シル・ジョンソン。プリザヴェイション・ホール・ジャズ・バンド
2014年7月29日 音楽 六本木・ビルボードライブ東京→南青山・ブルーノート東京。ともに、出演者はフジ・ロック・フェスティヴァルに出演している。前者は1997年、後者は1976年以来の来日とか。
在シカゴのヴェテランのブルース・マン、シル・ジョンソンのショウは、当人に加え、ギター、キーボード、ベース、ドラム、二管(トランペットとサックス。二人ともまだ20代?)という編成ナリ。本人が出てくる前の1曲目前奏で、はりきりドラマーは座りながらジャンプした。ワハハ、そういうの初めて見ました。なんと、ギターは山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日)であり、ベースはキング・カーティスのザ・キング・ピンズを支えたジェリー・ジェモット!!!!!! あの、カーティスやアリサ・フランクリンのフィルモア実況盤のファンキー極まりないベースも彼。ここでは堅実なサポートを見せたジェモットさん、なかなか外見が格好いい。なんか、有り難や〜の二乗?
ステージに登場したジョンソン(1936年生まれ)はタキシード正装。かつてのヤクザな格好良さはないが、長身ぽく見えて威厳あり(ちょい楽屋で会ったら、普通にいい感じのご老人)。そりゃ、ジャイヴ・レコードからのアルバムも持つ娘のセリーナ・ジョンソン(2001年3月3日、2003年1月28日)も立派に見えるはずじゃ。南部ソウルのハイ・レコードと契約し当たりを取ったこともある彼だが、ブルース曲とアーシー気味ソウル曲の両方を、年輪は感じさせるもののあまりジジむさくなることもなく披露する。ギターを山岸にまかせて歌に専念するときもあり、ハーモニカを吹くときもあった。グっと来させるところは多々。彼はラップ勢からのサンプリング需要も少なくないが、そのグっと来させるポイントがそれを招くのかと思ったりもした。近年では、2011年にジェイZとカニエ・ウェストの「ザ・ジョイ」に無断使用されたと、彼は訴えていますね。
▶過去の、山岸
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
▶過去の、セリーナ・ジョンソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-2.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm
その後に見たプリザヴァーション・ホール・ジャズ・バンドはニューオーリンズ・ジャズの伝統を継承し、広くアピールする(それは、同地を訪れる観光客の需要も考慮したろう)ために1961年に創設された同地音楽会場の、ハウス・バンド。現在、同バンドの音楽ディレクションを取るのは1971年生まれのアラン・ジャフィ(チューバやバンジョーなどの楽器もするが、ライヴではウッド・ベースを担当)。1987年に亡くなった彼の父ベンは同ホールのオーナーであるとともに、同バンドでチューバを吹いていた。アランは1976年時の同バンドの来日公演にも、お父さんについて来たという。とっぽい感じも持つ白人の彼、高校や大学では音楽を学んだそうだが、本当に昔から同ホール、同バンドがすぐ横にあったんだな。
ステージ上には、5人の管楽器奏者(もちろん、スーザフォン奏者もいます)と、ピアノとベースとドラムという、8人が立つ。82歳だかの誕生日と紹介されていたリード奏者もいれば、おそらく30代の奏者もいる。いろいろと代替わりしていて、創設時は当然のこと、前回来日時とも、構成員は一人も重なっていない。現在の顔ぶれは4年間続いている。面々は帰国すると、92 歳で亡くなった旧メンバーのジャズ・フューネラルに参加するそうだ。
ちょいちょい聞いての感想は、ぼくが想像したいたものより、一般的に想起するニューオーリンズ・ジャズに近いことをやっているナということ。と、書くとなんか釈然としない人もいるかもしれないが、現在の彼らはアラン・ジャフィのインスピレーションのもと、ただの伝統の保存ではなく、それを元とする折衷にぎやか表現〜新しい顔を獲得しようとする路線に出ている。そういう面をもっと出すのかと、ぼくは思っていた。
が、途中から、こっちのポイントの当て方を修正し、彼らもどんどん歌うようなったりもし(ヴィーカルは多くのメンバーが取った)、ぐいぐいと美点が広がる。やはり、何をやるにしても、根底にはパレードやジャズ・フューネラルに代表されるくだけたストリートのりやエンターテインメント性が、そこにはある。やっぱ、見ていてウキウキできるし、積み重ねの尊さを実感できる。
それにしても、会場は文字通りのフル・ハウス。そのためか、客の入れ替えに手間取り、ショウの開始がほぼ30分おくれた。数えきれないぐらいこの会場に来ているが、ここまで開演がおしたのは初めてだな。客は、前回来日時にも足を運んだんだろうなと思わせる年配の方から、フジ・ロックの評判を聞いてきたような若い人まで、いろいろ。でも、その様には当人たちも鼓舞されたのではないか。
<今日の、取材>
夕方に、アラン・ジャフィにインタヴュー。先に触れたように、その新作『ザッツ・イット!』を聞くと、ニューオーリンズ・ジャズというより、百花繚乱ホーン音も効いたごった煮ニューオーリンズR&B+と説明したほうがピンと来る仕上がりで、同作はマイ・モーニング・ジャケット(2005年7月30日、2012年3月29日)のジム・ジェイムスがジャフィとともに共同プロデュースをしている。そうか、この前のマイ・モーニング・ジャケットの来日公演(2012年3月29日)で、マウンテン・モカ・キリマンジャロ(2008年10月15日、2011年7月2日、2013年6月6日)のトランペッター他3本のホーンを使ったパートがあったことも、その事実を知ると納得できますね。ジャフィは本当にいろんな音楽に接している人で、一緒にやってみたい人として、ベック(2001年8月18日、2003年4月1日、2009年3月24日)やジャック・ホワイト(2003年10月21日、2006年3月5日、2010年3月31)やクエストラヴ(2002年12月29日、 2003年12月2日、2004年9月19日、2007年1月15日、2013年12月19日)らの名前を出した。そういえば、クエストラヴ率いる今のザ・ルーツの編成はスーザフォン入りですね。
▶過去の、マイ・モーニング・ジャケット
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730
http://43142.diarynote.jp/201204021351501388/
▶過去の、マウンテン・モカ・キリマンジャロ(メンバーのライヴ参加も含む)
http://43142.diarynote.jp/200810170628196746/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100523
http://43142.diarynote.jp/201106202136153213/
http://43142.diarynote.jp/201107081125158841/
http://43142.diarynote.jp/201204021351501388/
http://43142.diarynote.jp/201212131541413347/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130524
http://43142.diarynote.jp/201306111556299464/
▶過去の、ベック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm
http://43142.diarynote.jp/200903260428284843/
▶過去の、ジャック・ホワイト(ザ・ホワイト・ストライプス、ザ・デッド・ウェザー)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200603080248000000/
http://43142.diarynote.jp/201004080750382797/
▶過去の、クエストラヴ(ザ・ルーツ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040919
http://43142.diarynote.jp/200701201415300000/
http://43142.diarynote.jp/201312200917503345/
在シカゴのヴェテランのブルース・マン、シル・ジョンソンのショウは、当人に加え、ギター、キーボード、ベース、ドラム、二管(トランペットとサックス。二人ともまだ20代?)という編成ナリ。本人が出てくる前の1曲目前奏で、はりきりドラマーは座りながらジャンプした。ワハハ、そういうの初めて見ました。なんと、ギターは山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日)であり、ベースはキング・カーティスのザ・キング・ピンズを支えたジェリー・ジェモット!!!!!! あの、カーティスやアリサ・フランクリンのフィルモア実況盤のファンキー極まりないベースも彼。ここでは堅実なサポートを見せたジェモットさん、なかなか外見が格好いい。なんか、有り難や〜の二乗?
ステージに登場したジョンソン(1936年生まれ)はタキシード正装。かつてのヤクザな格好良さはないが、長身ぽく見えて威厳あり(ちょい楽屋で会ったら、普通にいい感じのご老人)。そりゃ、ジャイヴ・レコードからのアルバムも持つ娘のセリーナ・ジョンソン(2001年3月3日、2003年1月28日)も立派に見えるはずじゃ。南部ソウルのハイ・レコードと契約し当たりを取ったこともある彼だが、ブルース曲とアーシー気味ソウル曲の両方を、年輪は感じさせるもののあまりジジむさくなることもなく披露する。ギターを山岸にまかせて歌に専念するときもあり、ハーモニカを吹くときもあった。グっと来させるところは多々。彼はラップ勢からのサンプリング需要も少なくないが、そのグっと来させるポイントがそれを招くのかと思ったりもした。近年では、2011年にジェイZとカニエ・ウェストの「ザ・ジョイ」に無断使用されたと、彼は訴えていますね。
▶過去の、山岸
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
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http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
▶過去の、セリーナ・ジョンソン
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http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-1.htm
その後に見たプリザヴァーション・ホール・ジャズ・バンドはニューオーリンズ・ジャズの伝統を継承し、広くアピールする(それは、同地を訪れる観光客の需要も考慮したろう)ために1961年に創設された同地音楽会場の、ハウス・バンド。現在、同バンドの音楽ディレクションを取るのは1971年生まれのアラン・ジャフィ(チューバやバンジョーなどの楽器もするが、ライヴではウッド・ベースを担当)。1987年に亡くなった彼の父ベンは同ホールのオーナーであるとともに、同バンドでチューバを吹いていた。アランは1976年時の同バンドの来日公演にも、お父さんについて来たという。とっぽい感じも持つ白人の彼、高校や大学では音楽を学んだそうだが、本当に昔から同ホール、同バンドがすぐ横にあったんだな。
ステージ上には、5人の管楽器奏者(もちろん、スーザフォン奏者もいます)と、ピアノとベースとドラムという、8人が立つ。82歳だかの誕生日と紹介されていたリード奏者もいれば、おそらく30代の奏者もいる。いろいろと代替わりしていて、創設時は当然のこと、前回来日時とも、構成員は一人も重なっていない。現在の顔ぶれは4年間続いている。面々は帰国すると、92 歳で亡くなった旧メンバーのジャズ・フューネラルに参加するそうだ。
ちょいちょい聞いての感想は、ぼくが想像したいたものより、一般的に想起するニューオーリンズ・ジャズに近いことをやっているナということ。と、書くとなんか釈然としない人もいるかもしれないが、現在の彼らはアラン・ジャフィのインスピレーションのもと、ただの伝統の保存ではなく、それを元とする折衷にぎやか表現〜新しい顔を獲得しようとする路線に出ている。そういう面をもっと出すのかと、ぼくは思っていた。
が、途中から、こっちのポイントの当て方を修正し、彼らもどんどん歌うようなったりもし(ヴィーカルは多くのメンバーが取った)、ぐいぐいと美点が広がる。やはり、何をやるにしても、根底にはパレードやジャズ・フューネラルに代表されるくだけたストリートのりやエンターテインメント性が、そこにはある。やっぱ、見ていてウキウキできるし、積み重ねの尊さを実感できる。
それにしても、会場は文字通りのフル・ハウス。そのためか、客の入れ替えに手間取り、ショウの開始がほぼ30分おくれた。数えきれないぐらいこの会場に来ているが、ここまで開演がおしたのは初めてだな。客は、前回来日時にも足を運んだんだろうなと思わせる年配の方から、フジ・ロックの評判を聞いてきたような若い人まで、いろいろ。でも、その様には当人たちも鼓舞されたのではないか。
<今日の、取材>
夕方に、アラン・ジャフィにインタヴュー。先に触れたように、その新作『ザッツ・イット!』を聞くと、ニューオーリンズ・ジャズというより、百花繚乱ホーン音も効いたごった煮ニューオーリンズR&B+と説明したほうがピンと来る仕上がりで、同作はマイ・モーニング・ジャケット(2005年7月30日、2012年3月29日)のジム・ジェイムスがジャフィとともに共同プロデュースをしている。そうか、この前のマイ・モーニング・ジャケットの来日公演(2012年3月29日)で、マウンテン・モカ・キリマンジャロ(2008年10月15日、2011年7月2日、2013年6月6日)のトランペッター他3本のホーンを使ったパートがあったことも、その事実を知ると納得できますね。ジャフィは本当にいろんな音楽に接している人で、一緒にやってみたい人として、ベック(2001年8月18日、2003年4月1日、2009年3月24日)やジャック・ホワイト(2003年10月21日、2006年3月5日、2010年3月31)やクエストラヴ(2002年12月29日、 2003年12月2日、2004年9月19日、2007年1月15日、2013年12月19日)らの名前を出した。そういえば、クエストラヴ率いる今のザ・ルーツの編成はスーザフォン入りですね。
▶過去の、マイ・モーニング・ジャケット
http://43142.diarynote.jp/?day=20050730
http://43142.diarynote.jp/201204021351501388/
▶過去の、マウンテン・モカ・キリマンジャロ(メンバーのライヴ参加も含む)
http://43142.diarynote.jp/200810170628196746/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100523
http://43142.diarynote.jp/201106202136153213/
http://43142.diarynote.jp/201107081125158841/
http://43142.diarynote.jp/201204021351501388/
http://43142.diarynote.jp/201212131541413347/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130524
http://43142.diarynote.jp/201306111556299464/
▶過去の、ベック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm
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▶過去の、ジャック・ホワイト(ザ・ホワイト・ストライプス、ザ・デッド・ウェザー)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-10.htm
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▶過去の、クエストラヴ(ザ・ルーツ)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
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