トビアス・プライシク・カルテット。エイヴリー*サンシャイン
2014年10月8日 音楽 広尾のスイス大使館大使公邸で、ヴァイオリン奏者ドビアス・プライシクをリーダーに、ピアノ奏者とリズム・セクションがついたスイス人カルテットの演奏を聞いた。今回で3度目の来日となるそうだが、独特の構成感や詩情を基本アコースティックなジャズ表現に持ち込んでおり、なるほど欧州でやっている美点を抱えた現代ジャズ・コンボと言えるか。
プライシクは1981年生まれで、同国ジャズ教育のエリート街道を進んで来た人物のよう。で、なかなかイケ面。それは、他のメンバーもまあそうか。演目はプライシクのオリジナル曲、とにかくいろんな音楽要素やストーリー性を自らのジャズ表現に持ち込まんという意志は横溢。それは、一部複雑というか分りにくさにもつながるが、やっている方はそれを百も承知で、自分たちならではの何かを求めんとしているはず。とともに、現在ヴァイオリンの有名ジャズ奏者というのは(ぼくが知る限り)ほとんどいなくて(→→やはりヴァイオリンはジャズの楽器としては一般には不向きであることを示すものか)、結果的にそういう状況に風穴をあけんとする方向を持っているのにはマルをあげたい。
その後、南青山・ブルーノート東京に行って、米国人R&B歌手のエイヴリー*サンシャインを見る。わあ、その名前そのものの、向日葵を想起させるような陽性さを振りまく女性なんだな。満面の笑みとともに、達者に鍵盤を弾きながら、弾んだ歌を聞かせる。サポートは、キター、電気ベース、ドラムという3人で、眼鏡をかけた痩身のお兄さんたち。皆白いシャツにネクタイをしていて、なんか昔のジャズ・マンのよう。その風情込みで、いい伴奏陣でした。
電気ピアノを弾く場合、曲により微妙に音色を変えていたが、少し濁った響きを持つ演奏は、ダニー・ハサウェイのそれを思わせて、心踊る。いや、踊りまくる。声質や歌唱感はかなり違うものの女ハサウェイと言いたくなるところもなくはなく、ぼくは彼女の屈託のないパフォーマンスに触れ、ハサウェイのライヴ盤のようにインストもやって欲しいと思ってしまったんだよな。そういえば、彼女はキャロル・キングの「ユーヴ・ガッタ・フレンズ」も披露したが、それはハサウェイのヴァージョンありきのものではなかったのか。とかなんとか、楽しめました。とにかく、見る者に働きかける力の強さは相当なもの。オリジナル曲主体で、もう少しフックがほしいと思えたものもあるが、この人が演奏し歌っているならなんでもOKと思わせるものがありました。
<今日は、盛りだくさん>
ぼくとしては、いろいろ入っていた一日……。かなり久しぶりに目覚まし時計のアラーム音で朝起きて、9時前に家を出発。4本列車を乗り継いで(時間は1時間はかからないんだけど)、神奈川県鶴見にある東洋化成に行く。オノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日)が仕切る、畠山美由紀(2007年3月11日、2009年3月31日、2014年8月27 日)の新作『歌で逢いましょう』のアナログ2枚組化に際しての、DSDマスターからのアナログ・カッティング課程の取材。なんでも、CDと今回のアナログ化用の最終音はその特性に従い、微調整がなされているという。実はずうっと音楽関連の仕事をしてきて、レコードのカッティングの現場に接するのは初めての経験。旧い独ノイマンのカッッティング・マシーンが鎮座するコンソール・ルーム仕様の部屋で、へえ〜の連続で過ごす。ラッカー盤を刻んで行く様におこる熱の冷却にはヘリウム・ガスが用いられ、横にはそのでかいボンベも置いてあった。また、マシンには顕微鏡もついていて、刻んだ溝が確認できる。そして、その溝の模様に、大きく感動。わあ、音が見えるという感じで。なんか、大きな宿題を一つこなした気持ちにもなりました。
同所には14時近くまでいて、渋谷に戻り、アヌーナ(2007年12月15日、2009年12月12日、2011年12月7日、2011年12月10日)のリーダーであるマイケル・マクグリンを取材。今回、12月に日本ツアーすることもありプロモーションでやってきた彼は各所でワークショップもやっており、その手伝いとして近年メンバーとなったアメリカ人女性も同行。なんでも、アヌーナはより高い次元を求め、マクグリンはメンバーを総入れ替えしたという! 12月の来日公演はどうなるか? 興味は高まる。
その後、上にあるように、スイス大使館とブルーノート東京と動いた。
▶過去の、オノ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
http://43142.diarynote.jp/201206110945571082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130130
http://43142.diarynote.jp/201404251643448230/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140728
http://43142.diarynote.jp/201409261635077130/
▶過去の、畠山
http://43142.diarynote.jp/200703130418360000/
http://43142.diarynote.jp/200904040640421651/
http://43142.diarynote.jp/201408301136411048/
▶過去の、アヌーナ
http://43142.diarynote.jp/200712161423560000/
http://43142.diarynote.jp/201001051620426983/
http://43142.diarynote.jp/201112171633334584/
http://43142.diarynote.jp/?day=20111210
プライシクは1981年生まれで、同国ジャズ教育のエリート街道を進んで来た人物のよう。で、なかなかイケ面。それは、他のメンバーもまあそうか。演目はプライシクのオリジナル曲、とにかくいろんな音楽要素やストーリー性を自らのジャズ表現に持ち込まんという意志は横溢。それは、一部複雑というか分りにくさにもつながるが、やっている方はそれを百も承知で、自分たちならではの何かを求めんとしているはず。とともに、現在ヴァイオリンの有名ジャズ奏者というのは(ぼくが知る限り)ほとんどいなくて(→→やはりヴァイオリンはジャズの楽器としては一般には不向きであることを示すものか)、結果的にそういう状況に風穴をあけんとする方向を持っているのにはマルをあげたい。
その後、南青山・ブルーノート東京に行って、米国人R&B歌手のエイヴリー*サンシャインを見る。わあ、その名前そのものの、向日葵を想起させるような陽性さを振りまく女性なんだな。満面の笑みとともに、達者に鍵盤を弾きながら、弾んだ歌を聞かせる。サポートは、キター、電気ベース、ドラムという3人で、眼鏡をかけた痩身のお兄さんたち。皆白いシャツにネクタイをしていて、なんか昔のジャズ・マンのよう。その風情込みで、いい伴奏陣でした。
電気ピアノを弾く場合、曲により微妙に音色を変えていたが、少し濁った響きを持つ演奏は、ダニー・ハサウェイのそれを思わせて、心踊る。いや、踊りまくる。声質や歌唱感はかなり違うものの女ハサウェイと言いたくなるところもなくはなく、ぼくは彼女の屈託のないパフォーマンスに触れ、ハサウェイのライヴ盤のようにインストもやって欲しいと思ってしまったんだよな。そういえば、彼女はキャロル・キングの「ユーヴ・ガッタ・フレンズ」も披露したが、それはハサウェイのヴァージョンありきのものではなかったのか。とかなんとか、楽しめました。とにかく、見る者に働きかける力の強さは相当なもの。オリジナル曲主体で、もう少しフックがほしいと思えたものもあるが、この人が演奏し歌っているならなんでもOKと思わせるものがありました。
<今日は、盛りだくさん>
ぼくとしては、いろいろ入っていた一日……。かなり久しぶりに目覚まし時計のアラーム音で朝起きて、9時前に家を出発。4本列車を乗り継いで(時間は1時間はかからないんだけど)、神奈川県鶴見にある東洋化成に行く。オノセイゲン(2000年3月12日、2009年1月17日、2011年8月4日、2012年6月7日、2013年1月30日、2014年4月20日、2014年7月28日、2014年9月23日)が仕切る、畠山美由紀(2007年3月11日、2009年3月31日、2014年8月27 日)の新作『歌で逢いましょう』のアナログ2枚組化に際しての、DSDマスターからのアナログ・カッティング課程の取材。なんでも、CDと今回のアナログ化用の最終音はその特性に従い、微調整がなされているという。実はずうっと音楽関連の仕事をしてきて、レコードのカッティングの現場に接するのは初めての経験。旧い独ノイマンのカッッティング・マシーンが鎮座するコンソール・ルーム仕様の部屋で、へえ〜の連続で過ごす。ラッカー盤を刻んで行く様におこる熱の冷却にはヘリウム・ガスが用いられ、横にはそのでかいボンベも置いてあった。また、マシンには顕微鏡もついていて、刻んだ溝が確認できる。そして、その溝の模様に、大きく感動。わあ、音が見えるという感じで。なんか、大きな宿題を一つこなした気持ちにもなりました。
同所には14時近くまでいて、渋谷に戻り、アヌーナ(2007年12月15日、2009年12月12日、2011年12月7日、2011年12月10日)のリーダーであるマイケル・マクグリンを取材。今回、12月に日本ツアーすることもありプロモーションでやってきた彼は各所でワークショップもやっており、その手伝いとして近年メンバーとなったアメリカ人女性も同行。なんでも、アヌーナはより高い次元を求め、マクグリンはメンバーを総入れ替えしたという! 12月の来日公演はどうなるか? 興味は高まる。
その後、上にあるように、スイス大使館とブルーノート東京と動いた。
▶過去の、オノ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://43142.diarynote.jp/200901181343426080/
http://43142.diarynote.jp/201108101630438805/
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▶過去の、畠山
http://43142.diarynote.jp/200703130418360000/
http://43142.diarynote.jp/200904040640421651/
http://43142.diarynote.jp/201408301136411048/
▶過去の、アヌーナ
http://43142.diarynote.jp/200712161423560000/
http://43142.diarynote.jp/201001051620426983/
http://43142.diarynote.jp/201112171633334584/
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