ギャラクティック

2004年2月5日
 ニューオリンズのインスト部分も重視するファンク・バン
ド(2000年8月13日、同12月7日、2001年10月13日)、ジョ
ージ・クリントンやカール・デンソンが飛び入りして聞き手
を興奮のルツボに落とした02年フジ・ロック・フェス(雑誌
リポートとの重なりを避けて彼らのことには触れていないが
、2002年7月28日)以来の来日公演となるのか。いや、あん
ときは、常軌を逸して、と書きたくなるぐらい、逞しく、フ
ァンキーな実演だったなー。

 渋谷・クアトロ。うわあ、ってぐらい混んでいる。1時間
強のセットを二つ。ヴォーカリストはテリル・デ・クロウに
加え、黒人女性が新たに加わったようだ。アンコール曲以外
はコーラスをつけるだけでそれほど目立たないが、まあ視覚
的には変化が出ていいかな。変化と言えば近作『ラッカス』
でジ・オートメイターを器用し、スタジオ技巧応用路線に突
入した彼らだが、1部のショウではそっちっぽいノリでやっ
た曲も。その場合、サックス/ハープのベン・イールマンが
サンプラーで活躍したり。なんにせよ、基本的にギャラクテ
ィックはギャラクティックだが。

 ライヴ・バンドはいいのお、と素直に感じさせる実演。よ
くもまあ、楽しんでやってマスという風情を維持しているよ
なー(だからこその、スタジオ録音盤の方向転換なのかもし
れないが)。アンコール曲はエゴ・ラッピンの中納良恵が加
わって、ドーン・ペンのレゲエ・ヒット曲「ノー・ノー・ノ
ー」をやる。ギャラクティックのレゲエというのは珍しい。
前日はスカパラのホーンの二人が混ざったようだが、いいな
あ……皆入りたまえ、という開かれたノリは。ただ、終了時
刻10時は厳命されていたようで、セカンド・セットとアンコ
ールから1曲づつはしょったよう。残念。もう、行くところ
まで延々といってほしかった。次回は(集客は問題ないと思
うし)、それが可能な場所で是非に。