nouon、The Dosages

2015年4月17日 音楽
 吉祥寺・the Foxhole。会場入りすると、ヴァイブラフォンの山田あずさ(2013年5月19日、2014年6月13日、2014年6月15日、2014年10月19日、2014年11月21日)、キーボードのケヴィン・マキュー、コントラバス・クラリネットのヒュウ・ロイド、ドラムの山本淳平という面々による、nouonがちょうど始まるところ。この晩が、初お披露目のライヴであるという。

 変則編成による、インストゥメンタルのグループ。即興の要素も入るが、ちゃんとメロディのある曲を持ち寄り(両外国人、ともに歌心を持つな)、それに軸に創意ある音を重ね合い、もう一つ奥にある広がりや風景を獲得しようとする方向性を持つ。ヴァイブとキーボードの音は間違えばけっこう音がブツかりそうだが、それなりに棲み分けがなされていて、練られていることを教えるか。山本のドラム(タイトで、瞬発性にも富み、ぼくの好み)はロックっぽい質感も持つためだろう、その総体にはプログ・ロック的な触りも感じなくもない。コントラバス・クラリネットという楽器は初めて身近に見るが、デカい。ロイドは低音部を補充するとともに、適切なメロディを加えもする。お茶目なキメとテンポ変換を持ち、各人のソロも短くフィーチャーした最終曲は楽しい。

 その後は、この日最初に出た沢田穣治とサム・ベットのデュオ・ユニットのThe Dosages とnouon による、6人のセッション。沢田のショート・スケールの電気ベース(8弦だったかな?)演奏を基調に、皆が伸び伸びと音を出し合う。かつてNYニッティング・ファクトリー界隈で活躍していたドラマー/打楽器奏者でずっと日本に居住するベネットは小さいパーカッションを手にしつつ、肉声をごんごん入れる。外見はシロ・バプティスタ(2004年9月5日、2004年9月18日、2004年11月6日)みたい? このときの、マクューの電気ピアノ音はもろに1970年代初頭マイルス・デイヴィス・バンドのそれ。うしし。

▶過去の、山田あずさ
http://43142.diarynote.jp/201305260923241736/
http://43142.diarynote.jp/201406160956273046/
http://43142.diarynote.jp/201406161000365031/
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/
http://43142.diarynote.jp/201410251052527799/
http://43142.diarynote.jp/201411221353274586/
▶過去の、沢田穣治
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://43142.diarynote.jp/201004211621084144/
http://43142.diarynote.jp/201107310726159855/
http://43142.diarynote.jp/201205301229093694/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120516
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201407261220126653/
▶過去の、シロ・バプティスタ
http://43142.diarynote.jp/200409050916440000/
http://43142.diarynote.jp/200410121001170000/
http://43142.diarynote.jp/200411071407550000/

<今日の、ハコ>
 初めての、会場ナリ〜。JR線沿いの少し猥雑な通り(客引きを受けた。わーい)3、4分ほど真っすぐに行った所の地下にあるハコ。なんか、店内の色使いがプラッサオンゼに似ているか。それは、会場で偶然会った知人も指摘していて、彼が言うには、この店の少し先にはライヴもやるブラジル音楽のお店があるそう。いろいろとライヴには足を運んでいる気にはなっているが、東京の南西側に限ってみても、ぼくはおそらくそこにある音楽ヴェニューの3パーセントも行っていないのかもナ、なぞともふと思ってしまった。意外に、音楽周辺文化は奥行きを持つぢゃん、とも。本日、外国人出演者比率が高かったせいもあったのか、お客も外国人が多かった。