エレクトリック・エンパイア
2012年2月9日 音楽 みんな、ニコニコのショウだったんじゃないか。
エレクトリック・エンパイアは豪州メルボルンの3人組のソウル・バンド。まだ、アルバムは1枚しか出していないと思うのだが、まっとうな客の入りのもと、まっとうすぎるパフォーマンスを披露した。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。
ギター、キーボード/ピアノ、ドラムのメンバーに加え、ベーシストを加えてた4ピースでのパフォーマンス。歌は3人とも取り、リードは曲ごとにローテイションするように代わり、当然のことながらコーラスもちゃんとつきますね。彼らが多くを負うのは、ニュー・ソウル期以降〜70年代以降のメロウなソウル表現。ときに、リズムはハイ・サウンド調をとるときもあるが、それら楽曲が良くできている。なんか、さあーと霧が晴れたような円満な情緒を持つもの(歌詞の内容は知らないけど)ぞろいで、それが伸びやかな曇りない歌と過不足ない演奏(とくに、ドラムのマナーはいいな)で披露されると本当にいい感じだ。本人たちはまるですれた感じがなく、まっつぐにメロウ・ソウル敬愛の様を出していて大マル。いいヴァイブが、会場には充満していた。
オリジナルに交え、スライ・ストーン(2010年1月20 日、他)の「イフ・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ステイ」とマイケル・ジャクソン(2009年10 月30日)の「オフ・ザ・ウォール」の素敵なカヴァーも。スタイラスとかザ・レイ・マン・スリー(2010 年5月25日)とか豪州は温故知新型都会派ソウルの秀でた担い手を生んでいるが、彼らもまたそう。この手の豪州勢、今後もっと注目かもしれない。なんか、ステレオタイプな書き方になってしまうが、競争や商売や立ち回りがすぐに横にある米国勢と違って、彼らは澄んでいて、純。それがなんとも聞く者をいい気分にさせるし、大きな武器となっている。
<今日のポール、そしてプー>
ちょうど70歳のポール・マッカトニーのスタンダード・ソング集『キス・オン・ザ・ボトム』(ヒア・ミュージック/コンコード)が手元に届いた。トミー・リピューマ制作による枯れた一作。2曲オリジナルも入っているが、アルバムに入っていて違和感のない感じのもの。スティーヴィ・ワンダー(毎度の感じなんだが、いい! あのハーモニカ音が出てきて大きく安心できる。2010年8月8日、他)やエリック・クラプトン(2006年11月20日)も少し入っているが、サポートは当然ジャズ系の人たち。ザ・クレイトン・ハミルトン・オーケストラ(2011年12月21日)のリズム隊やボブ・ハースト(2010年10月21日)とか。管や弦の編曲はエルヴィス・コステロ(2011年3月1日)のオーケストラ付き公演に同行もしていた西海岸在住ジャズ・ピアニストのアラン・ブロードベント(2006年6月2日、2009年9月10日)で、コステロ嫁のダイアナ・クラールも少しピアノを弾いている。まあ年だし、アルバムの方向性もあるのか、マッカートニーの歌はあまり元気がないというか猫撫で声。編曲や演奏もありきたりで特別視するべきところはないとぼくは判断するが、それでも聞けてうれしいという気持ちにはなった。フィドルが入っていて一番おどけた感じの「イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン」はおぼろげに“ホワイト・アルバム”収録の「ロッキー・ラックーン」を思い出させる、かも。
そういえば、流れた先で、菊地雅章(2004年11月3日、他)のトリオのECM盤がリリースされることを聞く。わー。最初に録ったソロ・ピアノ作はオクラいりしたようだが、故ポール・モーシャン入りトリオ作はついに! ECMのホームページを軽く見たら、まだ情報は出ていない感じ。キクチで検索したら、キクチヒロミというヴァイオリニストが参加した2002年発表のアルバム(ニュー・シリーズ)が同社にあるのを知る。
エレクトリック・エンパイアは豪州メルボルンの3人組のソウル・バンド。まだ、アルバムは1枚しか出していないと思うのだが、まっとうな客の入りのもと、まっとうすぎるパフォーマンスを披露した。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。
ギター、キーボード/ピアノ、ドラムのメンバーに加え、ベーシストを加えてた4ピースでのパフォーマンス。歌は3人とも取り、リードは曲ごとにローテイションするように代わり、当然のことながらコーラスもちゃんとつきますね。彼らが多くを負うのは、ニュー・ソウル期以降〜70年代以降のメロウなソウル表現。ときに、リズムはハイ・サウンド調をとるときもあるが、それら楽曲が良くできている。なんか、さあーと霧が晴れたような円満な情緒を持つもの(歌詞の内容は知らないけど)ぞろいで、それが伸びやかな曇りない歌と過不足ない演奏(とくに、ドラムのマナーはいいな)で披露されると本当にいい感じだ。本人たちはまるですれた感じがなく、まっつぐにメロウ・ソウル敬愛の様を出していて大マル。いいヴァイブが、会場には充満していた。
オリジナルに交え、スライ・ストーン(2010年1月20 日、他)の「イフ・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ステイ」とマイケル・ジャクソン(2009年10 月30日)の「オフ・ザ・ウォール」の素敵なカヴァーも。スタイラスとかザ・レイ・マン・スリー(2010 年5月25日)とか豪州は温故知新型都会派ソウルの秀でた担い手を生んでいるが、彼らもまたそう。この手の豪州勢、今後もっと注目かもしれない。なんか、ステレオタイプな書き方になってしまうが、競争や商売や立ち回りがすぐに横にある米国勢と違って、彼らは澄んでいて、純。それがなんとも聞く者をいい気分にさせるし、大きな武器となっている。
<今日のポール、そしてプー>
ちょうど70歳のポール・マッカトニーのスタンダード・ソング集『キス・オン・ザ・ボトム』(ヒア・ミュージック/コンコード)が手元に届いた。トミー・リピューマ制作による枯れた一作。2曲オリジナルも入っているが、アルバムに入っていて違和感のない感じのもの。スティーヴィ・ワンダー(毎度の感じなんだが、いい! あのハーモニカ音が出てきて大きく安心できる。2010年8月8日、他)やエリック・クラプトン(2006年11月20日)も少し入っているが、サポートは当然ジャズ系の人たち。ザ・クレイトン・ハミルトン・オーケストラ(2011年12月21日)のリズム隊やボブ・ハースト(2010年10月21日)とか。管や弦の編曲はエルヴィス・コステロ(2011年3月1日)のオーケストラ付き公演に同行もしていた西海岸在住ジャズ・ピアニストのアラン・ブロードベント(2006年6月2日、2009年9月10日)で、コステロ嫁のダイアナ・クラールも少しピアノを弾いている。まあ年だし、アルバムの方向性もあるのか、マッカートニーの歌はあまり元気がないというか猫撫で声。編曲や演奏もありきたりで特別視するべきところはないとぼくは判断するが、それでも聞けてうれしいという気持ちにはなった。フィドルが入っていて一番おどけた感じの「イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン」はおぼろげに“ホワイト・アルバム”収録の「ロッキー・ラックーン」を思い出させる、かも。
そういえば、流れた先で、菊地雅章(2004年11月3日、他)のトリオのECM盤がリリースされることを聞く。わー。最初に録ったソロ・ピアノ作はオクラいりしたようだが、故ポール・モーシャン入りトリオ作はついに! ECMのホームページを軽く見たら、まだ情報は出ていない感じ。キクチで検索したら、キクチヒロミというヴァイオリニストが参加した2002年発表のアルバム(ニュー・シリーズ)が同社にあるのを知る。