まず、半蔵門・東宝東和試写室で、唯一無二のソウル・マン/ファンカー(2000年8月5日)の生涯を題材とした映画を見る。米国ユニヴァーサル、2014年作品。5人いるプロデューサーのなかの一人はなんとザ・ローリング・ストーンズ(2003年3月15日)のミック・ジャガー。彼はエグゼクティヴ・ミュージック・プロデューサーとしてもクレジットされている。監督は、ミシシッピ州ジャクソン生まれで、「ヘルプ〜心がつなぐストーリー」(2012年)他のテイト・テイラー。
それにしても、試写の間じゅう、ぼくはビートを取りまくり。ここまで、身体をゆらしまくりで映画を見たのはぼくの生涯、初めてか。やっぱりJBファンクは無敵。かつ、画面構成がテンポよく、また演奏シーンなんかも良く撮られているからだと思う。
レイ・チャールズの生涯を描いた映画「レイ」(2004年11月15日)のように、役者が扮して、音楽愛たっぷりに、巨匠の人間性や人生や音楽を描かんとする映画。JB役はJBと同じサウス・カロライナ州生まれ(南部出であることに、テイラー監督はこだわったよう)のチャドウィック・ポーズマン。彼はハワード大学卒業後、英国にも演技留学するなどインテリな俳優のようだが、特殊メイクの冴えもあり、けっこう似ていて、不満はない。
事実に基づくため、映画には、ボビー・バード、その妻のヴィッキー・アンダーソン、メイシオ・パーカー(1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日)、ピー・ウィ・エリス(2005年9月24日、2007年9月13日、2012年4月9日、2012年11月21日、2013年7月4日)らJBズ関連アーティストや、ストーンズの面々などに扮する役者も出てくる。リトル・リチャード(やはり、似ている)と正式デビュー前にライヴで一緒になり、成り上がりを語りあうなんていうシーンも出てくる。とくに、ボビー・バードはJB成功の立役者として描かれ、映画はある意味<JBとバードの物語>と言えそうな感じもある。
それら実際の人物のキャストで不満を覚えるのは、メイシオ・パーカー役。似ていない、メイシオはあんなごついいワイルドなタイプではないぞ。とともに、彼がアルトではなく、テナー・サックスを持っていることにも気になった。昔は彼って、テナーを吹いていたことがあったんだっけ? 役者としてミュージシャンもキャストされていて、JBの奥さん役がネオ・ソウル系歌手のジル・スコット。彼女は一切歌わない。また、初期のメンバー役でアロー・ブラックも出ている。
ユニヴァーサル映画というのは、何気に重要か。今、JBの多くのカタログはユニヴァーサル・ミュージックが持っているわけで、豊富な音源のなか、自在にいろんなものを掘り起こして、音楽は作られたよう。また、ちょいはっきりしないところはあるのだが、くわえて映画に出てくる人たちの演奏や歌も用いられていたりもするらしい。なるほど、ホーン・コンダクトというクレジットで西海岸スタジオ・シーン長老のジェリー・ヘイ(2013年8月1日)の名前が出ていたりもする。過去の黄金の音にせよ、新たに録った音にせよ、試写を見ていて思ったのは、音質がいいなあということ。立体的とも思わせるそれに、大げさに言えばぼくは悶絶。音を磨いているのではないか。とにかく、やっぱJB、もう一度ちゃんと彼の表現を聞き直さなくちゃ、そしてパブロフの犬状態にならなきゃという気持ちにもなりました。
そんな部分にも表れているように、音楽の扱いもちゃんとしている。特に感心したのは、JBの根にまずゴスペルがあり、それが黄金のJB歌唱〜ファンクに息づいているということを説明臭くならずすんなりと描いていたり、JBはジャズ(当時はスウィング・ジャズ)にも興味を持ち、その嗜好も後に活かされていることが示唆されること。どうして、JBはホーン・セクションの扱いに長けていたのか、その疑問に対する答えも、ここにはある。
2時間を超える映画だが、テンポ良く、内容豊かにひきつける。これは、素晴らしい音楽映画だっ。
なお、ボビー・バードとヴィッキー・アンダーソンの間に生まれた娘が、在英米国人であるカーリーン・アンダーソン(1999年8月2日、2012年10月29日)。その二人の姪(つまり、カーリーンとは従姉妹となる)が、やはり在英だったジェリーサ・アンダーソン。1990年代、ぼくはジェリーサのアルバムを聞き、英国のカサンドラ・ウィルソン(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日)的存在になりえる逸材と持ち上げまくっていた。また、ジェリーサの姉は、やはりロンドンで活動していた(D*ノート、インコグニートにも関わった)パメラ・アンダーソンだ。
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶過去の、映画「レイ」
http://43142.diarynote.jp/200411170827380000/
▶過去の、パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130313320000/
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/200901221504141906/
http://43142.diarynote.jp/201002171552164447/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
▶過去の、ピー・ウィー・エリス
http://43142.diarynote.jp/?day=20050924
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/201204150858456025/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
http://43142.diarynote.jp/201307071319405650/
▶過去の、ジェリー・ヘイ
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
▶過去の、カーリーン・アンダーソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/201211151029291608
▶過去の、カサンドラ・ウィルソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200409070203440000/
http://43142.diarynote.jp/200808121357410000/
http://43142.diarynote.jp/201006181521416566/
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/
http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/
その後、丸の内・コットンクラブへと向かう。カサンドラ・ウィルソンやマーカス・ミラー公演で何度か同行来日している在NYのスイス人ハーモニカ奏者のグレゴア・マレ(2004年9月7日、2006 年9月3日、2007年12月13日、2009年3月18日、2011年5月5日、2013年5月31日)、初の個人名義による公演だ。
同行者は、ピアノのジョン・ビーズリー(2011年12月8日、2014年5月28日)、ベースのジェイムス・ジナス(2012年1月13日、2012年3月3日 、2013年9月3日、2014年9月7日)、ドラムのジェフ・テイン・ワッツ(2007年12月18日、2010年10月21日、2012年1月13日)というそうそうたる米国人ジャズ・マンたち。分るようで分らない組み合わせだが、普段の付き合いから来たものだろう。
その日本公演とジャワ・ジャズ(このあと、彼らはこのままインドネシアの大ジャズ・フェスティヴァルに出演する)用の特別編成によるライヴは、ジャズ的インプロ流儀とハーモニカという本来ジャズ向きではない楽器が導く情緒をいかに綱引きさせるかという要点を持っていた。マレはかなり延々と管楽器奏者のようにソロを取り(エフェクターは一切使わない)、ときにビーズリーにもソロの機会を与えるという感じ。ながら、その20穴ハーモニカ音の特性もあって、どこかジャズから離れて行くような情緒は常に流れていたわけで……。テンポの早目の曲の場合、おとなしそうなマレはソロを取る際、けっこうアクションが大きくなる。
ビーズリーはエレクトリック・ピアノも弾く。ジナスは1曲以外すべてエレクトリック・ベースを弾いたが、もう少し縦を弾いてほしかった。基本8ビートを叩いていたワッツは……出音が大きすぎ。ほんとに、あんなバランスでいいのかな? マレのオリジナル主体であったため、リズム・セクションは譜面と首っ引きであった。
アンコールは、ミルトン・ナシメント(2003年9月23日)作の「砂の岬」。ウェイン・ショーター(2001年8月3~5日、2002年8月25日、2004年2月9日、2014年4月14日)やエスペラサ・スポルディング(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日)もかつてアルバムで取り上げていた童歌的風情も持つ柔和メロディアス曲。マレもE-1発の2012年セルフ・タイトルの、唯一のリーダー作で取り上げている。←そのときとはぜんぜん異なるアレンジでやっていて、この顔ぶれならではのパフォーマンスを心がけたのが、それでよく分りました。
▶過去の、グレゴア・マレ
http://43142.diarynote.jp/200409070203440000 カサンドラ・ウィルソン
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000 マーカス・ミラー
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/ マーカス・ミラー
http://43142.diarynote.jp/200903191858068821/ ガイア
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/ カサンドラ・ウィルソン
http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/ カサンドラ・ウィルソン
▶過去の、ジョン・ビーズリー
http://43142.diarynote.jp/201112171635194708/
http://43142.diarynote.jp/201405291806044863/
▶過去の、ジャイムス・ジナス
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/ ハービー・ハンコック
▶過去の、ジャフ・テイン・ワッツ
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201010221631583852/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
▶過去の、ミルトン・ナシメント
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
▶過去の、ウェイン・ショーター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200402091738240000/
http://43142.diarynote.jp/201404161959228005/
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
その後は、六本木・ビルボードライブ東京で、オレゴン州ポートランドをベースとするブルー・アイド・ソウルの担い手であるシャロッド・ローソンのショウを見る。ずっとポートランドのローカル・ミュージシャンの座に甘んじていたが、自主制作したセルフ・タイトルのリーダー作(発表しているのは、その1枚だけ)がまず英国で脚光を浴び、ここのところ活動の場が広がっている。現在38歳のようだが、トっぽい感じもあって、スラリとした彼は若く見える。ルックスでも、それなりに売れる? ピアノを弾きながら歌う当人に加え、ギター、ベース(なにげにいい感じ)、ドラム(けっこう、カウベル多用)、2人の女性コーラスがサポートした。
冒頭のちょっとしたリフの作り方やコーラスのアレンジなどで、わー才気走ってるとすぐに思う。アルバムを聞くとUKソウル担い手のオマー(2001年3月25日、2004年6月28日、2006年2月5日)の影響を感じさせたりもする(オマーっぽいシンセサイザーの使い方も散見される)が、難しいライン取りだらけの曲を次々に開いていく様に触れるとドナルド・フェイゲン(スティーリー・ダン)的と思ったりもしちゃう。オレだけの変なポイントを出したいという意志が出るところも、その所感に繋がるか。また、ファルセットを巧みに用いるヴォーカルがアルバムで聞くより、黒っぽくはなかったためもあるが。ソウル感覚を巧みに介した、個の立ったシンガー・ソングライターという説明が彼には適しているか。
それから、想定外であったのは、アルバムでは電気キーボードも多用していたが、実演ではアコースティック・ピアノ1本で通したこと。ちゃんとピアノが会場にあるなら、それで行かずにどうするとなった? また、それと関係があるかもしれないが、彼はかなりピアノ・ソロを取った。それはジャズの経験があるとも思わせる(ポートランドのホテルのラウンジでジャズっぽいピアノを弾いていると聞いても、信じます)もので、ジャイルズ・ピーターソン(1999年5月21日、2002年11月7日、2004年1月16日、2008年9月18日、2012年9月13日、2013年11月1日)の覚えも目出たいという話にもおおいにも頷ける。そう、ローソンの表現は思った以上にジャジーな部分もあった。。あぁそういえば、昔オマーを大々的に送り出したのは、ジェイルズ・ピーターソン率いるトーキング・ラウドだった。
1日かぎりのブッキングとはいえ、入りは良好。そして、お客の反応が熱烈であるのに少し驚く。そのため、アンコールに2度出てくるほどであり、最後にはけっこうスタンディング・オヴェイションになった。それを経験し、ローソンたちは生涯至福のときと感じたのではないか。約90分、彼らはパフォーマンスした。
▶過去の、オマー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200602081122350000/
http://43142.diarynote.jp/200406281801320000/
▶過去の、ジャイルズ・ピーターソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 1999年5月21日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201311021703148497/
<今日の、地下鉄>
本日、午後は傘マークの天気の予報。家を出るときに、意外と空は明るいなあ、もしかしてあまり降雨はないかもと思ったが、傘を持って出る。そしたら、案の定、ずっと降らない。傘を持っている人もあまりいない。最後のライヴ会場を出るときには雨がそれなりに降っていて、胸を撫で下ろす? それにしても、日比谷線はどうして、あんなにトロいのか。前からそう思っていたが、日比谷から六本木の移動に今日乗って、改めて実感。大きなカーヴがおおいのかな。設計が古い銀座線もスピードは遅いはずだが、キブンをどこか逆撫でする走り方を日比谷線するよなあ。都内地下鉄で、車両が狭く地下ホームが深い大江戸線とともに一番乗りたくないラインだな。それにしても、銀座線の新車両は車内が明るい。化粧のあらが出そうでイヤ、と銀座線乗車を回避するOLがいると思えるほどに。
それにしても、試写の間じゅう、ぼくはビートを取りまくり。ここまで、身体をゆらしまくりで映画を見たのはぼくの生涯、初めてか。やっぱりJBファンクは無敵。かつ、画面構成がテンポよく、また演奏シーンなんかも良く撮られているからだと思う。
レイ・チャールズの生涯を描いた映画「レイ」(2004年11月15日)のように、役者が扮して、音楽愛たっぷりに、巨匠の人間性や人生や音楽を描かんとする映画。JB役はJBと同じサウス・カロライナ州生まれ(南部出であることに、テイラー監督はこだわったよう)のチャドウィック・ポーズマン。彼はハワード大学卒業後、英国にも演技留学するなどインテリな俳優のようだが、特殊メイクの冴えもあり、けっこう似ていて、不満はない。
事実に基づくため、映画には、ボビー・バード、その妻のヴィッキー・アンダーソン、メイシオ・パーカー(1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日)、ピー・ウィ・エリス(2005年9月24日、2007年9月13日、2012年4月9日、2012年11月21日、2013年7月4日)らJBズ関連アーティストや、ストーンズの面々などに扮する役者も出てくる。リトル・リチャード(やはり、似ている)と正式デビュー前にライヴで一緒になり、成り上がりを語りあうなんていうシーンも出てくる。とくに、ボビー・バードはJB成功の立役者として描かれ、映画はある意味<JBとバードの物語>と言えそうな感じもある。
それら実際の人物のキャストで不満を覚えるのは、メイシオ・パーカー役。似ていない、メイシオはあんなごついいワイルドなタイプではないぞ。とともに、彼がアルトではなく、テナー・サックスを持っていることにも気になった。昔は彼って、テナーを吹いていたことがあったんだっけ? 役者としてミュージシャンもキャストされていて、JBの奥さん役がネオ・ソウル系歌手のジル・スコット。彼女は一切歌わない。また、初期のメンバー役でアロー・ブラックも出ている。
ユニヴァーサル映画というのは、何気に重要か。今、JBの多くのカタログはユニヴァーサル・ミュージックが持っているわけで、豊富な音源のなか、自在にいろんなものを掘り起こして、音楽は作られたよう。また、ちょいはっきりしないところはあるのだが、くわえて映画に出てくる人たちの演奏や歌も用いられていたりもするらしい。なるほど、ホーン・コンダクトというクレジットで西海岸スタジオ・シーン長老のジェリー・ヘイ(2013年8月1日)の名前が出ていたりもする。過去の黄金の音にせよ、新たに録った音にせよ、試写を見ていて思ったのは、音質がいいなあということ。立体的とも思わせるそれに、大げさに言えばぼくは悶絶。音を磨いているのではないか。とにかく、やっぱJB、もう一度ちゃんと彼の表現を聞き直さなくちゃ、そしてパブロフの犬状態にならなきゃという気持ちにもなりました。
そんな部分にも表れているように、音楽の扱いもちゃんとしている。特に感心したのは、JBの根にまずゴスペルがあり、それが黄金のJB歌唱〜ファンクに息づいているということを説明臭くならずすんなりと描いていたり、JBはジャズ(当時はスウィング・ジャズ)にも興味を持ち、その嗜好も後に活かされていることが示唆されること。どうして、JBはホーン・セクションの扱いに長けていたのか、その疑問に対する答えも、ここにはある。
2時間を超える映画だが、テンポ良く、内容豊かにひきつける。これは、素晴らしい音楽映画だっ。
なお、ボビー・バードとヴィッキー・アンダーソンの間に生まれた娘が、在英米国人であるカーリーン・アンダーソン(1999年8月2日、2012年10月29日)。その二人の姪(つまり、カーリーンとは従姉妹となる)が、やはり在英だったジェリーサ・アンダーソン。1990年代、ぼくはジェリーサのアルバムを聞き、英国のカサンドラ・ウィルソン(1999年8月27日、1999年9月2日、2001年2月12日、2004年9月7日、2008年8月11日、2010年6月13日、2011年5月5日、2013年5月31日)的存在になりえる逸材と持ち上げまくっていた。また、ジェリーサの姉は、やはりロンドンで活動していた(D*ノート、インコグニートにも関わった)パメラ・アンダーソンだ。
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶過去の、映画「レイ」
http://43142.diarynote.jp/200411170827380000/
▶過去の、パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
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▶過去の、ピー・ウィー・エリス
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▶過去の、ジェリー・ヘイ
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▶過去の、カーリーン・アンダーソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/201211151029291608
▶過去の、カサンドラ・ウィルソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
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http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/
http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/
その後、丸の内・コットンクラブへと向かう。カサンドラ・ウィルソンやマーカス・ミラー公演で何度か同行来日している在NYのスイス人ハーモニカ奏者のグレゴア・マレ(2004年9月7日、2006 年9月3日、2007年12月13日、2009年3月18日、2011年5月5日、2013年5月31日)、初の個人名義による公演だ。
同行者は、ピアノのジョン・ビーズリー(2011年12月8日、2014年5月28日)、ベースのジェイムス・ジナス(2012年1月13日、2012年3月3日 、2013年9月3日、2014年9月7日)、ドラムのジェフ・テイン・ワッツ(2007年12月18日、2010年10月21日、2012年1月13日)というそうそうたる米国人ジャズ・マンたち。分るようで分らない組み合わせだが、普段の付き合いから来たものだろう。
その日本公演とジャワ・ジャズ(このあと、彼らはこのままインドネシアの大ジャズ・フェスティヴァルに出演する)用の特別編成によるライヴは、ジャズ的インプロ流儀とハーモニカという本来ジャズ向きではない楽器が導く情緒をいかに綱引きさせるかという要点を持っていた。マレはかなり延々と管楽器奏者のようにソロを取り(エフェクターは一切使わない)、ときにビーズリーにもソロの機会を与えるという感じ。ながら、その20穴ハーモニカ音の特性もあって、どこかジャズから離れて行くような情緒は常に流れていたわけで……。テンポの早目の曲の場合、おとなしそうなマレはソロを取る際、けっこうアクションが大きくなる。
ビーズリーはエレクトリック・ピアノも弾く。ジナスは1曲以外すべてエレクトリック・ベースを弾いたが、もう少し縦を弾いてほしかった。基本8ビートを叩いていたワッツは……出音が大きすぎ。ほんとに、あんなバランスでいいのかな? マレのオリジナル主体であったため、リズム・セクションは譜面と首っ引きであった。
アンコールは、ミルトン・ナシメント(2003年9月23日)作の「砂の岬」。ウェイン・ショーター(2001年8月3~5日、2002年8月25日、2004年2月9日、2014年4月14日)やエスペラサ・スポルディング(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日)もかつてアルバムで取り上げていた童歌的風情も持つ柔和メロディアス曲。マレもE-1発の2012年セルフ・タイトルの、唯一のリーダー作で取り上げている。←そのときとはぜんぜん異なるアレンジでやっていて、この顔ぶれならではのパフォーマンスを心がけたのが、それでよく分りました。
▶過去の、グレゴア・マレ
http://43142.diarynote.jp/200409070203440000 カサンドラ・ウィルソン
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000 マーカス・ミラー
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/ マーカス・ミラー
http://43142.diarynote.jp/200903191858068821/ ガイア
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/ カサンドラ・ウィルソン
http://43142.diarynote.jp/201306060609052151/ カサンドラ・ウィルソン
▶過去の、ジョン・ビーズリー
http://43142.diarynote.jp/201112171635194708/
http://43142.diarynote.jp/201405291806044863/
▶過去の、ジャイムス・ジナス
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/ ハービー・ハンコック
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/ ハービー・ハンコック
▶過去の、ジャフ・テイン・ワッツ
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201010221631583852/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
▶過去の、ミルトン・ナシメント
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-9.htm
▶過去の、ウェイン・ショーター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200402091738240000/
http://43142.diarynote.jp/201404161959228005/
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
その後は、六本木・ビルボードライブ東京で、オレゴン州ポートランドをベースとするブルー・アイド・ソウルの担い手であるシャロッド・ローソンのショウを見る。ずっとポートランドのローカル・ミュージシャンの座に甘んじていたが、自主制作したセルフ・タイトルのリーダー作(発表しているのは、その1枚だけ)がまず英国で脚光を浴び、ここのところ活動の場が広がっている。現在38歳のようだが、トっぽい感じもあって、スラリとした彼は若く見える。ルックスでも、それなりに売れる? ピアノを弾きながら歌う当人に加え、ギター、ベース(なにげにいい感じ)、ドラム(けっこう、カウベル多用)、2人の女性コーラスがサポートした。
冒頭のちょっとしたリフの作り方やコーラスのアレンジなどで、わー才気走ってるとすぐに思う。アルバムを聞くとUKソウル担い手のオマー(2001年3月25日、2004年6月28日、2006年2月5日)の影響を感じさせたりもする(オマーっぽいシンセサイザーの使い方も散見される)が、難しいライン取りだらけの曲を次々に開いていく様に触れるとドナルド・フェイゲン(スティーリー・ダン)的と思ったりもしちゃう。オレだけの変なポイントを出したいという意志が出るところも、その所感に繋がるか。また、ファルセットを巧みに用いるヴォーカルがアルバムで聞くより、黒っぽくはなかったためもあるが。ソウル感覚を巧みに介した、個の立ったシンガー・ソングライターという説明が彼には適しているか。
それから、想定外であったのは、アルバムでは電気キーボードも多用していたが、実演ではアコースティック・ピアノ1本で通したこと。ちゃんとピアノが会場にあるなら、それで行かずにどうするとなった? また、それと関係があるかもしれないが、彼はかなりピアノ・ソロを取った。それはジャズの経験があるとも思わせる(ポートランドのホテルのラウンジでジャズっぽいピアノを弾いていると聞いても、信じます)もので、ジャイルズ・ピーターソン(1999年5月21日、2002年11月7日、2004年1月16日、2008年9月18日、2012年9月13日、2013年11月1日)の覚えも目出たいという話にもおおいにも頷ける。そう、ローソンの表現は思った以上にジャジーな部分もあった。。あぁそういえば、昔オマーを大々的に送り出したのは、ジェイルズ・ピーターソン率いるトーキング・ラウドだった。
1日かぎりのブッキングとはいえ、入りは良好。そして、お客の反応が熱烈であるのに少し驚く。そのため、アンコールに2度出てくるほどであり、最後にはけっこうスタンディング・オヴェイションになった。それを経験し、ローソンたちは生涯至福のときと感じたのではないか。約90分、彼らはパフォーマンスした。
▶過去の、オマー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200602081122350000/
http://43142.diarynote.jp/200406281801320000/
▶過去の、ジャイルズ・ピーターソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live2.htm 1999年5月21日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201311021703148497/
<今日の、地下鉄>
本日、午後は傘マークの天気の予報。家を出るときに、意外と空は明るいなあ、もしかしてあまり降雨はないかもと思ったが、傘を持って出る。そしたら、案の定、ずっと降らない。傘を持っている人もあまりいない。最後のライヴ会場を出るときには雨がそれなりに降っていて、胸を撫で下ろす? それにしても、日比谷線はどうして、あんなにトロいのか。前からそう思っていたが、日比谷から六本木の移動に今日乗って、改めて実感。大きなカーヴがおおいのかな。設計が古い銀座線もスピードは遅いはずだが、キブンをどこか逆撫でする走り方を日比谷線するよなあ。都内地下鉄で、車両が狭く地下ホームが深い大江戸線とともに一番乗りたくないラインだな。それにしても、銀座線の新車両は車内が明るい。化粧のあらが出そうでイヤ、と銀座線乗車を回避するOLがいると思えるほどに。