ものんくる

2016年8月10日 音楽
 ジャズ要素応用の男女の洒脱ポップ・ユニットの実演を、丸の内・コットンクラブで見る。ファースト・ショウ。ツアーの最終日となるもののよう。興味深かったな、面白かったな。

 ヴォーカルの吉田沙良とエレクトリック・ベースを弾く角田隆太(作詞作曲、編曲も彼がやっているよう)の構成員二人に加え、キーボードやピアノの宮川純(2015年10月15日)、リード楽器(と少しギター)の安藤康平、ドラムの西村匠平がサポートする。皆、20 代なんだろうな。

 曲が始まって、すぐにふふふ。近年のジャズ経由ポップに散見される、ものすごくライン取りの難しいメロディを取る曲が次々出てくるから。また、吉田はさらにそれに息を吹き込まんとするかのようにひねりを加えたりもする。すると少し音程が不確かに聞こえてしまう部分があるが、難易度高いことやっているのでそれはしょうがない。地声もデカそうだし、いいシンガーだな。演奏陣の絡みは練られていて、織り込まれるソロもいい感じ。全体像は有機的であり、随所に遊びもあり。しかも、そうしたことをやっているにも関わらず、最終的には輝かしいJ-ポップ表現に着地しているんだから、これはうなる。やるじゃん、という感想しか浮かんでこないな。

 かように耳の肥えたことをやっているのだが、時々入る角田主導の二人のMCはぼくにとっては辛かった。どうして、そういう部分、ダメな邦楽流儀を踏襲するのだろう? やっている音楽の趣味の良さとの落差、ありすぎ。

▶︎過去の、宮川純
http://43142.diarynote.jp/?day=20151015

<今日の、カヴァー>
 アンコールなしで、90分近くパフォーマンス。オリジナルに交え、スタンダードの「雨に歌えば」(英語と日本語のちゃんぽんだったか)も披露。それ、ジェイミー・カラム(2004年6月13日、2006年6月13日、2014年1月30日)の2004年発表ヴァージョンと少し重なるものがあったかも。
▶過去の、ジェイミー・カラム
http://43142.diarynote.jp/200402051857060000/
http://43142.diarynote.jp/200606182131580000/
http://43142.diarynote.jp/201401311458223738/