ラビット。ジョン・バトラー・トリオ
2014年10月22日 音楽 まず、日本人精鋭ジャズ・マンたちが集まった、エレクトロニカなポスト・ロック・バンドを見る。ギターの市野元彦、キーボードやピアノの佐藤浩一、テナー・サックスや電気機器の藤原大輔(2000年9月14日、2001年2月15日,2003年3月6日、2003年6月28日、2003年8月8日、2006年10月19日、2013年2月19日)、電気と縦のベースの千葉広樹、レギュラー・グリップでたたくドラムの田中徳崇(2013年9月6日)。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
なるほど、イケていることをする5人組。いろいろ頷いちゃう。そして、メンバーの一人の藤原大輔がかつて組み、メモリーラブや東芝EMIからアルバムも出したことがあったphatってどういうことやっていたっけと思い出そうとする。生理としてのエイフェックス・トゥインをジャズでやる……そんな意図も彼らは持っていたっけ?
ドラム音から始まったショウは出音がデカい。そのドラム音も機材を介した効果がかまされており、それは他の奏者も同様。みんなそれぞれPCやコントローラー類を前なり横なりに置いていたか。
そして、コードの変化の感覚の希薄なと書きたくなる、ミニマル的反復構造を主に持つ楽曲を堂々とかましていく。それらはテーマ〜ソロ〜テーマという構造を持たないものであり、そのことは大きな決め手。面々は微妙なほつれや広がりを持つフレイズを重ね、そこから楽想の変化やニュアンスの動きやもう一つの即興を紡ぎ出して行く。きっちりメンバー間の意思統一は計られており、キメの取り方とか急変化の鮮やかな出し方とかが格好よくも、気持ちいい。藤原は意外にテナー・サックスのソロをけっこうエフェクターを通さずに取った。総合的なクリエイターではなく、何気に太いソリストとしての側面をこの日は見たかもしれぬ。そんな行き方を可能としているのはヴィヴィッドさや切れを併せ持つ、敏感なリズム・セクションを擁しているからでもある。いいな、この二人。
本編最後の曲は、もろオーネット・コールマン(2006年3月27日)のりの曲。彼らなりに、ちゃんとプラスαを加え、書き換えを行っている。にこっ。この曲は電気効果を介さず、生音を出し合ったのではないか。そうすると、各人の自力のあり方もより露になるし、彼らのまっとうな根や音楽概念も透けて見える。
▶過去の、藤原
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm phat
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm aupe
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200610211633130000/ quartz-head01
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
▶過去の、田中
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
▶過去の、コールマン
http://43142.diarynote.jp/200603281335030000/
そして、六本木・EXシアターに速攻で向かい、40分おしで、ザ・ジョン・バトラー・トリオ(2007年4月5日、2008年4月1日、2010年3月3日、2011年1月13日)を見る。
電気ギター(ソリッドとセミ・アコースティック)、生ギター、ワイゼンボーン等を持つ当人に加え、エレクトリック・ベース(ウッド・ベースや鍵盤も一部担う。ザ・レイ・マン・スリーにいたバイロン・ルーターズ)とドラマーを従えて、アーシーかつ手作り感覚を抱えるギター・ロックを展開する。
ちょいロックぽさを増したような気もする(ジミ・ヘンドリックス的なテイストを感じさせるギター演奏を見せた曲もあり)が、大元の方向性にはもちろん大きな変化はなし。一方、バトラーの歌はより声が出るようになったナと感じる。リズム隊のコーラスの重ね方も良い。それから、歌にエフェクターがかけられたり、ドラム音がダブ処理されたりする曲もあった。
▶過去の、バトラー
http://43142.diarynote.jp/200704112101130000/
http://43142.diarynote.jp/200804030050390000/
http://43142.diarynote.jp/201003061216087426/
http://43142.diarynote.jp/201101141245007572/
▶過去の、ザ・レイ・マン・スリー
http://43142.diarynote.jp/201006031537221581/
<今日の、MC>
ジョン・バトラーは代々木公園が好きなよう。昨日行ったら、閉鎖されていて残念だったと言っていた。2ヶ月前からそうで、蚊がどーだらとか、閉鎖の件について、彼はなかなか詳しい。そんなバトラーのMCはそれほど言葉を重ねるわけではないが、本当に日本のことが好きということを出す。彼は客席からとんだ日本語をなぞって言ったり、日本人的なアクセントでありがとうございますと言ったみたり。耳がいいんだろうな。
一方、ラビットはリーダーの市原が研ぎすまされた音楽性と対極にあるような実直なMCをしていて、その落差にずっこける。彼らは世界に出ていくべきバンド(実際、仏ナイーヴからもアルバムが出ているよう)だが、バークリー音楽大学にも通い英語も堪能なはずの市原は、海外公演の際はどんなMCをするようになるのだろうか。
なるほど、イケていることをする5人組。いろいろ頷いちゃう。そして、メンバーの一人の藤原大輔がかつて組み、メモリーラブや東芝EMIからアルバムも出したことがあったphatってどういうことやっていたっけと思い出そうとする。生理としてのエイフェックス・トゥインをジャズでやる……そんな意図も彼らは持っていたっけ?
ドラム音から始まったショウは出音がデカい。そのドラム音も機材を介した効果がかまされており、それは他の奏者も同様。みんなそれぞれPCやコントローラー類を前なり横なりに置いていたか。
そして、コードの変化の感覚の希薄なと書きたくなる、ミニマル的反復構造を主に持つ楽曲を堂々とかましていく。それらはテーマ〜ソロ〜テーマという構造を持たないものであり、そのことは大きな決め手。面々は微妙なほつれや広がりを持つフレイズを重ね、そこから楽想の変化やニュアンスの動きやもう一つの即興を紡ぎ出して行く。きっちりメンバー間の意思統一は計られており、キメの取り方とか急変化の鮮やかな出し方とかが格好よくも、気持ちいい。藤原は意外にテナー・サックスのソロをけっこうエフェクターを通さずに取った。総合的なクリエイターではなく、何気に太いソリストとしての側面をこの日は見たかもしれぬ。そんな行き方を可能としているのはヴィヴィッドさや切れを併せ持つ、敏感なリズム・セクションを擁しているからでもある。いいな、この二人。
本編最後の曲は、もろオーネット・コールマン(2006年3月27日)のりの曲。彼らなりに、ちゃんとプラスαを加え、書き換えを行っている。にこっ。この曲は電気効果を介さず、生音を出し合ったのではないか。そうすると、各人の自力のあり方もより露になるし、彼らのまっとうな根や音楽概念も透けて見える。
▶過去の、藤原
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-9.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm phat (オーガニック・グルーヴ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm phat
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm aupe
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200610211633130000/ quartz-head01
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
▶過去の、田中
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
▶過去の、コールマン
http://43142.diarynote.jp/200603281335030000/
そして、六本木・EXシアターに速攻で向かい、40分おしで、ザ・ジョン・バトラー・トリオ(2007年4月5日、2008年4月1日、2010年3月3日、2011年1月13日)を見る。
電気ギター(ソリッドとセミ・アコースティック)、生ギター、ワイゼンボーン等を持つ当人に加え、エレクトリック・ベース(ウッド・ベースや鍵盤も一部担う。ザ・レイ・マン・スリーにいたバイロン・ルーターズ)とドラマーを従えて、アーシーかつ手作り感覚を抱えるギター・ロックを展開する。
ちょいロックぽさを増したような気もする(ジミ・ヘンドリックス的なテイストを感じさせるギター演奏を見せた曲もあり)が、大元の方向性にはもちろん大きな変化はなし。一方、バトラーの歌はより声が出るようになったナと感じる。リズム隊のコーラスの重ね方も良い。それから、歌にエフェクターがかけられたり、ドラム音がダブ処理されたりする曲もあった。
▶過去の、バトラー
http://43142.diarynote.jp/200704112101130000/
http://43142.diarynote.jp/200804030050390000/
http://43142.diarynote.jp/201003061216087426/
http://43142.diarynote.jp/201101141245007572/
▶過去の、ザ・レイ・マン・スリー
http://43142.diarynote.jp/201006031537221581/
<今日の、MC>
ジョン・バトラーは代々木公園が好きなよう。昨日行ったら、閉鎖されていて残念だったと言っていた。2ヶ月前からそうで、蚊がどーだらとか、閉鎖の件について、彼はなかなか詳しい。そんなバトラーのMCはそれほど言葉を重ねるわけではないが、本当に日本のことが好きということを出す。彼は客席からとんだ日本語をなぞって言ったり、日本人的なアクセントでありがとうございますと言ったみたり。耳がいいんだろうな。
一方、ラビットはリーダーの市原が研ぎすまされた音楽性と対極にあるような実直なMCをしていて、その落差にずっこける。彼らは世界に出ていくべきバンド(実際、仏ナイーヴからもアルバムが出ているよう)だが、バークリー音楽大学にも通い英語も堪能なはずの市原は、海外公演の際はどんなMCをするようになるのだろうか。