カエターノ・ヴェローゾ(2005年5月23日)ほか、いろんな名ブラジル人音楽家のサポートをし、坂本龍一(2011年8月7日、2012年3月21日、2012年8月12日、2013年8月11日)ともかつてお互いのリーダー作にも参加し合う関係にあったギタリストであるルイス・ブラジルの一夜限りの公演が、青山・プラッサオンゼであった。サポートは、ベース(ここではエレクトリックに専念)のジョージ・エルデル、ドラマーのヘナート・マッサ・カウモン、サックスのマルセロ・マルチンス、トランペットのジェセー・サドッキという、やはりヴェローゾやマリア・ベターニア、モアシル・サントスやレニーニまで、いろんな逸材をサポートしてきているブラジル人たち。
実は、彼らは先週金曜からブルーノート東京ではじまっているマルコス・ヴァーリとステイシー・ケントのサポート・メンバーたちで、ショウのオフ日であるこの日に、ルイス・ブラジルを前面に立てたショウを行うことになったらしい。と書くと、息抜きのセッションというパフォーマンス内容を想像してしまうが、これが違った。作曲家としての才も持つ、そんな彼の真価を無駄なく伝えるために、きっちり本国でリハをしてきたのが分る(セット・リストも固めてきたようだ)内容には口あんぐり。笑顔で悠々とやっているのに、<これがオイラだ>という、矜持と説得力、ハンパありませんでした。
やることは乱暴に言えば、ブラジリアン・フュージョン。ではあるのだが、テーマ部/合奏部は奏者たちがとても効果的に絡み(二管のセクション音の重なりのまろやかさは、魔法のよう。それに触れただけでも、来たかいがあったと思わせた)、そこから浮き上がる各人のソロも創意工夫に富み、質が高い。ほんと、ブラジル人演奏家って腕が立つな。でもって、ブラジルで積み重ねられて来た様々な種は演奏のなか随所に埋め込まれているわけで、それにもおおいにため息。ドラミング一つとっても、本当に飽きないし、高揚させられた。
ルイス・ブラジルは2本のエレクトリッック・ギターを弾き、1曲はカヴァコも手にする。また、ピックをもちいるときもあるが、基本はアルペジオの変形のような弾き方で彼はギターを弾いて行く。複音演奏にせよ単音演奏にせよ、いろんな発見/ヴァリエーションがあり。また、2曲だったかテーマ部でスキャットもかましたりしたが、それもいい感じでした。
3曲で、草間信一がキーボードで参加。よりよい自己名義ライヴにしたいルイス・ブラジルが日本人知己から推奨されチェックしたなか、彼に参加を頼んだという。この晩の音を調整していたのはオノセイゲン、商品化されないか。とともに、楽器奏者でも歌手でもいいが、この単位のサポートを借りたら、すぐに良質盤が生まれるのではないかとも思った。
▶過去の、カエターノ
http://43142.diarynote.jp/200506021846130000/
2011年8月7日、2012年3月21日、2012年8月12日、2013年8月11日他)
▶過去の、坂本
http://43142.diarynote.jp/?day=20110807
http://43142.diarynote.jp/?day=20120321
http://43142.diarynote.jp/?day=20120812
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
<今日の、ギター>
一部の演奏では、ロックも彼はちゃんと通ってきているんだろうなあと、思わせる。そして、この晩は、ルイス・ブラジルの60歳となる誕生日の前夜。ケーキを出された彼はとてもうれしそう。頭髪がフサフサしているせいもあって、彼は年齢よりも若く見えます。
実は、彼らは先週金曜からブルーノート東京ではじまっているマルコス・ヴァーリとステイシー・ケントのサポート・メンバーたちで、ショウのオフ日であるこの日に、ルイス・ブラジルを前面に立てたショウを行うことになったらしい。と書くと、息抜きのセッションというパフォーマンス内容を想像してしまうが、これが違った。作曲家としての才も持つ、そんな彼の真価を無駄なく伝えるために、きっちり本国でリハをしてきたのが分る(セット・リストも固めてきたようだ)内容には口あんぐり。笑顔で悠々とやっているのに、<これがオイラだ>という、矜持と説得力、ハンパありませんでした。
やることは乱暴に言えば、ブラジリアン・フュージョン。ではあるのだが、テーマ部/合奏部は奏者たちがとても効果的に絡み(二管のセクション音の重なりのまろやかさは、魔法のよう。それに触れただけでも、来たかいがあったと思わせた)、そこから浮き上がる各人のソロも創意工夫に富み、質が高い。ほんと、ブラジル人演奏家って腕が立つな。でもって、ブラジルで積み重ねられて来た様々な種は演奏のなか随所に埋め込まれているわけで、それにもおおいにため息。ドラミング一つとっても、本当に飽きないし、高揚させられた。
ルイス・ブラジルは2本のエレクトリッック・ギターを弾き、1曲はカヴァコも手にする。また、ピックをもちいるときもあるが、基本はアルペジオの変形のような弾き方で彼はギターを弾いて行く。複音演奏にせよ単音演奏にせよ、いろんな発見/ヴァリエーションがあり。また、2曲だったかテーマ部でスキャットもかましたりしたが、それもいい感じでした。
3曲で、草間信一がキーボードで参加。よりよい自己名義ライヴにしたいルイス・ブラジルが日本人知己から推奨されチェックしたなか、彼に参加を頼んだという。この晩の音を調整していたのはオノセイゲン、商品化されないか。とともに、楽器奏者でも歌手でもいいが、この単位のサポートを借りたら、すぐに良質盤が生まれるのではないかとも思った。
▶過去の、カエターノ
http://43142.diarynote.jp/200506021846130000/
2011年8月7日、2012年3月21日、2012年8月12日、2013年8月11日他)
▶過去の、坂本
http://43142.diarynote.jp/?day=20110807
http://43142.diarynote.jp/?day=20120321
http://43142.diarynote.jp/?day=20120812
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
<今日の、ギター>
一部の演奏では、ロックも彼はちゃんと通ってきているんだろうなあと、思わせる。そして、この晩は、ルイス・ブラジルの60歳となる誕生日の前夜。ケーキを出された彼はとてもうれしそう。頭髪がフサフサしているせいもあって、彼は年齢よりも若く見えます。