アリ・ジャクソン・トリオ
2017年1月10日 音楽 昨年暮にこんなこと(下部の項)を書いている〜http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/ 〜が、ぼくのアリ・ジャクソン(2012年6月8日、2014年4月24日)に対する期待は存分に満たされた。極論すれば、やっぱり昔流儀のジャズはシンバルのチーチキだけで、伴奏が成り立つんだよなあ。ショウが終わると、彼のセットをチェックする人が散見され、注目している人(ドラムをやっている人だろう)はちゃんといるんだなあと思う。丸の内・コットンクラブ、セカンド・ショウ。
スーツに蝶ネクタイをつけたジャクソンはステージに上がると、お行儀よく靴を脱いでドラムの前に座る。アンコールの際は、靴を履いたまま叩いたが。ドラムのセットは、まさしくジャズ。小口径のベース・ドラム(アタマに必ず入れるなどリズムの屋台骨を担うものではなく、アクセントを付けるためのそれだから、小さなものの方が音質的に適する)、スネア、ハイハット、タム2、フロア・タム1、シンバル2、カウベル(タムの間に置き、意外に用いる)というもの。そして、彼はレギュラー・グリップのもと(97%、そう)、ジャズ流儀に沿った4ビートのドラミングを展開。冒頭の2曲はブラシを用いた。
とはいえ、細心にリストの強弱や、シンバルやスネアやタムの叩く位置(で、音色が変わる)を精緻にコントロールする、その瞬発力にも富む演奏はいろんな今様奏法も見渡したうえでのオールド・スクールな行き方であるのがよく分かる。いやあ、注視しながら聞いていて、面白くてしょうがなかった。
トリオによる演奏で、ピアノはまだ20代だろうエメット・コーエン(モンク・コンペのウィナーで、過去クリスチャン・マクブラド公演で来日したことがあるよう)で、ベースは中村恭士(2009年10月15日、2015年9月5日)。彼らの演奏もまた今のヴァイヴを受けつつ大好きなジャズに邁進するんだという意思を放つ。何気に多才な奏法を繰り出していた中村は間違いなくトリオ表現に広がりを与えていたし、中村と比すともう少しコンサヴァ傾向の演奏にあるもののコーエンの粒立ちの良い闊達な指さばきも相当に魅力的。彼はちょっとしたところで、他の二人に笑みを送るのだが、それもチャーミングであった。
演目は、「ブルー・モンク」をはじめ、スタンダード中心。何気にブルージーな曲調はトリオのノリにあっていて、「プリンス・ブルース」と紹介した曲もあったが、そのブルース曲(正調ブルースではないが)はジャクソンの叩き方もより生き生きとして、たいそう良かった。ジャクソンが最初タンバリンを叩きながら(足で、キックとハイハットを入れる)やる曲もウキウキできたなあ。そういえば、ディズニー・ソングながらマイルスの曲とMC紹介された「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」や『セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン』の「ジョシュア」(こちらは、ちゃんとヴィクター・フェルドマン作と紹介)を演奏。ジャクソンは1960年代前半のマイルス表現が特に好きなのだろうか。
▶︎過去の、アリ・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20120608
http://43142.diarynote.jp/201404260901127573/
▶過去の、中村恭士
http://43142.diarynote.jp/200910161214535124/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
<今日の、アフター>
流れで、在海外の今旬の人気ミュージシャンの持つパーティに行っちゃう。おしゃれなところ、その地下でセッションが繰り広げられ、うわーい。あんな人もこんな人も来ていて(ネットワーク、あるんだなあ)、笑顔で音を重ね合う。これはNYみたいとも思えたか。
スーツに蝶ネクタイをつけたジャクソンはステージに上がると、お行儀よく靴を脱いでドラムの前に座る。アンコールの際は、靴を履いたまま叩いたが。ドラムのセットは、まさしくジャズ。小口径のベース・ドラム(アタマに必ず入れるなどリズムの屋台骨を担うものではなく、アクセントを付けるためのそれだから、小さなものの方が音質的に適する)、スネア、ハイハット、タム2、フロア・タム1、シンバル2、カウベル(タムの間に置き、意外に用いる)というもの。そして、彼はレギュラー・グリップのもと(97%、そう)、ジャズ流儀に沿った4ビートのドラミングを展開。冒頭の2曲はブラシを用いた。
とはいえ、細心にリストの強弱や、シンバルやスネアやタムの叩く位置(で、音色が変わる)を精緻にコントロールする、その瞬発力にも富む演奏はいろんな今様奏法も見渡したうえでのオールド・スクールな行き方であるのがよく分かる。いやあ、注視しながら聞いていて、面白くてしょうがなかった。
トリオによる演奏で、ピアノはまだ20代だろうエメット・コーエン(モンク・コンペのウィナーで、過去クリスチャン・マクブラド公演で来日したことがあるよう)で、ベースは中村恭士(2009年10月15日、2015年9月5日)。彼らの演奏もまた今のヴァイヴを受けつつ大好きなジャズに邁進するんだという意思を放つ。何気に多才な奏法を繰り出していた中村は間違いなくトリオ表現に広がりを与えていたし、中村と比すともう少しコンサヴァ傾向の演奏にあるもののコーエンの粒立ちの良い闊達な指さばきも相当に魅力的。彼はちょっとしたところで、他の二人に笑みを送るのだが、それもチャーミングであった。
演目は、「ブルー・モンク」をはじめ、スタンダード中心。何気にブルージーな曲調はトリオのノリにあっていて、「プリンス・ブルース」と紹介した曲もあったが、そのブルース曲(正調ブルースではないが)はジャクソンの叩き方もより生き生きとして、たいそう良かった。ジャクソンが最初タンバリンを叩きながら(足で、キックとハイハットを入れる)やる曲もウキウキできたなあ。そういえば、ディズニー・ソングながらマイルスの曲とMC紹介された「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」や『セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン』の「ジョシュア」(こちらは、ちゃんとヴィクター・フェルドマン作と紹介)を演奏。ジャクソンは1960年代前半のマイルス表現が特に好きなのだろうか。
▶︎過去の、アリ・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20120608
http://43142.diarynote.jp/201404260901127573/
▶過去の、中村恭士
http://43142.diarynote.jp/200910161214535124/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
<今日の、アフター>
流れで、在海外の今旬の人気ミュージシャンの持つパーティに行っちゃう。おしゃれなところ、その地下でセッションが繰り広げられ、うわーい。あんな人もこんな人も来ていて(ネットワーク、あるんだなあ)、笑顔で音を重ね合う。これはNYみたいとも思えたか。