映画「チャーチル ノルマンディーの決断」
2018年8月3日 音楽 京橋・テアトル試写室で、有名英国人を扱った2017年英国映画を見る。未見ではあるが同じくチャーチルを扱った2017年の英国映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」という作品も今年先に公開されてもいて、軍人あがり政治家で反植民地解放主義者だったチャーチル再考の機運が今あったりもするのだろうか。
首相をしていた第二次世界大戦中、ノルマンディー上陸作戦決行直前の96時間を題材に置く映画だ。欧州戦線米軍司令官で後に米国大統領にもなるアイゼンハワーに押し切られて気乗りしない作戦にあたらざるを得なくなったチャーチルの苦悩とその周りの人間模様を描かんとするもので、映像材料としてはとても地味。もう、脚本(1977年生まれのアレックス・フォン・チェンゼルマンによる。初長編映画脚本とか)と演技(主役は舞台俳優畑、1946年生まれのブライアン・コックス)に頼った作品という事も出来る? チャーチルと妻の間にあるパートナー機微、英国人と米国人の気質の差異なども表現軸に置きつつ、言葉の力を用いんとするチャーチルの政治家像を浮き上がらせようとする。けっこう凝った(いや、思わせぶりなとも言えよう)映像技法がとられているが、こういうネタの設定だとそうもなる? 分かりにくいとは感じた。ハンス・ジマー流れにいるらしいローン・バルフの音楽もものものしい。監督は、オーストラリア出身のジョナサン・テブリツキー。
そういえば、アイゼンハワーが米国大統領の任期を終了する1960年の最後の3日間を扱った「Three Days in January Dwight Eisenhower’s Final Mission」というノンフィクション本が2017年に、(反トランプの機運もあり?)話題になったことがあった。もちろん未読だけど、知り合いの米国人が持っていた。かつて軍人と政治家が同軸にあったことを伝えるこの映画に触れながら、望まなくても市井の人々の営みと戦争は切ってもきれないものであったのだとも痛感。でも、今ははたして?
<今日の、有楽町>
いつの間にか有効期限が切れていたパスポートを、炎天下のもと作りにいく。実は更新の頃合いかと半年前から思っていたが、どこにしまったか分からなくなってしまい、ひょんなことから見つけたもののやはり失効しておった。あ、戸籍謄本は必要であっても、現住所は運転免許証現物確認でOKで住民票はいらないのか。前回は新宿都庁で手続きしたが、より混んでいるのを認知しつつ有楽町の交通会館で行う。パスポートに載せるサインが世間なめていて、同様の書き方をしているクレジット・カードのそれとも微妙に違うからと、上司にうかがいを立てた窓口女性から書き直しをお願いされる。暑さでヤル気ぜろのため素直に応じ、名前をフツーに漢字4文字で書いてしまう。とはいえ、だいたい想定内の待たされ具合で申請を終了。そして、いい頃合いで試写場に着く。しかし、運転免許証の更新の際もそうだが、こういう場に行くと世にはいろんな人がいるなあと思わせられる。普段、電車に乗っていてもそんなに感じないのに、、、、。
首相をしていた第二次世界大戦中、ノルマンディー上陸作戦決行直前の96時間を題材に置く映画だ。欧州戦線米軍司令官で後に米国大統領にもなるアイゼンハワーに押し切られて気乗りしない作戦にあたらざるを得なくなったチャーチルの苦悩とその周りの人間模様を描かんとするもので、映像材料としてはとても地味。もう、脚本(1977年生まれのアレックス・フォン・チェンゼルマンによる。初長編映画脚本とか)と演技(主役は舞台俳優畑、1946年生まれのブライアン・コックス)に頼った作品という事も出来る? チャーチルと妻の間にあるパートナー機微、英国人と米国人の気質の差異なども表現軸に置きつつ、言葉の力を用いんとするチャーチルの政治家像を浮き上がらせようとする。けっこう凝った(いや、思わせぶりなとも言えよう)映像技法がとられているが、こういうネタの設定だとそうもなる? 分かりにくいとは感じた。ハンス・ジマー流れにいるらしいローン・バルフの音楽もものものしい。監督は、オーストラリア出身のジョナサン・テブリツキー。
そういえば、アイゼンハワーが米国大統領の任期を終了する1960年の最後の3日間を扱った「Three Days in January Dwight Eisenhower’s Final Mission」というノンフィクション本が2017年に、(反トランプの機運もあり?)話題になったことがあった。もちろん未読だけど、知り合いの米国人が持っていた。かつて軍人と政治家が同軸にあったことを伝えるこの映画に触れながら、望まなくても市井の人々の営みと戦争は切ってもきれないものであったのだとも痛感。でも、今ははたして?
<今日の、有楽町>
いつの間にか有効期限が切れていたパスポートを、炎天下のもと作りにいく。実は更新の頃合いかと半年前から思っていたが、どこにしまったか分からなくなってしまい、ひょんなことから見つけたもののやはり失効しておった。あ、戸籍謄本は必要であっても、現住所は運転免許証現物確認でOKで住民票はいらないのか。前回は新宿都庁で手続きしたが、より混んでいるのを認知しつつ有楽町の交通会館で行う。パスポートに載せるサインが世間なめていて、同様の書き方をしているクレジット・カードのそれとも微妙に違うからと、上司にうかがいを立てた窓口女性から書き直しをお願いされる。暑さでヤル気ぜろのため素直に応じ、名前をフツーに漢字4文字で書いてしまう。とはいえ、だいたい想定内の待たされ具合で申請を終了。そして、いい頃合いで試写場に着く。しかし、運転免許証の更新の際もそうだが、こういう場に行くと世にはいろんな人がいるなあと思わせられる。普段、電車に乗っていてもそんなに感じないのに、、、、。
映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス」
2018年8月5日 音楽 社会現象的な話題を呼んだブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(2001年2月9日、2013年9月7日)のことを世に知らしめた1999年映画の続編と言っていいだろう2017年英国映画を、日比谷・TOHOシネマズシャンテで見る。しかし、日比谷のここは古いせいか、他のTOHOシネマズと比すとお粗末。前に座高の高い人が座り画面が見辛くなったので、日曜にも関わらずガラガラだったせいもあり(そこに、約20年という歳月を感じたりもしたか)、ぼくは移動した。あれだけ空いているんだから、チケット販売の係員もすでに座っている人の前の席を後から振らなくてもいいのにと思った。
オリジナルの監督をしたヴィム・ヴェンダースはお目付役で、監督をするのは英国人女性のルーシー・ウォーカー。オリジナル構成員の歌のイブライム・フェレール(2001年2月9日。1927〜2005年)、歌とトレスのコンパイ・セグンド(2000年12月3日。1907〜2003年)、歌のピオ・レイヴァ(1917〜2006年)、ピアノのルベーン・ゴンザレス(2001年2月9日。1933〜2009年)、ベースのカイチャート・ロペス(2001年2月9日、2001年11月21日。1933〜2009年)たちがすでに鬼籍入りし(でも、キューバ人は長生き傾向にあるような気がする)、2015年から(なのかな)はその最終ワールド・ツアーが持たれてホワイト・ハウスでも演奏するということもあり、また一方ではキューバと米国の関係が雪解けに向かったり、フィデル・カストロが亡くなったりという動向のもと、この続編映画は企画されたのではなかったか。
映画の3分の2は、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの成り立ちや面々のおさらい(オマーラの姉は米国に渡ったなんて知らなかった)やキューバ音楽の復習(かつてアフリカ色の濃いコンガの使用は禁止されていて、アルセニオ・ロドリゲスが初めてバンドにいれたという事実も紹介された)などが、いろんな映像で綴られる。当初からプロジェクトを仕切っていた1954年生まれでドレッド頭のトレス奏者であるファン・デ・マルコス・ゴンザレスはすごいサバけた感じの人なんだなー。彼が率いるアフロ・キューバン・オールスターズをかつて見たことがあるような気もするのだが、過去の記載はみつからない……。
そして、残りはブレイク後のことやアディオス・ツアーの様など、映画後のことがざっくばらんに紹介される。ほんのちょっとだけ映像に出てくるこのプロジェクトの発起人たるライ・クーダー(2009年11月5日)はまあ元気そうだけど太ったな。
ギターと歌のエリアデス・オチョア(2000年8月1日)や歌のオマーラ・ポルトゥオンド(2001年2月9日、2012年5月1日、2013年9月7日、2018年3月20日)は存命。この3月にも来日公演を行っているオマーラは、この9月にも東京ジャズで来日する。
▶︎過去の、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/201309161507226186/
▶︎過去の、コンパイ・セグンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
▶過去の、︎カイチャート・ロペス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
▶︎過去の、ライ・クーダー
http://43142.diarynote.jp/200911071134384805/
▶︎過去の、オマーラ・ポルトゥオンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm
http://43142.diarynote.jp/201205080621274204/
http://43142.diarynote.jp/201309161507226186/
http://43142.diarynote.jp/201803230853439312/
▶︎エリアデス・オチョア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
<今日の、看取>
この映画を見た者の多くは、キューバに行きたくなるのはまちがいないか。ハバナの街なみには、ゾクっと誘われるよなあ。ぼくが行ったのは4半世紀前近く……。あんとき、同国のリゾート地であるバラデロにも宿泊しチャラチャラしたが、今はどんな感じなのかなー。そりゃまた行きたいが、行ったことないところにも行きたいし、でもあんまり長時間飛行機には乗りたくないし。そういうば、日比谷の新しくできたミッドタウンの前に広場みたいなのがあるのを初めて知る。昔からあったらしいが、ちょっとその造形に目を奪われるところがありました。夜だったからかな。日本でも東京でも、徒歩圏内のところでも、知らないところはたくさんある。
オリジナルの監督をしたヴィム・ヴェンダースはお目付役で、監督をするのは英国人女性のルーシー・ウォーカー。オリジナル構成員の歌のイブライム・フェレール(2001年2月9日。1927〜2005年)、歌とトレスのコンパイ・セグンド(2000年12月3日。1907〜2003年)、歌のピオ・レイヴァ(1917〜2006年)、ピアノのルベーン・ゴンザレス(2001年2月9日。1933〜2009年)、ベースのカイチャート・ロペス(2001年2月9日、2001年11月21日。1933〜2009年)たちがすでに鬼籍入りし(でも、キューバ人は長生き傾向にあるような気がする)、2015年から(なのかな)はその最終ワールド・ツアーが持たれてホワイト・ハウスでも演奏するということもあり、また一方ではキューバと米国の関係が雪解けに向かったり、フィデル・カストロが亡くなったりという動向のもと、この続編映画は企画されたのではなかったか。
映画の3分の2は、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの成り立ちや面々のおさらい(オマーラの姉は米国に渡ったなんて知らなかった)やキューバ音楽の復習(かつてアフリカ色の濃いコンガの使用は禁止されていて、アルセニオ・ロドリゲスが初めてバンドにいれたという事実も紹介された)などが、いろんな映像で綴られる。当初からプロジェクトを仕切っていた1954年生まれでドレッド頭のトレス奏者であるファン・デ・マルコス・ゴンザレスはすごいサバけた感じの人なんだなー。彼が率いるアフロ・キューバン・オールスターズをかつて見たことがあるような気もするのだが、過去の記載はみつからない……。
そして、残りはブレイク後のことやアディオス・ツアーの様など、映画後のことがざっくばらんに紹介される。ほんのちょっとだけ映像に出てくるこのプロジェクトの発起人たるライ・クーダー(2009年11月5日)はまあ元気そうだけど太ったな。
ギターと歌のエリアデス・オチョア(2000年8月1日)や歌のオマーラ・ポルトゥオンド(2001年2月9日、2012年5月1日、2013年9月7日、2018年3月20日)は存命。この3月にも来日公演を行っているオマーラは、この9月にも東京ジャズで来日する。
▶︎過去の、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/201309161507226186/
▶︎過去の、コンパイ・セグンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
▶過去の、︎カイチャート・ロペス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
▶︎過去の、ライ・クーダー
http://43142.diarynote.jp/200911071134384805/
▶︎過去の、オマーラ・ポルトゥオンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm
http://43142.diarynote.jp/201205080621274204/
http://43142.diarynote.jp/201309161507226186/
http://43142.diarynote.jp/201803230853439312/
▶︎エリアデス・オチョア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
<今日の、看取>
この映画を見た者の多くは、キューバに行きたくなるのはまちがいないか。ハバナの街なみには、ゾクっと誘われるよなあ。ぼくが行ったのは4半世紀前近く……。あんとき、同国のリゾート地であるバラデロにも宿泊しチャラチャラしたが、今はどんな感じなのかなー。そりゃまた行きたいが、行ったことないところにも行きたいし、でもあんまり長時間飛行機には乗りたくないし。そういうば、日比谷の新しくできたミッドタウンの前に広場みたいなのがあるのを初めて知る。昔からあったらしいが、ちょっとその造形に目を奪われるところがありました。夜だったからかな。日本でも東京でも、徒歩圏内のところでも、知らないところはたくさんある。
六本木・ビルボードライブ(ファースト・ショウ)で、懐かしのロック・バンドを見る。スコットランドで結成され、セカンド作は英国1位をとったりするなど、1980年代中期にけっこうぶいぶい言わせていたバンド。そのころはスティーヴ・リリーホワイトやロビン・ミラーら英国人著名制作者にプロデュースを委ねており、ケイト・ブッシュがバックグランド・ヴォーカルで入った曲もあった。って、この晩やったのは、その頃の曲ばかりだったかな。
一時は解散したものの再興され、今回の来日はオリジナル・メンバーの2/4がいる5人組でことをこなす。ギターのブルース・ワトソン、なんとレギュラー・グリップで叩くドラムのマーク・ブレゼジッキー(以上のオリジナル・メンバーは還暦を過ぎた)、ギターのジェイミー・ワトソン(育ちよさそう、シンプル・マインズのメンバーの息子という)、ヴォーカルのサイモン・フォート(アコースティック・ギターも持つ)、ベースのスコット・ウィトリー(一番、おっさんくさい。太い人がショート・スケールを持っていると目立つ)という面々。MCはワトソンがリーダーっぽく取り、曲によってはブレゼジッキー、ワトソン、ウィトリーが個別にコーラスに加えたりもした。
リアルタイムで聞いていたときは意識はしていなかったはずだが、そここにスコティッシュ色を納める、無骨っぽいギター・バンド像をアピール。とはいえ、レゲエ調曲もソツなくこなしもする。その際の弾んだベース・ラインに触れつつ、やはりピック弾きをするオリジナルのベーシストは黒人だったんだよなーと思い出す。
<今日の、期待>
台風上陸間近で、涼しいながらも天候は荒れ気味。長靴を履いて出る。しかし、激な暑さのうえに、台風も複数きていて、再来年の五輪はどうなるのか? 地震も起きたりした日には……。オリンピック開催期の猛暑対策で、来年と再来年の2年間に限りサマータイムを実施を検討すると、薄汚さすぎる出鱈目政府が言い出した。いろいろ異論も出ているようだが、ぼくはといえばずうっと昔からサマータイムが導入されることを希望しておる。というのも、欧州はほとんどの国でサマータイムをやっていて、それに触れるたびにいいなあと思っていたから。夜の9時過ぎても明るかったらウキウキ、夜遊びのしがいありまくりですよお。
一時は解散したものの再興され、今回の来日はオリジナル・メンバーの2/4がいる5人組でことをこなす。ギターのブルース・ワトソン、なんとレギュラー・グリップで叩くドラムのマーク・ブレゼジッキー(以上のオリジナル・メンバーは還暦を過ぎた)、ギターのジェイミー・ワトソン(育ちよさそう、シンプル・マインズのメンバーの息子という)、ヴォーカルのサイモン・フォート(アコースティック・ギターも持つ)、ベースのスコット・ウィトリー(一番、おっさんくさい。太い人がショート・スケールを持っていると目立つ)という面々。MCはワトソンがリーダーっぽく取り、曲によってはブレゼジッキー、ワトソン、ウィトリーが個別にコーラスに加えたりもした。
リアルタイムで聞いていたときは意識はしていなかったはずだが、そここにスコティッシュ色を納める、無骨っぽいギター・バンド像をアピール。とはいえ、レゲエ調曲もソツなくこなしもする。その際の弾んだベース・ラインに触れつつ、やはりピック弾きをするオリジナルのベーシストは黒人だったんだよなーと思い出す。
<今日の、期待>
台風上陸間近で、涼しいながらも天候は荒れ気味。長靴を履いて出る。しかし、激な暑さのうえに、台風も複数きていて、再来年の五輪はどうなるのか? 地震も起きたりした日には……。オリンピック開催期の猛暑対策で、来年と再来年の2年間に限りサマータイムを実施を検討すると、薄汚さすぎる出鱈目政府が言い出した。いろいろ異論も出ているようだが、ぼくはといえばずうっと昔からサマータイムが導入されることを希望しておる。というのも、欧州はほとんどの国でサマータイムをやっていて、それに触れるたびにいいなあと思っていたから。夜の9時過ぎても明るかったらウキウキ、夜遊びのしがいありまくりですよお。
在ミューヨークのシンガー・ソングライターのスザンヌ・ヴェガ(2008年1月24日、2012年1月23日、2014年4月7日)は、少し若くなったように見えた。でもって、オセアニアを回ってきた彼女は、冒頭に今朝の6時に着いたと告げるではないか。元気だなー。ちょうど1時間の本編と、2曲のアンコール。フツーに、こなしておりました。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。
今回は、初期から活動を共にしていたりする、経験豊富なベース奏者であるマイケル・ヴィセグリアとのデュオによる。ぼくはそのかみ合いがいまいちと感じ、これなら彼女のアコースティック・ギターの弾き語りだけのほうがいいのではないかとも思った。黄金期たる1980年代の曲から新曲まで、ざっくばらん、でもどこかほのかな光彩を散りばめるようなそれは、大いに納得させるものだ。驚いたのは、3曲においては彼女はギターを置き、ベース音だけで(うち、1曲ではヴィセグリアがリズム・ボックス音も差し込む)歌ったこと。オリジナルがアカペラで、いろんなヴァージョンを生んだ「トムズ・ダイナー」はその指針で行くのは納得できるが、酔狂かつお茶目な人だなー。そんな彼女、明日は大阪でやり、17日からはUK ツアーに入る。ふうむ、一度米国に帰るのか、そのまま英国入りするのか?
▶過去の、スザンヌ・ヴェガ
http://43142.diarynote.jp/200801280000120000/
http://43142.diarynote.jp/201201271243541443/
http://43142.diarynote.jp/201404081332394740/
<今日は、2つのボケをかます>
ライヴ前に、2017年フランス映画『顔たち、ところどころ』を見ようとする。今年で90歳になった大御所アニエス・ヴァルタ監督とストリート派写真家/クリエイターのJR(1983年生まれ)によるドキュメンタリー映画であるのだが、場所を間違える。うひゃあ、UPLINK渋谷に行ったら、京橋・テアトル試写室だった。試写状の単純な読み違え。さすが、間に合うように移動するの無理で渋谷近辺をうろうろ。こういう無駄も必要だけど、暑くて困憊。
ライヴを観た後は、、三軒茶屋のウィスパーに向かい、カメラマン二人の対談イヴェントに顔を出したのだが。。。「New York Jazz Update」(小学館)を出した常盤武彦が、映画「Cu-Bop」を監督した高橋慎一を迎えるというもので、その映画撮影時NYに住んでいた常盤は助力したらしい。世田谷通りぞいにある店なのに、なぜか大ボケかまして246をひたすら歩き、結局1時間ほど周辺をうろうろ。到着したのは、22時を回ってしまい。でも20分ぐらいは映像を使いながらの話を聞けたか。ウィスパーはジャズ・カメラマンの内山繁さんが出しているお店で、今の店舗はかつてオブサウンズ(http://43142.diarynote.jp/201202091202153702/)というジャズのライヴ・ハウスだったところだった。翌日、左足にマメができていた。その後、一番飲む機会が多い知人たちと2件流れ、朝まで。疲れているはずなのに〜。
今回は、初期から活動を共にしていたりする、経験豊富なベース奏者であるマイケル・ヴィセグリアとのデュオによる。ぼくはそのかみ合いがいまいちと感じ、これなら彼女のアコースティック・ギターの弾き語りだけのほうがいいのではないかとも思った。黄金期たる1980年代の曲から新曲まで、ざっくばらん、でもどこかほのかな光彩を散りばめるようなそれは、大いに納得させるものだ。驚いたのは、3曲においては彼女はギターを置き、ベース音だけで(うち、1曲ではヴィセグリアがリズム・ボックス音も差し込む)歌ったこと。オリジナルがアカペラで、いろんなヴァージョンを生んだ「トムズ・ダイナー」はその指針で行くのは納得できるが、酔狂かつお茶目な人だなー。そんな彼女、明日は大阪でやり、17日からはUK ツアーに入る。ふうむ、一度米国に帰るのか、そのまま英国入りするのか?
▶過去の、スザンヌ・ヴェガ
http://43142.diarynote.jp/200801280000120000/
http://43142.diarynote.jp/201201271243541443/
http://43142.diarynote.jp/201404081332394740/
<今日は、2つのボケをかます>
ライヴ前に、2017年フランス映画『顔たち、ところどころ』を見ようとする。今年で90歳になった大御所アニエス・ヴァルタ監督とストリート派写真家/クリエイターのJR(1983年生まれ)によるドキュメンタリー映画であるのだが、場所を間違える。うひゃあ、UPLINK渋谷に行ったら、京橋・テアトル試写室だった。試写状の単純な読み違え。さすが、間に合うように移動するの無理で渋谷近辺をうろうろ。こういう無駄も必要だけど、暑くて困憊。
ライヴを観た後は、、三軒茶屋のウィスパーに向かい、カメラマン二人の対談イヴェントに顔を出したのだが。。。「New York Jazz Update」(小学館)を出した常盤武彦が、映画「Cu-Bop」を監督した高橋慎一を迎えるというもので、その映画撮影時NYに住んでいた常盤は助力したらしい。世田谷通りぞいにある店なのに、なぜか大ボケかまして246をひたすら歩き、結局1時間ほど周辺をうろうろ。到着したのは、22時を回ってしまい。でも20分ぐらいは映像を使いながらの話を聞けたか。ウィスパーはジャズ・カメラマンの内山繁さんが出しているお店で、今の店舗はかつてオブサウンズ(http://43142.diarynote.jp/201202091202153702/)というジャズのライヴ・ハウスだったところだった。翌日、左足にマメができていた。その後、一番飲む機会が多い知人たちと2件流れ、朝まで。疲れているはずなのに〜。
ブルーイ“シトラス・サン”+日野皓正
2018年8月11日 音楽 インコグニートのジャン“ブルーイ”モウニック(2002年12月20日、2006年9月3日、2011年3月31日、2013年6月17日、2015年7月9日)のサイド・プロジェクトのショウを南青山・ブルーノート東京(ファースト・ショウ)で見る。
ギターを刻み、少しコーラスもし、人懐こい進行役(ぼくが見たショウは、曲の順序を間違えて紹介し、バック陣に直しをいれられたり)を務めるブルーイをサポートするのは、バンド監督もしていたキーボードのマット・クーパー、トランペットのドミニク・グローヴァー、ソロを全面的に担当するギタリストのフラシスコ・サレス、とっても長いブレイズ頭をしているベースのフランシス・ヒルトン、カノウプス(ドラム・メイカー)の叩き音がとっても気持ちいいドラムのフランチェスコ・メンドリア、パーカッションのジョアン・カエターノという、インコグニートにも参画している面々。そして、曲によっては、やはりインコグニートでおなじみのシンガーのイマーニ、まだ20歳というインドネシア人ハーモニカ奏者のレガ・ダウナもフィーチャーされる。
盛りだくさんの90分。ある意味“トランペット・アルバム” という指摘も可能な(成熟したシティ・ミュージックでいかにトランペット音は機能するかということを提示している部分がある)新作『ライド・ライク・ザ・ウィンド』をフォローするショウで、そこに入っているフレディ・ハバード(2009年1月8日)もカヴァーしたクリストファー・クロス曲やマルコス・ヴァーリ(2002年11月7日、2003年10月24日、2008年4月28日、2010年5月25日、2014年4月22日、2016年10月8日)とリオン・ウェアの共作曲(そのポル語ヴァーッジョンを、ジョアン・カエターノが前に出てきて歌う)ほか、テリー・キャリア(2002年5月21日、2004年4月19日、2005年2月17日、2007年3月8日、2009年9月15日)曲や英国人ギタリストのロニー・ジョーダン(2012年4月25日)追悼で「ソー・ホワット」をやったり、ドラムとパーカッションのデュオ演奏に時間を与えたり。
そして、新作において日野皓正(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日)が1979年発表した「センド・ミー・ユア・フィーリングス」(作曲はセッション・キーボーディストのハリー・ウィテカー)もカヴァーしていたのだが、その曲を含む3曲には日野御大が颯爽と加わる。少し前には渋さ知らズ(2004年9月1日、2006年1月14日、2006年1月21日、2006年8月27日、2006年11月15日、2006年12月1日、2007年1月13日、2007年6月13日、2008年7月6日、2009年7月26日、2009年9月27日、2010年4月22日、2010年9月19日、2013年5月19日、2015年6月15日)のピットイン公演にも入ったようだが、ほんと意気軒昂。でもって、こういう音楽をやるときの、ちょっとしたステップや身のこなしが本当に素敵。いや、本当にうれしいゲスト入りでした。
▶過去の、インコグニート/ブルーイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/201104041101072561/
http://43142.diarynote.jp/201306190743528192/
http://43142.diarynote.jp/201507110856518338/
▶過去の、マルコス・ヴァーリ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm 11月7日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm 10 月24日
http://43142.diarynote.jp/200805031401060000/
http://43142.diarynote.jp/201006031537221581/
http://43142.diarynote.jp/201404260858553785/
▶︎過去の、フレディ・ハバード(追悼)
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
▶︎過去の、テリー・キャリア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm
https://43142.diarynote.jp/200404190049350000/
http://43142.diarynote.jp/200502232039250000/
http://43142.diarynote.jp/200703101608130000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
▶過去の、ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/201205080617258733/
http://43142.diarynote.jp/201610140945007657/
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061103
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110902
http://43142.diarynote.jp/201309260930584072/
http://43142.diarynote.jp/201404070654593139/
http://43142.diarynote.jp/201503110740041978/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
▶過去の、渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
http://43142.diarynote.jp/200609031311580000/
http://43142.diarynote.jp/200611190320370000/
http://43142.diarynote.jp/200612060135390000/
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
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http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
<今日の、キース・ヘリング>
ライヴのあと、表参道ヒルズで催されているキース・ヘリング(1958〜1990年)展をのぞく。無料ながらそこそこ展示数あり、物販もアイテム充実していた。山梨県北杜市には、個人によるヘリング美術館があるようだ。ぼくが彼のことをちゃんと認知したのは1983年に彼のドロウイングがスイスのモントルー・ジャズ祭に大々的に採用されたことによる。そのポスターも展示されていたが、彼の絵が表紙になっている同年の同祭のプログラムが家にはあるナ。ぼくが得ている多くの情報は音楽からもたらされているわけで、もし音楽に耽溺していなかったら、滅茶無知な人間になっていそうで怖い。それとも、音楽に傾けていた熱意と時間をもっと有意義な知識摂取に回していたろうか。フレッド・フリス(2004年6月9日、2009年1月17日、2016年9月4日)やジョン・ゾーン(1999年9月24日、2006年1月21日)らが出る1990年のベネフィット・コンサートのちらしも展示されていた。
▶︎過去の、フレッド・フリス
http://43142.diarynote.jp/200406090118170000/
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
▶︎過去の、ジョン・ゾーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
ギターを刻み、少しコーラスもし、人懐こい進行役(ぼくが見たショウは、曲の順序を間違えて紹介し、バック陣に直しをいれられたり)を務めるブルーイをサポートするのは、バンド監督もしていたキーボードのマット・クーパー、トランペットのドミニク・グローヴァー、ソロを全面的に担当するギタリストのフラシスコ・サレス、とっても長いブレイズ頭をしているベースのフランシス・ヒルトン、カノウプス(ドラム・メイカー)の叩き音がとっても気持ちいいドラムのフランチェスコ・メンドリア、パーカッションのジョアン・カエターノという、インコグニートにも参画している面々。そして、曲によっては、やはりインコグニートでおなじみのシンガーのイマーニ、まだ20歳というインドネシア人ハーモニカ奏者のレガ・ダウナもフィーチャーされる。
盛りだくさんの90分。ある意味“トランペット・アルバム” という指摘も可能な(成熟したシティ・ミュージックでいかにトランペット音は機能するかということを提示している部分がある)新作『ライド・ライク・ザ・ウィンド』をフォローするショウで、そこに入っているフレディ・ハバード(2009年1月8日)もカヴァーしたクリストファー・クロス曲やマルコス・ヴァーリ(2002年11月7日、2003年10月24日、2008年4月28日、2010年5月25日、2014年4月22日、2016年10月8日)とリオン・ウェアの共作曲(そのポル語ヴァーッジョンを、ジョアン・カエターノが前に出てきて歌う)ほか、テリー・キャリア(2002年5月21日、2004年4月19日、2005年2月17日、2007年3月8日、2009年9月15日)曲や英国人ギタリストのロニー・ジョーダン(2012年4月25日)追悼で「ソー・ホワット」をやったり、ドラムとパーカッションのデュオ演奏に時間を与えたり。
そして、新作において日野皓正(2005年6月5日、2006年11月3日、2011年3月28日、2011年7月25日、2011年9月2日 、2013年9月22日、2014年4月4日、2015年3月10日、2017年9月3日)が1979年発表した「センド・ミー・ユア・フィーリングス」(作曲はセッション・キーボーディストのハリー・ウィテカー)もカヴァーしていたのだが、その曲を含む3曲には日野御大が颯爽と加わる。少し前には渋さ知らズ(2004年9月1日、2006年1月14日、2006年1月21日、2006年8月27日、2006年11月15日、2006年12月1日、2007年1月13日、2007年6月13日、2008年7月6日、2009年7月26日、2009年9月27日、2010年4月22日、2010年9月19日、2013年5月19日、2015年6月15日)のピットイン公演にも入ったようだが、ほんと意気軒昂。でもって、こういう音楽をやるときの、ちょっとしたステップや身のこなしが本当に素敵。いや、本当にうれしいゲスト入りでした。
▶過去の、インコグニート/ブルーイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/201104041101072561/
http://43142.diarynote.jp/201306190743528192/
http://43142.diarynote.jp/201507110856518338/
▶過去の、マルコス・ヴァーリ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm 11月7日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm 10 月24日
http://43142.diarynote.jp/200805031401060000/
http://43142.diarynote.jp/201006031537221581/
http://43142.diarynote.jp/201404260858553785/
▶︎過去の、フレディ・ハバード(追悼)
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
▶︎過去の、テリー・キャリア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm
https://43142.diarynote.jp/200404190049350000/
http://43142.diarynote.jp/200502232039250000/
http://43142.diarynote.jp/200703101608130000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
▶過去の、ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/201205080617258733/
http://43142.diarynote.jp/201610140945007657/
▶過去の、日野皓正
http://43142.diarynote.jp/200506120639310000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061103
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/201107310727152406/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110902
http://43142.diarynote.jp/201309260930584072/
http://43142.diarynote.jp/201404070654593139/
http://43142.diarynote.jp/201503110740041978/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
▶過去の、渋さ知らズ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
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http://43142.diarynote.jp/200609031311580000/
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http://43142.diarynote.jp/200908180046187200/
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http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
<今日の、キース・ヘリング>
ライヴのあと、表参道ヒルズで催されているキース・ヘリング(1958〜1990年)展をのぞく。無料ながらそこそこ展示数あり、物販もアイテム充実していた。山梨県北杜市には、個人によるヘリング美術館があるようだ。ぼくが彼のことをちゃんと認知したのは1983年に彼のドロウイングがスイスのモントルー・ジャズ祭に大々的に採用されたことによる。そのポスターも展示されていたが、彼の絵が表紙になっている同年の同祭のプログラムが家にはあるナ。ぼくが得ている多くの情報は音楽からもたらされているわけで、もし音楽に耽溺していなかったら、滅茶無知な人間になっていそうで怖い。それとも、音楽に傾けていた熱意と時間をもっと有意義な知識摂取に回していたろうか。フレッド・フリス(2004年6月9日、2009年1月17日、2016年9月4日)やジョン・ゾーン(1999年9月24日、2006年1月21日)らが出る1990年のベネフィット・コンサートのちらしも展示されていた。
▶︎過去の、フレッド・フリス
http://43142.diarynote.jp/200406090118170000/
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
▶︎過去の、ジョン・ゾーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
映画「黙ってピアノを弾いてくれ」。ニック・ヘイワード
2018年8月15日 音楽 これは、面白い。編集もテンポがあるし、寝不足だったんだけど、ひきこまれ、触発もかなりされたな。
渋谷・映画美学校試写室で、音楽をするということについてはパラノ(一つにまっすぐ)だろうが、バカみたいにいろんな音楽形態にあたりスキゾ(分裂症)と言うしかない活動を見せる異才ピアニスト/クリエイターであるチリー・ゴンザレス(1972年、モントリオール生まれ。本名、ジェイソン・チャールズ・ベック)のことを扱う2018年ドイツ/フランス/イギリス映画を、渋谷・映画美学校試写室で見る。原題は、「Stay Up And Play The Piano」。
俺を愛するなら、俺を憎め! みたいなことを連呼する,冒頭のアップ映像でつかみはOK。監督はゴンザレスが現在居住するケルン在住の音楽/カルチャ−系ジャーナリストのフィリップ・ジェディック。2014年にゴンザレスの存在を知り、そのドキュメンタリー映画を作りたいことを申し出たという。快諾されたものの、条件はプライヴェイトな事項を出すのは御法度。だが唯一、彼が育ったプール付き邸宅が紹介され、その父親は東欧ユダヤ系移民で、一代で成り上がりカナダで一番大きな建設会社のCEOをしていることは伝えられる。
ロック・バンドをやっていたカナダ時代、当初ラップに邁進した最初の欧州の地であるベルリン時代の映像なども交え、その後オーケストラや弦楽四重奏を用いたはみ出し表現にも手を染めるようになる様々な活動が、本人のインタヴュー発言も介して紹介される。ダフト・パンクのトーマ・ハンガルテルを交えたパフォーマンス映像も出てくるし、カナダ時代の音楽仲間であるファイストや、ジャーヴィス・コッカー(パルプ)らの証言などもあり。
そうした材料を通して、浮かび上がるのは、彼が見事な変人であり、サーヴィス精神に富むエンターテイナー/行動家であるということ。そう見せることを、彼は楽しんでいる。また、ちょっとした彼の指さばきやメロディ感覚やハーモニーが過去の音楽流儀の正鵠をなんか射たものであるのも知ることが出来るだろう。彼をエスタブリッシュさせたのは2004年から世に問うたピアノのソロ演奏群だが、それはまさに<ヒップホップ時代のジョージ・ウィンストン>表現なのだと確信もした。ニューエイジ・ミュージックの第一人者であるウィンストンは<ヒッピー世代のなんちゃって癒しピアノ表現>なるもので、一世を風靡した人だ。
それから、その自己顕示欲が強い変人ぶりに接し、ぼくは映画「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」(2011年10月12日)のグールドの動物園での場面を思い出したりした。この映画において、カナダ人という属性は重視されていないが、両者ともにカナダ人ですね。
▶︎「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」
http://43142.diarynote.jp/201110161924242614/
その後は、六本木・ビルボードライブ(セカンンド・ショウ)で、ニューウェイヴ期を経験するものにとっては記憶に残るヘアカット100を率いたニック・ヘイワードの実演を見る。ハタチちょいながら洒落たセンスを掲げたビート・ポップを作っていた御仁で、1983年からはソロとなり、アリスタ、エピック、チェリー・レッド他から、淡々とリーダー作を発表してきている。彼は今週末のサマーソニックにも出演する。
まず、ヘイワードの風体におおきく頷く。米国のアイビー・リーガーがファミリー・パパになったようなそれ(また、ポロ・シャツが良く似合う)は、その洒脱な音楽性とも合致して、とてもいい感じ。そしたら、ギター・テックをしていた青年を息子なんだと紹介する。なんか、良い年のとりかたをしているな。
ステージ上には、全6人。歌とギター(セミ・アコースティック型の電気ギターを弾く。彼の刻みから曲が始められる場合が少なくなかった)のヘイワードに加え、キーボードのアンソニー・クラーク 、ギターのオリバー・テイラー 、テナーやソプラノ・サックスや打楽器のロブ・ディグウィード 、フレット付きとフレトレスの4弦電気ベースを弾くフィリップ・テイラー 、ドラムアンドリュー・トレーシー という面々がにこやかにサポート。サポート陣は、30代だろうか。
ヘイワードは昨年『ウッドランド・エコーズ』(Gladsome Hawk)というとても久しぶりのリーダー作を出し、そのジャケット・カヴァーには田舎の森林と湖を描いたほのぼのした絵が用いられていたが、その内容は乱暴に言えば<都会人が描く、田舎に憧れるくつろいだポップス>と言いたくなるもの。かなりな好盤でぼくは新作曲だけを披露する実演でも良かったのだが、ヘアカット100時代の人気曲やソロ初期曲等も披露(したよな?)。ま、それも悪くなく、秀でた英国ポップ・ロック〜ギター・ポップの担い手であることが自然体でやんわりとアピールされたショウだった。この手のなかでは何気に尺が長めで、彼の真心と表裏一体のやる気も伝わってきたな。
<今日の、物忘れ>
ライヴ三昧の終わりにある<今日の〜>の文章が好きなんですよと、たまに言われる。あざーす。おだてられて木にのぼるタイプなので、褒められるのは素直にうれしい。よくネタに困りませんねとも言われこともあるが、本文の原稿を書きながらのその日あったことを振り返れば、一つや二つはネタがたいてい出てくる。でも、外で<今日の〜>のネタになるなと思っても、忘れちゃう場合もよくある。メモ取ったりしないし。実は今日もふむふむ好マテリアルだと思えたことがあったんだが……すっかり忘却。というわけで、こういう内容にしてみた。
渋谷・映画美学校試写室で、音楽をするということについてはパラノ(一つにまっすぐ)だろうが、バカみたいにいろんな音楽形態にあたりスキゾ(分裂症)と言うしかない活動を見せる異才ピアニスト/クリエイターであるチリー・ゴンザレス(1972年、モントリオール生まれ。本名、ジェイソン・チャールズ・ベック)のことを扱う2018年ドイツ/フランス/イギリス映画を、渋谷・映画美学校試写室で見る。原題は、「Stay Up And Play The Piano」。
俺を愛するなら、俺を憎め! みたいなことを連呼する,冒頭のアップ映像でつかみはOK。監督はゴンザレスが現在居住するケルン在住の音楽/カルチャ−系ジャーナリストのフィリップ・ジェディック。2014年にゴンザレスの存在を知り、そのドキュメンタリー映画を作りたいことを申し出たという。快諾されたものの、条件はプライヴェイトな事項を出すのは御法度。だが唯一、彼が育ったプール付き邸宅が紹介され、その父親は東欧ユダヤ系移民で、一代で成り上がりカナダで一番大きな建設会社のCEOをしていることは伝えられる。
ロック・バンドをやっていたカナダ時代、当初ラップに邁進した最初の欧州の地であるベルリン時代の映像なども交え、その後オーケストラや弦楽四重奏を用いたはみ出し表現にも手を染めるようになる様々な活動が、本人のインタヴュー発言も介して紹介される。ダフト・パンクのトーマ・ハンガルテルを交えたパフォーマンス映像も出てくるし、カナダ時代の音楽仲間であるファイストや、ジャーヴィス・コッカー(パルプ)らの証言などもあり。
そうした材料を通して、浮かび上がるのは、彼が見事な変人であり、サーヴィス精神に富むエンターテイナー/行動家であるということ。そう見せることを、彼は楽しんでいる。また、ちょっとした彼の指さばきやメロディ感覚やハーモニーが過去の音楽流儀の正鵠をなんか射たものであるのも知ることが出来るだろう。彼をエスタブリッシュさせたのは2004年から世に問うたピアノのソロ演奏群だが、それはまさに<ヒップホップ時代のジョージ・ウィンストン>表現なのだと確信もした。ニューエイジ・ミュージックの第一人者であるウィンストンは<ヒッピー世代のなんちゃって癒しピアノ表現>なるもので、一世を風靡した人だ。
それから、その自己顕示欲が強い変人ぶりに接し、ぼくは映画「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」(2011年10月12日)のグールドの動物園での場面を思い出したりした。この映画において、カナダ人という属性は重視されていないが、両者ともにカナダ人ですね。
▶︎「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」
http://43142.diarynote.jp/201110161924242614/
その後は、六本木・ビルボードライブ(セカンンド・ショウ)で、ニューウェイヴ期を経験するものにとっては記憶に残るヘアカット100を率いたニック・ヘイワードの実演を見る。ハタチちょいながら洒落たセンスを掲げたビート・ポップを作っていた御仁で、1983年からはソロとなり、アリスタ、エピック、チェリー・レッド他から、淡々とリーダー作を発表してきている。彼は今週末のサマーソニックにも出演する。
まず、ヘイワードの風体におおきく頷く。米国のアイビー・リーガーがファミリー・パパになったようなそれ(また、ポロ・シャツが良く似合う)は、その洒脱な音楽性とも合致して、とてもいい感じ。そしたら、ギター・テックをしていた青年を息子なんだと紹介する。なんか、良い年のとりかたをしているな。
ステージ上には、全6人。歌とギター(セミ・アコースティック型の電気ギターを弾く。彼の刻みから曲が始められる場合が少なくなかった)のヘイワードに加え、キーボードのアンソニー・クラーク 、ギターのオリバー・テイラー 、テナーやソプラノ・サックスや打楽器のロブ・ディグウィード 、フレット付きとフレトレスの4弦電気ベースを弾くフィリップ・テイラー 、ドラムアンドリュー・トレーシー という面々がにこやかにサポート。サポート陣は、30代だろうか。
ヘイワードは昨年『ウッドランド・エコーズ』(Gladsome Hawk)というとても久しぶりのリーダー作を出し、そのジャケット・カヴァーには田舎の森林と湖を描いたほのぼのした絵が用いられていたが、その内容は乱暴に言えば<都会人が描く、田舎に憧れるくつろいだポップス>と言いたくなるもの。かなりな好盤でぼくは新作曲だけを披露する実演でも良かったのだが、ヘアカット100時代の人気曲やソロ初期曲等も披露(したよな?)。ま、それも悪くなく、秀でた英国ポップ・ロック〜ギター・ポップの担い手であることが自然体でやんわりとアピールされたショウだった。この手のなかでは何気に尺が長めで、彼の真心と表裏一体のやる気も伝わってきたな。
<今日の、物忘れ>
ライヴ三昧の終わりにある<今日の〜>の文章が好きなんですよと、たまに言われる。あざーす。おだてられて木にのぼるタイプなので、褒められるのは素直にうれしい。よくネタに困りませんねとも言われこともあるが、本文の原稿を書きながらのその日あったことを振り返れば、一つや二つはネタがたいてい出てくる。でも、外で<今日の〜>のネタになるなと思っても、忘れちゃう場合もよくある。メモ取ったりしないし。実は今日もふむふむ好マテリアルだと思えたことがあったんだが……すっかり忘却。というわけで、こういう内容にしてみた。
順調に支持層を広げているカマシ・ワシントン(2014年5月28日、2015年10月31日、016年12月6日)のショウを六本木・ビルボードライブ東京で見る。セカンド・ショウ。
テナーの本人にくわえ、(アルトの父親は今回加わらなかったが)過去のリーダー公演と同じ陣容なり。トロンボーン、女性シンガー、キーボード、ダブル・ベース、ドラム二人。鍵盤が非アフリカ系奏者に変わっていたが、他は近2回と同じプレイヤーたちだったはず。今回、ベースのモズレーさんの活躍する余地が増大していて耳を引いたのと、ドラムのブルーナーJr.がけっこうレギュラー・ブリップで叩いてへえ。今の観点で過去の前を見たブラック・ジャズを拾い上げ、屈託のない活劇的ジャズを作る様を見て、彼こそは文字通りの“新伝承派”ではないかとも思った。今週末の毎日新聞夕刊に、ライヴ評が掲載されます。
ところで、欧州ツアーをやったあと韓国経由でやって来た一座はサマーソニック出演を経て、ここに登場。そして、9月に入ると、1万5000人強をほこるキャパを持つハリウッド・ボウル(2007年7月18日)で2晩も公演をするUK静謐系ポップ・ロック・バンドのフローレンス+ザ・マシーン公演に出るらしい。ぜんぜん、音楽性ちがうじゃん。と思ったら、その新作『ハイ・アズ・ホープ』でワシントンはちょい菅音をつけているんだよな。そして、その後のずっと続く米国ツアーは新進アフリカ系女性シンガー・ソングライターのヴィクトリー・ボイドやブッチャー・ブラウンを同行させる。
▶︎過去の、カマシ・ワシントン
http://43142.diarynote.jp/?day=20140528
http://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
▶︎過去の、ハリウッド・ボウル
http://43142.diarynote.jp/200707232251010000/
<今日の、R.I.P.。そして、案内>
アリサ・フランクリン、1942年3月25日〜2018年8月16日。巨星。逝く。それしかありません。もう、稀代の歌い手であり、ゴスペルを下敷きに広がったソウル・ミュージックの最高の体現者。僕はアトランティック期のブツに手が伸びるが、その魔法はそのキャリアを通して出され、残されたものは膨大というしかない。映画「ブルース・ブラザーズ」で彼女の旦那役を務めたブルース・ギタリストのマット・ギター・マーフィーも、フロリダ州マイアミでこの6月15日に、88歳で心臓発作のために亡くなった。彼女の死を知り、思わずぼくを思い出しましたと、Facebookで友達申請してきた古い仕事仲間あり…。20年ぶりぐらいだと思うが、そのようなアレサの訃報が導くつながりややりとりはあちこちで持たれたのではないか。で、以下は告知です。
鈴木啓志+高地明+鷲巣功。R&B評論3巨頭が、お気に入りのアリサ曲をかけ、語り尽くす! てな会が、11月10日(土)15時から、四谷 いーぐる http://www.jazz-eagle.com/information.htmlでもたれます。アナログをメインに、同店のオーディオ・システムでかけます。
テナーの本人にくわえ、(アルトの父親は今回加わらなかったが)過去のリーダー公演と同じ陣容なり。トロンボーン、女性シンガー、キーボード、ダブル・ベース、ドラム二人。鍵盤が非アフリカ系奏者に変わっていたが、他は近2回と同じプレイヤーたちだったはず。今回、ベースのモズレーさんの活躍する余地が増大していて耳を引いたのと、ドラムのブルーナーJr.がけっこうレギュラー・ブリップで叩いてへえ。今の観点で過去の前を見たブラック・ジャズを拾い上げ、屈託のない活劇的ジャズを作る様を見て、彼こそは文字通りの“新伝承派”ではないかとも思った。今週末の毎日新聞夕刊に、ライヴ評が掲載されます。
ところで、欧州ツアーをやったあと韓国経由でやって来た一座はサマーソニック出演を経て、ここに登場。そして、9月に入ると、1万5000人強をほこるキャパを持つハリウッド・ボウル(2007年7月18日)で2晩も公演をするUK静謐系ポップ・ロック・バンドのフローレンス+ザ・マシーン公演に出るらしい。ぜんぜん、音楽性ちがうじゃん。と思ったら、その新作『ハイ・アズ・ホープ』でワシントンはちょい菅音をつけているんだよな。そして、その後のずっと続く米国ツアーは新進アフリカ系女性シンガー・ソングライターのヴィクトリー・ボイドやブッチャー・ブラウンを同行させる。
▶︎過去の、カマシ・ワシントン
http://43142.diarynote.jp/?day=20140528
http://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
▶︎過去の、ハリウッド・ボウル
http://43142.diarynote.jp/200707232251010000/
<今日の、R.I.P.。そして、案内>
アリサ・フランクリン、1942年3月25日〜2018年8月16日。巨星。逝く。それしかありません。もう、稀代の歌い手であり、ゴスペルを下敷きに広がったソウル・ミュージックの最高の体現者。僕はアトランティック期のブツに手が伸びるが、その魔法はそのキャリアを通して出され、残されたものは膨大というしかない。映画「ブルース・ブラザーズ」で彼女の旦那役を務めたブルース・ギタリストのマット・ギター・マーフィーも、フロリダ州マイアミでこの6月15日に、88歳で心臓発作のために亡くなった。彼女の死を知り、思わずぼくを思い出しましたと、Facebookで友達申請してきた古い仕事仲間あり…。20年ぶりぐらいだと思うが、そのようなアレサの訃報が導くつながりややりとりはあちこちで持たれたのではないか。で、以下は告知です。
鈴木啓志+高地明+鷲巣功。R&B評論3巨頭が、お気に入りのアリサ曲をかけ、語り尽くす! てな会が、11月10日(土)15時から、四谷 いーぐる http://www.jazz-eagle.com/information.htmlでもたれます。アナログをメインに、同店のオーディオ・システムでかけます。
ジョナサン・クライスバーグ・トリオ
2018年8月21日 音楽 NY生まれ、マイアミ育ち(大学は、マイアミ大学)で20代前半からは再びNYで活動している働き盛りジャズ・ギタリスト(2015年7月2日、2018年7月28日)のリーダー公演はオルガンを擁するベースレスの定番型トリオにて行う。丸ノ内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
奇人名オルガニストのドクター・ロニー・スミス(2015年7月2日、2018年7月28日)のサポートで来日している人でもありオルガン好きなのと一瞬思ってしまうものの、クリス・クロス他から出している10枚ほどのリーダー作はぼくが耳にしたものはオルガン伴奏にはこだわってはおらず、近い何作かはピアノのゲイリー・ヴェルサーチ(2010年2月5日 、2012年12月17日、2013年12月17日、2017年6月7日)、ベースのマット・ペンマン(2005年5月10日、2008年11月22日、2010年9月5日、2011 年7月4日、2012年5月31日)、ドラムのマーク・ファーバーという単位で彼は録音している。
サイドマンの2人は、やはりリーダー作を何作も出している人たち。近3回の来日はアコーディオン奏者としてマリア・シュナイダー・オーケストラ(2012年12月17日、2013年12月17日、2017年6月7日)に同行し、今回はオルガンを弾くゲイリー・ヴェルサーチ(2010年2月5日 、2012年12月17日、2013年12月17日、2017年6月7日)。そして、ドラマーはカート・ローゼンウィンケル(2009年3月1日、2010年3月12日、2013年11月20日、2014年3月4日、2016年6月27日、2017年4月15日、2018年1月13日)の2014年公演に入っていたドラマーのコリン・ストラナハン。もしかして、今回の編成は、オルガン演奏にも一言持つクライスバーグがちょいオルガン・トリオでやってみないとリーダーにし進言したことで実現したのではないか。
そう思わせたのは、ヴェルサーチのハモンド・オルガンさばきに触れていて、なるほど白人としての意気が出る演奏をしているなと思えたから。音色選びとか、フレイジングとか、サステイン・ペダルの作法とか、いわゆるソウルフル型ジャズ・オルガン演奏とは一線を画すもので、これは差別化が図れる。別に音が薄い訳ではなく、おそらく足で抑えていたろうベース音は太めなよく伸びる音が採用されていて、その響きは今っぽいかもしれぬ。
客に向かって左側に立ち(ドラマーが中央に位置した)フル・アコースティック型のエレクトリック・ギターを弾くクライスバーグはなるほど雄弁(曲によって、エフェクターも使い分け、結構かけたものもあり)、これはリーダー公演をやる資格を持つ奏者であると思わせる。でもって、ドクター・ロニー・スミスのときはかなり抑えた演奏をしていたのもすぐに了解。なにげにスミスはん、細かく締め付けする人だったりして。って、それはないか。ぼくが思っていた以上に今様なジャズ・ギタリストだとも思え、ゆえに後半に弩スタンダード「ボディ&ソウル」を比較的ストレートにやった際には、これは浮くなあと感じた。だが、それをやることで、自分は過去をちゃんと消化しているプレイヤーであることを示したかったのかもしれない。
▶︎過去の、ジョナサン・クライスバーグ/ドクター・ロニー・スミス
http://43142.diarynote.jp/201507030846173120/
http://43142.diarynote.jp/201807290828583298/
▶︎過去の、マット・ペンマン
http://43142.diarynote.jp/200811241224271906/
http://43142.diarynote.jp/201009171511588216/ ジョシュア・レッドマン
http://43142.diarynote.jp/201107111008176019/
http://43142.diarynote.jp/201206011834355756/
▶︎過去の、マリア・シュナイダー・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
▶︎過去の、ゲイリー・ヴェルサーチ
http://43142.diarynote.jp/201002072246423695/
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
▶︎過去の、ドラマーのコリン・ストラナハン
http://43142.diarynote.jp/201403051230433466/
▶過去の、カート・ローゼンウィンケル
http://43142.diarynote.jp/200903031751323247/
http://43142.diarynote.jp/201003131221091991/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201403051230433466/
http://43142.diarynote.jp/201606281737237220/
http://43142.diarynote.jp/201704170805443358/
http://43142.diarynote.jp/201801140944229876/
<今日の、ミス>
目が衰えてきていて、ノートブックPCのメイラーの文字が見づらくなっているので、7月に眼科で処方してもらい、PC限定のメガネを作る。で、どうせ家でしかかけないのだからと、全然フレイム選びにはこらず、普段かけている眼鏡と同じような色のものをテキト〜に選んでしまった。それ、失敗。そしたら、形も素材も違うのに、これが外出する際にそのままかけて出そうになる。いや、一度飲みにでたときは近距離用メガネをかけたまま出てしまい……。こんな場合はまあいいが、ライヴを見る際は本当に気をつけなきゃと再認識していたのだが、今日は見事に遠い方を見るとボケるPC用メガネをかけたまま、ライヴを見に出かけてしまう。うえ〜ん、コリン・ストラナハンが左利きのセッティングをしているのはすぐにわかったが、オルガン奏者の所作(ベース音が足で出しているか。左手で出しているかということですね)がいまいちぼやっと見えて確認できない。結局、聞こえる音で上のように書いた。ちなみに、マッチド・グリップで叩いていたストラナハンはシンプルなキットを用いつつ、手数の多い、生理的にラウドな出音を出す人だった。
奇人名オルガニストのドクター・ロニー・スミス(2015年7月2日、2018年7月28日)のサポートで来日している人でもありオルガン好きなのと一瞬思ってしまうものの、クリス・クロス他から出している10枚ほどのリーダー作はぼくが耳にしたものはオルガン伴奏にはこだわってはおらず、近い何作かはピアノのゲイリー・ヴェルサーチ(2010年2月5日 、2012年12月17日、2013年12月17日、2017年6月7日)、ベースのマット・ペンマン(2005年5月10日、2008年11月22日、2010年9月5日、2011 年7月4日、2012年5月31日)、ドラムのマーク・ファーバーという単位で彼は録音している。
サイドマンの2人は、やはりリーダー作を何作も出している人たち。近3回の来日はアコーディオン奏者としてマリア・シュナイダー・オーケストラ(2012年12月17日、2013年12月17日、2017年6月7日)に同行し、今回はオルガンを弾くゲイリー・ヴェルサーチ(2010年2月5日 、2012年12月17日、2013年12月17日、2017年6月7日)。そして、ドラマーはカート・ローゼンウィンケル(2009年3月1日、2010年3月12日、2013年11月20日、2014年3月4日、2016年6月27日、2017年4月15日、2018年1月13日)の2014年公演に入っていたドラマーのコリン・ストラナハン。もしかして、今回の編成は、オルガン演奏にも一言持つクライスバーグがちょいオルガン・トリオでやってみないとリーダーにし進言したことで実現したのではないか。
そう思わせたのは、ヴェルサーチのハモンド・オルガンさばきに触れていて、なるほど白人としての意気が出る演奏をしているなと思えたから。音色選びとか、フレイジングとか、サステイン・ペダルの作法とか、いわゆるソウルフル型ジャズ・オルガン演奏とは一線を画すもので、これは差別化が図れる。別に音が薄い訳ではなく、おそらく足で抑えていたろうベース音は太めなよく伸びる音が採用されていて、その響きは今っぽいかもしれぬ。
客に向かって左側に立ち(ドラマーが中央に位置した)フル・アコースティック型のエレクトリック・ギターを弾くクライスバーグはなるほど雄弁(曲によって、エフェクターも使い分け、結構かけたものもあり)、これはリーダー公演をやる資格を持つ奏者であると思わせる。でもって、ドクター・ロニー・スミスのときはかなり抑えた演奏をしていたのもすぐに了解。なにげにスミスはん、細かく締め付けする人だったりして。って、それはないか。ぼくが思っていた以上に今様なジャズ・ギタリストだとも思え、ゆえに後半に弩スタンダード「ボディ&ソウル」を比較的ストレートにやった際には、これは浮くなあと感じた。だが、それをやることで、自分は過去をちゃんと消化しているプレイヤーであることを示したかったのかもしれない。
▶︎過去の、ジョナサン・クライスバーグ/ドクター・ロニー・スミス
http://43142.diarynote.jp/201507030846173120/
http://43142.diarynote.jp/201807290828583298/
▶︎過去の、マット・ペンマン
http://43142.diarynote.jp/200811241224271906/
http://43142.diarynote.jp/201009171511588216/ ジョシュア・レッドマン
http://43142.diarynote.jp/201107111008176019/
http://43142.diarynote.jp/201206011834355756/
▶︎過去の、マリア・シュナイダー・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
▶︎過去の、ゲイリー・ヴェルサーチ
http://43142.diarynote.jp/201002072246423695/
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
http://43142.diarynote.jp/201706081034584863/
▶︎過去の、ドラマーのコリン・ストラナハン
http://43142.diarynote.jp/201403051230433466/
▶過去の、カート・ローゼンウィンケル
http://43142.diarynote.jp/200903031751323247/
http://43142.diarynote.jp/201003131221091991/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201403051230433466/
http://43142.diarynote.jp/201606281737237220/
http://43142.diarynote.jp/201704170805443358/
http://43142.diarynote.jp/201801140944229876/
<今日の、ミス>
目が衰えてきていて、ノートブックPCのメイラーの文字が見づらくなっているので、7月に眼科で処方してもらい、PC限定のメガネを作る。で、どうせ家でしかかけないのだからと、全然フレイム選びにはこらず、普段かけている眼鏡と同じような色のものをテキト〜に選んでしまった。それ、失敗。そしたら、形も素材も違うのに、これが外出する際にそのままかけて出そうになる。いや、一度飲みにでたときは近距離用メガネをかけたまま出てしまい……。こんな場合はまあいいが、ライヴを見る際は本当に気をつけなきゃと再認識していたのだが、今日は見事に遠い方を見るとボケるPC用メガネをかけたまま、ライヴを見に出かけてしまう。うえ〜ん、コリン・ストラナハンが左利きのセッティングをしているのはすぐにわかったが、オルガン奏者の所作(ベース音が足で出しているか。左手で出しているかということですね)がいまいちぼやっと見えて確認できない。結局、聞こえる音で上のように書いた。ちなみに、マッチド・グリップで叩いていたストラナハンはシンプルなキットを用いつつ、手数の多い、生理的にラウドな出音を出す人だった。
ほう、こういう実演をする人なのか。まだ二十歳という、南ロンドン育ちのジャマイカ系英国人シンガー・ソングライターの公演はいろいろ興味を惹きました。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。
まず一人で出てきて、エレクトリック・ギターを手に取り、弾き語りを始める。ピックは全曲、使っていなかったのではないか。まずはその堂々とした歌声に頷く。オイラは自分の道を悠然と突き進むという風情があって、ちょい傍若無人と取る人もいるかもしれないが、こりゃそれだけで個性を感じさせ、いいなと思わせる。彼はモデルもしているとも伝えられるが、いいガタイでブレイズ・ヘアーという出で立ちはかつてのテレンス・トレント・ダービー(2013年3月21日)を思いださせよう。
以下は、電気ベーシストとドラマーがサポート。ドラマーは従兄弟と紹介されたが、見た目はぜんぜん似ていない。最小限単位の単位によるものゆえ、ほんとうにスカスカした質感のもと、パフォーマンス。なんか大雑把すぎると思わせるところもなくはないが、個の力を信じて、むき出しの感覚を横溢させてことに当たっている様になんの異議があろうか。リズム隊の2人は一緒にやっている人だろう、印象に残る韻の踏み方、コンビネーションを少し見せる場合もあり。
曲は少しごつごつしたロック調シンガー・ソングライター風から、メロウ・ソウル調、そして出自を愛でるかのようなレゲエ調まで、いろいろ。ときにジャジーなコード使いを見せる場合もあるが、それは彼のジョニ・ミッチェル愛好からもたらされるものだろうか。そして、それらは1曲のなかに混在する場合もあり。それが導く、雑食性というか、小宇宙的な混合感覚は彼の大きなポイント。そして、それがクラブ/編集感覚を介するものでなく、彼の場合は生の感覚〜気分一発というノリで押し出される。
そんな彼、ぼくが知るところではシングルやEPのリリースのみでアルバムはまだ出していないはずだが、新曲と言って数曲やるなど、無勝手調のもと尺は問題ない長さをまっとう。客席からは終止声がとび、客あしらいもフレンドリー。
▶︎過去の、サナンダ・マイトルーヤ(TTD)
http://43142.diarynote.jp/201303230952387108/
<今日の、舎弟>
SHIBAURAレコード主宰、ラッパー、トラック・メイカー、ドラマーやジャンベ奏者であり、はては声優や役者もやってしまう工藤ちゃんa.k.a.下町兄弟/BANANA ICE(2005年12月8日、2006年12月21日、2014年10月9日、2015年12月15日、2017年1月30日 、2018年2月7日)が、so-netの映像広告に出ている! わーい。中央にいる部長さん役で〜す。ぴったりやん。
https://youtu.be/LX9SOAKq44s
▶過去の、下町兄弟
http://43142.diarynote.jp/?day=20051208
http://43142.diarynote.jp/200612270253390000/
http://43142.diarynote.jp/201410160819402945/
http://43142.diarynote.jp/?day=20151215
http://43142.diarynote.jp/201701310904097357/
http://43142.diarynote.jp/201802091622452237/
まず一人で出てきて、エレクトリック・ギターを手に取り、弾き語りを始める。ピックは全曲、使っていなかったのではないか。まずはその堂々とした歌声に頷く。オイラは自分の道を悠然と突き進むという風情があって、ちょい傍若無人と取る人もいるかもしれないが、こりゃそれだけで個性を感じさせ、いいなと思わせる。彼はモデルもしているとも伝えられるが、いいガタイでブレイズ・ヘアーという出で立ちはかつてのテレンス・トレント・ダービー(2013年3月21日)を思いださせよう。
以下は、電気ベーシストとドラマーがサポート。ドラマーは従兄弟と紹介されたが、見た目はぜんぜん似ていない。最小限単位の単位によるものゆえ、ほんとうにスカスカした質感のもと、パフォーマンス。なんか大雑把すぎると思わせるところもなくはないが、個の力を信じて、むき出しの感覚を横溢させてことに当たっている様になんの異議があろうか。リズム隊の2人は一緒にやっている人だろう、印象に残る韻の踏み方、コンビネーションを少し見せる場合もあり。
曲は少しごつごつしたロック調シンガー・ソングライター風から、メロウ・ソウル調、そして出自を愛でるかのようなレゲエ調まで、いろいろ。ときにジャジーなコード使いを見せる場合もあるが、それは彼のジョニ・ミッチェル愛好からもたらされるものだろうか。そして、それらは1曲のなかに混在する場合もあり。それが導く、雑食性というか、小宇宙的な混合感覚は彼の大きなポイント。そして、それがクラブ/編集感覚を介するものでなく、彼の場合は生の感覚〜気分一発というノリで押し出される。
そんな彼、ぼくが知るところではシングルやEPのリリースのみでアルバムはまだ出していないはずだが、新曲と言って数曲やるなど、無勝手調のもと尺は問題ない長さをまっとう。客席からは終止声がとび、客あしらいもフレンドリー。
▶︎過去の、サナンダ・マイトルーヤ(TTD)
http://43142.diarynote.jp/201303230952387108/
<今日の、舎弟>
SHIBAURAレコード主宰、ラッパー、トラック・メイカー、ドラマーやジャンベ奏者であり、はては声優や役者もやってしまう工藤ちゃんa.k.a.下町兄弟/BANANA ICE(2005年12月8日、2006年12月21日、2014年10月9日、2015年12月15日、2017年1月30日 、2018年2月7日)が、so-netの映像広告に出ている! わーい。中央にいる部長さん役で〜す。ぴったりやん。
https://youtu.be/LX9SOAKq44s
▶過去の、下町兄弟
http://43142.diarynote.jp/?day=20051208
http://43142.diarynote.jp/200612270253390000/
http://43142.diarynote.jp/201410160819402945/
http://43142.diarynote.jp/?day=20151215
http://43142.diarynote.jp/201701310904097357/
http://43142.diarynote.jp/201802091622452237/
アヴィシャイ・コーエン・トリオ・ウィズ・17ストリングス
2018年8月26日 音楽 米国から自国イスラエルに戻って12年たつ(イェルサレム近郊に居住)このベーシスト(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日、2017年10月18日)は、ずっと自らのルーツ語彙を絶妙に取り入れることをやり、秀でたジャズ・マン像を提示し続けるとともに、秀でたエスノ・ジャズの作り手でもあることも鮮明にアピールしてきている。そして、その方策の追求は、彼の表現に自ら歌う行為やは弦音の導入も導いてきた。
そんな彼はここ5年ほどストリングス入りのライヴ活動にも熱意をかたむけていて、ここ3年は<アン・イヴニング・ウィズ・アヴィシャイ・コーエン>と題した“自己トリオ・ウィズ・オーケストラ”の公演を彼は各地で持ってきている。なお、その際に共演するオーケストラは訪れる都市のそれを使うのが常だった。
<アヴィシャイ・コーエン・トリオ・ウィズ・17ストリングス>という出し物は、積み上げてきたコーエンのかような活動の先にあるもので、現トリオと17人編成となる日本人チェンバー・オーケストラによるもの。コーエンは今回のプロジェクトのため、自ら関わる編曲を新たに用意したという。四谷・紀尾井ホール。
ショウは日本人たちだけで演奏したバルトーク曲(ルーマニア民謡素材の「Romanian Folk Dances Sz 68」)でスタート。その多くは20代と思われ、構成員の多くは女性だ。指揮者はいなかったが(それはコーエンの意向)、コンミスはなかなか優秀で、その松本裕香の合図で癖のある旋律やリズムにあわせて無理なく弦音を差し込しこむ。また、終盤にはコーエンの歌にあわせ、彼女たちも歌った。いい感じでしたね。
2曲目から、コーエン・トリオが加わる。新ピアニストのエルチン・シリノフはアゼルバイジャンの出で、ドラムとパーカッションを組み合わせたセット(バスドラは置かず)を本当にアトラクティヴに扱うイタマール・ドアリはすでに何作ものコーエン作に関与しているイスラエル人奏者だ。
その協調のあり方は、様々。コーエン曲をオーケストラだけでやったり、文字通り一緒に演奏したり、トリオだけで演奏したり。もちろん、コーエンは何曲かできっちり歌う。自国トラッド(「Puncha Puncha」)やレバノン人歌手の曲(「Arab Medley」)やアルゼンチンのファークロア曲(「Alfonsina Y El Mar」)とか、自分のもの以外の曲もいろいろ。なんか、ジャズで培った感性や技量の元、いろんな音楽様式や時代や地域的属性に自在につながっていく様は味わい深くも、鮮やかと言うしかない。
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
http://43142.diarynote.jp/201710201214346567/
<今日の、やさぐれた気持ち>
この日のコーエン公演は15時からと18時からの二回まわし。ぼくは、早い方のショウに行く。あ“ー暑い、35度越え。昨日、今日と、東京は今シーズン一番の暑さだったのかも。なるべく、屋外には出たくない。会場の紀尾井ホールはどの駅からも中立性を保っていて(?)、ようは駅からはそれなりの徒歩をしいられる。会場に着く頃には、もうふらふら。とにもかくにも、この夏は、やる気もけっこうゼロ。とはいえ、それなりの生活はしたいので、ちゃんと日々の原稿仕事は淡々とこなしておる。もちろん、すべて締め切り内に出している。普段より、先倒しで出しているのも少なくない。だって、仕事を貯めていると暑苦しいぢゃん。
そんな彼はここ5年ほどストリングス入りのライヴ活動にも熱意をかたむけていて、ここ3年は<アン・イヴニング・ウィズ・アヴィシャイ・コーエン>と題した“自己トリオ・ウィズ・オーケストラ”の公演を彼は各地で持ってきている。なお、その際に共演するオーケストラは訪れる都市のそれを使うのが常だった。
<アヴィシャイ・コーエン・トリオ・ウィズ・17ストリングス>という出し物は、積み上げてきたコーエンのかような活動の先にあるもので、現トリオと17人編成となる日本人チェンバー・オーケストラによるもの。コーエンは今回のプロジェクトのため、自ら関わる編曲を新たに用意したという。四谷・紀尾井ホール。
ショウは日本人たちだけで演奏したバルトーク曲(ルーマニア民謡素材の「Romanian Folk Dances Sz 68」)でスタート。その多くは20代と思われ、構成員の多くは女性だ。指揮者はいなかったが(それはコーエンの意向)、コンミスはなかなか優秀で、その松本裕香の合図で癖のある旋律やリズムにあわせて無理なく弦音を差し込しこむ。また、終盤にはコーエンの歌にあわせ、彼女たちも歌った。いい感じでしたね。
2曲目から、コーエン・トリオが加わる。新ピアニストのエルチン・シリノフはアゼルバイジャンの出で、ドラムとパーカッションを組み合わせたセット(バスドラは置かず)を本当にアトラクティヴに扱うイタマール・ドアリはすでに何作ものコーエン作に関与しているイスラエル人奏者だ。
その協調のあり方は、様々。コーエン曲をオーケストラだけでやったり、文字通り一緒に演奏したり、トリオだけで演奏したり。もちろん、コーエンは何曲かできっちり歌う。自国トラッド(「Puncha Puncha」)やレバノン人歌手の曲(「Arab Medley」)やアルゼンチンのファークロア曲(「Alfonsina Y El Mar」)とか、自分のもの以外の曲もいろいろ。なんか、ジャズで培った感性や技量の元、いろんな音楽様式や時代や地域的属性に自在につながっていく様は味わい深くも、鮮やかと言うしかない。
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン(ベーシスト)
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
http://43142.diarynote.jp/201710201214346567/
<今日の、やさぐれた気持ち>
この日のコーエン公演は15時からと18時からの二回まわし。ぼくは、早い方のショウに行く。あ“ー暑い、35度越え。昨日、今日と、東京は今シーズン一番の暑さだったのかも。なるべく、屋外には出たくない。会場の紀尾井ホールはどの駅からも中立性を保っていて(?)、ようは駅からはそれなりの徒歩をしいられる。会場に着く頃には、もうふらふら。とにもかくにも、この夏は、やる気もけっこうゼロ。とはいえ、それなりの生活はしたいので、ちゃんと日々の原稿仕事は淡々とこなしておる。もちろん、すべて締め切り内に出している。普段より、先倒しで出しているのも少なくない。だって、仕事を貯めていると暑苦しいぢゃん。
レイス・デムス・ウィルトゲン。矢野顕子トリオ
2018年8月27日 音楽 ルクセンブルグ人ピアニストのミシェル・ライス(2016年4月12日、2016年7月21日、2016年11月4日、2018年2月13日)のトリオを、丸の内・コットンクラブで見る。彼に加え、コントラバスのマーク・デムス(2016年11月4日)とドラムのポール・ウィルトゲン(2016年11月4日)。彼らの新作は、イタリアの好インディであるカム・ジャズからのものとなる。ライスはいくつものプロジェクトを並行して抱えているが、ルクセンブルグの音楽高校時代の仲間と組んでいるこれは、その中軸にあるものと言っていいだろう。いや、そうじゃなきゃ困ると思えるぐらいに、個と現代感覚を併せ持つ三位一体表現を聞かせていたはず。
まずは、パルシーさやひたひた感と滋味や思慮をクロスさせた楽曲があり。かような曲群は変拍子を採用するものでもあるのだが、それらが時間とともに流れ、表情を変えて行く様は本当に個性あり。曲に詩的な構築感があると思わせるところはモダン・ジャズ・クインテットを思い出させたりもする? また、レイスはE.S.T. (2003年6月17日、2007年1月13日)に影響を受けたと言っていたことがあったが、電気的効果をかましはしないものの、E.S.T.を思わせる曲調でもあったりする。しかし、複雑な曲や展開を譜面をおかず悠々と演奏していくあたりは、さすがワーキング・トリオだとうならせる。いやはや、レイスさん、まさしくの俊英と再確認させられました。
▶︎過去の、ミシェル・ライス
http://43142.diarynote.jp/201604271333586112/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
http://43142.diarynote.jp/201611101506534154/
https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶過去の、E.S.T.
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
さらに南青山・ブルーノート東京で、歌とピアノとキーボードの矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10)、ベースや歌や鍵盤のウィル・リー(2008年12月7日、2009年8月19日、2012年8月21日、2012年11月26日、2013年12月5日、2014年8月7日、2015年8月20日)、ドラムのクリストファー・パーカー(2009年8月19日、2012年8月21日、2014年8月7日、2015年8月20日)のトリオを見る。このトリオを組んで、ちょうど10周年とか。明日録音するライヴ盤の予約をホワイエ階で受け付けていた。予約者はブックレットに名前が掲載されるという。
満場。だが、それも当然だろうという、満足感あり。もともと茶目っ気たっぷりにことにあたり、ウィットに富む引用が見られる人であったが、今回はクォーテイションがいつも以上に多かった。お、お、お、となった。たとえば、ゴジラのテーマ曲をインストでやって後に続けた「モスラの歌」(?。映画でザ・ピーナッツが歌ったやつ?)のベース・ラインは彼女と浅からぬ関係を持つリトル・フィート(2000年12月8日、2012年5月22日)の「オール・ザット・ユー・ドリーム」(ロウエル・ジョージ不関与の、ポール・バレルとビル・ペインが書いたプログ曲)のそれ。うひょ〜。ウォー(2007年11月6日、2009年8月9日 、2017年5月15日)の「ギャラクシー」のリフをリーは別の曲で入れてもいた。その曲のリフはジェイソン・モラン(2007年1月16日、2007年1月17日、2008年4月6日、2013年1月6日、2015年1月20日、2015年1月21日、2017年4月11日)も『オール・ライズ』(ブルーノート、2014年)で引用していた。今回の帯は矢野の求めにより、ベヒシュタインのピアノをわざわざ入れていたという。
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
▶過去の、ウィル・リー
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
http://43142.diarynote.jp/201312171510083393/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
▶過去の、クリス・パーカー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
▶過去の、リトル・フィート
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://43142.diarynote.jp/201205301327209613/
▶︎過去の、ロニー・ジョーダン/ウォー
http://43142.diarynote.jp/200711101235120000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090809
http://43142.diarynote.jp/201705161314529397/
▶過去の、ジェイソン・モラン
http://43142.diarynote.jp/200701201417260000/
http://43142.diarynote.jp/200701201418210000/
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/
http://43142.diarynote.jp/201501210901575140/
http://43142.diarynote.jp/201501220923108418/
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
http://43142.diarynote.jp/201801251404591913/
<今日の、満面の笑顔>
ちょうどコットンクラブのライヴ中から地下鉄でブルーノート東京に向かう間のことのようであったが、都心はすごい落雷、豪雨だったらしい。いやはや、どーなる東京。夜半、帰宅して郵便物や宅急便を開けていたら、あらというCDが。『名曲アルバム』。わあ、イージー・リスニング系の編集盤は聞かないなあと一瞬思ったら、どこかジャケに不穏な空気があってよく見たら、なんと たこさん(2016年10月13日)の2枚組ベスト盤じゃないか。SHOUTレコード発、品番はSHOUT-283/284。うれしいっ。黒人音楽咀嚼の音楽やるなかでは、日本最高のがちんこバンド! 捨て身で推奨する。こんな落雷、豪雨は大歓迎〜。
まずは、パルシーさやひたひた感と滋味や思慮をクロスさせた楽曲があり。かような曲群は変拍子を採用するものでもあるのだが、それらが時間とともに流れ、表情を変えて行く様は本当に個性あり。曲に詩的な構築感があると思わせるところはモダン・ジャズ・クインテットを思い出させたりもする? また、レイスはE.S.T. (2003年6月17日、2007年1月13日)に影響を受けたと言っていたことがあったが、電気的効果をかましはしないものの、E.S.T.を思わせる曲調でもあったりする。しかし、複雑な曲や展開を譜面をおかず悠々と演奏していくあたりは、さすがワーキング・トリオだとうならせる。いやはや、レイスさん、まさしくの俊英と再確認させられました。
▶︎過去の、ミシェル・ライス
http://43142.diarynote.jp/201604271333586112/
http://43142.diarynote.jp/201607221000152412/
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https://43142.diarynote.jp/201802141255168037/
▶過去の、E.S.T.
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
さらに南青山・ブルーノート東京で、歌とピアノとキーボードの矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10)、ベースや歌や鍵盤のウィル・リー(2008年12月7日、2009年8月19日、2012年8月21日、2012年11月26日、2013年12月5日、2014年8月7日、2015年8月20日)、ドラムのクリストファー・パーカー(2009年8月19日、2012年8月21日、2014年8月7日、2015年8月20日)のトリオを見る。このトリオを組んで、ちょうど10周年とか。明日録音するライヴ盤の予約をホワイエ階で受け付けていた。予約者はブックレットに名前が掲載されるという。
満場。だが、それも当然だろうという、満足感あり。もともと茶目っ気たっぷりにことにあたり、ウィットに富む引用が見られる人であったが、今回はクォーテイションがいつも以上に多かった。お、お、お、となった。たとえば、ゴジラのテーマ曲をインストでやって後に続けた「モスラの歌」(?。映画でザ・ピーナッツが歌ったやつ?)のベース・ラインは彼女と浅からぬ関係を持つリトル・フィート(2000年12月8日、2012年5月22日)の「オール・ザット・ユー・ドリーム」(ロウエル・ジョージ不関与の、ポール・バレルとビル・ペインが書いたプログ曲)のそれ。うひょ〜。ウォー(2007年11月6日、2009年8月9日 、2017年5月15日)の「ギャラクシー」のリフをリーは別の曲で入れてもいた。その曲のリフはジェイソン・モラン(2007年1月16日、2007年1月17日、2008年4月6日、2013年1月6日、2015年1月20日、2015年1月21日、2017年4月11日)も『オール・ライズ』(ブルーノート、2014年)で引用していた。今回の帯は矢野の求めにより、ベヒシュタインのピアノをわざわざ入れていたという。
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
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http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
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http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
▶過去の、ウィル・リー
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090819
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
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▶過去の、クリス・パーカー
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▶過去の、リトル・フィート
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http://43142.diarynote.jp/201205301327209613/
▶︎過去の、ロニー・ジョーダン/ウォー
http://43142.diarynote.jp/200711101235120000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090809
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▶過去の、ジェイソン・モラン
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http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
http://43142.diarynote.jp/201801251404591913/
<今日の、満面の笑顔>
ちょうどコットンクラブのライヴ中から地下鉄でブルーノート東京に向かう間のことのようであったが、都心はすごい落雷、豪雨だったらしい。いやはや、どーなる東京。夜半、帰宅して郵便物や宅急便を開けていたら、あらというCDが。『名曲アルバム』。わあ、イージー・リスニング系の編集盤は聞かないなあと一瞬思ったら、どこかジャケに不穏な空気があってよく見たら、なんと たこさん(2016年10月13日)の2枚組ベスト盤じゃないか。SHOUTレコード発、品番はSHOUT-283/284。うれしいっ。黒人音楽咀嚼の音楽やるなかでは、日本最高のがちんこバンド! 捨て身で推奨する。こんな落雷、豪雨は大歓迎〜。
トゥートアルド、ランディンゴ
2018年8月28日 音楽 恒例のスキヤキ・トーキョー。デイ1。渋谷・WWW。なかなかよろしげな二組だったんではないでしょうか。両方とも地元の伝統に立脚したところとインターナショナル語彙の拮抗があり、ワールド・ビートはこうあるといいと思わせる要点を持つ。
最初に出てきたトゥートアルドはイスラエルが占拠を続けているゴラン高原の村で組まれたバンドで、歌とエレクトリック・ギター、プリセット音も出すドラム、アルト・サックス(アンサンブル音送出要員。ほとんど、ソロはとらない)という陣容。本来、レゲエ・バンドとして世に出たようだが、この実演においてはあまりレゲエっぽさはなし。どこかに中東色を下に置くようなビート・ポップをある種の臭み(それは、歌われるアラビア語にもよるだろう。MCは英語でなされた)とともにゴツゴツと展開する。リフに絡みつくように入るギターはけっこう西側アーシー表現のツボを知っていると思わせる。
もう一つの出演者は、インド洋に浮かぶアフリカ圏にあるレユニオン島のランディンゴ。これはもっと良かった。
全7人でパフォーマンス。ずんずん聞いていくと、彼らの表現はリード・ヴォーカルとその他の人たちのコール&レスポンスが主体となるもので、伴奏はいくつもの打楽器音の重なりで成り立つのが分かる。コラのような多弦楽器がリフを作ったり、バラフォンや小さなボタン式アコーディオンが用いられる場合もあるが、基本は1コードで曲は進められる。彼らは同島の伝統音楽マロヤを基調においていると言われるが、おそらくそれがマロヤ様式なんだろう。それは強く、うれしい扇情性を持つ。
と、書いてもランディンゴの面白さは半分ぐらいしか書き留めていないか。一方で、面々は電気パッドを用いビートを強化したり、小さなシンセサイザーを3台並べて、それらも事あるごとに用いる。ベース音にせよ上乗せ音にせよ、鍵盤音は今のポップ流儀を持つもので、その重なりは実においしい。強い伝統的流儀は異物を入れられることで、より強固さや輝きを出す。そのパフォーマンスはそんな定理も伝える。
紅一点の小さな女性はキーボードとともにソプラノ・サックスを手にして、ソロもとった。それから、1曲はレゲエ調のそれだったが、まるでボブ・マーリーの「アイ・ショット・ザ・シェリフ」をデフォルメさせたような感じ也。
一方、見せ方もこなれていて、早くも2曲目で一人が客席フロアにおりて観客と一緒に踊るなど、客あしらいもこなれてて、本当にいいグループだと思わせられちゃう。MCは仏語で、英語でするときも。またポルトガル語を入れる場合もあった。そんな彼らと釣り合うかのように、この晩はお客さんも大マル。熱烈に反応し、コール&レスポンスも十全にするし、ダンスもする。これは、送り手の熱演を引き出すよなあ。
最後は、先に出たトゥートアルドの3人も呼び込み、彼らをたっぷりフィーチャー。いやあランディンゴ、度量のデカいバンドでした。
<今日の、案内>
フランスの女性ロックンローラーのガエル・バズウェル(2017年9月15日)が昨年に続いて来日する。現在は米国ツアー中らしいが、日本は以下のようなスケジュール。23日のものはなんだろう。ラグビー関係者をいろいろ知っている知人に聞いても、????とのこと。ともあれ、めでたい。関西の方、チェックされんことを! 19日〜23日は、東京滞在だそうだ。
13 sept : live at the french school CFlat
14 sept : hard rock cafe osaka
15 sept :kansai music conference osaka
16 sept : kansai music conference osaka
17 sept : nashville west club, osaka
23 sept : live fuchu stadium ( pre opening show for the rugby world cup)
▶︎過去の、ガエル・バズエル
http://43142.diarynote.jp/201709160841239914/
追記:9月23日(祝)の府中市でのイヴェントは「イングランド&フランス ラグビーフェスティバルin府中」というもののよう。
最初に出てきたトゥートアルドはイスラエルが占拠を続けているゴラン高原の村で組まれたバンドで、歌とエレクトリック・ギター、プリセット音も出すドラム、アルト・サックス(アンサンブル音送出要員。ほとんど、ソロはとらない)という陣容。本来、レゲエ・バンドとして世に出たようだが、この実演においてはあまりレゲエっぽさはなし。どこかに中東色を下に置くようなビート・ポップをある種の臭み(それは、歌われるアラビア語にもよるだろう。MCは英語でなされた)とともにゴツゴツと展開する。リフに絡みつくように入るギターはけっこう西側アーシー表現のツボを知っていると思わせる。
もう一つの出演者は、インド洋に浮かぶアフリカ圏にあるレユニオン島のランディンゴ。これはもっと良かった。
全7人でパフォーマンス。ずんずん聞いていくと、彼らの表現はリード・ヴォーカルとその他の人たちのコール&レスポンスが主体となるもので、伴奏はいくつもの打楽器音の重なりで成り立つのが分かる。コラのような多弦楽器がリフを作ったり、バラフォンや小さなボタン式アコーディオンが用いられる場合もあるが、基本は1コードで曲は進められる。彼らは同島の伝統音楽マロヤを基調においていると言われるが、おそらくそれがマロヤ様式なんだろう。それは強く、うれしい扇情性を持つ。
と、書いてもランディンゴの面白さは半分ぐらいしか書き留めていないか。一方で、面々は電気パッドを用いビートを強化したり、小さなシンセサイザーを3台並べて、それらも事あるごとに用いる。ベース音にせよ上乗せ音にせよ、鍵盤音は今のポップ流儀を持つもので、その重なりは実においしい。強い伝統的流儀は異物を入れられることで、より強固さや輝きを出す。そのパフォーマンスはそんな定理も伝える。
紅一点の小さな女性はキーボードとともにソプラノ・サックスを手にして、ソロもとった。それから、1曲はレゲエ調のそれだったが、まるでボブ・マーリーの「アイ・ショット・ザ・シェリフ」をデフォルメさせたような感じ也。
一方、見せ方もこなれていて、早くも2曲目で一人が客席フロアにおりて観客と一緒に踊るなど、客あしらいもこなれてて、本当にいいグループだと思わせられちゃう。MCは仏語で、英語でするときも。またポルトガル語を入れる場合もあった。そんな彼らと釣り合うかのように、この晩はお客さんも大マル。熱烈に反応し、コール&レスポンスも十全にするし、ダンスもする。これは、送り手の熱演を引き出すよなあ。
最後は、先に出たトゥートアルドの3人も呼び込み、彼らをたっぷりフィーチャー。いやあランディンゴ、度量のデカいバンドでした。
<今日の、案内>
フランスの女性ロックンローラーのガエル・バズウェル(2017年9月15日)が昨年に続いて来日する。現在は米国ツアー中らしいが、日本は以下のようなスケジュール。23日のものはなんだろう。ラグビー関係者をいろいろ知っている知人に聞いても、????とのこと。ともあれ、めでたい。関西の方、チェックされんことを! 19日〜23日は、東京滞在だそうだ。
13 sept : live at the french school CFlat
14 sept : hard rock cafe osaka
15 sept :kansai music conference osaka
16 sept : kansai music conference osaka
17 sept : nashville west club, osaka
23 sept : live fuchu stadium ( pre opening show for the rugby world cup)
▶︎過去の、ガエル・バズエル
http://43142.diarynote.jp/201709160841239914/
追記:9月23日(祝)の府中市でのイヴェントは「イングランド&フランス ラグビーフェスティバルin府中」というもののよう。
米澤めぐみ/マサ・カマグチ/小林健
2018年8月29日 音楽 ESPディスク。1960年代中期に設立された,フリー・ジャズを中心に出した個性派インディだ。アルバート・アイラー、ポール・ブレイ(1999年6月1日)、サン・ラー(2000年8月14日、2002年9月7日、2003年7月25日、2014年7月4日)をはじめ、名作もいろいろ。レジェンダリーという言い方もできますね。ウィリアム・バロウズやザ・ファッグスなども出した文科系スキゾ・レーベルであった同社は創始者のバーナード・ストルマンの死を経て、今また再興されており、新作リリースも行っている。そんなESPから今年『バウンダリー』というアルバムをリリースした在米日本人トリオが帰国公演を持った。横浜・エアジン。
ピアノの米澤めぐみとダブル・ベースのマサ・カマグチとドラムの小林健がときに交信しあうように、敏感に重なる。その『バウンダリー』はおおESPは健在じゃんと膝をうたせる(乱暴に言うなら)フリー・ジャズ路線にあるのだが、その端々からあふれる繊細さや瑞々しさのようなものに耳を奪われ、これは今のアヴァン・ジャズであるとぼくはうなった。
そして、その所感は実演に接しても変わらず。どんどん枠をこえていく加速力や飛躍力はまさしくそうなのだが、一方で確かな曲構造やメロディ性を見ている感覚があり、正統なピアノ・トリオとしての捨て去らなくていい語彙がいろいろ垣間見れるようなところがあり、それはやはり耳を引く。だから、不安定を出していても、そこにはある種の均衡美と言いたくなるものが存在。あっち側に行くのを第一義におかず、三者の澄んだミュージシャンシップや技量行使の野心的欲求から、彼らはアヴァンギャルドな項目に大きく踏み出していると了解出来る。
小林はちょうどNYに住んで20年になるそうだが、3人の表現はわざわざ彼の地に向かい、いろんな障害や苦労をものともせずにNYで音楽を追求している意気や高潔さがあるのも、このトリオの美点だろう。米沢はポール・ブレイや菊地雅章(1999年11月3日(2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日、2015年7月8日、2016年6月11日)らの指さばきを思い出させるところがあり、カマグチはなんか音が降りてくるのを待ち、それを拾うといった風情で高僧のよう。そして、小林(カナモノ系だけ、日本に持ってきたという。端にとっても小さなシンバルもおいた)はブラシによる演奏も含めスネア扱いが雄弁。それだけでも(多くは、一緒に足でハイハットとバスドラも鳴らすが)立派に意気揚々としたドラム伴奏になることを、ぼくは認知した。
3人のライヴは30日に稲毛のキャンディ、31日は新宿ピットインで持たれる。
▶過去の、ポール・ブレイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
▶過去の、サン・ラー亡き後のサン・ラー・アーケストラ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
http://43142.diarynote.jp/201407051336285619/
▶過去の、菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20041103
http://43142.diarynote.jp/201207031322126509/
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/
http://43142.diarynote.jp/201507091044561526/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160611
<今日の、汚名返上?>
http://43142.diarynote.jp/201710260824073577/ の下の項で、横浜をディスっているが、この晩は横浜っていい街だなと思った。実はエアジンへのみなとみらい線馬車道駅からの地図を印刷していたのだが、家においてきてしまう。暑いためもあり投げやりで、事前にぜんぜん地図を見ておらず、出る口さえ分からない。この4月にもエアジンに行ったが、あのときは日産スタジアムの後に回ったのでJRの桜木町から行き、帰りも同駅から戻ったので、馬車道駅からの行き方をまるで知らない。この辺は土地勘もないし、けっこうヤヴァいと思った。とりあえず、適当に地上にあがり、すぐ上にあった大きなビルづきの警備員さんに相談すると、丁重に対応してくれる。もし、あるとしたら、そっちのじゃないかなという進言にしたがい、大通りを渡り、なんとなく明るい目の道に曲がった。でも、それで店に辿り着くわけはない。すぐに白旗降参で、ある店のテラスにいた若人たちに聞くと、親切にスマホで地図をひいてくれ(ぼくはガラケイ愛好者で、店を検索できないんですよ)、また一人は店の中に入り情報を仕入れ、より行き方を明らかにしてくれる。ヨコハマの人たち皆、親切〜。素敵ィ。人にきけばなんとかなるという真実をぼくは新たにするとともに、横浜はいいなあと思いを改めたのだった。
ピアノの米澤めぐみとダブル・ベースのマサ・カマグチとドラムの小林健がときに交信しあうように、敏感に重なる。その『バウンダリー』はおおESPは健在じゃんと膝をうたせる(乱暴に言うなら)フリー・ジャズ路線にあるのだが、その端々からあふれる繊細さや瑞々しさのようなものに耳を奪われ、これは今のアヴァン・ジャズであるとぼくはうなった。
そして、その所感は実演に接しても変わらず。どんどん枠をこえていく加速力や飛躍力はまさしくそうなのだが、一方で確かな曲構造やメロディ性を見ている感覚があり、正統なピアノ・トリオとしての捨て去らなくていい語彙がいろいろ垣間見れるようなところがあり、それはやはり耳を引く。だから、不安定を出していても、そこにはある種の均衡美と言いたくなるものが存在。あっち側に行くのを第一義におかず、三者の澄んだミュージシャンシップや技量行使の野心的欲求から、彼らはアヴァンギャルドな項目に大きく踏み出していると了解出来る。
小林はちょうどNYに住んで20年になるそうだが、3人の表現はわざわざ彼の地に向かい、いろんな障害や苦労をものともせずにNYで音楽を追求している意気や高潔さがあるのも、このトリオの美点だろう。米沢はポール・ブレイや菊地雅章(1999年11月3日(2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日、2015年7月8日、2016年6月11日)らの指さばきを思い出させるところがあり、カマグチはなんか音が降りてくるのを待ち、それを拾うといった風情で高僧のよう。そして、小林(カナモノ系だけ、日本に持ってきたという。端にとっても小さなシンバルもおいた)はブラシによる演奏も含めスネア扱いが雄弁。それだけでも(多くは、一緒に足でハイハットとバスドラも鳴らすが)立派に意気揚々としたドラム伴奏になることを、ぼくは認知した。
3人のライヴは30日に稲毛のキャンディ、31日は新宿ピットインで持たれる。
▶過去の、ポール・ブレイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm
▶過去の、サン・ラー亡き後のサン・ラー・アーケストラ
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▶過去の、菊地雅章
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<今日の、汚名返上?>
http://43142.diarynote.jp/201710260824073577/ の下の項で、横浜をディスっているが、この晩は横浜っていい街だなと思った。実はエアジンへのみなとみらい線馬車道駅からの地図を印刷していたのだが、家においてきてしまう。暑いためもあり投げやりで、事前にぜんぜん地図を見ておらず、出る口さえ分からない。この4月にもエアジンに行ったが、あのときは日産スタジアムの後に回ったのでJRの桜木町から行き、帰りも同駅から戻ったので、馬車道駅からの行き方をまるで知らない。この辺は土地勘もないし、けっこうヤヴァいと思った。とりあえず、適当に地上にあがり、すぐ上にあった大きなビルづきの警備員さんに相談すると、丁重に対応してくれる。もし、あるとしたら、そっちのじゃないかなという進言にしたがい、大通りを渡り、なんとなく明るい目の道に曲がった。でも、それで店に辿り着くわけはない。すぐに白旗降参で、ある店のテラスにいた若人たちに聞くと、親切にスマホで地図をひいてくれ(ぼくはガラケイ愛好者で、店を検索できないんですよ)、また一人は店の中に入り情報を仕入れ、より行き方を明らかにしてくれる。ヨコハマの人たち皆、親切〜。素敵ィ。人にきけばなんとかなるという真実をぼくは新たにするとともに、横浜はいいなあと思いを改めたのだった。
まず、六本木・ビルボードライブ東京。ア・トライヴ・コールド・クエストのアリ・シャヒード・ムハマドとエイドリアン・ヤング(2016年3月21日)、新旧の米国ブラック・ミュージック界の寵児と言えるクリエイターが一緒につるむザ・ミッドナイト・アワーと名付けられたグループを見る。二人は何気に仲良しで、TVドラマの音楽を一緒に作ったりもしているらしい。
いやあ、面白かった。ムハマドは黙々とベースを弾き(すべてサム・ピック)、MCを担当するヤングはキーボードを弾く。二人は蝶ネクタイをつけた正装、そこからは<ライヴは晴れの場>という両者の思いが透けて見えるようであり、うれしい。実はギタリスト以外は皆、ちゃんとした格好をしていたな。二人は、2曲ではベースとキーボードの持ち楽器を交換もする。2フィンガーでベースを弾いたヤングは演奏しながら客席に降りたりもした。
その2人に、ギターのジャック・ウォーターソン(2016年3月21日。動きが派手すぎ。知らない人が見たら、彼がリーダーだと思ってしまう?)とドラムのデヴィッド・ヘンダーソン(2016年3月21日)という二人の白人奏者が付き、さらにはヴィオリンの越川 歩と柳原 有弥、アルト・サックスの橋本 和也、トランペットの真砂 陽地という4人の日本人奏者も加わる。彼ら、よく合わせていたし、ヤングは日本人奏者たちのことを親身に気遣っていた。何気にそのマナーに、ぼくはほっこりした。
そんな陣容で送り出すのは、ヤング主導の、絵巻的なほんわかソウル味も滲ませるインストゥルメンタル。人を喰った感じがあり、それは捉えどころがないのだが、妙に惹きつける。そして途中からはアフリカ系のローレン・W・オデン(2016年3月21日)と 非アフリカ系のカロリナ、二人の男女シンガーが出てきて、一緒に歌ったり、交互に歌ったり。ぬめぬめした曲を、二人はちゃんと歌っていた。
プリセット音なしで、生音。不思議と快感な、アナログなもう一つの小宇宙的表現。それはまだまだ黒人クリエイターが今のポップ・ミュージック動向を引っ張ると思わせるものであったか。あと、サンプリング音全盛の時代でも、楽器ができないよりはできる方が発想は広がるということも、このショウは伝えていたはず。
▶︎過去の、エイドリアン・ヤング/ヴェニス・ドーン
http://43142.diarynote.jp/201603230835051084/
続いて南青山・ブルーノート東京で見たのは、ベルリン在住のイスラエル人シンガー/トラック・メイカーのJ・ラモッタ・すずめ。ベルリン在住だろうイスラエル人やデンマーク人のキーボード、ベース、ドラムを従える。スカスカな質感を出していたけど、その3人結構うまいぢゃん。
いかにもオシャレなコード進行を持つ今様メロウ・ソウル調曲を次々披露。英語で歌われる歌は不安定ではないが、弱い。ヴォイス・トレーニングを受けていただきたい。サウンドはこちらも生のサウンドで、アルバムのようにサンプリング/電化音を用いない。ときにすずめはポケット・トランペットを少し吹いたが、それは変化が出てマル。また、イントロで彼女がサンプラーを扱ったときも一瞬あったが、彼女は断続的にそれをしながら歌った方がよかったのではないか。
1曲は頭のほうアラビア語で歌い、そのまま英語につなぐ。また、ラップを入れる曲もあり。ジェイ・ディラに捧げると言ってやった曲もあり。来年は日本でライヴをやるのが目標と家族に言ったら、夢がかなったみたいなことも言っていたが、純情と気持ちはたっぷりありました。
<今日の、もろもろ>
ビルボードライブの帰り際、いやあすごかったねと高揚の裏返しで大きな声で話しかけてくる人あり。沼澤尚(1999年8月11日、2000年2月14日、2000年7月29日、2001年2月18日、2001年6月29日、2001年12月9日、2001年12月22日、2002年7月21日、2002年11月15日、2003年2月11日、2003年3月13日、2003年6月22日、2004年1月16日、2004年1月30日、2004年2月21日、2005年2月15日、2005年4月11日、2005年7月30日、2005年9月14日、2005年10月30日、2006年4月17日、2006年5月30日、2006年8月11日、2006年8月24日、2006年12月28日、2007年1月26日,2007年6月3日、2008年1月30日、2008年1月31日、2010年1月12日、2011年10月8日、2012年10月10日、2013年1月6、2013年1月7日、2014年9月2日、2015年10月3日、2016年9月27日、2016年11月18日、2017年7月14日、2017年9月22日)、じゃねえか。彼もほんと、コドモみたいな音楽愛好者だな。セカンド・ショウも張り切って見ると言っていた。彼はOKI(2004年8月27日。2006年8月11日、2006年9月24日、2007年1月26日、2012年10月10日、2014年12月10日、2016年11月18日、2018年5月9日、2018年5月21日)と一緒にレユニオンに行っていたので、どうだったと尋ねると、いやあ別世界とのお返事。大変だったみたい。
ところで、すずめとバンドの風情を接しながら、アリス・フィービー・ルー(2018年7月9日)の話を思い出す。曰く、「ベルリンは今いろんな人が集まる交差点のよう。だから、ドイツ語も喋れるけど、友達と接する日常は全部英語。それだと、いろんな所からきた人同士がコミュニケートできるから」。
▶︎過去の、沼澤尚
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm wマルコス・スザーノ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm シアターブルック 7.29フジ・ロック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm スガシカオ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm wマルコス・スザーノ 12/9
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm シアターブルック+マルコス・スザーノ12/22
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm W.パウリーニョ・モスカ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm サンパウロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm バーナード・ファウラー、ブロンディ・チャップリン、リサ・フィッシャー、ダリル・ジョーンズ、奥田民生、小原礼
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm シアターブルック
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/ w.勝井、怒怒、佐藤
http://43142.diarynote.jp/200402051858240000/ サンパウロ
http://43142.diarynote.jp/200402211239510000/ アズ・ウィー・スピーク
http://43142.diarynote.jp/?day=20050215 wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/200504151004040000/ w勝井
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730 ザ・ブルース・パワー
http://43142.diarynote.jp/200509161722260000/ 大貫妙子
http://43142.diarynote.jp/200511130013450000/ wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20060417 ビッグ・ホーンズ・ビー
http://43142.diarynote.jp/200606071931300000/ w.勝井
http://43142.diarynote.jp/?day=20060811 wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/200608271342350000/ wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/200612291257400000/ wマルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20070126 OKI DUB AINU BAND
http://43142.diarynote.jp/200706061351450000/ ナスノ、不破、他
http://43142.diarynote.jp/200802051634040000/ w.勝井
http://43142.diarynote.jp/200802051630130000/ TOYONO
http://43142.diarynote.jp/201001131101085950/ blues.the-butcher-590213
http://43142.diarynote.jp/201110091300039780/ ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/ OKI DUB AINU BAND
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/ ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://43142.diarynote.jp/201301151819527787/ w.マルコス・スザーノ
http://43142.diarynote.jp/?day=20140902 blues.the-butcher-590213
http://43142.diarynote.jp/201510051403147675/ シアターブルック
http://43142.diarynote.jp/?day=20160927 大貫妙子
http://43142.diarynote.jp/?day=20161118 OKI AINU DUB BAND
http://43142.diarynote.jp/201707151654245284/ After School Hangout
http://43142.diarynote.jp/?day=20170922 ナッシン・バット・ザ・ファンク
▶過去の、OKI
http://43142.diarynote.jp/?day=20040827
http://43142.diarynote.jp/200608141732470000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060924
http://43142.diarynote.jp/200702010111560000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121010
http://43142.diarynote.jp/201412241025308207/
http://43142.diarynote.jp/201611211530147646/
http://43142.diarynote.jp/201805101438514929/
http://43142.diarynote.jp/201805220051333200/
▶︎過去の、アリス・フィービー・ルー
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いやあ、面白かった。ムハマドは黙々とベースを弾き(すべてサム・ピック)、MCを担当するヤングはキーボードを弾く。二人は蝶ネクタイをつけた正装、そこからは<ライヴは晴れの場>という両者の思いが透けて見えるようであり、うれしい。実はギタリスト以外は皆、ちゃんとした格好をしていたな。二人は、2曲ではベースとキーボードの持ち楽器を交換もする。2フィンガーでベースを弾いたヤングは演奏しながら客席に降りたりもした。
その2人に、ギターのジャック・ウォーターソン(2016年3月21日。動きが派手すぎ。知らない人が見たら、彼がリーダーだと思ってしまう?)とドラムのデヴィッド・ヘンダーソン(2016年3月21日)という二人の白人奏者が付き、さらにはヴィオリンの越川 歩と柳原 有弥、アルト・サックスの橋本 和也、トランペットの真砂 陽地という4人の日本人奏者も加わる。彼ら、よく合わせていたし、ヤングは日本人奏者たちのことを親身に気遣っていた。何気にそのマナーに、ぼくはほっこりした。
そんな陣容で送り出すのは、ヤング主導の、絵巻的なほんわかソウル味も滲ませるインストゥルメンタル。人を喰った感じがあり、それは捉えどころがないのだが、妙に惹きつける。そして途中からはアフリカ系のローレン・W・オデン(2016年3月21日)と 非アフリカ系のカロリナ、二人の男女シンガーが出てきて、一緒に歌ったり、交互に歌ったり。ぬめぬめした曲を、二人はちゃんと歌っていた。
プリセット音なしで、生音。不思議と快感な、アナログなもう一つの小宇宙的表現。それはまだまだ黒人クリエイターが今のポップ・ミュージック動向を引っ張ると思わせるものであったか。あと、サンプリング音全盛の時代でも、楽器ができないよりはできる方が発想は広がるということも、このショウは伝えていたはず。
▶︎過去の、エイドリアン・ヤング/ヴェニス・ドーン
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続いて南青山・ブルーノート東京で見たのは、ベルリン在住のイスラエル人シンガー/トラック・メイカーのJ・ラモッタ・すずめ。ベルリン在住だろうイスラエル人やデンマーク人のキーボード、ベース、ドラムを従える。スカスカな質感を出していたけど、その3人結構うまいぢゃん。
いかにもオシャレなコード進行を持つ今様メロウ・ソウル調曲を次々披露。英語で歌われる歌は不安定ではないが、弱い。ヴォイス・トレーニングを受けていただきたい。サウンドはこちらも生のサウンドで、アルバムのようにサンプリング/電化音を用いない。ときにすずめはポケット・トランペットを少し吹いたが、それは変化が出てマル。また、イントロで彼女がサンプラーを扱ったときも一瞬あったが、彼女は断続的にそれをしながら歌った方がよかったのではないか。
1曲は頭のほうアラビア語で歌い、そのまま英語につなぐ。また、ラップを入れる曲もあり。ジェイ・ディラに捧げると言ってやった曲もあり。来年は日本でライヴをやるのが目標と家族に言ったら、夢がかなったみたいなことも言っていたが、純情と気持ちはたっぷりありました。
<今日の、もろもろ>
ビルボードライブの帰り際、いやあすごかったねと高揚の裏返しで大きな声で話しかけてくる人あり。沼澤尚(1999年8月11日、2000年2月14日、2000年7月29日、2001年2月18日、2001年6月29日、2001年12月9日、2001年12月22日、2002年7月21日、2002年11月15日、2003年2月11日、2003年3月13日、2003年6月22日、2004年1月16日、2004年1月30日、2004年2月21日、2005年2月15日、2005年4月11日、2005年7月30日、2005年9月14日、2005年10月30日、2006年4月17日、2006年5月30日、2006年8月11日、2006年8月24日、2006年12月28日、2007年1月26日,2007年6月3日、2008年1月30日、2008年1月31日、2010年1月12日、2011年10月8日、2012年10月10日、2013年1月6、2013年1月7日、2014年9月2日、2015年10月3日、2016年9月27日、2016年11月18日、2017年7月14日、2017年9月22日)、じゃねえか。彼もほんと、コドモみたいな音楽愛好者だな。セカンド・ショウも張り切って見ると言っていた。彼はOKI(2004年8月27日。2006年8月11日、2006年9月24日、2007年1月26日、2012年10月10日、2014年12月10日、2016年11月18日、2018年5月9日、2018年5月21日)と一緒にレユニオンに行っていたので、どうだったと尋ねると、いやあ別世界とのお返事。大変だったみたい。
ところで、すずめとバンドの風情を接しながら、アリス・フィービー・ルー(2018年7月9日)の話を思い出す。曰く、「ベルリンは今いろんな人が集まる交差点のよう。だから、ドイツ語も喋れるけど、友達と接する日常は全部英語。それだと、いろんな所からきた人同士がコミュニケートできるから」。
▶︎過去の、沼澤尚
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm wマルコス・スザーノ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-7.htm シアターブルック 7.29フジ・ロック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm スガシカオ
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm シアターブルック+マルコス・スザーノ12/22
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm W.パウリーニョ・モスカ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm サンパウロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-2.htm ナッシン・バット・ザ・ファンク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm バーナード・ファウラー、ブロンディ・チャップリン、リサ・フィッシャー、ダリル・ジョーンズ、奥田民生、小原礼
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http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/ w.勝井、怒怒、佐藤
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