ブラジリア生まれの若手歌手のリーダー公演を見たが、これは驚いたなー。感激しまくって見ていました。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。1982年生まれだから30代に入っているはずだが、なんか生理的に天真爛漫、輝きまくっていて20代半ばにしか見えないよー。
キーボード、ドラム、打楽器の3人の男性奏者を従えてのパフォーマンス。キーボード奏者は鍵盤ベースも担当するのだが、そのこなれた演奏効果もあり、全体の手触りはかなりコンテンポラリー。あたまのほうで、僕はなんかファナ・モリーナ(2002年9月7日、9月15日。2003年7月29日、2011年8月1日、2013年12月3日、2015年2月6日)が入っていると思ってしまったほどであったから!
きっちり今の風を受けつつ、山ほどのブラジル音楽滋養がもくもくと沸いてくるような内容には即降参。自作曲も、ミルトン・ナシメント(2003年9月23日)「マリア・マリア」も、ジョルジ・ベンジオール(2008年9月7日、2014年7月21日、2014年7月23日)「タージ・マハール」(そのときドラムはドラムンベース的)も、どれもが向日葵のような佇まいを持つオレリア嬢を介して悠々と出されると、彼女の持っているキャパの大きさとブラジル音楽の積み重ねのすごさを感じるしかないわけで、いやはや……。言葉を失い、息を飲むよなあ。
当人の歌自体も確かな力と慈しみを持ち、聞き惚れるしかない。何を歌おうと、どんな歌い方をしようと、きっちりと両足で大地と繋がっている感じがべらぼうにあるのが、強い。そんな彼女は多くの場合、ギター(電気とアコースティックをともに)を手にして歌うのだが、とくにアップ目の曲でエレクトリック・ギターをぐつぐつとストークしていく際にはなんかジョルジ・ベンジーオール(2008年9月7日、2014年7月21日、2014年7月23日)の突き抜け感のようなものも感じさせるのだから、これは浮かれる。
90分。まったく非の打ち所がない、見事なショウ!
▶過去の、ファナ・モリーナ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20110801 コンゴトロニクスvs.ロッカーズ
http://43142.diarynote.jp/201312171240301597/
http://43142.diarynote.jp/201502071011467530/
▶過去の、ミルトン・ナシメント
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
▶過去の、ジョルジ・ベンジール
http://43142.diarynote.jp/200809081534510000/
http://43142.diarynote.jp/201407221737554384/
http://43142.diarynote.jp/201407261219061857/
<今日の、いろいろ>
この日のようなショウを見ると、やっぱりブラジル行きたい願望がむくむく刺激されちゃう。 とともに、この晩流れた先にはぼくの知らない東京(うちから、そんなに離れているわけでもないのに)があるのも関知するわけであり。そういえば、この前の奄美竪琴の出し物(2015年10月24日)を見たときには、奄美幻想(とうぜん、行きたくなる)が広がったよな〜。成田と奄美大島を運行するヴァニラ・エアーってびっくりするほど安いという話にもうひゃひゃとなった。
▶過去の、盛島貴男
http://43142.diarynote.jp/201510251330372218/
キーボード、ドラム、打楽器の3人の男性奏者を従えてのパフォーマンス。キーボード奏者は鍵盤ベースも担当するのだが、そのこなれた演奏効果もあり、全体の手触りはかなりコンテンポラリー。あたまのほうで、僕はなんかファナ・モリーナ(2002年9月7日、9月15日。2003年7月29日、2011年8月1日、2013年12月3日、2015年2月6日)が入っていると思ってしまったほどであったから!
きっちり今の風を受けつつ、山ほどのブラジル音楽滋養がもくもくと沸いてくるような内容には即降参。自作曲も、ミルトン・ナシメント(2003年9月23日)「マリア・マリア」も、ジョルジ・ベンジオール(2008年9月7日、2014年7月21日、2014年7月23日)「タージ・マハール」(そのときドラムはドラムンベース的)も、どれもが向日葵のような佇まいを持つオレリア嬢を介して悠々と出されると、彼女の持っているキャパの大きさとブラジル音楽の積み重ねのすごさを感じるしかないわけで、いやはや……。言葉を失い、息を飲むよなあ。
当人の歌自体も確かな力と慈しみを持ち、聞き惚れるしかない。何を歌おうと、どんな歌い方をしようと、きっちりと両足で大地と繋がっている感じがべらぼうにあるのが、強い。そんな彼女は多くの場合、ギター(電気とアコースティックをともに)を手にして歌うのだが、とくにアップ目の曲でエレクトリック・ギターをぐつぐつとストークしていく際にはなんかジョルジ・ベンジーオール(2008年9月7日、2014年7月21日、2014年7月23日)の突き抜け感のようなものも感じさせるのだから、これは浮かれる。
90分。まったく非の打ち所がない、見事なショウ!
▶過去の、ファナ・モリーナ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
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http://43142.diarynote.jp/?day=20110801 コンゴトロニクスvs.ロッカーズ
http://43142.diarynote.jp/201312171240301597/
http://43142.diarynote.jp/201502071011467530/
▶過去の、ミルトン・ナシメント
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
▶過去の、ジョルジ・ベンジール
http://43142.diarynote.jp/200809081534510000/
http://43142.diarynote.jp/201407221737554384/
http://43142.diarynote.jp/201407261219061857/
<今日の、いろいろ>
この日のようなショウを見ると、やっぱりブラジル行きたい願望がむくむく刺激されちゃう。 とともに、この晩流れた先にはぼくの知らない東京(うちから、そんなに離れているわけでもないのに)があるのも関知するわけであり。そういえば、この前の奄美竪琴の出し物(2015年10月24日)を見たときには、奄美幻想(とうぜん、行きたくなる)が広がったよな〜。成田と奄美大島を運行するヴァニラ・エアーってびっくりするほど安いという話にもうひゃひゃとなった。
▶過去の、盛島貴男
http://43142.diarynote.jp/201510251330372218/
リー・リトナー&デイヴ・グルーシン
2015年11月4日 音楽 昼間、光ファイバーTVの米国ドラマ・チャンネルで「刑事コロンボ」の第一話が放映されていて、偶然それを見たらその音楽(かなり効果音的な音楽作りをしている)担当クレジットがデイヴ・グルーシンとなっていてそーかあ。クロスオーヴァー/フュージョン期が訪れることでリーダー/プロデューサーとして名をなし、自らのGRPレーベルも興すグルーシン(81歳となる現在は自適悠々で、牧場だかを持ち、非カリフォルニアの州に住んでいるらしい)が多くの映画やTVの音楽を作っているのは良く知られるところだろう。彼のアルバムに『シネマジック』(1987年、GRP)というのがあって、「天国から来たチャンピオン」他、それは彼が書いた映画音楽のオーケストラを用いた再演集。で、発売されたころ、同作を車に常備していたことがあった。雨の日の運転はあまり快適ではないが、ウザく感じるはずの窓についた水滴やワイパーの動きまでが愛おしく思えるようなアルバム……なんて、説明すると褒め過ぎになるだろうか。
双頭アルバムも昔作ったギターのリー・リトナー(2005年6月20日、2009年9月5日)とピアノ/キーボードのデイヴ・グルーシン、そして電気ベースのメルヴォン・デイヴィス、ドラムのウィリアム・ケネディ(2014年1月15日)からなるカルテットでのパフォーマンス。面々はこの顔ぶれで、今年の夏の欧州ライヴ・サーキットを回った。冒頭からずっと、リトナーがどちらかというと主導権を持つステージ運び。へえ、リトナーって、けっこうオクターヴ奏法を多用するんだな。アフリカ系のリズム・セクションは音質も含めて、今回ぼくの好みにあらず。
後半、サポート役を担っていた(でも、抑え方もソロも趣味良しと思わせる)グルーシンが前に出るようになり、しっとりピアノを歌わせた「トゥッツィ」(これも、映画曲ですね)や人気曲「マウンテン・ダンス」を披露し、場内は湧く。ビアンカ・ジスモンチ(2014年6月29日)の項でなんか曲がデイヴ・グルーシンぽいと指摘しているのは、たとえば「マウンテン・ダンス」みたいな曲との親和性を感じさせるからですね。ふふふ。
冒頭のネタに戻ると、子供のころ、主人公のなんか陰湿なキャラ設定がイヤで「刑事コロンボ」は嫌いだったが、改めて見て、やはり駄目と思い、今回も途中で見るのをやめてしまった。同時期に、やはりNHKで放映していた「警部マクロード」は好きだったよなー。
▶過去の、リー・リトナー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/?day=20050620
▶過去の、ウィリアム・ケネディ
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
▶過去の、ビアンカ・ジスモンチ
http://43142.diarynote.jp/201407030943343160/
<今日の、笑っちゃうぐらいのいい奴ら>
ライヴ前の夕方、ヴィンテージ・トラブル(2012年8月20日、2014年8月20日、2015年8月20日)に取材する。夏にプロモーションで来たばかりなのに、なんでまた来ているのかと思ったら、NHKのTV番組に出演するためだという。初来日時に取材していらい、ぼくのことを覚えてくれている彼らは、懸命に誠実に質問に答えてくれて、頭がさがりまくりー。真心、あるよなあ。なお、インタヴューに答えたのは3人、ベーシストのリック・バリオ・ディルは取材中に東京に着いた模様。
▶過去の、ヴィンテージ・トラブル
http://43142.diarynote.jp/201209121315025654/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
双頭アルバムも昔作ったギターのリー・リトナー(2005年6月20日、2009年9月5日)とピアノ/キーボードのデイヴ・グルーシン、そして電気ベースのメルヴォン・デイヴィス、ドラムのウィリアム・ケネディ(2014年1月15日)からなるカルテットでのパフォーマンス。面々はこの顔ぶれで、今年の夏の欧州ライヴ・サーキットを回った。冒頭からずっと、リトナーがどちらかというと主導権を持つステージ運び。へえ、リトナーって、けっこうオクターヴ奏法を多用するんだな。アフリカ系のリズム・セクションは音質も含めて、今回ぼくの好みにあらず。
後半、サポート役を担っていた(でも、抑え方もソロも趣味良しと思わせる)グルーシンが前に出るようになり、しっとりピアノを歌わせた「トゥッツィ」(これも、映画曲ですね)や人気曲「マウンテン・ダンス」を披露し、場内は湧く。ビアンカ・ジスモンチ(2014年6月29日)の項でなんか曲がデイヴ・グルーシンぽいと指摘しているのは、たとえば「マウンテン・ダンス」みたいな曲との親和性を感じさせるからですね。ふふふ。
冒頭のネタに戻ると、子供のころ、主人公のなんか陰湿なキャラ設定がイヤで「刑事コロンボ」は嫌いだったが、改めて見て、やはり駄目と思い、今回も途中で見るのをやめてしまった。同時期に、やはりNHKで放映していた「警部マクロード」は好きだったよなー。
▶過去の、リー・リトナー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/?day=20050620
▶過去の、ウィリアム・ケネディ
http://43142.diarynote.jp/201401171005571275/
▶過去の、ビアンカ・ジスモンチ
http://43142.diarynote.jp/201407030943343160/
<今日の、笑っちゃうぐらいのいい奴ら>
ライヴ前の夕方、ヴィンテージ・トラブル(2012年8月20日、2014年8月20日、2015年8月20日)に取材する。夏にプロモーションで来たばかりなのに、なんでまた来ているのかと思ったら、NHKのTV番組に出演するためだという。初来日時に取材していらい、ぼくのことを覚えてくれている彼らは、懸命に誠実に質問に答えてくれて、頭がさがりまくりー。真心、あるよなあ。なお、インタヴューに答えたのは3人、ベーシストのリック・バリオ・ディルは取材中に東京に着いた模様。
▶過去の、ヴィンテージ・トラブル
http://43142.diarynote.jp/201209121315025654/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
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ケンドリック・スコット・オラクル。ザ・ペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハート
2015年11月10日 音楽 まず見たのは、今の米国ジャズ界を代表する俊英ジャズ・ドラマーであるケンドリック・スコット(2009年3月26日、2013年2月2日、2013年8月18日、2013年9月11日、2015年2月4日)がずっと同じ顔ぶれで維持しているリーダー・グループであるオラクルの公演。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
ただし、今回は2人がレギュラー・メンバーではなく、スコットも入っているテレンス・ブランチャード(2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)のバンドの同僚が同行。サックスのジョン・エリスにかわりウォルター・スミスⅢ(2009年3月26日)、そしてウッド・ベースのジョン・サンダースにかわりジョシュア・グラブリー(2013年9月11日)がステージに上がった。翌日にスコットにインタヴューをしたら、家庭の都合と他のバンドのツアーで同行出来なかったそう。ピアノのテイラー・アイグスティ(2009年6月24日、2013年2月2日、2013年3月19日、2013年9月11日)、ギターのマイク・モレーノ(2008年11月22日、2013年9月11日)は不動の奏者なり。
素晴らしい、リアル・ジャズの実演だったと思う。いい意味で予想がはずれたのが、純レギュラー編成でないために、個人プレイを前に出したものになるのかと思いきや、かなり奏者感の練り合わせがなされた、質の高い集団演奏をきっちり聞かせていたこと。それは、これまでになくスコットのドラム・ソロのパートが少なかったことでも明らかだ。
そうでありつつ、各人のソロはちゃんと解き放たれ、今っぽいところは十全に持つのに過去の王道ジャズとの太い連続線をより感じさせる。てなわけで、ブラック・ポップやエレクトロやヒップホップも好きなスコットの純ジャズ・マンとしての矜持も山ほど感じさせられたショウ。それは、今いろいろな現代ジャズ系ドラマーが出すヒップホップ流れの意図的なほつれや乱れを、彼の繊細なドラミングは排していることから来る所感でもあるが。もちろん、スコットはレギュラー・グリップで叩く。今もっともレギュラー・ギリップ奏法が綺麗な現代ドラマーが、彼かも知れぬ。
▶過去の、ケンドリック・スコット
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201309161510164697/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
▶過去の、テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
▶過去の、テイラー・アイグスティ
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201303221327416224/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
▶過去の、マイク・モレーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20081122
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
▶過去の、ウォルター・スミスⅢ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
▶過去の、ジョシュア・クランブリー
http://43142.diarynote.jp/?day=20130818
その後、急いで渋谷・クラブクアトロに向かう。NYベースのインディ・バンドのザ・パインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハートが出演。けっこう、混んでいた。ここのところ、このクアトロに来たなかでは一番の入り。この手のバンドはえてして演奏時間が短いが、前座があったので、ショウの後半は見ることができた。
甘酸っぱい情緒を持つ、青春系ギター・バンド。そこここで、さざ波と言いたくなるキブンが送り出される。ある種の翳りは、好スパイスか。彼らをシューゲイズ島に入れる向きもあるようだが、シューゲイザーというと過剰なギター音や負の何かが渦巻くという印象を持つぼくには、ロックの草食系的側面を闊達に描くギター・バンドに聞こえてしまうが。フロント・マンのキップ・バーマンはエレクトリック・ギター弾き語りを披露する場面も。最後の曲は、マンチェスターの人気バンドだったジェイムスの1993年曲「レイド」のカヴァーで、新入りの(なのかな?)女性キーボード奏者がヴォーカルをとった。なんか、民謡スタンダード「ラ・バンバ」(もしくは、ザ・ビートルズもカヴァーした「ツイスト・アンド・シャウト」)をデフォルメしたよう感じも、それはあり。
<今日の、感謝>
アラン・トゥーサン(2006年5月31日、2006年6月1日、2007年10月21日、2009年5月29日、2011年1月10日、2012年10月15日、2013年10月22日、2015年1月21日)が亡くなったというニュースが飛び込んで来た。今年1月にも来日し勇士を見せていたわけだが、彼は欧州ツアー中、この月曜のマドリッドでのショウの後に倒れ、病院に搬送中に亡くなったという。カトリーナ・ハリケーン被災後、ニューオーリンズの財産や担い手に脚光が浴びせられ、彼は第一線に復帰したわけだが、素晴らしい人生であり、幸福な晩年であったと思う。1938 〜2015年、享年77歳。早すぎるなんて、言うのはよそう。今思うのは、大学時代にレコードを探し聞き漁ることができて良かったということと、近年にライヴをいろいろ見ることができてうれしいっということ。ありがとうございましたあっ。
蛇足)ここのところだと、ツアー中にお亡くなりになったミュージシャンは、ソロモン・バーク(2004年9月19日、2010年5月29日)、ドナルド・ダック・ダン(2008年11月24日、2012年5月11日)、ジョニー・ウィンター(2011年4月13日、2012年5月27日2014年4月18日)、など。
▶過去の、アラン・トゥーサン
http://43142.diarynote.jp/200606071933120000/
http://43142.diarynote.jp/200606071936190000/
http://43142.diarynote.jp/200710221206190000/
http://43142.diarynote.jp/200906051614524790/
http://43142.diarynote.jp/201101111202336229/
http://43142.diarynote.jp/201210201217291727/
http://43142.diarynote.jp/201310241000242214/
http://43142.diarynote.jp/201501220923108418/
▶過去の、ソロモン・バーク
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/201006071813157081/
▶過去の、ドナルド・ダック・ダン
http://43142.diarynote.jp/200812110456078867/
http://43142.diarynote.jp/201205131715485366/
▶過去の、ジョニー・ウィンター
http://43142.diarynote.jp/201104142210374126/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120527
http://43142.diarynote.jp/201404191144475668/
ただし、今回は2人がレギュラー・メンバーではなく、スコットも入っているテレンス・ブランチャード(2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)のバンドの同僚が同行。サックスのジョン・エリスにかわりウォルター・スミスⅢ(2009年3月26日)、そしてウッド・ベースのジョン・サンダースにかわりジョシュア・グラブリー(2013年9月11日)がステージに上がった。翌日にスコットにインタヴューをしたら、家庭の都合と他のバンドのツアーで同行出来なかったそう。ピアノのテイラー・アイグスティ(2009年6月24日、2013年2月2日、2013年3月19日、2013年9月11日)、ギターのマイク・モレーノ(2008年11月22日、2013年9月11日)は不動の奏者なり。
素晴らしい、リアル・ジャズの実演だったと思う。いい意味で予想がはずれたのが、純レギュラー編成でないために、個人プレイを前に出したものになるのかと思いきや、かなり奏者感の練り合わせがなされた、質の高い集団演奏をきっちり聞かせていたこと。それは、これまでになくスコットのドラム・ソロのパートが少なかったことでも明らかだ。
そうでありつつ、各人のソロはちゃんと解き放たれ、今っぽいところは十全に持つのに過去の王道ジャズとの太い連続線をより感じさせる。てなわけで、ブラック・ポップやエレクトロやヒップホップも好きなスコットの純ジャズ・マンとしての矜持も山ほど感じさせられたショウ。それは、今いろいろな現代ジャズ系ドラマーが出すヒップホップ流れの意図的なほつれや乱れを、彼の繊細なドラミングは排していることから来る所感でもあるが。もちろん、スコットはレギュラー・グリップで叩く。今もっともレギュラー・ギリップ奏法が綺麗な現代ドラマーが、彼かも知れぬ。
▶過去の、ケンドリック・スコット
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201309161510164697/
http://43142.diarynote.jp/201502051100298160/
▶過去の、テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
▶過去の、テイラー・アイグスティ
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201303221327416224/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
▶過去の、マイク・モレーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20081122
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
▶過去の、ウォルター・スミスⅢ
http://43142.diarynote.jp/?day=20090326
▶過去の、ジョシュア・クランブリー
http://43142.diarynote.jp/?day=20130818
その後、急いで渋谷・クラブクアトロに向かう。NYベースのインディ・バンドのザ・パインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハートが出演。けっこう、混んでいた。ここのところ、このクアトロに来たなかでは一番の入り。この手のバンドはえてして演奏時間が短いが、前座があったので、ショウの後半は見ることができた。
甘酸っぱい情緒を持つ、青春系ギター・バンド。そこここで、さざ波と言いたくなるキブンが送り出される。ある種の翳りは、好スパイスか。彼らをシューゲイズ島に入れる向きもあるようだが、シューゲイザーというと過剰なギター音や負の何かが渦巻くという印象を持つぼくには、ロックの草食系的側面を闊達に描くギター・バンドに聞こえてしまうが。フロント・マンのキップ・バーマンはエレクトリック・ギター弾き語りを披露する場面も。最後の曲は、マンチェスターの人気バンドだったジェイムスの1993年曲「レイド」のカヴァーで、新入りの(なのかな?)女性キーボード奏者がヴォーカルをとった。なんか、民謡スタンダード「ラ・バンバ」(もしくは、ザ・ビートルズもカヴァーした「ツイスト・アンド・シャウト」)をデフォルメしたよう感じも、それはあり。
<今日の、感謝>
アラン・トゥーサン(2006年5月31日、2006年6月1日、2007年10月21日、2009年5月29日、2011年1月10日、2012年10月15日、2013年10月22日、2015年1月21日)が亡くなったというニュースが飛び込んで来た。今年1月にも来日し勇士を見せていたわけだが、彼は欧州ツアー中、この月曜のマドリッドでのショウの後に倒れ、病院に搬送中に亡くなったという。カトリーナ・ハリケーン被災後、ニューオーリンズの財産や担い手に脚光が浴びせられ、彼は第一線に復帰したわけだが、素晴らしい人生であり、幸福な晩年であったと思う。1938 〜2015年、享年77歳。早すぎるなんて、言うのはよそう。今思うのは、大学時代にレコードを探し聞き漁ることができて良かったということと、近年にライヴをいろいろ見ることができてうれしいっということ。ありがとうございましたあっ。
蛇足)ここのところだと、ツアー中にお亡くなりになったミュージシャンは、ソロモン・バーク(2004年9月19日、2010年5月29日)、ドナルド・ダック・ダン(2008年11月24日、2012年5月11日)、ジョニー・ウィンター(2011年4月13日、2012年5月27日2014年4月18日)、など。
▶過去の、アラン・トゥーサン
http://43142.diarynote.jp/200606071933120000/
http://43142.diarynote.jp/200606071936190000/
http://43142.diarynote.jp/200710221206190000/
http://43142.diarynote.jp/200906051614524790/
http://43142.diarynote.jp/201101111202336229/
http://43142.diarynote.jp/201210201217291727/
http://43142.diarynote.jp/201310241000242214/
http://43142.diarynote.jp/201501220923108418/
▶過去の、ソロモン・バーク
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/201006071813157081/
▶過去の、ドナルド・ダック・ダン
http://43142.diarynote.jp/200812110456078867/
http://43142.diarynote.jp/201205131715485366/
▶過去の、ジョニー・ウィンター
http://43142.diarynote.jp/201104142210374126/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120527
http://43142.diarynote.jp/201404191144475668/
グラハム・セントラル・ステーション。タクシー・サウダージ
2015年11月11日 音楽 いやーん、格好いいっ。真っ白の衣装で登場したラリー・グラハム(2009年9月29日、2010年9月9日、2012年11月24日、2014年5月4日、2014年5月5日)御大、何度見てもその姿だけでポっとなっちゃうよ〜。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。
グラハムも在籍したスライ&ザ・ファミリー・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)の財産を応用する、基本なノリ/ショプの進行は過去と同じだが、今回女性シンガーがスキンヘッドの人に変わったのは何かと大きいか。前任者よりどすこいで、本格的に歌う人になった。と思ったら、なんとプリンス(2002年11月19日)のNPGにいて、彼のプロデュースで2012 年に曲を発表したこともあるシェルビー・Jじゃないか。そして、前回来日時に続き、プリンスの「1999」もやる。わあ、これ曲調がまったくプリンス調なので意識したことがなかったが、次々にバンド員ヴォーカルをとっていく感じは、オリジナルもGCSヴァージョンも、まるっきりスライ&ザ・ファミリー・ストーン流儀を踏襲している! プリンスとグラハムは、金網を挟んで隣同士となる仲良しさんですね。何かと張り切りまくっていたシェルビーさん、初来日と言っておった。あ、彼女はディアンジェロ(2015年8月18日)のヴードゥ・ツアーにも参加していた。
最後のほうに超仲良しの奥さんが出て来たり、ショウの退出はみんなタンバリンを叩きながらそうするのも、過去通り。今回は最後にお客さんをステージに上げたのだが、臨月の女性、父親と一緒の3、4歳のガキんちょ、禿げたおじさんなど、上がった人が多彩だった。わーい、万人に愛されるファンク・バンド!
▶過去の、ラリー・グラハム
http://43142.diarynote.jp/200910021138591223/
http://43142.diarynote.jp/201009171755535759/
http://43142.diarynote.jp/201211261639115632/
http://43142.diarynote.jp/201405071010101908/
http://43142.diarynote.jp/201405071013173150/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm 2002年11月19日
▶過去の、ディアンジェロ
http://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
続いて、秩父を拠点に“私の考える日本語のボサノヴァ表現”を紡ぐタクシー・サウダージ(2014年9月16日、2015年5月28日)のショウを見る。2作目『BOSSA MONK』のCDリリース記念ライヴで、渋谷・サラヴァ東京。セカンド・セットが始まったころに、滑り込む。
新作レコーディングに関与していた面々がずらり。ドラムやパーカッションの服部正美(2013年7月10日、2015年5月28日)、アルト・サックスの宮野裕司(2015年5月28日)、キーボードの新井政輝(2015年5月28日)、エレクトリック・ベースの木幡昌(2015年5月28日)、コーラスとマリンバの山田 あずさ(2013年5月19日、2014年6月13日、2014年6月15日、2014年10月19日、2014年11月21日、2015年4月17日、2015年5月2日、2015年5月6日、2015年5月22日、2015年5月28日、2015年6月15日、2015年9月13日、2015年10月9日)は、前回のタクシー・サウダージの同所ライヴ(2015年5月28日)に参加していた人たち。今回はそこに、パーカッションの岡部洋一(2000年7月29日、2000年9月14日、2004年5月28日、2004年6月2~3日、2004年6月9日、2004年11月19日、2005年2月19日、2006年7月7日、2006年8月27日、2006年12月3日、2008年1月31日、2011年2月10日、2010年12月28日、2011年8月22日、2013年2月11日、2013年2月19日、2014年2月9日、2015年4月24日、2015年6月17日、2015年10月19日)、ヴァイオリンの漆畑邦仁、カバキーニョの秋岡欧(2002年3月24日)、トロンボーンの佐野聡(2008年1月31日、2015年1月9日、2015年9月27日)、ブルース・ハープの八木のぶおが加わる。全11人、豪華だなー。隙間も魅力の表現なので、全員が一緒に音を出すことはない(笑い)。風通しの良い音エンジニアリングは、久保田麻琴(2004年5月7日、2009年10月12日、2010年12月4日、2013年2月5日、2013年9月20日、2014年9月16日、2015年10月25日)が担当していたよう。
本人も気持ち良さそうにパフォーマンス。タクシー・サウダージは完全に洋楽世代で、世界各地を放浪するなんてことも、若い時分にはしている(そのおり、ブラジルに行ったこともある)。そして、生まれ故郷の秩父でタクシーの運転手をしながら、海のない環境にある私のボサノヴァをじっくりと育んだわけだ。やはり、その妙、日本語を用いた悠然とした味わいに触れると、大人のもう一つのJ・ポップと言えるものを浮上させているぞと思わせられもする。洒脱軽やかなようでいて、もう一つの大衆音楽としての重みのようなものも、ぼくは感じた。
▶過去の、タクシーサウダージ
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、服部正美
http://43142.diarynote.jp/201307121511031149/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、宮野裕司
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、新井 政輝
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、木幡 昌敏
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/
http://43142.diarynote.jp/201410251052527799/
http://43142.diarynote.jp/201411221353274586/
http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/
http://43142.diarynote.jp/201505071132034325/
http://43142.diarynote.jp/201505240923518276/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
http://43142.diarynote.jp/201509231111454665/
http://43142.diarynote.jp/201510141817129055/
▶過去の、岡部洋一
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm 29日ROVO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040608
http://43142.diarynote.jp/200406111859060000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20040609
http://43142.diarynote.jp/200411231717590000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050219
http://43142.diarynote.jp/200607100307170000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060827
http://43142.diarynote.jp/200612060136540000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080131
http://43142.diarynote.jp/?day=20101228
http://43142.diarynote.jp/201102121001091213/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110822
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201504271015006453/
http://43142.diarynote.jp/201506181125125625/
http://43142.diarynote.jp/201510231145525391/
▶過去の、佐野聡
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150109
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
▶過去の、久保田麻琴
http://43142.diarynote.jp/200405071410000000/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101204
http://43142.diarynote.jp/201302091324078636/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130920
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
<今日という、日は?>
ラリー・グラハムがMCで熱意を持ってアピールしていたのが、今日は“インターナショナル・ベース・デイ”であるということ。ベースは弦が4本で、11月11日も(縦棒が)4本だそう。ほうっ。ぼくは、全然知りませんでした。今、家にあるベースはいまいち。安いのでいいから、誰か貸してっ!
グラハムも在籍したスライ&ザ・ファミリー・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)の財産を応用する、基本なノリ/ショプの進行は過去と同じだが、今回女性シンガーがスキンヘッドの人に変わったのは何かと大きいか。前任者よりどすこいで、本格的に歌う人になった。と思ったら、なんとプリンス(2002年11月19日)のNPGにいて、彼のプロデュースで2012 年に曲を発表したこともあるシェルビー・Jじゃないか。そして、前回来日時に続き、プリンスの「1999」もやる。わあ、これ曲調がまったくプリンス調なので意識したことがなかったが、次々にバンド員ヴォーカルをとっていく感じは、オリジナルもGCSヴァージョンも、まるっきりスライ&ザ・ファミリー・ストーン流儀を踏襲している! プリンスとグラハムは、金網を挟んで隣同士となる仲良しさんですね。何かと張り切りまくっていたシェルビーさん、初来日と言っておった。あ、彼女はディアンジェロ(2015年8月18日)のヴードゥ・ツアーにも参加していた。
最後のほうに超仲良しの奥さんが出て来たり、ショウの退出はみんなタンバリンを叩きながらそうするのも、過去通り。今回は最後にお客さんをステージに上げたのだが、臨月の女性、父親と一緒の3、4歳のガキんちょ、禿げたおじさんなど、上がった人が多彩だった。わーい、万人に愛されるファンク・バンド!
▶過去の、ラリー・グラハム
http://43142.diarynote.jp/200910021138591223/
http://43142.diarynote.jp/201009171755535759/
http://43142.diarynote.jp/201211261639115632/
http://43142.diarynote.jp/201405071010101908/
http://43142.diarynote.jp/201405071013173150/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm 2002年11月19日
▶過去の、ディアンジェロ
http://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
続いて、秩父を拠点に“私の考える日本語のボサノヴァ表現”を紡ぐタクシー・サウダージ(2014年9月16日、2015年5月28日)のショウを見る。2作目『BOSSA MONK』のCDリリース記念ライヴで、渋谷・サラヴァ東京。セカンド・セットが始まったころに、滑り込む。
新作レコーディングに関与していた面々がずらり。ドラムやパーカッションの服部正美(2013年7月10日、2015年5月28日)、アルト・サックスの宮野裕司(2015年5月28日)、キーボードの新井政輝(2015年5月28日)、エレクトリック・ベースの木幡昌(2015年5月28日)、コーラスとマリンバの山田 あずさ(2013年5月19日、2014年6月13日、2014年6月15日、2014年10月19日、2014年11月21日、2015年4月17日、2015年5月2日、2015年5月6日、2015年5月22日、2015年5月28日、2015年6月15日、2015年9月13日、2015年10月9日)は、前回のタクシー・サウダージの同所ライヴ(2015年5月28日)に参加していた人たち。今回はそこに、パーカッションの岡部洋一(2000年7月29日、2000年9月14日、2004年5月28日、2004年6月2~3日、2004年6月9日、2004年11月19日、2005年2月19日、2006年7月7日、2006年8月27日、2006年12月3日、2008年1月31日、2011年2月10日、2010年12月28日、2011年8月22日、2013年2月11日、2013年2月19日、2014年2月9日、2015年4月24日、2015年6月17日、2015年10月19日)、ヴァイオリンの漆畑邦仁、カバキーニョの秋岡欧(2002年3月24日)、トロンボーンの佐野聡(2008年1月31日、2015年1月9日、2015年9月27日)、ブルース・ハープの八木のぶおが加わる。全11人、豪華だなー。隙間も魅力の表現なので、全員が一緒に音を出すことはない(笑い)。風通しの良い音エンジニアリングは、久保田麻琴(2004年5月7日、2009年10月12日、2010年12月4日、2013年2月5日、2013年9月20日、2014年9月16日、2015年10月25日)が担当していたよう。
本人も気持ち良さそうにパフォーマンス。タクシー・サウダージは完全に洋楽世代で、世界各地を放浪するなんてことも、若い時分にはしている(そのおり、ブラジルに行ったこともある)。そして、生まれ故郷の秩父でタクシーの運転手をしながら、海のない環境にある私のボサノヴァをじっくりと育んだわけだ。やはり、その妙、日本語を用いた悠然とした味わいに触れると、大人のもう一つのJ・ポップと言えるものを浮上させているぞと思わせられもする。洒脱軽やかなようでいて、もう一つの大衆音楽としての重みのようなものも、ぼくは感じた。
▶過去の、タクシーサウダージ
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、服部正美
http://43142.diarynote.jp/201307121511031149/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、宮野裕司
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、新井 政輝
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、木幡 昌敏
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/
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http://43142.diarynote.jp/201411221353274586/
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http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
http://43142.diarynote.jp/201509231111454665/
http://43142.diarynote.jp/201510141817129055/
▶過去の、岡部洋一
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm 29日ROVO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040608
http://43142.diarynote.jp/200406111859060000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20040609
http://43142.diarynote.jp/200411231717590000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050219
http://43142.diarynote.jp/200607100307170000/
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http://43142.diarynote.jp/200612060136540000/
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http://43142.diarynote.jp/201510231145525391/
▶過去の、佐野聡
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
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▶過去の、久保田麻琴
http://43142.diarynote.jp/200405071410000000/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20101204
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http://43142.diarynote.jp/?day=20130920
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http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
<今日という、日は?>
ラリー・グラハムがMCで熱意を持ってアピールしていたのが、今日は“インターナショナル・ベース・デイ”であるということ。ベースは弦が4本で、11月11日も(縦棒が)4本だそう。ほうっ。ぼくは、全然知りませんでした。今、家にあるベースはいまいち。安いのでいいから、誰か貸してっ!
玉井夕海。ジョー・ポーカロ・カルテット
2015年11月14日 音楽 渋さ知らズ(2004年9月1日、2006年1月14日、2006年1月21日、2006年8月27日、2006年11月15日、2006年12月1日、2007年1月13日、2007年6月13日、2008年7月6日、2009年7月26日、2009年9月27日、2010年4月22日、2010年9月19日、2013年5月19日、2015年6月15日)の不破大輔(2005年12月22日、2007年6月3日)がプロデュースした、渋さにも現在参画している女性シンガーの玉井夕海(2015年6月15日)のソロ・アルバム『MO_THER SON』(地底レコード)を受けてのミニ・ライヴ 。タワーレコード渋谷店6階での、インストアの実演なり。
ヴォーカル(一部、アコーディオンを手にしたりも)の玉井を、ギターのファン・テイル、チューバの菱沼尚生、カホンやシンバル(ドラムの代用)山本直樹がサポート。彼らはレコーディング参加者の選抜であり、皆渋さ知らずズの構成員であるらしい。
玉井は女優や映像作家など様々なことをしているようだが、まず腹を括った自立した個があり。そして、そこから無理なく紡ぎ出される言葉とメロディが、普通のポップ・ミュージックとは異なる、でも分る人には分る人に分る大人のしっとりした味付けとともに、聞く者にもたらされる。そして、そこからは慈しみ、前向きさ、ペーソス、その他の含みといった感情が沸き立って行く。CDを聞いてもこの日のパフォーマンスを聞いても、あまり声量のあるタイプには聞こえないが、それもまた悪くない方向に利するとも書けるか。もっとでかい編成の渋さの実演のときには、平気で楽器群と渡り合っていたように思えたが。威勢のいい渋さとはまた全然違う玉井の音楽所作の襞をいろいろ感じました。
▶過去の、渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
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http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
▶過去の、渋さ以外の不破大輔
http://43142.diarynote.jp/200512231
http://43142.diarynote.jp/200706061351450000/
▶過去の、玉井夕海
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
その後は、丸の内・コットンクラブ(セカンド・ショウ)で、米国西海岸の重鎮ドラマーであるジョー・ポーカロのリーダー・グループを見る。TOTO(2011年9月27日)のポーカロ兄弟のお父さんですね。ヴァイブラフォンのエミル・リチャーズ、ピアノのリッチ・アームス、ベースのナンド・ライオという顔ぶれでの実演。”フィーチャリング・エミル・リチャーズ”という名目立てに公演がなっているように、小柄な彼を中央においてのパフォーマンス。ポーカロは1930年生まれで、85歳。リチャーズは1932年生まれと、これも80歳オーヴァーぢゃ。
実はリチャーズは一部で、曲者異能ヴァイブ奏者として知られる。彼がインパルス・レーベルに残したアルバム『ジャーニー・トゥ・ブリス』(また、これが一筋縄ではいかなく、おもしろすぎる)は2000年代に入って、日本盤リイッシューされたこともあった。当然、ハリウッド録音関連音楽にも沢山入っていて、稼ぎの総体はポーカロよりも大きいのではないか。
当然、まずはリチャーズ目当てに会場入りしたが、この晩は普通のジャズ・クインテットのフォーマットに従い、普通のジャズ・ヴァイブラフォン演奏者としての姿を、リチャーズはまっとうする。演奏された曲は、どれもスタンダード。ただしオープナーが「ブルー・モンク」でクローザーが「ストレイト・ノー・チェイサー」と、ともにセロニアス・モンク曲であったのは悪い気がしない。なんか、悠々とマレットを転がすリチャーズの姿に触れ、ヴァイブなんて左右に1本づつマレットを持つ演奏でいいじゃんと思ってしまった。彼も左右に2本づつもって演奏するときもありますが。
リチャーズより若く見えるかも知れないポーカロは普通にジャズ奏者としての演奏。ただし、普通じゃなかったのは、通常ドラマーは左右の腕を交差させてハイハットとスネアを叩くのだが、彼は交差させずにスネアとハイハットを叩いていたこと。しかも彼、左利きセッティングでした。
▶過去の、トト
http://43142.diarynote.jp/201109300923303323/
<ここのとこの、懸念>
もともと睡眠に関しては不安定であるのだが、ここのところよりそう。今朝はなんかすぐに目がさめちゃう。飲んだ流れで友人宅泊しており、そのためもあったのか。起きちゃって、パリの事件もあり、その報道を他人ちのテレビでいろいろ見る。うーむ。家にいたら、我が家は地上波が映らないので、それをするのはかなわなかった。
ヴォーカル(一部、アコーディオンを手にしたりも)の玉井を、ギターのファン・テイル、チューバの菱沼尚生、カホンやシンバル(ドラムの代用)山本直樹がサポート。彼らはレコーディング参加者の選抜であり、皆渋さ知らずズの構成員であるらしい。
玉井は女優や映像作家など様々なことをしているようだが、まず腹を括った自立した個があり。そして、そこから無理なく紡ぎ出される言葉とメロディが、普通のポップ・ミュージックとは異なる、でも分る人には分る人に分る大人のしっとりした味付けとともに、聞く者にもたらされる。そして、そこからは慈しみ、前向きさ、ペーソス、その他の含みといった感情が沸き立って行く。CDを聞いてもこの日のパフォーマンスを聞いても、あまり声量のあるタイプには聞こえないが、それもまた悪くない方向に利するとも書けるか。もっとでかい編成の渋さの実演のときには、平気で楽器群と渡り合っていたように思えたが。威勢のいい渋さとはまた全然違う玉井の音楽所作の襞をいろいろ感じました。
▶過去の、渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
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http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
▶過去の、渋さ以外の不破大輔
http://43142.diarynote.jp/200512231
http://43142.diarynote.jp/200706061351450000/
▶過去の、玉井夕海
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
その後は、丸の内・コットンクラブ(セカンド・ショウ)で、米国西海岸の重鎮ドラマーであるジョー・ポーカロのリーダー・グループを見る。TOTO(2011年9月27日)のポーカロ兄弟のお父さんですね。ヴァイブラフォンのエミル・リチャーズ、ピアノのリッチ・アームス、ベースのナンド・ライオという顔ぶれでの実演。”フィーチャリング・エミル・リチャーズ”という名目立てに公演がなっているように、小柄な彼を中央においてのパフォーマンス。ポーカロは1930年生まれで、85歳。リチャーズは1932年生まれと、これも80歳オーヴァーぢゃ。
実はリチャーズは一部で、曲者異能ヴァイブ奏者として知られる。彼がインパルス・レーベルに残したアルバム『ジャーニー・トゥ・ブリス』(また、これが一筋縄ではいかなく、おもしろすぎる)は2000年代に入って、日本盤リイッシューされたこともあった。当然、ハリウッド録音関連音楽にも沢山入っていて、稼ぎの総体はポーカロよりも大きいのではないか。
当然、まずはリチャーズ目当てに会場入りしたが、この晩は普通のジャズ・クインテットのフォーマットに従い、普通のジャズ・ヴァイブラフォン演奏者としての姿を、リチャーズはまっとうする。演奏された曲は、どれもスタンダード。ただしオープナーが「ブルー・モンク」でクローザーが「ストレイト・ノー・チェイサー」と、ともにセロニアス・モンク曲であったのは悪い気がしない。なんか、悠々とマレットを転がすリチャーズの姿に触れ、ヴァイブなんて左右に1本づつマレットを持つ演奏でいいじゃんと思ってしまった。彼も左右に2本づつもって演奏するときもありますが。
リチャーズより若く見えるかも知れないポーカロは普通にジャズ奏者としての演奏。ただし、普通じゃなかったのは、通常ドラマーは左右の腕を交差させてハイハットとスネアを叩くのだが、彼は交差させずにスネアとハイハットを叩いていたこと。しかも彼、左利きセッティングでした。
▶過去の、トト
http://43142.diarynote.jp/201109300923303323/
<ここのとこの、懸念>
もともと睡眠に関しては不安定であるのだが、ここのところよりそう。今朝はなんかすぐに目がさめちゃう。飲んだ流れで友人宅泊しており、そのためもあったのか。起きちゃって、パリの事件もあり、その報道を他人ちのテレビでいろいろ見る。うーむ。家にいたら、我が家は地上波が映らないので、それをするのはかなわなかった。
ブラッデスト・サキソフォン・フィーチャリング・ビッグ・ジェイ・マクニーリー。ロン・セクスミス
2015年11月16日 音楽 甲田伸太郎率いる6人組(2014年6月28日、2015年7月28日)+ピアノを弾く伊東ミキオ(2014年6月28日、2015年7月28日)がジャンプ・ブルース/ホンク・テナー個性派を迎えてのショウ。渋谷・クラブクアトロ。お手合わせは2度目で、今回は日本でレコーディングもしたという。
まず、ブラッデスト・サキソフォンの面々が何曲か。ばっちり思い思いのスーツに身を固めてショウをすすめて行く様は絵になるな。馴染みとする客も少なくないのか、客の反応も大きい。そして、途中から真っ赤なジャケットと帽子でツカミはOKてなマクニーリーが電動車椅子にのって会場後方から登場。現在88歳、足はよくないようだが矍鑠、思うままサックスを吹き、言葉を発し、歌うだけで、場内は共鳴という名の器となる。ああ、ブラック・エンターテインメント!
楽譜に直したら、肩すかしな音符並びになるっちゃうのかも知れない。でも、野卑な音だけで接する者を鼓舞するし、それは肉声もまたそう。ブラッデスト・サキソフォンの管楽器奏者たちは小編成ビッグ・バンド風の音を差し込む。そうすると、少しリズム隊の弱さが露になる。上手いナと思ったのは、レイ・チャールズの「愛さずにはいられない」、ルイ・アームストロングの「この素敵な人生」とか、最後の簡単なリフレインのみを、マクニーリーは客に唱和させていたこと。あれだけだと、皆歌えるし、円満に盛り上がることができますね。
▶過去の、ブラッデスト・サキソフォン/伊東ミキオ
http://43142.diarynote.jp/201406291238493838/
http://43142.diarynote.jp/201508050949338272/
最後まで見ることはできず、六本木・ビルボード東京へ。カナダ人シンガー・ソングライター(1999年9月12日)を見る。彼が書いた特別にメロディアスな「シークレット・ハート」は、ジェシー・ハリス(2001年12月21日、2005年9月7日、2006年1月23日、2006年4月22日、2007年3月11日、2009年3月31日、2010年10月10日、2011年8月6日、2012年7月16日、2013年5月26日)の「ドント・ノー・ホワイ」にははるかおよばないものの、本当にいろんな人からつつましやかな感じでカヴァーされていますね。
バンドを伴っての公演。ドラマーは1987年から一緒にやっていると、言っていたか。1曲目は鍵盤とデュオで、そのあとにエレクトック・ギター奏者、エレクトリック・ベース奏者、ドラマーが加わり、5人でパフォーマンスをゆったりする。途中、一人でやるパートがあり、そこでセクスミスはピアノの弾き語りも3曲だか披露。いい感じ。以後は、またバンドが入ったが、奏者たちが演奏せず、コーラスだけ付けた曲はいい感じだった。全20曲ぐらいで、90分近くやったのではないか。代表曲「シークレット・ハート」はやらなかった。
もともと若さがない人であったので、いじめられっ子みたいに見えるロンセクスミスはあまり老けた感じはなし。本当に、マイペースで自分の曲を愛で、音楽仲間を大切にしている様は、うらやましいかぎり。
▶過去の、ロン・セクスミス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
▶過去の、ジェシー・ハリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130315380000/
http://43142.diarynote.jp/200601271859050000/
http://43142.diarynote.jp/200604251252010000/
http://43142.diarynote.jp/200703130418360000/
http://43142.diarynote.jp/200904040640421651/
http://43142.diarynote.jp/201010111257003810/
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/
http://43142.diarynote.jp/201207180824136323/
http://43142.diarynote.jp/201305280925006733/
<今日の、雨>
先週は日が沈むと少し寒さを感じたが、今週は昼間も温かいし、紅葉は遠のくかなあといった思いを与える日々になっているか。が、夜は雨も降る。昼間はあんなに天気が良かったのに、こういう秋の1日の天候があるんだアと言う感じ。
(追記) そしたら、翌日も、夜だけ降雨。 でもって、その翌日もまたそう!
まず、ブラッデスト・サキソフォンの面々が何曲か。ばっちり思い思いのスーツに身を固めてショウをすすめて行く様は絵になるな。馴染みとする客も少なくないのか、客の反応も大きい。そして、途中から真っ赤なジャケットと帽子でツカミはOKてなマクニーリーが電動車椅子にのって会場後方から登場。現在88歳、足はよくないようだが矍鑠、思うままサックスを吹き、言葉を発し、歌うだけで、場内は共鳴という名の器となる。ああ、ブラック・エンターテインメント!
楽譜に直したら、肩すかしな音符並びになるっちゃうのかも知れない。でも、野卑な音だけで接する者を鼓舞するし、それは肉声もまたそう。ブラッデスト・サキソフォンの管楽器奏者たちは小編成ビッグ・バンド風の音を差し込む。そうすると、少しリズム隊の弱さが露になる。上手いナと思ったのは、レイ・チャールズの「愛さずにはいられない」、ルイ・アームストロングの「この素敵な人生」とか、最後の簡単なリフレインのみを、マクニーリーは客に唱和させていたこと。あれだけだと、皆歌えるし、円満に盛り上がることができますね。
▶過去の、ブラッデスト・サキソフォン/伊東ミキオ
http://43142.diarynote.jp/201406291238493838/
http://43142.diarynote.jp/201508050949338272/
最後まで見ることはできず、六本木・ビルボード東京へ。カナダ人シンガー・ソングライター(1999年9月12日)を見る。彼が書いた特別にメロディアスな「シークレット・ハート」は、ジェシー・ハリス(2001年12月21日、2005年9月7日、2006年1月23日、2006年4月22日、2007年3月11日、2009年3月31日、2010年10月10日、2011年8月6日、2012年7月16日、2013年5月26日)の「ドント・ノー・ホワイ」にははるかおよばないものの、本当にいろんな人からつつましやかな感じでカヴァーされていますね。
バンドを伴っての公演。ドラマーは1987年から一緒にやっていると、言っていたか。1曲目は鍵盤とデュオで、そのあとにエレクトック・ギター奏者、エレクトリック・ベース奏者、ドラマーが加わり、5人でパフォーマンスをゆったりする。途中、一人でやるパートがあり、そこでセクスミスはピアノの弾き語りも3曲だか披露。いい感じ。以後は、またバンドが入ったが、奏者たちが演奏せず、コーラスだけ付けた曲はいい感じだった。全20曲ぐらいで、90分近くやったのではないか。代表曲「シークレット・ハート」はやらなかった。
もともと若さがない人であったので、いじめられっ子みたいに見えるロンセクスミスはあまり老けた感じはなし。本当に、マイペースで自分の曲を愛で、音楽仲間を大切にしている様は、うらやましいかぎり。
▶過去の、ロン・セクスミス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
▶過去の、ジェシー・ハリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130315380000/
http://43142.diarynote.jp/200601271859050000/
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http://43142.diarynote.jp/201305280925006733/
<今日の、雨>
先週は日が沈むと少し寒さを感じたが、今週は昼間も温かいし、紅葉は遠のくかなあといった思いを与える日々になっているか。が、夜は雨も降る。昼間はあんなに天気が良かったのに、こういう秋の1日の天候があるんだアと言う感じ。
(追記) そしたら、翌日も、夜だけ降雨。 でもって、その翌日もまたそう!
リズ・ライト。”カナディアン・ブラスト2015 ”
2015年11月17日 音楽 彫りの深いしっとり低音ヴォイスが魅力のリズ・ライトのショウを、丸の内コットンクラブで見る。南部ジョージア州の牧師の娘でいろんなブラック・ミュージックに親しんで来た担い手であり、デイヴィッド・サンボーン、カーク・ウェイラム、ミシェル・ンデゲオチェロ、テリ・リン・キャリントン、ケンドリック・スコットらのアルバム客演もしている彼女だが、真正面からジャズ歌手とは言いにくい。だって、根にあるものがゴスペルやブルースで、生理的にオーガニック。一部のジャズ・ヴォーカルにあるような技量追求、こねくり回したところがないもの。だが、ジャズはその一部にしかすぎないブラック・ミュージックのディープさや悠然さや幅広さばっちり内に持っている彼女は、まさに秀でた米国人シンガーであると思う。
そんなライトの5作目『フリーダム&サレンダー』は上に書いたような彼女の美点が無理なく出た傑作。なのだが、プロデュースは、ぼくはあまりその手腕を評価しておらず(手堅いだけ、と思ってしまう)、<元嫁(ジョニ・ミッチェル)の七光りプロデューサー>なんて形容したりもするラリー・クライン。そこにあるハイ・サウンドの現代化のほか、聞き所はいっぱいで、ぼくはクラインの制作物のなかで一番良い出来ではないかと思っている。
オルガン、ギター、電気ベース、ドラムを従えてのパフォーマンス。とくに、一部ガース・ハドソン(2013年8月2日)の噴出性を思わせるオルガン奏者はいいなあ。しっかり地に着けた感じを出す良バンド・サウンドに乗って、確かな肉声を紡いでいくライト嬢はかっこういい。もうちっと派手な曲を歌ってもいいのではないかとは思ったが、滋味いろいろとあり。ときにタンバリンを叩きながら歌った彼女だが、その横には西アフリカの打楽器であるジャンベが置いてあった。最後まで見ることができなかったのだが、彼女がジャンベを叩くシーンもあったのだろうか? そういえば、彼女の歌にはその彼方にアフリカの存在を見透かせる部分がある。それもまた、リズ・ライトの大きな魅力だと思う。
▶過去の、リズ・ライト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
▶過去の、ガース・ハドソン
http://43142.diarynote.jp/201308110826574632/
その後、青山一丁目・カナダ大使館のオスカー・ピーターソン・シアターで、カナダ人アーティストのショウケース<カナディアン・ブラスト>を見る。すでに女性が主役となる2組の出し物が終わっていて、男性の出し物を2組見た。
まず、見た目が若いピアノ・トリオのミリアド3を見る。パっと聞いて、すぐに想起するのは、今はなきスウェーデンの音響オルタナ・ピアノ・トリオのE.S.T.(2003年6月17日、2007年1月13日)。ただし、E.S.T.ように音響効果/エフェクターを噛ますことはなく、生音演奏のひねりだけで(その際に、ザ・バッド・プラス〜2003年8月1~2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日〜を思い出させるもするか?)、今の凸凹を彼らは開いて行こうとしている。スタンダード「C・ジャム・ブルース」を遊び心たっぷりに披露したりと、過去のジャズの豊かさと繋がる意志を持とうとも、(ライヴでは)彼らはしていると思えた。
その次に出て来た、デクラン・オドノヴァンは同じピアノ、ウッド・ベース、ドラムという先の出演者と同じ編成(というか、ベーシストとドラマーはミリアド3のリズム隊を借りたよう)を持つが、ポップ・ロックをやる。ピアノを達者に弾きながらオドノヴァンは癖のある声で朗々と歌っていくのだが、どれもマイナー・キーの曲で少し退く。センチな曲が好きだねえ。これで歌がもう少し下手だったりすると、ランディ・ニューマンみたいな味も少し出てくると思うのだが……。って、聞き手ってて、我がままだね。そのくどい聞き味に触れながら、リオン・ラッセル(2005年11月24日)やトム・ウェイツはあたりが好きな人となのかとも、ふと思った。
▶過去の、E.S.T.
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
▶過去の、ザ・バッド・プラス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200509011126570000/
http://43142.diarynote.jp/200802212249200000/
http://43142.diarynote.jp/201103171347055826/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
▶過去の、リオン・ラッセル
http://43142.diarynote.jp/200511281322500000/
<今日の、出演者>
今日見たミリアド3は、本日の午前中に日本に着いたという。チェコから来たそうで、金曜日にはパリでライヴをしていて、あのテロがあったコンサート会場に近いヴェニューでギグを持っていた。ちなみに、パリのテロにあった公演会場に出演していた米国のロック・バンドというのは、彼ら↓ですね。
▶過去の、イーグルス・オブ・デス・メタル
http://43142.diarynote.jp/200703151157160000/
そんなライトの5作目『フリーダム&サレンダー』は上に書いたような彼女の美点が無理なく出た傑作。なのだが、プロデュースは、ぼくはあまりその手腕を評価しておらず(手堅いだけ、と思ってしまう)、<元嫁(ジョニ・ミッチェル)の七光りプロデューサー>なんて形容したりもするラリー・クライン。そこにあるハイ・サウンドの現代化のほか、聞き所はいっぱいで、ぼくはクラインの制作物のなかで一番良い出来ではないかと思っている。
オルガン、ギター、電気ベース、ドラムを従えてのパフォーマンス。とくに、一部ガース・ハドソン(2013年8月2日)の噴出性を思わせるオルガン奏者はいいなあ。しっかり地に着けた感じを出す良バンド・サウンドに乗って、確かな肉声を紡いでいくライト嬢はかっこういい。もうちっと派手な曲を歌ってもいいのではないかとは思ったが、滋味いろいろとあり。ときにタンバリンを叩きながら歌った彼女だが、その横には西アフリカの打楽器であるジャンベが置いてあった。最後まで見ることができなかったのだが、彼女がジャンベを叩くシーンもあったのだろうか? そういえば、彼女の歌にはその彼方にアフリカの存在を見透かせる部分がある。それもまた、リズ・ライトの大きな魅力だと思う。
▶過去の、リズ・ライト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
▶過去の、ガース・ハドソン
http://43142.diarynote.jp/201308110826574632/
その後、青山一丁目・カナダ大使館のオスカー・ピーターソン・シアターで、カナダ人アーティストのショウケース<カナディアン・ブラスト>を見る。すでに女性が主役となる2組の出し物が終わっていて、男性の出し物を2組見た。
まず、見た目が若いピアノ・トリオのミリアド3を見る。パっと聞いて、すぐに想起するのは、今はなきスウェーデンの音響オルタナ・ピアノ・トリオのE.S.T.(2003年6月17日、2007年1月13日)。ただし、E.S.T.ように音響効果/エフェクターを噛ますことはなく、生音演奏のひねりだけで(その際に、ザ・バッド・プラス〜2003年8月1~2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日〜を思い出させるもするか?)、今の凸凹を彼らは開いて行こうとしている。スタンダード「C・ジャム・ブルース」を遊び心たっぷりに披露したりと、過去のジャズの豊かさと繋がる意志を持とうとも、(ライヴでは)彼らはしていると思えた。
その次に出て来た、デクラン・オドノヴァンは同じピアノ、ウッド・ベース、ドラムという先の出演者と同じ編成(というか、ベーシストとドラマーはミリアド3のリズム隊を借りたよう)を持つが、ポップ・ロックをやる。ピアノを達者に弾きながらオドノヴァンは癖のある声で朗々と歌っていくのだが、どれもマイナー・キーの曲で少し退く。センチな曲が好きだねえ。これで歌がもう少し下手だったりすると、ランディ・ニューマンみたいな味も少し出てくると思うのだが……。って、聞き手ってて、我がままだね。そのくどい聞き味に触れながら、リオン・ラッセル(2005年11月24日)やトム・ウェイツはあたりが好きな人となのかとも、ふと思った。
▶過去の、E.S.T.
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
▶過去の、ザ・バッド・プラス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200509011126570000/
http://43142.diarynote.jp/200802212249200000/
http://43142.diarynote.jp/201103171347055826/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
▶過去の、リオン・ラッセル
http://43142.diarynote.jp/200511281322500000/
<今日の、出演者>
今日見たミリアド3は、本日の午前中に日本に着いたという。チェコから来たそうで、金曜日にはパリでライヴをしていて、あのテロがあったコンサート会場に近いヴェニューでギグを持っていた。ちなみに、パリのテロにあった公演会場に出演していた米国のロック・バンドというのは、彼ら↓ですね。
▶過去の、イーグルス・オブ・デス・メタル
http://43142.diarynote.jp/200703151157160000/
ミミットとは、フィンランドの姉妹デュオ。ソロなどでも何度か来日している姉のほうは、同国のトラッド・ポップ・バンドのヴァルティナに在籍していたこともあるという。近年はフィンランドの子供向けアニメTV番組のキャラクターに採用され、2人は人気を集めているとか。それ、かつてパフィーが米国カートゥーン・ネットワークの「Hi Hi Puffy AmiYumi」のキャラになったのと似た感じだろうか。ミミットのCDのブックレットを見ると、「Hi Hi Puffy AmiYumi」のそれをもっと牧歌的にしたようなアニメ絵がいろいろ掲載されている。そんなミミットは、2008年にも来日しているそう。代官山・晴れたら空に豆まいて。
フィンランド東部のカレリア地方の伝統音楽をベースとし、そこにしなかやか陽性に広義のポップ要素を加えると、彼女たちのアコースティック表現は説明できるか。なんか、あっけらかんとした手触りが横溢していて、それは敷居の低いサーヴィス精神にも繋がっていると思う。
民族衣装(?)に身を固めた女性陣を、2人の生ギター奏者(1人はパーカッションも)とエレクトリック・ベース奏者がサポート。姉のパウリーナ・レルヒェはボタン式アコーディオンや自作っぽいカンテレ(http://43142.diarynote.jp/201109121438367147 のシニッカ・ランゲランの項を参照のこと)を肩にかけて歌い、妹のハンナマリーほうは少しだけヴァイオリンを弾いたりもする。ユニゾン気味に一緒に歌うことの多い2人はヘッド・セットのマイクを付け、けっこう軽やかに踊ったり、ステップを取ったりもしていた。
1部を見て、渋谷・サラヴァ東京に移動。<『クレオール・ニッポン』 ライブ うたの記憶を旅する 第2章へむかって>と題された、松田美緒(2005年7月11日、2010年4月19日、2010年10月16日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年6月16日)の実演を見る。『クレオール・ニッポン』とは昨年暮れにアルテスパブリッシングから出版されたCDブックの表題。広義のラテン諸国と日本の文化を柔軟にして強い個人力で跨ぐ松田が自分なりの日本の歌探しの過程で出会った日本の民謡や、ブラジルやハワイの日系移民の曲などを、彼女はそこでシンプルな伴奏のもと自分流で紐解いている。
そのCDブックレットで伴奏をつけていたピアノの鶴来正基とパーカッションの渡辺亮(2012年5月15日)がサポート。“第2章へむかって”とあるように、その後の彼女の音楽の旅で得た新しい楽曲を加えてのパフォーマンス。ピアノ演奏の静謐な持ち味が導く、ストーリー性とロマン性豊かな地に足を付けた圧倒的な歌唱表現を彼女は悠然と披露。とっても、存在感あり。とともに、そこには音楽という人間に不可欠な行為/文化のうれしい探求の綾があった。
▶過去の、松田
http://43142.diarynote.jp/200507161355250000/
http://43142.diarynote.jp/201004211621084144/
http://43142.diarynote.jp/201010191403189326/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140209
http://43142.diarynote.jp/?day=20140616
▶過去の、渡辺亮
http://43142.diarynote.jp/?day=20120515
<今日の、TV>
「ナッシュ・ブリッジス」の再放送がフォックス・クラシックで始まり何気にうれしい。なんか、あの他愛なさが好きで、息抜きに適しているんだよなあ。しかし、吹き替えの声に親しんでいると、主役のドン・ジョンソンの素の声は腑抜けに聞こえるなあ。
フィンランド東部のカレリア地方の伝統音楽をベースとし、そこにしなかやか陽性に広義のポップ要素を加えると、彼女たちのアコースティック表現は説明できるか。なんか、あっけらかんとした手触りが横溢していて、それは敷居の低いサーヴィス精神にも繋がっていると思う。
民族衣装(?)に身を固めた女性陣を、2人の生ギター奏者(1人はパーカッションも)とエレクトリック・ベース奏者がサポート。姉のパウリーナ・レルヒェはボタン式アコーディオンや自作っぽいカンテレ(http://43142.diarynote.jp/201109121438367147 のシニッカ・ランゲランの項を参照のこと)を肩にかけて歌い、妹のハンナマリーほうは少しだけヴァイオリンを弾いたりもする。ユニゾン気味に一緒に歌うことの多い2人はヘッド・セットのマイクを付け、けっこう軽やかに踊ったり、ステップを取ったりもしていた。
1部を見て、渋谷・サラヴァ東京に移動。<『クレオール・ニッポン』 ライブ うたの記憶を旅する 第2章へむかって>と題された、松田美緒(2005年7月11日、2010年4月19日、2010年10月16日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年6月16日)の実演を見る。『クレオール・ニッポン』とは昨年暮れにアルテスパブリッシングから出版されたCDブックの表題。広義のラテン諸国と日本の文化を柔軟にして強い個人力で跨ぐ松田が自分なりの日本の歌探しの過程で出会った日本の民謡や、ブラジルやハワイの日系移民の曲などを、彼女はそこでシンプルな伴奏のもと自分流で紐解いている。
そのCDブックレットで伴奏をつけていたピアノの鶴来正基とパーカッションの渡辺亮(2012年5月15日)がサポート。“第2章へむかって”とあるように、その後の彼女の音楽の旅で得た新しい楽曲を加えてのパフォーマンス。ピアノ演奏の静謐な持ち味が導く、ストーリー性とロマン性豊かな地に足を付けた圧倒的な歌唱表現を彼女は悠然と披露。とっても、存在感あり。とともに、そこには音楽という人間に不可欠な行為/文化のうれしい探求の綾があった。
▶過去の、松田
http://43142.diarynote.jp/200507161355250000/
http://43142.diarynote.jp/201004211621084144/
http://43142.diarynote.jp/201010191403189326/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140209
http://43142.diarynote.jp/?day=20140616
▶過去の、渡辺亮
http://43142.diarynote.jp/?day=20120515
<今日の、TV>
「ナッシュ・ブリッジス」の再放送がフォックス・クラシックで始まり何気にうれしい。なんか、あの他愛なさが好きで、息抜きに適しているんだよなあ。しかし、吹き替えの声に親しんでいると、主役のドン・ジョンソンの素の声は腑抜けに聞こえるなあ。
小坂忠 with Friends
2015年11月19日 音楽 会場は、代官山・晴れたら空に豆まいて。“フレンズ”の構成員は、ギターの鈴木茂(2013年8月11日、2010年11月21日、2015年10月25日)、ベースの小原礼(2003年3月13日、2004年5月9日、2013年8月11日)、キーボードのDr.kyOn(2013年8月11日)、ドラムの屋敷豪太(1999年7月31日、2006年4月2日)、アルト・サックス/フルートの小林香織。この前のピーター・バラカン(客席にいましたね)ズ・ライヴ・マジックに出たTIN-PAN (2015年10月25日)を見たさい、なんか鈴木茂がいい感じだったこともあって、ぼくは見に来たのだが、満場。ホールのように椅子を並べたこの会場は初めてのような。当然、客の年齢層は男女とも高めです。
2部制。会場に遅れて入ると、小坂抜きの面々がステージ上にいて、いい感じのバンド・サウンドを出している。鈴木茂が前にでるの巻かな。ああ、彼のギターって、なんかジェリー・ガルシアを思い出させるところもあるのだな。ぼくは今、ブルース/ロック系列にある単音のギター・ソロが好きじゃなくなっているのだが、引っかかりのあるラインと心地よい濁りを持つ彼のソロ はOK(複音でも弾くしね)。歌も声が良く出ていた。
1部の最後の2曲は、元ボニー・レイット(2007年4月6日)・バンブー・バンドの小原と元シンプリー・レッド(1999年7月31日)の屋敷がステージに残り、2人が組んでいるザ・ルネッサンスというポップ・ロック・ユニットの曲を二つやる。昨年『ルネッサンス・プルミエ』(徳間ジャパン)というアルバムを出しているそうで、リード・トラックはTV番組にも使われているそう。知りませんでした。小原はそのままベースを弾き、屋敷は電気ギターをカッティング。ギター音やドラム音が入ったトラックにあわせて、ノリが若いとも言える回春的ビート・ポップをそれぞれが1曲づつリード・ヴォーカルを取って披露した。
2部は小坂忠(2001年12月16日2013年8月11日、2015年10月25日)をフロントにおいての、日本語の、大人なゆったりファンク/ソウル表現が繰り広げられる。小坂の声も渋く味があるし、バンドの音もどっしりとした誘いがたっぷり。そういやあ、屋敷の生ドラムにこんなに直接的に接するのは初めてのはずだが、アメリカン・ロックとソウルを行き来するような様になったドラミングを聞かせていた。
披露する楽曲は今年で40周年となる小坂の代表作『HORO』からの曲がさすがに多かった。その味のいい開陳に触れ、前にここで書いたことがあったが、ジム・オルーク(2000年3月25日、2001年2月21日、2006年4月18日、2006年10月22日、2007年4月20日、2008年8月24日、2010年4月15日、2010年11月17日、2011年1月8日、2013年4月21日、2013年5月24日、2014年10月11日、2015年4月9日)は同作を日本のNo.1アルバムと公言しているのも宜なるかと頷いたりも。そして、オルークは今後なんらかの形で小坂表現に関与はしないものかとも思ってしまう。オルークと鈴木のギター・アルバムでもいいけど。そういえば、鈴木だけ場内で物販をしており、マフラーやバックから来年の卓上カレンダーまで、そのアイテムの多さには少し驚く。
アルトの小林はビクターから10枚を超えるフュージョン系のリーダー作を出している人物。“フレンズ”の中では異色の参加者と言えるだろうが、小坂はMCで、加わるのは初めてだが、女性が入るといいなあ嬉しい、みたいなことを言う。小坂と鈴木の間に位置し、2人の耄碌気味会話をニコニコと聞いている彼女は性格良さそうだった。意外なほどに活躍の場を与えられていた彼女(基本、デイヴィッド・サンボーン的なイメージで吹いていたと言えるか)、このさい新たな顧客開拓を狙って、次作はこのバンドで録音し、1〜2曲小坂がヴォーカルで入るという体裁で録音するのはどうか。
▶過去の、鈴木茂
http://43142.diarynote.jp/?day=20101121
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
▶過去の、小原礼
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm 3月13日
http://43142.diarynote.jp/200405071410000000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
▶過去の、Dr.kyOn
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
▶過去の、屋敷豪太
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm 7月31日
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
▶過去の、TIN-PAN
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
▶過去の、ボニー・レイット
http://43142.diarynote.jp/200704112101130000/
http://43142.diarynote.jp/200806121400260000/
▶過去の、シンプリー・レッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm 7月31日
▶過去の、小坂忠
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
▶過去の、オルーク
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061022
http://43142.diarynote.jp/?day=20070420
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824
http://43142.diarynote.jp/?day=20090531
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201011181757468769/
http://43142.diarynote.jp/201101111201402329/
http://43142.diarynote.jp/201304230829016302/
http://43142.diarynote.jp/201305280923275394/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201504131107563912/
<今日の、想起>
かなり軽めのちょい悪じじい的なMC口調の小坂はここ四半世紀は牧師をやっていて、ゴスペルも歌っているというのは有名な話だ。そんな彼の歌に触れながら、先月末のことを思い出す。ライヴの後になじみのバーに寄ったさい、今夏に居住していたNYから東京に戻ってきた写真家の野上眞宏さんと邂逅。立教大学で細野晴臣(2009年10月12日、2010年4月15日、2010年11月21日、2011年8月7日ち2012年8月12日、2012年9月5日、2013年1月29日、2013年8月7日、2013年8月11日、2015年10月25日)と学友だったという彼は当時からモノクロで周りの写真を撮っており、はっぴいえんど や小坂や細野がメンバーだったエイプリル・フール結成の場にも立ち会っていて、それらのドキュメント写真は一時レコード・コレクターズ誌で毎号紹介されていた。とともに、それらはP-VINEブックスから2冊組の「HAPPY SNAPSHOT DAIARY:Tokyo 1968-1973」としてまとめられた。現在、その写真集は絶版となっているようだが、同ソースの4000点ものマテリアルは写真アプリ『野上眞宏のSNAPSHOT DIARY』として昨年秋に世に出されている。で、そのアプリ写真を見せてもらいつつ、野上さんからいろいろな話をうかがったのだった。いつの間にか外見は紳士的になっているが、野上さんの写真のなかで、一番当時のおじさんたちが眉をしかめそうな風体(さすが、ミュージカル「ヘアー」出演者!?)をしているのが小坂忠なんだよな。
2部制。会場に遅れて入ると、小坂抜きの面々がステージ上にいて、いい感じのバンド・サウンドを出している。鈴木茂が前にでるの巻かな。ああ、彼のギターって、なんかジェリー・ガルシアを思い出させるところもあるのだな。ぼくは今、ブルース/ロック系列にある単音のギター・ソロが好きじゃなくなっているのだが、引っかかりのあるラインと心地よい濁りを持つ彼のソロ はOK(複音でも弾くしね)。歌も声が良く出ていた。
1部の最後の2曲は、元ボニー・レイット(2007年4月6日)・バンブー・バンドの小原と元シンプリー・レッド(1999年7月31日)の屋敷がステージに残り、2人が組んでいるザ・ルネッサンスというポップ・ロック・ユニットの曲を二つやる。昨年『ルネッサンス・プルミエ』(徳間ジャパン)というアルバムを出しているそうで、リード・トラックはTV番組にも使われているそう。知りませんでした。小原はそのままベースを弾き、屋敷は電気ギターをカッティング。ギター音やドラム音が入ったトラックにあわせて、ノリが若いとも言える回春的ビート・ポップをそれぞれが1曲づつリード・ヴォーカルを取って披露した。
2部は小坂忠(2001年12月16日2013年8月11日、2015年10月25日)をフロントにおいての、日本語の、大人なゆったりファンク/ソウル表現が繰り広げられる。小坂の声も渋く味があるし、バンドの音もどっしりとした誘いがたっぷり。そういやあ、屋敷の生ドラムにこんなに直接的に接するのは初めてのはずだが、アメリカン・ロックとソウルを行き来するような様になったドラミングを聞かせていた。
披露する楽曲は今年で40周年となる小坂の代表作『HORO』からの曲がさすがに多かった。その味のいい開陳に触れ、前にここで書いたことがあったが、ジム・オルーク(2000年3月25日、2001年2月21日、2006年4月18日、2006年10月22日、2007年4月20日、2008年8月24日、2010年4月15日、2010年11月17日、2011年1月8日、2013年4月21日、2013年5月24日、2014年10月11日、2015年4月9日)は同作を日本のNo.1アルバムと公言しているのも宜なるかと頷いたりも。そして、オルークは今後なんらかの形で小坂表現に関与はしないものかとも思ってしまう。オルークと鈴木のギター・アルバムでもいいけど。そういえば、鈴木だけ場内で物販をしており、マフラーやバックから来年の卓上カレンダーまで、そのアイテムの多さには少し驚く。
アルトの小林はビクターから10枚を超えるフュージョン系のリーダー作を出している人物。“フレンズ”の中では異色の参加者と言えるだろうが、小坂はMCで、加わるのは初めてだが、女性が入るといいなあ嬉しい、みたいなことを言う。小坂と鈴木の間に位置し、2人の耄碌気味会話をニコニコと聞いている彼女は性格良さそうだった。意外なほどに活躍の場を与えられていた彼女(基本、デイヴィッド・サンボーン的なイメージで吹いていたと言えるか)、このさい新たな顧客開拓を狙って、次作はこのバンドで録音し、1〜2曲小坂がヴォーカルで入るという体裁で録音するのはどうか。
▶過去の、鈴木茂
http://43142.diarynote.jp/?day=20101121
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
▶過去の、小原礼
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm 3月13日
http://43142.diarynote.jp/200405071410000000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
▶過去の、Dr.kyOn
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
▶過去の、屋敷豪太
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm 7月31日
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
▶過去の、TIN-PAN
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
▶過去の、ボニー・レイット
http://43142.diarynote.jp/200704112101130000/
http://43142.diarynote.jp/200806121400260000/
▶過去の、シンプリー・レッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm 7月31日
▶過去の、小坂忠
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
▶過去の、オルーク
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061022
http://43142.diarynote.jp/?day=20070420
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824
http://43142.diarynote.jp/?day=20090531
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201011181757468769/
http://43142.diarynote.jp/201101111201402329/
http://43142.diarynote.jp/201304230829016302/
http://43142.diarynote.jp/201305280923275394/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201504131107563912/
<今日の、想起>
かなり軽めのちょい悪じじい的なMC口調の小坂はここ四半世紀は牧師をやっていて、ゴスペルも歌っているというのは有名な話だ。そんな彼の歌に触れながら、先月末のことを思い出す。ライヴの後になじみのバーに寄ったさい、今夏に居住していたNYから東京に戻ってきた写真家の野上眞宏さんと邂逅。立教大学で細野晴臣(2009年10月12日、2010年4月15日、2010年11月21日、2011年8月7日ち2012年8月12日、2012年9月5日、2013年1月29日、2013年8月7日、2013年8月11日、2015年10月25日)と学友だったという彼は当時からモノクロで周りの写真を撮っており、はっぴいえんど や小坂や細野がメンバーだったエイプリル・フール結成の場にも立ち会っていて、それらのドキュメント写真は一時レコード・コレクターズ誌で毎号紹介されていた。とともに、それらはP-VINEブックスから2冊組の「HAPPY SNAPSHOT DAIARY:Tokyo 1968-1973」としてまとめられた。現在、その写真集は絶版となっているようだが、同ソースの4000点ものマテリアルは写真アプリ『野上眞宏のSNAPSHOT DIARY』として昨年秋に世に出されている。で、そのアプリ写真を見せてもらいつつ、野上さんからいろいろな話をうかがったのだった。いつの間にか外見は紳士的になっているが、野上さんの写真のなかで、一番当時のおじさんたちが眉をしかめそうな風体(さすが、ミュージカル「ヘアー」出演者!?)をしているのが小坂忠なんだよな。
十中八九とは、いわき市の市民グループ。2013 年5月に不破大輔/渋さ知らズがいわきの市企画で大々的にワークショップを行い、その受講者とともに気張った公演(http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/)をやったことがあり、その顛末をもとに生まれたグループだ。その後も、不破大輔は1ヶ月ごとにいわき詣でをし続け、面々を親身に指導。その積み重ねが十中八九という大所帯のグループとして結晶。彼らはライヴを行うとともに、全曲オリジナルのもとレコーディングを行った。不破大輔プロデュースのそれはセルフ・タイトルのアルバムとして、この夏に地底レコード配給にてリリースされた。
そのCDリリースを祝う公演は、いわき駅に近いザ・クイーンにて。前日22日にも公演は持たれていて、そちらは不破大輔がソロ演奏をするとともに、十中八九選抜奏者がからむというものであったよう。この日は音楽16名、ダンス4名、美術3名からなる十中八九総体のパフォーマンス。不破は渋さ知らズのときのようにバンドと向き合い、頭から終わりまでディレクションを繰り出し続ける。当然のことながら、渋さのときと変わらぬ段取り具合なり。
CDを聞いたときも痛感させられたが、メンバーたちによるオリジナル曲の出来がいい。いろんな要素を自由闊達に併せ持つ楽曲が、渋さ流れの定石外し方策のもと百花繚乱していく様は聞き応えあり。ソロもいろいろとふられ、各曲は堂に入る感じで長目だ。そして、そこからはプロもアマチチュアも関係のない、瑞々しい音楽の歓びや輝きが舞いまくる。いい感じだなあと、ニコニコ見ちゃう。十中八九はオリジナル曲もどんどん増えているようで、CD収録曲以外に新曲も3つ披露したよう。
ところで、ごく狭い範囲の方しか分らない記述だろうが、ちょい触れておく。当初から十中八九の世話人のようなことをしていたのが、いわきに住む前は東京の音楽事務所に勤務していたM嬢だった。裏方役をしっかり務めた彼女がいなかったら、今の十中八九はなかったと思われるが、なんと今回の公演ではコンミスのように楽団の中央に位置する形でクラリネットを手にステージに上がっていて、びっくり。雑用もあるゆえに、本人はステージに上がりたくなかったらしいが、オープナーのど頭から突然ソロを不破からふられるなど、アンサンブル音だけでなく、ソロ・パートもいくつか彼女はこなす。もともと広島の音大でクラリネット専攻だったのは知っていたが、卒業後は吹く機会はなかったはずで、なんか不破主導の殻破り作法を目の当たりにした思いナリ。
追記)来年、4月30日に、十中八九をはじめ、不破大輔ワークショップ派生の3グループが大集合するライヴが、江古田・バディであるという。
▶過去の、渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
http://43142.diarynote.jp/200609031311580000/
http://43142.diarynote.jp/200611190320370000/
http://43142.diarynote.jp/200612060135390000/
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
http://43142.diarynote.jp/200706162321180000/
http://43142.diarynote.jp/200807081247190000/
http://43142.diarynote.jp/200908180046187200/
http://43142.diarynote.jp/200910071809361076/
http://43142.diarynote.jp/201004231559516550/
http://43142.diarynote.jp/201009231554333481/
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
▶過去の、渋さ以外の不破大輔
http://43142.diarynote.jp/200512231
http://43142.diarynote.jp/200706061351450000/
<今日の、違和感>
日帰りの、いわき行き。品川始発となる常磐線特急に乗ったが、車内で流されるプリセットの英語案内に疑問を持つ。英語ネイティヴに喋らせたものを用いているのだろうが、駅名まで英語風のイントネーションで話させているのはいかがなものか。その部分は日本固有の名称なのであるから、通常の日本語のイントネーションで読ませるべきではないの? 外国人でそれが無理なら、バイリンガルの日本人を使えばいいだけの話。とにかく、耳に入ってきて気持ち悪いこと、このうえない。そういえば、車掌MCなど鉄道イントネーションと言うべきものがかつて存在したと思うが、戻りの最終の特急の車内販売嬢がその名残を持つ話し方で業務をしていた。それ、今どき珍しいのではないか。あまりJRに乗らないので、よく分らぬが。
そのCDリリースを祝う公演は、いわき駅に近いザ・クイーンにて。前日22日にも公演は持たれていて、そちらは不破大輔がソロ演奏をするとともに、十中八九選抜奏者がからむというものであったよう。この日は音楽16名、ダンス4名、美術3名からなる十中八九総体のパフォーマンス。不破は渋さ知らズのときのようにバンドと向き合い、頭から終わりまでディレクションを繰り出し続ける。当然のことながら、渋さのときと変わらぬ段取り具合なり。
CDを聞いたときも痛感させられたが、メンバーたちによるオリジナル曲の出来がいい。いろんな要素を自由闊達に併せ持つ楽曲が、渋さ流れの定石外し方策のもと百花繚乱していく様は聞き応えあり。ソロもいろいろとふられ、各曲は堂に入る感じで長目だ。そして、そこからはプロもアマチチュアも関係のない、瑞々しい音楽の歓びや輝きが舞いまくる。いい感じだなあと、ニコニコ見ちゃう。十中八九はオリジナル曲もどんどん増えているようで、CD収録曲以外に新曲も3つ披露したよう。
ところで、ごく狭い範囲の方しか分らない記述だろうが、ちょい触れておく。当初から十中八九の世話人のようなことをしていたのが、いわきに住む前は東京の音楽事務所に勤務していたM嬢だった。裏方役をしっかり務めた彼女がいなかったら、今の十中八九はなかったと思われるが、なんと今回の公演ではコンミスのように楽団の中央に位置する形でクラリネットを手にステージに上がっていて、びっくり。雑用もあるゆえに、本人はステージに上がりたくなかったらしいが、オープナーのど頭から突然ソロを不破からふられるなど、アンサンブル音だけでなく、ソロ・パートもいくつか彼女はこなす。もともと広島の音大でクラリネット専攻だったのは知っていたが、卒業後は吹く機会はなかったはずで、なんか不破主導の殻破り作法を目の当たりにした思いナリ。
追記)来年、4月30日に、十中八九をはじめ、不破大輔ワークショップ派生の3グループが大集合するライヴが、江古田・バディであるという。
▶過去の、渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
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http://43142.diarynote.jp/200612060135390000/
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http://43142.diarynote.jp/200706162321180000/
http://43142.diarynote.jp/200807081247190000/
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http://43142.diarynote.jp/200910071809361076/
http://43142.diarynote.jp/201004231559516550/
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http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
▶過去の、渋さ以外の不破大輔
http://43142.diarynote.jp/200512231
http://43142.diarynote.jp/200706061351450000/
<今日の、違和感>
日帰りの、いわき行き。品川始発となる常磐線特急に乗ったが、車内で流されるプリセットの英語案内に疑問を持つ。英語ネイティヴに喋らせたものを用いているのだろうが、駅名まで英語風のイントネーションで話させているのはいかがなものか。その部分は日本固有の名称なのであるから、通常の日本語のイントネーションで読ませるべきではないの? 外国人でそれが無理なら、バイリンガルの日本人を使えばいいだけの話。とにかく、耳に入ってきて気持ち悪いこと、このうえない。そういえば、車掌MCなど鉄道イントネーションと言うべきものがかつて存在したと思うが、戻りの最終の特急の車内販売嬢がその名残を持つ話し方で業務をしていた。それ、今どき珍しいのではないか。あまりJRに乗らないので、よく分らぬが。
イザベラ・ラングレン+カール・バッゲ・トリオ w.ペーター・アスプルンド
2015年11月24日 音楽 六本木・スウェーデン大使公邸で、来日中のスウェーデン人ジャズ・ミュージシャンたちの歌と演奏を聞く。女性歌手をカール・バッケ他のピアノ・トリオがサポートし、そこに同国一であるそうなトランペッターのペーター・アスプルンドが加わる。その5人は一緒にハロルド・アーレン曲集『イザベラ・シングス・ザ・トレジャーズ・オブ・ハロルド・アーレン』‘(スパイス・オブ・ライフ)を今年出していますね。男性陣は綺麗にスーツを着こなし、演奏が始まる前に会場横に立って待機。その様に触れ、面々の顔を認知していないぼくは、へえスウェーデン大使館はイケ面を揃えているんだなと思ってしまいましたとサ。
ハロルド・アーレン曲をずらり披露。細くて伸長だって高くないのに、ラングレンの声の太さや大きさにまず気が向く。声帯がちゃんとしているのは美徳だなと思わせらました。それに寄り添うピアノ・トリオ音は何気に工夫も施していて、派手ではないが、今北欧でジャズをやる意義をほのかに聞き手に与えるか。アスブルンドのトランペット演奏は実にまっとう、しっかりしている。
なるほどと思ったのは、アスブルンドやラングレンのMC。とっても、ジャズ愛に満ちているものであったから。彼ら、「どこに行ってもジャズが流れていて、日本は世界一のジャズ愛好国」みたいな発言も。まあ、いろんな店でジャズはBGMとして使われているからな。この手の大使館系催しのなかでは、彼らはたっぷりとパフォーマンスを披露。終盤の「レッツ・フォール・イン・ラヴ」でアスブルンドはトランペットを置いて、ラングレンとデュエットする。エンターテインメントという華がぱーっと広がった。
<今日の、ほう>
前にも触れたことがあるが、最寄り駅の六本木一丁目駅直結の泉ガーデンタワーへの半野外エレヴェイターのバブルとも言えそうな様はすげえと思わずにはいられズ。ましてや、登った先には時節がら(?)LEDデコレーションがどわーとなされているわけで……。なんか久しぶりにそれに触れて、ここがデート・スポットになったとしても、不思議はないと感じる。ところで、その泉タワーが住友不動産所有と聞いて驚いたことがあった。というのも、ここらあたりは森ビルの天下であるから。とともに、ぼくの中で、住友不動産のビルって造型は結構すごいが駅から離れた場所に立てられているという印象があるから。あー、明後日はインタヴューのために、ヤマハの入った明治神宮駅からけっこう離れた住友系ビルに行かねばならぬ。寒くないと、いいナ。そういえば、マスクをしている人の比率が上がってきました。
ハロルド・アーレン曲をずらり披露。細くて伸長だって高くないのに、ラングレンの声の太さや大きさにまず気が向く。声帯がちゃんとしているのは美徳だなと思わせらました。それに寄り添うピアノ・トリオ音は何気に工夫も施していて、派手ではないが、今北欧でジャズをやる意義をほのかに聞き手に与えるか。アスブルンドのトランペット演奏は実にまっとう、しっかりしている。
なるほどと思ったのは、アスブルンドやラングレンのMC。とっても、ジャズ愛に満ちているものであったから。彼ら、「どこに行ってもジャズが流れていて、日本は世界一のジャズ愛好国」みたいな発言も。まあ、いろんな店でジャズはBGMとして使われているからな。この手の大使館系催しのなかでは、彼らはたっぷりとパフォーマンスを披露。終盤の「レッツ・フォール・イン・ラヴ」でアスブルンドはトランペットを置いて、ラングレンとデュエットする。エンターテインメントという華がぱーっと広がった。
<今日の、ほう>
前にも触れたことがあるが、最寄り駅の六本木一丁目駅直結の泉ガーデンタワーへの半野外エレヴェイターのバブルとも言えそうな様はすげえと思わずにはいられズ。ましてや、登った先には時節がら(?)LEDデコレーションがどわーとなされているわけで……。なんか久しぶりにそれに触れて、ここがデート・スポットになったとしても、不思議はないと感じる。ところで、その泉タワーが住友不動産所有と聞いて驚いたことがあった。というのも、ここらあたりは森ビルの天下であるから。とともに、ぼくの中で、住友不動産のビルって造型は結構すごいが駅から離れた場所に立てられているという印象があるから。あー、明後日はインタヴューのために、ヤマハの入った明治神宮駅からけっこう離れた住友系ビルに行かねばならぬ。寒くないと、いいナ。そういえば、マスクをしている人の比率が上がってきました。
フレッド・ハーシュ。J=J
2015年11月26日 音楽 丸の内・コットンクラブで、フレッド・ハーシュ(2013年4月18日)のソロ・パフォーマンスを見る。この日は、1ショウのみの設定。
元気そうだし、60歳だそうだが年齢より若く見えるかも(少し、青年ぽい)とふと思う。何よりじゃ。ピアノに向き合い、自然体で指を這わせる。そんな彼の2015年作はやはりソロによるもので、スタンダードや自作曲を、詩的な粒立ちとともに開いている。彼はそこでジョニ・ミッチェルの初期人気曲「ボース・サイズ・ナウ」も取り上げていたが、この晩はその曲も披露。散文的に諦観心象が綴られ、<私は今、両側から雲を見た>と歌われる(たぶん、そういう内容の曲)歌詞が浮かんでくるような気がした。
比較的穏健な行き方のもと、随所でさりがなく刺を散りばめたり、舌を出したりする演奏指針。そして、右手と左手の噛み合いに技あり、妙味あり。けっこう左手の流れに留意してしまい、いろいろ頷く。品格のある白人ジャズ・ピアノ、一つの確かなカタチ。ピアノ・ソロというとピンと張りつめた空気に満ち、徒労を覚えてしまう場合もあるが、彼の肩の力がぬけた演奏はそれもなかった。でも、そこらへんは、演奏曲ともども日によって変わるかも。。。。
▶過去の、フレッド・ハーシュ
http://43142.diarynote.jp/201304211110267820/
その後は、新宿・ピットイン。ポーランドの跳ねっ返りピアニストのヨアンナ・ドゥダ(2014年7月9日)とやはりポーランド人ドラマーのヤン・ムウィナルスキのデュオ、J=Jをファースト・セットの途中から見る。ドゥダはピアノとともに、キーボード/PCなども用いてムウィナルスキと渡り合うが、前回見たアコースティック・ピアノだけの演奏よりこっちのほうがずっと面白い。瞬発力と定石外しのひねりあり。一部、シャソル(2015年5月30日)のような味も感じさせたのは想定外。←素晴らしい。
レギュラー・グリップで叩いていたドラマーのヤン・ムウィナルスキは、いかにも今のジャズ・ドラマー。定型のパルス感を内なる柱に置きつつ、そこから一歩出て、ほつれたビートを飄々として繰り出して行くタイプ。今、あちこちにこの手のドラマーはいるのだろうな。
セカンド・セットはNobuhiko ‘Ebizo’ Tanuma(ベース)、BUCCI(トランペット)、Yama a.k.a.Sahib(dj)という3人の日本人ミュージシャンとのセッション。こちらのほうではデュダは電気キーボードのみを弾く。面白いフレイズの入れ方をしていたな。
▶過去の、ドゥダ
http://43142.diarynote.jp/201407101008118006/
▶過去の、シャソル
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
<今日の、デイヴィッド・ボウイ>
来年早々にリリースされるデイヴィッド・ボウイの新作『★』(ブラックスターと読むよう)が攻めているし、おもしろい。かつてのボウイ表現の立役者で前作『ザ・ネクスト・デイ』の制作もしていたトニー・ヴィスコンティ(2015年7月7日)との共同プロデュース作品。昨年秋に敏腕ジャズ・アレンジャー/バンド・リーダーのマリア・シュナイダー(2012年12月17日、2013年12月17日)との共作曲「スー」が公になっていたが、それとほんの少し繋がるような在NYのジャズ畑にいる奏者を起用してのもの。ただし、「スー」は今回のメンバーで取り直されている。
サックスのダニー・マッキャスリン(クリス・クロス、サニーサイ、カム・ジャズ、グリーンリーフなどから10作を超えるリーダー作を出している)、キーボード のジェイソン・リンドナー(2009年5月15日)、ギターのベン・モンダー(名前は出ていないが、2005年7月3日公演に同行)、電気ベースのティム・ルフェーヴル(2010年2月19日、2014年2月11日)、ドラムのマーク・ジュリアナ(2015年3月13日)、打楽器のジェイムス・マーフィーという6人の奏者がサポート。まず、おおって思わせられるのは基本スタジオ・ミュージシャン的な使われ方がされているものの(でも、居場所の異なる奏者を起用した効果は出ていると思う)、マーク・ジュリアナだけはその手腕の妙味大発揮の演奏をしていること(あと、サックス音も大活躍していて、耳に残る)。ジュリアナが送り出す今のプログラム感性を束ねた人力ビートのもと、帯状と形容したくなる楽器音が敷かれ、その上にボウイの詠唱(どれも、エフェクトが噛まされている)が思うまま投げ出される……と、その内容は説明できるか。
ちゃんとメロディのある曲もあるが、主となるのはポップ・ソングの定型から離れた所に存在する意志を持つ、アブストラクトとも言えるだろう、流動性の高い、大人なヴォーカル・パフォーマンス曲。それはボウイが印象的な曲を書けなくなっていることの裏返しかもしれぬが、よくぞ新たな奏者や環境を介して、新たな立ち処/シンガー回路をボウイはモノにしたなと思わせる。とともに、旧い聞き手には『ロウ』をはじめ何度か鮮やかにワープしてきた彼の真骨頂を感じてしまうのではないのか。しかし、一部ストリングのアレンジもしているヴィスコンティはこの夏に後ろ向きロッカー像を出した来日ライヴをしていたりもするわけで、イケてる本作を聞くと、なんか狐につままれた気持ちにもなる。もし今年に『★』が出ていたら、十分に2015年のベスト10候補の対象になると、ぼくは判断した。なお、歌詞については不毛に思え、まったく訳がわからんかった。
▶過去の、トニ—・ヴィスコンティ
http://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
▶過去の、マリア・シュナイダー・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
▶過去の。ジェイソン・リンドナー
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
▶過去の、ベン・モンダー
http://43142.diarynote.jp/200507061225530000/
▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
元気そうだし、60歳だそうだが年齢より若く見えるかも(少し、青年ぽい)とふと思う。何よりじゃ。ピアノに向き合い、自然体で指を這わせる。そんな彼の2015年作はやはりソロによるもので、スタンダードや自作曲を、詩的な粒立ちとともに開いている。彼はそこでジョニ・ミッチェルの初期人気曲「ボース・サイズ・ナウ」も取り上げていたが、この晩はその曲も披露。散文的に諦観心象が綴られ、<私は今、両側から雲を見た>と歌われる(たぶん、そういう内容の曲)歌詞が浮かんでくるような気がした。
比較的穏健な行き方のもと、随所でさりがなく刺を散りばめたり、舌を出したりする演奏指針。そして、右手と左手の噛み合いに技あり、妙味あり。けっこう左手の流れに留意してしまい、いろいろ頷く。品格のある白人ジャズ・ピアノ、一つの確かなカタチ。ピアノ・ソロというとピンと張りつめた空気に満ち、徒労を覚えてしまう場合もあるが、彼の肩の力がぬけた演奏はそれもなかった。でも、そこらへんは、演奏曲ともども日によって変わるかも。。。。
▶過去の、フレッド・ハーシュ
http://43142.diarynote.jp/201304211110267820/
その後は、新宿・ピットイン。ポーランドの跳ねっ返りピアニストのヨアンナ・ドゥダ(2014年7月9日)とやはりポーランド人ドラマーのヤン・ムウィナルスキのデュオ、J=Jをファースト・セットの途中から見る。ドゥダはピアノとともに、キーボード/PCなども用いてムウィナルスキと渡り合うが、前回見たアコースティック・ピアノだけの演奏よりこっちのほうがずっと面白い。瞬発力と定石外しのひねりあり。一部、シャソル(2015年5月30日)のような味も感じさせたのは想定外。←素晴らしい。
レギュラー・グリップで叩いていたドラマーのヤン・ムウィナルスキは、いかにも今のジャズ・ドラマー。定型のパルス感を内なる柱に置きつつ、そこから一歩出て、ほつれたビートを飄々として繰り出して行くタイプ。今、あちこちにこの手のドラマーはいるのだろうな。
セカンド・セットはNobuhiko ‘Ebizo’ Tanuma(ベース)、BUCCI(トランペット)、Yama a.k.a.Sahib(dj)という3人の日本人ミュージシャンとのセッション。こちらのほうではデュダは電気キーボードのみを弾く。面白いフレイズの入れ方をしていたな。
▶過去の、ドゥダ
http://43142.diarynote.jp/201407101008118006/
▶過去の、シャソル
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<今日の、デイヴィッド・ボウイ>
来年早々にリリースされるデイヴィッド・ボウイの新作『★』(ブラックスターと読むよう)が攻めているし、おもしろい。かつてのボウイ表現の立役者で前作『ザ・ネクスト・デイ』の制作もしていたトニー・ヴィスコンティ(2015年7月7日)との共同プロデュース作品。昨年秋に敏腕ジャズ・アレンジャー/バンド・リーダーのマリア・シュナイダー(2012年12月17日、2013年12月17日)との共作曲「スー」が公になっていたが、それとほんの少し繋がるような在NYのジャズ畑にいる奏者を起用してのもの。ただし、「スー」は今回のメンバーで取り直されている。
サックスのダニー・マッキャスリン(クリス・クロス、サニーサイ、カム・ジャズ、グリーンリーフなどから10作を超えるリーダー作を出している)、キーボード のジェイソン・リンドナー(2009年5月15日)、ギターのベン・モンダー(名前は出ていないが、2005年7月3日公演に同行)、電気ベースのティム・ルフェーヴル(2010年2月19日、2014年2月11日)、ドラムのマーク・ジュリアナ(2015年3月13日)、打楽器のジェイムス・マーフィーという6人の奏者がサポート。まず、おおって思わせられるのは基本スタジオ・ミュージシャン的な使われ方がされているものの(でも、居場所の異なる奏者を起用した効果は出ていると思う)、マーク・ジュリアナだけはその手腕の妙味大発揮の演奏をしていること(あと、サックス音も大活躍していて、耳に残る)。ジュリアナが送り出す今のプログラム感性を束ねた人力ビートのもと、帯状と形容したくなる楽器音が敷かれ、その上にボウイの詠唱(どれも、エフェクトが噛まされている)が思うまま投げ出される……と、その内容は説明できるか。
ちゃんとメロディのある曲もあるが、主となるのはポップ・ソングの定型から離れた所に存在する意志を持つ、アブストラクトとも言えるだろう、流動性の高い、大人なヴォーカル・パフォーマンス曲。それはボウイが印象的な曲を書けなくなっていることの裏返しかもしれぬが、よくぞ新たな奏者や環境を介して、新たな立ち処/シンガー回路をボウイはモノにしたなと思わせる。とともに、旧い聞き手には『ロウ』をはじめ何度か鮮やかにワープしてきた彼の真骨頂を感じてしまうのではないのか。しかし、一部ストリングのアレンジもしているヴィスコンティはこの夏に後ろ向きロッカー像を出した来日ライヴをしていたりもするわけで、イケてる本作を聞くと、なんか狐につままれた気持ちにもなる。もし今年に『★』が出ていたら、十分に2015年のベスト10候補の対象になると、ぼくは判断した。なお、歌詞については不毛に思え、まったく訳がわからんかった。
▶過去の、トニ—・ヴィスコンティ
http://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
▶過去の、マリア・シュナイダー・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
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▶過去の。ジェイソン・リンドナー
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
▶過去の、ベン・モンダー
http://43142.diarynote.jp/200507061225530000/
▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
ディエゴ・エル・シガーラ
2015年11月27日 音楽 何も事前の知識がないままに接し、ぎゃははは。なんじゃコレ。そして、その後はと言えばぐいぐい引き込まれ……。。
主役のディエゴ・エル・シガーラ はフラメンコ界トップに立つ歌手であるそう。1968年生まれで、ワイルドな風貌を持つ。ショウは20分はおして始まり、本編は治まりの悪いカタチで終わる(客の多くは戸惑っていた)など、後で触れる我が道を行く音楽性ともども整った表面に留意しない、鷹揚な部分がいろいろと目についた。けっこう進行もキブンだった感じがあって、ある種のスパニッシュ・マナーに触れたと思えたかもしれぬ。渋谷・Bunkamura オーチャードホール。
まず、ピアノ、電気ギター、ウッド・ベース、大きめのキット(複数のシンバル付き)を用いるパーカッション奏者の4人が出てきて演奏するのだが、これがどう聞いてもラテン調。ピアニストはキューバ人だそう。ギター奏者はヘラヘラよがったジャズ的ギター奏法を見せる。が、彼にソロを嬉しそうにふるなど、シガーラはそのギタリストを喜んで起用している感アリ。実はそのカルテット演奏は少し落ち着きの悪さを感じさせる。後から、来日直前になってピアニストとギタリストが変更になったことを知り、納得した。
そして、シガーラが千両役者的に出てくるのだが、不用意に髪が長くて、なんかぼくは爆笑。それがスペインの色男の一つの流儀なのだろう(?)。後から生ギターを持ったフラメンコ・ギター奏者も出てくるが、カルテットと一緒にやっているときはそんなに目立たず。なんにせよ、バンドはやはりラテンっぽい演奏をし、そこにフラメンコ的厚かましさは持つもののくだけた感じで、シガーラはフラメンコ調の歌を流していく。最初、それにぼくは違和感を覚えたが、このサウンドは俺が掌握しているというシガーラの風情に接するとこれもありなのだろうと思えてくる。ようは、妙な説得力があったということか。
また、ぼくは以下のようなことも思った。たとえばジャズの世界を見てみると、才と創造性を持つ働き盛りジャズ・マンが4ビート/定型のジャズ様式に飽きてはみ出さんとしているように、フラメンコの担い手のなかにもトラディッショナルな行き方に萎えている人もいるんだろうな。。。。で、シガーラはフラメンコとちょいジャジーなラテンの不思議な重なりに自分の歌を載せるのををおおいに楽しみ、意義を覚えている。当然そこにフラメンコの感覚はあるものの、それらは固有の掛け声や手拍子は似合わない感じの表現になっている。だが、同じスペイン語の音楽だしくっつけたっていいぢゃんと彼はあっけらかんと言っているようにも、ぼくには思えた。あぁ汎スパニッシュ音楽、ってか。
3分の2が終わったころだったか、最初に出て来た4人がステージからはけ、フラメンコ・ギター奏者が残り、基本シガーラとデュオでパフォーマンスする。すると、やはりフラメンコ濃度は高くなるが、それもぼくの耳には正調のフラメンコからは離れていると感じた。とにかくデュオになって分ったのは、ディエゴ・デル・モラオというギタリストが異様に腕が立つということ。ぼくのツボと合致したからかもしれないが、これまでぼくが触れたフラメンコのギタリストのなかで一番ドキドキできた。そんな彼のギター演奏とオイラの歌の有機的な重なりはやはりどこかでジャジーという言葉をぼくには思い浮かべさせるものでもあり、当然曲は長目。各曲、10分ぐらいあったのではないか。その様、シガーラとモラオがもう一つの空間と余韻を共有しあっていたと書けるものであった。ああ、スペース・フラメンコ!
そんなことを悠々と求める人がトップに君臨するフラメンコ界って、おもしれえ。全然なめてはいないんだけど、フラメンコってぼくが考えていた以上に、しなやかで深みを持つものなんだろうなと実感してしまった。あまりシガーラの歌唱については触れてませんが、それがいい味だしていたからこその、今晩のぼくの肯定的所感でもあります。
<今日の、アフター>
シガーラ公演は急遽見ることにしたのだが、見に行って大正解。お座敷予定があったために1時間だけ見ようと思っていたのだが、興味深くて、席を立てなかったのココロ。本編が終わり、意を決して会場を後にしましたが。その後、駆けつけた先で、この我が道を行く“スペーシーな、ラテン・フラメンコ”の様を説明したのだが、分ってもらえない。ま、ぼくも同じ立場になったら、いまいちイメージできないだろう。うーぬ、シカーラの既発作をほじくり返したくなった。創造性と好奇心をかけて変なこと、はみ出したことをやってるブツがいろいろとありそうじゃ。あ、それから、デュオになってから、曲が終わるごとにシガーラとモラオは芝居っけたっぷりに熱い抱擁をかわす。そういう突っ込みどころがいろいろあるというのも、確かなエンターテインメントなり。
主役のディエゴ・エル・シガーラ はフラメンコ界トップに立つ歌手であるそう。1968年生まれで、ワイルドな風貌を持つ。ショウは20分はおして始まり、本編は治まりの悪いカタチで終わる(客の多くは戸惑っていた)など、後で触れる我が道を行く音楽性ともども整った表面に留意しない、鷹揚な部分がいろいろと目についた。けっこう進行もキブンだった感じがあって、ある種のスパニッシュ・マナーに触れたと思えたかもしれぬ。渋谷・Bunkamura オーチャードホール。
まず、ピアノ、電気ギター、ウッド・ベース、大きめのキット(複数のシンバル付き)を用いるパーカッション奏者の4人が出てきて演奏するのだが、これがどう聞いてもラテン調。ピアニストはキューバ人だそう。ギター奏者はヘラヘラよがったジャズ的ギター奏法を見せる。が、彼にソロを嬉しそうにふるなど、シガーラはそのギタリストを喜んで起用している感アリ。実はそのカルテット演奏は少し落ち着きの悪さを感じさせる。後から、来日直前になってピアニストとギタリストが変更になったことを知り、納得した。
そして、シガーラが千両役者的に出てくるのだが、不用意に髪が長くて、なんかぼくは爆笑。それがスペインの色男の一つの流儀なのだろう(?)。後から生ギターを持ったフラメンコ・ギター奏者も出てくるが、カルテットと一緒にやっているときはそんなに目立たず。なんにせよ、バンドはやはりラテンっぽい演奏をし、そこにフラメンコ的厚かましさは持つもののくだけた感じで、シガーラはフラメンコ調の歌を流していく。最初、それにぼくは違和感を覚えたが、このサウンドは俺が掌握しているというシガーラの風情に接するとこれもありなのだろうと思えてくる。ようは、妙な説得力があったということか。
また、ぼくは以下のようなことも思った。たとえばジャズの世界を見てみると、才と創造性を持つ働き盛りジャズ・マンが4ビート/定型のジャズ様式に飽きてはみ出さんとしているように、フラメンコの担い手のなかにもトラディッショナルな行き方に萎えている人もいるんだろうな。。。。で、シガーラはフラメンコとちょいジャジーなラテンの不思議な重なりに自分の歌を載せるのををおおいに楽しみ、意義を覚えている。当然そこにフラメンコの感覚はあるものの、それらは固有の掛け声や手拍子は似合わない感じの表現になっている。だが、同じスペイン語の音楽だしくっつけたっていいぢゃんと彼はあっけらかんと言っているようにも、ぼくには思えた。あぁ汎スパニッシュ音楽、ってか。
3分の2が終わったころだったか、最初に出て来た4人がステージからはけ、フラメンコ・ギター奏者が残り、基本シガーラとデュオでパフォーマンスする。すると、やはりフラメンコ濃度は高くなるが、それもぼくの耳には正調のフラメンコからは離れていると感じた。とにかくデュオになって分ったのは、ディエゴ・デル・モラオというギタリストが異様に腕が立つということ。ぼくのツボと合致したからかもしれないが、これまでぼくが触れたフラメンコのギタリストのなかで一番ドキドキできた。そんな彼のギター演奏とオイラの歌の有機的な重なりはやはりどこかでジャジーという言葉をぼくには思い浮かべさせるものでもあり、当然曲は長目。各曲、10分ぐらいあったのではないか。その様、シガーラとモラオがもう一つの空間と余韻を共有しあっていたと書けるものであった。ああ、スペース・フラメンコ!
そんなことを悠々と求める人がトップに君臨するフラメンコ界って、おもしれえ。全然なめてはいないんだけど、フラメンコってぼくが考えていた以上に、しなやかで深みを持つものなんだろうなと実感してしまった。あまりシガーラの歌唱については触れてませんが、それがいい味だしていたからこその、今晩のぼくの肯定的所感でもあります。
<今日の、アフター>
シガーラ公演は急遽見ることにしたのだが、見に行って大正解。お座敷予定があったために1時間だけ見ようと思っていたのだが、興味深くて、席を立てなかったのココロ。本編が終わり、意を決して会場を後にしましたが。その後、駆けつけた先で、この我が道を行く“スペーシーな、ラテン・フラメンコ”の様を説明したのだが、分ってもらえない。ま、ぼくも同じ立場になったら、いまいちイメージできないだろう。うーぬ、シカーラの既発作をほじくり返したくなった。創造性と好奇心をかけて変なこと、はみ出したことをやってるブツがいろいろとありそうじゃ。あ、それから、デュオになってから、曲が終わるごとにシガーラとモラオは芝居っけたっぷりに熱い抱擁をかわす。そういう突っ込みどころがいろいろあるというのも、確かなエンターテインメントなり。
アコースティイック・ギターとヴォーカルの武徹太郎 、ウッド・ ベースとヴォーカル の織田洋介 、遊鼓(両面叩けるフロア・タムみたいな打楽器。胴を横にして肩から下げていた)とヴォーカルのハブヒロシ。この馬喰町バンドという3人組の存在は、晩夏に出た彼らにとって4作目となる新作『遊びましょう』を聞いて、着目するようになった。“ワールド・ミュージック視点で日本のトラッドをとらえる はっぴえんど”という感想を、ぼくは持ってしまったのだ。その所感、何気にすごいな。新作をフォロウするツアーの最終日で、恵比寿・STUDIO38。
技と音楽的蓄積のあるバンドと思う。まず感じたのは、3人とも演奏がしっかりしている。ベーシストは堅実に的をいたフレイズを繰り出すし、シンバルも3枚セッティングしていた打楽器奏者は嘘のように立ったビートを送り出す。3人という編成だとサウンドが細そうな印象を持つかもしれないが、彼らの場合は芯を持ち、何気なドライヴ感を持つ。また、アルペジオ中心のギター演奏もコラの音を想起させるなど、なかなかに多彩で味わいあり。只の日本人音楽グループのギタリストの域から離れている。そして、そうした確かな手腕に触れると、彼らが外に出す童歌や民謡情緒といったような和要素は、海外の様々な表現を通った末に辿りついたものとも実感できる。
ヴォーカルは3人が一緒にユニゾンで取るのだが、それも不思議な味、個性を出す。なんか風通しよく、つらつら&のどかな風情がさあ〜っと広がる。インストの妙味ともども、よくぞこんな音楽回路をつかんだと思う。だから、彼らが出す日本情緒は臭みがなく(ぼくはそこがいいなあ)、心地よい。といった具合で、とにかもかくにもいろんな音楽を通ってきているのだろうが、歌と演奏の重なりの妙でぜんぜんお勉強ぽくなく、好ましいペーソスが飄々と送りだされるのだから頷く。日本民謡の彼らなりもカヴァーもやったが、オリジナル曲との落差はなし。そこらあたりににも、彼らの練金手腕は表れていたのではないか。
が、しかし。1曲ごとにけっこうな時間をかけてなされるMCは、ぼくにはナッシング。ギターはチューニングを変えたりもしていて、それを整える時間を必要とするのは分るが、ぼくにとってはどうでもいい内容で辛かった。満場のお客は、それに喜んでいましたけど。それから、ギター奏者は他の2人と同じく立ってパフォーマンスをしたほうがいいのではないか。そのほうが動的感覚が出て、グループとしての見た目の訴求力は増すと思う。って、座っていると、ギタリストだけ見えにくい。
<今日の、場所>
恵比寿ガーデンホールの38階角にある多目的スペースが会場で、初めて行く。すごく、眺望が良い。16時開演という設定は、日暮れにあわせたもののよう。災害時のことを考えたりもし、ここ10年ぐらいで眺めは良くても高層階に住むのはどうかなあとの思いが少し揺らぐ。でも、もう歳だし、南向きの低層階居住で前にはすぐに遮る建物がないというのが理想かな。だと、今の住まいでいいということになるか。引っ越しする根性もなくなっているよなー。
技と音楽的蓄積のあるバンドと思う。まず感じたのは、3人とも演奏がしっかりしている。ベーシストは堅実に的をいたフレイズを繰り出すし、シンバルも3枚セッティングしていた打楽器奏者は嘘のように立ったビートを送り出す。3人という編成だとサウンドが細そうな印象を持つかもしれないが、彼らの場合は芯を持ち、何気なドライヴ感を持つ。また、アルペジオ中心のギター演奏もコラの音を想起させるなど、なかなかに多彩で味わいあり。只の日本人音楽グループのギタリストの域から離れている。そして、そうした確かな手腕に触れると、彼らが外に出す童歌や民謡情緒といったような和要素は、海外の様々な表現を通った末に辿りついたものとも実感できる。
ヴォーカルは3人が一緒にユニゾンで取るのだが、それも不思議な味、個性を出す。なんか風通しよく、つらつら&のどかな風情がさあ〜っと広がる。インストの妙味ともども、よくぞこんな音楽回路をつかんだと思う。だから、彼らが出す日本情緒は臭みがなく(ぼくはそこがいいなあ)、心地よい。といった具合で、とにかもかくにもいろんな音楽を通ってきているのだろうが、歌と演奏の重なりの妙でぜんぜんお勉強ぽくなく、好ましいペーソスが飄々と送りだされるのだから頷く。日本民謡の彼らなりもカヴァーもやったが、オリジナル曲との落差はなし。そこらあたりににも、彼らの練金手腕は表れていたのではないか。
が、しかし。1曲ごとにけっこうな時間をかけてなされるMCは、ぼくにはナッシング。ギターはチューニングを変えたりもしていて、それを整える時間を必要とするのは分るが、ぼくにとってはどうでもいい内容で辛かった。満場のお客は、それに喜んでいましたけど。それから、ギター奏者は他の2人と同じく立ってパフォーマンスをしたほうがいいのではないか。そのほうが動的感覚が出て、グループとしての見た目の訴求力は増すと思う。って、座っていると、ギタリストだけ見えにくい。
<今日の、場所>
恵比寿ガーデンホールの38階角にある多目的スペースが会場で、初めて行く。すごく、眺望が良い。16時開演という設定は、日暮れにあわせたもののよう。災害時のことを考えたりもし、ここ10年ぐらいで眺めは良くても高層階に住むのはどうかなあとの思いが少し揺らぐ。でも、もう歳だし、南向きの低層階居住で前にはすぐに遮る建物がないというのが理想かな。だと、今の住まいでいいということになるか。引っ越しする根性もなくなっているよなー。