フェス出演で来日しているはずだが、カレン・O(音楽映像畑出身のスパイク・ジョーンズ監督の新作映画「かいじゅうたちのいるところ」の音楽にも関与。両者は一時、つきあっていたこともあったんだっけか。昼間に子供たちと見に行ってきましたという知人と会ったが、その映画はけっこう大人向きであるそう)をフロントに置く、このNYの跳ねっ返りロック・バンドの実演をぼくが見るのはアルバム・デビューして間もない頃(2003年10月6日)以来。伸び伸びと活動し(アルバムは3年おきに3作リリース)着実に名をなしているという印象を与えるわけで、その事実をちゃんとライヴでも堂々示していましたね。
品川プリンス・ステラボール。満員。ステージ上にはでかい目玉のヴィニール玉がつり下げれていて、終盤同様のものがオーディエンスのフロアに出されたりも。そりゃ、湧きます。ギター/キーボード、ドラムに加え、ギター/キーボードのサポート奏者を3分の2ぐらい加えてのパフォーマンス。 カレン・Oは、別に凝ってはないがポンチョみたないのをはおったりとか、一応数回お召しかえしたと言えなくもないのか。途中で、靴を片方だけ脱いで、歌う人は初めて見たかも。また履いたけど。奔放。扇情。過剰。例によって、あたしの発散してて、ポップで、混沌としているロックを聞いてほしい、私の考えるロック観の開示をしたい、という意思は膨大。
また、水を口に含んで吐き出したり、マイクを口の中に入れたり、シールドを持ってマイクをぶんぶん振り回したり、ステージ下に降りてみたり、最後はマイクを床に叩き付けたり。それぞれの仕草は子供ぽいというか、ロック萌芽期から誰かがやってそうでもあり、ぼくの目には新鮮味に欠ける。だが、彼女が堂々やっているのを見ると、ダサかっこいいとも思えるわけだし、若い聞き手は素直に新奇なステージングをやっていると思わせられるのかもしれない。そんな彼女を見ていてふと思い出したのは、クイーンアドリアーナのケイティ嬢の所作(2008年3月1日)。だが、彼女だとレトロ芸能臭が漂うところ、カレン嬢は今っぽい輝きを感じさせるのは間違いなく、それはアーティストの世代や勢いというものか。
2階席から見ていたので、よくステージの様が見えたのだが、ドラマーのブライアン・チェイスにはアレレ。だって、彼はマッチド・グリップ(両手とも鷲掴みのような感じで、スティックをつかむ)ではなく、古典的正統派たるレギュラー・グリップ(左手の握りは下側から持つような感じ)で確かなロック・ビートをたたき出していたから。ロック・ドラマーは当然のこと、若いジャズ・ドラマーも今はマッチド・グリップで叩く人が多いなか、これは異端。チェイスさん、大学時代にジャズをやっていたという話におおいに頷けますね。
ヤー・ヤー・ヤーズのその“変テコ”は、いろんな襞や経験があってこそなりたつ。そんなことをその事実は物語っている……と、我田引水しておきましょうか。
品川プリンス・ステラボール。満員。ステージ上にはでかい目玉のヴィニール玉がつり下げれていて、終盤同様のものがオーディエンスのフロアに出されたりも。そりゃ、湧きます。ギター/キーボード、ドラムに加え、ギター/キーボードのサポート奏者を3分の2ぐらい加えてのパフォーマンス。 カレン・Oは、別に凝ってはないがポンチョみたないのをはおったりとか、一応数回お召しかえしたと言えなくもないのか。途中で、靴を片方だけ脱いで、歌う人は初めて見たかも。また履いたけど。奔放。扇情。過剰。例によって、あたしの発散してて、ポップで、混沌としているロックを聞いてほしい、私の考えるロック観の開示をしたい、という意思は膨大。
また、水を口に含んで吐き出したり、マイクを口の中に入れたり、シールドを持ってマイクをぶんぶん振り回したり、ステージ下に降りてみたり、最後はマイクを床に叩き付けたり。それぞれの仕草は子供ぽいというか、ロック萌芽期から誰かがやってそうでもあり、ぼくの目には新鮮味に欠ける。だが、彼女が堂々やっているのを見ると、ダサかっこいいとも思えるわけだし、若い聞き手は素直に新奇なステージングをやっていると思わせられるのかもしれない。そんな彼女を見ていてふと思い出したのは、クイーンアドリアーナのケイティ嬢の所作(2008年3月1日)。だが、彼女だとレトロ芸能臭が漂うところ、カレン嬢は今っぽい輝きを感じさせるのは間違いなく、それはアーティストの世代や勢いというものか。
2階席から見ていたので、よくステージの様が見えたのだが、ドラマーのブライアン・チェイスにはアレレ。だって、彼はマッチド・グリップ(両手とも鷲掴みのような感じで、スティックをつかむ)ではなく、古典的正統派たるレギュラー・グリップ(左手の握りは下側から持つような感じ)で確かなロック・ビートをたたき出していたから。ロック・ドラマーは当然のこと、若いジャズ・ドラマーも今はマッチド・グリップで叩く人が多いなか、これは異端。チェイスさん、大学時代にジャズをやっていたという話におおいに頷けますね。
ヤー・ヤー・ヤーズのその“変テコ”は、いろんな襞や経験があってこそなりたつ。そんなことをその事実は物語っている……と、我田引水しておきましょうか。