今年で10年目を迎える、という。メイン会場は5.000人規模の東京国際フォーラムのホールA。ジャズで0.5万人もの客をあつめるのは困難なわけで、そのため純ジャズではない出演者や軟派な担い手をそろえるのが常であるのだが、このフェスが面白いのは、その一方、硬派だったり見所アリのジャズの担い手もしっかり用意し、そちらは無料ステージで太っ腹に提供しているところ。で、過去その無料のショウは野外スペースで行われていた(屋台がいろいろ出ていて、そこはお祭り気分も横溢していた)わけだが、今年はその野外会場はそのままに、もう一つホールD7という300人規模のホールでも無料公演が持たれた。欧州や豪州の実力者がずらり揃ったその顔触れは興味惹かれるアクトだらけで、ぼくはとってもうれしい。
で、この晩は、無料たるホールD7で、シニッカ・ランゲラン、ザ・プロンクトンズ、マイク・ノック・トリオ・ウィズ・日野皓正(彼は、この日曜のホールAの出演リーダーでもある)を見る。また、その合間に、ラウル・ミドン(2009年10月8日、他)とLAのフュージョン系有名奏者が集うセッションも少し見た。
フィンランドがルーツとなる伝承音楽研究/実践者であるランゲランはハープを横に置いたようなやはりフィンランド起源の弦楽器カンテレ(小さなハープを寝かせたような感じの弦楽器。彼女は39弦のものを使う。トレモロみたいな機能を引き出すレバー付き)を弾きながら透明感ある声をのせる。彼女は現在ECMと契約しているが、その11年新作『ザ・ランド・ザット・イズ・ノット』に入っていた曲はほとんどやったのではないか。とにかく、太鼓と現代、素朴とモダンを自在に行き来する静謐な一人パフォーマンスは聞き所満載。アルバムにおいてはスカンジナヴィアの実力派ジャズ・マンが好サポートしているが、それなしでもジャズ的広がりを覚えさせる部分もあって、本当に素晴らしいタレントだった。
ニュー・クール・コレクティヴ(2009年9月6日)のギタリストのアントン・ハウトスミットらオランダの実力者が集った4人組(ギター、サックス、電気ベース、ドラム)のザ・プロクトンズは立った現代ジャズというよりは、辛口フュージョン濃度が強い。ちょい、がっかり。ベースがペラ男濃度の高い電気なせいか。そのべース奏者はやはりニュー・クール・コレクティヴのベンジャミン・ハーマン(2009年9月4日、他)がゲスト入りし、今年の東京ジャズの無料ステージに出演するアムステルダム・ジャズ・コネクションにも参加、そちらでは縦ベースを弾くというが。
豪州ジャズ界の大御所ピアニストのマイク・ノック(かつては、米国でブリブリ活動していたこともある実力者。ネクサスというシャープなジャズ・ロック・バンドをやっていたこともあった)は、さすがの硬派で跳躍力の高い演奏を披露。日野(2011年7月31日、他)もぶいぶい、タップ・ダンスもかます。リアルなジャズ演奏。最後の曲は、ほぼフリー・フォーム演奏だった。
<今日の永田町>
東京国際フォーラムやコットンクラブにぼくが行く場合は、地下鉄半蔵門線→有楽町線と乗り継いで行くのが常。その乗換駅は永田町なのだが、そこで乗り換え待ちをしていると、ここのところ思わずキョロキョロしてしまう。というのも、普通の会社員ぽい人が短パンに着替えて構内をジョギングしているのを知人が初夏に見たというので。なるほど、複数の線が乗り入れている永田町はホームからホームをつなげば平気で2kぐらいはあるだろうし、途中には地下鉄の階段でもトップ級に長いものがあったりして、障害走にはもってこい? 外を走るよりも涼しいだろうしなー。その様、その人を、一瞥したい。知人はなんか見てはいけないモノを見てしまった気分を得て、目をそらしたそうだが。
で、この晩は、無料たるホールD7で、シニッカ・ランゲラン、ザ・プロンクトンズ、マイク・ノック・トリオ・ウィズ・日野皓正(彼は、この日曜のホールAの出演リーダーでもある)を見る。また、その合間に、ラウル・ミドン(2009年10月8日、他)とLAのフュージョン系有名奏者が集うセッションも少し見た。
フィンランドがルーツとなる伝承音楽研究/実践者であるランゲランはハープを横に置いたようなやはりフィンランド起源の弦楽器カンテレ(小さなハープを寝かせたような感じの弦楽器。彼女は39弦のものを使う。トレモロみたいな機能を引き出すレバー付き)を弾きながら透明感ある声をのせる。彼女は現在ECMと契約しているが、その11年新作『ザ・ランド・ザット・イズ・ノット』に入っていた曲はほとんどやったのではないか。とにかく、太鼓と現代、素朴とモダンを自在に行き来する静謐な一人パフォーマンスは聞き所満載。アルバムにおいてはスカンジナヴィアの実力派ジャズ・マンが好サポートしているが、それなしでもジャズ的広がりを覚えさせる部分もあって、本当に素晴らしいタレントだった。
ニュー・クール・コレクティヴ(2009年9月6日)のギタリストのアントン・ハウトスミットらオランダの実力者が集った4人組(ギター、サックス、電気ベース、ドラム)のザ・プロクトンズは立った現代ジャズというよりは、辛口フュージョン濃度が強い。ちょい、がっかり。ベースがペラ男濃度の高い電気なせいか。そのべース奏者はやはりニュー・クール・コレクティヴのベンジャミン・ハーマン(2009年9月4日、他)がゲスト入りし、今年の東京ジャズの無料ステージに出演するアムステルダム・ジャズ・コネクションにも参加、そちらでは縦ベースを弾くというが。
豪州ジャズ界の大御所ピアニストのマイク・ノック(かつては、米国でブリブリ活動していたこともある実力者。ネクサスというシャープなジャズ・ロック・バンドをやっていたこともあった)は、さすがの硬派で跳躍力の高い演奏を披露。日野(2011年7月31日、他)もぶいぶい、タップ・ダンスもかます。リアルなジャズ演奏。最後の曲は、ほぼフリー・フォーム演奏だった。
<今日の永田町>
東京国際フォーラムやコットンクラブにぼくが行く場合は、地下鉄半蔵門線→有楽町線と乗り継いで行くのが常。その乗換駅は永田町なのだが、そこで乗り換え待ちをしていると、ここのところ思わずキョロキョロしてしまう。というのも、普通の会社員ぽい人が短パンに着替えて構内をジョギングしているのを知人が初夏に見たというので。なるほど、複数の線が乗り入れている永田町はホームからホームをつなげば平気で2kぐらいはあるだろうし、途中には地下鉄の階段でもトップ級に長いものがあったりして、障害走にはもってこい? 外を走るよりも涼しいだろうしなー。その様、その人を、一瞥したい。知人はなんか見てはいけないモノを見てしまった気分を得て、目をそらしたそうだが。