渋谷・クラブクアトロ、海外バンドが3つも出た公演。順に、英国エセックスで結成されたトリオ編成のがっしりしたポップ・パンク・バンド、20歳という痩身小柄な女性シンガーを中央に置く米フロリダ州出身の新進ポップ・ロック・バンド、ずっこけた風情を持つLAの変てこシンセ・ポップ・バンドと書けるか。音が一番しっかりしていたのはクーパ、途中でヘイ・マンディのメンバーが出てきて1曲ベースを弾く。ヘイ・マンディはほほえましい若年層向きアイドル歌謡ロックと言え、おやじがシノゴ言ってもしょうがないでしょう。頑張ってネ。ギターを持ちながら歌う長髪男性二人(うち、一人は有名ロッカーの息子とか)がフロントに立つメトロ・ステーションはいろんな意味で妙。歌謡曲/芸能界度数が高いともぼくは書きたくなり、オーディエンスから受けている様を見て今の聞き手がロックに求めているものが変わってきているのかとも思った。長年にわたるロック愛好から来る考え方で、ステレオタイプな見方をするのだけはやめよう、なるべく大多数側には付きたくない、なぞと常々思っているぼくはできるだけおもしろがって柔軟にロックに接しよう(基本、傍系モノが好きなのは、その表れでしょう)としているわけだが、そのちゃらさはぼくのそうした受容態度を超えるもの、楽しめなかった。