今年の正月に川崎市の等々力陸上競技場に高校サッカーを見に行った(https://43142.diarynote.jp/201901071211312682/ )ら望外に近かったので、さっそく川崎フロンターレのACL(AFCチャンピオンズ・リーグ。平たく言えば、欧州のEUROのようなもので、アジアのNo.1のクラブ・チームを決める大会)の国際試合を見にいく。相手は、現在予選リーグのグループHの首位を行く韓国の蔚山現代。そのセカンド・レグで、アウェイ1試合目の川崎が勝負弱さを見事に露呈する敗戦を受けてのもの。今年のJリーグの結果もいまいちだし、あまり期待せずに見に行った。アジアのクラブ・チーム選手権を見にいくのは集中開催し、準決勝が1日に2試合観れた1999年4月16日の国立競技場に行って(http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live1.htm)いらいとなるなあ。わー、ちょうど20年前じゃないか! あー、このブログも21年目に入るのか!

 蔚山現代のユニフォームの色はフロンターレの色を濃くしたような青。彼らにホーム用のそれを与え、フロンターレは白色基調のセカンド・ユニフォームで試合に臨む。細いパスの交換をしまくり、球や地域の支配率は抜群。ロング・フィード主体の蔚山現代のそれとの対比は大。7分ちょいにワン・トップの小林がファイン・ゴールし、この後の展開を期待させる。が、以降も球は大方保持するもののシュートはなかなかできず、逆にちょっとした守備の綻びから蔚山現代に2点を取られてしまう。なんだかなあで、前半終了。

 アウェイ・ゲームだし、後半は1点リードを受けて蔚山現代は守備より的に構え、うーむこれはというところで、次の場に移動するため陸上競技場を後にする。武蔵小杉から次の最寄駅までは中目黒乗り換えで、25分。公共交通って、便利だな。

 そして、六本木・ビルボードライブ東京(セカンド・ショウ)で、欧州在住(オレゴン州ポートランドで表現基盤を築いたあと、デンマークを経て、現在は奥さんの故郷のアイルランドに居住か)の米国人音楽家であるピーター・ブロデリックのソロ・パフォーマンスを見る。3度目の来日となるのかな。

 魅惑のチェンバー・ポップ、ネオ・クラシカル、アンビエント〜エレクトロニカ、また素朴なフォークまで。さらに映画や舞踏用音楽に関与したり、日本人を含む様々な人たちとしなやかにコラボったりもしている彼は、鬼才と言えるタイプであると思う。だが、ステージに出てきて日本大好きとたどたどしい日本語で話しだす彼は、そんな硬い形容がまるで似合わない開かれた態度を出す好人物だった。まず好奇心ありきで、人々やそれにまつわる事象と向き合うことが大好きな御仁であるのだと、その態度は納得させますね。

 ピアノ、生ギター、セミ・アコースティック型の電気ギター、ヴァイオリンなどを用いたパフォーマンスを展開。一部サンプラーを用い楽器音や歌声を重ねる場合もあり。ピアノを用いたインストゥルメンタルはミニマル音楽+みたいなところもあり、生ギターを用いて歌う曲の一つはオーセンティックなフォーク・シンガーみたいであった。音程確かに伸びる感覚を持つヴォーカルも上質で、なかには祈りの感覚を多大に宿していたり、トラッド表現を聞いているみたいと思わせる場合もあった。また、彼はアーサー・ラッセル曲集をリリースしてもいるが、それも披露した。

 ぶっちゃけ入りはいまいちであったが、それもあいまってとても贅沢な公演であると思えたか。いつもとは違う空気感で会場内は満ちていた。そこには、たゆたふ豊かな時間があった。

<今日の、なるほどねえ>
 川崎のサッカー会場は、ガラガラ。この晩のチケットは、販売4日前より売れ行きによる価格変動制を取るとのこと。そしたら、前売りより通常少し高く販売されるはずの当日券が前売りより1000円は安い価格で購入することができた。そんなことも、あるのだな。試合始まってから買うと、もっと安くなる? 帰宅して、その後フロンターレが1点を挙げて2-2で試合が終わったことを知る。観客のストレスはだいぶ和らいだことだろう。