このバルセロナをベースとする4人組ロック・バンドのことは全然知らなかった。ちょいネットでチェックしたら、いろんなタイプの曲をやっていて〜マヌ・チャオ(2010年10月4日、他)やカフェ・タクーバ(2007年11月3日)を思いださせるものも〜、いかにも洋楽を横目にスペイン人らしい凸凹も出した大衆ロック・バンドという所感を得た。ぼくが嫌うところの産業ロック臭を出している部分もなくはないような気もしたが、なんにせよ、やっぱり彼の地のスペイン語の今のバンドというだけで単純なぼくは興味をひかれてしまうな。あと、ぼくが大好きなイタリア人アーティストのジョヴァノッティ(2002年6月1日)ともやりとりを持ったことがあるようだ。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。

 初来日となるような彼らの今回の実演は、アコースティック傾向セットによるという。ようは、リード・ヴォーカリストの弾くギターがアコースティックであり、キーボード奏者はピアノを主に演奏。そのキーボード奏者はときにスティング・バンドにいたときの故ケニー・カークランドのピアノ・ソロ演奏を参照したような指さばきを見せるが、約3分の1では小学校の音楽の時間に先生が弾くような緩〜い演奏を聞かせ、それには少し閉口した。

 ハーモニー・ヴォーカルも取るベーシストは女性。ドラマーは北欧っぽい見た目の人だが、けっこう存在感のある歌を聞かせるフロント・マンのパウ・ドネス(ときに、パーカッションを叩きながら、歌ったときも)を筆頭に、本当に東京でライヴができるのがうれしくてしょうがないという風情を出していて、ぼくもとてもいい心持ちを得る。MCはときにつかえつつ英語でやっていたが、「次は日本語でMCすることを約束するよ。近い時期にまた来るから」という心意気MCにはおっしゃ〜となる。とかいう部分はやはりマヌ・チャオ的? それとラテンぽい曲もあることはあるが、ジャジー・ボサ調のビートを介する曲も複数あった。

 これが英語でやる英米バンドだったらどう感じたか……、それは考えるのをやめよう。とにかく、気持ちの濃さや態度のありかたや、スペイン語のエキゾ性など、ぼくはかなりくすぐられたし、次回があるなら、ぜひ見に行きたいと思った。

<今日の、きぶん>
 ぼくにこの夏の人生をあきらめさせたほど(7月10日の本文外記載参照)バカ暑い日々が続いていたが、先週末ぐらいからだったか、それなりに涼しくなった。特に、夜はかなり過ごしやすいし、当分気温は低めであるという長期天気予報も出ている。こんなこともあるのかー。少し、生活に対する意欲を持ち直す。ほんと一時は投げやり、でした。そんなわけで、夏遊びに対する意欲もむくりと湧き、先週中頃にプチ夏休みを唐突にとっちゃう。そのかわり、土日は机に一心不乱に向かうことを強いられたが、そんなまさかの予定外の行為は今日あった参議院選挙結果に少しは絶望せずにいられるようにという、自己防衛本応が働いたからではなかったか。なーんてね。くさらず、前向きに前向きに。