藤井郷子(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2010年8月6日、2012年7月1日、2016年1月28日、2017年1月9日)が率いるオーケストラ東京のライヴ。何度見ても、見る前からワクワクするナ。

 彼女の指揮のもと、アルト・サックス(1曲はソプラノ・サックス)の早坂紗知(2003年6月30日, 2017年1月9日) と泉邦宏(2006年7月3日、2011年7月10日、2012年4月21日,2017年1月9日)、テナー・サックスの松本健一(2004年10月10日、2005年11月28日、2012年12月11日,2017年1月9日)、バリトン・サックス(一部はフルートや縦笛)の吉田隆一(2004年8月20日、2004年10月10日、2006年7月3日、2012年12月11日、2014年7月22日、2015年2月8日、2015年4月14日、2015年6月21日、2016年9月27日,2017年1月9日)、トランペットの田村夏樹(1999年8月16日、2000年6月2日、2000年10月1日、2002年8月5日、2003年1月21日、2003年4月7日、2004年7月27日、2010年8月6日、2012年7月1日、2005年2月10日、2005年11月28日、2005年12月11日、2006年7月3日、2008年8月24日、2008年12月17日、2010年1月9日、2010年6月7日、2016年1月28日、2017年1月9日)と福本佳仁(2017年1月9日)と渡辺隆雄(2010年12月28日、2013年2月19日,2017年1月9日)と城谷雄策(2017年1月9日)、トロンボーンのはぐれ雲永松(2017年1月9日)と高橋保行(2006年7月3日、2010年1月9日、2012年7月1日、2017年1月9日)と古池寿浩(2017年1月9日)、縦ベースの永田利樹 (2003年6月30日, 2017年1月9日)、バンドの中一人だけイケ面のドラムの堀越彰 (2010年1月9日, 2017年1月9日)が振る舞う。

 構成員がぞろぞろステージに位置する中、サックス・セクションの4人は会場後方から演奏しながら出てきてステージに上がり、咆哮を続け、藤井のキューだしのもと、他の奏者たちが重なっていく。もう、鮮やか。知性や創意を根本に持つ個体が有機的に重なり、それは吹っ切れまくった野生ある蛮行となる。ステージ高があると指揮の様とそれに応じる楽団員の様が手に取るようにわかり、面白いったらあらゃしない。この曲は、数年前にお亡くなりになったギタリストのケリー・チュルコ(2008年12月17日)に捧げた曲という説明があったが、新鮮な聞き口あり。よく次から次へと、曲を書くよなあ。

 2曲目からは、藤井&田村夫妻と日本を回ってきたオーストラリア人ピアニストのアリスター・スペンスが加わる。彼はオーケストラにピアノ奏者として加わるのかと思いきや(ぼくはピアノ・トリオしか、彼のリーダー作を知らない)、なんとコンダクターを行う。当然やるのは彼が作り編曲したような曲だが、おおこれもまた面白い。曲によっては、泉と松本は尺八を手にしたり、手拍子や肉声を繰り出させたりと、藤井オーケストラの編成や特性を吟味した上で、じっくりと書き上げたのではないか。精緻なアンサンブルと大胆な飛躍が見事に交錯しあう曲群(10曲弱、やったか)を聞きながら、スペンサーの大型表現における作編曲の秀でた才に驚く。しかし、変拍子の曲だらけだったなー。とともに、そのぐらいリハをしたか知らないが(そんなに時間が取れたとは思えない)、厄介な譜面をこなしたオーケストラ員たちの力量にも頷く。
 
 アンコールを含む最後の2曲は、田村曲と藤井曲をそれぞれが指揮し、その際スペンスはピアノを弾いた。

▶過去の、藤井郷子
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▶︎過去の、早坂沙知
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<今日の、“JAZZ ARTせんがわ”>
 上の出し物は、巻上公一(2004年11月6日、2013年8月11日、2015年9月28日、2016年7月12日)が総合プロデューサーを務める、"JAZZ ARTせんがわ2017"の初日の出し物。今年で10回目を数えるとのこと。他のジャズ・フェスとは一線を画す少し尖り気味の企画を立てていて、前々から一度見に来たいと思っていたが、ようやく実現した。けっこう立派なパンフレットを無料で配っていて、その冒頭には調布市の市長の挨拶が載っている。そうか、この辺りは調布市なのか。僕はまったく三多摩地区に弱い(調布と府中の区別もつかない。仙川の駅にも初めて降りた)。この辺に住む女の子と付き合ったことがないんだナ。会場となるせんがわ劇場はそれほど大きくはないが、ちゃんとステージ高があり見やすいし、音響も悪くない。ダブル・ベースやピアノ以外は、生音だったのではないか。フェスは本日(水曜)が初日となり日曜まで行われ、土日は昼間から周辺各所でいろんな催しが持たれるよう。出演者の関係なのだろう、オーストラリア大使館とドイツ連邦共和国大使館が後援に付いていた。パンフレットにはちゃんとプロジェクト/出演者(通し番号がつけられていて、今回は90人が関与しているよう)説明がなされていて、アーティストに敬意を払っていると感じさせるのはとても良い。なお、後方左右に置かれた二つのカメラで、この盤のパフォーマンスはおさえられていた。
 ところで、ちょうど本日、この晩の出演者である泉邦宏から新作『ISOJINOKOKORO』(KITAKARA K-29。つまり、自主レーベルからの29作目となるのか。多作家の面目躍如だな。配給は、メタ・カンパニー)が届く。この8月に録音された今作は、素直なアコースティック・ギター弾き語り作(全曲、オリジナル)。フォークがダメなぼくにとって今作はナッシングな味を持つが、きっと感ちゃう人もいるはず。思うままいろんなことにあたり、ちゃんと音楽のサムシングと音楽愛を飄々と表出する彼をぼくは尊敬する。早いが、K-50は、どんな内容のブツになるのだろうか?
▶︎過去の、巻上公一
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