スタントン・ムーア・ジャズ・トリオ。ラウル・ミドン
2017年4月4日 音楽 現ニューオーリンズ音楽界のNo.1ドラマー、スタントン・ムーア(2000年8月13日、2000年12月7日、2001年10月13日、2002年7月28日、2004年2月5日、2007年12月11日、2010年3月29日、2012年7月27日、2012年7月30日、2013年1月30日、2014年10月28日、2014年11月22日)のジャズ志向バンドの実演を丸の内・コットンクラブで見る。ファースト・ショウ。デイヴィッド・トカノウスキー(ピアノ)、1955 年生まれのジェイムズ・シングルトン(ベース)という、前回の同トリオ公演(2014年11月22日)と同じ顔ぶれによる。
ムーアは基本、レギュラー・グリップで叩く。かのセカンド・ライン・ファンク・ドラミングの権化であるジガブー(2007年2月3日)もそうで、セカンド・ラインのリズムってマーチング・バンドのそれと横つながりのかと思わされるところもあるな。で、基本はジャズを演奏しているんだけど、2曲はセカンド・ラインのビートのもと繰り広げる。ムーアは左端にタンバリンをスタンドに固定して置いており、それをアンコールでやっと叩く。そしたら、パッドでも代用できる音だった。
▶過去の、ムーア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm ギャラクティック(バーク・フェス)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm ギャラクティック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm ギャラクティック(朝霧ジャム)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、ギャラクティックで出演し、ジョージ・クリントンが飛び入り
http://43142.diarynote.jp/?day=20040205
http://43142.diarynote.jp/200712161021270000/
http://43142.diarynote.jp/201004080749482839/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120730
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/
http://43142.diarynote.jp/201410301514399746/
http://43142.diarynote.jp/201411251049018018/
次は、南青山・ブルーノート東京。NY在住の個性派シンガー・ソングライター(2003年7月20日、2005年10月24日、2007年9月1日、2007年11月26日、2009年10月8日、2011年9月2日、2013年12月2日、2014年12月11日)の今回の来日公演は自己バンドとともの。ともにアフリカ系であるロミエール・メンデス(エレクトリック・ベース、ダブル・ベース)とビリー・ウィリアムズ(ドラム)はジャズをちゃんと知っている人たちであるのは、それに触れれば分かる。
まず、ショウに接し思わずにはいられなかったのは、(ギターを弾く際に)ピックを用いないというのは、なんと自由を導くものであるかということ。ほんと多彩にして、様々な情緒を携えたそれは雄弁。実は、彼自身も、ここにきてギターの技量が上達しているような気がしているんだとか。そして、そこに自由に弾むヴォーカルが思うまま載せられる。「NYに住むミュージシャンは質が高い。でも、一流の人たちは10個のプロジェクトを抱えてやっているのがちょっとね。その点、今一緒にやっている奏者は一流からは少し落ちるかもしれないが、このプロジェクトに専念してくれる。ご近所さんなので、リハもすぐにできるしね」。
途中で、リズム隊が袖に下がり、ソロ・パフォーマンス曲も4曲だったか持つ。そのとき、右手でギターを押さえ、左手でボンゴを叩く曲もあり。彼はトランペット音を模したスキャットの自在の使い手としても知られるが、ここのパートで彼は存分にそれを披露もした。
R&B、ジャズ、フォーク、ラテンなど、いろんなものを把握したうえでの、ヴィヴィッドなラウル・ミドン表現。あれだけ多要素を含むのに、これだけ澄んだ情緒を抱えていることも、また彼の個性。現在51歳、そのキャリアの中のピークに現在あると、ぼくは感じている。
▶︎過去の、ラウル・ミドン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm ルイ・ヴェガ
http://43142.diarynote.jp/200511130010390000/
http://43142.diarynote.jp/200709041842400000/
http://43142.diarynote.jp/200711290931440000/
http://43142.diarynote.jp/200910140952248669/
http://43142.diarynote.jp/201109121438367147/
http://43142.diarynote.jp/201312171132096072/
http://43142.diarynote.jp/201412251103164767/
<翌日の、ミドン>
ところで、ミドンの横には巨漢の白人(30代か)がいつもついている。楽屋とステージの行き来は彼が手を引いているし、ミドンがボンゴを叩く場合は袖から彼がそれをステージ中央に置いたり、撤去したりもする。彼はにこりともせず淡々と事をこなしていて、プロながら怖そうな人だなあと、ぼくは見ていた。そしたら、翌日にミドンのインタヴューで会ったら、何を飲むとか聞いて来たり、やたらソフトで優しい。へえって、感じ。その冒頭、会話録音用のオリンパスのICレコーダーをぼくがテーブルに置くと、ICレコーダーを置いたことを彼から伝え聞いたミドンが、この品番はとか、ICレコーダーを手に取り、いろいろと尋ねてくる。やはり、彼もオリンパスのレコーダーの使用者とのこと。モノや装置が大好きで、何かとチェックを入れているそう。なるほど、新作『バッド・アス・アンド・ブラインド』(アーティストリー)でも彼は歌(けっこう、多重録音コーラスも聞かせる)や各種ギター(エレクトリック・ギターによるソロも効いている)だけでなく、鍵盤、ベース、ドラム、パーカッション、プログラム、プロデュース、エンジニアリングなどをしているが、それもさもありなんという感じ。でもって、アルバムでは、そこにジェラルド・クレイトン(2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月7日、2009年9月3日、2011年10月6日、2017年1月18日)、グレゴリー・ハッチンソン(2008年9月29日、2009年4月21日、2010年9月5日、2016年2月18日)、ニコラス・ペイトン(2010年7月24日)、ジョー・サンダース(2013年9月11日、2017年1月23日)ら敏腕奏者を配して、有機的なサウンドを作っている。ちなみに、同作のジャケット・カヴァーはスーパー・マンを模したよう写真が使われている。なぜ、そんな絵を採用したのか? イントキシケイト誌の次号に記事は出ます。
▶過去の、ジェラルド・クレイトン
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906091637138003/
http://43142.diarynote.jp/200909120646397236/
http://43142.diarynote.jp/201110091258307349/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170118
▶グレゴリー・ハッチンソン
http://43142.diarynote.jp/200809240100515549/
http://43142.diarynote.jp/200904221307055009/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100905 ジョシュア・レッドマン
http://43142.diarynote.jp/?day=20160218
▶︎過去の、ニコラス・ペイトン
http://43142.diarynote.jp/201007261045442770/
▶︎過去の、ジョー・サンダース
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
http://43142.diarynote.jp/?day=20170123
ムーアは基本、レギュラー・グリップで叩く。かのセカンド・ライン・ファンク・ドラミングの権化であるジガブー(2007年2月3日)もそうで、セカンド・ラインのリズムってマーチング・バンドのそれと横つながりのかと思わされるところもあるな。で、基本はジャズを演奏しているんだけど、2曲はセカンド・ラインのビートのもと繰り広げる。ムーアは左端にタンバリンをスタンドに固定して置いており、それをアンコールでやっと叩く。そしたら、パッドでも代用できる音だった。
▶過去の、ムーア
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm ギャラクティック(バーク・フェス)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm ギャラクティック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm ギャラクティック(朝霧ジャム)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、ギャラクティックで出演し、ジョージ・クリントンが飛び入り
http://43142.diarynote.jp/?day=20040205
http://43142.diarynote.jp/200712161021270000/
http://43142.diarynote.jp/201004080749482839/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120730
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/
http://43142.diarynote.jp/201410301514399746/
http://43142.diarynote.jp/201411251049018018/
次は、南青山・ブルーノート東京。NY在住の個性派シンガー・ソングライター(2003年7月20日、2005年10月24日、2007年9月1日、2007年11月26日、2009年10月8日、2011年9月2日、2013年12月2日、2014年12月11日)の今回の来日公演は自己バンドとともの。ともにアフリカ系であるロミエール・メンデス(エレクトリック・ベース、ダブル・ベース)とビリー・ウィリアムズ(ドラム)はジャズをちゃんと知っている人たちであるのは、それに触れれば分かる。
まず、ショウに接し思わずにはいられなかったのは、(ギターを弾く際に)ピックを用いないというのは、なんと自由を導くものであるかということ。ほんと多彩にして、様々な情緒を携えたそれは雄弁。実は、彼自身も、ここにきてギターの技量が上達しているような気がしているんだとか。そして、そこに自由に弾むヴォーカルが思うまま載せられる。「NYに住むミュージシャンは質が高い。でも、一流の人たちは10個のプロジェクトを抱えてやっているのがちょっとね。その点、今一緒にやっている奏者は一流からは少し落ちるかもしれないが、このプロジェクトに専念してくれる。ご近所さんなので、リハもすぐにできるしね」。
途中で、リズム隊が袖に下がり、ソロ・パフォーマンス曲も4曲だったか持つ。そのとき、右手でギターを押さえ、左手でボンゴを叩く曲もあり。彼はトランペット音を模したスキャットの自在の使い手としても知られるが、ここのパートで彼は存分にそれを披露もした。
R&B、ジャズ、フォーク、ラテンなど、いろんなものを把握したうえでの、ヴィヴィッドなラウル・ミドン表現。あれだけ多要素を含むのに、これだけ澄んだ情緒を抱えていることも、また彼の個性。現在51歳、そのキャリアの中のピークに現在あると、ぼくは感じている。
▶︎過去の、ラウル・ミドン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm ルイ・ヴェガ
http://43142.diarynote.jp/200511130010390000/
http://43142.diarynote.jp/200709041842400000/
http://43142.diarynote.jp/200711290931440000/
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http://43142.diarynote.jp/201109121438367147/
http://43142.diarynote.jp/201312171132096072/
http://43142.diarynote.jp/201412251103164767/
<翌日の、ミドン>
ところで、ミドンの横には巨漢の白人(30代か)がいつもついている。楽屋とステージの行き来は彼が手を引いているし、ミドンがボンゴを叩く場合は袖から彼がそれをステージ中央に置いたり、撤去したりもする。彼はにこりともせず淡々と事をこなしていて、プロながら怖そうな人だなあと、ぼくは見ていた。そしたら、翌日にミドンのインタヴューで会ったら、何を飲むとか聞いて来たり、やたらソフトで優しい。へえって、感じ。その冒頭、会話録音用のオリンパスのICレコーダーをぼくがテーブルに置くと、ICレコーダーを置いたことを彼から伝え聞いたミドンが、この品番はとか、ICレコーダーを手に取り、いろいろと尋ねてくる。やはり、彼もオリンパスのレコーダーの使用者とのこと。モノや装置が大好きで、何かとチェックを入れているそう。なるほど、新作『バッド・アス・アンド・ブラインド』(アーティストリー)でも彼は歌(けっこう、多重録音コーラスも聞かせる)や各種ギター(エレクトリック・ギターによるソロも効いている)だけでなく、鍵盤、ベース、ドラム、パーカッション、プログラム、プロデュース、エンジニアリングなどをしているが、それもさもありなんという感じ。でもって、アルバムでは、そこにジェラルド・クレイトン(2007年9月10日、2008年9月16日、2009年6月7日、2009年9月3日、2011年10月6日、2017年1月18日)、グレゴリー・ハッチンソン(2008年9月29日、2009年4月21日、2010年9月5日、2016年2月18日)、ニコラス・ペイトン(2010年7月24日)、ジョー・サンダース(2013年9月11日、2017年1月23日)ら敏腕奏者を配して、有機的なサウンドを作っている。ちなみに、同作のジャケット・カヴァーはスーパー・マンを模したよう写真が使われている。なぜ、そんな絵を採用したのか? イントキシケイト誌の次号に記事は出ます。
▶過去の、ジェラルド・クレイトン
http://43142.diarynote.jp/200709171108570000/
http://43142.diarynote.jp/200809171409066704/
http://43142.diarynote.jp/200906091637138003/
http://43142.diarynote.jp/200909120646397236/
http://43142.diarynote.jp/201110091258307349/
http://43142.diarynote.jp/?day=20170118
▶グレゴリー・ハッチンソン
http://43142.diarynote.jp/200809240100515549/
http://43142.diarynote.jp/200904221307055009/
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▶︎過去の、ニコラス・ペイトン
http://43142.diarynote.jp/201007261045442770/
▶︎過去の、ジョー・サンダース
http://43142.diarynote.jp/?day=20130911
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