マキシ・プリースト。Toquo Bossa Trio
2010年7月6日 音楽 南青山ブルーノート東京、ファースト・ショウ。なんか、急に見たくなって、かけつける。ちょうどグラウンド・ビート全盛のころ(cf.ソウルⅡソウル)、そのビートを介した「クロース・トゥ・ユー」は全米1位にもなるなど、かつてはもっとも成功した方になるだろうソウルぽくもある甘口レゲエ(それは、ラヴァーズ・ロックとも呼ばれる)のUKジャマイカン担い手だ。ステージで動く彼を見ながら、スティール・パルスやアスワドほかいろんなUKレゲエ勢に取材しているものの、とんと彼にはそういう部分で縁がなかったのだなーと再認知。
とにかく、美声の持ち主。そのごっつい顔つきと優しい声の持ち味の間の生理的な距離がもっともある人、なんて書き方を昔したことがあったか。現在はなんとなく第一線から少し離れている感じを得たりもしてしまうが、少し声質は濁ってきている部分はあるにせよ、十分に歌えて人を魅了できるタレントであるのは変わらず。ギター、キーボード、ベース、ドラムスのバンドはまあしっかり、やはりレゲエのバンドは上手いと思わせる。一切笑わない長身のキーボード奏者を除いては、プリーストとバンドの面々はみな細いドレッド(というか、ブレイズと言いたくなるもの)。集団で空港待合室にいたり飛行機に乗っていたら、これは目立つだろうな。
プリーストは女性客と握手しまくったり、会場内を愛想良く回ったりと、お客様は神様です的なマナーでショウを進めて行く。違和感を感じたのは、プリーストの声にエファクターをかけてサポート・シンガーがいるような処理をする場面がいくつもあったこと。なんか、なあ。ならば、バッキング・シンガーを雇うか、バンド・メンバーが歌えばいいのに、と感じずにはいられず。そしたら後半に、プリーストの息子(マーヴィン・プリーストという。20代半ばあたりか)が出てきて2曲リード・ヴォーカルを取る。そのとき、プリーストは袖でコーラスを一生懸命とっていた。なんで、逆をやらせねえ? さらには、ブルックリン在住とかのカッコいいDJ(R&B界におけるラッパーのことを、レゲエではDJと言いますね)のベニトン・ザ・メニスが出てきて、肉声部を厚くする。とかなんとか、盛りだくさん。なんだかんだの怒濤進行で客は総立ち。MCでこの後はジャマイカに帰る、みたいなことを言っていたが、彼は英国ではなく今ジャマイカに住んでいるのだろうか。
その後、青山・ブラッサオンゼに行っちゃう。そこには、プロデューサー/ドラマーの吉田和雄率いるピアノ・トリオであるToquo Bossa Trioが出演。MC によれば、60 年代のブラジルではタンバ・トリオをはじめ米国ジャズに影響を受けたトリオ編成バンドが隆盛、彼らの出演でクラブの場は盛り上がっていて(渡米前のセルジオ・メンデスもそういう一群にいたピアニストといえるか)……、ようはこのトリオはそうしたブラジリアン・ピアノ・ジャズを彼らなりに今の形で求めようとしたもののよう。レパートリーはジャズのスタンダードとボサノヴァ系有名曲などブラジル曲が半々づつ。店でふがいない今回のW杯ブラジル代表チームの話になったが、同チーム監督のドゥンガが磐田にいたころ、2度ほどプラッサに来たことがあったという。ミュージシャンよりサッカー選手に会った方がドキドキしちゃうみたいなメンタリティがぼくにはあるかな?
とにかく、美声の持ち主。そのごっつい顔つきと優しい声の持ち味の間の生理的な距離がもっともある人、なんて書き方を昔したことがあったか。現在はなんとなく第一線から少し離れている感じを得たりもしてしまうが、少し声質は濁ってきている部分はあるにせよ、十分に歌えて人を魅了できるタレントであるのは変わらず。ギター、キーボード、ベース、ドラムスのバンドはまあしっかり、やはりレゲエのバンドは上手いと思わせる。一切笑わない長身のキーボード奏者を除いては、プリーストとバンドの面々はみな細いドレッド(というか、ブレイズと言いたくなるもの)。集団で空港待合室にいたり飛行機に乗っていたら、これは目立つだろうな。
プリーストは女性客と握手しまくったり、会場内を愛想良く回ったりと、お客様は神様です的なマナーでショウを進めて行く。違和感を感じたのは、プリーストの声にエファクターをかけてサポート・シンガーがいるような処理をする場面がいくつもあったこと。なんか、なあ。ならば、バッキング・シンガーを雇うか、バンド・メンバーが歌えばいいのに、と感じずにはいられず。そしたら後半に、プリーストの息子(マーヴィン・プリーストという。20代半ばあたりか)が出てきて2曲リード・ヴォーカルを取る。そのとき、プリーストは袖でコーラスを一生懸命とっていた。なんで、逆をやらせねえ? さらには、ブルックリン在住とかのカッコいいDJ(R&B界におけるラッパーのことを、レゲエではDJと言いますね)のベニトン・ザ・メニスが出てきて、肉声部を厚くする。とかなんとか、盛りだくさん。なんだかんだの怒濤進行で客は総立ち。MCでこの後はジャマイカに帰る、みたいなことを言っていたが、彼は英国ではなく今ジャマイカに住んでいるのだろうか。
その後、青山・ブラッサオンゼに行っちゃう。そこには、プロデューサー/ドラマーの吉田和雄率いるピアノ・トリオであるToquo Bossa Trioが出演。MC によれば、60 年代のブラジルではタンバ・トリオをはじめ米国ジャズに影響を受けたトリオ編成バンドが隆盛、彼らの出演でクラブの場は盛り上がっていて(渡米前のセルジオ・メンデスもそういう一群にいたピアニストといえるか)……、ようはこのトリオはそうしたブラジリアン・ピアノ・ジャズを彼らなりに今の形で求めようとしたもののよう。レパートリーはジャズのスタンダードとボサノヴァ系有名曲などブラジル曲が半々づつ。店でふがいない今回のW杯ブラジル代表チームの話になったが、同チーム監督のドゥンガが磐田にいたころ、2度ほどプラッサに来たことがあったという。ミュージシャンよりサッカー選手に会った方がドキドキしちゃうみたいなメンタリティがぼくにはあるかな?