ドミニク・ミラー。アヴィシャイ・コーエン・トリオ
2019年3月1日 音楽 1980年代後半から英国のスタジオ界で活動し出し、1990年からスティング(2000年10月16日)のバンドに所属。その一方、15枚ほどのリーダー作を出しているアルゼンチン生まれのギタリストであるドミニク・ミラー(2017年5月29日、2006年10月23日)のグループ公演を見る。丸ノ内・コットンクラブ。その近2作は、ECMからのリリース。ちょうどリリースされた『アブサン』に準ずる編成/顔ぶれによるものですね。
レヴェル42のキーボード奏者であるマイク・リンダップ(ミラーの最初の大きなレコーディング・セッション参加は、当時ブリティッシュ・ジャズ・ファンクの前線にいたレベル42であったはず)、バンドネオンのサンティアゴ・アリアス、電気ベースのニコラス・フィッツマン、ドラムのジヴ・ラヴィッツ(2016年6月11日、2017年9月3日、2017年9月6日)という陣容。順に生まれは、英国、アルゼンチン、ベルギー、イスラエル。おお、見事な多国籍編成なり。
アコースティック・ギターに専念する本人をはじめ、全員座って演奏する。そんな事実に表れているように、哀愁に満ちつつサウンドスケイプ的なものを描かんとする傾向の演奏を繰り広げる。とはいえ、ラヴィッツはときに鮮やかに叩き込んだり、強いビートを送り出したりし、豊かな緩急を与える。しかし、過去もっとジャズっぽい演奏に触れていた身としては、彼がこんなにステディ(ながら、少しズレたおかずを自在に入れまくる様はお見事)なビートも叩く人であることに少し驚く。とともに、その叩き音はビル・ブラッフォードとマヌ・カチェ(2011年1月28日、2012年1月13日、2016年4月13日)を混ぜたみたいだと感じる。そんな演奏に触れながら、ロック界に転身したら、彼はけっこうな売れっ子になりそうと思う。ちなみに、『アブサン』で叩いていたのはカチェ。フランス人のカチェもスティング・バンドにいたことがありましたね。
ところで、ドミニク・ミラーが爪弾き始めると、とってもスティングの曲が始まりそうな雰囲気を与える。なるほど、彼のスティング表現への貢献の断片を如実に感じることができたか。というのはともかく、強くそう思わせた曲は、何のことはないスティングの曲(インストにて披露)だった。アンコールもまたスティング曲をやり、そちらはリンダップが歌った。ピアノやキーボードを控えめに弾く彼は他にも詠唱を入れる曲もあった。
総じて、けっこうプログ・ロックっぽいと感じさせる。それは、サウンドにインタープレイはある(特に、ラヴィッツは)もののアンサンブルの具現が中心で、総体としてそれほど即興的でないことが理由として考えられる。だから、サンティアゴ・アリアスのバンドネオン演奏もけっこう効果音的な使い方がなされていた。1曲ソロ・パートを得た際は、かなり飛び気味のそれを披露したものの。
▶︎過去の、ジヴ・ラヴィッツ
http://43142.diarynote.jp/201606121230202174/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
https://43142.diarynote.jp/201709110842026988/
▶︎過去の、スティング
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
▶︎過去の、ドミニク・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
https://43142.diarynote.jp/200610251744090000/ インタヴューの模様
▶過去の、マヌ・カチェ
http://43142.diarynote.jp/201102081259129769/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
https://43142.diarynote.jp/201604271334589018/ 取材
https://43142.diarynote.jp/201901251032436987/ 新作のこと
続いては、今ジャズ界で頂点部分と言っていい位置にいるベーシストのアヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日、2017年10月18日、2018年8月26日)のトリオを、南青山・ブルーノート東京で見る。前回公演からコーエンに雇われているアゼルバイジャン人ピアニストのエルチン・シリノフ(2018年8月26日)と、コーエンと同じくイスラエル人であり、トリオに再加入したドラムのノーム・ダヴィド(2017年10月18日)がつく。
見ながら、すぐに今回の公演はちょい違う手応えを感じさせるナと思う。曲趣は立っているのだが、曲の尺はコンパクト。本編最後の曲は長かったが、5分ぐらいのものが多い。実はレコーディングを終えて間もなく、実演では初めて披露する新作収録曲も演奏したようだ。何曲かは、もうコーエンはベース・ソロを弾きまくりの体で、あんたはコントラバス界のマーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年 6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日、2018年5月16日、2018年5月24日、2019年1月3日)かいとツッこみを入れたくなった。だが、それらは彼の技巧の高さを痛感させ、本当にいろんな弾き方をするんだななと感心させる。ある曲はコントラバスでタップ・ダンスをしているみたいと思った。また、ある曲はコーエンのベース・ラインとピアニストの左手のメロディがまったく同じで進んでいくという設定をとるものもあり。
その曲の仕掛けに表れていたように、彼の編曲の面白さも堪能できたパフォーマンス。ミニマル・ミュージック的な構造を詩的に発展させていく構造は、彼のお得意の一つのパターンでありますね。先に書いたように、即興要素をぶち込みつつ各曲の尺は長くないという事実は、ある種のとっつきやすさを聞き手に与えるか。何気に、彼の採用する曲はメロディ性に富んでいるしね。ただし、今回の実演においてはイスラエルのトラッド曲/情緒を愛でる行き方はあまりなし。ゆえに、今回は自ら歌うこともせずに、完全にトリオ演奏で押し切る。ある意味、ジャズ回帰がなされていた部分があるとも、ぼくは言いたい。弾き倒す際のエルチン・シリノフの指さばきは訴求力ありで、観客の歓声を誘っていた。アヴィシャイ・コーエンはもう一つ、また別なフェイズに入ったとも、思わせられる実演だった。
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
http://43142.diarynote.jp/201710201214346567/
https://43142.diarynote.jp/201808290950074198/
▶︎過去の、エリチン・シリノフ
https://43142.diarynote.jp/201808290950074198/
▶︎過去の、ノーム・ダヴィド
https://43142.diarynote.jp/201710201214346567/
▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
https://43142.diarynote.jp/201805201310351671/
https://43142.diarynote.jp/201805250930363191/
https://43142.diarynote.jp/201901041047462042/
https://43142.diarynote.jp/201901101218074224/ 取材
<今日の、納得?>
ゆえあり、二つのライヴともにノンアルコールなものを飲む。そして、コーエンのギグのほうで、もしいつものように飲酒しながら見ていたら、感じ方が異なったりするのだろうか、ということをふと考えてしまった。そりゃ、飲んでいない方が細微にわたりパフォーマンスを吟味できるのは間違いないだろう。だが、シラフだと、根気のないぼくはずっとハイ・テンションで演奏に付き合い続けられるか。そういう項目については、僕の場合は飲んだほうがいい。また、飲んでいたほうが、大局的見地からショウの流れをつかんだり、その総体の意義は自由に感じやすいんじゃないかなあ。あ、どっちもどっちで、そんなに変わりはないか? 終演後、飲酒したほうが内容を忘れてしまうことはあるだろう。でも、飲んだことで忘れてしまうような情報はそれほど重要なものではないと思う。それよりも、ライヴを楽しむという感覚をぼくは大切にしたいし、そうすれば良いライヴはいくらでも情報を与えてくれる。
レヴェル42のキーボード奏者であるマイク・リンダップ(ミラーの最初の大きなレコーディング・セッション参加は、当時ブリティッシュ・ジャズ・ファンクの前線にいたレベル42であったはず)、バンドネオンのサンティアゴ・アリアス、電気ベースのニコラス・フィッツマン、ドラムのジヴ・ラヴィッツ(2016年6月11日、2017年9月3日、2017年9月6日)という陣容。順に生まれは、英国、アルゼンチン、ベルギー、イスラエル。おお、見事な多国籍編成なり。
アコースティック・ギターに専念する本人をはじめ、全員座って演奏する。そんな事実に表れているように、哀愁に満ちつつサウンドスケイプ的なものを描かんとする傾向の演奏を繰り広げる。とはいえ、ラヴィッツはときに鮮やかに叩き込んだり、強いビートを送り出したりし、豊かな緩急を与える。しかし、過去もっとジャズっぽい演奏に触れていた身としては、彼がこんなにステディ(ながら、少しズレたおかずを自在に入れまくる様はお見事)なビートも叩く人であることに少し驚く。とともに、その叩き音はビル・ブラッフォードとマヌ・カチェ(2011年1月28日、2012年1月13日、2016年4月13日)を混ぜたみたいだと感じる。そんな演奏に触れながら、ロック界に転身したら、彼はけっこうな売れっ子になりそうと思う。ちなみに、『アブサン』で叩いていたのはカチェ。フランス人のカチェもスティング・バンドにいたことがありましたね。
ところで、ドミニク・ミラーが爪弾き始めると、とってもスティングの曲が始まりそうな雰囲気を与える。なるほど、彼のスティング表現への貢献の断片を如実に感じることができたか。というのはともかく、強くそう思わせた曲は、何のことはないスティングの曲(インストにて披露)だった。アンコールもまたスティング曲をやり、そちらはリンダップが歌った。ピアノやキーボードを控えめに弾く彼は他にも詠唱を入れる曲もあった。
総じて、けっこうプログ・ロックっぽいと感じさせる。それは、サウンドにインタープレイはある(特に、ラヴィッツは)もののアンサンブルの具現が中心で、総体としてそれほど即興的でないことが理由として考えられる。だから、サンティアゴ・アリアスのバンドネオン演奏もけっこう効果音的な使い方がなされていた。1曲ソロ・パートを得た際は、かなり飛び気味のそれを披露したものの。
▶︎過去の、ジヴ・ラヴィッツ
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▶︎過去の、スティング
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▶︎過去の、ドミニク・ミラー
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https://43142.diarynote.jp/200610251744090000/ インタヴューの模様
▶過去の、マヌ・カチェ
http://43142.diarynote.jp/201102081259129769/
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続いては、今ジャズ界で頂点部分と言っていい位置にいるベーシストのアヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日、2017年10月18日、2018年8月26日)のトリオを、南青山・ブルーノート東京で見る。前回公演からコーエンに雇われているアゼルバイジャン人ピアニストのエルチン・シリノフ(2018年8月26日)と、コーエンと同じくイスラエル人であり、トリオに再加入したドラムのノーム・ダヴィド(2017年10月18日)がつく。
見ながら、すぐに今回の公演はちょい違う手応えを感じさせるナと思う。曲趣は立っているのだが、曲の尺はコンパクト。本編最後の曲は長かったが、5分ぐらいのものが多い。実はレコーディングを終えて間もなく、実演では初めて披露する新作収録曲も演奏したようだ。何曲かは、もうコーエンはベース・ソロを弾きまくりの体で、あんたはコントラバス界のマーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年 6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日、2018年5月16日、2018年5月24日、2019年1月3日)かいとツッこみを入れたくなった。だが、それらは彼の技巧の高さを痛感させ、本当にいろんな弾き方をするんだななと感心させる。ある曲はコントラバスでタップ・ダンスをしているみたいと思った。また、ある曲はコーエンのベース・ラインとピアニストの左手のメロディがまったく同じで進んでいくという設定をとるものもあり。
その曲の仕掛けに表れていたように、彼の編曲の面白さも堪能できたパフォーマンス。ミニマル・ミュージック的な構造を詩的に発展させていく構造は、彼のお得意の一つのパターンでありますね。先に書いたように、即興要素をぶち込みつつ各曲の尺は長くないという事実は、ある種のとっつきやすさを聞き手に与えるか。何気に、彼の採用する曲はメロディ性に富んでいるしね。ただし、今回の実演においてはイスラエルのトラッド曲/情緒を愛でる行き方はあまりなし。ゆえに、今回は自ら歌うこともせずに、完全にトリオ演奏で押し切る。ある意味、ジャズ回帰がなされていた部分があるとも、ぼくは言いたい。弾き倒す際のエルチン・シリノフの指さばきは訴求力ありで、観客の歓声を誘っていた。アヴィシャイ・コーエンはもう一つ、また別なフェイズに入ったとも、思わせられる実演だった。
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
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▶︎過去の、エリチン・シリノフ
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▶︎過去の、ノーム・ダヴィド
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▶︎過去のマーカス・ミラー
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https://43142.diarynote.jp/201901101218074224/ 取材
<今日の、納得?>
ゆえあり、二つのライヴともにノンアルコールなものを飲む。そして、コーエンのギグのほうで、もしいつものように飲酒しながら見ていたら、感じ方が異なったりするのだろうか、ということをふと考えてしまった。そりゃ、飲んでいない方が細微にわたりパフォーマンスを吟味できるのは間違いないだろう。だが、シラフだと、根気のないぼくはずっとハイ・テンションで演奏に付き合い続けられるか。そういう項目については、僕の場合は飲んだほうがいい。また、飲んでいたほうが、大局的見地からショウの流れをつかんだり、その総体の意義は自由に感じやすいんじゃないかなあ。あ、どっちもどっちで、そんなに変わりはないか? 終演後、飲酒したほうが内容を忘れてしまうことはあるだろう。でも、飲んだことで忘れてしまうような情報はそれほど重要なものではないと思う。それよりも、ライヴを楽しむという感覚をぼくは大切にしたいし、そうすれば良いライヴはいくらでも情報を与えてくれる。
映画「ブラック・クランズマン」。ウォリス・バード
2019年3月4日 音楽 汐留・電通本社試写室で、スパイク・リーの新作映画「ブラック・クランズマン」を見る。冒頭の映像の規模、凄し。予算が潤沢にあった映画なんだなと痛感させる。
同名の原作は、コロラド州コロラドスプリングス市警察所初のアフリカ系アメリカ人系刑事として勤務したロン・ストールワース(1953年、シカゴ生まれ)が書いた回顧録。映画はその中の一つの逸話を持ってきているようで、KKKと電話でコンタクトを取ることに成功し、その後も口巧みに連絡を取り合うストールワース(デンゼル・ワシントンの息子が演じる)と彼に代わりKKKのメンバーたちと実際に接触するユダヤ系刑事の活躍を描いたもの。KKKはユダヤ人排斥もしていたとは、知らなかった。一つ知識を得ました。
設定は原作に従い、1970年代半ばのよう。いや、少し前? アフリカ系登場人物のアフロ・ヘアー比率が高いっ。あと、「ライト・オン」と、「シスター」、「ブラザー」という言葉も台詞にはなんども出て来る。そういう時代があったんだよなあ。当時のブラックスプロイテーション映画へのオマージュもあり。
最後の、現況と繋げる力ワザにはわああ。リーさん、枯れてないなあ。よく黒人(マイノリティ)差別の現況について変わっていない、前よりも悪くなっているという言い方がされたりもするが、それは強いアメリカにおおいに陰りがでてきていることが大きいのだと思う。それは、ドナルド・トランプが大統領になったことでも明らかだ。悪い状況から逃れるために、人ははけ口として下にいる層を作り虐げ、自らの立ち位置を曖昧なものとする……。
エンド・ロールで流されるのは、プリンスのピアノ弾き語り曲「メアリー・ドント・ユー・ウィ・ウィープ」(昨年蔵出しリリースされた『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』に収録。映画のトレイラー映像にもまんまこの曲が使われた)。1900年代初頭に初吹き込みされた黒人霊歌で、解放を一つのテーマに置くこの曲は公民権運動期にクローズ・アップされた。
ビリー・プレストンの「マイ・カントリー・ティズ・オブ・ジー」/映画「ビール・ストリートの恋人たち」(2018年12月18日)、プロフェッサー・ロングヘアの「マルディグラ・イン・ニューオーリンズ」/映画「グリーンブック」(2019年1月29日)。そして、本作。ここのところの、日本公開もされている米国の黒人を取り巻く状況を扱う3本の映画は、どれもエンド・ロールで素晴らしい故人たちのピアノを使った曲を用いていることになりますね。
劇中にはザ・エドゥイン・ホーキンス・シンガース、ジェイムズ・ブラウン(2000年8月5日)、ザ・テンプテーションズ(2009年11月8日、2013年8月18日、2017年3月20日)、エマーソン・レイク&パーマーらの曲(1970年のアコースティック曲「ラッキー・マン」。大団円の部分で長々と流れる)が使われ、その一方で創作部分の音楽を担当しているのは、ジャズ・トランペッターのテレンス・ブランチャード(2002年7月3日、2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)。ときに弦奏者もいっぱい使い、ジャズぽいところは皆無の音楽を彼は作っている。
▶︎過去の、映画「ビール・ストリートの恋人たち」
https://43142.diarynote.jp/201812201005369630/
▶︎過去の、映画「グリーンブック」
https://43142.diarynote.jp/201901301508232449/
▶過去の、JB(関連)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック
https://43142.diarynote.jp/200702090041480000/ フレッド・ウェズリーやジョージ・ポーターらによるトリビュート・バンド
http://43142.diarynote.jp/201412310727087161/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
https://43142.diarynote.jp/201503041619591535/ 映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男」
https://43142.diarynote.jp/201606281735457440/ 映画「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」
https://43142.diarynote.jp/201806040807198626/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201703211232135720/
▶︎過去の、テレンス・ブランチャード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 3日
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
その後は、南青山・月見る君思フに行き、唯一無二の在独アイルランド人シンガー・ソングライター(2015年5月30日、2016年12月10日)を見る。
弦を切ったり(右利きのアコースティック・ギターを左利きの構えで弾く〜ようはジミ・ヘンドリクス様式でありますね〜彼女が切るのは、一番下に位置する一番太い弦だ!)、ストロークの勢いがありすぎでピックを落としたり、動きの余波でギターに差し込んだシールドのプラグが外れたりすることが、こんなに似合う人がいるだろうか。
それは、精気と正気にあふれ、まさしく生きた人間の行為であると確信させる一人パフォーマンスを彼女が遂行しているから。こんなタマ、そういてたまるものか。ぼくはショウの最中に高揚しながらそんな思いを頭のなかで反芻させていた。また、そこからは音楽を謳歌する素敵が溢れ、音楽の天使が彼女の頭上を舞う。やっぱり、選ばれた人だよな。
ファンにはおなじみの卓担当のエイダン・フローティングホーム、そして女性ツアー・マネイジャーが彼女をはさんでコーラスをつける曲もあり。それ、とってもいい感じ。ぼくは不意に、ザ・バンドの暖かさを思い出した。
▶︎過去の、ウォリス・バード
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
https://43142.diarynote.jp/201612171136537817/
<今日は、やりなおし>
実は、この試写を見に行くのは2度目。先に行った際は20分前には一番町の試写場についたにも関わらず、もう満席ですと入場を断られてしまったのだ。それで、電通での試写が追加で設けられた。ここ30年の間で、満場札止めを試写で経験したのは2度目のこと。汐留にある電通本社はできて15年以上たっているはずだが、初めて行く。営団の新橋駅で降り、下からの地下道(タワー・レコード店舗があった)から入ったので、50階弱のビル外観にはまったく触れず。メインテナンスがいきとどいているのか、中はけっこう新し目に感じた。試写室は14階にありました。
同名の原作は、コロラド州コロラドスプリングス市警察所初のアフリカ系アメリカ人系刑事として勤務したロン・ストールワース(1953年、シカゴ生まれ)が書いた回顧録。映画はその中の一つの逸話を持ってきているようで、KKKと電話でコンタクトを取ることに成功し、その後も口巧みに連絡を取り合うストールワース(デンゼル・ワシントンの息子が演じる)と彼に代わりKKKのメンバーたちと実際に接触するユダヤ系刑事の活躍を描いたもの。KKKはユダヤ人排斥もしていたとは、知らなかった。一つ知識を得ました。
設定は原作に従い、1970年代半ばのよう。いや、少し前? アフリカ系登場人物のアフロ・ヘアー比率が高いっ。あと、「ライト・オン」と、「シスター」、「ブラザー」という言葉も台詞にはなんども出て来る。そういう時代があったんだよなあ。当時のブラックスプロイテーション映画へのオマージュもあり。
最後の、現況と繋げる力ワザにはわああ。リーさん、枯れてないなあ。よく黒人(マイノリティ)差別の現況について変わっていない、前よりも悪くなっているという言い方がされたりもするが、それは強いアメリカにおおいに陰りがでてきていることが大きいのだと思う。それは、ドナルド・トランプが大統領になったことでも明らかだ。悪い状況から逃れるために、人ははけ口として下にいる層を作り虐げ、自らの立ち位置を曖昧なものとする……。
エンド・ロールで流されるのは、プリンスのピアノ弾き語り曲「メアリー・ドント・ユー・ウィ・ウィープ」(昨年蔵出しリリースされた『ピアノ&ア・マイクロフォン 1983』に収録。映画のトレイラー映像にもまんまこの曲が使われた)。1900年代初頭に初吹き込みされた黒人霊歌で、解放を一つのテーマに置くこの曲は公民権運動期にクローズ・アップされた。
ビリー・プレストンの「マイ・カントリー・ティズ・オブ・ジー」/映画「ビール・ストリートの恋人たち」(2018年12月18日)、プロフェッサー・ロングヘアの「マルディグラ・イン・ニューオーリンズ」/映画「グリーンブック」(2019年1月29日)。そして、本作。ここのところの、日本公開もされている米国の黒人を取り巻く状況を扱う3本の映画は、どれもエンド・ロールで素晴らしい故人たちのピアノを使った曲を用いていることになりますね。
劇中にはザ・エドゥイン・ホーキンス・シンガース、ジェイムズ・ブラウン(2000年8月5日)、ザ・テンプテーションズ(2009年11月8日、2013年8月18日、2017年3月20日)、エマーソン・レイク&パーマーらの曲(1970年のアコースティック曲「ラッキー・マン」。大団円の部分で長々と流れる)が使われ、その一方で創作部分の音楽を担当しているのは、ジャズ・トランペッターのテレンス・ブランチャード(2002年7月3日、2005年8月21日、2009年3月26日、2013年8月18日)。ときに弦奏者もいっぱい使い、ジャズぽいところは皆無の音楽を彼は作っている。
▶︎過去の、映画「ビール・ストリートの恋人たち」
https://43142.diarynote.jp/201812201005369630/
▶︎過去の、映画「グリーンブック」
https://43142.diarynote.jp/201901301508232449/
▶過去の、JB(関連)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック
https://43142.diarynote.jp/200702090041480000/ フレッド・ウェズリーやジョージ・ポーターらによるトリビュート・バンド
http://43142.diarynote.jp/201412310727087161/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
https://43142.diarynote.jp/201503041619591535/ 映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男」
https://43142.diarynote.jp/201606281735457440/ 映画「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」
https://43142.diarynote.jp/201806040807198626/ ザ・オリジナル・ジェイムズ・ブラウン・バンド
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201703211232135720/
▶︎過去の、テレンス・ブランチャード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 3日
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200903271727246000/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
その後は、南青山・月見る君思フに行き、唯一無二の在独アイルランド人シンガー・ソングライター(2015年5月30日、2016年12月10日)を見る。
弦を切ったり(右利きのアコースティック・ギターを左利きの構えで弾く〜ようはジミ・ヘンドリクス様式でありますね〜彼女が切るのは、一番下に位置する一番太い弦だ!)、ストロークの勢いがありすぎでピックを落としたり、動きの余波でギターに差し込んだシールドのプラグが外れたりすることが、こんなに似合う人がいるだろうか。
それは、精気と正気にあふれ、まさしく生きた人間の行為であると確信させる一人パフォーマンスを彼女が遂行しているから。こんなタマ、そういてたまるものか。ぼくはショウの最中に高揚しながらそんな思いを頭のなかで反芻させていた。また、そこからは音楽を謳歌する素敵が溢れ、音楽の天使が彼女の頭上を舞う。やっぱり、選ばれた人だよな。
ファンにはおなじみの卓担当のエイダン・フローティングホーム、そして女性ツアー・マネイジャーが彼女をはさんでコーラスをつける曲もあり。それ、とってもいい感じ。ぼくは不意に、ザ・バンドの暖かさを思い出した。
▶︎過去の、ウォリス・バード
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
https://43142.diarynote.jp/201612171136537817/
<今日は、やりなおし>
実は、この試写を見に行くのは2度目。先に行った際は20分前には一番町の試写場についたにも関わらず、もう満席ですと入場を断られてしまったのだ。それで、電通での試写が追加で設けられた。ここ30年の間で、満場札止めを試写で経験したのは2度目のこと。汐留にある電通本社はできて15年以上たっているはずだが、初めて行く。営団の新橋駅で降り、下からの地下道(タワー・レコード店舗があった)から入ったので、50階弱のビル外観にはまったく触れず。メインテナンスがいきとどいているのか、中はけっこう新し目に感じた。試写室は14階にありました。
ミロスラフ・ヴィトウシュ・トリオ
2019年3月6日 音楽 ヴィトウシュ(ヴィトウス)はチェコが生んだ最大のジャズ奏者(1947 年、プラハ生まれ)だ。10代にしてコントラバスでジャズの欧州コンクールで優勝し、その後米国で活動し、清新だったチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日、2016年9月16日、2017年9月2日)らの活動にも関与。ウェザー・リポートのオリジナル・メンバー(初期ウェザーはアコースティック・ベースを採用するコンボだった)でもあった彼は、その後も寵児的なコントラバス奏者としてリーダー活動、1970年代後半以降はECMから約15 枚ものリーダー作を出していますね。かつては親日家という印象もあって、何度も来日しており、日本人奏者と絡んだ録音も東京で複数しているはずだ。いつから自国に戻ったかは知らぬが、今回は久しぶり(25年ぶりとか)の来日となる。
たくさんリーダー・アルバムを出しているチェコの重鎮ピアニストのエミル・ヴィックリッキー(日本のメイカーから出したアルバムもあり、そのなかには村上春樹を題材に置くものもある)と近作で一緒にやっていたイタリア人ドラマーのロベルト・ガット(2008年5月14日)とのトリオによるパフォーマンス。ヴィトウシュはボディが小さめのベースを使用し、座って演奏していた。
彼特有の思索的な部分と枯れ気味(と、書くとちょい違うか)の明瞭さが不思議なバランスのもと重なった末の、魅惑的な浮遊情緒がぽっかり漂うようなトリオ表現を悠々と表出。とともに、これはある種の欧州的感性が根底で支配するものであるとも痛感……。途中で、ヴィックリッキーとヴィトウシュのソロ演奏もあり。この晩は広尾・駐日チェコ共和国大使館のクローズドな催し(結構、人がいたな)で、7、8日は丸の内・コットンクラブでショウを行う。
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
https://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
◀ ロベルト・ガット
https://43142.diarynote.jp/200805181146070000/
<今日の、げんなり>
ここんとこ、選曲とかリスト出しとかの作業が重なり、もう引っ張り出した材料で、複数の部屋の中がてんてこ舞い。しかも、そうした行き当たりばったり所作の長年のツケのためレコードやCDの在りかが目茶苦茶で、必要とするブツが出てこない。これ、本当にストレスが溜まる。そのあまりの数に、おおいヘコむ。今日、間違いなく家にあるのに買ってしまったものあり。
たくさんリーダー・アルバムを出しているチェコの重鎮ピアニストのエミル・ヴィックリッキー(日本のメイカーから出したアルバムもあり、そのなかには村上春樹を題材に置くものもある)と近作で一緒にやっていたイタリア人ドラマーのロベルト・ガット(2008年5月14日)とのトリオによるパフォーマンス。ヴィトウシュはボディが小さめのベースを使用し、座って演奏していた。
彼特有の思索的な部分と枯れ気味(と、書くとちょい違うか)の明瞭さが不思議なバランスのもと重なった末の、魅惑的な浮遊情緒がぽっかり漂うようなトリオ表現を悠々と表出。とともに、これはある種の欧州的感性が根底で支配するものであるとも痛感……。途中で、ヴィックリッキーとヴィトウシュのソロ演奏もあり。この晩は広尾・駐日チェコ共和国大使館のクローズドな催し(結構、人がいたな)で、7、8日は丸の内・コットンクラブでショウを行う。
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
https://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
◀ ロベルト・ガット
https://43142.diarynote.jp/200805181146070000/
<今日の、げんなり>
ここんとこ、選曲とかリスト出しとかの作業が重なり、もう引っ張り出した材料で、複数の部屋の中がてんてこ舞い。しかも、そうした行き当たりばったり所作の長年のツケのためレコードやCDの在りかが目茶苦茶で、必要とするブツが出てこない。これ、本当にストレスが溜まる。そのあまりの数に、おおいヘコむ。今日、間違いなく家にあるのに買ってしまったものあり。
RC&ザ・グリッツ。“トニーニョ・オルタが好きなんです”
2019年3月12日 音楽 エリカ・バドゥ(2000年11月19日、2006年4月2日、2012年3月2日、2017年10月6日)表現のキーボード奏者/プロデューサーを務めるRC・ウィリアムズ(2017年10月6日)のテキサス州ダラス拠点となるリーダー・バンドの公演を、南青山・ブルーノート東京で見る。ファースト・ショウ。
まずは、いい感じになっているじゃんと大きく頷く。実は彼ら、2年前にも来日し、それもぼくは見た。だが、その際は印象があまり良くなくて、気乗りせずこのブログに書くのを控えた。←稀に、そういうことあるんすよ。だが、今回はバンド音のまとまりもばっちりだったし、未熟だった女性シンガーから歌える男性歌手に代わり格段に聞いた感触が良くなっていた。これなら、推奨できる。エンダビ(2005年11月25日、2010年8月22日)ら複数の肉声担当者が入った新作『アナログ・ワールド』からの曲を多くやったのかな。
MCも適時行うリーダーに加え、歌のデュランド・バーナー、アルト・サックスとフルートのジョナサン・モーンズ、トランペットの田中一徳(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年6月15日、2015年7月12日、2018年7月4日)、ベースのブレイロン・レイシー(2017年10月6日)、ドラムのクリオン・エドワーズという布陣による。
前回よりジャズの直接的引用はないものの、かなり演奏部にも時間を割き、ソロの提示も介するパフォーマンスを見せる。一番ソロのパートを与えられたのは前回も来ていたはずのジョナサン・モーンズ。で、そのソロがとても確かで、かつエモーショナルさを受け手にきっちりアピールするもので頷く。観客の反応も大きく、それを察したRCがとってもにっこりしていてほっこり。リズム隊もしっかり今のR&Bビートを供給。何気に、ドラマーのリム・ショットに耳引かれた。
オハイオ州クリーブランド出身と紹介されたデュランド・バーナーはジ・インターネット(2019年2月26日 )の新作『ハイヴ・マインド』にコーラス参加していたりもする人だが、喉力は十分。メロウ気味の高めの声を持つのに質量感もたっぷり持っていて拍手だな。途中でバンドが下がり、彼はエレクトリック・キーボードの弾き語りを2曲披露もした。
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、RC・ウィリアムズ
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、エンダビ
https://43142.diarynote.jp/200511281323490000/
https://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
▶︎過去の、デュランド・バーナー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、田中一徳
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201507190815468497/
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、ブレイロン・レーシー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、ジ・インターネット
https://43142.diarynote.jp/201902271105245162/
その後、青山・プラッサオンゼに回り、“トニーニョ・オルタが好きなんです”という出し物を見る。その表題にあるようにトニーニョ・オルタ(2010年10月7日、2016年10月27日)の曲を愛で、再提出しようとする趣旨を持つ。今回で、9回目となるそう。
アコースティック・ギターの越田太郎丸(2013年3月6日、2018年12月10日)、ヴォーカルのTOYONO (1999年6月3日、2007年8月23日、2008年1月31日、2009年6月12日、2009年9月26日、2009年12月18日、2010年2月23日、2010年12月22日、2014年7月23日、2015年1月10日、2015年6月17日、2018年1月6日、2018年12月10日)、キーボードの草間信一(2014年4月20日)、フルートとウィンド・シンセサイザーの坂上領(ウィンド・シンセはチェロのような音を出す曲があり、効果的だった)、パーカッションの石川智(2012年11月10日、2016年7月25日、2018年4月11日、2018年12月10日)がサポートを務める。
流れる彩の感覚を持つ曲がいろいろ。同じ楽器の奏者ゆえ、越田の愛の持ち具合はくっきり。アストラッド・ジルベルトや矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日 )と一緒にオルタが来日した際の彼の話もおもしろかった。和気藹々。それぞれに持ち味を知りつくしたなかで、敬愛する対象を肴に円満な会話を綴っていくという感じもありました。
▶過去の、トニーニョ・オルタ
http://43142.diarynote.jp/201010110934082197/
https://43142.diarynote.jp/201610310943306583/
▶︎過去の、越田太郎丸
https://43142.diarynote.jp/201303070815313472/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、TOYONO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm エスピリト
http://43142.diarynote.jp/200708270314500000/
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/200909291504366263/
http://43142.diarynote.jp/201001051624161036/
http://43142.diarynote.jp/201002280940361567/
http://43142.diarynote.jp/201012241100592422/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140723
http://43142.diarynote.jp/201501131341317551/
http://43142.diarynote.jp/201506181125125625/
http://43142.diarynote.jp/201611101703321633/
https://43142.diarynote.jp/201801071035098671/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶︎過去の、草間信一
https://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
▶︎過去の、石川智
http://43142.diarynote.jp/?day=20121110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160725
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
<今日の、テキサスつながり>
RC&ザ・グリッツに入っていた田中一徳はただ今、音楽教育水準の高さで知られるノース・テキサス大学に留学中。同大の音楽学部はマイケル・ケイン(2003年11月18日、同23日)やマイケル・リーグ(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日、2018年10月10日)他を輩出。ノラ・ジョーンズ(2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日、2012年11月8日)も同大中退だっけか? 田中は本来バンドに入ることになっていなかったが、たまたま休みの期間のため小帰国中で、それが面々の知るところとなり、急遽参加することになったのだという。そしたら、頭から終わりまでずっと出っ放しで、譜面もおかずに難しい構成を持つ曲にジョナサン・モーンズと一緒にセクション音を入れまくっていたのだから驚く。うひょー。あちらで一緒にセッションをしたことはあったそうだが、それには舌をまいた。一度フィーチャーされたソロはいまいちだったけど、アンサンブル時に管楽器が一つだけだったら、けっこう物足りない印象を与えるものになっていたのではなかったか。
▶︎過去の、マイケル・ケイン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm ミシェル・ンデゲオチェロ
▶︎過去の、マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
https://43142.diarynote.jp/201810170924585002/
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
まずは、いい感じになっているじゃんと大きく頷く。実は彼ら、2年前にも来日し、それもぼくは見た。だが、その際は印象があまり良くなくて、気乗りせずこのブログに書くのを控えた。←稀に、そういうことあるんすよ。だが、今回はバンド音のまとまりもばっちりだったし、未熟だった女性シンガーから歌える男性歌手に代わり格段に聞いた感触が良くなっていた。これなら、推奨できる。エンダビ(2005年11月25日、2010年8月22日)ら複数の肉声担当者が入った新作『アナログ・ワールド』からの曲を多くやったのかな。
MCも適時行うリーダーに加え、歌のデュランド・バーナー、アルト・サックスとフルートのジョナサン・モーンズ、トランペットの田中一徳(2010年12月27日、2011年2月11日、2011年5月8日、2012年6月8日、2012年10月27日、2013年2月11日、2013年8月24日、2014年6月15日、2015年7月12日、2018年7月4日)、ベースのブレイロン・レイシー(2017年10月6日)、ドラムのクリオン・エドワーズという布陣による。
前回よりジャズの直接的引用はないものの、かなり演奏部にも時間を割き、ソロの提示も介するパフォーマンスを見せる。一番ソロのパートを与えられたのは前回も来ていたはずのジョナサン・モーンズ。で、そのソロがとても確かで、かつエモーショナルさを受け手にきっちりアピールするもので頷く。観客の反応も大きく、それを察したRCがとってもにっこりしていてほっこり。リズム隊もしっかり今のR&Bビートを供給。何気に、ドラマーのリム・ショットに耳引かれた。
オハイオ州クリーブランド出身と紹介されたデュランド・バーナーはジ・インターネット(2019年2月26日 )の新作『ハイヴ・マインド』にコーラス参加していたりもする人だが、喉力は十分。メロウ気味の高めの声を持つのに質量感もたっぷり持っていて拍手だな。途中でバンドが下がり、彼はエレクトリック・キーボードの弾き語りを2曲披露もした。
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/201203062004221304/
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、RC・ウィリアムズ
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、エンダビ
https://43142.diarynote.jp/200511281323490000/
https://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
▶︎過去の、デュランド・バーナー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、田中一徳
http://43142.diarynote.jp/201101061047294455/
http://43142.diarynote.jp/201102121002078478/
http://43142.diarynote.jp/201105140858559432/
http://43142.diarynote.jp/201206120854205300/
http://43142.diarynote.jp/201211151028209850/
http://43142.diarynote.jp/201302181123344904/
http://43142.diarynote.jp/201308281519499994/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201507190815468497/
https://43142.diarynote.jp/201807050952089343/
▶︎過去の、ブレイロン・レーシー
https://43142.diarynote.jp/201710071225329957/
▶︎過去の、ジ・インターネット
https://43142.diarynote.jp/201902271105245162/
その後、青山・プラッサオンゼに回り、“トニーニョ・オルタが好きなんです”という出し物を見る。その表題にあるようにトニーニョ・オルタ(2010年10月7日、2016年10月27日)の曲を愛で、再提出しようとする趣旨を持つ。今回で、9回目となるそう。
アコースティック・ギターの越田太郎丸(2013年3月6日、2018年12月10日)、ヴォーカルのTOYONO (1999年6月3日、2007年8月23日、2008年1月31日、2009年6月12日、2009年9月26日、2009年12月18日、2010年2月23日、2010年12月22日、2014年7月23日、2015年1月10日、2015年6月17日、2018年1月6日、2018年12月10日)、キーボードの草間信一(2014年4月20日)、フルートとウィンド・シンセサイザーの坂上領(ウィンド・シンセはチェロのような音を出す曲があり、効果的だった)、パーカッションの石川智(2012年11月10日、2016年7月25日、2018年4月11日、2018年12月10日)がサポートを務める。
流れる彩の感覚を持つ曲がいろいろ。同じ楽器の奏者ゆえ、越田の愛の持ち具合はくっきり。アストラッド・ジルベルトや矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日 )と一緒にオルタが来日した際の彼の話もおもしろかった。和気藹々。それぞれに持ち味を知りつくしたなかで、敬愛する対象を肴に円満な会話を綴っていくという感じもありました。
▶過去の、トニーニョ・オルタ
http://43142.diarynote.jp/201010110934082197/
https://43142.diarynote.jp/201610310943306583/
▶︎過去の、越田太郎丸
https://43142.diarynote.jp/201303070815313472/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、TOYONO
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm エスピリト
http://43142.diarynote.jp/200708270314500000/
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/200909291504366263/
http://43142.diarynote.jp/201001051624161036/
http://43142.diarynote.jp/201002280940361567/
http://43142.diarynote.jp/201012241100592422/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140723
http://43142.diarynote.jp/201501131341317551/
http://43142.diarynote.jp/201506181125125625/
http://43142.diarynote.jp/201611101703321633/
https://43142.diarynote.jp/201801071035098671/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶︎過去の、草間信一
https://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
▶︎過去の、石川智
http://43142.diarynote.jp/?day=20121110
http://43142.diarynote.jp/?day=20160725
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
<今日の、テキサスつながり>
RC&ザ・グリッツに入っていた田中一徳はただ今、音楽教育水準の高さで知られるノース・テキサス大学に留学中。同大の音楽学部はマイケル・ケイン(2003年11月18日、同23日)やマイケル・リーグ(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日、2018年10月10日)他を輩出。ノラ・ジョーンズ(2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日、2012年11月8日)も同大中退だっけか? 田中は本来バンドに入ることになっていなかったが、たまたま休みの期間のため小帰国中で、それが面々の知るところとなり、急遽参加することになったのだという。そしたら、頭から終わりまでずっと出っ放しで、譜面もおかずに難しい構成を持つ曲にジョナサン・モーンズと一緒にセクション音を入れまくっていたのだから驚く。うひょー。あちらで一緒にセッションをしたことはあったそうだが、それには舌をまいた。一度フィーチャーされたソロはいまいちだったけど、アンサンブル時に管楽器が一つだけだったら、けっこう物足りない印象を与えるものになっていたのではなかったか。
▶︎過去の、マイケル・ケイン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm ミシェル・ンデゲオチェロ
▶︎過去の、マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
https://43142.diarynote.jp/201810170924585002/
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
青山・月見ル君思フでof Tropique(2017年12月17日)とキウイとパパイヤ、マンゴーズ(2010年12月27日、2012年1月28日)、好奇心旺盛な音楽性混合にぎやかしバンドが一緒に出るライヴを見る。
先発はキウイとパパイヤ、マンゴーズで、エレクトリック・ベースとバカでかいスネア(両面から叩いていた。ザブンバというらしい)の廣瀬拓音、歌と琴の森川浩恵 、ヴァイオリンのGoArai 、ギターとバンジョーの大森誠也 、ドラムの永田真毅。フロントに立つ女性は変わったよう。廣瀬は現在マラカトゥ・ナサォンを演奏する打楽器集団であるBAQUEBA(2015年2月11日、2018年2月11日)のリーダーも勤めている。
森川は純邦楽畑育ちでその道ではよく知られる才人のようだが、小さなプラグドした琴をいろいろと扱い、ボトル・ネック奏法も見せた。また、彼女はあっけらかんと歌い、その総体は以前より“和”要素は低まったと感じる。一方、いろんな地域性や時間軸を包括した面白さはよりわかりやすく出るようになったか。今回、なんかロシアのオタヴァ・ヨ(2018年6月28日)との親和性を感じさせるとも、ぼくは思った。彼らは4月にD.C.などでライヴをやると言っていたが、その前に森川は単身ロシアに行くともMCで行っていた。
そして、of Tropique。クラリネットと一部アルト・サックスの近藤哲平 、エレクトリック・ギターの八木橋恒治、エレクトリック・ベースの田名網ダイスケ、ドラムの藤田亮、アコースティック・ギター(でも、エフェクター通し)やカヴァーキーニョや小物類のしみずけんた、さらにキーボード(名前が載っていなかったが、誰だったのか。小シンセ音が効く場合あり)のという陣容。彼らは昨年秋に絵本とドッキングしたとても体裁がリッチな『La Palma』(アカツキプレス)を出しており、そこに掲載されているグラフィクスを手がけたオタニじゅんによるこの場で描いていたほのぼの絵や文字がキウイとパパイヤ、マンゴーズとof Tropiqueの実演中にステージ背後に映し出される。なかなかにあっていた。
前回見たときより線が太く、グルーヴィになったなと感じつつ、自在の地図や望遠鏡や物差しを持つ、エキゾ系無国籍インストゥルメンタル表現を楽しむ。今、ライナーノーツを書こうとしているバルセロナの南国快楽系集団であるグラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンドのことをどう書こうとか、チャック・ベリーの1956年曲「ハヴァナ・ムーン」はとんでもない“ワープ”楽園曲であったなーとか、彼らに接しながら、いろんなことに思いは飛ぶ。聞きどころある音楽とはそういうものなのだ。
途中、キウイとパパイヤ、マンゴーズの廣瀬がof Tropiqueの曲に歌詞をつけたという中華テイストのそれを中央に立って歌う。そして、以後はキウイとパパイヤ、マンゴーズの他のメンバーも出て来て、全員でそれぞれの曲を2曲づつ演奏。それでショウは終わったが、アンコールでも両バンドは合奏。ふむ、対バン企画はこうでなくちゃとも膝を打った。
▶過去の、キウイとパパイヤ、マンゴーズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20101227
http://43142.diarynote.jp/201202071445258085/
▶過去の、BAQUEBA
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
▶︎過去の、of Tropique
https://43142.diarynote.jp/201712181017269809/
▶過去の、コロリダス
http://43142.diarynote.jp/201302041828146553/
http://43142.diarynote.jp/201401200835094139/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/201709261222472364/
<今日の、桃いろ>
1週間以上前に夜半に酔っ払って歩いていたときにピンク色の花をつけた木を認め、えっもう桜が咲いているの? でも、もしかしてこれは梅なのだろうかと思ったりもしたのだが、本日午前中に近所の小道でもすでに散りかけている桃色の花をつけた木を見つけ、ふむこれは桜ではなかろうかと思った。今年も、桜のシーズンは早そうか。すでに花見の誘いも来ているが、今年はどーしようかなー。そういえば、先週髪をいじってもらっているときに、美容師から◯◯◯の道の桜はすごい(しかも、混んでいない)、目黒川のそれの比ではないという話を聞いた。その地名、どこだったけかなー。去年、母親とちょい花見をしてとっても喜ばれたので、それはやりたいなー。
先発はキウイとパパイヤ、マンゴーズで、エレクトリック・ベースとバカでかいスネア(両面から叩いていた。ザブンバというらしい)の廣瀬拓音、歌と琴の森川浩恵 、ヴァイオリンのGoArai 、ギターとバンジョーの大森誠也 、ドラムの永田真毅。フロントに立つ女性は変わったよう。廣瀬は現在マラカトゥ・ナサォンを演奏する打楽器集団であるBAQUEBA(2015年2月11日、2018年2月11日)のリーダーも勤めている。
森川は純邦楽畑育ちでその道ではよく知られる才人のようだが、小さなプラグドした琴をいろいろと扱い、ボトル・ネック奏法も見せた。また、彼女はあっけらかんと歌い、その総体は以前より“和”要素は低まったと感じる。一方、いろんな地域性や時間軸を包括した面白さはよりわかりやすく出るようになったか。今回、なんかロシアのオタヴァ・ヨ(2018年6月28日)との親和性を感じさせるとも、ぼくは思った。彼らは4月にD.C.などでライヴをやると言っていたが、その前に森川は単身ロシアに行くともMCで行っていた。
そして、of Tropique。クラリネットと一部アルト・サックスの近藤哲平 、エレクトリック・ギターの八木橋恒治、エレクトリック・ベースの田名網ダイスケ、ドラムの藤田亮、アコースティック・ギター(でも、エフェクター通し)やカヴァーキーニョや小物類のしみずけんた、さらにキーボード(名前が載っていなかったが、誰だったのか。小シンセ音が効く場合あり)のという陣容。彼らは昨年秋に絵本とドッキングしたとても体裁がリッチな『La Palma』(アカツキプレス)を出しており、そこに掲載されているグラフィクスを手がけたオタニじゅんによるこの場で描いていたほのぼの絵や文字がキウイとパパイヤ、マンゴーズとof Tropiqueの実演中にステージ背後に映し出される。なかなかにあっていた。
前回見たときより線が太く、グルーヴィになったなと感じつつ、自在の地図や望遠鏡や物差しを持つ、エキゾ系無国籍インストゥルメンタル表現を楽しむ。今、ライナーノーツを書こうとしているバルセロナの南国快楽系集団であるグラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンドのことをどう書こうとか、チャック・ベリーの1956年曲「ハヴァナ・ムーン」はとんでもない“ワープ”楽園曲であったなーとか、彼らに接しながら、いろんなことに思いは飛ぶ。聞きどころある音楽とはそういうものなのだ。
途中、キウイとパパイヤ、マンゴーズの廣瀬がof Tropiqueの曲に歌詞をつけたという中華テイストのそれを中央に立って歌う。そして、以後はキウイとパパイヤ、マンゴーズの他のメンバーも出て来て、全員でそれぞれの曲を2曲づつ演奏。それでショウは終わったが、アンコールでも両バンドは合奏。ふむ、対バン企画はこうでなくちゃとも膝を打った。
▶過去の、キウイとパパイヤ、マンゴーズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20101227
http://43142.diarynote.jp/201202071445258085/
▶過去の、BAQUEBA
http://43142.diarynote.jp/201502140823232703/
https://43142.diarynote.jp/201802131131538961/
▶︎過去の、of Tropique
https://43142.diarynote.jp/201712181017269809/
▶過去の、コロリダス
http://43142.diarynote.jp/201302041828146553/
http://43142.diarynote.jp/201401200835094139/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/201709261222472364/
<今日の、桃いろ>
1週間以上前に夜半に酔っ払って歩いていたときにピンク色の花をつけた木を認め、えっもう桜が咲いているの? でも、もしかしてこれは梅なのだろうかと思ったりもしたのだが、本日午前中に近所の小道でもすでに散りかけている桃色の花をつけた木を見つけ、ふむこれは桜ではなかろうかと思った。今年も、桜のシーズンは早そうか。すでに花見の誘いも来ているが、今年はどーしようかなー。そういえば、先週髪をいじってもらっているときに、美容師から◯◯◯の道の桜はすごい(しかも、混んでいない)、目黒川のそれの比ではないという話を聞いた。その地名、どこだったけかなー。去年、母親とちょい花見をしてとっても喜ばれたので、それはやりたいなー。
映画「ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡」
2019年3月15日 音楽 UKロック史に残るロック・ギタリストであるミック・ロンソンを扱う2017年ドキュメンタリー映画(監督をしているは同国エンターテインメント界で力を持つ、1950年生まれのジョン・ブリューワー)を、渋谷・シネクイントで見る。去年サッカーW杯TV観戦流れで行った知人宅で酩酊見したDVDは、これだったのか。
ハンサム君。ロンソンを見た女性は誰でも彼とやりたがるという話が映画中に出てきたが、かもねと頷ける。
1946〜1993年、肝臓ガンで死去。なにより、デイヴィッド・ボウイの躍進期である1970〜1973年に彼の側近だった御仁だ。ロッカーへの夢破れ故郷のハル(サッカー・ファンにはおなじみの地名ですね)で庭師をしていたときに、ボウイ・バンドのドラマーをしていた旧友の紹介で道が開けたという話にはあらら。その頃、トニー・ヴィスコンティ(2015年7月7日)はボウイと一緒に住んでいたり、成人後に楽譜を独学したロンソンがボウイ表現の弦アレンジを担当、ステージでのアトラクティヴさを支えるとともに、バンド表現の屋台骨を背負っていたとは、知らなかった。
中盤までは、ロンソンの存在を借りたボウイのサイド・ストーリーという観もある。英国のボウイのマネージメント会社が一瞬スティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)と契約をしかかった(が、破れ、ボウイ売出しに力を注いだ)とか、彼のロックロール曲「ジーン・ジニー」のリフはチェスのブルース・マンみたいだろとロンソンが発言する場面もある。
ボウイから離れた前後から、イアン・ハンターやルー・リード(ハル訛りがきつくて何を言っているか分からなかった、と彼は発言)、1970年代中期のボブ・ディラン(彼のレコーディングやローリング・サンダー・レヴューに関与するくだりの話がもっとほしかったなー)、モリッシーなどの表現にロンソンが関与することも紹介。というわけで、その才能や格好よさをちゃんと伝えるつつ、(その才能に比すなら)不遇のロッカーであることも映画は伝えようとしているか。ボウイ、彼の昔の奥さんだったアンジー・ボウイ、ロンソンの妹、ヴィスコンティ、同時期にボウイ作に録音参加していた鍵盤奏者のリック・ウェイクマン、ロンソンの後釜ギタリストのアール・スリック(2016年5月5日)、写真家のミック・ロック、クィーンのロジャー・テイラーらいろんな人々の証言映像が出て来て、過去の映像や画像はよく集めているのではないだろうか。
そういえば、ロンソンのボウイ・バンド在籍期のあたり日本ではグラム・ロックと呼ばれるが、その単語は出てこなかったような。また、あまり私生活のことは語られていないが、彼の娘リサ・ロンソン(2015年7月7日、2016年5月5日)は少なくても2度は日本にシンガーとして来ている。
頭と終わりは、1992年ウェンブリーのサッカー・スタジアムでのフレディ・マーキュリー追悼コンサートでボウイと共演している映像だ。
▶︎過去の、トニー・ヴィスコンティ
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
▶︎過去の、アール・スリック
https://43142.diarynote.jp/201605170941039984/
▶︎過去の、リサ・ロンソン
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
https://43142.diarynote.jp/201605170941039984/
<その後の、パーティ>
虎ノ門・ホテルオークラで持たれた、アイルランド大使館主催の“セント・パトリックス・デイ”を祝うレセプションに行く。ジャケットには、緑色のポケット・チーフを入れたナリ……。普段大使公邸でやるパーティの大きめのやつかと思ったら、もっと格式高くて、すんごい広いところでものすごい人がいてびっくり。各国の大使館関係者も多いようで、外国人比率もかなり高い。入場時に、大使夫妻、そしてちょうど来日中の文化大臣(女性。ダブリン生まれで、政治家家系ながら放送畑出身とか)がいて、丁寧に来場者と言葉を交わす。大使とは一言ジャズの話をし、初めて会う大臣に自己紹介すると、すかさず好きなアイルランドの音楽はと問われる。答えを考えていたら、すぐに「U2(2006年12月4日)?」と言ってくる。いや、今はトラッド音楽のほうを聞く機会が多いですねと模範的な(?)答えをしておいた。
会場前方にはアイルランド、日本、EUの旗が置かれ、冒頭にはフィドルとかの演奏で、君が代、アイルランド国家、知らない曲(EUの曲なんてあるの?)の3つが演奏される。それに続く、大使挨拶ではまずニュージーランドで起きた死者多数のテロ事件への言及がまずあり、黙祷がなされた。
▶︎過去の、ポール・ガヴァナ大使
https://43142.diarynote.jp/201812091225184437/
▶︎過去の、U2
https://43142.diarynote.jp/200612070141170000/
ハンサム君。ロンソンを見た女性は誰でも彼とやりたがるという話が映画中に出てきたが、かもねと頷ける。
1946〜1993年、肝臓ガンで死去。なにより、デイヴィッド・ボウイの躍進期である1970〜1973年に彼の側近だった御仁だ。ロッカーへの夢破れ故郷のハル(サッカー・ファンにはおなじみの地名ですね)で庭師をしていたときに、ボウイ・バンドのドラマーをしていた旧友の紹介で道が開けたという話にはあらら。その頃、トニー・ヴィスコンティ(2015年7月7日)はボウイと一緒に住んでいたり、成人後に楽譜を独学したロンソンがボウイ表現の弦アレンジを担当、ステージでのアトラクティヴさを支えるとともに、バンド表現の屋台骨を背負っていたとは、知らなかった。
中盤までは、ロンソンの存在を借りたボウイのサイド・ストーリーという観もある。英国のボウイのマネージメント会社が一瞬スティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)と契約をしかかった(が、破れ、ボウイ売出しに力を注いだ)とか、彼のロックロール曲「ジーン・ジニー」のリフはチェスのブルース・マンみたいだろとロンソンが発言する場面もある。
ボウイから離れた前後から、イアン・ハンターやルー・リード(ハル訛りがきつくて何を言っているか分からなかった、と彼は発言)、1970年代中期のボブ・ディラン(彼のレコーディングやローリング・サンダー・レヴューに関与するくだりの話がもっとほしかったなー)、モリッシーなどの表現にロンソンが関与することも紹介。というわけで、その才能や格好よさをちゃんと伝えるつつ、(その才能に比すなら)不遇のロッカーであることも映画は伝えようとしているか。ボウイ、彼の昔の奥さんだったアンジー・ボウイ、ロンソンの妹、ヴィスコンティ、同時期にボウイ作に録音参加していた鍵盤奏者のリック・ウェイクマン、ロンソンの後釜ギタリストのアール・スリック(2016年5月5日)、写真家のミック・ロック、クィーンのロジャー・テイラーらいろんな人々の証言映像が出て来て、過去の映像や画像はよく集めているのではないだろうか。
そういえば、ロンソンのボウイ・バンド在籍期のあたり日本ではグラム・ロックと呼ばれるが、その単語は出てこなかったような。また、あまり私生活のことは語られていないが、彼の娘リサ・ロンソン(2015年7月7日、2016年5月5日)は少なくても2度は日本にシンガーとして来ている。
頭と終わりは、1992年ウェンブリーのサッカー・スタジアムでのフレディ・マーキュリー追悼コンサートでボウイと共演している映像だ。
▶︎過去の、トニー・ヴィスコンティ
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
▶︎過去の、アール・スリック
https://43142.diarynote.jp/201605170941039984/
▶︎過去の、リサ・ロンソン
https://43142.diarynote.jp/201507090944439091/
https://43142.diarynote.jp/201605170941039984/
<その後の、パーティ>
虎ノ門・ホテルオークラで持たれた、アイルランド大使館主催の“セント・パトリックス・デイ”を祝うレセプションに行く。ジャケットには、緑色のポケット・チーフを入れたナリ……。普段大使公邸でやるパーティの大きめのやつかと思ったら、もっと格式高くて、すんごい広いところでものすごい人がいてびっくり。各国の大使館関係者も多いようで、外国人比率もかなり高い。入場時に、大使夫妻、そしてちょうど来日中の文化大臣(女性。ダブリン生まれで、政治家家系ながら放送畑出身とか)がいて、丁寧に来場者と言葉を交わす。大使とは一言ジャズの話をし、初めて会う大臣に自己紹介すると、すかさず好きなアイルランドの音楽はと問われる。答えを考えていたら、すぐに「U2(2006年12月4日)?」と言ってくる。いや、今はトラッド音楽のほうを聞く機会が多いですねと模範的な(?)答えをしておいた。
会場前方にはアイルランド、日本、EUの旗が置かれ、冒頭にはフィドルとかの演奏で、君が代、アイルランド国家、知らない曲(EUの曲なんてあるの?)の3つが演奏される。それに続く、大使挨拶ではまずニュージーランドで起きた死者多数のテロ事件への言及がまずあり、黙祷がなされた。
▶︎過去の、ポール・ガヴァナ大使
https://43142.diarynote.jp/201812091225184437/
▶︎過去の、U2
https://43142.diarynote.jp/200612070141170000/
Alternative Tokyo
2019年3月16日 音楽 昼下がりからやっているイヴェントで、日暮れ以降のものを見る。渋谷・WWW XとWWW。
近田春夫+DJ OMBは彼が昨年出した新作『超冗談だから』楽曲(他人曲主)を披露するものか。お元気そう。おじさんのDJが出すカラオケ音に乗り、一人マイクを持って、ときに品を作り、歌い上げる。見事になりきった歌謡ポップ・ショウだった。なんか、その姿を見ながら1975年に後楽園球場でやったワールド・ロック・フェスティヴァルで見た彼の若き日の雄姿をふと思い出した。彼はフェリックス・パパラルディ&ジョーのステージの鍵盤奏者として出演。演奏後、場所柄メンバーたちは観客に向かいバットでボールをノックしたのだが、彼のノックは全然ボールが飛ばず、文化系の人なんだと思ったっけ。
▶︎過去の、近田春夫
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm ロニー・リストン・スミス公演のお客さん
続く、SONGBOOK PROJECTは俊英ドラマーの石若駿(2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日、2017年7月12日、2019年1月21日)が数年前からたまにやっているプロジェクトの拡大版。彼の楽曲を披露するもので、エレクトリック・ピアノを弾く彼に加え、歌詞も書いているというシンガーの角銅真実(ときに、生ギターも手にする)、エレクトリック・ギターの西田修大(効果音的な音使いがいい感じ)という面々が、散文調の歌もの表現を奏でる。そして、途中から、東京在住の豪州人ベーシストのマーティ・ホロベック とcero(2016年6月16日)で叩いているというドラマーの光永渉も入る。もっとポップな曲をやるのかと思ったら、流動性を抱えた、もう一つのヴォーカル曲というものを淡々と浮かび上がらせていた。
▶︎過去の、石若駿
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
http://43142.diarynote.jp/201606281737237220/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170621
http://43142.diarynote.jp/201707130853185809/
https://43142.diarynote.jp/?day=20180404
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
▶︎過去の、cero
https://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
トリは、自在のスタンスで今の音楽界を泳いでいるという印象を与える蓮沼執太の大所帯プロジェクトである蓮沼執太フィル。鍵盤と歌の当人に加え、ベースとギターの石塚周太、ドラムとシンセサイザーのイトケン、サックスの大谷能生(2012年12月8日)、PAの 葛西敏彦、コーラスの木下美紗都、マリンバのK-Ta、スティール・パンの小林うてな、ユーフォニウムのゴンドウトモヒコ(2012年8月12日、2013年8月11日、2016年8月21日 )、ギターの斉藤亮輔、ドラムのJimanica、ラップの環ROY、ヴァイオリンとコントラバスの千葉広樹(2014年10月22日、2016年7月11日) 、ヴィオラの手島絵里子、フルートの宮地夏海、フリューゲル・ホーンとグロッケンシュピールの三浦千明という面々。
まずは、小編成バンドで、韓国人シンガー・ソングライターのイ・ランが歌うものを1曲。蓮沼が作った曲に彼女が韓国語の歌詞をつけたとのことだが、MCでは日本語がペラペラだった。その後は、全員によるパフォーマンス。大きめのアンサンブルのもと、歌やコーラスやラップが乗せられたり。おしゃれなコード進行や決めを持つ、今様洒脱シティ・ポップ豊穣表現という感想を持った。
▶︎過去の、大谷能生
https://43142.diarynote.jp/201212131649061802/
▶︎過去の、ゴンドウトモヒコ
http://43142.diarynote.jp/201208201258419318/
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
▶︎千葉広樹
http://43142.diarynote.jp/201410251055118180/
https://43142.diarynote.jp/201607121045394372/
<今日の、別室ギグ>
WWWの小ルーム(とはいえ、バー・カウンターはちゃんとあった)では、
【BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE in Alternative Tokyo】と題するセッションもあり。ぼくはかつて同名のセッション企画(2012年3月21日)を後楽園ホールで見たことがあったなあ。二つ持たれたうち、松下敦、大垣翔、林頼我の3人のドラマーによるセッションを、途中から見る。結構、人が入っていたし、終わった後の声援も大きかった。そしたら、知人が寄って来て、私(3人のドラマーのなかの)赤いシャツ来ている人と結婚するんです。あら。おめでとう!
▶︎過去の、BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE
https://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
近田春夫+DJ OMBは彼が昨年出した新作『超冗談だから』楽曲(他人曲主)を披露するものか。お元気そう。おじさんのDJが出すカラオケ音に乗り、一人マイクを持って、ときに品を作り、歌い上げる。見事になりきった歌謡ポップ・ショウだった。なんか、その姿を見ながら1975年に後楽園球場でやったワールド・ロック・フェスティヴァルで見た彼の若き日の雄姿をふと思い出した。彼はフェリックス・パパラルディ&ジョーのステージの鍵盤奏者として出演。演奏後、場所柄メンバーたちは観客に向かいバットでボールをノックしたのだが、彼のノックは全然ボールが飛ばず、文化系の人なんだと思ったっけ。
▶︎過去の、近田春夫
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm ロニー・リストン・スミス公演のお客さん
続く、SONGBOOK PROJECTは俊英ドラマーの石若駿(2014年9月26日、2016年6月27日、2016年7月21日、2016年9月4日、2017年6月21日、2017年7月12日、2019年1月21日)が数年前からたまにやっているプロジェクトの拡大版。彼の楽曲を披露するもので、エレクトリック・ピアノを弾く彼に加え、歌詞も書いているというシンガーの角銅真実(ときに、生ギターも手にする)、エレクトリック・ギターの西田修大(効果音的な音使いがいい感じ)という面々が、散文調の歌もの表現を奏でる。そして、途中から、東京在住の豪州人ベーシストのマーティ・ホロベック とcero(2016年6月16日)で叩いているというドラマーの光永渉も入る。もっとポップな曲をやるのかと思ったら、流動性を抱えた、もう一つのヴォーカル曲というものを淡々と浮かび上がらせていた。
▶︎過去の、石若駿
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
http://43142.diarynote.jp/201606281737237220/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170621
http://43142.diarynote.jp/201707130853185809/
https://43142.diarynote.jp/?day=20180404
https://43142.diarynote.jp/201901231045028294/
▶︎過去の、cero
https://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
トリは、自在のスタンスで今の音楽界を泳いでいるという印象を与える蓮沼執太の大所帯プロジェクトである蓮沼執太フィル。鍵盤と歌の当人に加え、ベースとギターの石塚周太、ドラムとシンセサイザーのイトケン、サックスの大谷能生(2012年12月8日)、PAの 葛西敏彦、コーラスの木下美紗都、マリンバのK-Ta、スティール・パンの小林うてな、ユーフォニウムのゴンドウトモヒコ(2012年8月12日、2013年8月11日、2016年8月21日 )、ギターの斉藤亮輔、ドラムのJimanica、ラップの環ROY、ヴァイオリンとコントラバスの千葉広樹(2014年10月22日、2016年7月11日) 、ヴィオラの手島絵里子、フルートの宮地夏海、フリューゲル・ホーンとグロッケンシュピールの三浦千明という面々。
まずは、小編成バンドで、韓国人シンガー・ソングライターのイ・ランが歌うものを1曲。蓮沼が作った曲に彼女が韓国語の歌詞をつけたとのことだが、MCでは日本語がペラペラだった。その後は、全員によるパフォーマンス。大きめのアンサンブルのもと、歌やコーラスやラップが乗せられたり。おしゃれなコード進行や決めを持つ、今様洒脱シティ・ポップ豊穣表現という感想を持った。
▶︎過去の、大谷能生
https://43142.diarynote.jp/201212131649061802/
▶︎過去の、ゴンドウトモヒコ
http://43142.diarynote.jp/201208201258419318/
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
▶︎千葉広樹
http://43142.diarynote.jp/201410251055118180/
https://43142.diarynote.jp/201607121045394372/
<今日の、別室ギグ>
WWWの小ルーム(とはいえ、バー・カウンターはちゃんとあった)では、
【BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE in Alternative Tokyo】と題するセッションもあり。ぼくはかつて同名のセッション企画(2012年3月21日)を後楽園ホールで見たことがあったなあ。二つ持たれたうち、松下敦、大垣翔、林頼我の3人のドラマーによるセッションを、途中から見る。結構、人が入っていたし、終わった後の声援も大きかった。そしたら、知人が寄って来て、私(3人のドラマーのなかの)赤いシャツ来ている人と結婚するんです。あら。おめでとう!
▶︎過去の、BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE
https://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
映画「ハーツ・ビート・ラウド」。マデリン・ペルー
2019年3月19日 音楽 虎ノ門のソニー・ピクチャーズ試写室で、6月公開の2018年米国映画を見た。のだが、これがびっくりするほどの音楽=ロックを扱う映画で驚いた。レコード屋の場面や曲を作ったり、楽器を演奏するシーンの割合は意外に高い。ブレット・ヒリー監督作品。
舞台はブルックリン。かつてバンドをやっており今はアナログ専門のレコード店を17年間(だったか?)持っているおっさんと、その娘が主人公。音楽仲間だったアフリカ系の奥さんは事故死して、シングル・ファーザーとして育て、ミックスで同性愛傾向にある娘は秋からUCLAの医学部に進むことになっている。ときに父娘は自宅でセッションし、そうして出来上がった曲をスポティファイに登録したところ……。
主人公のレコード店はかなり立派。それ、わざわざしつらえたのか? 店は赤字で主人公は貧乏人となっているが、タバコはスパスパすうし、自宅スタジオも持ち、楽器や機材も揃っていて、側から見るとそれなりに豊か。アナログ店ということで時代遅れなおっさんかと思えば、いろんな機器も使えるようだし、お店の大家である中年女性にアニマル・コレクティヴ(2008 年3月18日)の2009年作をこれはいいよと勧めたりもする。
なんか劇的にストーリーが動いていくのかと思わせれば、それはなく(やろうと思えば、いくらでもできたろうに)、映画は淡々としたペースのもと流れる。が、それも悪くなく、それゆえに、本作は音楽映画でなく、音楽好きの父と娘のつながりを描いた映画という位置を得るのではないか。
ただ、とても残念だと思えたのは、ブレット・ヒリー映画に過去にも関与しているらしいキーガン・デウィットという音楽家が作る父娘合作曲群がいまいちなこと。娘役のカーシー・クレモンズの歌声はいいのに、それが映画の感興を削ぐ。個人として何枚もリーダー作を出し、現在ワイルド・キャブというバンドをデウィットは組んでいるが、それらをちょい聞きしたらやっぱりぼくの耳には魅力薄だった。ソニーではなく、ミランというインディ発の本映画のサントラはデウィットの曲で占められているが、1曲だけミツキ(2017年11月24日)の曲「ユア・ベスト・アメリカン・ガール」が入れられている。
▶︎過去の、アニマル・コレクティヴ
https://43142.diarynote.jp/200803201208590000/
▶︎過去の、ミツキ
https://43142.diarynote.jp/201711251506243645/
続いて(移動手段に使った銀座線が激混み〜1つパスしたものの〜で超辟易。各駅で人が乗りすぎでドアの開閉が何度も行われ、そのため倍近い時間がかかった)、南青山・ブルーノート東京で、マデリン・ペルー(2005年5月10日、2006年8月24日、2009年5月18日、2015年9月15日)を見る。ところで、
神話性。かつて、彼女はそれを纏わされたシンガーだった。ちょっとブルージーな渋味を持ち、またどこかレトロさを持つためであったか。“現代のビリー・ホリディ”なんてあまりにホリデイの暗黒をないがしろにしたキャッチが一人歩きしたこともあった。また1996年にアトランティックから大々的にデビューしたあと、アンコントロールな人らしく、次にちゃんと正規作が出るまで8年を要したという事実も、彼女にある種の神話性〜浮世離れした存在感〜を付与したかもしれない。だが、その後は比較的順調にアルバム・リリースをずっとユニヴァーサル・ミュージック系列からしていて、当初どこかに抱えていた虚無感はなくなり、真っ当な健全さや体重をどんどん増している。
曲によりギターや6弦ウクレレを手にしつつ歌うペルーを、キーボードのアンディ・エズリン(2017年12月7日)、エレクトリック・ギターのジョン・ヘリントン(2009年5月18日、2015年9月15日)、エレクトリック・ベースのポール・フレイザー(左利きの彼のみ、アフリカ系)、レギュラー・グリップで丁寧に叩くドラマーのグラハム・ホーソーンがサポート。皆さりげなく達者で、主役との信頼関係もばっちり取れている。ときに見せるバンド員のコーラスもいい感じ。で、これまで見たなかで、彼女は一番シンガー・ソングライター的なパフォーマンスを披露していると思えたか。実際、新作はオリジナル主体であったわけだが。
気負いゼロで鼻唄キブン(ながら、歌の存在感あり)でショウを繰り広げる様は刺々しいものは皆無、彼女が普段着感覚のもと自然体で気分よく表現に当たっていると痛感させる。そして、その奥から、アメリカン・ミュージックの襞のようなものがうっすら浮き上がるのも当然のことのように思えた。そういえば、アラン・トゥーサン曲「エブリデイ・アイ・ドゥ・ゴンー・ビー・ファンキー(・フロム・ナウ・オン)」もやったな。また。仏語やスペイン語で歌うものもあった。
途中3曲だったか、サポート陣が下がり、単独でアコースティック・ギターの弾き語りを披露。なるほど、このようなソロのバスキングを様々な人が見初め、予算のかけられるレコーディング・アーティストへと彼女を導いたのだな。
▶過去の、マデリン・ペルー
http://43142.diarynote.jp/200608271342350000/
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/200505141715430000/
https://43142.diarynote.jp/201509231113323904/
▶︎過去の、アンディ・エズリン
https://43142.diarynote.jp/201712081715389473/
▶︎過去の、ジョー・ヘリントン
https://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
https://43142.diarynote.jp/201509231113323904/
<今日の、和食屋>
ソニー・ピクチャーズ試写室の入ったビルの1階には、ロバート・デ・ニーロ出資で知られるレストランのノブ・トーキョーがあった。南青山の六本木通りぞいにかつてあったときもそうだが、駅から遠いところに作るんだな。それ、あちら流儀? あ、こっちはオークラ宿泊客ねらいか。おれ、昔NYで連れてかれたことがあり、不思議な感じを覚えた。今、本当に世界中にあるんだよなー。
舞台はブルックリン。かつてバンドをやっており今はアナログ専門のレコード店を17年間(だったか?)持っているおっさんと、その娘が主人公。音楽仲間だったアフリカ系の奥さんは事故死して、シングル・ファーザーとして育て、ミックスで同性愛傾向にある娘は秋からUCLAの医学部に進むことになっている。ときに父娘は自宅でセッションし、そうして出来上がった曲をスポティファイに登録したところ……。
主人公のレコード店はかなり立派。それ、わざわざしつらえたのか? 店は赤字で主人公は貧乏人となっているが、タバコはスパスパすうし、自宅スタジオも持ち、楽器や機材も揃っていて、側から見るとそれなりに豊か。アナログ店ということで時代遅れなおっさんかと思えば、いろんな機器も使えるようだし、お店の大家である中年女性にアニマル・コレクティヴ(2008 年3月18日)の2009年作をこれはいいよと勧めたりもする。
なんか劇的にストーリーが動いていくのかと思わせれば、それはなく(やろうと思えば、いくらでもできたろうに)、映画は淡々としたペースのもと流れる。が、それも悪くなく、それゆえに、本作は音楽映画でなく、音楽好きの父と娘のつながりを描いた映画という位置を得るのではないか。
ただ、とても残念だと思えたのは、ブレット・ヒリー映画に過去にも関与しているらしいキーガン・デウィットという音楽家が作る父娘合作曲群がいまいちなこと。娘役のカーシー・クレモンズの歌声はいいのに、それが映画の感興を削ぐ。個人として何枚もリーダー作を出し、現在ワイルド・キャブというバンドをデウィットは組んでいるが、それらをちょい聞きしたらやっぱりぼくの耳には魅力薄だった。ソニーではなく、ミランというインディ発の本映画のサントラはデウィットの曲で占められているが、1曲だけミツキ(2017年11月24日)の曲「ユア・ベスト・アメリカン・ガール」が入れられている。
▶︎過去の、アニマル・コレクティヴ
https://43142.diarynote.jp/200803201208590000/
▶︎過去の、ミツキ
https://43142.diarynote.jp/201711251506243645/
続いて(移動手段に使った銀座線が激混み〜1つパスしたものの〜で超辟易。各駅で人が乗りすぎでドアの開閉が何度も行われ、そのため倍近い時間がかかった)、南青山・ブルーノート東京で、マデリン・ペルー(2005年5月10日、2006年8月24日、2009年5月18日、2015年9月15日)を見る。ところで、
神話性。かつて、彼女はそれを纏わされたシンガーだった。ちょっとブルージーな渋味を持ち、またどこかレトロさを持つためであったか。“現代のビリー・ホリディ”なんてあまりにホリデイの暗黒をないがしろにしたキャッチが一人歩きしたこともあった。また1996年にアトランティックから大々的にデビューしたあと、アンコントロールな人らしく、次にちゃんと正規作が出るまで8年を要したという事実も、彼女にある種の神話性〜浮世離れした存在感〜を付与したかもしれない。だが、その後は比較的順調にアルバム・リリースをずっとユニヴァーサル・ミュージック系列からしていて、当初どこかに抱えていた虚無感はなくなり、真っ当な健全さや体重をどんどん増している。
曲によりギターや6弦ウクレレを手にしつつ歌うペルーを、キーボードのアンディ・エズリン(2017年12月7日)、エレクトリック・ギターのジョン・ヘリントン(2009年5月18日、2015年9月15日)、エレクトリック・ベースのポール・フレイザー(左利きの彼のみ、アフリカ系)、レギュラー・グリップで丁寧に叩くドラマーのグラハム・ホーソーンがサポート。皆さりげなく達者で、主役との信頼関係もばっちり取れている。ときに見せるバンド員のコーラスもいい感じ。で、これまで見たなかで、彼女は一番シンガー・ソングライター的なパフォーマンスを披露していると思えたか。実際、新作はオリジナル主体であったわけだが。
気負いゼロで鼻唄キブン(ながら、歌の存在感あり)でショウを繰り広げる様は刺々しいものは皆無、彼女が普段着感覚のもと自然体で気分よく表現に当たっていると痛感させる。そして、その奥から、アメリカン・ミュージックの襞のようなものがうっすら浮き上がるのも当然のことのように思えた。そういえば、アラン・トゥーサン曲「エブリデイ・アイ・ドゥ・ゴンー・ビー・ファンキー(・フロム・ナウ・オン)」もやったな。また。仏語やスペイン語で歌うものもあった。
途中3曲だったか、サポート陣が下がり、単独でアコースティック・ギターの弾き語りを披露。なるほど、このようなソロのバスキングを様々な人が見初め、予算のかけられるレコーディング・アーティストへと彼女を導いたのだな。
▶過去の、マデリン・ペルー
http://43142.diarynote.jp/200608271342350000/
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/200505141715430000/
https://43142.diarynote.jp/201509231113323904/
▶︎過去の、アンディ・エズリン
https://43142.diarynote.jp/201712081715389473/
▶︎過去の、ジョー・ヘリントン
https://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
https://43142.diarynote.jp/201509231113323904/
<今日の、和食屋>
ソニー・ピクチャーズ試写室の入ったビルの1階には、ロバート・デ・ニーロ出資で知られるレストランのノブ・トーキョーがあった。南青山の六本木通りぞいにかつてあったときもそうだが、駅から遠いところに作るんだな。それ、あちら流儀? あ、こっちはオークラ宿泊客ねらいか。おれ、昔NYで連れてかれたことがあり、不思議な感じを覚えた。今、本当に世界中にあるんだよなー。
『今聴いてほしいブルース/ソウル/ファンクのメッセージ・ソング』 (曲目、決定!)
2019年3月20日 音楽第657回いーぐる講演 2019年3月23日(土)、15時半から@四谷いーぐる
解説者:高地明、佐藤英輔、濱田廣也(BSR編集長)
▶︎a) イントロダクション 「初めてブラック・ミュージックのメッセージを強く感じた曲」
1.The Persuasions / Buffalo Soldier(1972年) (Capitol ST-872) ★高地
バッファロー・ソルジャーとは19世紀にアリゾナとメキシコ国境地帯で任務についた黒人兵隊で、その姿を誇り高く歌う。このアルバムが東芝EMIから国内盤発表された72年に、中村とうようがニューミュージック・マガジンのレコード評で大絶賛し、ストリート・カルチャーとしてのアカペラに大きな注目が集まった。オリジナルは名門ドゥーワップ・グループのザ・フラミンゴス70年作品。
2.Howlin’ Wolf / Watergate Blues (1973年) 『The Back Door Wolf』(Chess PLP-844) ★佐藤
“歌詞なんかどうでもいい”派のスタンスをずっととっておりました。が、この時事ネタ曲には、後追いで聞いておやと思わせられた。“皆、ホワイト・ハウスの奴らの話を聞いたかい?/世界中が知っているよ”と歌われるこの曲を聞いて、半径1キロ外のことを歌うブルースもあるんだと頷いた記憶あり。作者はウルフの曲をいろいろ書いている(BSR誌本特集では、彼の「Coon on the Moon」が紹介されている)サックス奏者のエディ・ショウ。彼はウルフのバンド・リーダーとマネージャーを務めていた。この米国を揺るがす政治スキャンダルはこれを題材とする映画をいくつも生んだのに、カントリー歌手のトム・T・ホールの同名曲(1973年)やフレッド・ウェズリー&ザ・JBズの「Rockin’Funk Watergate」(1974年)などはあるものの、この事件を扱った曲をぼくはあまり知らない。本曲は、ニクソンが辞任して10日以内に即録音された。
3.SYL JOHNSON / Is It Because I’m Black (1969年) 『Complete Mythology』(Numero 032)★濱田
「初めてメッセージを意識した曲」ではないかもしれませんが、タイトルから強い衝撃を受けた曲です。法の上では差別は解消されても現実は全く変わらず、貧困に苦しむ人々。「俺が黒人だからなのか」との問いは「俺はひとりの人間だ」という不屈の宣言でもあります。69年暮れから70年初頭にシングルヒットした曲ですが、今回は7分超のLPヴァージョンを聴いていただきます。
▶︎ b) 1920〜40年代 ブルース、ジャズ等、公民権運動が盛んになる前の曲
4.Charley Patton : Tom Rushen Blues (1929年) ( Paramount 12877 / Yazzo LP 1020) ★高地
ミシシッピ・デルタ・ブルース最重要人物による、農園で働く黒人に対して実際に起こった白人保安官による不当な扱いを歌ったもので、怒りを持って訴えるというよりも、物語として淡々と伝えていく。ブルースが同胞への情報伝達、そして喚起の手段となった最初期の名曲だ。
5.Billie Holiday / Strange Fruit(1939年) 『Billie Holiday』(Commodore UCCC-3008)★佐藤
米国音楽史上もっとも直裁かつ生理的に辛辣に南部の黒人差別の風景を切り取ったプロテスト・ソング。こんなに悲痛なメッセージを抱えた曲がどれほどあるというのだ。ルイス・アレンという名前でスタンダード系曲も書いた、在NYのユダヤ人牧師にして共産党員だったエイベル・ミーアポルが30年代初頭に新聞記事に載った写真に衝撃を受けて書いた。その後、アフリカン・アメリカンの苦難を背負いまくったような“暗黒の声”を持つホリデイの喉力もあり、広く知られるようになった。ここでかけるのは、“テイク2”ヴァージョン。
6.BIG BILL BROONZY / Black, Brown And White Blues (1947年) 『Blues In The Mississippi Night』(Rounder CD 82161-1860-2) ★濱田
1920年代から録音のあるビッグ・ビル・ブルーンジーは1930〜40年代に人気の絶頂を迎えたブルース・シンガー/ギタリスト。この曲は2003年に初めて世に出た録音で、人種差別をあからさまに歌った内容から発表を見送られたことが想像できる。タイトルの「ブラック」「ブラウン」「ホワイト」は肌の色を意味し、「ブラック」であることで不当な扱いを受けることを歌っている。
▶︎ c) 1950年代〜60年代前半 フリーダム・ソング〜フォークの影響も受けた時代
7.Lightnin’ Hopkins : War Is Starting Again (1961 年)『Lightnin’ Strikes』(Ivory 91272 / Vee Jay LP 1044、1961 年) ★高地
1950年代の朝鮮戦争、そしてヴェトナム戦争を題材として多くの黒人シンガーが徴兵されていく時事を歌い、テキサス・ブルースの大物ライトニンも世を嘆き訴えた。本作はシングル盤発売され、ブルースがまだまだ黒人底辺社会で声を大きく上げていた実例となる一曲。
8.Little Richard / Tutti Frutti (1955年) 『Here’s Little Richard』(Specialty SP-100)。★佐藤
主旨から離れるかもしれないが、胸を張ってこの曲を選曲。リトル・リチャード、チャック・ベリー、ボー・ディッドリーのロックロール3傑はまさに音楽性は当然のこと、歌詞や物腰においてもコペルニクス的展開的にして規格外。この時代のすっこーんと抜けた彼らの表現は、当時の困難な黒人を取り巻く状況が生んだ最良の生理的反発の裏返しであり(一部、逃避もあるか)、アフリカン・アメリカンの創造性の見事な発露であると考える。そして、そんな表現は白人への訴求力も抜群であった。彼らのR&Rは同胞の地位向上に貢献したとも思う。
9.Go Tell It On The Mountain(1963年) 『Movement Soul』(ESP 1056)★濱田
1960年代前半の黒人教会や集会場での模様を収めたアルバムからの1曲。いわゆるフィールド・レコーディングで、生々しさがすごい。当時の公民権運動の様子を伝えるものとして選んだ。国を動かすのは民衆の力であることが伝わってくる。このLPは南部各地で録った音源をつないでおり、これはLPのA面の冒頭の部分になる。
▶︎ d)1960年代後半 「ソウル勃興」から「ブラック・パワー」の時代
10.J.B. LENOIR / Alabama Blues (1965年) 『Alabama Blues』(CBS 62593)★濱田
J.B.ルノアーは、社会的な題材を歌詞に込めたブルース・シンガー/ギタリストとして知られる。1965年5月5日に録音されたこの曲は、同年2月アラバマ州セルマでの公民権を求めるデモ行進で警察の暴力によって多数の犠牲者が出たことに対する怒りを歌ったものであろう。その内容からかこのアルバムは当初本国アメリカでは発売されなかった。
11.Little Milton / We’re Gonna Make It (1965 年) (Checker 1105 / LP 2995) ★高地
仕事を見つけるのも難しく、配給の列に並ばざるを得ない生活。そこで「みんなで力を合わせれば乗り越えらえる」なんて、現実問題として軟な意識かもしれないが、モダン・ブルースの王者ミルトンの歌の並外れた訴求力で1965年にR&Bチャート連続三週トップという大きな共感を得た。ドラムスはモーリス・ホワイト、ベースはルイス・サタフィールドという後のEWFの中心人物となる二人が支える賛同ビートも快感。
12.JAMES BROWN / Say It Loud, I’m Black And I’m Proud (1968年) 『Say It Live And Loud: Live In Dallas 08.26.68』(Polydor 31455 7668-2) ★濱田
1960年代後半に高まった「ブラック・パワー運動」は、黒人であることを誇りとし、黒人の独立自尊を訴えた運動だった。ジェイムズ・ブラウンのこの曲は「ブラック・パワー」を象徴するメッセージ・ソングとして知られている。今回聴いていただくのは1968年8月26日、テキサス州ダラスでのライヴ録音。
13.Roebuck Pops Staples / Black Boy (1969年) (Stax STA-0064) ★高地
メッセージ・ソウルの代表的家族グループ、ザ・ステイプル・シンガーズのリーダーであり家長であるポップス・ステイプルズによるソロ作品で、その学校にとって初めての黒人生徒となる少年の初登校日に起こった出来事とその心情を綴っていく。ポップスを師と仰ぐダニー・ハサウェイのエレピも煽りまくり、コーラスに加わる娘メイヴィスの声援の熱さもすごい。
14.Gil Scott-Heron / Evolution(And Flashback) (1970年) 『Small Talk 125th and Lenox』(Flying Dutchman BVCJ-1015) ★佐藤
ジャズ・ポエットとして世に出たヘロンのファースト作から。レーベルのフライング・ダッチマンはジャズ重要レーベル“インパルス!”のプロデューサーだったボブ・シールは起こしたレーベルだ。ハーレムの中心地の住所である『Small Talk 125th and Lenox』と名付けた詩集を材料にリーディングする模様を収めた、素の実況盤。マルコムXやキング牧師の名前を出しつつ、黒人の自立意識をビターに説いている。こういうライヴの場が当時は有効であったのか。
15.Donny Hathaway / Magnificent Sanctuary Band (1971年)『Donny Hathaway』(Atlantic SD33-360) ★佐藤
頭のドラム音から胸高鳴り、肯定的な気分に満ちる。平等を求める行進を祝福するこの曲は、まだ黒人社会やダニーに希望があったことを伝える。オリジナルはロカビリー歌手のドーシー・バーネットが1970年に発表。なお、ドラマーのハーヴィー・メイソンの1975年曲「マーチング・イン・ザ・ストリート」(アリスタ)はこれへの返歌だ。
▶︎ e)1970年代 公民権法成立後の困難〜ゲットー、ベトナム帰還兵といった問題を扱う
16.Roland Kirk/ What’s Goin’ On ~ Mercy Mercy Me (The Ecology) (1971年) 『Blacknus 』 Atlantic SD1601) ★高地
マーヴィン・ゲイの71年の大ヒットとなったモータウンの二曲は世を動かし、それにブラック・ミュージックのもう一つの大レーベルであるアトランティックも応えた。ブラック・ジャズの権化となるローランド・カークとアトランティックが誇るスタジオ・ミュージシャンが総出で暴れまくった痛快ファンク。
17.ROY C / Open Letter To The President (1971年) (Alaga AL-1006) ★濱田
ハニードリッパーズ名義での “Impeach The President”他、メッセージ・ソングが多数あるロイ・Cは、1960年代から活躍するシンガー/ソングライター。この「大統領への公開状」ではベトナム戦争からの撤退や貧困家庭の問題を訴え、さらには当時の南アフリカの人種差別にも言及している。歌い出しはインプレッションズの“People Get Ready”を受けており、60年代からのつながりを感じさせる。
18.BOBBY PATTERSON / This Whole Funky World Is A Ghetto (1972年) 『It’s Just A Matter Of Time』(Paula LPS 2215)★濱田
テキサス州ダラス出身のボビー・パタースンは1960年代後半にデビュー、これは彼にとって初のアルバムからの1曲。黒人の貧困層が住む「ゲットー」の問題は70年代に入っても改善は見られず、多くのシンガーやミュージシャンが作品の中で訴えている。この曲では犯罪に溢れるゲットーの現状を描きながら、改善の道を探ろうと歌う。
19.Sly & The Family Stone / Let Me Have It All (1973年) 『Fresh』(Epic MHCP-1307)★佐藤
スライ・ストーンは魔法のような混合サウンド作りとともに、言葉使いの天才でもあり、それゆえ秀でたメッセージを持つ曲をたくさん発表している。彼が素晴らしいのは同胞に向けて“スタンド”を促す際に、ポジティヴでリベラルな視点をしっかりと携えていたこと。だが、この1973年作になると、その塩梅がだいぶ変わり、絶望の情が前に出てくる。“僕に全てをください”と懇願する内容のこの曲も、音楽的に洗練されたコーラスや管音とあいまって諦観の念が大きく横たわっていると感じてならない。“なんかとなるさ=どうでもいいや”と歌われる「ケ・セラ・セラ」の名カヴァーもこのアルバムに収録。
20.Taj Mahal/ West Indian Revelation(1975年) 『 Music Keeps Me Together (Columbia PC 33801)★高地
70年代に入ってようやく我々も気づいた、カリブ/アフリカでの闘争行動そのものとなった音楽の勃興、それにアメリカン・ルーツ・ミュージックを探っていたタジも目覚め、サード・ワールドへと拡がるアメリカ黒人意識を表わした傑作。
21.Swamp Dogg / Call Me Nigger (1976年)『Swamp Dogg’s Greatest Hits?』(Stone Dogg RVP-6164) ★佐藤
知性もどこか感じさせる変調ソウル・シンガー/ソングライターとして知られるスワンプ・ドッグの面目躍如な1曲。ニガーだろうとブラックだろうと、おまえらの好きなように呼べ。おいらは気にしねえ。ただし、前に進むおいらの邪魔をするんじゃねえ。といった文言から始まる歌は、もう白人への罵詈雑言が7分にわたって鬼のように綴られる。今や対決あるのみ。単語の数の多さは、その思いを伝えよう。収録作はもちろんオリジナル・アルバムで、アルバム表題は洒落。
(f)年代順[5]1980年代以降
22.Chuck Brown & the Soul Searchers / We Need Some Money(1984年) 『Go Go Crankin’』(T.T.E.D./Island DCLP 100) ★佐藤
“チョコレート・シティたる”ワシントンD.C.のファンク/ゴー・ゴー界のヴェテランのシンガー/ギタリストの当たり曲。現金ばんざいという率直さとともに、クレジット・カード=白人のシステムなんか俺たちには関係ねえという反骨精神が爽快に爆発。我々には俺たちの流儀がある! こういうガラっぱちなヴァイタリティこそ、ぼくが米国黒人音楽に求める最たる美点であるのだ。
23.SHERWOOD FLEMING / History (2015年) 『Blues Blues Blues』(KTI KTIC-1016)★濱田
1960年代後半からいくつかシングルを発表していたシャーウッド・フレミングが2015年に78歳で発表した衝撃のアルバムからの1曲。その年齢から「枯れた味わいのブルース」を想像したら痛い目にあう。これは1992年の「ロサンゼルス暴動」に発展する「ロドニー・キング事件」に対しての怒りが生んだポエトリーで、タイトルの「歴史」とは黒人が歩んできた苦難の道であり、語り継いでいかなければならないものだ。
24.Robert Cray & Hi Rhythm : Just How Low (2017年) (Jay-Vee Records JV2017LP) ★高地
イントロで”Hail To The Chief”(大統領万歳)をギターで奏で、マーチのようにそれを煽るドラムスが、まるで監獄で鎖に繋がれた人間の行進のようなビートとなってくる、異様なファンク・ブルースである。トランプ大統領による乱政へ抗議であり、呪いをかけるかのようなサウンドとビート自体が凄まじい。 (ブルース&ソウル・レコード136号CD評より)
解説者:高地明、佐藤英輔、濱田廣也(BSR編集長)
▶︎a) イントロダクション 「初めてブラック・ミュージックのメッセージを強く感じた曲」
1.The Persuasions / Buffalo Soldier(1972年) (Capitol ST-872) ★高地
バッファロー・ソルジャーとは19世紀にアリゾナとメキシコ国境地帯で任務についた黒人兵隊で、その姿を誇り高く歌う。このアルバムが東芝EMIから国内盤発表された72年に、中村とうようがニューミュージック・マガジンのレコード評で大絶賛し、ストリート・カルチャーとしてのアカペラに大きな注目が集まった。オリジナルは名門ドゥーワップ・グループのザ・フラミンゴス70年作品。
2.Howlin’ Wolf / Watergate Blues (1973年) 『The Back Door Wolf』(Chess PLP-844) ★佐藤
“歌詞なんかどうでもいい”派のスタンスをずっととっておりました。が、この時事ネタ曲には、後追いで聞いておやと思わせられた。“皆、ホワイト・ハウスの奴らの話を聞いたかい?/世界中が知っているよ”と歌われるこの曲を聞いて、半径1キロ外のことを歌うブルースもあるんだと頷いた記憶あり。作者はウルフの曲をいろいろ書いている(BSR誌本特集では、彼の「Coon on the Moon」が紹介されている)サックス奏者のエディ・ショウ。彼はウルフのバンド・リーダーとマネージャーを務めていた。この米国を揺るがす政治スキャンダルはこれを題材とする映画をいくつも生んだのに、カントリー歌手のトム・T・ホールの同名曲(1973年)やフレッド・ウェズリー&ザ・JBズの「Rockin’Funk Watergate」(1974年)などはあるものの、この事件を扱った曲をぼくはあまり知らない。本曲は、ニクソンが辞任して10日以内に即録音された。
3.SYL JOHNSON / Is It Because I’m Black (1969年) 『Complete Mythology』(Numero 032)★濱田
「初めてメッセージを意識した曲」ではないかもしれませんが、タイトルから強い衝撃を受けた曲です。法の上では差別は解消されても現実は全く変わらず、貧困に苦しむ人々。「俺が黒人だからなのか」との問いは「俺はひとりの人間だ」という不屈の宣言でもあります。69年暮れから70年初頭にシングルヒットした曲ですが、今回は7分超のLPヴァージョンを聴いていただきます。
▶︎ b) 1920〜40年代 ブルース、ジャズ等、公民権運動が盛んになる前の曲
4.Charley Patton : Tom Rushen Blues (1929年) ( Paramount 12877 / Yazzo LP 1020) ★高地
ミシシッピ・デルタ・ブルース最重要人物による、農園で働く黒人に対して実際に起こった白人保安官による不当な扱いを歌ったもので、怒りを持って訴えるというよりも、物語として淡々と伝えていく。ブルースが同胞への情報伝達、そして喚起の手段となった最初期の名曲だ。
5.Billie Holiday / Strange Fruit(1939年) 『Billie Holiday』(Commodore UCCC-3008)★佐藤
米国音楽史上もっとも直裁かつ生理的に辛辣に南部の黒人差別の風景を切り取ったプロテスト・ソング。こんなに悲痛なメッセージを抱えた曲がどれほどあるというのだ。ルイス・アレンという名前でスタンダード系曲も書いた、在NYのユダヤ人牧師にして共産党員だったエイベル・ミーアポルが30年代初頭に新聞記事に載った写真に衝撃を受けて書いた。その後、アフリカン・アメリカンの苦難を背負いまくったような“暗黒の声”を持つホリデイの喉力もあり、広く知られるようになった。ここでかけるのは、“テイク2”ヴァージョン。
6.BIG BILL BROONZY / Black, Brown And White Blues (1947年) 『Blues In The Mississippi Night』(Rounder CD 82161-1860-2) ★濱田
1920年代から録音のあるビッグ・ビル・ブルーンジーは1930〜40年代に人気の絶頂を迎えたブルース・シンガー/ギタリスト。この曲は2003年に初めて世に出た録音で、人種差別をあからさまに歌った内容から発表を見送られたことが想像できる。タイトルの「ブラック」「ブラウン」「ホワイト」は肌の色を意味し、「ブラック」であることで不当な扱いを受けることを歌っている。
▶︎ c) 1950年代〜60年代前半 フリーダム・ソング〜フォークの影響も受けた時代
7.Lightnin’ Hopkins : War Is Starting Again (1961 年)『Lightnin’ Strikes』(Ivory 91272 / Vee Jay LP 1044、1961 年) ★高地
1950年代の朝鮮戦争、そしてヴェトナム戦争を題材として多くの黒人シンガーが徴兵されていく時事を歌い、テキサス・ブルースの大物ライトニンも世を嘆き訴えた。本作はシングル盤発売され、ブルースがまだまだ黒人底辺社会で声を大きく上げていた実例となる一曲。
8.Little Richard / Tutti Frutti (1955年) 『Here’s Little Richard』(Specialty SP-100)。★佐藤
主旨から離れるかもしれないが、胸を張ってこの曲を選曲。リトル・リチャード、チャック・ベリー、ボー・ディッドリーのロックロール3傑はまさに音楽性は当然のこと、歌詞や物腰においてもコペルニクス的展開的にして規格外。この時代のすっこーんと抜けた彼らの表現は、当時の困難な黒人を取り巻く状況が生んだ最良の生理的反発の裏返しであり(一部、逃避もあるか)、アフリカン・アメリカンの創造性の見事な発露であると考える。そして、そんな表現は白人への訴求力も抜群であった。彼らのR&Rは同胞の地位向上に貢献したとも思う。
9.Go Tell It On The Mountain(1963年) 『Movement Soul』(ESP 1056)★濱田
1960年代前半の黒人教会や集会場での模様を収めたアルバムからの1曲。いわゆるフィールド・レコーディングで、生々しさがすごい。当時の公民権運動の様子を伝えるものとして選んだ。国を動かすのは民衆の力であることが伝わってくる。このLPは南部各地で録った音源をつないでおり、これはLPのA面の冒頭の部分になる。
▶︎ d)1960年代後半 「ソウル勃興」から「ブラック・パワー」の時代
10.J.B. LENOIR / Alabama Blues (1965年) 『Alabama Blues』(CBS 62593)★濱田
J.B.ルノアーは、社会的な題材を歌詞に込めたブルース・シンガー/ギタリストとして知られる。1965年5月5日に録音されたこの曲は、同年2月アラバマ州セルマでの公民権を求めるデモ行進で警察の暴力によって多数の犠牲者が出たことに対する怒りを歌ったものであろう。その内容からかこのアルバムは当初本国アメリカでは発売されなかった。
11.Little Milton / We’re Gonna Make It (1965 年) (Checker 1105 / LP 2995) ★高地
仕事を見つけるのも難しく、配給の列に並ばざるを得ない生活。そこで「みんなで力を合わせれば乗り越えらえる」なんて、現実問題として軟な意識かもしれないが、モダン・ブルースの王者ミルトンの歌の並外れた訴求力で1965年にR&Bチャート連続三週トップという大きな共感を得た。ドラムスはモーリス・ホワイト、ベースはルイス・サタフィールドという後のEWFの中心人物となる二人が支える賛同ビートも快感。
12.JAMES BROWN / Say It Loud, I’m Black And I’m Proud (1968年) 『Say It Live And Loud: Live In Dallas 08.26.68』(Polydor 31455 7668-2) ★濱田
1960年代後半に高まった「ブラック・パワー運動」は、黒人であることを誇りとし、黒人の独立自尊を訴えた運動だった。ジェイムズ・ブラウンのこの曲は「ブラック・パワー」を象徴するメッセージ・ソングとして知られている。今回聴いていただくのは1968年8月26日、テキサス州ダラスでのライヴ録音。
13.Roebuck Pops Staples / Black Boy (1969年) (Stax STA-0064) ★高地
メッセージ・ソウルの代表的家族グループ、ザ・ステイプル・シンガーズのリーダーであり家長であるポップス・ステイプルズによるソロ作品で、その学校にとって初めての黒人生徒となる少年の初登校日に起こった出来事とその心情を綴っていく。ポップスを師と仰ぐダニー・ハサウェイのエレピも煽りまくり、コーラスに加わる娘メイヴィスの声援の熱さもすごい。
14.Gil Scott-Heron / Evolution(And Flashback) (1970年) 『Small Talk 125th and Lenox』(Flying Dutchman BVCJ-1015) ★佐藤
ジャズ・ポエットとして世に出たヘロンのファースト作から。レーベルのフライング・ダッチマンはジャズ重要レーベル“インパルス!”のプロデューサーだったボブ・シールは起こしたレーベルだ。ハーレムの中心地の住所である『Small Talk 125th and Lenox』と名付けた詩集を材料にリーディングする模様を収めた、素の実況盤。マルコムXやキング牧師の名前を出しつつ、黒人の自立意識をビターに説いている。こういうライヴの場が当時は有効であったのか。
15.Donny Hathaway / Magnificent Sanctuary Band (1971年)『Donny Hathaway』(Atlantic SD33-360) ★佐藤
頭のドラム音から胸高鳴り、肯定的な気分に満ちる。平等を求める行進を祝福するこの曲は、まだ黒人社会やダニーに希望があったことを伝える。オリジナルはロカビリー歌手のドーシー・バーネットが1970年に発表。なお、ドラマーのハーヴィー・メイソンの1975年曲「マーチング・イン・ザ・ストリート」(アリスタ)はこれへの返歌だ。
▶︎ e)1970年代 公民権法成立後の困難〜ゲットー、ベトナム帰還兵といった問題を扱う
16.Roland Kirk/ What’s Goin’ On ~ Mercy Mercy Me (The Ecology) (1971年) 『Blacknus 』 Atlantic SD1601) ★高地
マーヴィン・ゲイの71年の大ヒットとなったモータウンの二曲は世を動かし、それにブラック・ミュージックのもう一つの大レーベルであるアトランティックも応えた。ブラック・ジャズの権化となるローランド・カークとアトランティックが誇るスタジオ・ミュージシャンが総出で暴れまくった痛快ファンク。
17.ROY C / Open Letter To The President (1971年) (Alaga AL-1006) ★濱田
ハニードリッパーズ名義での “Impeach The President”他、メッセージ・ソングが多数あるロイ・Cは、1960年代から活躍するシンガー/ソングライター。この「大統領への公開状」ではベトナム戦争からの撤退や貧困家庭の問題を訴え、さらには当時の南アフリカの人種差別にも言及している。歌い出しはインプレッションズの“People Get Ready”を受けており、60年代からのつながりを感じさせる。
18.BOBBY PATTERSON / This Whole Funky World Is A Ghetto (1972年) 『It’s Just A Matter Of Time』(Paula LPS 2215)★濱田
テキサス州ダラス出身のボビー・パタースンは1960年代後半にデビュー、これは彼にとって初のアルバムからの1曲。黒人の貧困層が住む「ゲットー」の問題は70年代に入っても改善は見られず、多くのシンガーやミュージシャンが作品の中で訴えている。この曲では犯罪に溢れるゲットーの現状を描きながら、改善の道を探ろうと歌う。
19.Sly & The Family Stone / Let Me Have It All (1973年) 『Fresh』(Epic MHCP-1307)★佐藤
スライ・ストーンは魔法のような混合サウンド作りとともに、言葉使いの天才でもあり、それゆえ秀でたメッセージを持つ曲をたくさん発表している。彼が素晴らしいのは同胞に向けて“スタンド”を促す際に、ポジティヴでリベラルな視点をしっかりと携えていたこと。だが、この1973年作になると、その塩梅がだいぶ変わり、絶望の情が前に出てくる。“僕に全てをください”と懇願する内容のこの曲も、音楽的に洗練されたコーラスや管音とあいまって諦観の念が大きく横たわっていると感じてならない。“なんかとなるさ=どうでもいいや”と歌われる「ケ・セラ・セラ」の名カヴァーもこのアルバムに収録。
20.Taj Mahal/ West Indian Revelation(1975年) 『 Music Keeps Me Together (Columbia PC 33801)★高地
70年代に入ってようやく我々も気づいた、カリブ/アフリカでの闘争行動そのものとなった音楽の勃興、それにアメリカン・ルーツ・ミュージックを探っていたタジも目覚め、サード・ワールドへと拡がるアメリカ黒人意識を表わした傑作。
21.Swamp Dogg / Call Me Nigger (1976年)『Swamp Dogg’s Greatest Hits?』(Stone Dogg RVP-6164) ★佐藤
知性もどこか感じさせる変調ソウル・シンガー/ソングライターとして知られるスワンプ・ドッグの面目躍如な1曲。ニガーだろうとブラックだろうと、おまえらの好きなように呼べ。おいらは気にしねえ。ただし、前に進むおいらの邪魔をするんじゃねえ。といった文言から始まる歌は、もう白人への罵詈雑言が7分にわたって鬼のように綴られる。今や対決あるのみ。単語の数の多さは、その思いを伝えよう。収録作はもちろんオリジナル・アルバムで、アルバム表題は洒落。
(f)年代順[5]1980年代以降
22.Chuck Brown & the Soul Searchers / We Need Some Money(1984年) 『Go Go Crankin’』(T.T.E.D./Island DCLP 100) ★佐藤
“チョコレート・シティたる”ワシントンD.C.のファンク/ゴー・ゴー界のヴェテランのシンガー/ギタリストの当たり曲。現金ばんざいという率直さとともに、クレジット・カード=白人のシステムなんか俺たちには関係ねえという反骨精神が爽快に爆発。我々には俺たちの流儀がある! こういうガラっぱちなヴァイタリティこそ、ぼくが米国黒人音楽に求める最たる美点であるのだ。
23.SHERWOOD FLEMING / History (2015年) 『Blues Blues Blues』(KTI KTIC-1016)★濱田
1960年代後半からいくつかシングルを発表していたシャーウッド・フレミングが2015年に78歳で発表した衝撃のアルバムからの1曲。その年齢から「枯れた味わいのブルース」を想像したら痛い目にあう。これは1992年の「ロサンゼルス暴動」に発展する「ロドニー・キング事件」に対しての怒りが生んだポエトリーで、タイトルの「歴史」とは黒人が歩んできた苦難の道であり、語り継いでいかなければならないものだ。
24.Robert Cray & Hi Rhythm : Just How Low (2017年) (Jay-Vee Records JV2017LP) ★高地
イントロで”Hail To The Chief”(大統領万歳)をギターで奏で、マーチのようにそれを煽るドラムスが、まるで監獄で鎖に繋がれた人間の行進のようなビートとなってくる、異様なファンク・ブルースである。トランプ大統領による乱政へ抗議であり、呪いをかけるかのようなサウンドとビート自体が凄まじい。 (ブルース&ソウル・レコード136号CD評より)
ソフィー・デ・クァイ&ザ・ウェイヴガーズ。モリイクエ・イン・ジャパン
2019年3月22日 音楽 午前中、スイス大使館公邸で、同国の3人組エレクトロ・ポップ・ユニットの面々とスイス大使館公邸で会う。ソフィーたちはアコースティック・ライヴを披露したが、それだともっと面々の豊かなバックグラウンドが見えて、へえ。キーボード担当者のシモンはピアノを弾くわけだが、2曲では生ギターを手にしたり、ハーモニカを吹いた曲もあり。コーラスも、巧みに入れる。その際、ベース音をループさせ、ビート的な音と電気的装飾音も出すベーシストのティムはピアノを弾く。彼らは学校でジャズを学んだあとに、今がある。子供の頃から日本好きだったシモンはバスティアン・ベイカー(2014年11月14日)のサポートなどでも来ていて、訪日は5回目となるという。
面々はインドやシンガポールを経て日本に来たようだが、この後は中国に行くそうで、それはソフィー嬢のコネクションもあるのだろう。聞けば、シンガポールや中国には住んだことがあり、インドにも団体活動かなんかで何度も行っていると言うから。英語や仏語で歌われている彼女らの2018年作『Drop The Mask』(Suisa)には中国曲のカヴァーも入っている。ソフィーは10代のときにはNYに4年間住んでいたこともあるそうで、そういう広い見聞は音楽に還元されているんだろう。
▶︎過去の、バスティアン・ベイカー
https://43142.diarynote.jp/201411151118294897/
夜は、あの伝説の(と、書いても誇張じゃないよね?)モリイクエを、今さらながらやっと見ることができた。新宿・ピットイン。←追記:2003年10月24日に、クム・ゴードンので来日しているのを見ていた。http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
1977年に、レック(2008年5月2日、2010年5月19日、2011年4月1日 )と一緒にNYに渡り、以後ずっと同地で音楽/アート(CDのアート・ワークを山ほど手がけたりもしている)活動をし続けている人。最初は、ドラマー。渡米してしばらくしてアート・リンゼイ((1999年12月18日、2002年9月9日、2004年11月21日、2011年6月8日、2014年10月26日、2015年6月9日、2016年9月1日、2017年6月23日、2018年10月21日、2018年10月23日)に声をかけられ、彼のDNAに入り(彼女も作曲者クレジットされている彼らの映画用に作った「ディタッチド」はカエターノ・ヴェローゾ:2005年5月23日、2016年10月9日の2004年作『A Foreign Sound(異国の香り〜アメリカン・ソングス)』でカヴァーされている)、それがすぐにブライアン・イーノの目に留まり、彼が制作した『ノー・ニューヨーク』(アンティルズ)に参画し、知名度を得る。その後、持ち楽器はドラムからPCに変わり、主となるシーンはアヴァンギャルド/フリー・ミュージックへと変わったが、今もとても懇意にしているジョン・ゾーンのレーベル“ツァデック”を中心に20作以上のリーダー作を出してもいますね。
そんな彼女、2月は欧州を周り、香港でのギグのあと、日本に来たよう。過去、何度も来日し公演を行なっているはずで、直近では昨年もそう。その際、イクエモリ、リードのロッテ・アンカー、田村夏樹、藤井郷子の4人で、『Mahobin / Live at Big Apple in Kobe』(リブラ)を作品化しており、そのお手合わせを踏み台においた、整合感を持つともなんか書きたくなる澄んだ生理が付帯する即興演奏が持たれた。自由に出される音群の重なりに気持ちの良い誘いがあり、その無理のなさは墨絵のごときという形容も一部もちだしたくもなったか。
エレクトロニクス担当の彼女に加え、トランペット(少し鳴り物も)の田村夏樹(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2010年8月6日、2012年7月1日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2016年1月28日、2017年1月9日、2017年9月13日、2018年1月8日、2019年1月13日) とクラリネット(アルト・クラリネット〜たぶん〜も多用。実力者でした)の北田学(2015年4月24日)、ピアノの藤井郷子((1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2010年8月6日、2012年7月1日、2016年1月28日、2017年1月9日、2017年9月13日、2018年1月8日、2019年1月13日)という陣容。その4人によるインプロヴィゼイションが、前半2曲(ともに、20分ちょい)と後半2曲(30分と10分)+アンコールという内訳で披露された。
管楽器の男性二人を、両端に座る女性陣が挟む。イクエモリは右手でラップトップ、左手で小さい箱型の装置を操り、自在に音を出す。キラキラした音、漂う音、蠢く音など、それらは多彩で、完全に意のまま操っていると感じる。ニコニコという感じの生理的な自然体さを感じさせる風情も、それにあっている。管の二人は、北田が前に出ることが多く、カップも多用する田村が従というか、合いの手/テンションつけ役に回る場合が多かったか。そして、藤井はその総体を敏感に俯瞰しながら、いろんな方向性を照らすピアノ音を出していた。
▶︎過去の、レック/フリクション
https://43142.diarynote.jp/200701131418140000/
https://43142.diarynote.jp/201005211249422393/
https://43142.diarynote.jp/201104041101543361/
▶過去の、アート・リンゼイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/200411231722390000/
http://43142.diarynote.jp/201106141341111340/
http://43142.diarynote.jp/201410301512336095/
http://43142.diarynote.jp/201506111719463390/
http://43142.diarynote.jp/201609200958472477/
http://43142.diarynote.jp/201706240934237865/
http://43142.diarynote.jp/201810221139492314/
https://43142.diarynote.jp/201810240904066739/
▶︎過去の、カエターノ・ヴェローゾ
http://43142.diarynote.jp/200506021846130000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161009
▶過去の田村夏樹
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20040820 板橋オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200410162220330000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
▶︎過去の、北田学
https://43142.diarynote.jp/201504271015006453/
▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201008261616172628/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120701
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
<今日の、スイス人>
暖かい1日で、ライヴ披露のあと、庭(1本、花が咲いている桜の木もあった)に出て懇談会。その際、フォンガー・フードとともに、午前中ながらシャンパンやワインもサーヴされる。ぼくは13時からフランス人打楽器奏者のグザヴィエ・デサンドル・ナヴァルとのデュオ実況作『カンヴァセーションズ・イン・パリ』(ユニバーサル。完全即興でやったそうだが、生理的に優しくメロディアスでもあり、かなりいい出来だと思う)をリリースするハクエイ・キム(2010年11月26日、2011年2月19日、2011年4月10日、2011年8月6日、2013年9月13日)の取材があったので一人中座したが、懇談会はいつまでつづいていたのか? メンバーの3人とは楽しく話したが、本当にいい人たちでスイスに対する興味がまたわく。←そんなこと、ばっかだな。やっぱ、基本は人なり? シモンが好きなピアニストはティグラン・ハマシアン(2014年9月26日、2018年9月1日)だそうで、ジャコ・パストリアス他が好きなティムはすぐに楽器の元にぼくを連れて行き、ベース+デヴァイスの演奏をいろいろと見せてくれる。そんな彼らのライヴは、
3月23日(土):アンスティチュ・フランセ東京(東京)
3月25日(月):Kyoto Live House MOJO (京都)
3月26日(火):ライブハウス ガタカ(京都)
3月27日(水):浅草ゴールドサウンズ(東京)
また、アジアに来る仕事があるようで、もしかすると9月に再び訪日する可能性もありそう。
▶︎過去の、ハクエイ・キム
http://43142.diarynote.jp/201012051849242327/
http://43142.diarynote.jp/201102190813437159/
http://43142.diarynote.jp/201104142208096884/
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/
http://43142.diarynote.jp/201309161512043853/
▶過去の、ティグラン・ハマシアン
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
面々はインドやシンガポールを経て日本に来たようだが、この後は中国に行くそうで、それはソフィー嬢のコネクションもあるのだろう。聞けば、シンガポールや中国には住んだことがあり、インドにも団体活動かなんかで何度も行っていると言うから。英語や仏語で歌われている彼女らの2018年作『Drop The Mask』(Suisa)には中国曲のカヴァーも入っている。ソフィーは10代のときにはNYに4年間住んでいたこともあるそうで、そういう広い見聞は音楽に還元されているんだろう。
▶︎過去の、バスティアン・ベイカー
https://43142.diarynote.jp/201411151118294897/
夜は、あの伝説の(と、書いても誇張じゃないよね?)モリイクエを、今さらながらやっと見ることができた。新宿・ピットイン。←追記:2003年10月24日に、クム・ゴードンので来日しているのを見ていた。http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
1977年に、レック(2008年5月2日、2010年5月19日、2011年4月1日 )と一緒にNYに渡り、以後ずっと同地で音楽/アート(CDのアート・ワークを山ほど手がけたりもしている)活動をし続けている人。最初は、ドラマー。渡米してしばらくしてアート・リンゼイ((1999年12月18日、2002年9月9日、2004年11月21日、2011年6月8日、2014年10月26日、2015年6月9日、2016年9月1日、2017年6月23日、2018年10月21日、2018年10月23日)に声をかけられ、彼のDNAに入り(彼女も作曲者クレジットされている彼らの映画用に作った「ディタッチド」はカエターノ・ヴェローゾ:2005年5月23日、2016年10月9日の2004年作『A Foreign Sound(異国の香り〜アメリカン・ソングス)』でカヴァーされている)、それがすぐにブライアン・イーノの目に留まり、彼が制作した『ノー・ニューヨーク』(アンティルズ)に参画し、知名度を得る。その後、持ち楽器はドラムからPCに変わり、主となるシーンはアヴァンギャルド/フリー・ミュージックへと変わったが、今もとても懇意にしているジョン・ゾーンのレーベル“ツァデック”を中心に20作以上のリーダー作を出してもいますね。
そんな彼女、2月は欧州を周り、香港でのギグのあと、日本に来たよう。過去、何度も来日し公演を行なっているはずで、直近では昨年もそう。その際、イクエモリ、リードのロッテ・アンカー、田村夏樹、藤井郷子の4人で、『Mahobin / Live at Big Apple in Kobe』(リブラ)を作品化しており、そのお手合わせを踏み台においた、整合感を持つともなんか書きたくなる澄んだ生理が付帯する即興演奏が持たれた。自由に出される音群の重なりに気持ちの良い誘いがあり、その無理のなさは墨絵のごときという形容も一部もちだしたくもなったか。
エレクトロニクス担当の彼女に加え、トランペット(少し鳴り物も)の田村夏樹(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2010年8月6日、2012年7月1日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2016年1月28日、2017年1月9日、2017年9月13日、2018年1月8日、2019年1月13日) とクラリネット(アルト・クラリネット〜たぶん〜も多用。実力者でした)の北田学(2015年4月24日)、ピアノの藤井郷子((1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2010年8月6日、2012年7月1日、2016年1月28日、2017年1月9日、2017年9月13日、2018年1月8日、2019年1月13日)という陣容。その4人によるインプロヴィゼイションが、前半2曲(ともに、20分ちょい)と後半2曲(30分と10分)+アンコールという内訳で披露された。
管楽器の男性二人を、両端に座る女性陣が挟む。イクエモリは右手でラップトップ、左手で小さい箱型の装置を操り、自在に音を出す。キラキラした音、漂う音、蠢く音など、それらは多彩で、完全に意のまま操っていると感じる。ニコニコという感じの生理的な自然体さを感じさせる風情も、それにあっている。管の二人は、北田が前に出ることが多く、カップも多用する田村が従というか、合いの手/テンションつけ役に回る場合が多かったか。そして、藤井はその総体を敏感に俯瞰しながら、いろんな方向性を照らすピアノ音を出していた。
▶︎過去の、レック/フリクション
https://43142.diarynote.jp/200701131418140000/
https://43142.diarynote.jp/201005211249422393/
https://43142.diarynote.jp/201104041101543361/
▶過去の、アート・リンゼイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/200411231722390000/
http://43142.diarynote.jp/201106141341111340/
http://43142.diarynote.jp/201410301512336095/
http://43142.diarynote.jp/201506111719463390/
http://43142.diarynote.jp/201609200958472477/
http://43142.diarynote.jp/201706240934237865/
http://43142.diarynote.jp/201810221139492314/
https://43142.diarynote.jp/201810240904066739/
▶︎過去の、カエターノ・ヴェローゾ
http://43142.diarynote.jp/200506021846130000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161009
▶過去の田村夏樹
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-6.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm 藤井カルテット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm 藤井3+1
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm 藤井4
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200407271618520000/ 藤井3+1
http://43142.diarynote.jp/?day=20040820 板橋オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200410162220330000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050210 田村カルテット
http://43142.diarynote.jp/200512020244540000/ ザ・レイモンド・マクドナルド・トウキョウ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200512140951100000/ エリオット・シャープ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
http://43142.diarynote.jp/201001101203088126/ ガトー・リブレ、ファースト・ミーティング、ma-do、オーケストラ東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20100607 ファースト・ミーティング
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
▶︎過去の、北田学
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▶過去の、藤井郷子
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm 藤井カルテット
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 田村カルテット
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http://43142.diarynote.jp/?day=20060703 藤井オーケストラ名古屋/同東京
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824 レイモンド・マクドナルド・インターナショナル・ビッグ・バンド
http://43142.diarynote.jp/200812281445103402/ 藤井4
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http://43142.diarynote.jp/201008261616172628/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120701
http://43142.diarynote.jp/201601301017037781/ KAZE
http://43142.diarynote.jp/201701101136544400/ Quartet Maho。Maho、 Satoko Fujii Orchestra Tokyo、Tobira―one、Satoko Fujii Quartet
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/ 藤井オーケストラ東京
https://43142.diarynote.jp/201801100512178732/ あれもこれも
https://43142.diarynote.jp/201901141236416025/ あれもこれも
<今日の、スイス人>
暖かい1日で、ライヴ披露のあと、庭(1本、花が咲いている桜の木もあった)に出て懇談会。その際、フォンガー・フードとともに、午前中ながらシャンパンやワインもサーヴされる。ぼくは13時からフランス人打楽器奏者のグザヴィエ・デサンドル・ナヴァルとのデュオ実況作『カンヴァセーションズ・イン・パリ』(ユニバーサル。完全即興でやったそうだが、生理的に優しくメロディアスでもあり、かなりいい出来だと思う)をリリースするハクエイ・キム(2010年11月26日、2011年2月19日、2011年4月10日、2011年8月6日、2013年9月13日)の取材があったので一人中座したが、懇談会はいつまでつづいていたのか? メンバーの3人とは楽しく話したが、本当にいい人たちでスイスに対する興味がまたわく。←そんなこと、ばっかだな。やっぱ、基本は人なり? シモンが好きなピアニストはティグラン・ハマシアン(2014年9月26日、2018年9月1日)だそうで、ジャコ・パストリアス他が好きなティムはすぐに楽器の元にぼくを連れて行き、ベース+デヴァイスの演奏をいろいろと見せてくれる。そんな彼らのライヴは、
3月23日(土):アンスティチュ・フランセ東京(東京)
3月25日(月):Kyoto Live House MOJO (京都)
3月26日(火):ライブハウス ガタカ(京都)
3月27日(水):浅草ゴールドサウンズ(東京)
また、アジアに来る仕事があるようで、もしかすると9月に再び訪日する可能性もありそう。
▶︎過去の、ハクエイ・キム
http://43142.diarynote.jp/201012051849242327/
http://43142.diarynote.jp/201102190813437159/
http://43142.diarynote.jp/201104142208096884/
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/
http://43142.diarynote.jp/201309161512043853/
▶過去の、ティグラン・ハマシアン
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
映画「COLD WAR あの歌、2つの心」
2019年3月25日 音楽 イケ面の1957年生まれの名ポーランド人監督のパヴェウ・パヴリコフスキの2018年ポーランド/イギリス/フランス映画を、六本木・キノフィルムズ試写室で見る。よく出来た映画で、感服。切なくも、ロマンティックな作品だなあ。母親に連れられ14才で共産圏を出て英国中心に西欧で暮らしてきた彼の、くっついたり離れたりしていた両親へのオマージュがそこにはあるという。
ポーランドの民族音楽舞踏団の設立時にそこの音楽監督を勤めていたピアニストのヴィクトル(当時は禁止されていたものの、ジャズの造詣も持つ)と、スカウトされて入団したシンガーのズーラのすれ違いつつ、熱烈な情愛の模様を、東西冷戦が始まっていた1949年から約15年にわたり追う。舞台は本国、東ベルリン、パリ,ユーゴスラヴィアなどで、ポーランド語、仏語、独語、ロシア語が会話に使われる。落ち着いた色調の、モノクロの映画。時間は90分に満たないが、駆け足な感じもまったくなく、十全に物語を描く。その手腕にも、舌を巻いた。
そして、重要なのは、その二人の複雑な愛の物語が、史実にしっかり添って描かれていること。それが、ストーリーや展開に妙なリアリティや深みをもたらす。主役の二人が出会うマズレク民族合唱舞踏団は、同時期に設立され今も健在しているマゾフシェ民族合唱舞踏団の存在を借りたもの。おお、アンナ・マリア・ヨペック(2015年9月5日、2016年12月25日 、2018年3月19日)の両親はマゾフシェの花形団員だった。
それにしても、主役が音楽家だけに、音楽は本当にいろいろと使われる。民族音楽舞踏団の構成員をスカウトするために地方を回る冒頭のシーンはなんか音楽フィールド・ワークのドキュメンタリーの如し。その後も音楽はバカみたいに重要な役割を与えられ、これは音楽映画と紹介されても不思議はない。音楽面を司っているのは、ジャズを中心にいろんな音楽にコミットしている1982年生まれのポーランド人ピアニストのマルチン・マセツキだ。
秀でた映像美や構成を持つ。たとえば、二人が久しぶりにパリで会う夜道のシーン。ズーラが泊まるホテルの途中まで一緒に歩き、送るのはここでいいわと軽くキスし、すたすたと歩いていく彼女の後ろ姿をカメラは捉える。かと思ったら、ズーラは再びヴィクトルの元に駆け寄り二人は熱烈にキスしあう。そして、彼女は再びホテルに戻るのだが、カメラはヴィクトルの姿を捉え、駆け足で場を離れるズーラの足音だけが響く。すごいなあ、詩情や含みがあるなあ。先に触れたように音楽をするシーンは多く、その場合飽きちゃいもう少し短めでもいいのにと思わせられる場合も少なくないが、この映画は音楽シーンを絶妙のカメラ・ワークで描くので、それらに必然性を感じてしまい、退屈することがない。撮影はパヴリコフスキ監督の前作『イーダ』のそれも担当した、1982年生まれのポーランド人のウカシュ・ジャルが担当している。
最後の終わり方だけどう解釈したらいいの分からなく(というか、ぼくが感じたのではイヤなので……)、帰り際に宣伝担当者に思わず訊ねてしまう。……いろいろな取り方があっていいんじゃないですか。だよね。無粋な反応をしてしまった。
▶︎過去の、アンナ・マリア・ヨペック
http://43142.diarynote.jp/?day=20150905
http://43142.diarynote.jp/201612270940364817/
https://43142.diarynote.jp/201803201235152920/
<今日の、知識>
試写室は、六本木のポール・スミス店舗が入ったビルの上にあった。夜、流れた先で、博学くんからキノフィルムズって木下工務店傘下にあり、その名前はそこから来ているんだよと聞く。ぼくの中ではだいぶ前に潰れた建設会社というイメージがあったのだが、経営が変わりエンターテインメント各種をはじめ、とても多角的に商行為をしているらしい。やっぱ、株をやっている人は物知りだよね。そういえば、先週行った店(開花中の桜の盆栽がおいてあって驚く)では店主から、今大学生の就職人気企業の上位に音楽関連企業が入っていると聞いてびっくり。1位は商社だそうだが、ベスト10にソニー・ミュージックとエイベックスが入っていると教えられる。ホント? わりと新聞は読んでいるつもりだが、それは初耳だった。
ポーランドの民族音楽舞踏団の設立時にそこの音楽監督を勤めていたピアニストのヴィクトル(当時は禁止されていたものの、ジャズの造詣も持つ)と、スカウトされて入団したシンガーのズーラのすれ違いつつ、熱烈な情愛の模様を、東西冷戦が始まっていた1949年から約15年にわたり追う。舞台は本国、東ベルリン、パリ,ユーゴスラヴィアなどで、ポーランド語、仏語、独語、ロシア語が会話に使われる。落ち着いた色調の、モノクロの映画。時間は90分に満たないが、駆け足な感じもまったくなく、十全に物語を描く。その手腕にも、舌を巻いた。
そして、重要なのは、その二人の複雑な愛の物語が、史実にしっかり添って描かれていること。それが、ストーリーや展開に妙なリアリティや深みをもたらす。主役の二人が出会うマズレク民族合唱舞踏団は、同時期に設立され今も健在しているマゾフシェ民族合唱舞踏団の存在を借りたもの。おお、アンナ・マリア・ヨペック(2015年9月5日、2016年12月25日 、2018年3月19日)の両親はマゾフシェの花形団員だった。
それにしても、主役が音楽家だけに、音楽は本当にいろいろと使われる。民族音楽舞踏団の構成員をスカウトするために地方を回る冒頭のシーンはなんか音楽フィールド・ワークのドキュメンタリーの如し。その後も音楽はバカみたいに重要な役割を与えられ、これは音楽映画と紹介されても不思議はない。音楽面を司っているのは、ジャズを中心にいろんな音楽にコミットしている1982年生まれのポーランド人ピアニストのマルチン・マセツキだ。
秀でた映像美や構成を持つ。たとえば、二人が久しぶりにパリで会う夜道のシーン。ズーラが泊まるホテルの途中まで一緒に歩き、送るのはここでいいわと軽くキスし、すたすたと歩いていく彼女の後ろ姿をカメラは捉える。かと思ったら、ズーラは再びヴィクトルの元に駆け寄り二人は熱烈にキスしあう。そして、彼女は再びホテルに戻るのだが、カメラはヴィクトルの姿を捉え、駆け足で場を離れるズーラの足音だけが響く。すごいなあ、詩情や含みがあるなあ。先に触れたように音楽をするシーンは多く、その場合飽きちゃいもう少し短めでもいいのにと思わせられる場合も少なくないが、この映画は音楽シーンを絶妙のカメラ・ワークで描くので、それらに必然性を感じてしまい、退屈することがない。撮影はパヴリコフスキ監督の前作『イーダ』のそれも担当した、1982年生まれのポーランド人のウカシュ・ジャルが担当している。
最後の終わり方だけどう解釈したらいいの分からなく(というか、ぼくが感じたのではイヤなので……)、帰り際に宣伝担当者に思わず訊ねてしまう。……いろいろな取り方があっていいんじゃないですか。だよね。無粋な反応をしてしまった。
▶︎過去の、アンナ・マリア・ヨペック
http://43142.diarynote.jp/?day=20150905
http://43142.diarynote.jp/201612270940364817/
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<今日の、知識>
試写室は、六本木のポール・スミス店舗が入ったビルの上にあった。夜、流れた先で、博学くんからキノフィルムズって木下工務店傘下にあり、その名前はそこから来ているんだよと聞く。ぼくの中ではだいぶ前に潰れた建設会社というイメージがあったのだが、経営が変わりエンターテインメント各種をはじめ、とても多角的に商行為をしているらしい。やっぱ、株をやっている人は物知りだよね。そういえば、先週行った店(開花中の桜の盆栽がおいてあって驚く)では店主から、今大学生の就職人気企業の上位に音楽関連企業が入っていると聞いてびっくり。1位は商社だそうだが、ベスト10にソニー・ミュージックとエイベックスが入っていると教えられる。ホント? わりと新聞は読んでいるつもりだが、それは初耳だった。
映画「ROMA/ローマ」。ビル・エヴァンス。
2019年3月26日 音楽 話題のNetflix配給の映画を、アップリンク渋谷で見る。お、二日続けてモノクロ映画を見るのだな。いや、昨日の映画「COLD WAR あの歌、2つの心」に首を垂れ、またすぐにモノクロームの作品を見たくなったんだけど。
実のところ、昔はモノクロ映画が好きではなかった。カラーよりなんかぼやっとしている感じでインパクト薄、だからトム・ウェイツやジョン・ルーリーが主演し、ルーリーが音楽を担当したジム・ジャームッシュの『ダウン・バイ・ロウ』(1986年)も入り込めなかった。感性がコドモだったんですね……。あと、スペイン語作品(一部、ネイティヴな言葉も出てくるよう)なのにアカデミー本賞を席巻したというのも、やはり興味をひかれちゃう。
ハリウッドでも力を持つメキシコ人映画監督/プロデューサーであるアルフォンソ・クアロン・オロスコの2時間越えの映画だが、さすがの出来。いろんなアイデアや工夫も散りばめられていて、渋いなあ。その最たるものは、音楽の使い方。作品中に出てくる音楽はすべて、ラジオかプレイヤーか店内で流されている曲。つまり登場曲群は“あり曲”で、それらはそういう設定ゆえ少しボヤっとした音質で出てくるのだが、それは映画の日常性を高めはしまいか。過去にもかような音楽の使い方をする映画があっても不思議はないが、ぼくは初めて接する。
メキシコ・シティの高級住宅街のローマ地区に住むブルジョア家庭(父と母、おぼあちゃん、4人の子供に、家政婦二人。また、運転手も雇っているよう)を題材に起き、アルフォンソ・クアロン・オロスコ監督の自叙伝的内容と言われる。時期は1968年のオリンピック開催を経ての、1970年からの1年ちょっと(かな)。
モノクロームなためもありゆったりと時間が流れ、淡々とした家族模様を描いていく。……のだが、徐々にいろんなことが起き、映画はどんどんドラマティックになり、また緊張を帯びもする。こりゃ、引き込まれる。最初と最後(途中にも出てくる)の飛行機の隠喩的な使い方をはじめ、いろんな設定や撮り方がうますぎる。もう一度見ると、あーそうだったのと思わさられるところは多そう。
映画館の場面は2回あっても、テレビはこの作品には一切出てこない。監督、したたかですね。ネットによるヴィデオ・レンタルで屋台骨を築いたNetflix社の作品ゆえの指針だったりして……。
その後、南青山・ブルーノート東京へ。テナー・サックス奏者(2曲では、ソプラノも吹く)のビル・エヴァンス(2003年9月16日、2016年9月29日)の豪華陣容によるカルテット公演のファースト・ショウを見る。ギターのロビン・フォード(1999年8月28日、2004年4月21日、2004年10月22日、2004年12月17日、2008年8月31日、2013年5月10日、2014年4月23日、2016年12月11日、2017年11月17日)、エレクトリック・ベースのジェイムス・ジナス(2012年1月13日、2012年3月3日 、2013年9月3日、2014年9月7日、2015年3月3日、2017年9月12日、2018年9月1日)、ドラムのキース・カーロック(2010年2月19日)という陣容なり。エヴァンスとフォードは譜面を追いてないが、リズムのお二人は置いていた。
この4人でエヴァンスの新作『Sun Room』をとったばかり、そりゃまとまっていますよね。エヴァンスとフォードは対等にソロをとえり、一見双頭リーダー・バンドのように思えるか。フォードのソロは他者リーダー・バンドの気軽さからか、けっこうフラッシィに弾きまくる。カーロックは完全レギュラー・グリップで叩くのだが、あんなにスティックの端を持って叩く人は初めて見るかも。彼は1曲でソロとったが、そのときはスネアをロールぽく叩くなどしニューオーリンズ・セカンド・ラインと言えなくもない情緒のものを披露。比較的小さめなセットを叩く彼だが、スネアは二つ置き。とはいえ、ザブのほうはけっこう離して置いていて、ほとんど使っていなかった。ジナスは黙々演奏、あれ彼のソロ披露のパートはあったけ?
キーボードレスの編成。だが、ステージにはピアノも置いてあり???と思っていたら、フォードのソロの際、彼はピアノを弾いた曲もあった。ほぼ、聞こえなかったが。また、1曲はエヴァンスのピアノのソロ演奏から始まり、彼がリード・ヴォーカルをとった。へえ、意外と歌えるんだ。アンコールはフォードがリード・ヴォーカルを取る曲で、彼はギターをカッティングするのみでエヴァンスがソロを取る。さすが、ヴォーカル・アルバムを連発している彼だけに歌に存在感がありましたね。
▶︎過去の、ビル・エヴァンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
https://43142.diarynote.jp/201610100852199252/
▶過去の、ロビン・フォード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/200404212355490000/
http://43142.diarynote.jp/200410240630040000/
http://43142.diarynote.jp/200412212105020000/
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
http://43142.diarynote.jp/201612171245154424/
https://43142.diarynote.jp/201711181233058487/
▶過去の、ジャイムス・ジナス
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201503041619591535/
http://43142.diarynote.jp/201709130923483891/
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
▶過去の、キース・カーロック
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
<今日の、会場模様>
最初の映画館(上映は少し小さめな2階のほう)で、上品そうなおばあさんから声をかけられ、少し話す。やはり、話題作ということで来たのか。強烈な映画エンスージアストだったりして。確かここ、かつてはいろんな椅子やカウチが無造作に置いてあったはずだが、生地はしょぼいもののちゃんとしたカップ・ホルダー付きの椅子が並べられていた。
ライヴ会場のほうも、年配向けの出演者と音楽性ではないが、ぼくの横の方には老人のお一人様が男女3人。そんな風景、普段はない。なぜ? ビル・エヴァンスがマイルズ・デイヴィスのバンドに入っていたからなのかと、ふと思った。デイヴィスのご威光って、やはりすごいから。ロビン・フォードも一瞬、デイヴィス・バンドにいたことがあったっけ。
ところで、今日の出来のいいNetflix映画を見ながら、ちょい考える。なぜ、アップル・ミュージックは出来合いのものを安く買い叩いてコンテンツ入りさせるだけ(まさに搾取だと思う。とともに、クレジット/データー排除は著しい音楽軽視にほかならない。それは音楽を考えるきっかけを摘み、音楽愛好の広がりを妨げる)で、独自に音楽制作/支援を行ったりはしないのか。まあ、まずは分配率を高めるのが先ではあるだろうけど。
実のところ、昔はモノクロ映画が好きではなかった。カラーよりなんかぼやっとしている感じでインパクト薄、だからトム・ウェイツやジョン・ルーリーが主演し、ルーリーが音楽を担当したジム・ジャームッシュの『ダウン・バイ・ロウ』(1986年)も入り込めなかった。感性がコドモだったんですね……。あと、スペイン語作品(一部、ネイティヴな言葉も出てくるよう)なのにアカデミー本賞を席巻したというのも、やはり興味をひかれちゃう。
ハリウッドでも力を持つメキシコ人映画監督/プロデューサーであるアルフォンソ・クアロン・オロスコの2時間越えの映画だが、さすがの出来。いろんなアイデアや工夫も散りばめられていて、渋いなあ。その最たるものは、音楽の使い方。作品中に出てくる音楽はすべて、ラジオかプレイヤーか店内で流されている曲。つまり登場曲群は“あり曲”で、それらはそういう設定ゆえ少しボヤっとした音質で出てくるのだが、それは映画の日常性を高めはしまいか。過去にもかような音楽の使い方をする映画があっても不思議はないが、ぼくは初めて接する。
メキシコ・シティの高級住宅街のローマ地区に住むブルジョア家庭(父と母、おぼあちゃん、4人の子供に、家政婦二人。また、運転手も雇っているよう)を題材に起き、アルフォンソ・クアロン・オロスコ監督の自叙伝的内容と言われる。時期は1968年のオリンピック開催を経ての、1970年からの1年ちょっと(かな)。
モノクロームなためもありゆったりと時間が流れ、淡々とした家族模様を描いていく。……のだが、徐々にいろんなことが起き、映画はどんどんドラマティックになり、また緊張を帯びもする。こりゃ、引き込まれる。最初と最後(途中にも出てくる)の飛行機の隠喩的な使い方をはじめ、いろんな設定や撮り方がうますぎる。もう一度見ると、あーそうだったのと思わさられるところは多そう。
映画館の場面は2回あっても、テレビはこの作品には一切出てこない。監督、したたかですね。ネットによるヴィデオ・レンタルで屋台骨を築いたNetflix社の作品ゆえの指針だったりして……。
その後、南青山・ブルーノート東京へ。テナー・サックス奏者(2曲では、ソプラノも吹く)のビル・エヴァンス(2003年9月16日、2016年9月29日)の豪華陣容によるカルテット公演のファースト・ショウを見る。ギターのロビン・フォード(1999年8月28日、2004年4月21日、2004年10月22日、2004年12月17日、2008年8月31日、2013年5月10日、2014年4月23日、2016年12月11日、2017年11月17日)、エレクトリック・ベースのジェイムス・ジナス(2012年1月13日、2012年3月3日 、2013年9月3日、2014年9月7日、2015年3月3日、2017年9月12日、2018年9月1日)、ドラムのキース・カーロック(2010年2月19日)という陣容なり。エヴァンスとフォードは譜面を追いてないが、リズムのお二人は置いていた。
この4人でエヴァンスの新作『Sun Room』をとったばかり、そりゃまとまっていますよね。エヴァンスとフォードは対等にソロをとえり、一見双頭リーダー・バンドのように思えるか。フォードのソロは他者リーダー・バンドの気軽さからか、けっこうフラッシィに弾きまくる。カーロックは完全レギュラー・グリップで叩くのだが、あんなにスティックの端を持って叩く人は初めて見るかも。彼は1曲でソロとったが、そのときはスネアをロールぽく叩くなどしニューオーリンズ・セカンド・ラインと言えなくもない情緒のものを披露。比較的小さめなセットを叩く彼だが、スネアは二つ置き。とはいえ、ザブのほうはけっこう離して置いていて、ほとんど使っていなかった。ジナスは黙々演奏、あれ彼のソロ披露のパートはあったけ?
キーボードレスの編成。だが、ステージにはピアノも置いてあり???と思っていたら、フォードのソロの際、彼はピアノを弾いた曲もあった。ほぼ、聞こえなかったが。また、1曲はエヴァンスのピアノのソロ演奏から始まり、彼がリード・ヴォーカルをとった。へえ、意外と歌えるんだ。アンコールはフォードがリード・ヴォーカルを取る曲で、彼はギターをカッティングするのみでエヴァンスがソロを取る。さすが、ヴォーカル・アルバムを連発している彼だけに歌に存在感がありましたね。
▶︎過去の、ビル・エヴァンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
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▶過去の、ロビン・フォード
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▶過去の、ジャイムス・ジナス
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http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201503041619591535/
http://43142.diarynote.jp/201709130923483891/
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
▶過去の、キース・カーロック
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
<今日の、会場模様>
最初の映画館(上映は少し小さめな2階のほう)で、上品そうなおばあさんから声をかけられ、少し話す。やはり、話題作ということで来たのか。強烈な映画エンスージアストだったりして。確かここ、かつてはいろんな椅子やカウチが無造作に置いてあったはずだが、生地はしょぼいもののちゃんとしたカップ・ホルダー付きの椅子が並べられていた。
ライヴ会場のほうも、年配向けの出演者と音楽性ではないが、ぼくの横の方には老人のお一人様が男女3人。そんな風景、普段はない。なぜ? ビル・エヴァンスがマイルズ・デイヴィスのバンドに入っていたからなのかと、ふと思った。デイヴィスのご威光って、やはりすごいから。ロビン・フォードも一瞬、デイヴィス・バンドにいたことがあったっけ。
ところで、今日の出来のいいNetflix映画を見ながら、ちょい考える。なぜ、アップル・ミュージックは出来合いのものを安く買い叩いてコンテンツ入りさせるだけ(まさに搾取だと思う。とともに、クレジット/データー排除は著しい音楽軽視にほかならない。それは音楽を考えるきっかけを摘み、音楽愛好の広がりを妨げる)で、独自に音楽制作/支援を行ったりはしないのか。まあ、まずは分配率を高めるのが先ではあるだろうけど。
ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ
2019年3月27日 音楽 アコースティック・ギターとフィドルからなる在独オーストラリア人男女デュオ(2018年9月29日)、昨年に続いての来日。新宿・ACBホール。今回はちゃんと日本のロック系音楽事務所の仕切りのもと全国7箇所のツアーが持たれ、これは最終日となる。
二人の歌を伴うフォーキーなアコースティック表現から本来は両者のルーツにないはずの(あったりして?)アイリッシュ・ミュージック形態を借りたものまで、また一方ではメタルやヒップホップねたも入れ、音楽要素横断精神とサーヴィス精神を存分に持つ手作り表現を披露。そのいろんな要素が組み込まれたフォーミュラに触れながら、その構造は何気にプログ・ロック的であると思わされたか。二人なりの、イエス『危機』の部分カヴァーとかやったらウケる?
もうマインドが最高の二人、それが自然に出てくるのはやはり強み。MCを担当するマクミランは随所に日本語を織り交ぜ、受け手と送り手の距離を十全に縮める。彼らは翌日にドイツに帰り、4月に入るとドイツ、スイス、イタリアなどを回るツアーに入るそう。スノウも入っているマクミランの5作目のCD『Hiraeth』は日本の会社からも配信されている。
▶︎過去の、ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ
https://43142.diarynote.jp/201809300634456583/
<今日の、わあ>
歌舞伎町に足を踏み込むのはいつ以来か? 夜中拉致されて新宿三丁目の文壇バーやゴールデン街にまれに行くことはあっても、こっちの方には足を踏み込まないものな。そしたら、コマ劇場跡には上階にホテルが入っているでっかいビルがどっかーんと立っていて驚いた。そのすぐ裏に、ACB(アシベと読ませる)ホールが入っているACBの持ちビルがある。ジャズ喫茶に端を発するこのビルは50年の歴史をもつよう。80年代に一度行ったことがあったが、そのときのホールはビルの上階にありけっこう小さくなかった印象がある。地下2階にある現ヴェニューはそれが移転したもののよう。ここ、飲み物は600円。ただし、3杯だと1000円となり、2杯ぶんより安い。
二人の歌を伴うフォーキーなアコースティック表現から本来は両者のルーツにないはずの(あったりして?)アイリッシュ・ミュージック形態を借りたものまで、また一方ではメタルやヒップホップねたも入れ、音楽要素横断精神とサーヴィス精神を存分に持つ手作り表現を披露。そのいろんな要素が組み込まれたフォーミュラに触れながら、その構造は何気にプログ・ロック的であると思わされたか。二人なりの、イエス『危機』の部分カヴァーとかやったらウケる?
もうマインドが最高の二人、それが自然に出てくるのはやはり強み。MCを担当するマクミランは随所に日本語を織り交ぜ、受け手と送り手の距離を十全に縮める。彼らは翌日にドイツに帰り、4月に入るとドイツ、スイス、イタリアなどを回るツアーに入るそう。スノウも入っているマクミランの5作目のCD『Hiraeth』は日本の会社からも配信されている。
▶︎過去の、ティム・マクミラン&レイチェル・スノウ
https://43142.diarynote.jp/201809300634456583/
<今日の、わあ>
歌舞伎町に足を踏み込むのはいつ以来か? 夜中拉致されて新宿三丁目の文壇バーやゴールデン街にまれに行くことはあっても、こっちの方には足を踏み込まないものな。そしたら、コマ劇場跡には上階にホテルが入っているでっかいビルがどっかーんと立っていて驚いた。そのすぐ裏に、ACB(アシベと読ませる)ホールが入っているACBの持ちビルがある。ジャズ喫茶に端を発するこのビルは50年の歴史をもつよう。80年代に一度行ったことがあったが、そのときのホールはビルの上階にありけっこう小さくなかった印象がある。地下2階にある現ヴェニューはそれが移転したもののよう。ここ、飲み物は600円。ただし、3杯だと1000円となり、2杯ぶんより安い。
サクソフォビア・ファンク・プロジェクト
2019年3月28日 音楽 麹町・インスティトゥト・セルバンテス東京で、アルト・サックス、テナー・サックス、電気ギター、電気ベース、ドラムという編成を持つ、スペインのマヨルカ島からやってきた5人組を見る。15 年前に大久保嘉人が当時1部にいた同島のチームに入ったことがあり、そこはブイカ(2017年3月7日)の出身地でもありますね。
非英語圏の人でも日本公演時のMCは英語でする場合が今は多いが、彼らはすべてスペイン語。新鮮? マヨルカ島はインターナショナルなリゾート地なはずで、地元では観光客相手のギグが多いと考えるのが妥当であり、英語が話せても不思議はなく、それは今回の場所に合わせた? ギターとベース以外は、臨機応変に(?)生音でタスクをこなす。入場時に演目表を配布、そこには作曲者の名前も表記されていて丁寧な配慮あり。
二人のサックス奏者はなかなかに吹ける。アンサンブルもソロも、ほうと頷ける。演目は半数近くがオリジナルで、あとはたとえば、ロイ・ハーグローヴ(2003年2月18日、2003年9月21日、2004年12月2日、2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月24日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日、2017年3月2日、2018年3月1日)作のいまのところ21世紀最大のジャズ・スタンダードという言い方もあながち大げさではない「ストラスブール・サンドニ駅」をやっていて、ほう。日本ではその流れを受けて、SOIL & “PIMP” SESSIONS (2005年7月29日、2007年5月6日、2009年6月12日、2011年1月30日、2011年6月23日、2012年3月3日。2012年9月9日、2015年9月27日、2018年6月2日)がオリジナル作でお披露目していますね。サム・クックの「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」も演奏していたが、これれもハーグローヴのライヴにおける十八番曲で、彼経由でこれを取り上げたか。
さらに彼らはヴィクター・ウッテン(2000年8月12日、2004年3月24日、2008年9月8日、2015年6月5日 )の曲もカヴァーしていたが、かような回路からは大まかに言えば熱心なソウル/ファンク愛好から来たというよりは、ジャズ/フュージョン興味に娯楽性を求めた末にこういう形になったという感じを接する者に与える。だからアルト・サックスは野卑な吹き方をしてもメイシオ・パーカー(1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日、2015年7月27日、2016年7月18日)的なイディオムを持たない。ドラマーのソロのパートも完全にジャズ流儀でなされた。他に有名どころでは、トロンボーン・ショーティ(2010年12月13日、2012年2月2日)の曲もやった。
3分の1では、肉声が入る。アルト・サックスとギターの前にマイクが立てられ、その二人が担う。終盤のオリジナルの1曲は英語詞による完全な歌曲で、それはギターリストが歌う。彼も二人のサックス奏者とともに多くのソロ・パートを与えられたが、なかなか勘所を掴む演奏をする。一番最後に披露された彼らの代表曲らしい「オー・ザッツ・ファンキー!」という曲はアヴェレイジ・ホワイト・バンド( 2007年11月26日。2014年01月29日 )の「ピック・アップ・ザ・ピーセス」を下敷きにした曲だった。
▶︎過去の、ブイカ
https://43142.diarynote.jp/201703091111186566/
▶過去の、ロイ・ハーグローヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm 18日、ディレクションズ・イン・ミュージック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm 21日
http://43142.diarynote.jp/200412111742300000/
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201102240921561671/
http://43142.diarynote.jp/201203260806527228/
http://43142.diarynote.jp/201402201343247604/
http://43142.diarynote.jp/201601301016081732/
http://43142.diarynote.jp/201703081443314613/
https://43142.diarynote.jp/201803031242579295/
▶過去の、SOIL & “PIMP” SESSIONS
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
http://43142.diarynote.jp/200705181805330000/
http://43142.diarynote.jp/200906160733018341/
http://43142.diarynote.jp/201102091715522875/
http://43142.diarynote.jp/201107020946473690/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
https://43142.diarynote.jp/201806051311346158/
▶過去の、メイシオ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130313320000/
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/200901221504141906/
http://43142.diarynote.jp/201002171552164447/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201508050852067247/
http://43142.diarynote.jp/201607191314481207/
https://43142.diarynote.jp/201806130948515941/
▶過去の、ヴィクター・ウッテン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm バークシャー・フェスティヴァル 8/12
http://43142.diarynote.jp/200403241554160000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080908
https://43142.diarynote.jp/?day=20150605
▶過去の、トロンボーン・ショーティ
http://43142.diarynote.jp/201012150816313582/
http://43142.diarynote.jp/201202090942324966/
▶︎過去の、アヴェレージ・ホワイト・バンド関連
http://43142.diarynote.jp/200711290931440000/ AWB
http://43142.diarynote.jp/200603100921150000/ ハーミッシュ・スチュアート
https://43142.diarynote.jp/201401301533407584/ AWB
https://43142.diarynote.jp/201804181343243905/ スティーヴ・フェローニ
<来月に日本盤が出る、カタルーニャの人たち>
そういえば、ライナーノーツを書いたのだが、来月にはバルセロナを拠点に置く3人の女性ヴォーカリスト付き大所帯バンドのザ・グラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンドの『マラカ・ソウル』がP-ヴァインから出る。元々はジャマイカン・ミュージック愛好バンドとしてスタートし、スティーヴィ・ワンダー曲ほかをイナセに取り上げるなどしながらソウル/ファンク度数を強める方に出て開花したビッグ・バンド。そちらは英語のもと、ファンキー度とエンタテインメント性と南国感覚が爆発していて笑顔になれる。映像を見ると、ライヴも超期待できそう。
非英語圏の人でも日本公演時のMCは英語でする場合が今は多いが、彼らはすべてスペイン語。新鮮? マヨルカ島はインターナショナルなリゾート地なはずで、地元では観光客相手のギグが多いと考えるのが妥当であり、英語が話せても不思議はなく、それは今回の場所に合わせた? ギターとベース以外は、臨機応変に(?)生音でタスクをこなす。入場時に演目表を配布、そこには作曲者の名前も表記されていて丁寧な配慮あり。
二人のサックス奏者はなかなかに吹ける。アンサンブルもソロも、ほうと頷ける。演目は半数近くがオリジナルで、あとはたとえば、ロイ・ハーグローヴ(2003年2月18日、2003年9月21日、2004年12月2日、2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月24日、2011年2月22日、2012年3月23日、2014年2月19日、2016年1月27日、2017年3月2日、2018年3月1日)作のいまのところ21世紀最大のジャズ・スタンダードという言い方もあながち大げさではない「ストラスブール・サンドニ駅」をやっていて、ほう。日本ではその流れを受けて、SOIL & “PIMP” SESSIONS (2005年7月29日、2007年5月6日、2009年6月12日、2011年1月30日、2011年6月23日、2012年3月3日。2012年9月9日、2015年9月27日、2018年6月2日)がオリジナル作でお披露目していますね。サム・クックの「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」も演奏していたが、これれもハーグローヴのライヴにおける十八番曲で、彼経由でこれを取り上げたか。
さらに彼らはヴィクター・ウッテン(2000年8月12日、2004年3月24日、2008年9月8日、2015年6月5日 )の曲もカヴァーしていたが、かような回路からは大まかに言えば熱心なソウル/ファンク愛好から来たというよりは、ジャズ/フュージョン興味に娯楽性を求めた末にこういう形になったという感じを接する者に与える。だからアルト・サックスは野卑な吹き方をしてもメイシオ・パーカー(1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日、2015年7月27日、2016年7月18日)的なイディオムを持たない。ドラマーのソロのパートも完全にジャズ流儀でなされた。他に有名どころでは、トロンボーン・ショーティ(2010年12月13日、2012年2月2日)の曲もやった。
3分の1では、肉声が入る。アルト・サックスとギターの前にマイクが立てられ、その二人が担う。終盤のオリジナルの1曲は英語詞による完全な歌曲で、それはギターリストが歌う。彼も二人のサックス奏者とともに多くのソロ・パートを与えられたが、なかなか勘所を掴む演奏をする。一番最後に披露された彼らの代表曲らしい「オー・ザッツ・ファンキー!」という曲はアヴェレイジ・ホワイト・バンド( 2007年11月26日。2014年01月29日 )の「ピック・アップ・ザ・ピーセス」を下敷きにした曲だった。
▶︎過去の、ブイカ
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▶過去の、ロイ・ハーグローヴ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm 18日、ディレクションズ・イン・ミュージック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm 21日
http://43142.diarynote.jp/200412111742300000/
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
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▶過去の、SOIL & “PIMP” SESSIONS
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▶過去の、メイシオ・パーカー
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▶過去の、ヴィクター・ウッテン
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▶過去の、トロンボーン・ショーティ
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▶︎過去の、アヴェレージ・ホワイト・バンド関連
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<来月に日本盤が出る、カタルーニャの人たち>
そういえば、ライナーノーツを書いたのだが、来月にはバルセロナを拠点に置く3人の女性ヴォーカリスト付き大所帯バンドのザ・グラモフォン・オールスターズ・ビッグ・バンドの『マラカ・ソウル』がP-ヴァインから出る。元々はジャマイカン・ミュージック愛好バンドとしてスタートし、スティーヴィ・ワンダー曲ほかをイナセに取り上げるなどしながらソウル/ファンク度数を強める方に出て開花したビッグ・バンド。そちらは英語のもと、ファンキー度とエンタテインメント性と南国感覚が爆発していて笑顔になれる。映像を見ると、ライヴも超期待できそう。
蜂谷真紀【次ナルJAZZ問答】
2019年3月29日 音楽 変幻自在百戦錬磨悠々怪傑シンガーの蜂谷真紀(2008年8月24日、2009年1月8日、2010年9月11日、2014年7月22日、2014年9月25日、2015年5月20日、2015年6月15日、2016年11月2日、2018年1月19日)にとって、【次ナルJAZZ問答】と名付けた歌と2管がフロントに立つクインテットは彼女にとって一番ジャズのフォーマットに沿った単位であるのかと、ストロング極まりない1曲目に接しながら思った。志向やスピリッツはジャズそのものなんだが、それ以降は、蜂谷のオリジナルは当然のこと、蜂谷のアレンジによるジャズ曲カヴァー(チャールズ・ミンガス、オーネット・コールマン他)もかなり末広がりで、ワープ姿勢を取るものだが。でも、やっぱりリアルなジャズだな。
新宿・ピットイン。一部ピアノも弾く彼女にくわえ、トランペットの松島啓之(2014年9月25日、2015年5月20日、2018年1月19日、2018年9月2日)と類家心平 (2011年5月5日、2011年7月31日、2014年6月13日、2014年9月25日、2014年12月28日、2015年5月20日、2017年6月21日、2017年9月2日、2018年1月19日、2018年5月13日、2018年7月7日)、コントラバスの須川崇志(2010年3月14日、2011年7月25日、2016年6月27日、2017年6月21日、2018年1月19日、2018年4月7日)、ドラムの本田珠也(2000年5月9日、2002年9月22日、2003年6月10日、2004年10月13日、2007年12月4日、2011年5月5日、2012年7月16日、2013年7月27日、2015年5月20日、2018年1月19日、2018年4月7日)、強力な5個性が絡み合うスリリングなパフォーマンスが続く。
レコーディングを兼ねるギグ。休憩を間に入れて、正味150分ぐらいはやりました。とにもかくにも、蜂谷の喉は絶好調。もう、歌心と飛躍を兼ね備えた2本のトランペットや現代4ビートの精華とも言えるリズム隊にまったく負けることなく、こんなに彼女の歌声がデカく、ディープに聞こえたのは初めてかもしれぬ。そして、それは本当に表現力とイマジネイション豊か。ときには“和”っぽいものを感じさせる方向に流れる局面もあるなど、無我ってに四方八方に飛び散る様には感服するしかない。【次ナルJAZZ問答】は開かれた現代ジャズの担い手としての矜持に溢れまくった、ジャズを根っこおく進行形ヴォーカル表現の至高にあるものだと思う。
▶過去の、蜂谷真紀
http://43142.diarynote.jp/200808260821260000/
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
http://43142.diarynote.jp/201407231341189225/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201410310931316189/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161102
http://43142.diarynote.jp/201707111737453393/
https://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
▶過去の、松島啓之
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
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https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、類家心平
http://43142.diarynote.jp/?day=20110505
http://43142.diarynote.jp/201108101624025366/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201412301043067796/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
http://43142.diarynote.jp/201610100849458472/
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http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
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https://43142.diarynote.jp/201807080932266789/
▶︎過去の、須川崇志
http://43142.diarynote.jp/201003191715113498/
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
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http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
▶過去の、本田珠也
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm 菊地雅章
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http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
<今日の、録音>
客の入りも良好。真の冒険や創作にはちゃんと理解者がつく。今回の前のギグを録ったものと、この日の実演をソースとするアルバムが、6月14日発表のレコ発ライヴまでに完成させるそう。上に書いたような塩梅なので、2枚組になりそうな気配……。オリジナル曲編とジャズ曲編と、2枚にわけるのもアリかも。その方が、彼女の幅の広いクリエイティヴィティはわかりやすく提示されるかもしれない。
新宿・ピットイン。一部ピアノも弾く彼女にくわえ、トランペットの松島啓之(2014年9月25日、2015年5月20日、2018年1月19日、2018年9月2日)と類家心平 (2011年5月5日、2011年7月31日、2014年6月13日、2014年9月25日、2014年12月28日、2015年5月20日、2017年6月21日、2017年9月2日、2018年1月19日、2018年5月13日、2018年7月7日)、コントラバスの須川崇志(2010年3月14日、2011年7月25日、2016年6月27日、2017年6月21日、2018年1月19日、2018年4月7日)、ドラムの本田珠也(2000年5月9日、2002年9月22日、2003年6月10日、2004年10月13日、2007年12月4日、2011年5月5日、2012年7月16日、2013年7月27日、2015年5月20日、2018年1月19日、2018年4月7日)、強力な5個性が絡み合うスリリングなパフォーマンスが続く。
レコーディングを兼ねるギグ。休憩を間に入れて、正味150分ぐらいはやりました。とにもかくにも、蜂谷の喉は絶好調。もう、歌心と飛躍を兼ね備えた2本のトランペットや現代4ビートの精華とも言えるリズム隊にまったく負けることなく、こんなに彼女の歌声がデカく、ディープに聞こえたのは初めてかもしれぬ。そして、それは本当に表現力とイマジネイション豊か。ときには“和”っぽいものを感じさせる方向に流れる局面もあるなど、無我ってに四方八方に飛び散る様には感服するしかない。【次ナルJAZZ問答】は開かれた現代ジャズの担い手としての矜持に溢れまくった、ジャズを根っこおく進行形ヴォーカル表現の至高にあるものだと思う。
▶過去の、蜂谷真紀
http://43142.diarynote.jp/200808260821260000/
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
http://43142.diarynote.jp/201407231341189225/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201410310931316189/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161102
http://43142.diarynote.jp/201707111737453393/
https://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
▶過去の、松島啓之
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
https://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
https://43142.diarynote.jp/201809071509481583/
▶過去の、類家心平
http://43142.diarynote.jp/?day=20110505
http://43142.diarynote.jp/201108101624025366/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201412301043067796/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/201609201648546159/
http://43142.diarynote.jp/201610100849458472/
http://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
http://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
http://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201807080932266789/
▶︎過去の、須川崇志
http://43142.diarynote.jp/201003191715113498/
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160627
http://43142.diarynote.jp/201706220952582448/
http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
▶過去の、本田珠也
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm 菊地雅章
http://43142.diarynote.jp/200410162306570000/
http://43142.diarynote.jp/200712151621260000/
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/
http://43142.diarynote.jp/201207180824136323/
http://43142.diarynote.jp/201307291053021427/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
<今日の、録音>
客の入りも良好。真の冒険や創作にはちゃんと理解者がつく。今回の前のギグを録ったものと、この日の実演をソースとするアルバムが、6月14日発表のレコ発ライヴまでに完成させるそう。上に書いたような塩梅なので、2枚組になりそうな気配……。オリジナル曲編とジャズ曲編と、2枚にわけるのもアリかも。その方が、彼女の幅の広いクリエイティヴィティはわかりやすく提示されるかもしれない。