映画「シング・ストリート 未来へのうた」
2016年6月24日 音楽 「ONCE ダブリンの街角で」(2007年アイルランド映画)や「はじまりのうた」(2013年米国映画)など音楽映画を作っている1972年生まれアイルランド人監督ジョン・カーニーの新作(2015年アイルランド/イギリス/アメリカ映画)を見る。
ダブリンに住む高校生が女目当てにバンドをやり始め……。これが、かなり都合のよい漫画チックな設定やストーリーが並び、オヤジはちとびっくりなのであったのだ。でも、心の中でツっこみを入れつつ見ていたら、最終的には主人公たちに感情移入もしてしまい、自分でもおおいに驚く。結果的に、これは秀でた青春ロック映画と断定するしかない。最後の荒唐無稽な旅立ちの場面には(ここでも、パスポートはどうしたあ?と突っ込む)、1971年英国映画「小さな恋のメロディ」(の最後のトロッコのシーン)に対するオマージュがあるかもしれないとも思った。外苑前・GAGA試写室。7月9日より、公開される。
監督自身ダブリンで映画「ONCE ダブリンの街角で」に主演していたグレン・ハンサード(2009年5月20日、2009年1月15日)が組んでいたザ・フレイムズでベースを弾いていただけに、当時のダブリンの若者を取り巻く音楽状況はいろいろ投影されているはず。資料は、カーニーの自伝的映画と記している。映画は1985年のダブリンを舞台とするが、ロンドンに行かなきゃ出口なしみたいな描き方には少し驚く。というのも、当時U2は大ブレイクしていて、アイルランドのロックは外から脚光を浴びていたはずだから。ここで、主人公が目標とするのはデュラン・デュラン(劇中で、多くの人はジュラン・ジュランと発音している)のような妖艶ポップなロック。そして、劇中に用いられるのは、ザ・ジャム、ザ・キュアー、ザ・クラッシュ、ジョー・ジャクソン、ホール&オーツ(2005年3月21日、2011年2月28日)などで、U2(2006年12月4日)は影も形もなし。当時、部外者はアイルランド産ロックに実直とか無骨とかいうイメージを持っていたが、そういう流れのザ・ラジエイター・フロム・スペースやザ・アンダートーンズ、少し後のホットハウス・フラワーズ((1999年9月23日、2000年10月3日、2001年7月28日、2009年5月20日、2011年12月6日、2011年12月7日、2011年12月10日、2011年12月12日、2014年12月4日。ザ・フレイムズもそれらの流れに入りますね)などは一切出てこない。外の見方と違い、地元のロッカー予備軍はオサレな方向性のものに胸を焦がす場合が多かったことをカーニーは示したかったのか?
主人公のバンドはシング・ストリートというが、彼らの劇中曲を作ったのは、1980年代下半期にヴァージンから2枚のアルバムを出していた好ポップ・ロック・バンドのダニー・ウィルソンを率いていたゲイリー・クラーク。彼が作ったデュラン・デュラン風の曲はほんと良くできていて大いにこっくりできる。また、曲作りのシーンやバンド練習/PV作りのシーンなども経験者が作るだけにかったるくない。山場で流される「ゴー・オン」という曲はカーニーとハンサードとマルーン5(2011年5月16日)のアダム・レヴィーン三者の共作曲で、レヴィーンが歌っている。
これを見て、バンドやりたくならなかったら嘘。でも、今の若い人はどうなんだろ?
▶︎過去の、グレン・ハンサード
http://43142.diarynote.jp/200905221027321644/
http://43142.diarynote.jp/200901161818098587/
▶過去の、ホール&オーツ/ジョン・オーツ
http://43142.diarynote.jp/200503240456350000/
http://43142.diarynote.jp/201103031015296753/
http://43142.diarynote.jp/201204091013123643/
▶︎過去の、U2
http://43142.diarynote.jp/200612070141170000/
▶︎過去の、ホットハウス・フラワーズ/リアム・オメンリー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm(フジ・ロック、ホット・ハウス・フラワーズ)
http://43142.diarynote.jp/?month=200905
http://43142.diarynote.jp/201112171632304826/
http://43142.diarynote.jp/201112171633334584/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111210
http://43142.diarynote.jp/201112191500441741/
http://43142.diarynote.jp/201412151250144917/
▶︎過去の、マルーン5
http://43142.diarynote.jp/201105170923444580/
<今日の、訃報>
かねてから末期癌だと伝えられていた、ファンク・キーボードの魔術師であるバーニー・ウォーレル(2007年8月7日、2011年8月12日、2012年7月27日、2013年1月30日、2014年10月28日)がお亡くなりになった。72歳。P-ファンク好きながら、まだ一番ロックが大好物だった1980年代アタマ、彼へのロック側からの需要が出てきたときは本当に嬉しかった。ちゃんと取材したのは1988年、NYのトライベッカでのグラマヴィジョン・レコードのパーティの前にやったが、軽いゆらゆらしたおじさんだったよなあ。『ファンク・オブ・エイジズ』を出した時だった。その服飾感覚も含めて、アフリカン・アメリカン流儀の美味しい広がりを軽妙に伝えた逸材でした。その、カラフルにしてブっとんだ鍵盤使いにもう一度乾杯!
▶過去の、バーニー・ウォレル
http://43142.diarynote.jp/200708051740450000/
http://43142.diarynote.jp/201206011834355756/
http://43142.diarynote.jp/201208091303253665/
http://43142.diarynote.jp/201301311053069360/
http://43142.diarynote.jp/?day=20141028
ダブリンに住む高校生が女目当てにバンドをやり始め……。これが、かなり都合のよい漫画チックな設定やストーリーが並び、オヤジはちとびっくりなのであったのだ。でも、心の中でツっこみを入れつつ見ていたら、最終的には主人公たちに感情移入もしてしまい、自分でもおおいに驚く。結果的に、これは秀でた青春ロック映画と断定するしかない。最後の荒唐無稽な旅立ちの場面には(ここでも、パスポートはどうしたあ?と突っ込む)、1971年英国映画「小さな恋のメロディ」(の最後のトロッコのシーン)に対するオマージュがあるかもしれないとも思った。外苑前・GAGA試写室。7月9日より、公開される。
監督自身ダブリンで映画「ONCE ダブリンの街角で」に主演していたグレン・ハンサード(2009年5月20日、2009年1月15日)が組んでいたザ・フレイムズでベースを弾いていただけに、当時のダブリンの若者を取り巻く音楽状況はいろいろ投影されているはず。資料は、カーニーの自伝的映画と記している。映画は1985年のダブリンを舞台とするが、ロンドンに行かなきゃ出口なしみたいな描き方には少し驚く。というのも、当時U2は大ブレイクしていて、アイルランドのロックは外から脚光を浴びていたはずだから。ここで、主人公が目標とするのはデュラン・デュラン(劇中で、多くの人はジュラン・ジュランと発音している)のような妖艶ポップなロック。そして、劇中に用いられるのは、ザ・ジャム、ザ・キュアー、ザ・クラッシュ、ジョー・ジャクソン、ホール&オーツ(2005年3月21日、2011年2月28日)などで、U2(2006年12月4日)は影も形もなし。当時、部外者はアイルランド産ロックに実直とか無骨とかいうイメージを持っていたが、そういう流れのザ・ラジエイター・フロム・スペースやザ・アンダートーンズ、少し後のホットハウス・フラワーズ((1999年9月23日、2000年10月3日、2001年7月28日、2009年5月20日、2011年12月6日、2011年12月7日、2011年12月10日、2011年12月12日、2014年12月4日。ザ・フレイムズもそれらの流れに入りますね)などは一切出てこない。外の見方と違い、地元のロッカー予備軍はオサレな方向性のものに胸を焦がす場合が多かったことをカーニーは示したかったのか?
主人公のバンドはシング・ストリートというが、彼らの劇中曲を作ったのは、1980年代下半期にヴァージンから2枚のアルバムを出していた好ポップ・ロック・バンドのダニー・ウィルソンを率いていたゲイリー・クラーク。彼が作ったデュラン・デュラン風の曲はほんと良くできていて大いにこっくりできる。また、曲作りのシーンやバンド練習/PV作りのシーンなども経験者が作るだけにかったるくない。山場で流される「ゴー・オン」という曲はカーニーとハンサードとマルーン5(2011年5月16日)のアダム・レヴィーン三者の共作曲で、レヴィーンが歌っている。
これを見て、バンドやりたくならなかったら嘘。でも、今の若い人はどうなんだろ?
▶︎過去の、グレン・ハンサード
http://43142.diarynote.jp/200905221027321644/
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▶過去の、ホール&オーツ/ジョン・オーツ
http://43142.diarynote.jp/200503240456350000/
http://43142.diarynote.jp/201103031015296753/
http://43142.diarynote.jp/201204091013123643/
▶︎過去の、U2
http://43142.diarynote.jp/200612070141170000/
▶︎過去の、ホットハウス・フラワーズ/リアム・オメンリー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm(フジ・ロック、ホット・ハウス・フラワーズ)
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▶︎過去の、マルーン5
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<今日の、訃報>
かねてから末期癌だと伝えられていた、ファンク・キーボードの魔術師であるバーニー・ウォーレル(2007年8月7日、2011年8月12日、2012年7月27日、2013年1月30日、2014年10月28日)がお亡くなりになった。72歳。P-ファンク好きながら、まだ一番ロックが大好物だった1980年代アタマ、彼へのロック側からの需要が出てきたときは本当に嬉しかった。ちゃんと取材したのは1988年、NYのトライベッカでのグラマヴィジョン・レコードのパーティの前にやったが、軽いゆらゆらしたおじさんだったよなあ。『ファンク・オブ・エイジズ』を出した時だった。その服飾感覚も含めて、アフリカン・アメリカン流儀の美味しい広がりを軽妙に伝えた逸材でした。その、カラフルにしてブっとんだ鍵盤使いにもう一度乾杯!
▶過去の、バーニー・ウォレル
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http://43142.diarynote.jp/?day=20141028
映画「ハイ・ライズ」
2016年6月23日 音楽 アナログ・レコードをかける場面から始まる映画。とはいえ、音楽映画ではまったくない。でも、英国ロックをそうたらしめる、ある種の気取りというか、ブリティッシュ流儀が流れる映画で、これはUKロック好きは見てもいいかもと思った。
英国人SF作家、J・G・バラード(1930〜2009年)が1975年に書いた同名小説を、1972年生まれ英国人監督のベン・ウィートリーが監督。資料を見たら、いろいろ撮っている人のようだが、彼はBBCのタイムスリップ・ドラマ「ドクター・フー」のファンで、そのシーズン8の1、2話を担当したのだという。2015年英国映画で、8月初旬から公開となる。
ロンドン郊外の高層マンションを舞台とする映画。悠然としているようでしっちゃかめっちゃかな展開(途中からはかなりマッド。「時計じかけのオレンジ」を比較に出す声があるのも分かるか)の底には、テクノロジー席巻の弊害という現代的問題や階級社会という英国が抱えてきた構造を下敷きにする。出てくるモノの造形や映像構成は、スタイリッシュ。広大な駐車場に駐められた車は1970年代のものっぽい(よくぞ、集めたな)ので、小説が書かれた時代の物語として描かれているはずだが、どこか捉えどころのない近未来感を付帯させるあたりは、「未来世紀ブラジル」を生んだ国の映画であるとも思わせられたか。
クラシック的な音楽が主に使われるが、それを作っているのは1990年前後に英国ダンス・ロックの先鋒バンドとして気を吐いたボップ・ウィル・イート・イットセルフのオリジナル歌手で、1990 年代後期以降映画音楽家として大車輪しているクリント・マンセル。そして、ときどきロック曲も使われていて、ドイツのカンの曲もあった。また、1曲はポーティスヘッドがアバの曲をリメイクしている曲も使われる。なお、主人公のトム・ヒドルストンは次の007ボンド役候補の一人に挙げられているようだ。
<今日の、憂い>
映画を見たのは、渋谷の映画美学校試写室。席はほぼ埋まっていたな。ここだと、家から徒歩で行けるのでありがたい。曇天だったので傘を持って行ったのだが、映画を見終わり外に出たら晴天。今年は、本当に雨が少ない。猛暑であるととともに、今夏は関東圏で大幅な取水制限が行われると言われている。ぼくは多分四国地方に行かずに死んじゃうと思われるが、今年は四国の人たちの夏の焦燥が分かるかも……。
英国人SF作家、J・G・バラード(1930〜2009年)が1975年に書いた同名小説を、1972年生まれ英国人監督のベン・ウィートリーが監督。資料を見たら、いろいろ撮っている人のようだが、彼はBBCのタイムスリップ・ドラマ「ドクター・フー」のファンで、そのシーズン8の1、2話を担当したのだという。2015年英国映画で、8月初旬から公開となる。
ロンドン郊外の高層マンションを舞台とする映画。悠然としているようでしっちゃかめっちゃかな展開(途中からはかなりマッド。「時計じかけのオレンジ」を比較に出す声があるのも分かるか)の底には、テクノロジー席巻の弊害という現代的問題や階級社会という英国が抱えてきた構造を下敷きにする。出てくるモノの造形や映像構成は、スタイリッシュ。広大な駐車場に駐められた車は1970年代のものっぽい(よくぞ、集めたな)ので、小説が書かれた時代の物語として描かれているはずだが、どこか捉えどころのない近未来感を付帯させるあたりは、「未来世紀ブラジル」を生んだ国の映画であるとも思わせられたか。
クラシック的な音楽が主に使われるが、それを作っているのは1990年前後に英国ダンス・ロックの先鋒バンドとして気を吐いたボップ・ウィル・イート・イットセルフのオリジナル歌手で、1990 年代後期以降映画音楽家として大車輪しているクリント・マンセル。そして、ときどきロック曲も使われていて、ドイツのカンの曲もあった。また、1曲はポーティスヘッドがアバの曲をリメイクしている曲も使われる。なお、主人公のトム・ヒドルストンは次の007ボンド役候補の一人に挙げられているようだ。
<今日の、憂い>
映画を見たのは、渋谷の映画美学校試写室。席はほぼ埋まっていたな。ここだと、家から徒歩で行けるのでありがたい。曇天だったので傘を持って行ったのだが、映画を見終わり外に出たら晴天。今年は、本当に雨が少ない。猛暑であるととともに、今夏は関東圏で大幅な取水制限が行われると言われている。ぼくは多分四国地方に行かずに死んじゃうと思われるが、今年は四国の人たちの夏の焦燥が分かるかも……。
映画「ジャニス リトル・ガール・ブルー」
2016年6月20日 音楽 ジャニス・ジョップリンの生涯を描く2015年米国ドキュメンタリー映画を、渋谷・映画美学校試写室で見る。この9月から公開となる。映画の表題となるのは、リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートのコンビが1935年のミュージカル「ジャンボ」に音楽を提供した際の1曲で、ニーナ・シモンのヴァージョンはわりとよく知られるか。ジョプリンは1969年作で、ズタボロになった少女の様が歌われるこの曲を切なげに取り上げていた。この映画を見た後だと、<まるで、自らの様を重ねるように…..>と、書きたくなるか。
醜女であることのコンプレッックスをバネにし、男性天下だったロック界の壁を破るかのように凛と中央に立った人物というようなイメージを彼女に漠然と持っていたが、基本はそういう視点で(それだけでは、当然ないが。薬渦やオトコ関係も色々示される)描かれていると言っていいのかな。レコーディング中にホテルでオーヴァードーズにて一人亡くなることを告げる前に、「メンバーは家に帰ると妻や子が待っているが、私は一人」というような彼女の言葉も紹介される。エンディングには、メリッサ・エスリッジやピンクといった自立女性ロッカーの草分けといったような主旨の発言も紹介される。
監督は、1970年生まれのドキュメンタリー畑の女性であるエイミー・バーグ。プロデューサーのアレックス・ギブニーはマーティン・シコセッシが総指揮した“ザ・ブルース・ムーヴィ・プロジェクト”でも制作をしていた人物だ。
掘り起こした映像や写真と関連者の発言を組み合わせるという手法はその常道にあるもの。ジョプリンは育った家庭には問題がなく(中産階級、少し上といった感じか)3人姉弟で、現在の妹と弟も証言者として出てくるが、二人はとても常識人ぽく、品が良かった。映画はジョプリンが親に宛てた手紙がところどころでト書きのように用いられるが、本作は遺族の協力のもと仕上がっている。その手紙の書面も出てくるが、結構うまい字なんじゃないかと思った。ナレーションは、キャット・パワー(2003年1月9日、2010年1月17日)が担当している。
国籍も生まれた時代も家庭環境もまったく異なるのに、やはり少し前にドキュメンタリー映画を見たエイミー・ワインハウスの一生を頭の中で重ねてしまう。ルーツィな黒人音楽に体当たりしていた白人女性であり、同じ27歳で薬とお酒で亡くなったという共通点はあるのだが。両方とも喉自慢だが、それについては、ぼくはワインハウスの歌唱の方がより図抜けていたと今感じるか。
劇中には映画にもなった「フェスティヴァル・エクスプレス」(2004年10月19日)の模様も少し出てくるが、いろいろな新しい価値観やロックをはじめとするユース・カルチャーが台頭していた時期のもろもろをいろいろと感じてしまいもする。それは、カントリー・ジョー・マクドナルドらおじいちゃんになった当事者たちの今の映像を見ると余計に......。
▶︎過去の、「ザ・ブルース・ムーヴィ・プロジェクト」
http://43142.diarynote.jp/200407062149440000/
▶過去の、キャット・パワー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm
http://43142.diarynote.jp/201001181042244374/
▶︎過去の、エイミー・ワインハウスの映画
http://43142.diarynote.jp/201606161722265703/
▶︎過去の、映画「フェスティヴァル・エクスプレス」
http://43142.diarynote.jp/200410240628530000/
<今日の、かなしみ>
使っているマック・ブック・プロのキーボードとパッドの調子が2台とも悪く、あ“あああという感じで文章を打っていたのだが、ついにそれも限界と感じ、大嫌いなアップル社のマック・ブック・プロをまたまたまたまたまた購入。ずっとニュー・モデルが発表されておらずなんとか新マック・ブック・プロ発売まで我慢しようと思っていたのだが、ダメだった。なんせ、アップル・ストアでは無金利で24ヶ月分割支払いができますというジャパネットタカタのようなキャンペーンを今月30日までやっているので、相当な末期モデルと言っていいのだろう。あーあ、普通なら買い物した場合はウキウキできるはずなのに、なんか晴れやかではない。うー、サファリもワードもなんか使いづらい〜。それは、新しいのを購入した時は毎度のことだが。おー、ビッグ・ボーイ・ブルー?
醜女であることのコンプレッックスをバネにし、男性天下だったロック界の壁を破るかのように凛と中央に立った人物というようなイメージを彼女に漠然と持っていたが、基本はそういう視点で(それだけでは、当然ないが。薬渦やオトコ関係も色々示される)描かれていると言っていいのかな。レコーディング中にホテルでオーヴァードーズにて一人亡くなることを告げる前に、「メンバーは家に帰ると妻や子が待っているが、私は一人」というような彼女の言葉も紹介される。エンディングには、メリッサ・エスリッジやピンクといった自立女性ロッカーの草分けといったような主旨の発言も紹介される。
監督は、1970年生まれのドキュメンタリー畑の女性であるエイミー・バーグ。プロデューサーのアレックス・ギブニーはマーティン・シコセッシが総指揮した“ザ・ブルース・ムーヴィ・プロジェクト”でも制作をしていた人物だ。
掘り起こした映像や写真と関連者の発言を組み合わせるという手法はその常道にあるもの。ジョプリンは育った家庭には問題がなく(中産階級、少し上といった感じか)3人姉弟で、現在の妹と弟も証言者として出てくるが、二人はとても常識人ぽく、品が良かった。映画はジョプリンが親に宛てた手紙がところどころでト書きのように用いられるが、本作は遺族の協力のもと仕上がっている。その手紙の書面も出てくるが、結構うまい字なんじゃないかと思った。ナレーションは、キャット・パワー(2003年1月9日、2010年1月17日)が担当している。
国籍も生まれた時代も家庭環境もまったく異なるのに、やはり少し前にドキュメンタリー映画を見たエイミー・ワインハウスの一生を頭の中で重ねてしまう。ルーツィな黒人音楽に体当たりしていた白人女性であり、同じ27歳で薬とお酒で亡くなったという共通点はあるのだが。両方とも喉自慢だが、それについては、ぼくはワインハウスの歌唱の方がより図抜けていたと今感じるか。
劇中には映画にもなった「フェスティヴァル・エクスプレス」(2004年10月19日)の模様も少し出てくるが、いろいろな新しい価値観やロックをはじめとするユース・カルチャーが台頭していた時期のもろもろをいろいろと感じてしまいもする。それは、カントリー・ジョー・マクドナルドらおじいちゃんになった当事者たちの今の映像を見ると余計に......。
▶︎過去の、「ザ・ブルース・ムーヴィ・プロジェクト」
http://43142.diarynote.jp/200407062149440000/
▶過去の、キャット・パワー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm
http://43142.diarynote.jp/201001181042244374/
▶︎過去の、エイミー・ワインハウスの映画
http://43142.diarynote.jp/201606161722265703/
▶︎過去の、映画「フェスティヴァル・エクスプレス」
http://43142.diarynote.jp/200410240628530000/
<今日の、かなしみ>
使っているマック・ブック・プロのキーボードとパッドの調子が2台とも悪く、あ“あああという感じで文章を打っていたのだが、ついにそれも限界と感じ、大嫌いなアップル社のマック・ブック・プロをまたまたまたまたまた購入。ずっとニュー・モデルが発表されておらずなんとか新マック・ブック・プロ発売まで我慢しようと思っていたのだが、ダメだった。なんせ、アップル・ストアでは無金利で24ヶ月分割支払いができますというジャパネットタカタのようなキャンペーンを今月30日までやっているので、相当な末期モデルと言っていいのだろう。あーあ、普通なら買い物した場合はウキウキできるはずなのに、なんか晴れやかではない。うー、サファリもワードもなんか使いづらい〜。それは、新しいのを購入した時は毎度のことだが。おー、ビッグ・ボーイ・ブルー?
ヒューマン・エレメント
2016年6月17日 音楽 なかなかにベタなグループ名を名乗るのは、電気ベースのマシュー・ギャリソン(2009年11月12日、2014年5月22日、2015年9月5日)、キーボードのスコット・キンゼイ(2009年11月12日、2013年3月8日、2015年8月5日)、ドラムのゲイリー・ノヴァク、パーカッションのアルト・トゥンクボヤシアンという布陣のバンド。4人は5年前にセルフ・タイトルのアルバムをリリースしていて、ノヴァク以外の3人が曲を出し合っていた。彼らはNY在住か。が、チック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日)やロベン・フォード(1999年8月28日、2004年4月21日、2004年10月22日、2004年12月17日、2008年8月31日、2013年5月10日、2014年4月23日)のサイド・マンやアラニス・モリセット(1999年4月24日、2002年3月22日)のバンドに長年在籍したことで知られるノヴァクは西海岸の奏者というイメージがあり。どういう感じでつるむようになったのか?
ギャリソンとキンゼイは横にPCをおき、トルコ出身のトゥンクボヤシアンをはじめノヴァク以外の人たちは肉声を繰り出すときもある。そんな面々の表現総体はオルタンナティヴ・ジャズと大雑把に言えるものか。非ジャズ的なビートや音色(キンゼイの鍵盤音がときにジョー・ザヴィヌルを想起させるのは痛し痒し。彼はそろそろ、偉大な影響源から離れたほうがいいのではないか)を採用した、どこかワールド・ミュージック語彙ともつながったインプロヴィセイション表現が繰り広げられる。無国籍な先端メトロポリスの民俗音楽、なんて言い方も勇み足でしたくなったか。けっこうミュージシャンシップの和やかな発露という感じもあって、音のほうは研ぎすまされていたが、聞き味はなんか暖かみを持つところもあった。
南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。なんとスナーキー・パピー(2016年6月16日)の面々が全員見に来ていた。ほんと彼ら、ファミリアね。とともに、1曲で電気ベースのマイケル・リーグと2人のテナー・サックス奏者が加わる。曲は他の曲と比すると簡単なものをやったが、ちゃんと重なり方は構成されて(ベースだと、頭のほうはリーグが弾き、途中からギャリソンにチェンジし、終盤は掛け合いぽい感じに移る)いた。サックス奏者の入り方も同様。それ、“ヒューマン・パピー”と言えるものになっていたか。うわー、なんか高揚したな。とともに、これぞライヴ・ヴェニュー文化なぞと思ったりして……。
▶過去の、マシュー・ギャリソン
http://43142.diarynote.jp/200911141111322146/
http://43142.diarynote.jp/201405231458349566/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶過去の、スコット・キンゼイ
http://43142.diarynote.jp/?day=20091112
http://43142.diarynote.jp/?day=20130308
http://43142.diarynote.jp/201508091204162305/
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
▶過去の、ロベン・フォード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/200404212355490000/
http://43142.diarynote.jp/200410240630040000/
http://43142.diarynote.jp/200412212105020000/
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
▶過去の、アラニス・モリセット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live1.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
▶過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
<今日の、興味>
少し前の新聞には、ミック・ジャガー(2003年3月15日)やロジャー・ダルトリー(2008年11月17日)は英国のEU離脱賛成派であると報じられていた。無責任な外野としては、英国は通貨ユーロを採用していない(アイルランドはしている)ので、どっちでもいいのだけど。しかし、ノルウェーってEU自体に加入していないんだよなー。さて、23日の英国国民投票はどうなる? 追記)ブライアン・イーノは残留を希望しているという。
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ/ミック・ジャガー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶︎過去の、ザ・フー/ロジャー・ダルトリー
http://43142.diarynote.jp/200811201240456237/
ギャリソンとキンゼイは横にPCをおき、トルコ出身のトゥンクボヤシアンをはじめノヴァク以外の人たちは肉声を繰り出すときもある。そんな面々の表現総体はオルタンナティヴ・ジャズと大雑把に言えるものか。非ジャズ的なビートや音色(キンゼイの鍵盤音がときにジョー・ザヴィヌルを想起させるのは痛し痒し。彼はそろそろ、偉大な影響源から離れたほうがいいのではないか)を採用した、どこかワールド・ミュージック語彙ともつながったインプロヴィセイション表現が繰り広げられる。無国籍な先端メトロポリスの民俗音楽、なんて言い方も勇み足でしたくなったか。けっこうミュージシャンシップの和やかな発露という感じもあって、音のほうは研ぎすまされていたが、聞き味はなんか暖かみを持つところもあった。
南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。なんとスナーキー・パピー(2016年6月16日)の面々が全員見に来ていた。ほんと彼ら、ファミリアね。とともに、1曲で電気ベースのマイケル・リーグと2人のテナー・サックス奏者が加わる。曲は他の曲と比すると簡単なものをやったが、ちゃんと重なり方は構成されて(ベースだと、頭のほうはリーグが弾き、途中からギャリソンにチェンジし、終盤は掛け合いぽい感じに移る)いた。サックス奏者の入り方も同様。それ、“ヒューマン・パピー”と言えるものになっていたか。うわー、なんか高揚したな。とともに、これぞライヴ・ヴェニュー文化なぞと思ったりして……。
▶過去の、マシュー・ギャリソン
http://43142.diarynote.jp/200911141111322146/
http://43142.diarynote.jp/201405231458349566/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶過去の、スコット・キンゼイ
http://43142.diarynote.jp/?day=20091112
http://43142.diarynote.jp/?day=20130308
http://43142.diarynote.jp/201508091204162305/
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
▶過去の、ロベン・フォード
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/200404212355490000/
http://43142.diarynote.jp/200410240630040000/
http://43142.diarynote.jp/200412212105020000/
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
http://43142.diarynote.jp/201404260900117482/
▶過去の、アラニス・モリセット
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live1.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
▶過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
<今日の、興味>
少し前の新聞には、ミック・ジャガー(2003年3月15日)やロジャー・ダルトリー(2008年11月17日)は英国のEU離脱賛成派であると報じられていた。無責任な外野としては、英国は通貨ユーロを採用していない(アイルランドはしている)ので、どっちでもいいのだけど。しかし、ノルウェーってEU自体に加入していないんだよなー。さて、23日の英国国民投票はどうなる? 追記)ブライアン・イーノは残留を希望しているという。
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ/ミック・ジャガー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
▶︎過去の、ザ・フー/ロジャー・ダルトリー
http://43142.diarynote.jp/200811201240456237/
会場は、赤坂・ブリッツ。18時半開演。まず、日本のceroが全7人(2人の管奏者は打楽器を兼ねる)で30分ほどパフォーマンス。へえ、こんなグループだったのか。広義のシティ・ミュージックのヒップホップ世代版、てな、所感を持つ。一番ヒップホップぽい曲は初期のアレステッド・ディヴェロップメント(2000年4月27日、2000年8月5日、2001年2月3日、 2002年4月17日、2013年4月19日)にインスパイアされたような曲と感じた。好奇心旺盛にいろんな音楽を参照しているところがあって、なるほどスナーキー・パピーの前座を務めるのにも納得。スタジオコーストでのイヴェントの告知もしていたが、彼ら人気あるんだな。
本編の前に、ミシェル・ウィリスという英国生まれ、カナダのトロント育ちのシンガー・ソングライターも出てくる。スナーキー・パピーの個人レーベル“グラウンドアップ”からアルバムが出ている人(『ファミリー・ディナー Vol.2』でも、ローラ・ムヴーラ;2013年6月21日 と歌う曲があった)で、キーボードを弾きながら歌う。ファルセットの歌声はどこかローラ・ニーロを想起させると思った。多くの曲ではスナーキー・パピーの選抜隊が出て来て、ファミリアに淡い伴奏を付けもした。
そして、20時25分(そのころには何杯も飲んじゃっていて、酔っぱらっていた)に、いよいよスナーキー・パピー本体のショウが始まる。リーダーのマイケル・リーグ(エレクトリック・ベース)に加え、4管、キーボード、ドラム、パーカッション、ギターという9人編成でことにあたっていたか。で、悠々と、曲という航海図をもとに各個人の楽器音や個性を思うままに重ね、広げていくわけだが、その流れがとっても硬軟、強弱に満ちていてうならせる。まさに、パノラマみたいな表現だとも思わされたな。アルバムだと少し窮屈だと思わせる展開も尺に自由があるライヴだと有機的で、OK。そして、それは構成員の腕の確かさやバッググラウンド多彩さもしっかりと伝える。
いろんな歌手を起用した『ファミリー・ディナー』シリーズはもう百点満点(あるレヴューで、ポップ・ミュージックの未来があるというようなことも書いた)、だけどインスト作群には妙なフュージョン的小賢しさが出ていて全面感情移入できないというのがぼくのスナーキー・パピー観だが、ライヴには素直にこれはすごいと思わされた。音楽をやる楽しさ、同好の士とともに事にあたれるうれしさ、いろんな音楽に興味を持ってそれを思うまま統合できる素晴らしさといったようなものが、パフィーマンスの奥から浮きあがるのだから、これは賞賛するしかないではないか。
▶過去の、ローラ・ムヴーラ
http://43142.diarynote.jp/201306241439301125/
▶過去の、アレステッド・ディヴェロップメント/スピーチ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-4.htm
http://43142.diarynote.jp/201304211111189539/
<翌日の、マイケル・リーグ>
リーダーに取材した。わああ、びっくりするほどの好漢。でもって、明晰で、やはり音楽と仲間を真心で大切にする人だった。。話を交わして、本当に楽しかった。こっちの質問にぐいぐいのってきてくれ、インタヴューア冥利にもつきました。PCに入っているちゃんとパートわけしているデモを画面を介して、説明してくれたりもしてくれた。今回、ゴスペル・オルガニストのコーリー・ヘンリーやパーカッッションの小川慶太(2014年8月3日、2016年1月19日)らが同行していないのは、多くの人がフィーチャーされるように、ローテンションを組んでライヴやっているからとか。それ、サッカーのリーグ戦とカップ戦を使い分けるようなもん? そうだね、とのこと。2010年ごろにバンドごとテキサスからNYにやってきたのはかなりな決心を要したそうで、今も8割残っているそう。彼はいまだテキサス愛を持っている(詳細は、イントキシケイト誌で)。彼の転機は、カーク・フランクリン(2009年9月18日)らテキサスのゴスペル・サークルと懇意になれこと、だって。いや、それにしても本当にナイス・ガイ。スナーキー・パピーの聞こえ方が変わってきそう?
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160119
▶過去の、カーク・フランクリン
http://43142.diarynote.jp/200909251530436151/
本編の前に、ミシェル・ウィリスという英国生まれ、カナダのトロント育ちのシンガー・ソングライターも出てくる。スナーキー・パピーの個人レーベル“グラウンドアップ”からアルバムが出ている人(『ファミリー・ディナー Vol.2』でも、ローラ・ムヴーラ;2013年6月21日 と歌う曲があった)で、キーボードを弾きながら歌う。ファルセットの歌声はどこかローラ・ニーロを想起させると思った。多くの曲ではスナーキー・パピーの選抜隊が出て来て、ファミリアに淡い伴奏を付けもした。
そして、20時25分(そのころには何杯も飲んじゃっていて、酔っぱらっていた)に、いよいよスナーキー・パピー本体のショウが始まる。リーダーのマイケル・リーグ(エレクトリック・ベース)に加え、4管、キーボード、ドラム、パーカッション、ギターという9人編成でことにあたっていたか。で、悠々と、曲という航海図をもとに各個人の楽器音や個性を思うままに重ね、広げていくわけだが、その流れがとっても硬軟、強弱に満ちていてうならせる。まさに、パノラマみたいな表現だとも思わされたな。アルバムだと少し窮屈だと思わせる展開も尺に自由があるライヴだと有機的で、OK。そして、それは構成員の腕の確かさやバッググラウンド多彩さもしっかりと伝える。
いろんな歌手を起用した『ファミリー・ディナー』シリーズはもう百点満点(あるレヴューで、ポップ・ミュージックの未来があるというようなことも書いた)、だけどインスト作群には妙なフュージョン的小賢しさが出ていて全面感情移入できないというのがぼくのスナーキー・パピー観だが、ライヴには素直にこれはすごいと思わされた。音楽をやる楽しさ、同好の士とともに事にあたれるうれしさ、いろんな音楽に興味を持ってそれを思うまま統合できる素晴らしさといったようなものが、パフィーマンスの奥から浮きあがるのだから、これは賞賛するしかないではないか。
▶過去の、ローラ・ムヴーラ
http://43142.diarynote.jp/201306241439301125/
▶過去の、アレステッド・ディヴェロップメント/スピーチ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-4.htm
http://43142.diarynote.jp/201304211111189539/
<翌日の、マイケル・リーグ>
リーダーに取材した。わああ、びっくりするほどの好漢。でもって、明晰で、やはり音楽と仲間を真心で大切にする人だった。。話を交わして、本当に楽しかった。こっちの質問にぐいぐいのってきてくれ、インタヴューア冥利にもつきました。PCに入っているちゃんとパートわけしているデモを画面を介して、説明してくれたりもしてくれた。今回、ゴスペル・オルガニストのコーリー・ヘンリーやパーカッッションの小川慶太(2014年8月3日、2016年1月19日)らが同行していないのは、多くの人がフィーチャーされるように、ローテンションを組んでライヴやっているからとか。それ、サッカーのリーグ戦とカップ戦を使い分けるようなもん? そうだね、とのこと。2010年ごろにバンドごとテキサスからNYにやってきたのはかなりな決心を要したそうで、今も8割残っているそう。彼はいまだテキサス愛を持っている(詳細は、イントキシケイト誌で)。彼の転機は、カーク・フランクリン(2009年9月18日)らテキサスのゴスペル・サークルと懇意になれこと、だって。いや、それにしても本当にナイス・ガイ。スナーキー・パピーの聞こえ方が変わってきそう?
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160119
▶過去の、カーク・フランクリン
http://43142.diarynote.jp/200909251530436151/
映画「AMY エイミー」
2016年6月15日 音楽 ヘヴィ、だな。ブルーズも、感じたな。でも、映画見たあと一緒に流れた人は、エイミーって幸せだったんじゃないかと思ったと言っていた。父や元夫など、なかなかにツっこみどころ満載の人物が出てくることもあり、もし知り合い同士で見たら、その後にさぞや話がはずむことであろう。しかし、向こうのパパラッチって、本当にすごいな。
2011年に27歳で亡くなったエイミー・ワインハウスのミドル・ティーン以降の流れをまとめたドキュメンタリー映画だ。2015年英国/米国映画で、監督はアイルトン・セナのそれを録ったりしているドキュメンタリーもののスペシャリストのアシフ・カパディア。残された映像や写真をかき集め、いろんな関係者から証言もとり、それを巧みに構成している。よくぞこんなのあったなという映像はいろいろ、ワインハウス歌唱曲の入れ方もうまい。2時間を超える尺を持つが、これは見入ってしまう。
純真と不遜。強い音楽愛と弱いメンタル、とか、いろんな極に翻弄された不世出のジャズ歌手の短い一生が走馬灯のように流れる。まず本作を見てぼくが痛感したのは、彼女が正真正銘のジャズ・シンガーであったということ(だからこそ、あの世代でなぜジャズに没入したかというのはちゃんと描いてほしかった。そこから、父との関係性も浮かび上がるだろうし。これは、映画の大きな欠点だ)。彼女、ギターもジャジーな弾き方できるんだな。で、率直な言葉を並べた曲はブルースでもあるとも思わされる。そんな彼女がひっそりとジャズ環境で生きることができたなら(まあ、話題は集めたろうけど)、亡くなることはなかったかもしれない。彼女が40歳まで生きていたら、とか、やはりいろんな問いかけは出てくる。角川試写室、7月中旬から公開される。
<今日の、残念>
この欄にぜひ書き留めたいと思う夢を見たはずなのだが、どうしてもその内容が引き出させない。かなしい。
2011年に27歳で亡くなったエイミー・ワインハウスのミドル・ティーン以降の流れをまとめたドキュメンタリー映画だ。2015年英国/米国映画で、監督はアイルトン・セナのそれを録ったりしているドキュメンタリーもののスペシャリストのアシフ・カパディア。残された映像や写真をかき集め、いろんな関係者から証言もとり、それを巧みに構成している。よくぞこんなのあったなという映像はいろいろ、ワインハウス歌唱曲の入れ方もうまい。2時間を超える尺を持つが、これは見入ってしまう。
純真と不遜。強い音楽愛と弱いメンタル、とか、いろんな極に翻弄された不世出のジャズ歌手の短い一生が走馬灯のように流れる。まず本作を見てぼくが痛感したのは、彼女が正真正銘のジャズ・シンガーであったということ(だからこそ、あの世代でなぜジャズに没入したかというのはちゃんと描いてほしかった。そこから、父との関係性も浮かび上がるだろうし。これは、映画の大きな欠点だ)。彼女、ギターもジャジーな弾き方できるんだな。で、率直な言葉を並べた曲はブルースでもあるとも思わされる。そんな彼女がひっそりとジャズ環境で生きることができたなら(まあ、話題は集めたろうけど)、亡くなることはなかったかもしれない。彼女が40歳まで生きていたら、とか、やはりいろんな問いかけは出てくる。角川試写室、7月中旬から公開される。
<今日の、残念>
この欄にぜひ書き留めたいと思う夢を見たはずなのだが、どうしてもその内容が引き出させない。かなしい。
テキサス州ヒューストンからやってきた女性シンガーを前に置くグループで、全9人でことをまっとうする。ステージに登場した面々、まず皆で向かい合い両手をつきだし、声を上げる。なんか、心意気のバンドという感じがしていいじゃないか。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。
紅一点歌手のカム・フランクリンは立派な体躯をお持ちだが、歌も堂々、存在感あり。これは万人に分かりやすくアピールする歌い手だ。オープナーは、マーヴィン・ゲイの「ワッツ・ゴーイン・オン」調とも言えなくないソウル曲で、これはいい大人のソウル・バンドだと思わせる。が、曲調はレゲエ調曲を3曲やったり、ラテン調もありと、なにげにR&B傾向に留まらない方針あり。トップ40バンド的というか、ラウンジ・バンド的というか、エンターテインメント性にたけていることもあり、そういう側面もぼくはザ・サファーズに感じた。リリースしているアルバムは1枚だけだが、バンドはそこそこ経験を積んでいそうで、しっかり安定していた。
<今日の、B4カヴァー>
6月29日に発売となる邦人にアーティストよるザ・ビートルズのカヴァー集『Hello Goodbye』(ユニバ)の案内が来ていたので、ストリームにて聞く。で、資料を見たら、17曲中新録は5曲しかないらしい。椎名林檎の「ヤー・ブルース」いがい、どれも耳なじみがない。新録アーティストのほうは名前を知っている人がいない。とほ。聞いたら、その新録組のなかにヴァーカルがすごいヤだと思わせる者、2組。一番ニコっとできたのは、井上陽水のラテンな「I WILL」。曲の並びは原曲の発表順のよう。
紅一点歌手のカム・フランクリンは立派な体躯をお持ちだが、歌も堂々、存在感あり。これは万人に分かりやすくアピールする歌い手だ。オープナーは、マーヴィン・ゲイの「ワッツ・ゴーイン・オン」調とも言えなくないソウル曲で、これはいい大人のソウル・バンドだと思わせる。が、曲調はレゲエ調曲を3曲やったり、ラテン調もありと、なにげにR&B傾向に留まらない方針あり。トップ40バンド的というか、ラウンジ・バンド的というか、エンターテインメント性にたけていることもあり、そういう側面もぼくはザ・サファーズに感じた。リリースしているアルバムは1枚だけだが、バンドはそこそこ経験を積んでいそうで、しっかり安定していた。
<今日の、B4カヴァー>
6月29日に発売となる邦人にアーティストよるザ・ビートルズのカヴァー集『Hello Goodbye』(ユニバ)の案内が来ていたので、ストリームにて聞く。で、資料を見たら、17曲中新録は5曲しかないらしい。椎名林檎の「ヤー・ブルース」いがい、どれも耳なじみがない。新録アーティストのほうは名前を知っている人がいない。とほ。聞いたら、その新録組のなかにヴァーカルがすごいヤだと思わせる者、2組。一番ニコっとできたのは、井上陽水のラテンな「I WILL」。曲の並びは原曲の発表順のよう。
ヴァイブラフォンの山田あずさ(2013年5月19日、2014年6月13日、2014年6月15日、2014年10月19日、2014年11月21日、2015年4月17日、2015年5月2日、2015年5月6日、2015年5月22日、2015年5月28日、2015年6月15日、2015年9月13日、2016年5月22日)、ピアノの中島さち子、パーカッションの相川瞳からなる、女性3人組。日本語表記だと、黒船となるらしい。四谷三丁目・茶会記。
へえ、こんなトリオ表現もあるのか? ヴァイブ、ピアノ、打楽器という編成はそれほど奇なものではないだろう。それにダブル・ベースを加えれば、ジョン・ルイスらのモダン・ジャズ・カルット的な単位にもなる。面々はちゃんと曲を出し合っていて、演奏はテーマの後にインプロヴィゼーションに流れるという図もいたってジャズ的だと言えるだろう。
だけど、即興は存分にあるんだけど、ちゃんとコンセプトが吟味されているからか、この3人の持っている才覚が変であるからか、QUOLOFUNE表現は普通のジャズという着地点にはおりず、ジャズとつながる今様なインストゥメンタルという大地に着地すると、書きたくなる。それ、どれぐらい意図的であるのか。
テーマ部提示が終わると、ヴァイブとピアノは猛烈にじゃれ合う。どちらかというと山田が前に立ってインプロヴァイズする局面のほうが多いのかもしれないが、絶妙の補完関係でソロと伴奏が一体になったようなことを2人は続けていく。そして、相川が要所でメロディ楽器のやり取りをしめたり、変化を与えたりする。ふむ、何気な実力者かもしれぬ。彼女のキットは、パっと見た目はコンガを組み込んだキック・ドラム抜きのドラム・セットのよう。それを相川は手を主に、スティックらで操る。
この日は中島の誕生日で他の2人はプレゼントの曲を持ち寄ったようだが、一つは今朝できた曲と紹介されていた。でも、テーマ部/ソロ部のある種のモードには満ちており、かなりこの3人が重なるからこその機微はありそう。山田がリーダーを勤めるnouon(2015年4月17日、2015年9月13日、2015年10月9日、2016年3月14日)の曲も二つやったが、そのときとはかなり手触りは異なる。こっちのほうが生理的に奔放。そこから、いろんな色や風景がもたらされる。そこらあたりはメンバー同士の忌憚のなさゆえの部分はあるはずで、それは同性で組むこその理が働いていると言えるか。
山田と中島はアルト・サックスの林栄一(2004年10月10日。2005年12月20日。2009年7月19日、2011年6月23日)のバンドで一緒になったのが縁で仲良しになったようだが、林作曲の渋さヴァージョンでも知られる「ナーダム」も演奏。慈しみあるいい曲だと思うが(器楽奏者としてとともに、作曲者やサウンド・スタイリストとして、ヴェテランの彼は注目されるべきだと感ずる)強い味ががあるからこそ、ぼくはこの曲を聞くのに飽きている。関係ないけど、3人の演奏に触れていて、ザ・ビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」を取り上げるといい感じになるのではと、なぜかぼくは思った。
中島はパっと両手で鍵盤を押さえた際、その一瞬における音数が多い、浮かび上がるものが多彩と思わせられた。そんな彼女は、OTOTOYからリーダー作『Time, Space, Existence』を配信しだしたばかり。そちらは、中島、山田、ドラムの外山明(2004年8月20日、2005 年12月20日、2006年10月25日、2007年1月27日、2011年6月23日、2011年12月14日)、バリトン・サックスの吉田隆一(2004年8月20日、2004年10月10日、2006年7月3 日、2012年12月11日、2014年7月22日、2015年2月8日、2015年4月14日、2015年6月21日)の4人でレコーディングされている。
▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/
http://43142.diarynote.jp/201410251052527799/
http://43142.diarynote.jp/201411221353274586/
http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/
http://43142.diarynote.jp/201505071132034325/
http://43142.diarynote.jp/201505240923518276/
http://43142.diarynote.jp/201505310957076398/
http://43142.diarynote.jp/201506161247423392/
http://43142.diarynote.jp/201509231111454665/
http://43142.diarynote.jp/201510141817129055/
http://43142.diarynote.jp/201603151140427186/
http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/
▶︎過去の、外山明
http://43142.diarynote.jp/?day=20040820
http://43142.diarynote.jp/?day=20051220
http://43142.diarynote.jp/?day=20061025
http://43142.diarynote.jp/?day=20070127
http://43142.diarynote.jp/201107020946473690/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111214
▶過去の、吉田隆一
http://43142.diarynote.jp/?day=20040820
http://43142.diarynote.jp/200410162220330000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060703
http://43142.diarynote.jp/?day=20121211
http://43142.diarynote.jp/201407231341189225/
http://43142.diarynote.jp/201502090956393081/
http://43142.diarynote.jp/201504151353356530/
http://43142.diarynote.jp/201506251045578258/
<今日の、個展>
荒木町・ゑいじうというギャラリーで、せきねちかの<眼鏡をかけたまま見た夢>という個展を見る。淡い、でも不思議な引きを持つドロウイングが10点強。それらに、夢という言葉を用いるのはよくわかる。遠近、濃淡、精緩などのパラドックスがそこにはあるから。18日まで持たれるものの、オープニング日。主役とつながりがあると思わなかった知人に会ったりもし、人と人のつながりの妙を知る事が出来るのも、こういう催しの一興……。
そのゑいじうと茶会記は近い。で、その間にSAシューズがあってびっくり。前にもこの欄で書いたことがあるが、学生時代にお世話になったブーツのオーダーメイドのお店。ぼくは渋谷の東急本店通りにあった支店のほうを使っていたが、まだちゃんとあるのか! うれしくなって、大昔の友達に電話しちゃった。また、かつて渋谷にあったブルースのお店のブルー・ヒートも近くにあってへえとなる。茶会記の前後には知人が近所でやっているディープ(昔はジャズ・バー、今はソウル・バー。いい店です!)にも顔を出せて、なかなか意義深い一日であった。
へえ、こんなトリオ表現もあるのか? ヴァイブ、ピアノ、打楽器という編成はそれほど奇なものではないだろう。それにダブル・ベースを加えれば、ジョン・ルイスらのモダン・ジャズ・カルット的な単位にもなる。面々はちゃんと曲を出し合っていて、演奏はテーマの後にインプロヴィゼーションに流れるという図もいたってジャズ的だと言えるだろう。
だけど、即興は存分にあるんだけど、ちゃんとコンセプトが吟味されているからか、この3人の持っている才覚が変であるからか、QUOLOFUNE表現は普通のジャズという着地点にはおりず、ジャズとつながる今様なインストゥメンタルという大地に着地すると、書きたくなる。それ、どれぐらい意図的であるのか。
テーマ部提示が終わると、ヴァイブとピアノは猛烈にじゃれ合う。どちらかというと山田が前に立ってインプロヴァイズする局面のほうが多いのかもしれないが、絶妙の補完関係でソロと伴奏が一体になったようなことを2人は続けていく。そして、相川が要所でメロディ楽器のやり取りをしめたり、変化を与えたりする。ふむ、何気な実力者かもしれぬ。彼女のキットは、パっと見た目はコンガを組み込んだキック・ドラム抜きのドラム・セットのよう。それを相川は手を主に、スティックらで操る。
この日は中島の誕生日で他の2人はプレゼントの曲を持ち寄ったようだが、一つは今朝できた曲と紹介されていた。でも、テーマ部/ソロ部のある種のモードには満ちており、かなりこの3人が重なるからこその機微はありそう。山田がリーダーを勤めるnouon(2015年4月17日、2015年9月13日、2015年10月9日、2016年3月14日)の曲も二つやったが、そのときとはかなり手触りは異なる。こっちのほうが生理的に奔放。そこから、いろんな色や風景がもたらされる。そこらあたりはメンバー同士の忌憚のなさゆえの部分はあるはずで、それは同性で組むこその理が働いていると言えるか。
山田と中島はアルト・サックスの林栄一(2004年10月10日。2005年12月20日。2009年7月19日、2011年6月23日)のバンドで一緒になったのが縁で仲良しになったようだが、林作曲の渋さヴァージョンでも知られる「ナーダム」も演奏。慈しみあるいい曲だと思うが(器楽奏者としてとともに、作曲者やサウンド・スタイリストとして、ヴェテランの彼は注目されるべきだと感ずる)強い味ががあるからこそ、ぼくはこの曲を聞くのに飽きている。関係ないけど、3人の演奏に触れていて、ザ・ビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」を取り上げるといい感じになるのではと、なぜかぼくは思った。
中島はパっと両手で鍵盤を押さえた際、その一瞬における音数が多い、浮かび上がるものが多彩と思わせられた。そんな彼女は、OTOTOYからリーダー作『Time, Space, Existence』を配信しだしたばかり。そちらは、中島、山田、ドラムの外山明(2004年8月20日、2005 年12月20日、2006年10月25日、2007年1月27日、2011年6月23日、2011年12月14日)、バリトン・サックスの吉田隆一(2004年8月20日、2004年10月10日、2006年7月3 日、2012年12月11日、2014年7月22日、2015年2月8日、2015年4月14日、2015年6月21日)の4人でレコーディングされている。
▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/
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http://43142.diarynote.jp/201504181000432127/
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http://43142.diarynote.jp/201605240833401202/
▶︎過去の、外山明
http://43142.diarynote.jp/?day=20040820
http://43142.diarynote.jp/?day=20051220
http://43142.diarynote.jp/?day=20061025
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http://43142.diarynote.jp/?day=20111214
▶過去の、吉田隆一
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<今日の、個展>
荒木町・ゑいじうというギャラリーで、せきねちかの<眼鏡をかけたまま見た夢>という個展を見る。淡い、でも不思議な引きを持つドロウイングが10点強。それらに、夢という言葉を用いるのはよくわかる。遠近、濃淡、精緩などのパラドックスがそこにはあるから。18日まで持たれるものの、オープニング日。主役とつながりがあると思わなかった知人に会ったりもし、人と人のつながりの妙を知る事が出来るのも、こういう催しの一興……。
そのゑいじうと茶会記は近い。で、その間にSAシューズがあってびっくり。前にもこの欄で書いたことがあるが、学生時代にお世話になったブーツのオーダーメイドのお店。ぼくは渋谷の東急本店通りにあった支店のほうを使っていたが、まだちゃんとあるのか! うれしくなって、大昔の友達に電話しちゃった。また、かつて渋谷にあったブルースのお店のブルー・ヒートも近くにあってへえとなる。茶会記の前後には知人が近所でやっているディープ(昔はジャズ・バー、今はソウル・バー。いい店です!)にも顔を出せて、なかなか意義深い一日であった。
リサ・シモン。シャイ・マエストロ・トリオ
2016年6月11日 音楽 南青山・ブルーノート東京で、リサ・シモンを見る。巨星ニーナ・シモンの娘さん。1962年生まれの彼女、あららこんな人なのか。そんなに大きくなく(1960センチ欠けと言った感じか)、太ってもおらず、髪型はブレイズ。で、重厚なイメージのあった母と異なり、かなり快活で開放的(MCや仕草はけっこうはじけていた)。また、幽玄というイメージも持つニーナと事なり、彼女は陰影には欠け、もっとストレート。けれん見なく、デカい声で堂々歌う。わーそうなの、という感じはあったな。
サポートはギターのエルヴェ・サム、かつては米国に住みカサンドラ・ウィルソン・バンドにいたこともあった縦/電気ベースのレジー・ワシントン、ドラマーのソニー・トゥルベ。その3人はリサ・シモンの(たぶん2作目となる)2016年新作『My World』でもがっつりサポートしていた奏者たち。彼らは肌の濃い人たちで、ワシントンがベルギー在住で、他の2人はフランス在住。ニーナもお母さんが住んでいた南仏の家に住んでいる。そういえば、彼女が前に日本に来たのは母の1973年公演について来たときとか。ドラマーはソロのパートでマルチニーク色が出たような気がしたが、彼ら3人(みんなコーラスを付けるのがいいナ)は秋に出るジャック・シュワルツバルト(2010年10月12日)制作の小沼ようすけ(2004年11月30日、2010年10月12日、2011年3月28日、2011年3月31日、2011年7月25日、2013年7月1日、2014年2月5日)のパリ録音作に入っているという。
快活でヒューマンな、大人のヴォーカル・ミュージック。ヴォーカルに関してはほとんどジャズの要素はないが、覇気と真心あり。本編最後には、彼女は笑顔で場内を回り、お客と握手しまくる。そして、アンコール登場時には疾走し、ステージに上がる。
▶︎過去の、ジャック・シュワルツバルト
http://43142.diarynote.jp/201010191156412288/
▶過去の、小沼ようすけ
http://43142.diarynote.jp/200412111738540000/
http://43142.diarynote.jp/201010191156412288/
http://43142.diarynote.jp/201104041100266528/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20110725
http://43142.diarynote.jp/?day=20130701
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
続いて、丸の内・コットンクラブで、イスラエル人ピアニストのシャイ・マエストロ(2012年3月12日、2016年1月4日)のトリオを見る。すばらしいジャズ・ピアノ流儀、ピアノ・トリオ流儀に満ちた公演だったな。ちょいいやらしい言い方になるが、誰にでもその真価が分かる内容ではないだろう。愉悦を覚えた。
まずへえっと思ったのは、ステージ上の楽器配置。ピアノがステージ背面に向かって後ろ向き斜めに置いてある。こりゃ、ピアノの鍵盤〜指さばきの様がよく見える。とっても演奏理解を高める。また、ドラムは中央に向かい横に向いていた。それから、もう一つは、マエストロがけっこうとっぽい人だったこと。ジャズ・マンの中では比較的お洒落と言えそうな彼だが、しゃべり口も人なつこい。
多くの曲はマエストロのソロの演奏で始まる。なんか、それだけでイケてる独自のピアノ流儀があふれるわけで、このままソロで行ってェとそれは思わせるものでもあるのだが、そこにベースとドラムが入ると、そのピアノ表現は有機的に広がっていき……。お見事、ここには個性と審美眼の在する現代ピアノ表現があると思わせられる。ペルー出身のホルヘ・ローデル(2011年7月20日)とリー・コニッツ(2013年9月7日)のグループにも入っているドラムのジヴ・ラヴィッツ、いいリズム陣だな。ドラマーはシンバルをこすったりマレットで叩いたりしていたが、サウンドにわあああという広がりを与えるそれ、音質/音量ともにパーフェクト。びっくりした。マエストロも曲の途中までは柔らかく弾いているが、インタープレイが加熱していくととっても強靭なリストの持ち主と感嘆させる奏法になったりして、その振り幅は美しすぎる。
▶︎過去の、シャイ・マエストロ
http://43142.diarynote.jp/201203131840477844/
http://43142.diarynote.jp/201601050914043127/
▶︎過去の、ホルヘ・ローデル
http://43142.diarynote.jp/201107230819362417/
▶︎過去の、リー・コニッツ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130907
<今日の、Poo>
この5月に出た故 菊地雅章(1999年11月3日(2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日)のECM第2作『黒いオルフェ〜東京ソロ2012』をやっと聞く。なんか、半端な状態で聞いてはいけないような気がして、そして聞いたら何か重要なものが霧散してしまうような気がして、今まで聞かずにいたのだ。でも、やっと昼間に落ち着いた心持ちのもと、相当な音量でかけた。散文の菊地雅章文体、いくら大音量でかけても、生理的な音量は大きくならない。音珠が宙に溶けていく……。タイトルにあるように、東京文化会館小ホールでの演奏(2012年10月26日)をまとめたもの。あのときの現場で得た印象とは異なるところもある。2部からもってきた曲のほうが多いのだろうか。原文ライナーノーツはザ・バッド・プラス(2003年8月1〜2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日)のイーサン・アイヴァーソンが担当。日本人と米国人の感じ方の違いもあるだろうが、ウーム。<A real old-school egocentrical 20th-century artist of the highest older.>という記載はそうだと思うが、プーさんは一方でお茶目で、憎めない(甘えん坊的な)側面を持つ人であったという印象をぼくは持つ。ともあれ、プリンスと比肩すべき才を持っていた彼のプロダクツは永遠に残る。。。。
▶過去の、菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20041103
http://43142.diarynote.jp/201207031322126509/
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/
▶過去の、ザ・バッド・プラス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200509011126570000/
http://43142.diarynote.jp/200802212249200000/
http://43142.diarynote.jp/201103171347055826/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
サポートはギターのエルヴェ・サム、かつては米国に住みカサンドラ・ウィルソン・バンドにいたこともあった縦/電気ベースのレジー・ワシントン、ドラマーのソニー・トゥルベ。その3人はリサ・シモンの(たぶん2作目となる)2016年新作『My World』でもがっつりサポートしていた奏者たち。彼らは肌の濃い人たちで、ワシントンがベルギー在住で、他の2人はフランス在住。ニーナもお母さんが住んでいた南仏の家に住んでいる。そういえば、彼女が前に日本に来たのは母の1973年公演について来たときとか。ドラマーはソロのパートでマルチニーク色が出たような気がしたが、彼ら3人(みんなコーラスを付けるのがいいナ)は秋に出るジャック・シュワルツバルト(2010年10月12日)制作の小沼ようすけ(2004年11月30日、2010年10月12日、2011年3月28日、2011年3月31日、2011年7月25日、2013年7月1日、2014年2月5日)のパリ録音作に入っているという。
快活でヒューマンな、大人のヴォーカル・ミュージック。ヴォーカルに関してはほとんどジャズの要素はないが、覇気と真心あり。本編最後には、彼女は笑顔で場内を回り、お客と握手しまくる。そして、アンコール登場時には疾走し、ステージに上がる。
▶︎過去の、ジャック・シュワルツバルト
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▶過去の、小沼ようすけ
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続いて、丸の内・コットンクラブで、イスラエル人ピアニストのシャイ・マエストロ(2012年3月12日、2016年1月4日)のトリオを見る。すばらしいジャズ・ピアノ流儀、ピアノ・トリオ流儀に満ちた公演だったな。ちょいいやらしい言い方になるが、誰にでもその真価が分かる内容ではないだろう。愉悦を覚えた。
まずへえっと思ったのは、ステージ上の楽器配置。ピアノがステージ背面に向かって後ろ向き斜めに置いてある。こりゃ、ピアノの鍵盤〜指さばきの様がよく見える。とっても演奏理解を高める。また、ドラムは中央に向かい横に向いていた。それから、もう一つは、マエストロがけっこうとっぽい人だったこと。ジャズ・マンの中では比較的お洒落と言えそうな彼だが、しゃべり口も人なつこい。
多くの曲はマエストロのソロの演奏で始まる。なんか、それだけでイケてる独自のピアノ流儀があふれるわけで、このままソロで行ってェとそれは思わせるものでもあるのだが、そこにベースとドラムが入ると、そのピアノ表現は有機的に広がっていき……。お見事、ここには個性と審美眼の在する現代ピアノ表現があると思わせられる。ペルー出身のホルヘ・ローデル(2011年7月20日)とリー・コニッツ(2013年9月7日)のグループにも入っているドラムのジヴ・ラヴィッツ、いいリズム陣だな。ドラマーはシンバルをこすったりマレットで叩いたりしていたが、サウンドにわあああという広がりを与えるそれ、音質/音量ともにパーフェクト。びっくりした。マエストロも曲の途中までは柔らかく弾いているが、インタープレイが加熱していくととっても強靭なリストの持ち主と感嘆させる奏法になったりして、その振り幅は美しすぎる。
▶︎過去の、シャイ・マエストロ
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▶︎過去の、ホルヘ・ローデル
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▶︎過去の、リー・コニッツ
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<今日の、Poo>
この5月に出た故 菊地雅章(1999年11月3日(2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日)のECM第2作『黒いオルフェ〜東京ソロ2012』をやっと聞く。なんか、半端な状態で聞いてはいけないような気がして、そして聞いたら何か重要なものが霧散してしまうような気がして、今まで聞かずにいたのだ。でも、やっと昼間に落ち着いた心持ちのもと、相当な音量でかけた。散文の菊地雅章文体、いくら大音量でかけても、生理的な音量は大きくならない。音珠が宙に溶けていく……。タイトルにあるように、東京文化会館小ホールでの演奏(2012年10月26日)をまとめたもの。あのときの現場で得た印象とは異なるところもある。2部からもってきた曲のほうが多いのだろうか。原文ライナーノーツはザ・バッド・プラス(2003年8月1〜2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日)のイーサン・アイヴァーソンが担当。日本人と米国人の感じ方の違いもあるだろうが、ウーム。<A real old-school egocentrical 20th-century artist of the highest older.>という記載はそうだと思うが、プーさんは一方でお茶目で、憎めない(甘えん坊的な)側面を持つ人であったという印象をぼくは持つ。ともあれ、プリンスと比肩すべき才を持っていた彼のプロダクツは永遠に残る。。。。
▶過去の、菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
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▶過去の、ザ・バッド・プラス
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六本木一丁目・スウェーデン大使館の大使公邸で、スウェーデン人ピアニストのヤン・ラングレンのピアノ・ソロを見る。自国のトラッド、(一番好きな作曲家と言って)ビリー・ストレイホーンの「ラッシュ・ライフ」、自作(「仙台」という曲もやった)らをくつろいで演奏。
<今日の、へえ>
そのラングレンはスウェーデンの南端の海外沿いにあるイースタッドという、自ら居住する2万人弱の町で毎年<イースタッド・スウェーデン・ジャズ・フェスティヴァル>というのを主催している。今年は8月3〜7日の間に、内外の担い手を招いて開き、パオロ・フレス(2014年3月10日)、ボブ・ジェイムス(2013年9月3日、2015年3月5日、2015年9月5日)、ヒュー・マセケラ(2005年7月20日)、アヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日)、ジョー・ロバーノ(2005年6月2日、2008年10月8日、2015年7月21日)らが出演することになっている。過去には、クインシー・ジョーンズ(2013年8月1日)や上原ひろみ(2004年11月25日、2005年7月31日、2006年9月3日、2009年9月4日、2010年12月3日、2011年9月3日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年7月25日、2012年12月9日、2014年9月6日、2014年9月7日)らも出演しているという。ラングレン、何気な実力者なんだな。フェス運営の常駐スタッフが12人もいるそう。ちなみに、同国のジャズ・ピアノの先駆者であるヤン・ヨハンソンにトリビュートした彼の新作『The Ystad Concert』(ACT、2016年)は2015年の同祭で録音された。それ、ピアノ+コントラバスにストリング・カルテットがついた設定で、スウェーデン、ロシア、ハンガリーの民謡を取り上げている・
▶︎過去の、パオオ・フレス
http://43142.diarynote.jp/201403131302032810/
▶過去の、ボブ・ジェイムス
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201503060912185943/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶︎過去の、ヒュー・マセケラ
http://43142.diarynote.jp/200507220552110000/
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
▶過去の、ジョー・ロバーノ
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
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▶︎過去の、クインシー・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
▶過去の、上原ひろみ
http://43142.diarynote.jp/200411292356580000/
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http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
<今日の、へえ>
そのラングレンはスウェーデンの南端の海外沿いにあるイースタッドという、自ら居住する2万人弱の町で毎年<イースタッド・スウェーデン・ジャズ・フェスティヴァル>というのを主催している。今年は8月3〜7日の間に、内外の担い手を招いて開き、パオロ・フレス(2014年3月10日)、ボブ・ジェイムス(2013年9月3日、2015年3月5日、2015年9月5日)、ヒュー・マセケラ(2005年7月20日)、アヴィシャイ・コーエン(2006年5月17日、2014年1月21日、2015年5月14日)、ジョー・ロバーノ(2005年6月2日、2008年10月8日、2015年7月21日)らが出演することになっている。過去には、クインシー・ジョーンズ(2013年8月1日)や上原ひろみ(2004年11月25日、2005年7月31日、2006年9月3日、2009年9月4日、2010年12月3日、2011年9月3日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年7月25日、2012年12月9日、2014年9月6日、2014年9月7日)らも出演しているという。ラングレン、何気な実力者なんだな。フェス運営の常駐スタッフが12人もいるそう。ちなみに、同国のジャズ・ピアノの先駆者であるヤン・ヨハンソンにトリビュートした彼の新作『The Ystad Concert』(ACT、2016年)は2015年の同祭で録音された。それ、ピアノ+コントラバスにストリング・カルテットがついた設定で、スウェーデン、ロシア、ハンガリーの民謡を取り上げている・
▶︎過去の、パオオ・フレス
http://43142.diarynote.jp/201403131302032810/
▶過去の、ボブ・ジェイムス
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201503060912185943/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶︎過去の、ヒュー・マセケラ
http://43142.diarynote.jp/200507220552110000/
▶過去の、アヴィシャイ・コーエン
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201401221432209419/
http://43142.diarynote.jp/201505150911423384/
▶過去の、ジョー・ロバーノ
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
http://43142.diarynote.jp/200810111558046727/
http://43142.diarynote.jp/201507221814047783/
▶︎過去の、クインシー・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/201308091149599475/
▶過去の、上原ひろみ
http://43142.diarynote.jp/200411292356580000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200609070211000000/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101203
http://43142.diarynote.jp/201109121452527893/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201207310933428147/
http://43142.diarynote.jp/201212140959573710/
http://43142.diarynote.jp/201409100929108025/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
アニエスベーの銀座RUE DU JOURの3階で、元ザ・ラプチャーのルーク・ジェンナーのミニ・ライヴを見る。アコースティック・ギターを弾き語り。全アルペジオにて、ファルセット多様のもと訥々とこなす。ちょい素人臭い(そんなことは、ファンには関係ないだろうけど)が意外性はなかなか。人前で弾き語りを披露するのは、今回が初めてだそう。赤色主体のシャツはアニエスベーのものを着用。そういえば、ジム・オルーク(2000年3月25日、2001年2月21日、2006年4月18日、2006年10月22日、2007年4月20日、2008年8月24日、2010年4月15日、2010年11月17日、2011年1月8日、2013年4月21日、2013年5月24日、2014年10月11日、2015年4月9日)がいたころ、ソニック・ユース(2001年2月20日、2007年4月20日)がアニエスベー用の「Agnes B Musique」と題された18分もの音楽を作ったことがあったことを思い出す。毎月第2水曜日にここで音楽絡みのことをやっていると場内紹介があったような。
▶過去の、ジム・オルーク
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061022
http://43142.diarynote.jp/?day=20070420
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824
http://43142.diarynote.jp/?day=20090531
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201011181757468769/
http://43142.diarynote.jp/201101111201402329/
http://43142.diarynote.jp/201304230829016302/
http://43142.diarynote.jp/201305280923275394/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201504131107563912/
▶過去の、ソニック・ユース
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200704251225580000/
<今日の、ジェンナー>
それに先立ち、彼にインタヴューした。へえという連続で、とってもおもしろい人だった。また、笑い方も同様だった。彼はとんでもない野球ファンで、なんとギターを始めたのは、野球(ピッチャーをしていたが、かなり打撃の才があったらしい)を断念した18歳のとき。理由は、筋トレをやるのがイヤだったからだそう。その反動で、なかり音楽には入れこんだらしいが。今でも野球はよく見ていて、ニューヨーク在住ながら、生まれたサンディエゴのパドレスのファン。けっこうエレクトロ方向にも興味を持ち、DJをするのも大好きな彼(←話を聞いていて、まずは純な音楽ファンであるとも思えた)だが、実は相当なギターのエンスージアスト。家庭持ちながら(この後、妻と子供も来日して、1週間滞日するそう)ギターを横に置いて寝ているような感じで、なんと30本ほど所有しているとか。今日弾いたギターはギブソンから借りたもののようだが、それも持って帰りたいとも言っていた。日本に10回ほどは来ているそうで、ザ・ラプチャーってそんなに何度も来ていた? ぼくも見た事があるはずだが、過去のブログの記載が見つからない。今回の取材媒体は、CDジャーナル。ザ・ラプチャーの思い出やデイヴィッド・バーン(2009年1月27日)との絡みや今暖めている複数の音楽活動についてはそちらにまとめます。
▶︎過去の、デイヴィッド・バーン
http://43142.diarynote.jp/200901281359552953/
▶過去の、ジム・オルーク
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
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▶過去の、ソニック・ユース
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<今日の、ジェンナー>
それに先立ち、彼にインタヴューした。へえという連続で、とってもおもしろい人だった。また、笑い方も同様だった。彼はとんでもない野球ファンで、なんとギターを始めたのは、野球(ピッチャーをしていたが、かなり打撃の才があったらしい)を断念した18歳のとき。理由は、筋トレをやるのがイヤだったからだそう。その反動で、なかり音楽には入れこんだらしいが。今でも野球はよく見ていて、ニューヨーク在住ながら、生まれたサンディエゴのパドレスのファン。けっこうエレクトロ方向にも興味を持ち、DJをするのも大好きな彼(←話を聞いていて、まずは純な音楽ファンであるとも思えた)だが、実は相当なギターのエンスージアスト。家庭持ちながら(この後、妻と子供も来日して、1週間滞日するそう)ギターを横に置いて寝ているような感じで、なんと30本ほど所有しているとか。今日弾いたギターはギブソンから借りたもののようだが、それも持って帰りたいとも言っていた。日本に10回ほどは来ているそうで、ザ・ラプチャーってそんなに何度も来ていた? ぼくも見た事があるはずだが、過去のブログの記載が見つからない。今回の取材媒体は、CDジャーナル。ザ・ラプチャーの思い出やデイヴィッド・バーン(2009年1月27日)との絡みや今暖めている複数の音楽活動についてはそちらにまとめます。
▶︎過去の、デイヴィッド・バーン
http://43142.diarynote.jp/200901281359552953/
フィリップ・グラスとのアレン・ギンズバーグへのオマージュ公演のため来日したシンガー・ソングライター(2001年7月28日、2003年7月16日、2009年7月24日)の単独公演を見る。六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。
あたまの25分ほどは、まず、チベット出身の朗々シンガーのテンジン・チョーギャル(ダムニャンという民俗弦楽器も弾く)とパティ娘のピアノとリーディングのジェシー・パリス・スミス(40 歳ぐらい?)が出てくる。ニュー・エイジ・ミュージック風、一部曲調は琉球音階ぽい。過去に日本公演もしているチョーギャル主導と取っていいのか。スピリチュアルでもあるそれに触れると、やはりチベット問題のことが頭をかすめるか。それ、25分ぐらい。
5、6分の休憩を入れて、母スミスと朋友ギタリストのレニー・ケイが出てくる。わあ、細くて長身のレニー・ケイ、格好いいじゃないか! そこにスミス娘もピアノで入り、3人にてパフォーマンス。
個人的な好みとして、ドラムの入らないアコースティック傾向の実演は得意ではないのだが、この日は別。だからこそ、スミスの歌や姿勢のすばらしさが存分に前に出て(スミスはけっこうギターを持たずに歌うときもあり)伝わりやすかったというのはあるのではないか。また、インティメイトな空間でショウを享受したためかもしれないが、彼女のいい人ぶりが印象に残った。すげえ親日家そうでもあるなあ。
曲は41年前に出たデビュー作から2012年近作まで、キャリアを肯定するかのように悠々と横切り披露する。モハメド・アリ、エイミー・ワインハウス、夫だったフレッド・スミス、プリンスなど、故人のことに触れて曲をやる場合も多かった。過去も甘受したうえで、前を見つめて自立するという風情はびっくりするぐらい出ていた。そんな彼女は他人曲も鷹揚に披露する御仁であるが、プリンスの誕生日だったこの日は彼の「ホエン・ダヴズ・クライ」を情濃くカヴァー。また、ギンズバーグの著名詩「フットノーツ・トゥ・ハウル」を空で語ったりもした。かっきー。
凛とした個体と、まっとうすぎるメッセージが山ほど。ひねたぼくも共感しまくり。ぼくには、朽ちぬロック的価値観/態度の勝利宣言のように思えてしまった。こち
らはアンコール2曲をいれて、75分ほどであったか。
▶過去のパティ・スミス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm フジ・ロック 28日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm フジ・ロック 26日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20090724 フジ・ロック
<今日の、気づいたこと>
↑ファースト・ショウは、14時からのマチネー(セカンドは20時開演)。昼間のミッドタウンって、けっこうベビーカーを引くご夫人がいるのだな。おまけにメルセデスの建物(こういうなくてもいいものの建設/運営費も車両価格に上乗せされているんだろうなあと、前を通るといつも思う)の近くに郵便局があるとは知らなかった。普段横を通るときには日が暮れて閉まっているものな。同じ場所でも時間によって異なる顔を持つ(←大げさ)、ということを認知しました。
あたまの25分ほどは、まず、チベット出身の朗々シンガーのテンジン・チョーギャル(ダムニャンという民俗弦楽器も弾く)とパティ娘のピアノとリーディングのジェシー・パリス・スミス(40 歳ぐらい?)が出てくる。ニュー・エイジ・ミュージック風、一部曲調は琉球音階ぽい。過去に日本公演もしているチョーギャル主導と取っていいのか。スピリチュアルでもあるそれに触れると、やはりチベット問題のことが頭をかすめるか。それ、25分ぐらい。
5、6分の休憩を入れて、母スミスと朋友ギタリストのレニー・ケイが出てくる。わあ、細くて長身のレニー・ケイ、格好いいじゃないか! そこにスミス娘もピアノで入り、3人にてパフォーマンス。
個人的な好みとして、ドラムの入らないアコースティック傾向の実演は得意ではないのだが、この日は別。だからこそ、スミスの歌や姿勢のすばらしさが存分に前に出て(スミスはけっこうギターを持たずに歌うときもあり)伝わりやすかったというのはあるのではないか。また、インティメイトな空間でショウを享受したためかもしれないが、彼女のいい人ぶりが印象に残った。すげえ親日家そうでもあるなあ。
曲は41年前に出たデビュー作から2012年近作まで、キャリアを肯定するかのように悠々と横切り披露する。モハメド・アリ、エイミー・ワインハウス、夫だったフレッド・スミス、プリンスなど、故人のことに触れて曲をやる場合も多かった。過去も甘受したうえで、前を見つめて自立するという風情はびっくりするぐらい出ていた。そんな彼女は他人曲も鷹揚に披露する御仁であるが、プリンスの誕生日だったこの日は彼の「ホエン・ダヴズ・クライ」を情濃くカヴァー。また、ギンズバーグの著名詩「フットノーツ・トゥ・ハウル」を空で語ったりもした。かっきー。
凛とした個体と、まっとうすぎるメッセージが山ほど。ひねたぼくも共感しまくり。ぼくには、朽ちぬロック的価値観/態度の勝利宣言のように思えてしまった。こち
らはアンコール2曲をいれて、75分ほどであったか。
▶過去のパティ・スミス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm フジ・ロック 28日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm フジ・ロック 26日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
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<今日の、気づいたこと>
↑ファースト・ショウは、14時からのマチネー(セカンドは20時開演)。昼間のミッドタウンって、けっこうベビーカーを引くご夫人がいるのだな。おまけにメルセデスの建物(こういうなくてもいいものの建設/運営費も車両価格に上乗せされているんだろうなあと、前を通るといつも思う)の近くに郵便局があるとは知らなかった。普段横を通るときには日が暮れて閉まっているものな。同じ場所でも時間によって異なる顔を持つ(←大げさ)、ということを認知しました。
マイク・スターン(2009年3月23日、2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2015年6月5日)のトリオはテイマー・フェルというアゼルバイジャン出身というエレクトリック・ベーシストと辣腕ドラマーのデニス・チェンバース(2008年12月7日、2013年3月12日)を擁する。で、渡辺香津美(2004年12月15日、2010年9月1日、2010年9月5日 、2010年11月20日、2012年3月20日)は途中から出てくるのかと思ったら最初から出っぱなし。曲はどれもスターンの曲であったと思われるが、これはキーボードレスの2ギター+リズム・セクションという編成の丁々発止グループの出し物であるとしていい。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
テーマ(2曲のテーマ提示部でスターンは歌った)→スターンのソロ→渡辺のソロ→(リズム隊のソロが入るときもある)→テーマと言う構成で、6曲ぐらいやったか。芸はまったくないが、おもしろすぎ。名手のもう子供に帰ったようなギター・ソロがこれでもかと繰り広げられ、この2人が並ぶからこその相乗、飛躍もある。演奏自体はリズムの甘さを感じさせる場合もあるが、語彙の豊富さや技量の深さで渡辺が勝っていた。でも、天真爛漫なスターンの渡辺の演奏を受けての反応が◎。やっぱ彼、いいよね。
フェルは6弦を黙々と、根暗気味に演奏。チェンバースは何年か前に倒れたというニュースがあったはずだが、全快のよう。P—ファンクに参加というのがプロの出発点にある彼、何気にレギュラー・グリップ多用のドラマーなのだな。彼がテンポの変化を出して、曲種を活性化させる場合もあり。一時、その達者具合から窮屈な感じを受けて彼のことを敬遠していたが、次の来日時にも見てみたいと思えたか。
この電気ギター2本、非4弦電気ベース、ドラムという編成は、この前見たジョン・パティトゥッチ公演とまったく同じ。ある種のモードを維持しようとするパティトゥッチ公演と枠なんかもうけずイケイケのスターン公演、まあ比べるものではないが、どっちを取ると聞かれたら、ぼくはこっち。だって、力づくで技量や音楽をする喜びをぶつけあえることって素敵だと思えたもの。とともに、参加ギタリストの持っているものが違う。やはり、ジャズ(/フュージョン)は個人能力が勝負の音楽であるとも、ぼくには思えた。
▶過去の、マイク・スターン
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196
http://43142.diarynote.jp/201506070920231979/
▶過去の、デニス・チェンバース
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
http://43142.diarynote.jp/201303211531189619/
▶過去の、渡辺香津美
http://43142.diarynote.jp/200412212102130000/
http://43142.diarynote.jp/201009030955539620/
http://43142.diarynote.jp/201009171511588216/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101120
http://43142.diarynote.jp/201203260803216950/
その後は、丸の内・コットンクラブで、現ジャズ・オルガンのトップ奏者と言っていいかもしれない、ラリー・ゴールディングス(1999年4月13日、2000年3月2日、。2012年11月12日。2013年5月10日)のトリオ公演を見る。ギタリストのピーター・バーンスタイン(2014年1月19日)とドラマーのビル・スチュワート(2012年10月10日)を擁する。2011年作『Live at Smalls』(Smallslive)は、その三者によるものですね。足で操るベース音の確かさが売りの彼、もともとはメイシオ・パーカー(1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日、2015年7月27日)のバンドに入ってオルガンを弾くことで、多大な注目を浴びることになった。だが、彼はピアニストとして活動したいという未練も持つとも伝えられるし、事実ピアノを弾くアルバムも出している。彼の2014年作『Music from the Front Room』(Sticky Mack)はピアノ作でリズム・セクションはT・ボーン・バーネット〜ジョー・ヘンリー直系のジェイ・ベラーローズ(2008年12月14日、2009年12月13日、2010年12月12日)とデイヴィッド・ピルチ(2010年4月2日、4月4日、2013年5月10日)だ! 個人的にはアメリカーナ視点も持つそちらの編成で今回はやってきてほしかった、かも。実際、この3月にも本国ではそのトリオでギグをやっているしね。
別に保守的なオルガン・トリオ編成にこだわらなくてもいいのにと思いつつ見始めたら、1曲目がまた旧態依然なオルガン・ジャズ曲で、なんの進歩も工夫もないとげんなり。そしたら、スチュアートの曲だという2曲目はかなり毛色の違った組み立てを持つ曲で興味を持ち直す。マッチド・グリップにて結構生理的に暴れた叩き方を見せるスチュアートって、おもしろい人だな。バーンスタインもどこか蛸の糸が切れたような弾き方をする人であり、なるほどこれは一言ある白人3人が集まったギグと思わせられた。自分の新曲と言った「フェイゲン」は昔ジャズとして聞いた(ゴールディングスは1968年生まれ)スティーリー・ダン(2000年5月15日)を題材にしたものとか。曲調はスティーリー・ダンぽいとはぼくは思わなかったが、まあそれもまたフツーのオルガン・トリオ表現からは離れるものであった。
▶過去の、ラリー・ゴールディングス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live1.htm 1999年4月13日
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/201211170928285333/
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
▶過去の、メイシオ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130313320000/
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/200901221504141906/
http://43142.diarynote.jp/201002171552164447/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201508050852067247/
▶過去の、ピーター・バーンスタイン
http://43142.diarynote.jp/201401221302405299/
▶過去の、ビル・スチュワート
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
▶過去の、デイヴィッド・ピルチ
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
▶過去の、ジェイ・ベラーローズ
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
▶過去の、スティーリー・ダン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
<今日の、ガアーン>
なんと、ぼくの大好きなイタリアの自作派どすこいロッカーであるスッケロが先週(5月28日)に来日公演を行ったことを、遅ればせながら知った。まちがいなく、一頃は日本で一番彼にくわしい人間だったはずなのに。スッケロのこと、好きなんだよお。六本木ヒルズ・アリーナでの開催というから、フリー・コンサートだったのか。布袋寅泰がゲストに入ったらしい。オレ、あの夜、六本木にいたんぢゃん。こんなに悲しい気持ちになるのはいついらい? ワタクシにとってかなり痛恨の極みであります。
テーマ(2曲のテーマ提示部でスターンは歌った)→スターンのソロ→渡辺のソロ→(リズム隊のソロが入るときもある)→テーマと言う構成で、6曲ぐらいやったか。芸はまったくないが、おもしろすぎ。名手のもう子供に帰ったようなギター・ソロがこれでもかと繰り広げられ、この2人が並ぶからこその相乗、飛躍もある。演奏自体はリズムの甘さを感じさせる場合もあるが、語彙の豊富さや技量の深さで渡辺が勝っていた。でも、天真爛漫なスターンの渡辺の演奏を受けての反応が◎。やっぱ彼、いいよね。
フェルは6弦を黙々と、根暗気味に演奏。チェンバースは何年か前に倒れたというニュースがあったはずだが、全快のよう。P—ファンクに参加というのがプロの出発点にある彼、何気にレギュラー・グリップ多用のドラマーなのだな。彼がテンポの変化を出して、曲種を活性化させる場合もあり。一時、その達者具合から窮屈な感じを受けて彼のことを敬遠していたが、次の来日時にも見てみたいと思えたか。
この電気ギター2本、非4弦電気ベース、ドラムという編成は、この前見たジョン・パティトゥッチ公演とまったく同じ。ある種のモードを維持しようとするパティトゥッチ公演と枠なんかもうけずイケイケのスターン公演、まあ比べるものではないが、どっちを取ると聞かれたら、ぼくはこっち。だって、力づくで技量や音楽をする喜びをぶつけあえることって素敵だと思えたもの。とともに、参加ギタリストの持っているものが違う。やはり、ジャズ(/フュージョン)は個人能力が勝負の音楽であるとも、ぼくには思えた。
▶過去の、マイク・スターン
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196
http://43142.diarynote.jp/201506070920231979/
▶過去の、デニス・チェンバース
http://43142.diarynote.jp/200812150312308154/
http://43142.diarynote.jp/201303211531189619/
▶過去の、渡辺香津美
http://43142.diarynote.jp/200412212102130000/
http://43142.diarynote.jp/201009030955539620/
http://43142.diarynote.jp/201009171511588216/
http://43142.diarynote.jp/?day=20101120
http://43142.diarynote.jp/201203260803216950/
その後は、丸の内・コットンクラブで、現ジャズ・オルガンのトップ奏者と言っていいかもしれない、ラリー・ゴールディングス(1999年4月13日、2000年3月2日、。2012年11月12日。2013年5月10日)のトリオ公演を見る。ギタリストのピーター・バーンスタイン(2014年1月19日)とドラマーのビル・スチュワート(2012年10月10日)を擁する。2011年作『Live at Smalls』(Smallslive)は、その三者によるものですね。足で操るベース音の確かさが売りの彼、もともとはメイシオ・パーカー(1999年8月6~8日、1999年10月28日、2001年4月17日、2002年11月19日、2005年9月6日、2007年9月13日、2009年1月21日、2010年2月16日、2010年9月3日、2013年2月2日、2015年7月27日)のバンドに入ってオルガンを弾くことで、多大な注目を浴びることになった。だが、彼はピアニストとして活動したいという未練も持つとも伝えられるし、事実ピアノを弾くアルバムも出している。彼の2014年作『Music from the Front Room』(Sticky Mack)はピアノ作でリズム・セクションはT・ボーン・バーネット〜ジョー・ヘンリー直系のジェイ・ベラーローズ(2008年12月14日、2009年12月13日、2010年12月12日)とデイヴィッド・ピルチ(2010年4月2日、4月4日、2013年5月10日)だ! 個人的にはアメリカーナ視点も持つそちらの編成で今回はやってきてほしかった、かも。実際、この3月にも本国ではそのトリオでギグをやっているしね。
別に保守的なオルガン・トリオ編成にこだわらなくてもいいのにと思いつつ見始めたら、1曲目がまた旧態依然なオルガン・ジャズ曲で、なんの進歩も工夫もないとげんなり。そしたら、スチュアートの曲だという2曲目はかなり毛色の違った組み立てを持つ曲で興味を持ち直す。マッチド・グリップにて結構生理的に暴れた叩き方を見せるスチュアートって、おもしろい人だな。バーンスタインもどこか蛸の糸が切れたような弾き方をする人であり、なるほどこれは一言ある白人3人が集まったギグと思わせられた。自分の新曲と言った「フェイゲン」は昔ジャズとして聞いた(ゴールディングスは1968年生まれ)スティーリー・ダン(2000年5月15日)を題材にしたものとか。曲調はスティーリー・ダンぽいとはぼくは思わなかったが、まあそれもまたフツーのオルガン・トリオ表現からは離れるものであった。
▶過去の、ラリー・ゴールディングス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live1.htm 1999年4月13日
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/201211170928285333/
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
▶過去の、メイシオ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/octber1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130313320000/
http://43142.diarynote.jp/200709171112310000/
http://43142.diarynote.jp/200901221504141906/
http://43142.diarynote.jp/201002171552164447/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201508050852067247/
▶過去の、ピーター・バーンスタイン
http://43142.diarynote.jp/201401221302405299/
▶過去の、ビル・スチュワート
http://43142.diarynote.jp/201210111837516874/
▶過去の、デイヴィッド・ピルチ
http://43142.diarynote.jp/201305131335092387/
▶過去の、ジェイ・ベラーローズ
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
▶過去の、スティーリー・ダン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-5.htm
<今日の、ガアーン>
なんと、ぼくの大好きなイタリアの自作派どすこいロッカーであるスッケロが先週(5月28日)に来日公演を行ったことを、遅ればせながら知った。まちがいなく、一頃は日本で一番彼にくわしい人間だったはずなのに。スッケロのこと、好きなんだよお。六本木ヒルズ・アリーナでの開催というから、フリー・コンサートだったのか。布袋寅泰がゲストに入ったらしい。オレ、あの夜、六本木にいたんぢゃん。こんなに悲しい気持ちになるのはいついらい? ワタクシにとってかなり痛恨の極みであります。
ポーランド大使館のディスコ
2016年6月3日 音楽 おもしろいことするナ、と。ポーランド大使館が一夜だけ都内大学生を招いてディスコになっちゃいますよというイヴェントをやったので、のぞかせていただいた。普段はポライトな催しがなされるホールみたいな場が大学生(女性のほうが多い)があふれとりました。で、知り合いがケータリングをしておった。
ハティ・ヴァティとギローというポーランドのDJ2人やエレクトオ・デュオのリスィなどが来日。沖野修也もまわしていた。ヴァティのほうにはレディ・ケイティという女性シンガーが加わる。また、リスィにはザ・ダンプリングス(2015年5月31日)のシンガーのユスティナ・シフィェンスが入った。彼女、高校出たばかりなはず。前にも書いたことがあるけど、ポーランドは旧共産圏のなかではポップ/ユース・カルチャーがおもしろく、活性しているという印象をもっていて、いろいろ興味は高まる。
▶︎過去の、ザ・ダンプリングス
http://43142.diarynote.jp/201506031918248506/
<今日の、ダメ人間>
学生に戻るとか、もう一度大学へと考えている知人もいるが、ぼくは学ぶことが嫌いなためか、あまり学生、学校へのあこがれはもたない。遊びほうけたい、無責任にちゃらちゃらしたいとかは望んでいても。やっぱ、ご隠居かな。そういうところから、おもしろいことは生まれる。なんちって。
ハティ・ヴァティとギローというポーランドのDJ2人やエレクトオ・デュオのリスィなどが来日。沖野修也もまわしていた。ヴァティのほうにはレディ・ケイティという女性シンガーが加わる。また、リスィにはザ・ダンプリングス(2015年5月31日)のシンガーのユスティナ・シフィェンスが入った。彼女、高校出たばかりなはず。前にも書いたことがあるけど、ポーランドは旧共産圏のなかではポップ/ユース・カルチャーがおもしろく、活性しているという印象をもっていて、いろいろ興味は高まる。
▶︎過去の、ザ・ダンプリングス
http://43142.diarynote.jp/201506031918248506/
<今日の、ダメ人間>
学生に戻るとか、もう一度大学へと考えている知人もいるが、ぼくは学ぶことが嫌いなためか、あまり学生、学校へのあこがれはもたない。遊びほうけたい、無責任にちゃらちゃらしたいとかは望んでいても。やっぱ、ご隠居かな。そういうところから、おもしろいことは生まれる。なんちって。
ケンドリック・ラマー、スプープ・ドッグ、タリブ・クエリ、他。なーるほど、在LAの現代米国黒人音楽界の重要クリエイター/プロデューサーはこんな人であったのか。
キーボードのテイバー・ゲーブ、エレクトリック・ベースのブランドン・オーウェンズ、ドラムのジョンサン・バーバーという面々によるソウル・フュージョン調バンドを従え、テナー・サックスを吹いたり、ヴォコーダー・ヴォーカルを屈託なくのせたり。なんか、快活で、風通しが良い。新作『ヴェルヴェット・ポートレイツ』(ローパドープ、2016年)を聞いても感じたが、ヒップホップ要素はあまり出てこない。ものの、ジャズから始まる米ブラック・ミュージックの大河を彼一流の娯楽/気安さ感覚とともに俯瞰しちゃうような感じがある。デューク・エリントン曲もやったな。
<明日の、マーティン>
本日米国に帰るというマーティンを午前中にインタヴューする。今回が感激の初来日だそう。気のいいあんちゃん。飛行機の隣に座った人、誰もが注目の人なんて思わないだろうな。ライヴMCでもちらり言っていたが、彼は9月に、現在プロデュースしているハービー・ハンコック(夢がかなったという感じもあったが、やはり最初はビビったそう)とともに、東京ジャズに出演する。
キーボードのテイバー・ゲーブ、エレクトリック・ベースのブランドン・オーウェンズ、ドラムのジョンサン・バーバーという面々によるソウル・フュージョン調バンドを従え、テナー・サックスを吹いたり、ヴォコーダー・ヴォーカルを屈託なくのせたり。なんか、快活で、風通しが良い。新作『ヴェルヴェット・ポートレイツ』(ローパドープ、2016年)を聞いても感じたが、ヒップホップ要素はあまり出てこない。ものの、ジャズから始まる米ブラック・ミュージックの大河を彼一流の娯楽/気安さ感覚とともに俯瞰しちゃうような感じがある。デューク・エリントン曲もやったな。
<明日の、マーティン>
本日米国に帰るというマーティンを午前中にインタヴューする。今回が感激の初来日だそう。気のいいあんちゃん。飛行機の隣に座った人、誰もが注目の人なんて思わないだろうな。ライヴMCでもちらり言っていたが、彼は9月に、現在プロデュースしているハービー・ハンコック(夢がかなったという感じもあったが、やはり最初はビビったそう)とともに、東京ジャズに出演する。
エスペランサ・スポルディング(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日、2015年9月5日)の単独ホール公演は、昨年東京ジャズ(2015年9月5日)で披露し、ええあなたってこんなにキ○ガイだったのとぼくを驚嘆(=大感心)させた<エミリーズ・D+エヴォルーション>というプロジェクトによるもの。当然、同名の新作もライヴの場で颯爽と問うていたものをまとめたものだが、生のほうがずっと興味深く接することができる。お台場・ゼップダイヴァーシティ。
あっと驚くサポートを見せるギタリストとドラマーと男女のコーラスは昨年の東京ジャズ出演時の人たちと同じ。ほんと、飄々と複雑怪奇な路線にあわせるサポート陣も度をこしたバカ、いや実力者たち。今回はもう一人ナディア・ワシントンという『エミリーズ・D+エヴォルーション』に加わっていた女性が加わり、サポート歌手は3人になっていた。<壮絶なアイデアの積み重ねを経た、ポップ・ミュージックの極北>てな、全体の持っていき方や音楽性は昨年の東京ジャズのときに準ずる。だが、シアトリカルな見せ方の部分は変わってもいるし、今回は演奏陣3人でごんごん丁々発止する部分を存分に取るなどもしていた。
これだけ自分の変テコな趣味を貫いたオルタナティヴ路線を追ったのは、彼女としてはポップ&保守的な路線を取った前作『ラジオ・ミュージック・ソサエティ』(ヘッズ・アップ、2012年)が望むセールスをあげることができなかった反動もあると、ぼくは考えている。本来ならこのクラスのホール公演をするなら、前作のほうがふさわしい(まあ、それも東京ジャズ=東京国際フォーラムのホールAで披露しているわけだが。2012年9月9日)。それはともかく、はたして彼女はこの次はどういう路線に出てくるのか。それは本当に推測するのが難しく、とってもワクワクする事項であります。
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
<今日の、びっくり>
観覧車の付け根にあるゼップ東京かと思い、会場前に行ったんだが。。。。あれれ、超閑散としており、扉もかたく閉まっている。すぐに知人に電話したら(こういう場合、普通の人ならケータイでぱぱぱと調べるのだろうが、ぼくは外出中にネットを引くことをかたくなに嫌う)、同じくゼップという名前をもちいた場所が同じりんかい線の東京テレポート駅ながらだいぶ離れた場所にあるという。10分ぐらい歩いて到着。そしたら、ゼップほど大きくはないが、けっこう大きなハコ。そこがちゃんと埋まっているのだから、エスペランサもたいしたものだと思った。聞けば、冒頭はエスペランサ・スポルディングからエミリー・Dに変身する儀式があったそうだが、それは見事に見逃してしまった。ちゃんと定時に始まったんだな。全部で、75分ほどのショウ。でも、この内容だと、それは適切な尺か。おかげで、この後の飲み時間も増えました。久しぶりに、日本酒いろいろ飲んだなりぃ。そういうのって、同行者次第だな。しかし、グラスからあふれさせて注ぐという飲み屋の日本酒ルールにどうも違和感を感じると、ぼくは今晩再認識。で、最後にこじつけておくと、そうした違和感を吟味し、また磨き練って、それを執拗なほど連鎖させて新たな聴き味やステージを獲得しているのが、今のエスペランサのエミリー・Dプロジェクトではないのか。あと、彼女のコントラバス演奏に触れていたほうが、エレクトリック・ベースに専念するこれの飛躍度は実感できるとも思った。
あっと驚くサポートを見せるギタリストとドラマーと男女のコーラスは昨年の東京ジャズ出演時の人たちと同じ。ほんと、飄々と複雑怪奇な路線にあわせるサポート陣も度をこしたバカ、いや実力者たち。今回はもう一人ナディア・ワシントンという『エミリーズ・D+エヴォルーション』に加わっていた女性が加わり、サポート歌手は3人になっていた。<壮絶なアイデアの積み重ねを経た、ポップ・ミュージックの極北>てな、全体の持っていき方や音楽性は昨年の東京ジャズのときに準ずる。だが、シアトリカルな見せ方の部分は変わってもいるし、今回は演奏陣3人でごんごん丁々発止する部分を存分に取るなどもしていた。
これだけ自分の変テコな趣味を貫いたオルタナティヴ路線を追ったのは、彼女としてはポップ&保守的な路線を取った前作『ラジオ・ミュージック・ソサエティ』(ヘッズ・アップ、2012年)が望むセールスをあげることができなかった反動もあると、ぼくは考えている。本来ならこのクラスのホール公演をするなら、前作のほうがふさわしい(まあ、それも東京ジャズ=東京国際フォーラムのホールAで披露しているわけだが。2012年9月9日)。それはともかく、はたして彼女はこの次はどういう路線に出てくるのか。それは本当に推測するのが難しく、とってもワクワクする事項であります。
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
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http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
<今日の、びっくり>
観覧車の付け根にあるゼップ東京かと思い、会場前に行ったんだが。。。。あれれ、超閑散としており、扉もかたく閉まっている。すぐに知人に電話したら(こういう場合、普通の人ならケータイでぱぱぱと調べるのだろうが、ぼくは外出中にネットを引くことをかたくなに嫌う)、同じくゼップという名前をもちいた場所が同じりんかい線の東京テレポート駅ながらだいぶ離れた場所にあるという。10分ぐらい歩いて到着。そしたら、ゼップほど大きくはないが、けっこう大きなハコ。そこがちゃんと埋まっているのだから、エスペランサもたいしたものだと思った。聞けば、冒頭はエスペランサ・スポルディングからエミリー・Dに変身する儀式があったそうだが、それは見事に見逃してしまった。ちゃんと定時に始まったんだな。全部で、75分ほどのショウ。でも、この内容だと、それは適切な尺か。おかげで、この後の飲み時間も増えました。久しぶりに、日本酒いろいろ飲んだなりぃ。そういうのって、同行者次第だな。しかし、グラスからあふれさせて注ぐという飲み屋の日本酒ルールにどうも違和感を感じると、ぼくは今晩再認識。で、最後にこじつけておくと、そうした違和感を吟味し、また磨き練って、それを執拗なほど連鎖させて新たな聴き味やステージを獲得しているのが、今のエスペランサのエミリー・Dプロジェクトではないのか。あと、彼女のコントラバス演奏に触れていたほうが、エレクトリック・ベースに専念するこれの飛躍度は実感できるとも思った。
モグワイ。リバース・ブラス・バンド
2016年5月30日 音楽 1年とちょいという短い間を置いて来日公演を行うスコットランドのインストゥメンタル・ロック・バンド(1999年11月22日、2001年4月26日、2004年10月4日、2006年11月11日、2015年3月9日)の公演は、新作『アトミック』に沿った内容を持つ。同作は彼らが音楽を担当したBBCのドキュメンタリー番組『Atomic : Living in Dread and Promise』のサウンドトラックで、今回公演はそのTV番組映像をまんま流し、モグワイの面々(ステージ上には6人いたか)がそれに合わせて演奏した。六本木・EXシアター。
映像は淡々と原子力と人類の関わりを記録したいろいろな映像を並べていく。うぬ、正の面も出てはくるのだが、やっぱりそのヤバい面が重く、強調されて行くよなあ。ショウはステージ背面に大写しされるその映像が主で、ステージ上の面々には光が当てられることもなく、モグワイの演奏は完全に従。音楽自体もサントラゆえ、通常の刺っぽさは控え目ではある。だが、彼らが映像にぴったりと音楽を付けて行く様は何気に感心。これまで、モグワイについて演奏能力が凄いと思ったことはなかったが、これには頷く。とともに、この核を扱ったドキュメンタリーの音楽を頼まれたことに、彼らが誉れに感じていることも痛感させられた。
何気に、この100年は原子力/核のそれにあたるのかと思わさせられたりもした。でもって、広島(長崎)と福島とデカい複数の項目を日本のことで占められている事実にも改めて驚き、悲しくなる。そんな項目を英国も抱えていたら、このドキュメンタリーはまったく違ったものになったはずと思わずにはいられなかった。
実のところ、今回の公演は賛否両論であったよう。彼らの熱心なファンはもっとモグワイが中心にいる、音楽主体のショウを求めたがるのも分らなくはないが。熱心なファンでないぼくにとっては、この複合的なショウにとっても興味深く接することができた。次に見るライヴのため、最後まで見ずに席を立ったが、ああこの人怒って中座したんだと思われなかったことを祈る。
▶過去の、モグワイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://43142.diarynote.jp/200410071545330000/
http://43142.diarynote.jp/200611190244590000/
http://43142.diarynote.jp/201503100909524035/
南青山・ブルーノート東京で、ニューオーリンズの長寿ブラス・バンドであるリバース・ブラス・バンド(2004年9月17日、2007年2月6日)を見る。全6人。トランペット、トロンボーン、サックスが前に立ち、スーザフォン、スネア、ベース・ドラム担当の3人が後列。太鼓の2人はシンバルも少し叩く。ベース・ドラムのキース・フレイザーのみがオリジナル・メンバーであるという。
管楽器奏者の数がもう少し欲しいとは思ったが、ニューオーリンズらしい妙味はもちろん受けられる。途中、「ドント・ストップ・ティル・ユー・ゲット・イナフ」と「ビリー・ジーン」という、マイケル・ジャクソン曲を2つ演奏。ほう、全然ボロボロにならず、サマになる。やっぱり、彼らはそれなりに上手いんだなと思わせられた次第。また本編最後には、セカンド・ラインで場内を練り歩いた。
▶過去の、リバース・ブラス・バンド
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331460000/
<今日の、事実>
故プリンス(2002年11月19日)の追悼原稿を書くためにもろもろを掘り起こしたりしていたのだが、2000年代を回ってからの彼のライヴに顕著なのは、ブラス奏者をずらりとそろえ、ブラス・セクション咆哮のドキドキや肉感性や娯楽性を実に効果的に盛り込んでいたということ。そして、その中にはニューオーリンズ調のブラス・バンド的な凹凸も間違いなく見え隠れしていて、プリンスが同地のブラス表現をも参照していたのは間違いない。プリンスに音楽的影響を与えた父親のジョン・ネルソン(プリンスは1980年代中期に数曲お父さんの名前を作曲家クレジットに出す)はニューオーリンズ生まれだった。
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
映像は淡々と原子力と人類の関わりを記録したいろいろな映像を並べていく。うぬ、正の面も出てはくるのだが、やっぱりそのヤバい面が重く、強調されて行くよなあ。ショウはステージ背面に大写しされるその映像が主で、ステージ上の面々には光が当てられることもなく、モグワイの演奏は完全に従。音楽自体もサントラゆえ、通常の刺っぽさは控え目ではある。だが、彼らが映像にぴったりと音楽を付けて行く様は何気に感心。これまで、モグワイについて演奏能力が凄いと思ったことはなかったが、これには頷く。とともに、この核を扱ったドキュメンタリーの音楽を頼まれたことに、彼らが誉れに感じていることも痛感させられた。
何気に、この100年は原子力/核のそれにあたるのかと思わさせられたりもした。でもって、広島(長崎)と福島とデカい複数の項目を日本のことで占められている事実にも改めて驚き、悲しくなる。そんな項目を英国も抱えていたら、このドキュメンタリーはまったく違ったものになったはずと思わずにはいられなかった。
実のところ、今回の公演は賛否両論であったよう。彼らの熱心なファンはもっとモグワイが中心にいる、音楽主体のショウを求めたがるのも分らなくはないが。熱心なファンでないぼくにとっては、この複合的なショウにとっても興味深く接することができた。次に見るライヴのため、最後まで見ずに席を立ったが、ああこの人怒って中座したんだと思われなかったことを祈る。
▶過去の、モグワイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-4.htm
http://43142.diarynote.jp/200410071545330000/
http://43142.diarynote.jp/200611190244590000/
http://43142.diarynote.jp/201503100909524035/
南青山・ブルーノート東京で、ニューオーリンズの長寿ブラス・バンドであるリバース・ブラス・バンド(2004年9月17日、2007年2月6日)を見る。全6人。トランペット、トロンボーン、サックスが前に立ち、スーザフォン、スネア、ベース・ドラム担当の3人が後列。太鼓の2人はシンバルも少し叩く。ベース・ドラムのキース・フレイザーのみがオリジナル・メンバーであるという。
管楽器奏者の数がもう少し欲しいとは思ったが、ニューオーリンズらしい妙味はもちろん受けられる。途中、「ドント・ストップ・ティル・ユー・ゲット・イナフ」と「ビリー・ジーン」という、マイケル・ジャクソン曲を2つ演奏。ほう、全然ボロボロにならず、サマになる。やっぱり、彼らはそれなりに上手いんだなと思わせられた次第。また本編最後には、セカンド・ラインで場内を練り歩いた。
▶過去の、リバース・ブラス・バンド
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331460000/
<今日の、事実>
故プリンス(2002年11月19日)の追悼原稿を書くためにもろもろを掘り起こしたりしていたのだが、2000年代を回ってからの彼のライヴに顕著なのは、ブラス奏者をずらりとそろえ、ブラス・セクション咆哮のドキドキや肉感性や娯楽性を実に効果的に盛り込んでいたということ。そして、その中にはニューオーリンズ調のブラス・バンド的な凹凸も間違いなく見え隠れしていて、プリンスが同地のブラス表現をも参照していたのは間違いない。プリンスに音楽的影響を与えた父親のジョン・ネルソン(プリンスは1980年代中期に数曲お父さんの名前を作曲家クレジットに出す)はニューオーリンズ生まれだった。
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
クロニクス・アンド・ジンク・フェンス・リデンプション
2016年5月28日 音楽 1992年生まれ、ルーツ・レゲエの若き担い手である二世ジャマイカン・シンガーの、自己バンドを率いての公演を見る。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。おう、なんかちゃんとしたレゲエの担い手の公演って、久しぶりだぞ。
期待の星的存在というが、ステージに出て来た堂々見栄えのする当人を見て、けっこう納得。気心の知れた面々(2ギター、キーボード、ベース、ドラム、パーカッション。上半身裸になる愛想のいい打楽器奏者のコーラスが何気に効いていた)とともに、萎縮感ゼロの歌唱を披露して行く。マイナー・キー基調の曲の感触は似がちになってしまうが、彼の地に受け継がれている切ない歌心のまっとうな開示に頷く。終盤だけダンスホール調になったが、それも良し。当人とバンド員は皆ドレッド系の髪型であったか。
<今日までの、勘違い>
頭の横を刈り込んいる人がいる。知人にもいる。有名人でいうなら、レッズの牧野智章みたいな感じの髪型。そう言う人たちを見て、少しでも伸びるとすぐに美容院に行かなくてはならず皆さんマメだなあと、ずっと思っていた。だが、ひょんなことから、そういうヘア・スタイルの方々は自分でバリカンを用い処理しているらしいということを知る。あ、そうなの? な〜んだ。ちょい拍子抜け。ほんのちょっと夢がこわれた? そういえば、日本でドレッド・ロックス頭にするにはお金と時間(半日はつぶれるという)がかかるが、彼の地ではどうなのだろう? 大昔、ラスタだと自然にそうなると力説するヤツがいたっけなー。
期待の星的存在というが、ステージに出て来た堂々見栄えのする当人を見て、けっこう納得。気心の知れた面々(2ギター、キーボード、ベース、ドラム、パーカッション。上半身裸になる愛想のいい打楽器奏者のコーラスが何気に効いていた)とともに、萎縮感ゼロの歌唱を披露して行く。マイナー・キー基調の曲の感触は似がちになってしまうが、彼の地に受け継がれている切ない歌心のまっとうな開示に頷く。終盤だけダンスホール調になったが、それも良し。当人とバンド員は皆ドレッド系の髪型であったか。
<今日までの、勘違い>
頭の横を刈り込んいる人がいる。知人にもいる。有名人でいうなら、レッズの牧野智章みたいな感じの髪型。そう言う人たちを見て、少しでも伸びるとすぐに美容院に行かなくてはならず皆さんマメだなあと、ずっと思っていた。だが、ひょんなことから、そういうヘア・スタイルの方々は自分でバリカンを用い処理しているらしいということを知る。あ、そうなの? な〜んだ。ちょい拍子抜け。ほんのちょっと夢がこわれた? そういえば、日本でドレッド・ロックス頭にするにはお金と時間(半日はつぶれるという)がかかるが、彼の地ではどうなのだろう? 大昔、ラスタだと自然にそうなると力説するヤツがいたっけなー。
ハイエイタス・カイヨーテ。ラヴィ・コルトレーン・カルテット
2016年5月26日 音楽 まず、南青山・ブルーノート東京で、豪州4人組(2015年9月27日)を見る。激混み。で、前回に見た野外ライヴより、もっと音が良くて、バンド・アンサンブルもより精緻に噛み合っているパフォーマンスに触れながら、ひゃははははと笑いっぱなし。
よくもまあ、こーゆーの作るな。もうプログ・ポップというか。ポスト・ソウルというか。変な、でもクールなうねりを持つ楽器のアンサンブルやヴォーカルの絡みを考案し、実演で再現していると思う。その前によくもまあヴィジョンを同じくし、重ね合うことができる人たちが出会ったものだとも思う。
そのパフォーマンスの様は暗号を解読していく感覚、パズルを解いて行くような醍醐味を持つ。それらは周到に作りこまれており、実は即興性は少ない。でも、見事なアンサンブル構築のため、ある種ジャジーな感触や、爽快感も出てくる。そして、それらに触れながら、たとえば枠外しな周到変態アンサンブル表現を徹底して生の場で開きまくっていたフランク・ザッパのことを一瞬想起した。まあ、ザッパたちのほうが度を超して凝ってはいるが、この豪州バンドを書き記すのにあの人間基準法違反バンドの名を出すとは思いもしなかった。でもって、ぼくはなぜハイオエイタスのスタジオ盤を聞いて、どこか閉塞感を感じたかも了解(→→20代まではザッパはぼくのアーティスト十傑に入っていたが、齢を重ねるにつれ、凝りまくった仕掛けのため聞くのが辛くなった)。今回のライヴはもっとこなれた部分も出て来て、ヘラヘラ聞ける。
会場に、昨日見たキャンデス・スプリングスの姿も。彼女はハイエイタスを見て、何を感じたろうか。
▶過去の、ハイエイタス・カイヨーテ
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
次は丸の内・コットンクラブでラヴィ・コルトレーン(2013年8月18日、2014年5月22日、2015年9月5日)のカルテットを見る。巨星ジョン・コルトレーンの息子さん。40歳で亡くなったジョン・コルトレーンが亡くなる2年間にアリス・コルトレーンの間に設けた子供(次男)だが、ラヴィももう50歳なのか。見た目はその年齢よりも若く見える。フライング・ロータス(2014年12月5日)は甥となりますね。
実は純ジャズ・マン二世で、同じジャズの道で大成した人ってかなり少ないんじゃないか。少なくても、ブラジル音楽界と比べたならその差はものすごい。なので、ラヴィは米国ジャズ界ではもっともいい感じのほうにいる二世となると思う。この晩のリーダー公演を見てそう思った。
ジャズ正道を行こうとしつつ、ちゃんと考えぬかれプライドに満ちたグループ・コンセプトとサイド・マン選択があり。2014年にはECMからリーダー作(トーマス・モーガンとマーカス・ギルモアのリズム隊)を出してしまったキューバ出身(1983年生まれの)ピアニストのダビィ・ビレージェス(2007年10月25日)、タブル・ベースのデゥロン・ダグラス(2015年1月9日)、ドラマーのジョナサン・ブレイク(2009年9月3日、2011年5月5日)という面々がつく。ラヴィを含め皆譜面台をおいていたので、その顔ぶれはワーキング・グループと言えないのかもしれない。ぼくは譜面台を置くプロのミュージシャンが大嫌い(→それは、役者が台本を手に舞台にあがるようなもの。©加古隆)。だが、そんなのを通り越して、イケてるバンド表現が繰り広げられていると思った。
各曲は15分ぐらいはあったか。それぞれの楽器の演奏一つ一つが生理的にイビツ、熟考した末に繰り出され、刺激的に絡み合うという感じ。だから、それは当然<テーマ→各者ソロ→テーマ>と呑気に記せないものになっているし、ダヴィ・ビレージェスは1曲目の冒頭10分ぐらいは、ピアノの前に座っていてもピアノを弾かなかった! もう、意志の塊のような、これこそは今の王道ジャズであるべきと思わせる四者の重なりがそこにはあった。ラヴィの演奏も正々堂々、感じいってしまう。父のジョンはストイックで、寡黙な人というイメージをぼくは持つが実際はどうだったんだろう? だって、ラヴィのMCを聞くとサバけた快活な人のようにも思えるから。
▶過去の、ラヴィ・コルトレーン
http://43142.diarynote.jp/?day=20130818
http://43142.diarynote.jp/201405231458349566/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶過去の、フライング・ロータス
http://43142.diarynote.jp/201412151251045801/
▶過去の、ダビィ・ビレージェス
http://43142.diarynote.jp/200711121022550000/ テルマリー
▶過去の、デズロン・ダクラス
http://43142.diarynote.jp/?day=20150109
▶過去の、ジョナサン・ブレイク
http://43142.diarynote.jp/200909120646397236/
http://43142.diarynote.jp/201105101010399933/
http://43142.diarynote.jp/201506251047401015/
<今日の、所感>
忙しすぎて、なにもありません。まだ、出口は見えず(すこし、おおげさ)。。。。でも、夜は机に向かわず、遊ぶ。それ、プロの物書きの矜持なり。
よくもまあ、こーゆーの作るな。もうプログ・ポップというか。ポスト・ソウルというか。変な、でもクールなうねりを持つ楽器のアンサンブルやヴォーカルの絡みを考案し、実演で再現していると思う。その前によくもまあヴィジョンを同じくし、重ね合うことができる人たちが出会ったものだとも思う。
そのパフォーマンスの様は暗号を解読していく感覚、パズルを解いて行くような醍醐味を持つ。それらは周到に作りこまれており、実は即興性は少ない。でも、見事なアンサンブル構築のため、ある種ジャジーな感触や、爽快感も出てくる。そして、それらに触れながら、たとえば枠外しな周到変態アンサンブル表現を徹底して生の場で開きまくっていたフランク・ザッパのことを一瞬想起した。まあ、ザッパたちのほうが度を超して凝ってはいるが、この豪州バンドを書き記すのにあの人間基準法違反バンドの名を出すとは思いもしなかった。でもって、ぼくはなぜハイオエイタスのスタジオ盤を聞いて、どこか閉塞感を感じたかも了解(→→20代まではザッパはぼくのアーティスト十傑に入っていたが、齢を重ねるにつれ、凝りまくった仕掛けのため聞くのが辛くなった)。今回のライヴはもっとこなれた部分も出て来て、ヘラヘラ聞ける。
会場に、昨日見たキャンデス・スプリングスの姿も。彼女はハイエイタスを見て、何を感じたろうか。
▶過去の、ハイエイタス・カイヨーテ
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
次は丸の内・コットンクラブでラヴィ・コルトレーン(2013年8月18日、2014年5月22日、2015年9月5日)のカルテットを見る。巨星ジョン・コルトレーンの息子さん。40歳で亡くなったジョン・コルトレーンが亡くなる2年間にアリス・コルトレーンの間に設けた子供(次男)だが、ラヴィももう50歳なのか。見た目はその年齢よりも若く見える。フライング・ロータス(2014年12月5日)は甥となりますね。
実は純ジャズ・マン二世で、同じジャズの道で大成した人ってかなり少ないんじゃないか。少なくても、ブラジル音楽界と比べたならその差はものすごい。なので、ラヴィは米国ジャズ界ではもっともいい感じのほうにいる二世となると思う。この晩のリーダー公演を見てそう思った。
ジャズ正道を行こうとしつつ、ちゃんと考えぬかれプライドに満ちたグループ・コンセプトとサイド・マン選択があり。2014年にはECMからリーダー作(トーマス・モーガンとマーカス・ギルモアのリズム隊)を出してしまったキューバ出身(1983年生まれの)ピアニストのダビィ・ビレージェス(2007年10月25日)、タブル・ベースのデゥロン・ダグラス(2015年1月9日)、ドラマーのジョナサン・ブレイク(2009年9月3日、2011年5月5日)という面々がつく。ラヴィを含め皆譜面台をおいていたので、その顔ぶれはワーキング・グループと言えないのかもしれない。ぼくは譜面台を置くプロのミュージシャンが大嫌い(→それは、役者が台本を手に舞台にあがるようなもの。©加古隆)。だが、そんなのを通り越して、イケてるバンド表現が繰り広げられていると思った。
各曲は15分ぐらいはあったか。それぞれの楽器の演奏一つ一つが生理的にイビツ、熟考した末に繰り出され、刺激的に絡み合うという感じ。だから、それは当然<テーマ→各者ソロ→テーマ>と呑気に記せないものになっているし、ダヴィ・ビレージェスは1曲目の冒頭10分ぐらいは、ピアノの前に座っていてもピアノを弾かなかった! もう、意志の塊のような、これこそは今の王道ジャズであるべきと思わせる四者の重なりがそこにはあった。ラヴィの演奏も正々堂々、感じいってしまう。父のジョンはストイックで、寡黙な人というイメージをぼくは持つが実際はどうだったんだろう? だって、ラヴィのMCを聞くとサバけた快活な人のようにも思えるから。
▶過去の、ラヴィ・コルトレーン
http://43142.diarynote.jp/?day=20130818
http://43142.diarynote.jp/201405231458349566/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶過去の、フライング・ロータス
http://43142.diarynote.jp/201412151251045801/
▶過去の、ダビィ・ビレージェス
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▶過去の、デズロン・ダクラス
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▶過去の、ジョナサン・ブレイク
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<今日の、所感>
忙しすぎて、なにもありません。まだ、出口は見えず(すこし、おおげさ)。。。。でも、夜は机に向かわず、遊ぶ。それ、プロの物書きの矜持なり。
キャンディス・スプリングンス
2016年5月25日 音楽 ナッシュヴィル出身、プリンス(2002年11月19日)に気に入られ、その晩年にいろいろと付き合いを持った、ブルーノートからデビューするシンガー/ピアニストのショーケース・ライヴ。お茶の水・café 104.5。
ステージに出て来て、そのこんもりした髪型もあって即エスペランサ(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日、2015年9月5日)を思い出す。同じくプリンスに可愛がられたアンディ・アロウの実演の際(2014年6月18日)も同様に感じたのを思い出し、もしかするとプリンスはこの系統のルックス好き? プリンスはエスペランザ・スポルディングに声をかけようと思ったことはないのか、もし組んだとしたならその協調制作ブツはどういうものになったのかとか、いろんなことを考えてしまった。
アフリカ系の、27歳。少女時代にジャズ・ピアノを習ったりし、ノラ・ジョーンズ(2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日)のヴォーカル傾向デビュー作たる『カム・アウェイ・ウィズ・ミー』(ブルーノート、2002年)を聞き、アーティスト心に火がついたという。他に、ニーナ・シモン、シャーデー、ロバータ・フラック(2008年3月4日)、エラ・フィッツジェラルドらの名前を好きな人としてあげていたか。ジャズ・ヴォーカルの真骨頂を出す最たる大御所であるエラはともかく、その影響群を見ると、ブラックネスを趣味良くヴェールで包んだようなヴォーカル表現をしたがっていると理解していいのかな。
ヤマハのエレクトリック・ピアノをニコニコと弾き語る。プリンスはその歌声にひかれたようだが、邪魔にならぬ手触りのいい歌声の持ち主。スタンダードやポップ曲カヴァーをやったが、キラキラした風情でやられると、OKとなるか。1曲ジャズっぽく鍵盤を弾くインスト曲も披露したが、ジャズ・ピアノという観点から見たら“なんちゃって”であった。ぱっと接するぶんには、いい娘。シモンにせよ、シャーデーや若い時分のフラックにせよ、滑らかさの奥にナイフを忍ばせていたところがあったが、彼女はまだそういうものは獲得していない。ブルーノートからのデビュー作は穏健アダルト派のラリー・クラインがプロデュースしている。
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶過去の、アンディ・アロウ
http://43142.diarynote.jp/201406191121201568/
▶過去の、ノラ・ジョーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 5.30
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm 2.09
http://43142.diarynote.jp/200703241326090000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201211151032395193/
▶過去の、ロバータ・フラック
http://43142.diarynote.jp/200803051002560000/
<今日の、あそうなの>
ホーギー・カーマイケル作曲のスタンダード「ザ・ニアレス・オブ・ユー」もしっとり披露したが、ノラ・ジョーンズのカヴァー(『カム・ウィズ・ミー』に収録)と彼女は紹介。ほんと、ジョーンズ好きなんだな。ちゃんと原典にも敬意を払えよと思わなくはなかったが、レイラ・ハサウェイ(1999年7月14日、2002年5月13日、2003年8月19日、2004年5月10日、2008年5月13日、2010年7月13日、2012年1月5日、2013年1月25日)もかつて取材したとき、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」のことを、ライヴ盤で歌っているので父の曲だと思っていたと言っていたしな。ともあれ、このロマンティックなラヴ・ソング「ザ・ニアレス・オブ・ユー」をストーンズ(2003年3月15日)もライヴで取り上げていた(2004年作『ライヴ・リックス』に入っている)。ストーンズがその曲を取り上げた顛末は→http://43142.diarynote.jp/200507061225530000/
▶過去の、レイラ・ハサウェイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm マーカス・ミラー
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200805181145040000/
http://43142.diarynote.jp/201007141512402845/
http://43142.diarynote.jp/201201131544153279/
http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
ステージに出て来て、そのこんもりした髪型もあって即エスペランサ(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日、2015年9月5日)を思い出す。同じくプリンスに可愛がられたアンディ・アロウの実演の際(2014年6月18日)も同様に感じたのを思い出し、もしかするとプリンスはこの系統のルックス好き? プリンスはエスペランザ・スポルディングに声をかけようと思ったことはないのか、もし組んだとしたならその協調制作ブツはどういうものになったのかとか、いろんなことを考えてしまった。
アフリカ系の、27歳。少女時代にジャズ・ピアノを習ったりし、ノラ・ジョーンズ(2002年5月30日、2002年9月14日、2007年3月21日、2010年1月20日)のヴォーカル傾向デビュー作たる『カム・アウェイ・ウィズ・ミー』(ブルーノート、2002年)を聞き、アーティスト心に火がついたという。他に、ニーナ・シモン、シャーデー、ロバータ・フラック(2008年3月4日)、エラ・フィッツジェラルドらの名前を好きな人としてあげていたか。ジャズ・ヴォーカルの真骨頂を出す最たる大御所であるエラはともかく、その影響群を見ると、ブラックネスを趣味良くヴェールで包んだようなヴォーカル表現をしたがっていると理解していいのかな。
ヤマハのエレクトリック・ピアノをニコニコと弾き語る。プリンスはその歌声にひかれたようだが、邪魔にならぬ手触りのいい歌声の持ち主。スタンダードやポップ曲カヴァーをやったが、キラキラした風情でやられると、OKとなるか。1曲ジャズっぽく鍵盤を弾くインスト曲も披露したが、ジャズ・ピアノという観点から見たら“なんちゃって”であった。ぱっと接するぶんには、いい娘。シモンにせよ、シャーデーや若い時分のフラックにせよ、滑らかさの奥にナイフを忍ばせていたところがあったが、彼女はまだそういうものは獲得していない。ブルーノートからのデビュー作は穏健アダルト派のラリー・クラインがプロデュースしている。
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
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▶過去の、アンディ・アロウ
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▶過去の、ノラ・ジョーンズ
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▶過去の、ロバータ・フラック
http://43142.diarynote.jp/200803051002560000/
<今日の、あそうなの>
ホーギー・カーマイケル作曲のスタンダード「ザ・ニアレス・オブ・ユー」もしっとり披露したが、ノラ・ジョーンズのカヴァー(『カム・ウィズ・ミー』に収録)と彼女は紹介。ほんと、ジョーンズ好きなんだな。ちゃんと原典にも敬意を払えよと思わなくはなかったが、レイラ・ハサウェイ(1999年7月14日、2002年5月13日、2003年8月19日、2004年5月10日、2008年5月13日、2010年7月13日、2012年1月5日、2013年1月25日)もかつて取材したとき、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」のことを、ライヴ盤で歌っているので父の曲だと思っていたと言っていたしな。ともあれ、このロマンティックなラヴ・ソング「ザ・ニアレス・オブ・ユー」をストーンズ(2003年3月15日)もライヴで取り上げていた(2004年作『ライヴ・リックス』に入っている)。ストーンズがその曲を取り上げた顛末は→http://43142.diarynote.jp/200507061225530000/
▶過去の、レイラ・ハサウェイ
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▶過去の、ザ・ローリング・ストーンズ
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