渋谷・ショーゲート試写室で、2018年米国映画を見る。プラダのサブ・ブランド”ミュウミュウ”のために撮られた、NYの女性スケートボード愛好会の“Skate Kitchen”を題材とする短編ドキュメンタリー映画を端緒に置く。その好評を受け、その短編を撮った女性監督のクリスタル・モーゼルが新たに撮り(初長編映画の監督作となる)、やはりスケート・キッチンの面々がそのままメインの役者として出演している。

 主役は、ロード・アイランドに家ではスペイン語しか話さない母親と暮らす、スケートボードで遊ぶことが生きがいの10代の女性。もうすぐ18歳という台詞があったような気もするが、季節が夏休みのシーズンでもあり学校関連の話は出て来ず、彼女たちが学生なのかプータローなのかは判別しがたし。あ、主人公はスーパーのレジ打ちバイドはしていますね。

 スケートボードに青春を託す、若者群像ムーヴィー。多くはボードをやっている場面と、葉っぱ吸って和んでいるシーン。ゆえに、R15指定か。誰と一緒にラリたいかと話し合うシーンが出てきて、ジミ・ヘンドリックスが額を傷つけそこにLSDを貼りバンダナで隠していたという話が出てきた。その際、ポール・ニューマンなんて名前も出てきて、以外に話題は古い? なんか面々の所作には溌剌さよりも刹那的なノリをどこか感じてしまい、あまり面々の所作を楽しそうだと思うことができず、オレは年をとったナと自覚もしました。

 登場人物の多くはカラードだが、人種差別の問題と絡めるところはなく、なんか親と揉めたりもする彼女らが“出口なし”的な閉塞した状況にあるようにも感じてしまい(最後の終わり方を見てもわかるように、監督にはそんな意図はないだろうけど)、なんか英国のその手の映画とつながるとぼくは思ってしまった。漂うギター音などが用いられるが、エンドロールに流されたその音楽担当者は日本人の名前に見えたような。また使用楽曲クレジットも出たが、流れが早すぎ&文字が小さくてちゃんと確認することがかなわなかったが、ぼくが知っている曲はなかった。

 それから、主人公が仲良くなる準主役の男性は、ウィル・スミス(ザ・フレッシュ・プリンス)の息子のジェイデン・スミス。もっと子供のとき父親と出た映画を見た記憶があるが、経歴を見るとすごいセレブおぼっちゃま君なんだな。

<今日の、散歩>
 時間調整のため、試写室のある桜ヶ丘近辺をふらふら。再開発で通りを挟んで、ゴーストタウンと普通の営業/生活の場が隣り合わせにあるのは少しシュール。かつての有名ディスカウント・ショップの一風堂(ギタリストの土屋昌巳が組んでいたバンド名はそこから来ている)は別なところで営業していた。遠目に、ヤマハのスタジオもまだあるのが確認できた。メインの坂道の桜は見頃、ここのところかなり寒い日が続いていて、長生きしていますね。

 全ウズベキスタンでの撮影という触れ込みに惹かれて、2019年日本/ウズベキスタン/カタール映画(黒沢清監督)を見る。なんでも、すべてウズベキスタンで撮影する映画を作りませんかと打診され、これを作ったのだという。エンドロールを見ると、文化庁から助成がされているようだ。

 ソ連から独立した中央アジアの国の人々の生活や風土が手に取るように分かる訳ではない。だが、主題は異国でいろんな経験をし一皮剝ける日本人女性テレビレポーターを描くというものだから、いたしかたない。監督、忖度せず? のっけから主人公が迷子になり、普通グーグル・マップ見ないかとツッコミを入れたくなるなど、御都合主義なところは散見されよう。日本人ディレクターを、昔日本にきて舐めくさり横暴こいてた西洋人のように描いていて、あららあ。ウズベキスタン人の俳優がプロだった。

<先日の、月即別人>
 1週間前のティム・マクミラン&レイチェル・スノウ(2018年9月29日、2019年3月27日)のライヴのとき、ティムの友人だというウズベキスタン人のデニスを紹介された。ドイツで9年前に会い、デニスは今日本に住んでいるという。普通に英語を喋り、ウズベキスタン語、ロシア語、ドイツ語も話すと言っていたな。ホテル勤務でバーテンダーをしているという彼の外見は、オーディナリーな欧州人という感じ。映画中の人たちとはかなり違っていた。
▶︎過去の、ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ
https://43142.diarynote.jp/201809300634456583/
https://43142.diarynote.jp/201903281241024170/

 渋谷・WWW Xで、米国東部ヴァージニア州出身のほんわか(←ドリーム・ポップなどとよく称されていた)4人組バンド(2013年10月31日)を見る。2018年新作『Indigo』(Captured Tracks、2018年)はかなりゆったりめに迫り、ロキシー・ミュージック(2010年7月31日)の『アヴァロン』や“投げ槍”のころを思い出させる内容になっていた。そして、久しぶりの来日公演となる今回はかつての“さわやか青春ソング”もやったが、やはりハイライトとなるのは変化を伝える新作流れの曲ではなかったか。アルト・サックス兼キーボードのサポート奏者がつき、サックス音が入ると余計にロキシー度数は高まる。そして、その手の生理的な質量感も抱えた風雅な曲群に接すると、曲も作るジャック・テイタムの歌の力が如実に表れる。おお、こんなに存在感のあるシンガーであったのか。成長を如実に感じさせる実演でした。

▶︎過去の、ワイルド・ナッシング
https://43142.diarynote.jp/201311010936527496/
▶過去の、ロキシー・ミュージック
http://43142.diarynote.jp/201008251413325933/

 その後、渋谷・デュオで日本人3人組(+キーボードのゲスト奏者付き)のOvallを見る。ザ・レイ・マン・スリー(2010 年5月25日)をもう少しお洒落にしたことをする人たちという印象を持っていたが、当たらずとも遠からず。そこにもう少し新しいソウルネスを加えていると書けるかな。ぼくはと言えば、数年前に矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日 )がレコーディングで彼らを起用していて、その存在を知ったのだが。

 大雑把にいえば、PC経由優勢の都会派ソウルをメロウに生演奏で開く。インストゥルメンタルもやるが、ヴォーカル曲のほうが魅力的。押し出しの強い音を叩くドラマーが主にリード・ヴォーカルを取り(その声質、イフェクターをかけているのかいないのか。音楽性にあっている)、ベーシストとギタリストもユニゾン気味のコーラスをつける。とにかく、今のソウルにまつわるイケてるコード進行をよく知っていると思わせる曲群は肌触りが良く、しっくりと来る。事実固定のファンがついていることもお客さんの様子で分かり、彼らの曲を聞いてこれが“我々の日々のサウンドトラック”というふうに感じ入る受け手がいるのも不思議はない。ヴォーカル曲であってもインスト部には力を置き、2曲目ですでにドラム・ソロも入れられる。それ、スティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)の「迷信」のパターンを基に発展させていく感じのものだった。

▶︎過去の、ザ・レイ・マン・スリー
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▶過去の、矢野顕子
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https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
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http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/

<今日の、移動とか>
 パルコ・パート2跡地にできた建物の上が、ホテルであるのをはじめて知った。ここ徒歩1〜2分圏内に他に二つもシティ・ホテルがあるのだな。今、工事中のパルコ・パート1のところには何ができるのだろう。WWW Xからデュオまでは5分強、東急本店横から会場に向けての小道がかなり混雑していて驚く。途中にあるラヴ・ホテルが、“チェックアウトは12時で、出入り自由”という立て看板を出している。普通のホテルのようにも使えます、ということか。そういえば、日韓ワールドカップのときに試合を仁川に見に行ったとき(http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm)に、航空機チケットと宿がセットになった安いパックを使ったら、宿はソウルの半分ラヴ・ホテルみたいな雰囲気のところだった。なんか灯りがピンク色だったんだよな。そこで、オンドルの床を体験しました。デュオのトイレには、近く始まるコーチェラ・フェスのツアー告知チラシが貼ってあった。JTB主催、なり。そして、二つのライヴ後に2軒ながれたが、最初の店で少し年下の親友(某有名企業執行役員なんだよなー)と会う。ものすごく久しぶり、よかった良かった。

 まず、代官山・晴れたら空に豆まいてで、山本精一と内橋和久(2004年7月6日、2005年9月6日、2007年1月27日、2009年9月27日、2010年9月11日、2011年5月22日、2012年6月17日、2014年9月7日、2018年7月16日)のデュオによる実演を見る。お二人、同世代の関西人ですね。かつてピットインで録音されたギター合戦盤が出ていたが、ぬわんとこんかい山本は歌に専念、内橋が心に嵐を持つ伴奏役にまわるという設定なり。普段ギターを弾きながら歌う場合と違い、歌に専念できるので声量が2倍になり、本当はこうなんですみたいなMCを山本はした。

 内橋のつまびきつつエフェクターを介するエレクトリック・ギター演奏にのり、(最初の方は少し安定していながったが)なるほど、堂々情の入った歌いっぷり。宝塚の著名曲(らしい)曲がオープナーとなるショウは日本語曲と英語曲が半々づつ、基本1960〜70年代の曲群か。日本語曲は演歌から「香港ブルース」や「ろっか・ばい・まい・べいびい」といった細野晴臣絡みの曲、洋楽はロバート・ワイアット作のマッチング・モール曲「O・キャロライン」やロジャー・ニコルズ作のカーペンターズのヒット曲「レイニー・デイズ・アンド・マンデイズ」なども披露。山本が内橋くんの青春の曲と紹介したサイモン&ガーファンクルの「ブックエンズ・テーマ」では内橋もコーラスをつけた。次の場への移動で、最後までは見れず。

 かつて親しんだ歌を素直に慈しむ、そういう構図にジョン・ブライオンの“ラルゴ”ライヴ(2007年7月19日)を、ぼくは少し思い出した。

▶過去の、山本精一
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm ROVO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm ROVO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm ROVO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm ROVO
http://43142.diarynote.jp/200406080043380000/ ROVO
http://43142.diarynote.jp/200406100011020000/ ROVO
http://43142.diarynote.jp/200406111859060000/ ROVO
http://43142.diarynote.jp/200411231717590000/ ROVO
http://43142.diarynote.jp/200607100307170000/ ROVO
http://43142.diarynote.jp/?day=20060827 ROVO
http://43142.diarynote.jp/200612060136540000/ ROVO
http://43142.diarynote.jp/200910071809361076/ 渋さ知らズ大オーケストラ
▶過去の、内橋和久
http://43142.diarynote.jp/200407062149440000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050906
http://43142.diarynote.jp/?day=20070127
http://43142.diarynote.jp/?day=20090927
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
http://43142.diarynote.jp/?day=20110522
http://43142.diarynote.jp/?day=20120617
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
https://43142.diarynote.jp/201807171220429185/
▶︎過去の、ジョン・ブライオン
https://43142.diarynote.jp/200707232252110000/

 2019年のミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日、2017年1月18日)の公演は、ギターのクリス・ブルース、キーボードのジェビン・ブルーニ、ドラムのエイブ・ラウンズというカルテットによる。ブルースとブルーニはここのところ彼女の公演に毎度同行しており、ラウンズも前回から来日メンバーで加わっている奏者だ。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。

 とはいえ、今回はけっこう新たな感興を得たな。何気にまっつぐ、ストロング。おお、おお。今回はこう来るの、と引き込まれる部分があった。
 
 まず、ンデゲオチェロのヴォーカル。これが地声で歌うものがまた増え、かつてのゆらゆらした情緒が払拭され、凛とした像を結ぶ。ベースを弾かずに歌だけを担当する曲もいくつか。その際、キーボード奏者が鍵盤ベース音をつける場合もあり。

 今回も、すべて歌もの。バンド音はソロ・パートをいれることなくアンサンブルのみでことにあたり、曲の尺は長くなく、完全にポップ・ミュージック仕様。だが、それでも奏者4人の演奏音は秀でた知見と技がすけて見えるもので、ほれぼれ。今回、キーボード奏者の音の付け方のヴァリエイションが広がり存在感を増し、またレギュラー・グリップとマッチド・グリップ併用のドラマーがどっしりした叩き音をだしていたことも、新たな聞き味を得たことに繋がっていると感じる。

 2018年新作(でき良し)は、やはりカヴァーもの。ゆえに今回もカヴァーもやったのだろうが(ジョージ・クリントンの「アトミック・ドッグ」はすぐに分かった)、どれもオリジナル曲をやっているみたいと思わされる。ゆらゆらした根無し草キブンが何気に横溢していた過去の(ニュー・ウェイヴ的)ヴォーカル路線と比べると、今回はきっちり地に足をつけた感じが倍加していて、自分の歌を毅然と開いているという風情が増していた! 結果的に今回はロックっぽい、シンガー・ソングライター的濃度が高いと、ぼくは感じた。

 あと、今回のパフォーマンスで初めてだったのは、ンデゲオチェロの前に小さな鍵盤がおいてあって、ある曲の間奏で彼女はキーボード奏者の音と相乗し合うような感じで、それを少し押さえた。また、終盤の2曲で、初めてギタリストがソロを取る。その演奏、ブルージーさとアフリカ性を同居させるような手触りを持っていた。

 ジャズかポップかとかいう浅薄な仕切りの不毛さを示唆するような、深みある、圧巻の大人のヴォーカル表現。その開く様を見逃さんと対峙するお客さんも、その質に見合ったものであったと思う。

▶過去の、ミシェル・ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200805090836380000/
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
http://43142.diarynote.jp/201311191050581790/
http://43142.diarynote.jp/201407151135353688/
http://43142.diarynote.jp/201701191854055570/

<今日は、お座り>
 晴れたら空に豆まいてに行くときは、一つだけ留意することがある。ここはフロアを畳敷きにしてライヴをやる場合があり、その際は靴を脱がなきゃいけないので、靴は履き脱ぎがしやすいもので向かうということ。そしたら、今日はそうだった。靴を入れる袋が立派なものになっていた。しかし、椅子ではなく、ずっと床に座っているのは少し疲れるナ。途中から、もぞもぞ姿勢をかえる。そういう人、あまり見受けられなくて、それはぼくだけ?

 京橋テアトル試写室で、世界的な知名度を持つイラン人のアスガー・ファルハディが脚本/監督した、2018年スペイン/フランス/イタリア映画を見る。

 15年前にスペインに行った際の着想を練り上げた、スペインの田舎(実際の場所はぼかされている)を舞台とする、全スペイン語の映画。キャストは準主役級のアルゼンチン人俳優をのぞいては、皆スペイン人のよう。ファルハディ監督はかつて、フランスを舞台にするフランス語映画を撮ったことがあるそうだが、手間とお金と力のあることを、彼はここでもやっている。

 落ち着いたオーセンティックな映画技法による映画を見ている、と上映に接しながら頷く。驚いたのは、すべては脚本と俳優の演技と撮影の妙に頼り、いわゆる映画音楽が使われないこと。それにも、なんか襟を正した映画という所感を高めさせられたか。結婚パーティの実演バンドの音楽とエンドロールで流れる女性ヴォーカル曲ぐらいしか、音楽は出てこない。と、思ったら、エンドロールには10曲ほどソング・リストが掲載されていたが……。

 130分越えの作品。飽きやすくなっているぼくは大丈夫かと思ったら、やっぱし長く感じた。だが、一つの事件を発端に露呈していく事実や人間関係を丁寧に綴り、じっくり登場人物の所作や心持ちの動きを描写せんとする指針を成就させるためには、それも致し方ないか。ただ単に、ストーリー展開にぼくが完全移入することができなかったということなのだ。

 その後は、南青山・ブルーノート東京に行き、ブルックリンの6人組を見る。ダン・ホワイト(テナー・サックス)をリーダーに、ジョン・ランプリー(トランペット。2曲でスーザフォン。彼のみ、アフリカ系)、クリス・オット(トロンボーン、ヒューマン・ビートボックス)、ジョシュ・ヒル(ギター)、アダム・デアセンティス(5弦のフレットレス)、ジョン・ハベル(ドラム)という編成。40代の人はいない感じで、おそらく彼らはぼくが初めて接する人たち。

 リズムは、わりとタイト目。ブラスの絡みを核に起き、広めの世界を押しだそうとする指針を持つ。腕はさすが、激戦地NYで活動しているだけに安定している。アンサンブルに凝り、ちゃんと披露するソロも確か。ただ、達者な裏返しでもあるが、菅音群の音色が綺麗すぎる。もう少し濁った感覚、はみ出した感覚があればといいのにとは思う。また、できる人たちだと思うのであえて書くが、曲作りをもっと頑張ってほしい。ブレッカー・ブラザースの「サム・スカンク・ファンク」のようなキラー・チューンをなんとかものにしてほしい。また、彼らなら、エっこんなことできちゃうのいというアンサンブルをさらに編み出さなくては。

 とちゅうリズム陣がさがり、フロントに立つ3人だけで演奏。その際は、ホワイトがテナー、ランプリーがスーザフォン、オットがトロンボーンを置きヒューマン・ビートボックスに専任するというカタチで5分ぐらい(?)パフォーマンス。で、やったのはいくつものスティーヴィ・ワンダー曲を自在にマッシュ・アップさせたもの。それ、いい変化を与えるものであったし、彼らのポテンシャルの高さを知らせるものだった。

 フロントの管楽器奏者たちは吹き音を楽器につけたピックアップで拾う。ゆえに動きは大きめで、それは娯楽性につながる。また、ホワイトのMCをはじめ、面々の所作にはここで演奏できてとって光栄デスという誠意があふれていて、当然それも聞き手にはアピールする。本編終了後、フロアでスタンディング・オヴェイションする人が見受けられたのも、その証となるだろう。

 ところで、出てまもないヴァリアス・アーティスツのアルバム『Radiohead In Jazz』(Wagram)にホワイトは自己セクステットで、2011年曲『リトル・バイ・ブルー』カヴァーを提出している。

<今日の、連絡>
 死ぬまでに、経験しておきたいこと。先日、そんな話になったことがあったんだが、ぼくが思わず口に出したのは、軽自動車の運転をすることと、カプセル・ホテルに泊まること。ぼくはともに、それらを経験したことがないんだよなあ。なんか、慎ましか、ちっちゃ。かつてマニアックな外国車を乗っていた知人が今ホンダの軽にあっさり乗っているので、それはじきに初体験可能だろう。実は朝、別な知り合いからメールがあって、昨日初めてカプセル・ホテルに泊まったんだけど、宇宙飛行士になった夢を見たとのこと。そうかー。←カプセル・ホテルにはそういう連想をいだく世代?

 ザ・ローリング・ストーンズ(2003年3月15日)にはやはり破格の思いがある。大学時代、ストーンズ中心のコピー・バンドを熱心にやったことがあって、その構造やコード進行には強いという自負がある。『エグザイル・オン・メインストリート』はいまだ“人生の10枚”に入る、超お気に入り盤だ。で、8年ぶりだかのツアーとなった1989年“スティール・ホイールズ”ツアーの際は、それをアメリカに見に行った。あれは、本当に輝かしい思い出だ。

 TOC五反田メッセ。デビュー当時からのいろんなアイテムを、なるほどいろいろ揃えている。初期のファン・クラブ会報(「ザ・ローリング・ストーンズ・ブック」)みたいなのがずらり並べているコーナーもあり。へえ、そんなの出ていたんだ、アイドルだったんだな。60年代前半のキースのマメな自筆日記には皆んな驚くだろう。楽器や衣装もいろいろ展示されている。チャーリー(ジャズ・ドラマー志望で、レギュラー・グリップで叩く)の1965年ラディックのセットはシンプルながら、カウベルが付いていた。アート・ワーク関連展示では、アンディ・ウォーホルの作品もいろいろ。そうしたものの、値踏みをした人もたくさんいたか。

 展示のコーナーの頭のほう、黎明期のメンバーの部屋を再現する一角になっていて、そこにはチャック・ベリー、マディ・ウォーターズ、ジミー・リードらのアナログ・ジャケットが置かれていた。後のコーナーには、ジャケット関連の紹介や雑誌記事が並んでいるところがあり、米国黒人雑誌のエボニーに出稿された『サム・ガールズ』の広告も紹介。なるほど、彼らや送り手側はストーンズの音を非白人にもおくりだすという意図をもっていたのか。ツアーに関する項目もあったが、だったら、彼らが前座として起用したアフリカ系アクトを主とする人たちも紹介してほしかった。

 入場時に、ぼくはクレジット・カードで入場料を支払ったが、有限会社@@@@@で請求されますと言われた。なにも、そんな不自然な名義にしなくてもいいのにねえ。怪しいお金の流れがあるのとかと、勘ぐってしまう。入場時には、カメラ/ヴィデオ撮影OKですと言われる。多くの人がひっきりなしにケータイやカメラを構えていた(少し邪魔なときもあった)が、ぼくは一切撮らず。だって、パカパカ撮っていると見るのが置き去りになりそうな感じがしてヤ。それよりも頭のなかに刻んじゃえば(いらなければ、忘れれば良い)、OKじゃん。

 始まってから1ヶ月以上たち、平日の昼間であるのに結構人がいた。ストーンズ、ごっつい人気あるんだなと再確認。おかげで、売りの一つである、楽器トラックを選んで聞くことができるという装置は埋まっていて、扱うことを断念。その場所、そんなに広くなく、後ろで待っていると通行の邪魔になる感じもあったし。だいいち、待つの嫌いだし。ただし、物販の場はそれなりに広く、いろんなものがあった。ちっ高いなあ、とか冷めつつチェックしたが、可愛い小さな子供用のソックスや小さ目のウンブロ製サッカー・ボールを見て、ぼくにちっちゃい子供がいたら買っちゃいそうとも思った?

 美術館のような、厳重な警備のようなものはなし。皆んな、気ままに見れる。総じて、ロックは金になる、巨大産業たりえるということを、如実に示す。 “セックス&ドラッグ”といった、負の要素を語るものはなし。唯一、映像部で、その手を扱った「コックサッカー・ブルース」がちらり紹介されるだけ。ストーンズ映画群を紹介する映像での進行語り役は、マーティン・スコセッシだった。

▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm 3月13日(バック・バンド)。15日

 その後、市ヶ谷・日本シネアーツ試写室で、2019年日本映画「Tribe Called Discord:Documentary of GEZAN」を見る。マヒトゥ・ザ・ピーポー(2014年1月8日)がフロントに立つ4ピースのロック・バンドであるGEZANの米国ツアーを発端とするドキュメンンタリーだ。撮影/監督/編集はメンバーたちと近い位置にいる、1988年生まれの神谷亮祐。作品を見る前は、彼らが初めてやった悲喜こもごものDIYツアーを追うロード・ムーヴィみたいなものと思っていたら、かなり違っていた。

 前半に、黒人に蔑視の目を向けられショックを受け、アメリカの影を見たような気持ちになった(大意)と話す場面が出てくる。10代のバンドではないのだからあまりにナイーヴすぎない&少し無知ではないかと思ったんだが、まあなるほどそれを出す理由もあった。

 300万円を集め、西海岸中心のツアーとスティーヴ・アルビニの制作によるシカゴでのレコーディング(それは、『Silence Will Speak』というアルバムとしてリリースされた)を、面々は昨年3〜4月に敢行。レコーディングの模様は一切出てこず、ツアーのみが扱われる。

 当然のことながら、彼らは現地で様々な属性を持つナマの人たちと出会う。なんでも、彼らは関係者のところに泊めてもらうととともに、ライヴ会場で出会った人に泊まる場所がないので泊めてくれないかと申し出て宿泊したりもしていたよう。ツアーの山場は、ある場所で34歳のネイティヴ・アメリカンの女性ん家に泊めてもらい、彼女の境遇を聞くとともに、翌日にはコミュニティ・センターでのネイティヴ・アメリカンの親睦会に彼らは連れて行ってもらったりもする。そこで、米国にしいたげられてきている彼らの歴史や考え方に触れ、メンバーたちはいろんな思いを山ほど抱く……。

 そうしたツアーから、彼らは何を得て、それがどうGEZANの音楽や活動にはねかったかを、最終的に映画は語ろうとする。人はなぜ音楽を作るのか、なぜ音楽を求めるのか。そういう問いへの、一端がちゃんと開かれているとも言えるだろう。劇中音楽は、マヒトゥ・ザ・ピーポーが担当。なお、幻冬社のwebマガジンで彼が連載中のものをまとめた、『銀河で一番静かな革命』が同社から5月に刊行されるという。映画の公開は、6月下旬となる。

 最後の5分の1は、帰国後のGEZANや監督の様を伝え、彼らが主宰するフェス“全感覚祭”の模様(10月の2日間、堺で投げ銭制のもとひらかれた)を追った映像で終わる。いろいろな人が出ていて、テニスコーツ(2008年10月9日、2010年9月19日)や原田郁子(2007年9月24日、2009年11月1日、2011年4月6日、2015年2月6日、2015年5月12日、2017年9月8日)や青葉一子(2013年8月7日、2014年1月8日、2016年11月16日)らも出演。そこで使われる歌詞も画面に出されるGEZANの「DNA」は胸に染み入る。そちらのオフィシャル・ヴィデオのほうは、米国ツアーの様々な映像が使われている。

▶︎過去の、マヒトゥ・ザ・ピーポー
https://43142.diarynote.jp/201401141413008927/
▶過去の、テニスコーツ
http://43142.diarynote.jp/200810111558573845/
http://43142.diarynote.jp/201009231554333481/
https://43142.diarynote.jp/201407261220126653/ 植野隆司
▶過去の、青葉市子
http://43142.diarynote.jp/201308110827534904/
http://43142.diarynote.jp/201401141413008927/
https://43142.diarynote.jp/201611171021419374/
▶過去の、原田郁子
http://43142.diarynote.jp/200709261218590000/
http://43142.diarynote.jp/200911021429368036
http://43142.diarynote.jp/201104091623415118/
http://43142.diarynote.jp/201502071011467530/
http://43142.diarynote.jp/201505131326474300/

<今日の、紹介>
 ぼくがおおいに一目を置く(ライヴを見たことがないので、大好きなとは言うまい)トリオの日本人ロック・バンドのルロウズ/Loolowningen & The Far East Idiots が、この3月から4月にかけて、西海岸と東海岸を車で回るツアーを行った。以前にも米国ツアーの経験を持つ大人のバンドである彼らのあまりに興味深い楽旅の記録は、そのHP( http://www.loolowningen.com )に載せられている。音楽がつなぐ、場所を超えた人の繋がりっって、本当にすごい。映画では、住宅地にある家の裏庭やリヴィング・ルームでライヴをする模様も映されているが、それは珍しいことでないのもわかります。
▶︎過去の、Loolowningen & The Far East Idiotsのアルバム『CREOLES』の記載
https://43142.diarynote.jp/201610120805451037/

 サンズ(2016年9月7日)は、この5月で30歳になるピアニスト(とはいえ、すでにリーダー・アルバムは5、6枚出している)。若いっていいナ。屈託なく、軽く90分を超える演奏を披露する。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。

 近2作では、ギター(前作は、ギラッド・ヘクセルマン〜2012年3月12日、2016年7月3日〜を起用。2018年新作では、ニューイングランド音楽院を出たブラジル人のカイオ・アフィウネを抜擢)や管(新作では、マーカス・ストリックランド〜2007年12月18日、2012年1月13日、2013年9月28日、2018年6月14日〜とキーヨン・ハロルド〜2014年1月10日、2015年8月18日、2016年1月25日、2017年6月5日、2018年2月2日〜を呼んだ)や打楽器奏者たちを曲により使い分けていたが、初リーダー作公演はトリオにて行う。それ、向こうでもそうなよう。その場合、レコーディングを含め中村恭士(2009年10月15日、2015年9月5日、2017年1月10日、2018年12月5日)がベースのファースト・コールとなる。今回のリズム隊は、イケ面のダブル・ベース奏者のジョシュ・アレンとドラマーのジョン・デイヴィス(2015年3月19日、2017年1月16日)。デイヴィスはけっこう譜面を見てもいたが、トリオらしい噛み合いはちゃんとあった。

 綺麗にスーツを着たサンズは快活。MCも陽気で、すぐに明日のインタヴューもフランクにあたってくれるだろうと思った。指さばきはくだけた物腰から離れ真摯、きっちりジャズの積み重ねを受けた演奏を繰り広げていて頷く。新作では、ザ・ビートルズの「イエスタディ」以外は自作曲で固めていたにも関わらず、ぼくが見たショウではチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日、2016年9月16日、2017年9月2日)の「ハンプティ・ダンプティ」で始まり、マイルズ・デイヴィスの「オール・ブルース」で終わるというものだったが、有名スタンダード(「モーニン」や「イン・ア・センチメンタル・ムード」)をとりあげるとともにぼくが知らない人の曲をやったりもして、自作曲は多くなかった。そこらあたり、ショウごとに変えているようにも思えるが。

 正統なジャズ・ピアニストであることを、ブルージィさやラテン的跳ねを持つ楽曲/奏法も介して、十全にアピールする。ときに、精力的とも言いたくなるか。ラテン・ビート曲のときのソロ部の際、デイヴィスは音の輪郭のはっきりしたベース・ドラムをもう一つおいていて、そちらを使った。けっこうゆさゆさと身体を揺らしながら事にあたる彼、4ビートの際はレギュラー・グリップで、その他はマッチド・グリップで叩いていた。

▶︎過去の、クリスチャン・サンズ
https://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
▶︎過去の、ギラッド・ヘクセルマン
http://43142.diarynote.jp/201203131840477844/
https://43142.diarynote.jp/201607100827363436/
▶︎過去の、マーカス・ストリックランド
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
http://43142.diarynote.jp/201310041548056608/
https://43142.diarynote.jp/201806151747389966/
▶過去の、キーヨン・ハロルド
http://43142.diarynote.jp/201401161534392423/
http://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
http://43142.diarynote.jp/201601260728484520/
http://43142.diarynote.jp/201701051022179600/ 映画
https://43142.diarynote.jp/201802050951329410/
▶過去の、中村恭士
http://43142.diarynote.jp/200910161214535124/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170110
https://43142.diarynote.jp/201812081039071230/
▶︎過去の、ジョン・デイヴィス
https://43142.diarynote.jp/201503211741478728/
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/ 
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
https://43142.diarynote.jp/201709101059289712/

<今日の、軽い驚き>
 友人がジャパン・タクシーのアプリを入れていて、その恩恵にあずかる。お、画面で該当タクシーが待っている場所に向かってくる様が地図で確認できるのネ。カード決済だそうだが、1台呼ぶごとに400円強かかるときいて、それはまた運営側が強気に出ているナと思った。
 今年の正月に川崎市の等々力陸上競技場に高校サッカーを見に行った(https://43142.diarynote.jp/201901071211312682/ )ら望外に近かったので、さっそく川崎フロンターレのACL(AFCチャンピオンズ・リーグ。平たく言えば、欧州のEUROのようなもので、アジアのNo.1のクラブ・チームを決める大会)の国際試合を見にいく。相手は、現在予選リーグのグループHの首位を行く韓国の蔚山現代。そのセカンド・レグで、アウェイ1試合目の川崎が勝負弱さを見事に露呈する敗戦を受けてのもの。今年のJリーグの結果もいまいちだし、あまり期待せずに見に行った。アジアのクラブ・チーム選手権を見にいくのは集中開催し、準決勝が1日に2試合観れた1999年4月16日の国立競技場に行って(http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live1.htm)いらいとなるなあ。わー、ちょうど20年前じゃないか! あー、このブログも21年目に入るのか!

 蔚山現代のユニフォームの色はフロンターレの色を濃くしたような青。彼らにホーム用のそれを与え、フロンターレは白色基調のセカンド・ユニフォームで試合に臨む。細いパスの交換をしまくり、球や地域の支配率は抜群。ロング・フィード主体の蔚山現代のそれとの対比は大。7分ちょいにワン・トップの小林がファイン・ゴールし、この後の展開を期待させる。が、以降も球は大方保持するもののシュートはなかなかできず、逆にちょっとした守備の綻びから蔚山現代に2点を取られてしまう。なんだかなあで、前半終了。

 アウェイ・ゲームだし、後半は1点リードを受けて蔚山現代は守備より的に構え、うーむこれはというところで、次の場に移動するため陸上競技場を後にする。武蔵小杉から次の最寄駅までは中目黒乗り換えで、25分。公共交通って、便利だな。

 そして、六本木・ビルボードライブ東京(セカンド・ショウ)で、欧州在住(オレゴン州ポートランドで表現基盤を築いたあと、デンマークを経て、現在は奥さんの故郷のアイルランドに居住か)の米国人音楽家であるピーター・ブロデリックのソロ・パフォーマンスを見る。3度目の来日となるのかな。

 魅惑のチェンバー・ポップ、ネオ・クラシカル、アンビエント〜エレクトロニカ、また素朴なフォークまで。さらに映画や舞踏用音楽に関与したり、日本人を含む様々な人たちとしなやかにコラボったりもしている彼は、鬼才と言えるタイプであると思う。だが、ステージに出てきて日本大好きとたどたどしい日本語で話しだす彼は、そんな硬い形容がまるで似合わない開かれた態度を出す好人物だった。まず好奇心ありきで、人々やそれにまつわる事象と向き合うことが大好きな御仁であるのだと、その態度は納得させますね。

 ピアノ、生ギター、セミ・アコースティック型の電気ギター、ヴァイオリンなどを用いたパフォーマンスを展開。一部サンプラーを用い楽器音や歌声を重ねる場合もあり。ピアノを用いたインストゥルメンタルはミニマル音楽+みたいなところもあり、生ギターを用いて歌う曲の一つはオーセンティックなフォーク・シンガーみたいであった。音程確かに伸びる感覚を持つヴォーカルも上質で、なかには祈りの感覚を多大に宿していたり、トラッド表現を聞いているみたいと思わせる場合もあった。また、彼はアーサー・ラッセル曲集をリリースしてもいるが、それも披露した。

 ぶっちゃけ入りはいまいちであったが、それもあいまってとても贅沢な公演であると思えたか。いつもとは違う空気感で会場内は満ちていた。そこには、たゆたふ豊かな時間があった。

<今日の、なるほどねえ>
 川崎のサッカー会場は、ガラガラ。この晩のチケットは、販売4日前より売れ行きによる価格変動制を取るとのこと。そしたら、前売りより通常少し高く販売されるはずの当日券が前売りより1000円は安い価格で購入することができた。そんなことも、あるのだな。試合始まってから買うと、もっと安くなる? 帰宅して、その後フロンターレが1点を挙げて2-2で試合が終わったことを知る。観客のストレスはだいぶ和らいだことだろう。

 六本木・アスミックエース試写室で、2017年イギリス映画を見る。<青春ゾンビ・ミュージカル>という触れ込み、なり。“英国〜若者のもやもや〜ミュージカル”という項目から、「時計仕掛けのオレンジ」とか「トミー」とかの、英国ロック文化と繋がったクリエイティヴなミュージカル映画の系譜にあるものを期待した……。なんてことは、一切考えなかった。それにしても、ゾンビものを好きな映像の作り手って少なくないんだなあ。ぼくは、まったくゾンビに興味は持てない。あ、あとこの映画はクリスマス・シーズンを扱う。向こうの人たちにとって、その設定は人と繋がりや足元を振り返らせる動機を与えるだろう。

 スコットランドの田舎町に住む高校生アナと友達たちがソンビと戦う様を描く。という概要から、すっこーんと抜けた荒唐無稽でもある、痛快活劇的な内容を期待したのだが、仕上がりはけっこう違っていた。なんかジメっとしていたり、現実離れしたストーリーなのに変なところ真面目というか翔んでいなかったり。

 長編2作目となるグラスゴー・ネイティヴのジョン・マクフェール監督は写真を見ると30代に見えるが、この映画を撮るまではミュージカル映画といえば(米国のスーパー・バッドなお下劣アニメ)「サウスパーク」の実写版(1999年。それを見たことはないが、ディズニー風のミュージカル仕立てを取ると聞いたがある)しか知らなかったそう。だが、ありとあらゆるミュージカルDVDを見た結果、今は「ウェストサイド物語」が好き、という発言が資料に載せられていた。うーむ、ブっとんだ「サウスパーク」しか知らない感性で描いたほうが良かったんじゃないか。エンドロールに出てくる登場人物たちのアニメーションは見事にサウスパークの画風に倣ったものですね。それから、監督が学校の先生にかなりな不信感を持ってきていることはよく伝わった。

 話の要所要所で歌が登場人物たちによって歌われるが、それはロディ・ハートとトミー・ライリーによる。両者(1980年と1987年生まれ。前者はザ・ロンサム・ファイアーというバンドでも活動)ともにスコットランドのグラスゴーをベースにするシンガー・ソングライター。それらポップ・ソング傾向にある楽曲の作風の幅は広くないが、出来は悪くない。ただし、画一的なサウンドは安っぽいとは感じた。

 その後、丸の内・コットンクラブで、ドクター・スリーと名付けられたイタリア人ピアノ・トリオを見る(セカンド・ショウ)。ピアニストのダニーロ・レアは1957年生まれで、若い頃に来日して以来とか。日本に何度か来ているイタリア人ドラマーのロベルト・ガッド(2008年5月14日、2019年3月6日)とはマブ達ですね。ベーシストのエンツォ・ピエトロパオーリ(何気に、曲の展開をリードする局面あり)とドラマーのファブリッツィオ・スフェーラ(とてもブラシを多用)はもう少し年下か。

 いろんなリーダー作を持つレアは、その2人とともに1998年から10枚近いアルバムをドクター3として発表。なるほど、凝ったマッシュ・アップ〜曲置き換えや繋がり表現を誰も譜面に頼ることなく悠々と披露する。冒頭で、ぎこちない英語で、リーダーは「我々は、ロック、オペラ曲、映画音楽などいろんな素材をジャズとして演奏します」みたいなことを言ったが、まさしくその通り。

 エルトン・ジョンの「ユア・ソング」を延々と開いた後にザ・ビートルズの曲(あれ、曲名わすれた。他の曲でもザ・ビートルズ曲は披露された)をつなげたり、坂本龍一(2011年8月7日、2012年3月21日、2012年8月12日、2013年8月11日)の映画曲を重ねたり。なかには、メキシコ民謡の「ラクラカチャ」も彼らは俎上に持ち出した。そして、場合によっては、面々は先にマッシュアップと書いたように、だまし絵的に曲の断片をくっつけたり(その場合、ジャズ・スタンダードもかりだす)、引用したりする。また、デイヴ・ブルーベックの「ブルー・ロンド・ア・ラ・ターク」のようにテンポの交錯を見せるときもあった。

 ヘヴィな方向にはまったく行かないが、3人ともまっとうな技量を持ち、彼らなりのインタープレイ流儀を抱える。趣味良し。ゆえにその作法はポップ・ジャズやイージー・リスニング方面に流れずに、しっかりジャズの範疇に留まる、サバけた欧州人感覚も露わにする。洒脱なジャズを聞いてみたいナ。そんな、おねーちゃんを誘うにはぴったりの出し物であると感じました。

◀ ロベルト・ガット
https://43142.diarynote.jp/200805181146070000/
https://43142.diarynote.jp/201903071110239629/
▶過去の、坂本龍一
http://43142.diarynote.jp/?day=20110807
http://43142.diarynote.jp/?day=20120321
http://43142.diarynote.jp/?day=20120812
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811

<今日の、OS> 
 2ヶ月前ぐらいに、macOS Mojaveを新たに入れた。これまでPCの機能の2パーセントしか使っていないのでライオンに代わり新たにOSを入れる必然性はまったく感じないのだが、半年間近く定期的にダウンロードしましましょうみたいなおせっかいなお知らせボックスがPC画面の右上に頻繁に出て鬱陶しいのでダウンロードしちゃった。すると、ありがたみは何も感じていないが、ワードやエクセルが適合しないみたいな表示が出ることに。とはいえ、今のところはこれまで同様使えている、、、。が、微妙な違和感は感じるところであり、今後はOS新調はすまい。ちなみに、ぼくのオフィイスは2011。ついでに、SIRI ってなんじゃらほい。ホームとか株価とかヴォイス・メモとか新たな項目も勝手にくわわっているなー。

 ヴォーカルも兼業する器楽奏者比率は、トランペッターが一段と高いことは間違いないだろう。それはルイ・アームストロングがいたからか。それとも、チェト・ベイカーの味の良さが後の人たちに影響を与えているのか。トランペットと歌を担当する、バルセロナ拠点のモティス(1995年生まれ)の様を見ながら、ふとそんなことを考えた。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。すべてヴォーカルを取り、確か1曲を除いてはソロも取る。また、彼女は1曲(「ラヴ・スプリーム」)ではアルト・サックスを小さくしたような楽器(カーヴド・ソプラノ・サックス)も手にし、ソロをとった。

 小柄で華奢なアンドレア・モティスを、イグナシ・テラーザ(ピアノ)、ジョゼップ・トラベル(ギター。結構、ぼくの好みだなと思った)、小澤基良(ベース)、ダヴィッド・シルグ(ドラムス)がサポート。小澤いがいは皆、スペイン人だろう。

 新作はけっこうボサ味を介するアルバムだったが、英語のスタンダードだけでなく(ビル・ウィザースの「エイント・ノー・サンシャイン」も披露)、ポルトガル語やスペイン語(カタルーニャ語?)の曲も歌い、そのほうがエキゾ性は増す。なんにせよ、基本は和み傾向にあると書けるものだが、声量はないものの歌のピッチは狂わないし、トランペットのソロも爆発力はないがとっても確か〜やっていることからすればカップを用いても不思議はないが、それはしない。それ、腕のリーチから来るもの?〜で、きっちりジャズを学び、その成果を出していると思わせる。立派なジャズ知識とジャズ愛は想像を超えるものだった。そういえば、ある曲で彼女はまったくビリー・ホリディの歌い方を踏襲していると、ビリー・ホリデイのエンスージアストが言っておりました。

 その後は丸の内・コットンクラブに移動し、米国西海岸拠点のジャズ歌手であるサラ・ガザレク(2006年3月22日、2007年12月27日、2008年3月13日、2012年7月4日、2015年7月7日 )を見る。

 デビュー時からピアニストのジョシュ・ネルソン(2006年3月22日、2008年3月13日、2012年7月4日、2015年7月7日 、2019年2月15日)を音楽的お目付役としておいていた彼女だが、2019年新作『ディスタント・ストーム』はカート・エリング(2012年6月21日、2016年3月1日)の2018新作『ザ・クエスチョンズ』(ソニー)に参加/アレンジをしていたスチュ・ミンデマンが関わっているのが要点(同作のアレンジはラリー・ゴールディングス〜1999年4月13日、2000年3月2日、2012年11月12日。2013年5月10日、2016年6月4日〜やジェフ・キーザー〜2005年1月18日、2006年9月17日、2015年7月9日、2018年11月26日〜もしている)。そのミンデマンの新作『Woven Threads』(Sunny Side、2018年)は幼少期を過ごしたチリの音楽への愛着を覚醒させたヴォーカルも介する作品で、そこにはドラムのマカヤ・マクレイヴン(2017年12月12日、2018年7月10日、2019年2月19日)やトランペットのマーキス・ヒル(2016年9月17日、2017年1月7日、2017年1月16日、2018年5月24日)といった彼が住むシカゴ現代ジャズ界の重要人物が参加していた。そんな彼が関わる『ディスタント・ストーム』はライナー盤なのだが、その文章の最後をぼくは<2019年屈指のジャズ・ヴォーカル・アルバムになること請け合いである。>と締めた。同作、まさにリアルなジャズ感覚と今が綱引きする傑作であると太鼓判をおす。

 ショウは、ピアノとエレクトリック・ピアノを弾くスチュ・ミンデマン、ベースのアレックス・ボーナム(2018年4月19日)とドラムのクリスチャン・ユーマン(2018年4月19日)という『ディスタント・ストーム』のコアとなる奏者たちが参加。そして、そのアルバムに入っていたジョシュ・ジョンソン(2017年1月16日、2017年8月15日)の代わりにテキサスからNY に引っ越して以降のスナーキー・パピー(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)に加入しているテナー・サックスのボブ・レイノルズが同行という何気にスペシャルな陣容で、面々は隙間や流動性は抱えるものの、生理的に一丸となったパフォーマンスを披露した。

 当然のことながら、『ディスタント・ストーム』からの曲を中心に披露する。スティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)やドリー・パートンの有名曲もやるが、これが大胆にコードの置き換えをし、リズムもめちゃ変え、歌のライン取りもあっち側に持っていくという塩梅であり、それを完璧にインタープレイを介し送り出すのだからこれは唸るしかない。

 また、驚いたのはガザレクの喉。もともと歌のうまい人だったが、鬼のようにマイクを離しもし、こんなにも声量と技巧とフィーリングに満ちたジャズ・シンガーであったのかと感服。どうにもこうにも、創意と密度とスリルに満ちたパフォーマンスであった。アンコールの「ディスタント・ウェザー」(ブラッド・メルドー〜2002年3月19日、2003年2月15日、2005年2月20日、2015年3月13日〜の2002年リリース佳曲「ホエン・イット・レインズ」にガザレクが歌詞をつけ、新たな曲名にした)が終わったあとには、緊張がとけ心地よい疲労に包まれた。これ、2019年最良の現代ジャズ・ヴォーカルの日本公演となるだろう。

▶過去の、サラ・ガザレク
http://43142.diarynote.jp/200603281332270000/
http://43142.diarynote.jp/200712291957590000/
http://43142.diarynote.jp/200803141250260000/
http://43142.diarynote.jp/201207071327008624/
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
▶過去の、ジョシュ・ネルソン
http://43142.diarynote.jp/200603281332270000/
http://43142.diarynote.jp/200803141250260000/
http://43142.diarynote.jp/201207071327008624/
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
https://43142.diarynote.jp/?day=20190215
▶過去の、カート・エリング
http://43142.diarynote.jp/201207031311348277/
https://43142.diarynote.jp/201603111217517934/
▶過去の、ラリー・ゴールディングス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live1.htm 1999年4月13日(カーラ・ブレイ)
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/201211170928285333/
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201606121224129353/
▶︎過去の、ジェフリー・キーザー
http://43142.diarynote.jp/200501222324430000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060917
http://43142.diarynote.jp/201507110856518338/
https://43142.diarynote.jp/201811271055049781/
▶︎過去の、アレックス・ボーナム
https://43142.diarynote.jp/201804201245196118/
▶︎過去の、マカヤ・マクレイヴン
http://43142.diarynote.jp/201712131709468312/
▶︎過去の、マーキス・ヒル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
http://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
▶︎過去の、クリスチャン・ユーマン
https://43142.diarynote.jp/201804201245196118/
▶︎過去の、ジョシュ・ジョンソン
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
https://43142.diarynote.jp/201708161337599841/
▶︎過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
▶過去の、ブラッド・メルドー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200502232041270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150313

<今日の、つながり>
 1977年生まれ、フロリダ州育ちでバークリー音楽大学卒のボブ・レイノルズはなかなか育ちの良さそうな感じの人。彼はいろいろなリーダー作を出しているが、ギターの写真がジャケット・カヴァーに出された2017年自主制作盤『Bob Reynolds Guitar Band』はキーボードレスで、かわりに二人のギタリストが入ったライヴ・アルバム。レイノルズは、ジョン・ メイヤー(2007年4月5日)のバンドに入っていたこともありましたね。ぐうぜん、その二分の一のギタリストであるニア・フィルダーは明日から3日間、東京国際フォーラムのホールCに出演。二人は、“有楽町で逢いましょう”をするか?
 ところで、今日は今年初めて湿度が高いナと感じた1日だった。
▶過去の、ジョン・メイヤー
http://43142.diarynote.jp/200704112101130000/
http://43142.diarynote.jp/200806121400260000/
 エレクトリック・ベースのウィル・リー(2008年12月7日、2009年8月19日、2012年8月21日、2012年11月26日、2013年12月5日、2014年8月7日、2015年8月20日、2018年8月27日)をミュージック・ディレクターに置き、東西のミュージシャンがいろいろと重なる出し物。今年が初開催となり、3日間4公演が行われる。有楽町・東京国際フォーラムのホールC。

 リーに加え、ドラムのクリス・パーカー(2009年8月19日、2012年8月21日、2014年8月7日、2015年8月20日、2018年8月27日)、キーボードとピアノのジェフ・ヤング(2017年7月30日、2018年11月22日)と桑原あい(2013年9月8日、2016年12月7日、2017年7月8日、2017年9月29日、2018年12月21日、2019年1月21日)、サックスのアーロン・ヘイク、トロンボーンの村田陽一(2005年1月7日、2006年1月21日、2010年3月9日、2011年12月20日、2012年9月8日、2014年12月14日、2015年9月27日、2016年12月11日、2017年12月5日、2018年6月8日、2018年9月2日。菅編曲は彼がしたよう)、トランペットの西村浩二、ギターのニア・フェルダー、ダブル・ベースの鳥越啓介(2000年9月14日、2001年2月15日、2003年3月6日、2008年12月15日、2013年3月26日、2017年9月29日、2018年6月4日)、ドラムの山田玲(2017年9月17日)という面々がハウス・バンドを務める。また、日本在住米国人のエンディア・ダヴェンポート(2010年2月22日、2015年8月18日、2017年3月29日)とジェニーク・ニコル、そしてMARU(2010年2月22日、2015年7月23日)からなるバックグラウンド・コーラス隊が出し物によってつく。実績からいえば、ダヴェンポートはフィーチャーされる側にいてもおかしくない人だよな。

 そんなハウス・バンドの演奏を受けてフィーチャーされるのは、マイク・スターン(2009年3月23日、2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2015年6月5日、2016年6月4日)、桑原あい、渡辺香津美(2004年12月15日、2010年9月1日、2010年9月5日 、2010年11月20日、2012年3月20日、2016年6月4日、2016年9月4日、2017年9月2日、2018年4月6日)、レミオロメンのフロント・マンである藤巻亮太(歌とギター)、そしてサム・ムーア(2006年11月14日、2008年8月31日、2010年12月15日、2011年7月27日、2015年12月2日)という面々。

 快活陽性なスターンはトップ・バッターにぴったり。ギター小僧ゆうゆう泳ぎ、1曲では渡辺香津美が入る。ウィル・リーとスティーヴ・ガッドを擁するレコーディングやツアーを複数している桑原あいはデイヴ・ブルーベックの「ブルー・ロンド・ア・ラ・ターク」も結構凝ったアレンジでやる。ウィルが引っ込み、鳥越がダブル・ベースを弾く場合もあり。渡辺香津美の際は菅セクションが出てきて、「ユニコーン」、「遠州つばめがえし」、「マンハッタン・フル・ダンス」と往年の名曲を、アレンジをいじって披露。そこらへんの選曲や編曲はウィル・リーがやっているはずだ。

 休憩を挟んだ後半は、二人のシンガーを立てる設定。ギターを弾きながら歌う藤巻亮太は洋楽消化後に親しみやすい日本語曲表現をやっていることを知らせるパフォーマンス。堂々としていたな。桑原とのデュオによる曲も一つ。彼のパートは、クリス・パーカーのカウントをかける声で始まるものが多かった。

 そして、サム・ムーアだが、よちよち歩くよ うに出てきて、座って歌う。最後のあいさつのときには、車椅子で出てきた。でも、笑顔で悲壮感なし。なんでも、少し前に腰をいためたということだが。もちろん、歌の方は変わりなくハリがあり聞かせる。もう、そこにいて、声を発するだけで、何かを接する者に何かを与える。本編が終わった際、R&B愛構層がどれほど客を占めていたかは知らないが、多くの人がスタンディング・オヴェイションしたものな。ぼくはその様を見て、かつての“ソウル大使”たる1960年代後期に欧州を回ったスタックスのソウル・リヴューでの様をふと想像したりして。演目は「ホールド・オン」から「ソウル・マン」らサム&デイヴのヒット曲、さらにザ・テンプテイションズの大ファンク曲「シェイキー・グラウンド」(P-ファンクのエディ・ヘイゼルが共作者としてクレジット。カヴァー多し)も歌い、それにはウキっ。彼は予定にはないゴスペル曲「イン・ザ・ガーデン」をジェフ・ヤングに働きかけ、オルガンだけの伴奏で歌いもした。彼の締めは、「イマジン」。このジョン・レノン曲を彼は2017年作『American Patriot』(Bullseye)で披露。著名米国礼讃曲も入っているが「ワッツ・ゴーイン・オン」なども取り上げているので、トランプのアメリカ万歳のアルバムではないと思う。

 最後に、「チキン」(ザ・JBズ在籍時代のピー・ウィ・エリス作、ジャコ・パストリアス版が著名)をやるのかと思ったら、さくっと変わり爽快ジャズ有名曲「フリーダム・ジャズ・ダンス」をマイク・スターンなんかも加わり、大団円。

 結構前からやたら注釈の多い細かい譜面がハウス・バンドの一員でもある桑原あいにはウィル・リーから届いていたそうで、直前の3日間きっちりリハもしているという。全3時間、なるほどウィル・リーの気合と段取り能力を伝えてくれよう。さすが、1970年代から、いろんな人を前に出したTVショウのハウス・バンドをやってきただけありますね。へえと思ったのは、ほぼ全面的にツイン・ドラムで臨んでいたこと。けっこう、アーロン・ヘイクはソロで目立つときがあり、またいろんな曲調を黙々と弾きこなすニア・フィルダーの力量も光っていた。

▶過去の、ウィル・リー
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
http://43142.diarynote.jp/201312171510083393/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
▶過去の、クリス・パーカー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
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http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
▶︎過去の、ジェフ・ヤング
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https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
▶︎過去の、桑原あい
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https://43142.diarynote.jp/201710011917499392/
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▶過去の、村田陽一
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/201003101342028780/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111220
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ベン・E・キング
http://43142.diarynote.jp/?day=20141214
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https://43142.diarynote.jp/201712061006171627/
https://43142.diarynote.jp/201806130948515941/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶︎過去の、鳥越啓介
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm phat
http://43142.diarynote.jp/200812281441122331/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130326
http://43142.diarynote.jp/201710011917499392/
https://43142.diarynote.jp/201806060708363548/
▶︎過去の、山田玲
https://43142.diarynote.jp/201709180648097389/
▶過去の、エンディア・ダヴェンポート
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150818
http://43142.diarynote.jp/201704031056083140/
▶過去の、MARU
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
https://43142.diarynote.jp/201507251003319800/
▶過去の、マイク・スターン
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196
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▶過去の、渡辺香津美
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▶過去の、サム・ムーア
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<今日の、午後>
 午後、昨日とんでもなく素晴らしい実演を見せてくれたサラ・ガザレクに取材をする。13年前にインタヴューしていらい。覚えているワと、言っていていたが。相変わらず、性格良さそ。新作『ディスタンス・ストーム』(コアポート)はジョシュ・ネルソンと音楽的協調関係を解消し(ここで大きくステップするためには、離れるのもアリかと考えたそう)、離婚(かつて結婚したとき、記念でなんかの歌詞の一節を彫ったはず)、母親の大きな交通事故など、ガザレクにとって小さくない出来事を経てのアルバムとなる。同じ内容ながら、米国盤の表題は『Thirsty Ghost』。それは彼女の意思によるもので、日本人にはこちらのほうが分かってもらいやすいと思ったからだそう。さすが何度も来日しているだけありますね。実はあの凝ったアレンジはライヴでやったりして固めたものが多く、かなり彼女の意図が反映されているとのこと。アルト・サックスとトロンボーンとベース・クラリネットという変則ながら望外にナイスな聞き味を持つホーン音も彼女のアイデア。リズム・セクションは2017年のビリー・チャイルズのトリオで来日しているが、彼女が使っていた二人を彼が拝借したんだとか。『ディスタント・ストーム』のオープナーは、「ネヴァー・ウィル・アイ・マリー」。でも、現在彼女は再婚し、イケ面草食系男子と言いたくなる旦那さんも今回の来日に同行。インタヴューも静かに見守っておりました。あ、ガザレクって、何系の苗字なのと、聞くのを忘れた。
 その後、神保町の出版社に打ち合わせに行く。6月売りの特集のため。時間調整もかねて、自らうかがった。大々的な特集主義を月ごとに打ち出していて話題になっている、あの楽器雑誌だが、その会社が新しい立派なビルに入っていて、おおいに驚く。専門誌としては間違いなく一番リッチなビルに入っているし、出している雑誌の数も多いとはいえ大きなフロアに人がたくさんいるのにも驚いた。大手財閥の会社名が冠された20何建てかのそのビルにはいろんな企業が入っていると思われるが、ロビーにはアートっぽいピアノがオブジェ的に飾られていた。

 ウィル・リー(2008年12月7日、2009年8月19日、2012年8月21日、2012年11月26日、2013年12月5日、2014年8月7日、2015年8月20日、2018年8月27日、2019年4月26日、2018年11月22日、2019年4月26日)が司る米国人と日本人が集う大型音楽イヴェント、その2日目でこの日は昼と夜の2公演が持たれる。有楽町・東京国際フォーラムのホールC。過去ホールAやDは来ているが、ホールCは今回が初めてナリ。渋谷公会堂やかつての新宿厚生年金会館クラスの2000人規模の大きさで使い勝手は良さそう。

 昼の部の1番目の出演者は、日野皓正(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日、2018年8月11日)。2曲目にぼくの大好きな『ダブル・レインボウ』(コロムビア)の「イエロー・ジャケッツ」をやってくれてウキっ。その次はこのイヴェント最小となる編成(トランペット、ピアノ、ダブル・ベース、ドラム)で、スタンダードの「スターダスト」を麗々しく。かような選曲や編曲は、すべてウィル・リーが決めている。日野御大は華麗にステップを踏みながら踊ったりもして、まことこうした場に向き。そして、いまだ精力的なその吹き口には今回のようにツイン・ドラムでことにあたるしかないと痛感することしきり。彼、ワーキング・バンドもそうしないかな。

 2番目は、ウィル・リー推しの日本人シンガー・ソングライターである臼井ミトン。彼はNYで突撃してウィル・リーと仲良しになり、自己作でベースを弾いてもらっており、その性格ともどもリーは彼に惚れ込んでいる。ブラック・ミュージックやルーツ・ミュージックをうまく消化した日本語のオリジナルを作る人で、ウーリッツァー(電気ピアノ)他を弾きながら歌う彼に、曲によってはコーラスやブラス隊をも繰り出し、リーは弾力性のあるサウンドを与える。オープナーの「ボーン・イン・タイム」はもろにハイ・サウンド調、「ナチュラル・ボーン優等生」という曲の当人アレンジのブラス・セクション音はザ・バンドのライヴ盤『ロック・オブ・エイジズ』のアラン・トゥーサン(2006年5月31日、2006年6月1日、2007年10月21日、2009年5月29日、2011年1月10日、2012年10月15日、2013年10月22日、2015年1月21日)編曲のそれを意識していると思わせるものだった。おいしい趣味性、高いっす。ここではギターのニア・フィルダーが曲趣に合わせ、ドブロを手にしたりもした。とか、いろんな過去の財産や様式を透かしてみさせるのも、“イースト・ミーツ・ウェスト 2019”の妙味か。

 休憩を挟んでは、リーとパーカーとずっとトリオを組んでいる矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日)が登場。リーの近作『LOVE. GRATITUDE AND OTHER DISTRACTIONS』では矢野とのデュエット「1.2.3」というほのぼの曲が収められており、その曲をやらないかなと思っていたら、それはやらず。歌うことも好きなリーさん、謙虚ね。というか、それよりも、まずはミュージカル・ディレクター/バンド・リーダー役をまっとうしていたと言えるだろう。予備のベースもおかず、様々なタイプの楽曲を1本のベースでいろんな奏法を介して十全に弾き分けていた彼、さすがでした。ほんとキャリアの長い、オーマイティなセッション・プレイヤーである彼の常軌を逸する真価を随所で感じた。

 お茶目な所作やMCのできる矢野も、またこういうイヴェントだと吉と出る。「変わるし」はずっとやってこなかったけどと彼女が言っていたが、冒頭SEも用いられた「ゴジラ対モスラ」をはじめ、やはり選曲はウィル・リーがしていたのだろう。しかし、ピアノを弾きながら歌う彼女に加え、2キーボード、2ドラム、エレクトリック・ギター(彼女のショウ、意外にニア・フィルダーがソロのパートを与えられていた)、さらに曲によっては3菅と3人のコーラスがつく分厚い編成のもと矢野曲を楽しめるというのはとてもレア。また、臼井ミトンのときもそうだが、エンディア・ダヴェンポートが「男もつらいけど、女もつらいのよ」(「ラーメン食べたい」)とか日本語コーラスをつけていることも。矢野顕子は最後みんなが出てきてやったエディ・ハリスの有名ジャズ軽快曲「フリーダム・ジャズ・ダンス」ではスキャットをかまし、代えのない存在感を示した。

 最後の登場者は、エレクトリック・トランペットのランディ・ブレッカー(2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2016年2月19日、2016年9月29日)とテナー・サックスのアダ・ロヴァッティ夫妻をフィーチャーする塊。実は、ランディ・ブレッカーはウィル・リーによって最大級の恩人。彼がマイアミにいたころ、すでにフュージョンの走りとも言われるジャズ・ロック・バンドのドリームズを組んでいたブレッカーがベーシストのオーディションがあるからと誘い、その2作目にウィル・リーが参加し、この業界への確かな足がかりを築いたのだった。ブレッカー兄弟がその後に組んだザ・ブレッカー・ブラザーズにもリーはクリス・パーカーともに参加していますね。故マイケル・ブレッカーがグループ用に書いた「ストラファンギン」の頭と締めの部分にはアルバート・アイラーの「ゴースト」みたいなパートがつけられているのかあ。もちろん、あたり曲「サム・スカンク・ファンク」もやり、このパートはリーの考える“ザ・ブレッカー・ブザーズ再訪”という意味を持っていたか。オリジナルでも前に出ていたファンキー曲「ドゥ・ユー・ワナ・ブギー」で、リーはやっと歌う。ランディがソロ用に書いた「ザ・ディップシット」(原曲は「ザ・サイドワインダー」のノリをブーガルーぽく開いたという感じの曲)で日野皓正も出てきて華を添える。やっぱり、彼かっこういい!

 よく整備したなあと思わせるハウス・バンドは、キーボードとピアノのジェフ・ヤング(2017年7月30日、2018年11月22日、2019年4月26日)と桑原あい(2013年9月8日、2016年12月7日、2017年7月8日、2017年9月29日、2018年12月21日、2019年1月21日、2019年4月26日)、ギターのニア・フェルダー(2019年4月26日)、ダブル・ベースの鳥越啓介(2000年9月14日、2001年2月15日、2003年3月6日、2008年12月15日、2013年3月26日、2017年9月29日、2018年6月4日)、ドラムのクリス・パーカー(2009年8月19日、2012年8月21日、2014年8月7日、2015年8月20日、2018年8月27日)と山田玲(2017年9月17日)、テナー・サックスとアルト・サックスのアーロン・ヘイク(2019年4月26日)、トロンボーンの村田陽一(2005年1月7日、2006年1月21日、2010年3月9日、2011年12月20日、2012年9月8日、2014年12月14日、2015年9月27日、2016年12月11日、2017年12月5日、2018年6月8日、2018年9月2日、2019年4月26日)、トランペットの西村浩二(2019年4月26日)、バックグラウンド・シンガーのエンディア・ダヴェンポート(2010年2月22日、2015年8月18日、2017年3月29日2019年4月26日)とジェニーク・ニコル(2019年4月26日とMARU(2010年2月22日、2015年7月23日、2019年4月26日)。エレクトリック・ベースとダブル・ベースが一緒にやる曲は1〜2曲だが、ドラムはツインであたる曲が大半。いかなる考えでリーがツイン・ドラムで今回ことにたることにしたかは知らないが、これは大成功。でも、考えてみれば、クリス・パーカーはスタッフでスティーヴ・ガッド(2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9月3日、2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9月3日、2016年2月19日、2016年12月6日、2017年6月12日)とツイン・ドラム編成でやっており、お手の物なんだよな

▶過去の、ウィル・リー
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▶過去の、日野皓正
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▶過去の、アラン・トゥーサン
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▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
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https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
▶過去の、ランディ・ブレッカー
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
http://43142.diarynote.jp/?day=20160929
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061103
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110902
http://43142.diarynote.jp/201309260930584072/
http://43142.diarynote.jp/201404070654593139/
http://43142.diarynote.jp/201503110740041978/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201808120917002515/
▶︎過去の、ジェフ・ヤング
https://43142.diarynote.jp/201708081430263083/
https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶︎過去の、桑原あい
http://43142.diarynote.jp/?day=20130908
http://43142.diarynote.jp/201612100926461885/
http://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
https://43142.diarynote.jp/201710011917499392/
https://43142.diarynote.jp/201812220840383594/
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶︎過去の、鳥越啓介
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm phat
http://43142.diarynote.jp/200812281441122331/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130326
http://43142.diarynote.jp/201710011917499392/
https://43142.diarynote.jp/201806060708363548/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶︎過去の、ニア・フィルダー
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶︎過去の、山田玲
https://43142.diarynote.jp/201709180648097389/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶過去の、クリス・パーカー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶過去の、村田陽一
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/201003101342028780/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111220
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ベン・E・キング
http://43142.diarynote.jp/?day=20141214
http://43142.diarynote.jp/?day=20150927
http://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
https://43142.diarynote.jp/201712061006171627/
https://43142.diarynote.jp/201806130948515941/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶過去の、エンディア・ダヴェンポート
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150818
http://43142.diarynote.jp/201704031056083140/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶︎過去の、ジェニーク・ニコル
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶過去の、MARU
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
https://43142.diarynote.jp/201507251003319800/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶過去の、スティーヴ・ガッド
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/201012051903113851/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
http://43142.diarynote.jp/201312171510083393/
http://43142.diarynote.jp/201410220711345595/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
http://43142.diarynote.jp/201706130913351348/

 夜の部は、同じハウス・バンド演奏の元、順にマイク・スターン(2009年3月23日、2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2015年6月5日、2016年6月4日、2019年4月26日)、日野皓正、渡辺香津美(2004年12月15日、2010年9月1日、2010年9月5日 、2010年11月20日、2012年3月20日、2016年6月4日、2016年9月4日、2017年9月2日、2018年4月6日、2019年4月26日)、臼井ミトン、ランディ・ブラッカーとアダ・ロヴァッティがフィーチャーされる。音楽は生き物、同じ曲目をやってもソロは当然のこと、ノリが動いている部分はなるほどある。スターンのショウは昨日に続き改めて見ると、アーロン・ヘイクとの双頭リーダー表現のよう。事実、ヘイクは昨日より前に位置して演奏。また、そこに1曲渡辺香津美が入った際はジミ・ヘンドリックスやマイルズ・デイヴィス曲が引用され、掛け合いを聞かせる。気安いスターンさんはステージ登場後の休憩時にCD売り場に出て、ファン対応をしていた。

 夜もアンコールは出演者が皆出て、「フリーダム・ジャズ・ダンス」を披露。ダブルベースに演奏をまかせ、スリムなリーは会場を動き、ソロ担当を次々に指さし、交通整理役を担う。そういう端々からも、音楽愛〜音楽をやること、音楽に関われる歓びのようなものをたっぷりと出す。なんか、こんなウィルだからこそ、このイヴェントはうまく成就しているのダと思わずにはいられなかった。

▶過去の、マイク・スターン
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196
http://43142.diarynote.jp/201506070920231979/
https://43142.diarynote.jp/201606121224129353/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶過去の、渡辺香津美
http://43142.diarynote.jp/200412212102130000/
http://43142.diarynote.jp/201009030955539620/
http://43142.diarynote.jp/201009171511588216/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101120
http://43142.diarynote.jp/201203260803216950/
http://43142.diarynote.jp/201606121224129353/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
https://43142.diarynote.jp/201804071041255956/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/

 昼に部と夜の部の間に、NYを拠点に置いている1961年ブラジル生まれの現代美術家であるヴィック・ムニーズの作品展を見に行く。国際フォーラム前の広い道をまっすぐ1キロほど外側に行ったところにある、宝町・nca | nichido contemporary artにて。マリーザ・モンチとアルナルド・アントゥネスとカルリーニョス・ブラウン(2000年4月30 日)3人のユニットであるトリバリンタスの2003年セルフ・タイトル作やセウ・ジョルジ(2005年9月1日)の2005年作『Cru』のジャケットは彼の手によるものですね。それを絵画にしろ写真にせよ既存のモチーフを様々な素材を使って再現する彼の芸術活動と社会活動の交差を題材に置く『ヴィック・ムニーズ / ごみアートの奇跡』(2011年ブラジル/イギリス)というドキュメンタリー映画もあり。そんなムニーズの作品展は過去何度も日本でも開かれており、今も他に京都などでも持たれているはずだ。

 2014〜15年にかけての作品を6点展示。彼の作品はデジタル・カラー・プリントによって世に出されているが、サイズがデカいのに驚く。そして、それを近くで見ると、いろんな写真やドロウイングの細切れがモザイクのように重ねられて1つの面(絵)となっているのがよくわかるし、彼の気の遠くなるような作風も一目瞭然。彼の場合、モノの見え方が違うというか、誰よりも精緻な見え方をオルタナティヴな手段で描いているのダと感嘆しちゃう。圧倒された……このやり方を音楽に置き換えるならという発想はぜんぜん持たなかった。

▶︎過去の、カルリーニョス・ブラウン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-4.htm 
▶︎過去の、セウ・ジョルジ
http://43142.diarynote.jp/?day=20050901 

<今日は、春じゃない>
 昨日もそうだったが、寒い1日だった。プルプル、震えっぱなし。3月上旬とか、そんな感じィ? ここのところ、より寒がりになっておってなああああ。二日前に蒸し気味と感じたのが嘘のよう。なんか、突然パリにワープした気分になった? 明日も同様の天候のよう。もっと暖かい格好をして出かけよう。
 有楽町・東京国際フォーラムCでの<東洋と西洋の出会い>、最終日の公演。前半は、藤巻亮太(2019年4月26日)と矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日、2019年4月26日)。藤巻は初日に見たときより、声が出ている。一度きっちりお手合わせを披露したことが、しっかり実になっていることは明らか。それは演奏陣もそうだろうが、このイヴェント、その後の出演者の動向に目を向けたいと思わせられた。矢野は鉄板、そして昨日書いたように稀有な設定での彼女のパフォーマンスはなんど見ても興味深いったらありゃしない。

 後半は、まずピアニストの桑原あい(2013年9月8日、2016年12月7日、2017年7月8日、2017年9月29日、2018年12月21日、2019年1月21日、2019年4月26日、2019年4月27日)。あれ、初日より演目が増えて、山田玲(2017年9月17日、2019年4月27日)とのデュオでスティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)曲「サー・デューク」も披露。しかし、ハウス・バンドでの演奏も含め、彼女は全5公演でずっぱり。根性、ついたろうなあ。サム・ムーア(2006年11月14日、2008年8月31日、2010年12月15日、2011年7月27日、2015年12月2日、2019年4月26日)は千両役者。初日よりも、少し足取りはかろやか。インタヴューした(最下部参照のこと)後だけに、余計に耳に入る。

 最後の出演者ソロ回しフィナーレ「フリーダム・ジャズ・ダンス」では、今日は出番がないランディ・ブレッカーもニコニコ出てくる。おおっと思ったのは、近年は装置を介してシンセサイザーのような音しか採用しない彼が、ノー・エフェクトでソロを披露したこと。音色に過剰な輝きはないものの、ちゃんとふけるじゃないか。

 ウィル・リー(2008年12月7日、2009年8月19日、2012年8月21日、2012年11月26日、2013年12月5日、2014年8月7日、2015年8月20日、2018年8月27日、2019年4月26日、2018年11月22日、2019年4月26日、2019年4月27日)の大リーダーシップと真心とお楽しみ精神には拍手。キーボードとピアノのジェフ・ヤング(2017年7月30日、2018年11月22日、2019年4月26日、2019年4月27日)と桑原あい、ギターのニア・フェルダー(2019年4月26日、2019年4月27日)、ダブル・ベースの鳥越啓介(2000年9月14日、2001年2月15日、2003年3月6日、2008年12月15日、2013年3月26日、2017年9月29日、2018年6月4日、2019年4月26日、2019年4月27日)、ドラムのクリス・パーカー(2009年8月19日、2012年8月21日、2014年8月7日、2015年8月20日、2018年8月27日)と山田玲、テナー・サックスとアルト・サックスのアーロン・ヘイク(2019年4月26日、2019年4月27日)、トロンボーンの村田陽一(2005年1月7日、2006年1月21日、2010年3月9日、2011年12月20日、2012年9月8日、2014年12月14日、2015年9月27日、2016年12月11日、2017年12月5日、2018年6月8日、2018年9月2日、2019年4月26日、2019年4月27日)、トランペットの西村浩二(2019年4月26日)、バックグラウンド・シンガーのエンディア・ダヴェンポート(2010年2月22日、2015年8月18日、2017年3月29日、2019年4月26日、2019年4月27日)とジェニーク・ニコル(2019年4月26日、2019年4月27日)とMARU(2010年2月22日、2015年7月23日、2019年4月26日、2019年4月27日)のハウス・バンドの面々もよくついていったなあ。みんなで顔を見合わせてせえので音を出す素敵、生音のライヴ・ミュージックの効用も見事に再確認しました。

▶︎過去の、藤巻亮太
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶︎過去の、桑原あい
http://43142.diarynote.jp/?day=20130908
http://43142.diarynote.jp/201612100926461885/
http://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
https://43142.diarynote.jp/201710011917499392/
https://43142.diarynote.jp/201812220840383594/
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶︎過去の、山田玲
https://43142.diarynote.jp/201709180648097389/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
▶過去の、サム・ムーア
http://43142.diarynote.jp/200611190319380000/
http://43142.diarynote.jp/201012160928249431/
http://43142.diarynote.jp/201107310730365740/
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/201512030957287514/
▶過去の、ウィル・リー
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
http://43142.diarynote.jp/201312171510083393/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶︎過去の、ジェフ・ヤング
https://43142.diarynote.jp/201708081430263083/
https://43142.diarynote.jp/201811251043143983/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶︎過去の、鳥越啓介
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm phat
http://43142.diarynote.jp/200812281441122331/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130326
http://43142.diarynote.jp/201710011917499392/
https://43142.diarynote.jp/201806060708363548/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶︎過去の、ニア・フィルダー
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶過去の、クリス・パーカー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶過去の、村田陽一
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/201003101342028780/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111220
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ベン・E・キング
http://43142.diarynote.jp/?day=20141214
http://43142.diarynote.jp/?day=20150927
http://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
https://43142.diarynote.jp/201712061006171627/
https://43142.diarynote.jp/201806130948515941/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶過去の、エンディア・ダヴェンポート
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150818
http://43142.diarynote.jp/201704031056083140/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶︎過去の、ジェニーク・ニコル
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
▶過去の、MARU
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
https://43142.diarynote.jp/201507251003319800/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/

 その後、東京駅から中央快速で一本、吉祥寺へ。スター・パインズ・カフェで、不破大輔(2005年12月22日、2007年6月3日、2015年11月23日、2016年4月30日、2017年11月23日、2018年4月28日)がダンドリするいわき市の市民楽団である十中八九(2013年5月19日、2015年11月23日、2016年4月30日、2017年11月23日、2018年4月28日)のライヴを見る。吉祥寺のこのハコに来るのは前回十中八九が公演をしたちょうど1年前。おれる道を誤り、あれれ。怪しいお店の客引きおにいさんに親切に教えていただき、やっと着く。とほほ。なんか、モーロクしているなあ。

 客席に背を見せるコンダクターの不破を取り囲むように、7人の菅奏者(ホルン奏者もいた)、3人の肉声担当者(一人は、ビート・ボクサー)、3人のギター、キーボード、2人のベース、ドラム、パーカッションという面々がステージに乗る。またダンサーも4人いて、ステージ後には十中八九美術担当者によるその場で書いている絵も映される。それ、曲名が書かれたりもし、曲名が分かりありがたい。曲ごとに器楽奏者はそれぞれ長いソロ・パートを与えられるので、その人の本業のイラストなんかとともに該当奏者の名前と一口メモなどもその場で書き添えるのもアリかもしれない。それは、シンガーやダンサー陣も同様だし、終演後は関与者の名前やセット・リストをサーヴィスで見せるのもいいのではないか。やっぱり人数が多いと匿名的になってしまうし、鮮やかなパフォーマンスを受けた者はもっと面々の情報を知りたくなると思う。また、ジャケ写をお茶目にだして、物販を告知するのもいいと思う。美術班、張り切れ。

 新曲が多くて、フレッシュに楽しめた。管楽器有志が横笛や小さな尺八や琴を手にし、無茶な和テイストを出したときもあり。「九死に一生のブルース」というブルース・コード基調曲はいろいろな仕掛けがあってこの手の担い手がやるブルースとしては一番面白いできと感心。聞けば、2週間に唐突にブルースをやろうと不破が言いだし作った曲で、今回初演だそう。信じられない! 

 1曲、1曲は長め(時間の都合上、はしょった曲もあったよう)。まずはメンバーが書く曲がちゃんとしているからできることだが、それをもとに不破は構成員の個性や持ち味を見た上で、様々なキューを出し、マジカルに膨らませていく。いやあ、その様はあっぱれ。もう、楽曲に鋭意水が与えられ、どんどん育つ。大げさに言えば花壇が最後には森になっていたりする。その過程を手に取るように味わえるのだから、これは楽しい。また、面々の謙虚さ(それは様々な音楽をすべからく愛でる姿勢にもつながる)、音楽やパフォーマンスをできる歓びもまた、“正”に働かないはずがない。<プロフェッショナリズムにおける澄んだアマチュア性の重要性>、彼らを素材にそんな趣旨を論じることも可能なのではないか。

▶過去の、十中八九
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/ 起点
http://43142.diarynote.jp/201511250531202253/
http://43142.diarynote.jp/201605170939589783/
http://43142.diarynote.jp/201711241828493970/
https://43142.diarynote.jp/201804290935481570/
▶過去の、渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/200407290730290000/
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
http://43142.diarynote.jp/200609031311580000/
http://43142.diarynote.jp/200611190320370000/
http://43142.diarynote.jp/200612060135390000/
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
http://43142.diarynote.jp/200706162321180000/
http://43142.diarynote.jp/200807081247190000/
http://43142.diarynote.jp/200908180046187200/
http://43142.diarynote.jp/200910071809361076/
http://43142.diarynote.jp/201004231559516550/
http://43142.diarynote.jp/201009231554333481/
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
▶過去の、渋さ以外の不破大輔
http://43142.diarynote.jp/200512231958440000/
http://43142.diarynote.jp/200706061351450000/
http://43142.diarynote.jp/201511250531202253/
http://43142.diarynote.jp/201605170939589783/
http://43142.diarynote.jp/201711241828493970/
https://43142.diarynote.jp/201804290935481570/

<今日の、好々爺>
 国際フォーラムの楽屋で、サム・ムーア御大にインタヴューする。想像していた以上に、気安い好人物。誘い受けて、取材後に一緒に写真をとっちゃいましたよ(普段、自らはしない)。TV番組用のインタヴューだったので(黒子のぼくは映りません)、わりと一般的な項目を中心に聞く。以下、彼の答えを少し紹介。▶︎今回、出演の打診があったとき、腰を痛めていたので、最初は断った。でも、ウィルが熱心に誘ってくれ、ギリのタイミングの際(昨年、秋ぐらいだと思う)に「日本に行けば、針のマスターもいるので腰もよくなるよ」と言われて、日本に行くことを決めた。▶︎ウィルとの出会いは、「(彼がハウス・バンドの一員を務めていた)ディヴィッド・レター・マン・ショウ。あのときはまだ小僧で、こんなに才能があるなんて思いもしなかった」▶︎「(ビリー・プレストンと忌野清志郎ともう一人の名前を挙げ)彼らが上から見守ってくれているおかげで、今も俺は歌い続けていられる」▶︎彼は、桑原あいにぞっこん。「あの女の子はすごいな。(鍵盤に指を這わせる仕草を見せながら)まるで、ビリー・プレストンじゃないか!(←ザ・ビートルズとザ・ローリング・ストーンズの一時期の表現をサポート奏者として牛耳り、珠玉のリーダー作群をモノにしている彼を比較にだすなんて、最高の褒め言葉だ)」▶︎「(トランプ大統領が就任しホワイト・ハウスで歌ったが)あれについては、いろんな批判を受けた。だがな、トランプのためではなく、俺は純粋な愛国者、アメリカ国民として出席したんだ。あの場に行き、ああマーティン・ルーサー・キングもこの同じ場所に立ったのかと思ったときにはじーんと来た」▶︎今、ゴスペル回帰モードにあり、次作はゴスペル盤。現在マイアミに住んでいるが、アラバマだか南部に行きゴスペルを探すドキュメンタリーを作るとか。また、日本でゴスペルを柱とする公演を行いたいそう。あなたを信奉する若い歌い手たちもいますし、桑原あいも含めたあなたの“ウェスト・ミーツ・イースト”をやればと進言しちゃった。▶︎とてもポップなカーディガンを身につけていた(ステージにもそれで登場)が、それは奥様(白人)の見立てとか。とっても夫婦円満そうですねというと、かなりうれしそう。▶生まれ変わっても、ソウル・マンになりたいですかと問うと、「いいや」。プレジデントかなとジョークを飛ばしつつ、知らないことはたくさんあるはずで、違うことをやってみたいそう。なるほどの、好奇心にあふれたお答えでした。なんか前回来日時に、邦楽中心の北海道のフェスにも出演しちゃったのも、そういう気質の表れ?
 バック・ステージはわきあいあい。椅子とテーブルがいくつも置いてあるオープンなスペースでウィルがなごんでいたので、日本のポップ・ミュージックにも多大な興味を持っている彼に、挨拶がてらアニーキー・ア・ゴー・ゴー(2009年5月16日、2011年1月15日、2013年3月2日、2013年10月22日、2016年9月23日)の『黄金の翼』(新作ではないが、たまたま封をきっていないCDがあったもので……。オノセイゲンのコプロデュース記載もあるので身近に感じる?)を渡しちゃった。そしたら、すぐにCDを置いたりしまったりせずに興味深げに、彼はピアノを弾きながら歌う人なの? (ジャケット・カヴァーの英文字表記を指差し)これが彼の名前なのと、いろいろ聞いてくる。ほんと、誠実な人だな。そういえば、一番出番が少なかった鳥越啓介への気遣いも並並ならぬものがあった。
▶過去の、アニーキー・ア・ゴーゴー
http://43142.diarynote.jp/200905181017287290/
http://43142.diarynote.jp/201101171218542943/
http://43142.diarynote.jp/201303070813599854/
http://43142.diarynote.jp/201310241000242214/
https://43142.diarynote.jp/201609260928001576/
 外苑前・月見る君想フで、地道に活動を続けている4人組ロック・バンドの東京ローカル・ホンクを見る。かつて久保田麻琴(会場にいらっしゃった。2009年10月12日、2010年4月15日、2010年11月21日、2011年8月7日ち2012年8月12日、2012年9月5日、2013年1月29日、2013年8月7日、2013年8月11日、2014年10月25日、2017年11月13日)がアルバムをプロデュースしたことがあって、その後に彼から誘いを受けてどこか(ここだったような)で見て以来、ものすご〜く間があいて彼らのライヴに接した。

 この晩は客席フロアの中央にアンプやドラムが置かれ見合うように位置しパフォーマンスするメンバーたちの周りを、お客(50歳がらみのバンドなのに、何気に客は若かったかも)が囲むという設定での実演。ぼくはステージ上に置かれた椅子に座って見た。

 おお、印象がだいぶ違う。まず、朗々と通るリード・ヴォーカル(と、ギター)の声にこんなだったけ? また、他のメンバーが取るコーラスも存在感あり。かつてはアーシーな通受け実直米国ロックにインスパイアされたバンドという印象があったが曲調も広がっていて、いい方に動いているなあと頷く。今の彼らは、<山ほどの歌心にとむ、地に足をつけた手作りロック>の担い手と推すにたる。技も知識もココロもある。ぼくは、ピーター・バラカンズ・ライヴ・マジック(2014年10月25日、2015年10月25日、2016年10月22日、2017年10月21日、2017年10月22日)に出てもなんら不思議はないよなあとも感じた。

 会場で、知人から精神科医の名越康文さんを紹介される。聞けば、前に東京ローカル・ホンクと一緒にやっていたことがあるそう。渋い米国ロックが好きなんですか? 僕はもっぱらブルースですけどね。彼、音楽もされるそうです。

▶過去の、久保田麻琴
http://43142.diarynote.jp/200405071410000000/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101204
http://43142.diarynote.jp/201302091324078636/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130920
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
http://43142.diarynote.jp/201511120722274234/
http://43142.diarynote.jp/201801071035098671/
▶︎過去の、ピーター・バラカンズ・ライヴ・マジック
http://43142.diarynote.jp/201410301511243448/
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
http://43142.diarynote.jp/201610241405267224/
http://43142.diarynote.jp/201710240957109863/
http://43142.diarynote.jp/201710240958114009/

<今日の、ありがとうございます>
 1部で失礼して、徒歩10分ぐらいのところにある北青山・プラッサオンゼに向かう。東京にブラジル音楽とブラジル料理を広く知らせた老舗の、真心のライヴ・ヴェニュー/レストラン。写真家として活躍されていた浅田英了さんが南米撮影旅のフライト中に逝去して(その報は当時、朝日新聞社会面で大きく掲載された)しまっていこう店を運営してきた奥様のクラウジアの誕生日を祝うパーティ・ライヴが持たれ、ゆかりのオールスター的なミュージシャンたちが華を添える。途中、クラウジアと娘の花梨ちゃんが挨拶。クラウジアの体力と店の入っているビル(開店した38年前からずっと同じ場所で営業している)の再開発などもあり、今年いっぱいで店を畳むことが告げられる。本当にお疲れ様、ですね。ぼくはブラジル音楽も聞くという人で、この店の多くのお客さんと異なり熱心な愛好者ではない。だが、いつの間にか母娘ともども懇意になり、楽しい時間をいろいろ過ごさせていただいている。なにげにこことの付き合いは、ぼくの音楽生活のご褒美の一つかもしれない。

 六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。クリントン翁一座(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日、2016年11月29日)の今回公演は、77歳であるクリントンのライヴ引退が伝えられてのもの。発表されている陣容は御大に加え、肉声のスティーブ・ボイドとゲイリー・"マッドボーン"・クーパー とマイケル“クリップ”ペインとブランディ・スコット とトニーシャ・ネルソンとパタヴィアン・ルイスとテイリ―・パークスとトレイシー・ルイス・クリントン とボウヴィエ・リチャードソンとルショーン・クリントン・ジュニア、ダンスのカルロス"サー・ノーズ" マックマレイ、キーボードのダニエル・ベッドロジアン、ギターのトラファエル・ルイスとドゥエイン"ブラックバード"マックナイトとギャレット・シャイダー、ベースのライジ・カリー、ドラムのベンジャミン"ベンゼル"コーワン、トランペットのベニー・コーワン、サックスの グレッグ・トーマス 。マッドボーン、ブラックバード、カリー、トーマスあたりは1970年代からいる人たちですね。

 冒頭、今回はギター2、鍵盤、ベース、ドラムという小編成で演奏が始まり、その後ぞろぞろと他の人たちもでくる。お、近年スーツ姿でステージに上がっていたクリントンだが、今回は変なシルエットの白い衣装を身につけている。「コズミック・スロップ」や「フラッシュライト」など、彼らならではの烏合の衆の無礼講ファンクがごんごん続く。掛け声をあげ、ダミ声で歌も随所で入れ、メンバーや客を煽るクリントンは元気じゃないか。その一挙一動に触れながら、クリントンがファンク王国を築いて50年強たつとともに、こんなファンク・モブはもう出てこないんだろうと思った。モーリス・ホワイトのツアー引退後もヴァーディン・ホワイトらを中心にライヴ活動を続けたE.W.&F. (2006年1月19日、2012年5月17 日)のように、彼抜きでもライヴ活動は続けて欲しいものだが。とともに、クリントンはスタジオ作業(プロダクツ制作)はやめないと思う。この晩の模様は、毎日新聞18日夕刊に出ます。

 延々とツアーを続けているクリントン(なんだかんだ8月いっぱいまで続くよう)は、ミス・ヴェルヴェット・アンド・ザ・ブルー・ウルフという白人女性シンガーをフロントに立てた黒白混合バンドを楽旅に帯同させている。公式開演時間前に彼女たちは登場して25分きっちりパフォーマンス。もろな、ファンク・ロック。ベティ・デイヴィス(マイルス・デイヴィスの嫁だったことがある)のグレッグ・エリコ制作の1973年ファースト作の味をぼくはどこか思い出したりもした。

▶過去の、ジョージ・クリントン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
http://43142.diarynote.jp/201504131109395934/
https://43142.diarynote.jp/201612011925201175/
▶過去の、E.W.&.F.
http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/
http://43142.diarynote.jp/201205301252113538/

<昨日の、好漢>
 同行ギタリストのブラックバード・マックナイト (2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日、2016年11月29日、2017年4月8日)にインタヴューする。今回のショウでも彼がギタリストのなかでは、一番頻繁に、ギンギンなソロをとっていた。イェイ。ギターが最初の楽器で、独学ながら10代でチャールズ・ロイド(2005年5月11日、2008年4月6日、2013年1月6日、2017年1月12日、2017年1月13日)やソニー・ロリンズ(2005年11月13日)のレコーディングに参加しちゃった人であり、『洪水(フラッド)』という東京厚生年金会館で収録されたライヴ盤を生んだハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日、2016年9月3日、2018年9月1日)&ヘッドハンターズの1975年来日公演に参加して、広く知名度をえた御仁。そのときが彼の初来日で、自信作を3枚あげてといったら、『洪水(フラッド)』をうち1枚としてあげた。もちろん、2009年に出したリーダー作『’Bout Funkin’ Time』も。明晰な人で無駄な話はせず、録音のおこしがそのまま原稿になりそうな受け答えをしてくれた。
 そんな彼は1978年に突如、P-ファンク入り。その後のレコーディングやツアーにはすべて絡んでいるという。また、ヒレル・スロヴァク死去を受けてレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(2002年7月28日、2002年11月2日、2007年6月5日)に一瞬入ったこともあったが、それは一気に彼を前に立たせることになり大変だったみたい。 チリ・ペッパーズとフィッシュボーン(2000年7月28日、2007年4月5日、2007年4月6日、2009年11月25日、2010年7月31日、2011年8月8日、2013年6月3日)はかつて仲良しだったが、彼は今でもフィッシュボーンのノーウッド・フィッシャーとは懇意にしていて、バスケを一緒に見に行ったりするそう。
 ライヴ引退を受けてチリ・ペッパーズはクリントン労いのため(ペッパーズの2作目はクリントン制作)、2月の豪州各所のアリーナ・ツアーにスペシャル・ゲストと称し、クリントン一座をツアーのオープニング・アクトに据えた。ときにブラックバードの青色ギターの裏、アームのバネがあるところの奥にドル紙幣が入れられている。そのツアーの際チリ・パッパーズのギターテックが本当に親身に働いてくれたので、ブラックバードはチップを渡そうとしたのだそう。そしたら、ギターテックは固辞。でも、取っておきなよと渡したら、彼がそこに受け取った紙幣をこっそり挟んだのだとか。ちょい、いい話。機材の話(その紙幣写真も出るか)も含め、彼のヴァーサタイルな活動の様はそのうちギター・マガジンに出ます。
 ところで、このナイス・ガイの奥さんである美恵さんは可愛らしい、おしゃれな日本人。京都出身で、結婚して23年たつそう。彼女の旦那さんを扱う“プログレッシヴ・ファンク・ロック・ブログ”は、https://ameblo.jp/blackbyrdmcknight/ 。かなり、面白いです。
▶過去の、ブラックバード・マックナイト
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
http://43142.diarynote.jp/201504131109395934/
http://43142.diarynote.jp/201612011925201175/
https://43142.diarynote.jp/201704130838405526/
▶︎過去の、チャールス・ロイド
http://43142.diarynote.jp/200505141717440000/
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/
http://43142.diarynote.jp/201701131141476377/
https://43142.diarynote.jp/201701141241544133/
▶過去の、ロニー・ロリンズ
http://43142.diarynote.jp/200511130413390000/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
▶︎過去の、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm フジ・ロック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200706061354020000/
▶過去の、フィッシュボーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm フジ・ロック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
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