アリ・ジャクソン・カルテット。ホット・ツナ
2014年4月24日 音楽 まず、丸の内・コットンクラブで、新世紀以降なにげにパンク(!)になっているところも見受けられる、米国ジャズ界きってのセレブ君たるウィントン・マルサリス(2000年3月9日。しかし、ずっと来日していないな。多分。日本嫌いなのか。はたまた、ギャラが高くて、日本における集客では赤字になるので、誰も手を出さないのか。それとも、ジャズ・リンカーン・センターの指揮運営とか多忙で、あまり外に出ないだけなのか)流れの位置にいる奏者が集ったコンボのライヴを見る。
リーダーでドラマーのアリ・ジャクソン(2012年6月8日)、ピアノのダン・ニマー(スマートになったMr.ビーン、という外見の持ち主。関係ないけど、Mr.ビーンのカンヌ映画祭に向かう珍道中の映画は超好きだな)、ベースのカルロス・エンリケス、トランペットのマイケル・ロドリゲスという顔ぶれでの実演。チャーリー・ヘイデン(2001年11月20日、2005年3月16日、2009年9月10日)/リベレイション・ジャズ・オーケストラの2005年作に入っていたトランペッター以外は、マルサリスとエリック・クラプトン(2006年11月20日)の2011年リプリーズ発の双頭リーダーのライヴ盤で演奏している人たちですね。
そんな彼らは、べらぼうに真面目な、破綻のない、メインストリームな4ビート・ジャズを聞かせる。もう、まったくもって、明晰に、迷いなく。ぼくには丹精すぎるものではあるが、はみ出していたり、前進していたりするものだけが正義ではないよなあ。と、書いて、ロックやR&B以上に、ぼくはジャズにはコワレていたりダーティだったりする感覚を求めているのではないか、と思えたりもした。それは、この後に見た出し物の聴後感との比較もあり……。
▶過去の、ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20120608
▶過去の、マルサリス(2000年3月9日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶過去の、チャーリー・ヘイデン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
http://43142.diarynote.jp/200909120650273142/
▶過去の、クラプトン
http://43142.diarynote.jp/?day=20061120
アリ・ジャクソン公演のアンコールに入るときに失礼し、東京駅から東海道本線に乗って横浜へ。止まる駅4つでついてしまうのか。そして、サムズアップで、サンフランシスコ・ロック、ブルース・ロックのビッグ・ネームのお二人のアコースティックなライヴを、ファースト・セットの中ほどから見る。セカンド・セットは1時間をはるかに超える長さだったし、おじいちゃんたち元気だにゃ。
アコースティック・ギターを爪弾きながら歌うヨーマ・カウコネンと、黙々と優しいベースを弾くジャック・キャサディが、やんわり、無理なく重なるパフォーマンス。彼らはジェファーソン・エアプレインのオリジナル・メンバーで、1970年に一緒にブルース・ロック・バンドのホット・ツナを結成した。一緒に見ていた知人が、二人は幼なじみであることを教えてくれる。へえ。それにしても、二人が並ぶと、カウコネンの頭のデカさは際立つ。
思ったほどブルージーな曲は多くなく、訥々とアーシー気味フォーク調曲を開いて行くと、説明したくなるか。イントロ部で拍手が起きたりもするので、彼ら縁のよく知られる曲をやっているのかもしれない。なんにせよ、お互いの技やクセを知り合った二人のやりとり/意思疎通はさりげなくも気持ちよく、カウコネンの歌はどってことないのだが、耳障りが良い。月並みだが、“年輪”あるな。カウコネンは全てアルペジオにて弾き、ブルース・コード曲になると上手いなともより思わされる。米国ポピュラー音楽の裏面史と言うと大げさだが、なんかアメリカのロック史に残された何かをあっさり受け止めることができたような気にもなった。
<今日の、因縁>
ホット・ツナという名義では17年ぶりとなる来日とか。実は前回来日の際(1997年2月)、彼らは『LIVE IN JAPAN』(Relix/Eagl)というライヴ・アルバムを残していて、それはサムズアップの近くにある同じ系列店のStove’sというバーでの録音。狭い会場の都合で、それはアコースティック設定でなされたのだが、その出来を良く思うキャサディが推してライヴ・アルバム化されたそう。なんでも、彼らは昼間に思い出のStove’s詣でをしたらしい。というわけで、彼らにとってはホームグラウンドのような場所での実演と言えるのか。そうじゃなくても、この手の音楽には熱い反応を返すハコ(もちろん、フル・ハウス!)だけに、アーティストの意気と観客の熱意が綱引きし合う、得難い場がぽっかり出来ていたのは間違いない。それを認知して、横浜まで来て良かったと思えました。二人はいろいろ回って、また最後(4日)はサムズアップで公演をやって、帰米するようだ。
リーダーでドラマーのアリ・ジャクソン(2012年6月8日)、ピアノのダン・ニマー(スマートになったMr.ビーン、という外見の持ち主。関係ないけど、Mr.ビーンのカンヌ映画祭に向かう珍道中の映画は超好きだな)、ベースのカルロス・エンリケス、トランペットのマイケル・ロドリゲスという顔ぶれでの実演。チャーリー・ヘイデン(2001年11月20日、2005年3月16日、2009年9月10日)/リベレイション・ジャズ・オーケストラの2005年作に入っていたトランペッター以外は、マルサリスとエリック・クラプトン(2006年11月20日)の2011年リプリーズ発の双頭リーダーのライヴ盤で演奏している人たちですね。
そんな彼らは、べらぼうに真面目な、破綻のない、メインストリームな4ビート・ジャズを聞かせる。もう、まったくもって、明晰に、迷いなく。ぼくには丹精すぎるものではあるが、はみ出していたり、前進していたりするものだけが正義ではないよなあ。と、書いて、ロックやR&B以上に、ぼくはジャズにはコワレていたりダーティだったりする感覚を求めているのではないか、と思えたりもした。それは、この後に見た出し物の聴後感との比較もあり……。
▶過去の、ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20120608
▶過去の、マルサリス(2000年3月9日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶過去の、チャーリー・ヘイデン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
http://43142.diarynote.jp/200909120650273142/
▶過去の、クラプトン
http://43142.diarynote.jp/?day=20061120
アリ・ジャクソン公演のアンコールに入るときに失礼し、東京駅から東海道本線に乗って横浜へ。止まる駅4つでついてしまうのか。そして、サムズアップで、サンフランシスコ・ロック、ブルース・ロックのビッグ・ネームのお二人のアコースティックなライヴを、ファースト・セットの中ほどから見る。セカンド・セットは1時間をはるかに超える長さだったし、おじいちゃんたち元気だにゃ。
アコースティック・ギターを爪弾きながら歌うヨーマ・カウコネンと、黙々と優しいベースを弾くジャック・キャサディが、やんわり、無理なく重なるパフォーマンス。彼らはジェファーソン・エアプレインのオリジナル・メンバーで、1970年に一緒にブルース・ロック・バンドのホット・ツナを結成した。一緒に見ていた知人が、二人は幼なじみであることを教えてくれる。へえ。それにしても、二人が並ぶと、カウコネンの頭のデカさは際立つ。
思ったほどブルージーな曲は多くなく、訥々とアーシー気味フォーク調曲を開いて行くと、説明したくなるか。イントロ部で拍手が起きたりもするので、彼ら縁のよく知られる曲をやっているのかもしれない。なんにせよ、お互いの技やクセを知り合った二人のやりとり/意思疎通はさりげなくも気持ちよく、カウコネンの歌はどってことないのだが、耳障りが良い。月並みだが、“年輪”あるな。カウコネンは全てアルペジオにて弾き、ブルース・コード曲になると上手いなともより思わされる。米国ポピュラー音楽の裏面史と言うと大げさだが、なんかアメリカのロック史に残された何かをあっさり受け止めることができたような気にもなった。
<今日の、因縁>
ホット・ツナという名義では17年ぶりとなる来日とか。実は前回来日の際(1997年2月)、彼らは『LIVE IN JAPAN』(Relix/Eagl)というライヴ・アルバムを残していて、それはサムズアップの近くにある同じ系列店のStove’sというバーでの録音。狭い会場の都合で、それはアコースティック設定でなされたのだが、その出来を良く思うキャサディが推してライヴ・アルバム化されたそう。なんでも、彼らは昼間に思い出のStove’s詣でをしたらしい。というわけで、彼らにとってはホームグラウンドのような場所での実演と言えるのか。そうじゃなくても、この手の音楽には熱い反応を返すハコ(もちろん、フル・ハウス!)だけに、アーティストの意気と観客の熱意が綱引きし合う、得難い場がぽっかり出来ていたのは間違いない。それを認知して、横浜まで来て良かったと思えました。二人はいろいろ回って、また最後(4日)はサムズアップで公演をやって、帰米するようだ。