盛島貴男「タテゴト祭り〜東京」
2015年10月24日 音楽 下北沢・Com.Cafe音倉。休憩を入れて、ゆったり3時間弱に渡る出し物、なり。終わった後には、いやはや傑物をぼくは知ってしまった、日本は広い……という、思いなり。
主役の盛島貴男は、65歳の奄美の漢。普段は椎茸栽培もしているという。高校卒業後に東京で就職したこともあった。その後、1998年、奄美竪琴の演奏を耳にし、なんか自分でもできそうと演奏、だけでなく竪琴製作も見よう見まねではじめてしまう。なんか、その流れ、マンガみたいじゃないか。作った竪琴は70ほどで、それはいろんな地に散っているらしい。この晩のライヴは、盛島65歳のデビュー作『奄美竪琴』リリースを祝うものだ。
まずは、やはり盛島製竪琴を用いる里アンナ(2015年6月3日)が打楽器の山本恭久(彼が、『奄美竪琴』を奄美で録音している)とともにパフォーマンス。途中で、盛島が呼び込まれ(白い半袖下着ふうシャツとスラックス姿)、同じ曲をそれぞれに披露するという場面も。おもしろいおもしろい。最後は、よく奄美に行っていて、盛島とも懇意にしていて、この晩のライヴ企画者である元PINKのスティーヴ・エトウもジャンベで加わる。
その後は、よいよいスーダラの、森島独演会。まず、おいら節で自在に流れる話だけで、わーい、なんなんこのおっさんと思わされるところ大アリ。彼の竪琴弾き語りの歌声はハード・ブルースもびっくりのうなり声の感覚を持つのだが、それは喋っているときもほぼ同様。そしてそれに触れると、浪曲とか詩吟とも繋がるかもという感想も持つ。そして、一方ではスラスラと響く弦音をくりだしたりもし、それらは不思議なマリアージュとともに得がたい滋味表現となる。しぶとさのなかに輝きや、一徹さのなかにしなやかさも、見え隠れする。また、それを支えるのはお酒であると思わせるところもあって、それがお酒が大好きなぼくにとってはすこぶる心地よい。
うわー、うひー、どひゃー。強い印象的な音楽は、規格外の個から生まれるもの。そんなことを、思い知らされたりもするか。無敵。起爆力抜群。繰り出される曲は島唄に限らず、島根県の民謡、「リンゴの花びら」、加藤登紀子や長谷川きよしのヴァージョンで知られるらしい「黒の舟歌」など、いろいろ。<奄美に軸足を置きつつ、思うまま広がる盛島貴男、オイラの表現>、大炸裂の晩でありました。
アンコールはみんな出て来て、ヴォーカルは三線を弾きながら里アンナが取り、御大はダンサーに専念。ヒャハハハ。彼はスティーヴ・エトーのことをスティーヴィー・ワンダー、山本恭久は山本譲二と呼んでいた(笑い)。
@25日16時、渋谷タワーレコードで、彼のインストア・ライヴあり!
▶里アンナ
http://43142.diarynote.jp/201506070801066234/
<今日の、残念っ>
実は、本日から3日間、丸の内・コットンクラブで持たれる米国人女性サックス奏者のミンディ・エイベアのショウを見たかった。歌も歌いキャディ・ダルファーのフォロワーというスタンスも持つ彼女のレギュラー・バンドの顔ぶれが、なんとも興味深いのだ。ヴォーカリストはワズ(ノット)・ワズの看板シンガーであったスウィート・ピー・アトキンソン! 彼はドン・ワズの制作でアイランドから『Don’t Walk Away』(1982年)というアルバムを出していますね。とともに、ギタリストもワズ(ノット)・ワズのバンド員だったランディ・ジェイコブズ。ちなみに、アトキンソンにしろジェイコブズにしろボニー・レイット、ライル・ラヴィット、ウィリー・ネルソンとかのアルバムに名前が見られる。ちょっとでいいから、やっぱり見たかった。明日は、ピーター・バラカンズ・ライヴ・マジックだし、明後日はアル・マクドゥウェルらのショウがクアトロであるし、あ〜あ。
主役の盛島貴男は、65歳の奄美の漢。普段は椎茸栽培もしているという。高校卒業後に東京で就職したこともあった。その後、1998年、奄美竪琴の演奏を耳にし、なんか自分でもできそうと演奏、だけでなく竪琴製作も見よう見まねではじめてしまう。なんか、その流れ、マンガみたいじゃないか。作った竪琴は70ほどで、それはいろんな地に散っているらしい。この晩のライヴは、盛島65歳のデビュー作『奄美竪琴』リリースを祝うものだ。
まずは、やはり盛島製竪琴を用いる里アンナ(2015年6月3日)が打楽器の山本恭久(彼が、『奄美竪琴』を奄美で録音している)とともにパフォーマンス。途中で、盛島が呼び込まれ(白い半袖下着ふうシャツとスラックス姿)、同じ曲をそれぞれに披露するという場面も。おもしろいおもしろい。最後は、よく奄美に行っていて、盛島とも懇意にしていて、この晩のライヴ企画者である元PINKのスティーヴ・エトウもジャンベで加わる。
その後は、よいよいスーダラの、森島独演会。まず、おいら節で自在に流れる話だけで、わーい、なんなんこのおっさんと思わされるところ大アリ。彼の竪琴弾き語りの歌声はハード・ブルースもびっくりのうなり声の感覚を持つのだが、それは喋っているときもほぼ同様。そしてそれに触れると、浪曲とか詩吟とも繋がるかもという感想も持つ。そして、一方ではスラスラと響く弦音をくりだしたりもし、それらは不思議なマリアージュとともに得がたい滋味表現となる。しぶとさのなかに輝きや、一徹さのなかにしなやかさも、見え隠れする。また、それを支えるのはお酒であると思わせるところもあって、それがお酒が大好きなぼくにとってはすこぶる心地よい。
うわー、うひー、どひゃー。強い印象的な音楽は、規格外の個から生まれるもの。そんなことを、思い知らされたりもするか。無敵。起爆力抜群。繰り出される曲は島唄に限らず、島根県の民謡、「リンゴの花びら」、加藤登紀子や長谷川きよしのヴァージョンで知られるらしい「黒の舟歌」など、いろいろ。<奄美に軸足を置きつつ、思うまま広がる盛島貴男、オイラの表現>、大炸裂の晩でありました。
アンコールはみんな出て来て、ヴォーカルは三線を弾きながら里アンナが取り、御大はダンサーに専念。ヒャハハハ。彼はスティーヴ・エトーのことをスティーヴィー・ワンダー、山本恭久は山本譲二と呼んでいた(笑い)。
@25日16時、渋谷タワーレコードで、彼のインストア・ライヴあり!
▶里アンナ
http://43142.diarynote.jp/201506070801066234/
<今日の、残念っ>
実は、本日から3日間、丸の内・コットンクラブで持たれる米国人女性サックス奏者のミンディ・エイベアのショウを見たかった。歌も歌いキャディ・ダルファーのフォロワーというスタンスも持つ彼女のレギュラー・バンドの顔ぶれが、なんとも興味深いのだ。ヴォーカリストはワズ(ノット)・ワズの看板シンガーであったスウィート・ピー・アトキンソン! 彼はドン・ワズの制作でアイランドから『Don’t Walk Away』(1982年)というアルバムを出していますね。とともに、ギタリストもワズ(ノット)・ワズのバンド員だったランディ・ジェイコブズ。ちなみに、アトキンソンにしろジェイコブズにしろボニー・レイット、ライル・ラヴィット、ウィリー・ネルソンとかのアルバムに名前が見られる。ちょっとでいいから、やっぱり見たかった。明日は、ピーター・バラカンズ・ライヴ・マジックだし、明後日はアル・マクドゥウェルらのショウがクアトロであるし、あ〜あ。