ムーンチャイルド。テラス・マーティン
2017年9月26日 音楽 今のソウル感覚の何かを得るには適であるだろう、LAからやってきた出演者を2組見る。両者は、ケンドリック・ラマー作に参加して再脚光を浴びた女性ラッパーのラプソディの好作『Laila’s Wisdom』(Rapsody,2017)に関与していますね。とくに、マーティンの方はたっぷりと。
最初に、西海岸の洗練ソウル・ユニット(2016年7月22日)を見る。リード・ヴォーカルを取りときにテナー・サックスやフルートを吹くアンバー・ナヴラン、キーボードとアルト・サックスのマックス・ブリク、キーボードとトランペットのアンドリス・マットソンの白人3人はもちろん、サポートで入る在LAのアフリカ系カナダ人ドラマーであるイーファ・エトローマJr.も昨年来日時と同じ。4人は日本の後は、欧州ツアーに回る。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
まず、照明が綺麗だなと思う。もう、それだけで、おおプロとして前進しているなあという気になっちゃう。って、それについて本人たちはあまり預かり知らぬ所で、ハコのスタッフの力量かもしれないが。でも、それは育ちの良さそうな彼女たちのどこか思慮深い振る舞いを一歩前に出す一助になっていたと思う。
だが、実際の彼女たちのパフォーマンス自体ももうひとつ線が太くなり、はっきりとした像を結ぶようになっていたのは間違いない。そして、ああ今旬とも言えるソウル流儀にあるしなやかアダルト・ポップを受けているという気持ちになれるのだ。彼女たち、エリカ・バドゥ(2000年11月19日、2006年4月2日。2012年3月2日)の曲もやった? また、アンコール曲はドラマーなしの3人でやったが、それはスタンダード・ソング的な普遍性を抱えていた。おもしろいことに、男性陣は同じキーボードを使用。その方がツアー中とか、何かと楽なのかもしれない。機種をチェックしようと思っていたら、退出時には忘れちゃった。
▶︎過去の、ムーンチャイルド
http://43142.diarynote.jp/201607251308054775/
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120302
その後は、プロデューサー/サウンド・クリエイターとして売れっ子のテラス・マーティン(2016年6月2日、2016年9月3日)の昨年に続く公演を見る。おお、前回のリーダー公演より編成が大きくなってるじゃないか! 六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。
アルト・サックスとキーボードとヴォコーダーのテラス・マーティン、キーボードのキーファー・ジョン・シャックルフォード(彼のみ、非アフリカ系) 、ギターのマーロン・ウィリアムズ、ベースはブランドン・オーウェンズ(2016年6月2日) 、ドラムはトレヴァー・ローレンス(2012年3月3日、2016年9月3日)という面々の演奏を軸にショウは進み、そこに二人の女性シンガーや、終盤の方はテナー・サックス奏者や男性ラッパーも加わる。また、最後には日本人アルト・サックス奏者のユッコ・ミラーも出て行きた。
ほ〜お、初来日でもあった昨年6月のリーダー公演とは押し出しが違う。本人自身がもっと自信満々で、やりやいようにことに当たっているのがよくわかる。そのマーティンのアルト・サックス演奏もヴォコーダー扱いもいいじゃんとぼくは感じた。ここで披露するサウンドの基本にあるのはソウル・フュージョンだが、その陳腐な開示に留まらず、米国黒人音楽の総体を俯瞰している、マーティンは笑顔とともに同胞が作り出してきた財産を愛でている、と感じさせるのがよろしい。実はその演奏時間は軽く90分を超えていた(当初、75分の予定であったという)が、もう彼はごんごんショウを司っていたよなあ。話も長いのをじゃんじゃんし、(ゴスペルの直接的咀嚼はないものの。そして、言っていることはとても他愛ないものながら)その様はプリーチャーのようでもあった。とか、感じさせるところにもまた、彼のショウはアフリカン・アメリカン音楽/文化の肝をちゃんと掴んでいたということなのだろう。
▶過去の、︎テラス・マーティン
http://43142.diarynote.jp/201606121215168031/
http://43142.diarynote.jp/201609201032322395/
▶︎過去の、ブランドン・オーウェンズ
http://43142.diarynote.jp/201606121215168031/
▶︎過去の、トレヴァー・ローレンス
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201609201032322395/ ハービー・ハンコック
<今日は、快適>
ライヴとライヴの間に時間が思いのほかあったので、マーティン公演の前にミッドタウンのテラスで白ワインをハムやチーズをつまみつつがぶ飲み。気持ちい〜い。これを快適にできるのも、そろそろ最後かな。夏服と冬服の入れ替えは、まだまだ当分先のような気もするが。
ところで、昨年から喧伝され(一緒に来日公演も東京ジャズでやった)、テラス・マーティン制作のハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日、2016年9月3日)の新作はどうなったのか?
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
最初に、西海岸の洗練ソウル・ユニット(2016年7月22日)を見る。リード・ヴォーカルを取りときにテナー・サックスやフルートを吹くアンバー・ナヴラン、キーボードとアルト・サックスのマックス・ブリク、キーボードとトランペットのアンドリス・マットソンの白人3人はもちろん、サポートで入る在LAのアフリカ系カナダ人ドラマーであるイーファ・エトローマJr.も昨年来日時と同じ。4人は日本の後は、欧州ツアーに回る。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
まず、照明が綺麗だなと思う。もう、それだけで、おおプロとして前進しているなあという気になっちゃう。って、それについて本人たちはあまり預かり知らぬ所で、ハコのスタッフの力量かもしれないが。でも、それは育ちの良さそうな彼女たちのどこか思慮深い振る舞いを一歩前に出す一助になっていたと思う。
だが、実際の彼女たちのパフォーマンス自体ももうひとつ線が太くなり、はっきりとした像を結ぶようになっていたのは間違いない。そして、ああ今旬とも言えるソウル流儀にあるしなやかアダルト・ポップを受けているという気持ちになれるのだ。彼女たち、エリカ・バドゥ(2000年11月19日、2006年4月2日。2012年3月2日)の曲もやった? また、アンコール曲はドラマーなしの3人でやったが、それはスタンダード・ソング的な普遍性を抱えていた。おもしろいことに、男性陣は同じキーボードを使用。その方がツアー中とか、何かと楽なのかもしれない。機種をチェックしようと思っていたら、退出時には忘れちゃった。
▶︎過去の、ムーンチャイルド
http://43142.diarynote.jp/201607251308054775/
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120302
その後は、プロデューサー/サウンド・クリエイターとして売れっ子のテラス・マーティン(2016年6月2日、2016年9月3日)の昨年に続く公演を見る。おお、前回のリーダー公演より編成が大きくなってるじゃないか! 六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。
アルト・サックスとキーボードとヴォコーダーのテラス・マーティン、キーボードのキーファー・ジョン・シャックルフォード(彼のみ、非アフリカ系) 、ギターのマーロン・ウィリアムズ、ベースはブランドン・オーウェンズ(2016年6月2日) 、ドラムはトレヴァー・ローレンス(2012年3月3日、2016年9月3日)という面々の演奏を軸にショウは進み、そこに二人の女性シンガーや、終盤の方はテナー・サックス奏者や男性ラッパーも加わる。また、最後には日本人アルト・サックス奏者のユッコ・ミラーも出て行きた。
ほ〜お、初来日でもあった昨年6月のリーダー公演とは押し出しが違う。本人自身がもっと自信満々で、やりやいようにことに当たっているのがよくわかる。そのマーティンのアルト・サックス演奏もヴォコーダー扱いもいいじゃんとぼくは感じた。ここで披露するサウンドの基本にあるのはソウル・フュージョンだが、その陳腐な開示に留まらず、米国黒人音楽の総体を俯瞰している、マーティンは笑顔とともに同胞が作り出してきた財産を愛でている、と感じさせるのがよろしい。実はその演奏時間は軽く90分を超えていた(当初、75分の予定であったという)が、もう彼はごんごんショウを司っていたよなあ。話も長いのをじゃんじゃんし、(ゴスペルの直接的咀嚼はないものの。そして、言っていることはとても他愛ないものながら)その様はプリーチャーのようでもあった。とか、感じさせるところにもまた、彼のショウはアフリカン・アメリカン音楽/文化の肝をちゃんと掴んでいたということなのだろう。
▶過去の、︎テラス・マーティン
http://43142.diarynote.jp/201606121215168031/
http://43142.diarynote.jp/201609201032322395/
▶︎過去の、ブランドン・オーウェンズ
http://43142.diarynote.jp/201606121215168031/
▶︎過去の、トレヴァー・ローレンス
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201609201032322395/ ハービー・ハンコック
<今日は、快適>
ライヴとライヴの間に時間が思いのほかあったので、マーティン公演の前にミッドタウンのテラスで白ワインをハムやチーズをつまみつつがぶ飲み。気持ちい〜い。これを快適にできるのも、そろそろ最後かな。夏服と冬服の入れ替えは、まだまだ当分先のような気もするが。
ところで、昨年から喧伝され(一緒に来日公演も東京ジャズでやった)、テラス・マーティン制作のハービー・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日、2016年9月3日)の新作はどうなったのか?
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
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http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903