ミステリー・ジェッツ、ザ・スーザン
2011年1月11日 音楽 渋谷・クラブクアトロ。前座は、今はNYが主拠点となっているらしい、日本人女性4人組バンドのザ・スーザン。曽我部恵一(2009年4月4日)主宰レーベルからのプロダクツをちらり耳にしたことはあったが、ほおおう、こんなん。シザー・シスターズ(2007年1月25日)やジェシー・ハリス(2010年10月10日、他)ほかいろんな人を出している米ダウンタウン・レーベル傘下のフールズ・ゴールド発の新作はピーター・ビョーン・アンド・ジョン(2007年3月7日)のプロデュースとか。歌詞は英語、この日は日本語も混ぜていたが、MCも普段は英語でやってるんだろうな。
歌/ギター、ベース、キーボード(単音フレイズをリフとして弾いたり、少しコードを押えるぐらいで、踊っているときも少なくない。弾いているときも、左手はシェイカーをふっていたりとか)、ドラムという編成の、弾けた、華やかなビート・ポップ・バンド。<オールディーズっぽい曲調と、ガレージっぽいサウンド>と、その基本は書けるのかもしれないが、そんなに音楽を知る前に感性で素っ頓狂に突っ走っちゃったような“うれしいイビツさ”が随所に見受けられる(たとえば、唐突にコール&レスポンスが出てきたりとか。ベースとドラム音だけで無謀に曲が進んだりとか。ちょいスウィング・ジャズっぽいリフが差し込まれたとか)表現はなるほど脳ミソをとろけさせる一歩手前の珍妙満載。で、屈託のない本人たちの佇まいやステージでの動きもアピール度大。総じて、両手を大きく広げた笑顔と可愛らしさがあり、これは若い女性(20代中盤、少し前?)がやりたいように弾ける美点が集約されたような事をやっていると、とても感心。なお、演奏自体は上手くはないが、リード・シンガーは魅力的な声が良く出ていて、それはポップ・ミュージックの体を超立派に整える。30分のパフォーマンス、もっと見たかった。
休憩を挟んで、UKバンドのミステリー・ジェッツ(2006年7月31日)のショウ。本来、親子が和気あいあいとバンドをやっているのが売りであったが、今は父親のほうはライヴには参加しなくなっている。オセアニアでの公演を経て途中下車、今回は1回だけの日本公演とか。
ブライアン・ジョーンズのような髪型をした息子くん=リード・ヴォーカル、ギター、鍵盤、装置を担当するブレイン・ハリソンを中心に、ギター/キーボードとベース/キーボード/生ギターとドラムという編成。ドラマーを除いてみんな正々堂々と歌い、ヴァーカルの歌圧は相当なもん。でもって、ドラマーの叩き口も鮮やかにしてとっても音がでかくて、本当にパワフルなビート・ポップを彼らは送り出す。まっすぐ、という言い方もアリか。対する観客の反応も熱いっ。
かように出音はまっとうながら、ドラマー以外は、曲によっていろいろ弾く楽器を彼らは変えていく。それ、“曲を編成にあわせる”のではなく、“曲に編成を合わせる”ていますという、健全なノリを出すか。が、そんな彼らも、ザ・スーザンに比べるとロックの枠を守っている、その常識の範囲内で工夫している、と結論付けるほかなくなってしまうが。ザ・スーザン、すげえ。彼女らは本来プロの音楽家が抱える枠や常識から解き放たれたところで、振る舞っている!
<今日のbmr>
bmr誌の2月号が届く。この号から編集長が代わり、(株)ブルース・インターアクションズのけっこう古参な社員である丸屋九兵衛が新たに就いている。満を持して、と、言えなくもないが、何で今までその座につかずに、後輩に編集長にならせていたのだろ? その分、自社から書き下ろしの単行本を、彼は出してもいるが。アハハなのは、表Ⅳ(裏表紙)に自分の写真をでっかく載せていること。一見ワイルドな外見ながら酒もタバコもコーヒーも駄目な、ある意味“清純派”の丸屋がタトゥーあり、なことを初めて知る。そこで、bmrと彫った腕を披露。そこまでやった編集長は希有だろと、後記でいばってる(笑い)。退路を断って、ガンバっていただきたい。そういえば、SF愛好家でもある彼は早川書房の「SFマガジン」で連載を持っていたはずだが、編集長業に身をコナにするため、当面そっちのほうはお休みすると言っていたっけか。蛇足だが、ベース・マガジンの編集をやっているDも立派なモンモンを持っているな。
歌/ギター、ベース、キーボード(単音フレイズをリフとして弾いたり、少しコードを押えるぐらいで、踊っているときも少なくない。弾いているときも、左手はシェイカーをふっていたりとか)、ドラムという編成の、弾けた、華やかなビート・ポップ・バンド。<オールディーズっぽい曲調と、ガレージっぽいサウンド>と、その基本は書けるのかもしれないが、そんなに音楽を知る前に感性で素っ頓狂に突っ走っちゃったような“うれしいイビツさ”が随所に見受けられる(たとえば、唐突にコール&レスポンスが出てきたりとか。ベースとドラム音だけで無謀に曲が進んだりとか。ちょいスウィング・ジャズっぽいリフが差し込まれたとか)表現はなるほど脳ミソをとろけさせる一歩手前の珍妙満載。で、屈託のない本人たちの佇まいやステージでの動きもアピール度大。総じて、両手を大きく広げた笑顔と可愛らしさがあり、これは若い女性(20代中盤、少し前?)がやりたいように弾ける美点が集約されたような事をやっていると、とても感心。なお、演奏自体は上手くはないが、リード・シンガーは魅力的な声が良く出ていて、それはポップ・ミュージックの体を超立派に整える。30分のパフォーマンス、もっと見たかった。
休憩を挟んで、UKバンドのミステリー・ジェッツ(2006年7月31日)のショウ。本来、親子が和気あいあいとバンドをやっているのが売りであったが、今は父親のほうはライヴには参加しなくなっている。オセアニアでの公演を経て途中下車、今回は1回だけの日本公演とか。
ブライアン・ジョーンズのような髪型をした息子くん=リード・ヴォーカル、ギター、鍵盤、装置を担当するブレイン・ハリソンを中心に、ギター/キーボードとベース/キーボード/生ギターとドラムという編成。ドラマーを除いてみんな正々堂々と歌い、ヴァーカルの歌圧は相当なもん。でもって、ドラマーの叩き口も鮮やかにしてとっても音がでかくて、本当にパワフルなビート・ポップを彼らは送り出す。まっすぐ、という言い方もアリか。対する観客の反応も熱いっ。
かように出音はまっとうながら、ドラマー以外は、曲によっていろいろ弾く楽器を彼らは変えていく。それ、“曲を編成にあわせる”のではなく、“曲に編成を合わせる”ていますという、健全なノリを出すか。が、そんな彼らも、ザ・スーザンに比べるとロックの枠を守っている、その常識の範囲内で工夫している、と結論付けるほかなくなってしまうが。ザ・スーザン、すげえ。彼女らは本来プロの音楽家が抱える枠や常識から解き放たれたところで、振る舞っている!
<今日のbmr>
bmr誌の2月号が届く。この号から編集長が代わり、(株)ブルース・インターアクションズのけっこう古参な社員である丸屋九兵衛が新たに就いている。満を持して、と、言えなくもないが、何で今までその座につかずに、後輩に編集長にならせていたのだろ? その分、自社から書き下ろしの単行本を、彼は出してもいるが。アハハなのは、表Ⅳ(裏表紙)に自分の写真をでっかく載せていること。一見ワイルドな外見ながら酒もタバコもコーヒーも駄目な、ある意味“清純派”の丸屋がタトゥーあり、なことを初めて知る。そこで、bmrと彫った腕を披露。そこまでやった編集長は希有だろと、後記でいばってる(笑い)。退路を断って、ガンバっていただきたい。そういえば、SF愛好家でもある彼は早川書房の「SFマガジン」で連載を持っていたはずだが、編集長業に身をコナにするため、当面そっちのほうはお休みすると言っていたっけか。蛇足だが、ベース・マガジンの編集をやっているDも立派なモンモンを持っているな。