ピーター・バラカンズ・マジックに出演して以来の、来日。その項(2015年10月25日)ではフェスの概要をまとめることを主眼としていて、彼女のパフォーマンス詳細にはあまり触れていないが、2015年に見た女性シンガーの実演のなかで、トップ級の手応えを得たという印象がぼくのなかにはしっかり残っている。そこにキューバの積み上げられてきた滋養があり、一方で今の風をしっかりと持ち、そして凛とした強さや活力があって、ぼくは浮かれた。
そんな人だから、1年半ぶりの来日はすごく嬉しい、南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。本人にくわえ。ホルヘ・ルイス・ラガルサ・ペレス(ピアノ、キーボード)、ラファエル・アルダマ(エレクトリック・ベースとアコースティック・ベース)、ラウル・ヘレーラ・マルティネス(ドラムス)、エミール・サンタクルス(テナー・サックス)というキューバ人たちによるサポートのもと、彼女は事に当たった。
まず、すぐに再確認したのは、かなりジャズっぽいということ。結構、スキャットもかますしなあ。それは、<キューバ←→ジャズ>という項目の好サンプルになり得る。で、他方ではサンテリア流れの色もちゃんと出したりとかキューバ色もしかとあるのだから、これはうれしくなる。そこには確かな個を芯とする、美味しい文化の溶解の様があった。まだ、20代半ばだろうMCは英語でしていた彼女、かなり小柄なんだけど、陽性で、スケールでかいよなあ。カウベル叩きながら野太い声を泳がせるあたりは、本当に惹かれました。
▶︎過去の、ダイメ・アセロナ
http://43142.diarynote.jp/?day=20151025
<今日の、ふむ>
夕方、ライヴ会場で日頃よく会うTOKU(2000年2月25日、2001年9月6日、2004年3月10日、2006年2月16日、2008年8月19日、2011年3月16日、2012年6月19日、2013年9月22日、2014年2月5日、2015年3月19日、2015年3月28日、2016年3月1日, 2016年12月12日)にインタヴュー。その後、野暮用をこなしつつ、時間調整を兼ねて渋谷パトロール。平日とはいえゴーデン・ウィークのなかではあったが、そんなに華やいている感じを受けなかったのは、ぼくが寝不足であったためか。その一環で渋谷駅直結のブックファーストにも寄ったのだが、6月初旬に閉店という張り紙がしてあり、驚く。渋谷下車した際に、ちらり寄るには便利だったんだけどなあ。まあ、近くの東急本店にはもっとデカい書店がありじっくり本を探すゾというときはいいんだが、上の階までに登るのは面倒だし、ちょい見とかにはそこは適さない。なんと、その後にはヴィレッジヴァンガードが入るそう。あの2フロアをどう使うのか。今まで、ぼくの日常にヴィレッジヴァンガードが入ることはなかったが、今後事情は変わるか。TOKUの新作『SHAKE』(ソニー)は日頃の付き合いを持つ人とのコラボを柱に置くもので、それは彼がロイ・エアーズやカサンドラ・ウィルソンやシンディ・ローパーら様々なアーティストのライヴに呼ばれていることとも底では繋がるか。その質疑応答は、ミュージック・マガジン誌に出ます。
▶過去の、TOKU
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-9.htm ロニー・プラキシコ
http://43142.diarynote.jp/200403101442170000/
http://43142.diarynote.jp/200602171950040000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080819
http://43142.diarynote.jp/201103171354125352/
http://43142.diarynote.jp/201206210944302024/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130922
http://43142.diarynote.jp/201503211741478728/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150328
http://43142.diarynote.jp/?day=20160301
http://43142.diarynote.jp/201612171246253699/
そんな人だから、1年半ぶりの来日はすごく嬉しい、南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。本人にくわえ。ホルヘ・ルイス・ラガルサ・ペレス(ピアノ、キーボード)、ラファエル・アルダマ(エレクトリック・ベースとアコースティック・ベース)、ラウル・ヘレーラ・マルティネス(ドラムス)、エミール・サンタクルス(テナー・サックス)というキューバ人たちによるサポートのもと、彼女は事に当たった。
まず、すぐに再確認したのは、かなりジャズっぽいということ。結構、スキャットもかますしなあ。それは、<キューバ←→ジャズ>という項目の好サンプルになり得る。で、他方ではサンテリア流れの色もちゃんと出したりとかキューバ色もしかとあるのだから、これはうれしくなる。そこには確かな個を芯とする、美味しい文化の溶解の様があった。まだ、20代半ばだろうMCは英語でしていた彼女、かなり小柄なんだけど、陽性で、スケールでかいよなあ。カウベル叩きながら野太い声を泳がせるあたりは、本当に惹かれました。
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<今日の、ふむ>
夕方、ライヴ会場で日頃よく会うTOKU(2000年2月25日、2001年9月6日、2004年3月10日、2006年2月16日、2008年8月19日、2011年3月16日、2012年6月19日、2013年9月22日、2014年2月5日、2015年3月19日、2015年3月28日、2016年3月1日, 2016年12月12日)にインタヴュー。その後、野暮用をこなしつつ、時間調整を兼ねて渋谷パトロール。平日とはいえゴーデン・ウィークのなかではあったが、そんなに華やいている感じを受けなかったのは、ぼくが寝不足であったためか。その一環で渋谷駅直結のブックファーストにも寄ったのだが、6月初旬に閉店という張り紙がしてあり、驚く。渋谷下車した際に、ちらり寄るには便利だったんだけどなあ。まあ、近くの東急本店にはもっとデカい書店がありじっくり本を探すゾというときはいいんだが、上の階までに登るのは面倒だし、ちょい見とかにはそこは適さない。なんと、その後にはヴィレッジヴァンガードが入るそう。あの2フロアをどう使うのか。今まで、ぼくの日常にヴィレッジヴァンガードが入ることはなかったが、今後事情は変わるか。TOKUの新作『SHAKE』(ソニー)は日頃の付き合いを持つ人とのコラボを柱に置くもので、それは彼がロイ・エアーズやカサンドラ・ウィルソンやシンディ・ローパーら様々なアーティストのライヴに呼ばれていることとも底では繋がるか。その質疑応答は、ミュージック・マガジン誌に出ます。
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ジョディス・ヒル。チャイナ・モーゼス
2017年5月5日 音楽 輝きを放ち心意気もたっぷり持つ米国人女性シンガーの公演を、六本木・ビルボードライブ東京→南青山・ブルーノート東京と、二つ続けて見る。この並び、なかなか。東京のライヴ音楽興行は充実していると思わざるをえない。とともに、音楽享受欲があるうちは、まだまだぼくは首都に住むしかないのだと、再確認。昨日まで娯楽でちょい別の都市の良さを味わったりもしたのだが、ぼくには東京の環境が必要だ。
通常、ブルーノート/コットンクラブやビルボードライブのショウはアンコールを含めて75分ほどがデフォとなっているように思えるが、両者とも100分ほどショウを繰り広げた。いや、ヒルは110分ぐらいやった。インストものの公演だと90分を超えることもあるが、歌もの公演でこの尺をやるのは珍しい。ま、モーゼスの母のディー・ディー・ブリッジウォーターはいっつも平然とやっちゃうけどね。
最初は、マイケル・ジャクソンとプリンス(2002年11月19日)という1958年生まれの故人たちと関係を持ったことで知られる女性シンガーを見る。映画「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」でMJとデュエットするシーンがあったように、彼女はあの幻のロンドン帯公演に起用されていた。また、その後はプリンスに気に入られ、彼のレーベルNPGから全てオリジナルで固めたリーダー作『Back in Time』(2015年)を発表。それ、御大渾身のプロデュース盤だった。ま、そうした偉人たちとの絡み以前にも、彼女はロッド・スチュアート(2009年3月11日)、グレッグ・オールマン、インキュバス(2004年3月3日)、元ユーリズミックスのデイヴ・スチュアート、スティーヴ・タイレル(2008年6月1日)、ジョージ・ベンソン(2016年9月17日)ら、様々な人たちのレコーディングに参加している業界で認知を受けていたセッション・シンガーであったわけだが。
父親であるベーシストのロバート・"ピーウィー"・ヒルと母親である東京生まれのキーボード奏者のミチコ・ヒル(2008年11月10日)を擁するバンドでのパフォーマンス。さすが、両親がミュージシャンだと横のつながりで、他のメンバーも充実。ドラムのマイケル・ホワイトはリーダー作も持つ著名セッション・マンだし(彼のみ、譜面を前に演奏)、ギターは当初ルーファスのトニー・メイデン(2008年6月5日、2008年11月10日、2010年1月20日、2011年6月22日)がリストに入っていた。ちなみに、その代役はデトロイト・ネイティヴなはずのランディ・ジェイコブズで、現在のスタジオ界の序列は彼のほうが上だろう。そのジェイコブズはメイデンと同じくピックを用いずにギターを弾いていてほほう。最後の方に持たれたソロではフラッシィなブルース調ソロも披露した。それから、マイラ・ワシントンとジェリミ・リー・ヘンリーという女性バック・グラウンド・ヴォーカリストも二人参加。また、さらに日本で雇ったろうダンサーを二人、忍者のような格好をさせてステージ左右に一人づつ立たせる(ときに踊る時もあったが、基本は動かない)という設定でショウは持たれた。
曲間にはプリセットのインタルードを流したりと、ある種コンセプトを持ったライヴ・パフォーマンスであるのはすぐに了解。だが、それが分かりにくく、普通のショウのように素直に曲をやってくれたら、もっと場は盛り上がったかもしれない。だが、立って歌うだけでなく、曲によってはグランド・ピアノやギターを弾きながら歌う彼女にとっては、それも独自性発露のために必要とされる手段であるのは想像に難くない。特にピアノはちゃんとしていて(ストライド調で弾く場合もあり)、弾き語りを披露するには十分すぎる力量であるのをすぐに了解。お母さんの横で小さい頃から弾いたのかな。ちなみに、ミチコ・ヒルのオルガンもいい感じで、耳を引くものだった。
ヒルが歌えるのは当然なのだが、生に接すると思った以上にゴスペル・ベースであると感じる場合もあり。でもって、本当に気持ちを込めて音楽をやっていることが端々から伝わる。そして、バッキングのバンド・サウンドもファンクネスと骨の太さを持つもので、そんな彼女をちゃんと持ち上げた。
▶︎過去の、映画「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」
http://43142.diarynote.jp/200911010930562162/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
▶︎過去の、ロッド・スチュアート
http://43142.diarynote.jp/200903130124118315/
▶︎過去の、インキュバス
http://43142.diarynote.jp/200403031556520000/
▶︎過去の、スティーヴ・タイレル
http://43142.diarynote.jp/200806030205120000/
▶︎過去の、ジョージ・ベンソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
▶︎過去の、ミチコ・ヒル
http://43142.diarynote.jp/?day=20081110
▶︎過去の、トニー・メイデン
http://43142.diarynote.jp/?day=20080605
http://43142.diarynote.jp/?day=20081110
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110622
その後は、ディー・ディー・ブリッジウォーター(2003年8月1~2日、2007年8月24日、2008年12月4日、2009年11月27日、2014年5月3日)の娘である、チャイナ・モーゼス(2009年6月16日、2009年7月5日)の久しぶりの来日公演を見た。彼女は久しぶりの新作『夜物語(Nightintales)』(MPS)を英国ダンス畑のアンソニー・マーシャル(彼女の2004年作『Good Lovin’』に関与していたとか)のプロデュースのもと出したが、これが<ジャズ←→クラブ・ミュージック>文脈においてびっくりするぐらいの好プロダクションがなされた仕上がりで、傾聴に値する。解説担当盤なんだけど、それはよくできていると思わずにはいられない。
実演の同行者は、ロンドン在住のミュージシャンたちか。音楽監督は『夜物語』で弦アレンジも担当していたルイージ・グラッソ(バリトン/アルト・サックス。シンセサイザー)が勤め、さらにジョー・アーモン・ジョーンズ(ピアノ)、ニール・チャールズ(ベース。電気と縦)、マリウス・アレクサ(ドラムス)という面々。アルバムにおける現代性をちゃんと出せていたわけだはないが、モーゼズのはち切れんばかりの音楽をすることの歓びやスケールの大きな人間性を出すためには十分なものあったか。接する端から、つくづく音楽って人間力〜キャラがモノをいうのだよなあと思いまくりでした。
▶︎過去の、チャイナ・モーゼス
http://43142.diarynote.jp/200906181210154217/
http://43142.diarynote.jp/200907131159274322/
▶過去の、ディー・ディーブリッジウォーター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200708270316020000/
http://43142.diarynote.jp/200812150311286788/
http://43142.diarynote.jp/?day=20091127
http://43142.diarynote.jp/?month=201405
<翌日の、モーゼズ>
チャイナ・モーゼスに取材。やっぱ、天真爛漫にして、マインドのある人で嬉しくなる。昨日の実演時は眠くてしょうがなかったそうだが、それでいながらあれだけ気の入った、攻めのショウを繰り広げるのだから、素晴らしいな。8年前に取材していたことを覚えていてくれたのは、うれしい。そんな彼女、現在は6割がパリ、4割はNYに住んでいるという。なんと、母親ディー・ディーは現在、ニューオーリンズ在住だそう。引っ越しの際、車を運転してあげたと言っていた。新作には「ニコチン」という曲もあるが、「今までダメ男といろいろ付き合ってきたけど、私の人生で一番愚かな行為はタバコを吸っていたこと」とのこと。そういう言い回しも、素敵です。
通常、ブルーノート/コットンクラブやビルボードライブのショウはアンコールを含めて75分ほどがデフォとなっているように思えるが、両者とも100分ほどショウを繰り広げた。いや、ヒルは110分ぐらいやった。インストものの公演だと90分を超えることもあるが、歌もの公演でこの尺をやるのは珍しい。ま、モーゼスの母のディー・ディー・ブリッジウォーターはいっつも平然とやっちゃうけどね。
最初は、マイケル・ジャクソンとプリンス(2002年11月19日)という1958年生まれの故人たちと関係を持ったことで知られる女性シンガーを見る。映画「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」でMJとデュエットするシーンがあったように、彼女はあの幻のロンドン帯公演に起用されていた。また、その後はプリンスに気に入られ、彼のレーベルNPGから全てオリジナルで固めたリーダー作『Back in Time』(2015年)を発表。それ、御大渾身のプロデュース盤だった。ま、そうした偉人たちとの絡み以前にも、彼女はロッド・スチュアート(2009年3月11日)、グレッグ・オールマン、インキュバス(2004年3月3日)、元ユーリズミックスのデイヴ・スチュアート、スティーヴ・タイレル(2008年6月1日)、ジョージ・ベンソン(2016年9月17日)ら、様々な人たちのレコーディングに参加している業界で認知を受けていたセッション・シンガーであったわけだが。
父親であるベーシストのロバート・"ピーウィー"・ヒルと母親である東京生まれのキーボード奏者のミチコ・ヒル(2008年11月10日)を擁するバンドでのパフォーマンス。さすが、両親がミュージシャンだと横のつながりで、他のメンバーも充実。ドラムのマイケル・ホワイトはリーダー作も持つ著名セッション・マンだし(彼のみ、譜面を前に演奏)、ギターは当初ルーファスのトニー・メイデン(2008年6月5日、2008年11月10日、2010年1月20日、2011年6月22日)がリストに入っていた。ちなみに、その代役はデトロイト・ネイティヴなはずのランディ・ジェイコブズで、現在のスタジオ界の序列は彼のほうが上だろう。そのジェイコブズはメイデンと同じくピックを用いずにギターを弾いていてほほう。最後の方に持たれたソロではフラッシィなブルース調ソロも披露した。それから、マイラ・ワシントンとジェリミ・リー・ヘンリーという女性バック・グラウンド・ヴォーカリストも二人参加。また、さらに日本で雇ったろうダンサーを二人、忍者のような格好をさせてステージ左右に一人づつ立たせる(ときに踊る時もあったが、基本は動かない)という設定でショウは持たれた。
曲間にはプリセットのインタルードを流したりと、ある種コンセプトを持ったライヴ・パフォーマンスであるのはすぐに了解。だが、それが分かりにくく、普通のショウのように素直に曲をやってくれたら、もっと場は盛り上がったかもしれない。だが、立って歌うだけでなく、曲によってはグランド・ピアノやギターを弾きながら歌う彼女にとっては、それも独自性発露のために必要とされる手段であるのは想像に難くない。特にピアノはちゃんとしていて(ストライド調で弾く場合もあり)、弾き語りを披露するには十分すぎる力量であるのをすぐに了解。お母さんの横で小さい頃から弾いたのかな。ちなみに、ミチコ・ヒルのオルガンもいい感じで、耳を引くものだった。
ヒルが歌えるのは当然なのだが、生に接すると思った以上にゴスペル・ベースであると感じる場合もあり。でもって、本当に気持ちを込めて音楽をやっていることが端々から伝わる。そして、バッキングのバンド・サウンドもファンクネスと骨の太さを持つもので、そんな彼女をちゃんと持ち上げた。
▶︎過去の、映画「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」
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▶︎過去の、ロッド・スチュアート
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▶︎過去の、インキュバス
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▶︎過去の、スティーヴ・タイレル
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▶︎過去の、ジョージ・ベンソン
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その後は、ディー・ディー・ブリッジウォーター(2003年8月1~2日、2007年8月24日、2008年12月4日、2009年11月27日、2014年5月3日)の娘である、チャイナ・モーゼス(2009年6月16日、2009年7月5日)の久しぶりの来日公演を見た。彼女は久しぶりの新作『夜物語(Nightintales)』(MPS)を英国ダンス畑のアンソニー・マーシャル(彼女の2004年作『Good Lovin’』に関与していたとか)のプロデュースのもと出したが、これが<ジャズ←→クラブ・ミュージック>文脈においてびっくりするぐらいの好プロダクションがなされた仕上がりで、傾聴に値する。解説担当盤なんだけど、それはよくできていると思わずにはいられない。
実演の同行者は、ロンドン在住のミュージシャンたちか。音楽監督は『夜物語』で弦アレンジも担当していたルイージ・グラッソ(バリトン/アルト・サックス。シンセサイザー)が勤め、さらにジョー・アーモン・ジョーンズ(ピアノ)、ニール・チャールズ(ベース。電気と縦)、マリウス・アレクサ(ドラムス)という面々。アルバムにおける現代性をちゃんと出せていたわけだはないが、モーゼズのはち切れんばかりの音楽をすることの歓びやスケールの大きな人間性を出すためには十分なものあったか。接する端から、つくづく音楽って人間力〜キャラがモノをいうのだよなあと思いまくりでした。
▶︎過去の、チャイナ・モーゼス
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<翌日の、モーゼズ>
チャイナ・モーゼスに取材。やっぱ、天真爛漫にして、マインドのある人で嬉しくなる。昨日の実演時は眠くてしょうがなかったそうだが、それでいながらあれだけ気の入った、攻めのショウを繰り広げるのだから、素晴らしいな。8年前に取材していたことを覚えていてくれたのは、うれしい。そんな彼女、現在は6割がパリ、4割はNYに住んでいるという。なんと、母親ディー・ディーは現在、ニューオーリンズ在住だそう。引っ越しの際、車を運転してあげたと言っていた。新作には「ニコチン」という曲もあるが、「今までダメ男といろいろ付き合ってきたけど、私の人生で一番愚かな行為はタバコを吸っていたこと」とのこと。そういう言い回しも、素敵です。
山田あずさとパール・アレキサンダー。ライリー・ウォーカー
2017年5月7日 音楽 四谷三丁目・茶会記、マチネー公演。マリンバの山田あずさ(2013年5月19日、2014年6月13日、2014年6月15日、2014年10月19日、2014年11月21日、2015年4月17日、2015年5月2日、2015年5月6日、2015年5月22日、2015年5月28日、2015年6月15日、2015年9月13日、2015年11月11日、2016年5月22日、2016年6月13日、2016年9月7日、2017年1月17日、2017年4月27日)とコントラバスのパール・アレキサンダー(2014年10月11日、2015年5月6日、2016年5月22日、2016年7月26日)のデュオのパフォーマンスを見る
この組み合わせは、2015年と2016年のやはり5月に同所で持たれていて、今年が3回目となる。その即興演奏の様はオノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日)によって録音され、一昨年版(2015年5月6日)と昨年版(2016年5月22日)はすでにハイレゾ配信がされている。そして、この日のパフォーマンスも同様にオノの手により配信されるはずだ。
ファースト・セットは完全即興にて。とはいえ、過去2回の経験を踏み台にしているのは明らかで、とても有機的に重なり、緩急に富んだストーリーを形作る。基本はアレキサンダーが骨子となるものを出し(やはり、弾き方が痒いところに手が届くように多彩)、それに山田が4本のマレット裁きのもと反応し、さらなる展開を引き出すという基本の道筋を持っていたか。どのくらい事前の意図の確認はあったのかとか、いろいろ興味はひかれる。セカンド・セットはともにロードマップとなる曲を出し合い、2曲演奏する。それについては当日1時間ほどのお手合わせがなされたようだが、瑞々しい変化が横たわっていたのはファースト同様だ。
そして、それら総体は、二人の邪悪な(?)部分も露にするものになっていて、おおコイツら面白いやんと、改めて思わせる。ウヒヒヒ。これまでで、一番孕む情報量や価値が多い演奏だったと思う。配信が楽しみだが、それを聞くとまた新たな思いを得るだろう。唯一残念だったのは、アレキサンダーが漂うヴォイスを入れなかったこと。喉の調子が悪かったので、自重したらしい。
▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/ 渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/ WUJA BIN BIN
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/ 蝉丸
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/ ダモ鈴木
http://43142.diarynote.jp/201410251052527799/ Down’s Workshop
http://43142.diarynote.jp/201411221353274586/ アトラス
http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201505071132034325/ w.パール・アレキサンダー
http://43142.diarynote.jp/201505240923518276/ MoMo
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/ タクシー・サウダージ
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/ 渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/201509231111454665/ ヒュー・ロイド
http://43142.diarynote.jp/201510141817129055/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/ タクシー・サウダージ
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/ w.パール・アレキサンダー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160613 QUOLOFUNE
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/ WUJA BIN BIN
http://43142.diarynote.jp/?day=20170117 TNT
http://43142.diarynote.jp/201704280745098662/ BLOW UP
▶過去の、パール・アレキサンダー
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201505071132034325/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160522
http://43142.diarynote.jp/201608020801362894/
▶過去の、オノセイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201206110945571082/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20160522
http://43142.diarynote.jp/201608020801362894/
▶︎過去の2年分の二人の演奏の配信
http://www.e-onkyo.com/music/album/sdsd1036/
http://www.e-onkyo.com/music/album/sdsd1038/
その後、丸の内・コットンクラブに向かい、通受け話題の米国人シンガー・ソングライター/ギタリストの初来日公演を見る。ファースト・ショウ。セミアコ型の電気ギターを持つサイド・ギター(あまり、効いていなかったな)、フェンダー・ローズを主に弾くキーボード、ダブル・ベース、ドラムというバンドを伴ってのもの。ウォーカーは1989年生まれだが、他の奏者は少し年長か。そして、リズム・セクションの二人がかなりジャズの素養を持つ演奏をしていて驚く。
1曲目は風のまとい方がパット・メセニー1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日)的というか、ジョニ・ミッチェルの曲を思い出させる。そして、そうかと納得。ミッチェルこそ、ジャズの感性をおおいに通ったシンガー・ソングライター表現を聞かせた第一人者であったから。ミッチェルを想起させる曲はそれだけだったが、ジャズの生理に対する憧れを抱えた瑞々しい手作りポップ側表現として、ライリー・ウォーカーの表現を推すというのはアリかと思う。他の2曲ほど(?)には、ぼくはグレイトフル・デット的な味を感じた。また、アンコールでは弾き語りで、何ら落差を感じさせる事なく、ジャジー・フォークの先達であったティム・ハーディンの曲を披露もした。
ウォーカーの歌はなかなか太く、潤いにも満ちる。それは、20代の味とは思えないという感想を導くか。だが、一方で、彼はかなり演奏部を披露する方向に出たのだが、それは単純なシークエンスを素材にドローンぽく皆で盛り上げていくという箇所も多かった。ぼくとしてはもう少し歌唱やコード進行に変化を持つ表現を聞きたいという気持ちも持ったが、今日日とっても奇特な行き方を見せては間違いなく、注目をしていきたい。あ、そうしたインスト部分は、ガボール・サボのラーガ・ジャズを思い出させる? また、彼を擁した大昔のチャールズ・ロイド(2005年5月11日、2008年4月6日、2013年1月6日、2017年1月12日、2017年1月13日)みたいと思わせる部分もあったか。また、ライリーはシカゴを拠点に置く人だが、かつてのジム・オルーク(2000年3月25日、2001年2月21日、2006年4月18日、2006年10月22日、2007年4月20日、2008年8月24日、2010年4月15日、2010年11月17日、2011年1月8日、2013年4月21日、2013年5月24日、2014年10月11日、2015年4月9日、2017年2月5日)その他のシカゴ音響派の流れに彼を置きたくなる部分もあるか。
ウォーカーはエレクトリック・ギターとフォーク・ギターの両方を使用。いろいろ思慮に富む表現を聞かせるわりには、「日本にこれてうれしい〜、最高〜」てな心持ちをストレート極まりなく出していた。だったら、もう少し長めにやってくれたら良かったのだが。ほんと、1時間ちょいだったもの……。
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶︎過去の、チャールス・ロイド
http://43142.diarynote.jp/200505141717440000/
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170113
▶過去の、ジム・オルーク
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061022
http://43142.diarynote.jp/?day=20070420
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824
http://43142.diarynote.jp/?day=20090531
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201011181757468769/
http://43142.diarynote.jp/201101111201402329/
http://43142.diarynote.jp/201304230829016302/
http://43142.diarynote.jp/201305280923275394/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201504131107563912/
http://43142.diarynote.jp/201702081154435197/
<今日の、ごめんなさい>
会社員にとってはかなり並びが恵まれていただろうゴールデン・ウィーク最後の日、今日も天気が日暮れまでは良かった。GW前まで、有難いことなんだろうがずうっと多忙で、受けた原稿を書くことで精一杯。原稿はすべて締め切り内に出している(そんなのプロとして当然じゃ)が、細いメール連絡とかをすっ飛ばしちゃっていることをふと反省。唐突に送っていただいたCDに対するお礼&反応メールとかも不義理している。返信を忘れているメールがないことを祈る。オレ珍しく不義理してるという思いは頭のなかにずっとあって、え〜ん。なんとか、今週いっぱいでそういう部分を立て直ししたい。
この組み合わせは、2015年と2016年のやはり5月に同所で持たれていて、今年が3回目となる。その即興演奏の様はオノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日)によって録音され、一昨年版(2015年5月6日)と昨年版(2016年5月22日)はすでにハイレゾ配信がされている。そして、この日のパフォーマンスも同様にオノの手により配信されるはずだ。
ファースト・セットは完全即興にて。とはいえ、過去2回の経験を踏み台にしているのは明らかで、とても有機的に重なり、緩急に富んだストーリーを形作る。基本はアレキサンダーが骨子となるものを出し(やはり、弾き方が痒いところに手が届くように多彩)、それに山田が4本のマレット裁きのもと反応し、さらなる展開を引き出すという基本の道筋を持っていたか。どのくらい事前の意図の確認はあったのかとか、いろいろ興味はひかれる。セカンド・セットはともにロードマップとなる曲を出し合い、2曲演奏する。それについては当日1時間ほどのお手合わせがなされたようだが、瑞々しい変化が横たわっていたのはファースト同様だ。
そして、それら総体は、二人の邪悪な(?)部分も露にするものになっていて、おおコイツら面白いやんと、改めて思わせる。ウヒヒヒ。これまでで、一番孕む情報量や価値が多い演奏だったと思う。配信が楽しみだが、それを聞くとまた新たな思いを得るだろう。唯一残念だったのは、アレキサンダーが漂うヴォイスを入れなかったこと。喉の調子が悪かったので、自重したらしい。
▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/ 渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/ WUJA BIN BIN
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/ 蝉丸
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/ ダモ鈴木
http://43142.diarynote.jp/201410251052527799/ Down’s Workshop
http://43142.diarynote.jp/201411221353274586/ アトラス
http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201505071132034325/ w.パール・アレキサンダー
http://43142.diarynote.jp/201505240923518276/ MoMo
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/ タクシー・サウダージ
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/ 渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/201509231111454665/ ヒュー・ロイド
http://43142.diarynote.jp/201510141817129055/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/ タクシー・サウダージ
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/ nouon
http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/ w.パール・アレキサンダー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160613 QUOLOFUNE
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/ WUJA BIN BIN
http://43142.diarynote.jp/?day=20170117 TNT
http://43142.diarynote.jp/201704280745098662/ BLOW UP
▶過去の、パール・アレキサンダー
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▶過去の、オノセイゲン
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▶︎過去の2年分の二人の演奏の配信
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その後、丸の内・コットンクラブに向かい、通受け話題の米国人シンガー・ソングライター/ギタリストの初来日公演を見る。ファースト・ショウ。セミアコ型の電気ギターを持つサイド・ギター(あまり、効いていなかったな)、フェンダー・ローズを主に弾くキーボード、ダブル・ベース、ドラムというバンドを伴ってのもの。ウォーカーは1989年生まれだが、他の奏者は少し年長か。そして、リズム・セクションの二人がかなりジャズの素養を持つ演奏をしていて驚く。
1曲目は風のまとい方がパット・メセニー1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日)的というか、ジョニ・ミッチェルの曲を思い出させる。そして、そうかと納得。ミッチェルこそ、ジャズの感性をおおいに通ったシンガー・ソングライター表現を聞かせた第一人者であったから。ミッチェルを想起させる曲はそれだけだったが、ジャズの生理に対する憧れを抱えた瑞々しい手作りポップ側表現として、ライリー・ウォーカーの表現を推すというのはアリかと思う。他の2曲ほど(?)には、ぼくはグレイトフル・デット的な味を感じた。また、アンコールでは弾き語りで、何ら落差を感じさせる事なく、ジャジー・フォークの先達であったティム・ハーディンの曲を披露もした。
ウォーカーの歌はなかなか太く、潤いにも満ちる。それは、20代の味とは思えないという感想を導くか。だが、一方で、彼はかなり演奏部を披露する方向に出たのだが、それは単純なシークエンスを素材にドローンぽく皆で盛り上げていくという箇所も多かった。ぼくとしてはもう少し歌唱やコード進行に変化を持つ表現を聞きたいという気持ちも持ったが、今日日とっても奇特な行き方を見せては間違いなく、注目をしていきたい。あ、そうしたインスト部分は、ガボール・サボのラーガ・ジャズを思い出させる? また、彼を擁した大昔のチャールズ・ロイド(2005年5月11日、2008年4月6日、2013年1月6日、2017年1月12日、2017年1月13日)みたいと思わせる部分もあったか。また、ライリーはシカゴを拠点に置く人だが、かつてのジム・オルーク(2000年3月25日、2001年2月21日、2006年4月18日、2006年10月22日、2007年4月20日、2008年8月24日、2010年4月15日、2010年11月17日、2011年1月8日、2013年4月21日、2013年5月24日、2014年10月11日、2015年4月9日、2017年2月5日)その他のシカゴ音響派の流れに彼を置きたくなる部分もあるか。
ウォーカーはエレクトリック・ギターとフォーク・ギターの両方を使用。いろいろ思慮に富む表現を聞かせるわりには、「日本にこれてうれしい〜、最高〜」てな心持ちをストレート極まりなく出していた。だったら、もう少し長めにやってくれたら良かったのだが。ほんと、1時間ちょいだったもの……。
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
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▶︎過去の、チャールス・ロイド
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▶過去の、ジム・オルーク
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<今日の、ごめんなさい>
会社員にとってはかなり並びが恵まれていただろうゴールデン・ウィーク最後の日、今日も天気が日暮れまでは良かった。GW前まで、有難いことなんだろうがずうっと多忙で、受けた原稿を書くことで精一杯。原稿はすべて締め切り内に出している(そんなのプロとして当然じゃ)が、細いメール連絡とかをすっ飛ばしちゃっていることをふと反省。唐突に送っていただいたCDに対するお礼&反応メールとかも不義理している。返信を忘れているメールがないことを祈る。オレ珍しく不義理してるという思いは頭のなかにずっとあって、え〜ん。なんとか、今週いっぱいでそういう部分を立て直ししたい。
ライリー・ウォーカー
2017年5月8日 音楽 昨日見てなるほどと頷くとともに、まだ見せてない部分もありそうとも感じ、予定を変更し、またこのシカゴ・ネイティヴ(2017 年5月7日)の実演を見る。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。そしたら、やっていることはそんなに違わなかった。初々しくはしゃいでいる様も同様。だが、弾き語りはせず、すべてバンドで今日は行った。演奏時間は、昨日より少し長かった。
昨日は横後方から見ていて、ステージ端に立ちかなり横(中央)を向いて演奏していたライリーの手元は見えなかったのだが、この日はしっかり見る。なるほど、サム・ピックをはめて弾いているのね。そんなにエフェクター使っている感じはないのだが、アコースティック・ギターを使う際も音色もコントロールされていた。しゃがんだときがあったのは、フィードバック音を出していたのか。
わりと正面で見て、このリズム・セクションはめっぽうすごいと再認識。きっちりジャズの魔法を知りつつ、音楽に乗って個をエモーショナルに解き放っているもの。そしたら、共にその道では有名人。ウッド・ベースをブンブン弾くインゲブリクト・ホーケル・フラーテンはノルウェーの現代ジャズの代表バンドであるアトミック(2005年4月12日、2008年12月7日)やザ・シングの辣腕メンバーだし(ジャガ・ジャジストの構成員としても来たことがあるかも。もちろん、リーダー作もいろいろ出している)、いろんな叩き方を基本レギュラー・グリップで繰り出すドラムのフランク・ロザリーもアリゾナ州生まれながらシガゴをベースに現代ジャズ表現に関わっている御仁で、彼も趣向を凝らしたリーダー作は多数。いやはや、二人の素性を再確認すると、コドモみたいに天真爛漫に振る舞うウォーカーのあまりにうれしい変テコさも認識できる。
もう一人のギタリストであるブライアン・J・サルピジオはずっとウォーカー作品に参加し、自らもヘルス&ビューティという妙な聞きどころ満載の3人組ロック・バンドをやっていて、フランク・ロザリーはそのメンバーでもある。また、電気ピアノ中心に効果音的シンセサイザー音も出し、ソロは一切取らないクーパー・クレインは、やはりウォーカーの側近奏者でケイヴという音響ポスト・ロック・バンドをやっていた。
とかなんとか、ロックやジャズが敷居を低く美味しく重なる場合もあるシカゴの妙を直裁に伝える出し物であったのは疑いがない。そういえば、ライリーの新作『Golden Sings That Have Beeen Sung』(Dead Oceans)ではシカゴ最大のロック・バンドであるウィルコ((2003年2月9日、2004年9月19日、2010年4月23日、2013年4月13日)にいたリロイ・バックをプロデューサーに据えていた。ウィルコが今の陣容にネルス・クライン(2010年1月9日、2010年4月23日、2013年4月13日、2014年8月14日、2015年6月2日)とかグレン・コッチェ(2010年4月15日、2010年4月23日2013年4月13日)といった即興畑の奏者を起用している事実も鑑みると、いろいろドキドキできますね。
思慮深いシンガー・ソングライター表現という感じもあるアルバムと比べると、かなりインスト部重視のライヴ・パフォーマンスはウォーカーなりの”サイケ”の追及でもあるように思えた……。
▶︎過去の、ライリー・ウォーカー
http://43142.diarynote.jp/201705081232023349/
▶過去の、アトミック
http://43142.diarynote.jp/200504151005000000/
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
▶過去の、ウィルコ
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http://43142.diarynote.jp/200410121003440000/
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/
▶過去の、ネルス・クライン
http://43142.diarynote.jp/?day=20100109
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/
http://43142.diarynote.jp/201408161131356136/
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/
▶過去の、グレン・コッチェ
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/
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<今日の、想像>
昨日、めでたい理由で千葉に引っ越した知り合いから、千葉の土産をいただいちゃう。ありがとうございます。落花生型の箱にピーナッツ最中とピーナッツ饅頭というもの(はやり、落花生の形をしている)がいろいろ入っている。へえ。おぼろげに落花生は千葉県の特産品と聞いたことがあるような気もするが、なるほどピーナッツがあんのほうに入っている。南京豆とも日本で言うピーナッツという単語、ぼくはなぜかスイカと同様に、黒人ぽい単語という発想を得るかもしれぬ。それは、故ソニー・シャーロック(1940〜94年)の「ピーナッツ」という曲をすぐに思い出すからか。また、「ソルト・ピーナッツ」というおどけた名曲(ディジー・ガレスピー/ケニー・クラーク作曲。ぼくはザ・ポインター・シスターズのヴァージョンが一番好き)を思い出すからか。シャーロックの代表作の一つである『ブラック・ウーマン』(アトランティック、1969年)に入っていた同曲を聞きながら、彼だったら今日のウォーカーのライヴに無理なく加われ、曲をあっち側に持って行ったろうなと夢想した。
昨日は横後方から見ていて、ステージ端に立ちかなり横(中央)を向いて演奏していたライリーの手元は見えなかったのだが、この日はしっかり見る。なるほど、サム・ピックをはめて弾いているのね。そんなにエフェクター使っている感じはないのだが、アコースティック・ギターを使う際も音色もコントロールされていた。しゃがんだときがあったのは、フィードバック音を出していたのか。
わりと正面で見て、このリズム・セクションはめっぽうすごいと再認識。きっちりジャズの魔法を知りつつ、音楽に乗って個をエモーショナルに解き放っているもの。そしたら、共にその道では有名人。ウッド・ベースをブンブン弾くインゲブリクト・ホーケル・フラーテンはノルウェーの現代ジャズの代表バンドであるアトミック(2005年4月12日、2008年12月7日)やザ・シングの辣腕メンバーだし(ジャガ・ジャジストの構成員としても来たことがあるかも。もちろん、リーダー作もいろいろ出している)、いろんな叩き方を基本レギュラー・グリップで繰り出すドラムのフランク・ロザリーもアリゾナ州生まれながらシガゴをベースに現代ジャズ表現に関わっている御仁で、彼も趣向を凝らしたリーダー作は多数。いやはや、二人の素性を再確認すると、コドモみたいに天真爛漫に振る舞うウォーカーのあまりにうれしい変テコさも認識できる。
もう一人のギタリストであるブライアン・J・サルピジオはずっとウォーカー作品に参加し、自らもヘルス&ビューティという妙な聞きどころ満載の3人組ロック・バンドをやっていて、フランク・ロザリーはそのメンバーでもある。また、電気ピアノ中心に効果音的シンセサイザー音も出し、ソロは一切取らないクーパー・クレインは、やはりウォーカーの側近奏者でケイヴという音響ポスト・ロック・バンドをやっていた。
とかなんとか、ロックやジャズが敷居を低く美味しく重なる場合もあるシカゴの妙を直裁に伝える出し物であったのは疑いがない。そういえば、ライリーの新作『Golden Sings That Have Beeen Sung』(Dead Oceans)ではシカゴ最大のロック・バンドであるウィルコ((2003年2月9日、2004年9月19日、2010年4月23日、2013年4月13日)にいたリロイ・バックをプロデューサーに据えていた。ウィルコが今の陣容にネルス・クライン(2010年1月9日、2010年4月23日、2013年4月13日、2014年8月14日、2015年6月2日)とかグレン・コッチェ(2010年4月15日、2010年4月23日2013年4月13日)といった即興畑の奏者を起用している事実も鑑みると、いろいろドキドキできますね。
思慮深いシンガー・ソングライター表現という感じもあるアルバムと比べると、かなりインスト部重視のライヴ・パフォーマンスはウォーカーなりの”サイケ”の追及でもあるように思えた……。
▶︎過去の、ライリー・ウォーカー
http://43142.diarynote.jp/201705081232023349/
▶過去の、アトミック
http://43142.diarynote.jp/200504151005000000/
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
▶過去の、ウィルコ
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200410121003440000/
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/
▶過去の、ネルス・クライン
http://43142.diarynote.jp/?day=20100109
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/
http://43142.diarynote.jp/201408161131356136/
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/
▶過去の、グレン・コッチェ
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/
<今日の、想像>
昨日、めでたい理由で千葉に引っ越した知り合いから、千葉の土産をいただいちゃう。ありがとうございます。落花生型の箱にピーナッツ最中とピーナッツ饅頭というもの(はやり、落花生の形をしている)がいろいろ入っている。へえ。おぼろげに落花生は千葉県の特産品と聞いたことがあるような気もするが、なるほどピーナッツがあんのほうに入っている。南京豆とも日本で言うピーナッツという単語、ぼくはなぜかスイカと同様に、黒人ぽい単語という発想を得るかもしれぬ。それは、故ソニー・シャーロック(1940〜94年)の「ピーナッツ」という曲をすぐに思い出すからか。また、「ソルト・ピーナッツ」というおどけた名曲(ディジー・ガレスピー/ケニー・クラーク作曲。ぼくはザ・ポインター・シスターズのヴァージョンが一番好き)を思い出すからか。シャーロックの代表作の一つである『ブラック・ウーマン』(アトランティック、1969年)に入っていた同曲を聞きながら、彼だったら今日のウォーカーのライヴに無理なく加われ、曲をあっち側に持って行ったろうなと夢想した。
デヴェンドラ・バンハート。ピーター・アースキン・ニュー・トリオ
2017年5月10日 音楽 え〜、この人が来ていたの? そんな声も上がりそうな公演を二つ見る。奇しくも、二人ともブラジルとの関連がある。ともに、今日1日限りの公演だった。
最初は、六本木・ビルボードライブ東京で、べネズエラ育ちである米国人シンガー・ソングライターのデヴェンドラ・バンハート(2010年2月4日、2011年8月4日)の公演を見る。
まず、同行バンド・メンバーであるブラジル人シンガー・ソングライター/クリエイターのホドリゴ・アマランチが一人ふらりと出てきて、3曲エレクトリック・ギターを爪弾きながら歌う。元ブラジルの人気バンド、ロス・エルマーノスの一員。マリーザ・モンチ他への楽曲提供/客演で知られる彼はポル語と英語曲の双方を歌う。LAに住むようになって10年ほどたつが、ポル語の場合はボサっぽい寛ぎ感が前に出て、英語の場合はどこかオルタナ・フォーク的な虚無感が出たか。髪と髭には白いものが目立ち知っている写真と比するに結構老けたかなと思わすのだが、それに見合う豊かな人間性がすうっと浮かび上がりもする、退きの美学が横溢するパフォーマンスと言えたはず。彼、うれしそうに日本語によるMCもかます。
そして、彼の呼び込みで、他のメンバーたちがステージに上がり、バンハート・バンドの実演が始まる。歌/ギターの本人(痩せているなあ)、ギター、ベース、ドラム、そしてキーボードやギターのアマランチという陣容。ギター陣は皆エレクトリック・ギターを手にするが、それでもフォークというしかない質感を持つのは、ポイント。以前より、音楽的な幅は減っていると思えなくもないのだが、そうでありながら美味しい含みや余韻がすうっと広がる手触りはこの人の美点。“負け犬”的脱力感たっぷりのパフォーマンスなんだけど、それでも自分のことは示せるし、人の心も動かせる。なんか、いろんな軋轢がでがちな現況において、一つの好ましいあり方を暖簾に腕押し的な実演を介して彼らは提案していたかもしれぬ。そして、それには、南米経験/属性もまたプラスに働いているというのは、うがった味方だろうか?
皆んなヘタうま調コーラスをときにとり、それはとても良い。アマランチもまったくのバンドの一員として振る舞うが、結構一緒にツアーしているみたいだし、お互いのアルバムにも客演しあっているし、それも当然か。カンニング・ペーパーを見て日本語MCもしたバンハートは、途中で日本語歌詞を入れる曲も歌った。かつて、発表していたっけ? 実は彼、かなりな日本のロック/ポップ・ファン。金延幸子(1999年5月31日)は彼にとって一番の存在なようだが、彼女はシスコ在住なはずで何か絡めばいいのに。バンハートも単独弾き語りを、2曲披露した。
▶︎過去の、デヴェンドラ・バンハート
http://43142.diarynote.jp/201002072245512219/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
▶︎過去の、金延幸子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm
そして、2番目は丸の内・コットンクラブで、大御所ドラマーの︎ピーター・アースキン(2012年6月21日、2013年6月26日、2014年12月14日、2016年3月9日)のリーダー・バンドを見る。こちらの、“え〜、あの人”はアルメニア出身の在LAピアニストのヴァルダン・オブセピアン。2000年代に入る頃からフレッシュ・サウンド他から、自作曲とともにソロからチェンバーぽいのまで、美意識と異彩を放つピアノ表現をじっくりと問い続けてきている、間違いなく個性を持つ人物。どういう経過は知らぬが、彼はブラジルの今様ボーダーレス自在感覚を持つ女性シンガーのタチアナ・バーハと連名になるデュオ作『Lighthouse』も2014年に出していて、ブラジル音楽ファンからも知られますね。
そのオブセピアンと6弦エレクトリック・ベースを弾くダミアン・アースキン(ピーターの血族?)と一緒にピーター・アースキンはピアノ・トリオを組んでいて2枚のアルバムを2010年代以降にリリース。そして、今回はその単位にアースキンの友達のアーロン・サファティーがパーカッションで加わる。叩かない曲もあるなど、彼がいてもいなくてもどっちでも良かったと思われるが、ドラムや打楽器をやっている人には興味深い設定ではあったか。
その2016年作『In Praise of Shadows』のオープナーだった「上を向いて歩こう」もやるなど、基本はそのザ・ニュー・トリオの行き方に沿う。オブセピアンはアコースティック・ピアノに専念しブリリアントな音珠を放つかたわら、ベース音はエレクトリックのそれ。その土台にはシャキッとした感覚と質量感を併せ持つアースキンの達者なドラミングがあるわけで、それぞれの傾向が一般的な感覚においては少しづつズレている感じもするのだが、そうしたこと込みでアースキンは手垢にまみれないピアノ・トリオを表現を求めるようとしているのか。
しかし、ぽっこり体系、白髪でハゲていて、目は疲れたようにとろーんとしていて力がないなど、アースキンの外見は70歳すぎ(実は1954年生まれだから、60代前半だ)に見えるが、すべてレギュラー・グリップによる彼の演奏はさすがに耳を引く。やはり、うまい。音も綺麗だよなあ。一方、横顔はサッカー選手/監督のジダンみたいなオブセピアンはビートのはっきりした曲においてはかなり粒立ちの良いポップネスを放つ指さばきを披露してへええ。そういう演奏もするとは知らなかった。アルバムではモンク流れのようなダークにしていかにもジャズなほつれを出す場合もあったが、この晩は一切その側面は見せず。ただし、かなりクラシック素養を出すところは散見され、そのあっけらかんとした佇まいになぜかぼくはアルゼンチンのアカ・セカ・トリオ(2016年8月31日)のピアニストのことを思い出したりした。とかなんとか、重なる出自を持つティグラン・ハマシアン(2015年10月12日)も彼に一目置くというのは、皮膚感覚で納得した。
▶過去の、ピーター・アースキン
http://43142.diarynote.jp/201207031311348277/
http://43142.diarynote.jp/201306271617516710/
http://43142.diarynote.jp/201412281017371613/
http://43142.diarynote.jp/201603111218495183/
▶︎過去の、アカ・セカ・トリオ
http://43142.diarynote.jp/201609201856257822/
▶過去の、ティグラン・ハマシアン
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
<今日の、続き情報>
そんなオブセピアンをミスして残念と思った人も一安心? 5月下旬から、先に触れたタチアナ・バーハとデュオで、二人は4都市を回る日本ツアーをする。http://www.nrt.jp/blog/2017/03/tatiana_parravardan_ovsepian_j_1.html
最初は、六本木・ビルボードライブ東京で、べネズエラ育ちである米国人シンガー・ソングライターのデヴェンドラ・バンハート(2010年2月4日、2011年8月4日)の公演を見る。
まず、同行バンド・メンバーであるブラジル人シンガー・ソングライター/クリエイターのホドリゴ・アマランチが一人ふらりと出てきて、3曲エレクトリック・ギターを爪弾きながら歌う。元ブラジルの人気バンド、ロス・エルマーノスの一員。マリーザ・モンチ他への楽曲提供/客演で知られる彼はポル語と英語曲の双方を歌う。LAに住むようになって10年ほどたつが、ポル語の場合はボサっぽい寛ぎ感が前に出て、英語の場合はどこかオルタナ・フォーク的な虚無感が出たか。髪と髭には白いものが目立ち知っている写真と比するに結構老けたかなと思わすのだが、それに見合う豊かな人間性がすうっと浮かび上がりもする、退きの美学が横溢するパフォーマンスと言えたはず。彼、うれしそうに日本語によるMCもかます。
そして、彼の呼び込みで、他のメンバーたちがステージに上がり、バンハート・バンドの実演が始まる。歌/ギターの本人(痩せているなあ)、ギター、ベース、ドラム、そしてキーボードやギターのアマランチという陣容。ギター陣は皆エレクトリック・ギターを手にするが、それでもフォークというしかない質感を持つのは、ポイント。以前より、音楽的な幅は減っていると思えなくもないのだが、そうでありながら美味しい含みや余韻がすうっと広がる手触りはこの人の美点。“負け犬”的脱力感たっぷりのパフォーマンスなんだけど、それでも自分のことは示せるし、人の心も動かせる。なんか、いろんな軋轢がでがちな現況において、一つの好ましいあり方を暖簾に腕押し的な実演を介して彼らは提案していたかもしれぬ。そして、それには、南米経験/属性もまたプラスに働いているというのは、うがった味方だろうか?
皆んなヘタうま調コーラスをときにとり、それはとても良い。アマランチもまったくのバンドの一員として振る舞うが、結構一緒にツアーしているみたいだし、お互いのアルバムにも客演しあっているし、それも当然か。カンニング・ペーパーを見て日本語MCもしたバンハートは、途中で日本語歌詞を入れる曲も歌った。かつて、発表していたっけ? 実は彼、かなりな日本のロック/ポップ・ファン。金延幸子(1999年5月31日)は彼にとって一番の存在なようだが、彼女はシスコ在住なはずで何か絡めばいいのに。バンハートも単独弾き語りを、2曲披露した。
▶︎過去の、デヴェンドラ・バンハート
http://43142.diarynote.jp/201002072245512219/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
▶︎過去の、金延幸子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm
そして、2番目は丸の内・コットンクラブで、大御所ドラマーの︎ピーター・アースキン(2012年6月21日、2013年6月26日、2014年12月14日、2016年3月9日)のリーダー・バンドを見る。こちらの、“え〜、あの人”はアルメニア出身の在LAピアニストのヴァルダン・オブセピアン。2000年代に入る頃からフレッシュ・サウンド他から、自作曲とともにソロからチェンバーぽいのまで、美意識と異彩を放つピアノ表現をじっくりと問い続けてきている、間違いなく個性を持つ人物。どういう経過は知らぬが、彼はブラジルの今様ボーダーレス自在感覚を持つ女性シンガーのタチアナ・バーハと連名になるデュオ作『Lighthouse』も2014年に出していて、ブラジル音楽ファンからも知られますね。
そのオブセピアンと6弦エレクトリック・ベースを弾くダミアン・アースキン(ピーターの血族?)と一緒にピーター・アースキンはピアノ・トリオを組んでいて2枚のアルバムを2010年代以降にリリース。そして、今回はその単位にアースキンの友達のアーロン・サファティーがパーカッションで加わる。叩かない曲もあるなど、彼がいてもいなくてもどっちでも良かったと思われるが、ドラムや打楽器をやっている人には興味深い設定ではあったか。
その2016年作『In Praise of Shadows』のオープナーだった「上を向いて歩こう」もやるなど、基本はそのザ・ニュー・トリオの行き方に沿う。オブセピアンはアコースティック・ピアノに専念しブリリアントな音珠を放つかたわら、ベース音はエレクトリックのそれ。その土台にはシャキッとした感覚と質量感を併せ持つアースキンの達者なドラミングがあるわけで、それぞれの傾向が一般的な感覚においては少しづつズレている感じもするのだが、そうしたこと込みでアースキンは手垢にまみれないピアノ・トリオを表現を求めるようとしているのか。
しかし、ぽっこり体系、白髪でハゲていて、目は疲れたようにとろーんとしていて力がないなど、アースキンの外見は70歳すぎ(実は1954年生まれだから、60代前半だ)に見えるが、すべてレギュラー・グリップによる彼の演奏はさすがに耳を引く。やはり、うまい。音も綺麗だよなあ。一方、横顔はサッカー選手/監督のジダンみたいなオブセピアンはビートのはっきりした曲においてはかなり粒立ちの良いポップネスを放つ指さばきを披露してへええ。そういう演奏もするとは知らなかった。アルバムではモンク流れのようなダークにしていかにもジャズなほつれを出す場合もあったが、この晩は一切その側面は見せず。ただし、かなりクラシック素養を出すところは散見され、そのあっけらかんとした佇まいになぜかぼくはアルゼンチンのアカ・セカ・トリオ(2016年8月31日)のピアニストのことを思い出したりした。とかなんとか、重なる出自を持つティグラン・ハマシアン(2015年10月12日)も彼に一目置くというのは、皮膚感覚で納得した。
▶過去の、ピーター・アースキン
http://43142.diarynote.jp/201207031311348277/
http://43142.diarynote.jp/201306271617516710/
http://43142.diarynote.jp/201412281017371613/
http://43142.diarynote.jp/201603111218495183/
▶︎過去の、アカ・セカ・トリオ
http://43142.diarynote.jp/201609201856257822/
▶過去の、ティグラン・ハマシアン
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
<今日の、続き情報>
そんなオブセピアンをミスして残念と思った人も一安心? 5月下旬から、先に触れたタチアナ・バーハとデュオで、二人は4都市を回る日本ツアーをする。http://www.nrt.jp/blog/2017/03/tatiana_parravardan_ovsepian_j_1.html
5月20日(土)の昼下がり、一つよろしくでーす。
2017年5月11日 音楽告知です。
5月20日(土)15時半から、
四谷いーぐる (http://www.jazz-eagle.com/information.html)で、
高地明さん(ブルース・インターアクションズ/ P-ヴァイン、コファウンダー。元ブラック・ミュージック・リヴュー編集長)の渾身のコーネル・デュプリー談議の相手役を務めます。こんな曲あったのオというレア曲アナログを良質なオーディオ・セットのもと、かけ倒します。
参加費は1000円で、他に飲食代がかかります。予約の必要はありません。
<特集:コーネル・デュプリー>
どうだ、愛情たっぷり声援の歌伴、そして一発勝負の果敢にソリッドでガッツあるギターを求めれば、こーなるデュプリー!だ。ヤワな日本御用達フュージョンは全面排除!
かける曲は以下のとおり。前半はすべてヴォーカル作品です。
□オープニング
●Eddie Cleanhead Vinson : Straight No Chaser 4:25
◇歌伴で味わうメロウ・グルーヴ
●Joe Bataan : Chico And The Man (Main Theme)3:40
●Brook Benton : Rainy Night Georgia 3:29
●Family Circle : I Hope You Really Love Me 2:27
●Margie Joseph : Let’s Stay Together 3:26
●The Reflections : How Could We Let The Love Get Away 4:15
●Aretha Franklin : First Snow In Kokomo 4:04
◇原点はTボーン・ウォーカーのブルース・ギター
●Louis Howard : You’re Too Much (Impact I-4074) 2:45 (1963年テキサス州ダラス録音最初期ブルース・シングル作品)
●Bama : Welfare Slave 5:39
●Esther Phillips : I’m Getting ’Long Alright 5:56
◇アンクル・ファンキーが愛でた女三人
●Ellerine : Human Feeling 3:17 up/funky
●Esther Marrow : Woman In the Window 3:14
●Camille Yarbrough : Take Yo’ Praise 4:11
◇コーネルだけのカッティングの妙技
●J.C. White Singers : Take Chance 4:09
●Leon Thomas : L-O-V-E 2:51
●Dakota Staton : Blues For Tasty 4:08
◇これもコーネルの原点、テナー・サックス六番勝負!
●Seldon Powell : Afro Jazz 5:30
●Charles Williams : Boogar Bear 4:48
●Hank Crawford : You’re The One 4:20
●Charlie Brown : (Funky) Sunny 5:41
●The Kingpins : In The Pocket 2:32
●Eddie Harris : Why Don’t You Quitシングル2:53(LPでは6:36)
◇ワウワウ・ギター名人でもあったコーネル
●Pucho & The Latin Soul Bros. : Don’t Mind The Tears 3:30
●Johnny Pate : That’s Ain’t Too Cool 3:45
●Gene Harris of The Three Sounds : Listen Here 5:25
◇口直しのメロウ・ジャズ・グルーヴを
●Larry Ridley : Never Can Say Goodbye 7:47
□締め 私が一番好きなコーネルはこれ。
●Donny Hathaway : We’re Still Friends single version4:45
5月20日(土)15時半から、
四谷いーぐる (http://www.jazz-eagle.com/information.html)で、
高地明さん(ブルース・インターアクションズ/ P-ヴァイン、コファウンダー。元ブラック・ミュージック・リヴュー編集長)の渾身のコーネル・デュプリー談議の相手役を務めます。こんな曲あったのオというレア曲アナログを良質なオーディオ・セットのもと、かけ倒します。
参加費は1000円で、他に飲食代がかかります。予約の必要はありません。
<特集:コーネル・デュプリー>
どうだ、愛情たっぷり声援の歌伴、そして一発勝負の果敢にソリッドでガッツあるギターを求めれば、こーなるデュプリー!だ。ヤワな日本御用達フュージョンは全面排除!
かける曲は以下のとおり。前半はすべてヴォーカル作品です。
□オープニング
●Eddie Cleanhead Vinson : Straight No Chaser 4:25
◇歌伴で味わうメロウ・グルーヴ
●Joe Bataan : Chico And The Man (Main Theme)3:40
●Brook Benton : Rainy Night Georgia 3:29
●Family Circle : I Hope You Really Love Me 2:27
●Margie Joseph : Let’s Stay Together 3:26
●The Reflections : How Could We Let The Love Get Away 4:15
●Aretha Franklin : First Snow In Kokomo 4:04
◇原点はTボーン・ウォーカーのブルース・ギター
●Louis Howard : You’re Too Much (Impact I-4074) 2:45 (1963年テキサス州ダラス録音最初期ブルース・シングル作品)
●Bama : Welfare Slave 5:39
●Esther Phillips : I’m Getting ’Long Alright 5:56
◇アンクル・ファンキーが愛でた女三人
●Ellerine : Human Feeling 3:17 up/funky
●Esther Marrow : Woman In the Window 3:14
●Camille Yarbrough : Take Yo’ Praise 4:11
◇コーネルだけのカッティングの妙技
●J.C. White Singers : Take Chance 4:09
●Leon Thomas : L-O-V-E 2:51
●Dakota Staton : Blues For Tasty 4:08
◇これもコーネルの原点、テナー・サックス六番勝負!
●Seldon Powell : Afro Jazz 5:30
●Charles Williams : Boogar Bear 4:48
●Hank Crawford : You’re The One 4:20
●Charlie Brown : (Funky) Sunny 5:41
●The Kingpins : In The Pocket 2:32
●Eddie Harris : Why Don’t You Quitシングル2:53(LPでは6:36)
◇ワウワウ・ギター名人でもあったコーネル
●Pucho & The Latin Soul Bros. : Don’t Mind The Tears 3:30
●Johnny Pate : That’s Ain’t Too Cool 3:45
●Gene Harris of The Three Sounds : Listen Here 5:25
◇口直しのメロウ・ジャズ・グルーヴを
●Larry Ridley : Never Can Say Goodbye 7:47
□締め 私が一番好きなコーネルはこれ。
●Donny Hathaway : We’re Still Friends single version4:45
スコット・アメンドラ
2017年5月13日 音楽 アメンドラ(2015年2月18日、2015年6月2日)さん、すごいなー。信頼受けているんだなー。この同行者の顔ぶれは、すごい。前回チャーリー・ハンターとのデュオ公演の項で彼はネルス・クライン(2010年1月9日、2010年4月23日、2013年4月13日、2014年8月14日、2015年6月2日)とジェフ・パーカー(1999年6月6日、2000年10月15日、2001年11月7日、2004年1月20日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日)と親しいと記したら、なんとその二人のギタリストを擁する編成で来日した。イエイッ。ショウはその3人に、NYボーダーレス音楽界のアイドル的(? でも、彼女のリーダー作の参加者はなかなかだ)ヴァイオリン奏者のジェニー・シェイマンとダブル・ベース奏者のクリス・ライトキャップ(2008年7月19日)が入ったクインテットでショウは持たれる。丸の内・コットンクラブ、セカンド・ショウ。
面々がステージに登場し音が出ると、お。あれれ、こんなふうに来るかという感じ。結構、自由にインプロ追求で行くのかと思ったら(1曲はそういう感じのものもあった)、結構曲をやっていた。それ、アマンドラが書いたものらしいが、みんな譜面を前に置いていた。とくに前半は、アマンドラが繰り出すビートの上で3人のメロディ奏者が規定された旋律を自分なりに重ねていくという感じがあった。その聞き味に米国式わびさびサウンドという感想も、ぼくは持った。
クラインはときに音色を作る。座って演奏していた、パーカーは彼よりはジャズ寄りの演奏。途中にセロニアス・モンクの「ブルー・モンク」のフレイズみたいなのから始まる曲があり、そのときからで音量がデカくなったような。すると、奏者たちの何気ないメロディを追う行為が多大なニュアンスを帯びたと感じられた。
曲者から軽い方の録音参加までいろんな仕事をしているジェニー・シェイマンはヴァイオリンというよりは、フィドルと書いた方がまだ合うような、わずかな濁りとあっけらかんさ(それは、あまり凝らないという意味も持つ)を持つ音を出す。あとで彼女のホームページを見たら、ヴァイリンではなくフィドル奏者と自ら記していた。彼女、大学は英文学専攻だったのか。実のところ、おそらく初めて見るだろうシェイマンには期待するところがあったが、少し肩透かし。だって、e-1やソニーなどからの彼女の一連のリーダー作はアメリカーナが入ったシンガー・ソングライター盤であり、どこかでそういう側面を出す(=歌う)場面があるのではないかと期待してしまったから……。
▶︎過去の、スコット・アメンドラ
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/
▶過去の、ネルス・クライン
http://43142.diarynote.jp/?day=20100109 田村/藤井ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/ ウィルコ
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/ ウィルコ
http://43142.diarynote.jp/201408161131356136/ チボ・マット
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/ ネルス・クライン・シンガーズ
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
▶︎過去の、クリス・ライトキャップ
http://43142.diarynote.jp/?day=20080719
<今日の、ドラム>
アメンドラは嬉しそうに叩いていた。メンバーを紹介し、これが僕のバンドと、誇らしげ。気持ちは分かる。彼は、米国のクラヴィオットのキットを叩く。結構昔気質な音がし、響きが深い。先月来日していたマーカス・ギルモア(2007年11月21日、2010年7月24日、2010年8月22日、2014年5月15日、2014年6月19日、2014年6月20日、2015年4月7日、2016年9月16日、2017年4月18日)もクラヴィオットを叩いていた。
▶過去の、マーカス・ギルモア
http://43142.diarynote.jp/200711290930350000/
http://43142.diarynote.jp/201007261045442770/
http://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
http://43142.diarynote.jp/201405171309186867/
http://43142.diarynote.jp/201406201008164250/
http://43142.diarynote.jp/201406210910441716/
http://43142.diarynote.jp/201504081451142675/
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170418
面々がステージに登場し音が出ると、お。あれれ、こんなふうに来るかという感じ。結構、自由にインプロ追求で行くのかと思ったら(1曲はそういう感じのものもあった)、結構曲をやっていた。それ、アマンドラが書いたものらしいが、みんな譜面を前に置いていた。とくに前半は、アマンドラが繰り出すビートの上で3人のメロディ奏者が規定された旋律を自分なりに重ねていくという感じがあった。その聞き味に米国式わびさびサウンドという感想も、ぼくは持った。
クラインはときに音色を作る。座って演奏していた、パーカーは彼よりはジャズ寄りの演奏。途中にセロニアス・モンクの「ブルー・モンク」のフレイズみたいなのから始まる曲があり、そのときからで音量がデカくなったような。すると、奏者たちの何気ないメロディを追う行為が多大なニュアンスを帯びたと感じられた。
曲者から軽い方の録音参加までいろんな仕事をしているジェニー・シェイマンはヴァイオリンというよりは、フィドルと書いた方がまだ合うような、わずかな濁りとあっけらかんさ(それは、あまり凝らないという意味も持つ)を持つ音を出す。あとで彼女のホームページを見たら、ヴァイリンではなくフィドル奏者と自ら記していた。彼女、大学は英文学専攻だったのか。実のところ、おそらく初めて見るだろうシェイマンには期待するところがあったが、少し肩透かし。だって、e-1やソニーなどからの彼女の一連のリーダー作はアメリカーナが入ったシンガー・ソングライター盤であり、どこかでそういう側面を出す(=歌う)場面があるのではないかと期待してしまったから……。
▶︎過去の、スコット・アメンドラ
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/
▶過去の、ネルス・クライン
http://43142.diarynote.jp/?day=20100109 田村/藤井ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201004250658039897/ ウィルコ
http://43142.diarynote.jp/201304150854159566/ ウィルコ
http://43142.diarynote.jp/201408161131356136/ チボ・マット
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/ ネルス・クライン・シンガーズ
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
▶︎過去の、クリス・ライトキャップ
http://43142.diarynote.jp/?day=20080719
<今日の、ドラム>
アメンドラは嬉しそうに叩いていた。メンバーを紹介し、これが僕のバンドと、誇らしげ。気持ちは分かる。彼は、米国のクラヴィオットのキットを叩く。結構昔気質な音がし、響きが深い。先月来日していたマーカス・ギルモア(2007年11月21日、2010年7月24日、2010年8月22日、2014年5月15日、2014年6月19日、2014年6月20日、2015年4月7日、2016年9月16日、2017年4月18日)もクラヴィオットを叩いていた。
▶過去の、マーカス・ギルモア
http://43142.diarynote.jp/200711290930350000/
http://43142.diarynote.jp/201007261045442770/
http://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
http://43142.diarynote.jp/201405171309186867/
http://43142.diarynote.jp/201406201008164250/
http://43142.diarynote.jp/201406210910441716/
http://43142.diarynote.jp/201504081451142675/
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170418
まず六本木・ビルボードライブで、ずうっと同じ顔ぶれでやっているシカゴの5人組インスト・バンドのトータス(2001年11月7日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日)を見る。
ドラム2台。ヴァイブラフォン。パッドの鍵盤打楽器。鍵盤数の少ないシンセサイザー3台。ギター2つ。ベース2つ。そうした楽器群の間をメンバーたちは悠々と行き来する。ダグラス・マッカムはエレクトリック・ベースとギターだけを弾いたが、他の面々は本当にいろいろと演奏楽器を代える。ツイン・ベースになることもあるし、ツイン・ドラムもあるし、キーボード主体の時もあるし、またドラムだって曲によって3人が自在に代わって叩くなど、その取り合わせは相当なヴァリエーション数だったに違いない。今回は、特に持ち替えが多かったのではないか、こりゃ接していて、興味深くてしょうがない。そして、なんかトータス一座の音楽工房に招き入れられている気分にもなる。今回、鍵盤打楽器系楽器が使われる頻度は低くなっていたが、とにかく面白い。メンバーは躊躇することなく、楽器間を移動していたので、演目はきっちり決まっていた(セット・リストの紙片も置かれていなかったような)と推測される。
今回は7年ぶりに出した『ザ・カタストロフィスト』(スリル・ジョッキー、2016年)を携えてのもの。やはりムードや含みといったある種の得難い回路があり。それをして、世ではポスト・ロックとか音響系とか言うわけだが(そういえば、1曲目だけ、やたらダビィな響きがつけられていた)、なんと呼ばれようが、このシカゴのインスト5人組はいまだ刮目すべき存在価値あると頷いた。
▶過去の、トータス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140507
その後は、南青山・ブルーノート東京で、大大大好きなLAのラテン要素もありのファンク・バンド(2009年8月9日 )を見る。兎にも角にも、曲にも(わりと呪術的に盛り上げていくナンバーが多く、それゆえ1970年代上半期のライヴでの曲はそれぞれに長尺だった)、演奏にも、歌にも(わりと皆んなで歌っていたという印象を持つ)独自の重さや強さと広がりがあり。彼らは一時はまさしくアメリカを代表するファンク・バンドであったわけだが、本当にそれは当然であったと思う。▶︎「シスコ・キッド」→ロス・ロンリー・ボーイズ(2004年9月17日、2012年2月7日)やルーベン・ウィルソン、▶︎「スリッピン・イントゥ・ダークネス」→マーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日)やトミー・ゲレロ(2005年6月2日)やラムゼイ・ルイス(2008年7月2日、2009年8月29日、2010年9月28日、2011年8月22日、2013年2月21日)やブラック・ウフルー、▶︎「スピル・ザ・ワイン」→ザ・アイズレー・ブラザース(2001月12月6日、2004年3月1日)、▶︎「ワールド・イズ・ア・ゲットー」→ソニー・スティットやウィル・ダウニングやキャンディス・スプリングス(2016年5月25日、2016年9月8日 )、▶︎「ロウ・ライダー」→コーンやグスタボ・サンタオラヤやチーチ&ジョン、▶︎「ギャラクシー」→カール・クレイグのインナーゾーン・オーケストラ、▶︎「ゲット・ダウン」→ジュニア・ウェルズ、▶︎エリック・バードンとやっていた時の「ワンダリング・スター」→クオンティックやポーティスヘッド、▶︎「スマイル・ハッピー」→MFSBといったように、その個性ある楽曲はカヴァーも多数。そこにサンプリング使用の数も加えたら、べらぼうなものになるだろう。
完全にリーダーシップをとるロニー・ジョーダン(2007年11月6日。歌と鍵盤)のみ、オリジナル・メンバー。だが、キーボード、サックス/フルート、ハーモニカ、ギター、ベース、ドラム、パーカッションという編成は昔と同じだ。うち、打楽器とドラムはメキシコ出身と紹介された。
前回のサマソニの海岸ステージで見たときのような怒感激はなかったが(あれは野外やフェスという感興もプラスしたのか)、もう浮きうき身体を揺らす。口悪く言えば普通のファンク・バンドになってしまっているところもなくはないウォーだが(それぐらい、『ウォー・ライヴ』はすごい)、それでも黄金の回路は残り、存分にぼくのファンク心をくすぐる。それから、うれしかったにのは、客の反応。曲のイントロだけで歓声が湧いたり、「シスコ・キッド」を皆んなで歌ったりという場面もあった。また、呼ばれるといいが。しかし、本当に怪物メンバーが揃っていたウォーであったが、他の人は今何をやっているのか? ウォー曲はメンバーの共作クレジットがなされていたので、それなりに印税入金はあると思われる。
▶︎過去の、ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/200711101235120000/
▶︎過去の、ウォー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090809
▶︎過去の、ロス・ロンリー・ボーイズ
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/201202091205415743/
▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
▶︎過去の、トミー・ゲレロ
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
▶︎過去の、ラムゼイ・ルイス
http://43142.diarynote.jp/200807031119590000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090829
http://43142.diarynote.jp/201009290720426339/
http://43142.diarynote.jp/201109100857091783/
http://43142.diarynote.jp/201302281043262653/
▶︎過去の、ザ・アイズリー・ブラザース
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200403011119270000/
▶︎過去の、キャンディス・スプリングス
http://43142.diarynote.jp/201605260923093422/
http://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
<昨日の、ジェフ・パーカー>
ドープ(dope)という言葉があるが、生理的にその言葉がもろに当てはまるアルバムがジェフ・パーカー(1999年6月6日、2000年10月15日、2001年11月7日、2004年1月20日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日、2017年5月13日)の2016年作『ザ・ニュー・ブリード』(International Anthem)である。いやあ、これはすごすぎ。昨年のNo.1ジャズ・アルバムと言うにやぶさかでない。クールな破綻をヒップホップ時代のジャズ感性を介して描いたそれは、何度聞いても気持ち良くてしょうがない。とともに、外見はただのおっさんのパーカーがこんなに素敵にイカれたことをやっている様には、感動の嵐が頭のなかを吹き荒れる。
とうわけで、スコット・アメンドラ実演客演とメンバーであるトータス公演と日本でのギグが続くパーカーさんに、その空き日にインタヴューする。トータスとしての彼にはだいぶ前に他のメンバーと一緒に取材をしたことがあったが、ヒップホップも好きで10年ほど前から自らのトラック作り込みで、この手の表現を模索していたとは知らなかった。そんな彼は長年住んだシカゴを離れLAに居住しているが、それは映画の先生をしていてLAとシカゴを往復していた妻のため。15歳の娘(『ザ・ニュー・ブリード』に歌で一部参加。オペラを学ぶが、フランク・オーシャン好きだそう)はシカゴにそのまま住み、5歳の息子はLAで学校教育を受けさせるという。アルバムに参加しているミュージシャンは全て在LAの人たち。T・ボーン・バーネットお気に入りドラマーのジェイ・ベルローズ(2009年12月13日、2010年12月12日)らは当然のこと、ジャマイア・ウィリアムズ(2009年5月18日、2012年3月3日、2013年4月1日、2013年6月4日、2014年8月7日、2015年1月22日)も現在はLA在住なのだとか。なるほど、ウィリアムズの最新ソロがカルロス・ニーニョ(2004年11月27日)の制作であったのも、それだと納得だ。パーカーはLA在住のピーター・アースキンの新作『Dr.Um』(ドラムをもじった表記ですね)にも参加している。あのクレジットにあなたの名前を見たときびっくりしましたと伝えると、声がかかったときには僕も驚いた、そう。そして、なんとめでたいことに、『ザ・ニュー・ブリード』をフォロウするパーカーのリーダー公演が決定した。8月のお盆に3日間、丸の内・コットンクラブで公演が持たれる。楽しみでしょうがない。複数回、見たいな。
ちなみに、そのアルバム名は昨年なくなった彼のお父さんがコネティカット州で開いていた洋服店の屋号。ジャケット写真は、唯一残っているお店の前で取られたお父さんの写真であるという。どうしてあんな飛躍作ができたか、ぼくは不思議でならなかったが、彼と質疑応答の際に彼がマイルス・デイヴスのことに言及したこともあり、『ザ・ニュー・ブリード』は<パーカーにおける、『イン・ア・サイレント・ウェイ』>なのだと、はたと了解。その見解には、パーカーも大満足であった。
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
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http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
▶︎過去の、ジョイ・ベルローズ
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
▶過去の、ジャマイア・ウィリアムズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130401
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
▶︎過去の、カルロス・ニーニョ/ビルド・アン・アーク
http://43142.diarynote.jp/200411292358490000/
ドラム2台。ヴァイブラフォン。パッドの鍵盤打楽器。鍵盤数の少ないシンセサイザー3台。ギター2つ。ベース2つ。そうした楽器群の間をメンバーたちは悠々と行き来する。ダグラス・マッカムはエレクトリック・ベースとギターだけを弾いたが、他の面々は本当にいろいろと演奏楽器を代える。ツイン・ベースになることもあるし、ツイン・ドラムもあるし、キーボード主体の時もあるし、またドラムだって曲によって3人が自在に代わって叩くなど、その取り合わせは相当なヴァリエーション数だったに違いない。今回は、特に持ち替えが多かったのではないか、こりゃ接していて、興味深くてしょうがない。そして、なんかトータス一座の音楽工房に招き入れられている気分にもなる。今回、鍵盤打楽器系楽器が使われる頻度は低くなっていたが、とにかく面白い。メンバーは躊躇することなく、楽器間を移動していたので、演目はきっちり決まっていた(セット・リストの紙片も置かれていなかったような)と推測される。
今回は7年ぶりに出した『ザ・カタストロフィスト』(スリル・ジョッキー、2016年)を携えてのもの。やはりムードや含みといったある種の得難い回路があり。それをして、世ではポスト・ロックとか音響系とか言うわけだが(そういえば、1曲目だけ、やたらダビィな響きがつけられていた)、なんと呼ばれようが、このシカゴのインスト5人組はいまだ刮目すべき存在価値あると頷いた。
▶過去の、トータス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140507
その後は、南青山・ブルーノート東京で、大大大好きなLAのラテン要素もありのファンク・バンド(2009年8月9日 )を見る。兎にも角にも、曲にも(わりと呪術的に盛り上げていくナンバーが多く、それゆえ1970年代上半期のライヴでの曲はそれぞれに長尺だった)、演奏にも、歌にも(わりと皆んなで歌っていたという印象を持つ)独自の重さや強さと広がりがあり。彼らは一時はまさしくアメリカを代表するファンク・バンドであったわけだが、本当にそれは当然であったと思う。▶︎「シスコ・キッド」→ロス・ロンリー・ボーイズ(2004年9月17日、2012年2月7日)やルーベン・ウィルソン、▶︎「スリッピン・イントゥ・ダークネス」→マーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日)やトミー・ゲレロ(2005年6月2日)やラムゼイ・ルイス(2008年7月2日、2009年8月29日、2010年9月28日、2011年8月22日、2013年2月21日)やブラック・ウフルー、▶︎「スピル・ザ・ワイン」→ザ・アイズレー・ブラザース(2001月12月6日、2004年3月1日)、▶︎「ワールド・イズ・ア・ゲットー」→ソニー・スティットやウィル・ダウニングやキャンディス・スプリングス(2016年5月25日、2016年9月8日 )、▶︎「ロウ・ライダー」→コーンやグスタボ・サンタオラヤやチーチ&ジョン、▶︎「ギャラクシー」→カール・クレイグのインナーゾーン・オーケストラ、▶︎「ゲット・ダウン」→ジュニア・ウェルズ、▶︎エリック・バードンとやっていた時の「ワンダリング・スター」→クオンティックやポーティスヘッド、▶︎「スマイル・ハッピー」→MFSBといったように、その個性ある楽曲はカヴァーも多数。そこにサンプリング使用の数も加えたら、べらぼうなものになるだろう。
完全にリーダーシップをとるロニー・ジョーダン(2007年11月6日。歌と鍵盤)のみ、オリジナル・メンバー。だが、キーボード、サックス/フルート、ハーモニカ、ギター、ベース、ドラム、パーカッションという編成は昔と同じだ。うち、打楽器とドラムはメキシコ出身と紹介された。
前回のサマソニの海岸ステージで見たときのような怒感激はなかったが(あれは野外やフェスという感興もプラスしたのか)、もう浮きうき身体を揺らす。口悪く言えば普通のファンク・バンドになってしまっているところもなくはないウォーだが(それぐらい、『ウォー・ライヴ』はすごい)、それでも黄金の回路は残り、存分にぼくのファンク心をくすぐる。それから、うれしかったにのは、客の反応。曲のイントロだけで歓声が湧いたり、「シスコ・キッド」を皆んなで歌ったりという場面もあった。また、呼ばれるといいが。しかし、本当に怪物メンバーが揃っていたウォーであったが、他の人は今何をやっているのか? ウォー曲はメンバーの共作クレジットがなされていたので、それなりに印税入金はあると思われる。
▶︎過去の、ロニー・ジョーダン
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▶︎過去の、ウォー
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▶︎過去の、ロス・ロンリー・ボーイズ
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▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
▶︎過去の、トミー・ゲレロ
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
▶︎過去の、ラムゼイ・ルイス
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http://43142.diarynote.jp/201009290720426339/
http://43142.diarynote.jp/201109100857091783/
http://43142.diarynote.jp/201302281043262653/
▶︎過去の、ザ・アイズリー・ブラザース
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200403011119270000/
▶︎過去の、キャンディス・スプリングス
http://43142.diarynote.jp/201605260923093422/
http://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
<昨日の、ジェフ・パーカー>
ドープ(dope)という言葉があるが、生理的にその言葉がもろに当てはまるアルバムがジェフ・パーカー(1999年6月6日、2000年10月15日、2001年11月7日、2004年1月20日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日、2017年5月13日)の2016年作『ザ・ニュー・ブリード』(International Anthem)である。いやあ、これはすごすぎ。昨年のNo.1ジャズ・アルバムと言うにやぶさかでない。クールな破綻をヒップホップ時代のジャズ感性を介して描いたそれは、何度聞いても気持ち良くてしょうがない。とともに、外見はただのおっさんのパーカーがこんなに素敵にイカれたことをやっている様には、感動の嵐が頭のなかを吹き荒れる。
とうわけで、スコット・アメンドラ実演客演とメンバーであるトータス公演と日本でのギグが続くパーカーさんに、その空き日にインタヴューする。トータスとしての彼にはだいぶ前に他のメンバーと一緒に取材をしたことがあったが、ヒップホップも好きで10年ほど前から自らのトラック作り込みで、この手の表現を模索していたとは知らなかった。そんな彼は長年住んだシカゴを離れLAに居住しているが、それは映画の先生をしていてLAとシカゴを往復していた妻のため。15歳の娘(『ザ・ニュー・ブリード』に歌で一部参加。オペラを学ぶが、フランク・オーシャン好きだそう)はシカゴにそのまま住み、5歳の息子はLAで学校教育を受けさせるという。アルバムに参加しているミュージシャンは全て在LAの人たち。T・ボーン・バーネットお気に入りドラマーのジェイ・ベルローズ(2009年12月13日、2010年12月12日)らは当然のこと、ジャマイア・ウィリアムズ(2009年5月18日、2012年3月3日、2013年4月1日、2013年6月4日、2014年8月7日、2015年1月22日)も現在はLA在住なのだとか。なるほど、ウィリアムズの最新ソロがカルロス・ニーニョ(2004年11月27日)の制作であったのも、それだと納得だ。パーカーはLA在住のピーター・アースキンの新作『Dr.Um』(ドラムをもじった表記ですね)にも参加している。あのクレジットにあなたの名前を見たときびっくりしましたと伝えると、声がかかったときには僕も驚いた、そう。そして、なんとめでたいことに、『ザ・ニュー・ブリード』をフォロウするパーカーのリーダー公演が決定した。8月のお盆に3日間、丸の内・コットンクラブで公演が持たれる。楽しみでしょうがない。複数回、見たいな。
ちなみに、そのアルバム名は昨年なくなった彼のお父さんがコネティカット州で開いていた洋服店の屋号。ジャケット写真は、唯一残っているお店の前で取られたお父さんの写真であるという。どうしてあんな飛躍作ができたか、ぼくは不思議でならなかったが、彼と質疑応答の際に彼がマイルス・デイヴスのことに言及したこともあり、『ザ・ニュー・ブリード』は<パーカーにおける、『イン・ア・サイレント・ウェイ』>なのだと、はたと了解。その見解には、パーカーも大満足であった。
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
▶︎過去の、ジョイ・ベルローズ
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
▶過去の、ジャマイア・ウィリアムズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130401
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
▶︎過去の、カルロス・ニーニョ/ビルド・アン・アーク
http://43142.diarynote.jp/200411292358490000/
1984年、フィンランドのヘルシンキ生まれのギタリストの公演を渋谷・WWWで見る。技巧派アコースティック・ギターの弾き手である彼は過去なんども来日しているはずだが、ぼくは初めて見る。
彼は故マイケル・ヘッジス(『タップルート』というアルバムのライナーノーツを大昔に書いたことがあるなあ)にヤラれてギター求道者となったようだが、世界中に彼のような存在がいろいろいるんだろうなあと思う。日本に来たときはまだ10代だった豪州人のキム・チャーチル(2010年5月28日)のことをふと思い出した。
アコースティック・ギターをチューニングを変えながら、いろいろ扱う。足元にはそれなりにエフェクターが置いてあるが、最後の一音にかけたり、一部でサンプリングを介した輪演奏も見せるが、比較的うっすらめ。右手で終始ギターのボディを叩いたり、バーンと弦を叩いたりというパーカッシヴな演奏が好きなよう。それでいながら、すべて1本のギターでまかなっていたのは、ぼくとしては好ましい。彼は数曲では朗々とした歌声を聞かかせもした。
一方、ブルースを含むアフロ〜アーシィ性を、彼は持ち合わせていない。それは濁りの感覚の欠如やコクの薄さにつながるが、彼はスカンジナビアン。別にそれを介さない行き方をとっても間違いではないだろう。確かに、彼にはある種の透明感も存在するわけだし。そういえば、彼は祖父母に贈った曲もやったが、彼のおじいちゃんはカンテレ奏者であっとそう。いやあ、らしい話だな。それから、彼がけっこうショーマンシップに富んでいることには頷く。1曲目からしゃがんで弾いて見たり、完全生音ギター演奏のもと場内を回ったりもした。そして、様々な所作から多少子供っぽいが、ナイス・ガイであることも表れる。
▶︎過去の、キム・チャーチル
http://43142.diarynote.jp/201006031539099988/
▶︎過去の、カンテレ奏者
http://43142.diarynote.jp/?month=201109 東京ジャズのmシニッカ・ランゲラン
http://43142.diarynote.jp/201511191454294398/ ミミット
<今日の、わあ>
ちょいがちょーんなことあり。そのため、生活のパターンが変わり、それはライヴ三昧にもあらわれるでしょう。
彼は故マイケル・ヘッジス(『タップルート』というアルバムのライナーノーツを大昔に書いたことがあるなあ)にヤラれてギター求道者となったようだが、世界中に彼のような存在がいろいろいるんだろうなあと思う。日本に来たときはまだ10代だった豪州人のキム・チャーチル(2010年5月28日)のことをふと思い出した。
アコースティック・ギターをチューニングを変えながら、いろいろ扱う。足元にはそれなりにエフェクターが置いてあるが、最後の一音にかけたり、一部でサンプリングを介した輪演奏も見せるが、比較的うっすらめ。右手で終始ギターのボディを叩いたり、バーンと弦を叩いたりというパーカッシヴな演奏が好きなよう。それでいながら、すべて1本のギターでまかなっていたのは、ぼくとしては好ましい。彼は数曲では朗々とした歌声を聞かかせもした。
一方、ブルースを含むアフロ〜アーシィ性を、彼は持ち合わせていない。それは濁りの感覚の欠如やコクの薄さにつながるが、彼はスカンジナビアン。別にそれを介さない行き方をとっても間違いではないだろう。確かに、彼にはある種の透明感も存在するわけだし。そういえば、彼は祖父母に贈った曲もやったが、彼のおじいちゃんはカンテレ奏者であっとそう。いやあ、らしい話だな。それから、彼がけっこうショーマンシップに富んでいることには頷く。1曲目からしゃがんで弾いて見たり、完全生音ギター演奏のもと場内を回ったりもした。そして、様々な所作から多少子供っぽいが、ナイス・ガイであることも表れる。
▶︎過去の、キム・チャーチル
http://43142.diarynote.jp/201006031539099988/
▶︎過去の、カンテレ奏者
http://43142.diarynote.jp/?month=201109 東京ジャズのmシニッカ・ランゲラン
http://43142.diarynote.jp/201511191454294398/ ミミット
<今日の、わあ>
ちょいがちょーんなことあり。そのため、生活のパターンが変わり、それはライヴ三昧にもあらわれるでしょう。
デイヴィッド・イダルゴ+マーク・リーボウ
2017年5月18日 音楽 ロス・ロボス(2004年10月7日、2005年7月31日、2011年1月19日)のデイヴィッド・イダルゴと無頼漢的イメージを与えるマーク・リーボウ(2001年1月19日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年8月4日、2014年7月28日)のデュオ公演を、渋谷・クラブクアトロで見る。盛況、いろんな人に会った。
チカーノ・バンドの実力者とボーダーレス怪ギタリストの共演はなんだかんだで、2010年からデュオやバンド(その際は、ザ・ラウンジ・リザースやロス・ロボスや偽キューバ人らのメンバーも加わる)で色々パフォーマンスを持ってきている。その様は、リーボウのホームページに映像や音が残されている。この晩はオノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日、2017年5月7日)が録音。彼が卓/録音したリーボウの前回のクアトロ公演のライヴ盤はエンヤから出ている。
ステージ上にはいろんなギターが置いてあったが、それらは全部二人が持ってきたのか。簡素なデュオ・パフォーマンスとはいえ、だとするとそれは大変だな。イダルゴは1曲チェロをコントラバスのようにピチカートで弾き、リーボウはウクレレを弾いた曲もあり。ラテン曲、白人のアメリカン・ソング、ロス・ロボス曲、ブルース・コード曲、R&B曲など、自在の選曲の元、二人は和気藹々に重なる。リード・ヴォーカルは交互にとり、一緒に歌う曲も1、2曲。各種ギター演奏の重なりは、ラフだけど、いろんな部分で惹きつける。そうした総体から浮かび上がるのは、許容や鷹揚な重なりの美学。そして、ひいては様々な文化や要件で米国社会やアメリカン・ミュージックが成り立ってきたという事実を二人は浮かび上がらせる。
それゆえ、アンコールで披露されたマーヴィン・ゲイの「ワッツ・ゴーイン・オン」の胸にしみること。ここにも、音楽を通しての自由や理想や正義を飄々と伝えようする人たちがいた。じい〜ん。
▶過去の、ロス・ロボス
http://43142.diarynote.jp/200410162216580000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/201101231220535615/
▶過去の、マーク・リーボウ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201408051026553769/
▶過去の、オノセイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201206110945571082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130130
http://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140728
http://43142.diarynote.jp/201409261635077130/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201509250943244179/
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160522
http://43142.diarynote.jp/201608020801362894/
http://43142.diarynote.jp/201704280745098662/
<今日の、往復>
タクシーを使う。迎車を頼むのに、310円(個人は300円)かかるのを、今回初めて知った。どうして、そんなことをしたかというと、16日にちょい着地しどころを誤り、左足首をくじいてしまったから。で、家からは一番近い病院となる大学病院(紹介状なしで行くと、5400円取られるのも初めて知った)に行ってレントゲン撮ってもらったら(結構な枚数を撮られた。これがもっと体の上部だったら、ヒバクという言葉が浮かぶか)、骨折はしていないという。でも、損傷が見える箇所に体重をかけてはいけないとの見立てて簡易ギブスみたいなのをつけられ、松葉杖を与えられる。次の診察は、5月31日となる。
初、松葉杖。ぼくは慣れればスタスタ歩けるかと思ったら、すぐに肩や怪我をしていない足に負担がかかり(それは、運動不足からくる筋力不足だけではないだろう)、歩行がかなり制限されることを了解。それで、17 日に予定していたライヴのはしご予定はやめた。16日のこの項で、ああいうことを書いたのはそういう顛末があったからだ。いやあ、ライヴにも行かなく飲みもしないと、それはそれで時間があるなー。でも、夜遊びは楽しいし、家にいては不可能な情報/感興享受はいろいろとあるわけで。。。。それに、昼は地味ィに室内で机に向かっていると、日暮れ以降はアクティヴにならないとバランス悪いよなあ。
当面は外出を自粛せねばと考えてはいるのだが、今日の公演は日経新聞電子版の原稿を書くことになっているゆえに“出勤”。続く19日はマイケル・フランティ(2000年8月12日、同8月16日、2003年8月27日)のインタヴューがあるし(とっても、会いた〜い!)、20日は四谷のいーぐるで高地明さんの<コーネル・デュプリー特集>(http://43142.diarynote.jp/201705111239508469/)の相手役を務めるし、絶対に家を出なければならない。ま、その先々で同情を買いましょうか。
▶︎過去の、マイケル・フランティ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm(12日、16日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
チカーノ・バンドの実力者とボーダーレス怪ギタリストの共演はなんだかんだで、2010年からデュオやバンド(その際は、ザ・ラウンジ・リザースやロス・ロボスや偽キューバ人らのメンバーも加わる)で色々パフォーマンスを持ってきている。その様は、リーボウのホームページに映像や音が残されている。この晩はオノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日、2014年10月8日、2014年10月11日、2015年4月17日、2015年9月13日、2015年9月24日、2015年10月9日、2016年3月14日、2016年5月22日、2016年7月26日、2017年5月7日)が録音。彼が卓/録音したリーボウの前回のクアトロ公演のライヴ盤はエンヤから出ている。
ステージ上にはいろんなギターが置いてあったが、それらは全部二人が持ってきたのか。簡素なデュオ・パフォーマンスとはいえ、だとするとそれは大変だな。イダルゴは1曲チェロをコントラバスのようにピチカートで弾き、リーボウはウクレレを弾いた曲もあり。ラテン曲、白人のアメリカン・ソング、ロス・ロボス曲、ブルース・コード曲、R&B曲など、自在の選曲の元、二人は和気藹々に重なる。リード・ヴォーカルは交互にとり、一緒に歌う曲も1、2曲。各種ギター演奏の重なりは、ラフだけど、いろんな部分で惹きつける。そうした総体から浮かび上がるのは、許容や鷹揚な重なりの美学。そして、ひいては様々な文化や要件で米国社会やアメリカン・ミュージックが成り立ってきたという事実を二人は浮かび上がらせる。
それゆえ、アンコールで披露されたマーヴィン・ゲイの「ワッツ・ゴーイン・オン」の胸にしみること。ここにも、音楽を通しての自由や理想や正義を飄々と伝えようする人たちがいた。じい〜ん。
▶過去の、ロス・ロボス
http://43142.diarynote.jp/200410162216580000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/201101231220535615/
▶過去の、マーク・リーボウ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201408051026553769/
▶過去の、オノセイゲン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201206110945571082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130130
http://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140728
http://43142.diarynote.jp/201409261635077130/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201509250943244179/
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160522
http://43142.diarynote.jp/201608020801362894/
http://43142.diarynote.jp/201704280745098662/
<今日の、往復>
タクシーを使う。迎車を頼むのに、310円(個人は300円)かかるのを、今回初めて知った。どうして、そんなことをしたかというと、16日にちょい着地しどころを誤り、左足首をくじいてしまったから。で、家からは一番近い病院となる大学病院(紹介状なしで行くと、5400円取られるのも初めて知った)に行ってレントゲン撮ってもらったら(結構な枚数を撮られた。これがもっと体の上部だったら、ヒバクという言葉が浮かぶか)、骨折はしていないという。でも、損傷が見える箇所に体重をかけてはいけないとの見立てて簡易ギブスみたいなのをつけられ、松葉杖を与えられる。次の診察は、5月31日となる。
初、松葉杖。ぼくは慣れればスタスタ歩けるかと思ったら、すぐに肩や怪我をしていない足に負担がかかり(それは、運動不足からくる筋力不足だけではないだろう)、歩行がかなり制限されることを了解。それで、17 日に予定していたライヴのはしご予定はやめた。16日のこの項で、ああいうことを書いたのはそういう顛末があったからだ。いやあ、ライヴにも行かなく飲みもしないと、それはそれで時間があるなー。でも、夜遊びは楽しいし、家にいては不可能な情報/感興享受はいろいろとあるわけで。。。。それに、昼は地味ィに室内で机に向かっていると、日暮れ以降はアクティヴにならないとバランス悪いよなあ。
当面は外出を自粛せねばと考えてはいるのだが、今日の公演は日経新聞電子版の原稿を書くことになっているゆえに“出勤”。続く19日はマイケル・フランティ(2000年8月12日、同8月16日、2003年8月27日)のインタヴューがあるし(とっても、会いた〜い!)、20日は四谷のいーぐるで高地明さんの<コーネル・デュプリー特集>(http://43142.diarynote.jp/201705111239508469/)の相手役を務めるし、絶対に家を出なければならない。ま、その先々で同情を買いましょうか。
▶︎過去の、マイケル・フランティ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm(12日、16日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
ダイアン・リーヴス。ズッケロ
2017年5月29日 音楽 見た公演の順番を、前後させて書く。まずは、夢が叶った! 2番目に見たコンサートは、ぼくにとってはそう言ってもいいもの。ちなみに、そのアーティストであるズッケロについて、ぼくはhttp://43142.diarynote.jp/?day=20160604 の欄外で触れていますね。
渋谷・O-イーストで、イタリアのスター・ロッカーであるズッケロのショウを見る。ブルーノートのファースト・ショウを見た後に、タクシーで駆けつけたときにはとうぜん始まっていた。中央に立つズッケロもエレクトリック・ギターを持ち歌っていて(ギターを持たずに歌う場合の方が多い)、ギタリストが3人もいるなあと思ったら、その左端に立っていたのは、布袋寅泰。聞けば、ズッケロを呼んだのは、昨年からいろいろ絡んでいる彼の事務所であるのだという。おお、布袋めちゃいい人じゃん。これは彼の音楽も聞かなくてはと思った? R&Bやブラジル音楽に詳しい群馬県出身の知人は彼のファンだよなあ。心意気で行動の人であるズッケロはボーノ(2006年12月4日)、エリック・クラプトン(2006年11月20日)、ジミー・スミス(2001年1月31日)、ジェイ・ブラックフット(2001年3月18日)、ル—ファス・トーマス、イギー・ポップ、ブライアン・ウィルソン、ジェフ・ベック(2009年2月6日、2015年9月27日)、クェストラヴ(2002年12月29日、 2003年12月2日、2004年9月19日、2007年1月15日、2013年12月19日)、エルヴィス・コステロ(2002年7月5日、2004年9月19日、2004年12月8日、2006年5月31日、2006年6月1日、2006年6月2日、2011年3月1日)、スティング(2000年10月16日)、ジョン・リー・フッカー、ムッスー・テ(2013年9月28日)、シェリル・クロウ(1999年10月16日、2002年10月21日、2004年9月17日)、ソロモン・バーク(2004年9月19日、2010年5月29日)、シェブ・マミ、ジョヴァノッティ(2002年6月1日)他、そうそうたる実力者たちと過去のアルバムで関わっているわけで布袋としても悪い付き合いでなないと思われる。あ、彼もズッケロの新作『ブラック・キャット』でフィーチャーされていますね。布袋は5分の2ほどの曲に加わったよう。そのギター・ソロは素直に収まっていた。
アフリカ系の女性ギタリスト、キーボード奏者、ベーシスト、ドラマーというバンドを率いてのパフォーマンス。かつては、エピックやエレクトラ他に10作弱のリーダー作を残し、ピーター・ゲイブリエルやスィングのバンドにも入っていたことがある米国人黒人キーボード奏者/ギタリストのデイヴィッド・サンシャス(2006年7月2日、2009年2月6日 )をメンバーに入れていたことがあった。お、ズッケロが袖に下がった際に、女性ギタリストはもろなブルースを歌い、弾いた。
米国のルーツ・ミュージック愛をたたえたどすこい系楽曲を、少し濁った手触りを持つ歌声で、熱量溢れて送り出す。ズッケロの表現はオールド・スクールと言えなくもないものだが、何気な音楽的広がりと眩しいメロディ性をなみなみと持つソング・ライティング力はマジ天下一品。次々に届けられる曲群にふれつつ、そうコレコレとぼくの気持ちは高みに登って行った。なんか、ぼくが少年の頃に感じていたまばゆいロックの無限の可能性を彼の音楽は追体験させるところがあるんだよなあ。なんか1990年ごろにローマに行ったときに、彼のアルバムを買い漁ったことも思い出されたりして、甘酸っぱくもなりました。とかなんとか、至福のとき……。なお、ズッケロは、これは僕にとって初めての日本でのライヴという言い方をMCをしていた。歌詞はイタリア語が多いはずだが、MCは英語でしていた。
▶︎過去の、デイヴィッド・サンシャス
http://43142.diarynote.jp/?day=20060702
http://43142.diarynote.jp/?day=20090206
▶︎過去の、U2/ボーノ
http://43142.diarynote.jp/200612070141170000/
▶︎過去の、エリック・クラプトン
http://43142.diarynote.jp/200611221236140000/
▶︎過去の、ジミー・スミス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm
▶︎過去の、ジェイ・ブラックフット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
▶︎過去の、ジェフ・ベック
http://43142.diarynote.jp/200902080200527638/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶︎過去の、ザ・ルーツ/クェストラヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040919
http://43142.diarynote.jp/200701201415300000/
http://43142.diarynote.jp/201312200917503345/
▶︎過去の、エルヴィス・コステロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200410121003440000/
http://43142.diarynote.jp/200412111752390000/
http://43142.diarynote.jp/200606071933120000/
http://43142.diarynote.jp/200606071936190000/
http://43142.diarynote.jp/200606101341360000/
http://43142.diarynote.jp/201103040825532252/
▶︎過去の、スティング
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
▶︎過去の、ムッスー・T
http://43142.diarynote.jp/201310041548056608/
▶︎過去の、シェリル・クロウ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
▶︎過去の、ソロモン・バーク
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/201006071813157081/
▶︎過去の、ジョヴァノッティ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
その前には、現代ジャズ・ヴォーカルの代表者と言えるだろうダイアン・リーヴス(1999年4月28日、2001年4月24日、2008年9月22日、2010年3月23日、2011年11月15日)のショウを、南青山・ブルーノート東京で見た。お、彼女、少しやせた?
素晴らしいと言うしかない実演の詳細は、http://www.bluenote.co.jp/jp/reports/2017/05/30/dianne-reeves-2.html を見て欲しい。この晩取り上げたのは何気に非スタンダート系ジャズ曲が多かったのだが、おなじみの名手たちによる演奏は強固なジャズ感覚を元に自在に広がっていくもので、それとスキャット満載の彼女の歌のかみ合いはまさに今様ジャズ・ヴォーカルの確かな雛壇となる。カサンドラ・ウィルソン(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日)も似た位置にいるが、カサンドラの場合はそんな旋律をフェイクせず、歌声の質感や佇まいでリアル極まりないジャズを鮮やかに浮き上がらせている。どちらも、尊い前を見たジャズ・ヴォーカルの道を歩んでいるのは間違いないところであるナ。あと、二人はショウで扇子を出すところは共通している。なお、リーヴスのキャリアや音楽性の美点を知りたい向きは、http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/13663 を参照のこと。
▶︎過去の、ダイアン・リーヴス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://43142.diarynote.jp/200809240100515549/
http://43142.diarynote.jp/201003261236189984/
http://43142.diarynote.jp/201111210320292366/
▶過去の、カサンドラ・ウィルソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200409070203440000/
http://43142.diarynote.jp/200808121357410000/
http://43142.diarynote.jp/201006181521416566/
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/
http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/
http://43142.diarynote.jp/201503211741478728/
<今日の、サトウ>
佐藤琢磨の、インディ500優勝のニュースを得る。すごい。ちょうどズッケロに一番夢中になっていたころ、ぼくはかなりF-1ファンだったことがあり、仕事の土俵を音楽からレース業界に変えてえとマジに考えていたことがあったんだよなあ。と言うのはともかく、ここのところ現首相と取り巻きの出鱈目ド下劣具合に辟易しまくっているおり、その快挙は一服の清涼剤となった? いや、何があろうと、許せないものは許せない。
一方、グレッグ・オールマンの訃報も届いた。69歳は若いが、それだけ十代のころから、ブイブイ言わしてきたということだ。ところで、ズッケロはイタリア語で砂糖のこと。スッケロ自身も、ズッケロ“シュガー”フォルナチアリと表記していたこともあった。彼の新作はドン・ワズやT・ボーン・バーネットが関与しているが、そのバーネットが渾身プロデュースしたグレッグ・オールマンの最終スタジオ録音作『ロウ・カントリー・ブルース』(ラウンダー、2011年)はぼくが日本盤のライナーノーツを頼まれたので、通常の訃報よりも染み入る部分はあるか。南部ロック・レーベル“キャプリコーン”最大のスターであった彼がいなかったら、もしかしてジミー・カーターは第39代アメリカ合衆国大統領になれなかったかも知れない?(http://43142.diarynote.jp/?day=20130627 を参照のこと)
そして、これを書いているサトーは先の本欄で触れているように、歩行困難につき、なるべく外出していない。そういうときに限って、天候は良好なんだよなあ。で、家にずっといるのもなんか楽でいいなあと思える自分がいるのにはいささか驚く。オレ、引き篭もり体質を持ってたのか? 外に出る際は、すべてタクシー。外出時に家の前に呼んだタクシーが止まっていること、帰りにもサッとタクシーに乗って家までついてしまうことが、どんなに楽かと思いまくり。ショーファー付き生活、いいワ。ときにこの道は左側の車線走った方が早いでごじゃるとか運転手に言いたくなるのをこらえることにほんの少しのストレスを覚えるものの、これで真冬や真夏だったら健常になってもこの外出パターンを維持しようとしそうな自分がいるのが本当に怖い。ともあれ、今日は久しぶりのライヴ日でした。
渋谷・O-イーストで、イタリアのスター・ロッカーであるズッケロのショウを見る。ブルーノートのファースト・ショウを見た後に、タクシーで駆けつけたときにはとうぜん始まっていた。中央に立つズッケロもエレクトリック・ギターを持ち歌っていて(ギターを持たずに歌う場合の方が多い)、ギタリストが3人もいるなあと思ったら、その左端に立っていたのは、布袋寅泰。聞けば、ズッケロを呼んだのは、昨年からいろいろ絡んでいる彼の事務所であるのだという。おお、布袋めちゃいい人じゃん。これは彼の音楽も聞かなくてはと思った? R&Bやブラジル音楽に詳しい群馬県出身の知人は彼のファンだよなあ。心意気で行動の人であるズッケロはボーノ(2006年12月4日)、エリック・クラプトン(2006年11月20日)、ジミー・スミス(2001年1月31日)、ジェイ・ブラックフット(2001年3月18日)、ル—ファス・トーマス、イギー・ポップ、ブライアン・ウィルソン、ジェフ・ベック(2009年2月6日、2015年9月27日)、クェストラヴ(2002年12月29日、 2003年12月2日、2004年9月19日、2007年1月15日、2013年12月19日)、エルヴィス・コステロ(2002年7月5日、2004年9月19日、2004年12月8日、2006年5月31日、2006年6月1日、2006年6月2日、2011年3月1日)、スティング(2000年10月16日)、ジョン・リー・フッカー、ムッスー・テ(2013年9月28日)、シェリル・クロウ(1999年10月16日、2002年10月21日、2004年9月17日)、ソロモン・バーク(2004年9月19日、2010年5月29日)、シェブ・マミ、ジョヴァノッティ(2002年6月1日)他、そうそうたる実力者たちと過去のアルバムで関わっているわけで布袋としても悪い付き合いでなないと思われる。あ、彼もズッケロの新作『ブラック・キャット』でフィーチャーされていますね。布袋は5分の2ほどの曲に加わったよう。そのギター・ソロは素直に収まっていた。
アフリカ系の女性ギタリスト、キーボード奏者、ベーシスト、ドラマーというバンドを率いてのパフォーマンス。かつては、エピックやエレクトラ他に10作弱のリーダー作を残し、ピーター・ゲイブリエルやスィングのバンドにも入っていたことがある米国人黒人キーボード奏者/ギタリストのデイヴィッド・サンシャス(2006年7月2日、2009年2月6日 )をメンバーに入れていたことがあった。お、ズッケロが袖に下がった際に、女性ギタリストはもろなブルースを歌い、弾いた。
米国のルーツ・ミュージック愛をたたえたどすこい系楽曲を、少し濁った手触りを持つ歌声で、熱量溢れて送り出す。ズッケロの表現はオールド・スクールと言えなくもないものだが、何気な音楽的広がりと眩しいメロディ性をなみなみと持つソング・ライティング力はマジ天下一品。次々に届けられる曲群にふれつつ、そうコレコレとぼくの気持ちは高みに登って行った。なんか、ぼくが少年の頃に感じていたまばゆいロックの無限の可能性を彼の音楽は追体験させるところがあるんだよなあ。なんか1990年ごろにローマに行ったときに、彼のアルバムを買い漁ったことも思い出されたりして、甘酸っぱくもなりました。とかなんとか、至福のとき……。なお、ズッケロは、これは僕にとって初めての日本でのライヴという言い方をMCをしていた。歌詞はイタリア語が多いはずだが、MCは英語でしていた。
▶︎過去の、デイヴィッド・サンシャス
http://43142.diarynote.jp/?day=20060702
http://43142.diarynote.jp/?day=20090206
▶︎過去の、U2/ボーノ
http://43142.diarynote.jp/200612070141170000/
▶︎過去の、エリック・クラプトン
http://43142.diarynote.jp/200611221236140000/
▶︎過去の、ジミー・スミス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm
▶︎過去の、ジェイ・ブラックフット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
▶︎過去の、ジェフ・ベック
http://43142.diarynote.jp/200902080200527638/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶︎過去の、ザ・ルーツ/クェストラヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040919
http://43142.diarynote.jp/200701201415300000/
http://43142.diarynote.jp/201312200917503345/
▶︎過去の、エルヴィス・コステロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200410121003440000/
http://43142.diarynote.jp/200412111752390000/
http://43142.diarynote.jp/200606071933120000/
http://43142.diarynote.jp/200606071936190000/
http://43142.diarynote.jp/200606101341360000/
http://43142.diarynote.jp/201103040825532252/
▶︎過去の、スティング
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
▶︎過去の、ムッスー・T
http://43142.diarynote.jp/201310041548056608/
▶︎過去の、シェリル・クロウ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
▶︎過去の、ソロモン・バーク
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/201006071813157081/
▶︎過去の、ジョヴァノッティ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
その前には、現代ジャズ・ヴォーカルの代表者と言えるだろうダイアン・リーヴス(1999年4月28日、2001年4月24日、2008年9月22日、2010年3月23日、2011年11月15日)のショウを、南青山・ブルーノート東京で見た。お、彼女、少しやせた?
素晴らしいと言うしかない実演の詳細は、http://www.bluenote.co.jp/jp/reports/2017/05/30/dianne-reeves-2.html を見て欲しい。この晩取り上げたのは何気に非スタンダート系ジャズ曲が多かったのだが、おなじみの名手たちによる演奏は強固なジャズ感覚を元に自在に広がっていくもので、それとスキャット満載の彼女の歌のかみ合いはまさに今様ジャズ・ヴォーカルの確かな雛壇となる。カサンドラ・ウィルソン(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日、(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日)も似た位置にいるが、カサンドラの場合はそんな旋律をフェイクせず、歌声の質感や佇まいでリアル極まりないジャズを鮮やかに浮き上がらせている。どちらも、尊い前を見たジャズ・ヴォーカルの道を歩んでいるのは間違いないところであるナ。あと、二人はショウで扇子を出すところは共通している。なお、リーヴスのキャリアや音楽性の美点を知りたい向きは、http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/13663 を参照のこと。
▶︎過去の、ダイアン・リーヴス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://43142.diarynote.jp/200809240100515549/
http://43142.diarynote.jp/201003261236189984/
http://43142.diarynote.jp/201111210320292366/
▶過去の、カサンドラ・ウィルソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200409070203440000/
http://43142.diarynote.jp/200808121357410000/
http://43142.diarynote.jp/201006181521416566/
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/
http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/
http://43142.diarynote.jp/201503211741478728/
<今日の、サトウ>
佐藤琢磨の、インディ500優勝のニュースを得る。すごい。ちょうどズッケロに一番夢中になっていたころ、ぼくはかなりF-1ファンだったことがあり、仕事の土俵を音楽からレース業界に変えてえとマジに考えていたことがあったんだよなあ。と言うのはともかく、ここのところ現首相と取り巻きの出鱈目ド下劣具合に辟易しまくっているおり、その快挙は一服の清涼剤となった? いや、何があろうと、許せないものは許せない。
一方、グレッグ・オールマンの訃報も届いた。69歳は若いが、それだけ十代のころから、ブイブイ言わしてきたということだ。ところで、ズッケロはイタリア語で砂糖のこと。スッケロ自身も、ズッケロ“シュガー”フォルナチアリと表記していたこともあった。彼の新作はドン・ワズやT・ボーン・バーネットが関与しているが、そのバーネットが渾身プロデュースしたグレッグ・オールマンの最終スタジオ録音作『ロウ・カントリー・ブルース』(ラウンダー、2011年)はぼくが日本盤のライナーノーツを頼まれたので、通常の訃報よりも染み入る部分はあるか。南部ロック・レーベル“キャプリコーン”最大のスターであった彼がいなかったら、もしかしてジミー・カーターは第39代アメリカ合衆国大統領になれなかったかも知れない?(http://43142.diarynote.jp/?day=20130627 を参照のこと)
そして、これを書いているサトーは先の本欄で触れているように、歩行困難につき、なるべく外出していない。そういうときに限って、天候は良好なんだよなあ。で、家にずっといるのもなんか楽でいいなあと思える自分がいるのにはいささか驚く。オレ、引き篭もり体質を持ってたのか? 外に出る際は、すべてタクシー。外出時に家の前に呼んだタクシーが止まっていること、帰りにもサッとタクシーに乗って家までついてしまうことが、どんなに楽かと思いまくり。ショーファー付き生活、いいワ。ときにこの道は左側の車線走った方が早いでごじゃるとか運転手に言いたくなるのをこらえることにほんの少しのストレスを覚えるものの、これで真冬や真夏だったら健常になってもこの外出パターンを維持しようとしそうな自分がいるのが本当に怖い。ともあれ、今日は久しぶりのライヴ日でした。