ピックを使わず、様々な指弾きで演奏するという事実だけで、ぼくの中では一歩上の範疇にいる日本人ギタリスト(2004年11月30日、2010年10月12日、2011年3月28日、2011年3月31日、2011年7月25日、2013年7月1日、2014年2月5日)の、フランス語圏奏者を招いてのライヴ。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。

 現在はベルギーに住む著名アメリカ人ベーシストのレジー・ワシントン(2003年9月21日、2010年10月12日、2016年6月11日)、ピアノと電気ピアノのグレゴリー・プリヴァ(彼のお父さんは、マルチニークを代表するグループのマラヴォアでピアノを弾いたことがあるホセ・プリヴァ)、ドラムとカ(ka)と呼ぶ打楽器を叩くアーノウ・ドルメン(2010年10月12日)、やはりジャンベみたいな音が出るカを担当するオリヴィエ・ジュスト(2010年10月12日)という面々がサポート。打楽器系奏者の二人は、ともに仏カリブ海外県であるグアドゥループ出身であるという。ワシントンは、エレクトリック・ベースに専念。クラシックの素養とフレンチ・カリビアン的哀愁を交錯させるプリヴァは複数枚、日本盤が出ていますね。

 グアドゥループのグォッカというリズムを取り入れた自己表現を5年前から世に問うている小沼だが、もちろん今回のライヴはその行き方を披露するもの。やはり、ぼくの目は二人の打楽器奏者にまず向く。二人の音や叩く作業を見ていて感じるのは、生理的にのんびり演奏しているなあということ。それ、独自の風情あり。そして、ドラムとカのコンビよりも、2人ともカを叩いたときの方が誘われる。あ、これはまた別の環境にあるアクセント、音楽的所作であるとしかと思わされちゃう。一部、ビートが強めになるときは、マルチニークでフィールドワークしたものをソースにアルバムを作ったシャソル(2015年5月30日、2016年8月29日)のそれを想起させる場合もあった。

▶過去の、小沼ようすけ
http://43142.diarynote.jp/200412111738540000/
http://43142.diarynote.jp/201010191156412288/
http://43142.diarynote.jp/201104041100266528/
http://43142.diarynote.jp/201104041101072561/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110725
http://43142.diarynote.jp/?day=20130701
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
▶︎過去の、レジー・ワシントン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm R.H.ファクター
http://43142.diarynote.jp/201010191156412288/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160611
▶︎過去の、アーノウ・ドルメン
http://43142.diarynote.jp/201010191156412288/
▶過去の、︎オリヴィエ・ジュスト(カ)
http://43142.diarynote.jp/201010191156412288/
▶︎過去の、シャソル
http://43142.diarynote.jp/201505310957591440/
http://43142.diarynote.jp/201609200921301045/

<今日の、その後>
 徒歩圏内のプラッサオンゼに立ち寄る。オーナーのクラウジアさんの誕生日を祝う会があって、沢田譲治(2002年3月24日、2010年4月19日、2011年7月24日、2012 年5月15日、2012年5月16日他)が仕切るライヴが持たれる。日本におけるブラジル音楽やブラジル料理普及を先導した老舗ライヴ・クラブの功績はデカい。