ヤコブ・ブロ・トリオ。ロイ・ハーグローヴ・クインテット
2017年3月2日 音楽 まず、現在ECMからアルバムを出しているデンマーク人ギタリスト(1978年生まれ)を、丸の内・コットンクラブで見る。
ベーシストのトーマス・モーガン(2012年6月24日、25日、2013年9月7日)とドラマーのジョーイ・バロン(1999年9月24日、2011年1月30日)、NYの新旧曲者を擁する。それ、2016年作『Streams』の録音メンバーと同じですね。3人はこじんまりと、ステージ中央に固まる位置取りで演奏をした。
1曲目を聞いて、ほおうと頷く。コードの分解的なくつろいだギター演奏を腹5分目感覚で繰り広げたから。後の長目の曲だと単音のソロをとるときもあったが、生理的に楽なギターの爪弾き音総体でオイラのジャズ・ギターの世界を表現するという意思あり。なんか“さりげなくも、さりげある”感が横溢。とともに、旧来のジャズ・ギタリストとは別の景色を見て演奏しているぞ、と思わずにはいられず。リズムや音色の改新だけが、ジャズの新局面の鍵ではないと、それは言っていたか。
ただし、途中でやった、ブルース曲のときは一変。エフェクターを駆使し、それで電気的下敷き音を作ったり、それまでと比すなら気がふれたという形容もできるだろう電子音的音色の採用のもと暴れたソロをとった。おお、ジキルとハイド? 基本、ギター音色は素直なのだが、後半の少しトロピカル目な曲においては、スティール・パンの音を模したような音を作って、ブロはソロを取った。
彼が“さりげなくも、さりげある”ものを出せたのは、リズムの腕の良さがあるからでもある。純度の高い、なんて言い方もしたくなる、トーマス・モーガンの明瞭な音質はかねてから一目置かれるものであったが、生で聞き、本当に多くのウッド・ベース奏者とは音の佇まいが違うと痛感。生真面目学生風情を残す彼はベースを舐めるような感じで丁寧に弾くのだが、それと音色は関係があるのか。
一方、かつてNYアンダーグラウンド・シーンの主任ドラマーという位置で活躍したジョーイ・バロンのドラミングも只者じゃなさすぎ。スキンヘッドの彼は見た目愛嬌たっぷりなのだが、すべてレギュラー・グリップを介し、曲趣に従いマレットやブラシを多用。特に、ブラシを持っての演奏の瞬発力と立体感溢れる様には惚れ惚れ。なるほど、スティーヴ・キューン(2006年11月2日)、ジョン・アバークロンビー(2010年2月5日、2014年10月18日)、ジョン・テイラー、ゲイリー・ピーコックなどの近年のECM諸作にもいろいろ名前が見られるのも納得した。そして、時にアクセント音として踏むキック・ドラムの音が超でかい音かつボワーンと響くもので、なんだかよく分からなくはあるのだが、それにもニヤリであった。
そんなジョーイ・バロンの演奏に触れながら、1990年ごろほぼ彼と似た位置で活躍していたボビー・プレヴィットのことを思い出す。リーダー作も活発に出し、彼も順調にキャリアを重ねているが、リーダーでもサイド・マンでもいいから来日しないものか。そういえば、チャーリー・ハンター(1999年6月22日、2002年1月24日、2006年4月17日、2009年1月16日、2015年2月18日)の近2作にでも彼は叩いていて、それらはいいんじゃないという仕上がりなのだが、それでやって来ないかなあ。
▶︎過去の、トーマス・モーガン
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907 リー・コニッツ
▶︎過去の、ジョーイ・バロン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm マサダ
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/ ロン・カーター ビル・フリゼール
▶︎過去の、スティーヴ・キューン
http://43142.diarynote.jp/200611071308560000/
▶︎過去の、ジョン・アバークロンビー
http://43142.diarynote.jp/201002072246423695/
http://43142.diarynote.jp/201410231404401926/
▶︎過去の、チャーリー・ハンター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200604181149370000/
http://43142.diarynote.jp/200901171017206901/
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
この晩はもう一つ、テキサス州出身トランペッター/フリューゲルホーン奏者であるロイ・ハーグローヴ(2003年2月18日、2003年9月21日、2004年12月2日、2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月24日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日)のクインテットを聞く。会場はブルーノート東京(セカンド・ショウ)、こちらも盛況だった。
当人に加え、アルト・サックスのジャスティン・ロビンソン(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日)、在NYピアニストの海野雅威、ベースのアミーン・サリーム(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日)、ドラムのクインシー・フィリップスという面々。新任のドラマーは、ハワード大学を出ているボルティモア在住の奏者だ。
力と娯楽性を持つ、今の王道ジャズ演奏を例により堂々展開。観客の反応も大きかった。娯楽性というのは、▶1曲目でハーグローヴが軽やかに踊り、それをロビンソンもすることを促したり(太っちょの彼がするとおおいに客が湧いた)、▶︎ハーグローヴは2曲でラヴリーに歌ったり、▶︎本編最後の曲は、最初に2管がステージを去り、演奏が続くその後も一人づつ降りて、最後に海野が一人残りピアノの調べを聞かせたり、するあたり。その海野フィーチャーには、ハーグローヴの思いやりも感じたかな。
少しお疲れなのか、いつも長く演奏する彼らにしては珍しく、僕が見たショウは80分の演奏時間であった。
▶過去の、ロイ・ハーグローヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm 18日、ディレクションズ・イン・ミュージック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm 21日
http://43142.diarynote.jp/200412111742300000/
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
http://43142.diarynote.jp/201601301016081732/
▶過去の、ジャスティン・ロビンソン
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
http://43142.diarynote.jp/201601301016081732/
▶過去の、アミーン・サリーム
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
http://43142.diarynote.jp/201601301016081732/
<今日の、そういえば……>
ふと思ったんだけど、都知事が変わって以降ずっと汚染問題で騒がれている新市場予定地の豊洲って、1998年の第2回のフジ・ロックの会場となったところとは別なのか? あのとき、会場は東京ガスの土地だという情報提供はなされていた。ぼくはあの場所に、2日のなかの1日は東京を横断してスクーターで会場に行ったんだよなあ。今となっては、ほのぼのとした思い出だな。しかし、なんにせよ、かつて東京ガスの工業施設があったときのかの地の写真はとんでもなく凄まじい公害施設地域といった感じのものであり……。ところで、豊洲移転をすすめた前々知事は作家としての評価が相当に高いよう。ぼくはその著作を読みたくもないし読んだこともないので、それについては判断がしかねるが、彼の人間性や信条を伝え聞くと、文学とはなんと虚しいものかと思ってしまう。
ベーシストのトーマス・モーガン(2012年6月24日、25日、2013年9月7日)とドラマーのジョーイ・バロン(1999年9月24日、2011年1月30日)、NYの新旧曲者を擁する。それ、2016年作『Streams』の録音メンバーと同じですね。3人はこじんまりと、ステージ中央に固まる位置取りで演奏をした。
1曲目を聞いて、ほおうと頷く。コードの分解的なくつろいだギター演奏を腹5分目感覚で繰り広げたから。後の長目の曲だと単音のソロをとるときもあったが、生理的に楽なギターの爪弾き音総体でオイラのジャズ・ギターの世界を表現するという意思あり。なんか“さりげなくも、さりげある”感が横溢。とともに、旧来のジャズ・ギタリストとは別の景色を見て演奏しているぞ、と思わずにはいられず。リズムや音色の改新だけが、ジャズの新局面の鍵ではないと、それは言っていたか。
ただし、途中でやった、ブルース曲のときは一変。エフェクターを駆使し、それで電気的下敷き音を作ったり、それまでと比すなら気がふれたという形容もできるだろう電子音的音色の採用のもと暴れたソロをとった。おお、ジキルとハイド? 基本、ギター音色は素直なのだが、後半の少しトロピカル目な曲においては、スティール・パンの音を模したような音を作って、ブロはソロを取った。
彼が“さりげなくも、さりげある”ものを出せたのは、リズムの腕の良さがあるからでもある。純度の高い、なんて言い方もしたくなる、トーマス・モーガンの明瞭な音質はかねてから一目置かれるものであったが、生で聞き、本当に多くのウッド・ベース奏者とは音の佇まいが違うと痛感。生真面目学生風情を残す彼はベースを舐めるような感じで丁寧に弾くのだが、それと音色は関係があるのか。
一方、かつてNYアンダーグラウンド・シーンの主任ドラマーという位置で活躍したジョーイ・バロンのドラミングも只者じゃなさすぎ。スキンヘッドの彼は見た目愛嬌たっぷりなのだが、すべてレギュラー・グリップを介し、曲趣に従いマレットやブラシを多用。特に、ブラシを持っての演奏の瞬発力と立体感溢れる様には惚れ惚れ。なるほど、スティーヴ・キューン(2006年11月2日)、ジョン・アバークロンビー(2010年2月5日、2014年10月18日)、ジョン・テイラー、ゲイリー・ピーコックなどの近年のECM諸作にもいろいろ名前が見られるのも納得した。そして、時にアクセント音として踏むキック・ドラムの音が超でかい音かつボワーンと響くもので、なんだかよく分からなくはあるのだが、それにもニヤリであった。
そんなジョーイ・バロンの演奏に触れながら、1990年ごろほぼ彼と似た位置で活躍していたボビー・プレヴィットのことを思い出す。リーダー作も活発に出し、彼も順調にキャリアを重ねているが、リーダーでもサイド・マンでもいいから来日しないものか。そういえば、チャーリー・ハンター(1999年6月22日、2002年1月24日、2006年4月17日、2009年1月16日、2015年2月18日)の近2作にでも彼は叩いていて、それらはいいんじゃないという仕上がりなのだが、それでやって来ないかなあ。
▶︎過去の、トーマス・モーガン
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/ 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907 リー・コニッツ
▶︎過去の、ジョーイ・バロン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm マサダ
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/ ロン・カーター ビル・フリゼール
▶︎過去の、スティーヴ・キューン
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▶︎過去の、ジョン・アバークロンビー
http://43142.diarynote.jp/201002072246423695/
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▶︎過去の、チャーリー・ハンター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
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http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
この晩はもう一つ、テキサス州出身トランペッター/フリューゲルホーン奏者であるロイ・ハーグローヴ(2003年2月18日、2003年9月21日、2004年12月2日、2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月24日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日)のクインテットを聞く。会場はブルーノート東京(セカンド・ショウ)、こちらも盛況だった。
当人に加え、アルト・サックスのジャスティン・ロビンソン(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日)、在NYピアニストの海野雅威、ベースのアミーン・サリーム(2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日)、ドラムのクインシー・フィリップスという面々。新任のドラマーは、ハワード大学を出ているボルティモア在住の奏者だ。
力と娯楽性を持つ、今の王道ジャズ演奏を例により堂々展開。観客の反応も大きかった。娯楽性というのは、▶1曲目でハーグローヴが軽やかに踊り、それをロビンソンもすることを促したり(太っちょの彼がするとおおいに客が湧いた)、▶︎ハーグローヴは2曲でラヴリーに歌ったり、▶︎本編最後の曲は、最初に2管がステージを去り、演奏が続くその後も一人づつ降りて、最後に海野が一人残りピアノの調べを聞かせたり、するあたり。その海野フィーチャーには、ハーグローヴの思いやりも感じたかな。
少しお疲れなのか、いつも長く演奏する彼らにしては珍しく、僕が見たショウは80分の演奏時間であった。
▶過去の、ロイ・ハーグローヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm 18日、ディレクションズ・イン・ミュージック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm 21日
http://43142.diarynote.jp/200412111742300000/
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
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▶過去の、ジャスティン・ロビンソン
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▶過去の、アミーン・サリーム
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http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
http://43142.diarynote.jp/201601301016081732/
<今日の、そういえば……>
ふと思ったんだけど、都知事が変わって以降ずっと汚染問題で騒がれている新市場予定地の豊洲って、1998年の第2回のフジ・ロックの会場となったところとは別なのか? あのとき、会場は東京ガスの土地だという情報提供はなされていた。ぼくはあの場所に、2日のなかの1日は東京を横断してスクーターで会場に行ったんだよなあ。今となっては、ほのぼのとした思い出だな。しかし、なんにせよ、かつて東京ガスの工業施設があったときのかの地の写真はとんでもなく凄まじい公害施設地域といった感じのものであり……。ところで、豊洲移転をすすめた前々知事は作家としての評価が相当に高いよう。ぼくはその著作を読みたくもないし読んだこともないので、それについては判断がしかねるが、彼の人間性や信条を伝え聞くと、文学とはなんと虚しいものかと思ってしまう。
アンコールのとき。頭の方は結構アカペラっぽいノリで進み、そのあとにブレイクを入れ、ブイカはこんなことを言った。「公式なのはこれでおしまい。後はクレイジーに行くわよ!」。そして、彼女はギンギン度を増して歌う。おいおい、ヴォーカルの照度がめっぽう上がったじゃないか。姐さん、どこまで行っちゃうんだい?
女傑系という型にあるミュージシャンはいると思う。例えば、身近な現役担い手であれば、チャカ・カーン(2003年10月10日、2008年6月5日、2012年1月10日、2014年9月6日、2014年9月10日、2016年5月20日)とかミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日、2017年1月18日。彼女は、ブイカの2015年作に客演している)とか。ぼくはこの二人のことを姐さんと書いたりもするか。誰にも負けない才能や個性を持っているのは当然として、竹を割ったように潔く、自立している、といったような、キャラやスタンスの部分も天晴れな人だと、ぼくはそういう言葉を使いたくなるんだろうな。そして、その奥からは、規格外の素敵がさあっと湧き上がる……。
1972年生まれ、赤道ギニア共和国出身の両親のもとスペインのマヨルカ島で生れたアフロ・スパニッシュ歌手の特別仕立て公演を、錦糸町・すみだトリフォニーホールで見る。20分パフォーマンスした1部はエレクトリック・ベース、スパニッシュ・ギター、カホン奏者を従えてのもの。手拍子も掛け声もない、私の考えるフラメンコ表現をあっさりと披露という感じか。この日に先立って持たれたブルーノート公演とは奏者が2人重なるものの、編成が異なる。そして、2部の本編は新日本フォルハーモニー交響楽団と共演する60分のものが用意された。その後、喝采を受けて、彼女は冒頭のパフォーマンスにつなげたのだった。そちらにも、オーケストラ音はついた。
アフリカの血とスペインの環境が同居する属性のなんとうらやましいことか。彼女の表現は基本フラメンコに負っているが、歌っている側から、アフリカの空でも大地でもいいのだが、そういうものを思いださせ、それは聞き手に得も言われる俯瞰や移動の感覚を与える。ああ、今スケールのでかい異才の表現を聞いていると思わせられちゃう。
他方、彼女はアメリカの音楽に対する憧憬もずっと持ち続けており、フラメンコ編成を逸脱するバンド(ダブルのパーカッションやトロンボーン奏者が、今のワーキング・バンドの編成だ)のもと、R&B、ジャズとも交錯することを見せる。このショウでも手慣れた感じで英語でMCし、随所で情感の太いスキャットを彼女は入れた。蛇足だが、エリカ・バドウ(2000年11月19日、2006年4月2日。2012年3月2日)のデビュー作とブイカのデビュー作のジャケット・カヴァーはかなり似ている。
そして、彼女の表現にはさらに他所の音楽〜ワールド・ミュージック的な興味も加味され、ムラートの情の濃い音楽として、聞き手をノックすることになる。そして、そんな彼女にとって、オーケストラ表現も好奇心旺盛な彼女にとっては笑顔で向き合う対象であるというのが皮膚感覚で伝わるわけで、実際なんの違和感もなく、オーケストラ付き実演を繰り広げた。過去、何度もオーケストラ公演はやっているようで、そのスコアはジャズ・シンガーの“ウィズ・ストリングス”の音をもっとでっかくゴージャスにしたと言える感じのもの。その際、エレクトリック・ベース、ギター、カホン奏者は一部に続いてそのまま参加した。
荘厳なサウンドをブイカは見事に乗りこなす。とともに、こちらで歌った曲はフラメンコ濃度の低い曲もいろいろやっていて、興味深かった。耳馴染みのあるクラシック曲も歌ったし、かつてアルバムでも披露していたパット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日)の「イン・ハー・ファミリー」に自らスペイン語の歌詞をつけた曲もやったし、後UKポップ・グループのザ・コーギスの有名曲「エヴリバディズ・ゴット・トゥ・ラーン・サムタイムス」もいい感じで英語にて聞かせてくれた。
かかえたキャパがデカい。アカペラでも、バンドでも、オーケストラでも行けて自分を出せちゃうし、フラメンコをはじめとする様々な音楽様式の抱え方も、無理はないのに猛烈に広い。とともに、やっぱり気持ちの人と思わせる所作に、随所で接することができるのがうれしい。この晩、突き抜けた才や胸のすく人間性を彼女は悠々とアピール、やはりブイカも女傑というに相応しいではないか。
▶過去の、チャカ・カーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121525370000/
http://43142.diarynote.jp/201201131546344144/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409111424501752/
http://43142.diarynote.jp/201605240832424514/
▶過去の、ミシェル・ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200805090836380000/
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
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http://43142.diarynote.jp/201701191854055570/
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120302
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
<今日の、ビックリ>
一部では私服で軽く電気ベースを弾いていた御仁(スキン・ヘッドで、30代か)は、なんと2部では正装で登場し、指揮を始める! 驚いたなあ。彼はフラメンコ色の強い曲では電気ベースを弾き、そして指揮もした。横にはコントラバスも置いていたが、それはアンコールでやっと爪弾いた。その指揮者/ベーシストは、トミ・クエンカという名前のよう。
女傑系という型にあるミュージシャンはいると思う。例えば、身近な現役担い手であれば、チャカ・カーン(2003年10月10日、2008年6月5日、2012年1月10日、2014年9月6日、2014年9月10日、2016年5月20日)とかミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日、2017年1月18日。彼女は、ブイカの2015年作に客演している)とか。ぼくはこの二人のことを姐さんと書いたりもするか。誰にも負けない才能や個性を持っているのは当然として、竹を割ったように潔く、自立している、といったような、キャラやスタンスの部分も天晴れな人だと、ぼくはそういう言葉を使いたくなるんだろうな。そして、その奥からは、規格外の素敵がさあっと湧き上がる……。
1972年生まれ、赤道ギニア共和国出身の両親のもとスペインのマヨルカ島で生れたアフロ・スパニッシュ歌手の特別仕立て公演を、錦糸町・すみだトリフォニーホールで見る。20分パフォーマンスした1部はエレクトリック・ベース、スパニッシュ・ギター、カホン奏者を従えてのもの。手拍子も掛け声もない、私の考えるフラメンコ表現をあっさりと披露という感じか。この日に先立って持たれたブルーノート公演とは奏者が2人重なるものの、編成が異なる。そして、2部の本編は新日本フォルハーモニー交響楽団と共演する60分のものが用意された。その後、喝采を受けて、彼女は冒頭のパフォーマンスにつなげたのだった。そちらにも、オーケストラ音はついた。
アフリカの血とスペインの環境が同居する属性のなんとうらやましいことか。彼女の表現は基本フラメンコに負っているが、歌っている側から、アフリカの空でも大地でもいいのだが、そういうものを思いださせ、それは聞き手に得も言われる俯瞰や移動の感覚を与える。ああ、今スケールのでかい異才の表現を聞いていると思わせられちゃう。
他方、彼女はアメリカの音楽に対する憧憬もずっと持ち続けており、フラメンコ編成を逸脱するバンド(ダブルのパーカッションやトロンボーン奏者が、今のワーキング・バンドの編成だ)のもと、R&B、ジャズとも交錯することを見せる。このショウでも手慣れた感じで英語でMCし、随所で情感の太いスキャットを彼女は入れた。蛇足だが、エリカ・バドウ(2000年11月19日、2006年4月2日。2012年3月2日)のデビュー作とブイカのデビュー作のジャケット・カヴァーはかなり似ている。
そして、彼女の表現にはさらに他所の音楽〜ワールド・ミュージック的な興味も加味され、ムラートの情の濃い音楽として、聞き手をノックすることになる。そして、そんな彼女にとって、オーケストラ表現も好奇心旺盛な彼女にとっては笑顔で向き合う対象であるというのが皮膚感覚で伝わるわけで、実際なんの違和感もなく、オーケストラ付き実演を繰り広げた。過去、何度もオーケストラ公演はやっているようで、そのスコアはジャズ・シンガーの“ウィズ・ストリングス”の音をもっとでっかくゴージャスにしたと言える感じのもの。その際、エレクトリック・ベース、ギター、カホン奏者は一部に続いてそのまま参加した。
荘厳なサウンドをブイカは見事に乗りこなす。とともに、こちらで歌った曲はフラメンコ濃度の低い曲もいろいろやっていて、興味深かった。耳馴染みのあるクラシック曲も歌ったし、かつてアルバムでも披露していたパット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日)の「イン・ハー・ファミリー」に自らスペイン語の歌詞をつけた曲もやったし、後UKポップ・グループのザ・コーギスの有名曲「エヴリバディズ・ゴット・トゥ・ラーン・サムタイムス」もいい感じで英語にて聞かせてくれた。
かかえたキャパがデカい。アカペラでも、バンドでも、オーケストラでも行けて自分を出せちゃうし、フラメンコをはじめとする様々な音楽様式の抱え方も、無理はないのに猛烈に広い。とともに、やっぱり気持ちの人と思わせる所作に、随所で接することができるのがうれしい。この晩、突き抜けた才や胸のすく人間性を彼女は悠々とアピール、やはりブイカも女傑というに相応しいではないか。
▶過去の、チャカ・カーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121525370000/
http://43142.diarynote.jp/201201131546344144/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
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▶過去の、ミシェル・ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
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▶過去の、エリカ・バドゥ
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▶過去の、パット・メセニー
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
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<今日の、ビックリ>
一部では私服で軽く電気ベースを弾いていた御仁(スキン・ヘッドで、30代か)は、なんと2部では正装で登場し、指揮を始める! 驚いたなあ。彼はフラメンコ色の強い曲では電気ベースを弾き、そして指揮もした。横にはコントラバスも置いていたが、それはアンコールでやっと爪弾いた。その指揮者/ベーシストは、トミ・クエンカという名前のよう。
アルフレッド・ロドリゲス・トリオ・ウィズ・リチャード・ボナ
2017年3月8日 音楽 キューバ出身在LAピアンストのアルフレッド・ロドリゲス(2011年11月25日、2013年8月1日、2014年4月16日)のグループ公演に、カメルーン出身在NYベーシスト/シンガーのリチャード・ボナ(2000年12月6日、2002年1月9日、2002年9月19日、2002年12月14日、2004年12月15日、2006年2月16日、2008年10月19日、2010年2月5日、2010年6月6日、2011年1月25日、2012年5月14日、2012年12月15日、2013年12月2日、2015年1月9日、2015年1月11日、2016年7月31日)が加わるという出し物。その一見不思議な組み合わせは、ロドリゲスの新作『Tocororo』(MackAvenue、2016年)にボナが参加、3曲で歌っているからだ。
スペイン他でレコーディングされている同作にはさらに、イベイー(2016年3月1日)、イブラヒム・マーロフ(2012年9月8日、2013年10月9日)、インド出身の技あり女性シンガーのガナヴィア・ドライスワミー、フラメンコ・ジャズのアントニオ・リザーナらが曲により参加した末広がりアルバムで、キューバの伝統曲やピアソラ曲なども取り上げ、ヴォーカルもいろいろと介する内容は、ジャズをもとに置く、私の考えるワールド・ビートという感じのものナリ。その1作目はマジなジャズ・ピアノ盤であったわけで、その広がりの様には驚かずにはいられない。
冒頭の40分は、ブラジル出身ベーシストのムニール・ホッスンとキューバ出身ドラマーのマイケル・オリヴェラとのトリオ演奏。ホッスンのほうは『Tocororo』には入っていないが、ロベルト・フォンセカ(2003年10月14日、2010年1月26日、2013年1月12日、2014年3月19日)の『yo』に入っている奏者。このリズム・セクションは格好がわりとおしゃれ。オリヴァラは手で叩いたときがあって、その際のヘッドのミュートのかけ方から左利きであると思われた。
『Tocororo』を下敷きするノリでショウは進められる。ロドリゲスは機械(キーボード・ヴォコーダー)を通した歌もけっこう聞かせる。聖と俗を巧みに行き来しながら、私の音楽楽園を描いていくという感じだな。
そして、後半の30分とアンコールには歌とベースのボナが加わる。その際、ホッスンはギターを演奏。しかし、こうして途中から入ると、ボナの美点がよく分かる。もう、彼がステージに立ったとたん、ロドリゲスたちもより笑顔で浮き浮きし出すのが分かるもの。『Tocororo』収録のボナ歌唱曲やボナ曲を和気あいあいと披露。この際、ホッスンはギターを弾く。また、アンコールではボナがギターを弾きながら歌った。
▶過去の、アルフレッド・ロドリゲス
http://43142.diarynote.jp/201111281001329390/
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
http://43142.diarynote.jp/201404191143506158/
▶過去の、リチャード・ボナ
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
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http://43142.diarynote.jp/200602171950040000/
http://43142.diarynote.jp/200810211839169096/
http://43142.diarynote.jp/201002072246423695/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201102081256565179/
http://43142.diarynote.jp/201205221056242128/
http://43142.diarynote.jp/201212171647134119/
http://43142.diarynote.jp/201312171132096072/
http://43142.diarynote.jp/201501131019359012/
http://43142.diarynote.jp/201501131648401181/
http://43142.diarynote.jp/201608020805158759/
▶︎過去の、イベイー
http://43142.diarynote.jp/201603111217517934/
▶︎過去の、イブラヒム・マーロフ
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201310101254434151/
▶過去の、ロベルト・フォンセカ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/201001291746252351/
http://43142.diarynote.jp/201301161544336447/
http://43142.diarynote.jp/201403240917556171/
http://43142.diarynote.jp/201509291629428595/ (最後のほう、ロベルト・フォンセカへのインタヴュー)
http://43142.diarynote.jp/201510070854114699/
<今日の、真人間>
たまに付き合いを持つ出版社から、今頃になって、支払い調書(この1年にいくら振り込みましたよという証明の紙切れ、ですね)が届いた。ぼくのような立場の者は、各社から送られてくるそれらを領収書の束などとともに、税務署に申告するわけですね。しかし、今ごろ送られてきてもなあ。普通の会社は1月下旬から2月上旬にかけて、支払い調書を送ってくる。オレ、とっくに毎年頼んでいる会計事務所に支払い調書と領収書の束を乱暴に送り(2月20日より前だっはず)、そこからは申告済み書類がすでに返送されてきている。3月に入ってから送ってくる怠慢企業が毎年ないわけじゃないけど、こんなに遅く送ってこられたのは初めてではないか。おいおいナメとんのかい? 途方もなく呆れ、なんかどうしようもないバカ企業に思えてきて、気の毒にもなる。普段ちゃらちゃらしている分、仕事は真面目にプロに徹しようとも、なぜかしかと思いましたとサ。
スペイン他でレコーディングされている同作にはさらに、イベイー(2016年3月1日)、イブラヒム・マーロフ(2012年9月8日、2013年10月9日)、インド出身の技あり女性シンガーのガナヴィア・ドライスワミー、フラメンコ・ジャズのアントニオ・リザーナらが曲により参加した末広がりアルバムで、キューバの伝統曲やピアソラ曲なども取り上げ、ヴォーカルもいろいろと介する内容は、ジャズをもとに置く、私の考えるワールド・ビートという感じのものナリ。その1作目はマジなジャズ・ピアノ盤であったわけで、その広がりの様には驚かずにはいられない。
冒頭の40分は、ブラジル出身ベーシストのムニール・ホッスンとキューバ出身ドラマーのマイケル・オリヴェラとのトリオ演奏。ホッスンのほうは『Tocororo』には入っていないが、ロベルト・フォンセカ(2003年10月14日、2010年1月26日、2013年1月12日、2014年3月19日)の『yo』に入っている奏者。このリズム・セクションは格好がわりとおしゃれ。オリヴァラは手で叩いたときがあって、その際のヘッドのミュートのかけ方から左利きであると思われた。
『Tocororo』を下敷きするノリでショウは進められる。ロドリゲスは機械(キーボード・ヴォコーダー)を通した歌もけっこう聞かせる。聖と俗を巧みに行き来しながら、私の音楽楽園を描いていくという感じだな。
そして、後半の30分とアンコールには歌とベースのボナが加わる。その際、ホッスンはギターを演奏。しかし、こうして途中から入ると、ボナの美点がよく分かる。もう、彼がステージに立ったとたん、ロドリゲスたちもより笑顔で浮き浮きし出すのが分かるもの。『Tocororo』収録のボナ歌唱曲やボナ曲を和気あいあいと披露。この際、ホッスンはギターを弾く。また、アンコールではボナがギターを弾きながら歌った。
▶過去の、アルフレッド・ロドリゲス
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▶過去の、リチャード・ボナ
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▶︎過去の、イベイー
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▶︎過去の、イブラヒム・マーロフ
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▶過去の、ロベルト・フォンセカ
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http://43142.diarynote.jp/201510070854114699/
<今日の、真人間>
たまに付き合いを持つ出版社から、今頃になって、支払い調書(この1年にいくら振り込みましたよという証明の紙切れ、ですね)が届いた。ぼくのような立場の者は、各社から送られてくるそれらを領収書の束などとともに、税務署に申告するわけですね。しかし、今ごろ送られてきてもなあ。普通の会社は1月下旬から2月上旬にかけて、支払い調書を送ってくる。オレ、とっくに毎年頼んでいる会計事務所に支払い調書と領収書の束を乱暴に送り(2月20日より前だっはず)、そこからは申告済み書類がすでに返送されてきている。3月に入ってから送ってくる怠慢企業が毎年ないわけじゃないけど、こんなに遅く送ってこられたのは初めてではないか。おいおいナメとんのかい? 途方もなく呆れ、なんかどうしようもないバカ企業に思えてきて、気の毒にもなる。普段ちゃらちゃらしている分、仕事は真面目にプロに徹しようとも、なぜかしかと思いましたとサ。
Selim Slive Elementz
2017年3月9日 音楽 同業の小川隆夫が率いるグループを、代官山・晴れたら空に豆まいて で見る。
ギターとMCの小川隆夫 、鍵盤の平戸祐介 (2009年6月16日、 2011年4月22日)、ギターのコスガツヨシ(cro-magnon)、電気ベースの小泉P克人(2010年5月9日、2011年10月8日、2013年2月11日、2013年11月1日、2015年2月11日、2016年2月11日、2016年11月30日、2017年2月11日)、ドラムの大竹重寿 (cro-magnon)、パーカッションの西岡ヒデロー (Conguero Tres Hoofers)、アルト・サックスとソプラノ・サックスを吹く元SOIL&”PIMP”SESSIONSの元晴 (2005年7月29日、2007年5月6日、、2011年1月30日、2011年6月23日、2012年3月3日、2012年9月9日)、テナー・サックスの栗原健(2011年6月16日、2012年12月6日、2013年5月24日、2013年6月6日)という陣容でことにあたる。2菅のフィーチャー度は高い。
エレクリック・マイルス流れの指針を持っているのは聞いていた。規範に置くのは1970年前期の神がかりマイルスであり、間違っても1981年復帰作『ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン』以降の、それ以前と比べるなら冗談みたいな“フュージョン・マイルス”は眼中に入れていないのに、まずすぐに安堵。つまり、映画「MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間」の最後のスペシャル編成によるなんかフュージョンぽさがダサいライヴ映像曲(http://43142.diarynote.jp/201701051022179600/、参照)より楽に聞けた。大雑把に言うなら、当時のマイルス表現のリフやアンサンブルを抽出して、憧憬とともに音を出し合うジャム・バンドといった印象。これは、やっている方も楽しくてしょうがないだろうなあ。一応楽曲名目はオリジナルとマイルス曲をつなぐ感じで演奏されていたが、マイルス曲に準ずるオリジナルはミュージカル・ディレクターを務める平戸が書いていたよう。この後に所用があり、ファースト・セットのみで失礼したが(1時間ぐらいは見れたかな)、やらんとしていることはよくわかった。トランペッターを置かないという行き方も正解だろう。それと、平戸は特徴的なオルガン音を用いていなかった。
▶︎過去の、平戸祐介/quasimode
http://43142.diarynote.jp/200906181210154217/
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
▶︎過去の、小泉P克人
http://43142.diarynote.jp/201005101856373393/ アルマ+
http://43142.diarynote.jp/?day=20111008 結婚パーティのバンド
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211 Saigenji
http://43142.diarynote.jp/201311021703148497/ hex
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/ Saigenji
http://43142.diarynote.jp/?day=20160211 Saigenji
http://43142.diarynote.jp/201612030915436915/ Saigenji
http://43142.diarynote.jp/?day=20170211 Saigenji
▶過去の、元晴
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200705181805330000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201107020946473690/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
▶︎過去の、栗原健
http://43142.diarynote.jp/?day=20110616
http://43142.diarynote.jp/201212131541413347/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130524
http://43142.diarynote.jp/201306111556299464/
<今日の、取材>
夕方に、昨日実演を見たアルフレッド・ロドリゲス(2011年11月25日、2013年8月1日、2014年4月16日、2017年3月8日)を取材する。彼は、スペイン語で受け答えした。なんか、スペイン語も英語も同レヴェルにあるものの、インタヴューはスペイン語でやりたいのだそう。ファースト・アルバムの内容は純ジャズで、2作目、3作目(歌と楽器音がつな引きし、キューバ、ジャズ、スペイン、フランス、アフリカ、レバノン、ヒップホップ、フラメンコ、インド、クラシック、タンゴなどの要素が混在する)と、どんどん抱える世界が広がるようになったが、ファーストはキューバ時代に溜めていたことをまとめたから、ああいう内容になったそう。自ら歌うようになったのは3年前からで、そういう気持ちになってしまったんだとか。それが、妙実に音楽性に反映している。やはり、歌は偉大だな。とにかく、外に出た自立する新しいキューバ人像を出せたなら、とのこと。それは、取材の最後に、キューバと米国が国交を復活したことを聞いての、関連の答え。キューバ愛は山ほど持っているものの、キューバ政府にはアンビバレントな思いもあるように感じた……。アルフレッド・ロドリゲスは帰り際に、名刺をくれた。浮き出し部分もあって少しお金がかかっていると思わせるそれは、大きくクインシー・ジョーンズ・プロダクションズのロゴが入っている。なるほど、デビュー時からロドリゲスはクインシー・ジョーンズ(2013年8月1日)の覚えがめでたく、彼の名前がCDには記載されていた。そういえば、昔(1990年代)JVC(日本のビクターの米国社標でありレーベル名)の音楽部門オフィスはバーバンクにあって、同じ建物にビッグQのクエスト・レコードも入っていた。あのころ、ジョーンズの息子が運営に関わっていて、何気にヒップホップを送り出しに力を注いでいたっけ。そこに行ったときに、駐車場で偶然あったクエストのスタッフを紹介されたが、その兄ちゃんもジャズというよりはヒップホップな人だった。
▶過去の、アルフレッド・ロドリゲス
http://43142.diarynote.jp/201111281001329390/
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
http://43142.diarynote.jp/201404191143506158/
▶︎過去の、クインシー・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
ギターとMCの小川隆夫 、鍵盤の平戸祐介 (2009年6月16日、 2011年4月22日)、ギターのコスガツヨシ(cro-magnon)、電気ベースの小泉P克人(2010年5月9日、2011年10月8日、2013年2月11日、2013年11月1日、2015年2月11日、2016年2月11日、2016年11月30日、2017年2月11日)、ドラムの大竹重寿 (cro-magnon)、パーカッションの西岡ヒデロー (Conguero Tres Hoofers)、アルト・サックスとソプラノ・サックスを吹く元SOIL&”PIMP”SESSIONSの元晴 (2005年7月29日、2007年5月6日、、2011年1月30日、2011年6月23日、2012年3月3日、2012年9月9日)、テナー・サックスの栗原健(2011年6月16日、2012年12月6日、2013年5月24日、2013年6月6日)という陣容でことにあたる。2菅のフィーチャー度は高い。
エレクリック・マイルス流れの指針を持っているのは聞いていた。規範に置くのは1970年前期の神がかりマイルスであり、間違っても1981年復帰作『ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン』以降の、それ以前と比べるなら冗談みたいな“フュージョン・マイルス”は眼中に入れていないのに、まずすぐに安堵。つまり、映画「MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間」の最後のスペシャル編成によるなんかフュージョンぽさがダサいライヴ映像曲(http://43142.diarynote.jp/201701051022179600/、参照)より楽に聞けた。大雑把に言うなら、当時のマイルス表現のリフやアンサンブルを抽出して、憧憬とともに音を出し合うジャム・バンドといった印象。これは、やっている方も楽しくてしょうがないだろうなあ。一応楽曲名目はオリジナルとマイルス曲をつなぐ感じで演奏されていたが、マイルス曲に準ずるオリジナルはミュージカル・ディレクターを務める平戸が書いていたよう。この後に所用があり、ファースト・セットのみで失礼したが(1時間ぐらいは見れたかな)、やらんとしていることはよくわかった。トランペッターを置かないという行き方も正解だろう。それと、平戸は特徴的なオルガン音を用いていなかった。
▶︎過去の、平戸祐介/quasimode
http://43142.diarynote.jp/200906181210154217/
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
▶︎過去の、小泉P克人
http://43142.diarynote.jp/201005101856373393/ アルマ+
http://43142.diarynote.jp/?day=20111008 結婚パーティのバンド
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211 Saigenji
http://43142.diarynote.jp/201311021703148497/ hex
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/ Saigenji
http://43142.diarynote.jp/?day=20160211 Saigenji
http://43142.diarynote.jp/201612030915436915/ Saigenji
http://43142.diarynote.jp/?day=20170211 Saigenji
▶過去の、元晴
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200705181805330000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201107020946473690/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
▶︎過去の、栗原健
http://43142.diarynote.jp/?day=20110616
http://43142.diarynote.jp/201212131541413347/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130524
http://43142.diarynote.jp/201306111556299464/
<今日の、取材>
夕方に、昨日実演を見たアルフレッド・ロドリゲス(2011年11月25日、2013年8月1日、2014年4月16日、2017年3月8日)を取材する。彼は、スペイン語で受け答えした。なんか、スペイン語も英語も同レヴェルにあるものの、インタヴューはスペイン語でやりたいのだそう。ファースト・アルバムの内容は純ジャズで、2作目、3作目(歌と楽器音がつな引きし、キューバ、ジャズ、スペイン、フランス、アフリカ、レバノン、ヒップホップ、フラメンコ、インド、クラシック、タンゴなどの要素が混在する)と、どんどん抱える世界が広がるようになったが、ファーストはキューバ時代に溜めていたことをまとめたから、ああいう内容になったそう。自ら歌うようになったのは3年前からで、そういう気持ちになってしまったんだとか。それが、妙実に音楽性に反映している。やはり、歌は偉大だな。とにかく、外に出た自立する新しいキューバ人像を出せたなら、とのこと。それは、取材の最後に、キューバと米国が国交を復活したことを聞いての、関連の答え。キューバ愛は山ほど持っているものの、キューバ政府にはアンビバレントな思いもあるように感じた……。アルフレッド・ロドリゲスは帰り際に、名刺をくれた。浮き出し部分もあって少しお金がかかっていると思わせるそれは、大きくクインシー・ジョーンズ・プロダクションズのロゴが入っている。なるほど、デビュー時からロドリゲスはクインシー・ジョーンズ(2013年8月1日)の覚えがめでたく、彼の名前がCDには記載されていた。そういえば、昔(1990年代)JVC(日本のビクターの米国社標でありレーベル名)の音楽部門オフィスはバーバンクにあって、同じ建物にビッグQのクエスト・レコードも入っていた。あのころ、ジョーンズの息子が運営に関わっていて、何気にヒップホップを送り出しに力を注いでいたっけ。そこに行ったときに、駐車場で偶然あったクエストのスタッフを紹介されたが、その兄ちゃんもジャズというよりはヒップホップな人だった。
▶過去の、アルフレッド・ロドリゲス
http://43142.diarynote.jp/201111281001329390/
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
http://43142.diarynote.jp/201404191143506158/
▶︎過去の、クインシー・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
エリック・ハーランド・クインテット
2017年3月10日 音楽 すげえな、ハーランド。ここまで、真摯なジャズ・マンであったとは! 生理的に高尚なグループによるジャズ表現が会場に満ち、ぼくは高揚と至福を得た。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。なんか、音響もとてもいいなあと思えた。
ドラムを叩きグループ表現の骨格をどんどん変化させるハーランド(2005年5月11日、2007年10月3日、2008年4月6日、2013年1月6日、2017年1月12日、2017年1月13日)に加え、テナー・サックスのウォルター・スミスⅢ(2009年3月26日、2015年11月10日、2016年2月3日)、ピアノのテイラー・アイグスティ(2009年6月24日、2013年2月2日、2013年3月19日、2013年9月11日、2015年11月10日、2016年2月3日、2017年1月23日)、アコースティック・ベースのハリシュ・ラガヴァン(2012年2月22日、2016年2月3日)という陣容なり。新作『Vipassana』(GSI)は歌をいろいろうまく使ったギター入り現代ジャズ作だったが、1ホーンのカルテットによる今公演はそれともまた異なる回路で尊いジャズ様式を開いたと言える。今回”Voyager"という副題が付けられて、それは彼の2010年作の今回来日メンバーと同じ顔ぶれでの録音作の表題なのだが、それともけっこう離れていたんものだったのではないか。
本編は、1曲切れ目なしで1時間演奏する。いくつかの曲を連ねているのだろうが、その流れや展開が無理なく起伏に富み、秀逸。どうにでも動いていけるジャズの美点をそれは写し出すものであり、頷くしかない。そしてその奥にはジャズという即興音楽に対する深い愛や大志が横たわっている。各人はいろんな重なりかたや奏法を見せ、それは集まり、現代ジャズの一つの確かな形となる。
ハーランドはすべてマッチド・グリップで叩く。ドラムのキット自体は大きくはないが、スネアは二つ置いてあった。よく分析すると4ビートなんか叩いていないんだけど、伸縮性を持つビートはジャズそのもの。曲によってはチチチチとハイハットをキープし、頭にもベース・ドラムを入れ、ある意味R&B〜ロック的とも言えなくもないのに、その細分化されたリズムは今のジャズの躍動として飛翔する。それから、ラガヴァンのベースと彼のキック・ドラムが重なって動いていく場面もあって、ほう。ジャズではそういうキックの使い方や韻の重ね方はしないわけで、そんなジャズの噛み合いかたって珍しい。とかなんとか、そういうことからもR&Bやヒップホップがメイン・ストリームになって以降のリアル・ジャズをハーランドたちはきっちり演奏しているとも痛感してしまうわけだ。アンコールは曲趣が立った10分弱の曲で、この日一番エモーショナルにスミスⅢがブロウした。
▶過去の、エリック・ハーランド
http://43142.diarynote.jp/200505141717440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20071003
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
▶過去の、ウォルター・スミスⅢ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
▶過去の、テイラー・アイグスティ
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201303221327416224/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
http://43142.diarynote.jp/201701240949045953/
▶︎過去の、ハリシュ・ラガヴァン
http://43142.diarynote.jp/?day=20120222
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
<今日の、(T-T)>
友達の事務所に寄ったら、カップヌードルの“クリーミートマトヌードル”というのが置いてある。新製品らしい。同社のチリトマトヌードルというのは好みだったので、お言葉に甘え、お湯を注ぎテイスティングしてみたら……。ありゃ、激マズい。これ、どうなると社内プレゼンを通るのか? と、思わずにはいられない味だな。そのあと小一時間、とても情けないことをした気分になって機嫌悪し。
ドラムを叩きグループ表現の骨格をどんどん変化させるハーランド(2005年5月11日、2007年10月3日、2008年4月6日、2013年1月6日、2017年1月12日、2017年1月13日)に加え、テナー・サックスのウォルター・スミスⅢ(2009年3月26日、2015年11月10日、2016年2月3日)、ピアノのテイラー・アイグスティ(2009年6月24日、2013年2月2日、2013年3月19日、2013年9月11日、2015年11月10日、2016年2月3日、2017年1月23日)、アコースティック・ベースのハリシュ・ラガヴァン(2012年2月22日、2016年2月3日)という陣容なり。新作『Vipassana』(GSI)は歌をいろいろうまく使ったギター入り現代ジャズ作だったが、1ホーンのカルテットによる今公演はそれともまた異なる回路で尊いジャズ様式を開いたと言える。今回”Voyager"という副題が付けられて、それは彼の2010年作の今回来日メンバーと同じ顔ぶれでの録音作の表題なのだが、それともけっこう離れていたんものだったのではないか。
本編は、1曲切れ目なしで1時間演奏する。いくつかの曲を連ねているのだろうが、その流れや展開が無理なく起伏に富み、秀逸。どうにでも動いていけるジャズの美点をそれは写し出すものであり、頷くしかない。そしてその奥にはジャズという即興音楽に対する深い愛や大志が横たわっている。各人はいろんな重なりかたや奏法を見せ、それは集まり、現代ジャズの一つの確かな形となる。
ハーランドはすべてマッチド・グリップで叩く。ドラムのキット自体は大きくはないが、スネアは二つ置いてあった。よく分析すると4ビートなんか叩いていないんだけど、伸縮性を持つビートはジャズそのもの。曲によってはチチチチとハイハットをキープし、頭にもベース・ドラムを入れ、ある意味R&B〜ロック的とも言えなくもないのに、その細分化されたリズムは今のジャズの躍動として飛翔する。それから、ラガヴァンのベースと彼のキック・ドラムが重なって動いていく場面もあって、ほう。ジャズではそういうキックの使い方や韻の重ね方はしないわけで、そんなジャズの噛み合いかたって珍しい。とかなんとか、そういうことからもR&Bやヒップホップがメイン・ストリームになって以降のリアル・ジャズをハーランドたちはきっちり演奏しているとも痛感してしまうわけだ。アンコールは曲趣が立った10分弱の曲で、この日一番エモーショナルにスミスⅢがブロウした。
▶過去の、エリック・ハーランド
http://43142.diarynote.jp/200505141717440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20071003
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
http://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
▶過去の、ウォルター・スミスⅢ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
▶過去の、テイラー・アイグスティ
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201303221327416224/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
http://43142.diarynote.jp/?day=20151110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
http://43142.diarynote.jp/201701240949045953/
▶︎過去の、ハリシュ・ラガヴァン
http://43142.diarynote.jp/?day=20120222
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
<今日の、(T-T)>
友達の事務所に寄ったら、カップヌードルの“クリーミートマトヌードル”というのが置いてある。新製品らしい。同社のチリトマトヌードルというのは好みだったので、お言葉に甘え、お湯を注ぎテイスティングしてみたら……。ありゃ、激マズい。これ、どうなると社内プレゼンを通るのか? と、思わずにはいられない味だな。そのあと小一時間、とても情けないことをした気分になって機嫌悪し。
昼間の12時半から、アイリッシュ・ミュージックを演奏する日本人3人組を下北沢・440で見る。フルートやホイッスルの豊田耕三、生ギターの長尾晃司(2014年12月13日)、アコーディオンやブズーキの中村大史の3人がメンバー。彼らはそれぞれ、日本のアイリッシュ・ミューックのサークルではよく知られる人たちらしい。そして、そこにアイルランド人フィドラーのO’Sheaとパーカッション(と紹介されていたが、キック・ドラムも使っていたし、ドラムと言った方が適切であると音だけだと感じた)の渡辺庸介の二人も加わる。
米国ポートランドで録音した『Via Portland』(2008年結成の彼らにとって、通算2作目となるよう)リリースをフォロウする公演で、なかなか盛況。他人曲(昨年暮に来日したチェリッシュ・ザ・レディース〜2016年12月3日〜の曲もやったよう)とオリジナルを演奏していく。日本人である彼らがアイリッシュ・ミュージックに邁進するようななった奥にはいろんなストーリーがあるのだろうが、飄々と進める様からは今ある音楽だけを素直に楽しんでほしいという気持ちが感じられたかも。もう少しダイナミクス〜ダンス性と言ってもいいかもしれない〜があった方がぼくはいいのと、ゲスト歌手を呼ぶことはできなかったか。
▶︎過去の、長尾晃司
http://43142.diarynote.jp/?day=20141213
▶︎過去の、チェリッシュ・ザ・レディース
http://43142.diarynote.jp/?day=20161203
<今日の、音と振動>
ライヴの最中、階下地下にあるライヴ・ハウスのClub 251から轟音が突き上げる感じで漏れてくる。そして、伝わる振動により発する場内きしみ音も聞こえた。へえ、あちらもマチネー公演をやっているのか&そうとうデカい音でライヴをやっているのだな。そのClub 251には4月14日に、ルクセンブルグのポスト・ロック・バンドのノー・メタル・イン・ディス・バトルが出演する。昨年4月にルクセンブルグに行った時にインタヴューしたんだが、曲によってはアフロ・ビートっぽいのもあったりとか、なかなか興味深い現代インストメンタルを送りだしている連中。日本ツアー、うまくいくといいなあ。
http://www.musiclx.lu/artist/pop-rock/no-metal-in-this-battle.html
https://nometal.bandcamp.com 日本ツアーは4箇所で、
4月11日(火)神戸・太陽と虎
4月12日(水)京都・Mojo
4月13日(木)岐阜・柳ヶ瀬 Ants
4月14日(金)東京・下北沢 Club 251
米国ポートランドで録音した『Via Portland』(2008年結成の彼らにとって、通算2作目となるよう)リリースをフォロウする公演で、なかなか盛況。他人曲(昨年暮に来日したチェリッシュ・ザ・レディース〜2016年12月3日〜の曲もやったよう)とオリジナルを演奏していく。日本人である彼らがアイリッシュ・ミュージックに邁進するようななった奥にはいろんなストーリーがあるのだろうが、飄々と進める様からは今ある音楽だけを素直に楽しんでほしいという気持ちが感じられたかも。もう少しダイナミクス〜ダンス性と言ってもいいかもしれない〜があった方がぼくはいいのと、ゲスト歌手を呼ぶことはできなかったか。
▶︎過去の、長尾晃司
http://43142.diarynote.jp/?day=20141213
▶︎過去の、チェリッシュ・ザ・レディース
http://43142.diarynote.jp/?day=20161203
<今日の、音と振動>
ライヴの最中、階下地下にあるライヴ・ハウスのClub 251から轟音が突き上げる感じで漏れてくる。そして、伝わる振動により発する場内きしみ音も聞こえた。へえ、あちらもマチネー公演をやっているのか&そうとうデカい音でライヴをやっているのだな。そのClub 251には4月14日に、ルクセンブルグのポスト・ロック・バンドのノー・メタル・イン・ディス・バトルが出演する。昨年4月にルクセンブルグに行った時にインタヴューしたんだが、曲によってはアフロ・ビートっぽいのもあったりとか、なかなか興味深い現代インストメンタルを送りだしている連中。日本ツアー、うまくいくといいなあ。
http://www.musiclx.lu/artist/pop-rock/no-metal-in-this-battle.html
https://nometal.bandcamp.com 日本ツアーは4箇所で、
4月11日(火)神戸・太陽と虎
4月12日(水)京都・Mojo
4月13日(木)岐阜・柳ヶ瀬 Ants
4月14日(金)東京・下北沢 Club 251
オーストラリア出身のブルー・アイド・ソウル的な担い手を、丸の内・コットンクラブで見る。ファースト・ショウ。
冒頭はラカイ一人で出てきて、ギターを弾きながら1曲歌う。歌にも楽器音にもかなりエコーがかけられていて、音響派じゃんと思った。その後はギタリストとドラマーが出てきて、本人はキーボード(主に弾くのは、エレピ音色のノード・エレクトロ)を弾きながら、ファルセット主体で歌う。ひたひた感、あり。ラカイは現在ロンドン在住のようで、同行者は英国人みたい。ベース音はPC同期音でまかなっていた。ジャジーなところもある、今様ホワイト・ソウル表現を無理なく送り出していて、気持ちよし。ちょい場慣れしていない部分も見受けられたが、質はあった。
<今日、会った知人は>
フランス人と日本人の両親を持ち、フランス生まれ。パスポートは両方持っていて、自国を出るときはフランスのパスポートを使い、日本に入る際は日本のパスポートを出すという。帰りも同様とか。へえ、そういうことできるのか。同じ境遇の友達は皆んなそうしているよ、とのこと。日本の場合、外国で生まれたことで二つの国籍を持っていても成人になる際はどちらかを選択しなけらばならない(ぼくの甥はそれで日本を選んだと聞いた)が、海外は鷹揚だよな。それは欧州で活動するサッカー選手のパスポート事情からも、そう感じる。日本は帰化にもめちゃ厳しいが、ここいらでデキる外国人サッカー選手の帰化が実現したりしないか。なんか、ナショナル・チームは閉塞気味だからなあ。
冒頭はラカイ一人で出てきて、ギターを弾きながら1曲歌う。歌にも楽器音にもかなりエコーがかけられていて、音響派じゃんと思った。その後はギタリストとドラマーが出てきて、本人はキーボード(主に弾くのは、エレピ音色のノード・エレクトロ)を弾きながら、ファルセット主体で歌う。ひたひた感、あり。ラカイは現在ロンドン在住のようで、同行者は英国人みたい。ベース音はPC同期音でまかなっていた。ジャジーなところもある、今様ホワイト・ソウル表現を無理なく送り出していて、気持ちよし。ちょい場慣れしていない部分も見受けられたが、質はあった。
<今日、会った知人は>
フランス人と日本人の両親を持ち、フランス生まれ。パスポートは両方持っていて、自国を出るときはフランスのパスポートを使い、日本に入る際は日本のパスポートを出すという。帰りも同様とか。へえ、そういうことできるのか。同じ境遇の友達は皆んなそうしているよ、とのこと。日本の場合、外国で生まれたことで二つの国籍を持っていても成人になる際はどちらかを選択しなけらばならない(ぼくの甥はそれで日本を選んだと聞いた)が、海外は鷹揚だよな。それは欧州で活動するサッカー選手のパスポート事情からも、そう感じる。日本は帰化にもめちゃ厳しいが、ここいらでデキる外国人サッカー選手の帰化が実現したりしないか。なんか、ナショナル・チームは閉塞気味だからなあ。
ジェイムス・ヴィンセント・マクモロー
2017年3月15日 音楽 渋谷・WWWで、アイルランドのダブリン在住のシンガー・ソングライターであるジェイムス・ヴィンセント・マクモローを見る。彼は、弾き語りにてパフォーマンスを遂行した。
キーボード弾き語りのブロックとエレクトリック・ギター弾き語りの塊を行ったり来たり。曲もジェイムス・ブレイク(2011年10月12日、2013年6月4日、2017年2月25日)を思い出させるようなソウル調から実直目のシンガー・ソングライター的な味を持つものまでいろいろあるが、それらはスピリチュアルという言葉に集約されよう。それゆえ、ジェフ・バックリーの愛好者にアピールする余地があるかもしれない。また、どこかに今様さを持っていて、アウスゲイル(2015年1月12日)を思い出したりもする。歌はファルセットが中心だが、地声も高め(その際はかなり大きめの声で飛ばす)で、どっちにせよ、歌える人だなという感想は出てくる。
キーボードはエレピ音色のノード・エレクトロと鍵盤数の少ないシンセサイザーの2段重ね、それ昨日見た(今日もコットンクラブでやっている)ジョーダン・ラカイ(2017年3月14日)と同じ。マクモローもほんの1部だがプリセットのビート音を使う場合があったものの、素の弾き語り表現という印象は崩れない。
ギター(その音色、実にそっけない)を爪弾いて歌う場合は、コードづかいがシンプルになる。曲によっては変則チューニングを用いているようであったか。その使用楽器の使い分けは、鍵盤で曲を作ったか、それともギターで曲を作るかに従うのだろうか。キーボードを弾いた曲に何気にスティーヴ・ウィンウッド(2003年7月27日)ぽいと感じさせるものがあったが、それウィンウッドの「ハイヤー・ラヴ」やったんじゃないのという人がいた。そうかもしれない。
それから、実演に触れていて感じるのは、朴訥さ、人間臭さのようなもの。それは、アイリッシュぽいなあという感想に結びつく。客は外国人も多かった。
▶過去の、ジェイムス・ブレイク
http://43142.diarynote.jp/201110161924242614/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201702261130301434/
▶︎過去の、アウスゲイル
http://43142.diarynote.jp/201501131649383715/
▶︎過去の、ジョーダン・ラカイ
http://43142.diarynote.jp/201703161148366918/
▶︎過去の、スティーヴ・ウィンウッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm フジ・ロック
<今日の、ぶつぶつ>
弾き語り公演だと、演奏中の携帯カメラのシャッター音は気になる。また、携帯を構える人の液晶ディスプレイも後ろに立つ身としてはおおいにうざい。どうして心にライヴの模様を刻まずに、機械に刻もうとするのか? 了見の狭い男と思われようが、ぼくは携帯電話によるライヴ撮影否定派。それを知り合いに言ったら、しょっちゅうライヴに行っているぼくと違い、なかには半年ぶりにライヴに来た!と感激している人もいるのだから、おおめに見てよと言われた。入口にある、出演者案内表示を撮るだけじゃダメなの? それに、やっと来たという貴重なライヴならぼくは余計にショウに没入して、その最中に携帯を構える余裕などなくなると思うが。まあオレ、保存も杜撰だし、映像を記念に収めるという思考の回路が希薄。旅に出てもそうだし、インタヴューをした際も決定的に好きなアーティスト以外は対象と一緒に写真を撮ったりしない。先方から申し出たり、媒体の立会いの人がSNS告知用に撮りたいと言ってきた場合はニコリ収まるものの……。
キーボード弾き語りのブロックとエレクトリック・ギター弾き語りの塊を行ったり来たり。曲もジェイムス・ブレイク(2011年10月12日、2013年6月4日、2017年2月25日)を思い出させるようなソウル調から実直目のシンガー・ソングライター的な味を持つものまでいろいろあるが、それらはスピリチュアルという言葉に集約されよう。それゆえ、ジェフ・バックリーの愛好者にアピールする余地があるかもしれない。また、どこかに今様さを持っていて、アウスゲイル(2015年1月12日)を思い出したりもする。歌はファルセットが中心だが、地声も高め(その際はかなり大きめの声で飛ばす)で、どっちにせよ、歌える人だなという感想は出てくる。
キーボードはエレピ音色のノード・エレクトロと鍵盤数の少ないシンセサイザーの2段重ね、それ昨日見た(今日もコットンクラブでやっている)ジョーダン・ラカイ(2017年3月14日)と同じ。マクモローもほんの1部だがプリセットのビート音を使う場合があったものの、素の弾き語り表現という印象は崩れない。
ギター(その音色、実にそっけない)を爪弾いて歌う場合は、コードづかいがシンプルになる。曲によっては変則チューニングを用いているようであったか。その使用楽器の使い分けは、鍵盤で曲を作ったか、それともギターで曲を作るかに従うのだろうか。キーボードを弾いた曲に何気にスティーヴ・ウィンウッド(2003年7月27日)ぽいと感じさせるものがあったが、それウィンウッドの「ハイヤー・ラヴ」やったんじゃないのという人がいた。そうかもしれない。
それから、実演に触れていて感じるのは、朴訥さ、人間臭さのようなもの。それは、アイリッシュぽいなあという感想に結びつく。客は外国人も多かった。
▶過去の、ジェイムス・ブレイク
http://43142.diarynote.jp/201110161924242614/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201702261130301434/
▶︎過去の、アウスゲイル
http://43142.diarynote.jp/201501131649383715/
▶︎過去の、ジョーダン・ラカイ
http://43142.diarynote.jp/201703161148366918/
▶︎過去の、スティーヴ・ウィンウッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm フジ・ロック
<今日の、ぶつぶつ>
弾き語り公演だと、演奏中の携帯カメラのシャッター音は気になる。また、携帯を構える人の液晶ディスプレイも後ろに立つ身としてはおおいにうざい。どうして心にライヴの模様を刻まずに、機械に刻もうとするのか? 了見の狭い男と思われようが、ぼくは携帯電話によるライヴ撮影否定派。それを知り合いに言ったら、しょっちゅうライヴに行っているぼくと違い、なかには半年ぶりにライヴに来た!と感激している人もいるのだから、おおめに見てよと言われた。入口にある、出演者案内表示を撮るだけじゃダメなの? それに、やっと来たという貴重なライヴならぼくは余計にショウに没入して、その最中に携帯を構える余裕などなくなると思うが。まあオレ、保存も杜撰だし、映像を記念に収めるという思考の回路が希薄。旅に出てもそうだし、インタヴューをした際も決定的に好きなアーティスト以外は対象と一緒に写真を撮ったりしない。先方から申し出たり、媒体の立会いの人がSNS告知用に撮りたいと言ってきた場合はニコリ収まるものの……。
LUCKY TAPES、WONK
2017年3月16日 音楽 二つの日本の担い手たちを呼ぶ、スプリット公演。40分ぐらいのショウを楽器転換の休憩を挟み、それぞれやる。洋楽愛好を下敷きにするという以外、彼らの共通項は見当たらないような気もするが、どういう経緯でブッキングされたのかな。一つはJ・ポップの聞き手にしっかりと両手を広げているが、もう一つは別に普通の邦楽ファンに分かってもらわなくていいもんというツっぱりを、ぼくは感じる。六本木・ビルボードライブ、ファースト・ショウ。
先発は、湘南ぽいという形容もあるかもしれないLUCKY TAPES。コア・メンバーに加え、3人の管やサブ女性ヴォーカルやパーカッションなどが加わり、大世帯でお洒落で円満なシティ・ポップを聞かせる。このバンドの場合、曲作りの質の高さがおおいに印象に残る。その手の職人的ソング・ライターが書いたようなこなれた曲をポンポン送り出す。リード・ヴォーカルをはじめ、実演能力は高いとは言えないし、こういう類の表現の場合、熟達スタジオ・ミュージシャンを起用した方がばっちり決まるとは思う。だが、同年代の担い手とともに和気藹々とやるゆえの今っぽい快適性は出ているような。同年代の受け手にも、その方が気安いだろう。最後の曲のホーン・セクションの音はシカゴ(2010年2月19日)の「サタディ・イン・ザ・パーク」に被る。それ意識的か偶然かはわからぬが、あの天下の名曲と偶然重なっても不思議はないと思わせる洒落たポップ曲をおうおうにして出しているとぼくは感じてしまうわけで、それは本当に彼らの大きな武器だと思う。
▶︎過去の、シカゴ
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
“日本のハイエイタス・カイヨーテ(2015年9月27日、2016年5月26日)”などと形容する人がぼくの知り合いのなかにいるWONK(2017年2月15日)は、今回しっとり目で迫ったという感想を持った。グルーヴィなひしゃげを持つビート曲を鋭意やるというよりは、じっくりとメンバー間の意思を重ねているという感想を持つ。1曲目は、ドラマーはブラシを使っていた。それから、やはり彼らはカヴァーが素晴らしい。マイケル・ジャクソンの「バタフライズ」やダリル・ホール&ジョン・オーツ(2011年2月28日)の「アイ・キャント・ゴー・フォーザット」とかを大胆解釈のもと届けてくれたが、それら最初の方は歌詞を追いかけなくと、絶対にカヴァーだとはわからないよな。そして、原曲を知っていると、シンガーのKento NAGATSUKAの力量のすごさがよく分かる。拍手。
▶︎過去の、WONK
http://43142.diarynote.jp/201702201427067352/
▶過去の、ハイエイタス・カイヨーテ
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201606061404591475/
▶︎過去の、ダリル・ホール&ジョン・オーツ
http://43142.diarynote.jp/200503240456350000/
http://43142.diarynote.jp/201103031015296753/
<今日の、認知>
ビルボードライブ東京が入っているミッドタウンの建物内1Fに、イスラム教徒のための礼拝スペースが新設されていた。それは女性用と案内されており、すると別のところには男性用もあるかな。
○ここのところの、R.I.P.
▶︎デイヴ・ヴァレンティン(1952年4月29日 ~ 2017年3月8日)
http://43142.diarynote.jp/?day=20040405
▶︎ジェイムス・コットン(1935年7月1日〜2017年3月16日)
http://43142.diarynote.jp/200408100058160000/
先発は、湘南ぽいという形容もあるかもしれないLUCKY TAPES。コア・メンバーに加え、3人の管やサブ女性ヴォーカルやパーカッションなどが加わり、大世帯でお洒落で円満なシティ・ポップを聞かせる。このバンドの場合、曲作りの質の高さがおおいに印象に残る。その手の職人的ソング・ライターが書いたようなこなれた曲をポンポン送り出す。リード・ヴォーカルをはじめ、実演能力は高いとは言えないし、こういう類の表現の場合、熟達スタジオ・ミュージシャンを起用した方がばっちり決まるとは思う。だが、同年代の担い手とともに和気藹々とやるゆえの今っぽい快適性は出ているような。同年代の受け手にも、その方が気安いだろう。最後の曲のホーン・セクションの音はシカゴ(2010年2月19日)の「サタディ・イン・ザ・パーク」に被る。それ意識的か偶然かはわからぬが、あの天下の名曲と偶然重なっても不思議はないと思わせる洒落たポップ曲をおうおうにして出しているとぼくは感じてしまうわけで、それは本当に彼らの大きな武器だと思う。
▶︎過去の、シカゴ
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
“日本のハイエイタス・カイヨーテ(2015年9月27日、2016年5月26日)”などと形容する人がぼくの知り合いのなかにいるWONK(2017年2月15日)は、今回しっとり目で迫ったという感想を持った。グルーヴィなひしゃげを持つビート曲を鋭意やるというよりは、じっくりとメンバー間の意思を重ねているという感想を持つ。1曲目は、ドラマーはブラシを使っていた。それから、やはり彼らはカヴァーが素晴らしい。マイケル・ジャクソンの「バタフライズ」やダリル・ホール&ジョン・オーツ(2011年2月28日)の「アイ・キャント・ゴー・フォーザット」とかを大胆解釈のもと届けてくれたが、それら最初の方は歌詞を追いかけなくと、絶対にカヴァーだとはわからないよな。そして、原曲を知っていると、シンガーのKento NAGATSUKAの力量のすごさがよく分かる。拍手。
▶︎過去の、WONK
http://43142.diarynote.jp/201702201427067352/
▶過去の、ハイエイタス・カイヨーテ
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201606061404591475/
▶︎過去の、ダリル・ホール&ジョン・オーツ
http://43142.diarynote.jp/200503240456350000/
http://43142.diarynote.jp/201103031015296753/
<今日の、認知>
ビルボードライブ東京が入っているミッドタウンの建物内1Fに、イスラム教徒のための礼拝スペースが新設されていた。それは女性用と案内されており、すると別のところには男性用もあるかな。
○ここのところの、R.I.P.
▶︎デイヴ・ヴァレンティン(1952年4月29日 ~ 2017年3月8日)
http://43142.diarynote.jp/?day=20040405
▶︎ジェイムス・コットン(1935年7月1日〜2017年3月16日)
http://43142.diarynote.jp/200408100058160000/
ザ・テンプテーションズ・レヴュー
2017年3月20日 音楽 きらびやかな白〜ベージュ基調の格好をした5人のシンガーたちが出て来るだけで、ウヒョ〜となっちゃうよなあ。でもって、そんなに凝っているわけでないのだが、揃ってフリをつけるとより胸は高鳴ってしまう。ああ、こういうのにグっとする価値観を持っていて良かったとも存分に思う。歌唱の重なり方も含め、そこには変わらなくていいもの、なくなって欲しくない音楽にまつわる尊い所作があった。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。
フロントに立つシンガーは、デニス・エドワーズ 、デイヴィッド・シー 、マイク・ぺティーロ 、クリス・アーノルド、ポール・ウィリアムスJr.という5人。ずうっと面々はこの5人で、ザ・テンプテーションズ・レヴュー(2009年11月8日、2013年8月18日)の興行を持っていますね。彼らの華やかな姿に触れながら、1980年代後期にテンプスのリード・シンガーを堂々務めていたアリ・オリ・ウッドソンが亡くなってだいぶたつなあ(2010年、享年58)と、ふと思った。
サポート陣は 、キーボードのトラヴィス・ミルナーと ティモシー・チャンドラー 、ギターのリック・アーチャー(唯一の白人) 、ベースのジェームズ・マッケイ(呼び込みMCは彼がする)、ドラムのルウェリン・ダン 、トロンボーンのレイモンド・ハリス、トランペットの小澤 篤士 と竹内 悠馬、テナー・サックスのアンディ・ウルフ(2012年3月24日、2016年11月10日。彼は複数ソロ・パートを与えられた)、という面々。3人は日本で雇われた奏者で、トロンボーン奏者が一生懸命に彼らに指揮を出す。ショウが終わったとき、レイモンド・ハリスは3人とそれぞれ拳を交わした。
ステージのフロントに位置するシンガー陣のフォーメイションは曲により変わり、向かって左側に立つ人物が基本リードを取る。頭の方はモータウン契約個人アーティストというキャリアも持つデニス・エドワーズ(あまり老けていないように見えた)が左側に立ちフィーチャーされた。このまま行くのかなと思ったら、各メンバー皆んな前に立つ曲がある。おお、民主的なグループ。なんか、ほのぼのした気分も得た。そして、終盤に4人が袖に下がり、デイヴィッド・シー一人で歌い、客とコール&レスポンスし、自慢のシャウトをアピールする部分もあり。シーにはビクターからリーダー作を出したときにインタヴューしたり、米国で会ったりしたことがあったので、それについてはうれしかった。
そして、最後に自らの名前を紹介する際に、オリジナル・メンバーの名前もちゃんと伝えた。
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
▶︎過去の、アンディ・ウルフ
http://43142.diarynote.jp/201203260807415637/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161110
<今日の、感謝>
1926年10 月18日〜2017年3月18日、ミズーリ州セントルイスに生まれ、同地に死ぬ。チャック・ベリーが亡くなった。90歳というから、天寿をまっとうしたと言えるだろう。
破格のロックンローラーであるチャック・ベリーの音楽について、ぼくはオルタナティヴという言葉をまず思い浮かべる。彼は1955年デビュー以後の全盛期、シガゴ・ブルースの重要レーベルであるチェスに所属していた。そして、「メイベリーン」以下、彼の発表する曲がいかに弾み、生理的に軽く、明るい飛躍をしていたブルース・ビヨンド表現であったかは、他のチェス発のブツと比べれば“一聴瞭然”。かつ、彼は歌詞の部分でもカっとび、もう一つのあるべきポップ・ミュージックの情景をこさえた。「ジョニー・B・グッド」。「ロール・オーヴァー・ベイトーヴェン」、「ロックンロール・ミュージック」「メンフィス」、「ハヴァナ・ムーン」、「スクール・デイズ」……。ああ、様々なロックの担い手たちがカヴァーもした名曲群が頭の中で回る。
そんな彼は、長年ライヴ・ツアーは単身で回るというスタイルをとっていた。そして、ベリーは訪れた先々のローカル・ミュージシャンを起用してライヴ・パフォーマンスをしていた。それは彼の様式や楽曲がよく知られ“スタンダード”になっていたからこそ可能であったわけだが、他人と絡むのはライヴの時だけであり、アガリも大きくなり、偏屈なベリーにとっては一番合理的なやり方であったのだと思う。ぼくが見た1982年の来日公演(横浜球場でのイヴェント。RCサクセションやサム・ムーア;2006年11月14日、2008年8月31日、2010年12月15日、2011年7月27日、2015年12月2日が、前座で出てきた)も、日本人のバンドを従えてなされた。バック・バンドには不満を覚えたかもしれないが、ブルース・コード進行をベースとする“ニュー・ミュージック”を作り上げたベリーだからこその特権であるとも、そのとき思ったっけ。ステージでの“ダッグ・ウォーク”や見栄の切り方をはじめ様々な部分においてのイノヴェイターであり、黒人とか白人とかの範疇をあっさり超えてしまい、若者が夢見る黄金のビート・ミュージックを作った男、それこそがチャック・ベリーであった。
1987年、キース・リチャーズ(2003年3月15日)は御大をなだめすかし、テイラー・ハックフォードを監督に立てセントルイスで持たれた生誕60周年記念コンサートを柱におくドキュメンタリー映画『ヘイル・ヘイル・ロックンロール』を作った。ちゃんとベリーの音楽や功績を知らせる映像であり、リチャーズはいい仕事をしたと思う。ベリーさん、もしかして天国に行ったさい、もっともセッションを求められる存在であるかもしれない。
▶過去の、サム・ムーア
http://43142.diarynote.jp/200611190319380000/
http://43142.diarynote.jp/201012160928249431/
http://43142.diarynote.jp/201107310730365740/
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/201512030957287514/
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ/キース・リチャーズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶︎過去の、テイラー・ハックフォードの映画
http://43142.diarynote.jp/?day=20041115
フロントに立つシンガーは、デニス・エドワーズ 、デイヴィッド・シー 、マイク・ぺティーロ 、クリス・アーノルド、ポール・ウィリアムスJr.という5人。ずうっと面々はこの5人で、ザ・テンプテーションズ・レヴュー(2009年11月8日、2013年8月18日)の興行を持っていますね。彼らの華やかな姿に触れながら、1980年代後期にテンプスのリード・シンガーを堂々務めていたアリ・オリ・ウッドソンが亡くなってだいぶたつなあ(2010年、享年58)と、ふと思った。
サポート陣は 、キーボードのトラヴィス・ミルナーと ティモシー・チャンドラー 、ギターのリック・アーチャー(唯一の白人) 、ベースのジェームズ・マッケイ(呼び込みMCは彼がする)、ドラムのルウェリン・ダン 、トロンボーンのレイモンド・ハリス、トランペットの小澤 篤士 と竹内 悠馬、テナー・サックスのアンディ・ウルフ(2012年3月24日、2016年11月10日。彼は複数ソロ・パートを与えられた)、という面々。3人は日本で雇われた奏者で、トロンボーン奏者が一生懸命に彼らに指揮を出す。ショウが終わったとき、レイモンド・ハリスは3人とそれぞれ拳を交わした。
ステージのフロントに位置するシンガー陣のフォーメイションは曲により変わり、向かって左側に立つ人物が基本リードを取る。頭の方はモータウン契約個人アーティストというキャリアも持つデニス・エドワーズ(あまり老けていないように見えた)が左側に立ちフィーチャーされた。このまま行くのかなと思ったら、各メンバー皆んな前に立つ曲がある。おお、民主的なグループ。なんか、ほのぼのした気分も得た。そして、終盤に4人が袖に下がり、デイヴィッド・シー一人で歌い、客とコール&レスポンスし、自慢のシャウトをアピールする部分もあり。シーにはビクターからリーダー作を出したときにインタヴューしたり、米国で会ったりしたことがあったので、それについてはうれしかった。
そして、最後に自らの名前を紹介する際に、オリジナル・メンバーの名前もちゃんと伝えた。
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
▶︎過去の、アンディ・ウルフ
http://43142.diarynote.jp/201203260807415637/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161110
<今日の、感謝>
1926年10 月18日〜2017年3月18日、ミズーリ州セントルイスに生まれ、同地に死ぬ。チャック・ベリーが亡くなった。90歳というから、天寿をまっとうしたと言えるだろう。
破格のロックンローラーであるチャック・ベリーの音楽について、ぼくはオルタナティヴという言葉をまず思い浮かべる。彼は1955年デビュー以後の全盛期、シガゴ・ブルースの重要レーベルであるチェスに所属していた。そして、「メイベリーン」以下、彼の発表する曲がいかに弾み、生理的に軽く、明るい飛躍をしていたブルース・ビヨンド表現であったかは、他のチェス発のブツと比べれば“一聴瞭然”。かつ、彼は歌詞の部分でもカっとび、もう一つのあるべきポップ・ミュージックの情景をこさえた。「ジョニー・B・グッド」。「ロール・オーヴァー・ベイトーヴェン」、「ロックンロール・ミュージック」「メンフィス」、「ハヴァナ・ムーン」、「スクール・デイズ」……。ああ、様々なロックの担い手たちがカヴァーもした名曲群が頭の中で回る。
そんな彼は、長年ライヴ・ツアーは単身で回るというスタイルをとっていた。そして、ベリーは訪れた先々のローカル・ミュージシャンを起用してライヴ・パフォーマンスをしていた。それは彼の様式や楽曲がよく知られ“スタンダード”になっていたからこそ可能であったわけだが、他人と絡むのはライヴの時だけであり、アガリも大きくなり、偏屈なベリーにとっては一番合理的なやり方であったのだと思う。ぼくが見た1982年の来日公演(横浜球場でのイヴェント。RCサクセションやサム・ムーア;2006年11月14日、2008年8月31日、2010年12月15日、2011年7月27日、2015年12月2日が、前座で出てきた)も、日本人のバンドを従えてなされた。バック・バンドには不満を覚えたかもしれないが、ブルース・コード進行をベースとする“ニュー・ミュージック”を作り上げたベリーだからこその特権であるとも、そのとき思ったっけ。ステージでの“ダッグ・ウォーク”や見栄の切り方をはじめ様々な部分においてのイノヴェイターであり、黒人とか白人とかの範疇をあっさり超えてしまい、若者が夢見る黄金のビート・ミュージックを作った男、それこそがチャック・ベリーであった。
1987年、キース・リチャーズ(2003年3月15日)は御大をなだめすかし、テイラー・ハックフォードを監督に立てセントルイスで持たれた生誕60周年記念コンサートを柱におくドキュメンタリー映画『ヘイル・ヘイル・ロックンロール』を作った。ちゃんとベリーの音楽や功績を知らせる映像であり、リチャーズはいい仕事をしたと思う。ベリーさん、もしかして天国に行ったさい、もっともセッションを求められる存在であるかもしれない。
▶過去の、サム・ムーア
http://43142.diarynote.jp/200611190319380000/
http://43142.diarynote.jp/201012160928249431/
http://43142.diarynote.jp/201107310730365740/
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/201512030957287514/
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ/キース・リチャーズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶︎過去の、テイラー・ハックフォードの映画
http://43142.diarynote.jp/?day=20041115
ソウライヴ(2000年8月12日、2001年3月1、同2日、2002年3月26日、2003年3月31日、2004年4月1日、2007年10月9日、2009年7月8日、2010年5月28日、2012年5月25日)周辺のNYの奏者たちが集った趣味のファンク・ジャズ・バンド(2003年11月18日、同11月22日)の、久しぶりの来日公演。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。
一般的には、ソウライヴのギター奏者のエリック・クラズノウ(彼の兄が持つヴェロア・レコードから最初レタスのCDはリリースされ、マネイジメントもヴェロアがしていた)やオルガン奏者のニール・エヴァンス(2011年11月22日)、ジョン・スコフィールド(1999年5月11日、2001年1月11日、2002年1月24日、2004年3月11日、2006年3月1日、2007年5月10日、2008年10月8日、2009年9月5日、2012年10月10日、2013年10月21日、2015年5月26日)のバンドにもいたプロデューサーやコンポーザーとしての実績をもつドラマーのアダム・ダイチ(2004年3月11日)などが参画していることで、レタスは知られるだろうか。
電気ベースのエリック・クームス、ギターのアダム・スミルノフ、鍵盤と歌のナイジェル・ホール、鍵盤のニール・エヴァンス、ドラムのアダム・ダイチ、アルト・サックスのライアン・ゾイディス(2009年7月8日)、トランペットのエリック・ブルームという面々が、ステージに立つ。アフリカ系はキーボード奏者の二人だけ。この面々は、アーロン・ネヴィル(2004 年9月18日、2012年5月14日)の2016年好盤『Apache』(Tel It。プロデュースはエリック・クラズノウ)に入っている。他にも彼らはタリブ・クウェリやアンソニー・ハミルトンなど米国アーバン系のレコーディングにいろいろ関与。一部でヴォーカルも取りMCもし、このなかでは一番レコーディングの参加機会が多いナイジェル・ホールはスナーキー・パピー(2009年9月18日)とも付き合いを持ちますね。
力技の、フランクなジャズ・ファンクのショウ。屈託なく、デへへへとう感じで演奏を繰り広げる様は、いかにも本場USのバンドという感じがする。肌でホンモノを知っている人たちは強い、というか。ウォー(2009年8月9日)の「スリッピン・イントゥ・ザ・ダークネス」やエディ・ハリスの「フリーダム・ジャズ・ダンス」を借りたような曲もあり。もう少し曲作りは頑張って欲しい感じはあるが、とにかく、ぐいぐい扇情的にことを進める様にはニコっ。
▶︎過去の、レタス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
▶︎過去の、ソウライヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200404010730030000/
http://43142.diarynote.jp/200710131957390000/
http://43142.diarynote.jp/200907131200224908/
http://43142.diarynote.jp/201006031539099988/
http://43142.diarynote.jp/201205301358544511/
▶︎過去の、グルーヴ・コネクション(エリック・クラズノウとニール・エヴァンスが参加)
http://43142.diarynote.jp/?day=20111122
▶︎過去の、アダム・ダイチ
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
▶過去の、ジョン・スコフィールド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 5.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm 1.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm 1.24
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
http://43142.diarynote.jp/200603011148430000/
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201310210730403296/
http://43142.diarynote.jp/201505271549266046/
▶︎過去の、ライアン・ゾディアス
http://43142.diarynote.jp/200907131200224908/
▶過去の、アーロン・ネヴィル
http://43142.diarynote.jp/200410121001170000/
http://43142.diarynote.jp/201205221056242128/
▶︎過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160616
▶︎過去の、ウォー/ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/200711101235120000/
http://43142.diarynote.jp/200908181436378859/ ビーチ・ステージ
<今日の、春>
日々、春めいてはいる。うちの近所には紅色の桜がさいた木もある。だが、夜は寒い。今日も夜半、冬のコートを羽織っているのにプルプル震えながら帰宅した。ところで、ブルーノート東京の5月中旬のスケジュールに2日間、なんとウォーが入っている。わああああ。ぼくの思い入れは、上の二つのリンク先を見ていただきたい。悪いわけがない。もう捨て身で心待ち、なりぃ。
一般的には、ソウライヴのギター奏者のエリック・クラズノウ(彼の兄が持つヴェロア・レコードから最初レタスのCDはリリースされ、マネイジメントもヴェロアがしていた)やオルガン奏者のニール・エヴァンス(2011年11月22日)、ジョン・スコフィールド(1999年5月11日、2001年1月11日、2002年1月24日、2004年3月11日、2006年3月1日、2007年5月10日、2008年10月8日、2009年9月5日、2012年10月10日、2013年10月21日、2015年5月26日)のバンドにもいたプロデューサーやコンポーザーとしての実績をもつドラマーのアダム・ダイチ(2004年3月11日)などが参画していることで、レタスは知られるだろうか。
電気ベースのエリック・クームス、ギターのアダム・スミルノフ、鍵盤と歌のナイジェル・ホール、鍵盤のニール・エヴァンス、ドラムのアダム・ダイチ、アルト・サックスのライアン・ゾイディス(2009年7月8日)、トランペットのエリック・ブルームという面々が、ステージに立つ。アフリカ系はキーボード奏者の二人だけ。この面々は、アーロン・ネヴィル(2004 年9月18日、2012年5月14日)の2016年好盤『Apache』(Tel It。プロデュースはエリック・クラズノウ)に入っている。他にも彼らはタリブ・クウェリやアンソニー・ハミルトンなど米国アーバン系のレコーディングにいろいろ関与。一部でヴォーカルも取りMCもし、このなかでは一番レコーディングの参加機会が多いナイジェル・ホールはスナーキー・パピー(2009年9月18日)とも付き合いを持ちますね。
力技の、フランクなジャズ・ファンクのショウ。屈託なく、デへへへとう感じで演奏を繰り広げる様は、いかにも本場USのバンドという感じがする。肌でホンモノを知っている人たちは強い、というか。ウォー(2009年8月9日)の「スリッピン・イントゥ・ザ・ダークネス」やエディ・ハリスの「フリーダム・ジャズ・ダンス」を借りたような曲もあり。もう少し曲作りは頑張って欲しい感じはあるが、とにかく、ぐいぐい扇情的にことを進める様にはニコっ。
▶︎過去の、レタス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
▶︎過去の、ソウライヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200404010730030000/
http://43142.diarynote.jp/200710131957390000/
http://43142.diarynote.jp/200907131200224908/
http://43142.diarynote.jp/201006031539099988/
http://43142.diarynote.jp/201205301358544511/
▶︎過去の、グルーヴ・コネクション(エリック・クラズノウとニール・エヴァンスが参加)
http://43142.diarynote.jp/?day=20111122
▶︎過去の、アダム・ダイチ
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
▶過去の、ジョン・スコフィールド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 5.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-1.htm 1.11
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm 1.24
http://43142.diarynote.jp/200403111821250000/
http://43142.diarynote.jp/200603011148430000/
http://43142.diarynote.jp/200705181809270000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
http://43142.diarynote.jp/201310210730403296/
http://43142.diarynote.jp/201505271549266046/
▶︎過去の、ライアン・ゾディアス
http://43142.diarynote.jp/200907131200224908/
▶過去の、アーロン・ネヴィル
http://43142.diarynote.jp/200410121001170000/
http://43142.diarynote.jp/201205221056242128/
▶︎過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160616
▶︎過去の、ウォー/ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/200711101235120000/
http://43142.diarynote.jp/200908181436378859/ ビーチ・ステージ
<今日の、春>
日々、春めいてはいる。うちの近所には紅色の桜がさいた木もある。だが、夜は寒い。今日も夜半、冬のコートを羽織っているのにプルプル震えながら帰宅した。ところで、ブルーノート東京の5月中旬のスケジュールに2日間、なんとウォーが入っている。わああああ。ぼくの思い入れは、上の二つのリンク先を見ていただきたい。悪いわけがない。もう捨て身で心待ち、なりぃ。
ザ・レジデンツは、サンフラシスコを拠点に置く、実験音楽〜パフォーマンス・アートのグループ。1985年に渋谷・パルコ劇場で公演をした際は見たことがあり、詳細はよく思えていないが、まさに体験だったという記憶だけが残っている。で、ここにきて来日公演が持たれるとは驚いた。だが、デビュー・アルバムを出してすでに40年もたつものの、今もごんごん作品を発表しており、現役のグループなんだよなあ。
そんな彼らはもうオルタナティの権化であり、変な仮装をしているので、とっても匿名的な存在でもある。コンセプターや出し物を作る人は同じなのかもしれないが、パフォーマンスをする人は、たとえばブルーマン・グループ(2008年4月17日)のように複数の人が出入りしていたりして……。なお、彼らのHPはけっこう立派です。
“イン・ビトゥイーン・ドリームス”という2017年新作の出し物で、今回来日公演がワールド・プレミアのよう。ゆえに、出演者たちの出で立ちは彼らをアイデンティファイする、鬼太郎のパパ的な目玉野郎のそれはなし。南青山・ブルーノート東京、3日目のファースト・ショウを見た。
パフォーマンスは素顔の分からない、4人によって持たれる。ヴォーカルは牛の格好をし、他の器楽奏者は鳥の仮面と水色と白の市松模様のスーツを着ている。また、ステージ横にはデカい電球のようなものが置いてあり、それは3つほどのそれなりの長さを持つナレーションが入る時に、語り手の絵が映された。
妙な臭みも持つ、シアトリカルなと説明するしかないロック・サウンドが送り出され、牛さんが芝居っ気たっぷりに危なげなく歌う。ぜんぜん新しくはないが、ある種のトーン、美意識はよく伝わるし、へーえと接することができる。シンガーもそうだが、鍵盤、ギター、エレクトリック・ドラムを担当するプレイヤー陣も演奏能力が高い。サウンドは、プリセット音を併用していた。歌う内容はよく分からなかったが、分からなくてもケケケとなれた。
なお、ぼくは見ていないが、彼らは1990年代にも幕張かどっかのイヴェントで来日したことがあった。場内は盛況。若い人も見うけられたが、過去の来日公演に行きましたーという人も多かったのかな。
▶︎過去の、ブルーマン・グループ
http://43142.diarynote.jp/200804190104190000/
<今日の、アフター>
流れたソウル・バーは、店主に加え、二人もバイトを入れていて、景気がいいなあ。付き合いの長い店主はアナログではなく、スマホを扱い、話に上がったアーティアストの曲を映像込みで次々ユーチューブを介して流す。たまたまだろうが、いつからそういうことしてんの? スタックスの流れから忌野清志郎(2004年10月19日、2005年7月29日。わ、前は変換しないと思っていたが、今打ってみたら、ばっちり変換した)の話になり、彼の映像が次々と。TV音楽番組出演時のFM東京をディスる映像がパンク。翌日、別な馴染みのないソウル・バーに行ったら、同様の手法をとっていて、今はそれって珍しいことではないのか? そういえば、ロスの大レコード店のアメーバ・ミュージックが近く閉まると聞いたが、それは本当?
▶過去の、忌野清志郎
http://43142.diarynote.jp/200410240628530000/
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
そんな彼らはもうオルタナティの権化であり、変な仮装をしているので、とっても匿名的な存在でもある。コンセプターや出し物を作る人は同じなのかもしれないが、パフォーマンスをする人は、たとえばブルーマン・グループ(2008年4月17日)のように複数の人が出入りしていたりして……。なお、彼らのHPはけっこう立派です。
“イン・ビトゥイーン・ドリームス”という2017年新作の出し物で、今回来日公演がワールド・プレミアのよう。ゆえに、出演者たちの出で立ちは彼らをアイデンティファイする、鬼太郎のパパ的な目玉野郎のそれはなし。南青山・ブルーノート東京、3日目のファースト・ショウを見た。
パフォーマンスは素顔の分からない、4人によって持たれる。ヴォーカルは牛の格好をし、他の器楽奏者は鳥の仮面と水色と白の市松模様のスーツを着ている。また、ステージ横にはデカい電球のようなものが置いてあり、それは3つほどのそれなりの長さを持つナレーションが入る時に、語り手の絵が映された。
妙な臭みも持つ、シアトリカルなと説明するしかないロック・サウンドが送り出され、牛さんが芝居っ気たっぷりに危なげなく歌う。ぜんぜん新しくはないが、ある種のトーン、美意識はよく伝わるし、へーえと接することができる。シンガーもそうだが、鍵盤、ギター、エレクトリック・ドラムを担当するプレイヤー陣も演奏能力が高い。サウンドは、プリセット音を併用していた。歌う内容はよく分からなかったが、分からなくてもケケケとなれた。
なお、ぼくは見ていないが、彼らは1990年代にも幕張かどっかのイヴェントで来日したことがあった。場内は盛況。若い人も見うけられたが、過去の来日公演に行きましたーという人も多かったのかな。
▶︎過去の、ブルーマン・グループ
http://43142.diarynote.jp/200804190104190000/
<今日の、アフター>
流れたソウル・バーは、店主に加え、二人もバイトを入れていて、景気がいいなあ。付き合いの長い店主はアナログではなく、スマホを扱い、話に上がったアーティアストの曲を映像込みで次々ユーチューブを介して流す。たまたまだろうが、いつからそういうことしてんの? スタックスの流れから忌野清志郎(2004年10月19日、2005年7月29日。わ、前は変換しないと思っていたが、今打ってみたら、ばっちり変換した)の話になり、彼の映像が次々と。TV音楽番組出演時のFM東京をディスる映像がパンク。翌日、別な馴染みのないソウル・バーに行ったら、同様の手法をとっていて、今はそれって珍しいことではないのか? そういえば、ロスの大レコード店のアメーバ・ミュージックが近く閉まると聞いたが、それは本当?
▶過去の、忌野清志郎
http://43142.diarynote.jp/200410240628530000/
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
ヤン富田。クラシック・レヴォリューション
2017年3月24日 音楽 実験音楽家の出し物、南青山・ブルーノート東京。ファースト・ショウ。終始、マイ・ペース。
冒頭、生ギターをジャジー気味に爪弾く。左利き、なんだな。曲は「星に願いを」だっけ? ブルーノートだから、こういう始まり方はいいと思って。というようなことを、ヤン富田はコメント。2曲目には大野由美子(2002年1月13日、2003年11月8日、2004年12月12日、2006年6月22日、2011年9月16日、2012年6月1日、2015年6月9日、2015年7月30日、2016年9月1日)ともう1人女性が出てきて、歌を重ねた。次は、変な装置を扱い、一人でノイズノイズノイズ。そのパート長かった。背後や左右のモニターにはハンデ・カメラ撮影の映像が映し出される。もう一つ、上からの彼のオペレーションを写した映像も加えて欲しかった。また、歌謡曲を流し、それに音を加えたりもした。いとうせいこう(2012年3月21日)が出てきて、彼の心拍音を元に、彼や大野たちでヴォーカル・ナンバーを披露するものもあり。
他にも、リストに参加者の名前が色々あったが、基本はヤン富田のソロ行為〜所作のもとショウは進む。、、人を喰いまくったことをやっているのだが、とっても話好きそうで、好好爺なノリも振りまく。「驚いた?」と謙虚に客に問いかけつつ、「でも一生の体験になると思うよ」と、彼は穏やかに続ける。自信家でも、ありますね。
ぼくはヤン富田というと、まずスティール・パン奏者という印象をまず持つ。1980年代、彼は故中西俊夫絡みで、変わった感じで出てきて、ぼくは彼のことを知った。あれれ、スティール・パンは叩かないのかなと思っていたら、最後の曲で彼はとても優しい綺麗な音色でそれを奏でた。剛と柔、毒と良薬、棘と丸み……。物事との正解は一つではない。
▶過去の、バッファロー・ドーター/大野由美子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200606270001320000/
http://43142.diarynote.jp/200412212058580000/
http://43142.diarynote.jp/201109171049342536/
http://43142.diarynote.jp/?month=201206
http://43142.diarynote.jp/?day=20150609
http://43142.diarynote.jp/201508051544452721/
http://43142.diarynote.jp/201609200958472477/
▶︎過去の、いとうせいこう
http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
その後、もう一つ。知り合いが企画している、三軒茶屋・space orbit.で、“クラシックを飲み屋で楽しもう”という趣旨を持つ公演に行く。今回で、2度目となるそう。客の外国人の比率が高いが、それは主催者もそうであるためか。会場の中央に弦楽四重奏の4人が向き合うように座り、その周りをお客が取り囲む。演奏が終わるとやんやの歓声。いい感じじゃん。けっこう乱暴でゆるい空気が流れるなか進められるわけで、これは楽だし、アリ。マイヤーズのロック、ぐびぐび。こちらも、物事の両極をなぞる感じがあり、物事の正解は一つではないというテーゼをやんわり抱えていたか。
迫田圭と菊池晶子(ヴァイオリン)、野中友多佳(ヴィオラ)、細野唯(チェロ)という出演者はまだ皆20代だろう。彼らはハイドンやシューベルトらの曲をやる。アンコールはアストラ・ピアソラの「ブエノスアイレスの冬」。終わったあとにMCもしていた第一ヴァイオリンの男性に譜面はどうしたのかと聞いたら、自分で採譜したとのこと。
<今日の、その後>
ライヴの後は例により飲みに流れるが、三軒茶屋で飲むのは本当に久しぶり。3年前ぐらいに、昭和女子大人見記念講堂のライヴを見て以来かな? そして、そこから2軒回ったのだが、僕や友人の知り合いが次々に合流。こんなことあるんだな。最終的に、2人から6人になったわけだが、三茶て、そういうヒキがあるのだろうか? ま、金曜ということもあったのか?
冒頭、生ギターをジャジー気味に爪弾く。左利き、なんだな。曲は「星に願いを」だっけ? ブルーノートだから、こういう始まり方はいいと思って。というようなことを、ヤン富田はコメント。2曲目には大野由美子(2002年1月13日、2003年11月8日、2004年12月12日、2006年6月22日、2011年9月16日、2012年6月1日、2015年6月9日、2015年7月30日、2016年9月1日)ともう1人女性が出てきて、歌を重ねた。次は、変な装置を扱い、一人でノイズノイズノイズ。そのパート長かった。背後や左右のモニターにはハンデ・カメラ撮影の映像が映し出される。もう一つ、上からの彼のオペレーションを写した映像も加えて欲しかった。また、歌謡曲を流し、それに音を加えたりもした。いとうせいこう(2012年3月21日)が出てきて、彼の心拍音を元に、彼や大野たちでヴォーカル・ナンバーを披露するものもあり。
他にも、リストに参加者の名前が色々あったが、基本はヤン富田のソロ行為〜所作のもとショウは進む。、、人を喰いまくったことをやっているのだが、とっても話好きそうで、好好爺なノリも振りまく。「驚いた?」と謙虚に客に問いかけつつ、「でも一生の体験になると思うよ」と、彼は穏やかに続ける。自信家でも、ありますね。
ぼくはヤン富田というと、まずスティール・パン奏者という印象をまず持つ。1980年代、彼は故中西俊夫絡みで、変わった感じで出てきて、ぼくは彼のことを知った。あれれ、スティール・パンは叩かないのかなと思っていたら、最後の曲で彼はとても優しい綺麗な音色でそれを奏でた。剛と柔、毒と良薬、棘と丸み……。物事との正解は一つではない。
▶過去の、バッファロー・ドーター/大野由美子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200606270001320000/
http://43142.diarynote.jp/200412212058580000/
http://43142.diarynote.jp/201109171049342536/
http://43142.diarynote.jp/?month=201206
http://43142.diarynote.jp/?day=20150609
http://43142.diarynote.jp/201508051544452721/
http://43142.diarynote.jp/201609200958472477/
▶︎過去の、いとうせいこう
http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
その後、もう一つ。知り合いが企画している、三軒茶屋・space orbit.で、“クラシックを飲み屋で楽しもう”という趣旨を持つ公演に行く。今回で、2度目となるそう。客の外国人の比率が高いが、それは主催者もそうであるためか。会場の中央に弦楽四重奏の4人が向き合うように座り、その周りをお客が取り囲む。演奏が終わるとやんやの歓声。いい感じじゃん。けっこう乱暴でゆるい空気が流れるなか進められるわけで、これは楽だし、アリ。マイヤーズのロック、ぐびぐび。こちらも、物事の両極をなぞる感じがあり、物事の正解は一つではないというテーゼをやんわり抱えていたか。
迫田圭と菊池晶子(ヴァイオリン)、野中友多佳(ヴィオラ)、細野唯(チェロ)という出演者はまだ皆20代だろう。彼らはハイドンやシューベルトらの曲をやる。アンコールはアストラ・ピアソラの「ブエノスアイレスの冬」。終わったあとにMCもしていた第一ヴァイオリンの男性に譜面はどうしたのかと聞いたら、自分で採譜したとのこと。
<今日の、その後>
ライヴの後は例により飲みに流れるが、三軒茶屋で飲むのは本当に久しぶり。3年前ぐらいに、昭和女子大人見記念講堂のライヴを見て以来かな? そして、そこから2軒回ったのだが、僕や友人の知り合いが次々に合流。こんなことあるんだな。最終的に、2人から6人になったわけだが、三茶て、そういうヒキがあるのだろうか? ま、金曜ということもあったのか?
いやはや。エスペランサ・スポルディング(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日、2015年9月5日、2016年5月31日)、凄すぎ。もう、驚愕するしかありません。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。しかし、今回の来日公演は急に決まった。豪州とかの行き来に寄ったのかと思えば、そうではなさそうだし……。
近2回の公演は別人格になりきった“エミリー・D+エヴォルーション”プロジェクトによるものだったが、ステージに出て来た彼女は眼鏡をかけない、旧来のアフロなエスペランサ。そのことで、“エミリー・D”の縛りから離れた実演を見せようとしていたと言えますね。ともあれ、過去2回はホール公演、久しぶりにわりと近目で見た彼女はちゃんと化粧をしていて、それまでの健康美溢れるアフロな彼女とは違っていたか。いや、“エミリー・D”のときも赤い口紅とかは目立っていたような気がするし、かつて2度やったインタヴューはともに午前中だったので、化粧をしていなかったのかもしれない。きっちり化粧しているエスペランサ、そりゃ綺麗でした。
エレクトリック・ギターのマシュー・スティーヴンス((2009年1月31日、2013年6月4日、2014年8月7日、2015年1月22日)、ドラムのジャスティン・タイソン(2015年9月5日、2016年5月31日)の、二人を率いる。冒頭は、エルメット・パスコワール(2004年11月6日、2017年1月8日)の曲、ボブ・ドロウ(2013年6月28日)曲、アレサ・フランクリンとチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日、2016年9月16日)の曲を繋いだものなど、他人曲で攻める。とはいえ、エスペランサという癖と魔法を通過したそれらは天衣無縫にあっちこちに飛び出して行くもので、MCで曲説明を受けなかったら分からなかったな。
とにもかくにも、ウッド・ベースを弾きながらタイト・ロープの上を渡る歌は可憐きわまりなく、これまた雄弁なベースとの相乗もすごい。ベース100点、歌も100点、その重なった総体は200点超え? サポート陣ももう“今な”演奏で、胸のすくエスペランサ弾き語り表現にうにうに十全に寄り添う。しかし、マシュー・スティーヴンスのギターはもろに故ジェフ・リー・ジョンソン(2004年10月28日、2012年9月9日。その訃報に触れているのは、2013年1月30日)流儀を踏襲。なるほど、エスペランサはジョンソンのことを大好きなので、今回のスティーヴンスのイケてる演奏は彼女の指示を経てのものであると思う。いやあ、トリオだと、それぞれの音の純度の高さながわかりすぎて、仰天し、昇天しちゃう。
その後は、オリジナル曲も歌う。終盤2曲は、フレットレスのエレクトリック・ベースを弾きながら歌う。その際、彼女は白いチャンピオン・ベルトのような幅の広いベルトをわざわざ腰に巻く。???と思ったら、バックルの部分にベースを固定して(つまり、肩紐なしで)弾いたよう。そんなことする人、初めてですね。そして、また彼女はまた縦ベースにもどり、本編を終える。
そして、アンコールのエスペランサは……、なんとアコースティック・ベースの弾き語り。うわあ。本編を見ながら、一人パフォーマンスでもいけるはずと思っていたら、本当にそれをしてくれてうれしい。あと、ここでは、客にコール&レスポンスを求める。彼女がそういうことをしたのは、初めてのような気がするが。
技と知識が下敷きとなり、そこにインプロヴィゼーションやインタプレイを伴いないつつ、歌声と楽器音が一体となるとても透明感や美麗さを持つアメーバーのような表現がこぼれ出てくる……。そして、それは、ジャズもポップも超えた、エスペランザ・スポルティングという名のニュー・ミュージックと言うしかないだろう。いやあ、神はとんでもない才能を、この女性に与えてしまった。まじ、そう言うしかありません。
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
▶過去の、マシュー・スティーヴンス
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
▶︎過去の、ジャスティン・タイソン
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
▶︎過去の、エルメート・パアスコアール
http://43142.diarynote.jp/200411071407550000/
http://43142.diarynote.jp/201701091249004326/
▶過去の、ボブ・ドロウ
http://43142.diarynote.jp/201307010908249319/
http://43142.diarynote.jp/201506070920231979/
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶︎過去の、ジェフ・リー・ジョンソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20041028
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/ エスペランサ
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/ R.I.P.
<今日の、連想>
なんか、本当にオリジナルで、我が道を行く造形や手触りを持つエスペランサの音楽に触れ、ふと酔っぱらった頭には先日新国立美術館で見た草間彌生の個性溢れる展示物が浮かんだ。草間が水玉なら、エスペランザは水玉の形が色々に変化し、泳ぎ回る。なあんて、ね。その5月までやっている展覧会、かなりな作品数を集めていた。1950年代の絵も、また興味深い。昔のものを、明るく、明快にしたのが、今受けている作品群となるのか。やはりもともと確かな技量をお持ちなのは疑いなく、それが自在の創造性と発想とともにプロダクツが広がって行ったのがよく分かった。野外には(これ、チケットを買わなくても横まで行けるはず)、大きな水玉かぼちゃの展示も。なんでも直島に置かれたそれは中に入っていいそうで、それを経験した知人が中に入ろうとして、係員から注意を受けていた。ははは。ところで、草間彌生はテイ・トウワ(2011年8月7日、2016年8月21日)の2013年作『LUCKY』のアート・ワークをやっていたが、新作『EMO』を出す彼に2月にインタヴューした際、こんなことを言っていた。「なんなら、僕はどこにも所属したくない。そういう意味では、草間弥生さんと同じかもしれない。彼女も昔はNYに住んでいたりもし、どこがいいですかとたずねたことがあったんです。そしたら彼女は、私はどの宇宙にも族しておりません、と。もう、すみません、となりました」。そのときの取材を元にした記事は、毎日新聞の3月30日夕刊に載ります。
近2回の公演は別人格になりきった“エミリー・D+エヴォルーション”プロジェクトによるものだったが、ステージに出て来た彼女は眼鏡をかけない、旧来のアフロなエスペランサ。そのことで、“エミリー・D”の縛りから離れた実演を見せようとしていたと言えますね。ともあれ、過去2回はホール公演、久しぶりにわりと近目で見た彼女はちゃんと化粧をしていて、それまでの健康美溢れるアフロな彼女とは違っていたか。いや、“エミリー・D”のときも赤い口紅とかは目立っていたような気がするし、かつて2度やったインタヴューはともに午前中だったので、化粧をしていなかったのかもしれない。きっちり化粧しているエスペランサ、そりゃ綺麗でした。
エレクトリック・ギターのマシュー・スティーヴンス((2009年1月31日、2013年6月4日、2014年8月7日、2015年1月22日)、ドラムのジャスティン・タイソン(2015年9月5日、2016年5月31日)の、二人を率いる。冒頭は、エルメット・パスコワール(2004年11月6日、2017年1月8日)の曲、ボブ・ドロウ(2013年6月28日)曲、アレサ・フランクリンとチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日、2016年9月16日)の曲を繋いだものなど、他人曲で攻める。とはいえ、エスペランサという癖と魔法を通過したそれらは天衣無縫にあっちこちに飛び出して行くもので、MCで曲説明を受けなかったら分からなかったな。
とにもかくにも、ウッド・ベースを弾きながらタイト・ロープの上を渡る歌は可憐きわまりなく、これまた雄弁なベースとの相乗もすごい。ベース100点、歌も100点、その重なった総体は200点超え? サポート陣ももう“今な”演奏で、胸のすくエスペランサ弾き語り表現にうにうに十全に寄り添う。しかし、マシュー・スティーヴンスのギターはもろに故ジェフ・リー・ジョンソン(2004年10月28日、2012年9月9日。その訃報に触れているのは、2013年1月30日)流儀を踏襲。なるほど、エスペランサはジョンソンのことを大好きなので、今回のスティーヴンスのイケてる演奏は彼女の指示を経てのものであると思う。いやあ、トリオだと、それぞれの音の純度の高さながわかりすぎて、仰天し、昇天しちゃう。
その後は、オリジナル曲も歌う。終盤2曲は、フレットレスのエレクトリック・ベースを弾きながら歌う。その際、彼女は白いチャンピオン・ベルトのような幅の広いベルトをわざわざ腰に巻く。???と思ったら、バックルの部分にベースを固定して(つまり、肩紐なしで)弾いたよう。そんなことする人、初めてですね。そして、また彼女はまた縦ベースにもどり、本編を終える。
そして、アンコールのエスペランサは……、なんとアコースティック・ベースの弾き語り。うわあ。本編を見ながら、一人パフォーマンスでもいけるはずと思っていたら、本当にそれをしてくれてうれしい。あと、ここでは、客にコール&レスポンスを求める。彼女がそういうことをしたのは、初めてのような気がするが。
技と知識が下敷きとなり、そこにインプロヴィゼーションやインタプレイを伴いないつつ、歌声と楽器音が一体となるとても透明感や美麗さを持つアメーバーのような表現がこぼれ出てくる……。そして、それは、ジャズもポップも超えた、エスペランザ・スポルティングという名のニュー・ミュージックと言うしかないだろう。いやあ、神はとんでもない才能を、この女性に与えてしまった。まじ、そう言うしかありません。
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
▶過去の、マシュー・スティーヴンス
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
▶︎過去の、ジャスティン・タイソン
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
▶︎過去の、エルメート・パアスコアール
http://43142.diarynote.jp/200411071407550000/
http://43142.diarynote.jp/201701091249004326/
▶過去の、ボブ・ドロウ
http://43142.diarynote.jp/201307010908249319/
http://43142.diarynote.jp/201506070920231979/
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶︎過去の、ジェフ・リー・ジョンソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20041028
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/ エスペランサ
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/ R.I.P.
<今日の、連想>
なんか、本当にオリジナルで、我が道を行く造形や手触りを持つエスペランサの音楽に触れ、ふと酔っぱらった頭には先日新国立美術館で見た草間彌生の個性溢れる展示物が浮かんだ。草間が水玉なら、エスペランザは水玉の形が色々に変化し、泳ぎ回る。なあんて、ね。その5月までやっている展覧会、かなりな作品数を集めていた。1950年代の絵も、また興味深い。昔のものを、明るく、明快にしたのが、今受けている作品群となるのか。やはりもともと確かな技量をお持ちなのは疑いなく、それが自在の創造性と発想とともにプロダクツが広がって行ったのがよく分かった。野外には(これ、チケットを買わなくても横まで行けるはず)、大きな水玉かぼちゃの展示も。なんでも直島に置かれたそれは中に入っていいそうで、それを経験した知人が中に入ろうとして、係員から注意を受けていた。ははは。ところで、草間彌生はテイ・トウワ(2011年8月7日、2016年8月21日)の2013年作『LUCKY』のアート・ワークをやっていたが、新作『EMO』を出す彼に2月にインタヴューした際、こんなことを言っていた。「なんなら、僕はどこにも所属したくない。そういう意味では、草間弥生さんと同じかもしれない。彼女も昔はNYに住んでいたりもし、どこがいいですかとたずねたことがあったんです。そしたら彼女は、私はどの宇宙にも族しておりません、と。もう、すみません、となりました」。そのときの取材を元にした記事は、毎日新聞の3月30日夕刊に載ります。
KYOTO JAZZ MASSIVE
2017年3月29日 音楽 沖野修也(2016年6月3日)の事務所“Extra Ffreedom”設立20周年を祝う公演とか。昔西麻布のレコード会社で彼に取材したことがあったけど、それは設立前後のことだったのかもしれないな。かつてはMOND GROSSOを抱えていたが、DJ KAWASAKIやROOT SOULが所属しているとか。
MC(演奏中は、鳴り物を手にしていた。ちょいコーラスも)の沖野は、ギターのTetsuta Otachi、ベースのKenichi Ikeda、キーボードの平戸祐介 (2009年6月16日、 2011年4月22日、2017年3月9日)、ドラムの白根佳尚、パーカッションの西岡ヒデロー (2017年3月9日)、テナー・サックスの栗原健(2011年6月16日、2012年12月6日、2013年5月24日、2013年6月6日、2017年3月9日)、トランペットのタブゾンビ(2005年7月29日、2007年5月6日、、2011年1月30日、2011年4月22日、2011年6月23日、2012年3月3日、2012年9月9日、2015年9月27日)、PCの沖野好洋、キーボードのDJ KAWASAKIという演奏陣を率いる。よく整備されていたな。
披露したのはすべてヴォーカル曲で、過去KYOTO JAZZ MASSIVEやDJ KAWASAKI のアルバムで歌っている日本人のHanah Spring(2011年4月22日)、英国人のヴァネッサ・フリーマン、米国人のエンディア・ダヴェンポート(2010年2月22日、2015年8月18日)が曲ごとにそれぞれリードを取る。実はダヴェンポートの歌(彼女は2曲で歌った)をとても聞きたかったというのはあったのだが、3者それぞれいい感じで歌っていた。
これは誰のカヴァーをやったものの、誰々のリミックスのヴァージョンでやりますとか、沖野は曲説明をする。曲の最中に、奏者紹介をするときもあったが、進行役を悠々と勤めていた。話好きっぽいし、溌剌。DJ文化の成熟の、彼なりの娯楽度の高い総括をしているとも思えた。
▶︎過去の、沖野修也
http://43142.diarynote.jp/?day=20160603
▶︎過去の、平戸祐介
http://43142.diarynote.jp/200906181210154217/
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
http://43142.diarynote.jp/201703111127396253/
▶︎過去の、西岡ヒデロー
http://43142.diarynote.jp/201703111127396253/
▶︎過去の、栗原健
http://43142.diarynote.jp/?day=20110616
http://43142.diarynote.jp/201212131541413347/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130524
http://43142.diarynote.jp/201306111556299464/
http://43142.diarynote.jp/201703111127396253/
▶過去の、タブゾンビ
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200705181805330000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
http://43142.diarynote.jp/201107020946473690/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶︎過去の、Hanah Spring
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
▶過去の、エンディア・ダヴェンポート
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150818
<今日の、悲報>
アルト・サックス奏者のアーサー・ブライスが亡くなったという報が入ってきた。1940年7月5日〜2017年3月27日。ぼくは彼の『イリュージョンズ』(コロムビア、1980年)がなかったら、ジャズに入れ込むようになるのはもっと遅かっただろう。秀でたインプロヴィゼーション技量を持つだけでなく(体躯が立派なのでアルト・サックスがビリビリ鳴りすぎた御仁)、カっとんだ器(サウンド)作りの才ににも長けていた人。大学時代に銀座のヤマハ・ホールで見た年違いの2度の来日公演は、まさしくぼくにとってはジャズのライヴ体験としては最初期となるものではなかったか。90年代中期に4社から出した“フリー・ファンク”コンピのソニー編に彼の「ブッシュ・ベイビー」とかの曲を入れるとともに、それはちゃんとオリジナル作も出そうという指針を立てていたので、ジェイムズ・ブラッド・ウルマー入りの彼の『レノックス・アヴェニュー・ブレイクダウン』(1979年)と『イリュージョンズ』の2枚をリイッシューできたのはうれしかった。『イリュージョンズ』以降はだいぶメロウな方向性を取るようになり(でも、その次作『ブライス・スピリット』に入っていた「ミスティ」のカヴァーは好き。あれで、ぼくはスタンダードって、悪くないんだなと思ったかも?)、原稿でただのデブ呼ばわりしたこともあったが(それも、彼の先鋭性に心酔していたことの裏返しにほかならない)、あなたから受けたものはあまりにも大きい。どうぞ、安らかに。
MC(演奏中は、鳴り物を手にしていた。ちょいコーラスも)の沖野は、ギターのTetsuta Otachi、ベースのKenichi Ikeda、キーボードの平戸祐介 (2009年6月16日、 2011年4月22日、2017年3月9日)、ドラムの白根佳尚、パーカッションの西岡ヒデロー (2017年3月9日)、テナー・サックスの栗原健(2011年6月16日、2012年12月6日、2013年5月24日、2013年6月6日、2017年3月9日)、トランペットのタブゾンビ(2005年7月29日、2007年5月6日、、2011年1月30日、2011年4月22日、2011年6月23日、2012年3月3日、2012年9月9日、2015年9月27日)、PCの沖野好洋、キーボードのDJ KAWASAKIという演奏陣を率いる。よく整備されていたな。
披露したのはすべてヴォーカル曲で、過去KYOTO JAZZ MASSIVEやDJ KAWASAKI のアルバムで歌っている日本人のHanah Spring(2011年4月22日)、英国人のヴァネッサ・フリーマン、米国人のエンディア・ダヴェンポート(2010年2月22日、2015年8月18日)が曲ごとにそれぞれリードを取る。実はダヴェンポートの歌(彼女は2曲で歌った)をとても聞きたかったというのはあったのだが、3者それぞれいい感じで歌っていた。
これは誰のカヴァーをやったものの、誰々のリミックスのヴァージョンでやりますとか、沖野は曲説明をする。曲の最中に、奏者紹介をするときもあったが、進行役を悠々と勤めていた。話好きっぽいし、溌剌。DJ文化の成熟の、彼なりの娯楽度の高い総括をしているとも思えた。
▶︎過去の、沖野修也
http://43142.diarynote.jp/?day=20160603
▶︎過去の、平戸祐介
http://43142.diarynote.jp/200906181210154217/
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
http://43142.diarynote.jp/201703111127396253/
▶︎過去の、西岡ヒデロー
http://43142.diarynote.jp/201703111127396253/
▶︎過去の、栗原健
http://43142.diarynote.jp/?day=20110616
http://43142.diarynote.jp/201212131541413347/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130524
http://43142.diarynote.jp/201306111556299464/
http://43142.diarynote.jp/201703111127396253/
▶過去の、タブゾンビ
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200705181805330000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
http://43142.diarynote.jp/201107020946473690/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶︎過去の、Hanah Spring
http://43142.diarynote.jp/201104270527324850/
▶過去の、エンディア・ダヴェンポート
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150818
<今日の、悲報>
アルト・サックス奏者のアーサー・ブライスが亡くなったという報が入ってきた。1940年7月5日〜2017年3月27日。ぼくは彼の『イリュージョンズ』(コロムビア、1980年)がなかったら、ジャズに入れ込むようになるのはもっと遅かっただろう。秀でたインプロヴィゼーション技量を持つだけでなく(体躯が立派なのでアルト・サックスがビリビリ鳴りすぎた御仁)、カっとんだ器(サウンド)作りの才ににも長けていた人。大学時代に銀座のヤマハ・ホールで見た年違いの2度の来日公演は、まさしくぼくにとってはジャズのライヴ体験としては最初期となるものではなかったか。90年代中期に4社から出した“フリー・ファンク”コンピのソニー編に彼の「ブッシュ・ベイビー」とかの曲を入れるとともに、それはちゃんとオリジナル作も出そうという指針を立てていたので、ジェイムズ・ブラッド・ウルマー入りの彼の『レノックス・アヴェニュー・ブレイクダウン』(1979年)と『イリュージョンズ』の2枚をリイッシューできたのはうれしかった。『イリュージョンズ』以降はだいぶメロウな方向性を取るようになり(でも、その次作『ブライス・スピリット』に入っていた「ミスティ」のカヴァーは好き。あれで、ぼくはスタンダードって、悪くないんだなと思ったかも?)、原稿でただのデブ呼ばわりしたこともあったが(それも、彼の先鋭性に心酔していたことの裏返しにほかならない)、あなたから受けたものはあまりにも大きい。どうぞ、安らかに。