まずは、代官山・晴れたら空に豆まいてで、山木秀夫(2008年8月19日、2012年8月24日、2012年9月8日、2014年10月26日)とジョジョ・メイヤー(2012年6月25日、2015年12月3日)、二人のドラマーによる差しの公演を見る。あらあら、昨日に続いて、同じ楽器のデュオの公演を見ることになるのか。ドラマー同士だと、みどりんと池澤龍作のデュオ(2017年2月12日)を見て以来。場内の中央にドラムが向かい合わせで置かれ、観客はその周りを囲むという場内設定、なり。

  冒頭、二人が軽く、催しに対する気持ちを語る。技術でなく、心と心の触れ合いを聞いてほしい、というようなことを山木は誠実に述べる。キットは山木のほうが少し大きめ。ただし、メイヤーはバス・ドラム音にエフェクトがかかるようになっていたり、ときに手作業でプリセット音を出したりもする。その下敷き音に従い、両者の演奏が進む場面もあったが、ぼくとしては100パーセント人力でことを進めて欲しかったな。

 年長者である山木が送るシークエンスにメイヤーが反応し、くんずほぐれつという局面が一番多かったか。共に今旬と言えるだろう”エラーの感覚”を埋め込むようなドラミング流儀は持っておらず、がっつり健全なやりとりのもと”ドラマーの心”の交換をやっていた。切れ目なしの、ファースト・セットを見て、移動する。

▶過去の、山木秀夫
http://43142.diarynote.jp/200808221745590000/
http://43142.diarynote.jp/201209181226141636/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908 ベン・E・キング
http://43142.diarynote.jp/201410301512336095/
▶過去の、ジョジョ・メイヤー
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/
http://43142.diarynote.jp/201512051301422493/
▶︎みどりん×池澤龍作
http://43142.diarynote.jp/201702141642011828/

 渋谷・アップリンクのスクリーン3で見たのは、フランス人と日本人の両親を持つデコード豊崎アリサの初監督作品映画のドキュメンタリー『Caravan to the Future』。題材は1000年前から続けられているという、トゥアレグ族の砂漠を行く塩交易キャラヴァン。それは長期間に渡り、とてもプリミティヴで過酷。うわーウヒョーてな新たな見聞を与えられること請け合い。音楽は、ティナリウェン(2005年9月2日)他。興味深く見れて、いろいろな思いが頭を渦巻く。詳しいことは、ミュージック・マガジン誌の6月号の映画評で。偶然値段がお得なサーヴィス・デイにあたり、場内満席。

▶︎過去の、ティナリウェン
http://43142.diarynote.jp/200509051449300000/

<今日の、RIP>
 4月11日に、ザ・J・ガイルズ・バンドのギタリストだった、J・ガイルズがマサチューセッツ州で亡くなった。彼に対する思い入れはそれほどではないが、バンドのフロント・マンだったピーター・ウルフに対する思い込みは人一倍だ。ピーターさんなんとかもう一度来日しないものか。
▶︎過去の、ピーター・ウルフ言及
http://43142.diarynote.jp/201010110929417794/
http://43142.diarynote.jp/201311230759577101/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161023