カーク・フランクリン。ダニー・マッキャスリン・グループ
2017年2月2日 音楽 「スナーキー・パピーはいくつかターニング・ポイントがあって、最初のそれは僕たちのヴィデオをユーチューブにのっけた時だね。2回目は、グラミー賞を取った時(2013年、レイラ・ハサウェイ〜1999年7月14日、2002年5月13日、2003年8月19日、2004年5月10日、2008年5月13日、2010年7月13日、2012年1月5日、2013年1月25日、2016年12月12日〜をフィーチャーした「サムシング」で”ベストR&Bパフォーマンス”賞を獲得)。それから、僕自身としては、僕がダラスのゴスペルやR&Bシーンに入り込んだとき。エリカ・バドゥ〜2000年11月19日、2006年4月2日。2012年3月2日〜とかカーク・フランクリンとかと付き合いが出来てから、音楽に対しての感じ方が変わった。音楽がアカデミックでメンタルなものであったのが、もう少しスピリチュラルなものになった」 これは、スナーキー・パピー(2009年9月18日)のリーダーのマイケル・リーグに昨年インタヴューしたときの発言なり。
なるほど、カール・フランクリン(2009年9月18日)に同行したロバート・シーライトは、フランクリンとはずっとやっているドラマーで、2010年ごろからスナーキー・パピーにも関与している人物だ。彼とベーシストのコンビはバカテク以外の何物でもなくストロング。バンドは、他に鍵盤2人(うち、一人はやはりスナーキー・パピーと交わりあり)とギター。そして、肝心のヴォーカルは女性シンガーが3人、男性シンガーが2人。そして、そこにディレクターのカーク・フランクリンがやんちゃに振る舞いまくるわけだ。その米国コンテンポラリー・ゴスペルの雄のショウの大筋は前回見た際と基本は同じだが、ほんと楽しくも鼓舞される。客とのやりとりも含めて、やはり“体験”というところはあるよなあ
神への献身を歌っていれば、ポップ・カントリーでもヘヴィ・ロックでもゴスペル/クリスチャン・ミュージックと米国では認められるなか、ちゃんとゴスペル・クワイアーの縮小版みたいなシンガーたちを擁するフランリンの表現は末広がりなものの違和感は少ない。やはり、そこには正統なブラックネスがあるからと思う。クローザーは少しP-ファンク的な曲で、最後はファンカデリック/パーラメント(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日、2016年11月29日)のライヴ盤『P-ファンク・アース・ツアー』(カサブランカ、1977 年)につながっちゃう部分があって、ぼくは浮かれた。
▶︎過去の、スナーキー・パピー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160616
▶過去の、レイラ・ハサウェイ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/julylive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm マーカス・ミラー
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200805181145040000/
http://43142.diarynote.jp/201007141512402845/
http://43142.diarynote.jp/201201131544153279/
http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
▶過去の、エリカ・バドゥ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200604050124430000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120302
▶過去の、カーク・フランクリン
http://43142.diarynote.jp/200909251530436151/
▶過去の、ファンカデリック/パーラメント
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm 触れていないが、フジ・ロック
http://43142.diarynote.jp/?day=20090905
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
http://43142.diarynote.jp/201504131109395934/
そして、南青山・ブルーノート東京。デイヴィッド・ボウイの遺作『★』の録音に参加していたコア・プレイヤーたちによる実演を見る。ボウイ絡みできた人が多いのか、劇混み。
リーダーのダニー・マッキャスリン(2012年12月17日、2013年12月17日)は1966年生まれで山ほどリーダー作を出しているテナー・サックス奏者だが、かなり若く見える。初来日は小曽根真(2011年3月28日、2011年8月6日、2012年8月24日、2012年9月8日、2013年8月1日、2013年10月26日、2014年9月7日、2015年9月5日、2016年9月3日)に同行した、1987年だそう。また、その尖った演奏の様と異なり、とても快活なナイス・ガイぽい感じを出していて驚く。その無防備さ(?)はマイク・スターン(2009年3月23日、2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2015年6月5日、2016年6月4日)と少し重なるかも。
同行者は、キーボードのジェイソン・リンドナー(2009年5月15日)、エレクトリック・ベースのティム・ルフェーブル(2010年2月19日、2014年2月11日、2016年4月1日)、ドラムのマーク・ジュリアナ(2006年5月17日、2015年3月13日、2016年1月4日)という面々。それは、マッキャスリンの近3作のリーダー作と同じ顔ぶれだ。
実演には、びっくりしたなり。いやあ、今の尖ったジャズ以外の何物でもなくて、ぼくはキャキャキャとなりっぱなし。アルバムより、ずっといい。まず驚いたのは、リンドナーのキーボード音。うわあ、これ何? もう“電波”極まりないエレクトロな雫を振りまく様に脱帽。こんな鍵盤音がジャズ・コンボに入るなんて、世は動いていると思わずにはいられず。かつてミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日、2017年1月18日)のサポートで来た際にはいいと思わなかったのに、彼はすごい。特に一番イっていたのはオープナーで、徐々に突出さは減じていったけど。
また、テデスキ・トラックス・バンド(2014年2月11日、2016年4月1日)のパーマネントのベーシストも務めるルフェーブルの動的さと粘着さを併せ持つベース音と“美はイビツさにあり”というジュリアナのドラム音の噛み合いもグイグイと前進する感覚を存分に持つ。そして、そこに乗るマッキャスリンのテナー・サックスのソロがまたすごい。あんた一体どこを見ているのと問いかけをしたくなる、ブロウ音の並びはちょっとすごい。ちゃんとジャズらしい技巧(いや、相当に彼は上手い)や音色の良さや奥行きを出しつつ、彼はあっち側で泳いでいた! もう現代ジャズ奏者として、サウンド設定も奏者としても、マッキャスリンは超一流、すごかった。
それから、さすが5年ほど一緒にやってきただけあるなあという4人の重なりの妙もあり、これは今年のジャズ系ライヴの白眉となるものと認定。この1月はチャールズ・ロイドとかマーキス・ヒルという素晴らしすぎる実演があったりもし、うわあ今年のジャズ・ライヴはどうなるのかと、うれしい悲鳴?
▶︎過去の、小曽根真
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/?day=20110806
http://43142.diarynote.jp/?day=20120824
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/?day=20130801
http://43142.diarynote.jp/201310280755386500/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
▶過去の、マイク・スターン
http://43142.diarynote.jp/200903260425159549/
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196
http://43142.diarynote.jp/201506070920231979/
http://43142.diarynote.jp/201606121224129353/
▶︎過去の、ダニー・マッキャスリン
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
▶過去の。ジェイソン・リンドナー
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
http://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
http://43142.diarynote.jp/?month=201601
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
http://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
<今日の、サーヴィス>
最初に見た、カーク・フランクリオンは今回ステージを降りて、客席を回ったりもした。それ、2度ほどで、後のほうは上階にも行った。ところで、根本的な疑問を書くが、プリチャーの進化系とも言える彼はとうぜん教会指導者の資格のようなものを持っているのか?
後のほうのマッキャスリンは、基本オリジナルの人。だが、今回公演の盛況は『★』絡みのものであることも良く分かっっていて、ぼくが見たショウでは、『ロジャー』収録の「ルック・バック・イン・アンガー」、『ロウ』収録の「アート・ディケイド」、ラスト・シングルの「ラザラス」と、ボウイ曲を3つも披露。そんな彼はマリア・シュナイダー・オーケストラ(2012年12月17日、2013年12月17日)の一員として6月にも来日するそう。そう、彼とボウイの親い関係は、ボウイが最初に同オーケストラで1曲「スー」を録音したこと(それ、『★』収録ヴァージョンとは別で、ずっといい)が発端だ。
この晩のマッキャスリンのライヴ評は、3月2日の毎日新聞夕刊に掲載されます。
▶過去の、マリア・シュナイダー・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
http://43142.diarynote.jp/201312181034409673/
なるほど、カール・フランクリン(2009年9月18日)に同行したロバート・シーライトは、フランクリンとはずっとやっているドラマーで、2010年ごろからスナーキー・パピーにも関与している人物だ。彼とベーシストのコンビはバカテク以外の何物でもなくストロング。バンドは、他に鍵盤2人(うち、一人はやはりスナーキー・パピーと交わりあり)とギター。そして、肝心のヴォーカルは女性シンガーが3人、男性シンガーが2人。そして、そこにディレクターのカーク・フランクリンがやんちゃに振る舞いまくるわけだ。その米国コンテンポラリー・ゴスペルの雄のショウの大筋は前回見た際と基本は同じだが、ほんと楽しくも鼓舞される。客とのやりとりも含めて、やはり“体験”というところはあるよなあ
神への献身を歌っていれば、ポップ・カントリーでもヘヴィ・ロックでもゴスペル/クリスチャン・ミュージックと米国では認められるなか、ちゃんとゴスペル・クワイアーの縮小版みたいなシンガーたちを擁するフランリンの表現は末広がりなものの違和感は少ない。やはり、そこには正統なブラックネスがあるからと思う。クローザーは少しP-ファンク的な曲で、最後はファンカデリック/パーラメント(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日、2015年4月12日、2016年11月29日)のライヴ盤『P-ファンク・アース・ツアー』(カサブランカ、1977 年)につながっちゃう部分があって、ぼくは浮かれた。
▶︎過去の、スナーキー・パピー
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▶過去の、レイラ・ハサウェイ
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm マーカス・ミラー
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▶過去の、エリカ・バドゥ
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▶過去の、カーク・フランクリン
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▶過去の、ファンカデリック/パーラメント
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そして、南青山・ブルーノート東京。デイヴィッド・ボウイの遺作『★』の録音に参加していたコア・プレイヤーたちによる実演を見る。ボウイ絡みできた人が多いのか、劇混み。
リーダーのダニー・マッキャスリン(2012年12月17日、2013年12月17日)は1966年生まれで山ほどリーダー作を出しているテナー・サックス奏者だが、かなり若く見える。初来日は小曽根真(2011年3月28日、2011年8月6日、2012年8月24日、2012年9月8日、2013年8月1日、2013年10月26日、2014年9月7日、2015年9月5日、2016年9月3日)に同行した、1987年だそう。また、その尖った演奏の様と異なり、とても快活なナイス・ガイぽい感じを出していて驚く。その無防備さ(?)はマイク・スターン(2009年3月23日、2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2015年6月5日、2016年6月4日)と少し重なるかも。
同行者は、キーボードのジェイソン・リンドナー(2009年5月15日)、エレクトリック・ベースのティム・ルフェーブル(2010年2月19日、2014年2月11日、2016年4月1日)、ドラムのマーク・ジュリアナ(2006年5月17日、2015年3月13日、2016年1月4日)という面々。それは、マッキャスリンの近3作のリーダー作と同じ顔ぶれだ。
実演には、びっくりしたなり。いやあ、今の尖ったジャズ以外の何物でもなくて、ぼくはキャキャキャとなりっぱなし。アルバムより、ずっといい。まず驚いたのは、リンドナーのキーボード音。うわあ、これ何? もう“電波”極まりないエレクトロな雫を振りまく様に脱帽。こんな鍵盤音がジャズ・コンボに入るなんて、世は動いていると思わずにはいられず。かつてミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日、2017年1月18日)のサポートで来た際にはいいと思わなかったのに、彼はすごい。特に一番イっていたのはオープナーで、徐々に突出さは減じていったけど。
また、テデスキ・トラックス・バンド(2014年2月11日、2016年4月1日)のパーマネントのベーシストも務めるルフェーブルの動的さと粘着さを併せ持つベース音と“美はイビツさにあり”というジュリアナのドラム音の噛み合いもグイグイと前進する感覚を存分に持つ。そして、そこに乗るマッキャスリンのテナー・サックスのソロがまたすごい。あんた一体どこを見ているのと問いかけをしたくなる、ブロウ音の並びはちょっとすごい。ちゃんとジャズらしい技巧(いや、相当に彼は上手い)や音色の良さや奥行きを出しつつ、彼はあっち側で泳いでいた! もう現代ジャズ奏者として、サウンド設定も奏者としても、マッキャスリンは超一流、すごかった。
それから、さすが5年ほど一緒にやってきただけあるなあという4人の重なりの妙もあり、これは今年のジャズ系ライヴの白眉となるものと認定。この1月はチャールズ・ロイドとかマーキス・ヒルという素晴らしすぎる実演があったりもし、うわあ今年のジャズ・ライヴはどうなるのかと、うれしい悲鳴?
▶︎過去の、小曽根真
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▶過去の、マイク・スターン
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▶︎過去の、ダニー・マッキャスリン
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▶過去の。ジェイソン・リンドナー
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▶過去の、ティム・ルフェーヴル
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▶過去の、マーク・ジュリアナ
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▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
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<今日の、サーヴィス>
最初に見た、カーク・フランクリオンは今回ステージを降りて、客席を回ったりもした。それ、2度ほどで、後のほうは上階にも行った。ところで、根本的な疑問を書くが、プリチャーの進化系とも言える彼はとうぜん教会指導者の資格のようなものを持っているのか?
後のほうのマッキャスリンは、基本オリジナルの人。だが、今回公演の盛況は『★』絡みのものであることも良く分かっっていて、ぼくが見たショウでは、『ロジャー』収録の「ルック・バック・イン・アンガー」、『ロウ』収録の「アート・ディケイド」、ラスト・シングルの「ラザラス」と、ボウイ曲を3つも披露。そんな彼はマリア・シュナイダー・オーケストラ(2012年12月17日、2013年12月17日)の一員として6月にも来日するそう。そう、彼とボウイの親い関係は、ボウイが最初に同オーケストラで1曲「スー」を録音したこと(それ、『★』収録ヴァージョンとは別で、ずっといい)が発端だ。
この晩のマッキャスリンのライヴ評は、3月2日の毎日新聞夕刊に掲載されます。
▶過去の、マリア・シュナイダー・オーケストラ
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