青山・月見ル君思フでof Tropique(2017年12月17日)とキウイとパパイヤ、マンゴーズ(2010年12月27日、2012年1月28日)、好奇心旺盛な音楽性混合にぎやかしバンドが一緒に出るライヴを見る。
先発はキウイとパパイヤ、マンゴーズで、エレクトリック・ベースとバカでかいスネア(両面から叩いていた。ザブンバというらしい)の廣瀬拓音、歌と琴の森川浩恵 、ヴァイオリンのGoArai 、ギターとバンジョーの大森誠也 、ドラムの永田真毅。フロントに立つ女性は変わったよう。廣瀬は現在マラカトゥ・ナサォンを演奏する打楽器集団であるBAQUEBA(2015年2月11日、2018年2月11日)のリーダーも勤めている。
森川は純邦楽畑育ちでその道ではよく知られる才人のようだが、小さなプラグドした琴をいろいろと扱い、ボトル・ネック奏法も見せた。また、彼女はあっけらかんと歌い、その総体は以前より“和”要素は低まったと感じる。一方、いろんな地域性や時間軸を包括した面白さはよりわかりやすく出るようになったか。今回、なんかロシアのオタヴァ・ヨ(2018年6月28日)との親和性を感じさせるとも、ぼくは思った。彼らは4月にD.C.などでライヴをやると言っていたが、その前に森川は単身ロシアに行くともMCで行っていた。
そして、of Tropique。クラリネットと一部アルト・サックスの近藤哲平 、エレクトリック・ギターの八木橋恒治、エレクトリック・ベースの田名網ダイスケ、ドラムの藤田亮、アコースティック・ギター(でも、エフェクター通し)やカヴァーキーニョや小物類のしみずけんた、さらにキーボード(名前が載っていなかったが、誰だったのか。小シンセ音が効く場合あり)のという陣容。彼らは昨年秋に絵本とドッキングしたとても体裁がリッチな『La Palma』(アカツキプレス)を出しており、そこに掲載されているグラフィクスを手がけたオタニじゅんによるこの場で描いていたほのぼの絵や文字がキウイとパパイヤ、マンゴーズとof Tropiqueの実演中にステージ背後に映し出される。なかなかにあっていた。
前回見たときより線が太く、グルーヴィになったなと感じつつ、自在の地図や望遠鏡や物差しを持つ、エキゾ系無国籍インストゥルメンタル表現を楽しむ。今、ライナーノーツを書こうとしているバルセロナの南国快楽系集団であるグラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンドのことをどう書こうとか、チャック・ベリーの1956年曲「ハヴァナ・ムーン」はとんでもない“ワープ”楽園曲であったなーとか、彼らに接しながら、いろんなことに思いは飛ぶ。聞きどころある音楽とはそういうものなのだ。
途中、キウイとパパイヤ、マンゴーズの廣瀬がof Tropiqueの曲に歌詞をつけたという中華テイストのそれを中央に立って歌う。そして、以後はキウイとパパイヤ、マンゴーズの他のメンバーも出て来て、全員でそれぞれの曲を2曲づつ演奏。それでショウは終わったが、アンコールでも両バンドは合奏。ふむ、対バン企画はこうでなくちゃとも膝を打った。
▶過去の、キウイとパパイヤ、マンゴーズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20101227
http://43142.diarynote.jp/201202071445258085/
▶過去の、BAQUEBA
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
▶︎過去の、of Tropique
https://43142.diarynote.jp/201712181017269809/
▶過去の、コロリダス
http://43142.diarynote.jp/201302041828146553/
http://43142.diarynote.jp/201401200835094139/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/201709261222472364/
<今日の、桃いろ>
1週間以上前に夜半に酔っ払って歩いていたときにピンク色の花をつけた木を認め、えっもう桜が咲いているの? でも、もしかしてこれは梅なのだろうかと思ったりもしたのだが、本日午前中に近所の小道でもすでに散りかけている桃色の花をつけた木を見つけ、ふむこれは桜ではなかろうかと思った。今年も、桜のシーズンは早そうか。すでに花見の誘いも来ているが、今年はどーしようかなー。そういえば、先週髪をいじってもらっているときに、美容師から◯◯◯の道の桜はすごい(しかも、混んでいない)、目黒川のそれの比ではないという話を聞いた。その地名、どこだったけかなー。去年、母親とちょい花見をしてとっても喜ばれたので、それはやりたいなー。
先発はキウイとパパイヤ、マンゴーズで、エレクトリック・ベースとバカでかいスネア(両面から叩いていた。ザブンバというらしい)の廣瀬拓音、歌と琴の森川浩恵 、ヴァイオリンのGoArai 、ギターとバンジョーの大森誠也 、ドラムの永田真毅。フロントに立つ女性は変わったよう。廣瀬は現在マラカトゥ・ナサォンを演奏する打楽器集団であるBAQUEBA(2015年2月11日、2018年2月11日)のリーダーも勤めている。
森川は純邦楽畑育ちでその道ではよく知られる才人のようだが、小さなプラグドした琴をいろいろと扱い、ボトル・ネック奏法も見せた。また、彼女はあっけらかんと歌い、その総体は以前より“和”要素は低まったと感じる。一方、いろんな地域性や時間軸を包括した面白さはよりわかりやすく出るようになったか。今回、なんかロシアのオタヴァ・ヨ(2018年6月28日)との親和性を感じさせるとも、ぼくは思った。彼らは4月にD.C.などでライヴをやると言っていたが、その前に森川は単身ロシアに行くともMCで行っていた。
そして、of Tropique。クラリネットと一部アルト・サックスの近藤哲平 、エレクトリック・ギターの八木橋恒治、エレクトリック・ベースの田名網ダイスケ、ドラムの藤田亮、アコースティック・ギター(でも、エフェクター通し)やカヴァーキーニョや小物類のしみずけんた、さらにキーボード(名前が載っていなかったが、誰だったのか。小シンセ音が効く場合あり)のという陣容。彼らは昨年秋に絵本とドッキングしたとても体裁がリッチな『La Palma』(アカツキプレス)を出しており、そこに掲載されているグラフィクスを手がけたオタニじゅんによるこの場で描いていたほのぼの絵や文字がキウイとパパイヤ、マンゴーズとof Tropiqueの実演中にステージ背後に映し出される。なかなかにあっていた。
前回見たときより線が太く、グルーヴィになったなと感じつつ、自在の地図や望遠鏡や物差しを持つ、エキゾ系無国籍インストゥルメンタル表現を楽しむ。今、ライナーノーツを書こうとしているバルセロナの南国快楽系集団であるグラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンドのことをどう書こうとか、チャック・ベリーの1956年曲「ハヴァナ・ムーン」はとんでもない“ワープ”楽園曲であったなーとか、彼らに接しながら、いろんなことに思いは飛ぶ。聞きどころある音楽とはそういうものなのだ。
途中、キウイとパパイヤ、マンゴーズの廣瀬がof Tropiqueの曲に歌詞をつけたという中華テイストのそれを中央に立って歌う。そして、以後はキウイとパパイヤ、マンゴーズの他のメンバーも出て来て、全員でそれぞれの曲を2曲づつ演奏。それでショウは終わったが、アンコールでも両バンドは合奏。ふむ、対バン企画はこうでなくちゃとも膝を打った。
▶過去の、キウイとパパイヤ、マンゴーズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20101227
http://43142.diarynote.jp/201202071445258085/
▶過去の、BAQUEBA
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
▶︎過去の、of Tropique
https://43142.diarynote.jp/201712181017269809/
▶過去の、コロリダス
http://43142.diarynote.jp/201302041828146553/
http://43142.diarynote.jp/201401200835094139/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/201709261222472364/
<今日の、桃いろ>
1週間以上前に夜半に酔っ払って歩いていたときにピンク色の花をつけた木を認め、えっもう桜が咲いているの? でも、もしかしてこれは梅なのだろうかと思ったりもしたのだが、本日午前中に近所の小道でもすでに散りかけている桃色の花をつけた木を見つけ、ふむこれは桜ではなかろうかと思った。今年も、桜のシーズンは早そうか。すでに花見の誘いも来ているが、今年はどーしようかなー。そういえば、先週髪をいじってもらっているときに、美容師から◯◯◯の道の桜はすごい(しかも、混んでいない)、目黒川のそれの比ではないという話を聞いた。その地名、どこだったけかなー。去年、母親とちょい花見をしてとっても喜ばれたので、それはやりたいなー。
RC&ザ・グリッツ。“トニーニョ・オルタが好きなんです”
2019年3月12日 音楽 エリカ・バドゥ(2000年11月19日、2006年4月2日、2012年3月2日、2017年10月6日)表現のキーボード奏者/プロデューサーを務めるRC・ウィリアムズ(2017年10月6日)のテキサス州ダラス拠点となるリーダー・バンドの公演を、南青山・ブルーノート東京で見る。ファースト・ショウ。
まずは、いい感じになっているじゃんと大きく頷く。実は彼ら、2年前にも来日し、それもぼくは見た。だが、その際は印象があまり良くなくて、気乗りせずこのブログに書くのを控えた。←稀に、そういうことあるんすよ。だが、今回はバンド音のまとまりもばっちりだったし、未熟だった女性シンガーから歌える男性歌手に代わり格段に聞いた感触が良くなっていた。これなら、推奨できる。エンダビ(2005年11月25日、2010年8月22日)ら複数の肉声担当者が入った新作『アナログ・ワールド』からの曲を多くやったのかな。
MCも適時行うリーダーに加え、歌のデュランド・バーナー、アルト・サックスとフルートのジョナサン・モーンズ、トランペットの田中一徳(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年6月15日、2015年7月12日、2018年7月4日)、ベースのブレイロン・レイシー(2017年10月6日)、ドラムのクリオン・エドワーズという布陣による。
前回よりジャズの直接的引用はないものの、かなり演奏部にも時間を割き、ソロの提示も介するパフォーマンスを見せる。一番ソロのパートを与えられたのは前回も来ていたはずのジョナサン・モーンズ。で、そのソロがとても確かで、かつエモーショナルさを受け手にきっちりアピールするもので頷く。観客の反応も大きく、それを察したRCがとってもにっこりしていてほっこり。リズム隊もしっかり今のR&Bビートを供給。何気に、ドラマーのリム・ショットに耳引かれた。
オハイオ州クリーブランド出身と紹介されたデュランド・バーナーはジ・インターネット(2019年2月26日 )の新作『ハイヴ・マインド』にコーラス参加していたりもする人だが、喉力は十分。メロウ気味の高めの声を持つのに質量感もたっぷり持っていて拍手だな。途中でバンドが下がり、彼はエレクトリック・キーボードの弾き語りを2曲披露もした。
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、RC・ウィリアムズ
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、エンダビ
https://43142.diarynote.jp/200511281323490000/
https://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
▶︎過去の、デュランド・バーナー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、田中一徳
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201507190815468497/
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、ブレイロン・レーシー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、ジ・インターネット
https://43142.diarynote.jp/201902271105245162/
その後、青山・プラッサオンゼに回り、“トニーニョ・オルタが好きなんです”という出し物を見る。その表題にあるようにトニーニョ・オルタ(2010年10月7日、2016年10月27日)の曲を愛で、再提出しようとする趣旨を持つ。今回で、9回目となるそう。
アコースティック・ギターの越田太郎丸(2013年3月6日、2018年12月10日)、ヴォーカルのTOYONO (1999年6月3日、2007年8月23日、2008年1月31日、2009年6月12日、2009年9月26日、2009年12月18日、2010年2月23日、2010年12月22日、2014年7月23日、2015年1月10日、2015年6月17日、2018年1月6日、2018年12月10日)、キーボードの草間信一(2014年4月20日)、フルートとウィンド・シンセサイザーの坂上領(ウィンド・シンセはチェロのような音を出す曲があり、効果的だった)、パーカッションの石川智(2012年11月10日、2016年7月25日、2018年4月11日、2018年12月10日)がサポートを務める。
流れる彩の感覚を持つ曲がいろいろ。同じ楽器の奏者ゆえ、越田の愛の持ち具合はくっきり。アストラッド・ジルベルトや矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日 )と一緒にオルタが来日した際の彼の話もおもしろかった。和気藹々。それぞれに持ち味を知りつくしたなかで、敬愛する対象を肴に円満な会話を綴っていくという感じもありました。
▶過去の、トニーニョ・オルタ
http://43142.diarynote.jp/201010110934082197/
https://43142.diarynote.jp/201610310943306583/
▶︎過去の、越田太郎丸
https://43142.diarynote.jp/201303070815313472/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、TOYONO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm エスピリト
http://43142.diarynote.jp/200708270314500000/
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/200909291504366263/
http://43142.diarynote.jp/201001051624161036/
http://43142.diarynote.jp/201002280940361567/
http://43142.diarynote.jp/201012241100592422/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140723
http://43142.diarynote.jp/201501131341317551/
http://43142.diarynote.jp/201506181125125625/
http://43142.diarynote.jp/201611101703321633/
https://43142.diarynote.jp/201801071035098671/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶︎過去の、草間信一
https://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
▶︎過去の、石川智
http://43142.diarynote.jp/?day=20121110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160725
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
<今日の、テキサスつながり>
RC&ザ・グリッツに入っていた田中一徳はただ今、音楽教育水準の高さで知られるノース・テキサス大学に留学中。同大の音楽学部はマイケル・ケイン(2003年11月18日、同23日)やマイケル・リーグ(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日、2018年10月10日)他を輩出。ノラ・ジョーンズ(2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日、2012年11月8日)も同大中退だっけか? 田中は本来バンドに入ることになっていなかったが、たまたま休みの期間のため小帰国中で、それが面々の知るところとなり、急遽参加することになったのだという。そしたら、頭から終わりまでずっと出っ放しで、譜面もおかずに難しい構成を持つ曲にジョナサン・モーンズと一緒にセクション音を入れまくっていたのだから驚く。うひょー。あちらで一緒にセッションをしたことはあったそうだが、それには舌をまいた。一度フィーチャーされたソロはいまいちだったけど、アンサンブル時に管楽器が一つだけだったら、けっこう物足りない印象を与えるものになっていたのではなかったか。
▶︎過去の、マイケル・ケイン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm ミシェル・ンデゲオチェロ
▶︎過去の、マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
https://43142.diarynote.jp/201810170924585002/
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
まずは、いい感じになっているじゃんと大きく頷く。実は彼ら、2年前にも来日し、それもぼくは見た。だが、その際は印象があまり良くなくて、気乗りせずこのブログに書くのを控えた。←稀に、そういうことあるんすよ。だが、今回はバンド音のまとまりもばっちりだったし、未熟だった女性シンガーから歌える男性歌手に代わり格段に聞いた感触が良くなっていた。これなら、推奨できる。エンダビ(2005年11月25日、2010年8月22日)ら複数の肉声担当者が入った新作『アナログ・ワールド』からの曲を多くやったのかな。
MCも適時行うリーダーに加え、歌のデュランド・バーナー、アルト・サックスとフルートのジョナサン・モーンズ、トランペットの田中一徳(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年6月15日、2015年7月12日、2018年7月4日)、ベースのブレイロン・レイシー(2017年10月6日)、ドラムのクリオン・エドワーズという布陣による。
前回よりジャズの直接的引用はないものの、かなり演奏部にも時間を割き、ソロの提示も介するパフォーマンスを見せる。一番ソロのパートを与えられたのは前回も来ていたはずのジョナサン・モーンズ。で、そのソロがとても確かで、かつエモーショナルさを受け手にきっちりアピールするもので頷く。観客の反応も大きく、それを察したRCがとってもにっこりしていてほっこり。リズム隊もしっかり今のR&Bビートを供給。何気に、ドラマーのリム・ショットに耳引かれた。
オハイオ州クリーブランド出身と紹介されたデュランド・バーナーはジ・インターネット(2019年2月26日 )の新作『ハイヴ・マインド』にコーラス参加していたりもする人だが、喉力は十分。メロウ気味の高めの声を持つのに質量感もたっぷり持っていて拍手だな。途中でバンドが下がり、彼はエレクトリック・キーボードの弾き語りを2曲披露もした。
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、RC・ウィリアムズ
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、エンダビ
https://43142.diarynote.jp/200511281323490000/
https://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
▶︎過去の、デュランド・バーナー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、田中一徳
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201507190815468497/
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、ブレイロン・レーシー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、ジ・インターネット
https://43142.diarynote.jp/201902271105245162/
その後、青山・プラッサオンゼに回り、“トニーニョ・オルタが好きなんです”という出し物を見る。その表題にあるようにトニーニョ・オルタ(2010年10月7日、2016年10月27日)の曲を愛で、再提出しようとする趣旨を持つ。今回で、9回目となるそう。
アコースティック・ギターの越田太郎丸(2013年3月6日、2018年12月10日)、ヴォーカルのTOYONO (1999年6月3日、2007年8月23日、2008年1月31日、2009年6月12日、2009年9月26日、2009年12月18日、2010年2月23日、2010年12月22日、2014年7月23日、2015年1月10日、2015年6月17日、2018年1月6日、2018年12月10日)、キーボードの草間信一(2014年4月20日)、フルートとウィンド・シンセサイザーの坂上領(ウィンド・シンセはチェロのような音を出す曲があり、効果的だった)、パーカッションの石川智(2012年11月10日、2016年7月25日、2018年4月11日、2018年12月10日)がサポートを務める。
流れる彩の感覚を持つ曲がいろいろ。同じ楽器の奏者ゆえ、越田の愛の持ち具合はくっきり。アストラッド・ジルベルトや矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日 )と一緒にオルタが来日した際の彼の話もおもしろかった。和気藹々。それぞれに持ち味を知りつくしたなかで、敬愛する対象を肴に円満な会話を綴っていくという感じもありました。
▶過去の、トニーニョ・オルタ
http://43142.diarynote.jp/201010110934082197/
https://43142.diarynote.jp/201610310943306583/
▶︎過去の、越田太郎丸
https://43142.diarynote.jp/201303070815313472/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、TOYONO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm エスピリト
http://43142.diarynote.jp/200708270314500000/
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/200909291504366263/
http://43142.diarynote.jp/201001051624161036/
http://43142.diarynote.jp/201002280940361567/
http://43142.diarynote.jp/201012241100592422/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140723
http://43142.diarynote.jp/201501131341317551/
http://43142.diarynote.jp/201506181125125625/
http://43142.diarynote.jp/201611101703321633/
https://43142.diarynote.jp/201801071035098671/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶︎過去の、草間信一
https://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
▶︎過去の、石川智
http://43142.diarynote.jp/?day=20121110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160725
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
<今日の、テキサスつながり>
RC&ザ・グリッツに入っていた田中一徳はただ今、音楽教育水準の高さで知られるノース・テキサス大学に留学中。同大の音楽学部はマイケル・ケイン(2003年11月18日、同23日)やマイケル・リーグ(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日、2018年10月10日)他を輩出。ノラ・ジョーンズ(2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日、2012年11月8日)も同大中退だっけか? 田中は本来バンドに入ることになっていなかったが、たまたま休みの期間のため小帰国中で、それが面々の知るところとなり、急遽参加することになったのだという。そしたら、頭から終わりまでずっと出っ放しで、譜面もおかずに難しい構成を持つ曲にジョナサン・モーンズと一緒にセクション音を入れまくっていたのだから驚く。うひょー。あちらで一緒にセッションをしたことはあったそうだが、それには舌をまいた。一度フィーチャーされたソロはいまいちだったけど、アンサンブル時に管楽器が一つだけだったら、けっこう物足りない印象を与えるものになっていたのではなかったか。
▶︎過去の、マイケル・ケイン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm ミシェル・ンデゲオチェロ
▶︎過去の、マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
https://43142.diarynote.jp/201810170924585002/
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
ミロスラフ・ヴィトウシュ・トリオ
2019年3月6日 音楽 ヴィトウシュ(ヴィトウス)はチェコが生んだ最大のジャズ奏者(1947 年、プラハ生まれ)だ。10代にしてコントラバスでジャズの欧州コンクールで優勝し、その後米国で活動し、清新だったチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日、2016年9月16日、2017年9月2日)らの活動にも関与。ウェザー・リポートのオリジナル・メンバー(初期ウェザーはアコースティック・ベースを採用するコンボだった)でもあった彼は、その後も寵児的なコントラバス奏者としてリーダー活動、1970年代後半以降はECMから約15 枚ものリーダー作を出していますね。かつては親日家という印象もあって、何度も来日しており、日本人奏者と絡んだ録音も東京で複数しているはずだ。いつから自国に戻ったかは知らぬが、今回は久しぶり(25年ぶりとか)の来日となる。
たくさんリーダー・アルバムを出しているチェコの重鎮ピアニストのエミル・ヴィックリッキー(日本のメイカーから出したアルバムもあり、そのなかには村上春樹を題材に置くものもある)と近作で一緒にやっていたイタリア人ドラマーのロベルト・ガット(2008年5月14日)とのトリオによるパフォーマンス。ヴィトウシュはボディが小さめのベースを使用し、座って演奏していた。
彼特有の思索的な部分と枯れ気味(と、書くとちょい違うか)の明瞭さが不思議なバランスのもと重なった末の、魅惑的な浮遊情緒がぽっかり漂うようなトリオ表現を悠々と表出。とともに、これはある種の欧州的感性が根底で支配するものであるとも痛感……。途中で、ヴィックリッキーとヴィトウシュのソロ演奏もあり。この晩は広尾・駐日チェコ共和国大使館のクローズドな催し(結構、人がいたな)で、7、8日は丸の内・コットンクラブでショウを行う。
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
https://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
◀ ロベルト・ガット
https://43142.diarynote.jp/200805181146070000/
<今日の、げんなり>
ここんとこ、選曲とかリスト出しとかの作業が重なり、もう引っ張り出した材料で、複数の部屋の中がてんてこ舞い。しかも、そうした行き当たりばったり所作の長年のツケのためレコードやCDの在りかが目茶苦茶で、必要とするブツが出てこない。これ、本当にストレスが溜まる。そのあまりの数に、おおいヘコむ。今日、間違いなく家にあるのに買ってしまったものあり。
たくさんリーダー・アルバムを出しているチェコの重鎮ピアニストのエミル・ヴィックリッキー(日本のメイカーから出したアルバムもあり、そのなかには村上春樹を題材に置くものもある)と近作で一緒にやっていたイタリア人ドラマーのロベルト・ガット(2008年5月14日)とのトリオによるパフォーマンス。ヴィトウシュはボディが小さめのベースを使用し、座って演奏していた。
彼特有の思索的な部分と枯れ気味(と、書くとちょい違うか)の明瞭さが不思議なバランスのもと重なった末の、魅惑的な浮遊情緒がぽっかり漂うようなトリオ表現を悠々と表出。とともに、これはある種の欧州的感性が根底で支配するものであるとも痛感……。途中で、ヴィックリッキーとヴィトウシュのソロ演奏もあり。この晩は広尾・駐日チェコ共和国大使館のクローズドな催し(結構、人がいたな)で、7、8日は丸の内・コットンクラブでショウを行う。
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
https://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
◀ ロベルト・ガット
https://43142.diarynote.jp/200805181146070000/
<今日の、げんなり>
ここんとこ、選曲とかリスト出しとかの作業が重なり、もう引っ張り出した材料で、複数の部屋の中がてんてこ舞い。しかも、そうした行き当たりばったり所作の長年のツケのためレコードやCDの在りかが目茶苦茶で、必要とするブツが出てこない。これ、本当にストレスが溜まる。そのあまりの数に、おおいヘコむ。今日、間違いなく家にあるのに買ってしまったものあり。
映画「ブラック・クランズマン」。ウォリス・バード
2019年3月4日 音楽 汐留・電通本社試写室で、スパイク・リーの新作映画「ブラック・クランズマン」を見る。冒頭の映像の規模、凄し。予算が潤沢にあった映画なんだなと痛感させる。
同名の原作は、コロラド州コロラドスプリングス市警察所初のアフリカ系アメリカ人系刑事として勤務したロン・ストールワース(1953年、シカゴ生まれ)が書いた回顧録。映画はその中の一つの逸話を持ってきているようで、KKKと電話でコンタクトを取ることに成功し、その後も口巧みに連絡を取り合うストールワース(デンゼル・ワシントンの息子が演じる)と彼に代わりKKKのメンバーたちと実際に接触するユダヤ系刑事の活躍を描いたもの。KKKはユダヤ人排斥もしていたとは、知らなかった。一つ知識を得ました。
設定は原作に従い、1970年代半ばのよう。いや、少し前? アフリカ系登場人物のアフロ・ヘアー比率が高いっ。あと、「ライト・オン」と、「シスター」、「ブラザー」という言葉も台詞にはなんども出て来る。そういう時代があったんだよなあ。当時のブラックスプロイテーション映画へのオマージュもあり。
最後の、現況と繋げる力ワザにはわああ。リーさん、枯れてないなあ。よく黒人(マイノリティ)差別の現況について変わっていない、前よりも悪くなっているという言い方がされたりもするが、それは強いアメリカにおおいに陰りがでてきていることが大きいのだと思う。それは、ドナルド・トランプが大統領になったことでも明らかだ。悪い状況から逃れるために、人ははけ口として下にいる層を作り虐げ、自らの立ち位置を曖昧なものとする……。
エンド・ロールで流されるのは、プリンスのピアノ弾き語り曲「メアリー・ドント・ユー・ウィ・ウィープ」(昨年蔵出しリリースされた『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』に収録。映画のトレイラー映像にもまんまこの曲が使われた)。1900年代初頭に初吹き込みされた黒人霊歌で、解放を一つのテーマに置くこの曲は公民権運動期にクローズ・アップされた。
ビリー・プレストンの「マイ・カントリー・ティズ・オブ・ジー」/映画「ビール・ストリートの恋人たち」(2018年12月18日)、プロフェッサー・ロングヘアの「マルディグラ・イン・ニューオーリンズ」/映画「グリーンブック」(2019年1月29日)。そして、本作。ここのところの、日本公開もされている米国の黒人を取り巻く状況を扱う3本の映画は、どれもエンド・ロールで素晴らしい故人たちのピアノを使った曲を用いていることになりますね。
劇中にはザ・エドゥイン・ホーキンス・シンガース、ジェイムズ・ブラウン(2000年8月5日)、ザ・テンプテーションズ(2009年11月8日、2013年8月18日、2017年3月20日)、エマーソン・レイク&パーマーらの曲(1970年のアコースティック曲「ラッキー・マン」。大団円の部分で長々と流れる)が使われ、その一方で創作部分の音楽を担当しているのは、ジャズ・トランペッターのテレンス・ブランチャード(2002年7月3日、2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)。ときに弦奏者もいっぱい使い、ジャズぽいところは皆無の音楽を彼は作っている。
▶︎過去の、映画「ビール・ストリートの恋人たち」
https://43142.diarynote.jp/201812201005369630/
▶︎過去の、映画「グリーンブック」
https://43142.diarynote.jp/201901301508232449/
▶過去の、JB(関連)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック
https://43142.diarynote.jp/200702090041480000/ フレッド・ウェズリーやジョージ・ポーターらによるトリビュート・バンド
http://43142.diarynote.jp/201412310727087161/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
https://43142.diarynote.jp/201503041619591535/ 映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男」
https://43142.diarynote.jp/201606281735457440/ 映画「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」
https://43142.diarynote.jp/201806040807198626/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201703211232135720/
▶︎過去の、テレンス・ブランチャード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 3日
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
その後は、南青山・月見る君思フに行き、唯一無二の在独アイルランド人シンガー・ソングライター(2015年5月30日、2016年12月10日)を見る。
弦を切ったり(右利きのアコースティック・ギターを左利きの構えで弾く〜ようはジミ・ヘンドリクス様式でありますね〜彼女が切るのは、一番下に位置する一番太い弦だ!)、ストロークの勢いがありすぎでピックを落としたり、動きの余波でギターに差し込んだシールドのプラグが外れたりすることが、こんなに似合う人がいるだろうか。
それは、精気と正気にあふれ、まさしく生きた人間の行為であると確信させる一人パフォーマンスを彼女が遂行しているから。こんなタマ、そういてたまるものか。ぼくはショウの最中に高揚しながらそんな思いを頭のなかで反芻させていた。また、そこからは音楽を謳歌する素敵が溢れ、音楽の天使が彼女の頭上を舞う。やっぱり、選ばれた人だよな。
ファンにはおなじみの卓担当のエイダン・フローティングホーム、そして女性ツアー・マネイジャーが彼女をはさんでコーラスをつける曲もあり。それ、とってもいい感じ。ぼくは不意に、ザ・バンドの暖かさを思い出した。
▶︎過去の、ウォリス・バード
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
https://43142.diarynote.jp/201612171136537817/
<今日は、やりなおし>
実は、この試写を見に行くのは2度目。先に行った際は20分前には一番町の試写場についたにも関わらず、もう満席ですと入場を断られてしまったのだ。それで、電通での試写が追加で設けられた。ここ30年の間で、満場札止めを試写で経験したのは2度目のこと。汐留にある電通本社はできて15年以上たっているはずだが、初めて行く。営団の新橋駅で降り、下からの地下道(タワー・レコード店舗があった)から入ったので、50階弱のビル外観にはまったく触れず。メインテナンスがいきとどいているのか、中はけっこう新し目に感じた。試写室は14階にありました。
同名の原作は、コロラド州コロラドスプリングス市警察所初のアフリカ系アメリカ人系刑事として勤務したロン・ストールワース(1953年、シカゴ生まれ)が書いた回顧録。映画はその中の一つの逸話を持ってきているようで、KKKと電話でコンタクトを取ることに成功し、その後も口巧みに連絡を取り合うストールワース(デンゼル・ワシントンの息子が演じる)と彼に代わりKKKのメンバーたちと実際に接触するユダヤ系刑事の活躍を描いたもの。KKKはユダヤ人排斥もしていたとは、知らなかった。一つ知識を得ました。
設定は原作に従い、1970年代半ばのよう。いや、少し前? アフリカ系登場人物のアフロ・ヘアー比率が高いっ。あと、「ライト・オン」と、「シスター」、「ブラザー」という言葉も台詞にはなんども出て来る。そういう時代があったんだよなあ。当時のブラックスプロイテーション映画へのオマージュもあり。
最後の、現況と繋げる力ワザにはわああ。リーさん、枯れてないなあ。よく黒人(マイノリティ)差別の現況について変わっていない、前よりも悪くなっているという言い方がされたりもするが、それは強いアメリカにおおいに陰りがでてきていることが大きいのだと思う。それは、ドナルド・トランプが大統領になったことでも明らかだ。悪い状況から逃れるために、人ははけ口として下にいる層を作り虐げ、自らの立ち位置を曖昧なものとする……。
エンド・ロールで流されるのは、プリンスのピアノ弾き語り曲「メアリー・ドント・ユー・ウィ・ウィープ」(昨年蔵出しリリースされた『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』に収録。映画のトレイラー映像にもまんまこの曲が使われた)。1900年代初頭に初吹き込みされた黒人霊歌で、解放を一つのテーマに置くこの曲は公民権運動期にクローズ・アップされた。
ビリー・プレストンの「マイ・カントリー・ティズ・オブ・ジー」/映画「ビール・ストリートの恋人たち」(2018年12月18日)、プロフェッサー・ロングヘアの「マルディグラ・イン・ニューオーリンズ」/映画「グリーンブック」(2019年1月29日)。そして、本作。ここのところの、日本公開もされている米国の黒人を取り巻く状況を扱う3本の映画は、どれもエンド・ロールで素晴らしい故人たちのピアノを使った曲を用いていることになりますね。
劇中にはザ・エドゥイン・ホーキンス・シンガース、ジェイムズ・ブラウン(2000年8月5日)、ザ・テンプテーションズ(2009年11月8日、2013年8月18日、2017年3月20日)、エマーソン・レイク&パーマーらの曲(1970年のアコースティック曲「ラッキー・マン」。大団円の部分で長々と流れる)が使われ、その一方で創作部分の音楽を担当しているのは、ジャズ・トランペッターのテレンス・ブランチャード(2002年7月3日、2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)。ときに弦奏者もいっぱい使い、ジャズぽいところは皆無の音楽を彼は作っている。
▶︎過去の、映画「ビール・ストリートの恋人たち」
https://43142.diarynote.jp/201812201005369630/
▶︎過去の、映画「グリーンブック」
https://43142.diarynote.jp/201901301508232449/
▶過去の、JB(関連)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック
https://43142.diarynote.jp/200702090041480000/ フレッド・ウェズリーやジョージ・ポーターらによるトリビュート・バンド
http://43142.diarynote.jp/201412310727087161/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
https://43142.diarynote.jp/201503041619591535/ 映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男」
https://43142.diarynote.jp/201606281735457440/ 映画「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」
https://43142.diarynote.jp/201806040807198626/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201703211232135720/
▶︎過去の、テレンス・ブランチャード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 3日
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
その後は、南青山・月見る君思フに行き、唯一無二の在独アイルランド人シンガー・ソングライター(2015年5月30日、2016年12月10日)を見る。
弦を切ったり(右利きのアコースティック・ギターを左利きの構えで弾く〜ようはジミ・ヘンドリクス様式でありますね〜彼女が切るのは、一番下に位置する一番太い弦だ!)、ストロークの勢いがありすぎでピックを落としたり、動きの余波でギターに差し込んだシールドのプラグが外れたりすることが、こんなに似合う人がいるだろうか。
それは、精気と正気にあふれ、まさしく生きた人間の行為であると確信させる一人パフォーマンスを彼女が遂行しているから。こんなタマ、そういてたまるものか。ぼくはショウの最中に高揚しながらそんな思いを頭のなかで反芻させていた。また、そこからは音楽を謳歌する素敵が溢れ、音楽の天使が彼女の頭上を舞う。やっぱり、選ばれた人だよな。
ファンにはおなじみの卓担当のエイダン・フローティングホーム、そして女性ツアー・マネイジャーが彼女をはさんでコーラスをつける曲もあり。それ、とってもいい感じ。ぼくは不意に、ザ・バンドの暖かさを思い出した。
▶︎過去の、ウォリス・バード
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
https://43142.diarynote.jp/201612171136537817/
<今日は、やりなおし>
実は、この試写を見に行くのは2度目。先に行った際は20分前には一番町の試写場についたにも関わらず、もう満席ですと入場を断られてしまったのだ。それで、電通での試写が追加で設けられた。ここ30年の間で、満場札止めを試写で経験したのは2度目のこと。汐留にある電通本社はできて15年以上たっているはずだが、初めて行く。営団の新橋駅で降り、下からの地下道(タワー・レコード店舗があった)から入ったので、50階弱のビル外観にはまったく触れず。メインテナンスがいきとどいているのか、中はけっこう新し目に感じた。試写室は14階にありました。
ドミニク・ミラー。アヴィシャイ・コーエン・トリオ
2019年3月1日 音楽 1980年代後半から英国のスタジオ界で活動し出し、1990年からスティング(2000年10月16日)のバンドに所属。その一方、15枚ほどのリーダー作を出しているアルゼンチン生まれのギタリストであるドミニク・ミラー(2017年5月29日、2006年10月23日)のグループ公演を見る。丸ノ内・コットンクラブ。その近2作は、ECMからのリリース。ちょうどリリースされた『アブサン』に準ずる編成/顔ぶれによるものですね。
レヴェル42のキーボード奏者であるマイク・リンダップ(ミラーの最初の大きなレコーディング・セッション参加は、当時ブリティッシュ・ジャズ・ファンクの前線にいたレベル42であったはず)、バンドネオンのサンティアゴ・アリアス、電気ベースのニコラス・フィッツマン、ドラムのジヴ・ラヴィッツ(2016年6月11日、2017年9月3日、2017年9月6日)という陣容。順に生まれは、英国、アルゼンチン、ベルギー、イスラエル。おお、見事な多国籍編成なり。
アコースティック・ギターに専念する本人をはじめ、全員座って演奏する。そんな事実に表れているように、哀愁に満ちつつサウンドスケイプ的なものを描かんとする傾向の演奏を繰り広げる。とはいえ、ラヴィッツはときに鮮やかに叩き込んだり、強いビートを送り出したりし、豊かな緩急を与える。しかし、過去もっとジャズっぽい演奏に触れていた身としては、彼がこんなにステディ(ながら、少しズレたおかずを自在に入れまくる様はお見事)なビートも叩く人であることに少し驚く。とともに、その叩き音はビル・ブラッフォードとマヌ・カチェ(2011年1月28日、2012年1月13日、2016年4月13日)を混ぜたみたいだと感じる。そんな演奏に触れながら、ロック界に転身したら、彼はけっこうな売れっ子になりそうと思う。ちなみに、『アブサン』で叩いていたのはカチェ。フランス人のカチェもスティング・バンドにいたことがありましたね。
ところで、ドミニク・ミラーが爪弾き始めると、とってもスティングの曲が始まりそうな雰囲気を与える。なるほど、彼のスティング表現への貢献の断片を如実に感じることができたか。というのはともかく、強くそう思わせた曲は、何のことはないスティングの曲(インストにて披露)だった。アンコールもまたスティング曲をやり、そちらはリンダップが歌った。ピアノやキーボードを控えめに弾く彼は他にも詠唱を入れる曲もあった。
総じて、けっこうプログ・ロックっぽいと感じさせる。それは、サウンドにインタープレイはある(特に、ラヴィッツは)もののアンサンブルの具現が中心で、総体としてそれほど即興的でないことが理由として考えられる。だから、サンティアゴ・アリアスのバンドネオン演奏もけっこう効果音的な使い方がなされていた。1曲ソロ・パートを得た際は、かなり飛び気味のそれを披露したものの。
▶︎過去の、ジヴ・ラヴィッツ
http://43142.diarynote.jp/201606121230202174/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201709110842026988/
▶︎過去の、スティング
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
▶︎過去の、ドミニク・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
https://43142.diarynote.jp/200610251744090000/ インタヴューの模様
▶過去の、マヌ・カチェ
http://43142.diarynote.jp/201102081259129769/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
https://43142.diarynote.jp/201604271334589018/ 取材
https://43142.diarynote.jp/201901251032436987/ 新作のこと
続いては、今ジャズ界で頂点部分と言っていい位置にいるベーシストのアヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日、2017年10月18日、2018年8月26日)のトリオを、南青山・ブルーノート東京で見る。前回公演からコーエンに雇われているアゼルバイジャン人ピアニストのエルチン・シリノフ(2018年8月26日)と、コーエンと同じくイスラエル人であり、トリオに再加入したドラムのノーム・ダヴィド(2017年10月18日)がつく。
見ながら、すぐに今回の公演はちょい違う手応えを感じさせるナと思う。曲趣は立っているのだが、曲の尺はコンパクト。本編最後の曲は長かったが、5分ぐらいのものが多い。実はレコーディングを終えて間もなく、実演では初めて披露する新作収録曲も演奏したようだ。何曲かは、もうコーエンはベース・ソロを弾きまくりの体で、あんたはコントラバス界のマーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年 6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日、2018年5月16日、2018年5月24日、2019年1月3日)かいとツッこみを入れたくなった。だが、それらは彼の技巧の高さを痛感させ、本当にいろんな弾き方をするんだななと感心させる。ある曲はコントラバスでタップ・ダンスをしているみたいと思った。また、ある曲はコーエンのベース・ラインとピアニストの左手のメロディがまったく同じで進んでいくという設定をとるものもあり。
その曲の仕掛けに表れていたように、彼の編曲の面白さも堪能できたパフォーマンス。ミニマル・ミュージック的な構造を詩的に発展させていく構造は、彼のお得意の一つのパターンでありますね。先に書いたように、即興要素をぶち込みつつ各曲の尺は長くないという事実は、ある種のとっつきやすさを聞き手に与えるか。何気に、彼の採用する曲はメロディ性に富んでいるしね。ただし、今回の実演においてはイスラエルのトラッド曲/情緒を愛でる行き方はあまりなし。ゆえに、今回は自ら歌うこともせずに、完全にトリオ演奏で押し切る。ある意味、ジャズ回帰がなされていた部分があるとも、ぼくは言いたい。弾き倒す際のエルチン・シリノフの指さばきは訴求力ありで、観客の歓声を誘っていた。アヴィシャイ・コーエンはもう一つ、また別なフェイズに入ったとも、思わせられる実演だった。
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
http://43142.diarynote.jp/201710201214346567/
https://43142.diarynote.jp/201808290950074198/
▶︎過去の、エリチン・シリノフ
https://43142.diarynote.jp/201808290950074198/
▶︎過去の、ノーム・ダヴィド
https://43142.diarynote.jp/201710201214346567/
▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
https://43142.diarynote.jp/201805201310351671/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
https://43142.diarynote.jp/201901041047462042/
https://43142.diarynote.jp/201901101218074224/ 取材
<今日の、納得?>
ゆえあり、二つのライヴともにノンアルコールなものを飲む。そして、コーエンのギグのほうで、もしいつものように飲酒しながら見ていたら、感じ方が異なったりするのだろうか、ということをふと考えてしまった。そりゃ、飲んでいない方が細微にわたりパフォーマンスを吟味できるのは間違いないだろう。だが、シラフだと、根気のないぼくはずっとハイ・テンションで演奏に付き合い続けられるか。そういう項目については、僕の場合は飲んだほうがいい。また、飲んでいたほうが、大局的見地からショウの流れをつかんだり、その総体の意義は自由に感じやすいんじゃないかなあ。あ、どっちもどっちで、そんなに変わりはないか? 終演後、飲酒したほうが内容を忘れてしまうことはあるだろう。でも、飲んだことで忘れてしまうような情報はそれほど重要なものではないと思う。それよりも、ライヴを楽しむという感覚をぼくは大切にしたいし、そうすれば良いライヴはいくらでも情報を与えてくれる。
レヴェル42のキーボード奏者であるマイク・リンダップ(ミラーの最初の大きなレコーディング・セッション参加は、当時ブリティッシュ・ジャズ・ファンクの前線にいたレベル42であったはず)、バンドネオンのサンティアゴ・アリアス、電気ベースのニコラス・フィッツマン、ドラムのジヴ・ラヴィッツ(2016年6月11日、2017年9月3日、2017年9月6日)という陣容。順に生まれは、英国、アルゼンチン、ベルギー、イスラエル。おお、見事な多国籍編成なり。
アコースティック・ギターに専念する本人をはじめ、全員座って演奏する。そんな事実に表れているように、哀愁に満ちつつサウンドスケイプ的なものを描かんとする傾向の演奏を繰り広げる。とはいえ、ラヴィッツはときに鮮やかに叩き込んだり、強いビートを送り出したりし、豊かな緩急を与える。しかし、過去もっとジャズっぽい演奏に触れていた身としては、彼がこんなにステディ(ながら、少しズレたおかずを自在に入れまくる様はお見事)なビートも叩く人であることに少し驚く。とともに、その叩き音はビル・ブラッフォードとマヌ・カチェ(2011年1月28日、2012年1月13日、2016年4月13日)を混ぜたみたいだと感じる。そんな演奏に触れながら、ロック界に転身したら、彼はけっこうな売れっ子になりそうと思う。ちなみに、『アブサン』で叩いていたのはカチェ。フランス人のカチェもスティング・バンドにいたことがありましたね。
ところで、ドミニク・ミラーが爪弾き始めると、とってもスティングの曲が始まりそうな雰囲気を与える。なるほど、彼のスティング表現への貢献の断片を如実に感じることができたか。というのはともかく、強くそう思わせた曲は、何のことはないスティングの曲(インストにて披露)だった。アンコールもまたスティング曲をやり、そちらはリンダップが歌った。ピアノやキーボードを控えめに弾く彼は他にも詠唱を入れる曲もあった。
総じて、けっこうプログ・ロックっぽいと感じさせる。それは、サウンドにインタープレイはある(特に、ラヴィッツは)もののアンサンブルの具現が中心で、総体としてそれほど即興的でないことが理由として考えられる。だから、サンティアゴ・アリアスのバンドネオン演奏もけっこう効果音的な使い方がなされていた。1曲ソロ・パートを得た際は、かなり飛び気味のそれを披露したものの。
▶︎過去の、ジヴ・ラヴィッツ
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▶︎過去の、スティング
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▶︎過去の、ドミニク・ミラー
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▶過去の、マヌ・カチェ
http://43142.diarynote.jp/201102081259129769/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
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続いては、今ジャズ界で頂点部分と言っていい位置にいるベーシストのアヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日、2017年10月18日、2018年8月26日)のトリオを、南青山・ブルーノート東京で見る。前回公演からコーエンに雇われているアゼルバイジャン人ピアニストのエルチン・シリノフ(2018年8月26日)と、コーエンと同じくイスラエル人であり、トリオに再加入したドラムのノーム・ダヴィド(2017年10月18日)がつく。
見ながら、すぐに今回の公演はちょい違う手応えを感じさせるナと思う。曲趣は立っているのだが、曲の尺はコンパクト。本編最後の曲は長かったが、5分ぐらいのものが多い。実はレコーディングを終えて間もなく、実演では初めて披露する新作収録曲も演奏したようだ。何曲かは、もうコーエンはベース・ソロを弾きまくりの体で、あんたはコントラバス界のマーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年 6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日、2018年5月16日、2018年5月24日、2019年1月3日)かいとツッこみを入れたくなった。だが、それらは彼の技巧の高さを痛感させ、本当にいろんな弾き方をするんだななと感心させる。ある曲はコントラバスでタップ・ダンスをしているみたいと思った。また、ある曲はコーエンのベース・ラインとピアニストの左手のメロディがまったく同じで進んでいくという設定をとるものもあり。
その曲の仕掛けに表れていたように、彼の編曲の面白さも堪能できたパフォーマンス。ミニマル・ミュージック的な構造を詩的に発展させていく構造は、彼のお得意の一つのパターンでありますね。先に書いたように、即興要素をぶち込みつつ各曲の尺は長くないという事実は、ある種のとっつきやすさを聞き手に与えるか。何気に、彼の採用する曲はメロディ性に富んでいるしね。ただし、今回の実演においてはイスラエルのトラッド曲/情緒を愛でる行き方はあまりなし。ゆえに、今回は自ら歌うこともせずに、完全にトリオ演奏で押し切る。ある意味、ジャズ回帰がなされていた部分があるとも、ぼくは言いたい。弾き倒す際のエルチン・シリノフの指さばきは訴求力ありで、観客の歓声を誘っていた。アヴィシャイ・コーエンはもう一つ、また別なフェイズに入ったとも、思わせられる実演だった。
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
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http://43142.diarynote.jp/201710201214346567/
https://43142.diarynote.jp/201808290950074198/
▶︎過去の、エリチン・シリノフ
https://43142.diarynote.jp/201808290950074198/
▶︎過去の、ノーム・ダヴィド
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▶︎過去のマーカス・ミラー
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
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https://43142.diarynote.jp/201901041047462042/
https://43142.diarynote.jp/201901101218074224/ 取材
<今日の、納得?>
ゆえあり、二つのライヴともにノンアルコールなものを飲む。そして、コーエンのギグのほうで、もしいつものように飲酒しながら見ていたら、感じ方が異なったりするのだろうか、ということをふと考えてしまった。そりゃ、飲んでいない方が細微にわたりパフォーマンスを吟味できるのは間違いないだろう。だが、シラフだと、根気のないぼくはずっとハイ・テンションで演奏に付き合い続けられるか。そういう項目については、僕の場合は飲んだほうがいい。また、飲んでいたほうが、大局的見地からショウの流れをつかんだり、その総体の意義は自由に感じやすいんじゃないかなあ。あ、どっちもどっちで、そんなに変わりはないか? 終演後、飲酒したほうが内容を忘れてしまうことはあるだろう。でも、飲んだことで忘れてしまうような情報はそれほど重要なものではないと思う。それよりも、ライヴを楽しむという感覚をぼくは大切にしたいし、そうすれば良いライヴはいくらでも情報を与えてくれる。
ザ・マンハッタンズ。イエロージャケッツ
2019年2月27日 音楽 まず、ソウル・コーラス・グループのザ・マンハッタンッズ(2006年1月7日)を見る。うわーん、もう非の打ち所のないショウ。オリジナル・メンバーはいないものの〜まあ名シンガーのアルストンがいればokではあるんだが〜、肉声の絡み、衣装、身のこなし、振り、伴奏……どれも素晴らしく、目や耳を引く。今、伝統的な意匠を抱えるソウル・グループとして、トップ級の質を持つのではないのか。六本木・ビルボードライブ東京。ファースト・ショウ。
フロントに、ジェラルド・アルストン、デイヴィッド・タイソン、トロイ・メイ の3人のシンガー。そして、サポートはギターのマーク・バウワーズ 、ドラムのチャールズ・バトラー 、キーボードのコルト・ヤンガーとカーティス・デュークス 、ベースのジェイソン・シモンズの面々が適切に噛み合い、一気にショウは進められる。パフォーマンス時間もたっぷり、これはお金の取れるショウであるとも痛感。
▶︎過去の、ザ・マンハッタンズ
https://43142.diarynote.jp/200601090108490000/
つづいて丸の内・コットンクラブで、現存するジャズ/フュージョン・グループとしては一番長寿かもと思わせる芸歴を持つイエロージャケッツ(2009年3月23日、2014年1月15日)を見る。ピアノとキーボードのラッセル・フェランテ(2007年12月16日、2009年3月23日、2012年6月21日、2014年1月15日、2014年12月14日、2016年12月11日、2018年5月28日)、ウィンド・シンセとテナー・サックスのボブ・ミンツァー(2009年3月23日、2012年6月21日、2014年1月15日)、豪州出身エレクトリック・ベース奏者であるデイン・アルダーソン、ドラムのウィリアム・ケネディ(2014年1月15日、2014年7月8日、2015年11月4日、2016年12月11日、2014年11月22日)というここ2作の陣容による。彼らの2018年作『ライジング・アワ・ヴォイス』(マック・アヴェニュー)は半数強の曲でブラジル人シンガーのルシアナ・ソウザ(2012年12月5日)をフィーチャーする一作だったが、残念ながら通常編成での公演を持つ。場内はフル・ハウスと言っていい入りで、歓声も大きく、少し驚く。
初期にギターのロビン・フォード(1999年8月28日、2004年4月21日、2004年10月22日、2004年12月17日、2008年8月31日、2013年5月10日、2014年4月23日、2016年12月11日、2017年11月17日)が入っていた以外は、フェランテ以外のメンバーは変わっても長年にわたりキーボード、サックス、電気ベース、ドラムという編成をとっているんだっけか? フェランテはピアノを中心に弾き、ときにジャズ的知恵を演奏にまぶす。2003年曲「モンクス・ハビット」も披露したが、昔ぼくはフェランテのことを“フュージョン界のセロニアス・モンク”と言っていたことがあった。ビッグ・バンドのリーダーとしても知られるミンツァーはテナーとウィンド・シンセサイザーを吹く比率は半々。6弦のフレットレスの電気ベースを弾くアルダーソンはソロの際にハーモニクス音は一切使わないながらかなりジャコ・パストリアスが好きそうな演奏を披露。その様に触れながら、4弦のフレットレスを使い続けたパストリアスだったが、今も生きていたらどういうエレクトリック・ベースを手にするのだろうかとふと思う。そういえば、終盤にやった「ジャケットなんちゃら」とかいうライヴでよくやっている曲はウェザー・リポートの「バードランド」を下敷きにする感じがある曲だなー。マッチド・グリップで叩くケネディはかなり低くシンバルをセッティング。だから、客席側からよく顔が見える。
▶過去の、イエロージャケッツ
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
▶過去の、ラッセル・フェランテ
http://43142.diarynote.jp/200712171350530000/
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120621
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
http://43142.diarynote.jp/201412281017371613/
http://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
https://43142.diarynote.jp/201805290906425481/
▶過去の、ボブ・ミンツァー
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/201207031311348277/
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
https://43142.diarynote.jp/201411251049018018/
▶︎過去の、デイン・アルダーソン
https://43142.diarynote.jp/201902161521233281/
▶過去の、ウィリアム・ケネディ
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
https://43142.diarynote.jp/201407091243129270/
https://43142.diarynote.jp/201511060854338289/
https://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
▶︎過去の、ルシアナ・ソウザ
https://43142.diarynote.jp/201212131141531884/
▶過去の、ロベン・フォード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/200404212355490000/
http://43142.diarynote.jp/200410240630040000/
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http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
http://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
https://43142.diarynote.jp/201711181233058487/
<今日の、ギタリスト>
ザ・マンハッタンズのバンドの音楽監督はギタリストのバウワーズが務める。4人いたフロントのシンガーが今は3人のため、けっこう彼もコーラスに参加していた。終盤、彼の名前だけがアルストンから紹介され、ギター・ソロを展開。そしたら、ジミ・ヘンドリックス・マナーを入れ、彼のように歯でギターを弾いたりもする。その様を見ながら、もっと血気盛んな頃、彼はどんなことをやっていたのかと俄然知りたくなっちゃう。また、そんなバウワーズが年季を積み、今はファルセットのコーラスをつけたり、デイヴィッド・T・ウォーカー(2007年12月18日、2010年12月11日、2011年6月21日、2013年10月17日、2015年8月3日、2018年1月5日)的な眩い複音弾きを見せたりもし、豊かに幅を広げ、米国黒人音楽の積み重ねの妙をあっさり示していることに感激もした。
▶過去の、デイヴィッド・T・ウォーカー
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201012131713443911/
http://43142.diarynote.jp/201106270438075311/
http://43142.diarynote.jp/201310181020496675/
http://43142.diarynote.jp/201508091203108498/
https://43142.diarynote.jp/201801061716036258/
フロントに、ジェラルド・アルストン、デイヴィッド・タイソン、トロイ・メイ の3人のシンガー。そして、サポートはギターのマーク・バウワーズ 、ドラムのチャールズ・バトラー 、キーボードのコルト・ヤンガーとカーティス・デュークス 、ベースのジェイソン・シモンズの面々が適切に噛み合い、一気にショウは進められる。パフォーマンス時間もたっぷり、これはお金の取れるショウであるとも痛感。
▶︎過去の、ザ・マンハッタンズ
https://43142.diarynote.jp/200601090108490000/
つづいて丸の内・コットンクラブで、現存するジャズ/フュージョン・グループとしては一番長寿かもと思わせる芸歴を持つイエロージャケッツ(2009年3月23日、2014年1月15日)を見る。ピアノとキーボードのラッセル・フェランテ(2007年12月16日、2009年3月23日、2012年6月21日、2014年1月15日、2014年12月14日、2016年12月11日、2018年5月28日)、ウィンド・シンセとテナー・サックスのボブ・ミンツァー(2009年3月23日、2012年6月21日、2014年1月15日)、豪州出身エレクトリック・ベース奏者であるデイン・アルダーソン、ドラムのウィリアム・ケネディ(2014年1月15日、2014年7月8日、2015年11月4日、2016年12月11日、2014年11月22日)というここ2作の陣容による。彼らの2018年作『ライジング・アワ・ヴォイス』(マック・アヴェニュー)は半数強の曲でブラジル人シンガーのルシアナ・ソウザ(2012年12月5日)をフィーチャーする一作だったが、残念ながら通常編成での公演を持つ。場内はフル・ハウスと言っていい入りで、歓声も大きく、少し驚く。
初期にギターのロビン・フォード(1999年8月28日、2004年4月21日、2004年10月22日、2004年12月17日、2008年8月31日、2013年5月10日、2014年4月23日、2016年12月11日、2017年11月17日)が入っていた以外は、フェランテ以外のメンバーは変わっても長年にわたりキーボード、サックス、電気ベース、ドラムという編成をとっているんだっけか? フェランテはピアノを中心に弾き、ときにジャズ的知恵を演奏にまぶす。2003年曲「モンクス・ハビット」も披露したが、昔ぼくはフェランテのことを“フュージョン界のセロニアス・モンク”と言っていたことがあった。ビッグ・バンドのリーダーとしても知られるミンツァーはテナーとウィンド・シンセサイザーを吹く比率は半々。6弦のフレットレスの電気ベースを弾くアルダーソンはソロの際にハーモニクス音は一切使わないながらかなりジャコ・パストリアスが好きそうな演奏を披露。その様に触れながら、4弦のフレットレスを使い続けたパストリアスだったが、今も生きていたらどういうエレクトリック・ベースを手にするのだろうかとふと思う。そういえば、終盤にやった「ジャケットなんちゃら」とかいうライヴでよくやっている曲はウェザー・リポートの「バードランド」を下敷きにする感じがある曲だなー。マッチド・グリップで叩くケネディはかなり低くシンバルをセッティング。だから、客席側からよく顔が見える。
▶過去の、イエロージャケッツ
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
▶過去の、ラッセル・フェランテ
http://43142.diarynote.jp/200712171350530000/
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120621
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
http://43142.diarynote.jp/201412281017371613/
http://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
https://43142.diarynote.jp/201805290906425481/
▶過去の、ボブ・ミンツァー
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/201207031311348277/
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
https://43142.diarynote.jp/201411251049018018/
▶︎過去の、デイン・アルダーソン
https://43142.diarynote.jp/201902161521233281/
▶過去の、ウィリアム・ケネディ
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
https://43142.diarynote.jp/201407091243129270/
https://43142.diarynote.jp/201511060854338289/
https://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
▶︎過去の、ルシアナ・ソウザ
https://43142.diarynote.jp/201212131141531884/
▶過去の、ロベン・フォード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/200404212355490000/
http://43142.diarynote.jp/200410240630040000/
http://43142.diarynote.jp/200412212105020000/
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
http://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
https://43142.diarynote.jp/201711181233058487/
<今日の、ギタリスト>
ザ・マンハッタンズのバンドの音楽監督はギタリストのバウワーズが務める。4人いたフロントのシンガーが今は3人のため、けっこう彼もコーラスに参加していた。終盤、彼の名前だけがアルストンから紹介され、ギター・ソロを展開。そしたら、ジミ・ヘンドリックス・マナーを入れ、彼のように歯でギターを弾いたりもする。その様を見ながら、もっと血気盛んな頃、彼はどんなことをやっていたのかと俄然知りたくなっちゃう。また、そんなバウワーズが年季を積み、今はファルセットのコーラスをつけたり、デイヴィッド・T・ウォーカー(2007年12月18日、2010年12月11日、2011年6月21日、2013年10月17日、2015年8月3日、2018年1月5日)的な眩い複音弾きを見せたりもし、豊かに幅を広げ、米国黒人音楽の積み重ねの妙をあっさり示していることに感激もした。
▶過去の、デイヴィッド・T・ウォーカー
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201012131713443911/
http://43142.diarynote.jp/201106270438075311/
http://43142.diarynote.jp/201310181020496675/
http://43142.diarynote.jp/201508091203108498/
https://43142.diarynote.jp/201801061716036258/
多分、今年一番スカスカな音を聞かせるR&B公演となるのではないか。ヒップホップ時代の生ソウル・バンドとして評判を取る彼らだが、マジにライヴは生音100パーセント。一番若いギター奏者のステォーヴ・レイシーが音色の作り込みが弱く、余計にスカスカに聞こえた。最初は唖然となって接していたが、すぐにだからこそ浮き上がる彼らの意思に、ぼくは大きくうなづいてしまったりもした。
新木場・スタジオコースト。ジジくさい書き方になるが、ここのところ行ったコンサートでは一番客層が若いように感じられる。昨年も来日公演を行っているくせに、2400人収容だかの大バコがソールド・アウト。で、ギチギチの観客が嬉々として接する様に触れると、彼らこそはなるほど今のメインストリームをやっている存在と思ってしまうなー。
キーボードを弾く30歳のリーダーのマット・マーシャンズ以外は、皆(たぶん)20代。演奏時間は1時間20分で、19曲を披露。うち、10曲が新作『ハイヴ・マインド』(コロムビア)からのもの。一応、ライヴ評を書くことになっているので、そういうこともちゃんとチェックした(3月9日、毎日新聞夕刊に出るかな?)。
人によっては頼りない出音という感想も出てくるかもしれない生のパフォーマンスは当然のことながら、アルバムにしっかりとあった編集感覚や絶妙な含みのようなものを削ぎ落とす。だが、一方では紅一点のシド・ザ・キッドの歌の存在感は増し、バンドとしての歌もの度数は高まった。また、彼らの素の楽曲の良さもおおいに露になる。そして、それこそが面々の実演の肝であるとぼくは感じた。
そうした嘘位偽りのない裸の演奏や歌唱は、パフォーマーの顔がしっかり見えることや、面々の重なりの様が手に取るように分かることを導く。そして、その様に接していると、彼らはインターネット時代のヴァーチャルな人間関係や人々の結びつきの浅さを憂慮しているのではないのかと思えてしまってならない。そう、そこには確かな草の根主義のユニティの感覚があったんだよなー。じっさい、新作『ハイヴ・マインド』の曲は人との重なりを求めたり、何気なラヴ・ソングが多い。また、面々はLAのヒッポホップ・サークルから出てきているが、それゆえに彼らはPC ミュージックたるヒップホップの逆手を取る面白さを出しているのではないか。物事の正解は一つではない。といった具合で、何気に若い彼らの思慮や真心を山のように示唆する実演であったのだ。いろいろ深読みを誘われ、 ぼくはスリルを覚えた。
あと、視野の広さのもと親しみやすくも清新な風を抱えている様、そして仲間内で和気藹々なノリのもと共通する世代観を謳歌しているということで、ぼくはデビュー期のジャミロクワイ(1999年11月17日、2005年11月15日)をライヴの最中に思い出してしまっていた。
▶︎過去の、ジャミロクワイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/200511221816310000/
<今日の、出演者>
演奏終了後、場内が明るくなっても拍手歓声は終わらず、面々は笑顔で出てくる。しかし、予定曲は全部吐き出したらしく、演奏はせず、人懐く対応し、満場の観客をバックにいろいろ自我撮りを決める。そういえば、パフォーマンス中にもシドスティーヴンは気安く観客とやり取りをし、自分たちは皆んなと同じ目線で音楽をやっているんだよと伝えているような部分があったな。この後、面々はサイン会も行ったよう。その純真をずっと忘れないでネ。
新木場・スタジオコースト。ジジくさい書き方になるが、ここのところ行ったコンサートでは一番客層が若いように感じられる。昨年も来日公演を行っているくせに、2400人収容だかの大バコがソールド・アウト。で、ギチギチの観客が嬉々として接する様に触れると、彼らこそはなるほど今のメインストリームをやっている存在と思ってしまうなー。
キーボードを弾く30歳のリーダーのマット・マーシャンズ以外は、皆(たぶん)20代。演奏時間は1時間20分で、19曲を披露。うち、10曲が新作『ハイヴ・マインド』(コロムビア)からのもの。一応、ライヴ評を書くことになっているので、そういうこともちゃんとチェックした(3月9日、毎日新聞夕刊に出るかな?)。
人によっては頼りない出音という感想も出てくるかもしれない生のパフォーマンスは当然のことながら、アルバムにしっかりとあった編集感覚や絶妙な含みのようなものを削ぎ落とす。だが、一方では紅一点のシド・ザ・キッドの歌の存在感は増し、バンドとしての歌もの度数は高まった。また、彼らの素の楽曲の良さもおおいに露になる。そして、それこそが面々の実演の肝であるとぼくは感じた。
そうした嘘位偽りのない裸の演奏や歌唱は、パフォーマーの顔がしっかり見えることや、面々の重なりの様が手に取るように分かることを導く。そして、その様に接していると、彼らはインターネット時代のヴァーチャルな人間関係や人々の結びつきの浅さを憂慮しているのではないのかと思えてしまってならない。そう、そこには確かな草の根主義のユニティの感覚があったんだよなー。じっさい、新作『ハイヴ・マインド』の曲は人との重なりを求めたり、何気なラヴ・ソングが多い。また、面々はLAのヒッポホップ・サークルから出てきているが、それゆえに彼らはPC ミュージックたるヒップホップの逆手を取る面白さを出しているのではないか。物事の正解は一つではない。といった具合で、何気に若い彼らの思慮や真心を山のように示唆する実演であったのだ。いろいろ深読みを誘われ、 ぼくはスリルを覚えた。
あと、視野の広さのもと親しみやすくも清新な風を抱えている様、そして仲間内で和気藹々なノリのもと共通する世代観を謳歌しているということで、ぼくはデビュー期のジャミロクワイ(1999年11月17日、2005年11月15日)をライヴの最中に思い出してしまっていた。
▶︎過去の、ジャミロクワイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/200511221816310000/
<今日の、出演者>
演奏終了後、場内が明るくなっても拍手歓声は終わらず、面々は笑顔で出てくる。しかし、予定曲は全部吐き出したらしく、演奏はせず、人懐く対応し、満場の観客をバックにいろいろ自我撮りを決める。そういえば、パフォーマンス中にもシドスティーヴンは気安く観客とやり取りをし、自分たちは皆んなと同じ目線で音楽をやっているんだよと伝えているような部分があったな。この後、面々はサイン会も行ったよう。その純真をずっと忘れないでネ。
“鉄板”のノルウェーの好現代ジャズ・トリオ(2014年2月22日、2015年5月8日)の来日公演を、中目黒・トライで見る。初めて行くハコ。駅からほど近いビルの5階にあり、そこそこ広く、何気に天井が高め。ときどき横を通る電車音が聞こえるが、ぼくは悪くない印象を持った。
ピアノ(一部はキーボードも)のアンドレアス・ステーンスラン・ローヴェ、ダブル・ベースのヨー・バルゲル・ミューレ、ドラムのアンドレアス・ロンモー・クヌーツルー。ステーンスラン・ローヴェとバルゲル・ミューレはいろいろイフェクターを並べていて、音加工〜音響度数はより増した。それもあり、今回はまた新たな所感を得たな。北欧型美点の精華などとも言いたくなるアンサンブルとソロが一体となって流れて行くその妙味は、何度聞いても示唆されるところは大。そして、彼らのライヴに接し頭を垂れる一方で、その軽いバンド名との乖離にククククとなってしまう。残りの日本でのライヴは稲毛、柏、金沢の3つ。
▶過去の、スプラッシュガール
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
https://43142.diarynote.jp/201505091418013376/
<今日の、へえ〜>
北欧流儀を堪能したあと一駅隣の晴れたら空に豆まいて に行き、音楽の哲学をきっちり持つ越路姉妹(2006年3月6日、2006年8月22日、2009年10月12日、2013年2月17日)のショウの最後の方だけを見る。前座は、あらきゆうこ(2009年1月21日、2014年1月22日、2014年8月14日、2018年9月1日)のグループであったよう。その後、会場でグビグビ。旧知のファンキーなお兄さんは、いまカンボジアでお店を持っているそうでびっくり。デング・フィーヴァー(2007年10月24日、2014年11月26日)のフロントに立つ女性は交通事故で亡くなってしまったことを、彼から聞く。また高校はスイスの学校に行っていたというお姉さんもいて、なんとショーン・レノン(2009年1月21日、2014年10月31日)もその学校に通っていたそう。そこには芸能人の親を持つ日本人女性も通っていて、スターだった彼氏がスイスまで会いに来ていたんだって。
▶過去の、デング・フィーヴァー
http://43142.diarynote.jp/200711080718230000/
https://43142.diarynote.jp/201411270953128402/
▶過去の、ショーン・レノン
http://43142.diarynote.jp/200901221504141906/
http://43142.diarynote.jp/201105282358273180/ インタヴュー抜粋
https://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
ピアノ(一部はキーボードも)のアンドレアス・ステーンスラン・ローヴェ、ダブル・ベースのヨー・バルゲル・ミューレ、ドラムのアンドレアス・ロンモー・クヌーツルー。ステーンスラン・ローヴェとバルゲル・ミューレはいろいろイフェクターを並べていて、音加工〜音響度数はより増した。それもあり、今回はまた新たな所感を得たな。北欧型美点の精華などとも言いたくなるアンサンブルとソロが一体となって流れて行くその妙味は、何度聞いても示唆されるところは大。そして、彼らのライヴに接し頭を垂れる一方で、その軽いバンド名との乖離にククククとなってしまう。残りの日本でのライヴは稲毛、柏、金沢の3つ。
▶過去の、スプラッシュガール
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
https://43142.diarynote.jp/201505091418013376/
<今日の、へえ〜>
北欧流儀を堪能したあと一駅隣の晴れたら空に豆まいて に行き、音楽の哲学をきっちり持つ越路姉妹(2006年3月6日、2006年8月22日、2009年10月12日、2013年2月17日)のショウの最後の方だけを見る。前座は、あらきゆうこ(2009年1月21日、2014年1月22日、2014年8月14日、2018年9月1日)のグループであったよう。その後、会場でグビグビ。旧知のファンキーなお兄さんは、いまカンボジアでお店を持っているそうでびっくり。デング・フィーヴァー(2007年10月24日、2014年11月26日)のフロントに立つ女性は交通事故で亡くなってしまったことを、彼から聞く。また高校はスイスの学校に行っていたというお姉さんもいて、なんとショーン・レノン(2009年1月21日、2014年10月31日)もその学校に通っていたそう。そこには芸能人の親を持つ日本人女性も通っていて、スターだった彼氏がスイスまで会いに来ていたんだって。
▶過去の、デング・フィーヴァー
http://43142.diarynote.jp/200711080718230000/
https://43142.diarynote.jp/201411270953128402/
▶過去の、ショーン・レノン
http://43142.diarynote.jp/200901221504141906/
http://43142.diarynote.jp/201105282358273180/ インタヴュー抜粋
https://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
実は2017年最良のジャズの実演と思えたものが、トランペット奏者のマーキス・ヒル(2016年9月17日、2017年1月7日、2017年1月16日、2018年5月24日)のショウ(2017年1月16日)。また、彼のリーダー公演があって、ぼくはうれしい。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
今回の同行者は、アルト・サッスの ブラクストン・クック(2015年10月8日、2017年10月25日)、ピアノ/キーボードの ジェイムズ・フランシーズ(2017年1月16日、2019年1月16日、2019年1月21日)、ジョン・レジェンド(2005年5月8日)の昨年クリスマス・アルバムで弾いていたベースのジェレマイア・ハント 、ドラムのジョー・ダイソン(2011年7月4日 、2014年8月25日、2015年7月2日、2015年8月22日、2015年10月8日)という顔ぶれ。前回と重なるのはフランシーズだけだが、彼は電気ピアノを弾いた前回と異なり、今回はアコースティック・ピアノを主に弾いた。今年早々のパット・メセニーの同行時より、持ち味をくっきり出していたな。
1時間強で5曲やったんだっけか? ジェレマイア・ハントは前半の2曲でエレクトリック・ベースを弾く。そして、ジョー・ダイソンもこれまでになく強い叩き方を見せていて、ありゃ。全体のサウンドは前回来日時のほうがすげえとぼくには思えたが、おいらが今のジャズを引っ張って行くという気概がみなぎるのは同様。また、今回はプリセットのヴァイブラフォン音やトーク肉声を差し込む場合もあり。
まずうなったのは、ヒルとクックのテーマ部の重なりがジャズでありスタイリッシュであるということ。そういうのに触れると、ヒルはジャズ・エッセンシャリストであると思わずにはいられない。歌モノもやるクックのアルト・サックス音はときにソプラノ・サックス的な浮遊感を抱えていて、やはり個性的であるなと思えた。そして、ヒルの振る舞いは堂々、オレ様のり。それ、クリスチャン・スコット(2008年7月23日、2008年9月10日、2009年1月31日、2009年9月15日、2010年9月3日、2011年12月17日、2015年10月8日、2016年11月1日、2017年10月31日)を思い出させる? そういえば、クックとダイソンはスコットのツアーやレコーディングに入っていた。ヒルのMCはくだけた客への働きかけと、同行奏者の紹介のみ。多くのジャズ奏者がやるこれは誰々の曲とかいった曲(名)紹介は一切しなかった。
▶︎過去の、マーキス・ヒル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
http://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
▶︎過去の、ブラクストン・クック
https://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
https://43142.diarynote.jp/201710260824073577/
▶︎過去の、ジェイムス・フランシーズ
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201901180819479701/
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
▶過去の、ジョー・ダイソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20110704 渡辺貞夫(!)
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150702
http://43142.diarynote.jp/201508231007506736/
https://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
▶過去の、ジョン・レジェンド
http://43142.diarynote.jp/200505141714260000/
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080910
http://43142.diarynote.jp/200902030206339619/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/201112201159168538/
http://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
https://43142.diarynote.jp/201711020709222163/
<今日の、偏見>
コットンクラブに家から向かう際は永田町から有楽町線に乗り換え、有楽町駅で降り、東京国際フォーラムの地下を通って会場のある東京ビルディングに行く。ときに、永田町と有楽町線の間には桜田門駅があるのだが、このお堀端にある駅のホームはいつも閑散としている。桜田門と言えば警視庁だが、まばらななか人相の良くない人が乗ってくるとケーサツの人と一瞬思ってしまうぼく……。
今回の同行者は、アルト・サッスの ブラクストン・クック(2015年10月8日、2017年10月25日)、ピアノ/キーボードの ジェイムズ・フランシーズ(2017年1月16日、2019年1月16日、2019年1月21日)、ジョン・レジェンド(2005年5月8日)の昨年クリスマス・アルバムで弾いていたベースのジェレマイア・ハント 、ドラムのジョー・ダイソン(2011年7月4日 、2014年8月25日、2015年7月2日、2015年8月22日、2015年10月8日)という顔ぶれ。前回と重なるのはフランシーズだけだが、彼は電気ピアノを弾いた前回と異なり、今回はアコースティック・ピアノを主に弾いた。今年早々のパット・メセニーの同行時より、持ち味をくっきり出していたな。
1時間強で5曲やったんだっけか? ジェレマイア・ハントは前半の2曲でエレクトリック・ベースを弾く。そして、ジョー・ダイソンもこれまでになく強い叩き方を見せていて、ありゃ。全体のサウンドは前回来日時のほうがすげえとぼくには思えたが、おいらが今のジャズを引っ張って行くという気概がみなぎるのは同様。また、今回はプリセットのヴァイブラフォン音やトーク肉声を差し込む場合もあり。
まずうなったのは、ヒルとクックのテーマ部の重なりがジャズでありスタイリッシュであるということ。そういうのに触れると、ヒルはジャズ・エッセンシャリストであると思わずにはいられない。歌モノもやるクックのアルト・サックス音はときにソプラノ・サックス的な浮遊感を抱えていて、やはり個性的であるなと思えた。そして、ヒルの振る舞いは堂々、オレ様のり。それ、クリスチャン・スコット(2008年7月23日、2008年9月10日、2009年1月31日、2009年9月15日、2010年9月3日、2011年12月17日、2015年10月8日、2016年11月1日、2017年10月31日)を思い出させる? そういえば、クックとダイソンはスコットのツアーやレコーディングに入っていた。ヒルのMCはくだけた客への働きかけと、同行奏者の紹介のみ。多くのジャズ奏者がやるこれは誰々の曲とかいった曲(名)紹介は一切しなかった。
▶︎過去の、マーキス・ヒル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
http://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
▶︎過去の、ブラクストン・クック
https://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
https://43142.diarynote.jp/201710260824073577/
▶︎過去の、ジェイムス・フランシーズ
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201901180819479701/
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
▶過去の、ジョー・ダイソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20110704 渡辺貞夫(!)
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150702
http://43142.diarynote.jp/201508231007506736/
https://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
▶過去の、ジョン・レジェンド
http://43142.diarynote.jp/200505141714260000/
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080910
http://43142.diarynote.jp/200902030206339619/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/201112201159168538/
http://43142.diarynote.jp/201510091112494150/
http://43142.diarynote.jp/201611030803017474/
https://43142.diarynote.jp/201711020709222163/
<今日の、偏見>
コットンクラブに家から向かう際は永田町から有楽町線に乗り換え、有楽町駅で降り、東京国際フォーラムの地下を通って会場のある東京ビルディングに行く。ときに、永田町と有楽町線の間には桜田門駅があるのだが、このお堀端にある駅のホームはいつも閑散としている。桜田門と言えば警視庁だが、まばらななか人相の良くない人が乗ってくるとケーサツの人と一瞬思ってしまうぼく……。
規格外ジャズ・トランペッターである近藤等則 (2006年4月28日, 2007年1月8日、2015年6月29日)が30年前に組み、欧州を回るなど熱い活動を維持していたバンドの再結成公演を、恵比寿・リキッド・ルームで見る。これを組んでいるときに、近藤はアムスだか欧州住まいをするようになったんだっけか? 今は狛江かどこかに住んでいるらしい。
キーボードの富樫春生 、ギターの 酒井泰三 (2012年7月16日)、 ドラムの山木秀夫 (2008年8月19日、2012年8月24日、2012年9月8日、2014年10月26日、2017年4月12日) 、そしてオリジナルIMAには入っていなかったエレクトリック・パーカッションのKakuei (2007年5月26日:オーヴァーグラウンド・アコースティック・アンダーグラウンド)による5人。近藤と山木はビル・ラズウェル(2004年9月5日、2005年7月30日、2005年8 月20日、2005年8月21日、2006年1月21日、2006年11月26日、2007年8月3日、2011年3月7日)制作のアルバムをだしていますね。残念ながら、オリジナルのベーシストであるレック(2007年1月8日、2010年5月19日)は不参加。それ、飲み会があったからという話もあると会場で聞いたが……。
乱暴にいえば、大音量で突っ走るエレクトリック・ジャズ。近藤はトランペットを吹くだけでなく、あんなに肉声を入れていたっけか。で、それがマルと思えた。冨樫が書いた新曲というのはレゲエ調で、なんかミュート・ビートを思わせる? 音楽的なアドヴァンテージはあまりないと言えるが、なんか説得力あり。何より、<年寄りの冷や水>というよりも<若気の至り>と思わせる部分が多いのがよかった。
▶︎過去の、近藤等則
https://43142.diarynote.jp/200604301346130000/
https://43142.diarynote.jp/200701131418140000/
https://43142.diarynote.jp/201507021227231770/
▶︎過去の、酒井泰三
https://43142.diarynote.jp/201207180824136323/
▶過去の、山木秀夫
http://43142.diarynote.jp/200808221745590000/
http://43142.diarynote.jp/201209181226141636/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ベン・E・キング
http://43142.diarynote.jp/201410301512336095/
https://43142.diarynote.jp/201704161137379218/
▶︎過去の、オーヴァーグラウンド・アコースティック・アンダーグラウンド
https://43142.diarynote.jp/200706051231250000/
▶過去の、ビル・ラズウェル
http://43142.diarynote.jp/200409050916440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730
http://43142.diarynote.jp/200508230544440000/
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/200611271213510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20070803
http://43142.diarynote.jp/201103101345364557/
▶︎過去の、レック
https://43142.diarynote.jp/200701131418140000/
https://43142.diarynote.jp/201005211249422393/
<今日の、初めて>
最寄駅に行くと電車がちょうど止まっている。ああ、ラッキーと乗り込むんだんだが、扉が全然閉まらない。ドアの点検をしているというアナウンスがされ、ドアがしまったり開いたり。待たされたのち、ドア不調で運転打ち切り、みなさんおりて次の電車に乗ってくださいとの案内。そして、空の電車が進行方向にさって行く。うわー、そんなこと初めて。上り電車であったからいいけど、下りであったら次の車両にのれなかったかもなー。
キーボードの富樫春生 、ギターの 酒井泰三 (2012年7月16日)、 ドラムの山木秀夫 (2008年8月19日、2012年8月24日、2012年9月8日、2014年10月26日、2017年4月12日) 、そしてオリジナルIMAには入っていなかったエレクトリック・パーカッションのKakuei (2007年5月26日:オーヴァーグラウンド・アコースティック・アンダーグラウンド)による5人。近藤と山木はビル・ラズウェル(2004年9月5日、2005年7月30日、2005年8 月20日、2005年8月21日、2006年1月21日、2006年11月26日、2007年8月3日、2011年3月7日)制作のアルバムをだしていますね。残念ながら、オリジナルのベーシストであるレック(2007年1月8日、2010年5月19日)は不参加。それ、飲み会があったからという話もあると会場で聞いたが……。
乱暴にいえば、大音量で突っ走るエレクトリック・ジャズ。近藤はトランペットを吹くだけでなく、あんなに肉声を入れていたっけか。で、それがマルと思えた。冨樫が書いた新曲というのはレゲエ調で、なんかミュート・ビートを思わせる? 音楽的なアドヴァンテージはあまりないと言えるが、なんか説得力あり。何より、<年寄りの冷や水>というよりも<若気の至り>と思わせる部分が多いのがよかった。
▶︎過去の、近藤等則
https://43142.diarynote.jp/200604301346130000/
https://43142.diarynote.jp/200701131418140000/
https://43142.diarynote.jp/201507021227231770/
▶︎過去の、酒井泰三
https://43142.diarynote.jp/201207180824136323/
▶過去の、山木秀夫
http://43142.diarynote.jp/200808221745590000/
http://43142.diarynote.jp/201209181226141636/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ベン・E・キング
http://43142.diarynote.jp/201410301512336095/
https://43142.diarynote.jp/201704161137379218/
▶︎過去の、オーヴァーグラウンド・アコースティック・アンダーグラウンド
https://43142.diarynote.jp/200706051231250000/
▶過去の、ビル・ラズウェル
http://43142.diarynote.jp/200409050916440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730
http://43142.diarynote.jp/200508230544440000/
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/200611271213510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20070803
http://43142.diarynote.jp/201103101345364557/
▶︎過去の、レック
https://43142.diarynote.jp/200701131418140000/
https://43142.diarynote.jp/201005211249422393/
<今日の、初めて>
最寄駅に行くと電車がちょうど止まっている。ああ、ラッキーと乗り込むんだんだが、扉が全然閉まらない。ドアの点検をしているというアナウンスがされ、ドアがしまったり開いたり。待たされたのち、ドア不調で運転打ち切り、みなさんおりて次の電車に乗ってくださいとの案内。そして、空の電車が進行方向にさって行く。うわー、そんなこと初めて。上り電車であったからいいけど、下りであったら次の車両にのれなかったかもなー。
大西順子“ジャトロイト”
2019年2月17日 音楽 おー、これは興味深い陣容だなー。ピアニストの大西順子(1999年10月9日、2007年9月7日、2010年9月30日、2010年12月22日、2011年2月25日、2011年8月6日、2015年9月6日、2018年2月8日)に純ジャズ(あの故レイ・ブラウンにとても気に入られた)とヒップ・ホップをまたにかけるドラマーのカリーム・リギンス(2005年9月15日、2015年9月6日)と、カリームが何かと一緒に組むダブル・ベースのロバート・ハースト(2010年10月21日 )というリズム隊がついているんだもの。リギンスがプロデュースしたキャンディス・スプリングス(2016年5月25日、2016年9月8日)の昨年作『インディゴ』(ブルーノート)やストーン・スロウ発のリギンスのビート・アルバム諸作にもハーストは入っていますね。考えてみれば、大西は『フライジャル』(サムシング・エルス、1998年)でカリーム・リギンスを起用し、そのリリース時に大西にインタヴューしたときに彼はヒップホップも行けるんですよと聞いて、ぼくはリギンスのことをきっちり頭に刻んだよな。ハーストはハーストで、1992年コロムビア発のデビュー作(ウィントン・マルサリスのバンドにいたことからの同所リリースか)以来、いろいろとリーダー作を出しているなー。
日本人の大西とデトロイト在住のリズム・セクションが組むから、ジャトロイトと名付けたとのこと。で、冒頭の2曲はリギンス曲と、デトロイト在住ドラマーのローレンス・ウィリアムズ作で同地在住ジャズ・マンにとってはスタンダード的との曲をやる。リギンズの曲は淡々と単一シークエンスをくりかえして行くような曲で、さりげなくもさりげあり。
今のヴァイブも持つアフリカン・アメリカンのリズム隊を擁することで、大西のとぐろを巻くような強い質感を持つピアニズムが全開になるのかと思えば、さにあらず。リズム隊は過剰に尖らない従来のジャズ流儀を踏む感じで演奏し、大西は大西で曲趣をかみしめるかのように、弾きこまない方向で指を躍らせる。その様に触れ、彼女がリギンスとハーストに気を許し、一緒にやることを軽やかに楽しんでいると、ぼくは判断した。
アンコールは、まず大西が「オール・ブルース」を弾き出す。おお、最後は大スタンダードで決めますかと思えば、ハーストがスライ・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)の曲(見た後に飲んだら、曲名失念しちゃった)の有名リフを弾き出し、3人で1コードで流れていく。途中から、ハーストはスティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)の「サー・デューク」のベース・リフに変えた。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。
▶過去の、大西順子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/200709131138020000/
http://43142.diarynote.jp/201010030952428017/
http://43142.diarynote.jp/201012241100592422/
http://43142.diarynote.jp/201102261254532443/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110806
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/201610311054183284/
https://43142.diarynote.jp/201802091845433242/
▶︎過去の、ロバート・ハースト
https://43142.diarynote.jp/201010221631583852/
▶過去の、カリーム・リギンズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20050915
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
▶過去の、カリーム・リギンズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20050915
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
▶︎過去の、キャンディス・スプリングス
http://43142.diarynote.jp/201605260923093422/
http://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
<今日の、連想>
いろいろ名前を出すリギンスが、いまだデトロイト在住であると聞いてびっくり。実のところ、“モーター・タウン”といえばR&B以降のブツの印象が大きく、ぼくは同地とジャズを結びつけて考えたことはあまりなかった。アンプ・フィドラー(2004年9月25日、2005年7月30日、2012年12月9日、2016年11月29日、2017年2月9日、2018年12月11日)のように強いデトロイト愛を表明する逸材もいるしなあ。ときに、フィドラーがジャズ・ピアノ・アルバムを作るとしたら、今晩の二人と組むのはありかもともふと思った。
▶︎過去の、アンプ・フィドラー
http://43142.diarynote.jp/200409280745560000/
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/201212140959573710/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161129
https://43142.diarynote.jp/201702100924466798/
https://43142.diarynote.jp/201812121252088734/ インタヴューも
日本人の大西とデトロイト在住のリズム・セクションが組むから、ジャトロイトと名付けたとのこと。で、冒頭の2曲はリギンス曲と、デトロイト在住ドラマーのローレンス・ウィリアムズ作で同地在住ジャズ・マンにとってはスタンダード的との曲をやる。リギンズの曲は淡々と単一シークエンスをくりかえして行くような曲で、さりげなくもさりげあり。
今のヴァイブも持つアフリカン・アメリカンのリズム隊を擁することで、大西のとぐろを巻くような強い質感を持つピアニズムが全開になるのかと思えば、さにあらず。リズム隊は過剰に尖らない従来のジャズ流儀を踏む感じで演奏し、大西は大西で曲趣をかみしめるかのように、弾きこまない方向で指を躍らせる。その様に触れ、彼女がリギンスとハーストに気を許し、一緒にやることを軽やかに楽しんでいると、ぼくは判断した。
アンコールは、まず大西が「オール・ブルース」を弾き出す。おお、最後は大スタンダードで決めますかと思えば、ハーストがスライ・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)の曲(見た後に飲んだら、曲名失念しちゃった)の有名リフを弾き出し、3人で1コードで流れていく。途中から、ハーストはスティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)の「サー・デューク」のベース・リフに変えた。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。
▶過去の、大西順子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/200709131138020000/
http://43142.diarynote.jp/201010030952428017/
http://43142.diarynote.jp/201012241100592422/
http://43142.diarynote.jp/201102261254532443/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110806
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/201610311054183284/
https://43142.diarynote.jp/201802091845433242/
▶︎過去の、ロバート・ハースト
https://43142.diarynote.jp/201010221631583852/
▶過去の、カリーム・リギンズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20050915
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
▶過去の、カリーム・リギンズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20050915
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
▶︎過去の、キャンディス・スプリングス
http://43142.diarynote.jp/201605260923093422/
http://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
<今日の、連想>
いろいろ名前を出すリギンスが、いまだデトロイト在住であると聞いてびっくり。実のところ、“モーター・タウン”といえばR&B以降のブツの印象が大きく、ぼくは同地とジャズを結びつけて考えたことはあまりなかった。アンプ・フィドラー(2004年9月25日、2005年7月30日、2012年12月9日、2016年11月29日、2017年2月9日、2018年12月11日)のように強いデトロイト愛を表明する逸材もいるしなあ。ときに、フィドラーがジャズ・ピアノ・アルバムを作るとしたら、今晩の二人と組むのはありかもともふと思った。
▶︎過去の、アンプ・フィドラー
http://43142.diarynote.jp/200409280745560000/
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/201212140959573710/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161129
https://43142.diarynote.jp/201702100924466798/
https://43142.diarynote.jp/201812121252088734/ インタヴューも
エリック・ベネイ。アリシア・オラトゥージャ
2019年2月15日 音楽 南青山・ブルーノート東京。しっとり、しなやか。そして、水面下ではねっとり。安定の、R&Bショウを堪能。エリック・ベネイ(1999年7月11 日、2005年9月29日、2009年12月21日、2011年9月21日、2014年5月13日、2017年2月17日)にプラスして、キーボード(と一部で、リード・ヴォーカルも)のジョナサン・リッチモンド(2005年3月22日)、鍵盤ベースとエレクトリック・ベースのアフトン・ジョンソン、ドラムのジョン “スティックス” マクヴィッカー(プリセット音との併合演奏がお上手でした)という伴奏陣。女性コ—ラスを同期でかますという設定はこれまで通りながら、鍵盤とベースのご両人がコーラスをより取り、質量感をましたか。渾身の(?)プリンス曲カヴァーが2年前と同じ「ハウ・カム・ユー・ドント・コール・ミー・エニモア?」というのは気に入らないが、やはり聞き物であったよな。
観客からの歓声、嬌声に触れると、しっかりと熱心なファンを持っているナと痛感。終盤の男性と女性に分けて掛け合いさせる様は、大げさに言えば千両役者。彼ブルーノート東京のTシャツを着ながら歌っていて、ブルーノート愛をもあっけらかんと表出していた? いっそのこと、女性コーラスなんかも連れて来てここでライヴ盤作っちゃえば。なんてことも、充実したショウに接しながら思った。
▶過去の、エリック・ベネイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm
http://43142.diarynote.jp/200510030023510000/
http://43142.diarynote.jp/201001051626133581/
http://43142.diarynote.jp/201109220748325210/
http://43142.diarynote.jp/201405151019271787/
https://43142.diarynote.jp/201702211431013289/
▶︎過去の、ジョナサン・リッチモンド
https://43142.diarynote.jp/200503240458070000/
その後は、丸の内・コットンクラブで、アフリカ系ジャズ歌手であるアリシア・オラトゥージャ(2016年3月27日)を見る。
ミズーリ州セントルイスの出身でクラシックのほうでマンハッタン音楽院を出て、ビリー・チャイルズ(2012年3月15日、2016年3月27日、2016年9月3日、2018年4月19日 )やドクター・ロニー・スミス(2015年7月2日、2018年7月28日)らのアルバムに客演している人。また、彼女はブルックリン・タバナクル・クワイアーの作品群にも名前が見られる。
と、書くと、とっても彫りが深く、圧倒的な喉力を持ちそうだが、そうではない。もちろん下手ではないが、声量もわりかし常識的な範疇にある。そして、そんなことを書きたくなる大きな理由は、受け手に正の所感を抱かせる態度、そのステージのマナーにある。気安くニコニコ、まっとうな人間性の裏返しのようなお客に対する向日葵のような物腰はアリ。MCにおいても適切に日本語の単語を差し込んでいて、それにも感心した。これだけ、パっと見の客に人当たりよく接することができるシンガーがどれほどいるというのか。
そんな彼女はグレゴリー・ポーター(2013年3月6日、2013年9月6日)をインディ時代から制作や編曲でずっと面倒を見ているカマル・ケニヤッタとドラマーのユリシス・オーウェンズJr. (2015年9月5日、2016年7月3日)がプロデュースしている新作『Intuition: Songs from the Minds of Women』( Resilience)をもうすぐ出す。それ、表題にあるようにトレイシー・チャップマンやジョニ・ミッチェルやシャーデー曲、そしてソウル・スタンだダードの「ピープル・メイク・ザ・ワールド・ゴー・ラウンド」やチリの有名曲「グラシアス・ア・ラ・ヴィーダ」など女性が書いた曲を取り上げた、それなりにコンテンポラリー傾向にあるアルバム。ショウはそこからの曲も歌われる。
そのキャリアを見るとNYで活動していそうと思わせるのに、来日サポート陣はすべて西海岸の奏者たちを擁する。ピアノ(トレイシー・チャップマンのブルース・コード進行曲だけオルガン音色のキーボードを弾く)のジョシュ・ネルソン(2006年3月22日、2008年3月13日、2012年7月4日、2015年7月7日)、現イエロージャケッツ(2009年3月23日、2014年1月15日)のエレクトリック・ベース奏者であるデイン・オルダーソン、ドラムのザヴィエル・ブレーカー(彼だけがアフリカ系)という面々の腕は確か。ジャズをベースに広がりを持たせる、というオラトゥージャの行き方を適切に助ける。そして、その総体は親しみやすくも、程よい高尚さも持つ米国の生(き)のヴォーカル表現に接しているのだという実感を感じさせよう。まだ、日本盤も出ていない人(30代前半?)だが、入りも良好。これは今後も事あるごとに来日する存在になるのではないかと思うことしきり。
▶︎過去の、アリシア・オラトゥージャ
https://43142.diarynote.jp/201603281027273371/
▶過去の、ビリー・チャイルズ
http://43142.diarynote.jp/201203161146266803/
http://43142.diarynote.jp/201603281027273371/
http://43142.diarynote.jp/201609201032322395/ 渡辺貞夫
https://43142.diarynote.jp/201804201245196118/
▶︎過去の、ドクター・ロニー・スミス
http://43142.diarynote.jp/201507030846173120/
http://43142.diarynote.jp/201807290828583298/
▶過去の、ジョシュ・ネルソン
http://43142.diarynote.jp/200603281332270000/
http://43142.diarynote.jp/200803141250260000/
http://43142.diarynote.jp/201207071327008624/
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
▶過去の、イエロージャケッツ
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
▶︎過去の、グレゴリー・ポーター
http://43142.diarynote.jp/201303070815313472/
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
▶︎過去の、ユリシス・オーエンズJr.
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
https://43142.diarynote.jp/201607100827363436/
<今日の、日和あり>
はからずも、アフリカン・アメリカンの豊かな積み重ねやそこに在するエンターテインメント感覚の発露に効率よく触れた一夜、という満足感を得たか。あ、オラトゥージャのアンコール曲は、MJの「ヒューマン・ネイチャー」でした。
観客からの歓声、嬌声に触れると、しっかりと熱心なファンを持っているナと痛感。終盤の男性と女性に分けて掛け合いさせる様は、大げさに言えば千両役者。彼ブルーノート東京のTシャツを着ながら歌っていて、ブルーノート愛をもあっけらかんと表出していた? いっそのこと、女性コーラスなんかも連れて来てここでライヴ盤作っちゃえば。なんてことも、充実したショウに接しながら思った。
▶過去の、エリック・ベネイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm
http://43142.diarynote.jp/200510030023510000/
http://43142.diarynote.jp/201001051626133581/
http://43142.diarynote.jp/201109220748325210/
http://43142.diarynote.jp/201405151019271787/
https://43142.diarynote.jp/201702211431013289/
▶︎過去の、ジョナサン・リッチモンド
https://43142.diarynote.jp/200503240458070000/
その後は、丸の内・コットンクラブで、アフリカ系ジャズ歌手であるアリシア・オラトゥージャ(2016年3月27日)を見る。
ミズーリ州セントルイスの出身でクラシックのほうでマンハッタン音楽院を出て、ビリー・チャイルズ(2012年3月15日、2016年3月27日、2016年9月3日、2018年4月19日 )やドクター・ロニー・スミス(2015年7月2日、2018年7月28日)らのアルバムに客演している人。また、彼女はブルックリン・タバナクル・クワイアーの作品群にも名前が見られる。
と、書くと、とっても彫りが深く、圧倒的な喉力を持ちそうだが、そうではない。もちろん下手ではないが、声量もわりかし常識的な範疇にある。そして、そんなことを書きたくなる大きな理由は、受け手に正の所感を抱かせる態度、そのステージのマナーにある。気安くニコニコ、まっとうな人間性の裏返しのようなお客に対する向日葵のような物腰はアリ。MCにおいても適切に日本語の単語を差し込んでいて、それにも感心した。これだけ、パっと見の客に人当たりよく接することができるシンガーがどれほどいるというのか。
そんな彼女はグレゴリー・ポーター(2013年3月6日、2013年9月6日)をインディ時代から制作や編曲でずっと面倒を見ているカマル・ケニヤッタとドラマーのユリシス・オーウェンズJr. (2015年9月5日、2016年7月3日)がプロデュースしている新作『Intuition: Songs from the Minds of Women』( Resilience)をもうすぐ出す。それ、表題にあるようにトレイシー・チャップマンやジョニ・ミッチェルやシャーデー曲、そしてソウル・スタンだダードの「ピープル・メイク・ザ・ワールド・ゴー・ラウンド」やチリの有名曲「グラシアス・ア・ラ・ヴィーダ」など女性が書いた曲を取り上げた、それなりにコンテンポラリー傾向にあるアルバム。ショウはそこからの曲も歌われる。
そのキャリアを見るとNYで活動していそうと思わせるのに、来日サポート陣はすべて西海岸の奏者たちを擁する。ピアノ(トレイシー・チャップマンのブルース・コード進行曲だけオルガン音色のキーボードを弾く)のジョシュ・ネルソン(2006年3月22日、2008年3月13日、2012年7月4日、2015年7月7日)、現イエロージャケッツ(2009年3月23日、2014年1月15日)のエレクトリック・ベース奏者であるデイン・オルダーソン、ドラムのザヴィエル・ブレーカー(彼だけがアフリカ系)という面々の腕は確か。ジャズをベースに広がりを持たせる、というオラトゥージャの行き方を適切に助ける。そして、その総体は親しみやすくも、程よい高尚さも持つ米国の生(き)のヴォーカル表現に接しているのだという実感を感じさせよう。まだ、日本盤も出ていない人(30代前半?)だが、入りも良好。これは今後も事あるごとに来日する存在になるのではないかと思うことしきり。
▶︎過去の、アリシア・オラトゥージャ
https://43142.diarynote.jp/201603281027273371/
▶過去の、ビリー・チャイルズ
http://43142.diarynote.jp/201203161146266803/
http://43142.diarynote.jp/201603281027273371/
http://43142.diarynote.jp/201609201032322395/ 渡辺貞夫
https://43142.diarynote.jp/201804201245196118/
▶︎過去の、ドクター・ロニー・スミス
http://43142.diarynote.jp/201507030846173120/
http://43142.diarynote.jp/201807290828583298/
▶過去の、ジョシュ・ネルソン
http://43142.diarynote.jp/200603281332270000/
http://43142.diarynote.jp/200803141250260000/
http://43142.diarynote.jp/201207071327008624/
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
▶過去の、イエロージャケッツ
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
▶︎過去の、グレゴリー・ポーター
http://43142.diarynote.jp/201303070815313472/
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
▶︎過去の、ユリシス・オーエンズJr.
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
https://43142.diarynote.jp/201607100827363436/
<今日の、日和あり>
はからずも、アフリカン・アメリカンの豊かな積み重ねやそこに在するエンターテインメント感覚の発露に効率よく触れた一夜、という満足感を得たか。あ、オラトゥージャのアンコール曲は、MJの「ヒューマン・ネイチャー」でした。
ツィンクアンドサイレントリッスン
2019年2月13日 音楽 ZINKandSILENTLISTEN という綴りの、ヨーロピアン・ユニットを馬車道・横濱エアジンで見る。Human Techno and Alternative Ambient という、副題付き。なるほど、そんな感じでした。
ドイツ人のピアニストのシュテファン・シュルツェとスイス人クラリネット奏者(ほんの一部バスクラリネットも吹いた)のクラウディオ・プンティンからなる 。と、書いてしまったら、この二人の味はまったく伝わらないか。というのも、二人ともいろいろとイフェクターやデヴァイスを介し、生音は用いていなかったから。持ち運び、およびセッティングは大変であったろうなー。シュルツェはピアノの弦と弦の間に割り箸をさし、それをゆらせて響き音をだしたりもしていた。でも、演奏後少し話したら、好きなピアニストはビル・エヴァンスとのこと。王道のジャズを愛でつつ、今のインプロヴィゼーション表現を求めるなら、こうなるという意思はくっきり。流れでいくつかの起承転結を持つ、1コード中心の演奏を二つ披露。二人はともに、ドイツの大学で教鞭もとっているよう。
<今日の、CD>
このユニットは2017年からはじまり、まだアルバムは出していないが、それぞれに自分のCDやレコードを持ち込んでいた。うち、シュテファン・シュルツェの『System tribe』(WhyOlayJazz,2018 )はソロ演奏集。わりと淡々としたプリペアド・ピアノ演奏から装置を駆使したインダストリアル調までいろいろ。加工しないピアノのコードをゆったりパルス調で綴る13分弱のクローザー「フェイド」がどってことないが渋い。
ドイツ人のピアニストのシュテファン・シュルツェとスイス人クラリネット奏者(ほんの一部バスクラリネットも吹いた)のクラウディオ・プンティンからなる 。と、書いてしまったら、この二人の味はまったく伝わらないか。というのも、二人ともいろいろとイフェクターやデヴァイスを介し、生音は用いていなかったから。持ち運び、およびセッティングは大変であったろうなー。シュルツェはピアノの弦と弦の間に割り箸をさし、それをゆらせて響き音をだしたりもしていた。でも、演奏後少し話したら、好きなピアニストはビル・エヴァンスとのこと。王道のジャズを愛でつつ、今のインプロヴィゼーション表現を求めるなら、こうなるという意思はくっきり。流れでいくつかの起承転結を持つ、1コード中心の演奏を二つ披露。二人はともに、ドイツの大学で教鞭もとっているよう。
<今日の、CD>
このユニットは2017年からはじまり、まだアルバムは出していないが、それぞれに自分のCDやレコードを持ち込んでいた。うち、シュテファン・シュルツェの『System tribe』(WhyOlayJazz,2018 )はソロ演奏集。わりと淡々としたプリペアド・ピアノ演奏から装置を駆使したインダストリアル調までいろいろ。加工しないピアノのコードをゆったりパルス調で綴る13分弱のクローザー「フェイド」がどってことないが渋い。
今年で30周年、J-ウェイヴの人気番組名を掲げた毎年2月11日に持たれるイヴェント、渋谷・クラブクアトロ。会場入りし、うわ今年は混んでいるなーと思ったら、歴代3位のいりなのだとか。ここに来ての盛況は、ブラジル音楽人気がうわ向いていることを示すものか。
最初にパフォーマンスしたのは、歌のLica、ギターとヴォーカルの小池龍平(2011年10月8日、2016年7月16日)、フレットレスの電気ベースとコーラスの織原良次(2016年7月16日)からなるボファーナ。ゆったり、しっとり。無理のないブラジル曲カヴァーを中心に、揺れる洗練を具現する。
▶︎過去の、小池龍平
http://43142.diarynote.jp/201110091300039780/
https://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
▶︎過去の、織原良次
https://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
2番目は、サンバ・ヘギをやる女性チームのバンダ・ジラソウ(2015年2月11日、2017年2月11日、2018年2月11)。打楽器隊に歌やダンサーたちが絡み、華ある場を作り出す。何人かはチリチリした派手な髪型をしていて、それだとOLはNGなはずで普段は何をしているのかなあと少し思いは飛ぶ。最後はステージを降りて、フロアの真ん中で演奏する。その間に、ステージ上では次の大所帯バンドの楽器セッティングを始めていて、うまく構成してあるなと思った。
▶過去の、Banda Girassol
http://43142.diarynote.jp/?day=20150211
http://43142.diarynote.jp/201702120725278375/
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
次の出演者は、オルケストラ・ムラータ。サンバマシーンズ(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年6月15日、2015年7月12日)改め、カルナバケーション(2016年2月11日、2016年5月22日、2018年6月17日)を率いる村田匠(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年5月3日、2014年6月15日、2016年2月11日、2016年5月22日、2016年12月1日、2017年2月11日、2018年2月11日、2018年6月17日)のスペシャル・バンドで、全11人。伊藤彬彦(dr)、梅田誠志(ba、ch)、スガメス ジャポン(kyd、per) 、仲啓志(cavaco、vo)、淡路泰平(tp、flh)、原田彩香(tb)、林遼佑(sax、fl)、宮地良平(per)、岡部量平(per)、工藤めぐみ(dancer、vo) という面々。発想は、カシン、ドメニコ、モレーノらのオルケストラ・インペリアルか。演目はどれも村田の日本語オリジナルで約半数は新曲であったよう。洒落で有名曲「 Mulata Bossa Nova」をカヴァーするかとも思ったが、それもなかったよう。サンバマシーンズの名曲「憧れのブラジル航路」のリフレインを一緒にがなれて楽しかった。
▶過去の、サンバマシーンズ/カルナバケーション関連
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160211
http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/
https://43142.diarynote.jp/201806181751451387/
オルケストラ・ムラータの途中まで見て、移動。南青山・ブルーノート東京で、LAのアフリカ系女性歌手であるジョージア・アン・マルドロウのショウを見る。
1983年生まれで、2006年にデビュー作をストーン・スロウから出して以降、プロジェクト作も含めれば発表したアルバムの数は15枚ほど。そして、最新作はブレインフィーダーから。たいそうなキャリアを持つ人ながら、ぼくがちゃんと彼女に着目したのはその新作『オーヴァーロード』からだったが、昔から今様な感覚を持つ、電気音をうまく介した流動性あるアフロ色濃厚表現をやっている人だよなあ。
キーボード奏者、6弦電気ベーシスト、ドラマーからなるザ・ライチャスなるバンドととものパフォーマンス。そのアルバムのノリだと、DJやプリセット音を使った方が決まりそうだが、隙間も持つバンド音のみでアフロ・ヘアの彼女はライヴを進める。ほんの少し、コンガも叩く。だが、そのほうが彼女のいい意味のふてぶてしさ、毅然としたノリは伝わったとは言えそう。アルバムと違い、ヴォーカルもイフェクターはあまり使っていなかったんじないか。女傑感、ぶりぶり。そんな彼女に触れながら、アンジー・ストーン(2005年3月22日、2007年7月18日)のことを少し思い出す。また1曲では共同アルバムも出している旦那のダッドリー・パーキンス / a.k.a.デクレイムがラップで入った。
▶︎過去の、アンジー・ストーン
https://43142.diarynote.jp/200503240458070000/
https://43142.diarynote.jp/200707232251010000/
<今日の、告知>
オーストラリア出身の在独の男女デュオ、ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ(2018年9月29日)の来月下旬の再来日が決まった。最高にハート・ウォームで、笑顔のお二人……。
20.03. Kyoto MOJO
21.03. Osaka ORT LOUNGE
22.03. Nagano The Venue
23.03. Ibaraki Tsukuba Park Diner
26.03. Kanagawa Yokohama FAD
27.03. Tokyo Shinjuku ACB
二人のHP。
http://www.timmcmillanrachelsnow.com
▶︎過去の、ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ
https://43142.diarynote.jp/201809300634456583/
最初にパフォーマンスしたのは、歌のLica、ギターとヴォーカルの小池龍平(2011年10月8日、2016年7月16日)、フレットレスの電気ベースとコーラスの織原良次(2016年7月16日)からなるボファーナ。ゆったり、しっとり。無理のないブラジル曲カヴァーを中心に、揺れる洗練を具現する。
▶︎過去の、小池龍平
http://43142.diarynote.jp/201110091300039780/
https://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
▶︎過去の、織原良次
https://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
2番目は、サンバ・ヘギをやる女性チームのバンダ・ジラソウ(2015年2月11日、2017年2月11日、2018年2月11)。打楽器隊に歌やダンサーたちが絡み、華ある場を作り出す。何人かはチリチリした派手な髪型をしていて、それだとOLはNGなはずで普段は何をしているのかなあと少し思いは飛ぶ。最後はステージを降りて、フロアの真ん中で演奏する。その間に、ステージ上では次の大所帯バンドの楽器セッティングを始めていて、うまく構成してあるなと思った。
▶過去の、Banda Girassol
http://43142.diarynote.jp/?day=20150211
http://43142.diarynote.jp/201702120725278375/
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
次の出演者は、オルケストラ・ムラータ。サンバマシーンズ(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年6月15日、2015年7月12日)改め、カルナバケーション(2016年2月11日、2016年5月22日、2018年6月17日)を率いる村田匠(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年5月3日、2014年6月15日、2016年2月11日、2016年5月22日、2016年12月1日、2017年2月11日、2018年2月11日、2018年6月17日)のスペシャル・バンドで、全11人。伊藤彬彦(dr)、梅田誠志(ba、ch)、スガメス ジャポン(kyd、per) 、仲啓志(cavaco、vo)、淡路泰平(tp、flh)、原田彩香(tb)、林遼佑(sax、fl)、宮地良平(per)、岡部量平(per)、工藤めぐみ(dancer、vo) という面々。発想は、カシン、ドメニコ、モレーノらのオルケストラ・インペリアルか。演目はどれも村田の日本語オリジナルで約半数は新曲であったよう。洒落で有名曲「 Mulata Bossa Nova」をカヴァーするかとも思ったが、それもなかったよう。サンバマシーンズの名曲「憧れのブラジル航路」のリフレインを一緒にがなれて楽しかった。
▶過去の、サンバマシーンズ/カルナバケーション関連
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160211
http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/
https://43142.diarynote.jp/201806181751451387/
オルケストラ・ムラータの途中まで見て、移動。南青山・ブルーノート東京で、LAのアフリカ系女性歌手であるジョージア・アン・マルドロウのショウを見る。
1983年生まれで、2006年にデビュー作をストーン・スロウから出して以降、プロジェクト作も含めれば発表したアルバムの数は15枚ほど。そして、最新作はブレインフィーダーから。たいそうなキャリアを持つ人ながら、ぼくがちゃんと彼女に着目したのはその新作『オーヴァーロード』からだったが、昔から今様な感覚を持つ、電気音をうまく介した流動性あるアフロ色濃厚表現をやっている人だよなあ。
キーボード奏者、6弦電気ベーシスト、ドラマーからなるザ・ライチャスなるバンドととものパフォーマンス。そのアルバムのノリだと、DJやプリセット音を使った方が決まりそうだが、隙間も持つバンド音のみでアフロ・ヘアの彼女はライヴを進める。ほんの少し、コンガも叩く。だが、そのほうが彼女のいい意味のふてぶてしさ、毅然としたノリは伝わったとは言えそう。アルバムと違い、ヴォーカルもイフェクターはあまり使っていなかったんじないか。女傑感、ぶりぶり。そんな彼女に触れながら、アンジー・ストーン(2005年3月22日、2007年7月18日)のことを少し思い出す。また1曲では共同アルバムも出している旦那のダッドリー・パーキンス / a.k.a.デクレイムがラップで入った。
▶︎過去の、アンジー・ストーン
https://43142.diarynote.jp/200503240458070000/
https://43142.diarynote.jp/200707232251010000/
<今日の、告知>
オーストラリア出身の在独の男女デュオ、ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ(2018年9月29日)の来月下旬の再来日が決まった。最高にハート・ウォームで、笑顔のお二人……。
20.03. Kyoto MOJO
21.03. Osaka ORT LOUNGE
22.03. Nagano The Venue
23.03. Ibaraki Tsukuba Park Diner
26.03. Kanagawa Yokohama FAD
27.03. Tokyo Shinjuku ACB
二人のHP。
http://www.timmcmillanrachelsnow.com
▶︎過去の、ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ
https://43142.diarynote.jp/201809300634456583/
ダニー・マッキャスリン
2019年2月8日 音楽 好テナー・サックス奏者のダニー・マッキャスリン(2012年12月17日、2013年12月17日、2017年2月2日、2017年6月7日 )の今回の公演は、新作『ブロウ!』(モテマ)に依るもの。それは、デイヴィッド・ボウイの『★』のレコーディングに彼が大々的に参加したという事実を屈託なく介そうとしたような、ヴォーカル曲で固めた内容。でも、エフェクターを通した歌の質感が好みでなかったことや、理屈っぽい曲調とか、ジャズであることとポップ・ミュージックであることの折り合いの不味さをぼくは感じてしまい、そんなに好きなアルバムじゃない。その前作『ビヨンド・ナウ』(モテマ、2016年)もボウイ曲カヴァー2つを含む3曲歌入りでロッキッシュなデコボコを抱える作品であったが、ぼくはそっちのほうが好きだった。
南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。同行者は、歌とギターのジェフ・テイラー、キーボード/ピアノのジェイソン・リンドナー(2009年5月15日、2017年2月2日)、なんと約半数の曲においてピック弾きしていた電気ベースのティム・ルフェーヴル(2010年2月19日、2014年2月11日、2016年4月1日、2017年2月2日)、ドラムのザック・ダンジガー(2016年10月29日)。ときにはギターを持たずシンガーに専念したジェフ・テイラーは複数のシンガーが参加していた『ブロウ』には参加していなかったが、『ビヨンド・ナウ』で1曲歌っていた。
わりとヴォーカルの質感は素直で、コーラス部ではマッキャスリンも一生懸命マイクに向かう。腕に覚えある面々の演奏のもと繰り広げられる現代ジャズ・ロック(←かなり、乱暴な言い方)は生だと違和感なし、アルバムよりずっとよろしい。開放感もあり。前回と同じ感想になってしまうが、ジェイソン・リンドナーの“電波”なキーボード演奏は好み。ルックスはナッシングだが、ジェイソン♡。一昨日のケヴィン・ユーバンクス(2019年2月6日)もそうだが、ジャズの心得をきっちり持つ人、ちゃんとジャズをやりたい人は基本ライヴ盤で攻めた方がいいんじゃないかという思いが少し頭をかすめる。ジェフ・パーカー(1999年6月6日、2000年10月15日、2001年11月7日、2004年1月20日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日、2017年5月13日、2017年5月15日、2017年8月15日)やマカヤ・マクレイヴン(2017年12月12日、2018年7月10日)のようにポスト・プロダクションを介して現代ジャズ性を創出する方向以外は……。
お約束のボウイ曲カヴァーは、この晩は「ラザルス」。ショウの最後のほう、5分ほどマッキャスリンは無伴奏のソロを吹き、その実力の様を率直に出す。バンドのみんなはニコニコ、仲よさそう。それも、聴後感の良さを高めた。
▶︎過去の、ダニー・マッキャスリン
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
http://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
▶過去の。ジェイソン・リンドナー
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
https://43142.diarynote.jp/201702081152242280
▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
http://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
https://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
▶︎過去の、ザック・ダンジガー
https://43142.diarynote.jp/201610311234024646/
▶︎過去の、ケヴィン・ユーバンクス
https://43142.diarynote.jp/201902071836593799/
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
http://43142.diarynote.jp/201705161314529397/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201708161337599841/ ザ・ニュー・ブリード
▶︎過去の、マカヤ・マクレイヴン
http://43142.diarynote.jp/201712131709468312/
https://43142.diarynote.jp/201807120959045053/
<今日は、レコード達成>
マッキャスリンはMCのとき、嬉しそうにカンニング・ペイパーを出し、それを見ながらしゃべり出す。そういう場合、けっこう日本語を並べると思うじゃないですか? が、彼が言ったのは「日本に来れて嬉しい」とか「日本の人はあたたかい」といった短いセンテンス一言だけ。ぼくがこれまで接してきた様々なライヴ中、メモを見ながら発したミュージシャンの日本語の最短記録なり。
南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。同行者は、歌とギターのジェフ・テイラー、キーボード/ピアノのジェイソン・リンドナー(2009年5月15日、2017年2月2日)、なんと約半数の曲においてピック弾きしていた電気ベースのティム・ルフェーヴル(2010年2月19日、2014年2月11日、2016年4月1日、2017年2月2日)、ドラムのザック・ダンジガー(2016年10月29日)。ときにはギターを持たずシンガーに専念したジェフ・テイラーは複数のシンガーが参加していた『ブロウ』には参加していなかったが、『ビヨンド・ナウ』で1曲歌っていた。
わりとヴォーカルの質感は素直で、コーラス部ではマッキャスリンも一生懸命マイクに向かう。腕に覚えある面々の演奏のもと繰り広げられる現代ジャズ・ロック(←かなり、乱暴な言い方)は生だと違和感なし、アルバムよりずっとよろしい。開放感もあり。前回と同じ感想になってしまうが、ジェイソン・リンドナーの“電波”なキーボード演奏は好み。ルックスはナッシングだが、ジェイソン♡。一昨日のケヴィン・ユーバンクス(2019年2月6日)もそうだが、ジャズの心得をきっちり持つ人、ちゃんとジャズをやりたい人は基本ライヴ盤で攻めた方がいいんじゃないかという思いが少し頭をかすめる。ジェフ・パーカー(1999年6月6日、2000年10月15日、2001年11月7日、2004年1月20日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日、2017年5月13日、2017年5月15日、2017年8月15日)やマカヤ・マクレイヴン(2017年12月12日、2018年7月10日)のようにポスト・プロダクションを介して現代ジャズ性を創出する方向以外は……。
お約束のボウイ曲カヴァーは、この晩は「ラザルス」。ショウの最後のほう、5分ほどマッキャスリンは無伴奏のソロを吹き、その実力の様を率直に出す。バンドのみんなはニコニコ、仲よさそう。それも、聴後感の良さを高めた。
▶︎過去の、ダニー・マッキャスリン
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
http://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
▶過去の。ジェイソン・リンドナー
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
https://43142.diarynote.jp/201702081152242280
▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
http://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
https://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
▶︎過去の、ザック・ダンジガー
https://43142.diarynote.jp/201610311234024646/
▶︎過去の、ケヴィン・ユーバンクス
https://43142.diarynote.jp/201902071836593799/
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
http://43142.diarynote.jp/201705161314529397/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201708161337599841/ ザ・ニュー・ブリード
▶︎過去の、マカヤ・マクレイヴン
http://43142.diarynote.jp/201712131709468312/
https://43142.diarynote.jp/201807120959045053/
<今日は、レコード達成>
マッキャスリンはMCのとき、嬉しそうにカンニング・ペイパーを出し、それを見ながらしゃべり出す。そういう場合、けっこう日本語を並べると思うじゃないですか? が、彼が言ったのは「日本に来れて嬉しい」とか「日本の人はあたたかい」といった短いセンテンス一言だけ。ぼくがこれまで接してきた様々なライヴ中、メモを見ながら発したミュージシャンの日本語の最短記録なり。
ファンク・オン・ダ・テーブル
2019年2月7日 音楽 ギターの山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日、2016年1月15日、2018年2月13日)、山岸とニューオーリンズでパパ・グロウズ・ファンクを一緒にやっていたキーボードと歌のジョン・グロウ(2004年3月30日、2007年2月5日、2009年7月27日、2018年2月13日)、ベースのKen Ken(2015年5月24日、2018年2月13日)、女性ドラマーのニッキ・グラスピー(2006年9月4日、2012年7月30日、2015年7月27日、2018年2月13日)の4人組。昨年2月に続く、来日公演だ。昨年の6月にはニューオーリンズのティピティナズで公演もやっていて、それはライヴ・アルバムになった。
恵比寿・リキッドルーム。昨年の渋谷・クラブクアトロ公演(2018年2月13日)が常軌を逸した混み方だったが、今回はハコも大きくなり少しは楽に見れるかと思ったら、やっぱり混んでいた(笑)。
野生の、嵐吹きまくる、大ファンク。もう、嘘偽りなし、正真正銘のライヴ・バンド。とはいえ、4人の結びつきが強固になったためか、ジャム風ななあなあさは頭のほうは出さずにきっちりばしっとことに当たる。イエイ。早く、スタジオ録音作をだしてくれないかー。面々、それぞれにキャラあり。山岸の演奏は相変わらず、クォーテーションが豊富。たとえば、ザ・ビートルズの「カム・トゥゲサー」(ヴードゥ・ヴァージョン)の際に、彼はソロのパートでザ・ビートルズの「エレノア・リグビー」のメロディを出すなど……。とか様々なところで、本当に彼は音楽知識に長けていると思わずにはいられず。ただ今ニューオーリンズから来日中の洗濯板奏者のウォッシュボード・チャズ(2014年4月8日)も途中で入った。
アンコールの際、最初に山岸だけが出てきて一人で訥々と演奏。それ、ビル・フリゼール(2000年7月21日、2006年5月14日、2009年5月8日、2011年1月30日、2017年1月12日、2017年1月13日、2017年6月19日)が素朴な曲をソウルフルに爪弾いている感じもあった? June版アメリカーナ・ギター表現? この晩なにげに寒くなく、会場をでたあとコートを手に街を歩いた。
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶過去の、ジョン“パパ”グロウ
http://43142.diarynote.jp/200403300522210000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200908071452433928/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶︎過去の、Ken Ken
http://43142.diarynote.jp/201505260835591800/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶︎過去の、ニッキ・グラスピー
http://43142.diarynote.jp/200609070212050000/
http://43142.diarynote.jp/201208091321435870/
http://43142.diarynote.jp/201508050852067247/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶︎過去の、ウォッシュボード・チャズ
https://43142.diarynote.jp/201404091130519288/
▶過去の、ビル・フリゼール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200605160543260000/
http://43142.diarynote.jp/200905101005501321/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
https://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
<今日の、傑物>
1953年三重県伊勢市の生まれの山岸潤史は、京都の同志社大学の音楽サークル内で組まれたウェスト・ロード・ブルース・バンドに入り、知名度を得た。以下は、あまり語られることのない、彼の初期物語りなり。
洋楽にあふれた家庭に一人っ子として育ち(母親は教師であったという)、小学校6年生の頭にお小遣いやお年玉をためお金で8050円のテスコ製のエレクトリック・ギターを購入。すると、なぜかすぐに弾けてしまい、ラジオから流れてくる洋楽に合わせてギターを弾く毎日を過ごした。早熟。最初のバンドも、小学校在学中に組んだ。以降、音楽全般を愛好する図抜けたギター小僧の生活を送ることとなる。
だが、その一方で彼は運動神経が良く、短距離、マラソン、幅跳びなど陸上競技に際立った才を示した。そして、高校はそちらの特待生で松坂市にある三重高校に入学。1年生のときは“陸上>音楽”という生活を送っていたが、2年に入るとまたバンドを組むようになり、ライト・ミュージック・コンテスト(ヤマハ主催の、全国規模のバンド・コンテスト。1967年から71年にかけて開かれた)で三重県3位に入賞。3年生になると大好きだったレッド・ツェッペリンのコピー・バンドを組んでおり、ひょんなことから内田裕也の知遇を得て、彼がプロデュースした麻生レミ(当時の、No.1ロック・シンガー)の大阪サンケイホールで開かれたコンサートに、一番最初の前座として出演もしている。
高校卒業後、彼は短距離選手としての推薦で駒澤大学に入学した。だが、体育会は無理と1日であっさりやめてしまう。そして、親の要望もあり、そのまま東京で予備校に通う生活を送った。だが、夏休みに実家に帰った際にウェスト・ロード・ブルース・バンドがギターを探していると電話があって、京都に行き、1時間のジャム・セッションを経て加入。その最初のステージは、B.B.キングの来日公演の前座だった。その後、ソー・バッド・レヴューを経て、1978年に京都から東京に拠点を移す。そして、数々の渡米を経て、これぞ自分が住む処とニューオーリンズに引っ越したのは1995年だった。ありゃ、なんか話が面白すぎて、日本人のバイオ書いている気がしねえ……。
恵比寿・リキッドルーム。昨年の渋谷・クラブクアトロ公演(2018年2月13日)が常軌を逸した混み方だったが、今回はハコも大きくなり少しは楽に見れるかと思ったら、やっぱり混んでいた(笑)。
野生の、嵐吹きまくる、大ファンク。もう、嘘偽りなし、正真正銘のライヴ・バンド。とはいえ、4人の結びつきが強固になったためか、ジャム風ななあなあさは頭のほうは出さずにきっちりばしっとことに当たる。イエイ。早く、スタジオ録音作をだしてくれないかー。面々、それぞれにキャラあり。山岸の演奏は相変わらず、クォーテーションが豊富。たとえば、ザ・ビートルズの「カム・トゥゲサー」(ヴードゥ・ヴァージョン)の際に、彼はソロのパートでザ・ビートルズの「エレノア・リグビー」のメロディを出すなど……。とか様々なところで、本当に彼は音楽知識に長けていると思わずにはいられず。ただ今ニューオーリンズから来日中の洗濯板奏者のウォッシュボード・チャズ(2014年4月8日)も途中で入った。
アンコールの際、最初に山岸だけが出てきて一人で訥々と演奏。それ、ビル・フリゼール(2000年7月21日、2006年5月14日、2009年5月8日、2011年1月30日、2017年1月12日、2017年1月13日、2017年6月19日)が素朴な曲をソウルフルに爪弾いている感じもあった? June版アメリカーナ・ギター表現? この晩なにげに寒くなく、会場をでたあとコートを手に街を歩いた。
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶過去の、ジョン“パパ”グロウ
http://43142.diarynote.jp/200403300522210000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200908071452433928/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶︎過去の、Ken Ken
http://43142.diarynote.jp/201505260835591800/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶︎過去の、ニッキ・グラスピー
http://43142.diarynote.jp/200609070212050000/
http://43142.diarynote.jp/201208091321435870/
http://43142.diarynote.jp/201508050852067247/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶︎過去の、ウォッシュボード・チャズ
https://43142.diarynote.jp/201404091130519288/
▶過去の、ビル・フリゼール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200605160543260000/
http://43142.diarynote.jp/200905101005501321/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
https://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
<今日の、傑物>
1953年三重県伊勢市の生まれの山岸潤史は、京都の同志社大学の音楽サークル内で組まれたウェスト・ロード・ブルース・バンドに入り、知名度を得た。以下は、あまり語られることのない、彼の初期物語りなり。
洋楽にあふれた家庭に一人っ子として育ち(母親は教師であったという)、小学校6年生の頭にお小遣いやお年玉をためお金で8050円のテスコ製のエレクトリック・ギターを購入。すると、なぜかすぐに弾けてしまい、ラジオから流れてくる洋楽に合わせてギターを弾く毎日を過ごした。早熟。最初のバンドも、小学校在学中に組んだ。以降、音楽全般を愛好する図抜けたギター小僧の生活を送ることとなる。
だが、その一方で彼は運動神経が良く、短距離、マラソン、幅跳びなど陸上競技に際立った才を示した。そして、高校はそちらの特待生で松坂市にある三重高校に入学。1年生のときは“陸上>音楽”という生活を送っていたが、2年に入るとまたバンドを組むようになり、ライト・ミュージック・コンテスト(ヤマハ主催の、全国規模のバンド・コンテスト。1967年から71年にかけて開かれた)で三重県3位に入賞。3年生になると大好きだったレッド・ツェッペリンのコピー・バンドを組んでおり、ひょんなことから内田裕也の知遇を得て、彼がプロデュースした麻生レミ(当時の、No.1ロック・シンガー)の大阪サンケイホールで開かれたコンサートに、一番最初の前座として出演もしている。
高校卒業後、彼は短距離選手としての推薦で駒澤大学に入学した。だが、体育会は無理と1日であっさりやめてしまう。そして、親の要望もあり、そのまま東京で予備校に通う生活を送った。だが、夏休みに実家に帰った際にウェスト・ロード・ブルース・バンドがギターを探していると電話があって、京都に行き、1時間のジャム・セッションを経て加入。その最初のステージは、B.B.キングの来日公演の前座だった。その後、ソー・バッド・レヴューを経て、1978年に京都から東京に拠点を移す。そして、数々の渡米を経て、これぞ自分が住む処とニューオーリンズに引っ越したのは1995年だった。ありゃ、なんか話が面白すぎて、日本人のバイオ書いている気がしねえ……。
挾間美帆 m_unit 。ケヴィン・ユーバンクス・グループ
2019年2月6日 音楽 作編曲家の挾間美帆(2014年7月10日、2015年10月15日、2016年10月28日、2017年9月3日 )のラージ・アンサンブルの、昨年出た3作目をフォロウする公演。南青山・ブルーノート東京。
指揮をする挾間が率いるのは、13人。アルト・サックスの土井徳浩、テナー・サックスの庵原良司、バリトン・サックスの竹村直哉、トランペットの田中充、フレンチ・ホルンの林育宏、ヴァイオリンの金子飛鳥と地行美穂、ヴィオラの吉田篤貴、ヴァイブラフォンと鳴り物の香取良彦、ピアノの佐藤浩一、ダブル・ベースのサム・アニング、ドラムのジェイク・ゴールドバスという面々が、彼女に向き合う。
やっぱり弦音担当者が入っているのは強い、と再確認。フレンチ・ホルンはギル・エヴァンスなんかも入れていたこちょがあったはずだが、自分で曲を作り、編曲をするなら、独自の楽器編成でやろうとするのは当然とも感じてしまう。まあ、5、4、4という管編成にリズム・セクションというジャズのビッグ・バンドの決まったフォームのなかでいかに個性を出すかにあたるという考えも分かわからなくもない(でも、定型編成が受け継がれている最大の理由は、その編成用に書かれたスコアを使い回しするからであると思う)が、そんなマゾ的な音楽追及の仕方よりも、最初からピースを見つめ直してフレッシュな音楽を作ろうとする方が、のびのびとしていていいよなあと、m_unitの演奏を聞きながら思った。
ジョン・ウィリアムスの1984年ロス五輪のファンファーレ曲の改変の仕方にはおお。パット・メセニーの「ファースト・サークル」を思い出させるような凝った手拍子ではじまる曲もありました。
▶過去の、挾間美帆
http://43142.diarynote.jp/201407111305232157/
http://43142.diarynote.jp/201510181000334516/
http://43142.diarynote.jp/201610311054183284/
https://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
そして、丸の内・コットンクラブに行って、経験豊かな在NYのジャズ・ギタリストを見る。さあ、行きます。捨て身の大絶賛文章、1500字を!
1982年にエレクトラ・ミュージシャンからデビュー作を出し、その後の1980年代はGRP、1990年代はブルーノートから、さらに2010年代以降はマック・アヴェニュー発でいろいろアルバムを出している、このギタリストを見るのはもしかして初めてか? 1957年、フィラデルフィア生まれ。おじさんが著名ピアニストのレイ・ブライアント、弟のロビン(トロンボーン)をはじめ従兄弟たちも違う楽器のミュージシャンで、1980年代はよくユーバンクス姓の人が彼のアルバムのパーソネルに同居していた。
晩年のアート・ブレイキーのバンドで吹くとともにサニーサイドからいろいろリーダー作を出しているソプラノとテナー・サックスのビル・ピアース、アリゾナ州出身LA在住のべース奏者でリッキー・リー・ジョーンズやライ・クーダーのアルバムに名前が見られるルネ・カマーチョ(実はメキシカン・トラッド調大人数バンドのリーダーらしい)、ユーバンクスのGRP 第一作からの付き合いであるドラムのマーヴィン“スミッティ”スミス( 2014年8月11日)という陣容。それ、ユーバンクスの近作群に共通する中心メンバーですね。
ユーバンクスは小さなボディのエレクトリック・ギターを、カマーチョは電気のアップライト・ベースを持つ。その見てくれにちょいちゃらいなと思わせられなくもなかったが、演奏が始まってすぐにびっくり、口あんぐり、どっひゃー。GRP時代はフュージョンぽいものもあったと記憶するし、そんなにちゃんと彼の作品を追って来たわけではないが、アルバムと違うことやっている。1曲目は25分近くの尺を持っていたが、乱暴に言ってしまえばジョン・コルトレーン流儀を少し思い出させる波のようなリズムに乗って、ユーバンクスとピアース(このときはソプラノを吹いた)が思うまま音を個性的に重ね合っていくと説明できるか。おおおお、わが道を行く、リアル・ジャズという感想しか生まれてこないじゃないか。
ソロだけじゃなくリズム・ギターやバッキングのオブリガードを入れるのでユーバンクスはほぼ弾きっぱなし。だが、様々な表情や感興を持つ音が途切れ目なしにずっと送り出されるといった感じでスリル満点。こんなに素晴らしいジャズ・ギタリストであるとは思いもよらなかった。しかも、彼はピックを使わず、指で自在に弾く。もうそのしなやかにしてストロングさも持つ、多様すぎる右手の使い方には目が点。まさに、マスター。ピッキング・ミュートによって変テコな音を出すロビー・ロバートソン/ザ・バンドのようにピックを使わなければ出しえないギター音もあるが、ここでのユーバンクスの説得ある変幻自在の指弾き演奏に触れていると、ピック弾きしかできないエレクトリック・ギタリストはもうアウトだと暴言も吐きたくなってしまう。
続く3曲も15分ぐらいの尺を持つもので、2曲目はスタンダードの「サマータイム」。根暗ゆえにぼくが一番きらいなガーシュイン・ナンバーだが今まで聞いたなかで一番このましい演奏と思えたか。ロッキッシュな感じで始まった3曲目はなんとジョン・コルトレーンの「レゾルーション」。かっきー。ところが途中のベース・ソロのところでカマーチョはとってもラテン的な演奏をはじめ、するとそれに乗っかりスミッティ・スミスはクラーヴェを内包するビートを叩き始め、という感じで自在に流れ……。あああ、面白くも、ジャズとしてまっとうすぎる。ユーバンクスの音はエフェクターを通した伸びる音色を採用し、またヴォリューム・ペダルも細かく使う。
とにかく、ケヴィン・ユーバンクスは今ナンバー1の現代ジャズ・ギター奏者。間違いなく、どんっ。そして、リーダーとしても滅茶優れる。それほど期待してなかったからかもしれぬが、ぼくはとんでもない感激を覚えまくった。この晩は4日公演の3日目。もう一度見たいが、都合が許さない。また、来てほしいっ!
▶︎過去の、マーヴィン“スミッティ”スミス
https://43142.diarynote.jp/201408130702069785/
<今日の、もろもろ>
ユーバンクスは2015年にスタンリー・ジョーダン(2008年8月6日)とのデュオ作『Duets』をマック・アヴェニューから出してもいる(そこで、ジョーダンは何気にピアノも弾いている)が、ブルーノート東京で会った事情通によると、もともとゲイだったジョーダンはそのころ性転換をし、完全に女性の格好をするようになったそう。
コットンクラブに入店する際、TOKUとすれ違うが、すごい演奏だよと一言。そして、帰る際には、桑原あいがちょこんとうれしそうに座っていて、少し話す。ユーバンクスのライヴがすごすぎるという話が同業者内で回っていたなら、幸いだが。
そして、ルンルンと流れた先のバーである知人と久しぶりに偶然会う。今都内3箇所で仏人現代美術家のソフィ・カルの展覧会が持たれており、そのオプションみたいなノリで、渋谷スクランブル交差点のビルに彼女の映像作品が深夜0時〜1時に映し出されると教えてもらう。そっかー。で、0時40分ごろ、件の場所に行ってみた。「 Voir la Mer 海を見る」(2011年)という映像作品で、海を見たことがないイスラエル人14人が海を初めて見たときの様々な様子をおさえたもの。それが、4つのビルのヴィジョンに映し出される。海の音もBGMとして流されていた。映像を撮っている人はいるが、時間も時間だし、見ている人はまばらでありました。9日まで流されるよう。
▶︎過去の、スタンリー・ジョーダン
https://43142.diarynote.jp/200808090220540000/
指揮をする挾間が率いるのは、13人。アルト・サックスの土井徳浩、テナー・サックスの庵原良司、バリトン・サックスの竹村直哉、トランペットの田中充、フレンチ・ホルンの林育宏、ヴァイオリンの金子飛鳥と地行美穂、ヴィオラの吉田篤貴、ヴァイブラフォンと鳴り物の香取良彦、ピアノの佐藤浩一、ダブル・ベースのサム・アニング、ドラムのジェイク・ゴールドバスという面々が、彼女に向き合う。
やっぱり弦音担当者が入っているのは強い、と再確認。フレンチ・ホルンはギル・エヴァンスなんかも入れていたこちょがあったはずだが、自分で曲を作り、編曲をするなら、独自の楽器編成でやろうとするのは当然とも感じてしまう。まあ、5、4、4という管編成にリズム・セクションというジャズのビッグ・バンドの決まったフォームのなかでいかに個性を出すかにあたるという考えも分かわからなくもない(でも、定型編成が受け継がれている最大の理由は、その編成用に書かれたスコアを使い回しするからであると思う)が、そんなマゾ的な音楽追及の仕方よりも、最初からピースを見つめ直してフレッシュな音楽を作ろうとする方が、のびのびとしていていいよなあと、m_unitの演奏を聞きながら思った。
ジョン・ウィリアムスの1984年ロス五輪のファンファーレ曲の改変の仕方にはおお。パット・メセニーの「ファースト・サークル」を思い出させるような凝った手拍子ではじまる曲もありました。
▶過去の、挾間美帆
http://43142.diarynote.jp/201407111305232157/
http://43142.diarynote.jp/201510181000334516/
http://43142.diarynote.jp/201610311054183284/
https://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
そして、丸の内・コットンクラブに行って、経験豊かな在NYのジャズ・ギタリストを見る。さあ、行きます。捨て身の大絶賛文章、1500字を!
1982年にエレクトラ・ミュージシャンからデビュー作を出し、その後の1980年代はGRP、1990年代はブルーノートから、さらに2010年代以降はマック・アヴェニュー発でいろいろアルバムを出している、このギタリストを見るのはもしかして初めてか? 1957年、フィラデルフィア生まれ。おじさんが著名ピアニストのレイ・ブライアント、弟のロビン(トロンボーン)をはじめ従兄弟たちも違う楽器のミュージシャンで、1980年代はよくユーバンクス姓の人が彼のアルバムのパーソネルに同居していた。
晩年のアート・ブレイキーのバンドで吹くとともにサニーサイドからいろいろリーダー作を出しているソプラノとテナー・サックスのビル・ピアース、アリゾナ州出身LA在住のべース奏者でリッキー・リー・ジョーンズやライ・クーダーのアルバムに名前が見られるルネ・カマーチョ(実はメキシカン・トラッド調大人数バンドのリーダーらしい)、ユーバンクスのGRP 第一作からの付き合いであるドラムのマーヴィン“スミッティ”スミス( 2014年8月11日)という陣容。それ、ユーバンクスの近作群に共通する中心メンバーですね。
ユーバンクスは小さなボディのエレクトリック・ギターを、カマーチョは電気のアップライト・ベースを持つ。その見てくれにちょいちゃらいなと思わせられなくもなかったが、演奏が始まってすぐにびっくり、口あんぐり、どっひゃー。GRP時代はフュージョンぽいものもあったと記憶するし、そんなにちゃんと彼の作品を追って来たわけではないが、アルバムと違うことやっている。1曲目は25分近くの尺を持っていたが、乱暴に言ってしまえばジョン・コルトレーン流儀を少し思い出させる波のようなリズムに乗って、ユーバンクスとピアース(このときはソプラノを吹いた)が思うまま音を個性的に重ね合っていくと説明できるか。おおおお、わが道を行く、リアル・ジャズという感想しか生まれてこないじゃないか。
ソロだけじゃなくリズム・ギターやバッキングのオブリガードを入れるのでユーバンクスはほぼ弾きっぱなし。だが、様々な表情や感興を持つ音が途切れ目なしにずっと送り出されるといった感じでスリル満点。こんなに素晴らしいジャズ・ギタリストであるとは思いもよらなかった。しかも、彼はピックを使わず、指で自在に弾く。もうそのしなやかにしてストロングさも持つ、多様すぎる右手の使い方には目が点。まさに、マスター。ピッキング・ミュートによって変テコな音を出すロビー・ロバートソン/ザ・バンドのようにピックを使わなければ出しえないギター音もあるが、ここでのユーバンクスの説得ある変幻自在の指弾き演奏に触れていると、ピック弾きしかできないエレクトリック・ギタリストはもうアウトだと暴言も吐きたくなってしまう。
続く3曲も15分ぐらいの尺を持つもので、2曲目はスタンダードの「サマータイム」。根暗ゆえにぼくが一番きらいなガーシュイン・ナンバーだが今まで聞いたなかで一番このましい演奏と思えたか。ロッキッシュな感じで始まった3曲目はなんとジョン・コルトレーンの「レゾルーション」。かっきー。ところが途中のベース・ソロのところでカマーチョはとってもラテン的な演奏をはじめ、するとそれに乗っかりスミッティ・スミスはクラーヴェを内包するビートを叩き始め、という感じで自在に流れ……。あああ、面白くも、ジャズとしてまっとうすぎる。ユーバンクスの音はエフェクターを通した伸びる音色を採用し、またヴォリューム・ペダルも細かく使う。
とにかく、ケヴィン・ユーバンクスは今ナンバー1の現代ジャズ・ギター奏者。間違いなく、どんっ。そして、リーダーとしても滅茶優れる。それほど期待してなかったからかもしれぬが、ぼくはとんでもない感激を覚えまくった。この晩は4日公演の3日目。もう一度見たいが、都合が許さない。また、来てほしいっ!
▶︎過去の、マーヴィン“スミッティ”スミス
https://43142.diarynote.jp/201408130702069785/
<今日の、もろもろ>
ユーバンクスは2015年にスタンリー・ジョーダン(2008年8月6日)とのデュオ作『Duets』をマック・アヴェニューから出してもいる(そこで、ジョーダンは何気にピアノも弾いている)が、ブルーノート東京で会った事情通によると、もともとゲイだったジョーダンはそのころ性転換をし、完全に女性の格好をするようになったそう。
コットンクラブに入店する際、TOKUとすれ違うが、すごい演奏だよと一言。そして、帰る際には、桑原あいがちょこんとうれしそうに座っていて、少し話す。ユーバンクスのライヴがすごすぎるという話が同業者内で回っていたなら、幸いだが。
そして、ルンルンと流れた先のバーである知人と久しぶりに偶然会う。今都内3箇所で仏人現代美術家のソフィ・カルの展覧会が持たれており、そのオプションみたいなノリで、渋谷スクランブル交差点のビルに彼女の映像作品が深夜0時〜1時に映し出されると教えてもらう。そっかー。で、0時40分ごろ、件の場所に行ってみた。「 Voir la Mer 海を見る」(2011年)という映像作品で、海を見たことがないイスラエル人14人が海を初めて見たときの様々な様子をおさえたもの。それが、4つのビルのヴィジョンに映し出される。海の音もBGMとして流されていた。映像を撮っている人はいるが、時間も時間だし、見ている人はまばらでありました。9日まで流されるよう。
▶︎過去の、スタンリー・ジョーダン
https://43142.diarynote.jp/200808090220540000/
ブランドン・コールマン
2019年2月2日 音楽 カマシ・ワシントン(2014年5月28日、2015年10月31日、2016年12月6日、2018年8月19日)のバンドのキーボード奏者として広く知られるようになったキーボード奏者のブランドン・コールマン(2015年10月31日、2016年12月6日、2018年8月19日)のグループ公演を見る。六本木・ビルボードライブ、ファースト・ショウ。
扇子状に5台のキーボードが彼を囲む(プラスして、ショルダー・キーボード)。クラヴィネットは置いてあっても、ハモンド・オルガンは置いていないのは面白い。好みなんだろうな。愛想よく客にはたらきかけつつ(体型もユーモラスと言えよう)、バンドを導き、ぺらぺらというかひらひらと言うか、そんな感じで指をおどらせ、ヴォーコーダーで肉声を加える。彼のファーストは完全にハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日、2016年9月3日、2018年9月1日)の『サンライツ』路線+ビリー・プレストン影響曲、2作目はP-ファンク(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日、2016年11月29日)やザップ(2010年2月11日、2011年4月24日、2013年1月18日、2015年8月13日)系ファンク傾向曲が入っていたが、実演の方が音楽性の幅を感じさせるか。聞けば、2作目はフライング・ロータス(2014年12月5日)がジャズ色よりもダンス傾向にある曲をマテリアルのなかから選んだらしい。終盤、大スタンダードの「ステラ・バイ・スターライト」を少しとっちらかり気味でソロで演奏する。彼、オスカー・ピーターソンやビル・エヴァンスも好きなんだよね。
サポート陣には、キーボード奏者が二人。カーネル・ハレル とジャエ・ディール。うち、一人は主にベース音を担当。そして、ドラムのロバート・ミラー。彼は、大阪のサカエ(潰れたものの再び興されるらしい)を叩いていた。さらに、白人女性ヴァイオリニストのイヴェット・ホルツヴァルトも加わる。また、途中のファンキーな曲とアンコールで、旧知のギタリストであるマサ小浜(2017年4月7日)が加わる。アンコールのときの彼の演奏は、ワー・ワー・ワトソン(2005年8月21日、2018年10月27日)だった。
▶︎過去の、カマシ・ワシントン
http://43142.diarynote.jp/?day=20140528
http://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
▶︎過去の、ブランダン・コールマン
https://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
https://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
https://43142.diarynote.jp/201808211635045064/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
▶過去の、ジョージ・クリントン/P・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
http://43142.diarynote.jp/201504131109395934/
http://43142.diarynote.jp/201612011925201175/
▶過去の、ザップ
http://43142.diarynote.jp/201002150514277396/
http://43142.diarynote.jp/201104270528378826/
http://43142.diarynote.jp/201301211143292478/
https://43142.diarynote.jp/201508140947547631/
▶︎過去の、フライング・ロータス
http://43142.diarynote.jp/201412151251045801/
▶︎過去の、マサ小浜
https://43142.diarynote.jp/201704130837359192/
▶︎過去の、ワー・ワー・ワトソン
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
https://43142.diarynote.jp/?day=20181027 訃報
<今日の、好漢>
実演前に、1982年生まれのコールマンにインタヴュー。ナイス・ガイでした。来日回数は最低でも、15回とか。最初はエンダビ(2005年11月25日、2010年8月22日)で、その後もR&Bシンガーのサポートでいろいろやってきているという。エンダビは彼の昨年出たセカンドとなるブレインフィーダー盤『レジスタンス』でも歌っていますね。カマシ・ワシントンのバンドに入るとき、オレのバンドに入りたいなら10年間続けてきたベイビーフェイス(2001年10月25日、2014年9月6日)んとこをやめろと言われて入ったそうで、きっとベイビーフェイスと来日したこともあったろう。喉をいため声が枯れていてかわいそう(ステージのMCのときはもっと枯れた声になっていた)で取材は早めに切り上げたが、いい話をさくさく出してくれて満足。CDジャーナル誌にそのうち出ます。
▶︎過去の、エンダビ
https://43142.diarynote.jp/200511281323490000/
https://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
▶過去の、ベイビーフェイス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
https://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
扇子状に5台のキーボードが彼を囲む(プラスして、ショルダー・キーボード)。クラヴィネットは置いてあっても、ハモンド・オルガンは置いていないのは面白い。好みなんだろうな。愛想よく客にはたらきかけつつ(体型もユーモラスと言えよう)、バンドを導き、ぺらぺらというかひらひらと言うか、そんな感じで指をおどらせ、ヴォーコーダーで肉声を加える。彼のファーストは完全にハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日、2016年9月3日、2018年9月1日)の『サンライツ』路線+ビリー・プレストン影響曲、2作目はP-ファンク(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日、2016年11月29日)やザップ(2010年2月11日、2011年4月24日、2013年1月18日、2015年8月13日)系ファンク傾向曲が入っていたが、実演の方が音楽性の幅を感じさせるか。聞けば、2作目はフライング・ロータス(2014年12月5日)がジャズ色よりもダンス傾向にある曲をマテリアルのなかから選んだらしい。終盤、大スタンダードの「ステラ・バイ・スターライト」を少しとっちらかり気味でソロで演奏する。彼、オスカー・ピーターソンやビル・エヴァンスも好きなんだよね。
サポート陣には、キーボード奏者が二人。カーネル・ハレル とジャエ・ディール。うち、一人は主にベース音を担当。そして、ドラムのロバート・ミラー。彼は、大阪のサカエ(潰れたものの再び興されるらしい)を叩いていた。さらに、白人女性ヴァイオリニストのイヴェット・ホルツヴァルトも加わる。また、途中のファンキーな曲とアンコールで、旧知のギタリストであるマサ小浜(2017年4月7日)が加わる。アンコールのときの彼の演奏は、ワー・ワー・ワトソン(2005年8月21日、2018年10月27日)だった。
▶︎過去の、カマシ・ワシントン
http://43142.diarynote.jp/?day=20140528
http://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
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▶︎過去の、ブランダン・コールマン
https://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
https://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
https://43142.diarynote.jp/201808211635045064/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
▶過去の、ジョージ・クリントン/P・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
http://43142.diarynote.jp/201504131109395934/
http://43142.diarynote.jp/201612011925201175/
▶過去の、ザップ
http://43142.diarynote.jp/201002150514277396/
http://43142.diarynote.jp/201104270528378826/
http://43142.diarynote.jp/201301211143292478/
https://43142.diarynote.jp/201508140947547631/
▶︎過去の、フライング・ロータス
http://43142.diarynote.jp/201412151251045801/
▶︎過去の、マサ小浜
https://43142.diarynote.jp/201704130837359192/
▶︎過去の、ワー・ワー・ワトソン
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
https://43142.diarynote.jp/?day=20181027 訃報
<今日の、好漢>
実演前に、1982年生まれのコールマンにインタヴュー。ナイス・ガイでした。来日回数は最低でも、15回とか。最初はエンダビ(2005年11月25日、2010年8月22日)で、その後もR&Bシンガーのサポートでいろいろやってきているという。エンダビは彼の昨年出たセカンドとなるブレインフィーダー盤『レジスタンス』でも歌っていますね。カマシ・ワシントンのバンドに入るとき、オレのバンドに入りたいなら10年間続けてきたベイビーフェイス(2001年10月25日、2014年9月6日)んとこをやめろと言われて入ったそうで、きっとベイビーフェイスと来日したこともあったろう。喉をいため声が枯れていてかわいそう(ステージのMCのときはもっと枯れた声になっていた)で取材は早めに切り上げたが、いい話をさくさく出してくれて満足。CDジャーナル誌にそのうち出ます。
▶︎過去の、エンダビ
https://43142.diarynote.jp/200511281323490000/
https://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
▶過去の、ベイビーフェイス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
https://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
B.B.キングス・ブルース・バンド featuring ティト・ジャクソン
2019年2月1日 音楽 B.B.キング(2007年2月3日)をサポートしていたバンドに、ブルース大好きなギターと歌のティト・ジャクソン(2010年7月15日、2011年12月13日、2015年12月5日、2016年8月21日)が入りますよという公演。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
B.B.流れバンドのほうは、ジェームス “ブーガルー” ボールデン(トランペット、ヴォーカル)、ウィルバート・コスビー(ギター)、ラッセル・ジャクソン(ベース、ヴォーカル)、ブランドン・ジャクソン(ドラムス)、エリック・デマー(サックス)、ラマー・ブーレ(トランペット)、ダレル・ラヴィーン(キーボード)という面々。あたま30分は彼らがパフォーマンス。ヴォーカルは曲により、ラッセル・ジャクソンとジェームス “ブーガルー” ボールデンがとる。なるほど、ウィルバート・コスビーのブルース・ギターは達者。歌はジャクソンのほうがいい感じで、B.B.の歌い口を彷彿とさせるところもある。
そして、驚かされたのは、そのラッセル・ジャクソンが2曲でダブル・ベースを弾いたこと。ロカビリー風に、右手は派手にブンブンとスラップ。これがフレッテッドの縦ベースかと思いたくなるほど確かな音程を持つもので、電気ベースとの落差もそれほどない。だったら、風情もあるし、そちらで通してほしかった。というのも、その体を見て、ぼくはチェス・レコードのハウス・ベーシスト/プロデューサーのウィリー・ディクソンのことを思い出さずにいられなかったから。ディクソンの写真って、ウッド・べースと一緒のものでした。そういえば、初期モータウンも縦ベースが録音で使われていたという話もある。ラッセル・ジャクソンの姿と音は、そうした在りし日のブラック・ミュージックにまつわるロマンを浮き上がらせるものだった。
その後、ティト・ジャクソンがキラキラの衣装をまとい、彼が全面的に前に出るブルース・ショウが繰り広げられる。スロウからアップまで、いろんなヴァリエーションを聞かせましょうという意図はあったかな。天下のジャクソン兄弟の次男という立場を利しての、ブルース教室という側面もあったや否や。アルト・サックス奏者が前に出てきて、ホンクなソロを取る曲もあった。
そのまま、ブルースだけで突っ走るのかと思ったら、最後は「ABC」などザ・ジャクソン5曲もやる。その際、ハイ・トーンのアフリカ系シンガーがステージに上がり、リード・ヴォーカルを取った。
▶過去の、”ブルース・ボーイ”キング
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
▶過去の、ザ・ジャクソンズ/ティト・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/201112201157058751/
http://43142.diarynote.jp/201007161048008489/
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
<今日の、がんばりすぎ>
ここのところ、編集者やレコード会社の人には、ぼくはいい人になっているはずである。というのも、べらぼうに締め切りが入っていて、こりゃヤバいともう大車輪。結果、のきなみ締め切り前に原稿を出しているから。……ぼくの原稿提出傾向をわけるなら。1)普通の仕事の入り具合〜普通に締切日に出す。2)仕事が入りすぎた場合〜けっこう早めに出す原稿がある。3)完全に許容量を超えた場合。やはりプロなので締め切りを守るが、稀に前日とかにあと二日まってもらえませんとお願いを入れる場合もある。当然のことながら、このブログ原稿を書く余裕はなく、そちらは放置ですね。今日は来週頭締めのライナーノーツ原稿を午前中に提出。一生懸命書いたら依頼量よりも多めの原稿になっちゃった。そしたら、CDブックレット内の4ページ予定していたのを6ページにしますとのお返事。すまんこってす。
B.B.流れバンドのほうは、ジェームス “ブーガルー” ボールデン(トランペット、ヴォーカル)、ウィルバート・コスビー(ギター)、ラッセル・ジャクソン(ベース、ヴォーカル)、ブランドン・ジャクソン(ドラムス)、エリック・デマー(サックス)、ラマー・ブーレ(トランペット)、ダレル・ラヴィーン(キーボード)という面々。あたま30分は彼らがパフォーマンス。ヴォーカルは曲により、ラッセル・ジャクソンとジェームス “ブーガルー” ボールデンがとる。なるほど、ウィルバート・コスビーのブルース・ギターは達者。歌はジャクソンのほうがいい感じで、B.B.の歌い口を彷彿とさせるところもある。
そして、驚かされたのは、そのラッセル・ジャクソンが2曲でダブル・ベースを弾いたこと。ロカビリー風に、右手は派手にブンブンとスラップ。これがフレッテッドの縦ベースかと思いたくなるほど確かな音程を持つもので、電気ベースとの落差もそれほどない。だったら、風情もあるし、そちらで通してほしかった。というのも、その体を見て、ぼくはチェス・レコードのハウス・ベーシスト/プロデューサーのウィリー・ディクソンのことを思い出さずにいられなかったから。ディクソンの写真って、ウッド・べースと一緒のものでした。そういえば、初期モータウンも縦ベースが録音で使われていたという話もある。ラッセル・ジャクソンの姿と音は、そうした在りし日のブラック・ミュージックにまつわるロマンを浮き上がらせるものだった。
その後、ティト・ジャクソンがキラキラの衣装をまとい、彼が全面的に前に出るブルース・ショウが繰り広げられる。スロウからアップまで、いろんなヴァリエーションを聞かせましょうという意図はあったかな。天下のジャクソン兄弟の次男という立場を利しての、ブルース教室という側面もあったや否や。アルト・サックス奏者が前に出てきて、ホンクなソロを取る曲もあった。
そのまま、ブルースだけで突っ走るのかと思ったら、最後は「ABC」などザ・ジャクソン5曲もやる。その際、ハイ・トーンのアフリカ系シンガーがステージに上がり、リード・ヴォーカルを取った。
▶過去の、”ブルース・ボーイ”キング
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
▶過去の、ザ・ジャクソンズ/ティト・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/201112201157058751/
http://43142.diarynote.jp/201007161048008489/
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
<今日の、がんばりすぎ>
ここのところ、編集者やレコード会社の人には、ぼくはいい人になっているはずである。というのも、べらぼうに締め切りが入っていて、こりゃヤバいともう大車輪。結果、のきなみ締め切り前に原稿を出しているから。……ぼくの原稿提出傾向をわけるなら。1)普通の仕事の入り具合〜普通に締切日に出す。2)仕事が入りすぎた場合〜けっこう早めに出す原稿がある。3)完全に許容量を超えた場合。やはりプロなので締め切りを守るが、稀に前日とかにあと二日まってもらえませんとお願いを入れる場合もある。当然のことながら、このブログ原稿を書く余裕はなく、そちらは放置ですね。今日は来週頭締めのライナーノーツ原稿を午前中に提出。一生懸命書いたら依頼量よりも多めの原稿になっちゃった。そしたら、CDブックレット内の4ページ予定していたのを6ページにしますとのお返事。すまんこってす。
ニッケルハルパのウーロフ・ヨハンソン、12弦ギターのローゲル・タルロート、5弦ヴィオラのミカエル・マリン。創造性と技巧のあり方から、スウェーデンすごすぎないと感じさせちゃうトラッド・グループのヴェーセン(2008年10月31日、2014年11月20日、2016年11月6日)の10回目の来日公演(翌日から5日間、東京オペラシティの近江楽堂で公演する)に先立つ催しで、この驚愕の極みともいうべきアコースティック演奏曲を4曲聞く。進行役は、ピーター・バラカン。
アコースティック・ギターは小さなアンプを通していようだが、まあ生音と言っていいものだろう。ザ・パンチ・ブラザース(2016年8月4日)やスナーキー・パピー(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)という腕に覚えありの米国人集団があの難アンサンブルに臨みたいと彼らの曲をカヴァーしているが、その高い山に登りたくなる所以をさらりと示す。3者のアンサンブルが響きあい、揺れ、動いていく様はちょっと例に出すものがないものなあ。しかし、紳士的なこの3人とスウェーデン国内のライヴには加わるというイタリア人パーカッション奏者のアンドレ・フェラーリ(2018年10月10日)の奇抜さはまったく折り合いを感じさせない。が、そんなオルタナティヴ奏者を飲み込んでしまうという母体は一体……。
会場は、北青山のボルボ・スタジオ 青山。あの車のヴォルヴォのカフェ付きショールーム。なるほど、スウェーデン繋がりで、この場所なのか。2018〜2019年の日本カー・オブ・ザ・イアーを取ったXC40が置かれて、興味深く見ちゃう。お勧めカラー、綺麗な色だな。さすがに今、かなりなウェイティングが入っているという。また、ほんと見た目からして変わった民族楽器であるニッケルハルパも手にお取りくださいという感じで置かれていた。へえ、ちゃんと輸入している会社があるのかー。
以下付録。答えるのは、スナーキー・パピーのマイケル・リーグだ。
――(あなたの別バンドの)ボカンテのメンバーの中で一番異色であるのが、ヴェーセンの打楽器奏者として知られるアンドレ・フェラーリです。彼とはどうやって知り合ったのでしょうか。
「スナーキー・パピーを2004年に結成したときに最初に演奏した曲がアンドレがヴェーセンでレコーディングしている曲で、やたら難しい曲なのでメールでアドバイスを頼んだら、とても丁寧な返事が返ってきた事があった。その時はそれっきりだったけど、それから10年後にアンドレから、僕の生徒が君のバンドの事を聞いてきて、10年前の話を生徒にできてすごくうれしかったと連絡してきたんだ。そして、スウェーデンに来たらぜひ会おうと言ってくれたんだけど、たまたま3時間後に僕がスウェーデンに着く予定だったので連絡をとってスナーキー・パビーのためにレコーディングをし(『ファミリー・ディナー VOL.2』にはヴェーセンと一緒にやっている曲あり)、それから友達になったんだ。僕にとっては、この世で一番おもしろいパーカッショニストだと思っているよ」
▶︎過去の、ヴェーセン
https://43142.diarynote.jp/200811141644484256/
http://43142.diarynote.jp/201411211148399707/
http://43142.diarynote.jp/201611101508243962/
▶過去の、パンチ・ブラザース
http://43142.diarynote.jp/?day=20160804
▶︎過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶︎過去の、アンドレ・フェラーリ
https://43142.diarynote.jp/201810170924585002/
<また、訃報>
グラミー賞ウィナーでもあるソウル歌手のジェイムス・イングラム(2013年8月1日)の訃報が届いた。享年、66。1月29日に脳腫瘍のため、居住していたLAで亡くなったという。オハイオ州アクロン生まれ。オハイオは一時、ファンカーの名産地という捉え方もありましたね。タイヤ産業で栄えた同市は、ディーヴォなんかも生んでいる街ですが。
▶︎過去の、ジェイムス・イングラム
https://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
アコースティック・ギターは小さなアンプを通していようだが、まあ生音と言っていいものだろう。ザ・パンチ・ブラザース(2016年8月4日)やスナーキー・パピー(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)という腕に覚えありの米国人集団があの難アンサンブルに臨みたいと彼らの曲をカヴァーしているが、その高い山に登りたくなる所以をさらりと示す。3者のアンサンブルが響きあい、揺れ、動いていく様はちょっと例に出すものがないものなあ。しかし、紳士的なこの3人とスウェーデン国内のライヴには加わるというイタリア人パーカッション奏者のアンドレ・フェラーリ(2018年10月10日)の奇抜さはまったく折り合いを感じさせない。が、そんなオルタナティヴ奏者を飲み込んでしまうという母体は一体……。
会場は、北青山のボルボ・スタジオ 青山。あの車のヴォルヴォのカフェ付きショールーム。なるほど、スウェーデン繋がりで、この場所なのか。2018〜2019年の日本カー・オブ・ザ・イアーを取ったXC40が置かれて、興味深く見ちゃう。お勧めカラー、綺麗な色だな。さすがに今、かなりなウェイティングが入っているという。また、ほんと見た目からして変わった民族楽器であるニッケルハルパも手にお取りくださいという感じで置かれていた。へえ、ちゃんと輸入している会社があるのかー。
以下付録。答えるのは、スナーキー・パピーのマイケル・リーグだ。
――(あなたの別バンドの)ボカンテのメンバーの中で一番異色であるのが、ヴェーセンの打楽器奏者として知られるアンドレ・フェラーリです。彼とはどうやって知り合ったのでしょうか。
「スナーキー・パピーを2004年に結成したときに最初に演奏した曲がアンドレがヴェーセンでレコーディングしている曲で、やたら難しい曲なのでメールでアドバイスを頼んだら、とても丁寧な返事が返ってきた事があった。その時はそれっきりだったけど、それから10年後にアンドレから、僕の生徒が君のバンドの事を聞いてきて、10年前の話を生徒にできてすごくうれしかったと連絡してきたんだ。そして、スウェーデンに来たらぜひ会おうと言ってくれたんだけど、たまたま3時間後に僕がスウェーデンに着く予定だったので連絡をとってスナーキー・パビーのためにレコーディングをし(『ファミリー・ディナー VOL.2』にはヴェーセンと一緒にやっている曲あり)、それから友達になったんだ。僕にとっては、この世で一番おもしろいパーカッショニストだと思っているよ」
▶︎過去の、ヴェーセン
https://43142.diarynote.jp/200811141644484256/
http://43142.diarynote.jp/201411211148399707/
http://43142.diarynote.jp/201611101508243962/
▶過去の、パンチ・ブラザース
http://43142.diarynote.jp/?day=20160804
▶︎過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶︎過去の、アンドレ・フェラーリ
https://43142.diarynote.jp/201810170924585002/
<また、訃報>
グラミー賞ウィナーでもあるソウル歌手のジェイムス・イングラム(2013年8月1日)の訃報が届いた。享年、66。1月29日に脳腫瘍のため、居住していたLAで亡くなったという。オハイオ州アクロン生まれ。オハイオは一時、ファンカーの名産地という捉え方もありましたね。タイヤ産業で栄えた同市は、ディーヴォなんかも生んでいる街ですが。
▶︎過去の、ジェイムス・イングラム
https://43142.diarynote.jp/201308091149599475/