ジャパン・ブルース&ソウル・カーニヴァル06
2006年7月23日 毎年やっているブルース・カーニヴァル(2005年6月4日、他)が、上記
の名前に変更になって、今年も開かれた。毎度のごとく、日比谷野外音楽堂
。今週はずっと雨が降っていた(長野県や九州はひどい災害を受けている。
地球温暖化とともに、悲劇はどんどん増えていくのか……)ものの、この日
はかろうじて降雨をまぬがれる。
まず、元ブレイク・ダウンの近藤房之助。ブルース曲だけでなく、ブルー
ス・ビヨンド曲も余裕でかます。ものすごーく前に偶然な流れで一緒に飲ん
だことがあって、そのとき「キミはオンナにもてるでしょ」と言われて以来
、ぼくのなかで彼はとってもいい人になっている。彼はギターもギュンギュ
ン弾く。
続いて、ヴァン・ハント。彼の来日は超うれしかった。だって、スライ・
ストーンへの良質な憧憬表現曲を何曲もアルバム(2枚出している)で聞か
せる彼、新世紀に入ってから出たR&B系の新人のなかではもしかして一番
いいゾとぼくが思えた人であるから。おお、長身な人なんだあ。混合型の音
楽性を持つ米国黒人って、比較的小柄な人が多いというイメージをぼくはな
んとなく持っているのかな? あと、肌の色も薄目。その恰好は帽子をかぶ
り、ネクタイ/ジャケットを見につけるとともに、ロング・ブーツをはく。
ちょっと、イカれた感じは出ている。ギターを持ちながら歌う本人に加え、
キーボード、ギター、ベース、ドラム、コンガ奏者を従える。うち、鍵盤と
ベースは白人女性。3曲目あたりでスライの「ハイヤー」を挿入。だけど、
それ以外はスライ風な部分はあまりなく、その代わり(?)プリンス風、フ
ァンカデリック風、アイズリー・ブラザーズ風といった感じの曲をやる。ま
あ、まっとうな好みを持つ、変な有色の人というイメージは増幅されますね
。アルバムで感激しちゃったほどの味を感じさせる人ではなかったが、また
来日したらもちろん見に行きたい。現在28才の彼は、10年前にサポートで東
京に来た事があるそうだ。
そして、左利きブルース・マンのエディ・クリアウォーター。たしか、15
年ぐらい前に来日したことがあったよなー。MCで“チーフ”というミドル
・ネームを入れて紹介された彼はインディアン風の羽飾りを頭につけて登場
するのがならわし(すぐに、それは外されるが)。で、ギターを手に、煽情
的なブルースを聞かせる。歌声は朗々、ギター・ソロも目鼻だちがくっきり
。バックはサイド・ギターとベースとドラム。いろんなヴァリエーションを
けれん見なく、颯爽と披露していく彼は、白人にも受けそうだと感じる。そ
の明快さが、乱暴な野外の場では映えるとも思う。そういえば、この12月に
P−ヴァイン発で、TSUTAYA独占発売のブルースのコンピレーション
(『ブルース虎の穴』というシリーズ名になるはず)を2作品出す予定。5
月にその選曲をしたのだが、それを組みながら今のぼくはいかに定型のブル
ース・コードや単音ギター・ソロをかったるく感じる人間であるかを痛感し
たのだけど、彼のパフォーマンスは鼻をつまむことなく接することができま
した。
そして、名士(70年代後半に、かなり日本でも人気を博した)オーティス
・クレイ。白色のパンツとシャツ、少し痩せたかな。いやあ朗々の声、重量
級のソウル・ショー。スリルには欠けるとどこか感じさせる部分もあるが(
逆に言うと、安定感たっぷり)、実にはまったR&B表現を展開。ゆったり
したリズムの曲を中心に取り上げていることもあるが、本人の節回しの妙を
バンド音とかみ合わせながら悠々と出していく様式を持つ各曲はかなり長め
。バンドも良く、ずっと日本には来ていなかったと思うが、現役バリバリで
あることを痛感。女性コーラス2、管楽器(トロンボーン、トランペット、
バリトン・サックス)、キーボード2、ギター、ベース、ドラムという布陣
。ずっとシカゴをベースとする彼、なんとキーボードの一人は名アレンジャ
ーのトーマス・ワシントン(2002年6月23日の項、参照)。へ〜え。
の名前に変更になって、今年も開かれた。毎度のごとく、日比谷野外音楽堂
。今週はずっと雨が降っていた(長野県や九州はひどい災害を受けている。
地球温暖化とともに、悲劇はどんどん増えていくのか……)ものの、この日
はかろうじて降雨をまぬがれる。
まず、元ブレイク・ダウンの近藤房之助。ブルース曲だけでなく、ブルー
ス・ビヨンド曲も余裕でかます。ものすごーく前に偶然な流れで一緒に飲ん
だことがあって、そのとき「キミはオンナにもてるでしょ」と言われて以来
、ぼくのなかで彼はとってもいい人になっている。彼はギターもギュンギュ
ン弾く。
続いて、ヴァン・ハント。彼の来日は超うれしかった。だって、スライ・
ストーンへの良質な憧憬表現曲を何曲もアルバム(2枚出している)で聞か
せる彼、新世紀に入ってから出たR&B系の新人のなかではもしかして一番
いいゾとぼくが思えた人であるから。おお、長身な人なんだあ。混合型の音
楽性を持つ米国黒人って、比較的小柄な人が多いというイメージをぼくはな
んとなく持っているのかな? あと、肌の色も薄目。その恰好は帽子をかぶ
り、ネクタイ/ジャケットを見につけるとともに、ロング・ブーツをはく。
ちょっと、イカれた感じは出ている。ギターを持ちながら歌う本人に加え、
キーボード、ギター、ベース、ドラム、コンガ奏者を従える。うち、鍵盤と
ベースは白人女性。3曲目あたりでスライの「ハイヤー」を挿入。だけど、
それ以外はスライ風な部分はあまりなく、その代わり(?)プリンス風、フ
ァンカデリック風、アイズリー・ブラザーズ風といった感じの曲をやる。ま
あ、まっとうな好みを持つ、変な有色の人というイメージは増幅されますね
。アルバムで感激しちゃったほどの味を感じさせる人ではなかったが、また
来日したらもちろん見に行きたい。現在28才の彼は、10年前にサポートで東
京に来た事があるそうだ。
そして、左利きブルース・マンのエディ・クリアウォーター。たしか、15
年ぐらい前に来日したことがあったよなー。MCで“チーフ”というミドル
・ネームを入れて紹介された彼はインディアン風の羽飾りを頭につけて登場
するのがならわし(すぐに、それは外されるが)。で、ギターを手に、煽情
的なブルースを聞かせる。歌声は朗々、ギター・ソロも目鼻だちがくっきり
。バックはサイド・ギターとベースとドラム。いろんなヴァリエーションを
けれん見なく、颯爽と披露していく彼は、白人にも受けそうだと感じる。そ
の明快さが、乱暴な野外の場では映えるとも思う。そういえば、この12月に
P−ヴァイン発で、TSUTAYA独占発売のブルースのコンピレーション
(『ブルース虎の穴』というシリーズ名になるはず)を2作品出す予定。5
月にその選曲をしたのだが、それを組みながら今のぼくはいかに定型のブル
ース・コードや単音ギター・ソロをかったるく感じる人間であるかを痛感し
たのだけど、彼のパフォーマンスは鼻をつまむことなく接することができま
した。
そして、名士(70年代後半に、かなり日本でも人気を博した)オーティス
・クレイ。白色のパンツとシャツ、少し痩せたかな。いやあ朗々の声、重量
級のソウル・ショー。スリルには欠けるとどこか感じさせる部分もあるが(
逆に言うと、安定感たっぷり)、実にはまったR&B表現を展開。ゆったり
したリズムの曲を中心に取り上げていることもあるが、本人の節回しの妙を
バンド音とかみ合わせながら悠々と出していく様式を持つ各曲はかなり長め
。バンドも良く、ずっと日本には来ていなかったと思うが、現役バリバリで
あることを痛感。女性コーラス2、管楽器(トロンボーン、トランペット、
バリトン・サックス)、キーボード2、ギター、ベース、ドラムという布陣
。ずっとシカゴをベースとする彼、なんとキーボードの一人は名アレンジャ
ーのトーマス・ワシントン(2002年6月23日の項、参照)。へ〜え。