ヘンリー・バトラー

2006年7月14日
 丸の内・コットンクラブ(ファースト)。ステージ上にフル・サイズのグ
ランド・ピアノがどーん。スタンウェイだったような気がしたが、彼がライ
ヴ・パフォーマンス時に弾いたピアノのなかでは物理的に一番高い方のピア
ノだったのではないか。

 盲目のニューオリンズのピアニスト(2004年9月17日)。最近ではBMG
/ソニーからリリースされたニュー・オリンズ系名手満載の大型プロジェク
トであるザ・ニューオリンズ・ソシアル・クラブの一員に入ったりしていて
(アルバムは『シング・ミー・バック・ホーム』。カトリーナ被災後のその
手の企画アルバムのなかでは、一番ニューオリンズ・ファンク色が強いと思
う)、ナイスなタイミングでの来日と言えるのではないのか。頭から3分
の2ぐらいは、一切歌わずピアノ・ソロで通す。ときに、やんわりクラシッ
ク調の楽曲を披露(ウィンダム・ヒル時代の曲とか言ってたけど、あんな曲
やってたっけかな?)したりも。ちょい勝手が外れるところもあったが、歌
も歌う(結構、野太い声の持ち主)ようになってからのほうが俄然、味が良
くなったのは間違いない。プロフェッサー・ロングヘアーやジェイムズ・ブ
ッカーら先達派生/カヴァー曲もコメント付きで後半に登場。1時間半ぐらい
パフォーマンスしたかな。彼はワンタッチ式(と、言いたくなる)の折り畳
みの杖を使用していた。