第14回 東京JAZZ
2015年9月5日 音楽 有楽町・東京国際フォーラムと、無料会場となる中庭の野外ステージを行ったりきたり。以下、ざっと国際フォーラムのホールAで見たものの感想を書く。
ボブ・ジェイムス(2013年9月3日、2015年3月5日)には驚いた。東京フィルハーモニー交響楽団(指揮・ケヴィン・ローズ)を従え、自作の曲を披露したのだが、自分のメロディのもと、きっちり才気の在り処が見えるオーケストレイションを施していて、これは聞きがいたっぷりあるゾと思わされたもの。彼が若い時分には前衛ジャズをやっていたこともすうっと見透かせさせる部分があるのもよかった。そこにスティーヴ・ガッド(2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9 月3日、2014年10月17日)もドラマーとして加わったが、うまくオーケストラの音に合わせる。なるほど、彼もクラシック教育を昔受けたことを伝えたか。
▶過去の、ボブ・ジェイムス
http://43142.diarynote.jp/201503060912185943/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
▶過去の、スティーヴ・ガッド
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/201012051903113851/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
http://43142.diarynote.jp/201312171510083393/
http://43142.diarynote.jp/?day=20141017
在NYの米日混合ジャズ・クインテットのニュー・センチュリー・ジャズ・クインテットは二管+リズム・セクションという王道ジャズ編成のもと、変わらなくてもいいものを真っすぐに披露。ドラムのユリシス・オーウェンズJr.、ピアノの大林武司(2014年5月25日)、縦ベースの中村恭士(2009年10月15日)、アルト・サックスのティム・グリーン、トランペットのベニー・ベネックという固定メンバーでのパフォーマンス。全員スーツに身を固めるものの、靴は白いスニーカー。それは、若さ、颯爽とした様を強調するためのものか? 唯一の白人のベネックは動きがトっぽい。結構、オーディエンス受けも良く、善戦していたんじゃないか。
▶過去の大林武司
http://43142.diarynote.jp/?day=20140525
▶過去の、中村恭士
http://43142.diarynote.jp/200910161214535124/
ポーランド人歌手のアンナ・マリア・ヨペックにも驚いた。パット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2012年3月4日、2013年5月21日)や小曽根真(2011年3月28日、2011年8月6日、2012年8月24日、2012年9月8日、2013年8月1日、2013年10月26日、2014年9月7日)がレコーディング等において助力していることは知っていたが、こんなに吹っ切れたタレントであるとは……。かなりスポテニアスな行き方を取っているものの、これはジャズ歌手と言わないほうが、あの得体の知れないうれしい広がりは伝わりやすいだろうな。同胞が集まったバンド(皆芸達者で、多くが楽器を持ち替える)にプラスしてNYで活動するパーカッショニストのミノ・シネル(2013年5月31日)が入る編成。最初はヨペックがコントラーラーを自分で操りつつヴォイス・パーフォーミングのようなものを見せつつ、徐々に加わっていったバンド音ともに様々な弧や文様を描いていき……。それは民俗音楽〜ポップ・ミュージック〜ジャズを独特な“気”とともに自在に交錯させるものであるのだが、いやはやこんな独創的なヴォーカル表現が聞けるとは思わなかった。たまたま隣に座っていた小曽根さんが、ピアノの彼はもう天才ですよとか、解説してくれたのだが、なんと彼女たちは彼が仕切る翌日の4大学選抜ビッグ・バンドの無料ステージ出演のときも最初に(予定外に)出て来て演奏した。学生たちはあんな腕の立つ人たちに最初にやられたら、やり辛くてしょうがなかったろうな。
▶過去の、ミノ・シネル
http://43142.diarynote.jp/?day=20130531
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
▶過去の、小曽根
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/?day=20110806
http://43142.diarynote.jp/?day=20120824
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/?day=20130801
http://43142.diarynote.jp/201310280755386500/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
エスペランサ・スポルディング(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日)は<エミリーズ・D+エヴォルーション>という新プロジェクトによる出し物だったのが、これには口あんぐり。彼女がこんなに気*いだとは思いもしなかった。電気ベースを弾きながら歌う当人に加え、男女のバックグランド・ヴォーカル、ギター、ドラムという編成によるものなのだが、みんな一体どうやって曲を覚えたのと思わずにはいられないその総体をなんと説明していいものか。
まず、曲そのものが、とってもくにゃくにゃしていて覚えづらい。それは彼女の過去の曲も同様ではあるのだが、それがより“電波”が入った感じ。そんな捉えどころのない曲をきっちり道は見えているとばかりブリブリとベース弾き倒しつつ、清楚な歌声をこれでもかとぐいのりで載せて行く彼女は本当に格好いい。けっこうロックっぽい手触りを持つ曲も少なくなく、なんとなく近年のミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日)の電波ニュー・ウェイヴ・ロック路線を思い出させるところはあるかもしれない。でも、そのカっとび度はスポルディング嬢のほうが上なわけで……。
基本曲は切れ目なしに連なって行くのだが、本人はともかく、他の奏者や歌手も有機的になんなく入ったり消えたりしていく様はもうマジック。しかも、時にそこにシアトリカルなパフォーマンスも彼女たちは入れるのだから! この難解にしてお見事というしかない内容の米国ツアーをエスペラサ・スポルディングたちは春からやっているらしく、その一糸乱れない様も了解させらもするか。いやはや、サポート陣もとんでもない実力者たちですね。
なお、”エミリー”というのは、エスペランサ・スポルディングの別人格という設定のようで、だとすると、このいつもの私じゃないんです的なあっち側への吹っ切れ具合も納得できる。とともに、トレードマークのアフロヘアーをやめ、でかい眼鏡をかけて、派手な出で立ちでパフォーマンスをしているのも、なるほどと思う。2015年の東京ジャズのベスト・アクトは? そう問われたら、ぼくは迷わず彼女の名を出す。
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
▶過去の、ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200805090836380000/
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
http://43142.diarynote.jp/201311191050581790/
http://43142.diarynote.jp/201407151135353688/
ホールの最後は、ドラム(一部ピアノ)もジャック・デジョネット(2001年4月30日、2003年8月23日、2007年5月8日、2014年5月22日)とテナー・サックスのラヴィ・コルトレーン(2013年8月18日、2014年5月22日)と電気ベースのマシュー・ギャリソン(2009年11月12日、2014年5月22日)のトリオ。実はこれ、2014年5月のブルーノート東京公演と同じ顔ぶれによるものであったが、けっこう異なる所感を得る。端的に書けば、マシュー・ギャリソンの仕切る裁量が相当に増した。彼の操るPC音、PC経由ベース演奏が基調となって曲が動き、三人が流れていくと説明できそうなものが多かったもの。そして、それが通り一遍のジャズはやりたくないというディジョネットの意志とも合致しており、ほうと接することができたのだ。ギャリソンのペラ男的ベース演奏は好きになれないが、サウンド統括者としての彼に評価を与えたくなったぼくなり。コルトレーンも無理なく、堂々ブロウしていた。
▶過去の、ジャック・ディジョネット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200705181807060000/
http://43142.diarynote.jp/201405231458349566/
▶過去の、ラヴィ・コルトレーン
http://43142.diarynote.jp/?day=20130818
http://43142.diarynote.jp/201405231458349566/
▶過去の、マシュー・ギャリソン
http://43142.diarynote.jp/200911141111322146/
http://43142.diarynote.jp/201405231458349566/
それから、外のステージのほうでは、東欧ルーツを持つ、20代半ばのカナダ人女性歌手のバーブラ・リカを見る。YouTubeの映像を見ると完全なジャズ・シンガー。だが、計3作出ているリーダー作はジャジー・ポップ傾向にある(曲も作る人)というシンガーだが、基本この昼下がりのライヴも確かなジャズ・マナーを出していた。実は彼女、日本のアニメおたくで、日本語の単語も良く知り、アニメ主題歌は日本語で歌えたりする。また、ピアニストの高木里代子も見たが、露出度の高い格好であったためか、ステージ前はけっこうな混み具合なり。ジャズ・ギタリストとDJを従えてのもので、かつてのジャズ・ギターとクラブ・ビートの折衷表現をやって当たりをとったギタリストのロニー・ジョーダン(2012年4月25日)のピアノによるアップデイト版という言えそうなことをやっていた。
▶過去の、ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/201205080617258733/
<今日の、??>
ギターのマット・スティーヴンス、ドラムのジャスティン・タイソン、コーラスはコーリー・キングとエミリー・エルバート。後から、エスペランサの同行ミュージシャンの名前をチェック入れたのだが、コーラスの男性のほうの名前にええっ。あの、NY今様ジャズ周辺でいろいろ活躍しているトロンボーン奏者(2013年2月15日、2013年6月4日、2014年5月25日、2014年8月7日、2015年1月30日)と同じではないか。確かにエリマージのときはキーボードを弾くとともに歌も歌っていたりもしていたわけだが。しかし、あの複雑なコーラスの付け方でのスマートな身のこなしは器楽奏者であると判断したほうが、納得できちゃうところはある。あ、ドラマーのジャスティン・タイソンと彼は、ロバート・グラスパー(2007年10月3日、2009年4月13日、2009年12月19日2010年12月16日、2012年6月12日、2013年1月25日、2014年8月20日、2015年6月8日)制作関与のニーナ・シモン・トリビュート盤にも名が見られますね。
▶過去の(?)、コーリー・キング
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501310942048841/
▶過去の、ロバート・グラスパー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/201206141342549869/
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ボブ・ジェイムス(2013年9月3日、2015年3月5日)には驚いた。東京フィルハーモニー交響楽団(指揮・ケヴィン・ローズ)を従え、自作の曲を披露したのだが、自分のメロディのもと、きっちり才気の在り処が見えるオーケストレイションを施していて、これは聞きがいたっぷりあるゾと思わされたもの。彼が若い時分には前衛ジャズをやっていたこともすうっと見透かせさせる部分があるのもよかった。そこにスティーヴ・ガッド(2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9 月3日、2014年10月17日)もドラマーとして加わったが、うまくオーケストラの音に合わせる。なるほど、彼もクラシック教育を昔受けたことを伝えたか。
▶過去の、ボブ・ジェイムス
http://43142.diarynote.jp/201503060912185943/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
▶過去の、スティーヴ・ガッド
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http://43142.diarynote.jp/?day=20141017
在NYの米日混合ジャズ・クインテットのニュー・センチュリー・ジャズ・クインテットは二管+リズム・セクションという王道ジャズ編成のもと、変わらなくてもいいものを真っすぐに披露。ドラムのユリシス・オーウェンズJr.、ピアノの大林武司(2014年5月25日)、縦ベースの中村恭士(2009年10月15日)、アルト・サックスのティム・グリーン、トランペットのベニー・ベネックという固定メンバーでのパフォーマンス。全員スーツに身を固めるものの、靴は白いスニーカー。それは、若さ、颯爽とした様を強調するためのものか? 唯一の白人のベネックは動きがトっぽい。結構、オーディエンス受けも良く、善戦していたんじゃないか。
▶過去の大林武司
http://43142.diarynote.jp/?day=20140525
▶過去の、中村恭士
http://43142.diarynote.jp/200910161214535124/
ポーランド人歌手のアンナ・マリア・ヨペックにも驚いた。パット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2012年3月4日、2013年5月21日)や小曽根真(2011年3月28日、2011年8月6日、2012年8月24日、2012年9月8日、2013年8月1日、2013年10月26日、2014年9月7日)がレコーディング等において助力していることは知っていたが、こんなに吹っ切れたタレントであるとは……。かなりスポテニアスな行き方を取っているものの、これはジャズ歌手と言わないほうが、あの得体の知れないうれしい広がりは伝わりやすいだろうな。同胞が集まったバンド(皆芸達者で、多くが楽器を持ち替える)にプラスしてNYで活動するパーカッショニストのミノ・シネル(2013年5月31日)が入る編成。最初はヨペックがコントラーラーを自分で操りつつヴォイス・パーフォーミングのようなものを見せつつ、徐々に加わっていったバンド音ともに様々な弧や文様を描いていき……。それは民俗音楽〜ポップ・ミュージック〜ジャズを独特な“気”とともに自在に交錯させるものであるのだが、いやはやこんな独創的なヴォーカル表現が聞けるとは思わなかった。たまたま隣に座っていた小曽根さんが、ピアノの彼はもう天才ですよとか、解説してくれたのだが、なんと彼女たちは彼が仕切る翌日の4大学選抜ビッグ・バンドの無料ステージ出演のときも最初に(予定外に)出て来て演奏した。学生たちはあんな腕の立つ人たちに最初にやられたら、やり辛くてしょうがなかったろうな。
▶過去の、ミノ・シネル
http://43142.diarynote.jp/?day=20130531
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406
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▶過去の、小曽根
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
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http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
エスペランサ・スポルディング(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日)は<エミリーズ・D+エヴォルーション>という新プロジェクトによる出し物だったのが、これには口あんぐり。彼女がこんなに気*いだとは思いもしなかった。電気ベースを弾きながら歌う当人に加え、男女のバックグランド・ヴォーカル、ギター、ドラムという編成によるものなのだが、みんな一体どうやって曲を覚えたのと思わずにはいられないその総体をなんと説明していいものか。
まず、曲そのものが、とってもくにゃくにゃしていて覚えづらい。それは彼女の過去の曲も同様ではあるのだが、それがより“電波”が入った感じ。そんな捉えどころのない曲をきっちり道は見えているとばかりブリブリとベース弾き倒しつつ、清楚な歌声をこれでもかとぐいのりで載せて行く彼女は本当に格好いい。けっこうロックっぽい手触りを持つ曲も少なくなく、なんとなく近年のミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日)の電波ニュー・ウェイヴ・ロック路線を思い出させるところはあるかもしれない。でも、そのカっとび度はスポルディング嬢のほうが上なわけで……。
基本曲は切れ目なしに連なって行くのだが、本人はともかく、他の奏者や歌手も有機的になんなく入ったり消えたりしていく様はもうマジック。しかも、時にそこにシアトリカルなパフォーマンスも彼女たちは入れるのだから! この難解にしてお見事というしかない内容の米国ツアーをエスペラサ・スポルディングたちは春からやっているらしく、その一糸乱れない様も了解させらもするか。いやはや、サポート陣もとんでもない実力者たちですね。
なお、”エミリー”というのは、エスペランサ・スポルディングの別人格という設定のようで、だとすると、このいつもの私じゃないんです的なあっち側への吹っ切れ具合も納得できる。とともに、トレードマークのアフロヘアーをやめ、でかい眼鏡をかけて、派手な出で立ちでパフォーマンスをしているのも、なるほどと思う。2015年の東京ジャズのベスト・アクトは? そう問われたら、ぼくは迷わず彼女の名を出す。
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
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http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
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▶過去の、ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200805090836380000/
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ホールの最後は、ドラム(一部ピアノ)もジャック・デジョネット(2001年4月30日、2003年8月23日、2007年5月8日、2014年5月22日)とテナー・サックスのラヴィ・コルトレーン(2013年8月18日、2014年5月22日)と電気ベースのマシュー・ギャリソン(2009年11月12日、2014年5月22日)のトリオ。実はこれ、2014年5月のブルーノート東京公演と同じ顔ぶれによるものであったが、けっこう異なる所感を得る。端的に書けば、マシュー・ギャリソンの仕切る裁量が相当に増した。彼の操るPC音、PC経由ベース演奏が基調となって曲が動き、三人が流れていくと説明できそうなものが多かったもの。そして、それが通り一遍のジャズはやりたくないというディジョネットの意志とも合致しており、ほうと接することができたのだ。ギャリソンのペラ男的ベース演奏は好きになれないが、サウンド統括者としての彼に評価を与えたくなったぼくなり。コルトレーンも無理なく、堂々ブロウしていた。
▶過去の、ジャック・ディジョネット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
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▶過去の、ラヴィ・コルトレーン
http://43142.diarynote.jp/?day=20130818
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▶過去の、マシュー・ギャリソン
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それから、外のステージのほうでは、東欧ルーツを持つ、20代半ばのカナダ人女性歌手のバーブラ・リカを見る。YouTubeの映像を見ると完全なジャズ・シンガー。だが、計3作出ているリーダー作はジャジー・ポップ傾向にある(曲も作る人)というシンガーだが、基本この昼下がりのライヴも確かなジャズ・マナーを出していた。実は彼女、日本のアニメおたくで、日本語の単語も良く知り、アニメ主題歌は日本語で歌えたりする。また、ピアニストの高木里代子も見たが、露出度の高い格好であったためか、ステージ前はけっこうな混み具合なり。ジャズ・ギタリストとDJを従えてのもので、かつてのジャズ・ギターとクラブ・ビートの折衷表現をやって当たりをとったギタリストのロニー・ジョーダン(2012年4月25日)のピアノによるアップデイト版という言えそうなことをやっていた。
▶過去の、ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/201205080617258733/
<今日の、??>
ギターのマット・スティーヴンス、ドラムのジャスティン・タイソン、コーラスはコーリー・キングとエミリー・エルバート。後から、エスペランサの同行ミュージシャンの名前をチェック入れたのだが、コーラスの男性のほうの名前にええっ。あの、NY今様ジャズ周辺でいろいろ活躍しているトロンボーン奏者(2013年2月15日、2013年6月4日、2014年5月25日、2014年8月7日、2015年1月30日)と同じではないか。確かにエリマージのときはキーボードを弾くとともに歌も歌っていたりもしていたわけだが。しかし、あの複雑なコーラスの付け方でのスマートな身のこなしは器楽奏者であると判断したほうが、納得できちゃうところはある。あ、ドラマーのジャスティン・タイソンと彼は、ロバート・グラスパー(2007年10月3日、2009年4月13日、2009年12月19日2010年12月16日、2012年6月12日、2013年1月25日、2014年8月20日、2015年6月8日)制作関与のニーナ・シモン・トリビュート盤にも名が見られますね。
▶過去の(?)、コーリー・キング
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501310942048841/
▶過去の、ロバート・グラスパー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/201206141342549869/
http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
http://43142.diarynote.jp/201506070919133558/
http://43142.diarynote.jp/201506091124003170/