックにギターを持たずにしっとり歌うという曲もあったはずだが、そのさい太田も楽器を持たずコーラスをつける。その曲を聞いて、何気に彼の歌がカーネーションの表現総体に効いているのだと気付いた。
▶過去の、カーネーション
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200412212058580000/
http://43142.diarynote.jp/200604162050380000/
http://43142.diarynote.jp/201001051628013232/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110326
http://43142.diarynote.jp/201206021156313888/
http://43142.diarynote.jp/201212131649061802/
https://43142.diarynote.jp/201403090924405532/
▶︎過去の、美尾洋乃
https://43142.diarynote.jp/201206021156313888/
<今日の、新作>
1990年代後半エイベックスからのデビュー時に直江がプロデュースしたディキシー・タンタス(レコード会社表記はデキシー・タンタスだったかもしれない)のリーダーだった、アニーキー・ア・ゴー・ゴー(2009年5月16日、2011年1月15日、2013年3月2日、2013年10月22日、2016年9月23日)の新作『LAUGH IN LIFE』(Spy)が出た。がらっぱちでスウィートでもある、彼の得意技がいろいろ詰められた肉感的なロック・アルバムだ。そういえば、エイベックス契約時にA&Rからは「プロデュースはジョン・サイモンで」と言われたらしいが、契約後に直江を当てがわられたという話を聞いたことがある。これ、彼をくさす記述ではなく、他愛のない笑い話として出す。実際、アニーキーはその共同作業に感謝していて、過去の自分のリーダー作の帯原稿を直江に書いてもらっているよな。中のライナーノーツはぼくが書いた。ところで、ザ・バンドのプロデューシングで何より知られるジョン・サイモンは個人作も何枚も出しているが、パイオニアLDCから珠玉作を2枚出した1990年代はブルーノート東京でリーダー公演を行ったりもしていた。1941年生まれの彼、訃報は届いていていないのでご存命とは思うが、ここのところはとんと話を聞かない。彼のHPも、2012年4月に「ロックンロールにおける私の人生」もしくは「ロックンロール:その起源と帰結」という講演を行ったという記載でとまっている。彼は佐野元春のプロデュースもしたことが90年代後半にあり、そのとき<佐野元春×ジョン・サイモン>という雑誌の企画で彼に会ったことがある。ほんわか、軽妙な紳士だったような。取材場所は、白金にぽっかりあるログ・ハウスのようなような一軒家〜佐野の仕事用の持ち物と聞き、さすがスター・ロッカーは羽振りがいいなと思った記憶あり〜だった。
追記:なんと、彼の2019年7月14日にやった、簡素ソロ・パフォーマンス(”The Relix Session”)がネットにアップされた。洒脱、妙味は一切変わらず。彼は2018年9月に、「Truth, Lies & Hearsay:: A Memoir Of A Musical Life In And Out Of Rock And Roll」をペイパーバックで自主出版した(アマゾンで流通)。それも、宣伝している。
▶過去の、アニーキー・ア・ゴーゴー
http://43142.diarynote.jp/200905181017287290/
http://43142.diarynote.jp/201101171218542943/
http://43142.diarynote.jp/201303070813599854/
http://43142.diarynote.jp/201310241000242214/
https://43142.diarynote.jp/201609260928001576/
▶︎過去の、ガース・ハドソン/ザ・バンド
https://43142.diarynote.jp/201308110826574632/
両者、共鳴しあいながら、いろんな音を出し合う。1曲目は斎藤がベルをならして始まり、最初藤井はピアノの弦を糸でこすって響かせる。他にも、藤井はいろんな方策のもと音を出していて、今年出したピアノ・ソロ作はええコレ本当にピアノ一つによる音なのと思わせる仕上がりになっていたが、なるほど。左右マレット2本づつ持ちでことにあたる斎藤は鍵の(縦)端を叩いたり、マレットの肢のお尻の部分で鍵を叩いたり、下の金属共鳴管を叩いたりと、いろいろと枠を外れた奏法で自在に対応。なんと、2曲目はすべて弓で鍵をこすることで終始。おもしろすぎるなあ。
もちろん、正統な(?)楽器演奏で丁々発止する場合もあり。自由に流れるが、基本の曲調/流れの青写真はちゃんとあったはず。また、レコーディングを経て、より整理されてきている部分はあるだろう。ヴァイブラフォンは今のジャズの世界にあっては完全に傍系な楽器となっているが、もっとコンテンポラリーなテクスチャーを持つ表現においてはかなり使いがいのある楽器ではないのいかとも、再確認。その独特の光度や透明感を持つあの楽器の音はそれだけで近代的な建造物のような造形を触れる者にあたえる。
最後のほうの、仲良しな二人の会話がとても面白かった。MC嫌いのぼくが言うのだから、間違いない。この二人による新作にも期待したい。
▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201008261616172628/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120701
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201903231350548821/ モリ・イクエ
https://43142.diarynote.jp/201906280923527705/ 2019年ダウンビート誌クリティクス・ポール
▶︎過去の、齊藤貿子/KOTOTOBU
https://43142.diarynote.jp/201807171220429185/
夕方からは直枝政広(歌、ギター)と大田譲(ベース)のカーネーション(2003年10月3日、2004年12月12日、2006年4月14日、2009年12月23日、2011年3月26日、2012年6月1日、2012年12月8日、2014年3月7日)を見る。草月ホール、あれ横を通る地下鉄の音が漏れ聞こえなくなったような。ここで2日続けての出し物で、今日はストリングス・カルテットが付き、明日はホーン・セクションがつく特別編成による。
サポートはドラムの岡本啓佑、キーボードの伊藤隆博とギターの松江潤。そして、ヴァイオリンの美尾洋乃(2012年6月1日)と美尾洋香、ヴィオラの鈴木千夏、チェロの橋本歩がつく。女性のストリングス陣、半数強で加わっていたか。
過去の弦音が付いていた曲を持ち出すとともに、新曲にそれをつけたものもあり。過去弦付き曲において譜面がなくなってしまったものもあったようで、鈴木博文(編集者をやっていた大昔に原稿を頼んだことがあったが、とってもいい印象あり)とのミオフーやリアル・フィッシュの活動でも知られる美尾洋乃が譜面を聞き起こしたり、新たにつけるなど、ストリングス音全般のケアをしたよう。
そんなお膳立て〜選曲のもと、カーネンションの持つロマンティックな部分、軽妙洒脱な部分が前に出されたショウと指摘できる。とともに、コード進行が格好いいなあとも存分に思わせるとともに、直江の歌力も再確認させる。そういえば、チェロとキーボードをバックにギターを持たずにしっとり歌うという曲もあったはずだが、そのさい太田も楽器を持たずコーラスをつける。その曲を聞いて、何気に彼の歌がカーネーションの表現総体に効いているのだと気付いた。
▶過去の、カーネーション
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200412212058580000/
http://43142.diarynote.jp/200604162050380000/
http://43142.diarynote.jp/201001051628013232/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110326
http://43142.diarynote.jp/201206021156313888/
http://43142.diarynote.jp/201212131649061802/
https://43142.diarynote.jp/201403090924405532/
▶︎過去の、美尾洋乃
https://43142.diarynote.jp/201206021156313888/
<今日の、新作>
1990年代後半エイベックスからのデビュー時に直江がプロデュースしたディキシー・タンタス(レコード会社表記はデキシー・タンタスだったかもしれない)のリーダーだった、アニーキー・ア・ゴー・ゴー(2009年5月16日、2011年1月15日、2013年3月2日、2013年10月22日、2016年9月23日)の新作『LAUGH IN LIFE』(Spy)が出た。がらっぱちでスウィートでもある、彼の得意技がいろいろ詰められた肉感的なロック・アルバムだ。そういえば、エイベックス契約時にA&Rからは「プロデュースはジョン・サイモンで」と言われたらしいが、契約後に直江を当てがわられたという話を聞いたことがある。これ、彼をくさす記述ではなく、他愛のない笑い話として出す。実際、アニーキーはその共同作業に感謝していて、過去の自分のリーダー作の帯原稿を直江に書いてもらっているよな。中のライナーノーツはぼくが書いた。ところで、ザ・バンドのプロデューシングで何より知られるジョン・サイモンは個人作も何枚も出しているが、パイオニアLDCから珠玉作を2枚出した1990年代はブルーノート東京でリーダー公演を行ったりもしていた。1941年生まれの彼、訃報は届いていていないのでご存命とは思うが、ここのところはとんと話を聞かない。彼のHPも、2012年4月に「ロックンロールにおける私の人生」もしくは「ロックンロール:その起源と帰結」という講演を行ったという記載でとまっている。彼は佐野元春のプロデュースもしたことが90年代後半にあり、そのとき<佐野元春×ジョン・サイモン>という雑誌の企画で彼に会ったことがある。ほんわか、軽妙な紳士だったような。取材場所は、白金にぽっかりあるログ・ハウスのようなような一軒家〜佐野の仕事用の持ち物と聞き、さすがスター・ロッカーは羽振りがいいなと思った記憶あり〜だった。
追記:なんと、彼の2019年7月14日にやった、簡素ソロ・パフォーマンス(”The Relix Session”)がネットにアップされた。洒脱、妙味は一切変わらず。彼は2018年9月に、「Truth, Lies & Hearsay:: A Memoir Of A Musical Life In And Out Of Rock And Roll」をペイパーバックで自主出版した(アマゾンで流通)。それも、宣伝している。
▶過去の、アニーキー・ア・ゴーゴー
http://43142.diarynote.jp/200905181017287290/
http://43142.diarynote.jp/201101171218542943/
http://43142.diarynote.jp/201303070813599854/
http://43142.diarynote.jp/201310241000242214/
https://43142.diarynote.jp/201609260928001576/
▶︎過去の、ガース・ハドソン/ザ・バンド
https://43142.diarynote.jp/201308110826574632/
映画「ラヴ ゴーゴー」
2019年6月27日 音楽 渋谷・映画美学校試写室で、1997年台湾映画「ラヴ ゴーゴー」を見る。試写を終わって外に出たら、近くのデュオ・ミュージック・エクスチェンジの前が昼間なのに結構な人だかり。水色のメイド服みたいな格好をした人たちに男性がむらがっており、その手のアイドル系イヴェントをやっていたよう。
監督と脚本は、TV畑から出た陳玉勲。初映画作「熱帯魚」(1995年)に続くもので、その2作品は海外でも高い評価を受け、台湾のポップ/映像カルチャーの伸長を強く印象付ける騎手的な作品であったよう。ということは、寡聞ながらぼくは知らなかったが、なるほどそうかもねと、洒脱な感性が活きた映画を見ながら頷いた。そして、それゆえここにその2作品がデジタル・リストアされ、再度公開される(8月17日より、新宿・K’s cinemaにて)わけだ。
まず、筋が巧み。おしゃれなアイテムも並べるパン屋で交錯する人たちの別々のラヴ・ストーリーを3つ重ね、収束させる。その様は、規模の小さな映画「パベル」の如し? 監督はミュージシャンや映画スタッフや芸能人マネージャーなどを大胆にキャスティングしたらしいが、その狙いも確か。ストーリーは様々な台湾の都市風景とともに綴られるが、それは東京の風景とそんなに違わない。それはインターナショナルな感性のもと撮られているからこそ、呼ぶ感想かもしれない。また、その形而上はさほど今のものと言われても違和感がなく、ポケベルが重要アイテムとして使われていることが時代を指し示すか。最後のほうに、デカい携帯電話もちょい出てくる。この20年間、変わってきているようで、人々の感情や生活の様はそんなに変わっていないのかもなーと思わせる普遍性(←それは、この作品が持つ先鋭性がもたらす?)が浮き上がるのは、今回の再公開の新たな意義となるだろうか。冒頭に書いたおたくアイドル文化も、ぼくがちゃんと認知していなかっただけで、20年前にもあったんだろなー。
<今日の、伝聞>
藤井郷子(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2010年8月6日、2012年7月1日、2016年1月28日、2017年1月9日、2017年9月13日、2018年1月8日、2019年1月13日、2019年1月13日)が、米国ダウンビート誌の2019年批評家投票で、4部門に入っている。さすが、国際派。他の日本人はいない(かな?)。彼女が入ったのは、<ビッグ・バンド>、<アレンジャー>、<コンポーザー>、<ピアノ>の4部門。順に、サン・ラー・アーケストラとアルトゥーロ・オファリル・ザ・アフロ・ラテン・ジャズ・オーケストラ、ギジェルモ・クレイン(アルゼンチン出身)とジム・マクニーリー、ジェイソン・モランとベニー・ゴルソン、クレイグ・テイボーンとハービー・ハンコックの間に、彼女は位置している。ちなみに、各部門の上にある大賞を受けたのは、セシル・マクロリン・サルヴァント(2013年11月26日、2018年3月26日)だ。
▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201008261616172628/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120701
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201903231350548821/ モリイクエ
▶︎過去の、セシル・マクロリン・サルヴァント
http://43142.diarynote.jp/201311270854089602/
https://43142.diarynote.jp/201803270920571222/
監督と脚本は、TV畑から出た陳玉勲。初映画作「熱帯魚」(1995年)に続くもので、その2作品は海外でも高い評価を受け、台湾のポップ/映像カルチャーの伸長を強く印象付ける騎手的な作品であったよう。ということは、寡聞ながらぼくは知らなかったが、なるほどそうかもねと、洒脱な感性が活きた映画を見ながら頷いた。そして、それゆえここにその2作品がデジタル・リストアされ、再度公開される(8月17日より、新宿・K’s cinemaにて)わけだ。
まず、筋が巧み。おしゃれなアイテムも並べるパン屋で交錯する人たちの別々のラヴ・ストーリーを3つ重ね、収束させる。その様は、規模の小さな映画「パベル」の如し? 監督はミュージシャンや映画スタッフや芸能人マネージャーなどを大胆にキャスティングしたらしいが、その狙いも確か。ストーリーは様々な台湾の都市風景とともに綴られるが、それは東京の風景とそんなに違わない。それはインターナショナルな感性のもと撮られているからこそ、呼ぶ感想かもしれない。また、その形而上はさほど今のものと言われても違和感がなく、ポケベルが重要アイテムとして使われていることが時代を指し示すか。最後のほうに、デカい携帯電話もちょい出てくる。この20年間、変わってきているようで、人々の感情や生活の様はそんなに変わっていないのかもなーと思わせる普遍性(←それは、この作品が持つ先鋭性がもたらす?)が浮き上がるのは、今回の再公開の新たな意義となるだろうか。冒頭に書いたおたくアイドル文化も、ぼくがちゃんと認知していなかっただけで、20年前にもあったんだろなー。
<今日の、伝聞>
藤井郷子(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2010年8月6日、2012年7月1日、2016年1月28日、2017年1月9日、2017年9月13日、2018年1月8日、2019年1月13日、2019年1月13日)が、米国ダウンビート誌の2019年批評家投票で、4部門に入っている。さすが、国際派。他の日本人はいない(かな?)。彼女が入ったのは、<ビッグ・バンド>、<アレンジャー>、<コンポーザー>、<ピアノ>の4部門。順に、サン・ラー・アーケストラとアルトゥーロ・オファリル・ザ・アフロ・ラテン・ジャズ・オーケストラ、ギジェルモ・クレイン(アルゼンチン出身)とジム・マクニーリー、ジェイソン・モランとベニー・ゴルソン、クレイグ・テイボーンとハービー・ハンコックの間に、彼女は位置している。ちなみに、各部門の上にある大賞を受けたのは、セシル・マクロリン・サルヴァント(2013年11月26日、2018年3月26日)だ。
▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201008261616172628/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120701
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201903231350548821/ モリイクエ
▶︎過去の、セシル・マクロリン・サルヴァント
http://43142.diarynote.jp/201311270854089602/
https://43142.diarynote.jp/201803270920571222/
映画「やっぱり契約破棄していいですか!?」
2019年6月25日 音楽 渋谷・ショーゲート試写室で、英国2018年映画を見る。長い邦題の原題は、「Dead In a Week (Or Your Money Back)」。監督と脚本は、これが初の長編監督作品になるという、TV番組や音楽PVや映画配給の裏方にも関わってきていたオクスフォード大を出ているというトム・エドモンズがしている。
山ほどの自殺願望を持つ小説家志望の青年(1987年生まれで音大出の、アナイリン・バーナド)とポンコツ老殺し屋(有名俳優のトム・ウィルキンソン)の二人を主人公に置く、ダーク・コメディという触れ込み。あららという荒唐無稽な設定が取られており、それを真面目(?)にわりと普通のことのように扱いつつ、ある種の含みを介しつつ描く。気が利いている、とも書きたくなるか。それなりのストーリーを90分にまとめていて、そこには力を感じる。
構図の取り方がウェス・アンダーソンのそれと重ねると指摘するあちらのレヴューがあって、なるほど。といっても、ぼくは彼の「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」と「ライフ・アクアティック」(2005年2月15日)の旧作品しか見ていないけど。また、クエンティーノ・タランティーノの影響を指摘するものがあり、それは殺し屋同士が対峙する会話シーンなどに現れているか。
殺し屋の奥さんが刺繍に凝っている(そのコンテストもあり)など、こちらの感覚においてUKらしいと感じる部分はいろいろ。インディ映画でそれなりに低予算であったらしいが、そんな感じはまったく覚えさせず。最後の場面音と重なり、その俯瞰映像に入るエンディング曲、その終わり方がかなりクール。音楽はマンチェスター出身の長寿人気ロック・バンドであるエルボウのガン・ガーヴェイ他、複数の人が担当している。
▶︎過去の、ウェス・アンダーソンの「ライフ・アクアティック」
https://43142.diarynote.jp/200502161844550000/
<先の、訃報から>
この23日にニューオーリンズの偉大な作曲家/編曲家/トランペット奏者であるデイヴ・バーソロミューがちょうど100歳でなくなった。ニューオーリンズたる極上のほんわか滋味や躍動を作り、NOLAの素敵を外にも目一杯アピールした偉人。うちのレコード棚には、ファッツ・ドミノ他、彼の名前が入ったレコードが何枚あるだろう? もし、ちゃんと印税が入っていたのなら、彼は経済的に困窮することはなかったはず。しかし、100歳……。もともと欲深い方なのでもう死んでもいいかなと思ったことは一度もないが、そんなに上の年齢の境地や境遇については想像もつかない。そういえば、親の死や自らの体調なりを同世代の友人と話すことはあっても、自らの死についてはあまり語ることはなくなったような。それは、以前よりそれが身近なことになっているから? 今日見た映画の自殺マニアの主人公ような人はぼくの周りにはいなかったな。オレ、びびりなんで、そういう人が近くにいたらすごく疲弊しそう。
山ほどの自殺願望を持つ小説家志望の青年(1987年生まれで音大出の、アナイリン・バーナド)とポンコツ老殺し屋(有名俳優のトム・ウィルキンソン)の二人を主人公に置く、ダーク・コメディという触れ込み。あららという荒唐無稽な設定が取られており、それを真面目(?)にわりと普通のことのように扱いつつ、ある種の含みを介しつつ描く。気が利いている、とも書きたくなるか。それなりのストーリーを90分にまとめていて、そこには力を感じる。
構図の取り方がウェス・アンダーソンのそれと重ねると指摘するあちらのレヴューがあって、なるほど。といっても、ぼくは彼の「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」と「ライフ・アクアティック」(2005年2月15日)の旧作品しか見ていないけど。また、クエンティーノ・タランティーノの影響を指摘するものがあり、それは殺し屋同士が対峙する会話シーンなどに現れているか。
殺し屋の奥さんが刺繍に凝っている(そのコンテストもあり)など、こちらの感覚においてUKらしいと感じる部分はいろいろ。インディ映画でそれなりに低予算であったらしいが、そんな感じはまったく覚えさせず。最後の場面音と重なり、その俯瞰映像に入るエンディング曲、その終わり方がかなりクール。音楽はマンチェスター出身の長寿人気ロック・バンドであるエルボウのガン・ガーヴェイ他、複数の人が担当している。
▶︎過去の、ウェス・アンダーソンの「ライフ・アクアティック」
https://43142.diarynote.jp/200502161844550000/
<先の、訃報から>
この23日にニューオーリンズの偉大な作曲家/編曲家/トランペット奏者であるデイヴ・バーソロミューがちょうど100歳でなくなった。ニューオーリンズたる極上のほんわか滋味や躍動を作り、NOLAの素敵を外にも目一杯アピールした偉人。うちのレコード棚には、ファッツ・ドミノ他、彼の名前が入ったレコードが何枚あるだろう? もし、ちゃんと印税が入っていたのなら、彼は経済的に困窮することはなかったはず。しかし、100歳……。もともと欲深い方なのでもう死んでもいいかなと思ったことは一度もないが、そんなに上の年齢の境地や境遇については想像もつかない。そういえば、親の死や自らの体調なりを同世代の友人と話すことはあっても、自らの死についてはあまり語ることはなくなったような。それは、以前よりそれが身近なことになっているから? 今日見た映画の自殺マニアの主人公ような人はぼくの周りにはいなかったな。オレ、びびりなんで、そういう人が近くにいたらすごく疲弊しそう。
The Hitomi Band
2019年6月24日 音楽 音楽通訳/翻訳者(グアム育ち)として長年お世話になっており、ここ10年ほどはジャズ・シンガーの活動も続けている渡瀬ひとみ(2009年9月19日)の初アルバム『another star』(ワイピーエム)リリース記念ライヴを、新宿・Jで見る。
彼女は現在ワーキング・バンドを持っていて、それはピアノの川畑淳、ギターの堀江洋賀、ベース(1曲のみエレクトリックを弾く)の日下部史貴、ドラムの金井塚秀洋という面々。それは、地道に活動してきた末に自然発生的にできたもののようで、その確かなユナイトの様に触れると、日々の真摯な音楽活動のご褒美だねと言いたくなるか。当然、レコーディングもその面々できっちり行われていており、またアルバムの3曲でチェロを弾いていた富樫亜紀もこの日3分2で加わる。
2部にわたり、アルバム収録曲+アルファを、渡瀬は悠々披露する。自己グループでのライヴの他にも、呼ばれていろんなクラブに出ているのは聞いていたが、正々堂々。場数重ねてきているんだなあと思う。当初はジャズ・スタンダードを歌っていたはずだが、それが一回りし、もともと好きだったR&B曲も歌うようになり、さらにスペイン語曲やフランス語曲も加えるなど、視点を広げた私のジャズ・ヴォーカル表現を固定したバンドとともに結晶させている。レディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日、2016年8月21日)の「クリープ」のレゲエ調ヴァージョンも披露。おれ、このアレンジ好きだな。もちろん、アルバム(当然、その表題は取り上げているスティーヴィー・ワンダー〜2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日〜の曲から来ていますね。2005年11月3日の項で触れているの彼への取材の通訳は、渡瀬だったはず)にも入っている。
アンコールは、エタ・ジェイムズのそれがよく知られる「アット・ラスト」。ダブル・ベースとチェロの弓弾きから始まり、ジェイムズのヴァージョンに沿った流れのもと、彼女はしっとりと歌う。まさに、これまでのシンガーの歩みを肯定的に反芻するかのよう。その様に、やはり言葉/歌詞は重要とも思わされるし、言語に堪能な彼女はアドヴァンテージを持っていると思った。当然、歌詞カードを見ることもなかった。
▶︎過去の、渡瀬ひとみ
https://43142.diarynote.jp/200909271552434083/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
<今日の、浦島太郎>
タモリが役員を務めるという、このジャズ箱に初めて行く。飲食代、良心的。ステージの背後表記によれば、1978年いらいあるようだ。Jの最寄駅の新宿御苑駅に降りるのはいつ以来だろう? 新宿厚生年金会館にも一番近い駅でもあったが、そこで公演がある際にはけっこう車で行っていたし、マジ久しぶりだ。一番最初にこの駅に降りたのは、高校生にはいったころ。ディスクロードという外盤屋に行くためで、のちに246沿いの渋谷店が出来た時(店舗もずっと広かった)はうれしかった。そういえば、この近くには楽器屋があったりもし、弦とかを買い求めたこともあったか。実演を見た後の帰りは、新宿三丁目駅まで歩いたが、なんと厚生年金会館の跡地は家電量販店の社屋になっていた。いろんな部分で、かつての印象と異なっていてなかなかに戸惑う。新宿ピットインの近くまで来ると、わりと見慣れた風景が急に広がった。
彼女は現在ワーキング・バンドを持っていて、それはピアノの川畑淳、ギターの堀江洋賀、ベース(1曲のみエレクトリックを弾く)の日下部史貴、ドラムの金井塚秀洋という面々。それは、地道に活動してきた末に自然発生的にできたもののようで、その確かなユナイトの様に触れると、日々の真摯な音楽活動のご褒美だねと言いたくなるか。当然、レコーディングもその面々できっちり行われていており、またアルバムの3曲でチェロを弾いていた富樫亜紀もこの日3分2で加わる。
2部にわたり、アルバム収録曲+アルファを、渡瀬は悠々披露する。自己グループでのライヴの他にも、呼ばれていろんなクラブに出ているのは聞いていたが、正々堂々。場数重ねてきているんだなあと思う。当初はジャズ・スタンダードを歌っていたはずだが、それが一回りし、もともと好きだったR&B曲も歌うようになり、さらにスペイン語曲やフランス語曲も加えるなど、視点を広げた私のジャズ・ヴォーカル表現を固定したバンドとともに結晶させている。レディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日、2016年8月21日)の「クリープ」のレゲエ調ヴァージョンも披露。おれ、このアレンジ好きだな。もちろん、アルバム(当然、その表題は取り上げているスティーヴィー・ワンダー〜2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日〜の曲から来ていますね。2005年11月3日の項で触れているの彼への取材の通訳は、渡瀬だったはず)にも入っている。
アンコールは、エタ・ジェイムズのそれがよく知られる「アット・ラスト」。ダブル・ベースとチェロの弓弾きから始まり、ジェイムズのヴァージョンに沿った流れのもと、彼女はしっとりと歌う。まさに、これまでのシンガーの歩みを肯定的に反芻するかのよう。その様に、やはり言葉/歌詞は重要とも思わされるし、言語に堪能な彼女はアドヴァンテージを持っていると思った。当然、歌詞カードを見ることもなかった。
▶︎過去の、渡瀬ひとみ
https://43142.diarynote.jp/200909271552434083/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
<今日の、浦島太郎>
タモリが役員を務めるという、このジャズ箱に初めて行く。飲食代、良心的。ステージの背後表記によれば、1978年いらいあるようだ。Jの最寄駅の新宿御苑駅に降りるのはいつ以来だろう? 新宿厚生年金会館にも一番近い駅でもあったが、そこで公演がある際にはけっこう車で行っていたし、マジ久しぶりだ。一番最初にこの駅に降りたのは、高校生にはいったころ。ディスクロードという外盤屋に行くためで、のちに246沿いの渋谷店が出来た時(店舗もずっと広かった)はうれしかった。そういえば、この近くには楽器屋があったりもし、弦とかを買い求めたこともあったか。実演を見た後の帰りは、新宿三丁目駅まで歩いたが、なんと厚生年金会館の跡地は家電量販店の社屋になっていた。いろんな部分で、かつての印象と異なっていてなかなかに戸惑う。新宿ピットインの近くまで来ると、わりと見慣れた風景が急に広がった。
モーリス・デイ&ザ・タイム
2019年6月23日 音楽 ザ・タイムだか、モーリス・デイのソロだか、過去に見た記憶はあるのだが、はるか記憶の彼方。このミネアポリス・ファンクのムーヴメントを彩った集団の来日ライヴを前に、モーリス・デイが生で見れるなんてと、感慨を持ってしまうなあ。六本木・ビルボード東京、せカンド・ショウ。
右肩超上がり路線を進まんとしていた1958年生まれのプリンス(2002年11月19日)・ファミリーの長兄的な存在であったザ・タイムは、ある世代にとってはとっても胸騒ぎを誘発するグループ。シンガー/フロント・マンである1957年生まれのモーリス・デイのキャラの持ち具合はもちろん、そこのメンバーであった1959年生まれキーボード奏者のジミー・ジャムと1956年生まれベース奏者のテリー・ルイスは独立し、大人気プロデューサー・チームになってしまったのも、彼らのポテンシャルの高さを物語る要件。また、ジミ・ヘンドリックス耽溺ギタリストである1960年生まれのジェシー・ジョンソン(2015年8月18日)もザ・タイム脱退後の1980年代中盤にA&Mからリーダー作群を出し結構な成功を収めるとともに、少し前にはあのディアンジェロ(2015年8月18日)のヴァガボンド・ツアーに参加するなど、書き留めたいことはいろいろある。実は来月に、ジョンソンはリーダーとして来日しここで公演をする!!! ギター・マガジン誌でインタヴューすることになっているが1日だけの公演、ちゃんと時間をもらえるか。
モーリス・デイに加え、デイのエンターテインメント性発露を支えるミラー・ガイという役割(鏡を持ち、それをデイに向けて持ち、デイは鏡を覗き込み髪を整える。今回、そんな“儀式”を3度した)のトーマス・オースティン(彼、他は一緒に踊ったり、横でパッドを叩いたり、コーラスを入れたりする)、ドラムのジェリービーン・ジョンソン、キーボードのモンティ・モワ(彼が一時バンドを離れたときに後釜として入ったのが、プリンス主導でザ・ファミリーというバンドでデビューする当時美青年のセイント・ポール〜2010年1月10日〜。その兄は、プリンスのプロダクションにいろいろ関与している1958年生まれのリッキー・P〜2000年3月21日、2003年7月18日、2012年3月3日、2013年5月10日、2014年4月23日、2014年11月6日〜)とアンドレ・ホームズ、ギターのテレル・ラフィン、ベースの リッキー・スミスという陣容でのショウ。皆、正装。←なかなかに、うれしい。1956年生まれジェリービーン・ジョンソンと1958年生まれのモンテ・モワも、オリジナルのメンバーですね。
デイのヴォーカルはそれほど力がないこと(でも、フロントに立つ資格を持つ人だと思う)、サウンド音やビートの感じはかなりプリンスのそれに負っていたことを再確認させつつ、プリンスなき今続けられるべき存在であることを彼らは示す。ほぼ切れ目なしに70分持たれたショウはかなり整備されていて、今いろいろ実演を重ねていることは明白。左右に位置するギタリストとベーシストが煽りMCを入れるときもあったし、ドラマー以外は皆コーラスを入れていた。
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
▶︎過去の、ジェシー・ジョンソン/ディアンジェロ
https://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
▶過去の、リッキー・ピーターソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
http://43142.diarynote.jp/201411101737513509/
http://43142.diarynote.jp/201510231145525391/
https://43142.diarynote.jp/201510231147209287/ インタヴュー
▶過去の、セイント・ポール・ピータソン
http://43142.diarynote.jp/201001111143532596/
<今日の、なるほど>
上の文章で、中心人物たちの生まれた年を書きとめてみたが、なるほどプリンス/ミネアポリス・ファンクとは、現在還暦世代となる人々の1980年代のオルタナ・ビート・ポップ表現であったわけですね。
右肩超上がり路線を進まんとしていた1958年生まれのプリンス(2002年11月19日)・ファミリーの長兄的な存在であったザ・タイムは、ある世代にとってはとっても胸騒ぎを誘発するグループ。シンガー/フロント・マンである1957年生まれのモーリス・デイのキャラの持ち具合はもちろん、そこのメンバーであった1959年生まれキーボード奏者のジミー・ジャムと1956年生まれベース奏者のテリー・ルイスは独立し、大人気プロデューサー・チームになってしまったのも、彼らのポテンシャルの高さを物語る要件。また、ジミ・ヘンドリックス耽溺ギタリストである1960年生まれのジェシー・ジョンソン(2015年8月18日)もザ・タイム脱退後の1980年代中盤にA&Mからリーダー作群を出し結構な成功を収めるとともに、少し前にはあのディアンジェロ(2015年8月18日)のヴァガボンド・ツアーに参加するなど、書き留めたいことはいろいろある。実は来月に、ジョンソンはリーダーとして来日しここで公演をする!!! ギター・マガジン誌でインタヴューすることになっているが1日だけの公演、ちゃんと時間をもらえるか。
モーリス・デイに加え、デイのエンターテインメント性発露を支えるミラー・ガイという役割(鏡を持ち、それをデイに向けて持ち、デイは鏡を覗き込み髪を整える。今回、そんな“儀式”を3度した)のトーマス・オースティン(彼、他は一緒に踊ったり、横でパッドを叩いたり、コーラスを入れたりする)、ドラムのジェリービーン・ジョンソン、キーボードのモンティ・モワ(彼が一時バンドを離れたときに後釜として入ったのが、プリンス主導でザ・ファミリーというバンドでデビューする当時美青年のセイント・ポール〜2010年1月10日〜。その兄は、プリンスのプロダクションにいろいろ関与している1958年生まれのリッキー・P〜2000年3月21日、2003年7月18日、2012年3月3日、2013年5月10日、2014年4月23日、2014年11月6日〜)とアンドレ・ホームズ、ギターのテレル・ラフィン、ベースの リッキー・スミスという陣容でのショウ。皆、正装。←なかなかに、うれしい。1956年生まれジェリービーン・ジョンソンと1958年生まれのモンテ・モワも、オリジナルのメンバーですね。
デイのヴォーカルはそれほど力がないこと(でも、フロントに立つ資格を持つ人だと思う)、サウンド音やビートの感じはかなりプリンスのそれに負っていたことを再確認させつつ、プリンスなき今続けられるべき存在であることを彼らは示す。ほぼ切れ目なしに70分持たれたショウはかなり整備されていて、今いろいろ実演を重ねていることは明白。左右に位置するギタリストとベーシストが煽りMCを入れるときもあったし、ドラマー以外は皆コーラスを入れていた。
▶過去の、プリンス
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▶︎過去の、ジェシー・ジョンソン/ディアンジェロ
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▶過去の、リッキー・ピーターソン
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http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
http://43142.diarynote.jp/201411101737513509/
http://43142.diarynote.jp/201510231145525391/
https://43142.diarynote.jp/201510231147209287/ インタヴュー
▶過去の、セイント・ポール・ピータソン
http://43142.diarynote.jp/201001111143532596/
<今日の、なるほど>
上の文章で、中心人物たちの生まれた年を書きとめてみたが、なるほどプリンス/ミネアポリス・ファンクとは、現在還暦世代となる人々の1980年代のオルタナ・ビート・ポップ表現であったわけですね。
サラサラは、 フランス人の自作派シンガー。1986年生まれでワン・リトル・インディアン所属、現在は英国に住んでいるのかな。マシュー・ハーバート(2003年9月15日、2017年11月8日)とコラボしたこともあったはずで、エレクトロニク系トラックのもと歌う様はビョーク(2001年12月5日、2008年2月22日)以降の人であるとも思わせよう。
渋谷・EN-SOF TOKYO、PCで音出しをしつつパッドやシンバルをスティックで叩く男性とのパフォーマンスを見せる。写真だと黒系の髪だったが、金髪になっていた。事前に持っていた所感と比すともう少し柔和なところもあり、ウィスパーな肉声を漂わせると記したくなる感じもあり。独自の息遣いや間が存在する。歌詞はフランス語と英語だった模様。2作目となる新作『オーゴン』からの曲が多かったのかな?
▶︎過去の、マシュー・ハーバート・ビッグ・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
https://43142.diarynote.jp/201711091333526195/
▶過去の、ビューク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200802230934310000/
<今日の、ケ・セラ・セラ>
ここんとこまあ蒸し気味ではあるが、まだエアコンをつけるほどではない。←ずっとエアコンを使わないエコな男を標榜していたが、さすが寄る年波と猛暑ゆえ、昨年からその“ゲーム”から離れた。モードを変えるため、エアコンを入れ替えた。ははは。今のところ、何気に部屋を抜ける適度な風もあるし、夜はちゃんとパジャマを身につけ窓を閉めて寝ておる。とっくに梅雨入りはしているのだろうが、それほど梅雨期という所感はまだ得ず。でも、群馬県では局地的暴雨で警戒をというニュースも流れていて、近年の常で箇所限定のヘヴィな自然災害は多発するのか。そういうのに見舞われる可能性もなくはないだろう五輪の、シャレで沢山申しこんだチケットはすべて外れた。だが、心やさしい友人から、サッカーや陸上のチケットがあたったから行く? との善意のオファーが。ま、どーなろうと、なんとかなる、、、。
そういえば、ライヴの後に馴染みのお店に流れたら、無音。店主が都合で来られず若い女性二人で接客をしているのだが、音楽がかけられないという。音が出るようになりませんかねと請われ、DJブースに入ってみてミキサーなどを見てみるが、??? そしたら、某有名DJが応援対処電話をしてきたりもするが、変わらず。で、下の暗がりに置かれていた電源の入っているアンプの小さいレバーをなんの気無しに動かしたら、音が出た。ま、そういうものサ。
渋谷・EN-SOF TOKYO、PCで音出しをしつつパッドやシンバルをスティックで叩く男性とのパフォーマンスを見せる。写真だと黒系の髪だったが、金髪になっていた。事前に持っていた所感と比すともう少し柔和なところもあり、ウィスパーな肉声を漂わせると記したくなる感じもあり。独自の息遣いや間が存在する。歌詞はフランス語と英語だった模様。2作目となる新作『オーゴン』からの曲が多かったのかな?
▶︎過去の、マシュー・ハーバート・ビッグ・バンド
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▶過去の、ビューク
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<今日の、ケ・セラ・セラ>
ここんとこまあ蒸し気味ではあるが、まだエアコンをつけるほどではない。←ずっとエアコンを使わないエコな男を標榜していたが、さすが寄る年波と猛暑ゆえ、昨年からその“ゲーム”から離れた。モードを変えるため、エアコンを入れ替えた。ははは。今のところ、何気に部屋を抜ける適度な風もあるし、夜はちゃんとパジャマを身につけ窓を閉めて寝ておる。とっくに梅雨入りはしているのだろうが、それほど梅雨期という所感はまだ得ず。でも、群馬県では局地的暴雨で警戒をというニュースも流れていて、近年の常で箇所限定のヘヴィな自然災害は多発するのか。そういうのに見舞われる可能性もなくはないだろう五輪の、シャレで沢山申しこんだチケットはすべて外れた。だが、心やさしい友人から、サッカーや陸上のチケットがあたったから行く? との善意のオファーが。ま、どーなろうと、なんとかなる、、、。
そういえば、ライヴの後に馴染みのお店に流れたら、無音。店主が都合で来られず若い女性二人で接客をしているのだが、音楽がかけられないという。音が出るようになりませんかねと請われ、DJブースに入ってみてミキサーなどを見てみるが、??? そしたら、某有名DJが応援対処電話をしてきたりもするが、変わらず。で、下の暗がりに置かれていた電源の入っているアンプの小さいレバーをなんの気無しに動かしたら、音が出た。ま、そういうものサ。
映画「Us アス」。映画「ブラインド スポッティング」
2019年6月18日 音楽 一番町・東宝東和試写室と渋谷・ショウゲート試写室で、2本の映画試写を見る。ともに、アフリカン・アメリカンが主役であり、監督も非白人。また、両方とも試写状に米映画批評サイトで94%の大評価という能書きが出されている。それぞれ、9月上旬と8月下旬に公開される。
まず、2019年米国映画である映画「Us アス」。一応、ホラー映画という括りに入るのだろうが、これは格調高く、お金も使われている。オレ、ホラーってどこかチャラいという偏見を持っているのだが、この仕上がりはすごい。
監督/脚本/プロデュースは、1979年NY生まれの俳優もしてきたジョーダン・ピール。アフリカ系の彼は人種差別を扱った2017年作「ゲット・アウト」でアカデミー賞脚本賞を受けたそうだが、ここでの主人公は金持ち黒人4人家族(職業は分からないが父親はハワード大学出で、メルセデスのワゴンに乗り、立派な別荘を持っている)とし、今回は人種ではなく持つ者と持たざる者の乖離をベースに置く。知らない所にいたそっくりな私たち/ドッペルゲンガーが主人公たちを殺そうとする存在に置き、主人公たちは鋭利なハサミを持ち現れた同じ4人に対し誰なのと尋ねると「アメリカ人よ」と答えるシーンがあるので、“Us”とはユナイテッド・ステイツのことも指し示すと考えていいだろう。そして、同じルックスを持ちながら離れまくった境遇にいる私たちの戦いを描く本映画は富裕層と貧困層が広がり、階級制が出来上がった米国は今どうしようもない状況になっており、どんな悲劇が起こっても不思議がないことを、描こうとしているように思える。
ストーリーの発端は1986年、それはロナルド・レーガンの時代(副大統領は、次の長となるジョージ・W・H・ブッシュ)だ。また、一世を風靡した1985年音楽慈善プロジェクト“USAフォー・アフリカ”を企画した団体が同年にやった米国横断ユナイト企画“ハンズ・アクロス・アメリカ”(そんなのが、あったのね。知らなかった)が不気味なアクションとして扱われ、後半の視覚的な底上げに活用されたりもする。重要な場となる、海岸沿いの遊園地は実在するサンタクルーズ・ビーチ・ボードウォークという歴史のある施設だ。メタファー視覚要素を絡ませた最後のほう、ぼくはもう少し整理できなかったかとも思えたが、その部分があればこそ、勝ち組も負け組も表裏一体にあり、明日はどうなるか分からなく今の幸福もすぐに崩れるものかもしれないという警鐘を見る者に与えよう。そして、そんな薄っぺらい社会である米国に対する困惑や嫌悪も……。
繰り返すが、映画の仕上がりはあまりに立派であり、120分近い長さを持つそれを緊張感とともに見せきる。1962年生まれの白人でクラシック畑でありながらゴスペルやヒップホップにも理解を持つマイケル・エイブルズの音楽も品格ありでばっちり。彼は「ゲット・アウト」のそれも担当しているようだ。また、ザ・ビーチ・ボーイズ(2014年3月28日)の「グッド・ヴァイブレーション」やN.W.A.の「フ*ック・ザ・ポリス」ら“あり曲”の使い方も巧みで、それは笑いも誘う。最後に使われる、ミニー・リパートンのソロ・デビュー作収録の1970年曲「レ・フラワー」の効果もすごい。この美曲がそこで使われると、悪魔が扉を開いているようにも感じ不穏な曲だと思わずにはいられない。「Les fleurs 」ではなく、「Les fleurs du mal」だな。蛇足だが、その曲はチェス・レコードのスタッフ・ライター/アレンジャーを務めていたチャールズ・ステップニーがジャズ・ピアニストのラムゼイ・ルイス(2008年7月2日、2009年8月29日、2010年9月28日、2011年8月22日、2013年2月21日)のために1965年に書き下ろした曲。両曲ともシカゴ録音でステップニーが陣頭指揮を取り、ともにE.W.&F. (2006年1月19日、2012年5月17 日)のモウリス・ホワイトがドラムを叩いている。
▶︎過去の、マイク・ラヴ/ザ・ビーチ・ボーイズ
http://43142.diarynote.jp/201403291149242320/
▶︎過去の、ラムゼイ・ルイス
http://43142.diarynote.jp/200807031119590000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090829
http://43142.diarynote.jp/201009290720426339/
http://43142.diarynote.jp/201109100857091783/
http://43142.diarynote.jp/201302281043262653/
▶過去の、E.W.&.F.
http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/
http://43142.diarynote.jp/201205301252113538/
一方、2018年米国映画の「ブラインド スポッティング」の脚本を書き、主役を演じているのは、ラッパーでもある俳優のダヴィード・ディグス(黒人)とスラム・ポエトリーの担い手でもあるライターや役者でもあるラファエル・カザル(白人)。そして、監督はこれが初長編作品となるカルロス・ロペス・エストラーダ。その名前が示唆するように、エストラーダはメキシコ生まれで、12歳のときに米国に移住した。
そして、舞台となるのは西海岸オークランド。主役の二人は同じ環境で育ち、長年ツルみ、一人は暴力によりブチこまれたのちの保護観察開け間近で、実は子供もいるのにもう一人はもっとDQNかもしれない。そして、二人は引っ越し会社に勤めペアを組んでいて、その彼らにまつわる3〜4日間を描いた“バディ映画”とも言えるわけだが、バディながらも人種で異なる見方の違いが出てくるのがこの映画と主題となるのか。なんにせよ、米国における人種差別をベースに置く作品であり、紋切り型の描写も見られるが、その難しさは出されている。
主役が肉声づかいのプロだけに、その部分は迫力、訴求力あり。映画中にも二人によるラップ曲はいろいろ出てくるのかな。またオークランド・ファンクの雄であるタワー・オブ・パワー(1999年11月4日、2002年8月11日、2004年1月19日、2008年5月18日、2008年5月19日、2010年5月11日、2011年3月10日、2012年9月9日、2014年5月6日、2016年7月10日、2018年9月4日 )の曲が喧騒の場で使われるときもある。ある意味、そんな本作は差別を生む雑多にして厄介な米国都市環境が導く肉声音楽映画と言うこともできるだろうか。また、別な言い方をすれば、ヒップホップやスラムはどういう背景から出てきているのかというのを示してもいるだろう。
映画にはオークランドの風景も映されるが、ザ・フォックス・シアターは同地を象徴する場のようにも複数ちらり出される。テデスキ・トラックス・バンド(2014年2月11日、2016年4月1日、2019年6月14日)は2016年9月9日にそこで録音をしたライヴ盤を出していますね。<オークランドの中心部にある同劇場は、2800席を持つコンサート・ホールで、もともとは映画館として1928年に開館。その後紆余曲折があり、2009年から音楽向けのホールとなった。立派な外観を持つザ・フォックスは歴史的建造物米国登録がなされているという>というのは、ぼくが書いたライナーノーツからの引用だ。
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
https://43142.diarynote.jp/201906151238565701/
▶過去の、タワー・オブ・パワー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200401190000000000/
http://43142.diarynote.jp/200805201629180000/
http://43142.diarynote.jp/200805201631280000/
http://43142.diarynote.jp/201005121331016518/
http://43142.diarynote.jp/201103171348262145/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120909
http://43142.diarynote.jp/201405071616599721/
http://43142.diarynote.jp/201607111518214717/
https://43142.diarynote.jp/201809071706397376/
<今日の、そうか>
先に触れた“ハンズ・アクロス・アメリカ”への参加は、レコード店が受け付けていたよう。おお、まだレコードに力があった時代! 関係ないが、CD/デジタル・メディアの登場によりレコード=音楽産業は衰退したという考え方もできるのかもしれない。そういえば、「ブラインド スポッティング」にはIT流れの新住民とネイティヴな主役二人との距離感も描かれている。
まず、2019年米国映画である映画「Us アス」。一応、ホラー映画という括りに入るのだろうが、これは格調高く、お金も使われている。オレ、ホラーってどこかチャラいという偏見を持っているのだが、この仕上がりはすごい。
監督/脚本/プロデュースは、1979年NY生まれの俳優もしてきたジョーダン・ピール。アフリカ系の彼は人種差別を扱った2017年作「ゲット・アウト」でアカデミー賞脚本賞を受けたそうだが、ここでの主人公は金持ち黒人4人家族(職業は分からないが父親はハワード大学出で、メルセデスのワゴンに乗り、立派な別荘を持っている)とし、今回は人種ではなく持つ者と持たざる者の乖離をベースに置く。知らない所にいたそっくりな私たち/ドッペルゲンガーが主人公たちを殺そうとする存在に置き、主人公たちは鋭利なハサミを持ち現れた同じ4人に対し誰なのと尋ねると「アメリカ人よ」と答えるシーンがあるので、“Us”とはユナイテッド・ステイツのことも指し示すと考えていいだろう。そして、同じルックスを持ちながら離れまくった境遇にいる私たちの戦いを描く本映画は富裕層と貧困層が広がり、階級制が出来上がった米国は今どうしようもない状況になっており、どんな悲劇が起こっても不思議がないことを、描こうとしているように思える。
ストーリーの発端は1986年、それはロナルド・レーガンの時代(副大統領は、次の長となるジョージ・W・H・ブッシュ)だ。また、一世を風靡した1985年音楽慈善プロジェクト“USAフォー・アフリカ”を企画した団体が同年にやった米国横断ユナイト企画“ハンズ・アクロス・アメリカ”(そんなのが、あったのね。知らなかった)が不気味なアクションとして扱われ、後半の視覚的な底上げに活用されたりもする。重要な場となる、海岸沿いの遊園地は実在するサンタクルーズ・ビーチ・ボードウォークという歴史のある施設だ。メタファー視覚要素を絡ませた最後のほう、ぼくはもう少し整理できなかったかとも思えたが、その部分があればこそ、勝ち組も負け組も表裏一体にあり、明日はどうなるか分からなく今の幸福もすぐに崩れるものかもしれないという警鐘を見る者に与えよう。そして、そんな薄っぺらい社会である米国に対する困惑や嫌悪も……。
繰り返すが、映画の仕上がりはあまりに立派であり、120分近い長さを持つそれを緊張感とともに見せきる。1962年生まれの白人でクラシック畑でありながらゴスペルやヒップホップにも理解を持つマイケル・エイブルズの音楽も品格ありでばっちり。彼は「ゲット・アウト」のそれも担当しているようだ。また、ザ・ビーチ・ボーイズ(2014年3月28日)の「グッド・ヴァイブレーション」やN.W.A.の「フ*ック・ザ・ポリス」ら“あり曲”の使い方も巧みで、それは笑いも誘う。最後に使われる、ミニー・リパートンのソロ・デビュー作収録の1970年曲「レ・フラワー」の効果もすごい。この美曲がそこで使われると、悪魔が扉を開いているようにも感じ不穏な曲だと思わずにはいられない。「Les fleurs 」ではなく、「Les fleurs du mal」だな。蛇足だが、その曲はチェス・レコードのスタッフ・ライター/アレンジャーを務めていたチャールズ・ステップニーがジャズ・ピアニストのラムゼイ・ルイス(2008年7月2日、2009年8月29日、2010年9月28日、2011年8月22日、2013年2月21日)のために1965年に書き下ろした曲。両曲ともシカゴ録音でステップニーが陣頭指揮を取り、ともにE.W.&F. (2006年1月19日、2012年5月17 日)のモウリス・ホワイトがドラムを叩いている。
▶︎過去の、マイク・ラヴ/ザ・ビーチ・ボーイズ
http://43142.diarynote.jp/201403291149242320/
▶︎過去の、ラムゼイ・ルイス
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▶過去の、E.W.&.F.
http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/
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一方、2018年米国映画の「ブラインド スポッティング」の脚本を書き、主役を演じているのは、ラッパーでもある俳優のダヴィード・ディグス(黒人)とスラム・ポエトリーの担い手でもあるライターや役者でもあるラファエル・カザル(白人)。そして、監督はこれが初長編作品となるカルロス・ロペス・エストラーダ。その名前が示唆するように、エストラーダはメキシコ生まれで、12歳のときに米国に移住した。
そして、舞台となるのは西海岸オークランド。主役の二人は同じ環境で育ち、長年ツルみ、一人は暴力によりブチこまれたのちの保護観察開け間近で、実は子供もいるのにもう一人はもっとDQNかもしれない。そして、二人は引っ越し会社に勤めペアを組んでいて、その彼らにまつわる3〜4日間を描いた“バディ映画”とも言えるわけだが、バディながらも人種で異なる見方の違いが出てくるのがこの映画と主題となるのか。なんにせよ、米国における人種差別をベースに置く作品であり、紋切り型の描写も見られるが、その難しさは出されている。
主役が肉声づかいのプロだけに、その部分は迫力、訴求力あり。映画中にも二人によるラップ曲はいろいろ出てくるのかな。またオークランド・ファンクの雄であるタワー・オブ・パワー(1999年11月4日、2002年8月11日、2004年1月19日、2008年5月18日、2008年5月19日、2010年5月11日、2011年3月10日、2012年9月9日、2014年5月6日、2016年7月10日、2018年9月4日 )の曲が喧騒の場で使われるときもある。ある意味、そんな本作は差別を生む雑多にして厄介な米国都市環境が導く肉声音楽映画と言うこともできるだろうか。また、別な言い方をすれば、ヒップホップやスラムはどういう背景から出てきているのかというのを示してもいるだろう。
映画にはオークランドの風景も映されるが、ザ・フォックス・シアターは同地を象徴する場のようにも複数ちらり出される。テデスキ・トラックス・バンド(2014年2月11日、2016年4月1日、2019年6月14日)は2016年9月9日にそこで録音をしたライヴ盤を出していますね。<オークランドの中心部にある同劇場は、2800席を持つコンサート・ホールで、もともとは映画館として1928年に開館。その後紆余曲折があり、2009年から音楽向けのホールとなった。立派な外観を持つザ・フォックスは歴史的建造物米国登録がなされているという>というのは、ぼくが書いたライナーノーツからの引用だ。
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
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▶過去の、タワー・オブ・パワー
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<今日の、そうか>
先に触れた“ハンズ・アクロス・アメリカ”への参加は、レコード店が受け付けていたよう。おお、まだレコードに力があった時代! 関係ないが、CD/デジタル・メディアの登場によりレコード=音楽産業は衰退したという考え方もできるのかもしれない。そういえば、「ブラインド スポッティング」にはIT流れの新住民とネイティヴな主役二人との距離感も描かれている。
丸の内・コットンクラブで、ブラジル人シンガーのショウを見る。1日ワン・ショウの出し物で、当人の完全ギター弾き語りによる。彼女が手にしていたギターはかつてジョイス(2004年7月15日、2005年7月13日、2007年7月24日、2008年9月7日、2009年9月29日、2010年7月29日、2011年8月3日、2012年8月15日、2013年7月30日、2014年7月15日、2015年8月3日、2017年9月8日、2018年10月5日)が手にし、この前のスワミ・Jr. (2013年7月10日、2018年10月6日)も弾いていたボディが空洞になっているガット・ギターだった。何気にこの手のギターはブラジル人に人気がありますね。そこに、ブラジル人の鷹揚な好奇心旺盛さを見る?
トム・ジョビンに可愛がられ(彼について語るMCも興味深かった)て世に出たシンガーと言っていいのか。先日会ったブラジル音楽通によれば彼女の近作はかなり宗教色の強い歌を歌っているということだが、人懐こく英語でMCをしながら進めるショウは、「ウェイヴ」、「ウッパ・ネギーニョ」、「トリステーザ」などブラジル有名曲をいろいろとくりだすもの。ある意味、これは求められているものを知っているプロのパフォーマンスだと思った。有名曲の場合、彼女は観客にも優しく歌うことを求めるのだが、ちゃんとポルトガル語歌詞を覚えている人もいるのだよなー。スタンダードの「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」は1番をポルトガル語で歌い、2番を英語で歌った。
▶過去の、ジョイス・モレーノ
http://43142.diarynote.jp/200407151608250000/
http://43142.diarynote.jp/200507161357340000/
http://43142.diarynote.jp/200708051737070000/
http://43142.diarynote.jp/200809081534510000/
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http://43142.diarynote.jp/201008111723131487/
http://43142.diarynote.jp/201108101628235325/
http://43142.diarynote.jp/201208201259398163/
http://43142.diarynote.jp/201308021400578638/
http://43142.diarynote.jp/201407161154441780/
http://43142.diarynote.jp/201508091203108498/
http://43142.diarynote.jp/201608291403509244/
http://43142.diarynote.jp/201709110843278416/
https://43142.diarynote.jp/201810090956533250/
▶︎過去の、スワミ・ジュニオール
http://43142.diarynote.jp/201307121511031149/
https://43142.diarynote.jp/201810090958036278/
<今日も、いろいろ>
午後3時から、歌と親指ピアノのサカキ・マンゴー(2008/09/12、2011年10月2日、2012年1月28日、2013年8月27日)の取材をする。6年ぶりの新作『ビンテクライベイベー』(Yokabanna、2019)リリースに際してのもの。故郷の鹿児島に住むようになった彼はよりエレクトロ効果を介するとともに、同地の廃材利用の三味線であるゴッタンを音作りに用いるようにもなり、より地に足をつけつつ今の外の世界に羽ばたくようになっている。素の彼はまっすぐな薩摩隼人という感じで、気持ちの良い言葉のやりとりを楽しめた。
▶︎過去の、サカキ・マンゴー
https://43142.diarynote.jp/200809160031546361/
https://43142.diarynote.jp/201110091256254404/
https://43142.diarynote.jp/201202071445258085/
https://43142.diarynote.jp/201309021132512714/
そして、その後は来日中のフランスのパンク/メロディック・ハードコア・バンドであるベア・ティースを率いるグレッグと会う。北部のリース生まれで、そこに居住。彼はそのバンドで曲を作りギターを弾き、歌っている。歌詞は英語だ。彼の知人からぼくのメール・アドレスを聞き連絡を取ってきたのだが、なんかその文面からナイス・ガイな感じがにじみ出ていて、14日の渋谷での彼らのライヴには予定満載で行けなかったが、迷うことなく明日日本を発つ彼に会うことにした。お酒好き? と聞いたらニコリうなづくので、16時代から居酒屋に行く。両腕にどばあーっとある刺青が見えなければ、メガネをして紳士的でもある彼はパンク・ロッカーには見えない。来日は6度目で、右腕と左足にある刺青は日本で彫ったと言っていた。ベア・ティースとしては2度目の来日で、台湾ツアーを経て、日本にやってきたとのこと。昨年は中国のスタジアムで持たれたでかいパンク・フェスにも出ているという。そんな彼は普段はITの会社に勤めており、2歳の娘がいるそう。そして、本業やバンド活動の傍ら、彼は<DISTROLUTION>というインディーズ・バンドを対象としたインターナショナル展開を助けるサーヴィスを構築していて、そのあたりはさすがITの人か。そんな彼が大好きなバンドは、バッド・リリジョン。また、クラッシュ(どんどん音楽性が広がっていたところに魅了を感じるそう)やヘンリー・ロリンズの話にもなり、ぼくがジョー・ストラマー(2000年1月17日、2001年11月2日)やロリンズにインタヴューしたことを告げると目を輝かせる。そんな彼からはベア・ティースの『First The Town Then The World』と彼ら含む『Bridging Oceans 4Punk Band-4Nations』というコンピ盤をいただく。現在、こういう音を聞かなくなっているが、全然いやじゃない。後者には、日本のバンドのShamesの曲群も収められている。
▶︎グレッグのベア・ティース、そして<DISTROLUTION>
https://bareteethmusic.bandcamp.com
https://www.distrolution.com
▶︎過去の、ジョー・ストラマー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-1.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
https://43142.diarynote.jp/200706162323290000/ 映画
その後に、アナ・カランのショウを見に行ったわけだが、タヌキ顔(失礼)の彼女はけっこう昔とそんなに変わっていないと思えた。たとえば、彼女の顔がアップのジャケットの『Sunflower Time』(Mercury,1996年)のそれと……。実はサンパウロとロンドンの二箇所で録音された同作は日本制作による1枚。そして、それを企画遂行したのは、日本フォノグラムの社員A&Rであった故 柳田一彦さんだった。彼女のパフォーマンスに触れながら、彼のことを思い出してしんみりしちゃった。そうか、もうすぐ彼が亡くなって20年もたつのか。柳田さん、ぼくはあなたのことしっかり心に留めていますよ。
▶︎過去の、柳田さんの死に触れた文
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm 2日
トム・ジョビンに可愛がられ(彼について語るMCも興味深かった)て世に出たシンガーと言っていいのか。先日会ったブラジル音楽通によれば彼女の近作はかなり宗教色の強い歌を歌っているということだが、人懐こく英語でMCをしながら進めるショウは、「ウェイヴ」、「ウッパ・ネギーニョ」、「トリステーザ」などブラジル有名曲をいろいろとくりだすもの。ある意味、これは求められているものを知っているプロのパフォーマンスだと思った。有名曲の場合、彼女は観客にも優しく歌うことを求めるのだが、ちゃんとポルトガル語歌詞を覚えている人もいるのだよなー。スタンダードの「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」は1番をポルトガル語で歌い、2番を英語で歌った。
▶過去の、ジョイス・モレーノ
http://43142.diarynote.jp/200407151608250000/
http://43142.diarynote.jp/200507161357340000/
http://43142.diarynote.jp/200708051737070000/
http://43142.diarynote.jp/200809081534510000/
http://43142.diarynote.jp/200910021138591223/
http://43142.diarynote.jp/201008111723131487/
http://43142.diarynote.jp/201108101628235325/
http://43142.diarynote.jp/201208201259398163/
http://43142.diarynote.jp/201308021400578638/
http://43142.diarynote.jp/201407161154441780/
http://43142.diarynote.jp/201508091203108498/
http://43142.diarynote.jp/201608291403509244/
http://43142.diarynote.jp/201709110843278416/
https://43142.diarynote.jp/201810090956533250/
▶︎過去の、スワミ・ジュニオール
http://43142.diarynote.jp/201307121511031149/
https://43142.diarynote.jp/201810090958036278/
<今日も、いろいろ>
午後3時から、歌と親指ピアノのサカキ・マンゴー(2008/09/12、2011年10月2日、2012年1月28日、2013年8月27日)の取材をする。6年ぶりの新作『ビンテクライベイベー』(Yokabanna、2019)リリースに際してのもの。故郷の鹿児島に住むようになった彼はよりエレクトロ効果を介するとともに、同地の廃材利用の三味線であるゴッタンを音作りに用いるようにもなり、より地に足をつけつつ今の外の世界に羽ばたくようになっている。素の彼はまっすぐな薩摩隼人という感じで、気持ちの良い言葉のやりとりを楽しめた。
▶︎過去の、サカキ・マンゴー
https://43142.diarynote.jp/200809160031546361/
https://43142.diarynote.jp/201110091256254404/
https://43142.diarynote.jp/201202071445258085/
https://43142.diarynote.jp/201309021132512714/
そして、その後は来日中のフランスのパンク/メロディック・ハードコア・バンドであるベア・ティースを率いるグレッグと会う。北部のリース生まれで、そこに居住。彼はそのバンドで曲を作りギターを弾き、歌っている。歌詞は英語だ。彼の知人からぼくのメール・アドレスを聞き連絡を取ってきたのだが、なんかその文面からナイス・ガイな感じがにじみ出ていて、14日の渋谷での彼らのライヴには予定満載で行けなかったが、迷うことなく明日日本を発つ彼に会うことにした。お酒好き? と聞いたらニコリうなづくので、16時代から居酒屋に行く。両腕にどばあーっとある刺青が見えなければ、メガネをして紳士的でもある彼はパンク・ロッカーには見えない。来日は6度目で、右腕と左足にある刺青は日本で彫ったと言っていた。ベア・ティースとしては2度目の来日で、台湾ツアーを経て、日本にやってきたとのこと。昨年は中国のスタジアムで持たれたでかいパンク・フェスにも出ているという。そんな彼は普段はITの会社に勤めており、2歳の娘がいるそう。そして、本業やバンド活動の傍ら、彼は<DISTROLUTION>というインディーズ・バンドを対象としたインターナショナル展開を助けるサーヴィスを構築していて、そのあたりはさすがITの人か。そんな彼が大好きなバンドは、バッド・リリジョン。また、クラッシュ(どんどん音楽性が広がっていたところに魅了を感じるそう)やヘンリー・ロリンズの話にもなり、ぼくがジョー・ストラマー(2000年1月17日、2001年11月2日)やロリンズにインタヴューしたことを告げると目を輝かせる。そんな彼からはベア・ティースの『First The Town Then The World』と彼ら含む『Bridging Oceans 4Punk Band-4Nations』というコンピ盤をいただく。現在、こういう音を聞かなくなっているが、全然いやじゃない。後者には、日本のバンドのShamesの曲群も収められている。
▶︎グレッグのベア・ティース、そして<DISTROLUTION>
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▶︎過去の、ジョー・ストラマー
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その後に、アナ・カランのショウを見に行ったわけだが、タヌキ顔(失礼)の彼女はけっこう昔とそんなに変わっていないと思えた。たとえば、彼女の顔がアップのジャケットの『Sunflower Time』(Mercury,1996年)のそれと……。実はサンパウロとロンドンの二箇所で録音された同作は日本制作による1枚。そして、それを企画遂行したのは、日本フォノグラムの社員A&Rであった故 柳田一彦さんだった。彼女のパフォーマンスに触れながら、彼のことを思い出してしんみりしちゃった。そうか、もうすぐ彼が亡くなって20年もたつのか。柳田さん、ぼくはあなたのことしっかり心に留めていますよ。
▶︎過去の、柳田さんの死に触れた文
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テデスキ・トラックス・バンド。福盛進也トリオ
2019年6月14日 音楽 以前はピンのブルース・レディとして活動していたスーザン・テデスキ(フジ・ロックに出たことなかったか?)とデレク・トラックス(2004年5月20日、2006年11月20日)夫妻による大所帯バンド(2016年4月1日、2014年2月11日)の公演を、水道橋・東京ドーム・シティ・ホールで見る。
フロントの二人をサポートするのは、亡くなったコフィ・バーブリッジ(2004年5月20日、2006年11月20日、2016年4月1日、2014年2月11日)に変わる白人鍵盤奏者、ベース、2人のドラム、3人のホーン・セクション、3人のバックグラウンド・ヴォーカルという陣容。管とコーラスには一人づつ女性が入り、また黒人と白人比率もほぼ同じといった感じで、属性を超えてみんな仲良くタッグしていこう的な佇まいはやはり印象に残る。
ミニ・スカートを履いたテデスキは多くの曲でギターを手にし、ときにソロも取る。2014年の公演のとき、あまりギターを弾かなかったのは指か手首をいためていたからなのかな。そういえば、今回は照明が過去より暗めであったような気もしたが、それは気のせい?
もう、実にふくよかにして地に足をつけている土着ロックを、見事に重なりあいながら、堂々送り出す。重厚にして、豊穣。もう、夢のバンドみたいだなという感想も出てこようか。中盤までは1曲1曲の尺はコンパクトにまとめられ、これは1時間10分コースかと思うような感じでショウは進んでいったが、途中からゴワーんと1曲の尺が長くなり、結局アンコールを含めると120分のショウだった。その人と人の重なり合うノリを濃厚に持つ公演の意義については、日経新聞電子版にそのうち出ます。
アンコールには、おお! その1曲目はザ・オールマン・ブラザーズ・バンドのカヴァーで何より知られるブルース曲「ステイツボロ・ブルース」だったのだが、そのさいなんと来日中のドン・ワズ(2013年2月15日、2019年6月12日、2019年6月13日)が出てきて、黒人べーシスト(ジャズ・フュージョン畑のティム・ルフェーヴル〜2010年2月19日、2014年2月11日、2016年4月1日、2017年2月2日、2019年2月8日〜は抜けた)のベース借りて演奏する。2フィンガーで黙々と。ああいう姿を見ると、彼は何よりどすこいロックの人であると思えてしまうな。
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去のデレク・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/200405200442460000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061120
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去の、コフィ・バーグリッジ
http://43142.diarynote.jp/200405200442460000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061120
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
http://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
https://43142.diarynote.jp/201902090716285574/
▶︎過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
https://43142.diarynote.jp/201906151230594715/
https://43142.diarynote.jp/201906151236029148/ 最後のほう
終了後、急いで移動。ECMから自己リーダー・トリオ作『フォー・トゥー・アキズ』 (ライナー・ノーツ担当盤だなあ)を出している、在ミュンヘンのドラマーである福盛 進也 (2018年1月7日、2018年4月7日、2019年1月5日)のトリオ公演を、3曲目の終盤からになってしまったが、丸の内・コットンクラブで見る。テナーと一部ソプラノ・サックスを吹くノルウェー人のトリグヴ・サイムとドイツ人ピアニストのウォルター・ラングが付く。仏人テナー・サックスのマテュー・ボルデナーヴに代わるサイムは長髪&ヒゲで、見た目だけだとテデスキ・トラックス・バンドにいたほうが似合いそう(笑い)?
ジャズの定理をふまえたうえで、いかに詩的に、オルタナティヴな漂う情緒や含みを身にまとい悠々とインタープレイしていくか。そうした課題に十全にのるような演奏。そして、その過程で、アメリカ/欧州生活が長い福盛が持ち込む日本的な侘び寂びの感覚がおおきくモノを言ってくる。やはり個性があるなと思う。
▶︎過去の、福盛 進也
http://43142.diarynote.jp/201801081118162617/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
<今日の、取材>
夕方、スガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日、2017年7月8日、2019年5月30日)の取材をする。先日のライヴでは杖をついていたが、今日はスタスタと歩いている。そのことを確かめれば、彼は10キロぐらい平気で歩いちゃうほど歩くのが好きで、先日は歩きすぎで足を痛めてしまったのだそう。なんじゃ、それ? 今回は、毎日新聞記事用の取材。ライヴには“ダイロー・ギャル”が集まるが、口うるさいおっさんにもっと聞いてほしいと、マネージャー氏。いや、やっぱしギグの場に女性が多い方がいいですよと、ぼく……。
▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/200907131158382767/
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
https://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
https://43142.diarynote.jp/201905310800294940/
フロントの二人をサポートするのは、亡くなったコフィ・バーブリッジ(2004年5月20日、2006年11月20日、2016年4月1日、2014年2月11日)に変わる白人鍵盤奏者、ベース、2人のドラム、3人のホーン・セクション、3人のバックグラウンド・ヴォーカルという陣容。管とコーラスには一人づつ女性が入り、また黒人と白人比率もほぼ同じといった感じで、属性を超えてみんな仲良くタッグしていこう的な佇まいはやはり印象に残る。
ミニ・スカートを履いたテデスキは多くの曲でギターを手にし、ときにソロも取る。2014年の公演のとき、あまりギターを弾かなかったのは指か手首をいためていたからなのかな。そういえば、今回は照明が過去より暗めであったような気もしたが、それは気のせい?
もう、実にふくよかにして地に足をつけている土着ロックを、見事に重なりあいながら、堂々送り出す。重厚にして、豊穣。もう、夢のバンドみたいだなという感想も出てこようか。中盤までは1曲1曲の尺はコンパクトにまとめられ、これは1時間10分コースかと思うような感じでショウは進んでいったが、途中からゴワーんと1曲の尺が長くなり、結局アンコールを含めると120分のショウだった。その人と人の重なり合うノリを濃厚に持つ公演の意義については、日経新聞電子版にそのうち出ます。
アンコールには、おお! その1曲目はザ・オールマン・ブラザーズ・バンドのカヴァーで何より知られるブルース曲「ステイツボロ・ブルース」だったのだが、そのさいなんと来日中のドン・ワズ(2013年2月15日、2019年6月12日、2019年6月13日)が出てきて、黒人べーシスト(ジャズ・フュージョン畑のティム・ルフェーヴル〜2010年2月19日、2014年2月11日、2016年4月1日、2017年2月2日、2019年2月8日〜は抜けた)のベース借りて演奏する。2フィンガーで黙々と。ああいう姿を見ると、彼は何よりどすこいロックの人であると思えてしまうな。
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去のデレク・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/200405200442460000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061120
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
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▶過去の、コフィ・バーグリッジ
http://43142.diarynote.jp/200405200442460000/
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▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
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▶︎過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
https://43142.diarynote.jp/201906151230594715/
https://43142.diarynote.jp/201906151236029148/ 最後のほう
終了後、急いで移動。ECMから自己リーダー・トリオ作『フォー・トゥー・アキズ』 (ライナー・ノーツ担当盤だなあ)を出している、在ミュンヘンのドラマーである福盛 進也 (2018年1月7日、2018年4月7日、2019年1月5日)のトリオ公演を、3曲目の終盤からになってしまったが、丸の内・コットンクラブで見る。テナーと一部ソプラノ・サックスを吹くノルウェー人のトリグヴ・サイムとドイツ人ピアニストのウォルター・ラングが付く。仏人テナー・サックスのマテュー・ボルデナーヴに代わるサイムは長髪&ヒゲで、見た目だけだとテデスキ・トラックス・バンドにいたほうが似合いそう(笑い)?
ジャズの定理をふまえたうえで、いかに詩的に、オルタナティヴな漂う情緒や含みを身にまとい悠々とインタープレイしていくか。そうした課題に十全にのるような演奏。そして、その過程で、アメリカ/欧州生活が長い福盛が持ち込む日本的な侘び寂びの感覚がおおきくモノを言ってくる。やはり個性があるなと思う。
▶︎過去の、福盛 進也
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<今日の、取材>
夕方、スガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日、2017年7月8日、2019年5月30日)の取材をする。先日のライヴでは杖をついていたが、今日はスタスタと歩いている。そのことを確かめれば、彼は10キロぐらい平気で歩いちゃうほど歩くのが好きで、先日は歩きすぎで足を痛めてしまったのだそう。なんじゃ、それ? 今回は、毎日新聞記事用の取材。ライヴには“ダイロー・ギャル”が集まるが、口うるさいおっさんにもっと聞いてほしいと、マネージャー氏。いや、やっぱしギグの場に女性が多い方がいいですよと、ぼく……。
▶過去の、スガダイロー
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クリスチャン・スコット。ルシアナ・ソウザ
2019年6月13日 音楽 六本木・ビルボードライブ東京で、ニューオーリンズのブラック・インディアンのチーフ筋のトランペッターのクリスチャン・スコット(2008年7月23日、2008年9月10日、2009年1月31日、2009年9月15日、2010年9月3日、2011年12月17日、2015年10月8日、2016年11月1日、2017年10月31日)のカルテットを見る。長いMCを介し、自分はいかに新しいサウンドを求めているかを力説。また、メンバー紹介も実に丁寧に長くそれぞれを紹介。そういう人だったけか?
アルト・サックスのローガン・リチャードソン(2016年2月3日、2017年6月7日、2017年10月31日)、ピアノのローレンス・フィールズ(2009年6月15日、2010年7月24日、2015年10月8日、2016年11月1日)、ポーランド人ダブル・ベース奏者のマックス・ミュシャ、ドラムのコーリー・フォンヴィル(2016年11月1日、2017年10月31日)という陣容で、かつてと違いやはりギターレスのクインテットでことに当たる。それ、ベーシスト以外は2019年新作『Ancestral Recall』(Stretch)の参加者ですね。同作にはポエトリー・リーディングの有名パフォーマーであるソウル・ウィリアムス(1999年12月13日)が4曲参加して、スコットの物言いを求めんとする表現を広げていて来日同行を期待したかったが、それは叶わず。スコットはかつての米国型ヤンキー調ファンションから一転、黒い基調の意味ありげな不思議な格好し、翔んだ髪型をしている。それは、リチャードソンも同様だ。
その管奏者の足元にはエフェクター・ボードが置かれ、スコットはマイクを使い分ける場合もあったが、2曲を除いてはわりと素直な音色使いを見せた。それは、リチャードソンも同じ。1曲目だけプリセット音が併用されたが、何にせよその総体からは、ジャズという様式と繋がった今のトライヴ・ミュージックを送り出したいという意思が浮き上がる。アルバムがそうであったようにパーカッション奏者がそこにいれば、もっとその意図は鮮やかに浮きあがったに違いない。
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080910
http://43142.diarynote.jp/200902030206339619/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/201112201159168538/
http://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
https://43142.diarynote.jp/201711020709222163/
▶過去の、ローガン・リチャードソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
http://43142.diarynote.jp/?day=20170607
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▶︎過去の、コリー・フォンヴィル
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
https://43142.diarynote.jp/?day=20171031
▶︎過去の、ソウル・ウィリアムズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
その後は、丸の内・コットンクラブで、在米サンパウロ人二人と米国人の3人がゆったり重なる公演を見る。ヴォーカルとパーカッションのルシアナ・ソウザ(2012年12月5日)、フル・アコースティックの電気ギターを弾くシコ・ピニェイロ (2012年6月21日、2018年10月5日)、コントラバスの スコット・コーリー(2012年3月15日、2012年6月4日、2015年9月27日、2018年12月11日)という陣容。その顔わせは、彼女の2018年新作『The Book Of Longing』(Sunnyside。渡米後なんだかんだ順調にリーダー作を出していて、通算15作目ぐらいになるか)のレコーディング・メンバーと同じですね。ラリー・クライン制作のそこではレナード・コーエン曲を4つも取り上げていたが、つきるところ同作が目指すものはブラジルならではの綾を介した透明感のあるシンガー・ソングライター的世界といったものであると思う。
3人が適切に重なるパフィーマンスは、まさに墨絵の如し。もちろん、新作で手にしていた味わいは出すのだが、そこはよりほんのりとブラジル味が出てくる。実はマデリン・ペルー(2005年5月10日、2006年8月24日、2009年5月18日、2015年9月15日、2019年3月19日)の新作に打楽器で参加していたりもする彼女は、歌いながら終始スネアやシンバルをブラシで優しく叩き、さらにパンデイロやトライアングルやカリンバを手にしながら歌う曲もあった。もちろん、スキャットを入れる場合もありますね。全然下手ではないが歌だけだと超絶とは言い難い彼女だが、その打楽器を含めたあり様はとてもミュージシャン度数が高く、いいと思わせる。本編最後に歌ったトム・ジョビンの「3月の雨」は英語詞で歌っていた。
▶︎過去の、ルシアナ・ソウザ
https://43142.diarynote.jp/201212131141531884/
▶︎過去の、シコ・ピニェイロ
http://43142.diarynote.jp/201207031311348277/
https://43142.diarynote.jp/201810090956533250/
▶過去の、スコット・コリー
http://43142.diarynote.jp/201203161146266803/
http://43142.diarynote.jp/201206110916017268/
https://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
<今日の、あれえ>
名前を名乗ったあと、「音楽ジャーナリストですが、あなたの大ファンです」と言い、その後に「ワズ(ノット・ワズ)以来から」と付け足すと、すんごく嬉しそうな顔をした。なんだかんだ、彼が世に出たワズ(ノット・ワズ)には思い入れ持っているんだな。
ブルーノート・レコード社長のドン・ワズ(2013年2月15日、2019年6月12日
)に取材で会った。とってもピースフルで、これで生き馬の目を抜く業界の企業のトップが務まるのかなと感じさせちゃう人。見てくれはイミグレーションで足止めを食らいそうな御仁であり(普段は濃い黒のサングラスをしているが、サングラスをはずしたときがあって、とても人懐こい目つきをしていた)、ジャケットにはグレイトフル・デッドのバッジをつけていたりもする彼は、ある意味人たらしの才能があるかもしれぬ←それ、優れたプロデューサーの必要条件ね。彼、社長業をこなしつつ(こんなに長続きしちゃうなんて、ぼくは想像もつかなかった)、一方では他社所属のアーティストのプロデュースをしたり、サントラ作ったり、ベーシストとしてツアーに出たりもしているわけだが、そこら辺どういう契約になっているのか。帰り際、別の人と話していたら、ドン・ワズがさっと寄ってきて名刺を出してくる。おお、如才ない会社員? あとでそれをちゃんと見たら、メール・アドレスはユニヴァーサル・ミュージックのもの(ブルーノートはユニヴァーサル傘下にある)だったが、キャピトル・ミュージック・グループと書かれたロゴもでっかく入っていて、住所はハリウッドだった。え、今彼ってNYじゃなくてLAに住んでいるの?
▶︎過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
https://43142.diarynote.jp/201906151230594715/
アルト・サックスのローガン・リチャードソン(2016年2月3日、2017年6月7日、2017年10月31日)、ピアノのローレンス・フィールズ(2009年6月15日、2010年7月24日、2015年10月8日、2016年11月1日)、ポーランド人ダブル・ベース奏者のマックス・ミュシャ、ドラムのコーリー・フォンヴィル(2016年11月1日、2017年10月31日)という陣容で、かつてと違いやはりギターレスのクインテットでことに当たる。それ、ベーシスト以外は2019年新作『Ancestral Recall』(Stretch)の参加者ですね。同作にはポエトリー・リーディングの有名パフォーマーであるソウル・ウィリアムス(1999年12月13日)が4曲参加して、スコットの物言いを求めんとする表現を広げていて来日同行を期待したかったが、それは叶わず。スコットはかつての米国型ヤンキー調ファンションから一転、黒い基調の意味ありげな不思議な格好し、翔んだ髪型をしている。それは、リチャードソンも同様だ。
その管奏者の足元にはエフェクター・ボードが置かれ、スコットはマイクを使い分ける場合もあったが、2曲を除いてはわりと素直な音色使いを見せた。それは、リチャードソンも同じ。1曲目だけプリセット音が併用されたが、何にせよその総体からは、ジャズという様式と繋がった今のトライヴ・ミュージックを送り出したいという意思が浮き上がる。アルバムがそうであったようにパーカッション奏者がそこにいれば、もっとその意図は鮮やかに浮きあがったに違いない。
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080910
http://43142.diarynote.jp/200902030206339619/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/201112201159168538/
http://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
https://43142.diarynote.jp/201711020709222163/
▶過去の、ローガン・リチャードソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
http://43142.diarynote.jp/?day=20170607
https://43142.diarynote.jp/?day=20171031
▶︎過去の、コリー・フォンヴィル
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
https://43142.diarynote.jp/?day=20171031
▶︎過去の、ソウル・ウィリアムズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
その後は、丸の内・コットンクラブで、在米サンパウロ人二人と米国人の3人がゆったり重なる公演を見る。ヴォーカルとパーカッションのルシアナ・ソウザ(2012年12月5日)、フル・アコースティックの電気ギターを弾くシコ・ピニェイロ (2012年6月21日、2018年10月5日)、コントラバスの スコット・コーリー(2012年3月15日、2012年6月4日、2015年9月27日、2018年12月11日)という陣容。その顔わせは、彼女の2018年新作『The Book Of Longing』(Sunnyside。渡米後なんだかんだ順調にリーダー作を出していて、通算15作目ぐらいになるか)のレコーディング・メンバーと同じですね。ラリー・クライン制作のそこではレナード・コーエン曲を4つも取り上げていたが、つきるところ同作が目指すものはブラジルならではの綾を介した透明感のあるシンガー・ソングライター的世界といったものであると思う。
3人が適切に重なるパフィーマンスは、まさに墨絵の如し。もちろん、新作で手にしていた味わいは出すのだが、そこはよりほんのりとブラジル味が出てくる。実はマデリン・ペルー(2005年5月10日、2006年8月24日、2009年5月18日、2015年9月15日、2019年3月19日)の新作に打楽器で参加していたりもする彼女は、歌いながら終始スネアやシンバルをブラシで優しく叩き、さらにパンデイロやトライアングルやカリンバを手にしながら歌う曲もあった。もちろん、スキャットを入れる場合もありますね。全然下手ではないが歌だけだと超絶とは言い難い彼女だが、その打楽器を含めたあり様はとてもミュージシャン度数が高く、いいと思わせる。本編最後に歌ったトム・ジョビンの「3月の雨」は英語詞で歌っていた。
▶︎過去の、ルシアナ・ソウザ
https://43142.diarynote.jp/201212131141531884/
▶︎過去の、シコ・ピニェイロ
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▶過去の、スコット・コリー
http://43142.diarynote.jp/201203161146266803/
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https://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
<今日の、あれえ>
名前を名乗ったあと、「音楽ジャーナリストですが、あなたの大ファンです」と言い、その後に「ワズ(ノット・ワズ)以来から」と付け足すと、すんごく嬉しそうな顔をした。なんだかんだ、彼が世に出たワズ(ノット・ワズ)には思い入れ持っているんだな。
ブルーノート・レコード社長のドン・ワズ(2013年2月15日、2019年6月12日
)に取材で会った。とってもピースフルで、これで生き馬の目を抜く業界の企業のトップが務まるのかなと感じさせちゃう人。見てくれはイミグレーションで足止めを食らいそうな御仁であり(普段は濃い黒のサングラスをしているが、サングラスをはずしたときがあって、とても人懐こい目つきをしていた)、ジャケットにはグレイトフル・デッドのバッジをつけていたりもする彼は、ある意味人たらしの才能があるかもしれぬ←それ、優れたプロデューサーの必要条件ね。彼、社長業をこなしつつ(こんなに長続きしちゃうなんて、ぼくは想像もつかなかった)、一方では他社所属のアーティストのプロデュースをしたり、サントラ作ったり、ベーシストとしてツアーに出たりもしているわけだが、そこら辺どういう契約になっているのか。帰り際、別の人と話していたら、ドン・ワズがさっと寄ってきて名刺を出してくる。おお、如才ない会社員? あとでそれをちゃんと見たら、メール・アドレスはユニヴァーサル・ミュージックのもの(ブルーノートはユニヴァーサル傘下にある)だったが、キャピトル・ミュージック・グループと書かれたロゴもでっかく入っていて、住所はハリウッドだった。え、今彼ってNYじゃなくてLAに住んでいるの?
▶︎過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
https://43142.diarynote.jp/201906151230594715/
映画「ブルーノート・レコード ジャズを超えて」
2019年6月12日 音楽 渋谷・ユーロスペースで、過去と現在のブルーノート・レコードをつなぎつつ、その価値の高いジャズ・レーベルの存在を語るスイス/米国/英国映画の試写を見る。
関係者の発言や、関係者の演奏もあり。特にへえ、思ったのは以下の3点。▶︎今それを保管しているマイケル・カスクーナがオリジナルのモノクロームのプリントを出し、それが絶妙のトリミングや着色を経て珠玉のジャケット群に昇華させられたことを示す場面。▶︎ルディ・ヴァン・ゲルターはフランク・ロイド・ライト好きで、彼がニュージャージーに立てたゲルター・スタジオが、ライトの弟子に設計したもらったこと。▶︎そして、ウェイン・ショーター(2001年8月3~5日、2002年8月25日、2004年2月9日、2014年9月7日、2015年9月6日)のマイルズ・デイヴィスの話し口調の真似。だな。
上映に先立ち、映画にも出てくる現ブルーノート・レコードのプレジデントであるドン・ワズ(2013年2月15日)と亀田誠治(2013年8月1日)の30分弱のトーク・ショウがもたれる。ベーシストでありプロデューサーであるお二人に語っていただきますみたいな、司会の前振りには笑う。それだけが理由の組み合わせかい、と? そしたら、亀田は一時ジャズとポール・チェンバースが好きでハマったことがあるんだとか。彼、お話上手ですね。
▶過去の、ウェイン・ショーター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200402091738240000/
http://43142.diarynote.jp/201404161959228005/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
▶︎過去の、マイルズ・デイヴィスの映画
https://43142.diarynote.jp/201701051022179600/
▶︎過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
▶︎過去の、亀田誠治
https://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
<今日の、流れ>
そのあと、会場に来ていた3人にて、近くの百軒だなのお店に流れる。うち二人は明日ドン・ワズの取材が入っていて、もう一人の奥様はその通訳としてついている。帰り際、お店の人がポンポンとワインをあけるので驚いていた。次々頼んだのは、ぼくではありません。
関係者の発言や、関係者の演奏もあり。特にへえ、思ったのは以下の3点。▶︎今それを保管しているマイケル・カスクーナがオリジナルのモノクロームのプリントを出し、それが絶妙のトリミングや着色を経て珠玉のジャケット群に昇華させられたことを示す場面。▶︎ルディ・ヴァン・ゲルターはフランク・ロイド・ライト好きで、彼がニュージャージーに立てたゲルター・スタジオが、ライトの弟子に設計したもらったこと。▶︎そして、ウェイン・ショーター(2001年8月3~5日、2002年8月25日、2004年2月9日、2014年9月7日、2015年9月6日)のマイルズ・デイヴィスの話し口調の真似。だな。
上映に先立ち、映画にも出てくる現ブルーノート・レコードのプレジデントであるドン・ワズ(2013年2月15日)と亀田誠治(2013年8月1日)の30分弱のトーク・ショウがもたれる。ベーシストでありプロデューサーであるお二人に語っていただきますみたいな、司会の前振りには笑う。それだけが理由の組み合わせかい、と? そしたら、亀田は一時ジャズとポール・チェンバースが好きでハマったことがあるんだとか。彼、お話上手ですね。
▶過去の、ウェイン・ショーター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200402091738240000/
http://43142.diarynote.jp/201404161959228005/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
▶︎過去の、マイルズ・デイヴィスの映画
https://43142.diarynote.jp/201701051022179600/
▶︎過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
▶︎過去の、亀田誠治
https://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
<今日の、流れ>
そのあと、会場に来ていた3人にて、近くの百軒だなのお店に流れる。うち二人は明日ドン・ワズの取材が入っていて、もう一人の奥様はその通訳としてついている。帰り際、お店の人がポンポンとワインをあけるので驚いていた。次々頼んだのは、ぼくではありません。
ザ・ホット・サーディンズ。アイス・エイジ
2019年6月11日 音楽 南青山・ブルーノート東京(ファースト・ショウ)、3度目の来日となるNYのレトロ・ジャズの魅力を最大限に借りるグループの実演を見る。ミズ・エリザベス” ブージュロル(ヴォーカル、ウォッシュボード)とエヴァン “ビブス” パラッツォ(ピアノ)、ベン・ゴールダー・ノービック(サックス、クラリネット)、ジョシュ・チェノウェス(トランペット)、トッド・ロンダジン(トロンボーン)、ボニー・アウ(ダブル・ベース)、エリザベス・グッドフェロウ(ドラム)、AC リンカーン(タップ・ダンス)という面々でショウにあたる。2000年代の広角型のブルーノートの路線を支えたA&Rで、今はフリーランスのプロデューサーとして活動しているイーライ・ウルフが応援している在NYの集団でもある。
素材はモダン・ジャズ登場前の、ディキシーランド、ジャイヴ、ラグタイムなどのダンス・フロアと直結していた時代の娯楽性に満ちたジャズを、今のきらびやかなエンターテインメント表現として送り出す手腕はとてもこなれている。ましてや、リズム・セクションは女性に代わっていて、なんかうれしい。より開かれた、リベラルなパーティ感覚が出ており大丸ですね。見栄えのするタップ・ダンサーはずっと中央に位置し、椅子に座りアクセント音をし、ここぞというときには立ち上がり、タップ・ダンスを披露する。いやあ、ときにめちゃ早いそれにはクククとなりますね。最後には悠々と歌うシンガー嬢は、ウォッシュ・バードを身にかけもする。やっぱり、エンターテインメントという名目を借りて、ライヴ音楽ならではの妙味や、米国の土着音楽の蓄積を語っている部分もあるのではないか。そして、それはフロントに立つ女性シンガーがフランス人であるだけでなく、ホーンやダブル・ベース奏者が豪州人だったりし、外からアメリカの文化を俯瞰できる人たちがいることもプラスに働いでいるのではないかと思った。
そして、タクシーに飛び乗り、渋谷・WWWに行き、デンマークのロック・バンドを見る。シンガー、2ギター、ベース、ドラムという編成。みんな、黒髪。ポスト・パンク・バンドと一般的に言われているようだが、プライマル・スクリーム(2000年2月11日、2002年11月16日、2005年7月31日、2009年1月28日、2011年8月12日、2013年11月6日)が好きそうなところもあるし、2本のギターがグジャグジャと絡む場合はグランジ・ロックを思い出させるところもあったりして、いろんな見方が可能なバンド。なんにせよ、陶酔型であることをうまく出すシンガーのもと、きっちり自分たちの出し方を心得ているバンドであると頷く。曲間にも楽器演奏者たちは効果音的な音を足していたりもし、それも風情あり。
▶プライマル・スクリーム
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200901290803429732/ これ以降、ガャドガン加入
http://43142.diarynote.jp/201108131129381378/
http://43142.diarynote.jp/201311071343585896/
<今日の、快感〜>
江戸っ子ではないが、せっかち。だから、無駄に待つのが嫌いだ。<待つこと>、<格闘技>、<たばこ>。その3つがここ25年もの間、嫌いなものはと問われたときに出す項目。そんな性格だから、本能や直感や行き当たりばったりこそが善と思っていて、それでうまくいかない人は………と心の奥底でほのかに思ったりもしている。だからこそ原稿も早いし、それについてはほぼ苦労を感じないのだと思う。ところで、先週末から来週あたまにかけて、ぼくがこう入れば無駄がなくていいナと思うとおりに、一切の時間の重なりもなくインタヴューや打ち合わせの予定がジャズト・ミートぉという感じで入っていて、生理的に実に心地よい。いやあ、これだけ気持ちのいいスケジュールの決まり方するのも、そんなにないことだよなー。
素材はモダン・ジャズ登場前の、ディキシーランド、ジャイヴ、ラグタイムなどのダンス・フロアと直結していた時代の娯楽性に満ちたジャズを、今のきらびやかなエンターテインメント表現として送り出す手腕はとてもこなれている。ましてや、リズム・セクションは女性に代わっていて、なんかうれしい。より開かれた、リベラルなパーティ感覚が出ており大丸ですね。見栄えのするタップ・ダンサーはずっと中央に位置し、椅子に座りアクセント音をし、ここぞというときには立ち上がり、タップ・ダンスを披露する。いやあ、ときにめちゃ早いそれにはクククとなりますね。最後には悠々と歌うシンガー嬢は、ウォッシュ・バードを身にかけもする。やっぱり、エンターテインメントという名目を借りて、ライヴ音楽ならではの妙味や、米国の土着音楽の蓄積を語っている部分もあるのではないか。そして、それはフロントに立つ女性シンガーがフランス人であるだけでなく、ホーンやダブル・ベース奏者が豪州人だったりし、外からアメリカの文化を俯瞰できる人たちがいることもプラスに働いでいるのではないかと思った。
そして、タクシーに飛び乗り、渋谷・WWWに行き、デンマークのロック・バンドを見る。シンガー、2ギター、ベース、ドラムという編成。みんな、黒髪。ポスト・パンク・バンドと一般的に言われているようだが、プライマル・スクリーム(2000年2月11日、2002年11月16日、2005年7月31日、2009年1月28日、2011年8月12日、2013年11月6日)が好きそうなところもあるし、2本のギターがグジャグジャと絡む場合はグランジ・ロックを思い出させるところもあったりして、いろんな見方が可能なバンド。なんにせよ、陶酔型であることをうまく出すシンガーのもと、きっちり自分たちの出し方を心得ているバンドであると頷く。曲間にも楽器演奏者たちは効果音的な音を足していたりもし、それも風情あり。
▶プライマル・スクリーム
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm
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http://43142.diarynote.jp/200901290803429732/ これ以降、ガャドガン加入
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http://43142.diarynote.jp/201311071343585896/
<今日の、快感〜>
江戸っ子ではないが、せっかち。だから、無駄に待つのが嫌いだ。<待つこと>、<格闘技>、<たばこ>。その3つがここ25年もの間、嫌いなものはと問われたときに出す項目。そんな性格だから、本能や直感や行き当たりばったりこそが善と思っていて、それでうまくいかない人は………と心の奥底でほのかに思ったりもしている。だからこそ原稿も早いし、それについてはほぼ苦労を感じないのだと思う。ところで、先週末から来週あたまにかけて、ぼくがこう入れば無駄がなくていいナと思うとおりに、一切の時間の重なりもなくインタヴューや打ち合わせの予定がジャズト・ミートぉという感じで入っていて、生理的に実に心地よい。いやあ、これだけ気持ちのいいスケジュールの決まり方するのも、そんなにないことだよなー。
映画「ジョアン・ジルベルトを探して」。ビル・フリゼール・トリオ
2019年6月10日 音楽 京橋テアトル試写室で、ジョアン・ジルベルト(2003年9月12日)を題材に置くスイス/ドイツ/フランス映画(原題「Where are you, João Gilberto? 」)を見る。監督はマリア・ベターニアらを扱うブラジル音楽ドキュメンタリー映画をすでに3本撮っているという、フランスとスイスの国籍を持つジョルジ・ガショ。とっても真面目そうな外見を持つ1962年生まれの彼は、この映画に案内役として前面に出てくる。ドイツ語、ポルトガル語、英語、そしてぼくは気づかなかったがフランス語も、この映画には使われているようだ。
ベースとなるのは、ドイツ人のジャーナリスト/作家である1970年生まれのマーク・フィッシャーの「Ho-ba-la-lá:A Procura de João Gilberto」(2011年刊行。ドイツ語版とポルトガル語版が出ている)という本。それは、フィッシャーが大好きなジルベルトとの出会いを求めてブラジルに数度渡り、いろいろ動くも夢叶わず、という顛末を綴った内容。著者は書籍発売の1週間前に亡くなってしまい、それは自殺であったよう。フィッシャーはポップ・ミュージック系のものを書いたりもし、自らパンク・バンドを組んだこともあったとのこと。そんな彼がジルベルトにハマったのは、東京で友人のアオキさんから彼の初期曲「Ho-ba-la-lá」を聞かされたのがきっかけであることも、映画では語られる。Where are you, アオキさん?
刊行3年後にこのフィッシャーの本と出会ったガショ監督は、フィッシャーと自分の接点も感じ、彼の本を介する“ジルベルトの肖像”を描くことを決意。映画中にはジルベルトの85歳の誕生日を祝う路上の集いを映した場面もあるので、撮影は2016年になされたと思われる。
フィッシャーのブラジルでの足取りや心境(書籍の文章が、ト書きのようにドイツ人役者により語られる)をガショが辿り、また自ら持つブラジル人コネクションも使い(ジルベルトのマネージャーも出てくる)、ジルベルトに取り憑かれたリオの欧州人の様とジルベルトの常人ではない姿が浮き上がっていく。映画にはフィッシャーが撮った写真群や一部取材テープも使われている。
取材相手として出てきてジルベルトのことを語るミュージシャンは、昨年暮れにお亡くなりになった元奥さんのミウシャ(娘のベベウ・シルベルト〜2014年11月28日〜の話も何度か出てくる)、ジョアン・ドナート(2008年8月18日、2009年6月7日、2009年9月29日)、ホベルト・メネスカル(2012年7月23日)、マルコス・ヴァーリ(2002年11月7日、2003年10月24日、2008年4月28日、2010年5月25日、2014年4月22日、2016年10月8日)。みんな、いい感じ。
つまるところ、このロード・ムーヴィ調ドキュメンタリー映画の指し示すのは、人智を超えた表現を作り上げたジョアン・ジルベルトはいかにブラックホールな、手の届かぬ存在であるか、ということ。また、サウザーヂはブラジル外の人間にとっては、未知〜ミステリアスなという意味も持つのだようなあとも、ぼくは思った。
ところで、今日はジルベルトの88歳の誕生日であったのか。会場で会った、字幕監修をしている中原仁(2011年2月11日、2013年2月11日、2014年12月1日、2015年2月11日、2016年2月11日、2016年9月29日、2017年2月11日、2017年8月24日、2018年2月11日、2019年2月11日 )から教えられる。蛇足となるが、まだ見ぬ音楽アイコンとの出会いを求めて欧州人が現地を奔走するということでは、スライ・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)を扱った2015年オランダ映画「SLY STONE スライ・ストーン」と少し重なる部分があるかもしれない。映画は8月下旬から公開が始まる。
▶過去の、ジョアン・ジルベルト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
▶︎過去の、ベベウ・ジルベルト
https://43142.diarynote.jp/201412011333568989/
▶︎過去の、ジョアン・ドナート
http://43142.diarynote.jp/200808221741070000/
http://43142.diarynote.jp/200910021138591223/
http://43142.diarynote.jp/200906091637138003/
▶︎過去の、ホベルト・メネスカル
http://43142.diarynote.jp/201207241453476557/
▶過去の、マルコス・ヴァーリ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm 11月7日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm 10 月24日
http://43142.diarynote.jp/200805031401060000/
http://43142.diarynote.jp/201006031537221581/
http://43142.diarynote.jp/201404260858553785/
https://43142.diarynote.jp/201610140945007657/
▶︎過去の、中原仁
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201412031621332692/
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/
http://43142.diarynote.jp/201602120856568973/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160929
http://43142.diarynote.jp/201702120725278375/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170824
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
https://43142.diarynote.jp/201902141412599444/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画「SLY STONE スライ・ストーン」
南青山・ブルーノート東京(ファースト・ショウ)で、ビル・フリゼール(2000年7月21日、2006年5月14日、2009年5月8日、2011年1月30日、2017年1月12日、2017年1月13日、2017年6月19日)、トーマス・モーガン(2012年6月24日、25日、2013年9月7日、2017年3月2日、2017年6月19日、2019年5月17日 )、ルディ・ロイストン(2017年6月19日)のワーキング・トリオの公演を見る。あれ、彼もテレキャスターを弾く人であったか。
思うまま、それなりの尺を取りながらいろんな曲をつなぎ、約80分。セロニアス・モンクの「ミステリオーソ」やバート・バカラックの「ホワット・ザ・ワールド・ニーズ・ナウ・イズ・ラヴ」等々を切れ目なしに、生理的には淡々と演奏していく。基本はフリゼールがギターを爪引き出し、それにリズム・セクションがおっとり刀でついていく。とも、説明できるか。でも、実はそこには、絶妙にして鋭敏なインタープレイが存在しているわけだ。この手のアメリカーナ的な手触りも与えるジャズ・ビヨンド表現を取るようになってもう20年ほどたつが、このリズム隊を擁する今、この流れにおいてフリゼールは一番バンド内インターアクション性の高い表現を行なっているのではないかとも思った。昨日のギラッド・ヘクセルマンもそうだったが、彼も曲の終盤にギター演奏をループさせ重ねたりもした。
▶過去の、ビル・フリゼール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200605160543260000/
http://43142.diarynote.jp/200905101005501321/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
https://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
▶︎過去の、トーマス・モーガン
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907 リー・コニッツ
https://43142.diarynote.jp/201703081443314613/
https://43142.diarynote.jp/?day=20170619
https://43142.diarynote.jp/?day=20190517
▶︎過去の、ルディ・ロイストン
https://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
<今日の、CD>
寒く、豪雨の1日(ときに、風も強い)。来日中のポーランド人の知人より、お土産をいただく。ワルシャワは30度になったりして、異常気象とか。ダーク・チョコレートにミカンのかけらがまぶされたチョコレートはクリスピーな食感を持つとともに酸味がいい感じ。ポーランドの若手No.1ジャズ・アルト・サックス奏者のクバ・ヴィエンツエック(2018年11月7日)・トリオの2019年新作『Multitasting』(Polish jazz 01902 9 54759 8)もいただくが、ヴィエンツエックのぼく宛のメッセージ付きサインが内ジャケに書かれていてかたじけない。内容は、おおっ。一応、アルト・サックスの1ホーンのトリオなんだが、旧来のジャズ構造を踏襲していなくて、あんたあっぱれと思わせる。まず、アルト・サックスの演奏が耳に入る。アルト演奏+普通にリズム音という部分がほとんどなく、一部エレクトロな効果も使いつつも、最終的にはテクノやエスノをちゃんと消化した人間的な手作りサックス音楽という像を独創的に結んでいるのだから、これは感心する。平たく言えば、昨年東京で見せていた実演の模様をみずみずしく音盤に落としたとも言えるのだが、これもまた現代ジャズの一つのカタチを示す際に不可欠な1枚となるだろう。全曲、オルジナル。メロディにある哀愁には、やはりオーネット・コールマン(2006年3月27日)の影あり。クレジットを見たら、録音は今年に入ってポーランドでなされているが、マスタリングはオノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日、2017年5月7日、2018年6月7日)が東京でやっている。今年は何気にセイゲンと会う機会が少なくないのだが、働き者だな。
▶︎過去の、クバ・ヴィエンツエック
https://43142.diarynote.jp/201811081231284665/
▶︎過去の、オーネット・コールマン
http://43142.diarynote.jp/200603281335030000/
▶過去の、オノセイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201206110945571082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130130
http://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140728
http://43142.diarynote.jp/201409261635077130/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201509250943244179/
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160522
http://43142.diarynote.jp/201608020801362894/
http://43142.diarynote.jp/201705081232023349/
https://43142.diarynote.jp/?day=20180607
ベースとなるのは、ドイツ人のジャーナリスト/作家である1970年生まれのマーク・フィッシャーの「Ho-ba-la-lá:A Procura de João Gilberto」(2011年刊行。ドイツ語版とポルトガル語版が出ている)という本。それは、フィッシャーが大好きなジルベルトとの出会いを求めてブラジルに数度渡り、いろいろ動くも夢叶わず、という顛末を綴った内容。著者は書籍発売の1週間前に亡くなってしまい、それは自殺であったよう。フィッシャーはポップ・ミュージック系のものを書いたりもし、自らパンク・バンドを組んだこともあったとのこと。そんな彼がジルベルトにハマったのは、東京で友人のアオキさんから彼の初期曲「Ho-ba-la-lá」を聞かされたのがきっかけであることも、映画では語られる。Where are you, アオキさん?
刊行3年後にこのフィッシャーの本と出会ったガショ監督は、フィッシャーと自分の接点も感じ、彼の本を介する“ジルベルトの肖像”を描くことを決意。映画中にはジルベルトの85歳の誕生日を祝う路上の集いを映した場面もあるので、撮影は2016年になされたと思われる。
フィッシャーのブラジルでの足取りや心境(書籍の文章が、ト書きのようにドイツ人役者により語られる)をガショが辿り、また自ら持つブラジル人コネクションも使い(ジルベルトのマネージャーも出てくる)、ジルベルトに取り憑かれたリオの欧州人の様とジルベルトの常人ではない姿が浮き上がっていく。映画にはフィッシャーが撮った写真群や一部取材テープも使われている。
取材相手として出てきてジルベルトのことを語るミュージシャンは、昨年暮れにお亡くなりになった元奥さんのミウシャ(娘のベベウ・シルベルト〜2014年11月28日〜の話も何度か出てくる)、ジョアン・ドナート(2008年8月18日、2009年6月7日、2009年9月29日)、ホベルト・メネスカル(2012年7月23日)、マルコス・ヴァーリ(2002年11月7日、2003年10月24日、2008年4月28日、2010年5月25日、2014年4月22日、2016年10月8日)。みんな、いい感じ。
つまるところ、このロード・ムーヴィ調ドキュメンタリー映画の指し示すのは、人智を超えた表現を作り上げたジョアン・ジルベルトはいかにブラックホールな、手の届かぬ存在であるか、ということ。また、サウザーヂはブラジル外の人間にとっては、未知〜ミステリアスなという意味も持つのだようなあとも、ぼくは思った。
ところで、今日はジルベルトの88歳の誕生日であったのか。会場で会った、字幕監修をしている中原仁(2011年2月11日、2013年2月11日、2014年12月1日、2015年2月11日、2016年2月11日、2016年9月29日、2017年2月11日、2017年8月24日、2018年2月11日、2019年2月11日 )から教えられる。蛇足となるが、まだ見ぬ音楽アイコンとの出会いを求めて欧州人が現地を奔走するということでは、スライ・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)を扱った2015年オランダ映画「SLY STONE スライ・ストーン」と少し重なる部分があるかもしれない。映画は8月下旬から公開が始まる。
▶過去の、ジョアン・ジルベルト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
▶︎過去の、ベベウ・ジルベルト
https://43142.diarynote.jp/201412011333568989/
▶︎過去の、ジョアン・ドナート
http://43142.diarynote.jp/200808221741070000/
http://43142.diarynote.jp/200910021138591223/
http://43142.diarynote.jp/200906091637138003/
▶︎過去の、ホベルト・メネスカル
http://43142.diarynote.jp/201207241453476557/
▶過去の、マルコス・ヴァーリ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm 11月7日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm 10 月24日
http://43142.diarynote.jp/200805031401060000/
http://43142.diarynote.jp/201006031537221581/
http://43142.diarynote.jp/201404260858553785/
https://43142.diarynote.jp/201610140945007657/
▶︎過去の、中原仁
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201412031621332692/
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/
http://43142.diarynote.jp/201602120856568973/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160929
http://43142.diarynote.jp/201702120725278375/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170824
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
https://43142.diarynote.jp/201902141412599444/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画「SLY STONE スライ・ストーン」
南青山・ブルーノート東京(ファースト・ショウ)で、ビル・フリゼール(2000年7月21日、2006年5月14日、2009年5月8日、2011年1月30日、2017年1月12日、2017年1月13日、2017年6月19日)、トーマス・モーガン(2012年6月24日、25日、2013年9月7日、2017年3月2日、2017年6月19日、2019年5月17日 )、ルディ・ロイストン(2017年6月19日)のワーキング・トリオの公演を見る。あれ、彼もテレキャスターを弾く人であったか。
思うまま、それなりの尺を取りながらいろんな曲をつなぎ、約80分。セロニアス・モンクの「ミステリオーソ」やバート・バカラックの「ホワット・ザ・ワールド・ニーズ・ナウ・イズ・ラヴ」等々を切れ目なしに、生理的には淡々と演奏していく。基本はフリゼールがギターを爪引き出し、それにリズム・セクションがおっとり刀でついていく。とも、説明できるか。でも、実はそこには、絶妙にして鋭敏なインタープレイが存在しているわけだ。この手のアメリカーナ的な手触りも与えるジャズ・ビヨンド表現を取るようになってもう20年ほどたつが、このリズム隊を擁する今、この流れにおいてフリゼールは一番バンド内インターアクション性の高い表現を行なっているのではないかとも思った。昨日のギラッド・ヘクセルマンもそうだったが、彼も曲の終盤にギター演奏をループさせ重ねたりもした。
▶過去の、ビル・フリゼール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200605160543260000/
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http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
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▶︎過去の、トーマス・モーガン
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/ 菊地雅章
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http://43142.diarynote.jp/?day=20130907 リー・コニッツ
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▶︎過去の、ルディ・ロイストン
https://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
<今日の、CD>
寒く、豪雨の1日(ときに、風も強い)。来日中のポーランド人の知人より、お土産をいただく。ワルシャワは30度になったりして、異常気象とか。ダーク・チョコレートにミカンのかけらがまぶされたチョコレートはクリスピーな食感を持つとともに酸味がいい感じ。ポーランドの若手No.1ジャズ・アルト・サックス奏者のクバ・ヴィエンツエック(2018年11月7日)・トリオの2019年新作『Multitasting』(Polish jazz 01902 9 54759 8)もいただくが、ヴィエンツエックのぼく宛のメッセージ付きサインが内ジャケに書かれていてかたじけない。内容は、おおっ。一応、アルト・サックスの1ホーンのトリオなんだが、旧来のジャズ構造を踏襲していなくて、あんたあっぱれと思わせる。まず、アルト・サックスの演奏が耳に入る。アルト演奏+普通にリズム音という部分がほとんどなく、一部エレクトロな効果も使いつつも、最終的にはテクノやエスノをちゃんと消化した人間的な手作りサックス音楽という像を独創的に結んでいるのだから、これは感心する。平たく言えば、昨年東京で見せていた実演の模様をみずみずしく音盤に落としたとも言えるのだが、これもまた現代ジャズの一つのカタチを示す際に不可欠な1枚となるだろう。全曲、オルジナル。メロディにある哀愁には、やはりオーネット・コールマン(2006年3月27日)の影あり。クレジットを見たら、録音は今年に入ってポーランドでなされているが、マスタリングはオノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日、2017年5月7日、2018年6月7日)が東京でやっている。今年は何気にセイゲンと会う機会が少なくないのだが、働き者だな。
▶︎過去の、クバ・ヴィエンツエック
https://43142.diarynote.jp/201811081231284665/
▶︎過去の、オーネット・コールマン
http://43142.diarynote.jp/200603281335030000/
▶過去の、オノセイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
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http://43142.diarynote.jp/201705081232023349/
https://43142.diarynote.jp/?day=20180607
マズルカという表現/言葉があるのは、恥ずかしながら最近まで認知していなかった。2018年ポーランド/イギリス/フランス映画映画「COLD WAR あの歌、2つの心」の項(2019年3月25日)で<民族音楽舞踏団の構成員をスカウトするために地方を回る冒頭のシーンはなんか音楽フィールド・ワークのドキュメンタリーの如し>と書いているが、あそこでの素朴だけど強烈なポーランドのトラッド音楽がマズルカなのね。1969年ポーランド北部都市の生まれのヤヌシュ・ブルンノフスキは1990年代にマズルカの存在を知り、いろいろな現場を周りその流儀を得つつ、マルルカ復興的な役割もしている人物のよう。
王子・北トピア つつじホール。同所で持たれている<ポーランド&ショパン祭>の一環にあるコンサート。まずは、ショパン(1810〜1949年)好きで10年間ポーランドに留学していたというピアニストの高橋多佳子がソロで演奏。ああ華を持つクラシックのピアノですねという感想しか門外漢には出てこないが、1曲ごとに入れる解説は、ショパンのことを何も知らない人間にも分かりやすく、有用。なんでも、ショパンは少年のときに地方で病気療養したことがあり、そこで農民たちのマズルカと出会い、その演奏に楽器を借りて混じったり、採譜をしたんだそう。その後、彼は二十歳ちょい以降は父親の母国であるパリで音楽家活動をするのだが、自らのアイデンティティを確認するかのようにマズルカ様式を拝借した曲を長くない生涯で60曲も書いたのだという。で、マズルカとは農村のトラッド舞踏表現の総称で、いくつものパターンがあり(その呼称も言っていたが、覚えらるはずがありませんね)、ショパンはそれらを一つの曲のなかにいろいろ取り入れていたとのこと。また、ポーランドにはも少しゆったりしたポロネーズという舞踏表現もあり、それを応用したらしいショパン曲「英雄ポロネーズ」という曲を高橋は演奏したが、それはクラシック知らずのぼくも何度も耳にしているゾという旋律だった。
休憩をおいて出てきたヤヌシュ・ブルンノフスキ・コンパニャは2008年結成当初はトリオだったらしいが、5人で登場。ときに朗々とヴォーカルも入れるブルンノフスキに加え(また、コンパクトなツィンバロンといったような打弦楽器を1曲あつかった)、ベース(それはチェロより少し小ぶりなものを肩にかけて弾く。普通のダブル・ベースも一部弾く)、打楽器(メインで叩いたそれは太鼓とシンバルを合わせたもので、チンドンのそれみたい。また、ボーランみたいなものを手に持ち叩く曲もあり)、笛系奏者(クラリネットや横笛など、4種ほど扱っていたか)、トランペット奏者(曲によってはダブル・ベースも弾く。ツイン・べースとなる曲もあった)という陣容。また、3度だかは女性が出てきて男性メンバーと踊る時もあり、マズルカが踊りのための表現であることも十全に示唆される。
もう少し濁っていてもいいんじゃないと思わせる部分もあるが(あと、意外にビート感は強くない)、その使用楽器をはじめ、へええ、となる部分はいろいろ。とともに、別な文化を奥に感じさせ、ポーランドに対する興味を喚起させるのは間違いない。←なんか、当たり前の言い方になってしまうな。最後の方は、彼らと高橋が一緒に演奏した。
ところで、チラシや資料では<農村マズルカ>と記されていたが、その呼び名にはなんだかなーだな。もともと、農村の方々が本家なんだから、ショパンの方を<なんちゃってマズルカ>とか<都会マズルカ>ととか言えばいいじゃんと、僕は思ってしまった。確かに、ブルースにもカントリー・ブルースという言い方はあるが、それは戦後の都会に出た南部ブルース・マンが電気キターやアンプリファイドしたハープを用いてのバンド編成による黒人ブルースと区別するための呼称で、ちょい農村マズルカとは使い方が違う。農村マズルカっていう言い方、なんかオリジンの人々を見下したような感覚を受けるのはぼくだけだろうか。
▶︎過去の、映画「COLD WAR あの歌、2つの心」
https://43142.diarynote.jp/201903261425271734/
その後は、JR京浜東北線に20分乗り東京駅へ。丸の内・コットンクラブで、イスラエル生まれNY在住の“響き系”ギタリストであるギラッド・ヘクセルマン(2012年3月12日、2016年7月3日)のトリオ公演を見る。カナダ出身のダブル・ベースのリック・ロサトと、アフリカ系LA出身ドラマーでブラクストン・クック(2015年10月8日、2017年10月25日、2019年2月19日)やカマシ・ワシントン(2014年5月28日、2015年10月31日、2016年12月6日、2018年8月19日)らと一緒にやっていたりするジョナサン・ピンソンを従える。リズム隊はまだ20代であるかな。ピンソンはカノウプスのエンドーサーであるはず(かなり横に降っておいてあって、マークを確認することができなかった)。
いやあ、やっぱし現代型ギタリストのなかで一番好きな人かもしれないナと、大きく頷く。それは響きのエフェクトの効用をしっかりと受けたもの(エンディングで、何度か自分の弾き音をサンプリング/ループさせたときもある)だが、まずその演奏自体がイケてるとも感じる。もう、その複音弾きのヴァリエーションの魅力的なこと。彼について、エフェクター使いのことしか言わない人は趣味が悪い。そういえば、主役はエフェクターを通すが、リズム・セクションはアコースティックな音で行く。だが、それそれに格好いい生理的な“立ち”や“ほとばしり”を持っていて、やはり良い奏者を選んでいるなと思わせられる。二人とも、そんなに名前がまだ出ていない人たちだが、今後いろいろと名を目にするようになるのではないだろうか。
そんな面々による演目は、1曲スタンダード(「ジーズ・フーリッシュ・シングス」だったっけ?)をやったが、多くはオリジナルか。うち、一つは変拍子を組み合わせていて何拍子かつかめねえ。だが、それはあるところにあるという感じもあり、違和感なしで心地いい。いろいろと、すごすぎ。もう、全面支持。ゴー・ゴー・ヘクセルマン!
▶︎過去の、ギラッド・ヘクセルマン
http://43142.diarynote.jp/201203131840477844/
https://43142.diarynote.jp/201607100827363436/
▶︎過去の、ブラクストン・クック
https://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
https://43142.diarynote.jp/201710260824073577/
https://43142.diarynote.jp/201902201004503541/
▶︎過去の、カマシ・ワシントン
http://43142.diarynote.jp/?day=20140528
http://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
https://43142.diarynote.jp/201808211635045064/
<今日の、もろもろ>
肌寒い1日。少し前は、雨の予報になっていたが、昼間はほぼ雨は降らず。で、初王子。なんか急に思いたち、都電を使って向かう。副都心線の西早稲田駅で降り、少し歩いて都営荒川線の面影橋から王子駅停留場の1つ前の飛鳥山で降りる。おお、1両編成で運行しているのね。過去にこの欄で書いたことがあるが、ぼくは何気に路面電車好き。この5年の間に、函館、広島、札幌、松山、高知と路面電車が走っている地方都市に行っているナ。路面電車に乗るのが、第一目的ではないけれど。何気に、ぼくは松山の伊予電ファン? 車両カラーがいい。中島汽船も好きかな?
荒川線には少しがっかり。車が流れる一般道を走るのかと思えば、僕が乗った区間はほぼ専用線路を使う。東急世田谷線と同じ感じであった。まあ、住宅地のなかをちんたら走るというのも悪くはないけど。飛鳥山停留所で降りたのは、飛鳥山公園に寄りたかったから。そのJR線路沿いの紫陽花がいま盛りだそうで、それを見たかった。まずは、公園上部を探索。徳川吉宗のころ桜を植えた(当然、桜の名所でもあるよう。荒川線は今、東京さくらトラムとも名乗っている。本来、トラムというのはもう少し高性能の車両に用いられるはずだが、まあいいでしょう)、いわゆる公園の走りとなる場がここの起源であるよう。5年後の1万円札に顔が出ることになっている渋沢栄一の家もかつてここにあったみたい。噴水やSLや古い都電車両や博物館などいろんなものがあり、王子駅側にはお年寄りのためにレールを登り降りするゴンドラみたいなのもあった。紫陽花は、確かに綺麗。まじっと見るの、何年ぶりだろう? けっこうもっこり円型の花なんだなー。そういえば、成田だか羽田に着陸する飛行機がすぐ横を通る桜の名所があると聞いたことがある。飲みの席だったのではっきり覚えていないが、花見シーズンは結構横風が強く吹きもし、着陸やり直し〜ゴ・アラウンドの様が間近にポンポン見ることができると聞いたな。ほう、一度行ってみたい。
ところで、ドクター・ジョン(2000年5月24日、2002年3月23日、2005年9月20日、2012年2月15日、2013年10月1日)こと、マルコム・ジョン・レベナックJr.が6月6日に心臓発作で亡くなった。77歳。最後の来日パフォーマンスは、新しいパートナーを伴うものでしたね。最大級にお気に入りであり続けた、ニューオーリンズの素敵を伝え続けてきたトリックスターでもあった超実力者。お世話のなり具合としては破格というしかなく、悲報きわまりない。ライヴをいろいろ見たのは当然として、レコード解説執筆やインタヴューを複数できたのは僥倖というしかなく、それはぼくのなかで輝き続ける。R.I.P.としか言えません。本当にありがとうございました。アルバムを3枚選べと言われたら、『イン・ザ・ライト・プレイス』(アトコ、1973年)と『シティ・ライツ』(ホライズン/A&M、1978年)、あと1枚は何にしようかな。多くの人と同じように『ガンボ』(1972年)がその入り口だが、それはいれないか? あ、変なこと思いだした。1987年の初春だったか、当時A&Mを持っていたポニーキャニオンから『シティ・ライツ』の再発ライナー・ノーツを頼まれたものの、ロンドン出張が入り、彼好きを表明していた同業知り合いに譲ったんだよなー。あれを頼まれたときは、この業界に入った甲斐があったと心底思いました(1988年ポリドール発のゴドリー&クリーム〜2012年8月6日〜の『グッバイ・ブルー・スカイ』もそう。ポップであることとあくなき実験を無理なく抱えたG&Cもほんと大好きだった)。蛇足だが、その時のロンドン行きのエアーはKLM。ゆえに、スキポール空港経由で、当時一番いたりつくせりと言われていたスキポール空港も楽しんだ。帰国便はヒースローではなくガトゥウィック発で、しかもスキポールを経ったあとアンカレッジに給油のためストップした。スキポールもアンカレッジも、それが最後……。
▶過去の、ドクター・ジョン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200510030016390000/
http://43142.diarynote.jp/201202161725143619/
http://43142.diarynote.jp/201310050709459564/
▶︎過去の、ロル・クリーム
https://43142.diarynote.jp/201208091454209002/
王子・北トピア つつじホール。同所で持たれている<ポーランド&ショパン祭>の一環にあるコンサート。まずは、ショパン(1810〜1949年)好きで10年間ポーランドに留学していたというピアニストの高橋多佳子がソロで演奏。ああ華を持つクラシックのピアノですねという感想しか門外漢には出てこないが、1曲ごとに入れる解説は、ショパンのことを何も知らない人間にも分かりやすく、有用。なんでも、ショパンは少年のときに地方で病気療養したことがあり、そこで農民たちのマズルカと出会い、その演奏に楽器を借りて混じったり、採譜をしたんだそう。その後、彼は二十歳ちょい以降は父親の母国であるパリで音楽家活動をするのだが、自らのアイデンティティを確認するかのようにマズルカ様式を拝借した曲を長くない生涯で60曲も書いたのだという。で、マズルカとは農村のトラッド舞踏表現の総称で、いくつものパターンがあり(その呼称も言っていたが、覚えらるはずがありませんね)、ショパンはそれらを一つの曲のなかにいろいろ取り入れていたとのこと。また、ポーランドにはも少しゆったりしたポロネーズという舞踏表現もあり、それを応用したらしいショパン曲「英雄ポロネーズ」という曲を高橋は演奏したが、それはクラシック知らずのぼくも何度も耳にしているゾという旋律だった。
休憩をおいて出てきたヤヌシュ・ブルンノフスキ・コンパニャは2008年結成当初はトリオだったらしいが、5人で登場。ときに朗々とヴォーカルも入れるブルンノフスキに加え(また、コンパクトなツィンバロンといったような打弦楽器を1曲あつかった)、ベース(それはチェロより少し小ぶりなものを肩にかけて弾く。普通のダブル・ベースも一部弾く)、打楽器(メインで叩いたそれは太鼓とシンバルを合わせたもので、チンドンのそれみたい。また、ボーランみたいなものを手に持ち叩く曲もあり)、笛系奏者(クラリネットや横笛など、4種ほど扱っていたか)、トランペット奏者(曲によってはダブル・ベースも弾く。ツイン・べースとなる曲もあった)という陣容。また、3度だかは女性が出てきて男性メンバーと踊る時もあり、マズルカが踊りのための表現であることも十全に示唆される。
もう少し濁っていてもいいんじゃないと思わせる部分もあるが(あと、意外にビート感は強くない)、その使用楽器をはじめ、へええ、となる部分はいろいろ。とともに、別な文化を奥に感じさせ、ポーランドに対する興味を喚起させるのは間違いない。←なんか、当たり前の言い方になってしまうな。最後の方は、彼らと高橋が一緒に演奏した。
ところで、チラシや資料では<農村マズルカ>と記されていたが、その呼び名にはなんだかなーだな。もともと、農村の方々が本家なんだから、ショパンの方を<なんちゃってマズルカ>とか<都会マズルカ>ととか言えばいいじゃんと、僕は思ってしまった。確かに、ブルースにもカントリー・ブルースという言い方はあるが、それは戦後の都会に出た南部ブルース・マンが電気キターやアンプリファイドしたハープを用いてのバンド編成による黒人ブルースと区別するための呼称で、ちょい農村マズルカとは使い方が違う。農村マズルカっていう言い方、なんかオリジンの人々を見下したような感覚を受けるのはぼくだけだろうか。
▶︎過去の、映画「COLD WAR あの歌、2つの心」
https://43142.diarynote.jp/201903261425271734/
その後は、JR京浜東北線に20分乗り東京駅へ。丸の内・コットンクラブで、イスラエル生まれNY在住の“響き系”ギタリストであるギラッド・ヘクセルマン(2012年3月12日、2016年7月3日)のトリオ公演を見る。カナダ出身のダブル・ベースのリック・ロサトと、アフリカ系LA出身ドラマーでブラクストン・クック(2015年10月8日、2017年10月25日、2019年2月19日)やカマシ・ワシントン(2014年5月28日、2015年10月31日、2016年12月6日、2018年8月19日)らと一緒にやっていたりするジョナサン・ピンソンを従える。リズム隊はまだ20代であるかな。ピンソンはカノウプスのエンドーサーであるはず(かなり横に降っておいてあって、マークを確認することができなかった)。
いやあ、やっぱし現代型ギタリストのなかで一番好きな人かもしれないナと、大きく頷く。それは響きのエフェクトの効用をしっかりと受けたもの(エンディングで、何度か自分の弾き音をサンプリング/ループさせたときもある)だが、まずその演奏自体がイケてるとも感じる。もう、その複音弾きのヴァリエーションの魅力的なこと。彼について、エフェクター使いのことしか言わない人は趣味が悪い。そういえば、主役はエフェクターを通すが、リズム・セクションはアコースティックな音で行く。だが、それそれに格好いい生理的な“立ち”や“ほとばしり”を持っていて、やはり良い奏者を選んでいるなと思わせられる。二人とも、そんなに名前がまだ出ていない人たちだが、今後いろいろと名を目にするようになるのではないだろうか。
そんな面々による演目は、1曲スタンダード(「ジーズ・フーリッシュ・シングス」だったっけ?)をやったが、多くはオリジナルか。うち、一つは変拍子を組み合わせていて何拍子かつかめねえ。だが、それはあるところにあるという感じもあり、違和感なしで心地いい。いろいろと、すごすぎ。もう、全面支持。ゴー・ゴー・ヘクセルマン!
▶︎過去の、ギラッド・ヘクセルマン
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▶︎過去の、ブラクストン・クック
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▶︎過去の、カマシ・ワシントン
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<今日の、もろもろ>
肌寒い1日。少し前は、雨の予報になっていたが、昼間はほぼ雨は降らず。で、初王子。なんか急に思いたち、都電を使って向かう。副都心線の西早稲田駅で降り、少し歩いて都営荒川線の面影橋から王子駅停留場の1つ前の飛鳥山で降りる。おお、1両編成で運行しているのね。過去にこの欄で書いたことがあるが、ぼくは何気に路面電車好き。この5年の間に、函館、広島、札幌、松山、高知と路面電車が走っている地方都市に行っているナ。路面電車に乗るのが、第一目的ではないけれど。何気に、ぼくは松山の伊予電ファン? 車両カラーがいい。中島汽船も好きかな?
荒川線には少しがっかり。車が流れる一般道を走るのかと思えば、僕が乗った区間はほぼ専用線路を使う。東急世田谷線と同じ感じであった。まあ、住宅地のなかをちんたら走るというのも悪くはないけど。飛鳥山停留所で降りたのは、飛鳥山公園に寄りたかったから。そのJR線路沿いの紫陽花がいま盛りだそうで、それを見たかった。まずは、公園上部を探索。徳川吉宗のころ桜を植えた(当然、桜の名所でもあるよう。荒川線は今、東京さくらトラムとも名乗っている。本来、トラムというのはもう少し高性能の車両に用いられるはずだが、まあいいでしょう)、いわゆる公園の走りとなる場がここの起源であるよう。5年後の1万円札に顔が出ることになっている渋沢栄一の家もかつてここにあったみたい。噴水やSLや古い都電車両や博物館などいろんなものがあり、王子駅側にはお年寄りのためにレールを登り降りするゴンドラみたいなのもあった。紫陽花は、確かに綺麗。まじっと見るの、何年ぶりだろう? けっこうもっこり円型の花なんだなー。そういえば、成田だか羽田に着陸する飛行機がすぐ横を通る桜の名所があると聞いたことがある。飲みの席だったのではっきり覚えていないが、花見シーズンは結構横風が強く吹きもし、着陸やり直し〜ゴ・アラウンドの様が間近にポンポン見ることができると聞いたな。ほう、一度行ってみたい。
ところで、ドクター・ジョン(2000年5月24日、2002年3月23日、2005年9月20日、2012年2月15日、2013年10月1日)こと、マルコム・ジョン・レベナックJr.が6月6日に心臓発作で亡くなった。77歳。最後の来日パフォーマンスは、新しいパートナーを伴うものでしたね。最大級にお気に入りであり続けた、ニューオーリンズの素敵を伝え続けてきたトリックスターでもあった超実力者。お世話のなり具合としては破格というしかなく、悲報きわまりない。ライヴをいろいろ見たのは当然として、レコード解説執筆やインタヴューを複数できたのは僥倖というしかなく、それはぼくのなかで輝き続ける。R.I.P.としか言えません。本当にありがとうございました。アルバムを3枚選べと言われたら、『イン・ザ・ライト・プレイス』(アトコ、1973年)と『シティ・ライツ』(ホライズン/A&M、1978年)、あと1枚は何にしようかな。多くの人と同じように『ガンボ』(1972年)がその入り口だが、それはいれないか? あ、変なこと思いだした。1987年の初春だったか、当時A&Mを持っていたポニーキャニオンから『シティ・ライツ』の再発ライナー・ノーツを頼まれたものの、ロンドン出張が入り、彼好きを表明していた同業知り合いに譲ったんだよなー。あれを頼まれたときは、この業界に入った甲斐があったと心底思いました(1988年ポリドール発のゴドリー&クリーム〜2012年8月6日〜の『グッバイ・ブルー・スカイ』もそう。ポップであることとあくなき実験を無理なく抱えたG&Cもほんと大好きだった)。蛇足だが、その時のロンドン行きのエアーはKLM。ゆえに、スキポール空港経由で、当時一番いたりつくせりと言われていたスキポール空港も楽しんだ。帰国便はヒースローではなくガトゥウィック発で、しかもスキポールを経ったあとアンカレッジに給油のためストップした。スキポールもアンカレッジも、それが最後……。
▶過去の、ドクター・ジョン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
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▶︎過去の、ロル・クリーム
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市ヶ谷・日本シネアーツ社試写室で、リサ・バロス・ディーサとグレン・レイバーンが監督する、2013年英国/アイルランド映画「グッド・ヴァイブレーションズ」を見る。1970年代の、北アイルランドのベルファストを舞台とする映画だ。もちろん、背景には当時吹き荒れていた過激な宗教的、政治的軋轢があり、それはやはり意味を持たせられる。
ベルファストで「グッド・ヴァイブレーションズ」というレコード店を営んだ人物(テリー・フーリー。1948年〜)の実話をもとにする、もろな音楽映画だ。70年代中期に結婚をきにレコード店を始めた主人公はザ・ビーチ・ボーイズ(2014年3月28日)の曲タイトルを店名に掲げ、シャングリラズやハンク・ウィリアムズなど、アメリカ白人好みの音楽が好きな人のよう(あと、レゲエもお店でかけていた)。だが、レコード屋に来た若者の一言から、彼は地元のパンク・バンドであるルーディのショウに出向き、その率直な物言いと勢いを抱えたパンク・ロックに開眼。以後、レコード店を続けながら、気に入ったパンク・バンドのシングルを少ないながら作るようにもなった。うち、ザ・アンダートーンズはジョン・ピールが気に入ったこともありサイアーとの契約を取り付け、彼は一躍ベルファストのパンク・ロックのゴッドファーザーとして注目を受ける……。
ロンドンでもダブリンでも、マンチェスターでもグラスゴーでもなく、ベルファスト。もう少しその特殊な地の位置をわかりやすく出して欲しかったという気もしなくはないが、ロック/パンクにまつわるもやもやと素敵を映画は抱える。あと、編集とかが英国的であると感じた。まあ、ベルファストはアイルランドではなくUKに属するわけだが。英語はあんまし訛っている感じがしなかったが、そんなものか。
グッド・ヴァイブレーションズは1983年まで続けられ、その後何度も再開店/再閉店を繰り替えし、フーリーはいまも存命であるようだ。
▶︎過去の、マイク・ラヴ/ザ・ビーチ・ボーイズ
http://43142.diarynote.jp/201403291149242320/
一息つき、丸の内・コットンクラブに。今、東京駅の丸の内口の外って、なかなかいい感じのオープン・スペースが設けられているのだな。それには、観光客もニッコリだろう。出演者は1982年に米国人両親のもとパリで生まれた、ニュー・イングランド音楽院卒である在NYのピアニストのトリオ。うれしいっ、ダン・テファーのこと一度見たかったんだよなー。
あの魔境の白人リード奏者のリー・コニッツ(2013年9月7日、2017年9月3日)に気に入られて彼とのデュオ作を複数だし、一方ではレニー・トリスターノ流れ楽理を収めているヴェテラン女性歌手のジュディー・ニーマックやニーボディのベン・ウェンデル(2013年8月22日、2015年4月16日、2017年1月23日)との双頭作もリリース。またソロ演奏作ではゴルドベルグ変奏曲にのぞんだり、いっぽうヤマハのエンドーサーある彼は同社の自動演奏装置を介するピアノ演奏アルバム(生演奏と相乗する同軌音が重なる)を2019年新作として発表したりし、なんとも活動がとっちらかっていて面白すぎる。そして、今回はトリオによる公演となったわけだが、やはりその編成が彼の個性を大いに照らしているところはあるのかな。
ベースのホルヘ・ローデル (2011年7月20日、2016年6月11日、2017年2月1日、2017年9月3日、2017年9月6日、2018年12月11日。彼を何度も同行させているジュリアン・ラージはローデルと呼ぶが、テファーはローダーと英語読みでMC紹介していた)とドラムのネイト・ウッド(2013年8月22日、2015年9月30日、2016年10月29日)というリズム・セクションを伴う。2年前のトリオ最新作のベーシストは今週日本に来るトーマス・モーガン(2012年6月24日、25日、2013年9月7日、2017年3月2日、2017年6月19日、2019年5月17日 )とウッドのコンビで録っていたが、ローデルもすでに彼の2008年作に参加していたりもし、勝手知ったる仲間という感じだろう。
そして、演奏が始まるやいなや、おおコレはと息を飲む。もう、曲作り/構成が凝っており、すぐに引っ張られる。その”濃さ”は、アルバム以上。ベース・ラインにせよ、変幻自在に奏法を変えていくドラムにせよ、よくもまあデファーの考える複雑きわまりない曲/構造(拍子もブっとび)についていくなあと感心。もう、その流動性をたんまり持つ楽曲の構築性にまず興味が向けざるをえない。もちろん、モンク愛好などから来る癖のある指さばきも立派なものだが、まずはトリオがインタープレイし合いながら大胆な構造を作るようなその総体に唸ってしまう。まさに、これはプログ(レッシヴ)・ジャズと言うしかない。いやあ、現代ジャズいろいろあります、テファーさんアンダーレイテッドすぎます。ガーシュインの「アイ・ラヴズ・ユー、ポーギー」のカヴァーも、ゆらゆら揺れていたなー。
▶︎過去の、リー・コニッツ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907
https://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
▶過去の、ベン・ウェンデル
http://43142.diarynote.jp/201308251333326263/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150416
https://43142.diarynote.jp/201701240949045953/
▶︎過去の、ホルヘ・ローデル
http://43142.diarynote.jp/201107230819362417/
http://43142.diarynote.jp/201606121230202174/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201709110842026988/
https://43142.diarynote.jp/201812121252088734/
▶︎過去の、ネイト・ウッド
http://43142.diarynote.jp/201308251333326263/
http://43142.diarynote.jp/201510021221454336/
http://43142.diarynote.jp/201610311234024646/
▶︎過去の、トーマス・モーガン
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907 リー・コニッツ
https://43142.diarynote.jp/201703081443314613/
https://43142.diarynote.jp/?day=20170619
https://43142.diarynote.jp/?day=20190517
次は、六本木・ビルボードライブ東京で、ソウル・シンガーのメリッサ・モーガンを見る。メルバ・ムーアやフレディ・ジャクソン、ボウ・ウィリアムズなどを送り出していたハッシュ・プロダクション〜それこそ、ブラコン(ブラック・コンテンポラリー)期を彩る、当時はキャピトルが配給した都会派ソウルのプロダクション/レーベルでしたね〜1986年に送り出した歌姫。そこからのデビュー時のリード・シングルはプリンス(2002年11月19日)の「ドゥ・ミー・ベイビー」で、R&Bチャート1位となった。
キーボードと指揮のディヴァーヌ・ウィリアムズ(そんなに大編成のバンドじゃないのに、その存在はわりかし謎。彼のみ客席に背を向け鍵盤をひき、ときにバンドに合図を送る。感じとしては、バンドの盛り上げ役と観客との繋ぎ役を担うカーク・フランクリン〜2009年9月18日、2017年2月2日〜みたい?)、キーボードとピアノのジョーダン・ウィリアムズ、ギターのアンソニー・グッドウィン、ベースのヘゼキーヤ・ベシア・Jr.、ドラムのチェイス・ハーパー、日本語がペラペラっぽい(日本育ちだったことがあるんじゃないかと思わせる)テナー・サックスのアイザイア・リチャードソン・Jr.、バックグラウンド・ヴォーカルのラターシャ・マックリムモンとピーター・ケインズ という編成にてのパフォーマンス。彼女は昨年13 年ぶりとなるアルバム(『Love Demands』Goldenlane )を昨年リリースしたが、それを期に組んだバンドかどうかは知らないが、まとまっていた。それなりに、面々の年齢は若そうであったかな。
そんな面々はプリセット音に頼らずしっかり人力サウンドを出し、朗々と歌い上げるモーガンを支える。とくにドラマーはこれが歌モノのサポート演奏なのと思わずにはいられないなんとも力づく100%(でも、テクはしっかりしている)の叩きっぷりに終始していてびっくり。そんな彼の演奏に現れているように、往年のハッシュ時代のメロウネスとはまったく無縁の竹を割ったような実演であったと間違いなく言える。
そして、そんな指針が可能であったのは、モーガンの力強い喉があったためとも指摘できる。少しキンキンいう質感を持ちつつ、歌い飛ばしていく様は痛快。やっぱし、歌える人であったんだよなあと頷き、高揚しちゃいますね。終盤は場内を回って歌ったが、人当たりの良さもたっぷり。90分ほどパフォーマンスした。
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
▶過去の、カーク・フランクリン
http://43142.diarynote.jp/200909251530436151/
https://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
<今日の、中継>
前日夜の用事が入っておらず、また早朝からいろいろ立て込んでいることもあり、めずらしく10時にはベッドに横になる。すると、1時半ごろに目が覚めてしまう。サッカーのアンダー20世界大会のトーナメントの第1戦となる日韓戦がこの時間にやっており<Jスポーツ>で放映されるという情報は掴んでいたので、ならばとTVをつけるとその“チャンネル3”で試合を放映していた。家では光ファイヴァーのチャンネルのみを見ることができ、結線していない地上波と衛星放送は視聴不可能なので、家ではサッカーの代表選はまず見ることができないのだが、これはラッキー。前半を終えて、0-0。そのまま終了まで見るつもりだったが、後半開始前に寝ちゃう。0-1で負けたんだな。コットンクラブのあと時間調整でバーに入ったら、今度は日本代表の愛知県での親善試合をデカいモニターで放映していて、すこしだけ見入る。こちらも、0-0。
ところで、この日はかなりな吉報あり。やりぃ。わーいわーい。だが、調子に乗るまいと、少し自戒。
ベルファストで「グッド・ヴァイブレーションズ」というレコード店を営んだ人物(テリー・フーリー。1948年〜)の実話をもとにする、もろな音楽映画だ。70年代中期に結婚をきにレコード店を始めた主人公はザ・ビーチ・ボーイズ(2014年3月28日)の曲タイトルを店名に掲げ、シャングリラズやハンク・ウィリアムズなど、アメリカ白人好みの音楽が好きな人のよう(あと、レゲエもお店でかけていた)。だが、レコード屋に来た若者の一言から、彼は地元のパンク・バンドであるルーディのショウに出向き、その率直な物言いと勢いを抱えたパンク・ロックに開眼。以後、レコード店を続けながら、気に入ったパンク・バンドのシングルを少ないながら作るようにもなった。うち、ザ・アンダートーンズはジョン・ピールが気に入ったこともありサイアーとの契約を取り付け、彼は一躍ベルファストのパンク・ロックのゴッドファーザーとして注目を受ける……。
ロンドンでもダブリンでも、マンチェスターでもグラスゴーでもなく、ベルファスト。もう少しその特殊な地の位置をわかりやすく出して欲しかったという気もしなくはないが、ロック/パンクにまつわるもやもやと素敵を映画は抱える。あと、編集とかが英国的であると感じた。まあ、ベルファストはアイルランドではなくUKに属するわけだが。英語はあんまし訛っている感じがしなかったが、そんなものか。
グッド・ヴァイブレーションズは1983年まで続けられ、その後何度も再開店/再閉店を繰り替えし、フーリーはいまも存命であるようだ。
▶︎過去の、マイク・ラヴ/ザ・ビーチ・ボーイズ
http://43142.diarynote.jp/201403291149242320/
一息つき、丸の内・コットンクラブに。今、東京駅の丸の内口の外って、なかなかいい感じのオープン・スペースが設けられているのだな。それには、観光客もニッコリだろう。出演者は1982年に米国人両親のもとパリで生まれた、ニュー・イングランド音楽院卒である在NYのピアニストのトリオ。うれしいっ、ダン・テファーのこと一度見たかったんだよなー。
あの魔境の白人リード奏者のリー・コニッツ(2013年9月7日、2017年9月3日)に気に入られて彼とのデュオ作を複数だし、一方ではレニー・トリスターノ流れ楽理を収めているヴェテラン女性歌手のジュディー・ニーマックやニーボディのベン・ウェンデル(2013年8月22日、2015年4月16日、2017年1月23日)との双頭作もリリース。またソロ演奏作ではゴルドベルグ変奏曲にのぞんだり、いっぽうヤマハのエンドーサーある彼は同社の自動演奏装置を介するピアノ演奏アルバム(生演奏と相乗する同軌音が重なる)を2019年新作として発表したりし、なんとも活動がとっちらかっていて面白すぎる。そして、今回はトリオによる公演となったわけだが、やはりその編成が彼の個性を大いに照らしているところはあるのかな。
ベースのホルヘ・ローデル (2011年7月20日、2016年6月11日、2017年2月1日、2017年9月3日、2017年9月6日、2018年12月11日。彼を何度も同行させているジュリアン・ラージはローデルと呼ぶが、テファーはローダーと英語読みでMC紹介していた)とドラムのネイト・ウッド(2013年8月22日、2015年9月30日、2016年10月29日)というリズム・セクションを伴う。2年前のトリオ最新作のベーシストは今週日本に来るトーマス・モーガン(2012年6月24日、25日、2013年9月7日、2017年3月2日、2017年6月19日、2019年5月17日 )とウッドのコンビで録っていたが、ローデルもすでに彼の2008年作に参加していたりもし、勝手知ったる仲間という感じだろう。
そして、演奏が始まるやいなや、おおコレはと息を飲む。もう、曲作り/構成が凝っており、すぐに引っ張られる。その”濃さ”は、アルバム以上。ベース・ラインにせよ、変幻自在に奏法を変えていくドラムにせよ、よくもまあデファーの考える複雑きわまりない曲/構造(拍子もブっとび)についていくなあと感心。もう、その流動性をたんまり持つ楽曲の構築性にまず興味が向けざるをえない。もちろん、モンク愛好などから来る癖のある指さばきも立派なものだが、まずはトリオがインタープレイし合いながら大胆な構造を作るようなその総体に唸ってしまう。まさに、これはプログ(レッシヴ)・ジャズと言うしかない。いやあ、現代ジャズいろいろあります、テファーさんアンダーレイテッドすぎます。ガーシュインの「アイ・ラヴズ・ユー、ポーギー」のカヴァーも、ゆらゆら揺れていたなー。
▶︎過去の、リー・コニッツ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907
https://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
▶過去の、ベン・ウェンデル
http://43142.diarynote.jp/201308251333326263/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150416
https://43142.diarynote.jp/201701240949045953/
▶︎過去の、ホルヘ・ローデル
http://43142.diarynote.jp/201107230819362417/
http://43142.diarynote.jp/201606121230202174/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201709110842026988/
https://43142.diarynote.jp/201812121252088734/
▶︎過去の、ネイト・ウッド
http://43142.diarynote.jp/201308251333326263/
http://43142.diarynote.jp/201510021221454336/
http://43142.diarynote.jp/201610311234024646/
▶︎過去の、トーマス・モーガン
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907 リー・コニッツ
https://43142.diarynote.jp/201703081443314613/
https://43142.diarynote.jp/?day=20170619
https://43142.diarynote.jp/?day=20190517
次は、六本木・ビルボードライブ東京で、ソウル・シンガーのメリッサ・モーガンを見る。メルバ・ムーアやフレディ・ジャクソン、ボウ・ウィリアムズなどを送り出していたハッシュ・プロダクション〜それこそ、ブラコン(ブラック・コンテンポラリー)期を彩る、当時はキャピトルが配給した都会派ソウルのプロダクション/レーベルでしたね〜1986年に送り出した歌姫。そこからのデビュー時のリード・シングルはプリンス(2002年11月19日)の「ドゥ・ミー・ベイビー」で、R&Bチャート1位となった。
キーボードと指揮のディヴァーヌ・ウィリアムズ(そんなに大編成のバンドじゃないのに、その存在はわりかし謎。彼のみ客席に背を向け鍵盤をひき、ときにバンドに合図を送る。感じとしては、バンドの盛り上げ役と観客との繋ぎ役を担うカーク・フランクリン〜2009年9月18日、2017年2月2日〜みたい?)、キーボードとピアノのジョーダン・ウィリアムズ、ギターのアンソニー・グッドウィン、ベースのヘゼキーヤ・ベシア・Jr.、ドラムのチェイス・ハーパー、日本語がペラペラっぽい(日本育ちだったことがあるんじゃないかと思わせる)テナー・サックスのアイザイア・リチャードソン・Jr.、バックグラウンド・ヴォーカルのラターシャ・マックリムモンとピーター・ケインズ という編成にてのパフォーマンス。彼女は昨年13 年ぶりとなるアルバム(『Love Demands』Goldenlane )を昨年リリースしたが、それを期に組んだバンドかどうかは知らないが、まとまっていた。それなりに、面々の年齢は若そうであったかな。
そんな面々はプリセット音に頼らずしっかり人力サウンドを出し、朗々と歌い上げるモーガンを支える。とくにドラマーはこれが歌モノのサポート演奏なのと思わずにはいられないなんとも力づく100%(でも、テクはしっかりしている)の叩きっぷりに終始していてびっくり。そんな彼の演奏に現れているように、往年のハッシュ時代のメロウネスとはまったく無縁の竹を割ったような実演であったと間違いなく言える。
そして、そんな指針が可能であったのは、モーガンの力強い喉があったためとも指摘できる。少しキンキンいう質感を持ちつつ、歌い飛ばしていく様は痛快。やっぱし、歌える人であったんだよなあと頷き、高揚しちゃいますね。終盤は場内を回って歌ったが、人当たりの良さもたっぷり。90分ほどパフォーマンスした。
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
▶過去の、カーク・フランクリン
http://43142.diarynote.jp/200909251530436151/
https://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
<今日の、中継>
前日夜の用事が入っておらず、また早朝からいろいろ立て込んでいることもあり、めずらしく10時にはベッドに横になる。すると、1時半ごろに目が覚めてしまう。サッカーのアンダー20世界大会のトーナメントの第1戦となる日韓戦がこの時間にやっており<Jスポーツ>で放映されるという情報は掴んでいたので、ならばとTVをつけるとその“チャンネル3”で試合を放映していた。家では光ファイヴァーのチャンネルのみを見ることができ、結線していない地上波と衛星放送は視聴不可能なので、家ではサッカーの代表選はまず見ることができないのだが、これはラッキー。前半を終えて、0-0。そのまま終了まで見るつもりだったが、後半開始前に寝ちゃう。0-1で負けたんだな。コットンクラブのあと時間調整でバーに入ったら、今度は日本代表の愛知県での親善試合をデカいモニターで放映していて、すこしだけ見入る。こちらも、0-0。
ところで、この日はかなりな吉報あり。やりぃ。わーいわーい。だが、調子に乗るまいと、少し自戒。
ブラッド・メルドー・ソロ
2019年6月3日 音楽 メルドー(2002年3月19日、2003年2月15日、2005年2月20日、2015年3月13日、2019年5月31日)のソロによる公演、大手町よみうりホール。読売新聞本社の中にある綺麗なホールだ。収容500人クラスだと、そりゃチケットはすぐに売り切れるよな。
ステージ中央に置かれたピアノは、スタンウェイだろう。3月にやったメール・インタヴューでメルドーは、「最近一つの楽器としてピアノの構造について、また調律について、これまでよりも熱心に学んでいる。その中でハンブルグにあるスタインウェイの工場を見学に行って、そこでピアノがどのように作られているのか見てきたりもした」と言っていたから。その一箇所にライトが照らさせる。なんか風情ありで、それだけで胸が高まる?
ふらりとステージに出て、おもむろにピアノと向き合い、指を這わせる。彼と観客を妨げるものは何もなく、本当にそれだけ。そこからくる緊張感は、ちゃんとしたホール会場のソロ・ピアノ公演ならではのものか。彼の一挙一動にオーディエンスの目が集まり、メルドーはそれを受けとめ、思うまま音を紡ぎ出す。
1曲めは30分と一番長くやったが、それはフリー・インプロヴァイズによるものであったよう。続く2曲もモチーフはあったものかもしれないが、同様。これは、貴重。魔法のような左右の指使いを介する彼のピアノ作法ははその後のジャズ・ピアノ表現のあり方を規定した(ようは“メルドー登場前/登場後”という図式がある)が、その技術の開陳だけに終わらないメルドーならではの詩情や歌心の発露がそこにはあり、一方では悪魔がペロリと舌を出したようなほつれや濁りもそこからは浮き上がりもするわけで、一連の彼の行為にはぐっと引き込まれるしかない。
驚いたのは、トリオ公演においてはポップ曲を一切弾かなかった彼が、ソロ公演では、「ブラック・バード」、「アンド・アイ・ラヴ・ハー」、「マザー・ネイチャーズ・サン」と3つのザ・ビートルズの曲を演奏したこと。実はいろいろロック曲を取り上げる彼だが、今回はザ・ビートルズ曲だけ。なんか意図があったのか、偶然か。
アンコールは4曲。その3曲目はジャズ・ピアニストのヴィンス・ガラルディがスヌーピーの映画のために書いた有名曲「ライナス&ルーシー」。いろんな人に取り上げられる好メロディ/情緒曲だが、終始清新なそよ風を伴い、また途中からはレトロな奏法も自在に入れるなど、これはメルドーのために書かれたのではと思えるほどの味を抱えていた。
意外であったのは、今回トリオとソロ演奏を聞いて、どちらかを選べと意地悪な音楽の神様から言われたら、ソロの方を選ぶと思えたこと。15年ほど前にぼくは彼のトリオとソロに触れて、断然トリオの方が魅力的と感じたのにこれは一体どうしたことか。ぼくはグルーヴ派人間ゆえリズム音があった方がとっつきやすいと感じるタイプであるのは間違いない。だが、そんなぼくも齢を重ねるうちにもっと細やかな音楽の機微に目を向けられるようになったということなのか。もちろん、いろんな経験を積み、新作『ファインディング・ガブリエル』(ノンサッチ)のような非ジャズ要素もいろいろと抱える“歌心”満載アルバムを作るようにもなっている〜その一方では、近年クラシック側にクロスオーヴァーする活動を求めるようになっている〜メルドーの進化もあるだろう。また、この晩の調子も上々だったのではないか。ああ音楽って面白いし、人間の成長も頼もしい。なお、この晩の演奏について、クラシックぽいとは、ぼくはぜんぜん思わなかった。
「ピアノ・ソロは、僕にとっては挑戦なんだ。実は30歳になるころまでは、ソロ演奏について特に話すべきことはしてこなかった。ソロ演奏には絶対的なフリーダムがあるけど、絶対的な責任も自分にかかってくる。それはまるで、たった1人きりで他に誰も乗組員はいない船で広い海原を航海しているようなものだ」。これも、メール・インタヴューにおける、彼のソロ・ピアノ表現考である。
ところで、会場入り口では彼のCD群が販売されていたが、一番スペースを取っていたのが、先に触れているメリアナ(2015年3月13日。「(メリアナを一緒にやっている)マーク・ジュリアナ〜2006年5月17日、2015年3月13日、2016年1月4日、2017年2月2日、2017年9月20日、2018年5月16日〜はグルーヴやグループでの演奏について、私に私とはまた違った新しい発想をくれる。そこで得た発想を私のソロ演奏に取り入れたりしている」)派生の歌感覚大開陳(ゆえに、すべてオリジナル)作で、キーボードやゲスト陣ヴォイスをおおいに活用した2019年新作『ファインディング・ガブリエル』。それぞれに聖書の引用が記載されていて非キリスト教信者には白けさせる部分も持つが、内容は“慈しみの情に満ち溢れた”もう一つの確かなジャジー・ポップと位置づけできるものになっている。感激でもう胸いっぱいというこの晩のお客さんたちは、それを聞いたらどう反応するのだろうか。
そんな彼は、在LAの現代ビート・ポッパーであるルイス・コール(2018年5月27日、2018年12月12日)の2018年新作に一部ゲスト入りして軽くソロを取っているが、「ルイス・コールの作品に参加したのは、ジャック・コンテというルイスと演奏経験がある人物がルイスに私のことを紹介したのが発端。そこから、私たち3人は世にリリースしていないいくつかの曲を収録していったんだ。ジャックはその時パンプルマウスというプロジェクトを手掛けていて、今はパンテオンというクラウド・ファンデングの創立者として忙しくしている。ルイスはとてもクリエイティヴで、私は彼の音の大ファン。私は彼が書いた曲が好きなんだ」とのこと。あ、『ファインディング・ガブリエル』にはルイス・コールの影響もある?
▶過去の、ブラッド・メルドー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200502232041270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150313 メリアナ
https://43142.diarynote.jp/201906050929394234/
▶︎過去の、メルドー『ラルゴ』を生む引き金となったジョン・ブライオンのライヴ@ラルゴ、LA
https://43142.diarynote.jp/200707232252110000/
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
http://43142.diarynote.jp/?month=201601
http://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
http://43142.diarynote.jp/201709240954004876/
https://43142.diarynote.jp/201805201310351671/
▶︎過去の、ルイス・コール
https://43142.diarynote.jp/201805280520127056/
https://43142.diarynote.jp/201812130841251209/
<今日の、R.I.P.>
インドの個性的というしかない女方ダンサーのクイーン・ハリシュ(2008年10月13日、2012年9月30日、2014年10月14日)が高速道路での交通事故で 亡くなった、という報が届く。日曜朝とか。伝統音楽の奏者3人の死亡も伝えられているので楽旅中、いわば業務中の悲劇であったのか。二言ぐらいしか言葉を交わしたことがなかったけど、柔らかな態度のなかに強さやユーモアを抱えていた。インド人の聡明さ、思慮の興味深さをぼくに感じさせてくれた御仁だった。
▶過去の、クイーン・ハリシュ
http://43142.diarynote.jp/200810151708588667/
http://43142.diarynote.jp/201210021531077830/
https://43142.diarynote.jp/201410210817229313/
ステージ中央に置かれたピアノは、スタンウェイだろう。3月にやったメール・インタヴューでメルドーは、「最近一つの楽器としてピアノの構造について、また調律について、これまでよりも熱心に学んでいる。その中でハンブルグにあるスタインウェイの工場を見学に行って、そこでピアノがどのように作られているのか見てきたりもした」と言っていたから。その一箇所にライトが照らさせる。なんか風情ありで、それだけで胸が高まる?
ふらりとステージに出て、おもむろにピアノと向き合い、指を這わせる。彼と観客を妨げるものは何もなく、本当にそれだけ。そこからくる緊張感は、ちゃんとしたホール会場のソロ・ピアノ公演ならではのものか。彼の一挙一動にオーディエンスの目が集まり、メルドーはそれを受けとめ、思うまま音を紡ぎ出す。
1曲めは30分と一番長くやったが、それはフリー・インプロヴァイズによるものであったよう。続く2曲もモチーフはあったものかもしれないが、同様。これは、貴重。魔法のような左右の指使いを介する彼のピアノ作法ははその後のジャズ・ピアノ表現のあり方を規定した(ようは“メルドー登場前/登場後”という図式がある)が、その技術の開陳だけに終わらないメルドーならではの詩情や歌心の発露がそこにはあり、一方では悪魔がペロリと舌を出したようなほつれや濁りもそこからは浮き上がりもするわけで、一連の彼の行為にはぐっと引き込まれるしかない。
驚いたのは、トリオ公演においてはポップ曲を一切弾かなかった彼が、ソロ公演では、「ブラック・バード」、「アンド・アイ・ラヴ・ハー」、「マザー・ネイチャーズ・サン」と3つのザ・ビートルズの曲を演奏したこと。実はいろいろロック曲を取り上げる彼だが、今回はザ・ビートルズ曲だけ。なんか意図があったのか、偶然か。
アンコールは4曲。その3曲目はジャズ・ピアニストのヴィンス・ガラルディがスヌーピーの映画のために書いた有名曲「ライナス&ルーシー」。いろんな人に取り上げられる好メロディ/情緒曲だが、終始清新なそよ風を伴い、また途中からはレトロな奏法も自在に入れるなど、これはメルドーのために書かれたのではと思えるほどの味を抱えていた。
意外であったのは、今回トリオとソロ演奏を聞いて、どちらかを選べと意地悪な音楽の神様から言われたら、ソロの方を選ぶと思えたこと。15年ほど前にぼくは彼のトリオとソロに触れて、断然トリオの方が魅力的と感じたのにこれは一体どうしたことか。ぼくはグルーヴ派人間ゆえリズム音があった方がとっつきやすいと感じるタイプであるのは間違いない。だが、そんなぼくも齢を重ねるうちにもっと細やかな音楽の機微に目を向けられるようになったということなのか。もちろん、いろんな経験を積み、新作『ファインディング・ガブリエル』(ノンサッチ)のような非ジャズ要素もいろいろと抱える“歌心”満載アルバムを作るようにもなっている〜その一方では、近年クラシック側にクロスオーヴァーする活動を求めるようになっている〜メルドーの進化もあるだろう。また、この晩の調子も上々だったのではないか。ああ音楽って面白いし、人間の成長も頼もしい。なお、この晩の演奏について、クラシックぽいとは、ぼくはぜんぜん思わなかった。
「ピアノ・ソロは、僕にとっては挑戦なんだ。実は30歳になるころまでは、ソロ演奏について特に話すべきことはしてこなかった。ソロ演奏には絶対的なフリーダムがあるけど、絶対的な責任も自分にかかってくる。それはまるで、たった1人きりで他に誰も乗組員はいない船で広い海原を航海しているようなものだ」。これも、メール・インタヴューにおける、彼のソロ・ピアノ表現考である。
ところで、会場入り口では彼のCD群が販売されていたが、一番スペースを取っていたのが、先に触れているメリアナ(2015年3月13日。「(メリアナを一緒にやっている)マーク・ジュリアナ〜2006年5月17日、2015年3月13日、2016年1月4日、2017年2月2日、2017年9月20日、2018年5月16日〜はグルーヴやグループでの演奏について、私に私とはまた違った新しい発想をくれる。そこで得た発想を私のソロ演奏に取り入れたりしている」)派生の歌感覚大開陳(ゆえに、すべてオリジナル)作で、キーボードやゲスト陣ヴォイスをおおいに活用した2019年新作『ファインディング・ガブリエル』。それぞれに聖書の引用が記載されていて非キリスト教信者には白けさせる部分も持つが、内容は“慈しみの情に満ち溢れた”もう一つの確かなジャジー・ポップと位置づけできるものになっている。感激でもう胸いっぱいというこの晩のお客さんたちは、それを聞いたらどう反応するのだろうか。
そんな彼は、在LAの現代ビート・ポッパーであるルイス・コール(2018年5月27日、2018年12月12日)の2018年新作に一部ゲスト入りして軽くソロを取っているが、「ルイス・コールの作品に参加したのは、ジャック・コンテというルイスと演奏経験がある人物がルイスに私のことを紹介したのが発端。そこから、私たち3人は世にリリースしていないいくつかの曲を収録していったんだ。ジャックはその時パンプルマウスというプロジェクトを手掛けていて、今はパンテオンというクラウド・ファンデングの創立者として忙しくしている。ルイスはとてもクリエイティヴで、私は彼の音の大ファン。私は彼が書いた曲が好きなんだ」とのこと。あ、『ファインディング・ガブリエル』にはルイス・コールの影響もある?
▶過去の、ブラッド・メルドー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200502232041270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150313 メリアナ
https://43142.diarynote.jp/201906050929394234/
▶︎過去の、メルドー『ラルゴ』を生む引き金となったジョン・ブライオンのライヴ@ラルゴ、LA
https://43142.diarynote.jp/200707232252110000/
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
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http://43142.diarynote.jp/201709240954004876/
https://43142.diarynote.jp/201805201310351671/
▶︎過去の、ルイス・コール
https://43142.diarynote.jp/201805280520127056/
https://43142.diarynote.jp/201812130841251209/
<今日の、R.I.P.>
インドの個性的というしかない女方ダンサーのクイーン・ハリシュ(2008年10月13日、2012年9月30日、2014年10月14日)が高速道路での交通事故で 亡くなった、という報が届く。日曜朝とか。伝統音楽の奏者3人の死亡も伝えられているので楽旅中、いわば業務中の悲劇であったのか。二言ぐらいしか言葉を交わしたことがなかったけど、柔らかな態度のなかに強さやユーモアを抱えていた。インド人の聡明さ、思慮の興味深さをぼくに感じさせてくれた御仁だった。
▶過去の、クイーン・ハリシュ
http://43142.diarynote.jp/200810151708588667/
http://43142.diarynote.jp/201210021531077830/
https://43142.diarynote.jp/201410210817229313/
ジョー・アーモン・ジョーンズ。仲野麻紀+ヤン・ピタール
2019年6月2日 音楽 いかにもUK今様ダンス・フロアと繋がったジャジー・グループという感じの、エズラ・コレクティヴのキーボード奏者の単独公演。2018年発表の初フル・アルバム『Starting Today』はジャイルズ・ピーターソン(1999年5月21日、2002年11月7日、2004年1月16日、2008年9月18日、2012年9月13日、2013年11月1日、2016年10月8日)のブラウンズウッドから出ている。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。ジョーンズさん、やっぱり確かな手腕をもっているのだなと頷く。
いい音を出してたフェンダー・ローズ、そしてノード・エレクトロを扱う当人に加えて、テナー・サックス2(うち一人は女性)、エレクトリック・ベース、ドラムという布陣でことに当たる。ジョーンズ以外は皆カリブ系かアフリカ系かラテン系で、ブレイズ頭の人が多かった。
ちょいグリッサンドを使いすぎ(やっぱチャラいというか、下品になるよなあ)だとは思うが、ジョーンズの演奏は確か。告知情報にはサポート奏者の陣容や名前が出されていなかったが、同行した奏者たちはまっとう。5弦のフレットレス(たぶん)を弾いていたベース奏者は終始ピック弾きしていて、この手の音楽をやる奏者としては異例。また、ドラマーはスネア音のチューニングが絶妙(ぼくが座っていた位置からはよく見えなかったのだが、パッドは使っていないよな?)で金物のズレを作り出す叩き方と合間ってプログラム・ビート時代のそれをちゃんと作り出していた。また、彼の音には適時エフェクトもかけられていた。リーダー作ではトランペット奏者も使う場合もあったが、菅セクション音はやはりテナー2本でことにあたっていたので、それはジョーンズの好みだろう。太さは出るよな。女性奏者のソロは堂々いい感じだった。
また80分ほどのショウのオープナーとクローザーには、身長の高いシンガー(ラス・アシェバー?)が加わるが、その彼がなかなか。懐深いよく通る歌声を持ち、語りもとてもお上手。彼が肉声を加えさえすれば、その曲はどれもスピリアル・ジャズになっちゃうじゃん。とかなんとか、今英国のジャズ傾向にある若手(今日の出演者は、年長でいっていても30歳半ばか)、いろいろ充実しているんだなとも思えた。
▶過去の、ジャイルズ・ピーターソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 1999年5月21日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201311021703148497/
http://43142.diarynote.jp/201610140945007657/
その後、青山・CAYに行き、長年フランスに住むアルト・サックス(時々、メタル・クラリネットも)奏者の仲野麻紀(2018年7月7日、2018年10月21日)とフランス人ギター/ウード(←そのエレクトリック・ウードが格好いい。隣に座っていた知人と、アレほしいねと話す)奏者のヤン・ピタール(2018年7月7日、2018年10月21日)のデュオ演奏を聞く。入店して、しばらくするとセカンド・ステージが始まる。オール着席にて、会場盛況。この日は「旅するごはんとおいしいサックス」と題された出し物で、世界中の音楽家から教えてもらったレシピを綴る連載(https://keisobiblio.com/author/nakanomaki)を持つ仲野がそこで紹介している料理(メニューには8種類ぐらい載っていたか。なんでも、スーツケース2つ分の食材を携え帰国したよう)もサーヴしますよという設定を持つ。
ぼくが着いた際、来場者の各テーブルにはいろんな皿やお酒のグラスが並んでいた。さぞや、お店の売り上げ良好であったろう。食べなよとおすそ分けを複数の知人がしてくれてありがたやー。なるほど、それらは異国に誘うもの。蛇足だが、やっぱりこの会場は本来こういう、お客はみんな座って飲み食いしながら音楽を楽しみましょうという使い方をされるべきと思う。スタンディング公演だとステージ高がないので、ライヴの模様があまり見えなくなってしまうから。
ジャズに根ざすフロンティア精神のもと、サティやアラブから演歌(演歌のセクション奏者をするのが夢、みたいなMCをしていたな)までをお茶目に横切る。いい音で鳴っていたし、所々に正統なジャズ奏者としての流儀が混じるのも美味しい。そして、その総体からは彼女の人間的な面白さが顕れるわけで、そこに着目して彼女のファンになる人も多いんじゃないかな。時々日本語を挟みつつも終始寡黙に渋—く演奏しているピタールは、翌日中野で日本のその手の奏者とインプロ系のライヴを持つようだ。
▶︎過去の、仲野麻紀 と ヤン・ピタール
http://43142.diarynote.jp/201807080932266789/
https://43142.diarynote.jp/201810221139492314/
<先日の、へえ>
先週会ったお父さんがぼくより1歳下のフランス外資の会社に勤める知人が、会社の創設パーティを(5月に)ビルボード東京でやったんですよーと言っていた。30周年とかで、2日間貸し切ったとのこと。「誰がライヴをやったの?」と問うと、「会社に軽音楽部みたいなのがあって、そこに所属する人たちがいろいろやりました」。プロのゲストは、スチャダラパー(2005年8月13日、2013年8月11日)だったそう。
一方、CAYにおいて長テーブルと椅子がステージに向かって縦にずらっ〜と並べられる光景に、大昔のNYボトムラインの店内を思い出した。あっちのほうが少し汚めでずっと大きいが。なくなって、だいぶたつよなあ。
▶︎過去の、スチャダラパー
https://43142.diarynote.jp/200508152007550000/
https://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
いい音を出してたフェンダー・ローズ、そしてノード・エレクトロを扱う当人に加えて、テナー・サックス2(うち一人は女性)、エレクトリック・ベース、ドラムという布陣でことに当たる。ジョーンズ以外は皆カリブ系かアフリカ系かラテン系で、ブレイズ頭の人が多かった。
ちょいグリッサンドを使いすぎ(やっぱチャラいというか、下品になるよなあ)だとは思うが、ジョーンズの演奏は確か。告知情報にはサポート奏者の陣容や名前が出されていなかったが、同行した奏者たちはまっとう。5弦のフレットレス(たぶん)を弾いていたベース奏者は終始ピック弾きしていて、この手の音楽をやる奏者としては異例。また、ドラマーはスネア音のチューニングが絶妙(ぼくが座っていた位置からはよく見えなかったのだが、パッドは使っていないよな?)で金物のズレを作り出す叩き方と合間ってプログラム・ビート時代のそれをちゃんと作り出していた。また、彼の音には適時エフェクトもかけられていた。リーダー作ではトランペット奏者も使う場合もあったが、菅セクション音はやはりテナー2本でことにあたっていたので、それはジョーンズの好みだろう。太さは出るよな。女性奏者のソロは堂々いい感じだった。
また80分ほどのショウのオープナーとクローザーには、身長の高いシンガー(ラス・アシェバー?)が加わるが、その彼がなかなか。懐深いよく通る歌声を持ち、語りもとてもお上手。彼が肉声を加えさえすれば、その曲はどれもスピリアル・ジャズになっちゃうじゃん。とかなんとか、今英国のジャズ傾向にある若手(今日の出演者は、年長でいっていても30歳半ばか)、いろいろ充実しているんだなとも思えた。
▶過去の、ジャイルズ・ピーターソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 1999年5月21日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201311021703148497/
http://43142.diarynote.jp/201610140945007657/
その後、青山・CAYに行き、長年フランスに住むアルト・サックス(時々、メタル・クラリネットも)奏者の仲野麻紀(2018年7月7日、2018年10月21日)とフランス人ギター/ウード(←そのエレクトリック・ウードが格好いい。隣に座っていた知人と、アレほしいねと話す)奏者のヤン・ピタール(2018年7月7日、2018年10月21日)のデュオ演奏を聞く。入店して、しばらくするとセカンド・ステージが始まる。オール着席にて、会場盛況。この日は「旅するごはんとおいしいサックス」と題された出し物で、世界中の音楽家から教えてもらったレシピを綴る連載(https://keisobiblio.com/author/nakanomaki)を持つ仲野がそこで紹介している料理(メニューには8種類ぐらい載っていたか。なんでも、スーツケース2つ分の食材を携え帰国したよう)もサーヴしますよという設定を持つ。
ぼくが着いた際、来場者の各テーブルにはいろんな皿やお酒のグラスが並んでいた。さぞや、お店の売り上げ良好であったろう。食べなよとおすそ分けを複数の知人がしてくれてありがたやー。なるほど、それらは異国に誘うもの。蛇足だが、やっぱりこの会場は本来こういう、お客はみんな座って飲み食いしながら音楽を楽しみましょうという使い方をされるべきと思う。スタンディング公演だとステージ高がないので、ライヴの模様があまり見えなくなってしまうから。
ジャズに根ざすフロンティア精神のもと、サティやアラブから演歌(演歌のセクション奏者をするのが夢、みたいなMCをしていたな)までをお茶目に横切る。いい音で鳴っていたし、所々に正統なジャズ奏者としての流儀が混じるのも美味しい。そして、その総体からは彼女の人間的な面白さが顕れるわけで、そこに着目して彼女のファンになる人も多いんじゃないかな。時々日本語を挟みつつも終始寡黙に渋—く演奏しているピタールは、翌日中野で日本のその手の奏者とインプロ系のライヴを持つようだ。
▶︎過去の、仲野麻紀 と ヤン・ピタール
http://43142.diarynote.jp/201807080932266789/
https://43142.diarynote.jp/201810221139492314/
<先日の、へえ>
先週会ったお父さんがぼくより1歳下のフランス外資の会社に勤める知人が、会社の創設パーティを(5月に)ビルボード東京でやったんですよーと言っていた。30周年とかで、2日間貸し切ったとのこと。「誰がライヴをやったの?」と問うと、「会社に軽音楽部みたいなのがあって、そこに所属する人たちがいろいろやりました」。プロのゲストは、スチャダラパー(2005年8月13日、2013年8月11日)だったそう。
一方、CAYにおいて長テーブルと椅子がステージに向かって縦にずらっ〜と並べられる光景に、大昔のNYボトムラインの店内を思い出した。あっちのほうが少し汚めでずっと大きいが。なくなって、だいぶたつよなあ。
▶︎過去の、スチャダラパー
https://43142.diarynote.jp/200508152007550000/
https://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
ブラッド・メルドー・トリオ。大野えり
2019年5月31日 音楽 サントリー・ホールで、ブラッド・メルドー(2002年3月19日、2003年2月15日、2005年2月20日、2015年3月13日)のワーキング・トリオを見る。本編は1時間強だったが、その後4度(4曲)もアンコールに応え、結局1時間50分くらいの尺の公演だった。。
長年同じ顔ぶれで続くリズム・セクションとの対話の様、そこから浮かび上がるメルドーの唯一無二のピアノの流儀のあり方に今さら四の五言うつもりはないが、この2月にはクラシックのシンガーや室内楽団やオーケストラと共演する欧州ツアーを持ちもしたりしていて、今またコントラバスのラリー・グレナディア(1999年12月15日、2009年3月1日、2009年3月1日、2012年1月25日、2013年9月2日、2016年8月3日、他)とドラムのジェフ・バラード(2013年9月2日、2017年6月9日)とのやりとりを楽しんでいるように思える。この3月にメルドーにしたメール・インタヴューで、彼は二人について「ラリーは本当にエゴがないベース・プレイヤーで、根っからのベーシストなんだ(彼はECMから完全ソロ作『ザ・グリーナーズ』を出したばかり)。彼はすべての根幹を僕らの音楽に与えてくれる人で、構成のセンスも彼に頼っているところが大きい。とても柔軟な人でもあるよね。ジェフはドラムで物事を語るような人。彼は僕が何かをやっている最中にいつも割って入ってくるんだけど、それはとても刺激的なんだ。彼は僕にアイディアをくれる。僕は彼らがもたらしてくれる深いスウィング感がとても好きなんだ」とコメントした。
演奏曲は「トゥイッギー」や「イントゥ・ザ・シティ」といった今っぽい佇まいを持つメルドーの自作3曲の他の8曲は、どれもスタンダードかソニー・ロリンズ(2005年11月13日)やタッド・ダメロンらのジャズ・マン曲を奏でる。あらら。メルドーといえばザ・ビートルズからレディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日、2016年8月21日)までロック曲を取り上げ続けてきたことでも知られるが、今回はそっち側の演目はゼロだった。それに不満を抱くファンもいたかもしれないが、まっすぐにジャズの財産に取り組むメルドー・トリオという図はぼくには新鮮だった。
本編の最後のほうでは5分ほどソロ・ピアノ表現になる場合があり、やはりそれは訴求力があり、3日後のソロ・ピアノ公演への期待を膨らませる。なお、3人はまったくの普段着。過去、このホールに出演した人たちのなかではトップ級にカジュアルな格好をした出演者ではないか。アンコール曲ではでワルツ・タイムで披露した「マイ・フェイヴァリット・シングス」は特によかった。ジャズだと4拍子系にアレンジされることが多いが、原曲と同じようにワルツで演奏されて、その様はこの曲が往年の美しいポップ・ソングであることを浮かび上がらせていた。
なお、身長の高いメルドーの座る椅子がかなり低い。過去、どうだったか。それ、気になった人は少なくなかったよう。先に触れたインタヴューで、メルドーはライヴについて、 「生の場のパフォーマンスが大好き。なぜなら、私は即興演奏が好きで、観客からインスピレーションを受ける事もあるからなんだ。少なくとも、私にとって観客は音楽創作に参加する一演奏家なんだ」と、返答。そした意味では、この晩のオーディエンスはちゃんと彼の音楽創作に関与していたに違いない。
▶過去の、ブラッド・メルドー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200502232041270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150313
▶︎過去の、ラリー・グラナディア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20090301
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201309051240372709/
http://43142.diarynote.jp/201608100930302130/
▶︎過去の、ジェフ・バラード
http://43142.diarynote.jp/?day=20130902
https://43142.diarynote.jp/201706101321201580/
▶︎過去の、メルドー『ラルゴ』を生む引き金となったジョン・ブライオンのライヴ@ラルゴ、LA
https://43142.diarynote.jp/200707232252110000/
▶過去の、ロニー・ロリンズ
http://43142.diarynote.jp/200511130413390000/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
その後は、新宿に移動してピットインで、ジャズ・シンガーの大野えりの実演を見る。会場入りしたのが、セカンド・ショウの一曲目の終わり頃で、しっかり1時間以上もパフォーマンスを見ることができた。
ピアノの石田衛、ダブル・ベースの米木康志、ドラムの原大力というトリオに、曲によりフルートの太田朱美、テナー・サックスの川嶋哲郎(2017年7月8日)、トランペットの類家心平(2011年5月5日、2011年7月31日、2014年6月13日、2014年9月25日、2014年12月28日、2015年5月20日、2017年6月21日、2017年9月2日、2018年1月19日、2018年5月13日、2018年7月7日、2019年3月29日)が加わる。皆さん、しっかりした技量を持ち、メルドー・トリオの実演後にも関わらず、その演奏には疑問を感じず。
姉御肌を前面に出す大野えりは10年前ぐらいに大野俊三プロデュースのあちら録音盤に感心した記憶があったのだが、かなりストレート&ストロング・アヘッドなジャズ歌唱をし、スキャットも存分にかます。そして、演奏陣にもしっかりとソロ披露の場を与えるので、ゆえにパフォーマンス時間は長くなる。MCによれば、セカンド・セットはオリジナルも少なくなかったようだが、ジャズ流儀を抱えた英語曲を歌うという意味ではスタンダードとの乖離はない。そんな彼女の日本語と英語ちゃんぽんのMCには違和感を覚えたが、それは客に外国人客がいたからだろうか?
▶︎過去の、川嶋哲郎
https://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
▶過去の、類家心平
http://43142.diarynote.jp/?day=20110505
http://43142.diarynote.jp/201108101624025366/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201412301043067796/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
http://43142.diarynote.jp/201610100849458472/
http://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
http://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
http://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201807080932266789/
https://43142.diarynote.jp/201903301004154036/
<今日も、いろいろ>
サントリー・ホールの大ホールの中に入り、あオレここに来るの初めてじゃねーの? と気づいた。横にあるローズルームと名付けられた小ホールの方には何度か来ているが、まじこっちはお初だろ。オレ、クラシックの公演には行かないしな。ホテルの宴会場のような雰囲気を持つ小ホールから比すと、めっちゃ豪華。大げさに言えば、なんか音楽の女神からも祝福されていると書きたくなるような雰囲気を持っている。感心したのは、低い位置にあるステージが見やすいこと。ぼくは一階席の少し後ろのほうに座っていたのだが、適切な傾斜がフロアに付けられていることと、前列の並びとはきっちりズレて椅子が設えられていて、前席に座った人と人の間からしっかりとステージを捉えることができる。その見え具合には、かなり感心した。
一方、ピットインでは今やカルトな(?)関西の短命ソウル/ファンク・バンドであったソー・バッド・レヴューにいた北京一を紹介していただく。大野の旦那さんで、現在は金子マリ(2004年7月25日、2008年4月20日、2015年5月24日)と一緒にグループを組んでいるそう。ソー・バッド・レヴュー関連の話では過去にこんなこともありました、https://43142.diarynote.jp/201510251338302248/ 。 そういえば、ソー・バッド・レヴューのギタリストだった石田長生(1952〜2015年。2009年7月27日)のトリビュート盤『SONGS OF Ishiyan』(江戸屋)という2枚組が作られ、7月24日にリリースされる。とうぜん、様々な人たちが音を提供しています。
▶過去の、金子マリ
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/
http://43142.diarynote.jp/200804220006510000/
https://43142.diarynote.jp/201505260835591800/
▶︎過去の、石田長生
https://43142.diarynote.jp/200908071452433928/
▶過去の、もう一人のソー・バッド・レヴューのギタリスト(山岸潤史)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
https://43142.diarynote.jp/201902081714487228/
長年同じ顔ぶれで続くリズム・セクションとの対話の様、そこから浮かび上がるメルドーの唯一無二のピアノの流儀のあり方に今さら四の五言うつもりはないが、この2月にはクラシックのシンガーや室内楽団やオーケストラと共演する欧州ツアーを持ちもしたりしていて、今またコントラバスのラリー・グレナディア(1999年12月15日、2009年3月1日、2009年3月1日、2012年1月25日、2013年9月2日、2016年8月3日、他)とドラムのジェフ・バラード(2013年9月2日、2017年6月9日)とのやりとりを楽しんでいるように思える。この3月にメルドーにしたメール・インタヴューで、彼は二人について「ラリーは本当にエゴがないベース・プレイヤーで、根っからのベーシストなんだ(彼はECMから完全ソロ作『ザ・グリーナーズ』を出したばかり)。彼はすべての根幹を僕らの音楽に与えてくれる人で、構成のセンスも彼に頼っているところが大きい。とても柔軟な人でもあるよね。ジェフはドラムで物事を語るような人。彼は僕が何かをやっている最中にいつも割って入ってくるんだけど、それはとても刺激的なんだ。彼は僕にアイディアをくれる。僕は彼らがもたらしてくれる深いスウィング感がとても好きなんだ」とコメントした。
演奏曲は「トゥイッギー」や「イントゥ・ザ・シティ」といった今っぽい佇まいを持つメルドーの自作3曲の他の8曲は、どれもスタンダードかソニー・ロリンズ(2005年11月13日)やタッド・ダメロンらのジャズ・マン曲を奏でる。あらら。メルドーといえばザ・ビートルズからレディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日、2016年8月21日)までロック曲を取り上げ続けてきたことでも知られるが、今回はそっち側の演目はゼロだった。それに不満を抱くファンもいたかもしれないが、まっすぐにジャズの財産に取り組むメルドー・トリオという図はぼくには新鮮だった。
本編の最後のほうでは5分ほどソロ・ピアノ表現になる場合があり、やはりそれは訴求力があり、3日後のソロ・ピアノ公演への期待を膨らませる。なお、3人はまったくの普段着。過去、このホールに出演した人たちのなかではトップ級にカジュアルな格好をした出演者ではないか。アンコール曲ではでワルツ・タイムで披露した「マイ・フェイヴァリット・シングス」は特によかった。ジャズだと4拍子系にアレンジされることが多いが、原曲と同じようにワルツで演奏されて、その様はこの曲が往年の美しいポップ・ソングであることを浮かび上がらせていた。
なお、身長の高いメルドーの座る椅子がかなり低い。過去、どうだったか。それ、気になった人は少なくなかったよう。先に触れたインタヴューで、メルドーはライヴについて、 「生の場のパフォーマンスが大好き。なぜなら、私は即興演奏が好きで、観客からインスピレーションを受ける事もあるからなんだ。少なくとも、私にとって観客は音楽創作に参加する一演奏家なんだ」と、返答。そした意味では、この晩のオーディエンスはちゃんと彼の音楽創作に関与していたに違いない。
▶過去の、ブラッド・メルドー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200502232041270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150313
▶︎過去の、ラリー・グラナディア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20090301
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201309051240372709/
http://43142.diarynote.jp/201608100930302130/
▶︎過去の、ジェフ・バラード
http://43142.diarynote.jp/?day=20130902
https://43142.diarynote.jp/201706101321201580/
▶︎過去の、メルドー『ラルゴ』を生む引き金となったジョン・ブライオンのライヴ@ラルゴ、LA
https://43142.diarynote.jp/200707232252110000/
▶過去の、ロニー・ロリンズ
http://43142.diarynote.jp/200511130413390000/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
その後は、新宿に移動してピットインで、ジャズ・シンガーの大野えりの実演を見る。会場入りしたのが、セカンド・ショウの一曲目の終わり頃で、しっかり1時間以上もパフォーマンスを見ることができた。
ピアノの石田衛、ダブル・ベースの米木康志、ドラムの原大力というトリオに、曲によりフルートの太田朱美、テナー・サックスの川嶋哲郎(2017年7月8日)、トランペットの類家心平(2011年5月5日、2011年7月31日、2014年6月13日、2014年9月25日、2014年12月28日、2015年5月20日、2017年6月21日、2017年9月2日、2018年1月19日、2018年5月13日、2018年7月7日、2019年3月29日)が加わる。皆さん、しっかりした技量を持ち、メルドー・トリオの実演後にも関わらず、その演奏には疑問を感じず。
姉御肌を前面に出す大野えりは10年前ぐらいに大野俊三プロデュースのあちら録音盤に感心した記憶があったのだが、かなりストレート&ストロング・アヘッドなジャズ歌唱をし、スキャットも存分にかます。そして、演奏陣にもしっかりとソロ披露の場を与えるので、ゆえにパフォーマンス時間は長くなる。MCによれば、セカンド・セットはオリジナルも少なくなかったようだが、ジャズ流儀を抱えた英語曲を歌うという意味ではスタンダードとの乖離はない。そんな彼女の日本語と英語ちゃんぽんのMCには違和感を覚えたが、それは客に外国人客がいたからだろうか?
▶︎過去の、川嶋哲郎
https://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
▶過去の、類家心平
http://43142.diarynote.jp/?day=20110505
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http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201412301043067796/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
http://43142.diarynote.jp/201610100849458472/
http://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
http://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
http://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201807080932266789/
https://43142.diarynote.jp/201903301004154036/
<今日も、いろいろ>
サントリー・ホールの大ホールの中に入り、あオレここに来るの初めてじゃねーの? と気づいた。横にあるローズルームと名付けられた小ホールの方には何度か来ているが、まじこっちはお初だろ。オレ、クラシックの公演には行かないしな。ホテルの宴会場のような雰囲気を持つ小ホールから比すと、めっちゃ豪華。大げさに言えば、なんか音楽の女神からも祝福されていると書きたくなるような雰囲気を持っている。感心したのは、低い位置にあるステージが見やすいこと。ぼくは一階席の少し後ろのほうに座っていたのだが、適切な傾斜がフロアに付けられていることと、前列の並びとはきっちりズレて椅子が設えられていて、前席に座った人と人の間からしっかりとステージを捉えることができる。その見え具合には、かなり感心した。
一方、ピットインでは今やカルトな(?)関西の短命ソウル/ファンク・バンドであったソー・バッド・レヴューにいた北京一を紹介していただく。大野の旦那さんで、現在は金子マリ(2004年7月25日、2008年4月20日、2015年5月24日)と一緒にグループを組んでいるそう。ソー・バッド・レヴュー関連の話では過去にこんなこともありました、https://43142.diarynote.jp/201510251338302248/ 。 そういえば、ソー・バッド・レヴューのギタリストだった石田長生(1952〜2015年。2009年7月27日)のトリビュート盤『SONGS OF Ishiyan』(江戸屋)という2枚組が作られ、7月24日にリリースされる。とうぜん、様々な人たちが音を提供しています。
▶過去の、金子マリ
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/
http://43142.diarynote.jp/200804220006510000/
https://43142.diarynote.jp/201505260835591800/
▶︎過去の、石田長生
https://43142.diarynote.jp/200908071452433928/
▶過去の、もう一人のソー・バッド・レヴューのギタリスト(山岸潤史)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
https://43142.diarynote.jp/201902081714487228/
ジョン・スコフィールド ” コンボ 66” 。スガダイロー×伊東篤宏
2019年5月30日 音楽 ジョン・スコフィールド(1999年5月11日、2001年1月11日、2002年1月24日、2004年3月11日、2006年3月1日、2007年5月10日、2008年10月8日、2009年9月5日、2012年10月10日、2013年10月21日、2015年5月26日、2018年9月2日)の一番新しい(のかな? 少なくても、レコーディング・プロジェクトとしてはそう)バンドが、コンボ 66だ。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。満場。
昨年の東京ジャズ出演時と同じく、ダブル・ベースのヴィセンテ・アーチャー(2007年10月3日、2009年4月13日、2010年7月24日、2012年6月29日、2013年2月2日、2013年6月4日、2016年12月20日、2018年1月3日、2018年9月2日、2019年1月12日 )、ピアノとオルガンのジェラルド・クレイトン(2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月7日、2009年9月3日、2011年10月6日、2017年1月18日、2017年6月7日、2018年9月2日)、ドラムのビル・スチュワート(2012年10月10日、2016年6月4日、2018年9月2日)がつく。
そして、かような4人が悠々と音を出し合う様に触れつつ、コンボ 66はスコフィールドが、もう一度ちゃんとジャズをやろうとするプロジェクトであるのだと頷く。ただし、そこは客演ではなく自身のプロジェクトゆえ、今の勢いや立ちを持つ4ビート・ジャズ・コンボをちゃんと組む。その意図は、そのサイド・マン選びでも明解に伝わる。
ショウは十全に、上に書いた意図を開く。最後のほうはファンクが入ったりもするが基本アコースティックなジャズを、今を生きる奏者である矜恃とともに提示。随所に、スコらしいひねりや諧謔にも満ちる。そういえば、彼はピッキング・ミュートによる奇音使いの人であるのだ(もとろん、パートによってであるが)とも再認識。クレイトンは昨年より、オルガンを弾く時間が増えた。カントリー歌手のウィノナ・ジャッドの名前を出したゆったり曲のオルガン音の舞い具合はどこかガース・ハドソン(2013年8月2日)のそれを想起させたな。また、スコフォールドは終盤に一人で訥々演奏も披露した。今度、一度ぐらい完全ソロの、行き当たりばったり爪引き演奏公演というのはどうか。マックスでも50分ぐらいの尺で、ミュージック・フィーを低めで。ぜひ、聞いてみたい。
▶過去の、ジョン・スコフィールド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 5.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm 1.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm 1.24
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
http://43142.diarynote.jp/200603011148430000/
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201310210730403296/
http://43142.diarynote.jp/201505271549266046/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、ヴィセンテ・アーチャー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090413
http://43142.diarynote.jp/?day=20100724
http://43142.diarynote.jp/201207031353196616/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
https://43142.diarynote.jp/201801042046591963/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
https://43142.diarynote.jp/201901141233456475/
▶過去の、ジェラルド・クレイトン
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906091637138003/
http://43142.diarynote.jp/200909120646397236/
http://43142.diarynote.jp/201110091258307349/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170118
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、ビル・スチュワート
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201606121224129353/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、ガース・ハドソン
http://43142.diarynote.jp/201308110826574632/
その後は、代官山・晴れたら空に豆まいて で、ピアニストのスガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日、2017年7月8日)と、自作装置オプトロンを操る伊東篤宏(2007年4月21日、2009年5月31日)の双頭公演を見る。
会場入りをすると、伊東篤宏がソロでパフォーマンス中。プリセット音と右手や足で操作する電気音を拮抗させ、またそれと連動し、手にした蛍光管がいろいろと扇情的に点滅する。蛍光灯(見た目はまさにそう)の光ってあんなに明るいっけか、移動中や演奏中に割れたりしないのかとか、ふと思ったりも。音としては、悪意あるノイジーなインダストリアル・サウンドといった感じです。
その後は、スガダイローがソロで40分ほど、切れ目なしに演奏したが、ほうと頷いた。右手が同一のシークエンスを弾きながらどんどん流れていく、ミニマル・ミュージック・ビヨンド的なそれはとっても興味深い。音の濃淡や色合いや表情が変わっていく様に触れながら、これはとってもスガらしい作法に溢れていると思わずにはいられず。彼は、このところこのパターンのソロ演奏をやっているらしい。その後すぐに伊藤がステージに上がり共同演奏をしかかったが、スガが少し休ませてくれと要求。そりゃ、あの弾き方だと、腕や指には負担がかかるはずと納得。
一緒の演奏は、フリーフォーム。なすがままに。それは伊藤のオプトロンの低くない即興性を伝えるものでもあった。
▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/200907131158382767/
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
https://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
▶︎過去の、伊東篤宏
https://43142.diarynote.jp/200704251227010000/
https://43142.diarynote.jp/200906071503193270/
<6月の、ダイロー>
スガは、トリオとしては5年ぶりとなるアルバム『2019:a Flying Duke』(Velvetsun)を6月19 日にリリース。エリントンやモンクやハービー・ニコルズ曲から自作曲までをトリオで開く。とっても真面目で、らしい不埒さも抱えつつ、“ジャズという大河”にある表現を今のスガの立ち位置から再提出しようとしていると指摘できるか。過去のジャズ・ピアノ表現を自分なりに総括する意思を持ち、“音の発信”(曖昧な言い方ですまぬ)という行為に自覚的な内容であると感じた。クローザーのソロ演奏主体のオリジナルはかなりな美曲なり。彼はそれに合わせて東日本中心のツアーにでて、そのファイナルは7月9日に渋谷・WWWで持つ。
昨年の東京ジャズ出演時と同じく、ダブル・ベースのヴィセンテ・アーチャー(2007年10月3日、2009年4月13日、2010年7月24日、2012年6月29日、2013年2月2日、2013年6月4日、2016年12月20日、2018年1月3日、2018年9月2日、2019年1月12日 )、ピアノとオルガンのジェラルド・クレイトン(2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月7日、2009年9月3日、2011年10月6日、2017年1月18日、2017年6月7日、2018年9月2日)、ドラムのビル・スチュワート(2012年10月10日、2016年6月4日、2018年9月2日)がつく。
そして、かような4人が悠々と音を出し合う様に触れつつ、コンボ 66はスコフィールドが、もう一度ちゃんとジャズをやろうとするプロジェクトであるのだと頷く。ただし、そこは客演ではなく自身のプロジェクトゆえ、今の勢いや立ちを持つ4ビート・ジャズ・コンボをちゃんと組む。その意図は、そのサイド・マン選びでも明解に伝わる。
ショウは十全に、上に書いた意図を開く。最後のほうはファンクが入ったりもするが基本アコースティックなジャズを、今を生きる奏者である矜恃とともに提示。随所に、スコらしいひねりや諧謔にも満ちる。そういえば、彼はピッキング・ミュートによる奇音使いの人であるのだ(もとろん、パートによってであるが)とも再認識。クレイトンは昨年より、オルガンを弾く時間が増えた。カントリー歌手のウィノナ・ジャッドの名前を出したゆったり曲のオルガン音の舞い具合はどこかガース・ハドソン(2013年8月2日)のそれを想起させたな。また、スコフォールドは終盤に一人で訥々演奏も披露した。今度、一度ぐらい完全ソロの、行き当たりばったり爪引き演奏公演というのはどうか。マックスでも50分ぐらいの尺で、ミュージック・フィーを低めで。ぜひ、聞いてみたい。
▶過去の、ジョン・スコフィールド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 5.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm 1.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm 1.24
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
http://43142.diarynote.jp/200603011148430000/
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201310210730403296/
http://43142.diarynote.jp/201505271549266046/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、ヴィセンテ・アーチャー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090413
http://43142.diarynote.jp/?day=20100724
http://43142.diarynote.jp/201207031353196616/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
https://43142.diarynote.jp/201801042046591963/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
https://43142.diarynote.jp/201901141233456475/
▶過去の、ジェラルド・クレイトン
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906091637138003/
http://43142.diarynote.jp/200909120646397236/
http://43142.diarynote.jp/201110091258307349/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170118
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、ビル・スチュワート
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201606121224129353/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、ガース・ハドソン
http://43142.diarynote.jp/201308110826574632/
その後は、代官山・晴れたら空に豆まいて で、ピアニストのスガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日、2017年7月8日)と、自作装置オプトロンを操る伊東篤宏(2007年4月21日、2009年5月31日)の双頭公演を見る。
会場入りをすると、伊東篤宏がソロでパフォーマンス中。プリセット音と右手や足で操作する電気音を拮抗させ、またそれと連動し、手にした蛍光管がいろいろと扇情的に点滅する。蛍光灯(見た目はまさにそう)の光ってあんなに明るいっけか、移動中や演奏中に割れたりしないのかとか、ふと思ったりも。音としては、悪意あるノイジーなインダストリアル・サウンドといった感じです。
その後は、スガダイローがソロで40分ほど、切れ目なしに演奏したが、ほうと頷いた。右手が同一のシークエンスを弾きながらどんどん流れていく、ミニマル・ミュージック・ビヨンド的なそれはとっても興味深い。音の濃淡や色合いや表情が変わっていく様に触れながら、これはとってもスガらしい作法に溢れていると思わずにはいられず。彼は、このところこのパターンのソロ演奏をやっているらしい。その後すぐに伊藤がステージに上がり共同演奏をしかかったが、スガが少し休ませてくれと要求。そりゃ、あの弾き方だと、腕や指には負担がかかるはずと納得。
一緒の演奏は、フリーフォーム。なすがままに。それは伊藤のオプトロンの低くない即興性を伝えるものでもあった。
▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/200907131158382767/
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
https://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
▶︎過去の、伊東篤宏
https://43142.diarynote.jp/200704251227010000/
https://43142.diarynote.jp/200906071503193270/
<6月の、ダイロー>
スガは、トリオとしては5年ぶりとなるアルバム『2019:a Flying Duke』(Velvetsun)を6月19 日にリリース。エリントンやモンクやハービー・ニコルズ曲から自作曲までをトリオで開く。とっても真面目で、らしい不埒さも抱えつつ、“ジャズという大河”にある表現を今のスガの立ち位置から再提出しようとしていると指摘できるか。過去のジャズ・ピアノ表現を自分なりに総括する意思を持ち、“音の発信”(曖昧な言い方ですまぬ)という行為に自覚的な内容であると感じた。クローザーのソロ演奏主体のオリジナルはかなりな美曲なり。彼はそれに合わせて東日本中心のツアーにでて、そのファイナルは7月9日に渋谷・WWWで持つ。