南青山・ブルーノート東京、ファースト。なんか、機嫌良さそうだったナ。
彼女は楽屋から裸足で出てきて、ステージに立っていた。今回は久しぶりにピ
アノレスの変則編成、アコースティック・ギターやバンジョーを弾くブランド
ン・ロス、ハープのグレゴア・マレ(いろいろと吹いて、けっこう効い
ていたな。ミシェル・ンデゲオチェロやチャーリー・ハンター作などにも参加
している)、ベースのレジヴィ(レジナルド・ヴィール。かつて、彼を雇って
いた大西順子の言い方)、ドラムのテリ・リン・キャリントン、パーカッショ
ンのジェフリー・ヘインズという布陣。みんな、多少『ブルーライト』路線に
戻ったゾと思わせもした昨年作『グラマード』に参加していましたね。実は、
ずうっと『トラヴェリング・マイルス』以降はピアノ付きセットで彼女はパフ
ォーマンスやっていたので(1999年8月27日、1999月9月2日、2001年2月12
日)、より脱ジャズ路線的とも言えるだろう設定でライヴをやるのは本当に久
しぶりのこととなる。うれしい。

 バック・アップ陣はスキンヘッドの打楽器奏者を除いて、みんな細いドレッ
ド。特に、ブランドン・ロスのお洒落な風体には強く納得。80年代初頭にオリ
ヴァー・レイク(2003年11月18日)のバンドにいるころから彼のファンである
ぼくとしては、異才ロスがカサンドラ・バンドに復帰したのはめでたい(10年
前のクレイグ・ストリート主導の奥深い“幽玄路線”はロスの力も大きかった
はず)。彼が日本にやって来るのは94年のカサンドラ・バンドのとき以来(も
ちろん、それは『ブルーライト』のノリのパフォーマンスでした)。ちなみに
、今回が3度目の来日で、最初は92年の菊地雅章の電気バンドでのものだった。

 そのロスはリーダー・アルバムを作ったばかり(純粋なリーダー作としては
初めてとか)で、来週中盤に、フェルナンド・ソウンダース(2003年8月9日
)とのダブルビル公演をカイとモーション・ブルーでやる。そのときのロスの
ギグはトリオ編成でドラムはソウンダース・バンドでも叩くJTルイス(ロス
は彼とハリエット・タブマンというトリオをやっている。秋に新作を録音する
そう)、そしてベースはメルスのフェスティヴァルで見たツトムタケイシ(5
月28日、5月29日)。ロスは彼のことを弟のように思っているとか。なんにせ
よ、来週あたまからアメリカに行くので見れない。残念。

 あ、カサンドラ・ウィルソンのこと何も書いてませんね。七分目の歌、すう
っと感じ入る。ビミョーにやせたかな? 髪の毛は前より金色に。アンコール
で1曲生ギターを手にしたものの、あまり聞こえず。90分ぐらいはやったはず

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