カーボ・ヴェルデ出身の両親を持つリスボン生まれのポルトガル人歌手で、才気ある混血闊達ヴォーカル表現を聞かせる。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
ずっと彼女のアルバムの舵取り役をしているベーシストのテオ・パスカルが同行してのもので、さらに英国人ピアニストとモザンビークやギリシャなんかの血も入っているというドラマーがつく。当人は生ギター、ピアノ、電気ピアノを弾いたり、鳴り物を持って歌う。ギター(ボディが小さかったな)を弾きながら歌う曲が一番多かったか。ベーシストはエレクトリックを持つときは、ジャコ・パストリアスが好きなのかにゃという弾き方をする場合あり。彼は一部コーラスも担当。ドラマーはカホーンを叩くときも、それ3曲はあったか。
その佇まいを見て、昔のジューサ(2005年11月4日、2011年10月3日、2012年6月27日、2013年7月16日)をほんの少し思い出したりも、ぼくはした。そこそこ身長もありそうな短髪の彼女、もう5枚ぐらいはリーダー作を出しているようだが、アーティスト写真よりも多分に若く見え(1981年生まれのよう)、頭が小さい。MCはソツのない英語にてこなす。そういえば、彼女はテオ・パスカルとのデュオによるロンドンでの実況盤を出しているが、英国進出もしているのか。生ギターを弾きながら歌うその簡素なライヴ盤は渋〜い風情あり、人前に出て然るべき個を持つ存在であると思わされる。
一方、このようなバンドでやると、露になるのはジャズ好きであるということ。純ジャズのそれからは少し離れるものの(それは、“正”であると思う)、彼女は多くの曲でスキャットを思うまま入れる。で、過去のアルバムでも披露している、ジャズ有名曲カヴァーも2つ。ピアノを弾きながら歌ったリチャード・ロジャース/オスカー・ハマースチン二世の「マイ・フェイヴァリット・シングス」と、電気ピアノを歌いながらのホレス・シルヴァーの「ソング・フォー・マイ・ファーザー」。自分で歌詞を付けた後者をやる際は、セロニアス・モンク他のジャズ巨人への謝辞もあった。
皆も歌ってね、皆をアフリカに連れて行くわ、てなことを言ってやった曲は南アフリカを想起させる曲調。他方では、かなり構成/仕掛けに凝った曲を披露したり、サンバ調の曲をやったり、もちろんカーボ・ヴェルデを透けさせるようなものあり。その先に海原や新大陸が広がっている“対海洋”性しなやかさがやはりあった、と書けると思う。
<今日の、一杯>
あちらのお客様からです。会場でギネスを飲んでいたら、赤ワインのグラスがテーブルの上におかれる。やはり会場に来られていた、年長のTさんから。ありがとうございます。ぼくも、おごるときにはスマートに行きたいものです。
ずっと彼女のアルバムの舵取り役をしているベーシストのテオ・パスカルが同行してのもので、さらに英国人ピアニストとモザンビークやギリシャなんかの血も入っているというドラマーがつく。当人は生ギター、ピアノ、電気ピアノを弾いたり、鳴り物を持って歌う。ギター(ボディが小さかったな)を弾きながら歌う曲が一番多かったか。ベーシストはエレクトリックを持つときは、ジャコ・パストリアスが好きなのかにゃという弾き方をする場合あり。彼は一部コーラスも担当。ドラマーはカホーンを叩くときも、それ3曲はあったか。
その佇まいを見て、昔のジューサ(2005年11月4日、2011年10月3日、2012年6月27日、2013年7月16日)をほんの少し思い出したりも、ぼくはした。そこそこ身長もありそうな短髪の彼女、もう5枚ぐらいはリーダー作を出しているようだが、アーティスト写真よりも多分に若く見え(1981年生まれのよう)、頭が小さい。MCはソツのない英語にてこなす。そういえば、彼女はテオ・パスカルとのデュオによるロンドンでの実況盤を出しているが、英国進出もしているのか。生ギターを弾きながら歌うその簡素なライヴ盤は渋〜い風情あり、人前に出て然るべき個を持つ存在であると思わされる。
一方、このようなバンドでやると、露になるのはジャズ好きであるということ。純ジャズのそれからは少し離れるものの(それは、“正”であると思う)、彼女は多くの曲でスキャットを思うまま入れる。で、過去のアルバムでも披露している、ジャズ有名曲カヴァーも2つ。ピアノを弾きながら歌ったリチャード・ロジャース/オスカー・ハマースチン二世の「マイ・フェイヴァリット・シングス」と、電気ピアノを歌いながらのホレス・シルヴァーの「ソング・フォー・マイ・ファーザー」。自分で歌詞を付けた後者をやる際は、セロニアス・モンク他のジャズ巨人への謝辞もあった。
皆も歌ってね、皆をアフリカに連れて行くわ、てなことを言ってやった曲は南アフリカを想起させる曲調。他方では、かなり構成/仕掛けに凝った曲を披露したり、サンバ調の曲をやったり、もちろんカーボ・ヴェルデを透けさせるようなものあり。その先に海原や新大陸が広がっている“対海洋”性しなやかさがやはりあった、と書けると思う。
<今日の、一杯>
あちらのお客様からです。会場でギネスを飲んでいたら、赤ワインのグラスがテーブルの上におかれる。やはり会場に来られていた、年長のTさんから。ありがとうございます。ぼくも、おごるときにはスマートに行きたいものです。