ジェイソン・モラン<Skatebording in Tokyo>
2019年12月14日 音楽 場所は、千住関谷・Murasaki Park Tokyo。1時間近くかけて、東京都横断。初足立区、それだけでうれしい。
それにしても、ジャズ・ピアニストのジェイソン・モラン(2007年1月16日、2007年1月17日、2008年4月6日、2013年1月6日、2015年1月20日、2015年1月21日、2017年4月11日、2018年1月24日)がスケートボード好きとはまったく知らなんだ。だって、インタヴューするとインテリジェンス溢れる受け答えをしてくれて、文化系であるとしか思えないもの。だが、彼はかつてスケートボード野郎で、ジャズの生演奏とスケートボーダーの滑りを掛け合わせた<Skatebording>と名付けた即興セッションを企画し、ワシントンD.C.のケネディー・センターやサンフランシスコのジャズ・センター、マイアミのヤングアーツ・ファウンデーションで開催しているのだという。その模様は、YouTubeで拾えますね。そんな催しうえ、そっちに強いスポーツ用品販売会社のスケート・パークでモラン関連ギグが行われることになったわけなのか。
まず、前座でジェイソン・モランとスガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日、2017年7月8日、2019年5月30日、2019年6月14日、2019年7月8日)のデュオ。インプロ一発もの。モランが主で、スガが従の立場で、場にのぞむ。お題目はセロニアス・モンクとのことだったが、それについてはよく分からず。だが、クラシック流れの透明感と黒人音楽的な弾みや濁りが魅惑的に交錯していたのは間違いない。向き合ったリヒテンシュタインのピアノの一つのほうはフェンダー・ローズも併置されていて、モランはそちらも弾いた。
会場は、バンクが設置された大きな常設のテント。ローラー・ゲームもできそうだな。秋の台風の際に飛ばされたりはしなかったのかと、ふと思う。休憩中、周りを探索。奥のほうはタクシーの日本交通の大きな営業所があり、タクシー車両があちことに止まっている。そして、駐車スペースの合間にエンターテインメント系施設が点在。フットサル、ゲームセンター、室内釣り堀、卓球。バンク付きスケートボード場やMTB場などもあり、そこには親連れの子供が多かった。こういう環境が、次代のスター選手を生むのか。
メインの出し物は約15分、まず5人の日本人がスケートボードをし、巧みなMCで面々のことが紹介される。年収が1億円を超えると紹介されていた人もいて、我が国のトップのスケーターが参加していたのだろうか。資料には、<国際的にも活躍するプロスケーターであり、大のジャズ・ファンでもある戸枝義明、国内随一のスキルを誇る池田幸太やダイナミックなトリックで知られる北詰隆平がこの本邦初となるセッションに参加>と出ている。その後は、スケーターたちと演奏陣が一緒にやる。こちらの音楽陣のほうは、モランとコントラバスの須川崇志(2010年3月14日、2011年7月25日、2016年6月27日、2017年6月21日、2018年1月19日、2018年4月7日)とドラムの石若駿(2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日、2017年7月12日、2019年1月21日、2019年3月16日、2019年11月26日)によるトリオ。そのリズム隊は日野皓正(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日、2018年8月11日、2019年4月27日)クインテットやミシェル・ライス(2016年4月12日、2016年7月21日、2016年11月4日、2018年2月13日、2018年8月27日)のジャパン・カルテット(2016年7月21日)のそれもあるのだが、本当に面白くも確か。途中から、アルト・サックス奏者も加わった。
横でゴーゴーとスケーターたちが滑るなか、モランたちはグルーヴィなリフ演奏を主とする演奏をする。それは、イヴェントの趣旨に合わせたものだろうし、3人が持ち味も出してもいて、リハをやっていることを伝える。うち、1曲は2014年ブルーノート作『オールライズ』収録のファッスツ・ウォーラーのカヴァー曲「エイント・ミスビヘイヴィン」のリフを延々と続けるというもの。モランは端々でステートボーダーたちの様を見ながら、指を鍵盤に這わせる。スケーターたちが大技を決めると歓声が上がったりして、スケードボード愛好者のほうがお客比率は高かったのかもしれない。ボード持参者には入場料ディスカウントもあったようだし。違う分野が効果的に交錯しあっていたかはいまいち判別がつかないが、触発しあっている部分は間違いなくあったし、ジャズなるものが雑音に負けないヒップな行為であることは存分に示唆されていたはずだ。しかし、こういう異種が重なるイヴェントってもっとあっていいよなー。
▶過去の、ジェイソン・モラン
http://43142.diarynote.jp/200701201417260000/
http://43142.diarynote.jp/200701201418210000/
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/
http://43142.diarynote.jp/201501210901575140/
http://43142.diarynote.jp/201501220923108418/
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
https://43142.diarynote.jp/201801251404591913/
▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/200907131158382767/
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
https://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
https://43142.diarynote.jp/201905310800294940/
https://43142.diarynote.jp/201906151238565701/ 取材
https://43142.diarynote.jp/201907091307078386/
▶︎過去の、須川崇志
http://43142.diarynote.jp/201003191715113498/
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160627
http://43142.diarynote.jp/201706220952582448/
http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
https://43142.diarynote.jp/201903301004154036/
▶︎過去の、石若駿
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
http://43142.diarynote.jp/201606281737237220/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170621
http://43142.diarynote.jp/201707130853185809/
https://43142.diarynote.jp/?day=20180404
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
https://43142.diarynote.jp/201903171331065828/
https://43142.diarynote.jp/201911270846588562/
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061103
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110902
http://43142.diarynote.jp/201309260930584072/
http://43142.diarynote.jp/201404070654593139/
http://43142.diarynote.jp/201503110740041978/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201808120917002515/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶︎過去の、ミシェル・ライス
http://43142.diarynote.jp/201604271333586112/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
http://43142.diarynote.jp/201611101506534154/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
<今日の、タクシー>
へえ。ムラサキ・パークの最寄り駅である東武線の牛田駅と京成線関谷駅はすぐ近くにあるのだな。その間に小さな立ち飲み屋があり、時間の余裕があれば入ってみたかった。行きは東武線を使い、帰りは関谷駅を用いる。初、京成線乗車。ドアに車両とドアの位置を図示する表示がしてあり、何気に有用かもと思う。なぜ、他社線にはそれがされていないのか。
その後、2つの忘年会を回る。夜中、仕切り直しに渋谷のバーに向かったのだが、渋谷の手前で工事渋滞に会う。すると、運転手さん(個人タクシーだった)は渋滞中にメーターを切り(その時点で、2580円だか2560円)、2500円で結構ですよという。おお、そんな親切なタクシーの運転手は始めてだ。しかし、深夜の六本木/青山通りの渋谷通過は要注意。直近だと木曜にも銀座からタクシー帰宅をしたが、そのとき高速を使うことを指示したのは、正解であったのだなと思う。ま、過去に、https://43142.diarynote.jp/201811261330313740/ ということも書いているしね。そして、その後の帰宅の際のタクシー運転手もいい人だった。彼が料金メーターを入れたのは、乗車した際の前の信号が青になってから。そんな人にも、ぼくは初めて合う。それ、料金にいちゃもんをつけるお客が多くなっていることの裏返しかもしれないけど。
それにしても、ジャズ・ピアニストのジェイソン・モラン(2007年1月16日、2007年1月17日、2008年4月6日、2013年1月6日、2015年1月20日、2015年1月21日、2017年4月11日、2018年1月24日)がスケートボード好きとはまったく知らなんだ。だって、インタヴューするとインテリジェンス溢れる受け答えをしてくれて、文化系であるとしか思えないもの。だが、彼はかつてスケートボード野郎で、ジャズの生演奏とスケートボーダーの滑りを掛け合わせた<Skatebording>と名付けた即興セッションを企画し、ワシントンD.C.のケネディー・センターやサンフランシスコのジャズ・センター、マイアミのヤングアーツ・ファウンデーションで開催しているのだという。その模様は、YouTubeで拾えますね。そんな催しうえ、そっちに強いスポーツ用品販売会社のスケート・パークでモラン関連ギグが行われることになったわけなのか。
まず、前座でジェイソン・モランとスガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日、2017年7月8日、2019年5月30日、2019年6月14日、2019年7月8日)のデュオ。インプロ一発もの。モランが主で、スガが従の立場で、場にのぞむ。お題目はセロニアス・モンクとのことだったが、それについてはよく分からず。だが、クラシック流れの透明感と黒人音楽的な弾みや濁りが魅惑的に交錯していたのは間違いない。向き合ったリヒテンシュタインのピアノの一つのほうはフェンダー・ローズも併置されていて、モランはそちらも弾いた。
会場は、バンクが設置された大きな常設のテント。ローラー・ゲームもできそうだな。秋の台風の際に飛ばされたりはしなかったのかと、ふと思う。休憩中、周りを探索。奥のほうはタクシーの日本交通の大きな営業所があり、タクシー車両があちことに止まっている。そして、駐車スペースの合間にエンターテインメント系施設が点在。フットサル、ゲームセンター、室内釣り堀、卓球。バンク付きスケートボード場やMTB場などもあり、そこには親連れの子供が多かった。こういう環境が、次代のスター選手を生むのか。
メインの出し物は約15分、まず5人の日本人がスケートボードをし、巧みなMCで面々のことが紹介される。年収が1億円を超えると紹介されていた人もいて、我が国のトップのスケーターが参加していたのだろうか。資料には、<国際的にも活躍するプロスケーターであり、大のジャズ・ファンでもある戸枝義明、国内随一のスキルを誇る池田幸太やダイナミックなトリックで知られる北詰隆平がこの本邦初となるセッションに参加>と出ている。その後は、スケーターたちと演奏陣が一緒にやる。こちらの音楽陣のほうは、モランとコントラバスの須川崇志(2010年3月14日、2011年7月25日、2016年6月27日、2017年6月21日、2018年1月19日、2018年4月7日)とドラムの石若駿(2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日、2017年7月12日、2019年1月21日、2019年3月16日、2019年11月26日)によるトリオ。そのリズム隊は日野皓正(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日、2018年8月11日、2019年4月27日)クインテットやミシェル・ライス(2016年4月12日、2016年7月21日、2016年11月4日、2018年2月13日、2018年8月27日)のジャパン・カルテット(2016年7月21日)のそれもあるのだが、本当に面白くも確か。途中から、アルト・サックス奏者も加わった。
横でゴーゴーとスケーターたちが滑るなか、モランたちはグルーヴィなリフ演奏を主とする演奏をする。それは、イヴェントの趣旨に合わせたものだろうし、3人が持ち味も出してもいて、リハをやっていることを伝える。うち、1曲は2014年ブルーノート作『オールライズ』収録のファッスツ・ウォーラーのカヴァー曲「エイント・ミスビヘイヴィン」のリフを延々と続けるというもの。モランは端々でステートボーダーたちの様を見ながら、指を鍵盤に這わせる。スケーターたちが大技を決めると歓声が上がったりして、スケードボード愛好者のほうがお客比率は高かったのかもしれない。ボード持参者には入場料ディスカウントもあったようだし。違う分野が効果的に交錯しあっていたかはいまいち判別がつかないが、触発しあっている部分は間違いなくあったし、ジャズなるものが雑音に負けないヒップな行為であることは存分に示唆されていたはずだ。しかし、こういう異種が重なるイヴェントってもっとあっていいよなー。
▶過去の、ジェイソン・モラン
http://43142.diarynote.jp/200701201417260000/
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▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
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https://43142.diarynote.jp/201907091307078386/
▶︎過去の、須川崇志
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160627
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▶︎過去の、石若駿
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▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
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▶︎過去の、ミシェル・ライス
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http://43142.diarynote.jp/201611101506534154/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
<今日の、タクシー>
へえ。ムラサキ・パークの最寄り駅である東武線の牛田駅と京成線関谷駅はすぐ近くにあるのだな。その間に小さな立ち飲み屋があり、時間の余裕があれば入ってみたかった。行きは東武線を使い、帰りは関谷駅を用いる。初、京成線乗車。ドアに車両とドアの位置を図示する表示がしてあり、何気に有用かもと思う。なぜ、他社線にはそれがされていないのか。
その後、2つの忘年会を回る。夜中、仕切り直しに渋谷のバーに向かったのだが、渋谷の手前で工事渋滞に会う。すると、運転手さん(個人タクシーだった)は渋滞中にメーターを切り(その時点で、2580円だか2560円)、2500円で結構ですよという。おお、そんな親切なタクシーの運転手は始めてだ。しかし、深夜の六本木/青山通りの渋谷通過は要注意。直近だと木曜にも銀座からタクシー帰宅をしたが、そのとき高速を使うことを指示したのは、正解であったのだなと思う。ま、過去に、https://43142.diarynote.jp/201811261330313740/ ということも書いているしね。そして、その後の帰宅の際のタクシー運転手もいい人だった。彼が料金メーターを入れたのは、乗車した際の前の信号が青になってから。そんな人にも、ぼくは初めて合う。それ、料金にいちゃもんをつけるお客が多くなっていることの裏返しかもしれないけど。
オズ・ノイ・トリオ・ウィズ・ジョン・パティトゥッチ&キース・カーロック
2019年12月12日 音楽 イスラエル出身在ニューヨークのギタリストであるオズ・ノイ(2007年7月3日、2016年3月29日、2018年11月22日)の公演はまた同行者が豪華だなあ。6弦エレクトリック・ベースのジョン・パティトゥッチ(2001年8月3日、2002年8月25日、2004年2月9日、2006年9月3日、2012年6月13日、2014年2月12日、2014年4月14日、2015年5月27日、2015年9月6日、2016年5月18日、2018年5月22日、2019年8月6日)と、あのルイス・コール(2018年5月27日、2018年12月12日)がドラマーとして影響を受けたと表明しているドラマーのキース・カーロック(2010年2月19日、2019年3月26日)が同行する。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
リズム・セクションの二人は、譜面を置いての演奏。がちんこのハード・フュージョンというか、エッジィなジャズ・ロックのインストというか。ロッキッシュな行き方を取っていても、ソロは基本、随所でジャズな抑えかたをしているのが要点なのだなと、今回のショウに触れて思った。しかし、普通レギュラー・グリップで叩く人であっても、こういう場合はマッチド・グリップに持ち直して叩きそうなガチムチなビートを、カーロックはすべてレギュラー・グリップでこなしていく。へえ〜。
アンコールはぐっと抑えた短めのブルース曲(カーロックはブラシを使用)で、力を抜いた感じは誘いあり。それまで色調豊かな極太マジックで絵を描いていたところ、少しビル・フリセール(2000年7月21日、2006年5月14日、2009年5月8日、2011年1月30日、2017年1月12日、2017年1月13日、2017年6月19日、2019年6月10日)の行き方にもかするそれは、水彩画になったという書き方も可能か。
▶︎過去の、オズ・ノイ
http://43142.diarynote.jp/200707041026510000/
http://43142.diarynote.jp/201603300704079868/
https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
▶過去の、ジョン・パティトゥッチ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm 2001年8月3日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 2002年8月25日
http://43142.diarynote.jp/200402091738240000/
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402140843255048/
http://43142.diarynote.jp/201404161959228005/
http://43142.diarynote.jp/201505281537538677/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/201605240831421865/
https://43142.diarynote.jp/201805230726481296/
https://43142.diarynote.jp/201908071557182844/
▶過去の、キース・カーロック
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
https://43142.diarynote.jp/?day=20190326
▶︎過去の、ルイス・コール
https://43142.diarynote.jp/201805280520127056/
https://43142.diarynote.jp/201812130841251209/
▶過去の、ビル・フリゼール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200605160543260000/
http://43142.diarynote.jp/200905101005501321/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
https://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
https://43142.diarynote.jp/201906110953249486/
<今日の、ライヴ前の道草>
まずは青山・GALLERY5610というところに、<Kuh 金継ぎ「あ・そ・び」展>というグループ展をのぞく。かつて、金属のアクセサリーを作っていた藤野佳菜子さんがいまは金継ぎをやっており、出展しているため。彼女には、お世話になったグレイトフル・デッド好きの女性が会社を退社する際にねぎらい品としてデッド・ベアをモチーフにしたネックレスを作ってもらったことがあった。20数人の人たち(皆。女性のよう)の作品が展示されていて、トラディッショナルなものから少しニュー・ウェイヴなほうまで、いろんな金継ぎされたブツに触れる。カナさんは、ガラスの金継ぎにも可能性を見出しているよう。
その後は、三越銀座店でやっている<JAZZ & ART 日野皓正 アート展>に回る。いろんな絵だけでなく、陶器に絵を描いたものも展示。会場にはご本人(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日、2018年8月11日、2019年4月27日)もいらしゃっていて、フレンドリーに接していただいて恐縮。何冊も、画集がでていたりもするのだな。
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061103
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110902
http://43142.diarynote.jp/201309260930584072/
http://43142.diarynote.jp/201404070654593139/
http://43142.diarynote.jp/201503110740041978/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201808120917002515/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
リズム・セクションの二人は、譜面を置いての演奏。がちんこのハード・フュージョンというか、エッジィなジャズ・ロックのインストというか。ロッキッシュな行き方を取っていても、ソロは基本、随所でジャズな抑えかたをしているのが要点なのだなと、今回のショウに触れて思った。しかし、普通レギュラー・グリップで叩く人であっても、こういう場合はマッチド・グリップに持ち直して叩きそうなガチムチなビートを、カーロックはすべてレギュラー・グリップでこなしていく。へえ〜。
アンコールはぐっと抑えた短めのブルース曲(カーロックはブラシを使用)で、力を抜いた感じは誘いあり。それまで色調豊かな極太マジックで絵を描いていたところ、少しビル・フリセール(2000年7月21日、2006年5月14日、2009年5月8日、2011年1月30日、2017年1月12日、2017年1月13日、2017年6月19日、2019年6月10日)の行き方にもかするそれは、水彩画になったという書き方も可能か。
▶︎過去の、オズ・ノイ
http://43142.diarynote.jp/200707041026510000/
http://43142.diarynote.jp/201603300704079868/
https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
▶過去の、ジョン・パティトゥッチ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm 2001年8月3日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 2002年8月25日
http://43142.diarynote.jp/200402091738240000/
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402140843255048/
http://43142.diarynote.jp/201404161959228005/
http://43142.diarynote.jp/201505281537538677/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/201605240831421865/
https://43142.diarynote.jp/201805230726481296/
https://43142.diarynote.jp/201908071557182844/
▶過去の、キース・カーロック
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
https://43142.diarynote.jp/?day=20190326
▶︎過去の、ルイス・コール
https://43142.diarynote.jp/201805280520127056/
https://43142.diarynote.jp/201812130841251209/
▶過去の、ビル・フリゼール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200605160543260000/
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http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
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https://43142.diarynote.jp/201706190940184750/
https://43142.diarynote.jp/201906110953249486/
<今日の、ライヴ前の道草>
まずは青山・GALLERY5610というところに、<Kuh 金継ぎ「あ・そ・び」展>というグループ展をのぞく。かつて、金属のアクセサリーを作っていた藤野佳菜子さんがいまは金継ぎをやっており、出展しているため。彼女には、お世話になったグレイトフル・デッド好きの女性が会社を退社する際にねぎらい品としてデッド・ベアをモチーフにしたネックレスを作ってもらったことがあった。20数人の人たち(皆。女性のよう)の作品が展示されていて、トラディッショナルなものから少しニュー・ウェイヴなほうまで、いろんな金継ぎされたブツに触れる。カナさんは、ガラスの金継ぎにも可能性を見出しているよう。
その後は、三越銀座店でやっている<JAZZ & ART 日野皓正 アート展>に回る。いろんな絵だけでなく、陶器に絵を描いたものも展示。会場にはご本人(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日、2018年8月11日、2019年4月27日)もいらしゃっていて、フレンドリーに接していただいて恐縮。何冊も、画集がでていたりもするのだな。
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
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ケルティック・クリスマス2019
2019年12月8日 音楽 毎年師走恒例のケルト系ティストが集まる公演を、錦糸町・すみだトリフォニーホールで見る。今年はスコットランドのタリスク、アイルランドのウィ・バンジョー3(2015年12月5日、2015年12月10日、2017年10月16日、2017年10月22日)、同じくアイルランドのシャロン・シャノン(2003年12月20日、2013年12月7日、2016年12月3日)が出演する。また、ザ・ステップクルー(2011年12月3日、2011年12月10日)の一員でもあるというカナダ人ダンサーのクリスティーン・カーも各出演者の演奏に華を添えるように何度か登場して、ステップを軽快に披露した。
今回、どのアクトも客が立ち上がる。それは、客あしらいのうまさ、面々が抱えた明快なビート感、人懐こい娯楽性などをしっかり3組が持っていたからだろう。クリスマス感は低かったかもしれないが、近年のケルティック・クリスマスのなかでは一番お客が盛り上がっていたんじゃないだろうか。観客がぴょんぴょん跳ねるのって、前にも見受けられた風景だっけ?
一番手、タリスクの構成員はモーセン・アミニ(コンサーティナ〜小型蛇腹楽器)、ヘイリー・キーナン(フィドル)、グレアム・アームストロング(アコースティック・ギター)の3人。誇張して書けば、反復の鬼というか、生っぽいトラッド・トランスというか。テンポ、早っ。アコースティック楽器を持つ彼らのパフォーマンスには、ストンプ増幅音と同期ベース音が差し込まれる。音色はそんなに膨らませている印象はないのだが、ターボ・エンジン装着と書きたくなる、疾走感に富むトラッドを披露。カラっとした手触りを持つのも、聞き手を取り込みやすかったんだと思う。
次のウィ・バンジョー3もまた、同期ベース音が聞こえた。前から、そうだっけ? エンダ・スカヒル(バンジョー、マンドリン)、ファーガル・スカヒル(フィドル、バウロン)、マーティン・ハウリー(バンジョー、マンドリン)、デイヴィッド・ハウリー(ギター、ヴォーカル)、2組の兄弟からなるグループで、日本語を上手に組み込んでブルーグラス要素も取り込んだアイリッシュ・トラッド表現を送り出していう様子は過去の流れにあるが、もっと受け手に与える間口は広くなっている。1曲、たしかソウル有名曲も歌入りでやってへえと思ったけど、いろいろあって家に帰ったらなんだったか忘れた。最後の曲はタリスクの3人も加わる。
休憩を置いて、アコーディオン(1曲ではティン・ホイッスルも吹いた)のシャロン・シャノン率いるグループが出てくる。ジム・マレイ(アコースティック・ギター)、ショーン・リーガン(フィドル。1曲で、ヒューマン・ビート・ボックス)、ジャック・マー(エレクトチック・ギター、ヴォーカル)というサポート陣は2016年来日公演の際と同じ顔ぶれだ。3組のなかで格段にキャリアが長いし、一番“跳び”要素は少ないはずだが、まず出音の大きいことに驚く。もう、ぶりぶりアコーディン演奏の機微を受け止めることができたし、ダイナミズムを持つアイリッシュ・トラッドという呼称も思い浮かぶ。しかし、1991年にデビュー作リリースのシャノンは大御所になった現在もいまだ初々しさのようなものを遠目には抱えているように思え、すごいな。2曲ぐらいで、出だしの部分がスティング(2000年10月16日)の曲が始まりそうと思わせる場合があり、もしやスティングの曲にケルト性があるのかとふと思う。でも、スティング曲はロック界でトップ急にジャンル外の人たちからも一目置かれているので、逆かもしれない。
アンコールはタリスクとウィ・バンジョー3、クリスティーン・カーらも加わり、まさに大団円。
▶過去の、ウィ・バンジョー・スリー
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
http://43142.diarynote.jp/201512151502461490/
http://43142.diarynote.jp/201710181340402896/
https://43142.diarynote.jp/201710240958114009/
▶過去のシャロン・シャノン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm
http://43142.diarynote.jp/201312171612117786/
https://43142.diarynote.jp/201612090834062174/
▶︎過去の、ザ・ステップクルー
http://43142.diarynote.jp/201112091411311547/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111210
▶︎過去の、スティング
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
<今日の、予告情報>
最後の出演者共演シーンを見て、ルーツと繋がった礎となる曲があり、皆んな素の笑顔のもと自分を出し合えるというのはいいなあと思った。ぼくの場合、著名洋楽曲しかそういうのないと思えるわけで、とほほ。イケテない、ぼく……。入場時にもらったチラシで、すでに来年のケルティック・クリスマス(東京公演は、12月5日)の出演者が出されていて、おお。来年は皆アイルランド勢で、アヌーナ(2007年12月15日、2009年12月12日、2011年12月7日、2011年12月10日、2014年12月4日、2014年12月6日、2017年2月16日)、4人組のザ・ハイキングス、ダンサーのデイヴィッド・ギーニー。まあ、興行というのはそのぐらい先行して当然だったりもするのだろうが、ミュージシャンは大変だなあ〜おちおち病気もできないよなあと思う。ぼくはその場しのぎというか、短期の予定の積み重ねでこれまで生きてきているわけで、1ヶ月以上先の要件(そりゃ、めちゃ楽しい案件だったらウェルカムだけど)が入るとキュークツでいやだなあと感じるタイプであるから。
▶過去の、アヌーナ
http://43142.diarynote.jp/200712161423560000/
http://43142.diarynote.jp/201001051620426983/
http://43142.diarynote.jp/201112171633334584/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111210
http://43142.diarynote.jp/201412151250144917/
http://43142.diarynote.jp/201412221527313725/
https://43142.diarynote.jp/201702211429132450/
今回、どのアクトも客が立ち上がる。それは、客あしらいのうまさ、面々が抱えた明快なビート感、人懐こい娯楽性などをしっかり3組が持っていたからだろう。クリスマス感は低かったかもしれないが、近年のケルティック・クリスマスのなかでは一番お客が盛り上がっていたんじゃないだろうか。観客がぴょんぴょん跳ねるのって、前にも見受けられた風景だっけ?
一番手、タリスクの構成員はモーセン・アミニ(コンサーティナ〜小型蛇腹楽器)、ヘイリー・キーナン(フィドル)、グレアム・アームストロング(アコースティック・ギター)の3人。誇張して書けば、反復の鬼というか、生っぽいトラッド・トランスというか。テンポ、早っ。アコースティック楽器を持つ彼らのパフォーマンスには、ストンプ増幅音と同期ベース音が差し込まれる。音色はそんなに膨らませている印象はないのだが、ターボ・エンジン装着と書きたくなる、疾走感に富むトラッドを披露。カラっとした手触りを持つのも、聞き手を取り込みやすかったんだと思う。
次のウィ・バンジョー3もまた、同期ベース音が聞こえた。前から、そうだっけ? エンダ・スカヒル(バンジョー、マンドリン)、ファーガル・スカヒル(フィドル、バウロン)、マーティン・ハウリー(バンジョー、マンドリン)、デイヴィッド・ハウリー(ギター、ヴォーカル)、2組の兄弟からなるグループで、日本語を上手に組み込んでブルーグラス要素も取り込んだアイリッシュ・トラッド表現を送り出していう様子は過去の流れにあるが、もっと受け手に与える間口は広くなっている。1曲、たしかソウル有名曲も歌入りでやってへえと思ったけど、いろいろあって家に帰ったらなんだったか忘れた。最後の曲はタリスクの3人も加わる。
休憩を置いて、アコーディオン(1曲ではティン・ホイッスルも吹いた)のシャロン・シャノン率いるグループが出てくる。ジム・マレイ(アコースティック・ギター)、ショーン・リーガン(フィドル。1曲で、ヒューマン・ビート・ボックス)、ジャック・マー(エレクトチック・ギター、ヴォーカル)というサポート陣は2016年来日公演の際と同じ顔ぶれだ。3組のなかで格段にキャリアが長いし、一番“跳び”要素は少ないはずだが、まず出音の大きいことに驚く。もう、ぶりぶりアコーディン演奏の機微を受け止めることができたし、ダイナミズムを持つアイリッシュ・トラッドという呼称も思い浮かぶ。しかし、1991年にデビュー作リリースのシャノンは大御所になった現在もいまだ初々しさのようなものを遠目には抱えているように思え、すごいな。2曲ぐらいで、出だしの部分がスティング(2000年10月16日)の曲が始まりそうと思わせる場合があり、もしやスティングの曲にケルト性があるのかとふと思う。でも、スティング曲はロック界でトップ急にジャンル外の人たちからも一目置かれているので、逆かもしれない。
アンコールはタリスクとウィ・バンジョー3、クリスティーン・カーらも加わり、まさに大団円。
▶過去の、ウィ・バンジョー・スリー
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
http://43142.diarynote.jp/201512151502461490/
http://43142.diarynote.jp/201710181340402896/
https://43142.diarynote.jp/201710240958114009/
▶過去のシャロン・シャノン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm
http://43142.diarynote.jp/201312171612117786/
https://43142.diarynote.jp/201612090834062174/
▶︎過去の、ザ・ステップクルー
http://43142.diarynote.jp/201112091411311547/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111210
▶︎過去の、スティング
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
<今日の、予告情報>
最後の出演者共演シーンを見て、ルーツと繋がった礎となる曲があり、皆んな素の笑顔のもと自分を出し合えるというのはいいなあと思った。ぼくの場合、著名洋楽曲しかそういうのないと思えるわけで、とほほ。イケテない、ぼく……。入場時にもらったチラシで、すでに来年のケルティック・クリスマス(東京公演は、12月5日)の出演者が出されていて、おお。来年は皆アイルランド勢で、アヌーナ(2007年12月15日、2009年12月12日、2011年12月7日、2011年12月10日、2014年12月4日、2014年12月6日、2017年2月16日)、4人組のザ・ハイキングス、ダンサーのデイヴィッド・ギーニー。まあ、興行というのはそのぐらい先行して当然だったりもするのだろうが、ミュージシャンは大変だなあ〜おちおち病気もできないよなあと思う。ぼくはその場しのぎというか、短期の予定の積み重ねでこれまで生きてきているわけで、1ヶ月以上先の要件(そりゃ、めちゃ楽しい案件だったらウェルカムだけど)が入るとキュークツでいやだなあと感じるタイプであるから。
▶過去の、アヌーナ
http://43142.diarynote.jp/200712161423560000/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20111210
http://43142.diarynote.jp/201412151250144917/
http://43142.diarynote.jp/201412221527313725/
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ジャズメイア・ホーン
2019年12月6日 音楽 行き方は、もうオーセンティックなジャズ(・ヴォーカル)表現。バンドの音も歌いかたも、重なりかたも……。基本のところでは、ジャズ・ヴォーカルをジャズ・ヴォーカルたらしめる要点を抑えまくった、王道にあることをやる。主役はテキサス州ヒューストン出身、在NYのまだ20代のシンガーで、プレスティッジとコンコードから2枚のアルバムを出している女性。その初来日公演を、丸の内・コットンクラブで見る、ファースト・ショウ。
直近の米ダウンビート誌のリーダース・ポールのヴォーカル部門で8位(7位がカサンドラ・ウィルソン~1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、2015年3月19日〜で、9位はリズ・ライト〜2003年9月17日、2014年9月16日、2015年11月17日〜。ちなみに、1位はセシル・マクロリン・サルヴァント〜2013年11月26日、2018年3月26日〜)に、彼女は位置している。そのキャリアの長さからすれば、ジャズメイア・ホーンは相当注目を受けているシンガーであると言える。
若いときのエリカ・バドゥ(2000年11月19日、2006年4月2日、2012年3月2日、2017年10月6日)を思わせる(バドゥは高校の先輩であるよう)ようなルックスと格好のもと、凛としたところと若さが透けるサバけた感覚を抱えて、純度の高いショウをすすめていく。同行者は、在NYのピアニストの海野雅威(2017年3月2日、2018年3月1日)、ダブル・ベースのラシャーン・カーター(2014年5月25日、2015年6月16日、2016年9月17日、2016年12月16日、2017年6月29日)、辣腕トランペッターのデイヴ・ダグラス(1999年9月24日)と懇意にしていたりもするドラマーのアンワー・マーシャル。彼らは新作レコーディングとまったく異なる陣容だが、彼女との息の合い方はばっちり。終始、4人の間にはポジティヴな意思疎通があり、延々とやりつつも終わる際にはバシっと終わるのも格好よくも、バンド演奏が整備されていると思わせる。そういえば、まずホーンが歌い出し、それにバンド音がついていくという始まりかたをする曲も複数あった。それは、絶対音感がないとできませんね。
こういうふうに、進めるのかあ。いやあ、これぞライヴ! 噂は耳にしていたが、こんなにずっこんばっこんスキャットをかましまくるとは思わなんだ。アルバムでも果敢にスキャットする姿は収められているが、さすが各曲の尺はそんなに長くないもんね。ちなみに1作めと2作めの大きな違いは、セカンドのほうは自作曲が多いこと也。曲調は基本、ジャズのそれではあるが。
アルバムに認められる豊穣さや潤いは減じるが、もうワタクシ様と覇気に満ちた即興ヴォーカルを延々とっていく様には口あんぐり。獰猛という形容もあり? そのスキャットの膨大さは極端であり、異端とも言えるものだが、今日日それをまっとうする根性はすごいし、間違いなく新奇な個性や味わいを浮き上がらせる。分かりやすく説明するために大雑把に全体を”10”とし数値化するなら、歌詞が入るテーマ部”1弱”、伴奏やピアノを中心とする演奏部が2強で、あとは全部彼女の思うまま繰り広げられるスキャット。その根にはモダン・ジャズ期の器楽的歌唱の決定的な匠であるベティ・カーター(1930〜96年)があるのだろうが(彼女のプレスティッジ盤の1曲めはベティ・カーター作の「タイト」だ!)、同じくベティ・カーター・チルドレンであるカサンドラ・ウィルソン(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、2015年3月19日)だって、奔放な行き方を前面に出した若い時分にもこれほどまでにライヴでスキャットはかまさなかっただろう。よくぞ! 管楽器奏者も入っていたアルバム群と異なり、ここでのサポート音は少し簡素なピアノ・トリオ音なので、こんなに思い切った“ジャズ・シンガー”がいるのかという感興は増す。やっぱし、長生きするもんですね。楽器を模したような即興歌唱も、慣れたものであった。
そして、今の大学の音楽課程(ザ・ニュー・スクール)出のジャズ・ミュージシャンだとなんとなく思ったのは、がんがんスキャットをやるなか、「ハイデ・ハイデ・ホー」みたいなキャブ・キャロウェイ的擬音を繰り出す場面があったりリオン・トーマス流れのようなの歌唱法を出すところ。まあ、あそこまでヨーデル的ではないが。そういうのに接すると、彼女はきっちり、先達の様々な歌いかたに触れていると思わせる。学校にもいろいろ資料は揃っているんだろう。でもって、そういう様は、彼女はジャズ・ヴォーカルという様式を黒人芸能の流れのレフト・ウィングにあるものと捉えていると思わせるところもあったか。また、ときに鳥の鳴き声を模写したような歌いかたをするのは、過去の巨人たちになかったところ。いい意味での刺激物を取り入れ、彼女は個性を豊かに投げ出している。それに連動して高音を出すところは、“気のふれたミニー・リパートン”と言いたくなるものだった。また、サックス奏者がたまに見せる循環呼吸を介してずうっと歌声を出し続けた箇所も驚異的だった。
とかなんとか、ジャズ・ヴォーカルの朽ちぬ重要点を踏みつつ、技術と心意気をこれでもか(でも、物腰は自然体なんだよな)と出す様には驚くばかり。よくぞ、そこからは今も出る。一部ながらアメリカにもちゃんとジャズの真髄を理解しそれを今の生きた音楽として残そうとする人がいること、またジャズを生んだアメリカ合衆国のすごさも感じてしまった夜……。
▶過去の、カサンドラ・ウィルソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200409070203440000/
http://43142.diarynote.jp/200808121357410000/
http://43142.diarynote.jp/201006181521416566/
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/
http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/
http://43142.diarynote.jp/201503211741478728/
▶過去の、リズ・ライト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
https://43142.diarynote.jp/201511181203116234/
▶︎過去の、セシル・マクロリン・サルヴァント
http://43142.diarynote.jp/201311270854089602/
https://43142.diarynote.jp/201803270920571222/
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、海野雅威
http://43142.diarynote.jp/201703081443314613/
https://43142.diarynote.jp/201803031242579295/
▶︎過去の、ラシャーン・カーター
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079
http://43142.diarynote.jp/201506180954176007/
http://43142.diarynote.jp/201609201835285184/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161216
http://43142.diarynote.jp/?day=20170629
http://43142.diarynote.jp/201707130853185809/
https://43142.diarynote.jp/201809221638262424/
▶︎過去の、デイヴ・ダグラス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm マサダ
<今日の、敬礼>
しかし、あれだけ喉に負担がかかりそうなことを、涼しい顔して繰り広げる様には脱帽。そして、かようなパフォーマンスを披露する裏には様々な鍛錬や経験を積んできたであろうことも想像させ、気が遠くなる。とともに、普段の喉のケアには細心の気の使いかたをしているはずで、日々の精進の様はすごいんだろうな。感服。本当にいいものを、見させていただきました。普通のライヴ後の飲みも楽しいが、めちゃいいライヴのアフターは余計に楽しい。→今晩もたいそう楽しゅうございました。しかし、どの店もこんでいたなあああ。
直近の米ダウンビート誌のリーダース・ポールのヴォーカル部門で8位(7位がカサンドラ・ウィルソン~1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、2015年3月19日〜で、9位はリズ・ライト〜2003年9月17日、2014年9月16日、2015年11月17日〜。ちなみに、1位はセシル・マクロリン・サルヴァント〜2013年11月26日、2018年3月26日〜)に、彼女は位置している。そのキャリアの長さからすれば、ジャズメイア・ホーンは相当注目を受けているシンガーであると言える。
若いときのエリカ・バドゥ(2000年11月19日、2006年4月2日、2012年3月2日、2017年10月6日)を思わせる(バドゥは高校の先輩であるよう)ようなルックスと格好のもと、凛としたところと若さが透けるサバけた感覚を抱えて、純度の高いショウをすすめていく。同行者は、在NYのピアニストの海野雅威(2017年3月2日、2018年3月1日)、ダブル・ベースのラシャーン・カーター(2014年5月25日、2015年6月16日、2016年9月17日、2016年12月16日、2017年6月29日)、辣腕トランペッターのデイヴ・ダグラス(1999年9月24日)と懇意にしていたりもするドラマーのアンワー・マーシャル。彼らは新作レコーディングとまったく異なる陣容だが、彼女との息の合い方はばっちり。終始、4人の間にはポジティヴな意思疎通があり、延々とやりつつも終わる際にはバシっと終わるのも格好よくも、バンド演奏が整備されていると思わせる。そういえば、まずホーンが歌い出し、それにバンド音がついていくという始まりかたをする曲も複数あった。それは、絶対音感がないとできませんね。
こういうふうに、進めるのかあ。いやあ、これぞライヴ! 噂は耳にしていたが、こんなにずっこんばっこんスキャットをかましまくるとは思わなんだ。アルバムでも果敢にスキャットする姿は収められているが、さすが各曲の尺はそんなに長くないもんね。ちなみに1作めと2作めの大きな違いは、セカンドのほうは自作曲が多いこと也。曲調は基本、ジャズのそれではあるが。
アルバムに認められる豊穣さや潤いは減じるが、もうワタクシ様と覇気に満ちた即興ヴォーカルを延々とっていく様には口あんぐり。獰猛という形容もあり? そのスキャットの膨大さは極端であり、異端とも言えるものだが、今日日それをまっとうする根性はすごいし、間違いなく新奇な個性や味わいを浮き上がらせる。分かりやすく説明するために大雑把に全体を”10”とし数値化するなら、歌詞が入るテーマ部”1弱”、伴奏やピアノを中心とする演奏部が2強で、あとは全部彼女の思うまま繰り広げられるスキャット。その根にはモダン・ジャズ期の器楽的歌唱の決定的な匠であるベティ・カーター(1930〜96年)があるのだろうが(彼女のプレスティッジ盤の1曲めはベティ・カーター作の「タイト」だ!)、同じくベティ・カーター・チルドレンであるカサンドラ・ウィルソン(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、2015年3月19日)だって、奔放な行き方を前面に出した若い時分にもこれほどまでにライヴでスキャットはかまさなかっただろう。よくぞ! 管楽器奏者も入っていたアルバム群と異なり、ここでのサポート音は少し簡素なピアノ・トリオ音なので、こんなに思い切った“ジャズ・シンガー”がいるのかという感興は増す。やっぱし、長生きするもんですね。楽器を模したような即興歌唱も、慣れたものであった。
そして、今の大学の音楽課程(ザ・ニュー・スクール)出のジャズ・ミュージシャンだとなんとなく思ったのは、がんがんスキャットをやるなか、「ハイデ・ハイデ・ホー」みたいなキャブ・キャロウェイ的擬音を繰り出す場面があったりリオン・トーマス流れのようなの歌唱法を出すところ。まあ、あそこまでヨーデル的ではないが。そういうのに接すると、彼女はきっちり、先達の様々な歌いかたに触れていると思わせる。学校にもいろいろ資料は揃っているんだろう。でもって、そういう様は、彼女はジャズ・ヴォーカルという様式を黒人芸能の流れのレフト・ウィングにあるものと捉えていると思わせるところもあったか。また、ときに鳥の鳴き声を模写したような歌いかたをするのは、過去の巨人たちになかったところ。いい意味での刺激物を取り入れ、彼女は個性を豊かに投げ出している。それに連動して高音を出すところは、“気のふれたミニー・リパートン”と言いたくなるものだった。また、サックス奏者がたまに見せる循環呼吸を介してずうっと歌声を出し続けた箇所も驚異的だった。
とかなんとか、ジャズ・ヴォーカルの朽ちぬ重要点を踏みつつ、技術と心意気をこれでもか(でも、物腰は自然体なんだよな)と出す様には驚くばかり。よくぞ、そこからは今も出る。一部ながらアメリカにもちゃんとジャズの真髄を理解しそれを今の生きた音楽として残そうとする人がいること、またジャズを生んだアメリカ合衆国のすごさも感じてしまった夜……。
▶過去の、カサンドラ・ウィルソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200409070203440000/
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http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/
http://43142.diarynote.jp/201503211741478728/
▶過去の、リズ・ライト
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▶︎過去の、セシル・マクロリン・サルヴァント
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▶過去の、エリカ・バドゥ
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▶︎過去の、海野雅威
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▶︎過去の、ラシャーン・カーター
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▶︎過去の、デイヴ・ダグラス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm マサダ
<今日の、敬礼>
しかし、あれだけ喉に負担がかかりそうなことを、涼しい顔して繰り広げる様には脱帽。そして、かようなパフォーマンスを披露する裏には様々な鍛錬や経験を積んできたであろうことも想像させ、気が遠くなる。とともに、普段の喉のケアには細心の気の使いかたをしているはずで、日々の精進の様はすごいんだろうな。感服。本当にいいものを、見させていただきました。普通のライヴ後の飲みも楽しいが、めちゃいいライヴのアフターは余計に楽しい。→今晩もたいそう楽しゅうございました。しかし、どの店もこんでいたなあああ。
YOKKO。映画「花と雨」。
2019年12月3日 音楽 2011年スイス首都ベルンにて結成された4ピースのロック・バンドの準アコースティック・ライヴを、広尾・スイス大使館公邸で見る。ヴォーカルのアディ、ドラムのメニック、ベースとキーボードのマッツ(マティアス・トローラー)、ギターのフィップ(フィリップ・トレイヤー)。そして、メニックの幼馴染のキーボード奏者がサポートに入る布陣にて。響き効果を多大に持つギター音が活きたスケール感を持つロックを聞かせる面々だが、この日の設定だとシンガーの歌のうまさや実は何気に細やかなアンサンブル設定がなされていることがよく分かった。
ギタリストは山ほどのエフェクターを足元に起きつつ、水色のセミ・アコースティック型のエレクトリック・ギターを使う。聞けば、この一本でツアーを通すという。純ロック・バンドにおいて箱モノのギターを持つ人は珍しいが、マーク・ノップラー(ダイアー・ストレイツ)が一番好きなギタリストなのだと言う。なら、納得ですね。一方、ベーシストは5弦のエレクトリック・ベースを使用。もう一つ低音の広がりが欲しいからだそうで、こちらのフェイヴァリットはマーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年 6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日、2018年5月16日、2018年5月24日)2019年1月3日)とか。おお、メインストーリームとも書けそうな現代ロック・バンドといえど、そういう奏者の趣味が導く広がりがあるのだと思った。もう何年も彼らのレコーディングに関わっているゲストの鍵盤奏者は、ふだん現代音楽の作曲もしているそうだ。
とにもかくにも、面々は本当にナイス・ガイ。なんか、ロックの純真もどこかに宿していると思わせるのもポイント高いな。
▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
https://43142.diarynote.jp/201805201310351671/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
https://43142.diarynote.jp/201901041047462042/
その後、渋谷・ショーゲート試写室で、2019年日本映画『花と雨』を見る。PVやCFをいろいろ作ってきている土屋貴史の初長編映画となり、映画表題はラッパーのSEEDAの2007年曲/アルバム名であり、SEEDA側からの土屋への働きかけで実現したよう。今のものとしても見ることができるが、登場人物が皆ガラ携を使っているので、一応時代設定はスマホ登場前となるのだろう。ストーリーは帰国子女であるSEEDAの体験が活かされ、原案とクレジットされている。
冒頭、ロンドンと東京におけるいじめが描かれ、萎える。ぼくがガキの頃は周りにいじめに類することはなかった。いつからか、子供〜青年にまつわる環境は大変なことになったのだなあ。いろんなハラスメントが問題視されるようになったのも、そういう状況と横つながりでもあるのかなあとふと思った。まあ、ヒッップホップを介する青春群像/主人公の変化を描いているのだが、ビター。草栽培する場面や雪を吸う場面がある日本映画には初めて触れるような気がする。もちろん、これまでないことはないだろうが。一部の画面構成を含め、今を感じさせるところはいろいろ。雨の扱いも、印象的。1月中旬から公開される。
<今日の、面々>
YOKKO の面々はこの金曜から、日本ツアーに入る。前回の日本楽旅は転機でもあったという彼ら、先に触れたようにサポートの鍵盤奏者やエンジニア、カメラマンなども同行させ、万全の体制でツアーに入る。また、同行するマネイジャーは奥様が日本人だそうで、日本語もけっこう解する。日程は以下の通り。12/6(金) 東京・大塚 Hearts NEXT、12/7(土) 埼玉・西川口 Hearts、12/10(火) 名古屋 APOLLO BASE、12/11(水) 京都 Gattaca、12/12(木) 神戸 Art House、12/13(金) 大阪 SOCORE FACTORY、12/16(月) 千葉・本八幡 The3rdStage、12/17(火) 東京・渋谷 O Nest。彼ら、日本ツアー限定の、スイス製YOKKOチョコも持参している。
▶︎Yokkoの2017年日本ツアーの記録映像
https://www.youtube.com/watch?v=3fw7sXdroRo
https://www.youtube.com/watch?v=ZK7vr6A7Q3w
ギタリストは山ほどのエフェクターを足元に起きつつ、水色のセミ・アコースティック型のエレクトリック・ギターを使う。聞けば、この一本でツアーを通すという。純ロック・バンドにおいて箱モノのギターを持つ人は珍しいが、マーク・ノップラー(ダイアー・ストレイツ)が一番好きなギタリストなのだと言う。なら、納得ですね。一方、ベーシストは5弦のエレクトリック・ベースを使用。もう一つ低音の広がりが欲しいからだそうで、こちらのフェイヴァリットはマーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年 6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日、2018年5月16日、2018年5月24日)2019年1月3日)とか。おお、メインストーリームとも書けそうな現代ロック・バンドといえど、そういう奏者の趣味が導く広がりがあるのだと思った。もう何年も彼らのレコーディングに関わっているゲストの鍵盤奏者は、ふだん現代音楽の作曲もしているそうだ。
とにもかくにも、面々は本当にナイス・ガイ。なんか、ロックの純真もどこかに宿していると思わせるのもポイント高いな。
▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
https://43142.diarynote.jp/201805201310351671/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
https://43142.diarynote.jp/201901041047462042/
その後、渋谷・ショーゲート試写室で、2019年日本映画『花と雨』を見る。PVやCFをいろいろ作ってきている土屋貴史の初長編映画となり、映画表題はラッパーのSEEDAの2007年曲/アルバム名であり、SEEDA側からの土屋への働きかけで実現したよう。今のものとしても見ることができるが、登場人物が皆ガラ携を使っているので、一応時代設定はスマホ登場前となるのだろう。ストーリーは帰国子女であるSEEDAの体験が活かされ、原案とクレジットされている。
冒頭、ロンドンと東京におけるいじめが描かれ、萎える。ぼくがガキの頃は周りにいじめに類することはなかった。いつからか、子供〜青年にまつわる環境は大変なことになったのだなあ。いろんなハラスメントが問題視されるようになったのも、そういう状況と横つながりでもあるのかなあとふと思った。まあ、ヒッップホップを介する青春群像/主人公の変化を描いているのだが、ビター。草栽培する場面や雪を吸う場面がある日本映画には初めて触れるような気がする。もちろん、これまでないことはないだろうが。一部の画面構成を含め、今を感じさせるところはいろいろ。雨の扱いも、印象的。1月中旬から公開される。
<今日の、面々>
YOKKO の面々はこの金曜から、日本ツアーに入る。前回の日本楽旅は転機でもあったという彼ら、先に触れたようにサポートの鍵盤奏者やエンジニア、カメラマンなども同行させ、万全の体制でツアーに入る。また、同行するマネイジャーは奥様が日本人だそうで、日本語もけっこう解する。日程は以下の通り。12/6(金) 東京・大塚 Hearts NEXT、12/7(土) 埼玉・西川口 Hearts、12/10(火) 名古屋 APOLLO BASE、12/11(水) 京都 Gattaca、12/12(木) 神戸 Art House、12/13(金) 大阪 SOCORE FACTORY、12/16(月) 千葉・本八幡 The3rdStage、12/17(火) 東京・渋谷 O Nest。彼ら、日本ツアー限定の、スイス製YOKKOチョコも持参している。
▶︎Yokkoの2017年日本ツアーの記録映像
https://www.youtube.com/watch?v=3fw7sXdroRo
https://www.youtube.com/watch?v=ZK7vr6A7Q3w
一頃は堂々のECM契約ドラマーだったマヌ・カチェ(2011年1月28日、2012年1月13日、2016年4月13日)の2019新作はデビュー作以来のポップ・ミュージック側に入ったアルバム(https://43142.diarynote.jp/201901251032436987/を参照のこと)で、今回はそれに準ずるのりで行われた。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
パリ在住のベルギー人キーボード奏者のエリック・レニーニ、ギターのパトリック・マヌーギアン 、ベースのジェローム・レガードが同行。マヌーギアンとレガードはその新作『the scOpe』(anteprima)のレコーディング参加者。一方、今回ノードとローズのみを弾いたレニーニはジャズ・ピアニストとして日本でもよく知られ(約10作のリーダー作を持つ)、エミ・マイヤー(2009年1月29日、2009年6月22日、2009年7月26日、2010年2月25日、2010年5月31日、2011年5月21日、2011年6月5日、2012年6月4日、2012年10月16日、2013年7月4日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年6月2日、2019年11月25日)のパリ録音作を仕切ったこともあった。
ロック的な質感を持つインストゥメンタルや、カチェが歌いながら叩くポップ気味な曲(その際は、ヴォーカルに軽いエフェクトがかけられる)、さらにはプリセットのフランス語ラップも入れられる曲などいろいろ。なんにせよ、ほれぼれしちゃうタイトかつ音のいいドラム演奏を土台に置く。ドラムはヤマハを使っていたのかな。そして、3枚のシンバルのほか、直径10センチ強の小さなシンバルを二つおいて、ときにアクセント音としてそれを効果的に用いる。カチェってちゃんとクラシックを学んでいという印象があったが、完全に彼はマッチド・グリップで叩いていた。MCのたびにわざわざドラムから離れ、前に出てきてほのぼのMCをするのはこれまで通り。
▶過去の、マヌ・カチェ
http://43142.diarynote.jp/201102081259129769/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
https://43142.diarynote.jp/201604271334589018/ 取材
▶過去の、エミ・マイヤー
http://43142.diarynote.jp/200901310844354188/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090622
http://43142.diarynote.jp/200907131157415716/
http://43142.diarynote.jp/201002280942269300/
http://43142.diarynote.jp/201006071814527618/
http://43142.diarynote.jp/201105230925539578/
http://43142.diarynote.jp/201106131248013805/
http://43142.diarynote.jp/201206110916017268/
http://43142.diarynote.jp/201210201218283712/
http://43142.diarynote.jp/201307071319405650/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506/
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201806051311346158/
https://43142.diarynote.jp/200709201052530000/
https://43142.diarynote.jp/201911260809479311/
<今日の、取材>
日野皓正(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日、2018年8月11日、2019年4月27日)に久しぶりにインタヴューした。新作『Beyond the Mirage』(B.J.L./Space Shower)リリースに際してのもので、レコーディングのことも含め昔のことは全部忘れちゃっているよという前向きな(?)発言にしたがい、あまり新作にとらわれず自由に会話。でも、そうするとアルバムについてや過去のことについての興味深い話もいろいろ出てくるんだよなあ。とくに、マイルズ・デイヴィスの家に行ったときのやりとりは興味深かった。接していて、なんかサイコーと思わせるものが、彼にはある。ずっと米国と日本を行き来する生活をしている彼だが(77歳。本当に元気で、若々しい)、現在アメリカではマイアミに住んでいる。今もニュージャージーにも家を持っているそうだが。最後に一緒に写真を撮ることになったら、セルフィーにしようよと自らシャッターを押す。で、その後、彼はいい感じの写真にせんといろいろいじる。もう手馴れたもの、かつては写真に凝り個展をやったこともあるとか。そんな彼は長年絵も描いており、『Beyond the Mirage』のジャケット・カヴァーも氏の手によるもの。それはカラー作品だが、近年は炭を使ったモノクロ作品に取り組んでいる。携帯で見せてくれたが、かなりいい感じだった。彼は絵画展もよくしていて、直近のものは来週12月11日(水) ~ 2019年12月17日(火)に銀座三越 7階 ギャラリーで、<JAZZ & ART 日野皓正 アート展>が開かれる。
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061103
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110902
http://43142.diarynote.jp/201309260930584072/
http://43142.diarynote.jp/201404070654593139/
http://43142.diarynote.jp/201503110740041978/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201808120917002515/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
パリ在住のベルギー人キーボード奏者のエリック・レニーニ、ギターのパトリック・マヌーギアン 、ベースのジェローム・レガードが同行。マヌーギアンとレガードはその新作『the scOpe』(anteprima)のレコーディング参加者。一方、今回ノードとローズのみを弾いたレニーニはジャズ・ピアニストとして日本でもよく知られ(約10作のリーダー作を持つ)、エミ・マイヤー(2009年1月29日、2009年6月22日、2009年7月26日、2010年2月25日、2010年5月31日、2011年5月21日、2011年6月5日、2012年6月4日、2012年10月16日、2013年7月4日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年6月2日、2019年11月25日)のパリ録音作を仕切ったこともあった。
ロック的な質感を持つインストゥメンタルや、カチェが歌いながら叩くポップ気味な曲(その際は、ヴォーカルに軽いエフェクトがかけられる)、さらにはプリセットのフランス語ラップも入れられる曲などいろいろ。なんにせよ、ほれぼれしちゃうタイトかつ音のいいドラム演奏を土台に置く。ドラムはヤマハを使っていたのかな。そして、3枚のシンバルのほか、直径10センチ強の小さなシンバルを二つおいて、ときにアクセント音としてそれを効果的に用いる。カチェってちゃんとクラシックを学んでいという印象があったが、完全に彼はマッチド・グリップで叩いていた。MCのたびにわざわざドラムから離れ、前に出てきてほのぼのMCをするのはこれまで通り。
▶過去の、マヌ・カチェ
http://43142.diarynote.jp/201102081259129769/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
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▶過去の、エミ・マイヤー
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<今日の、取材>
日野皓正(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日、2018年8月11日、2019年4月27日)に久しぶりにインタヴューした。新作『Beyond the Mirage』(B.J.L./Space Shower)リリースに際してのもので、レコーディングのことも含め昔のことは全部忘れちゃっているよという前向きな(?)発言にしたがい、あまり新作にとらわれず自由に会話。でも、そうするとアルバムについてや過去のことについての興味深い話もいろいろ出てくるんだよなあ。とくに、マイルズ・デイヴィスの家に行ったときのやりとりは興味深かった。接していて、なんかサイコーと思わせるものが、彼にはある。ずっと米国と日本を行き来する生活をしている彼だが(77歳。本当に元気で、若々しい)、現在アメリカではマイアミに住んでいる。今もニュージャージーにも家を持っているそうだが。最後に一緒に写真を撮ることになったら、セルフィーにしようよと自らシャッターを押す。で、その後、彼はいい感じの写真にせんといろいろいじる。もう手馴れたもの、かつては写真に凝り個展をやったこともあるとか。そんな彼は長年絵も描いており、『Beyond the Mirage』のジャケット・カヴァーも氏の手によるもの。それはカラー作品だが、近年は炭を使ったモノクロ作品に取り組んでいる。携帯で見せてくれたが、かなりいい感じだった。彼は絵画展もよくしていて、直近のものは来週12月11日(水) ~ 2019年12月17日(火)に銀座三越 7階 ギャラリーで、<JAZZ & ART 日野皓正 アート展>が開かれる。
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
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https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
ブラジル音楽/料理を日本に広く知らせた、北青山にある、1981年開店のリジェンダリーなお店の最終日。関係者が集うパーティが、通常営業日終えて行われた。夕方から、延々。ゆかりの出演者が次々に演奏し、歌う。その筋の方々、大集合。すごいな。ステージの流れ、スムースで驚く。ともあれ、こんなことからも、あんなことからも、この店の積み重ねてきたものの大きさを本当に感じずにいられなかった。おつかれさまでした。
以下は、閉店に際して編まれた冊子に寄せた、ぼくの文章なり。
1986年からフリーランスで文章を書いているが、多分ここに出てくる人の中で一番ブラジル音楽についての造詣が浅いのではないか。朝日新聞の浅田英了さんの旅先機中の逝去を報じる社会面記事を見て、ぼくはちゃんとプラッサオンゼのことを認知したのではないか。当然、英了さんとはお会いしたことはない。プラッサオンゼに顔を出すようになったのは、ここ10年強のこと。それは、いつのまにかクラウジアさんと花梨ちゃんの知遇を得たからだった。そう、ぼくは音楽という項目を超えたところで、プラッサオンゼとの付き合いを持ち始めた。たとえば記憶に残っているのは、311の直後のこと。多くのライヴ・ハウスが休むなか、プラッサオンゼは自然体で営業をしていた。そんなおりサクっとお店に出向き、クラウジアと会話を交わしたときの安堵感は忘れられない。結局、ぼくはお2人の大きい人間的な思いやりの持ちように触れ、遠回しにブラジルの機微を受けていたのではないかな。バカみたいにライヴに行っているぼくだが、音楽以上に人に会いに行く唯一のライヴの場がプラッサオンゼだった。階段を降りた先にある暖色の壁を持つインティメイトな空間のありがたさは、ずっとぼくのなかに宿り続ける。
(注:浅田英了さんはプラッサオンゼ設立者で、売れっ子のカメラマンだった。奥様のクラウジアさんと娘の花梨ちゃんが、後を引き継いでいた)
以下は、閉店に際して編まれた冊子に寄せた、ぼくの文章なり。
1986年からフリーランスで文章を書いているが、多分ここに出てくる人の中で一番ブラジル音楽についての造詣が浅いのではないか。朝日新聞の浅田英了さんの旅先機中の逝去を報じる社会面記事を見て、ぼくはちゃんとプラッサオンゼのことを認知したのではないか。当然、英了さんとはお会いしたことはない。プラッサオンゼに顔を出すようになったのは、ここ10年強のこと。それは、いつのまにかクラウジアさんと花梨ちゃんの知遇を得たからだった。そう、ぼくは音楽という項目を超えたところで、プラッサオンゼとの付き合いを持ち始めた。たとえば記憶に残っているのは、311の直後のこと。多くのライヴ・ハウスが休むなか、プラッサオンゼは自然体で営業をしていた。そんなおりサクっとお店に出向き、クラウジアと会話を交わしたときの安堵感は忘れられない。結局、ぼくはお2人の大きい人間的な思いやりの持ちように触れ、遠回しにブラジルの機微を受けていたのではないかな。バカみたいにライヴに行っているぼくだが、音楽以上に人に会いに行く唯一のライヴの場がプラッサオンゼだった。階段を降りた先にある暖色の壁を持つインティメイトな空間のありがたさは、ずっとぼくのなかに宿り続ける。
(注:浅田英了さんはプラッサオンゼ設立者で、売れっ子のカメラマンだった。奥様のクラウジアさんと娘の花梨ちゃんが、後を引き継いでいた)
コスモ・シェルドレイク、エチザベテ・バルクス
2019年11月29日 音楽 一人で機材を操り、いろんな音をループさせつつ、自分の歌を歌うパフォーマー二人を、見る。代官山・UNIT。当初出されていたタイム・テーブルとまさしくぴったりで進んでいた。そういう公演もあるのだなー。
最初に、ラトビア出身のエチザベテ・バルクスが出てくる。まず、その出で立ちにびっくり。レオタード姿にキラキラの上着をきて、ヘンテコな帽子をかぶっている。化粧も普通じゃない。そんな彼女はプリセット音とその場で弾く小鍵盤音ループなどを噛み合わせ、そこに歌を載せる。ときには、フルートも吹いた。単調にならず、何気に起伏あり。その総体の聞き味は、響き系今様シンガー・ソングライターとエレ・ポップ/ダンスが混ざったようと書けよう。でもって、動きやポーズがまったくもって我が道を行く。クールとは言いづらいかもしれないが、それも妙な個性あり。最後は、果物や野菜を客席側にポンポンと投げた。まあ、ビューク(2001年12月5日、2008年2月22日)から影響を受けているのは間違いないだろう。古い人なら、歌唱という部分ではなく人を喰った佇まいから、ニーナ・ハーゲンを思い出したくなるところもある?
ところで、旧ソ連/バルト三国のラトビアのアーティストには初めて触れるのではないだろうか?
20分の休憩をおいて、英国人コスモ・シェルドレイクが出てくる。まだギリで20代の飄々としつつ、愛想のいい人。PC、サンプラー(めちゃ、いろんな音が入っているんだろうな)、ミニ鍵盤などを巧みに操るサウンドの音色の様に、エチザベテ・バルクスより人回り音楽家として一つ上と感じる。というか、ステージ上でさりげなくもうまく機材を使い、重ねていくタイプのポップ・アーティストのなか、ぼくが接したなかで彼は一番だ。
曲はわりと、ほのぼのしていたり、ペーソスに満ちたものが多い。彼もその場で出す音や歌(何気に太く、この手のタイプにありがちな脆弱さなし)をどんどん拾い、貯めていくタイプであるのだが、そのヴァリエーションが豊富。おお、次はどんな方策で曲を形作っていくんだい? と、1曲1曲始まるごとに、ぼくはそう思った。ループさせて表現を作っていくだけに、曲自体の構成は反復系のものとなるわけで、それ自体は起伏に富んだ構造を持ちにくい。だが、彼は巧みに広がりを持たせる方向で実演を行い、それにも感心。けっこう、彼の音の重ね方や展開のさせ方ってスポンテニアスであるのがその要因か。また、同じシークエンスのもと音を重ねる様に、クラシックの変奏曲のやり方みたいだなと思わせられるところもあった。
▶過去の、ビューク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200802230934310000/
<今日の、追記>
コスモ・シェルドレイクのデビュー・フルアルバム『The Much Much How How And I』(Transgressive 、2018)は当人とマシュー・ハーバート(2003年9月15日、2017年11月8日)のプロデュース。そのパフォーマンスに触れて、彼のサンプラーにはほんといろんな音が入っているんだろうなと思う。動物や鳥の音なども使い、その場合ほんのすこしシャソール(2015年5月30日、2016年8月29日、2019年9月9日)を思い出させる? シャソールといえば、米国人ドラマーのジェローム・ジェニングス(2016年9月7日2019年7月24日)の新作『SOLIDARITY』( IoLa )収録曲の「Convo with Senator Flowers」の映像はとても面白い。弁護士/民主党上院議員であるステファニー・フラワーズの2019年3月6日の司法委員会における情熱的な発言映像に彼がドラム・ソロを組み合わせたそれもまたシャソール的と言える。そのジェニングスの新作はそんな曲からラージ・アンサンブルものやスティーヴィー・ワンダーの歌付きカヴァーまでいろんな表現が収められているが、過去の財産を俯瞰した上で今の精気に溢れるジャズとなっている好盤だ。
▶︎過去の、マシュー・ハーバート・ビッグ・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
https://43142.diarynote.jp/201711091333526195/
▶︎過去の、シャソール
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
https://43142.diarynote.jp/201609200921301045/
https://43142.diarynote.jp/201909111818522611/
▶︎過去の、ジェローム・ジェニングス
https://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
https://43142.diarynote.jp/201907250901144536/
▶︎「Convo with Senator Flowers」のPV
https://youtu.be/aukbtVWwEAY
▶︎『SOLIDARITY』のEPK
https://youtu.be/3dhuJ95Zml0
最初に、ラトビア出身のエチザベテ・バルクスが出てくる。まず、その出で立ちにびっくり。レオタード姿にキラキラの上着をきて、ヘンテコな帽子をかぶっている。化粧も普通じゃない。そんな彼女はプリセット音とその場で弾く小鍵盤音ループなどを噛み合わせ、そこに歌を載せる。ときには、フルートも吹いた。単調にならず、何気に起伏あり。その総体の聞き味は、響き系今様シンガー・ソングライターとエレ・ポップ/ダンスが混ざったようと書けよう。でもって、動きやポーズがまったくもって我が道を行く。クールとは言いづらいかもしれないが、それも妙な個性あり。最後は、果物や野菜を客席側にポンポンと投げた。まあ、ビューク(2001年12月5日、2008年2月22日)から影響を受けているのは間違いないだろう。古い人なら、歌唱という部分ではなく人を喰った佇まいから、ニーナ・ハーゲンを思い出したくなるところもある?
ところで、旧ソ連/バルト三国のラトビアのアーティストには初めて触れるのではないだろうか?
20分の休憩をおいて、英国人コスモ・シェルドレイクが出てくる。まだギリで20代の飄々としつつ、愛想のいい人。PC、サンプラー(めちゃ、いろんな音が入っているんだろうな)、ミニ鍵盤などを巧みに操るサウンドの音色の様に、エチザベテ・バルクスより人回り音楽家として一つ上と感じる。というか、ステージ上でさりげなくもうまく機材を使い、重ねていくタイプのポップ・アーティストのなか、ぼくが接したなかで彼は一番だ。
曲はわりと、ほのぼのしていたり、ペーソスに満ちたものが多い。彼もその場で出す音や歌(何気に太く、この手のタイプにありがちな脆弱さなし)をどんどん拾い、貯めていくタイプであるのだが、そのヴァリエーションが豊富。おお、次はどんな方策で曲を形作っていくんだい? と、1曲1曲始まるごとに、ぼくはそう思った。ループさせて表現を作っていくだけに、曲自体の構成は反復系のものとなるわけで、それ自体は起伏に富んだ構造を持ちにくい。だが、彼は巧みに広がりを持たせる方向で実演を行い、それにも感心。けっこう、彼の音の重ね方や展開のさせ方ってスポンテニアスであるのがその要因か。また、同じシークエンスのもと音を重ねる様に、クラシックの変奏曲のやり方みたいだなと思わせられるところもあった。
▶過去の、ビューク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200802230934310000/
<今日の、追記>
コスモ・シェルドレイクのデビュー・フルアルバム『The Much Much How How And I』(Transgressive 、2018)は当人とマシュー・ハーバート(2003年9月15日、2017年11月8日)のプロデュース。そのパフォーマンスに触れて、彼のサンプラーにはほんといろんな音が入っているんだろうなと思う。動物や鳥の音なども使い、その場合ほんのすこしシャソール(2015年5月30日、2016年8月29日、2019年9月9日)を思い出させる? シャソールといえば、米国人ドラマーのジェローム・ジェニングス(2016年9月7日2019年7月24日)の新作『SOLIDARITY』( IoLa )収録曲の「Convo with Senator Flowers」の映像はとても面白い。弁護士/民主党上院議員であるステファニー・フラワーズの2019年3月6日の司法委員会における情熱的な発言映像に彼がドラム・ソロを組み合わせたそれもまたシャソール的と言える。そのジェニングスの新作はそんな曲からラージ・アンサンブルものやスティーヴィー・ワンダーの歌付きカヴァーまでいろんな表現が収められているが、過去の財産を俯瞰した上で今の精気に溢れるジャズとなっている好盤だ。
▶︎過去の、マシュー・ハーバート・ビッグ・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
https://43142.diarynote.jp/201711091333526195/
▶︎過去の、シャソール
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
https://43142.diarynote.jp/201609200921301045/
https://43142.diarynote.jp/201909111818522611/
▶︎過去の、ジェローム・ジェニングス
https://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
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▶︎「Convo with Senator Flowers」のPV
https://youtu.be/aukbtVWwEAY
▶︎『SOLIDARITY』のEPK
https://youtu.be/3dhuJ95Zml0
角銅真実、アグネス・オベル
2019年11月26日 音楽 神宮前・トランクホテルで、ユニバーサル・ミュージックのジャズ&クラシック部門が送り出す内外の二人の女性アーティストのショーケース・ライヴを見る。ともにちゃんとバンドを率いて6曲と9曲を披露。とくに後者は曲の尺も短くなく、1時間近くあるパフォーマンスをしたのではないか。
アコースティック・ギターをつまびきながら歌う角銅真実(2019年3月16日)は、生ギターやマンドリンやアコーディオンを手にする中村大史(少し、コーラスも取る)、チェロの巌裕美子、ダブル・ベースの秋田ゴールドマン(2005年7月29日、2007年5月6日、2009年6月12日、2011年1月30日、2011年6月23日、2012年3月3日。2012年9月9日、2015年9月27日、2018年6月2日、2019年7月22日)の3人を擁する。中村と巌は、来年1月に出る角銅の『oar』のレコーディングに参加している。
間と漂う感覚を抱える、日本語によるウィスパー・ヴォーカル表現。へえと思ったのは、来年出るアルバムよりも、芯のある実演をしていると思えたこと。それは、角銅のアーティストとしての正の資質を接する者に伝える。芸大打楽器学科卒(ゆえに、同窓の石若駿〜2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日、2017年7月12日、2019年1月21日、2019年3月16日〜とは仲がいい)というからドラムやマリンバ、その他も出来ちゃうんだろうが、そういういろんな経験を通って来ているからこその余白も持つかな。
中村がバンジョーを手にしたクローザー「Lullaby」はアーシーさやビート感が増し、リアノン・ギデンズ(2016年3月15日)を想起させる仕上がりだった。わお。ぶっちゃけ、シンプルなサウンドのもと淡いメロディを伴う言葉/歌唱が宙に溶けていく感触を持つ近く出るアルバムよりも、ぼくは実演のほうにずっと魅力を感じた。
▶︎過去の、角銅真実
https://43142.diarynote.jp/?day=20190316
▶過去の、秋田ゴールドマン/SOIL & “PIMP” SESSIONS
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200705181805330000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
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▶︎過去の、石若駿
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▶︎過去の、リアノン・ギデンズ
https://43142.diarynote.jp/?day=20160315
その後は、ベルリン在住のデンマーク人自作自演派シンガーのアグネス・オペル。ベルリンには住んで12年になり、デビューして間もなくデンマークで成功を得たが、それはベルリンで制作活動を始めてからのよう。来年2月にリリースされる新作『マイオピア』(通算5作目)は独グラモフォンと新たに契約してのもの。母親はクラシックを愛好していたものの、当人は高校中退で現場たたき上げ。彼女のアルバムを聞くと弦音なども入ってはいるものの、当人も(クラシックのレーベルである)独グラモフォンと契約して大丈夫なのかと思ったよう。同作、アメリカではブルーノートを介してリリースされる。
そんな彼女の新作はベルリンのホーム・スタジオですべての楽器や歌を扱い、自己プロデュースにて作ったと言っていたが、ここでは彼女のワーキング・バンドともに開かれる。そして、その処理がとてもオーガニックかつ、魅力的なので驚いた。
キーボードを弾きながら歌う(エフェクトのかかり具合の異なる2本のマイクを使用)当人に加え、ヴォオラ(と一部、キーボード)のアン・バッカー(オランダ人)、チェロ(と一部、小鍵盤)のクリスティーナ・コロペッキ(カナダ人)、電気ドラム(パーカッション的奏法をとるが、随時キック・パッドは用いる)や電気ヴァイブラフォンのルイス・アンナ・ドゥッガン(英国人)という女性奏者がつく。弦楽器奏者たちの足元には、膨大な機材が置かれていた。しかし、よくもまあ、この陣容の美点を100パーセント活かす起伏に富むアレンジを考えたものと感嘆。即興性はないが、もうその見事なバンド化サウンドはアーティスティックにしてプロフェッショナル。バンド員たちは適切にバックグラウンド・ヴォーカルものせ、一部は、“ゴシックが入ったエンヤ”と言いたくなるものあった。
漂う感触も抱える媚びたところのないユーロ情緒ポップ表現は、すべて英語にて。そんな彼女たちは新作がリリースされる2月から全33公演の欧州ツアーに出て、さらに4月からは4AD発のプロダクツはいまだ印象深いデッド・カン・ダンスの前座にて北米を回ることになっている。
▶︎過去の、デッド・カン・ダンスのメンバーが音楽をつけた映画
https://43142.diarynote.jp/?day=20120116
<今日の、あらら>
歯医者の受付のお姉さんから電話。正午からの診療予約を忘れていた。近くにある医院を使っているので、すぐに出向きことなきを得る。そういうの、自分としてはしっかりしているつもりだった(歯医者側もいつもぼくが時間に正確なので、もしやと電話したという)が、スケジュール表に書き込む際に誤ってしまった。インタヴューの日時の間違いじゃなくて幸い、としておこう。
アコースティック・ギターをつまびきながら歌う角銅真実(2019年3月16日)は、生ギターやマンドリンやアコーディオンを手にする中村大史(少し、コーラスも取る)、チェロの巌裕美子、ダブル・ベースの秋田ゴールドマン(2005年7月29日、2007年5月6日、2009年6月12日、2011年1月30日、2011年6月23日、2012年3月3日。2012年9月9日、2015年9月27日、2018年6月2日、2019年7月22日)の3人を擁する。中村と巌は、来年1月に出る角銅の『oar』のレコーディングに参加している。
間と漂う感覚を抱える、日本語によるウィスパー・ヴォーカル表現。へえと思ったのは、来年出るアルバムよりも、芯のある実演をしていると思えたこと。それは、角銅のアーティストとしての正の資質を接する者に伝える。芸大打楽器学科卒(ゆえに、同窓の石若駿〜2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日、2017年7月12日、2019年1月21日、2019年3月16日〜とは仲がいい)というからドラムやマリンバ、その他も出来ちゃうんだろうが、そういういろんな経験を通って来ているからこその余白も持つかな。
中村がバンジョーを手にしたクローザー「Lullaby」はアーシーさやビート感が増し、リアノン・ギデンズ(2016年3月15日)を想起させる仕上がりだった。わお。ぶっちゃけ、シンプルなサウンドのもと淡いメロディを伴う言葉/歌唱が宙に溶けていく感触を持つ近く出るアルバムよりも、ぼくは実演のほうにずっと魅力を感じた。
▶︎過去の、角銅真実
https://43142.diarynote.jp/?day=20190316
▶過去の、秋田ゴールドマン/SOIL & “PIMP” SESSIONS
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200705181805330000/
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https://43142.diarynote.jp/201907230915151851/
▶︎過去の、石若駿
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▶︎過去の、リアノン・ギデンズ
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その後は、ベルリン在住のデンマーク人自作自演派シンガーのアグネス・オペル。ベルリンには住んで12年になり、デビューして間もなくデンマークで成功を得たが、それはベルリンで制作活動を始めてからのよう。来年2月にリリースされる新作『マイオピア』(通算5作目)は独グラモフォンと新たに契約してのもの。母親はクラシックを愛好していたものの、当人は高校中退で現場たたき上げ。彼女のアルバムを聞くと弦音なども入ってはいるものの、当人も(クラシックのレーベルである)独グラモフォンと契約して大丈夫なのかと思ったよう。同作、アメリカではブルーノートを介してリリースされる。
そんな彼女の新作はベルリンのホーム・スタジオですべての楽器や歌を扱い、自己プロデュースにて作ったと言っていたが、ここでは彼女のワーキング・バンドともに開かれる。そして、その処理がとてもオーガニックかつ、魅力的なので驚いた。
キーボードを弾きながら歌う(エフェクトのかかり具合の異なる2本のマイクを使用)当人に加え、ヴォオラ(と一部、キーボード)のアン・バッカー(オランダ人)、チェロ(と一部、小鍵盤)のクリスティーナ・コロペッキ(カナダ人)、電気ドラム(パーカッション的奏法をとるが、随時キック・パッドは用いる)や電気ヴァイブラフォンのルイス・アンナ・ドゥッガン(英国人)という女性奏者がつく。弦楽器奏者たちの足元には、膨大な機材が置かれていた。しかし、よくもまあ、この陣容の美点を100パーセント活かす起伏に富むアレンジを考えたものと感嘆。即興性はないが、もうその見事なバンド化サウンドはアーティスティックにしてプロフェッショナル。バンド員たちは適切にバックグラウンド・ヴォーカルものせ、一部は、“ゴシックが入ったエンヤ”と言いたくなるものあった。
漂う感触も抱える媚びたところのないユーロ情緒ポップ表現は、すべて英語にて。そんな彼女たちは新作がリリースされる2月から全33公演の欧州ツアーに出て、さらに4月からは4AD発のプロダクツはいまだ印象深いデッド・カン・ダンスの前座にて北米を回ることになっている。
▶︎過去の、デッド・カン・ダンスのメンバーが音楽をつけた映画
https://43142.diarynote.jp/?day=20120116
<今日の、あらら>
歯医者の受付のお姉さんから電話。正午からの診療予約を忘れていた。近くにある医院を使っているので、すぐに出向きことなきを得る。そういうの、自分としてはしっかりしているつもりだった(歯医者側もいつもぼくが時間に正確なので、もしやと電話したという)が、スケジュール表に書き込む際に誤ってしまった。インタヴューの日時の間違いじゃなくて幸い、としておこう。
映画「ファンシー」。ジミー・ヘリング & THE 5 OF 7。エミ・マイヤー。
2019年11月25日 音楽 まず、渋谷・映画美学校で、2019年日本映画「ファンシー」の試写を見る。山本直樹の短編漫画を原作に起きつつ主人公のバックグラウンドなどを膨らませた作品で、監督は廣田正興。これが初監督作品となるようだが、資料の監督コメントには映画の現場生活はおよそ20年と書いてある。その資料において舞台はとある地方の温泉街となっているが、映画には長野県千曲市戸倉上山田温泉を舞台にしているのがもろに映し出される。
サングラスをかけっぱなしで夜は彫り師をする郵便配達員(永瀬正敏)、妙な名前のペンネームを持ち毎日100通を超えるファンレターが届くもののとても変テコなライフ・スタイルを維持する詩人(窪田正孝)など、登場人物の設定は荒唐無稽。一見普通な人も普通じゃない人も負の癖や行為を奥に抱え、彼らにはいろいろ事件も起こるが、それでも世は安穏と回る……。ありえね〜人々の絡みを淡々と綴った映画を見た後には、そういうことを語っていると思えるか。
経験豊富な監督は手堅く、そして張り切って作っている。DQNな郵便局員を筆頭に出演者たちは演技も上手だし、受け手はいろいろな思いをふくらませるだろう。ただ、エッフェル塔の模型が置いてあったりする詩人の部屋のディスプレイ小道具には違和感を覚える。また、詩人がメインで書いている詩の雑誌のパーティの場が非常に安っぽい。あれじゃ、同人誌のオフ会だろうて。音楽は必要なところだけに付けられている。ジェイムズ下地によるベッドルーム録音的なそれ、もう少し音色が柔らかいほうが映像のタッチには合うのではないか。来年2月上旬に公開。
そして、時間調整もかねて、南青山・ブルーノート東京に徒歩で移動。そしたら、小雨が降ってきてびっくり。天気予報にはそういう予報はなかったはずだが。なんにせよ、超寒かった土曜日のあと、この日曜と月曜はかなり暖かい。ゆえに、いっぱい歩いたぼくは汗ばんだ。
出演者は、サザン・ロック/ジャム・バンドに括られるワイルドスプレッド・パニックのギタリストであり、自己作も何枚も出しているジミー・へリング(1962年生まれだが、それよりもじじいに見える)が地元アトランタで若手奏者も交えて組んだリーダー・バンド。ギターと歌のリック・ローラー、キーボードのマット・スローカム、ベースと歌のケヴィン・スコット、ドラムのダレン・スタンリーがその構成員で、全員白人。うちへリングら3人は長髪だったり、すんごいヒゲを蓄えていて、それふう。もう一人のギターとドラムは今のジャズ・コンボに入っていても不思議はない風体を持つ。
なんとオープナーはマイルズ・デイヴィス曲、「ブラック・サテン」。歌が入る場合もあるがそれもインスト部はきっちり聞かせますというもので、その総体は米国ロックとジャズ・フュージョンはかなり近い関係を持つこともあるという事実を照らし出す。いや実際、面々は腕が立つ。へリングはハリウッドのGITを出ているが、他にも音楽学校出ている人もいるのではないか。でもって、力づくでずんずん突き進む様には、こいつらにヴェジタリアンはいないはず。どんな劣悪な条件でも、面々はこの晩と同じような音を出しちゃうんじゃないか、とも思わせる。
へリングはグレイトフル・デッド関連者やザ・オールマン・ブラザース・バンドに過去出入りしていたり、ビリー・コブハムやアルフォンソ・ジョンソンといったフュージョン名士たちとジャズ・イズ・デッドというバンドを90年代後期に組んだり、近年はジョン・マクラフリン(2005年1月31日、2014年3月25日)と一緒に米国ツアーに出てライヴ盤を出してもいるといったように、アメリカではいろんな意味でかなりの顔役。そして、そんな彼が率いるバンドの音は歌心もある(そこらへんはロックが入っていますね)ハード・フュージョン+と言えるもの。もう一人のギタリストもうまいし、ともに音色がきれい。チェックしていないが、結構エフェクターを並べていたのだろうな。
インスト主体でちんたら行くジャム・バンドは演奏時間が長い。実はこのあとにもう一つライヴ会場を回る予定で、延々とやられたら次のライヴを見る時間が短くなるなと思っていたらアンコールを含め70分を切る尺で、彼らは演奏を切り上げる。でも、それなりに曲数をやってもいたはずで、へリングたちはちゃんとソロを聞かせつつ、それが手癖になる前に趣味良く切り上げていたわけで、そのまっとうさには拍手。MCも若いギター奏者にまかせ、一歩引いた感じでバンド音に関わっていた(それゆえ、じじいぽさは醸し出された)へリングだが、ステージ退出時にはメンバーの誰よりもお客さんと握手していて、いい人そうであったな。彼は一部、フィンガー・ピッキングで弾いていた?
聞き手への引っ掛かりを持つということについてはジョン・スコフィールド(1999年5月11日、2001年1月11日、2002年1月24日、2004年3月11日、2006年3月1日、2007年5月10日、2008年10月8日、2009年9月5日、2012年10月10日、2013年10月21日、2015年5月26日、2018年9月2日、2019年5月30日)のほうが上だが、オズ・ノイ(2007年7月3日、2016年3月29日、2018年11月22日)よりはいろんな面で勝つ……なんても思いながら、ぼくは面々のジャズ・ロック的とも指摘できるパフォーマンスに触れていた。いわゆるジャム・バンド(それ自体は音楽ジャンルではなく、アシッド・ジャズのように情緒的な括りの名称ですね)のムーヴメントにはロック側からもジャズ側からも流れたが、どっちにしろ、ジャム・バンドとして括られるのを嫌がる担い手は面白いという定説があったよなあとか、ジャム・バンドの括りとして一番適切なのはグレイトフル・デッド流れのイヴェンターが組むコンサートに出るミュージシャンはすべからくジャム・バンドと言われるという説明なんだよなあ……。そういえば、一時ブルーノート・レコードはチャーリー・ハンター(1999年6月22日、2002年1月24日、2006年4月17日、2009年1月16日、2015年2月18日)、MM&W(1999年8月5日、2000年8月13日、2001年2月5日、2002年9月7日、2012年3月2日)、ソウライヴ(2000年8月12日、2001年3月1、同2日、2002年3月26日、2003年3月31日、2004年4月1日、2007年10月9日、2009年7月8日、2010年5月28日、2012年5月25日)、カール・デンソン(2001年4月4日、2001年8月3〜5日、2002年7月28日、2012年5月25日、2017年10月21日)らジャム・バンド系担い手の送り出しに力を入れたなあ(それは、ノラ・ジョーンズ〜2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日、2012年11月8日、2016年9月8日〜を端緒に置くアダルト・ヴォーカル路線にとって変わられた)、かつては海外のジャム・バンド・フェスに行ったりもした(2000年8月11〜13日)なあなぞと、ライヴを見ながら20年も前のことを思い出したりも。へリングの今の表現は、そうした積み重ねの上にあるものでもあるのですね。
▶過去の、ジョン・マクラフリン
http://43142.diarynote.jp/200502041825460000/
http://43142.diarynote.jp/201403270907123498/
▶過去の、ジョン・スコフィールド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 5.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm 1.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm 1.24
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
http://43142.diarynote.jp/200603011148430000/
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201310210730403296/
http://43142.diarynote.jp/201505271549266046/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
https://43142.diarynote.jp/201905310800294940/
▶︎過去の、オズ・ノイ
http://43142.diarynote.jp/200707041026510000/
http://43142.diarynote.jp/201603300704079868/
https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
▶︎過去の、チャーリー・ハンター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200604181149370000/
http://43142.diarynote.jp/200901171017206901/
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
▶︎過去の、メデスキ・マーティン&ウッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm 8月13日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 9月7日
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
▶︎過去の、ソウライヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200404010730030000/
http://43142.diarynote.jp/200710131957390000/
http://43142.diarynote.jp/200907131200224908/
http://43142.diarynote.jp/201006031539099988/
http://43142.diarynote.jp/201205301358544511/
https://43142.diarynote.jp/201710240957109863/
▶︎過去の、カール・デンソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm 斑尾フェス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm フジ・ロック
https://43142.diarynote.jp/201205301358544511/
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
https://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
▶︎過去の、バーク・フェスinマサチューセッツ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
最後は、渋谷・クラブクアトロで、シンガー・ソングライターのエミ・マイヤー(2009年1月29日、2009年6月22日、2009年7月26日、2010年2月25日、2010年5月31日、2011年5月21日、2011年6月5日、2012年6月4日、2012年10月16日、2013年7月4日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年6月2日)を見る。おお、声が一段と出るようになったなあ。いまだとっちからるところもあるけど、MCが上達したなあ。
ギターの石井マサユキ、エレクトリック・ベースの阿部光一郎、ドラムの佐藤直子がサポート。当人はピアノを弾いたり、キーボードを弾きながら歌うとともに、中央に立って歌う場合もあり。アルバム・デビューしてちょうど10年、彼女は『ウィングス』というナッシュヴィル録音の新作を今年リリース。当然、そこからの曲もやるが、トゥイッターでリクエスト曲を募ったりしたようで、けっこうオールタイムのエミちゃんを伝えますという構成になっていた。
日本語アルバムを出したことがあり同作からの曲(いい曲揃い)をやったり、終盤にはレゲエ・コーナーと言い、後打ち曲をやったりもする。その際は、テナー/ソプラノ・サックス奏者も加わった。先に触れた『ウィングス』にはゲブ・モー(2007年9月19日)がプロデュースした「When I Lose Control」も入っているのだが、実ははその曲の雰囲気がもろにドナルド・フェイゲン( 2000年5月15日)。現代ブルース・マンとして評価の高い彼がそんなプロデューシングしたことがとっても興味深く、ライヴでもぜひ聞きたいと思ったのだが、残念ながらやらなかった。再現が難しかった?
▶過去の、エミ・マイヤー
http://43142.diarynote.jp/200901310844354188/
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http://43142.diarynote.jp/201006071814527618/
http://43142.diarynote.jp/201105230925539578/
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http://43142.diarynote.jp/201206110916017268/
http://43142.diarynote.jp/201210201218283712/
http://43142.diarynote.jp/201307071319405650/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506/
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201806051311346158/
https://43142.diarynote.jp/200709201052530000/
▶︎過去の、ケブ・モー
https://43142.diarynote.jp/200709201052530000/
▶過去の、スティーリー・ダン/ドナルド・フェイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
<今日の、拍手>
エミ・マイヤーの会場に入り、すぐにベースの音がデケえと感じる。これでいいのかと、思わず卓のほうを見てしまったyoh。ところが、楽器音にリヴァーヴがかけられる場面もわずかあった後打ち曲披露の際はベースの音のデカさがしっくり。おお、レゲエはベース音楽であるのだなー。その際、彼女は(レゲエが好きで)「実は、心はラスタ」という発言をする。ええっ、そうなの? デビュー時から知っていて何度かインタヴューし、彼女がフジ・ロックに出た際は行き帰り一緒だったりもし無駄話もしているはずだが、それは知らなかった。新作『ウィングス』は子供をお腹に宿しているなかレコーディングに臨んだが、なんと今二人目の子供を身籠っているそう。偉い。みんな、もっと子供産んでね〜。
サングラスをかけっぱなしで夜は彫り師をする郵便配達員(永瀬正敏)、妙な名前のペンネームを持ち毎日100通を超えるファンレターが届くもののとても変テコなライフ・スタイルを維持する詩人(窪田正孝)など、登場人物の設定は荒唐無稽。一見普通な人も普通じゃない人も負の癖や行為を奥に抱え、彼らにはいろいろ事件も起こるが、それでも世は安穏と回る……。ありえね〜人々の絡みを淡々と綴った映画を見た後には、そういうことを語っていると思えるか。
経験豊富な監督は手堅く、そして張り切って作っている。DQNな郵便局員を筆頭に出演者たちは演技も上手だし、受け手はいろいろな思いをふくらませるだろう。ただ、エッフェル塔の模型が置いてあったりする詩人の部屋のディスプレイ小道具には違和感を覚える。また、詩人がメインで書いている詩の雑誌のパーティの場が非常に安っぽい。あれじゃ、同人誌のオフ会だろうて。音楽は必要なところだけに付けられている。ジェイムズ下地によるベッドルーム録音的なそれ、もう少し音色が柔らかいほうが映像のタッチには合うのではないか。来年2月上旬に公開。
そして、時間調整もかねて、南青山・ブルーノート東京に徒歩で移動。そしたら、小雨が降ってきてびっくり。天気予報にはそういう予報はなかったはずだが。なんにせよ、超寒かった土曜日のあと、この日曜と月曜はかなり暖かい。ゆえに、いっぱい歩いたぼくは汗ばんだ。
出演者は、サザン・ロック/ジャム・バンドに括られるワイルドスプレッド・パニックのギタリストであり、自己作も何枚も出しているジミー・へリング(1962年生まれだが、それよりもじじいに見える)が地元アトランタで若手奏者も交えて組んだリーダー・バンド。ギターと歌のリック・ローラー、キーボードのマット・スローカム、ベースと歌のケヴィン・スコット、ドラムのダレン・スタンリーがその構成員で、全員白人。うちへリングら3人は長髪だったり、すんごいヒゲを蓄えていて、それふう。もう一人のギターとドラムは今のジャズ・コンボに入っていても不思議はない風体を持つ。
なんとオープナーはマイルズ・デイヴィス曲、「ブラック・サテン」。歌が入る場合もあるがそれもインスト部はきっちり聞かせますというもので、その総体は米国ロックとジャズ・フュージョンはかなり近い関係を持つこともあるという事実を照らし出す。いや実際、面々は腕が立つ。へリングはハリウッドのGITを出ているが、他にも音楽学校出ている人もいるのではないか。でもって、力づくでずんずん突き進む様には、こいつらにヴェジタリアンはいないはず。どんな劣悪な条件でも、面々はこの晩と同じような音を出しちゃうんじゃないか、とも思わせる。
へリングはグレイトフル・デッド関連者やザ・オールマン・ブラザース・バンドに過去出入りしていたり、ビリー・コブハムやアルフォンソ・ジョンソンといったフュージョン名士たちとジャズ・イズ・デッドというバンドを90年代後期に組んだり、近年はジョン・マクラフリン(2005年1月31日、2014年3月25日)と一緒に米国ツアーに出てライヴ盤を出してもいるといったように、アメリカではいろんな意味でかなりの顔役。そして、そんな彼が率いるバンドの音は歌心もある(そこらへんはロックが入っていますね)ハード・フュージョン+と言えるもの。もう一人のギタリストもうまいし、ともに音色がきれい。チェックしていないが、結構エフェクターを並べていたのだろうな。
インスト主体でちんたら行くジャム・バンドは演奏時間が長い。実はこのあとにもう一つライヴ会場を回る予定で、延々とやられたら次のライヴを見る時間が短くなるなと思っていたらアンコールを含め70分を切る尺で、彼らは演奏を切り上げる。でも、それなりに曲数をやってもいたはずで、へリングたちはちゃんとソロを聞かせつつ、それが手癖になる前に趣味良く切り上げていたわけで、そのまっとうさには拍手。MCも若いギター奏者にまかせ、一歩引いた感じでバンド音に関わっていた(それゆえ、じじいぽさは醸し出された)へリングだが、ステージ退出時にはメンバーの誰よりもお客さんと握手していて、いい人そうであったな。彼は一部、フィンガー・ピッキングで弾いていた?
聞き手への引っ掛かりを持つということについてはジョン・スコフィールド(1999年5月11日、2001年1月11日、2002年1月24日、2004年3月11日、2006年3月1日、2007年5月10日、2008年10月8日、2009年9月5日、2012年10月10日、2013年10月21日、2015年5月26日、2018年9月2日、2019年5月30日)のほうが上だが、オズ・ノイ(2007年7月3日、2016年3月29日、2018年11月22日)よりはいろんな面で勝つ……なんても思いながら、ぼくは面々のジャズ・ロック的とも指摘できるパフォーマンスに触れていた。いわゆるジャム・バンド(それ自体は音楽ジャンルではなく、アシッド・ジャズのように情緒的な括りの名称ですね)のムーヴメントにはロック側からもジャズ側からも流れたが、どっちにしろ、ジャム・バンドとして括られるのを嫌がる担い手は面白いという定説があったよなあとか、ジャム・バンドの括りとして一番適切なのはグレイトフル・デッド流れのイヴェンターが組むコンサートに出るミュージシャンはすべからくジャム・バンドと言われるという説明なんだよなあ……。そういえば、一時ブルーノート・レコードはチャーリー・ハンター(1999年6月22日、2002年1月24日、2006年4月17日、2009年1月16日、2015年2月18日)、MM&W(1999年8月5日、2000年8月13日、2001年2月5日、2002年9月7日、2012年3月2日)、ソウライヴ(2000年8月12日、2001年3月1、同2日、2002年3月26日、2003年3月31日、2004年4月1日、2007年10月9日、2009年7月8日、2010年5月28日、2012年5月25日)、カール・デンソン(2001年4月4日、2001年8月3〜5日、2002年7月28日、2012年5月25日、2017年10月21日)らジャム・バンド系担い手の送り出しに力を入れたなあ(それは、ノラ・ジョーンズ〜2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日、2012年11月8日、2016年9月8日〜を端緒に置くアダルト・ヴォーカル路線にとって変わられた)、かつては海外のジャム・バンド・フェスに行ったりもした(2000年8月11〜13日)なあなぞと、ライヴを見ながら20年も前のことを思い出したりも。へリングの今の表現は、そうした積み重ねの上にあるものでもあるのですね。
▶過去の、ジョン・マクラフリン
http://43142.diarynote.jp/200502041825460000/
http://43142.diarynote.jp/201403270907123498/
▶過去の、ジョン・スコフィールド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 5.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm 1.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm 1.24
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
http://43142.diarynote.jp/200603011148430000/
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201310210730403296/
http://43142.diarynote.jp/201505271549266046/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
https://43142.diarynote.jp/201905310800294940/
▶︎過去の、オズ・ノイ
http://43142.diarynote.jp/200707041026510000/
http://43142.diarynote.jp/201603300704079868/
https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
▶︎過去の、チャーリー・ハンター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200604181149370000/
http://43142.diarynote.jp/200901171017206901/
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
▶︎過去の、メデスキ・マーティン&ウッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm 8月13日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 9月7日
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
▶︎過去の、ソウライヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200404010730030000/
http://43142.diarynote.jp/200710131957390000/
http://43142.diarynote.jp/200907131200224908/
http://43142.diarynote.jp/201006031539099988/
http://43142.diarynote.jp/201205301358544511/
https://43142.diarynote.jp/201710240957109863/
▶︎過去の、カール・デンソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm 斑尾フェス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm フジ・ロック
https://43142.diarynote.jp/201205301358544511/
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
https://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
▶︎過去の、バーク・フェスinマサチューセッツ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
最後は、渋谷・クラブクアトロで、シンガー・ソングライターのエミ・マイヤー(2009年1月29日、2009年6月22日、2009年7月26日、2010年2月25日、2010年5月31日、2011年5月21日、2011年6月5日、2012年6月4日、2012年10月16日、2013年7月4日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年6月2日)を見る。おお、声が一段と出るようになったなあ。いまだとっちからるところもあるけど、MCが上達したなあ。
ギターの石井マサユキ、エレクトリック・ベースの阿部光一郎、ドラムの佐藤直子がサポート。当人はピアノを弾いたり、キーボードを弾きながら歌うとともに、中央に立って歌う場合もあり。アルバム・デビューしてちょうど10年、彼女は『ウィングス』というナッシュヴィル録音の新作を今年リリース。当然、そこからの曲もやるが、トゥイッターでリクエスト曲を募ったりしたようで、けっこうオールタイムのエミちゃんを伝えますという構成になっていた。
日本語アルバムを出したことがあり同作からの曲(いい曲揃い)をやったり、終盤にはレゲエ・コーナーと言い、後打ち曲をやったりもする。その際は、テナー/ソプラノ・サックス奏者も加わった。先に触れた『ウィングス』にはゲブ・モー(2007年9月19日)がプロデュースした「When I Lose Control」も入っているのだが、実ははその曲の雰囲気がもろにドナルド・フェイゲン( 2000年5月15日)。現代ブルース・マンとして評価の高い彼がそんなプロデューシングしたことがとっても興味深く、ライヴでもぜひ聞きたいと思ったのだが、残念ながらやらなかった。再現が難しかった?
▶過去の、エミ・マイヤー
http://43142.diarynote.jp/200901310844354188/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090622
http://43142.diarynote.jp/200907131157415716/
http://43142.diarynote.jp/201002280942269300/
http://43142.diarynote.jp/201006071814527618/
http://43142.diarynote.jp/201105230925539578/
http://43142.diarynote.jp/201106131248013805/
http://43142.diarynote.jp/201206110916017268/
http://43142.diarynote.jp/201210201218283712/
http://43142.diarynote.jp/201307071319405650/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506/
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201806051311346158/
https://43142.diarynote.jp/200709201052530000/
▶︎過去の、ケブ・モー
https://43142.diarynote.jp/200709201052530000/
▶過去の、スティーリー・ダン/ドナルド・フェイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
<今日の、拍手>
エミ・マイヤーの会場に入り、すぐにベースの音がデケえと感じる。これでいいのかと、思わず卓のほうを見てしまったyoh。ところが、楽器音にリヴァーヴがかけられる場面もわずかあった後打ち曲披露の際はベースの音のデカさがしっくり。おお、レゲエはベース音楽であるのだなー。その際、彼女は(レゲエが好きで)「実は、心はラスタ」という発言をする。ええっ、そうなの? デビュー時から知っていて何度かインタヴューし、彼女がフジ・ロックに出た際は行き帰り一緒だったりもし無駄話もしているはずだが、それは知らなかった。新作『ウィングス』は子供をお腹に宿しているなかレコーディングに臨んだが、なんと今二人目の子供を身籠っているそう。偉い。みんな、もっと子供産んでね〜。
笹久保伸、タクシー・サウダージ・グループ
2019年11月24日 音楽 “秩父勢、代官山に集まる”でおじゃる、の日。ギターを助手席に置いたタクシー・サウダージが運転するタクシーに笹久保が乗り合わせたことが回り回って、タクシー・サウダージは60歳でアルバム・デビューすることになった。晴れたら空に豆まいて、お昼の公演。入場時には秩父のお菓子が配られ、同地のお酒やウィスキーも販売していた。
まず、ギタリストの笹久保伸(2013年8月29日、2014年5月24日、2014年12月12日、2017年2月4日、2018年6月3日)がソロでパフォーマンス。自作を中心に、かつてギターを学ぶために居住したペルーの曲なども演奏。チューニングの合間(曲ごとに、それを変えているよう)には相変わらず、人をくったMCが入る。MCぎらいのぼくも、彼のはOK。その我が道を行く感覚はマジ頭を垂れたくなるなあ。最後の1曲には、愛知県在住の女性シンガー・ソングライターであるマルコポロポロが詠唱でくわわる。さあーと、空気が変わり、只者じゃない感じあり。普段は違うことをやっているそうだが、これはちゃんとチェックしなきゃ。
休憩を挟んで、歌とギターのタクシーサウダージ(2014年9月16日、2015年5月28日、2015年11月11日、2017年11月9日)の巻。今回のバンドは、トロンボーン/フルート/ハーモニカの佐野聡(2008年1月31日、2015年1月9日、2015年9月27日、2015年11月11日、2017年11月9日)、ピアノとキーボードの加藤実(2016年7月25日)、ドラムの服部正美(2013年7月10日、2015年5月28日、2015年11月11日、2017年11月9日)。かつて見た彼の実演の際より小さい編成だが、いい隙間もあって、これでいいんじゃないか。とくに、装飾音を3つの楽器で付ける佐野はパーフェクト。来年、新作レコーディングに入るそうだが、この単位が基本になるのかな。
いろんな経験や確かな世界観が奥行きとつながる、日本語によるボサノヴァ表現。まろやかにして、個性あり。とうぜん、訴求力もあり。1曲、とても面白い韻の踏み方をする曲もあった。「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」、「サマータイム」や「イパネマの娘」の日本語詞カヴァーも悠々と披露。よりメロウになっている歌に触れながら、かつてはジョルジ・ムスタキ(ボサノヴァ要素も介した、フランスのシンガー・ソングライター故人。ぼくはあまり聞いたことがない)が好きだったと昔聞いたことがあったことを思い出した。なお、彼の天然なとぼけが出るMCも面白い。
タクシーサウダージもまた、若い時分には日本や世界各地を放浪し、30代に入って生まれ故郷の秩父に戻ってきたというキャリアを持つはず。なんか、秩父なんかあるかも。ショウ総体は、受け手にそう感じさせるものではなかったか。
▶過去の、笹久保伸
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
http://43142.diarynote.jp/201405271717357738/
http://43142.diarynote.jp/201412281015581474/
http://43142.diarynote.jp/201702081153548285/
http://43142.diarynote.jp/201710061415044353/
https://43142.diarynote.jp/201806051522321880/
▶過去の、タクシーサウダージ
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶過去の、佐野聡
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150109
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶過去の、服部正美
http://43142.diarynote.jp/201307121511031149/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶︎過去の、加藤実
https://43142.diarynote.jp/201607261405533137/
<今日の、めでたい人>
1月6日出産予定の知人と会う。彼女、まだ働いている。(生まれてくるのは)男なの女なのと問えば、知りたいんですけど医者から分からないと言われているんですとのお答え。へえ、そんなことあるの? 生後4ヶ月からの託児所だか何だかの申し込みをすでにしているそう。すぐに仕事に復帰するのと尋ねると、もっと後になって預けたいけど住んでいる横浜市は早い時期に申し込まないと、どんどん預けることができる倍率が上がってしまうので早々の申し込みをしたとのこと。あら、そうなの? 12月に入ったら、実家に戻り出産にそなえるとのこと。よき産前を。両親の顔のパーツは整っているので、可愛い子が生まれるでしょう。皆んな仰天するようなキラキラ・ネームを付けて、と希望をだしておいた。
まず、ギタリストの笹久保伸(2013年8月29日、2014年5月24日、2014年12月12日、2017年2月4日、2018年6月3日)がソロでパフォーマンス。自作を中心に、かつてギターを学ぶために居住したペルーの曲なども演奏。チューニングの合間(曲ごとに、それを変えているよう)には相変わらず、人をくったMCが入る。MCぎらいのぼくも、彼のはOK。その我が道を行く感覚はマジ頭を垂れたくなるなあ。最後の1曲には、愛知県在住の女性シンガー・ソングライターであるマルコポロポロが詠唱でくわわる。さあーと、空気が変わり、只者じゃない感じあり。普段は違うことをやっているそうだが、これはちゃんとチェックしなきゃ。
休憩を挟んで、歌とギターのタクシーサウダージ(2014年9月16日、2015年5月28日、2015年11月11日、2017年11月9日)の巻。今回のバンドは、トロンボーン/フルート/ハーモニカの佐野聡(2008年1月31日、2015年1月9日、2015年9月27日、2015年11月11日、2017年11月9日)、ピアノとキーボードの加藤実(2016年7月25日)、ドラムの服部正美(2013年7月10日、2015年5月28日、2015年11月11日、2017年11月9日)。かつて見た彼の実演の際より小さい編成だが、いい隙間もあって、これでいいんじゃないか。とくに、装飾音を3つの楽器で付ける佐野はパーフェクト。来年、新作レコーディングに入るそうだが、この単位が基本になるのかな。
いろんな経験や確かな世界観が奥行きとつながる、日本語によるボサノヴァ表現。まろやかにして、個性あり。とうぜん、訴求力もあり。1曲、とても面白い韻の踏み方をする曲もあった。「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」、「サマータイム」や「イパネマの娘」の日本語詞カヴァーも悠々と披露。よりメロウになっている歌に触れながら、かつてはジョルジ・ムスタキ(ボサノヴァ要素も介した、フランスのシンガー・ソングライター故人。ぼくはあまり聞いたことがない)が好きだったと昔聞いたことがあったことを思い出した。なお、彼の天然なとぼけが出るMCも面白い。
タクシーサウダージもまた、若い時分には日本や世界各地を放浪し、30代に入って生まれ故郷の秩父に戻ってきたというキャリアを持つはず。なんか、秩父なんかあるかも。ショウ総体は、受け手にそう感じさせるものではなかったか。
▶過去の、笹久保伸
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
http://43142.diarynote.jp/201405271717357738/
http://43142.diarynote.jp/201412281015581474/
http://43142.diarynote.jp/201702081153548285/
http://43142.diarynote.jp/201710061415044353/
https://43142.diarynote.jp/201806051522321880/
▶過去の、タクシーサウダージ
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶過去の、佐野聡
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150109
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶過去の、服部正美
http://43142.diarynote.jp/201307121511031149/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶︎過去の、加藤実
https://43142.diarynote.jp/201607261405533137/
<今日の、めでたい人>
1月6日出産予定の知人と会う。彼女、まだ働いている。(生まれてくるのは)男なの女なのと問えば、知りたいんですけど医者から分からないと言われているんですとのお答え。へえ、そんなことあるの? 生後4ヶ月からの託児所だか何だかの申し込みをすでにしているそう。すぐに仕事に復帰するのと尋ねると、もっと後になって預けたいけど住んでいる横浜市は早い時期に申し込まないと、どんどん預けることができる倍率が上がってしまうので早々の申し込みをしたとのこと。あら、そうなの? 12月に入ったら、実家に戻り出産にそなえるとのこと。よき産前を。両親の顔のパーツは整っているので、可愛い子が生まれるでしょう。皆んな仰天するようなキラキラ・ネームを付けて、と希望をだしておいた。
先駆的日本人ブラジリアン・フュージョン・グループのショウは、青山・プラッサオンゼにて。この出し物、このお店の閉店を受けて特別に組まれたのか? お店で林正樹(彼がスピック&スパンと関わりをもっていたのを、今日知った)とちらり話したら、12年ぶり(に、このグループでやる)と言っていたような。MCで触れられることはなかったが、そのデビュー作は1979年リリースだったようなので、アルバム・デビュー40周年となる。
ドラムの吉田和雄(2010年7月6日、2011年7月10日)、エレクトリック・ベースの五十川博(2017年11月9日)、パーカッションのヤヒロトモヒロ(2007年11月14日、2009年2月8日、2009年10月12日、2010年7月22日、2011年10月26日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日、2019年10月19日)、ギターの 小畑和彦(2016年7月25日、2018年4月11日 )、キーボードの 林正樹(2013年9月6日、2015年9月27日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年5月13日 、2019年1月7日、2019年10月6日、2019年11月19日)という5人に、ヴォーカルの森下亜希子とスティール・パンの原田芳宏が加わる。
メンバーのオリジナルからブラジル曲まで、闊達悠々。セカンド・セットから見た(80分はやったよな)のだが、もう満場のハコには密な空気感にあふれる。そんななか、ブラジリアン・ビートやブラジリアン情緒がジャズ的流動性や即興性と溶け合い、舞う。その様に触れながら、なんか多大な積み重ねを持つ滋味に満ちるなあとうなずく。
▶︎過去の、吉田和夫
https://43142.diarynote.jp/201007081548327436/
https://43142.diarynote.jp/201107111327576732/
▶︎過去の、五十川博
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶過去の、ヤヒロトモヒロ
http://43142.diarynote.jp/?day=20071114
http://43142.diarynote.jp/200902102121513506/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/201007241308021448/
http://43142.diarynote.jp/201111141210356758/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
http://43142.diarynote.jp/201708081443281390/
https://43142.diarynote.jp/201708280821026300/
https://43142.diarynote.jp/201910200819159611/
▶︎過去の、小畑和彦
http://43142.diarynote.jp/?day=20160725
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
▶過去の、林正樹
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201901090933013218/
https://43142.diarynote.jp/201910070759405954/
https://43142.diarynote.jp/201911201705565775/
<今日の、テレビっ子>
光通信TVで、何の気なしに2002年英米仏独映画「アバウト・ア・ボーイ」を見る。なかなかな佳作でにこりとなれたんだが、なんとその音楽担当者はバッドリー・ドロウン・ボーイ(2000年10月2日)。さすが、ほんわかしたいい曲作っているな。情緒不安定だった来日公演の様を知っている者としては、映画のできの良さもあって大人の部分もあるんだなあと頷く。映画の原作は、1957年生まれ英国人ニック・ホーンビーの同名小説。主役少年が好意を持つ少女と知り合いになるきっかけは小説ではニルヴァーナだったが、映画ではラップのミスティカルに変更されている。音楽やサッカー好きのニック・ホーンビーは、ベン・フォールズとの双頭作『Lonely Avenue』(Nonesuch,2010年)をリリースもしたこともあった。そこで、すべての歌詞を作るというのがホーンビーの役どころだ。
▶︎過去の、バッドリー・ドロウン・ボーイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
ドラムの吉田和雄(2010年7月6日、2011年7月10日)、エレクトリック・ベースの五十川博(2017年11月9日)、パーカッションのヤヒロトモヒロ(2007年11月14日、2009年2月8日、2009年10月12日、2010年7月22日、2011年10月26日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日、2019年10月19日)、ギターの 小畑和彦(2016年7月25日、2018年4月11日 )、キーボードの 林正樹(2013年9月6日、2015年9月27日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年5月13日 、2019年1月7日、2019年10月6日、2019年11月19日)という5人に、ヴォーカルの森下亜希子とスティール・パンの原田芳宏が加わる。
メンバーのオリジナルからブラジル曲まで、闊達悠々。セカンド・セットから見た(80分はやったよな)のだが、もう満場のハコには密な空気感にあふれる。そんななか、ブラジリアン・ビートやブラジリアン情緒がジャズ的流動性や即興性と溶け合い、舞う。その様に触れながら、なんか多大な積み重ねを持つ滋味に満ちるなあとうなずく。
▶︎過去の、吉田和夫
https://43142.diarynote.jp/201007081548327436/
https://43142.diarynote.jp/201107111327576732/
▶︎過去の、五十川博
https://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
▶過去の、ヤヒロトモヒロ
http://43142.diarynote.jp/?day=20071114
http://43142.diarynote.jp/200902102121513506/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/201007241308021448/
http://43142.diarynote.jp/201111141210356758/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
http://43142.diarynote.jp/201708081443281390/
https://43142.diarynote.jp/201708280821026300/
https://43142.diarynote.jp/201910200819159611/
▶︎過去の、小畑和彦
http://43142.diarynote.jp/?day=20160725
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
▶過去の、林正樹
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201901090933013218/
https://43142.diarynote.jp/201910070759405954/
https://43142.diarynote.jp/201911201705565775/
<今日の、テレビっ子>
光通信TVで、何の気なしに2002年英米仏独映画「アバウト・ア・ボーイ」を見る。なかなかな佳作でにこりとなれたんだが、なんとその音楽担当者はバッドリー・ドロウン・ボーイ(2000年10月2日)。さすが、ほんわかしたいい曲作っているな。情緒不安定だった来日公演の様を知っている者としては、映画のできの良さもあって大人の部分もあるんだなあと頷く。映画の原作は、1957年生まれ英国人ニック・ホーンビーの同名小説。主役少年が好意を持つ少女と知り合いになるきっかけは小説ではニルヴァーナだったが、映画ではラップのミスティカルに変更されている。音楽やサッカー好きのニック・ホーンビーは、ベン・フォールズとの双頭作『Lonely Avenue』(Nonesuch,2010年)をリリースもしたこともあった。そこで、すべての歌詞を作るというのがホーンビーの役どころだ。
▶︎過去の、バッドリー・ドロウン・ボーイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
ザ・ライトニング・シーズ。マヤ・ホーク with ジェシー・ハリス
2019年11月20日 音楽 一時はブリット・ポップの流れにも乗った、プロデューサーとしての評価も高いイアン・ブロウディー(ヴォーカル、ギター)のバンドは、ギターのライリー・ブロウディー(息子なのかな)、キーボードのアデル・エマス(右手だけで、単音主体の演奏)、 ベースのマーティン・キャンベル(ずべてピック弾き) 、ドラムのジム・シャーロックという陣容なり。このグループ以前にビッグ・イン・ジャパンというグループを組んでいたこともあるブロウディーだが、今回が初来日のよう。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。
絵に描いたようなギター・ポップを披露。なるほど、曲はさすがに勘所を抱える。少し音が大きすぎるとも思えたがドラマーがしっかりしているので、安心して見ていられますね。ブロウディーの歌声はかつての甘ったるい猫なで声から、年齢相応にもう少し自然に歌うようになったという感想を得た。そして、それゆえ、地に足をつけたブリット・ポップという感想もぼくは持った。英国人なら誰でも知っているサッカー・アンセム「スリー・ライオンズ」には冒頭スタジアム客の歓声から始まり、胸高まる。
そんなにソロのパートもなくコンパクトにまとめる歌モノ表現であるのに、1時間半近くやった。初来日、できるだけ曲を聞かせましょうという気持ちだったのかな。最後の曲は、スティッフが送り出したレックレス・エリックのカヴァであったよう。
その後は、南青山・ブルーノート東京で、モデルや女優として知られるマヤ・ホウクとジェシー・ハリス(2002年12 月21日、2005年9月7日、2006年1月23日、2006年4月22日、2007年3月11日、2009年3月31日、2010年10月10日、2011年8月6日、2012年7月16日、2013年5月26日、2016年4月27日、2016年9月8日、2017年6月10日、2018年12月19日)・バンドの実演を見る。どこかの企業の広報みたいな格好のホウクは、モデル出身のわりには小さめ。まあ、男性陣が身長高めであるんだけど。イーサン・ホウクとユマ・サーマンの娘というセレブっ子でもある彼女、キャピキャピしたところがなく、21歳という年齢より大人に見えた。
今年、ハリスの自己レーベルからホウク作詞/ハリス作曲の2曲を配信しているが、瑞々しくも落ち着いた歌唱に接すると、これはアルバムが期待できるのではないか。過剰にうまいとは思わないが、しっかりと聞き手のなかに入る歌を差出せる人という印象を、ぼくは持った。
基本アコースティック・ギターを持つハリスに加え、バンドはエレクトリック・ギターのウィル・グレーフェ(2018年12月19日)、エレクトリック・ベースのベンジャミン・ラザール・デイヴィス、ドラムのマイケル・リドルバーガーという面々が伴奏をつける。とくにグレーフェはジェリー・カルシア調から効果音的響効果演奏まで、いろいろと達者で頷く。また、ドラマーはカノウプスを使っていたが、キック、タム、フロア・タム、スネア、ハイハット、シンバル1枚ととってもシンプルなセットを使用。でも、それで十分ですね。
ハリスは3曲で、ソロにて弾き語りをする。また、そのハリスのギターを借りて、1曲ホークも生ギター弾き語りを披露した。
▶過去の、ジェシー・ハリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130315380000/
http://43142.diarynote.jp/200601271859050000/
http://43142.diarynote.jp/200604251252010000/
http://43142.diarynote.jp/200703130418360000/
http://43142.diarynote.jp/200904040640421651/
http://43142.diarynote.jp/201010111257003810/
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/
http://43142.diarynote.jp/201207180824136323/
http://43142.diarynote.jp/201305280925006733/
http://43142.diarynote.jp/201605141103337291/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160908
https://43142.diarynote.jp/201706111121479426/
https://43142.diarynote.jp/201812201007219205/
▶︎過去の、ウィル・グレーフェ
https://43142.diarynote.jp/201812201007219205/
<今日の、ばちあたり>
昼間は、母親接待。行きたいと言うので、府中の大鷲神社の酉の市に付き合う。なるほど、立派で、人がいっぱい。参道には、テキ屋の店もずら〜り。母親に付き添い、並んだ末の賽銭箱の前まで一緒に行くが、ぼくは祈らず。信心深くないぼくは、商業主義に染まったところでそういうことをすると人生が悪い方向に行きそうでイヤなの。ところで、https://43142.diarynote.jp/201809261357472982/ で触れているケヤキ並木は、なんとここの神社の参道だったのねーー。
絵に描いたようなギター・ポップを披露。なるほど、曲はさすがに勘所を抱える。少し音が大きすぎるとも思えたがドラマーがしっかりしているので、安心して見ていられますね。ブロウディーの歌声はかつての甘ったるい猫なで声から、年齢相応にもう少し自然に歌うようになったという感想を得た。そして、それゆえ、地に足をつけたブリット・ポップという感想もぼくは持った。英国人なら誰でも知っているサッカー・アンセム「スリー・ライオンズ」には冒頭スタジアム客の歓声から始まり、胸高まる。
そんなにソロのパートもなくコンパクトにまとめる歌モノ表現であるのに、1時間半近くやった。初来日、できるだけ曲を聞かせましょうという気持ちだったのかな。最後の曲は、スティッフが送り出したレックレス・エリックのカヴァであったよう。
その後は、南青山・ブルーノート東京で、モデルや女優として知られるマヤ・ホウクとジェシー・ハリス(2002年12 月21日、2005年9月7日、2006年1月23日、2006年4月22日、2007年3月11日、2009年3月31日、2010年10月10日、2011年8月6日、2012年7月16日、2013年5月26日、2016年4月27日、2016年9月8日、2017年6月10日、2018年12月19日)・バンドの実演を見る。どこかの企業の広報みたいな格好のホウクは、モデル出身のわりには小さめ。まあ、男性陣が身長高めであるんだけど。イーサン・ホウクとユマ・サーマンの娘というセレブっ子でもある彼女、キャピキャピしたところがなく、21歳という年齢より大人に見えた。
今年、ハリスの自己レーベルからホウク作詞/ハリス作曲の2曲を配信しているが、瑞々しくも落ち着いた歌唱に接すると、これはアルバムが期待できるのではないか。過剰にうまいとは思わないが、しっかりと聞き手のなかに入る歌を差出せる人という印象を、ぼくは持った。
基本アコースティック・ギターを持つハリスに加え、バンドはエレクトリック・ギターのウィル・グレーフェ(2018年12月19日)、エレクトリック・ベースのベンジャミン・ラザール・デイヴィス、ドラムのマイケル・リドルバーガーという面々が伴奏をつける。とくにグレーフェはジェリー・カルシア調から効果音的響効果演奏まで、いろいろと達者で頷く。また、ドラマーはカノウプスを使っていたが、キック、タム、フロア・タム、スネア、ハイハット、シンバル1枚ととってもシンプルなセットを使用。でも、それで十分ですね。
ハリスは3曲で、ソロにて弾き語りをする。また、そのハリスのギターを借りて、1曲ホークも生ギター弾き語りを披露した。
▶過去の、ジェシー・ハリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130315380000/
http://43142.diarynote.jp/200601271859050000/
http://43142.diarynote.jp/200604251252010000/
http://43142.diarynote.jp/200703130418360000/
http://43142.diarynote.jp/200904040640421651/
http://43142.diarynote.jp/201010111257003810/
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/
http://43142.diarynote.jp/201207180824136323/
http://43142.diarynote.jp/201305280925006733/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160908
https://43142.diarynote.jp/201706111121479426/
https://43142.diarynote.jp/201812201007219205/
▶︎過去の、ウィル・グレーフェ
https://43142.diarynote.jp/201812201007219205/
<今日の、ばちあたり>
昼間は、母親接待。行きたいと言うので、府中の大鷲神社の酉の市に付き合う。なるほど、立派で、人がいっぱい。参道には、テキ屋の店もずら〜り。母親に付き添い、並んだ末の賽銭箱の前まで一緒に行くが、ぼくは祈らず。信心深くないぼくは、商業主義に染まったところでそういうことをすると人生が悪い方向に行きそうでイヤなの。ところで、https://43142.diarynote.jp/201809261357472982/ で触れているケヤキ並木は、なんとここの神社の参道だったのねーー。
akiko × 林正樹
2019年11月19日 音楽 渋谷・はくじゅホール で、今年トップ級に新しい佇まいを持つヴォーカル作品と言える『SPECTRAUM』というデュオのアルバムを出したシンガーのakiko(2005年12月18日、2007年5月21日、2010年1月24日、2012年4月29日)とピアノの林正樹(2013年9月6日、2015年9月27日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年5月13日 、2019年1月7日、2019年10月6日)、その二人によるショウを見る。もちろん『SPECTRAUM』の内容を踏襲するもので、同作収録曲が披露された。
途中、林が自作曲をソロで披露し、さらに二人は新作には入っていないデューク・エリントンの「イット・ドント・ミーン・ア・シング」をはっちゃけ気味にやる。MCによれば、後者は普段akikoのショウのオープナーとなる曲であるようだ。また、もう1曲アルバム未収録のジョビンの「ワン・ノート・サンバ」も奔放に披露もした。ときに、林の演奏は『SPECTRAUM』での抑制と間(ま)に満ちた演奏とは別な、かなり“立った”指さばきも見せる。なんにせよ、従来のジャズ・ピアニストと比すといい意味で定石からのがれた美点を彼は持つ。
アルバムでは一部ヴァイブラフォンで相川瞳(2016年6月13日、2018年4月8日)入ったり、淡いエレクトロニクス音が入る曲もあるなどしたが、二人がすべてを掌握するショウ。八重山民謡の「月ぬ美しゃ」もイマジネイティヴ。なんか、とっても秋を表出していたとも見終わって、言いたくなった。
▶︎過去の、akiko
https://43142.diarynote.jp/200512231955480000/
https://43142.diarynote.jp/200706051228440000/
https://43142.diarynote.jp/201001251710004302/
https://43142.diarynote.jp/201205080620235237/
▶過去の、林正樹
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201901090933013218/
https://43142.diarynote.jp/201910070759405954/
▶︎過去の、相川瞳
https://43142.diarynote.jp/201606141745496924/
https://43142.diarynote.jp/201804090916338526/
<今日の、一風景>
昼さがり、毎度のGくんに髪をいじってもらう。その場に向かう地下鉄内、ちょい普段と異なる車内風景の様、なり。なんか、幼児連れのお母さんの二人組グループ、そしてもう1組がいる。そして、同じ車内には年長の女性グループ〜かつて育てた子供たちは見事な中年になっていると思われる〜がその幼児たちに釘付けになり、終始笑顔を向けている。こういう光景がもっと散見されれば、日本の少子化傾向に歯止めがかってきていると思えるか。ともあれ、幼児/コドモについては寛容であれと思う自分がいる。ずっとずっと、以前よりも。
途中、林が自作曲をソロで披露し、さらに二人は新作には入っていないデューク・エリントンの「イット・ドント・ミーン・ア・シング」をはっちゃけ気味にやる。MCによれば、後者は普段akikoのショウのオープナーとなる曲であるようだ。また、もう1曲アルバム未収録のジョビンの「ワン・ノート・サンバ」も奔放に披露もした。ときに、林の演奏は『SPECTRAUM』での抑制と間(ま)に満ちた演奏とは別な、かなり“立った”指さばきも見せる。なんにせよ、従来のジャズ・ピアニストと比すといい意味で定石からのがれた美点を彼は持つ。
アルバムでは一部ヴァイブラフォンで相川瞳(2016年6月13日、2018年4月8日)入ったり、淡いエレクトロニクス音が入る曲もあるなどしたが、二人がすべてを掌握するショウ。八重山民謡の「月ぬ美しゃ」もイマジネイティヴ。なんか、とっても秋を表出していたとも見終わって、言いたくなった。
▶︎過去の、akiko
https://43142.diarynote.jp/200512231955480000/
https://43142.diarynote.jp/200706051228440000/
https://43142.diarynote.jp/201001251710004302/
https://43142.diarynote.jp/201205080620235237/
▶過去の、林正樹
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201901090933013218/
https://43142.diarynote.jp/201910070759405954/
▶︎過去の、相川瞳
https://43142.diarynote.jp/201606141745496924/
https://43142.diarynote.jp/201804090916338526/
<今日の、一風景>
昼さがり、毎度のGくんに髪をいじってもらう。その場に向かう地下鉄内、ちょい普段と異なる車内風景の様、なり。なんか、幼児連れのお母さんの二人組グループ、そしてもう1組がいる。そして、同じ車内には年長の女性グループ〜かつて育てた子供たちは見事な中年になっていると思われる〜がその幼児たちに釘付けになり、終始笑顔を向けている。こういう光景がもっと散見されれば、日本の少子化傾向に歯止めがかってきていると思えるか。ともあれ、幼児/コドモについては寛容であれと思う自分がいる。ずっとずっと、以前よりも。
赤坂・サントリーホール、ソロ公演。上原ひろみ(2004年11月25日、2005年7月31日、2006年9月3日、2009年9月4日、2010年12月3日、2011年9月3日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年7月25日、2012年12月9日、2014年9月6日、2014年9月7日、2016年9月4日、2016年9月15日、2016年11月16日、2017年5月7日、2017年9月28日)の2019年新作『SPRCTRUM』(テラーク)はピアノ・ソロ作で、ショウはもちろんそれに準ずる。2部制にてもたれ(休憩のとき、調律師が実に長々とチューニング作業をしていたなー)、彼女はアンコール登場時にも衣服をかえて出てきたので、3度お召し返したことになる。いずれもスニーカーに足の踝が出る短めのタイトなパンツにどばっと羽織るような上着という出で立ちで、それは“元気印”と言いたくなるもの。アルバム・デビューして15年強たつが、ほとんどイメージが変化していないことに気づいた。
左手がよく動くなあ〜左右のバランスがすごいぞと思わせる1曲めの「カレイドスコープ」、様々なブルース・コードに基づくジャズ奏法の流れを私流に俯瞰するような2曲目の「イエロー・ウーリッツァー・ブルース」と、ほぼほぼ新作収録曲が演奏される。もちろん、アルバムで聞かれるヴァージョンとは気分で変えられ、尺は少し長めだ。彼女はずっとソロによるライヴ公演を続けてきており、今後も続くが、それこそはフレッシュな姿を見せ続けられる所以だろう。もとい、それがジャズというものですね。「カレイドスコープ」と3曲めの「ホワイトアウト」を始める際は、5〜10秒ほどピアノに黙祷すかのようにフリーズし、降りてくるのを持つという沈黙を経てから、彼女は指を這わせた。
完全生音による公演。そのことではっきりと出るのが、彼女はけっこう弾きながら声を出すということ。また、右足のストンプ音がくっきりと聞こえ、それも存在感大。そのことから、彼女ってあまりペダルを使わないピアニストであることにも気づかされる。ときに右足をあげたり、腰を浮かせたり。そういうやんちゃな自然発生的な所作とともに、彼女はピアノを弾くことにすべてを捧げた人間であり、またピアノに選ばれた女性であることをこれでもかと示す。
ザ・ビートルズの「ブラックバード」のカヴァーもやったが、それもアルバム収録曲。「ブラックバード」はなんといってものブラッド・メルドー(2002年3月19日、2003年2月15日、2005年2月20日、2015年3月13日、2019年5月31日、2019年6月3日)の十八番曲とも言えるものだが、それでも弾きたかったらやってしまうのが、上原たるところ。もちろん、ワタシの「ブラックバード」になる自信があるからやったのだろう。確かにメルドーとは異なる、ザ・ビートルズの曲をここでも演奏。少し誇張して書けば、メルドーのほうがジャズ的機微をちりばめつつ原曲の曲趣を立てているところがあるのに対し、この晩の彼女の演奏はもっとわがままに自分の得意技とともに自分を出すということをしていた。そういえば、新作収録曲の「セピア・アフェクト」はどこかザ・ビートルズの「ディア・プルーデンス」のメロディが入るとはまりそうな左手の反復が用いられる。
なにも遮るものがないなかで自在に繰り出されるピアノ音に、これが上原ひろみなのだよなあという思うが湧き上がる。彼女の指さばきは、どこかジャズをジャズたらしめる大切な何かから外れる部分がある。あれ、そこでこれをもってきちゃのうのと、ぼくはずっこけちゃうところがある。別な言い方をすれば長い歴史で培われてきたジャズ純度をさげることも、彼女は自分たらんとして出してしまう。それは、ソロだとよりストレートに露わになる部分がありますね。定石外しと書くとちょい違うかもしれないが、それこそは上原たる個性。やはり、彼女の演奏はジャズとして見るより、”ヒロミズ・ミュージック”として聞くべき物であるとも、ぼくはこの晩のソロ演奏に触れながら再認識した。
アルバムとこの晩の演奏を比較するなら、どちらが感興が大きかったかといえば、ぼくはアルバムのほう。それは演奏の質ではなく、ピアノの音質の部分に負うところが大きい。あまりに鮮やかなピアノ音を収めていた『SPRCTRUM』は大きな音で聞くと、まさにキラキラしたピアノ音のシャワーを浴びるような、えも言われぬ体感があったもの。その点にこだわれば、この日の生音ライヴのピアノ音はもちろん自然ながら、さすがに押し出しは弱かった。この大きさの会場には、ノーPAのピアノ単体演奏には少し大きすぎるかとも感じる。音の部分において、新作は本当にすごいとも再確認した。
▶過去の、上原ひろみ
http://43142.diarynote.jp/200411292356580000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
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http://43142.diarynote.jp/201109121452527893/
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▶過去の、ブラッド・メルドー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200502232041270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150313 メリアナ
https://43142.diarynote.jp/201906050929394234/
https://43142.diarynote.jp/201906050931369228/
<今日の、帰りしな>
帰路、ANAホテルの2階横を通って駅に向かう。おれ、2年前の夏に、ここに泊まったことがあった。プールに入ったよな。一泊なのに、東京タワーがきっちり見えるいい部屋をあてがってくれて、ぼくの中ではいいホテルだな。入り口に待機しているタクシー車両は、どの会社もトヨタのジャパン・タクシー。確かに普通の車両よりジャパン・タクシーに乗ったほうが開放感があってぼくは好きだが、それしかここには乗り入れてはいけないとかいう取り決めがあるのか? その先のホテルのカフェはビュッフェをやっているのが外からでも分かったが、ラーメンという赤提灯を出しているコーナーあり。その後の、溜池山王駅。トイレに入ったら、個室での飲食はご遠慮くださいとの張り紙あり。え〜、トイレで食事をするのなんて絶対やだよー。ところで、サントリーホールに上原が出るには10年ぶりだそうで、それについての光栄をMCで語っていたが、一回アンコールに応えた以外は、場内が明るくなってから拍手が止まなくても、一切出てこなかった。クラシック箱という会場の属性に忖度しない〜クラシックの公演は観客が卑しいのか、のべつまくなしの拍手攻撃で公演後も出演者に何度も出て来させる。その不毛さたるや〜、上原のきっぱりした態度に拍手。
左手がよく動くなあ〜左右のバランスがすごいぞと思わせる1曲めの「カレイドスコープ」、様々なブルース・コードに基づくジャズ奏法の流れを私流に俯瞰するような2曲目の「イエロー・ウーリッツァー・ブルース」と、ほぼほぼ新作収録曲が演奏される。もちろん、アルバムで聞かれるヴァージョンとは気分で変えられ、尺は少し長めだ。彼女はずっとソロによるライヴ公演を続けてきており、今後も続くが、それこそはフレッシュな姿を見せ続けられる所以だろう。もとい、それがジャズというものですね。「カレイドスコープ」と3曲めの「ホワイトアウト」を始める際は、5〜10秒ほどピアノに黙祷すかのようにフリーズし、降りてくるのを持つという沈黙を経てから、彼女は指を這わせた。
完全生音による公演。そのことではっきりと出るのが、彼女はけっこう弾きながら声を出すということ。また、右足のストンプ音がくっきりと聞こえ、それも存在感大。そのことから、彼女ってあまりペダルを使わないピアニストであることにも気づかされる。ときに右足をあげたり、腰を浮かせたり。そういうやんちゃな自然発生的な所作とともに、彼女はピアノを弾くことにすべてを捧げた人間であり、またピアノに選ばれた女性であることをこれでもかと示す。
ザ・ビートルズの「ブラックバード」のカヴァーもやったが、それもアルバム収録曲。「ブラックバード」はなんといってものブラッド・メルドー(2002年3月19日、2003年2月15日、2005年2月20日、2015年3月13日、2019年5月31日、2019年6月3日)の十八番曲とも言えるものだが、それでも弾きたかったらやってしまうのが、上原たるところ。もちろん、ワタシの「ブラックバード」になる自信があるからやったのだろう。確かにメルドーとは異なる、ザ・ビートルズの曲をここでも演奏。少し誇張して書けば、メルドーのほうがジャズ的機微をちりばめつつ原曲の曲趣を立てているところがあるのに対し、この晩の彼女の演奏はもっとわがままに自分の得意技とともに自分を出すということをしていた。そういえば、新作収録曲の「セピア・アフェクト」はどこかザ・ビートルズの「ディア・プルーデンス」のメロディが入るとはまりそうな左手の反復が用いられる。
なにも遮るものがないなかで自在に繰り出されるピアノ音に、これが上原ひろみなのだよなあという思うが湧き上がる。彼女の指さばきは、どこかジャズをジャズたらしめる大切な何かから外れる部分がある。あれ、そこでこれをもってきちゃのうのと、ぼくはずっこけちゃうところがある。別な言い方をすれば長い歴史で培われてきたジャズ純度をさげることも、彼女は自分たらんとして出してしまう。それは、ソロだとよりストレートに露わになる部分がありますね。定石外しと書くとちょい違うかもしれないが、それこそは上原たる個性。やはり、彼女の演奏はジャズとして見るより、”ヒロミズ・ミュージック”として聞くべき物であるとも、ぼくはこの晩のソロ演奏に触れながら再認識した。
アルバムとこの晩の演奏を比較するなら、どちらが感興が大きかったかといえば、ぼくはアルバムのほう。それは演奏の質ではなく、ピアノの音質の部分に負うところが大きい。あまりに鮮やかなピアノ音を収めていた『SPRCTRUM』は大きな音で聞くと、まさにキラキラしたピアノ音のシャワーを浴びるような、えも言われぬ体感があったもの。その点にこだわれば、この日の生音ライヴのピアノ音はもちろん自然ながら、さすがに押し出しは弱かった。この大きさの会場には、ノーPAのピアノ単体演奏には少し大きすぎるかとも感じる。音の部分において、新作は本当にすごいとも再確認した。
▶過去の、上原ひろみ
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▶過去の、ブラッド・メルドー
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<今日の、帰りしな>
帰路、ANAホテルの2階横を通って駅に向かう。おれ、2年前の夏に、ここに泊まったことがあった。プールに入ったよな。一泊なのに、東京タワーがきっちり見えるいい部屋をあてがってくれて、ぼくの中ではいいホテルだな。入り口に待機しているタクシー車両は、どの会社もトヨタのジャパン・タクシー。確かに普通の車両よりジャパン・タクシーに乗ったほうが開放感があってぼくは好きだが、それしかここには乗り入れてはいけないとかいう取り決めがあるのか? その先のホテルのカフェはビュッフェをやっているのが外からでも分かったが、ラーメンという赤提灯を出しているコーナーあり。その後の、溜池山王駅。トイレに入ったら、個室での飲食はご遠慮くださいとの張り紙あり。え〜、トイレで食事をするのなんて絶対やだよー。ところで、サントリーホールに上原が出るには10年ぶりだそうで、それについての光栄をMCで語っていたが、一回アンコールに応えた以外は、場内が明るくなってから拍手が止まなくても、一切出てこなかった。クラシック箱という会場の属性に忖度しない〜クラシックの公演は観客が卑しいのか、のべつまくなしの拍手攻撃で公演後も出演者に何度も出て来させる。その不毛さたるや〜、上原のきっぱりした態度に拍手。
Grupo Cadência
2019年11月16日 音楽 パーカッションの宮澤摩周(2013年8月24日、2014年5月3日、2014年6月15日、2016年2月11日、2016年5月22日、2017年7月8日、2017年11月9日、2018年6月17日、2018年7月4日)、7弦ギターの尾花毅(2018年7月4日)、カヴァーキーニョのダリオ・サクモト(2018年7月4日)、クラリネットとアルト・サックスとフルートの土井徳浩(2015年4月24日、2015年10月15日、2016年7月11日、2017年10月27日、2018年7月4日)、トロンボーンの和田充弘(2017年6月15日、2018年7月4日)からなるグルーポ・カデンシア(2018年7月4日)。そして、そこにヴォーカルの祐生カオル(2017年6月15日)、パーカッションのダミアォンとパーカッションのパウラォンというゲストがずっと加わる。
青山・ブラッサオンゼ。まことオーガニックなサンバ、ここにあり。どこか俯瞰する感覚を持つのは、実力者たちにより日本で育まれているサンバ・グループという感じだろうか。端々に躍動とぬくもり、歓びと一握りのの哀愁があり。もう横一戦に並ぶ日本人とブラジル人奏者の機微豊かな演奏は磁場と言いたくなるものを浮き上がらせ、接する者をあちらの裏町の酒場にいるような気持ちにさせちゃう。うきうき、夢心地。
ところで、祐生カオル(2017年6月15日、2018年4月11日)の歌と佇まいと存在感には驚いた。もともとこのグルーープのシンガーだった彼だが、前面中央に位置して歌う彼には惚れ惚れ。少し紳士度数が高まる(?)キーボードを弾きながら歌うリーダー・ブループでの所作と比べると、もっとくつろいでいて、ちょい悪オヤジ風情が出てくるのも良い。米国留学をし英語には堪能な彼がまったく空でポルトガル語歌詞の曲をごんごん歌っているのにも大拍手。いやあ、秀でたものを持つと思っていたものの、ぼくの祐生株はここにきて一気に上がりました。
▶︎過去の、宮沢摩周
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160211
http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/
http://43142.diarynote.jp/201711101104467609/
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、尾花毅
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、ダリオ・サクモト
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、土井徳浩
http://43142.diarynote.jp/201504271015006453/
http://43142.diarynote.jp/201510181000334516/
http://43142.diarynote.jp/201607121045394372/
http://43142.diarynote.jp/201711020707155260/
http://43142.diarynote.jp/201806181751451387/
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、和田充弘
http://43142.diarynote.jp/201706190920527378/
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、祐生カオル
http://43142.diarynote.jp/201706190920527378/
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
<今日の、ハコ>
会場混んでいたなー。11月いっぱいの閉店を受け、それを惜しみ、お店詣でをする人も少なくないか。今日はウィークエンドだったので、なおさらか。ぼくは場が暖まりまくりのセカンド・セットを見たのだが、それだけで80分以上やってなかったか。アンコール2曲で、さらにもう1曲。そのときだけ、76歳というダミアォンが歌う。終盤は、もう大合唱大会であり、このハコの積み重ねてきた無形の素敵を思い知るしかない。
青山・ブラッサオンゼ。まことオーガニックなサンバ、ここにあり。どこか俯瞰する感覚を持つのは、実力者たちにより日本で育まれているサンバ・グループという感じだろうか。端々に躍動とぬくもり、歓びと一握りのの哀愁があり。もう横一戦に並ぶ日本人とブラジル人奏者の機微豊かな演奏は磁場と言いたくなるものを浮き上がらせ、接する者をあちらの裏町の酒場にいるような気持ちにさせちゃう。うきうき、夢心地。
ところで、祐生カオル(2017年6月15日、2018年4月11日)の歌と佇まいと存在感には驚いた。もともとこのグルーープのシンガーだった彼だが、前面中央に位置して歌う彼には惚れ惚れ。少し紳士度数が高まる(?)キーボードを弾きながら歌うリーダー・ブループでの所作と比べると、もっとくつろいでいて、ちょい悪オヤジ風情が出てくるのも良い。米国留学をし英語には堪能な彼がまったく空でポルトガル語歌詞の曲をごんごん歌っているのにも大拍手。いやあ、秀でたものを持つと思っていたものの、ぼくの祐生株はここにきて一気に上がりました。
▶︎過去の、宮沢摩周
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
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▶︎過去の、尾花毅
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▶︎過去の、ダリオ・サクモト
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、土井徳浩
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http://43142.diarynote.jp/201510181000334516/
http://43142.diarynote.jp/201607121045394372/
http://43142.diarynote.jp/201711020707155260/
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▶︎過去の、和田充弘
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▶︎過去の、祐生カオル
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<今日の、ハコ>
会場混んでいたなー。11月いっぱいの閉店を受け、それを惜しみ、お店詣でをする人も少なくないか。今日はウィークエンドだったので、なおさらか。ぼくは場が暖まりまくりのセカンド・セットを見たのだが、それだけで80分以上やってなかったか。アンコール2曲で、さらにもう1曲。そのときだけ、76歳というダミアォンが歌う。終盤は、もう大合唱大会であり、このハコの積み重ねてきた無形の素敵を思い知るしかない。
へええ。こんなん。その生理的にとっても開かれたパフォーマンスに接しながら、頷きつつ、少し驚きもした。六番町・セルバンテス文化センター。
ドゥア・デ・ペルはソニア・メヒアスとエバ・ギジャモンからなるスペイン人女性2人組なのだが、まずゆったりさばけたした風情がなんかよい。それは心の広い、しなやかな世界観から来るものではないかと思わせるから。そんな二人の表現は、自在にハモるヴォーカルの重なりが核にある。声量がそんなにあるわけではないが、その絡みは自在にしてきっちりと一つのテイストを持っていて、この二人が思うまま歌えばどんなメロディでもそれなりの訴求力と個性を持つはずとも思えた。
アカペラのときも一部あったし、手拍子やボディ・パーカッションを使いながら歌う場合もあるし、四角いパンデイロと紹介されたスペインの地方の伝統打楽器(それを縦に持ち、右手はバチで叩き、左手は手で叩く)やリュートを手にして歌い合う曲もある。簡単に要約すれば、わりとシンプルな打楽器的な音にめくるめく歌声が乗るという方策が、ドゥア・デ・ペル表現の基本と説明できるはず。彼女たちは、自由にキッチン用品を打楽器として用いたりもする。
事前に、米国ジュリアード音楽院に呼ばれてクラシックとフォークロアの関係を語るパフォーマンスを行ったというような説明も関係者からあり。そして、最初はトラッドを清新に今に持ってきているようにも思え、超然としつつも耳新しいその魅惑的な聞き味に、仏コルシカ島のア・フィレッタ(2010年8月25日、2010年9月4日)、仏マルセイユのルー・クワール・デ・ラ・プラーノ(2014年2月27日)、ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ(2019年9月29日)、ミャーク・ソング・ブック(2019年10月19日)らの表現をふと思い出す。だが、その後も接していると、彼女たちの言葉やピカソの詩を自らふくらませた歌詞の曲などオリジナルと説明されるものが続き、イラン(だったよな?)の民謡からインスパイアされたと説明した曲もあるなど、彼女たちはもっと参照する世界が広いし、どうやら言葉や歌詞に重きも置いているよう。なかには、スペイン語以外で歌われるものもあったのではないだろうか。歌唱にはホーミー的なそれや、ピグミー族のコーラスも聞いているんだろうなと思わせる部分もあった。
プログラムには入っていませんが、急に私たちの歌詞を披露したくなったのでやりますと言い、歌詞なしの詠唱(そのさい、ずいずいすっころばしのような所作のもと手拍子音を出す)を披露する場面もあった。サバけた、ユーーモア感覚も随所にありあり。で、つきるところ、スリッツの大人真面目版とか、そういう感想も少し生まれてきてしまう。くわえて、ぼくはシルヴィア・ペレス・クルス(2018年5月11日、2019年10月10日、2019年10月11日)との連続戦もしっかり感じてしまった。
▶︎過去の、ア・フィレッタ
https://43142.diarynote.jp/201008270912512078/
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▶︎過去の、ルー・クワール・デ・ラ・プラーノ
https://43142.diarynote.jp/201402281014573444/
▶︎過去の、ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ
https://43142.diarynote.jp/201909300820035963/
▶︎過去の、ミャーク・ソング・ブック
https://43142.diarynote.jp/201910200819159611/
▶︎過去の、シルビア・ペレス・クルス
https://43142.diarynote.jp/201805121754429711/
https://43142.diarynote.jp/201910131402485845/
https://43142.diarynote.jp/201910140916407770/
<今日の、流れ>
スペインが運営する六番町・セルバンテス文化センターのビルには、スペイン料理屋がある。やっぱ、本国基準のレストランなのかな。が、その近くのもっと安そうなバルに行く。泡、白、赤、牡蠣、野菜、鰯、豚などいろいろ堪能。麹町で飲食するの、いつ以来だろう? お店のトイレに、コルトレーン、マイルズ、スティーヴィー、ナラ・レオンのジャケットの部分写真が額いりで飾ってある。ナラ・レオンの部分ジャケ写真がわからず、店主に誰のですかと聞くと、初めて訊かれたという。『キー・オブ・ライヴ』のジャケが一番大きいのは、店主が生まれた年である1976年盤だからだそう。……やっぱり、その後に渋谷下車。
ドゥア・デ・ペルはソニア・メヒアスとエバ・ギジャモンからなるスペイン人女性2人組なのだが、まずゆったりさばけたした風情がなんかよい。それは心の広い、しなやかな世界観から来るものではないかと思わせるから。そんな二人の表現は、自在にハモるヴォーカルの重なりが核にある。声量がそんなにあるわけではないが、その絡みは自在にしてきっちりと一つのテイストを持っていて、この二人が思うまま歌えばどんなメロディでもそれなりの訴求力と個性を持つはずとも思えた。
アカペラのときも一部あったし、手拍子やボディ・パーカッションを使いながら歌う場合もあるし、四角いパンデイロと紹介されたスペインの地方の伝統打楽器(それを縦に持ち、右手はバチで叩き、左手は手で叩く)やリュートを手にして歌い合う曲もある。簡単に要約すれば、わりとシンプルな打楽器的な音にめくるめく歌声が乗るという方策が、ドゥア・デ・ペル表現の基本と説明できるはず。彼女たちは、自由にキッチン用品を打楽器として用いたりもする。
事前に、米国ジュリアード音楽院に呼ばれてクラシックとフォークロアの関係を語るパフォーマンスを行ったというような説明も関係者からあり。そして、最初はトラッドを清新に今に持ってきているようにも思え、超然としつつも耳新しいその魅惑的な聞き味に、仏コルシカ島のア・フィレッタ(2010年8月25日、2010年9月4日)、仏マルセイユのルー・クワール・デ・ラ・プラーノ(2014年2月27日)、ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ(2019年9月29日)、ミャーク・ソング・ブック(2019年10月19日)らの表現をふと思い出す。だが、その後も接していると、彼女たちの言葉やピカソの詩を自らふくらませた歌詞の曲などオリジナルと説明されるものが続き、イラン(だったよな?)の民謡からインスパイアされたと説明した曲もあるなど、彼女たちはもっと参照する世界が広いし、どうやら言葉や歌詞に重きも置いているよう。なかには、スペイン語以外で歌われるものもあったのではないだろうか。歌唱にはホーミー的なそれや、ピグミー族のコーラスも聞いているんだろうなと思わせる部分もあった。
プログラムには入っていませんが、急に私たちの歌詞を披露したくなったのでやりますと言い、歌詞なしの詠唱(そのさい、ずいずいすっころばしのような所作のもと手拍子音を出す)を披露する場面もあった。サバけた、ユーーモア感覚も随所にありあり。で、つきるところ、スリッツの大人真面目版とか、そういう感想も少し生まれてきてしまう。くわえて、ぼくはシルヴィア・ペレス・クルス(2018年5月11日、2019年10月10日、2019年10月11日)との連続戦もしっかり感じてしまった。
▶︎過去の、ア・フィレッタ
https://43142.diarynote.jp/201008270912512078/
https://43142.diarynote.jp/201009151537076176/
▶︎過去の、ルー・クワール・デ・ラ・プラーノ
https://43142.diarynote.jp/201402281014573444/
▶︎過去の、ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ
https://43142.diarynote.jp/201909300820035963/
▶︎過去の、ミャーク・ソング・ブック
https://43142.diarynote.jp/201910200819159611/
▶︎過去の、シルビア・ペレス・クルス
https://43142.diarynote.jp/201805121754429711/
https://43142.diarynote.jp/201910131402485845/
https://43142.diarynote.jp/201910140916407770/
<今日の、流れ>
スペインが運営する六番町・セルバンテス文化センターのビルには、スペイン料理屋がある。やっぱ、本国基準のレストランなのかな。が、その近くのもっと安そうなバルに行く。泡、白、赤、牡蠣、野菜、鰯、豚などいろいろ堪能。麹町で飲食するの、いつ以来だろう? お店のトイレに、コルトレーン、マイルズ、スティーヴィー、ナラ・レオンのジャケットの部分写真が額いりで飾ってある。ナラ・レオンの部分ジャケ写真がわからず、店主に誰のですかと聞くと、初めて訊かれたという。『キー・オブ・ライヴ』のジャケが一番大きいのは、店主が生まれた年である1976年盤だからだそう。……やっぱり、その後に渋谷下車。
大友良英トリオ+1。ジョエル・ロス“グッド・ヴァイブス”
2019年11月12日 音楽 エレクトリック・ギターの大友良英(2002年3月17日、2003年6月28日、2004年2月6日、2004年10月10日、2004年11月7日、2005年4月26日、2006年1月21日、2006年4月18日、2007年4月21日、2009年5月31日、2011年6月8日、2012年3月21日、2013年7月13日、2016年9月4日、2016年10月27日)にプラスして、山崎比呂志(ドラム)とダブル・ベースの千葉広樹(2014年10月22日、2016年7月11日、2019年3月16日) とテナー・サックスの廣瀬淳二(2018年1月8日)という顔ぶれのギグを、代官山・晴れたら空に豆まいて で見る。
最初に演奏したのは、アルバート・アイラーのスピリチュアル曲「ゴースト」。狼藉しつつ、いろいろと構成感にも富み、35分の尺。ベースとテナーは譜面を前に置いていた。なんにせよ、大友のギター音はアヴァンでときにノイジーなのに、とっても佇まいが綺麗。もうどうすれば、どんな変な音が出るかを完璧に把握していると言う感じで、一部ぼくはその演奏にメロウという言葉を用いたくなる。1部はもう1曲、15分の1発もの。とはいえ、こちらも構成感覚を持つフリー・ジャズになっていて、大友のリーダーシップとともに、これまでの面々のお手合わせ経験が効いているのだろうと思う。
山崎比呂志というヴェテラン・ドラマー(昔、高柳昌行とやっていたこともある)の演奏には始めて触れると思うが、なにげに格好いい。レギュラー・グリップで叩いていたと思うが、ときに不思議なパーカッション音を出す場合も。あと、ゴンゴン行くときの、シンバルの揺れの様がクール!
▶︎過去の、大友良英
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200402061359140000/
http://43142.diarynote.jp/200410162220330000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20041107
http://43142.diarynote.jp/200504301042210000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
http://43142.diarynote.jp/200704251227010000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090531
http://43142.diarynote.jp/201106141341111340/
http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
http://43142.diarynote.jp/201307160735048974/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
https://43142.diarynote.jp/201610310943306583/
▶︎千葉広樹
http://43142.diarynote.jp/201410251055118180/
https://43142.diarynote.jp/201607121045394372/
▶︎過去の、廣瀬淳二
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/
先のライヴの1部が終わったところで移動。その後は、在シカゴのドラマーのマカヤ・マクレイヴン(2017年12月12日、2018年7月10日)やトランペッターのマーキス・ヒル(2016年9月17日、2017年1月7日、2017年1月16日、2018年5月24日)、そして南部出身のピアニストであるジェイムズ・フラシーズ(2017年1月16日、2019年1月16日、2019年1月21日、2019年2月19日)他のアルバムに起用されている、シカゴ生まれの新進ヴァイブラフォン奏者のジョエル・ロス(NYのザ・ニュー・スクール大を出ている)のリーダー公演を見る。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。
“グッド・ヴァイブス”というのは、グループ名らしい。構成員は、アルト・サックスのイマニュエル・ウィルキンス、ピアノのジェレミー・コレン、ダブル・ベースのオル・バレケット(2018年6月19日、2018年7月12日)、ドラムのクッシュ・アバディ。ロスはブルーノートからデビュー作『キング・メイカー』を今年出しているが、レコーディングに関わっていたのはコレンのみ。だが、イスラエル人奏者であるバレケットをはじめ、皆腕はしっかり。
各曲、20分ぐらいあったか。とうぜん、各人ソロを悠々と取る。で、全員アコースティック&ストレート・アヘッド。アダムスを使っていたようなロスもストレートな音色で勝負。ときに一気呵成なという形容を用いたくなる彼のソロは佇まいが新しいというか、勢いあり。ソロ部がブルースになったオープナーのソロ演奏に顕著に出ていたように、リズムのかみ合いやばらけ具合にもおおいに留意していて、面白言ったらありゃしない。
そんなロスはマレット2本持ち(多くの技ありヴァイブ奏者はそうする)はせず、全面的にマレット一本づつ持ちで、竹をわったような演奏をする。2本づつ持ちなんか、必要ねえ。技術とマインドがあれば、一本持ちのほうがはるかに強靭で、聞き手を射抜く演奏ができる……。彼はそんなことも言い放っていたような。ヴァイブラフォンはジャズにおいて傍系に位置する楽器であったが、近年ヴァイブラフォン奏者を起用したアルバムの数は間違いなく増えている。そして、今晩のようなロスの演奏に触れると、現代ジャズにおいてヴァイブラフォンという楽器はおおいにポテンシャルを持っていると感じずにはいられない。
▶︎過去の、マカヤ・マクレイヴン
http://43142.diarynote.jp/201712131709468312/
https://43142.diarynote.jp/201807120959045053/
▶︎過去の、マーキス・ヒル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
http://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
▶︎過去の、ジェイムス・フランシーズ
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201901180819479701/
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
https://43142.diarynote.jp/201902201004503541/
▶︎過去の、オル・バレケット
http://43142.diarynote.jp/201806201223491195/
https://43142.diarynote.jp/201807131747356219/
<今日の、そういえば>
普通、本編終わったときや、アンコールが終了した際、出演者はステージ中央前に揃ってお辞儀をしたり、笑顔を振りまいたりする。だが、面々はけっこうそっけなくステージを降りる。まったく、愛想ねえな。公演慣れ、していない部分もあるのかな。と思っていたら、だいぶ客がはけてから出口への階段を上ったら、全員が受け付け階でサイン会にはげんでおった。うち、3人はブレイズ系の髪型なり。ところで、ジョエル・ロスの前に、マーキス・ヒルやマカヤ・マクレイヴンはジャスティン・トーマスというヴァイブラフォン奏者を起用していた。それが、がらりとロスの重用に変わってしまったわけだが、今トーマス君はどうしているのだろう?
最初に演奏したのは、アルバート・アイラーのスピリチュアル曲「ゴースト」。狼藉しつつ、いろいろと構成感にも富み、35分の尺。ベースとテナーは譜面を前に置いていた。なんにせよ、大友のギター音はアヴァンでときにノイジーなのに、とっても佇まいが綺麗。もうどうすれば、どんな変な音が出るかを完璧に把握していると言う感じで、一部ぼくはその演奏にメロウという言葉を用いたくなる。1部はもう1曲、15分の1発もの。とはいえ、こちらも構成感覚を持つフリー・ジャズになっていて、大友のリーダーシップとともに、これまでの面々のお手合わせ経験が効いているのだろうと思う。
山崎比呂志というヴェテラン・ドラマー(昔、高柳昌行とやっていたこともある)の演奏には始めて触れると思うが、なにげに格好いい。レギュラー・グリップで叩いていたと思うが、ときに不思議なパーカッション音を出す場合も。あと、ゴンゴン行くときの、シンバルの揺れの様がクール!
▶︎過去の、大友良英
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200402061359140000/
http://43142.diarynote.jp/200410162220330000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20041107
http://43142.diarynote.jp/200504301042210000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20090531
http://43142.diarynote.jp/201106141341111340/
http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
http://43142.diarynote.jp/201307160735048974/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
https://43142.diarynote.jp/201610310943306583/
▶︎千葉広樹
http://43142.diarynote.jp/201410251055118180/
https://43142.diarynote.jp/201607121045394372/
▶︎過去の、廣瀬淳二
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/
先のライヴの1部が終わったところで移動。その後は、在シカゴのドラマーのマカヤ・マクレイヴン(2017年12月12日、2018年7月10日)やトランペッターのマーキス・ヒル(2016年9月17日、2017年1月7日、2017年1月16日、2018年5月24日)、そして南部出身のピアニストであるジェイムズ・フラシーズ(2017年1月16日、2019年1月16日、2019年1月21日、2019年2月19日)他のアルバムに起用されている、シカゴ生まれの新進ヴァイブラフォン奏者のジョエル・ロス(NYのザ・ニュー・スクール大を出ている)のリーダー公演を見る。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。
“グッド・ヴァイブス”というのは、グループ名らしい。構成員は、アルト・サックスのイマニュエル・ウィルキンス、ピアノのジェレミー・コレン、ダブル・ベースのオル・バレケット(2018年6月19日、2018年7月12日)、ドラムのクッシュ・アバディ。ロスはブルーノートからデビュー作『キング・メイカー』を今年出しているが、レコーディングに関わっていたのはコレンのみ。だが、イスラエル人奏者であるバレケットをはじめ、皆腕はしっかり。
各曲、20分ぐらいあったか。とうぜん、各人ソロを悠々と取る。で、全員アコースティック&ストレート・アヘッド。アダムスを使っていたようなロスもストレートな音色で勝負。ときに一気呵成なという形容を用いたくなる彼のソロは佇まいが新しいというか、勢いあり。ソロ部がブルースになったオープナーのソロ演奏に顕著に出ていたように、リズムのかみ合いやばらけ具合にもおおいに留意していて、面白言ったらありゃしない。
そんなロスはマレット2本持ち(多くの技ありヴァイブ奏者はそうする)はせず、全面的にマレット一本づつ持ちで、竹をわったような演奏をする。2本づつ持ちなんか、必要ねえ。技術とマインドがあれば、一本持ちのほうがはるかに強靭で、聞き手を射抜く演奏ができる……。彼はそんなことも言い放っていたような。ヴァイブラフォンはジャズにおいて傍系に位置する楽器であったが、近年ヴァイブラフォン奏者を起用したアルバムの数は間違いなく増えている。そして、今晩のようなロスの演奏に触れると、現代ジャズにおいてヴァイブラフォンという楽器はおおいにポテンシャルを持っていると感じずにはいられない。
▶︎過去の、マカヤ・マクレイヴン
http://43142.diarynote.jp/201712131709468312/
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▶︎過去の、マーキス・ヒル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
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▶︎過去の、ジェイムス・フランシーズ
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201901180819479701/
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
https://43142.diarynote.jp/201902201004503541/
▶︎過去の、オル・バレケット
http://43142.diarynote.jp/201806201223491195/
https://43142.diarynote.jp/201807131747356219/
<今日の、そういえば>
普通、本編終わったときや、アンコールが終了した際、出演者はステージ中央前に揃ってお辞儀をしたり、笑顔を振りまいたりする。だが、面々はけっこうそっけなくステージを降りる。まったく、愛想ねえな。公演慣れ、していない部分もあるのかな。と思っていたら、だいぶ客がはけてから出口への階段を上ったら、全員が受け付け階でサイン会にはげんでおった。うち、3人はブレイズ系の髪型なり。ところで、ジョエル・ロスの前に、マーキス・ヒルやマカヤ・マクレイヴンはジャスティン・トーマスというヴァイブラフォン奏者を起用していた。それが、がらりとロスの重用に変わってしまったわけだが、今トーマス君はどうしているのだろう?
オクシード(OXYD)
2019年11月9日 音楽 神楽坂・The GLEEで、フランスの現代ジャズ・クインテットの公演を見る。リーダーのアレクサンドル・エレール(キーボード。普段はフェンダー・ローズ一択らしいが、この晩はいろいろエフェクターを並べつつノードを弾く。グランド・ピアノを常備するハコであったが、そちらは一切弾かず)は、MCでプログ・ジャズ・バンドと言っていた。そんな彼に加え、ジュリエン・ポンヴィアーヌ(テナー・サックス) 、オリヴィエー・レーネー(トランペット)、オリバー・デガブリエレ(電気ベース。ピック弾きをする曲もあり)、ジュリエン・シャムラ(ドラム)という面々が演奏する。
鍵盤(場を整える効用を持つ演奏で、そんなにジャズ的なソロは取らない)とベースがエレクトリックを弾くが、フロントの2管はアコースティック。ビートは変拍子も用い、とくに1部でのドラマーのスネア音とどこかつんのめったその感触にビル・ブラフォードを思い出す。そんな彼が叩くことで、インダストリアルっぽいと言いたくなる曲もあったか。テナーとトランペットはテーマ部においてユニゾンで音を重ねてベールのような効果を得ている曲がいくつもあって、印象に残りもした。その二人、ソロを取るとちゃんとした奏者であるのが分かる。一部、“エレクトリックなネフェルティティ”と称したくもなり、注目すべき面を持つジャズ・コンボであるのは間違いない。
<今日の、レーベル>
オクシードのアルバムを出している、ONE HEURES ONZEというレーベル/音楽プロダクション/音楽出版会社のプロダクション・マネージャーのステファニーさんも同行していて、挨拶を受ける。2010年パリで設立された同社は、即興からロックまでを扱っているよう。そして、鍵盤のアレクサンドル・エレールが絡んだ3枚のCDを手渡される。それは、以下の3種。
*OXYD『The Lost Animals』(2019年)
オクシードの新作で、通算5作目になるよう。ライヴよりアブストラクトでジャジーで、曲調も幅広い。響きに対しても周到、エレクロニカ・ジャズと言いたくなる曲もある。作曲と編曲クレジットはグループ名義で、ドラマーは来日した人とは別の奏者が叩いている。
*ALEXANDRE HERER『Nunataq』(2019年)
エレールのソロで、トリオでの録音。リズム隊はオクシードとは別の奏者たちだが、ここでもエレクトリック・ベースを採用。一部はリズムや響きがアップデイトしたザ・リターン・フォーエヴァーという感じのものも。グリーランド〜環境問題を扱う1作とか。
*AUM『You’ve Never Listened To The Wind』(2017年)
すべての曲を書きクラリネットとテナーを吹くジュリアン・ポントゥヴィアンのラージ・アンサンブル。構成員はクラリネット/アルト、クラリネット/テープ、ピアノ、フェンダー・ローズ、エレクロニクス(その担当者が、エレール)、ギター、ヴァイブラフォン、パーカッション2、ダブル・ベース2、女性ヴォーカル(完全クラシック)、指揮者なり。これに、一番耳惹かれる。アナログ音にせよ、電気的音にせよ、響きの帯というものを作り出し、鋭敏なアンビエント空間を創出。もうフランス式侘び寂びが横溢している。
鍵盤(場を整える効用を持つ演奏で、そんなにジャズ的なソロは取らない)とベースがエレクトリックを弾くが、フロントの2管はアコースティック。ビートは変拍子も用い、とくに1部でのドラマーのスネア音とどこかつんのめったその感触にビル・ブラフォードを思い出す。そんな彼が叩くことで、インダストリアルっぽいと言いたくなる曲もあったか。テナーとトランペットはテーマ部においてユニゾンで音を重ねてベールのような効果を得ている曲がいくつもあって、印象に残りもした。その二人、ソロを取るとちゃんとした奏者であるのが分かる。一部、“エレクトリックなネフェルティティ”と称したくもなり、注目すべき面を持つジャズ・コンボであるのは間違いない。
<今日の、レーベル>
オクシードのアルバムを出している、ONE HEURES ONZEというレーベル/音楽プロダクション/音楽出版会社のプロダクション・マネージャーのステファニーさんも同行していて、挨拶を受ける。2010年パリで設立された同社は、即興からロックまでを扱っているよう。そして、鍵盤のアレクサンドル・エレールが絡んだ3枚のCDを手渡される。それは、以下の3種。
*OXYD『The Lost Animals』(2019年)
オクシードの新作で、通算5作目になるよう。ライヴよりアブストラクトでジャジーで、曲調も幅広い。響きに対しても周到、エレクロニカ・ジャズと言いたくなる曲もある。作曲と編曲クレジットはグループ名義で、ドラマーは来日した人とは別の奏者が叩いている。
*ALEXANDRE HERER『Nunataq』(2019年)
エレールのソロで、トリオでの録音。リズム隊はオクシードとは別の奏者たちだが、ここでもエレクトリック・ベースを採用。一部はリズムや響きがアップデイトしたザ・リターン・フォーエヴァーという感じのものも。グリーランド〜環境問題を扱う1作とか。
*AUM『You’ve Never Listened To The Wind』(2017年)
すべての曲を書きクラリネットとテナーを吹くジュリアン・ポントゥヴィアンのラージ・アンサンブル。構成員はクラリネット/アルト、クラリネット/テープ、ピアノ、フェンダー・ローズ、エレクロニクス(その担当者が、エレール)、ギター、ヴァイブラフォン、パーカッション2、ダブル・ベース2、女性ヴォーカル(完全クラシック)、指揮者なり。これに、一番耳惹かれる。アナログ音にせよ、電気的音にせよ、響きの帯というものを作り出し、鋭敏なアンビエント空間を創出。もうフランス式侘び寂びが横溢している。
青葉市子、アルベルト・カルフ
2019年11月8日 音楽 歌とギターの青葉市子(2013年8月7日、2014年1月8日、2016年11月16日)とポーランド人ドラマーのアルベルト・カルフ(2018年11月7日、2018年11月19日)の双頭公演を、代官山・晴れたら空に豆まいてで見る。
青葉の新作『鳥人間』はデンマークでアルベルト・カルフとともに録られている。アルベルトは日本に来つつも、その一方でデンマークにある音大の大学院にも通っているよう。カルフはスウェーデン女性のルー・イアサレとNENNE(2018年11月19日)というエレクトロ・ポップのユニットも組んでいるが、そのイアサレも普段はデンマークに住んでおり、今回のショウの多くにはイアサレもコーラスやバンジョーで加わった。3人は、白装束。そして、青葉とアルベルトは大きな羽根つき輪っかをつけている。ああ、『鳥人間』から、その衣装は来ているのか。
アコースィック・ギターを弾きながら歌う青葉のたゆたふ歌やメロディや言葉が、ドラムやピアノを弾くカルフやイアサレの丁寧なサポートのもと、より広がりや適切な濃淡を与えられ〜羽を得て、という形容もありか〜舞う。外国人二人が青葉の楽曲と個性をきっちり習熟しお手合わせしていてすごいと思ったが、一緒にアルバムを作っているなら、その息の会い具合に当然ですね。しかし、カルフは日本語も喋れるし、ジャズをきっちり知る一方で秀でたポップ感性も持つし、日本に住んだら売れっ子になると思うけどなあ。
▶過去の、青葉市子
http://43142.diarynote.jp/201308110827534904/
http://43142.diarynote.jp/201401141413008927/
https://43142.diarynote.jp/201611171021419374/
▶過去の、︎アルベルト・カウフ
https://43142.diarynote.jp/201811081231284665/
https://43142.diarynote.jp/201811201615047405/ NENNE
<今日の、アーティスト>
会場で、二人のミュージシャンと知り合う。一人はポーランドのフェリクス・ノヴォヴェイスキ音楽院を卒業して、同地で活動しているピアニストの有島京。彼女はワルシャワ録音の『TAKEMITSU|SZYMANOWSKI|CHOPIN |SERFOCKI』(Steinway & Sons)を今年リリース。そのアルバム表題にあるように武満徹(1930〜1996年)、カロル・シマノフスキ(1882〜1937年)、フレデリック・ショパン(1810〜1849年)、カジミェシュ・セロッキ(1922〜1981年)という4人の作曲家(うち、ショパンらはポーランド人)の曲群を取り上げたソロのピアノ作品だ。当然クラシック作品だが、4つの大海に挑む細心極まりないんだけどダイナミックな所作にはこりゃ何度も聞かなきゃと思わせる。しかし、ピアノ有名メイカーのレーベルからのリリースなのかあ。
もう一人はツアーのために来日している、ポーランド人ギタリストのヴォイト・フランチゼク・モンテル。パリから今朝日本に着いたそうで、パリはジャズ・オーケストラの仕事であったそう。彼とは一緒に流れたのだが、いやなに電車がなくなったら歩いて宿に帰ればいいとのたまう。さすが、浜松町は無理だろ。というわけで、電車のある時間に帰っていった。13日から山形、北海道、大宮、渋谷、大阪など全7回のギグを行うことになっている。エフェクターを並べての、ソロ・パフォーマンスをするようだ。彼も英語は流暢、誰だったかポーランドは小学校から英語を教えると言っていたような。
青葉の新作『鳥人間』はデンマークでアルベルト・カルフとともに録られている。アルベルトは日本に来つつも、その一方でデンマークにある音大の大学院にも通っているよう。カルフはスウェーデン女性のルー・イアサレとNENNE(2018年11月19日)というエレクトロ・ポップのユニットも組んでいるが、そのイアサレも普段はデンマークに住んでおり、今回のショウの多くにはイアサレもコーラスやバンジョーで加わった。3人は、白装束。そして、青葉とアルベルトは大きな羽根つき輪っかをつけている。ああ、『鳥人間』から、その衣装は来ているのか。
アコースィック・ギターを弾きながら歌う青葉のたゆたふ歌やメロディや言葉が、ドラムやピアノを弾くカルフやイアサレの丁寧なサポートのもと、より広がりや適切な濃淡を与えられ〜羽を得て、という形容もありか〜舞う。外国人二人が青葉の楽曲と個性をきっちり習熟しお手合わせしていてすごいと思ったが、一緒にアルバムを作っているなら、その息の会い具合に当然ですね。しかし、カルフは日本語も喋れるし、ジャズをきっちり知る一方で秀でたポップ感性も持つし、日本に住んだら売れっ子になると思うけどなあ。
▶過去の、青葉市子
http://43142.diarynote.jp/201308110827534904/
http://43142.diarynote.jp/201401141413008927/
https://43142.diarynote.jp/201611171021419374/
▶過去の、︎アルベルト・カウフ
https://43142.diarynote.jp/201811081231284665/
https://43142.diarynote.jp/201811201615047405/ NENNE
<今日の、アーティスト>
会場で、二人のミュージシャンと知り合う。一人はポーランドのフェリクス・ノヴォヴェイスキ音楽院を卒業して、同地で活動しているピアニストの有島京。彼女はワルシャワ録音の『TAKEMITSU|SZYMANOWSKI|CHOPIN |SERFOCKI』(Steinway & Sons)を今年リリース。そのアルバム表題にあるように武満徹(1930〜1996年)、カロル・シマノフスキ(1882〜1937年)、フレデリック・ショパン(1810〜1849年)、カジミェシュ・セロッキ(1922〜1981年)という4人の作曲家(うち、ショパンらはポーランド人)の曲群を取り上げたソロのピアノ作品だ。当然クラシック作品だが、4つの大海に挑む細心極まりないんだけどダイナミックな所作にはこりゃ何度も聞かなきゃと思わせる。しかし、ピアノ有名メイカーのレーベルからのリリースなのかあ。
もう一人はツアーのために来日している、ポーランド人ギタリストのヴォイト・フランチゼク・モンテル。パリから今朝日本に着いたそうで、パリはジャズ・オーケストラの仕事であったそう。彼とは一緒に流れたのだが、いやなに電車がなくなったら歩いて宿に帰ればいいとのたまう。さすが、浜松町は無理だろ。というわけで、電車のある時間に帰っていった。13日から山形、北海道、大宮、渋谷、大阪など全7回のギグを行うことになっている。エフェクターを並べての、ソロ・パフォーマンスをするようだ。彼も英語は流暢、誰だったかポーランドは小学校から英語を教えると言っていたような。