クリスチャン・スコッット&アトゥンデ・アジュアー。レーヴェン
2015年10月8日 音楽 まず、南青山・ブルーノート東京で、ニューオーリンズ出身のオレ様くんトランペッター、クリスチャン・スコット(2008年7月23日、2008年9月10日、2009年1月31日、2009年9月15日、2010年9月3日、2011年12月17日)の久しぶりの自己グループ公演を見る。
スコット大将、中堅の域にさしかかりつつも、もろにヤンキーな格好。あらあら。バンド員はピアノのローレンス・フィールズ(2009年6月15日、2010年7月24日)、アルト・サックスのブラクストン・クック、紅一点フルートのエレーナ・ビンターヒューズ(非アフリカ系。まだ、二十歳とか)、アコースティック・ベースのクリス・ファン、バンドに入ったばかりの21歳ギタリストのドミニク・ミニックス、スコットの叔父のドナルド・ハリソン(2015年8月22日)の愛弟子であるドラマーのジョー・ダイソン(2011年7月4日 、2014年8月25日、2015年7月2日、2015年8月22日)。なにげに、ダイソンは売れっ子だな。1曲目で彼はドラムンベース調のビートを繰り出す。彼は日本のドラム・メイカーのカノウプスのセットを用いていたが、過去の来日時とは全然異なる、ある種人工的とも言える叩き音でバンド音総体を支えているのが印象的であり、スコットの求めるものも顕われる。シンバル音もかなりプログラム調の音色を持つ場合があったな。彼を紹介するさい、スコットはダイソンのセットをドラムとアフリカン・ドラムと電気ドラムを合わせているみたいな言い方をしていたな。
新作『ストレッチ・ミュージック』を彼の同世代ジャズ・マン作のなかではトップ級に評価しているが、やはりロックやヒップホップなども見渡した末の、オイラの前を見たジャズを、彼は胸を張って送出。一時期のレイディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日)味偏愛を少しすぎ、よりいろんな興味や気持ちを抱えた、なんか得体の知れない所も持つオルタナ・ジャズは醍醐味アリ。とともに、彼みたいに、文句あっか的なオラオラ感を持つ人物は30代ジャズ・マンのなかでは貴重な存在であるとも思わされる。でありつつ、一方では自分だけの突出をさけ、ちゃんと横の構成員とも繋がった集団表現を浮き上がらせているのは、なるほどニューオーリンズ属性が出ていると思えるか。
レディオヘッド命だった時代から、そのトランペット演奏のライヴでの吹き口だけはトム・ヨークではなく、ポール・ロジャース(だと、コテコテすぎるか。ロバート・パーマーぐらいにしておこうか)の部分もあった彼だが、ストレートな吹き方をするんだから、もう少し素直な音色で勝負したほうが、バンド音との対比もあってより大きな訴求力が出ると思うが、どうだろう。ここの人名記載、ロック・リスナーじゃないと、分らないだろうな。
アンコールはハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日)の、V.S.O.P.の当たり曲でもあった「アイ・オブ・ザ・ハリケーン」。これは比較的ストレートな設定で披露され、各人のソロ・パートもたっぷり取られる。そこからは、彼らなりのジャズ愛も放たれていた。
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20080910
http://43142.diarynote.jp/200902030206339619/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/?day=20100903
http://43142.diarynote.jp/201112201159168538/
▶過去の、ローレンス・フィールズ
http://43142.diarynote.jp/200906160735045241/
http://43142.diarynote.jp/201007261045442770/
▶過去の、ドナルド・ハリソン
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
http://43142.diarynote.jp/201508231007506736/
▶過去の、ジョー・ダイソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20110704 渡辺貞夫(!)
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150702
http://43142.diarynote.jp/201508231007506736/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
その後は、スウェーデンのジプシー・ミュージック効果的応用の賑やかし雑食バンドであるレーヴェンのショウを途中から見る。渋谷・クラブクアトロ。ライヴの魅力だけで2009年以降、日本でも口コミで支持者を増やしているストリート派生集団だが、今年はフジ・ロックと朝霧ジャムの両方に出演。ライヴ・バンドの誉れ? これは、かなり例外なことではないだろうか。
8人組。ギター、ヴァイオリン、サックス、タンブラ(東欧の弦楽器)、アコーディオン、トロンボーン、ダブル・ベース、ドラムという構成なり。その編成の妙を効果的に用いた、インスト主体の活劇的表現をこれでもかと繰り出す。セットリストには30曲ほど載っていました。手作り感覚、人間がやっている感覚、気持ちをこめている感覚が120%ぐらい出て、渦を巻いているような表現は訴求力ばつぐん。客との一体化した盛り上がりには、すごいな。そこにはポップ・ミュージックとして大切なものが横たわっていると、思わずにはいられず。
途中に、若い日本人女性のアコーディオン奏者とシンガーが混ざった(アンコールでは、日本人男性トランペッターも)がそれも良し。また、何曲かは渋さ知らズ(2004年9月1日、2006年1月14日、2006年1月21日、2006年8月27日、2006年11月15日、2006年12月1日、2007年1月13日、2007年6月13日、2008年7月6日、2009年7月26日、2009年9月27日、2010年4月22日、2010年9月19日、2013年5月19日、2015年6月15日)の持ち曲とおおいに重なるとも思う。渋さもジプシー音楽妙味を用いるし、皆で気持ちでGO! みたいなところも重なるか。最終曲はコーラスも入る、いかにも渋さのレパートリーにありそうな曲で、歌のコール&レスポンスを経て、最後は観客の歌う声だけが残された。
▶過去の、渋さ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
http://43142.diarynote.jp/200601161256540000/
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
http://43142.diarynote.jp/200609031311580000/
http://43142.diarynote.jp/200611190320370000/
http://43142.diarynote.jp/200612060135390000/
http://43142.diarynote.jp/200701141431470000/
http://43142.diarynote.jp/200706162321180000/
http://43142.diarynote.jp/200807081247190000/
http://43142.diarynote.jp/200908180046187200/
http://43142.diarynote.jp/200910071809361076/
http://43142.diarynote.jp/201004231559516550/
http://43142.diarynote.jp/201009231554333481/
http://43142.diarynote.jp60923241736//2013052
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
<昨日の、レーヴェン>
代表者4人(英語の得意な人が応じたのかな)が親身に質問に答えてくれる。インタヴューが始まるやいなや、新作『よみがえれ!キツネザウスス〜Bring Back The Dinos』の感想を求めて来て、へ〜えと思う。面々、ぼくの返事(CDレヴューも書いたし、ちゃんと聞いていたからな)に納得し、以後話は良好に進む。って、良好に進まないことはまずないけれど……。彼らは白いシャツとジャケットをちゃんと着る服飾感覚を表に出しているが、それはオフも同様。結成1年後の2004年後からそうしているそうで、今はノルウェーのデザイナーから服飾提供を受けているそうな。とはいえ、真心100%のステージ、すぐに汗だくになってしまい、実演中盤のころにはメンバーの半数は上半身裸になっていたが。彼らには吹っ切れた暴れんぼう、任侠100%みたいなイメージもあるが、60分面と向かった感じでは、情に厚いのは当然ひしひしと伝わってくる一方、けっこう知的だなと思える部分も。新作には、アンチ・レイシズムの意を込めている。そういえば、ぼくが最初にきいたとき、ザ・ポーグス(2005年7月29日)のスウェーデン版みたいな印象も持ったと伝えたら、彼らは喜んでいた。そこらが根にあえるものではないか。
▶過去の、ザ・ポーグス
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/
スコット大将、中堅の域にさしかかりつつも、もろにヤンキーな格好。あらあら。バンド員はピアノのローレンス・フィールズ(2009年6月15日、2010年7月24日)、アルト・サックスのブラクストン・クック、紅一点フルートのエレーナ・ビンターヒューズ(非アフリカ系。まだ、二十歳とか)、アコースティック・ベースのクリス・ファン、バンドに入ったばかりの21歳ギタリストのドミニク・ミニックス、スコットの叔父のドナルド・ハリソン(2015年8月22日)の愛弟子であるドラマーのジョー・ダイソン(2011年7月4日 、2014年8月25日、2015年7月2日、2015年8月22日)。なにげに、ダイソンは売れっ子だな。1曲目で彼はドラムンベース調のビートを繰り出す。彼は日本のドラム・メイカーのカノウプスのセットを用いていたが、過去の来日時とは全然異なる、ある種人工的とも言える叩き音でバンド音総体を支えているのが印象的であり、スコットの求めるものも顕われる。シンバル音もかなりプログラム調の音色を持つ場合があったな。彼を紹介するさい、スコットはダイソンのセットをドラムとアフリカン・ドラムと電気ドラムを合わせているみたいな言い方をしていたな。
新作『ストレッチ・ミュージック』を彼の同世代ジャズ・マン作のなかではトップ級に評価しているが、やはりロックやヒップホップなども見渡した末の、オイラの前を見たジャズを、彼は胸を張って送出。一時期のレイディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日)味偏愛を少しすぎ、よりいろんな興味や気持ちを抱えた、なんか得体の知れない所も持つオルタナ・ジャズは醍醐味アリ。とともに、彼みたいに、文句あっか的なオラオラ感を持つ人物は30代ジャズ・マンのなかでは貴重な存在であるとも思わされる。でありつつ、一方では自分だけの突出をさけ、ちゃんと横の構成員とも繋がった集団表現を浮き上がらせているのは、なるほどニューオーリンズ属性が出ていると思えるか。
レディオヘッド命だった時代から、そのトランペット演奏のライヴでの吹き口だけはトム・ヨークではなく、ポール・ロジャース(だと、コテコテすぎるか。ロバート・パーマーぐらいにしておこうか)の部分もあった彼だが、ストレートな吹き方をするんだから、もう少し素直な音色で勝負したほうが、バンド音との対比もあってより大きな訴求力が出ると思うが、どうだろう。ここの人名記載、ロック・リスナーじゃないと、分らないだろうな。
アンコールはハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日)の、V.S.O.P.の当たり曲でもあった「アイ・オブ・ザ・ハリケーン」。これは比較的ストレートな設定で披露され、各人のソロ・パートもたっぷり取られる。そこからは、彼らなりのジャズ愛も放たれていた。
▶過去の、クリスチャン・スコット
http://43142.diarynote.jp/200807241546500000/
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▶過去の、ローレンス・フィールズ
http://43142.diarynote.jp/200906160735045241/
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▶過去の、ドナルド・ハリソン
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
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▶過去の、ジョー・ダイソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20110704 渡辺貞夫(!)
http://43142.diarynote.jp/201408260930269988/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150702
http://43142.diarynote.jp/201508231007506736/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
その後は、スウェーデンのジプシー・ミュージック効果的応用の賑やかし雑食バンドであるレーヴェンのショウを途中から見る。渋谷・クラブクアトロ。ライヴの魅力だけで2009年以降、日本でも口コミで支持者を増やしているストリート派生集団だが、今年はフジ・ロックと朝霧ジャムの両方に出演。ライヴ・バンドの誉れ? これは、かなり例外なことではないだろうか。
8人組。ギター、ヴァイオリン、サックス、タンブラ(東欧の弦楽器)、アコーディオン、トロンボーン、ダブル・ベース、ドラムという構成なり。その編成の妙を効果的に用いた、インスト主体の活劇的表現をこれでもかと繰り出す。セットリストには30曲ほど載っていました。手作り感覚、人間がやっている感覚、気持ちをこめている感覚が120%ぐらい出て、渦を巻いているような表現は訴求力ばつぐん。客との一体化した盛り上がりには、すごいな。そこにはポップ・ミュージックとして大切なものが横たわっていると、思わずにはいられず。
途中に、若い日本人女性のアコーディオン奏者とシンガーが混ざった(アンコールでは、日本人男性トランペッターも)がそれも良し。また、何曲かは渋さ知らズ(2004年9月1日、2006年1月14日、2006年1月21日、2006年8月27日、2006年11月15日、2006年12月1日、2007年1月13日、2007年6月13日、2008年7月6日、2009年7月26日、2009年9月27日、2010年4月22日、2010年9月19日、2013年5月19日、2015年6月15日)の持ち曲とおおいに重なるとも思う。渋さもジプシー音楽妙味を用いるし、皆で気持ちでGO! みたいなところも重なるか。最終曲はコーラスも入る、いかにも渋さのレパートリーにありそうな曲で、歌のコール&レスポンスを経て、最後は観客の歌う声だけが残された。
▶過去の、渋さ
http://43142.diarynote.jp/200409010713470000/
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http://43142.diarynote.jp/200609031311580000/
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<昨日の、レーヴェン>
代表者4人(英語の得意な人が応じたのかな)が親身に質問に答えてくれる。インタヴューが始まるやいなや、新作『よみがえれ!キツネザウスス〜Bring Back The Dinos』の感想を求めて来て、へ〜えと思う。面々、ぼくの返事(CDレヴューも書いたし、ちゃんと聞いていたからな)に納得し、以後話は良好に進む。って、良好に進まないことはまずないけれど……。彼らは白いシャツとジャケットをちゃんと着る服飾感覚を表に出しているが、それはオフも同様。結成1年後の2004年後からそうしているそうで、今はノルウェーのデザイナーから服飾提供を受けているそうな。とはいえ、真心100%のステージ、すぐに汗だくになってしまい、実演中盤のころにはメンバーの半数は上半身裸になっていたが。彼らには吹っ切れた暴れんぼう、任侠100%みたいなイメージもあるが、60分面と向かった感じでは、情に厚いのは当然ひしひしと伝わってくる一方、けっこう知的だなと思える部分も。新作には、アンチ・レイシズムの意を込めている。そういえば、ぼくが最初にきいたとき、ザ・ポーグス(2005年7月29日)のスウェーデン版みたいな印象も持ったと伝えたら、彼らは喜んでいた。そこらが根にあえるものではないか。
▶過去の、ザ・ポーグス
http://43142.diarynote.jp/200508042335560000/