クリントン翁一座(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日)の公演はいつものように、六本木・ビルボードライブ。セカンド・ショウを見た。以下は。その所感を箇条書きにて。。

▲クリントンの格好が少しカジュアルになった。ちゃんとしたスーツのスリー・ピースから、ジャケット(派手め)とスラックスという出で立ちでステージに立っていた。▲頭から最後まで出っ放しで、統括者であることをまっとう。じいさん、元気だあと思わずにはいられず。▲今回は、︎マイク・スタンドをペニスに見立ててこする所作はしなかった。▲最後の方、帽子をとって挨拶もしたが、クリントンはスキン・ヘッドだった。▲ステージ上にはのべ20人近い人がいたか。しょーもねーアフリカン・アメリカンがうようよという様には本当胸がときめく。女性コーラスは3人、終盤には、“サー・ノウズ”役の御仁も出てくる。▲でも、無駄にステージ上に人がいるという感じは少し減じたとも思えた。別な言い方をすれば、何気にちゃんとオーガナイズされていた? 当然、譜面を置いていた人は皆無。▲今回、またメタル色は強くなった。ギターは3人。▲泣きのギターをフィーチャーするロック・インスト曲「コズミック・スロップ」では、1970年代中期にハービー・ハンコックのヘッドハンターズにいたデュエイン・ブラックバード・マックナイトが延々ソロを取る。▲菅は二人。アルト奏者は長めのソロを吹かされる箇所、複数。トランペット奏者は終盤のみ出てくる。▲キーボードは二人、うち一人はアンプ・フィドラー。イエイ。▲あれだけ、奏者やシンガーがいるのに、ベース一人はまあ当然として、ドラマーも一人なのはすごい。厚めのビートを設定するために打楽器奏者ぐらい入れてもいいと思えたが、それもなし。問題もなし。でも、それもP-ファンクのありかたなんだよなあ。▲前回公演の方が、グっときたが、当然悪いはずがない。

▶過去の、ジョージ・クリントン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
http://43142.diarynote.jp/201504131109395934/
▶︎過去の、アンプ・フィドラー
http://43142.diarynote.jp/200409280745560000/
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/201212140959573710/

<明日の、ナイス・ガイ>
 翌日、ショウの前に楽屋で、アンプ・フィドラーにインタヴュー。まず、ある種の高いファッション性を持っていることに共感。彼の母親は、衣服のデザインをしていたという。で、本当に心の澄んだいい奴でポットなる。エレクトリック・キーボードが大好きなくせに、現在の趣味は古いピアノのレストア。電話に入っている、その関連写真をいろいろ見せてくれた。そんな彼は生まれも育ちも、そして現在の居住地もデトロイト。P-ファンクやモータウン的音塊にハウス流儀やUKダンス流儀をまぶした新作『Motor City Booty』を今年出したが、次は女性歌手をフィーチャーしたジャズ作を出したいそう。ワズ(・ノット・ワズ)の1988年作に参加経験もあり、同ユニットをやっていた現ブルーノート・レコード社長でもあるデトロイト・ネイティヴのドン・ワズ(2013年2月15日)とは面識を持つはず。ホセ・ジェイムス(2008年9月18日、2010年11月11日、2011年1月12日、2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年7月27日、2015年2月15日、2016年2月16日)の『ノー・ビギニング・ノーエンド』(ブルーノート、2013年。A&R担当はドン・ワズ)でジェイムズはフィドラーとの共作曲も取り上げてもいるがゆえ、あなたもブルーノートと契約しちゃえばいいのにと話をふったら、「とてもきっちりしている人だから、彼を納得させるためにはじっくりと下準備しなけらばならない」といったような答えを真面目に返してきた。1990年にエレクトラからアルバムを出したミスター・フィドラーを一緒にやっていた兄のバブス・フィドラーをはじめ親近者の死が今かさなってしまっているそうだが、とても良い音楽人生を歩んでいるように思えもし、とっても後味のいい取材だった。CDジャーナル誌の来年発売号に記事は出るかな。

▶過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130215
▶過去の、ホセ・ジェイムズ
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201011140051119042/
http://43142.diarynote.jp/201101131336421886/
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201408051020111821/
http://43142.diarynote.jp/201502170939564537/
http://43142.diarynote.jp/201602181207326029/