映画『想像と神秘の、サグラダ・ファミリア』。スティーヴ・アーリントン
2015年10月21日 音楽 まず、アントニ・ガウディ(1852〜1926年)の著名未完の大規模宗教施設を題材とするドキュメンタリー映画を見る。2007年10月28日〜http://43142.diarynote.jp/200711080728570000/〜の項にちらり記しているように、8年前にバルセロナに行ったのはFCバルセロナの試合を見ることとガウディ関連の諸建造物に触れることにあったのだが、ぼくがガウディ関連で一番楽しめたのはグエル公園。建設中であるサグラダ・ファミリアはいまいち全貌が掴みきれずという思いを持っていたので、試写の案内が来て、これ幸いと新橋・TCC試写室に行った次第。
1961年生まれのスイス人であるステファン・ハウプトが監督した、2012年映画。感じとしては、音楽偉人ものドキュメンタリー映画の主題をミュージジシャンからガウディ〜サグラダ・ファミリアに代えるとこうなる、と説明できそう。ガウディの他の建造物に対するネタには触れず、彼の大まかな生涯を紹介しつつ、多くは関係者の証言により1882年着工のサグラダ・ファミリアの昔〜今〜(少しだけだが)これからが語られる。普通の観光客が見ることができない内部映像も出てくるが、それとともにぼくは俯瞰映像をもっと出してほしかった。そういう空撮シーンはあるので、マテリアルはいろいろあったと思われるが。
驚いたのは、日本人が重要な証言者として出てくること。現在、主たる建造者である彫刻家の外尾悦郎さん。TV-CFなんかにも過去出ていて、外で活躍する日本人としてよく知られる人のようだが、地上波TVが見ることができないぼくは初めて、その存在を知る。彼をはじめ、多くの証言はスペイン語だが、英語も出てくるし、監督の意を伝えるナレーションはドイツ語だ。なお、劇中用いられる音楽は宗教歌ぽくもあるクラシック。オーケストラ演奏シーンも、少し出てくる。
完成不可能なんて言われるのも納得できるかもしれない、山ほどの凝り具合の建造物。改めて痛感させられたのは、サグラダ・ファミリアは教会を核に置くカトリックの宗教施設であるということ。かつ、見る者は、宗教の力の底知れなさを思い知らされるだろう。昔、バチカン市国に行ったときも、宗教の恐ろしいまでの巨大さに頭の中がぐわんぐわんとなったが、先に書いたようにサグラダ・ファミリアは一般観光客にはその概観がなかなか掴みにくいので、ぼくはこの映画を見て、それを直截に感じた。しかし、ものすごく先だったサグラダ・ファミリアの完成が現在は2026年(ガウディ没後100年に設定しているのか)に予定されているというのは本当? ロマンがなくなるような気がして少し残念な気がするのは、ぼくだけだろうか。なんか、結局完成が間に合わないような気もするが、完成するころ、独立派優勢と伝えられるバルセロナがあるカタルーニャ地方はスペインに留まっているのだろうか。
その後は、六本木・ビルボードライブ東京(ファースト・ショウ)で、スレイヴに1970年後半から1980年代前半の4作品でリード・ヴォーカルを務めたスティーヴ・アーリントンを見る。オハイオ・プレイヤーズ(2010年6月4日)、ザップ(2010年2月11日、2011年4月24日、2013年1月18日)/ロジャー/ザ・ヒューマン・ボディ、デイトンをはじめ、オハイオ州はファンクの好産地として一時名をはせたが、スレイヴもその名声を支えた好ファンク・バンドだった。
リーダー作も何作も持つアーリントンだが、突然の来日(初来日のよう)という感じもあり。それはストーン・スロウ所属のディム・ファンク表現に2年前に担ぎ出されたこととは関係アリか。来月には、ディム・ファンクもやってくるな。
もう少し見栄えのする格好をしてほしかった59歳となる当人に加え、バンドはアフリカ系による5人。電気ギター(けっこうロッキシュで、ソロは特にそう)、6弦電気ベース、ドラムは50歳がらみの奏者で、キーボードと女性バックグラウンド・ヴォーカルは20代か。なんかかつてはベイエリアでラテンをやっていたこともあるという彼はときにティンバレスも叩いたが、叩かなくても良かったか。
しっとり目に流れず、思った以上に腰のあるファンク〜ミディアム系を披露したのはうれしい。アーリントンは音程はずれないが、声量は過剰にない。ただ、ファルセットと地声が入り交じる歌い方は個性があるし、ファルセットで崩れて歌うときはどこかブーツィ・コリンズ(2011年8月12日、2012年5月31日)ぽくもあり、また女性コーラスはP-ファンクぽいところもあり。やっぱり、いろいろとうれしいやね。
▶過去の、シュガーフットズ・オハイオ・プレイヤーズ
http://43142.diarynote.jp/201006071817447501/
▶過去の、ザップ
http://43142.diarynote.jp/201002150514277396/
http://43142.diarynote.jp/201104270528378826/
http://43142.diarynote.jp/201301211143292478/
http://43142.diarynote.jp/201508140947547631/
▶過去の、ブーツィ・コリンズ
http://43142.diarynote.jp/201108131129381378/
http://43142.diarynote.jp/201206011834355756/
<今日の、リッキー・P>
昼下がり、デイヴィッド・サンボーン・バンドで来日しているリッキー・ピーターソンに約20年ぶりにインタヴューする。サンボーン・バンドに加わった岡部洋一のこと、すごすぎ、だそうです。1958年ミネアポリス生まれで今も同地に居住/スタジオを所有する彼(ただし、極寒の冬場はハワイで過ごしたりもするそう)はプリンス(2002年11月19日)と同い年で、そのデビュー作『フォー・ユー』のころからの付き合い。実はザ・レヴォルーション結成の際、誘われたそう。ピーターソンはプリンス作品録音に関連する場合、リッキー・Pとクレジットされることもありますね。彼がプロデュース関与したペイズリー・パーク発のメイヴィス・ステイプルやザ・スティールズ作は好盤。さらにはニュー・パワー・ジェネレイションにいたロージー・ゲインズの1995年モータウン盤もピーターソンはプロデュースしている。なお、彼の弟は、ペイズリー・パークからアルバムを出したザ・ファミリーのシンガー/マルチ奏者のセイント・ポール(2010年1月10日)であります。
▶過去の、リッキー・ピーターソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
http://43142.diarynote.jp/201411101737513509/
http://43142.diarynote.jp/201510231145525391/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm 2002年11月19日
▶過去の、セイント・ポール・ピータソン
http://43142.diarynote.jp/201001111143532596/
1961年生まれのスイス人であるステファン・ハウプトが監督した、2012年映画。感じとしては、音楽偉人ものドキュメンタリー映画の主題をミュージジシャンからガウディ〜サグラダ・ファミリアに代えるとこうなる、と説明できそう。ガウディの他の建造物に対するネタには触れず、彼の大まかな生涯を紹介しつつ、多くは関係者の証言により1882年着工のサグラダ・ファミリアの昔〜今〜(少しだけだが)これからが語られる。普通の観光客が見ることができない内部映像も出てくるが、それとともにぼくは俯瞰映像をもっと出してほしかった。そういう空撮シーンはあるので、マテリアルはいろいろあったと思われるが。
驚いたのは、日本人が重要な証言者として出てくること。現在、主たる建造者である彫刻家の外尾悦郎さん。TV-CFなんかにも過去出ていて、外で活躍する日本人としてよく知られる人のようだが、地上波TVが見ることができないぼくは初めて、その存在を知る。彼をはじめ、多くの証言はスペイン語だが、英語も出てくるし、監督の意を伝えるナレーションはドイツ語だ。なお、劇中用いられる音楽は宗教歌ぽくもあるクラシック。オーケストラ演奏シーンも、少し出てくる。
完成不可能なんて言われるのも納得できるかもしれない、山ほどの凝り具合の建造物。改めて痛感させられたのは、サグラダ・ファミリアは教会を核に置くカトリックの宗教施設であるということ。かつ、見る者は、宗教の力の底知れなさを思い知らされるだろう。昔、バチカン市国に行ったときも、宗教の恐ろしいまでの巨大さに頭の中がぐわんぐわんとなったが、先に書いたようにサグラダ・ファミリアは一般観光客にはその概観がなかなか掴みにくいので、ぼくはこの映画を見て、それを直截に感じた。しかし、ものすごく先だったサグラダ・ファミリアの完成が現在は2026年(ガウディ没後100年に設定しているのか)に予定されているというのは本当? ロマンがなくなるような気がして少し残念な気がするのは、ぼくだけだろうか。なんか、結局完成が間に合わないような気もするが、完成するころ、独立派優勢と伝えられるバルセロナがあるカタルーニャ地方はスペインに留まっているのだろうか。
その後は、六本木・ビルボードライブ東京(ファースト・ショウ)で、スレイヴに1970年後半から1980年代前半の4作品でリード・ヴォーカルを務めたスティーヴ・アーリントンを見る。オハイオ・プレイヤーズ(2010年6月4日)、ザップ(2010年2月11日、2011年4月24日、2013年1月18日)/ロジャー/ザ・ヒューマン・ボディ、デイトンをはじめ、オハイオ州はファンクの好産地として一時名をはせたが、スレイヴもその名声を支えた好ファンク・バンドだった。
リーダー作も何作も持つアーリントンだが、突然の来日(初来日のよう)という感じもあり。それはストーン・スロウ所属のディム・ファンク表現に2年前に担ぎ出されたこととは関係アリか。来月には、ディム・ファンクもやってくるな。
もう少し見栄えのする格好をしてほしかった59歳となる当人に加え、バンドはアフリカ系による5人。電気ギター(けっこうロッキシュで、ソロは特にそう)、6弦電気ベース、ドラムは50歳がらみの奏者で、キーボードと女性バックグラウンド・ヴォーカルは20代か。なんかかつてはベイエリアでラテンをやっていたこともあるという彼はときにティンバレスも叩いたが、叩かなくても良かったか。
しっとり目に流れず、思った以上に腰のあるファンク〜ミディアム系を披露したのはうれしい。アーリントンは音程はずれないが、声量は過剰にない。ただ、ファルセットと地声が入り交じる歌い方は個性があるし、ファルセットで崩れて歌うときはどこかブーツィ・コリンズ(2011年8月12日、2012年5月31日)ぽくもあり、また女性コーラスはP-ファンクぽいところもあり。やっぱり、いろいろとうれしいやね。
▶過去の、シュガーフットズ・オハイオ・プレイヤーズ
http://43142.diarynote.jp/201006071817447501/
▶過去の、ザップ
http://43142.diarynote.jp/201002150514277396/
http://43142.diarynote.jp/201104270528378826/
http://43142.diarynote.jp/201301211143292478/
http://43142.diarynote.jp/201508140947547631/
▶過去の、ブーツィ・コリンズ
http://43142.diarynote.jp/201108131129381378/
http://43142.diarynote.jp/201206011834355756/
<今日の、リッキー・P>
昼下がり、デイヴィッド・サンボーン・バンドで来日しているリッキー・ピーターソンに約20年ぶりにインタヴューする。サンボーン・バンドに加わった岡部洋一のこと、すごすぎ、だそうです。1958年ミネアポリス生まれで今も同地に居住/スタジオを所有する彼(ただし、極寒の冬場はハワイで過ごしたりもするそう)はプリンス(2002年11月19日)と同い年で、そのデビュー作『フォー・ユー』のころからの付き合い。実はザ・レヴォルーション結成の際、誘われたそう。ピーターソンはプリンス作品録音に関連する場合、リッキー・Pとクレジットされることもありますね。彼がプロデュース関与したペイズリー・パーク発のメイヴィス・ステイプルやザ・スティールズ作は好盤。さらにはニュー・パワー・ジェネレイションにいたロージー・ゲインズの1995年モータウン盤もピーターソンはプロデュースしている。なお、彼の弟は、ペイズリー・パークからアルバムを出したザ・ファミリーのシンガー/マルチ奏者のセイント・ポール(2010年1月10日)であります。
▶過去の、リッキー・ピーターソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
http://43142.diarynote.jp/201411101737513509/
http://43142.diarynote.jp/201510231145525391/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm 2002年11月19日
▶過去の、セイント・ポール・ピータソン
http://43142.diarynote.jp/201001111143532596/