南青山・月見ル君想フ。ヨイクという北欧サーミ族の歌唱スタイルを掲げた活動をしているインガ・ユーソ(2010年1月16日)とノルウェイ人ジャズ・ベーシストであるハラール・スクレルーからなるデュオ・ユニットがスカイディ。ジャズの機微をしっかりと得た先に自分の創意を出そうとするアコースティック・ベース音(ときにパーカッシヴな弾き方もし、個性的)に気ままに別の世界が生んだというしかない癖ある詠唱が重なる。妙味と滋味、ある。すうっと、聞き手を別のとこにも持って行く。2部では、サックス(センベロ他の、田中邦和。久しぶりに会ったナ)とユーフォニアムの二管とキーボードが付いて、奥行きや色彩感をつけ、それも良し。なお、この晩は、そのスカイディの実演を柱に、ノルウェイ系素材を使った寿司なども振る舞う複合的な出し物で、けっこう場内は和やかなお祭り気分もあり。イヴェントはいいのお。